JPH11297477A - 有機elカラーディスプレイ - Google Patents

有機elカラーディスプレイ

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JPH11297477A
JPH11297477A JP10112716A JP11271698A JPH11297477A JP H11297477 A JPH11297477 A JP H11297477A JP 10112716 A JP10112716 A JP 10112716A JP 11271698 A JP11271698 A JP 11271698A JP H11297477 A JPH11297477 A JP H11297477A
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JP
Japan
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organic
layer
electrode
transparent plate
injection electrode
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JP10112716A
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English (en)
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Michio Arai
三千男 荒井
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TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
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Publication date
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    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00
    • H10K59/30Devices specially adapted for multicolour light emission
    • H10K59/38Devices specially adapted for multicolour light emission comprising colour filters or colour changing media [CCM]
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00
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    • H10K59/80Constructional details
    • H10K59/87Passivation; Containers; Encapsulations
    • H10K59/871Self-supporting sealing arrangements
    • H10K59/8723Vertical spacers, e.g. arranged between the sealing arrangement and the OLED

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  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造が容易で、有機EL構造体の破壊がな
く、信頼性が高く、低コストのアクティブマトリクス駆
動タイプの有機ELカラーディスプレイを提供する。 【解決手段】 本発明の有機ELカラーディスプレイ
は、基板上に、電子注入電極と、1種以上の有機層と、
透明ホール注入電極とが順次積層された有機EL構造体
を有し、この有機EL構造体が積層されていない部分に
支柱を有し、前記支柱に支えられて、前記有機EL構造
体上に所定の空隙を設けて配置され、前記有機EL構造
体を封止する透明板を有し、前記透明板は、前記有機E
L構造体と対向する面に蛍光性物質を含む蛍光変換層お
よび/またはカラーフィルター層を有し、前記基板には
TFTが設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機化合物を用い
た有機EL素子を有するTFTアクティブマトリクスデ
ィスプレイに関し、さらに詳細には、カラーディスプレ
イに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、有機EL素子が盛んに研究されて
いる。これは、錫ドープ酸化インジウム(ITO)など
のホール注入電極上に、トリフェニルジアミンなどのホ
ール輸送材料を成膜し、さらにアルミキノリノール錯体
(Alq3)などの蛍光物質を発光層として積層し、さ
らにMgなどの仕事関数の小さな金属電極(電子注入電
極)を形成した基本構成を有する素子で、10V前後の
電圧で数100から数10,000cd/m2と極めて高い
輝度が得られることで注目されている。
【0003】ところで、このような有機EL素子を用い
たディスプレイとして、種々の応用例が考えられるが、
中でもカラーディスプレイへの応用は重要な課題であ
る。発光体をカラーディスプレイとして応用する場合、
例えば、発光体自体の発光色を変化させるか、あるい
は、蛍光材料で構成された蛍光変換層および/またはカ
ラーフィルター層を用いて青、緑、赤の3元色を得ると
いった手法が一般的である。
【0004】発光体自体の発光色を変化させる試みとし
ては、例えば SID 96 DIGEST・18514.2:Novel Transpar
ent Organic Electroluminescent Devices G.Gu,V.BBul
ovic,P.E.Burrows,S.RForrest,M.E.Tompsonに記載され
たカラー発光素子が知られている。しかし、ここに記載
されているカラー発光素子(heterostructure organic
light emitting devices)は、R,G,B各々に対応し
た発光層(Red ETL,Green ETL,Blue ETL)を有する多層
構造であり、各発光層毎に陰電極と陽電極とを用意しな
ければならない。そのため、構造が複雑になり、製造コ
ストも高くなるという問題がある。また、各色の寿命が
異なるため、使用に従い色バランスが崩れてくるという
不都合もある。
【0005】一方、単一の発光層と、蛍光材料で構成さ
れた蛍光変換層および/またはカラーフィルター層とを
組み合わせてカラーディスプレイとする方法は、単独の
有機EL素子のみで構成できるため、構成が単純で安価
であるばかりか、蛍光変換層および/またはカラーフィ
ルター層をパターン形成することによりフルカラー化で
きる点で優れた方式といえる。通常、基板上に蛍光変換
層および/またはカラーフィルター層をパターン形成
し、その上に有機EL構造体を積層する。一方、各画素
毎にTFT(薄膜トランジスタ)のスイッチング素子の
アレイを介在させたアクティブマトリクスディスプレイ
の場合、基板上に電子注入電極、有機層、透明ホール注
入電極の順に積層し、この上に蛍光変換層および/また
はカラーフィルター層を配置する。しかし、この積層体
上に蛍光変換層および/またはカラーフィルター層をパ
ターン形成することはできない。有機EL構造体上に蛍
光変換層および/またはカラーフィルター層を設けてこ
れをパターニングすると、有機EL構造体が壊れてしま
う。そこで、透明封止板を透明ホール注入電極上に設
け、この透明板に蛍光変換層および/またはカラーフィ
ルター層を設けることになるが、封止空間はできるだけ
狭い方がよいので、この透明板と有機EL構造体とが接
触して素子破壊を招くことがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、製造
が容易で、有機EL構造体の破壊がなく、信頼性が高
く、低コストのアクティブマトリクス駆動タイプの有機
ELカラーディスプレイを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的は下記の本発明
により達成される。
【0008】(1) 基板上に、電子注入電極と、1種
以上の有機層と、透明ホール注入電極とが順次積層され
た有機EL構造体を有し、この有機EL構造体が積層さ
れていない部分に支柱を有し、前記支柱に支えられて、
前記有機EL構造体上に所定の空隙を設けて配置され、
前記有機EL構造体を封止する透明板を有し、前記透明
板は、前記有機EL構造体と対向する面に蛍光性物質を
含む蛍光変換層および/またはカラーフィルター層を有
し、前記基板には薄膜トランジスタのアレイが設けられ
ているアクティブマトリクス駆動タイプの有機ELカラ
ーディスプレイ。 (2) 前記支柱の高さが1〜10μmである上記
(1)の有機ELカラーディスプレイ。 (3) 前記透明板の発光光の透過率が70%以上であ
る上記(1)または(2)の有機ELカラーディスプレ
イ。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の有機ELカラーディスプ
レイは、基板上に、電子注入電極と、1種以上の有機層
と、透明ホール注入電極とが順次積層された有機EL構
造体を有し、この有機EL構造体が積層されていない部
分に支柱を有し、前記支柱に支えられて、前記有機EL
構造体上に所定の空隙を設けて配置され、前記有機EL
構造体を封止する透明板を有し、前記透明板は、前記有
機EL構造体と対向する面に蛍光性物質を含む蛍光変換
層および/またはカラーフィルター層を有し、前記基板
にはTFT(薄膜トランジスタ)が設けられている。
【0010】このように支柱を設けることにより、有機
EL構造体が蛍光変換層および/またはカラーフィルタ
ー層を有する透明板と接触することがなくなり、有機E
L構造体の破壊が防止される。また、その取り扱いも容
易になり、極めて簡単に高品質のTFTアクティブマト
リクスタイプのカラーディスプレイを製造することがで
きる。この透明板としては、後述のようにガラス板や合
成樹脂板等が用いられるが、厚さが均一でなかったり、
凹凸を有していたり、歪みを伴っていたりする場合が多
く、端部で有機EL構造体よりも高い位置に配置したと
しても、透明板の歪み等により、有機EL構造体と透明
板とが接触、押圧して有機EL構造体にダメージを与え
たり、素子破壊したりする場合がある。透明板を支え、
スペーサとして機能する支柱を基板の適当な場所に配置
することで、有機ELディスプレイ内部にもスペーサー
が配置されることとなり、透明板の歪み等によって透明
板と有機EL構造体とが接触することを防止できる。
【0011】本発明の有機ELカラーディスプレイの支
柱の高さ(膜厚)は、有機EL構造体と蛍光変換層およ
び/またはカラーフィルター層との間に所定の空隙を設
けることができればよく、1〜10μm、特に3〜5μ
mの範囲であることが好ましい。有機EL構造体と蛍光
変換層および/またはカラーフィルター層との間の空隙
は、0.5〜5μmであることが好ましい。
【0012】支柱は、有機EL構造体が積層されていな
い基板上に設けられる。その大きさは、有機EL構造体
と蛍光変換層および/またはカラーフィルター層とが接
触しなければ特に限定されない。支柱の形状は特に限定
されないが、通常、柱状である。その上面と下面との大
きさは異なっていてもよい。また、支柱の個数も限定さ
れない。支柱の形状や大きさ、その配置場所等は、形成
するディスプレイの大きさや、構造等により適宜適切な
ものとすればよい。通常は、支柱を、有機EL構造体の
画素のアレイのx方向に沿った分離帯とy方向に沿った
分離帯とが交わる部分に設ける。支柱は分離帯の交差部
分すべてに設けてもよいし、1〜10本おきの分離帯の
交差部分に設けてもよい。また、支柱を、有機EL構造
体の画素のアレイの分離部分のxまたはy方向の一方向
に沿った各分離帯の一端から他端に至るまで設けたり、
1〜10本おきの分離帯に設けたりすることが好まし
い。支柱の幅は5〜50μmであることが好ましい。な
お、分離帯の幅は10〜50μm程度である。
【0013】支柱を構成する材料としては、絶縁性材料
であれば特に限定されるものではなく、ポリイミド樹
脂、レジスト等の有機樹脂膜、酸化ケイ素、ケイ素等の
無機絶縁膜等が挙げられる。有機樹脂膜は塗布により、
無機絶縁膜はスパッタや真空蒸着で成膜し、所望の形状
にフォトリソグラフィー等でパターニングする。
【0014】本発明の有機ELカラーディスプレイに用
いる透明板は、発光光の透過率が70%以上であること
が好ましい。発光光は透明板側から取り出されるため、
その透過率が低くなると、発光層からの発光自体が減衰
され、発光素子として必要な輝度が得られなくなる傾向
がある。
【0015】透明板の材料には、通常、ガラスを用い
る。また、ガラスに限らず、石英、樹脂等の透明な材料
を用いてもよい。
【0016】透明板の厚さは、特に限定されるものでは
ないが、通常、0.5〜1.2mm程度である。
【0017】本発明の有機ELカラーディスプレイを製
造するには、まず、基板上にTFTのアレイを所望の形
状に形成する。そして、配線電極を好ましくはスパッタ
法で成膜し、パターニングする。次いで、電子注入電極
を成膜、パターニングする。さらに、基板全面に支柱材
料を成膜し、所望の形状にフォトリソグラフィー等でパ
ターニングする。その後、有機層、ホール注入電極等を
積層する。この際、支柱上に有機層、ホール注入電極等
が積層されていてもかまわない。一方、透明板には、透
明板に蛍光変換層および/またはカラーフィルター層を
パターン形成する。最後に、有機EL構造体と支柱とを
積層した基板と、蛍光変換層等を設けた透明板とを位置
決めして貼り合わせ、本発明の有機ELカラーディスプ
レイを製造する。このように、両者を別個に取り扱うこ
とができるため、製造が容易で、有機EL構造体にダメ
ージを与える恐れもなくなる。
【0018】本発明の有機ELカラーディスプレイの構
成例を図1に示す。図1に示される有機ELカラーディ
スプレイは、基板11上に、TFT(薄膜トランジス
タ)12のアレイと、絶縁層13を介して配線電極14
とを有する。そして、絶縁層15でTFT12と配線電
極14とから絶縁されて、電子注入電極16と有機層1
7とホール注入電極18とを有する有機EL構造体が積
層されている。なお、電子注入電極16は、配線電極1
3上に積層される。そして、有機EL構造体が積層され
ていない部分の分離帯19に支柱20が設けられてい
る。そして、支柱20に保護されて、有機EL構造体上
に所定の空隙を介し、対向して、カラーフィルター層2
1および蛍光性物質を含む蛍光変換層22を有する透明
板23が基板11に固着されている。蛍光変換層および
/またはカラーフィルター層は、必要に応じて、二層以
上であってもよい。
【0019】基板材料としては特に限定するものではな
く、例えば、Al等の金属材料や、ガラス、石英や樹脂
等の透明ないし半透明材料、あるいは不透明であっても
よく、この場合はガラス等のほか、アルミナ等のセラミ
ックス、ステンレス等の金属シートに表面酸化などの絶
縁処理を施したもの、フェノール樹脂等の熱硬化性樹
脂、ポリカーボネート等の熱可塑性樹脂などを用いるこ
とができる。
【0020】本発明の有機ELカラーディスプレイは、
各画素毎にTFT12のスイッチング素子のアレイを介
在させたアクティブマトリクス駆動タイプである。TF
Tとしては、通常の多結晶シリコンTFTを用いればよ
い。TFTは、有機EL構造体の各画素の端部に設けら
れ、その大きさは10〜30μm程度である。なお、画
素の大きさは20μm×20μm〜300μm×300
μm程度である。
【0021】基板上には、TFTの配線電極が設けられ
る。配線電極は抵抗が低く、電子注入電極を電気的に接
続して抵抗値を低く抑える機能がある。配線電極は、A
l、Alおよび遷移金属(ただしTiを除く)、Tiま
たは窒化チタン(TiN)のいずれか1種または2種以
上を含有し、これらを単独で用いた場合、それぞれ配線
電極中に少なくとも、Al:90〜100at%、Ti:
90〜100at%、TiN:90〜100 mol%程度含
有されていることが好ましい。また、2種以上用いると
きの混合比は任意であるが、AlとTiの混合では、T
iの含有量は10at%以下が好ましい。また、これらを
単独で含有する層を積層してもよい。配線電極として
は、Al、Alおよび遷移金属が、特に好ましい。Ti
Nは、その化学量論組成から10%程度偏倚していても
よい。さらに、Alおよび遷移金属の合金は、遷移金
属、特にSc,Nb,Zr,Hf,Nd,Ta,Cu,
Si,Cr,Mo,Mn,Ni,Pd,PtおよびW等
を、好ましくはこれらの総計が10at%以下、さらに好
ましくは5at%以下、特に好ましくは2at%以下含有し
ていてもよい。遷移金属の含有量が少ないほど、配線材
として機能させた場合の薄膜抵抗は下げられる。
【0022】配線電極の厚さは、50nm以上、さらには
100nm以上、特に100〜500nmが好ましい。
【0023】有機EL構造体の電子注入電極とTFTの
配線電極とを併せた全体の厚さとしては、特に制限はな
いが、通常100〜1000nm程度とすればよい。
【0024】TFTの配線電極と有機EL構造体の有機
層との間には絶縁層を設ける。絶縁層は、SiO2等の
酸化ケイ素、窒化ケイ素などの無機系材料をスパッタや
真空蒸着で成膜したもの、SOG(スピン・オン・グラ
ス)で形成した酸化ケイ素層、フォトレジスト、ポリイ
ミド、アクリル樹脂などの樹脂系材料の塗膜など、絶縁
性を有するものであればいずれであってもよいが、ポリ
イミドが好ましい。絶縁層の下側には電子注入電極等が
存在するので、絶縁層形状にパターニングする際にこれ
らにダメージを与えないようなパターニングが可能な材
料を用いることが好ましい。また、絶縁層は、配線電極
を水分や腐食から守る耐食・耐水膜の役割も果たす。
【0025】絶縁層の厚さは特に限定されず、必要な絶
縁性が得られるように材料に応じて適宜決定すればよい
が、無機系材料を用いる場合には製造コストの面から薄
いほうが好ましい。
【0026】有機EL構造体は、通常、発光色が青緑色
で、波長帯域の極大波長は400〜550nm程度であ
る。なお、発光ピークは2つ以上であってもかまわな
い。
【0027】本発明の有機ELカラーディスプレイは、
緑および青色発光部は、例えば、青緑色発光の有機EL
構造体と、緑色透過層または青色透過層との組み合わせ
により得られる。赤色発光部は、青緑色発光の有機EL
構造体と、この有機EL構造体の青緑発光を赤色に近い
波長に変換する蛍光変換層により得ることができる。つ
まり、青緑色発光で不足する赤色方向の波長の光を蛍光
変換フィルターで補うことにより、単一発光色の発光層
のみで、カラーディスプレイを得ることができる。
【0028】カラーフィルター層には、液晶ディスプレ
イ等で用いられているカラーフィルターを用いればよい
が、有機EL素子の発光する光に合わせてカラーフィル
ターの特性を調整し、取り出し効率・色純度を最適化す
ればよい。このときカットする光は、緑の場合480nm
以下の波長の光および必要に応じ560nm以上の波長の
光であり、青の場合490nm以上の波長の光であり、赤
を用いる場合には580nm以下の波長の光である。この
ようなカラーフィルターを用いて、NTSC標準、ある
いは現行のCRTの色度座標に調整することが好まし
い。このような色度座標は、一般的な色度座標測定器、
例えばトプコン社製のBM−7、SR−1等を用いて測
定できる。カラーフィルター層の厚さは0.5〜20μ
m 程度とすればよい。
【0029】また、誘導体多層膜のような光学薄膜を用
いてカラーフィルターの代わりにしてもよい。
【0030】本発明の蛍光変換層は、EL発光の光を吸
収し、蛍光変換層中の蛍光体から光を放出させること
で、発光色の色変換を行うものである。組成としては、
バインダー、蛍光材料、光吸収材料の三つから形成され
る。
【0031】蛍光材料は、基本的には蛍光量子収率が高
いものを用いればよく、EL発光波長域に吸収が強いこ
とが好ましい。具体的には、蛍光スペクトルの発光極大
波長λmax が580〜630nmである蛍光物質が好まし
い。実際には、レーザー用色素などが適しており、ロー
ダミン系化合物、ペリレン系化合物、シアニン系化合
物、フタロシアニン系化合物(サブフタロシアニン等も
含む)、ナフタロイミド系化合物、縮合環炭化水素系化
合物、縮合複素環系化合物、スチリル系化合物等を用い
ればよい。
【0032】バインダーは、基本的には蛍光を消光しな
いような材料を選べばよく、フォトリソグラフィー、印
刷等で微細なパターニングができるようなものが好まし
い。
【0033】光吸収材料は、蛍光材料の光吸収が足りな
い場合に用いるが、必要のない場合は用いなくてもよ
い。光吸収材料は、蛍光材料の蛍光を消光しないような
材料を選べばよい。
【0034】このような蛍光変換フィルター層を用いる
ことによって、CIE色度座標において好ましいx、y
値が得られる。また、蛍光変換フィルター層の厚さは
0.5〜20μm 程度とすればよい。
【0035】また、有機EL素子は、外気にさらされる
と、電極が酸化されたり、水分により有機層が劣化した
りする。これを防ぐために、素子上に封止層を形成する
ことが好ましい。封止層は、湿気の侵入を防ぐために市
販の低吸湿性の光硬化性接着剤、エポキシ系接着剤、シ
リコーン系接着剤、架橋エチレン−酢酸ビニル共重合体
接着剤シート等の接着性樹脂層を用いて、ガラス板等の
封止板を接着し密封する。本発明の有機ELカラーディ
スプレイの場合、透明板が封止板を兼ねている。
【0036】次に、本発明の有機ELカラーディスプレ
イを構成する有機EL構造体について説明する。本発明
の有機EL構造体は、電子注入電極と、1種以上の有機
層と、透明電極であるホール注入電極とを有する。有機
層は、それぞれ少なくとも1層のホール輸送層および発
光層を有し、例えば、電子注入輸送層、発光層、正孔輸
送層、正孔注入層を順次有する。なお、ホール輸送層は
なくてもよい。本発明の有機EL構造体の有機層は、種
々の構成とすることができ、電子注入・輸送層を省略し
たり、あるいは発光層と一体としたり、正孔注入輸送層
と発光層とを混合してもよい。電子注入電極は、蒸着、
スパッタ法等、好ましくはスパッタ法で成膜される仕事
関数の小さい金属、化合物または合金で構成される。
【0037】ホール注入電極としては、ホール注入電極
側から発光した光を取り出す構造であるため、好ましく
は発光した光の透過率が80%以上となるようにその材
料および厚さを決定することが好ましい。具体的には、
例えば、ITO(錫ドープ酸化インジウム)、IZO
(亜鉛ドープ酸化インジウム)、ZnO、SnO2 、I
23 等が挙げられるが、特にITO、IZOが好ま
しい。In23 に対するSnO2 の混合比は、1〜2
0wt%、特に5〜12wt%が好ましい。In23に対す
るZnOの混合比は、1〜20wt%、特に5〜12wt%
が好ましい。その他にSn、Ti、Pb等が酸化物の形
で、酸化物換算にして1wt%以下含まれていてもよい。
ホール注入電極の厚さは、ホール注入を十分行える一定
以上の厚さを有すれば良く、通常、10〜500nm程度
とすることが好ましい。素子の信頼性を向上させるため
に駆動電圧が低いことが必要であるが、好ましいものと
して、10〜30Ω/□(膜厚50〜300nm)のIT
Oが挙げられる。実際に使用する場合には、ITO等の
ホール注入電極界面での反射による干渉効果が、光取り
出し効率や色純度を十分に満足するように、電極の膜厚
や光学定数を設定すればよい。
【0038】ホール注入電極は、蒸着法等によっても形
成できるが、スパッタ法により形成することが好まし
い。ITO、IZO電極の形成にスパッタ法を用いる場
合、好ましくはIn2 3 にSnO2 やZnOをドープ
したターゲットを用いる。スパッタ法によりITO透明
電極を成膜した場合、蒸着により成膜したものよりも発
光輝度の経時変化が少ない。スパッタ法としてはDCス
パッタが好ましく、その投入電力としては、0.1〜4
W/cm2 の範囲が好ましい。特にDCスパッタ装置の電
力としては、好ましくは0.1〜10W/cm2、特に
0.2〜5W/cm2の範囲が好ましい。また、成膜レー
トは2〜100nm/min 、特に5〜50nm/min の範囲
が好ましい。
【0039】スパッタガスとしては、特に制限するもの
ではなく、Ar、He、Ne、Kr、Xe等の不活性ガ
ス、あるいはこれらの混合ガスを用いればよい。このよ
うなスパッタガスのスパッタ時における圧力としては、
通常0.1〜20Pa程度でよい。
【0040】電子注入電極は、蒸着、スパッタ法等、好
ましくはスパッタ法で成膜される仕事関数の小さい金
属、化合物または合金で構成される。
【0041】成膜される電子注入電極の構成材料として
は、電子注入を効果的に行う低仕事関数の物質が好まし
い。例えば、K、Li、Na、Mg、La、Ce、C
a、Sr、Ba、Al、Ag、In、Sn、Zn、Zr
等の金属元素単体、または安定性を向上させるためにそ
れらを含む2成分、3成分の合金系を用いることが好ま
しい。合金系としては、例えばAg・Mg(Ag:1〜
20at%)、Al・Li(Li:0.3〜14at%)、
In・Mg(Mg:50〜80at%)、Al・Ca(C
a:5〜20at%)等が好ましい。
【0042】電子注入電極の成膜にスパッタ法を用いる
ことにより、成膜された電子注入電極膜は、蒸着の場合
と比較して、スパッタされる原子や原子団が比較的高い
運動エネルギーを有するため、表面マイグレーション効
果が働き、有機層界面での密着性が向上する。また、プ
レスパッタにより真空中で表面酸化物層を除去したり、
逆スパッタにより有機層界面に吸着した水分や酸素を除
去できるので、クリーンな電極−有機層界面や電極を形
成でき、その結果、高品位で安定した有機EL素子が形
成できる。ターゲットとしては、前記組成範囲の合金
や、金属単独でも良く、これらに加えて添加成分のター
ゲットを用いても良い。さらに、蒸気圧の大きく異なる
材料の混合物をターゲットとして用いても、生成する膜
とターゲットとの組成のズレは少なく、蒸着法のように
蒸気圧等による使用材料の制限もない。また、蒸着法と
比較して、材料を長時間供給する必要がなく、膜厚や膜
質の均一性に優れ、生産性の点で有利である。
【0043】スパッタ法により形成された電子注入電極
は緻密な膜なので、粗な蒸着膜と比較して、膜中への水
分の進入が非常に少なく、化学的安定性が高く、長寿命
の有機EL素子が得られる。
【0044】スパッタ時のスパッタガスの圧力は、0.
1〜5Paの範囲が好ましく、この範囲でスパッタガスの
圧力を調節することにより、前記範囲のLi濃度のAl
Li合金を容易に得ることができる。また、成膜中にス
パッタガスの圧力を前記範囲内で変化させることによ
り、上記Li濃度勾配を有する電子注入電極を容易に得
ることができる。また、成膜ガス圧力と基板ターゲット
間距離の積が20〜65Pa・cmを満たす成膜条件にする
ことが好ましい。
【0045】スパッタガスは、通常のスパッタ装置に使
用される不活性ガスや、反応性スパッタではこれに加え
てN2、H2、O2、C24、NH3等の反応性ガスが使用
可能である。
【0046】スパッタ法としてはRF電源を用いた高周
波スパッタ法等も可能であるが、成膜レートの制御が容
易であり、DCスパッタ法を用いることが好ましい。D
Cスパッタ装置の電力としては、好ましくは0.1〜1
0W/cm2、特に0.5〜7W/cm2の範囲が好ましい。
また、成膜レートは5〜100nm/min 、特に10〜5
0nm/min の範囲が好ましい。
【0047】電子注入電極薄膜の厚さは、電子注入を十
分行える一定以上の厚さとすれば良く、0.1nm以上、
好ましくは1nm以上とすればよい。また、その上限値に
は特に制限はないが、通常、膜厚は100〜500nm程
度とすればよい。
【0048】電子注入電極は、マスク蒸着、または、膜
形成後にエッチングするなどの方法でパターニングし、
これによって、素子分離を行い、所望の発光パターンを
得る。
【0049】次に、本発明の有機EL構造体に設けられ
る有機物層について述べる。
【0050】発光層は、正孔(ホール)および電子の注
入機能、それらの輸送機能、正孔と電子の再結合により
励起子を生成させる機能を有する。発光層には電子−正
孔両キャリアーに対して、安定で、かつ蛍光強度の強い
化合物を用いることが好ましい。
【0051】正孔注入層は、ホール注入電極からの正孔
の注入を容易にする機能を有し、正孔輸送層は、正孔を
輸送する機能および電子を妨げる機能を有し、電荷注入
層、電荷輸送層とも称される。
【0052】電子注入輸送層は、発光層に用いる化合物
の電子注入輸送機能がさほど高くないときなどに設けら
れ、電子注入電極からの電子の注入を容易にする機能、
電子を輸送する機能および正孔を妨げる機能を有する。
【0053】正孔注入層、正孔輸送層および電子注入輸
送層は、発光層へ注入される正孔や電子を増大・閉じ込
めさせ、再結合領域を最適化させ、発光効率を改善す
る。
【0054】なお、電子注入輸送層は、注入機能を持つ
層と輸送機能を持つ層とに別個に設けてもよい。
【0055】発光層の厚さ、正孔注入層と正孔輸送層と
を併せた厚さおよび電子注入輸送層の厚さは特に限定さ
れず、形成方法によっても異なるが、通常、5〜100
nm程度とすることが好ましい。
【0056】正孔注入層、正孔輸送層の厚さおよび電子
注入輸送層の厚さは、再結合・発光領域の設計による
が、発光層の厚さと同程度もしくは1/10〜10倍程
度とすればよい。正孔注入層、正孔輸送層の厚さ、およ
び、電子注入層と電子輸送層とを分ける場合のそれぞれ
の厚さは、注入層は1nm以上、輸送層は20nm以上とす
るのが好ましい。このときの注入層、輸送層の厚さの上
限は、通常、注入層で100nm程度、輸送層で100nm
程度である。このような膜厚については注入輸送層を2
層設けるときも同じである。
【0057】また、組み合わせる発光層や電子注入輸送
層や正孔注入輸送層のキャリア移動度やキャリア密度
(イオン化ポテンシャル・電子親和力により決まる)を
考慮しながら、膜厚をコントロールすることで、再結合
領域・発光領域を自由に設計することが可能であり、発
光色の設計や、両電極の干渉効果による発光輝度・発光
スペクトルの制御や、発光の空間分布の制御を可能にで
きる。
【0058】本発明の有機EL素子の発光層には、発光
機能を有する化合物である蛍光性物質を含有させる。こ
の蛍光性物質としては、例えば、特開昭63−2646
92号公報等に開示されているようなトリス(8−キノ
リノラト)アルミニウム〔Alq3〕等の金属錯体色
素、特開平6−110569号公報(フェニルアントラ
セン誘導体)、同6−114456号公報(テトラアリ
ールエテン誘導体)、特開平6−100857号公報、
同特開平2−247278号公報等に開示されているよ
うな青緑色発光材料が挙げられる。この他、これに加
え、あるいは単体で、キナクリドン、クマリン、ルブレ
ン、スチリル系色素、その他テトラフェニルブタジエ
ン、アントラセン、ペリレン、コロネン、12−フタロ
ペリノン誘導体等を用いることもできる。発光層は電子
注入輸送層を兼ねたものであってもよく、このような場
合はトリス(8−キノリノラト)アルミニウム等を使用
することが好ましい。発光層の形成には、これらの蛍光
性物質を蒸着すればよい。
【0059】また、必要に応じて設けられる電子注入輸
送層には、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム等
の有機金属錯体、オキサジアゾール誘導体、ペリレン誘
導体、ピリジン誘導体、ピリミジン誘導体、キノリン誘
導体、キノキサリン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、
ニトロ置換フルオレン誘導体等を用いることができる。
【0060】上述のように、電子注入輸送層は発光層を
兼ね備えたものであってもよく、このような場合はトリ
ス(8−キノリノラト)アルミニウム等を使用すること
が好ましい。電子注入輸送層の形成も発光層と同様に蒸
着等によればよい。
【0061】なお、電子注入輸送層を電子注入層と電子
輸送層とに分けて設層する場合は、電子注入輸送層用の
化合物のなかから好ましい組合せを選択して用いること
ができる。このとき、電子注入電極側から電子親和力の
値の大きい化合物の層の順に積層することが好ましい。
このような積層順については電子注入輸送層を2層以上
設けるときも同様である。
【0062】また、正孔注入層・正孔輸送層には、例え
ば、特開昭63−295695号公報、特開平2−19
1694号公報、特開平3−792号公報、特開平5−
234681号公報、特開平5−239455号公報、
特開平5−299174号公報、特開平7−12622
5号公報、特開平7−126226号公報、特開平8−
100172号公報、EP0650955A1等に記載
されている各種有機化合物を用いることができる。例え
ば、テトラアリールベンジシン化合物(テトラアリール
ジアミンないしテトラフェニルジアミン:TPD)、芳
香族三級アミン、ヒドラゾン誘導体、カルバゾール誘導
体、トリアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、アミノ
基を有するオキサジアゾール誘導体、ポリチオフェン等
である。これらの化合物は2種以上を併用してもよく、
併用するときは別層にして積層したり、混合したりすれ
ばよい。
【0063】正孔輸送層と正孔注入層は、上記の化合物
のなかから好ましい組合せを選択して用いることができ
る。このとき、ホール注入電極(ITO等)側からイオ
ン化ポテンシャルの小さい化合物の層の順に積層するこ
とが好ましい。また、ホール注入電極表面には薄膜性の
良好な化合物を用いることが好ましい。このような積層
順については、正孔注入輸送層を2層以上設けるときも
同様である。このような積層順にすることによって、駆
動電圧が低下し、電流リークの発生やダークスポットの
発生・成長を防ぐことができる。また、素子化する場
合、蒸着を用いているので1〜10nm程度の薄い膜も、
均一かつピンホールフリーとすることができるため、正
孔注入層にイオン化ポテンシャルが小さく、可視部に吸
収をもつような化合物を用いても、発光色の色調変化や
再吸収による効率の低下を防ぐことができる。正孔注入
層・正孔輸送層も、発光層等と同様に上記の化合物を蒸
着すればよい。
【0064】正孔注入輸送層、発光層および電子注入輸
送層の形成には、均質な薄膜が形成できることから真空
蒸着法を用いることが好ましい。真空蒸着法を用いた場
合、アモルファス状態または結晶粒径が0.1μm 以下
の均質な薄膜が得られる。結晶粒径が0.1μm を超え
ていると、不均一な発光となり、素子の駆動電圧を高く
しなければならなくなり、電荷の注入効率も著しく低下
する。
【0065】真空蒸着の条件は特に限定されないが、1
-4Pa以下の真空度とし、蒸着速度は0.01〜1nm/
sec 程度とすることが好ましい。また、真空中で連続し
て各層を形成することが好ましい。真空中で連続して形
成すれば、各層の界面に不純物が吸着することを防げる
ため、高特性が得られる。また、素子の駆動電圧を低く
したり、ダークスポットの成長・発生を抑えたりするこ
とができる。
【0066】これら各層の形成に真空蒸着法を用いる場
合において、1層に複数の化合物を含有させる場合、化
合物を入れた各ボートを個別に温度制御して共蒸着する
ことが好ましい。
【0067】本発明の有機EL構造体は、通常、直流駆
動型のEL素子として用いられるが、交流駆動またはパ
ルス駆動とすることもできる。印加電圧は、通常、5〜
20V 程度とされる。
【0068】
【実施例】次に実施例を示し、本発明をより具体的に説
明する。
【0069】<実施例1>コーニング社製7059ガラ
ス基板上に、各画素毎にその端部に多結晶シリコンTF
Tのアレイのパターンを設けた。
【0070】次に、Alターゲットを用いたDCスパッ
タ法により、スパッタ圧力0.3PaにてAl配線電極を
200nmの厚さに成膜した。このとき、スパッタガスに
はArを用い、投入電力は500W、ターゲットの大き
さは4インチ径、基板とターゲットの距離は90mmとし
た。
【0071】次に、Li2Oをターゲットとして、DC
スパッタ法により、電子注入電極を成膜速度10nm/mi
n で、150nmの厚さに成膜した。このときのスパッタ
ガスにはArを用い、ガス圧は1Paとした。また、投入
電力は100W、基板・ターゲット間は8cmであった。
そして、64ドット×7ラインの画素(一画素当たり2
80×280μm )を構成するよう成膜、パターニング
した。そして、パターニングされたホール注入電極が形
成された基板を、中性洗剤、アセトン、エタノールを用
いて超音波洗浄し、煮沸エタノール中から引き上げて乾
燥し、その後、UV/O3 洗浄を行った。
【0072】次に、ポリイミドを塗布し、フォトリソグ
ラフィー法で、高さ4μmの支柱を基板上のTFT、電
子注入電極が成膜されていない部分の一方向の各分離帯
の一端から他端まで形成した。
【0073】次いで、基板を成膜室に移動し、真空蒸着
装置の基板ホルダーに固定して、槽内を1×10-4Pa以
下まで減圧した。そして、トリス(8−キノリノラト)
アルミニウム(以下、Alq3)を蒸着速度0.2nm/s
ec.で50nmの厚さに蒸着して、電子注入輸送・発光層
とした。
【0074】次に、減圧状態を保ったまま、N,N’−
ジフェニル−N,N’−m−トリル−4,4’−ジアミ
ノ−1,1’−ビフェニル(以下、TPD)を蒸着速度
0.2nm/sec.で35nmの厚さに蒸着し、ホール輸送層
とした。
【0075】次に、減圧状態を保ったまま、4,4’,
4”−トリス(−N−(3−メチルフェニル)−N−フ
ェニルアミノ)トリフェニルアミン(m−MTDAT
A)を蒸着速度0.2nm/sec.で40nmの厚さに蒸着
し、ホール注入層とした。これら有機層の全体の厚みは
130nmであった。
【0076】そして、ITO透明電極(ホール注入電
極)をスパッタ法で85nmの厚さに成膜した。
【0077】別のコーニング社製7059ガラス板上
に、青色カラーフィルターと、緑色カラーフィルターと
して、富士ハント社製のカラーフィルターで、カット光
が緑は560nm以上の波長の光および480nm以下の波
長の光、青は490nm以上の波長の光であるものを用
い、蛍光変換層として、蛍光スペクトルの発光極大波長
λmax が610nm、半値幅が70nmである、BASF社
製のルモーゲンと富士ハント社製のCT−1とを混合し
たものを用いて、パターン形成した。
【0078】基板の支柱上に、蛍光変換層および/また
はカラーフィルター層をパターン形成したガラス板を貼
り合わせて有機ELカラーディスプレイを作製した。
【0079】このようにして作製した有機ELカラーデ
ィスプレイに直流電圧を印加し、10mA/cm2の一定電流
密度で連続駆動させた。有機EL構造体は、8.5V 、
450cd/cm2の緑色(発光極大波長λmax =460nm)
の発光が確認できた。青色発光部は、輝度171cd/cm
2 で、色座標がx=0.129,y=0.105、緑色
発光部は、輝度310cd/cm2 で、色座標がx=0.3
40,y=0.625、赤色発光部は、輝度75cd/cm
2 で、色座標がx=0.649,y=0.338の発光
色が得られた。
【0080】
【発明の効果】以上のように、本発明により、製造が容
易で、有機EL構造体の破壊がなく、信頼性が高く、低
コストのアクティブマトリクス駆動タイプの有機ELカ
ラーディスプレイを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の有機ELカラーディスプレイの構成例
を示す概略部分断面図である。
【符号の説明】
11 基板 12 TFT(薄膜トランジスタ) 13 絶縁層 14 配線電極 15 絶縁層 16 電子注入電極 17 有機層 18 ホール注入電極 19 分離帯 20 支柱 21 カラーフィルター層 22 蛍光変換層 23 透明板
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H05B 33/26 H05B 33/26 Z

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に、電子注入電極と、1種以上の
    有機層と、透明ホール注入電極とが順次積層された有機
    EL構造体を有し、 この有機EL構造体が積層されていない部分に支柱を有
    し、 前記支柱に支えられて、前記有機EL構造体上に所定の
    空隙を設けて配置され、前記有機EL構造体を封止する
    透明板を有し、 前記透明板は、前記有機EL構造体と対向する面に蛍光
    性物質を含む蛍光変換層および/またはカラーフィルタ
    ー層を有し、 前記基板には薄膜トランジスタのアレイが設けられてい
    るアクティブマトリクス駆動タイプの有機ELカラーデ
    ィスプレイ。
  2. 【請求項2】 前記支柱の高さが1〜10μmである請
    求項1の有機ELカラーディスプレイ。
  3. 【請求項3】 前記透明板の発光光の透過率が70%以
    上である請求項1または2の有機ELカラーディスプレ
    イ。
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