JP2007284575A - タイヤサイドウォール用ゴム組成物及び空気入りタイヤ - Google Patents

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【課題】サイドウォール用ゴムとして要求される耐カット性の低下を極力抑えながら、タイヤの転がり抵抗を低減して低燃費化を図る。
【解決手段】ジエン系ゴム100重量部に対し、CTAB比表面積が80〜150m/g、CTAB(m/g)に対するDBP吸油量(cm/100g)の比DBP/CTABが1.3以上であり、かつ、熱重量測定における1000℃での減少率から150℃での減少率を引いた値であるΔ熱重量減少率(%)とCTAB(m/g)との関係が下記式(1)を満足するシリカ5〜70重量部と、カーボンブラック0〜70重量部を、シリカ/カーボンブラック=0.2/1〜1/0の重量比で配合し、カップリング剤をシリカ100重量部に対して2〜25重量部配合したタイヤサイドウォール用ゴム組成物である。
Δ熱重量減少率≧0.0283×CTAB比表面積+0.6 … (1)
【選択図】なし

Description

本発明は、空気入りタイヤのサイドウォール部に用いられるタイヤサイドウォール用ゴム組成物、及び空気入りタイヤに関するものである。
従来、自動車走行の低燃費化を実現するために、タイヤのヒステリシスロスの大部分を占めるトレッドゴムの発熱性を下げ、これによりタイヤの転がり抵抗を低減することが知られている。しかしながら、トレッドゴムの発熱性を下げることは、同時にグリップ性能も低下するため、トレッド部以外の部位で転がり抵抗を低減することが望ましく、そのような提案がなされている。
例えば、下記特許文献1には、タイヤのサイドウォール用ゴム組成物において、ジエン系ゴム100重量部に対し、特定の平均粒子径、圧縮DBP吸油量およびCTAB表面積を有するカーボンブラック5〜50重量部と、DBP吸油量が200ml/100g以上及びBET窒素吸着比表面積が180m/g以下の沈降性シリカ10〜60重量部と、更にシランカップリング剤の特定量とを配合することにより、転がり抵抗が小さく、耐摩耗性、WET性能に優れ、電気抵抗が小さいタイヤが得られることが記載されている。
なお、下記特許文献2には、ゴム成分100重量部に対し、CTAB比表面積が80〜150m/g、CTAB比表面積(m/g)に対するDBP吸油量(cm/100g)の比DBP/CTABが1.3以上であり、かつ、熱重量測定における1000℃での減少率から150℃での減少率を引いた値であるΔ熱重量減少率(%)とCTAB比表面積(m/g)との関係が所定の関係式を満足するシリカを5〜120重量部配合し、該シリカ100重量部に対してカップリング剤を2〜25重量部配合してなるタイヤ用ゴム組成物が開示されている。しかしながら、このゴム組成物は、タイヤのトレッド用であり、また目的も、耐摩耗性とウエットグリップ性を損なうことなく低燃費性と低温性能を改良するというものであり、本発明とは異なるものである。
特開平10−36559号公報 特開2003−155383号公報
本発明者は、低燃費化のためにトレッド部以外の部位に着目したところ、サイドウォール部が最も低燃費化に寄与すると考え、サイドウォール部の発熱性を下げることがタイヤの低燃費化に有効な手法であると考えた。そして、サイドウォール部の低発熱化を達成するためにシリカを用い、更なる低発熱化のため大粒径シリカの配合を検討したが、単なる大粒径シリカでは低燃費化が未だ十分ではなく、しかも、大粒径シリカを用いると耐カット性の低下が発生するなどのデメリットがあることが判明した。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、耐カット性の低下を極力抑えながら、タイヤの転がり抵抗を低減して低燃費化を図ることができるタイヤサイドウォール用ゴム組成物、およびそれを用いた空気入りタイヤを提供することにある。
本発明に係るタイヤサイドウォール用ゴム組成物は、ジエン系ゴム100重量部に対し、CTAB比表面積が80〜150m/g、CTAB比表面積(m/g)に対するDBP吸油量(cm/100g)の比DBP/CTABが1.3以上であり、かつ、熱重量測定における1000℃での減少率から150℃での減少率を引いた値であるΔ熱重量減少率(%)とCTAB比表面積(m/g)との関係が下記式(1)を満足するシリカ5〜70重量部と、カーボンブラック0〜70重量部を、シリカ/カーボンブラック=0.2/1〜1/0の重量比で配合し、更に、カップリング剤をシリカ100重量部に対して2〜25重量部配合してなるものである。
Δ熱重量減少率≧0.0283×CTAB比表面積+0.6 … (1)
また、本発明に係る空気入りタイヤは、上記ゴム組成物からなるサイドウォールを有するものである。
本発明によれば、上記のような比較的大粒径でありながら表面活性の大きい特定のシリカをサイドウォール用ゴム組成物に用いたことにより、同等の粒径を持つ単なる大粒径シリカを用いた場合に比べて、更に発熱性を低下させてタイヤの転がり抵抗を低減することができ、しかも耐カット性の低下しろを小さくすることができる。よって、耐カット性の低下を極力抑えながら、タイヤの転がり抵抗を低減して低燃費化を図ることができる。
以下、本発明の実施に関連する事項について詳細に説明する。
本発明のタイヤサイドウォール用ゴム組成物に用いられるジエン系ゴムとしては、タイヤのサイドウォール部に使用されている各種ゴムを用いることができ、例えば、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴムなどが挙げられ、これらは1種のみで用いても、あるいは2種以上併用してもよい。
本発明のタイヤサイドウォール用ゴム組成物に用いられるシリカ(含水珪酸)は、CTAB比表面積(セチルトリメチルアンモニウムブロミド吸着比表面積)が80〜150m/gの範囲にある比較的大粒径のシリカである。ここで、CTAB比表面積は、この値が小さいほどシリカの粒子径が大きいことを意味する。このような比較的大粒径のシリカを用いることにより、発熱性を低下させて転がり抵抗を低減することができる。CTAB比表面積のより好ましい下限は90m/gであり、より好ましい上限は130m/gである。
上記シリカは、また、CTAB比表面積(m/g)に対するDBP(ジブチルフタレート)吸油量(cm/100g)の比DBP/CTABが1.3以上である高ストラクチャー品である。DBP/CTABのより好ましい範囲は1.4〜2.4である。なお、一般に、ストラクチャーの指標としてはDBP吸油量が単独で用いられるが、本発明では、CTAB比表面積に対する比であるDBP/CTABでストラクチャーの指標としている。これは、粒径が小さいものほど一定重量中の粒子数が多くなってその分だけDBP吸油量が高くなってしまうので、DBP吸油量単独ではストラクチャーの度合がそのまま表現されないためである。
上記シリカは、また、熱重量測定における1000℃での減少率から150℃での減少率を引いた値であるΔ熱重量減少率(%)とCTAB比表面積(m/g)との関係が式(1)を満足するものである。
Δ熱重量減少率≧0.0283×CTAB比表面積+0.6 … (1)
上記熱重量測定において、150℃での揮発分は付着水分によるものであり、1000℃での揮発分は表面シラノール基が水分として揮発するものが主体であるため、両者の差であるΔ熱重量減少率が、シリカ表面にシラノール基(Si-OH)がどれだけ存在するかという指標になる。Δ熱重量減少率が大きいほど、シリカ表面のシラノール基が多いこと、即ち、シリカの表面活性が大きいことを意味する。
この式(1)は、比表面積が比較的小さいシリカを用いるものでありながら、表面活性を大きくして低発熱性と耐カット性を改善するために規定したものである。すなわち、式(1)を満たさない場合、本発明のような比較的大粒径のシリカでは、ポリマーとの結合量が少なく、引裂強力が低くなって、耐カット性が大幅に低下することになる。また、低発熱性も、ポリマーとの結合量が少ないことにより劣る。
Δ熱重量減少率はシリカ表面の揮発分量であるためCTAB比表面積が大きくなるほど大きくなる傾向にあるが、従来のタイヤサイドウォール用ゴム組成物において、CTAB比表面積に対し上記のような高いΔ熱重量減少率を持つシリカは用いられていない。従来のタイヤサイドウォール用ゴム組成物において通常用いられているシリカでは、Δ熱重量減少率が0.0283×CTAB比表面積と同程度若しくはそれ以下であり、本発明で用いるシリカとは明らかに異なるものである。
以上のように、シリカのコロイダル特性として、比表面積が比較的小さいが、ストラクチャーが高く、表面活性が大きいものを使用することにより、シリカが物理的又は化学的にポリマーと結合して、発熱性を大幅に軽減することができる。また、同等の粒径を持つシリカと比べて、引裂強力の低下しろを少なくすることができ、耐カット性の悪化を抑えることができる。
本発明のタイヤサイドウォール用ゴム組成物において、上記シリカは、ジエン系ゴム100重量部に対して5〜70重量部配合される。シリカの配合量が5重量部未満では、上記した本発明の効果を充分に発揮することができず、また70重量部を超えると、十分な発熱性の低減効果が得られない。シリカのより好ましい配合量は、下限が20重量部、上限が60重量部である。
本発明のタイヤサイドウォール用ゴム組成物には、シリカとともに、必須ではないがカーボンブラックを配合してもよく、カーボンブラックは、ジエン系ゴム100重量部に対して0〜70重量部配合される。また、シリカとカーボンブラックは、シリカ/カーボンブラック=0.2/1〜1/0の比率で配合される。シリカの比率がこの範囲よりも少ないと、低燃費性の改善効果が不十分となる。
本発明のタイヤサイドウォール用ゴム組成物に用いられるカップリング剤は、シリカとジエン系ゴムとを結合させるものであり、例えば、スルフィド、アミノ基、メルカプト基、ビニル基、メタクリル基、エポキシ基などのポリマーと反応し得る有機部と、ハロゲンやアルコキシ基などを有する有機シラン化合物が挙げられる。好ましくは、下記一般式(2)で表されるスルフィドシラン、又は一般式(3)で表される保護化メルカプトシランを用いることである。
(CO)Si−C−S−C−Si(OC …(2)
式(2)中、xは2〜4である。なお、式中の−S−につき、xは通常分布を有しており、即ち、硫黄連鎖結合の数が異なるものの混合物として一般に市販されており、xはその平均値を表す。かかるシランカップリング剤の具体例としては、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィドなどが挙げられる。
(C2n+1O)Si−C2m−S−CO−C2k+1 …(3)
式(3)中、nは1〜3の整数、mは1〜5の整数、kは5〜9の整数である。このシランカップリング剤は、メルカプト官能基の水素原子が置換されている保護化メルカプトシランであり、例として特表2001−505225号公報に記載の方法に準拠して製造することができる。かかる保護化メルカプトシランを用いることにより、低燃費性を一層向上させることができ、また引裂強力の悪化も更に抑制することができる。
上記カップリング剤は、シリカ100重量部に対して2〜25重量部、好ましくは4〜15重量部配合される。なお、該カップリング剤は、予めシリカに処理しておいて、この処理済みのシリカを上記ジエン系ゴムに添加混合して配合することもできる。
本発明のタイヤサイドウォール用ゴム組成物には、上記した各成分の他に、加硫剤、加硫促進剤、老化防止剤、軟化剤、可塑剤、活性剤、滑剤等の各種添加剤を必要に応じて添加することができる。
以上よりなる本発明のタイヤサイドウォール用ゴム組成物は、空気入りラジアルタイヤのサイドウォール部のためのゴム組成物として用いられ、常法に従い加硫成形することにより、サイドウォール部を形成することができる。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
1.シリカ
シリカとしては、下記表1に示す5種類のシリカを用いた。そのうち、シリカ(1)はタイヤ用ゴム組成物に配合するシリカとして汎用されている日本シリカ製「ニップシール AQ」である。シリカ(2)はローディア製「Zeosil 1115MP」であり、シリカ(3)はデグサ製「Ultrasil VN3」である。
また、シリカ(4)及び(5)は、特許第3304097号に準拠して、ケイ酸ナトリウムと硫酸ナトリウムを含む初期底部生成物を形成し、該底部生成物に硫酸を加えてpH7以上の反応生成物を得て、得られた反応生成物にケイ酸ナトリウムと硫酸を同時に加えて反応させた後、硫酸アルミニウム及び次いで水酸化ナトリウム溶液を加えて熟成させて、沈降シリカの懸濁液を調製し、得られた懸濁液を分離し、乾燥することにより調製されたシリカである。但し、硫酸アルミニウムの添加量を減らし、かつpH7〜10で熟成することで、比表面積、ストラクチャー及び表面活性度を調整して表1に示す特性のシリカを得た。
Figure 2007284575
シリカ特性の測定方法は以下の通りである。
・CTAB比表面積:ASTM D3765−92記載の方法に準拠して測定した。但し、同方法はカーボンブラックについての測定法であるため、変更を加えて行った。すなわち、カーボンブラックの標品であるITRB(83.0m/g)を使用せず、別途にCTAB(セチルトリメチルアンモニウムブロミド)標準液を調製し、これによってエアロゾルOT(ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム)溶液の標定を行い、シリカ表面に対するCTAB1分子当たりの吸着断面積を35平方オングストロームとしてCTABの吸着量から比表面積を算出した。
・DBP吸油量:JIS K−5101に準拠して測定した。
・Δ熱重量減少率:ティー・エイ・インスツルメント社製の熱重量測定装置を用い、雰囲気ガスは空気で、常温から昇温速度10℃/minにて熱重量測定を行い、1000℃での減少率と150℃での減少率から両者の差を求めた。
2.ゴム組成物の調製及び評価
バンバリーミキサーを使用し、下記表2に示す配合に従い、ゴム組成物を調製した。表2の各成分の詳細は以下の通りである。
・天然ゴム:RSS#3(ガラス転移点Tg=−60℃)、
・イソプレンゴム:JSR製「IR2200」(ガラス転移点Tg=−59℃)、
・ブタジエンゴム:宇部興産製ハイシスブタジエンゴム「BR150B」(1,4−シスブタジエン単位量=97重量%、ガラス転移点Tg=−104℃)、
・カーボンブラック:東海カーボン製「シーストV」、
・オイル:JOMO製「プロセスX140」、
・カップリング剤(1):デグサ社製「Si−75」(上記式(2)で表されるポリスルフィドシラン(x=2(平均値))、
・カップリング剤(2):GEシリコーンズ社製「NXT」(上記式(3)で表される保護化メルカプトシラン(n=2,m=3,k=7)。
なお、各ゴム組成物には、共通配合として、ジエン系ゴム100重量部に対し、ステアリン酸(花王製「ルナックS−20」)2重量部、亜鉛華(三井金属製「亜鉛華1種」)3重量部、老化防止剤(住友化学製「アンチゲン6C」)2重量部、ワックス(大内新興化学製「サンノックN」)2重量部、加硫促進剤(住友化学製「ソクシノールCZ」)1.0重量部、硫黄(鶴見化学製「粉末硫黄」)2.0重量部を配合した。
各ゴム組成物について、ムーニー粘度を測定するとともに、動的弾性率および引裂強力を測定した。また、各ゴム組成物をサイドウォールゴムとして用いて、常法に従い加硫成形することにより、205/65R15 94Hの乗用車用ラジアルタイヤを作製し、転がり抵抗を測定した。各測定・評価方法は次の通りである。
・ムーニー粘度(加工性):JIS K6300に準拠してムーニー粘度を測定し、比較例1の値を100とした指数で表示した。指数が小さいほど粘度が低いこと、即ち加工性が良好であることを示す。
・動的弾性率:所定形状の試験片(160℃×15分にて加硫成形)をユービーエム社製の動的粘弾性測定装置を使用して、温度25℃、静歪み10%、動歪み0.1%、周波数10Hzの条件で損失係数tanδを測定し、比較例1の値を100とした指数で表示した。指数が小さいほど低発熱性であることを示す。
・引裂強力(耐カット性):JIS K6252規定のクレセント形で加硫ゴムサンプル(160℃×15分にて加硫)を打ち抜き、くぼみ中央に0.50±0.08mmの切れ込みを入れたサンプルを、島津製作所製の引張試験機によって500mm/分の引張速度で引き裂き、引裂強力を測定した。比較例1の値を100とした指数で表示し、指数が大きいほど引裂強力が高く、耐カット性に優れることを示す。
・転がり抵抗(低燃費性):使用リムを15×6.5JJとしてタイヤを装着し、空気圧230kPa、荷重450kgfとして、転がり抵抗測定ドラムにて23℃、80km/hで走行させたときの転がり抵抗を測定した。比較例1の値を100とした指数で表示し、指数が小さいほど、転がり抵抗が小さく、よって低燃費性に優れることを示す。
Figure 2007284575
表2に示されるように、本発明のコロイダル特性を満足するシリカ(4),(5)を用いた実施例1,2及び4では、シリカ未配合の比較例1や小粒径シリカを配合した比較例2,5に対して、ゴム組成物自体が低発熱化されるとともに、タイヤとしての転がり抵抗も大幅に低減されていた。また、単なる大粒径シリカを配合した比較例3では、引裂強力が大幅に低下していたのに対し、大粒径かつ表面活性の高いシリカを用いた実施例1,2及び4では、引裂強力の低下しろが小さく、耐カット性が改善されていた。また、実施例1,2及び4では、比較例3に対して転がり抵抗も更に改善されており、また、ムーニー粘度も低く加工性に優れるものであった。
この点を図示したのが、図1,2であり、図1では引裂強力(耐カット性)と転がり抵抗(低燃費性)との関係を、図2ではムーニー粘度(加工性)と転がり抵抗(低燃費性)との関係を、それぞれ示している。図中の矢印A、Bで示す方向が好ましい方向であり、実施例1,2及び4は比較例3に対して上記の両関係とも好ましい方向に改善されていた。
また、実施例3では、上記シリカ(4)にカップリング剤として保護化メルカプトシランを組み合わせることにより、実施例1,2に対して、加工性、耐カット性および低燃費性のいずれにおいても大幅に改善されており、図1,2にも示されるように、単なる大粒径シリカと保護化メルカプトシランを組み合わせた比較例4に対しても、好ましい方向に改善されていた。
上記のように、本発明によれば、耐カット性の低下を極力抑えながら、タイヤの転がり抵抗を低減して低燃費化を図ることができるので、乗用車用ラジアルタイヤを始めとして各種空気入りタイヤに利用することができる。
実施例及び比較例の引裂強力と転がり抵抗との関係を示すグラフである。 実施例及び比較例のムーニー粘度と転がり抵抗との関係を示すグラフである。

Claims (3)

  1. ジエン系ゴム100重量部に対し、CTAB比表面積が80〜150m/g、CTAB比表面積(m/g)に対するDBP吸油量(cm/100g)の比DBP/CTABが1.3以上であり、かつ、熱重量測定における1000℃での減少率から150℃での減少率を引いた値であるΔ熱重量減少率(%)とCTAB比表面積(m/g)との関係が下記式(1)を満足するシリカ5〜70重量部と、カーボンブラック0〜70重量部を、シリカ/カーボンブラック=0.2/1〜1/0の重量比で配合し、更に、カップリング剤をシリカ100重量部に対して2〜25重量部配合してなるタイヤサイドウォール用ゴム組成物。
    Δ熱重量減少率≧0.0283×CTAB比表面積+0.6 … (1)
  2. 前記カップリング剤が下記一般式(2)又は一般式(3)で表されるものである請求項1記載のタイヤサイドウォール用ゴム組成物。
    (CO)Si−C−S−C−Si(OC …(2)
    (式中、xは2〜4である。)
    (C2n+1O)Si−C2m−S−CO−C2k+1 …(3)
    (式中、nは1〜3の整数、mは1〜5の整数、kは5〜9の整数である。)
  3. 請求項1又は2記載のゴム組成物からなるサイドウォールを有する空気入りタイヤ。
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