JP2007280901A - 有機el表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】トップエミッション型有機EL発光装置で、発光光の色純度の向上と水分や酸素等の侵入による発光層の劣化を抑制し、色再現性に優れ、かつ長寿命化を図った有機EL表示装置を提供する。
【解決手段】絶縁基板SUBの主面に配置された第1の電極CDと、この電極CD上に配置された多層構造の有機EL層OLEと、この有機EL層OLE上に配置された透明な第2の電極ADを備え、この電極AD上に樹脂層からなる第1の封止膜SEL1と、無機材料からなる多層構造の第2の封止膜SEL2を順次積層し、この第2の封止膜SEL2を屈折率の異なる層SL、SHを交互に積層した構成とした。
【選択図】図3

Description

本発明は、有機EL表示装置に係り、特に色純度の向上と長寿命化を図った有機EL表示装置に関する。
フラットパネル型の表示装置として液晶表示装置(LCD)やプラズマ表示装置(PDP)、電界放出型表示装置(FED)、有機EL表示装置(OLED)などが実用化ないしは実用化研究段階にある。中でも、有機EL表示装置は薄型・軽量の自発光型表示装置の典型としてこれからの表示装置として極めて有望な表示装置である。
有機EL表示装置には、所謂ボトムエミッション型とトップエミッション型とがある。ボトムエミッション型の有機EL表示装置は、ガラス基板を好適とする絶縁基板上に、第1の電極または一方の電極としての透明電極(ITO等)、電界の印加で発光する多層の有機膜(有機発光層とも言う)、第2の電極または他方の電極としての反射性の金属電極を順次積層した発光機構で有機EL素子が構成される。この有機EL素子をマトリクス状に多数配列し、それらの積層構造を覆って封止缶と称する他の基板あるいは封止膜を設け、上記発光構造を外部の雰囲気から遮断している。そして、例えば透明電極を陽極とし、金属電極を陰極として両者の間に電界を印加することで有機多層膜にキャリア(電子と正孔)が注入され、該有機多層膜が発光する。この発光をガラス基板側から外部に出射する構成となっている。
一方、トップエミッション型の有機EL表示装置は、上記した一方の電極を反射性を有する金属電極とし、他方の電極をITO等の透明電極とし、両者の間に電界を印加することで発光層が発光し、この発光を上記他方の電極側から出射する構成を特徴としている。トップエミッション型では、駆動回路上も発光エリアとして利用できる特徴を有している。又、トップエミッション型では、ボトムエミッション型における封止缶として、ガラス板を好適とする透明板が使用される。
このような有機EL表示装置では、陰極や有機層中に水分や酸素等が侵入することで劣化が起こり,輝度低下,ダークスポットやエッジグロース等の欠陥を引き起こす問題がある。この水分や酸素などの浸入を防止するため、陰極や有機層を保護するための封止が必須であり,この封止手段としては、次のような構成が提案されている。すなわち、
(1)回路及び発光部を形成した基板を封止用基板で挟み込み封止する手段。
(2)ガス透過性の低い有機物(樹脂)や無機化合物,金属などの薄膜を回路及び発光部上全体に,単層または組み合わせにより複層成膜することにより封止する手段。
一方、フルカラー有機EL表示装置としては,エネルギーロスの少ないRGBの3色発光層を設ける方法が一般的である。
この種の有機EL表示装置に関し、特許文献1では色フィルタ(RGBカラーフィルタ)を封止層上に被覆形成する技術が、又特許文献2ではボトムエミッション型で透明基板の有機EL層とは反対側(外面)にマゼンタ色カラーフィルター(着色膜)を形成する技術がそれぞれ開示されている。
特開2004−220804号公報 特開2000−106276号公報
前述したような従来の有機EL表示装置では、陰極や有機層中に水分や酸素等が侵入することで劣化が起こり、輝度低下,ダークスポットやエッジグロース等の欠陥を引き起こし、長寿命化を阻害する問題があった。
又、RGBの各発光スペクトルは帯域が広くしかもなだらかな裾形状を呈することから所望の発光に対し不要発光光が含まれ、各色の色純度が低く色再現性が十分ではないという問題があった。
本発明の目的は、上述した問題を解決し、優れた色純度と高輝度発光の有機EL表示装置を提供することにある。
又、本発明の他の目的は、陰極や有機層中への水分や酸素等の侵入を防ぎ、小型軽量で長寿命の有機EL表示装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、発光部上に第1及び第2の封止膜を配置し、前記第2の封止膜を多層膜構造とし、この多層膜の積層する層の層(膜)厚と層数を制御し光干渉効果を用いたバンドカットフィルタとすることで,不要発光光の出射を低減し各発光光の色純度を向上させると共に、水分や酸素等の侵入を防止する機能を共有させたものである。
本発明は発光部上に第1及び第2の封止膜を配置し、前記第2の封止膜を多層膜構造としたことにより、
(1)積層封止膜のバンドカットフィルタ効果により、不要な出射光を遮蔽できるため青、緑、赤成分の光が出射される割合が増加し、RGB各発光光の色純度が向上する。(2)水分や酸素等の侵入を防止でき、長寿命化を図ることができる。(3)封止膜自体に機能を持たせることで、カラーフィルタ等の色素による光吸収手段を別途用いなくても所期の目的が達成できる。(4)封止にガラスなどの基板を使用しないため、素子を薄くできる。(5)フルカラー有機EL表示装置としての色再現範囲が拡大する。(6)封止膜のみによる効果であるため、他の光吸収手段を形成する工程が必要なくコストが抑えられる。(7)素子が薄くなり更に軽量化されるため,適用できる製品範囲が拡大できる。
以下、本発明の実施の形態につき、実施例の図面を参照して詳細に説明する。
図1乃至図3は、本発明の有機EL表示装置の一実施例の概略構造を説明する模式図で、図1は要部断面図、図2及び図3は図1の要部拡大断面図である。図1乃至図3において、発光素子部を構成するTFT基板SUB上には駆動用回路を構成する配線WL、トランジスタTRS等が配置され、その上に平坦化膜FLMが配置されている。又、この平坦化膜FLM上には金属電極CD、有機EL発光部OLE、透明電極AD、第1の封止膜SEL1、第2の封止膜SEL2が順次積層配置されている。BAKはバンクである。
上記構成で、前記透明電極ADは陽極として機能し、金属電極CDは陰極及び光反射面として機能する。又、前記第1の封止膜SEL1は、透明電極ADの外側に配置され、水分及び酸素等の侵入を遮断すると共に,機械的衝撃に対して緩衝機能を有する。この第1の封止膜SEL1は、有機物による樹脂層からなり、この樹脂層としては、例えばウレタン系、アクリル系、エポキシ系、ポリオレフィン系などが用いられる。又、同様の効果が得られるものであれば他の材料を用いることもできる。
更に、樹脂層からなる前記第1の封止膜SEL1上に配置された第2の封止膜SEL2は、更に水分及び酸素の遮断効果が高く、機械的強度も高い無機物層から構成されている。この第2の封止膜SEL2は光学的に透明な無機材料で、屈折率の異なる材料からなる層を交互に積層した構成である。
次に、図2に詳細を示す有機EL発光層OLEは、TFT基板SUBの主面に成膜された金属電極CD上に順に、電子輸送層ETL、発光層LM、ホール輸送層HTL、ホール注入層HIL、透明電極ADが積層されている。
前記発光層LMと電子輸送層ETLは、兼用できる材料を用いることで1層としてもよい。又、有機EL素子の構造としては、この他にホール注入層とホール輸送層を兼用できる材料を用いてもよい。
陽極である透明電極ADには仕事関数の高い透明な電極材料を用いれば良く、ITOが一般的であるが他の透明な導電物質であっても良い。陰極である金属電極CDには、仕事関数の低いAl、Mg、Mg/Ag合金やAl/Li合金等などを用いることができる。又、特性向上のためAl単体ではなく,有機層との間に極薄いフッ化リチウムLiFなどのアルカリ金属化合物などを用いても良い。なお、金属電極CDは、発光層から出射した光の利用効率向上のため、光の反射率が高い材料から構成されることが望ましい。
発光層LMは、陽極である透明電極ADと陰極である金属電極CDとの間に所定の電圧が印加されたとき,所望の色で発光する材料を用いる。発光層LMの材料としては、赤色発光用として、例えば発光層はAlq3(トリス(8−キノリノレート)アルミニウム)に、DCM−1(4−(ジシアノメチレン)−2−メチル−6−(p−ジメチルアミノスチリル)−4H−ピラン)を分散したもの、緑色発光用として、例えばAlq3,Bebq,キナクリドンでドーピングしたAlq3、青色発光用として、例えばDPVBi(4,4'−ビス(2,2−ジフェニルビニル)ビフェニル)や、これとBCzVBi(4,4'−ビス(2−カルバゾールビニレン)ビフェニル)からなる材料、或いはジスチリルアリレーン誘導体をホストとし、ジスチリルアミン誘導体をゲストとしてドーピングしたものを用いることができる。
又、それぞれの発光層LMにおいて、ホール注入層HILはCuPc(銅フタロシアニン),ホール輸送層はα−NPD(N,N'−ジ(α−ナフチル)−N,N'−ジフェニル1,1'−ビフェニル−4,4'−ジアミン)や、トリフェニルジアミン誘導体TPD(N,N'−ビス(3−メチルフェニル)1,1'−ビフェニル−4,4'−ジアミン)、電子輸送層ETLはAlq3を用いることができる。更に、上記低分子系の材料の他にポリマー系の材料を用いることもできる。
このような構成の有機EL発光部OLEを備えた有機EL素子では、陽極である透明電極ADと陰極である金属電極CDとに直流電源を接続し、両電極間に直流電圧を印加すると、透明電極ADから注入されたホールと、金属電極CDから注入された電子がそれぞれ発光層に到達し,電子−ホールの再結合が生じ所定の波長の発光が生じるものである。
次に、図3に詳細を示す第1、第2の封止膜は、透明電極AD上に第1の封止膜SEL1を配置する。この第1の封止膜SEL1は例えば熱硬化性エポキシ樹脂をスピンコートし100℃で加熱硬化させて形成した。このときの膜厚は5μmとした。この第1の封止膜SEL1の成膜方法としては、上述したスピンコート方法の他に、スリットコート方法、印刷方法、蒸着方法等が挙げられ,用いられる材料の特性に合わせ適宜選択することができる。
又、同様の特性が得られるのであれば,上記以外の成膜方法であっても特に制限されない。更に、前記第1の封止膜SEL1の膜厚は0.5μm〜100μmが望ましい。0.5μm未満では衝撃に対する干渉機能が十分に得られない恐れがあり、又水分や酸素等に対する耐透過性が不足する恐れがある。一方、100μmを越えると平坦性を確保することが難しくなり、更に硬化自体が困難となる恐れがある。
この第1の封止膜SEL1上に第2の封止膜SEL2を配置している。この第2の封止膜SEL2は光学的に透明な無機材料からなり、低屈折率無機材料層と高屈折率無機材料層を交互に積層した多層構造からなっている。この構成において前記低屈折率及び高屈折率無機材料の屈折率をそれぞれnL、nHとすると、
1 <nL <nH
の関係にある。
この第2の封止膜SEL2を構成する無機材料としては、SiN、AlN、GaN等の窒化物、SiO2、Al23、Ta25、ZnO、TiO2、GeO等の酸化物、SiON等の酸化窒化物、SiCN等の炭化窒化物、金属フッ素化合物等が上げられる。同様の効果が得られるものであれば他の材料を用いることもできる。
又、成膜方法としては各種真空蒸着方法,スパッタリング方法等のPVD(物理気相成膜法)やCVD(化学気相成膜法)がある。封止膜に用いる材料や有機EL素子の特性を考慮し各手法から適宜選択することができる。これも同様の特性が得られるのであれば,上記以外の成膜方法であっても特に制限されない。
上述の如く、光学的に透明で屈折率の異なる無機材料の層を交互に積層する構成では、低屈折率及び高屈折率の無機材料の層厚をそれぞれDL、DHとすると下記式(1)で表される。
DL=λ(2s―1)/4nL, DH=λ(2s―1)/4nH・・・式(1)
λ:不要な光を除去する領域の中心波長
nL,nH:低屈折率及び高屈折率無機材料の各屈折率
s:1以上の整数
又、第1の封止膜SEL1を構成する樹脂層の上に積層される低屈折率及び高屈折率の無機物の積層構造は下記で表される。
樹脂層/[(DL/2) DH (DL/2)]P
P:繰り返し回数で,P=2q+1(qは正の整数)で表される(例:P=3(q=1の場合以下を意味する)。
樹脂層/{(DL/2) DH (DL/2)}3⇒樹脂層/(DL/2) /DH /(DL/2) /(DL/2) /DH/(DL/2) /(DL/2)/DH /(DL/2) ⇒樹脂層/(DL/2) /DH/DL/DH/DL/DH/(DL/2)
第2の封止膜SEL2を構成する積層構造を以下に示すように繰り返すことで、2箇所以上の領域で不要な光を除去できる。
(例)樹脂層1/[(DL1/2) DH1 (DL1/2)]P /樹脂層2/[(DL2/2) DH2 (DL2/2)]P'
DL1≠DL2,DH1≠DH2とする。
このような関係の下で、例えば青色と緑色の発光光の中間である490nmの光波長を中心とする領域の発光光を遮断するには、前述したDL、DHを算出する式(1)からS=2,P=5とし、必要な層厚を求めたところ、DL=250nm、DH=155nmとなった。
これをもとに前述の如くSiO2とTiO2をそれぞれスパッタにて前述のように交互に11層積層した。層数はSiO2が6層、TiO2が5層である。
この実施例では、11層の多層構造からなり、この多層構造で前記第1の封止膜SEL1に接する第1層SL1と、最外層SL11及びこれらを含む奇数層をSiO2材を用いて形成し、前記第1層SL1及び最外層SL11をそれぞれ層厚125nm、残りの奇数層SL3,SL5,SL7,SL9をそれぞれ層厚250nmとしてSiO2材層を合計で6層構成した。
一方、第2層SH2を含む偶数層SH4、SH6、SH8及びSH10を前記SiO2材より高屈折率のTiO2材によりそれぞれ層厚155nmとして5層構成している。すなわち、奇数層を偶数層より低屈折率の材料で構成し、この低屈折率層と高屈折率層を交互に積層した構成とした。
この層構造で、RGBにおける各発光光のCIE色度(x,y)は、Rが(0.687、0.331)、Gが(0.156,0.609)、Bが(0.131、0.143)で、色再現範囲はNTSC比で55%であった。
一方、比較例として図4に示すように、バンドストップフィルタ効果のない封止膜として、始めに熱硬化性エポキシ樹脂をスピンコートし100℃で加熱硬化させ第1の封止膜SEL1を形成した。このときの膜厚は5μmであった。
この第1の封止膜SEL1上にスパッタ法にて,無機材料として選択したTiO2、SiO2を順に成膜し、層SH41、SL41をそれぞれ形成した。このときの層厚はTiO2、SiO2の2層のみであることから、2層共に水分及び酸素の侵入を遮断する効果が得られる500nmとした。
このような構成の第2の封止膜SEL24を備えた構成では、RGBにおける各発光光のCIE色度(x,y)は、Rが(0.654、0.356)、Gが(0.274,0.605)、Bが(0.152、0.177)で、色再現範囲はNTSC比で50%であった。
この図4に示す比較例の封止膜と、図3に示す本発明の実施例とを比較すると、約10%色再現範囲が拡大し本発明の効果が確認できた。
図5は実施例1の第2の封止膜SEL2の透過スペクトルを示し、横軸に波長、縦軸に透過率をそれぞれ示している。図5からも明らかなように、透過スペクトル形状が急峻となり、バンドストップフィルタ効果が顕著に現れている。
図6は、本発明の有機EL表示装置の実施例2の概略構造を説明する模式断面図で、前述した図と同じ部分には同一記号を付してある。図6において、バンドストップフィルタ効果を有する封止膜として,始めに熱硬化性エポキシ樹脂をスピンコートし100℃で加熱硬化させ第1の封止膜SL1を形成した。このときの膜厚は5μmであった。
この第1の封止膜SL1上にバンドストップ効果が得られるよう,実施例1と同じく低屈折率層にSiO2、高屈折率層にTiO2を選択肢した。緑色と赤色の発光光の中間である570nmの光波長を中心とする領域の発光光を遮断するため、S=2,P=5とし、必要な膜厚を求めたところ、DL=290nm、DH=180nmであった。
この層厚をもとにSiO2とTiO2をスパッタにて交互に積層し合計11層の多層膜構造とした。層数はSiO2層が6層で、この6層中、第1の封止膜SEL1上に接する第1層SL1と、最外層SL11を層厚145nmとし、残りの奇数層を290nmとした。一方、TiO2層は各層厚180nmで5層として偶数層に配置した。
実施例2のRGBにおける各発光光のCIE色度(x,y)は、Rが(0.656,0.355)、Gが(0.342,0.613)、Bが(0.184,0.157)であり、色再現範囲はNTSC比で55%であり、前述の比較例のバンドストップフィルタ効果のない封止膜と比較し約40%色再現範囲が拡大し本発明の効果が確認できた。
図7は、本発明の第2の封止膜SEL2の積層数と透過スペクトルとの関係を説明するための図で、横軸に波長、縦軸に透過率をそれぞれ示している。図7において、P=5のスペクトルは実施例1の層数11を、又P=3のスペクトルは層数7の特性をそれぞれ示している。図7から明らかなように、層数が7層のものも効果が見られるが、11層では更に顕著な効果が明らかである。
この顕著な効果が見られる11層を更に詳細に検討した結果を表1に示す。この表1は本発明の11層の実施例での構成と特性を、使用する無機材料、成膜方法等を可変して示すものである。
Figure 2007280901
表1から明らかなように、透過阻止波長域の中心波長が490nm、すなわち青と緑の間の波長帯域の中心波長及び580nm、すなわち緑と赤の発光光の中間波長の遮断に効果が顕著であり、更にNTSC比も比較例に比べて何れも改善されている。
図8は、本発明における第2の封止膜SEL2の積層数を説明する図で、横軸に積層数を、又縦軸に透過率及び透過率差をそれぞれ示している。図8において、黒の菱形印は、波長450nmの光の無機積層膜における透過率を示したグラフである。この波長は、青色の波長帯域の中心波長である。グラフが示すとおり、3層では干渉効果によって、光の強度が1層の場合に比べて低くなっているが、層数が増加すると透過率が増加している。具体的には、層数が7を超えると透過率が80%を越え、層数9を超えると85%を越え、その後、層数11、13、15、17、19としても透過率85〜90%の間の透過率になって略一定となっている。つまり、層数9以上にすることで実質的にピークの透過率を得られる。
又、黒の四角印は、波長490nmの光の無機積層膜における透過率を示したグラフである。この波長は、透過率を下げたい青と緑の間の波長帯域の中心波長である。グラフが示すとおり、積層数が増加するほど透過率は低下する傾向にある。具体的には、層数が5を超えると透過率が40%と、膜がない場合の半分以下の光強度となる。そもそも人間の目では認識しづらい色ではあるが、輝度が50%以上も変われば、人間の目でも大きな色純度の改善が見られるようになる。又、層数が7を超えると透過率20%以下、更に層数が9を超えると透過率が10%以下、層数が11を越えると透過率が5%以下となる。また、9層になると傾きが鈍化し、11層を超えると略一定化していることがわかる。
更に、白の三角印は波長450nmと490nmの光の無機積層膜における透過率差(450nm−490nm差)を示したグラフである。図9はこのグラフを単独に示したものである。この値が大きいことは、青色光の透過率と色純度の両方の効果を効率良く得ることができる範囲である。11層以上になると、ある一定幅で安定する。つまり、11層以上にすれば、干渉効果を最大限に得ることができる。
この図8、図9を含め前述した実施例等からも明らかなように、本発明では第2の封止膜の層数は3層以上の奇数層数で効果が得られ、これが5層以上で更に顕著な効果が期待できる。又、7層以上ではより一層効果が顕著である。
本発明の有機EL表示装置の実施例1の概略構造を説明する模式断面図である。 図1の要部拡大断面図である。 図1の要部拡大断面図である。 比較例の構造を説明する要部断面図である。 透過スペクトルを示す図である。 本発明の有機EL表示装置の実施例2の概略構造を説明する模式断面図である。 積層数毎の透過スペクトルを示す図である。 積層数と透過率、透過率差の関係を示す図である。 積層数と透過率差の関係を示す図である。
符号の説明
SUB・・・TFT基板、SEL1・・・第1の封止膜(樹脂層)、SEL2・・・第2の封止膜、OLE・・・有機EL発光部、SL1〜11・・・低屈折率層、SH2〜10・・・高屈折率層、AD・・・金属電極、CD・・・透明電極。

Claims (9)

  1. 絶縁基板の主面に配置された第1の電極と、この第1の電極の上に配置された多層構造の有機EL層と、この有機EL層の上層に配置された第2の電極と、該第2の電極の外面に配置された第1の封止膜と、この第1の封止膜の外面に配置された多層構造の第2の封止膜を有し、
    この第2の封止膜は積層する層のうち隣接する層相互で屈折率が異なることを特徴とする有機EL表示装置。
  2. 前記第2の封止膜は前記第1の封止膜に接する第1層目の屈折率がこの第1層目の外側に接する第2層目より低屈折率であることを特徴とする請求項1に記載の有機EL表示装置。
  3. 前記第2の封止膜の最外層は隣接する層より低屈折率で、前記第1層目の屈折率と同一であることを特徴とする請求項1又は2に記載の有機EL表示装置。
  4. 前記第2の封止膜は5層以上の奇数層からなる多層構造であることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の有機EL表示装置。
  5. 前記第2の封止膜は奇数層目の屈折率が偶数層目の屈折率より低屈折率で、かつ全ての奇数層目の屈折率が同一屈折率であることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の有機EL表示装置。
  6. 前記第2の封止膜は偶数層目の屈折率が奇数層目の屈折率より高屈折率で、かつ全ての偶数層目の屈折率が同一屈折率であることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の有機EL表示装置。
  7. 前記第2の封止膜は青色と緑色の発光光の中間の中心波長に対し最大の光遮断特性を有することを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の有機EL表示装置。
  8. 前記第2の封止膜は緑色と赤色の発光光の中間の中心波長に対し最大の光遮断特性を有することことを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の有機EL表示装置。
  9. 前記第2の封止膜は光学的に透明な無機材料の多層膜からなることを特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載の有機EL表示装置。

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