JP2007277309A - 結晶性樹脂組成物およびその製造方法 - Google Patents

結晶性樹脂組成物およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】加熱溶融した状態で低粘度となり、加熱溶融した状態から冷却すると短時間で結晶化する樹脂組成物およびその製造方法を提供すること。
【解決手段】容器にアリルアルコール116gおよびウレタン化触媒であるジn−ブチルスズジラウレート0.06gを加え、攪拌し、70℃に昇温した。次に、ヘキサメチレンジイソシアネートを168g滴下した。反応液を結晶化固化させ、結晶性モノマー・オリゴマーを製造した。この化合物40重量部と、結晶性不飽和ポリエステル60重量部とを加熱溶融して混合した。混合液は低粘度であった。その後、常温に冷却すると、即時に結晶固化する樹脂組成物が得られた。
【選択図】なし

Description

本発明は、例えば、電気、電子、自動車部品、建材等の分野において、成形材料等として用いられる樹脂組成物、およびその製造方法に関する。
従来より、結晶性不飽和ポリエステル樹脂は、射出成形、BMC、SMCによるプレス成形、オープンモールド成形等の成形材として用いることが試みられてきた(特許文献1参照)。結晶性不飽和ポリエステル樹脂は、常温において固体であるが、上記各種成形の工程において、加熱溶融により一旦液状となり、その後、常温に冷却されると、再び結晶固化する。
特開昭48−26282号公報
しかしながら、従来の結晶性不飽和ポリエステル樹脂は、加熱溶融した状態において粘度が高く、取り扱い難いという問題があった。また、従来の結晶性不飽和ポリエステル樹脂は、融点が高く、一旦加熱溶融した後、常温に冷却しても、結晶固化するまでに、2〜3日もかかってしまう場合があった。そのため、成形後に、結晶性不飽和ポリエステル樹脂が結晶固化するまで待つ、あるいは熟成等の工程が必要になるという問題があった。また、高粘度のため、液状のスチレンモノマー等で希釈することがあるが、その場合、固化後も、液状のスチレンモノマーが固化物中に存在しているため、放散による臭気により、人体、環境に悪い影響があった。
本発明は以上の点に鑑みなされたものであり、加熱溶融した状態で低粘度であり、揮発性が極めて少なく、加熱溶融した状態から冷却すると短時間で結晶固化する樹脂組成物およびその製造方法を提供することを目的とする。
(1)請求項1の発明は、
式(1)で表され、常温にて結晶固体である結晶性モノマー・オリゴマー(A)と、不飽和ポリエステル(B)とを含む結晶性樹脂組成物を要旨とする。
Figure 2007277309
ただし、R1は炭化水素を含む2価の基であり、R2、R3は、それらのうちの少なくと
も一方が不飽和結合を有する基である。
本発明の結晶性樹脂組成物は、上記(A)成分を含むことにより、加熱溶融した状態での粘度が低く、取り扱いが容易である。従って、スチレンモノマー等を用いなくても低粘度化できる。
また、本発明の結晶性樹脂組成物は、常温(室温、20℃)で固体であるが、加熱すると溶融する。その後、冷却(例えば常温までの冷却)したとき、上記(A)成分を含むことにより、短時間で結晶固化する。そのため、本発明の結晶性樹脂組成物を成形材料とす
れば、従来の結晶性ポリエステル樹脂のように、成形後、再結晶化するまで長時間待つ工程が不要となる。また、上記(A)成分は常温で固体であり、スチレンモノマーのように常温で液状でないため、臭気、放散もなく、人体、環境に有害でない。
上記(A)成分は、常温にて固体結晶である。この(A)成分を表す上記式(1)において、R1から見て、(R2−O−)と(R3−O−)とは反対側に位置することが好まし
い。このような位置関係であることにより、結晶性樹脂組成物は、常温にて一層、結晶固化し易くなる。上記(A)成分の分子量は142〜4000の範囲が好適である。上記(A)成分の融点は25〜140℃の範囲が好適であり、30〜110℃の範囲が特に好適である。
上記(A)成分を表す上記式(1)において、R1は、分子が直線状で分岐のない構造
を有することが好ましい。また、R1としては、例えば、式(2)に示す基のように、2
価の直線上の炭化水素であって、その両側にてウレタン基と結合するものが好ましい。また、R1としては、式(2)〜式(4)に示す基のように、2価の、左右対称の基が好ま
しい。また、R1としては、式(3)〜(4)に示す基のように、CH2を中心とし、その両側に、ベンゼン基、又はシクロヘキサン基を有し、4、4'の位置にてウレタン基と結
合するものが好ましい。
2、R3は、分子が直線上で分岐のない構造を有することが好ましい。R2とR3は同一の基であってもよいし、異なる基であってもよい。R2、R3は、それらのうちの一方、あるいは両方が不飽和結合を有する。R2、R3のうちの一方は、不飽和結合を有さない基であってもよい。不飽和結合を有さない基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基等が挙げられる。R2、R3は、不飽和結合を有する場合でも、不飽和結合を有さない場合でも、酸素原子と結合する基として、例えば、CH2を有するこ
とができる。
本発明の結晶性樹脂組成物に含まれる(B)成分(不飽和ポリエステル)は、常温(20℃)で結晶固形状のものが望ましいが、常温で液状又はガラス固形状のものであってもよい。常温で結晶固形状のものとしては、例えば、酸成分として、下記の不飽和二塩基酸の群のうちのいずれか1以上を用い、グリコールとして下記の原料グリコールの群のうちのいずれか1以上を用いたものが挙げられる。さらに、使用する用途により、飽和二塩基酸群のうちのいずれか1以上を用いてもよい。
(不飽和二塩基酸の群)
フマル酸、無水マレイン酸、イタコン酸
(飽和二塩基酸の群)
アジピン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、ヘット酸(クロレンド酸)、テトラブロム無水フタル酸
(原料グリコールの群)
エチレングリコール、1,4ブタンジオール、ヘキサメチレングリコール、水素化ビスフェノールA、ネオペンチルグリコール、ビスヒドロキシエチルテレフタレート、2、2−ビス(4−ポリオキシエチレンーオキシフェニル)プロパン、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1、3ブタンジオール、1、6ヘキサンジオール、ビスフェノールAプロピレンオキシド付加物、ジブロムネオペンチルグリコール、ペンタエリスリットジアリルエーテル、アリルグリシジルエーテル
また、常温で結晶固形状の不飽和ポリエステルとしては、例えば、特開2003−183368号公報に記載されているものが挙げられる。すなわち、酸成分としてテレフタル酸を25〜45モル%(好ましくは30〜40モル%)と、フマル酸を55〜75モル%
(好ましくは60〜70モル%)を主成分として用い、必要により他のジカルボン酸を0〜8モル%(好ましくは0〜6モル%)併用するとともに、グリコール成分として、1、4−ブタンジオールを92〜100モル%(好ましくは94〜100モル%)を主成分として用い、必要により他のグリコールを0〜8モル%(好ましくは0〜モル%)併用するものである。
不飽和ポリエステルの製造は、常法により行うことができる。また、常温で結晶固形状の不飽和ポリエステルの製造は、例えば、特開2003−183368号公報、特開昭49−131289号公報、特開昭50−102688号公報、特開昭60−49221号公報に記載された方法で行うことができる。すなわち、テレフタル酸および他のジカルボン酸と1、4−ブタンジオールおよび他のグリコールに触媒を加え、定法に従って加熱によりエステル化を行うか、もしくはジメチルエステル類を用いてエステル交換反応を行ったのち、フマル酸および他のジカルボン酸を加え、窒素気流下で脱水縮重合を行う。縮重合工程の後期には真空ポンプを用いて減圧縮重合を行ってもよい。
(B)成分(不飽和ポリエステル)の分子量は、1000〜30000の範囲が好適である。
本発明における(A)成分と(B)成分との配合比(重量比)は、(A)/(B)=95/5〜5/95の範囲が好適であり、90/10〜10/90の範囲が一層好適である。特に、(B)成分が常温で結晶固形状となる不飽和ポリエステルの場合は、5/95〜80/20の範囲が好適である。(A)成分の割合を増やすことにより、より一層、溶融時に低粘度で、常温で固体結晶になり易くなる。特に、不飽和ポリエステルが常温にて液状のものである場合は、(A)成分の割合を増すことで、組成物の状態を常温でより硬い固体状とすることができる。
本発明の結晶性樹脂組成物を製造する方法としては、例えば、結晶固形状の(A)成分と、(B)成分(結晶固形状又は液状、ガラス状)とを混合し、加熱溶融して均一に混ぜてから、常温に冷却して結晶固化させる方法がある。また、(A)成分と(B)成分とをそれぞれ加熱溶融しておいてから、両者を混合し、その後、常温に冷却して結晶固化させる方法をとってもよい。
本発明の結晶性樹脂組成物は、上記(A)、(B)成分の他に、例えば、重合開始剤を配合することができる。重合開始剤は、(A)成分や(B)成分のうち、重合反応を生じさせる部位(例えば、エチレン性不飽和結合部分)の重合を開始させるものであり、採用すべき硬化様式によって選択することができる。
例えば、中温硬化の場合は、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ベンゾイルパーオキシド、t−ブチルパーオキシ2エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシネオジケネート、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスジエチルバレロニトリル等が用いられ、高温硬化の場合は、t−ブチルハイドロパーオキシド、クメンヒドロパーオキシド、t−ブチルパーベンゾエート、ジクミルパーオキシド等が用いられ、UV硬化の場合は、ベンゾフェノン系、ベンゾインエーテル系、アントラキノン系の化合物等が使用される。
本発明の結晶性樹脂組成物は、その他に、要求性能に合致した任意の成分を含有することができる。このような成分の具体例としては、例えば、充填剤(炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、樹脂粉末、パルプ等)、補強剤(ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維、ウイスカー等)、紫外線吸収剤(ベンゾフェノン系、サルチレート系、ベンゾトリアゾール系、アクリロニトリル系、金属錆塩系、ヒンダートアミン系等)、発泡剤(無機系、有機系)、難燃剤、帯電防止剤、滑剤、着色剤、溶媒、酸化防止剤、可塑剤(DOP,DBP等)、他の熱可塑性樹脂、他の熱硬化性樹脂等がある。
本発明の結晶性樹脂組成物は、以下に示すとおり、種々の用途に用いることができる。通常のSMC、BMCのプリプレグを作製するには、不飽和ポリエステルをスチレンモノマーにて希釈し、各種添加剤、充填剤、補強剤、硬化剤と、活性マグネシア等の金属結合架橋剤を添加し、長時間熟成させることによりゲル化、増粘せしめ、ハンドリング可能なプリプレグを得ていた。それに対し、本発明の結晶性樹脂組成物を加熱溶融し、必要に応じて各種添加剤、充填剤、補強剤、硬化剤等を混練し、冷却することで所定のサイズのハンドリング可能なプリプレグを作製できる。その後、プリプレグを熱圧成形すれば、結晶性樹脂組成物が溶融後重合硬化することにより成形品を得ることができる。つまり、本発明によれば、長時間熟成する必要がなく、スチレンモノマーの臭気が発生しない。また、金属結合架橋剤を添加しなくてもよいので、樹脂単独の透明硬化物が得られる。
成形品として用いる場合は、例えば、結晶性樹脂組成物の粉末と、ガラス繊維、充填剤、難燃剤、離型剤、着色剤、重合開始剤、重合禁止剤などの配合物とを混合機等を用いて均一に混合して、混合品を金型に入れ、加熱加圧成形すれば、結晶性樹脂が溶融後重合硬化し、所望の成形品が得られる。
また、本発明の結晶性樹脂組成物は、常温で結晶固体であるので、粉末状とし、粉末状塗料として用いることができる。その使用方法としては、例えば、熱した基材の表面に、本発明の結晶性樹脂組成物を粉末状として振りかけ、液状として基材の表面全体に広げ、さらに昇温、あるいはUV又はEBを照射することで重合反応を進め、塗膜を形成することができる。
また、本発明の結晶性樹脂組成物は、透明(半透明を含む)にすることができるので、透明板、着色板、レンズ、封止剤等に用いることができる。
(2)請求項2の発明は、
前記R1が、式(2)〜式(17)で表される基のうちのいずれかであることを特徴と
する請求項1に記載の結晶性樹脂組成物を要旨とする。
Figure 2007277309
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(3)請求項3の発明は、
前記R2およびR3のうちの一方又は両方が、式(18)〜式(31)で表される基のうちのいずれかであることを特徴とする請求項1又は2記載の結晶性樹脂組成物を要旨とする。
Figure 2007277309
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本発明において、R2、R3は、異種のものが混在していてもよい。例えば、一部の結晶性モノマー・オリゴマーにおけるR2、R3は、式(24)で表される、異なる分子量を有するものであってもよい。なお、式(24)、式(30)、式(31)におけるnは、1〜50の整数である。
(4)請求項4の発明は、
水酸基を有する重合性化合物(C−1)、およびイソシアネート基を有する化合物(C−2)を付加反応せしめて成り、ウレタン結合を有する、結晶性モノマー・オリゴマー(C)と、不飽和ポリエステル(B)とを含む結晶性樹脂組成物を要旨とする。
本発明の結晶性樹脂組成物は、上記請求項1に係る発明と同様の作用効果を奏する。
本発明の結晶性樹脂組成物において、水酸基を有する重合性化合物(C−1)は、例えば、式(32)、式(33)で表されるものとすることができ、また、本発明におけるイソシアネート基を有する化合物(C−2)は、例えば、式(34)で表されるものとすることがきる。この場合、結晶性モノマー・オリゴマー(C)は、上記式(1)で表されるものとなる。
Figure 2007277309
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ここで、上記式(32)、式(33)の化合物としては、例えば、アクリレート、メタクリレートがあり、具体的には、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルメタク
リレート、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノアクリレート、1、4シクロヘキサンジメタノールモノメタクリレート、ポリエチレングリコールモノアクリレート、ポリエチレングリコールモノメタクリレートなどが挙げられる。また、式(32)、式(33)の化合物としては、例えば、アリル系の化合物があり、具体的には、エチレングリコールモノアリルエーテル、アリルアルコール、ポリエチレングリコールモノアリルエーテル等が挙げられる。また、式(32)、式(33)の化合物としては、例えば、ビニルエーテルがあり、具体的には、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテルなどが挙げられる。
また、上記式(34)の化合物としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI);4、4'−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI);ビス(4−イソシ
アネートシクロヘキシル)メタン;2、4トルエンジイソシアネート;2、6トルエンジイソシアネート;2、4ジフェニルメタンジイソシアネート;イソホロンジイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネートのウレトジオン;トリジンジイソシアネート、リジンジイソシアネート;1、5ナフチレンジイソシアネート;トランスシクロヘキサン1、4ジイソシアネート;2、4キシリレンジイソシアネート;水素キシリレンジイソシアネート;m−テトラメチルキシリレンジイソシアネート;p−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなどが挙げられる。
(5)請求項5の発明は、
前記水酸基を有する重合性化合物(C−1)における水酸基が一級水酸基であることを特徴とする請求項4記載の結晶性樹脂組成物を要旨とする。
本発明の結晶性樹脂組成物は、水酸基を有する重合性化合物(C−1)における水酸基が一級水酸基であることにより、加熱溶融後、常温に冷却したときに、一層短時間で結晶固化しやすい。また、加熱溶融状態における粘度は、一般的に、(A)の分子量が小さいほど低くなる。
(6)請求項6の発明は、
前記水酸基を有する重合性化合物(C−1)が、不飽和結合を有することを特徴とする請求項4又は5に記載の結晶性樹脂組成物を要旨とする。
不飽和結合としては、例えば、アクリル基、メタクリル基、アリル基、ビニルエーテル基等が挙げられる。
(7)請求項7の発明は、
請求項1〜6のいずれかに記載の結晶性樹脂組成物を、重合反応により固化させて成る樹脂材を要旨とする。
本発明の結晶性樹脂組成物を構成する成分は、分子中に重合反応を生じさせる部位(例えば、R2、R3に含まれる不飽和結合、水酸基を有する重合性化合物に含まれる不飽和結合、不飽和ポリエステルに含まれる不飽和結合)を有するので、これらに基づくラジカル重合、イオン重合が可能であり、常温、加熱、もしくは紫外線(場合によっては高エネルギー線、例えばα線、β線、γ線、中性子線、X線、電子線)による硬化が可能である。
本発明の樹脂材は、例えば、化粧板、様々な用途(例えば電子製品の筐体等)の透明板、着色板、レンズ、封止材として使用することができる。
(8)請求項8の発明は、
一級水酸基を有するとともに、不飽和結合を有する重合性化合物と、イソシアネート基を有する化合物とを付加反応せしめ、ウレタン結合を有し、常温にて結晶固体である結晶性モノマー・オリゴマーを製造する第1工程と、前記第1工程で製造した結晶性モノマー・オリゴマーと、不飽和ポリエステルとを混合する第2工程とを含むことを特徴とする結晶性樹脂組成物の製造方法を要旨とする。
本発明で製造した結晶性モノマー・オリゴマーは、上記請求項1に係る発明と同様の作用効果を奏する。
本発明の製造方法のうち、第1工程は、例えば、有機溶媒等の溶媒を用いずに行うことができる。例えば、一級水酸基を有するとともに、不飽和結合を有する重合性化合物に、イソシアネート基を有する化合物を滴下する方法をとることができる。このとき、反応系の温度は、生成する化合物を液体の状態に保つとともに、結晶性モノマー・オリゴマー間の重合反応が起こらない温度(例えば、40〜140℃の範囲)に保つことが好ましい。一級水酸基を有するとともに、不飽和結合を有する重合性化合物と、イソシアネート基を有する化合物との配合比は、イソシアネート基がちょうど消失する比率が好ましい。イソシアネート基が消失したことは、公知の分析方法(例えばFTIR)により確認することができる。
第1工程におけるウレタン縮合反応は、無触媒にて行うこともできるが、触媒として、ジn−ブチルスズジラウレート、アミン類等を用いることも可能である。
第2工程では、例えば、結晶性モノマー・オリゴマーと、不飽和ポリエステル(常温で結晶固形状又は液状、ガラス状)とを混合し、加熱溶融して均一に混ぜてから、常温に冷却して結晶固化させる方法がある。また、結晶性モノマー・オリゴマーと不飽和ポリエステル分とをそれぞれ加熱溶融しておいてから、両者を混合し、その後、常温に冷却して結晶固化させる方法をとってもよい。
第2工程における結晶性モノマー・オリゴマーと不飽和ポリエステルとの配合比(重量比)は、95:5〜5:95の範囲が好適であり、90:10〜10:90の範囲が一層好適である。特に、不飽和ポリエステルが常温で結晶固形状となる不飽和ポリエステルの場合は、5:95〜80:20の範囲が好適である。
本発明において、一級水酸基を有するとともに、不飽和結合を有する重合性化合物としては、例えば、式(16)、式(18)で表されるものが挙げられる。また、イソシアネート基を有する化合物としては、例えば、式(19)で表されるものが挙げられる。
本発明を実施例に基づいて説明する。
(a)結晶性モノマー・オリゴマーの合成
撹拌装置、温度計、留分凝縮冷却器(コンデンサー)、滴下装置を備えた2リットルのセパラブルフラスコにアリルアルコール116g(2モル)およびウレタン化触媒であるジn−ブチルスズジラウレート0.06gを加え、攪拌し、70℃に昇温した。次に、ヘキサメチレンジイソシアネートを168g(1モル)滴下した。このとき、内温が90℃以下となるように滴下速度を調整した。滴下終了後、内温を80℃に保持し、反応液をサンプリングし、FTIRを用いて測定した。イソシアネート(−N=C=O)に基づく2275cm-1の吸収ピークが消失したことを確認し、留分凝縮冷却器を留分追出し用冷却器にかえ、減圧(20mmHg)条件下にて未反応のアリルアルコール(bp.97℃)を留去させた。ここで、さらに極微量のアリルアルコールまで除去するために、3官能イソシアネートオリゴマー(日本ポリウレタン社製、商品名:コロネートHX)を8g添加した。
その後、冷却バットに反応液を移送し、結晶化固化させた。上記の工程により、式(37)で表される結晶性モノマー・オリゴマーが合成された。
Figure 2007277309
(b)結晶性モノマー・オリゴマーの物性
上記(a)で合成した結晶性モノマー・オリゴマーの融点は74℃(DTA分析、昇温速度10℃/分、吸熱ピーク先端温度)であり、常温では固体結晶であった。上記融点以上の温度(例えば80℃)に加熱すると、液化するが、その後常温に冷却すると、再び固体結晶となった。
また、上記(a)で合成した結晶性モノマー・オリゴマーは、硬化剤を含む状態で、常温にて放置しても安定であった。
(c)結晶性不飽和ポリエステルの合成
攪拌機、パーシャルコンデンサー付き留出管、冷却管、縮合水計量メスシリンダー、窒素ガス導入管、及び温度計を付した3Lセパラブルフラスコに、フマル酸929g(8モル)、エチレングリコール546g(8.8モル)、及びハイドロキノン0.1gを仕込み、加熱開始して、攪拌機に負荷がかからぬよう、低速で攪拌した。フマル酸が溶解したら攪拌速度を上げた。フラスコ内部温度が50〜60℃に達したら内部を窒素ガスにて置換した。内部温度が150〜160℃で縮合水が出始めた。このとき、パーシャルコンデンサーの頂部温度が110℃以下となるように、加熱度合いをコントロールした。約4時間かけてフラスコ内部が220〜230℃となるように昇温した。220℃に達してから、窒素ガスを注入して強制縮合を行った(反応温度220〜230℃)。留出水量が288ml、酸価30となったら、常温まで冷却し、粘調な不飽和ポリエステル溶液が得られた。常温で3日間放置すると、結晶固化した不飽和ポリエステルが得られた。
(d)結晶性モノマー・オリゴマーと、不飽和ポリエステルとの混合
上記(a)で製造した結晶性モノマー・オリゴマー40重量部と、上記(c)で製造した結晶性不飽和ポリエステル60重量部とを、それぞれ結晶固化した状態のまま混合し、次に、100℃で加熱溶融して混合した。このとき、混合液は低粘度となり、その後、常温に冷却すると、即時に結晶固化した樹脂組成物が得られた。
(e)結晶性樹脂組成物が奏する効果
本実施例1の結晶性樹脂組成物は、結晶性モノマー・オリゴマーの希釈効果により、加熱溶融した状態での低粘度化が可能であり、取り扱いが容易となる。従って、従来のようにスチレンモノマー等で希釈する必要がなくなり、臭気発生の問題もなくなる。また、本実施例1の結晶性樹脂組成物は、加熱溶融した後、冷却(例えば常温までの冷却)すると、短時間で結晶固化する。そのため、本実施例1の結晶性樹脂組成物を成形材料とすれば、従来の金属架橋による増粘のような熟成工程の必要がなくなる。また、結晶性ポリエステルの結晶固化が遅いという欠点が解消できる。
なお、本実施例1の結晶性樹脂組成物を用い、以下のようにして、成形材料を製造することができる。得られる樹脂組成物にラジカル重合硬化剤であるジクミルパーオキサシドを1%添加し、金属製の金型に入れ、加熱成形(温度130℃)すると、不飽和二重結合による重合が進み、不可逆的に硬化した。硬化物は透明であり、硬度90D(ASTM、D2240)であった。
(a)撹拌装置、温度計、留分凝縮冷却器(コンデンサー)、滴下装置を備えた2リットルのセパラブルフラスコにエチレングリコールモノアリルエーテル204g(2モル)を加え、攪拌し、70℃に昇温した。次に、ヘキサメチレンジイソシアネート168g(1モル)を滴下した。このとき、内温が80℃以下となるように滴下速度を調整した。滴下
終了後、内温を80℃に保持し、反応液をサンプリングし、FTIRを用いて測定した。イソシアネート(−N=C=O)に基づく2275cm-1の吸収ピークが消失したことを確認し、冷却バットに反応液を移送し、結晶化固化させた。上記の工程により、式(38)で表される結晶性モノマー・オリゴマーが合成された。
Figure 2007277309
(b)結晶性モノマー・オリゴマーの物性
上記(a)で合成した結晶性モノマー・オリゴマーの融点は63℃(DTA分析、昇温速度10℃/分、吸熱ピーク先端温度)であり、常温では結晶固体であった。上記融点以上の温度(例えば80℃)に加熱すると、液化するが、その後常温に冷却すると、再び固体となった。
さらに、上記(a)で合成した結晶性モノマー・オリゴマーは、硬化剤を含む状態で、常温にて放置しても安定であった。
(c)結晶性不飽和ポリエステルの合成
前記実施例1と同様の結晶性不飽和ポリエステルを合成した。
(d)結晶性モノマー・オリゴマーと、不飽和ポリエステルとの混合
上記(a)で製造した結晶性モノマー・オリゴマー40重量部と、上記(c)で製造した結晶性不飽和ポリエステル60重量部とを、それぞれ結晶固化した状態のまま混合し、次に、100℃で加熱溶融して混合した。このとき、混合液は低粘度であった。その後、常温に冷却すると、即時に結晶固化した樹脂組成物が得られた。
上記混合液に、ラジカル重合硬化剤であるジクミルパーオキシドを1%添加し、金属製の金型に入れ、加熱成形(例えば、温度130℃)すると、不飽和結合による重合が進み、不可逆的に硬化した。硬化物は透明であり、硬度は90D(ASTM、D2240)であった。
(e)結晶性樹脂組成物が奏する効果
本実施例2の結晶性樹脂組成物は、前記実施例1と同様の効果を奏する。
基本的には前記実施例1と同様にして、結晶性モノマー・オリゴマーと、不飽和ポリエステルとを含む結晶性樹脂組成物を製造した。ただし、本実施例3では、結晶性モノマー・オリゴマーとして、以下のとおり製造したものを用いた。
(結晶性モノマー・オリゴマーの合成)
撹拌装置、温度計、留分凝縮冷却器(コンデンサー)、滴下装置を備えた2リットルのセパラブルフラスコにジエチレングリコールモノビニルエーテル264g(2モル)およびウレタン化触媒であるジn−ブチルスズジラウレート0.13gを加え、攪拌し、85℃に昇温した。次に、ヘキサメチレンジイソシアネートを168g(1モル)滴下した。このとき、内温が90℃以下となるように滴下速度を調整した。滴下終了後、内温を85℃に保持し、反応液をサンプリングし、FTIRを用いて測定した。イソシアネート(−N=C=O)に基づく2275cm-1の吸収ピークが消失したことを確認し、冷却バットに反応液を移送し、結晶化固化させた。上記の工程により、式(39)で表される結晶性モノマー・オリゴマーが合成された。
Figure 2007277309
上記の結晶性モノマー・オリゴマーの融点は79℃(DTA分析、昇温速度10℃/分、吸熱ピーク先端温度)であり、常温では結晶固体であった。上記融点以上の温度(例
また、上記の結晶性モノマー・オリゴマーは、硬化剤を含む状態で、常温にて放置しても安定であった。
基本的には前記実施例1と同様にして、結晶性モノマー・オリゴマーと、不飽和ポリエステルとを含む結晶性樹脂組成物を製造した。ただし、本実施例4では、結晶性モノマー・オリゴマーとして、以下のとおり製造したものを用いた。
(結晶性モノマー・オリゴマーの合成)
撹拌装置、温度計、留分凝縮冷却器(コンデンサー)、滴下装置を備えた2リットルのセパラブルフラスコに2−ヒドロキシエチルメタアクリレート260g(2モル)およびウレタン化触媒であるジn−ブチルスズジラウレート0.13gを加え、攪拌し、70℃に昇温した。次に、ヘキサメチレンジイソシアネートを168g(1モル)滴下した。このとき、内温が90℃以下となるように滴下速度を調整した。滴下終了後、内温を80℃に保持し、反応液をサンプリングし、FTIRを用いて測定した。イソシアネート基(−N=C=O)に基づく2275cm-1の吸収ピークが消失したことを確認し、冷却バットに反応液を移送し、結晶化固化させた。上記の工程により、式(35)で表される結晶性モノマー・オリゴマーが合成された。
Figure 2007277309
上記の結晶性モノマー・オリゴマーの融点は78℃(DTA分析、昇温速度10℃/分、吸熱ピーク先端温度)であり、常温では結晶固体であった。上記融点以上の温度(例えば80℃)に加熱すると、液化するが、その後常温に冷却すると、再び固体となった。
また、上記の結晶性モノマー・オリゴマーは、硬化剤を含む状態で、常温にて長期間放置しても安定であった。
基本的には前記実施例1と同様にして、結晶性モノマー・オリゴマーと、不飽和ポリエステルとを含む結晶性樹脂組成物を製造した。ただし、本実施例5では、結晶性モノマー・オリゴマーとして、以下のとおり製造したものを用いた。
(結晶性モノマー・オリゴマーの合成)
撹拌装置、温度計、留分凝縮冷却器(コンデンサー)、滴下装置を備えた2リットルのセパラブルフラスコに2−ヒドロキシエチルアクリレート232g(2モル)およびウレタン化触媒であるジn−ブチルスズジラウレート0.12gを加え、攪拌し、70℃に昇温した。次に、ヘキサメチレンジイソシアネートを168g(1モル)滴下した。このとき、内温が90℃以下となるように滴下速度を調整した。滴下終了後、内温を80℃に保持し、反応液をサンプリングし、FTIRを用いて測定した。イソシアネート(−N=C=O)に基づく2275cm-1の吸収ピークが消失したことを確認し、冷却バットに反応液を移送し、結晶化固化させた。上記の工程により、式(36)で表される結晶性モノマ
ー・オリゴマーが合成された。
Figure 2007277309
上記の結晶性モノマー・オリゴマーの融点は80℃(DTA分析、昇温速度10℃/分、吸熱ピーク先端温度)であり、常温では結晶固体であった。上記融点以上の温度(例えば85℃)に加熱すると、液化するが、その後常温に冷却すると、再び固体となった。
また、上記の結晶性モノマー・オリゴマーは、硬化剤を含む状態で、常温にて放置しても安定であった。
前記実施例2で得られた結晶性モノマー・オリゴマーと不飽和ポリエステルとの混合物(以下、樹脂組成物とする)を100〜110℃に加熱し、液状とした。この樹脂組成物100重量部に、水酸化アルミニウム(H−320ST メタクリルシラン処理品、昭和電工製)100重量部、着色顔料5重量部を加え、均一に混合した。次に、90℃まで冷却し、ジクミルパーオキシド0.5重量部を添加混合した。80g/m2のガラス繊維不
織布に、上記の混合液を960g/m2の条件で塗布含浸し、その後、常温まで冷却する
ことによりプリプレグシートを得た。このプリプレグシートを6枚重ね合わせて金型内に入れ、140℃、70Kg/m2の条件でプレス成形した。その結果、厚さ3mmの天然
石調成形板が得られた。成形板の硬度は93D(ASTM D2240)であり、2mの高さからコンクリート地面に落下させても割れなかった。
基本的には前記実施例1と同様にして、結晶性モノマー・オリゴマーと、不飽和ポリエステルとを含む結晶性樹脂組成物を製造した。ただし、本実施例7では、結晶性モノマー・オリゴマーとして、表1に示す原料1と原料2とを反応させて成るものを用いた。
Figure 2007277309
本実施例7における結晶性モノマー・オリゴマーの製造方法は、基本的には前記実施例1と同様であるが、アリルアルコールの代わりに、原料1を用い、ヘキサメチレンジイソ
シアネートの代わりに、原料2を用いた。原料1、原料2の仕込み量は、それぞれ、2mol、1molとした。反応時の温度は、物質に応じて、反応中に固化してしまうことがなく、また、高分子化することがないように調整した。触媒は、原料2がHDIの場合は、ジn−ブチルスズジラウレートを使用し、原料2が4、4'MDIの場合は使用しなか
った。原料1としてアリルアルコールを使用する場合のみ、未反応のアリルアルコールを除去するため、最後に、少量の3官能イソシアネートを加えた。なお、3官能イソシアネートを加えても加えなくとも、融点は変化しなかった。上記表1には、製造した結晶性モノマー・オリゴマーの融点を併せて示す。
尚、本発明は前記実施例になんら限定されるものではなく、本発明を逸脱しない範囲において種々の態様で実施しうることはいうまでもない。
例えば、前記実施例における結晶性不飽和ポリエステルは、特開2003−183368号公報、特開昭49−131289号公報、特開昭50−102688号公報、特開昭60−49221号公報に記載されたものであってもよい。すなわち、結晶性不飽和ポリエステルは、以下のように製造してもよい。
(別の結晶性不飽和ポリエステルの製造方法)
撹拌機、留出管、窒素ガス導入管および温度計を付した反応器に1.4−ブタンジオール、テレフタル酸ジメチルおよび必要に応じて他のジメチルエステルおよびグリコールを仕込む。触媒として、全酸成分に対してチタン酸テトラ−n−ブトキシドを0.02モル%、三酸化アンチモンを0.03モル%を仕込む。140℃まで内温を上げ、さらに、200℃まで1.5時間かけて昇温し、メタノールを留出させることによりエステル交換を行う。次いで160℃まで内温を下げ、フマル酸およびハイドロキノン150ppmを仕込み、窒素を300ml/分で流しながら155℃まで内温を上げ、2.0時間かけて内温を160℃に、さらに2.5時間かけて210℃まで昇温し、同温度で5.5時間反応しつづける。後半4.0時間は窒素流速を680ml/分に上げる。生成したポリマーを吐出し、冷却結晶化後ヘンシェルミキサーを用いて粉砕し、不飽和ポリエステルを得る。
ここで、1.4−ブタンジオール、テレフタル酸ジメチル、他のジメチルエステル、他のグリコール、及びフタル酸の配合量は、表2のようにすることができる。
Figure 2007277309
なお、上記表1において、DMSAはセバシン酸ジメチル、DMIはイソフタル酸ジメチル、BPEはビスフェノールAエチレンオキシド2モル付加物である。また、表1における配合量の単位は重量部である。

Claims (8)

  1. 式(1)で表され、常温にて結晶固体である結晶性モノマー・オリゴマー(A)と、不飽和ポリエステル(B)とを含む結晶性樹脂組成物。
    Figure 2007277309
    ただし、R1は炭化水素を含む2価の基であり、R2、R3は、それらのうちの少なくと
    も一方が不飽和結合を有する基である。
  2. 前記R1が、式(2)〜式(17)で表される基のうちのいずれかであることを特徴と
    する請求項1に記載の結晶性樹脂組成物。
    Figure 2007277309
    Figure 2007277309
    Figure 2007277309
    Figure 2007277309
    Figure 2007277309
    Figure 2007277309
    Figure 2007277309
    Figure 2007277309
    Figure 2007277309
    Figure 2007277309
    Figure 2007277309
    Figure 2007277309
    Figure 2007277309
    Figure 2007277309
    Figure 2007277309
    Figure 2007277309
  3. 前記R2およびR3のうちの一方又は両方が、式(18)〜式(31)で表される基のうちのいずれかであることを特徴とする請求項1又は2記載の結晶性樹脂組成物。
    Figure 2007277309
    Figure 2007277309
    Figure 2007277309
    Figure 2007277309
    Figure 2007277309
    Figure 2007277309
    Figure 2007277309
    Figure 2007277309
    Figure 2007277309
    Figure 2007277309
    Figure 2007277309
    Figure 2007277309
    Figure 2007277309
    Figure 2007277309
  4. 水酸基を有する重合性化合物(C−1)、およびイソシアネート基を有する化合物(C−2)を付加反応せしめて成り、ウレタン結合を有する、常温にて結晶固体である結晶性モノマー・オリゴマー(C)と、不飽和ポリエステル(B)とを含む結晶性樹脂組成物。
  5. 前記水酸基を有する重合性化合物(C−1)における水酸基が一級水酸基であることを特徴とする請求項4記載の結晶性樹脂組成物。
  6. 前記水酸基を有する重合性化合物(C−1)が、不飽和結合を有することを特徴とする請求項4又は5に記載の結晶性樹脂組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の結晶性樹脂組成物を、重合反応により固化させて成る樹脂材。
  8. 一級水酸基を有するとともに、不飽和結合を有する重合性化合物と、イソシアネート基を有する化合物とを付加反応せしめ、ウレタン結合を有し、常温にて結晶固体である結晶性モノマー・オリゴマーを製造する第1工程と、
    前記第1工程で製造した結晶性モノマー・オリゴマーと、不飽和ポリエステルとを混合する第2工程と、
    を含むことを特徴とする結晶性樹脂組成物の製造方法。
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