JP2007270355A - 金属カルボニル先駆体を利用した堆積プロセスの初期化方法及びシステム - Google Patents

金属カルボニル先駆体を利用した堆積プロセスの初期化方法及びシステム Download PDF

Info

Publication number
JP2007270355A
JP2007270355A JP2007087050A JP2007087050A JP2007270355A JP 2007270355 A JP2007270355 A JP 2007270355A JP 2007087050 A JP2007087050 A JP 2007087050A JP 2007087050 A JP2007087050 A JP 2007087050A JP 2007270355 A JP2007270355 A JP 2007270355A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
substrate
deposition
precursor
heating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007087050A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Suzuki
健二 鈴木
Atsushi Gomi
淳 五味
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Electron Ltd
Tokyo Electron America Inc
Original Assignee
Tokyo Electron Ltd
Tokyo Electron America Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Electron Ltd, Tokyo Electron America Inc filed Critical Tokyo Electron Ltd
Publication of JP2007270355A publication Critical patent/JP2007270355A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C16/00Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes
    • C23C16/06Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes characterised by the deposition of metallic material
    • C23C16/16Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes characterised by the deposition of metallic material from metal carbonyl compounds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C16/00Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes
    • C23C16/44Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes characterised by the method of coating
    • C23C16/448Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes characterised by the method of coating characterised by the method used for generating reactive gas streams, e.g. by evaporation or sublimation of precursor materials

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Vapour Deposition (AREA)
  • Electrodes Of Semiconductors (AREA)

Abstract

【課題】高堆積レートで膜の均一性の良好な堆積システムを提供する。
【解決手段】供給ガスとして金属カルボニル先駆体(52)及びCOを利用する堆積プロセスの初期化方法及びシステムについて説明する。プロセスチャンバ(10)内での堆積プロセス前、気化系(50)を介して先駆体を排気系へ輸送する、COを有する供給ガスの流れが確立される一方でプロセスチャンバ(10)を通過する。COガス及び蒸気先駆体が排気系へ流れる間、たとえば不活性ガス、CO又はこれらを混合させたガスのようなパージガスが、プロセスチャンバ(10)に導入されて良い。一旦安定したCOガス及び先駆体蒸気の流れが確立されると、COガス及び先駆体蒸気は、プロセスチャンバ(10)に導入され、安定した基板上への金属層の堆積が実現する。
【選択図】図1

Description

本発明は、薄膜の堆積方法及びシステムに関し、特に、金属カルボニル先駆体を用いて薄膜を堆積するプロセスを初期化する方法及びシステムに関する。
集積回路を製造するための多層メタライゼーションに金属である銅(Cu)を導入するには、Cu層の接合及び成長を促進するため、並びにCuが誘電材料に拡散するのを防止するために拡散バリヤ/下地層を使用することが必要となると思われる。誘電材料上に堆積されるバリヤ/下地層は、たとえばタングステン(W)、モリブデン(Mo)及びタンタル(Ta)のような反射材料を含んで良い。そのような材料は非反応的で、Cuとは混和せず、低い電気抵抗を与えることができる。Cuメタライゼーション及び誘電材料を集積する現在の集積方法は、約400℃から約500℃又はそれ以下の温度において、バリヤ/下地層の堆積プロセスを必要とすると考えられる。
たとえば、130nm以下のテクノロジーノードについてのCu集積方法は、低誘電率(low−k)層間誘電体、それに続いて物理的気相成長(PVD)によるTa層又はTaN/Ta層、それに続いてPVDによるCuシード層、及び電気化学堆積法(ECD)によるCu充填物を利用して良い。一般的にTa層は、その接合特性(つまりlow−k膜に接合する能力)で選択され、かつTa/TaN層は一般的に、そのバリヤ特性(つまりlow−k膜へのCuの拡散を防止する能力)で選択される。
上述のように、Cu拡散バリヤとしての薄い遷移金属層の研究及び実現に多大な努力が払われてきた。これらの研究には、クロム、タンタル、モリブデン及びタングステンに関する研究が含まれる。これらの材料の各々は、Cuとの混和性が低いことを示す。最近になってたとえばルテニウム(Ru)及びロジウム(Rh)が、有力なバリヤ層と見なされるようになってきた。その理由は、他の材料が従来の反射材料と同様に反射性金属として振る舞うことが期待されているからである。しかし、Ru又はRhを用いる場合、Ta/TaNのように2層用いるのとは反対に、1層のみでバリヤ層として利用することが可能である。この知見は、これらの材料の接合特性及びバリヤ特性に起因する。たとえば1層のRu層は、Ta/TaNバリヤ層に取って代わることができる。しかも、現時点での研究によると、1層のRu層はさらに、Cuシード層をも置き換えることが可能で、かつバルクのCu充填物は、Ru堆積後に直接行うことが可能であることが分かっている。この知見は、Cu層とRu層との間の良好な接合に起因する。
従来Ru層は、熱化学気相成長(TCVD)プロセス中において、たとえばルテニウムカルボニル先駆体のようなルテニウム含有先駆体を熱的に分解することにより形成可能であった。ルテニウムカルボニル先駆体(たとえばRu(CO)12)の熱分解によって堆積されるRu層の材料特性は、基板温度が約400℃未満のときに劣化する恐れがある。その結果、反応副生成物が熱的に堆積されたRu層に取り込まれる量が増大することに起因して、低堆積温度でのRu層の(電気)抵抗が増大し、かつ表面モフォロジーが低下する。上記2つの効果は、約400℃未満の基板温度では、ルテニウムカルボニル先駆体の熱分解からの一酸化炭素(CO)の脱離速度が減少ことに起因すると説明できる。
それに加えて、たとえばルテニウムカルボニル又はレニウムカルボニルのような金属カルボニルを用いることで、その低蒸気圧及びそれに関連するそれらの物質の輸送問題に起因した堆積レートの低下が引き起こされる恐れがある。全体として、発明者らは、現時点での堆積システムがそのような低レートに悩まされている結果、そのような金属膜の堆積が実用的でなくなっていることに気づいた。さらに発明者らは、現時点での堆積システムが膜の均一性の低さに悩まされていることにも気づいた。
薄膜堆積システムプロセスの初期化方法及び装置が供される。
さらに、金属カルボニル先駆体を用いた金属膜の堆積プロセスの初期化方法及び装置が供される。
一の実施例に従うと、基板上に金属層を堆積する方法について説明する。当該方法は、堆積システム内部に基板を供する工程;前記堆積システム内に存在する前記基板を堆積温度に加熱する工程;排出システムへの金属カルボニル先駆体及びCOガスを含むプロセスガス流を確立する工程であって、一定期間前記堆積システムへ前記プロセスガス流を導入することなく行われる確立工程;前記一定期間後、前記プロセスガス流を前記堆積システムに導入する工程;及び、前記基板を前記堆積温度で前記プロセスガスに曝露することで、気相成長法による前記基板上への金属層の堆積を行う、曝露工程;を有する。別な実施例では、当該方法は、前記堆積システムにパージガス流を導入する工程、及び続いて前記プロセスガスを前記堆積システムに導入する前又は導入している間に前記パージガス流を停止する工程;をさらに有して良い。
以降の説明では、本発明の完全な理解を助けるため、かつ限定ではなく例示目的で、たとえば堆積システムの特定の幾何学形状及び様々な部品の説明のような具体的な詳細について説明する。しかし本発明は、これらの具体的な詳細から逸脱した他の実施例でも実施可能であることに留意すべきである。
ここで図を参照すると、図1は、金属カルボニル先駆体から、基板上に金属層を堆積する、本発明に従った熱化学気相成長システム1を概略的に図示している。すべての図を通して、同様の参照番号は、同一又は対応する部分を示している。使用可能な金属カルボニル先駆体は複数種類あるが、以降、本発明の実施例は、ルテニウムカルボニル先駆体Ru(CO)12を具体的に参照しながら説明して良いことにする。ただし、Ru(CO)12で本発明の実施例を説明するとしても、それで本発明が限定されないことに留意しなければならない。堆積システム1は、金属層が上に成膜される基板25を支持するために備えられた基板ホルダ20を有するプロセスチャンバ10を有する。プロセスチャンバ10は、金属先駆体気化システム50と、気相先駆体供給システム40を介して結合する。
プロセスチャンバ10はさらに、ダクト36を介して真空排気システム38と結合する。排気システム38は、プロセスチャンバ10、気相先駆体供給システム40及び金属先駆体気化システム50を、基板25上での金属層の成膜、及び金属先駆体気化システム50中の金属カルボニル先駆体52の気化(又は昇華)に適する圧力にまで排気するように備えられている。
さらに図1を参照すると、金属先駆体気化システム50は、金属カルボニル先駆体52を貯蔵し、その金属カルボニル先駆体52を、その先駆体52が気化するのに十分な温度になるまで加熱し、かつ金属カルボニル先駆体蒸気を気相先駆体供給システム40へ導入するように備えられている。金属カルボニル先駆体52は、選択された加熱条件下では、金属先駆体気化システム50内において固体でも良い。あるいはその代わりに、金属カルボニル先駆体52は液体でも良い。“気化”、“昇華”及び“蒸発”という語は、本明細書では、固相又は液相から気相(ガス)が生成されることを一般的に指すものとして、同義的に用いられている。その際、気相への変換はたとえば、固相から液相を経て気相、固相から気相、又は液相から気相のいずれであるかにはよらない。以降では、固相金属カルボニル先駆体52の使用について説明する。しかし当業者は、本発明の技術的範囲から逸脱することなく、選択された加熱条件下で液体である金属カルボニル先駆体を用いても良いことが分かる。たとえば、金属カルボニル先駆体は、M(CO)で表される一般式を有して良く、タングステンカルボニルW(CO)、ニッケルカルボニルNi(CO)、モリブデンカルボニルMo(CO)、コバルトカルボニルCo(CO)、ロジウムカルボニルRh(CO)12、レニウムカルボニルRe(CO)10、クロムカルボニルCr(CO)、ルテニウムカルボニルRu(CO)12、若しくはオスミウムカルボニルOs(CO)12、又はこれらの2種類以上を混合させた物質を有するが、これらに限定されるわけではない、
金属カルボニル先駆体52を気化させるのに望ましい温度を実現するため(たとえば固相金属カルボニル先駆体52を昇華させるため)、金属先駆体気化システム50は、気化温度を制御するように備えられている気化温度制御システム54と結合する。たとえば従来のシステムでは一般的に、ルテニウムカルボニルを昇華させるため、金属カルボニル先駆体52の温度を約40℃から45℃へ上昇させる。この温度では、Ru(CO)12の蒸気圧はたとえば、約1mTorrから約3mTorrの範囲である。金属カルボニル先駆体52が加熱されることで蒸発(又は昇華)するので、キャリアガスは、金属カルボニル先駆体52を通り抜けることができる。キャリアガスはたとえば、He、Ne、Ar、Kr若しくはXeのような希ガス又はそれら2種類以上の混合気体を有して良い。あるいはその代わりに、不活性キャリアガスが不要な他の実施例も可能性として検討される。
本発明の実施例に従うと、COガスが、不活性キャリアガスに加えられて良い。あるいはその代わりに、不活性キャリアガスをCOガスに置き換える他の実施例も可能性として検討される。たとえば、ガス供給システム60は、金属先駆体気化システム50と結合し、たとえばキャリアガス、及び/又はCOガスを、金属カルボニル先駆体近くに設けられた、供給ライン61を介して、又は供給線62を介して金属カルボニル先駆体52にわたって供給するように備えられている。たとえ図示されていなくても、ガス供給システム60は、キャリアガス供給源であるCOガス源、1つ以上の制御バルブ、1つ以上のフィルタ、及びマスフローコントローラを有して良い。たとえば、不活性キャリアガスの流速は、約0.1sccmから約1000sccmの間であって良い。あるいはその代わりに、不活性キャリアガスの流速は、約10sccmから約500sccmの間であって良い。さらにその代わりに、不活性キャリアガスの流速は、約50sccmから約200sccmの間であって良い。本発明の実施例に従うと、COガスの流速は、約0.1sccmから約1000sccmの範囲であって良い。あるいはその代わりに、COガスの流速は、約1sccmから約100sccmの範囲であって良い。
膜の先駆体を気化するシステム50から下流では、金属先駆体蒸気が、プロセスチャンバ10と結合した蒸気分配システム30に入るまで、又はプロセスチャンバ10内部に設けられている蒸気分配システム30に入るまで、金属先駆体蒸気は、COガス及び任意の不活性キャリアガスと共に蒸気供給システム40を介して流れる。蒸気ライン温度を制御するため、並びに膜の先駆体蒸気の凝集及び膜の先駆体蒸気の分解を防ぐため、蒸気供給システム40は、蒸気ライン温度制御システム42と結合して良い。たとえば、蒸気ライン温度は、大体気化温度以上の温度に設定されて良い。それに加えてたとえば、蒸気供給システム40は、約50リットル/秒を超える高いコンダクタンスを特徴として良い。
再度図1を参照すると、プロセスチャンバ10と結合する蒸気分配システム30は、プレナム32を有する。プレナム32内部では、蒸気分配板34を通過し、基板25上の領域33に入り込む前に蒸気が拡がる。それに加えて、蒸気分配板34は、その温度を制御するように備えられた分配板温度制御システム35と結合して良い。たとえば、蒸気分配板の温度は、蒸気ライン温度とほぼ等しい温度に設定されて良い。しかし、それより低くても良いし、また高くても良い。
本発明の実施例に従うと、希釈ガス源37は、プロセスチャンバ10及び/又は蒸気分配システム30と結合し、かつ希釈ガスを加えることで、金属カルボニル先駆体蒸気及びCOガスを含むプロセスガスを希釈するように備えられている。図1に図示されているように、希釈ガス源37は供給ライン37aを介して蒸気分配システム30と結合し、かつプロセスガスが蒸気分配システム板34を介してプロセス領域に入り込む前に、蒸気分配プレナム32中のプロセスガスに希釈ガスを加えるように備えられていて良い。あるいはその代わりに、希釈ガス源37は供給ライン37bを介して蒸気分配システム30と結合し、かつプロセスガスが蒸気分配システム板34を通過する後に、基板25上のプロセス領域中のプロセスガスに希釈ガスを加えるように備えられていても良い。さらにその代わりに、希釈ガス源37は供給ライン37cを介して蒸気分配システム30と結合し、かつ蒸気分配板34中のプロセスガスに希釈ガスを加えるように備えられていても良い。当業者にとっては明らかなように、希釈ガスは、本発明の技術的範囲を逸脱することなく、蒸気分配システム30及びプロセスチャンバ10における他の場所に存在するプロセスガスに加えられても良い。
さらに別な実施例では、希釈ガスは、基板25上の一領域における希釈ガスの濃度が、基板25上の他の領域における希釈ガスの濃度と異なるように、希釈ガス源37から供給ライン37a、37b、37c又は他の供給ライン(図示されていない)のうちの1つのラインを介して、プロセスガスに導入される。たとえば、基板25の中心領域への希釈ガス流は、基板25の周辺領域への希釈ガス流と異なって良い。
一旦膜の先駆体蒸気がプロセス領域33に入り込むと、基板25の温度上昇による基板表面での脱離中に膜の先駆体は熱的に分解し、基板25上に薄膜が形成される。基板ホルダ20は、基板温度制御システム22と結合することによって、基板25の温度を上昇させるように備えられている。たとえば、基板温度制御システム22は、最大約500℃まで基板25の温度を上昇させるように備えられている。一の実施例では、基板温度は、約100℃から約500℃の範囲であって良い。別な実施例では、基板温度は、約150℃から約350℃の範囲であって良い。それに加えてプロセスチャンバは、チャンバ壁の温度を制御するように備えられているチャンバ温度制御システム12と結合して良い。
上述のように、たとえば従来システムは、金属先駆体の分解及び金属蒸気先駆体凝集を制限するため、蒸気供給システム40同様に、膜の先駆体を気化するシステム50を、先駆体がルテニウムカルボニル場合について、約40−45℃の温度範囲内での動作を可能性として検討してきた。たとえば、ルテニウムカルボニル先駆体は、高温で分解され、以下に示すような副生成物を生成することができる。
Ru(CO)12*(ad)⇔Ru(CO)*(ad)+(12−x)CO(g) (1)
又は、
Ru(CO)*(ad)⇔3Ru(s)+xCO(g) (2)
ここで、これらの副生成物は、堆積システム1の内側表面上に吸着(ad)、つまり凝集する恐れがある。これらの表面上に材料が蓄積することにより、プロセスの再現性のような、一の基板からその隣の基板にかけて問題が生じる恐れがある。あるいはその代わりに、たとえばルテニウムカルボニル先駆体が、温度が上昇しない場所で凝集することで、再結晶化を起こす恐れがある。つまり、以下の式で表される事態である。
Ru(CO)12*(g)⇔Ru(CO)12*(ad) (3)
以上をまとめると、複数の金属カルボニル先駆体(たとえばRu(CO)12)の蒸気圧が低いこと、及びプロセスの最適条件範囲が狭い結果、基板25上への金属層の堆積速度は非常に低くなってしまう。
COガスを金属先駆体蒸気に加えることで、基板への金属カルボニル先駆体の供給を制限する、上述の問題を緩和させることができる。よって本発明の実施例に従うと、COガスが金属カルボニル先駆体蒸気に加えられることで、ガスライン中の金属カルボニル先駆体蒸気の解離を緩和する。それにより、式(1)の平衡状態を左辺に移動させ、金属カルボニル先駆体がプロセスチャンバ10に供給される前に、蒸気先駆体供給システム40内で金属カルボニル先駆体が早期に分解するのを緩和する。金属カルボニル先駆体にCOガスを加えることで、気化温度は、約40℃から、約150℃以上にも上昇することが可能となる。高温になることで、金属カルボニル先駆体の蒸気圧が上昇し、その結果、プロセスチャンバへの金属カルボニル先駆体の供給が増大し、よって基板25への金属の堆積速度が増大する。さらに、Ar及びCOガスのような不活性ガスの混合ガスを、金属カルボニル先駆体に流すことで、金属カルボニル先駆体が早期に分解するのを緩和するのが、視覚的に確認された。
本発明の実施例に従うと、Ru(CO)12にCOガスを加えることで、Ru(CO)12先駆体の気化温度を、約40℃から約150℃の範囲に保持して良い。あるいはその代わりに気化温度は、約60℃から約90℃の範囲に保持されても良い。
金属カルボニル先駆体の熱分解及びそれに続く基板25上への金属の堆積は、基板25からのCO除去及びCO副生成物の脱離によって、支配的に進行すると考えられている。堆積中におけるCO副生成物の金属層への入り込みは、金属カルボニル先駆体の不完全な分解、金属層からのCO副生成物の不完全な除去、及びCO副生成物の再吸着に起因する。
堆積中にCO副生成物が金属層へ入り込むことで、金属層中に小隗が生成されて表面が粗くなり、小隗の成長は、CO副生成物の金属層への入り込みが増大することで促進されると考えられている。小隗の数は、金属層の厚さが増大することで増加することが予想される。さらに、金属層へのCO副生成物の入り込みは、金属層の抵抗を増大させる。
金属層へのCO副生成物の入り込みは、(1)プロセス圧力の減圧、及び(2)基板温度の昇温、によって減少させることが可能である。本発明に従うと、上述の問題はまた、プロセスチャンバ中の副生成物及びCOガスの分圧を制御及び減圧させるために、プロセスチャンバ10中の希釈ガスを、金属カルボニル先駆体蒸気及びCOガスを含むプロセスガスに加えることで減少させることも可能であることが分かっている。よって本発明の実施例に従うと、金属層上のCO副生成物の分圧及びプロセスチャンバ10中のCOの分圧を制御及び減圧させるために、希釈ガス源37からの希釈ガスがプロセスガスに加えられることで、滑らかな金属層が形成される。希釈ガスはたとえば、He、Ne、Ar、Kr若しくはXeのような希ガス又はそれら2種類以上の混合気体を有して良い。希釈ガスは、たとえば電気抵抗のような、金属層の材料特性を改善させる還元ガスをさらに有して良い。還元ガスはたとえば、H、シリコン含有ガス(たとえば、SiH、Si又はSiCl)、ボロンシリケートガス(たとえば、BH、B、又はB)、又は窒素含有ガス(たとえばNH)を含んで良い。本発明の実施例に従うと、プロセスチャンバの圧力は、約0.1mTorrから約200mTorrの間であって良い。あるいはその代わりに、プロセスチャンバの圧力は、約1mTorrから約100mTorrの間であって良い。あるいはその代わりに、プロセスチャンバの圧力は、約2mTorrから約50mTorrの間であって良い。
COガスを金属カルボニル先駆体蒸気に加えることで、金属カルボニル先駆体蒸気の熱的安定性が増加するため、プロセスガス中での、COガスに対する金属カルボニル先駆体蒸気の相対濃度は、ある基板温度での基板25上での金属カルボニル先駆体の分解速度の制御に利用されて良い。さらに、基板温度は、基板25上の金属の分解速度(及びそれによる堆積速度)を制御するのに利用されて良い。当業者にとって明らかなように、COガスの量及び基板温度は容易に変化させることが可能であり、それにより、金属カルボニル先駆体の気化温度を所望の値にすること、及び基板25上の金属カルボニル先駆体の堆積速度を所望の値にすることが可能となる。
さらに、プロセスガス中のCOガスの量は、金属カルボニル先駆体からの基板25上への金属の堆積が、反応律速の温度領域で生じるように選択されて良い。たとえばプロセスガス中のCOガスの量は、金属堆積プロセスが、反応律速温度領域で起こっていることが観測されるまで増加させて良い。反応律速温度領域とは、化学気相成長プロセスにおける堆積速度が、基板表面での化学反応速度によって制限される堆積条件を意味する。反応律速温度領域では一般的に、温度に対して堆積速度が強く依存することを特徴とする。反応律速温度領域とは対照的に、拡散律速領域は、基板温度が高いときに通常は観測され、堆積速度が、基板表面への反応物のフラックスによって制限される堆積条件の範囲を含む。拡散律速領域では、堆積速度が金属カルボニル先駆体の流速に強く依存し、堆積温度に対して独立していることを特徴とする。反応律速領域で金属を堆積する結果、良好なステップ被覆(step coverage)、及びパターニング基板上での金属層の良好な均一性(conformality)が得られる。均一性は一般的に、パターニング基板上の部位の側壁上における金属層の最も薄い部分と、最も厚い部分との比で定義される。ステップ被覆とは一般的に、側壁の被覆率(側壁上の金属層の厚さと、部位から離れた場所での金属層の厚さとの比)と、底面の被覆率(部位の底面上での金属層の厚さと、部位から離れた場所での金属層の厚さとの比)との比で定義される。
それに加えて本発明に従うと、膜の堆積における安定性、及び堆積された膜が結果として有する特性は、堆積システムへのCOガス流及び先駆体蒸気流の変化によって変化しうることが観測されている。たとえば堆積システムへCOガス及び先駆体蒸気が導入される初期段階では、流速が、金属先駆体気化システム、蒸気供給システム、及び蒸気分配システムを介して安定化するまでは、流れの変化が生じうる。後述するように、一の実施例に従うと、COガス及び先駆体蒸気を含むプロセスガス流は、基板を内部に保持する堆積システムに前記プロセスガスが導入される前に確立される。一旦プロセスガスの流速がある期間にわたって安定化すると、プロセスガスは堆積システムに導入される。
さらに図1を参照すると、任意で、堆積システム1は、たとえば図1に図示されているように蒸気供給システム40と結合するその場洗浄システム70を用いて周期的に洗浄されて良い。堆積システム1の内側表面上に蓄積した残余物を除去するため、オペレータによって決められた周波数毎に、その場洗浄システム70は、堆積システム1の定期的な洗浄を実行して良い。その場洗浄システム70はたとえば、化学ラジカルを導入するように備えられているラジカル発生装置を有して良い。導入されるラジカルは、化学的に反応し、かつそのような残余物を除去する能力を有する。それに加えてたとえば、その場洗浄システム70は、オゾンの分圧を導入するように備えられたオゾン発生装置を有して良い。たとえば、ラジカル発生装置は、酸素(O)、三フッ化窒素(NF)、O、XeF、ClF、又はC(又はより一般的にC)から酸素ラジカル又はフッ素ラジカルを生成するように備えられる上流プラズマ源を有して良い。ラジカル発生装置は、ASTRON(登録商標)反応ガス発生装置を有して良い。ASTRON(登録商標)反応ガス発生装置は、ASTeX(登録商標)シリーズ製品の1つで、MKSインスツルメンツ社(MKS Instruments, Inc.)から販売されている。
さらに図1を参照すると、堆積システム1は、該堆積システム1の動作を実行及び制御するように備えられている制御システム80をさらに有して良い。制御システム80は、プロセスチャンバ10、基板ホルダ20、基板温度制御システム22、チャンバ温度制御システム12、蒸気分配システム30、蒸気供給システム40、膜先駆体の気化システム50、キャリアガス供給システム60、希釈ガス源37、及び任意でその場洗浄システム70と接続する。
別な実施例では、図2は、基板上に、たとえばルテニウム(Ru)膜のような金属膜を堆積する堆積システム100を図示している。堆積システム100は、金属層が上に成膜される基板125を支持するために備えられた基板ホルダ120を有するプロセスチャンバ110を有する。プロセスチャンバ110は、金属先駆体供給システム105、及び蒸気先駆体供給システム140と結合する。金属先駆体供給システム105は、金属カルボニル先駆体152を貯蔵し、かつそれを蒸発させるように備えられている。蒸気先駆体供給システム140は、プロセスチャンバ110へ金属カルボニル先駆体152を輸送する。
プロセスチャンバ110は、上側チャンバ部分111、下側チャンバ部分112、及び排気チャンバ113を有する。開口部114は、下側チャンバ部分112内部に形成される。下側部分112は、排気チャンバ113と結合する。
さらに図2を参照すると、基板ホルダ120が、被処理基板(つまりウエハ)125を支持する水平面を供する。基板ホルダ120は、円柱状支持部分122によって支持されて良い。その円柱状支持部分122は、排気チャンバ113の下側部分から上方へ延在する。基板ホルダ120上の基板125上でCOの毒性を減少させる遮蔽リングが、基板ホルダ120の端部に供される。さらに基板ホルダ120は、基板ホルダ温度制御システム128と結合するヒーター126を有する。ヒーター126はたとえば、1つ以上の抵抗加熱素子を有して良い。あるいはその代わりに、ヒーター126はたとえば、タングステン−ハロゲンランプのような放熱システムを有する。基板ホルダ温度制御システム128は、1つ以上の加熱素子に電力を供する電源、基板温度及び/又は基板ホルダ温度を測定する1つ以上の温度センサ、並びに、基板125又は基板ホルダ120の温度の監視、調節又は制御用コントローラを有して良い。
プロセス中、基板125が加熱されることで、金属カルボニル先駆体は熱的に分解され、基板125上への金属層の堆積が可能となる。一の実施例に従うと、金属カルボニル先駆体152は、たとえばRu(CO)12のようなルテニウムカルボニル先駆体であって良い。当業者には明らかなように、本発明の技術的範囲から逸脱することなく、他の金属カルボニル先駆体及び他のルテニウムカルボニル先駆体が用いられても良い。基板ホルダ120は、基板125上に、所望のRu金属層又は他の金属層を堆積させるのに適した所定温度まで加熱される。それに加えて、チャンバ温度制御システム121に結合するヒーター(図示されていない)が、プロセスチャンバ110の壁中に埋め込まれ、チャンバ壁を所定の温度に加熱する。ヒーターは、プロセスチャンバ110の壁の温度を、約40℃から約150℃、又は約40℃から約80℃に維持して良い。圧力計(図示されていない)が、プロセスチャンバの圧力の測定に用いられる。本発明の実施例に従うと、プロセスチャンバの圧力は、約0.1mTorrから約200mTorrの間であって良い。あるいはその代わりにプロセスチャンバの圧力は、約1mTorrから約100mTorrの間であって良い。あるいはその代わりに、プロセスチャンバの圧力は、約2mTorrから約50mTorrの間であって良い。
また図2に図示されているように、蒸気分配システム130は、プロセスチャンバ110の上側部分111と結合する。蒸気分配システム130は蒸気分配板131を有する。蒸気分配板131は、蒸気分配プレナム132から、1本以上のオリフィス134を介して基板125上のプロセス領域133へ、先駆体蒸気を導入するように備えられている。
本発明の実施例に従うと、希釈ガス源137が、プロセスチャンバ110と結合し、かつ供給ライン137a、供給ライン137b、及び/又は供給ライン137c、バルブ197、1つ以上のフィルタ(図示されていない)、及び質量流量コントローラ(図示されていない)を用いて、希釈ガスを加えることによって、金属カルボニル先駆体及びCOガスを含むプロセスガスを希釈するように備えられている。図2に図示されているように、希釈ガス源137は、プロセスチャンバ110の蒸気分配システム130と結合して良く、かつ、プロセスガスが蒸気分配板131を介して基板125上のプロセス領域133に入り込む前に、供給ライン137aを介して、蒸気分配板132中のプロセスガスに希釈ガスを加えるように備えられている。又は、希釈ガス源137は、供給ライン137cを介して、蒸気分配板131中のプロセスガスに希釈ガスを加えるように備えられていても良い。あるいはその代わりに、希釈ガス源137はプロセスチャンバ110と結合し、かつプロセスガスが蒸気分配板131を通過する後に、供給ライン137bを介して、基板25上のプロセス領域中のプロセスガスに希釈ガスを加えるように備えられていても良い。当業者にとっては明らかなように、希釈ガスは、本発明の技術的範囲を逸脱することなく、プロセスチャンバ10における他の場所に存在するプロセスガスに加えられても良い。
さらに別な実施例では、希釈ガスは、基板25上の一領域における希釈ガスの濃度が、基板25上の他の領域における希釈ガスの濃度と異なるように、希釈ガス源37から供給ライン37a、37b、37c又は他の供給ライン(図示されていない)のうちの1つのラインを介して、プロセスガスに導入される。たとえば、基板25の中心領域への希釈ガス流は、基板25の周辺領域への希釈ガス流と異なって良い。
さらに、金属カルボニル先駆体蒸気を、蒸気先駆体供給システム140から、蒸気分配プレナム132へ導入するため、開口部135が上側チャンバ部分111中に供される。しかも、冷却又は加熱流体を流すように備えられた同心円状の流体チャネルのような温度制御素子136が供されることで、蒸気分配システム130の温度を制御する。それにより、蒸気分配システム130内部での金属カルボニル先駆体の分解又は凝集が防止される。たとえば水のような流体は、蒸気分配温度制御システム138から流体チャネルへ供給されて良い。蒸気分配温度制御システム138は、流体源、熱交換機、流体温度及び/又は蒸気分配板温度を測定する1つ以上の温度センサ、並びに蒸気分配板の温度を、約20℃から約150℃の範囲で制御するように備えられているコントローラを有して良い。
図2に図示されているように、金属先駆体気化システム150は、金属カルボニル先駆体152を保持し、金属カルボニル先駆体の温度を上昇させることによって、金属カルボニル先駆体152を蒸発(又は昇華)させるように備えられている。金属カルボニル先駆体152を、その所望の蒸気圧を生成する温度に維持するように加熱するため、先駆体ヒーター154が供される。先駆体ヒーター154は、金属カルボニル先駆体152の温度を制御するように備えられた気化温度制御システム156と結合する。たとえば先駆体ヒーター154は、金属カルボニル先駆体152の温度を、約40℃から約150℃、又は約60℃から約90℃の範囲で調節するように備えられていて良い。
金属カルボニル先駆体52が加熱されることで蒸発(又は昇華)するので、キャリアガスは、金属カルボニル先駆体52を通り抜けることができる。キャリアガスはたとえば、He、Ne、Ar、Kr若しくはXeのような希ガス又はそれら2種類以上の混合気体を有して良い。あるいはその代わりに、不活性キャリアガスが不要な他の実施例も可能性として検討される。本発明の実施例に従うと、COガスが、不活性キャリアガスに加えられて良い。あるいはその代わりに、不活性キャリアガスをCOガスに置き換える他の実施例も可能性として検討される。たとえば、ガス供給システム160は、金属先駆体気化システム150と結合し、たとえばキャリアガス及び/又はCOガスを、金属カルボニル先駆体52にわたって流れるように備えられている。たとえ図2に図示されていなくても、ガス供給システム160はまた、あるいは代わりに、蒸気先駆体供給システム140と結合することで、ガスが蒸気先駆体供給システム140に入り込む際又は入り込んだ後に、COガス及び任意の不活性ガスを金属先駆体蒸気152に供給して良い。ガス供給システム160は、不活性キャリアガス、及び/又はCOガスを含むガス源161、1つ以上の制御バルブ162、1つ以上のフィルタ164、及び質量流量コントローラ165を有して良い。たとえば、COガスの又は不活性キャリアガスの流速は、約0.1sccmから約1000sccmの間であって良い。
質量流量コントローラ165、質量流量コントローラ195、バルブ162、バルブ192、バルブ168、バルブ141、及びバルブ142は、コントローラ196によって制御される。コントローラ196は、不活性キャリアガス、COガス及び金属カルボニル先駆体蒸気の供給、遮断、及び流れを制御する。センサ166はまた、コントローラ196と接続し、かつセンサ166に基づく。コントローラ196は、質量流量コントローラ165を介したキャリアガスの流れを制御することで、金属カルボニル先駆体を、プロセスチャンバ110へ所望の状態で流すことができる。
さらに、上述のように、そして図2に図示されているように、任意のその場洗浄システム170は、堆積システム100の先駆体供給システム105と、洗浄バルブ172を介して結合する。たとえばその場洗浄システム170は、蒸気供給システム140と結合して良い。その場洗浄システム170はたとえば、化学ラジカルを導入するように備えられているラジカル発生装置を有して良い。導入されるラジカルは、化学的に反応し、かつそのような残余物を除去する能力を有する。それに加えてたとえば、その場洗浄システム170は、オゾンの分圧を導入するように備えられたオゾン発生装置を有して良い。たとえば、ラジカル発生装置は、酸素(O)、三フッ化窒素(NF)、O、XeF、ClF、又はC(又はより一般的にC)から酸素ラジカル又はフッ素ラジカルを生成するように備えられる上流プラズマ源を有して良い。ラジカル発生装置は、ASTRON(登録商標)反応ガス発生装置を有して良い。ASTRON(登録商標)反応ガス発生装置は、ASTeX(登録商標)シリーズ製品の1つで、MKSインスツルメンツ社(MKS Instruments, Inc.)から販売されている。
図2に図示されているように、排気ライン116は、排気チャンバ113を排気システム118と接続する。真空ポンプ119は、プロセスチャンバ110を所望の真空度まで排気し、かつプロセス中に、プロセスチャンバ110から気体物質を除去するのに用いられる。自動圧力コントローラ(APC)115及びトラップ117は、真空ポンプ119と繋いで用いられて良い。真空ポンプ119は、最大で毎秒500リットル(以上)の排気速度を有するターボ分子ポンプ(TMP)を有して良い。あるいはその代わりに、真空ポンプ119は、乾燥型粗引きポンプを有しても良い。プロセス中、プロセスガスがプロセスチャンバ110内に導入され、チャンバ圧力はAPC115によって調節されて良い。APC115は、蝶型バルブ又はゲートバルブを有して良い。トラップ117は、未反応金属カルボニル先駆体材料、及び副生成物を、プロセスチャンバ110から回収して良い。
図2に図示されているように、プロセスチャンバ110内の基板ホルダ120を再度参照すると、基板125を保持、上昇及び下降させる、3つの基板リフトピン127(図2では2本のみ図示されている)が供される。基板リフトピン127は、プレート123と結合し、基板ホルダ120の上側面より下に下降させて良い。たとえば空気シリンダを利用する駆動機構129は、プレート123を上昇及び下降させる手段を供する。基板125は、ロボット搬送システム(図示されていない)を介することで、ゲートバルブ200及びチャンバ貫通接続経路202を通り抜けて、プロセスチャンバへ搬入及び搬出され、かつ基板リフトピン127によって受け取られる。一旦基板125が搬送システムから受け取られると、基板125は、基板リフトピン127を下降させることによって、基板ホルダ120の上側面にまで下降させて良い。
再度図2を参照すると、コントローラ180は、マイクロプロセッサ、メモリ、及びデジタルI/Oポートを有する。デジタルI/Oポートは、プロセスシステム100からの出力を監視するのみならず、プロセスシステム100の入力をやり取りし、かつ活性化させるのに十分な制御電圧を発生させる能力を有する。しかも、プロセスシステムコントローラ180は、プロセスチャンバ110、先駆体供給システム105、蒸気分配温度制御システム138、希釈ガス源137、真空排気システム118、及び基板ホルダ温度制御システム128と結合し、かつこれらと情報の交換を行う。先駆体供給システム105は、コントローラ196、蒸気ライン温度制御システム143、金属先駆体気化システム150、ガス供給システム190、ガス供給システム160、及び気化温度制御システム156を有する。真空排気システム118では、コントローラ180は、プロセスチャンバ110内の圧力を制御する自動圧力コントローラ115と結合し、かつそれと情報の交換を行う。メモリ内に記憶されるプログラムは、記憶されたプロセスレシピに従う堆積システム100の上述の部品を制御するのに利用される。プロセスシステムコントローラ180の一例は、デル株式会社(Dell Corporation)から販売されている、デルプレシジョンワークステーション(DELL PRECISION WORKSTATION)610(商標)である。コントローラ180はまた、汎用コンピュータ、デジタル信号処理装置等で実装されても良い。
コントローラ180は、堆積システム100の近くに設けられて良いし、又はインターネット若しくはイントラネットを介することで、堆積システム100から離れた場所に設けられても良い。よって、コントローラ180は、直接接続、イントラネット又はインターネットのうちの少なくとも1つを用いることで、堆積システム100とのデータ交換が可能となる。コントローラ180は、カスタマーサイト(つまりデバイスメーカーなど)でイントラネットと接続し、ベンダーサイト(つまり装置メーカーなど)でイントラネットと接続して良い。さらに、別なコンピュータ(つまりコントローラ、サーバなど)が、コントローラ180とアクセスすることで、直接接続、イントラネット又はインターネットのうちの少なくとも1つを介したデータ交換を行って良い。
上述のように、膜の堆積の安定性及び堆積された膜が結果として有する特性は、堆積システムへのCOガス及び先駆体蒸気の流れの変化による影響を受けると考えられる。たとえば最初にCOガス及び先駆体蒸気を堆積システムに導入する際には、金属先駆体気化システム、蒸気供給システム及び蒸気分配システムを介した流速が安定するまで、流れのばらつきが生じる恐れがある。一の実施例に従うと、基板を内部に保持する堆積システムに、プロセスガスを導入する前に、CO及び先駆体蒸気を含むプロセスガスの流れが確立される。一旦プロセスガスの流速がある期間で安定化すると、プロセスガスは堆積システムに導入される。
ここで図3A及び図3Bを参照しながら、一実施例に従った、堆積システム310への金属カルボニル先駆体蒸気の導入を初期化する蒸気供給システム305について説明する。図3Aに図示されているように、COガス及び任意で不活性ガスを有する先駆体蒸気を含むプロセスガス(前処理用の)流れ380が確立される。それにより、COガス、任意でキャリアガスは、バルブ379を介してガス供給システム360から供給され、先駆体352を含む金属先駆体気化システム350から供給される先駆体蒸気を取り込み、かつバイパスライン367を介して排気システム318へ流れる。先駆体352は固体の先駆体を有して良く、かつ上述の先駆体のうちの1つのような、金属カルボニル先駆体を有しても良い。上述のように、ガス供給システム360は、キャリアガス源、パージガス源、1つ以上の制御バルブ、1つ以上のフィルタ、1つ以上の流量調整装置、及びプロセスガス流380を堆積システム310に導入する、1つ以上の質量流量コントローラを有して良い。
堆積システム310に、金属カルボニル先駆体を導入、つまり供給するとき、供給ガスは、COガス及び、任意で希ガスのような不活性キャリアガスを含む。COガス及び任意のキャリアガスは、バルブ376(開いているとき)、金属先駆体気化システム350、及びバルブ378を介して流れることで、先駆体352を通り抜けて良い。あるいはその代わりに、COガス及び任意のキャリアガスは、バルブ377(開いているとき)を通り抜けることで、金属先駆体気化システム350下流の先駆体蒸気を取り込んで良い。
プロセスガスを堆積システム310に導入する前、第1流量制御バルブ342を閉じたままにしながら第2流量制御バルブ368を開けることで、プロセスガス380は、バイパスライン367を介して排気システム318に流れることができる。排気システムは、堆積システムに結合する排気システムと独立していても良いし、又は同一であっても良い。
排気システム318へのプロセスガス380の流れが確立されるとき、さらなるパージガス385の流れが、パージライン370、バルブ374及び第3流量制御バルブ372を介して堆積システム310に導入されて良い。パージガスは、希ガスつまり不活性ガス、及び/又はCOガスを含んで良い。パージガス流385は、図3Aの破線で示されているように任意である。
一定期間後でかつ、一旦プロセスガスの流速がバイパスライン367で安定化すると、図3Bに図示されているように、第2流量制御バルブ368が閉じられ、かつ第1流量制御バルブ342が開くことで、プロセスガス380は、蒸気供給ライン340を介して堆積システム310へ向かって流れることが可能となる。さらに、堆積システム310への、さらなるパージガス流385は、第3流量制御バルブ372を閉じることによって停止される。パージガス流385は、堆積システム310にプロセスガス流380を導入する前に停止されて良い。つまり、第1流量制御バルブ342が開く前に第3流量制御バルブ372が閉じられる。あるいはその代わりに、パージガス流385は、堆積システム310にプロセスガス流380を導入するのと同時に停止されて良い。つまり、第1流量制御バルブ342が開くのと同時に第3流量制御バルブ372が閉じられる。
上述のような時間経過は、排気システム318へのプロセスガスの流速を安定化させるのに十分長い期間を有して良い。そのような時間経過はたとえば、約1秒から約20秒の範囲、望ましくは約2秒から約10秒の範囲であって良い。たとえば、そのような時間経過は約5秒であって良い。
ここで図4を参照すると、本発明の実施例に従った、基板上に金属層を堆積する方法が図示されている。本発明の方法500は、工程510で、堆積システムのプロセスチャンバ内のプロセス空間内に基板を供する工程を有する。たとえば堆積システムは、上述の図1及び図2に図示された堆積システムを有して良い。基板はたとえばSi基板であって良い。Si基板は、作製される素子の種類によって、n型又はp型であって良い。基板は如何なる大きさであって良く、たとえば200mm基板、300mm基板、又はさらに大きな基板であって良い。本発明の実施例に従うと、基板は、1つ以上のビア、溝、又はこれらの組み合わせを有するパターニング基板であって良い。
工程520では、パージガス流がプロセスチャンバに導入される。上述したように、パージガスは、希ガスすなわち不活性ガス及び/又はCOガスを有して良い。工程530では、基板は、熱化学気相成長(CVD)プロセスに適した堆積温度まで昇温される。たとえば堆積温度は、最大約500℃の範囲であって良い。一実施例では、堆積温度は、約100℃から約500℃の範囲であって良い。別な実施例では、堆積温度は、約150℃から約350℃の範囲であって良い。
パージガスは、基板の加熱前、加熱中又は加熱後に流れて良い。たとえば所望の基板温度に到達するのに必要な時間を短縮するため(所与の入力パワーについて)、パージガスの背圧を増加させて良い。背圧はたとえば、約0.1torr以上の値に設定して良く、望ましくはたとえば、約0.5torr以上の値に設定して良い。さらには、パージガスの背圧は、約1torr以上の値に設定して良い。基板が基板ホルダ上に(基板留め具なしで)存在する場合、背圧の増加により、基板と基板ホルダとの間の熱伝導が改善される。
工程540では、プロセスチャンバにプロセスガス流を導入することなく、金属カルボニル先駆体及びCOガスを含むプロセスガス流が確立される。上述したように、バイパスラインを介して排気システムまでの流れが確立されて良い。工程540でのプロセスガス流は、工程530での基板の加熱及び工程520での堆積システムのパージと同時に確立されて良い。
又は、基板が加熱され、かつチャンバがパージされた後に流れが確率されても良い。
プロセスガスはキャリアガスをさらに有して良い。上述したように、一実施例に従うと、金属カルボニル先駆体はたとえば、ルテニウムカルボニル先駆体Ru(CO)12であって良い。金属カルボニル先駆体蒸気により、金属カルボニル先駆体の気化温度を上昇させることが可能となる。温度が上昇することで金属カルボニル先駆体の蒸気圧が上昇する結果、プロセスチャンバへの金属カルボニル先駆体の供給量が増加する。従って、基板上の金属の成長速度が増大する。
プロセスガスは、金属カルボニル先駆体が蒸気になるまで加熱され、かつCOガスと金属カルボニル先駆体蒸気とを混合させることによって、生成されて良い。たとえばCOガスは、金属カルボニル先駆体下流からの金属カルボニル先駆体蒸気と混合されて良い。あるいはその代わりに、たとえばCOガスは、COガスを金属カルボニル先駆体にわたって流すことによって、金属カルボニル先駆体蒸気と混合させて良い。あるいはその代わりに、たとえば、さらにキャリアガスを固体金属カルボニル先駆体に流すことによって、プロセスガスは生成されて良い。
工程550では、プロセスチャンバへのパージガスの流れが停止される。上述したように、プロセスチャンバへのパージガス流は任意であるので、工程520及び工程550は任意である。
工程560では、一旦安定した速度でプロセスガス流が確立され、かつパージガス流が停止される際又はその後、プロセスガスが、加熱された基板を含むプロセスチャンバに導入される。たとえばプロセスガスは、蒸気分配プレナムに輸送される。蒸気分配プレナムから、プロセスガスは、基板に隣接するプロセス空間に分配及び導入される。工程570では、加熱された基板がプロセスガスに曝露されることで、熱化学気相成長法による基板上への金属層の堆積が実現する。
当業者には明らかなように、図4のフローチャート中の各工程又は段階は、1以上の別個の工程及び/又は操作を含んで良い。従って、7工程のみを列挙しているからといって、本発明が7工程又は段階に限定されるわけではないことに留意すべきである。しかも、各々の典型的な工程又は段階である、工程510、工程520、工程530、工程540、工程550、工程560及び工程570は、単一のプロセスに限定されないことにも留意すべきである。
図5Aから図5Cは、本発明の実施例に従った、パターニング基板上での金属層の形成を概略的に図示している。当業者には明らかなように、本発明の実施例は、1つ以上のビア若しくは溝又はこれらの組み合わせを含むパターニング基板にも利用可能である。図5Aは、本発明の実施例に従った、パターニング基板800上への金属層840の堆積を概略的に図示している。パターニング構造800は、第1金属層810、及び開口部830を含むパターニング層820を有する。パターニング層820はたとえば誘電材料であって良い。開口部830はたとえばビア又は溝であって良く、金属層840はたとえばRu金属を含んで良い。
図5Bは、本発明の実施例に従った、パターニング基板802上への金属層860の堆積を概略的に図示している。パターニング構造802は、第1金属層810、及び開口部830を含むパターニング層820を有する。バリヤ層850がパターニング構造802上に設けられ、金属層860がバリヤ層850上に設けられる。バリヤ層850はたとえば、タンタル含有材料(たとえばTa、TaN若しくはTaCN又はこれらのうちの2種類以上を組み合わせたもの)、又はタングステン材料(たとえばW、WN)を有して良い。パターニング層820はたとえば、誘電材料であって良い。開口部830はたとえばビア又は溝であって良く、金属層860はたとえば、Ru金属を含んで良い。図5Cは、図5Bの開口部830中へのCuの堆積を概略的に図示している。
上述したように、たとえばルテニウムカルボニルのような金属カルボニル先駆体及び一酸化炭素(CO)を有するプロセスガスを用いることによって、金属層840及び金属層860が設けられて良い。最初のプロセスガス流がある期間確立されることで、堆積チャンバに導入される前に安定した流速が実現される。プロセスガスの安定な流速は続いて、パターニング基板800又はパターニング基板802上に金属層840又は金属層860を堆積するチャンバに導入される。
たとえ本発明に関するある特定の典型的実施例のみ詳細に説明されたとしても、本発明の新規事項及び効果から逸脱せずに、典型的実施例の中で多くの変化型が可能であることは当業者にとって明らかである。従って、そのような変化型は全て本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明の実施例に従った堆積システムの概略図を示す。 本発明の別な実施例に従った堆積システムの概略図を示す。 本発明の一実施例に従った堆積システムへの気相先駆体流を確立するプロセスのフローチャートを示す。 本発明の一実施例に従った堆積システムへの気相先駆体流を確立するプロセスのフローチャートを示す。 本発明の実施例に従った、基板上に金属層を堆積する方法を図示している。 本発明の実施例に従った、パターニングされた基板上での金属層の形成の断面図を概略的に図示している。 本発明の実施例に従った、パターニングされた基板上での金属層の形成の断面図を概略的に図示している。 本発明の実施例に従った、パターニングされた基板上での金属層の形成の断面図を概略的に図示している。
符号の説明
1 熱化学気相成長システム
10 プロセスチャンバ
12 チャンバ温度制御システム
20 基板ホルダ
22 基板温度制御システム
25 基板
30 蒸気分配システム
32 プレナム
33 プロセス領域
34 蒸気分配板
35 蒸気分配板温度制御システム
36 ダクト
37 希釈ガス源
37a 供給ライン
37b 供給ライン
37c 供給ライン
38 排気システム
40 気相先駆体供給システム
42 蒸気ライン温度制御システム
50 金属先駆体気化システム
52 金属カルボニル先駆体
54 気化温度制御システム
60 ガス供給システム
61 供給ライン
61 供給ライン
63 供給ライン
70 その場洗浄システム
80 制御システム
100 堆積システム
105 先駆体供給システム
110 プロセスチャンバ
111 上側チャンバ部分
112 下側チャンバ部分
113 排気チャンバ
114 開口部
115 自動圧力コントローラ
116 排気ライン
117 トラップ
118 排気システム
119 真空ポンプ
120 基板ホルダ
121 チャンバ温度制御システム
122 円筒形状の支持部
123 プレート
124 遮蔽リング
125 基板
126 ヒーター
127 基板リフトピン
128 基板ホルダ温度制御システム
130 蒸気分配システム
131 蒸気分配板
132 蒸気分配プレナム
133 プロセス領域
134 オリフィス
135 開口部
136 温度制御素子
137 希釈ガス源
137a 供給ライン
137b 供給ライン
137c 供給ライン
138 温度制御素子
140 蒸気先駆体供給システム
142 バルブ
143 蒸気ライン温度制御システム
150 金属先駆体供給システム
152 金属カルボニル先駆体
154 先駆体ヒーター
156 気化温度制御システム
160 ガス供給システム
161 ガス源
162 バルブ
164 フィルタ
165 質量流量コントローラ
166 センサ
167 バイパスライン
168 バルブ
170 その場洗浄システム
172 洗浄バルブ
180 コントローラ
190 ガス供給システム
191 COガス源
192 制御バルブ
194 フィルタ
195 質量流量コントローラ
196 コントローラ
197 バルブ
200 ゲートバルブ
202 チャンバ貫通路
305 蒸気供給システム
310 堆積システム
318 排気システム
340 蒸気供給ライン
342 流量制御バルブ
350 金属先駆体気化システム
352 先駆体
360 ガス供給システム
367 バイパスライン
368 流量制御バルブ
370 パージライン
372 流量制御バルブ
374 バルブ
376 バルブ
377 バルブ
378 バルブ
379 バルブ
380 プロセスガス流
385 パージガス流
500 本発明に従った方法
510 工程
520 工程
530 工程
540 工程
550 工程
560 工程
570 工程
800 パターニング構造
802 パターニング構造
810 第1金属層
820 パターニング層
830 開口部
840 金属層
850 バリヤ層
860 金属層
870 銅

Claims (19)

  1. 基板上に金属層を堆積する方法であって:
    堆積システム内に基板を供する提供工程;
    前記堆積システム内の前記基板を、堆積温度にまで加熱する基板加熱工程;
    金属カルボニル先駆体蒸気及びCOガスを含むプロセスガス流の排気システムへの流れを確立する工程であって、一定期間前記プロセスガス流を前記堆積システムに導入しない、確立工程;
    前記一定期間後、前記プロセスガス流を前記堆積システムに導入する導入工程;及び
    前記堆積温度である前記基板を、前記プロセスガスに曝露することで、気相成長法によって前記基板上に金属層が堆積される、曝露工程;
    を有する方法。
  2. 前記基板を前記堆積温度に加熱する前記加熱工程が、前記基板を約50℃から約500℃の範囲の温度に加熱する工程を有する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記基板を前記堆積温度に加熱する前記加熱工程が、前記基板を約150℃から約350℃の範囲の温度に加熱する工程を有する、請求項1に記載の方法。
  4. 前記プロセスガス流を確立する前記確立工程が:
    金属カルボニル先駆体を加熱することで、前記金属カルボニル先駆体蒸気を生成する先駆体加熱工程;及び
    前記COガスと、前記金属カルボニル先駆体下流からの前記金属カルボニル先駆体蒸気とを混合する混合工程;
    を有する、請求項1に記載の方法。
  5. 前記プロセスガス流を確立する前記確立工程が、金属カルボニル先駆体を加熱することで、前記金属カルボニル先駆体蒸気を生成する一方で、前記COガスを前記金属カルボニル先駆体にわたって流す先駆体加熱工程、を有する、請求項1に記載の方法。
  6. 前記プロセスガスが不活性キャリアガスをさらに有する、請求項1に記載の方法。
  7. 前記不活性キャリアガスが希ガスを有する、請求項1に記載の方法。
  8. 前記曝露中、前記プロセスチャンバを、約0.1mTorrから約200mTorrの間の圧力に維持する維持工程をさらに有する、請求項1に記載の方法。
  9. 前記堆積システムにパージガス流を導入するパージガス導入工程;及び
    前記堆積システムにパージガス流を導入する前記パージガス導入工程の前又はそれと同時に、前記パージガス流を停止する停止工程;
    をさらに有する、請求項1に記載の方法。
  10. 前記パージガスを導入する前記パージガス導入工程が、希ガス若しくはCOガス、又はこれらの混合ガスを、前記堆積システムに導入する希ガス導入工程を有する、請求項9に記載の方法。
  11. 前記パージガスを導入する前記パージガス導入工程が:
    前記基板を加熱する前記加熱中にパージガスを導入する導入工程;及び
    前記基板の加熱速度を増大させるため、前記堆積システム内の圧力を約0.1Torrより高い圧力に維持する維持工程;
    を有する、請求項9に記載の方法。
  12. 前記パージガスを導入する前記パージガス導入工程が:
    前記基板を加熱する前記加熱中にパージガスを導入する導入工程;及び
    前記基板の加熱速度を増大させるため、前記堆積システム内の圧力を約1Torrより高い圧力に維持する圧力維持工程;
    を有する、請求項9に記載の方法。
  13. 前記金属カルボニル先駆体蒸気が、タングステンカルボニル、モリブデンカルボニル、コバルトカルボニル、ロジウムカルボニル、レニウムカルボニル、クロムカルボニル、ルテニウムカルボニル、若しくはオスミウムカルボニル、又はこれらの2種類以上を混合させた物質を有する、請求項1に記載の方法。
  14. 前記金属カルボニル先駆体蒸気が、W(CO)、Mo(CO)、Co(CO)、Rh(CO)12、Re(CO)10、Cr(CO)、Ru(CO)12、若しくはOs(CO)12、又はこれらの2種類以上を混合させた物質を有する、請求項1に記載の方法。
  15. 前記一定期間が、前記プロセスガスの流速が安定するのに十分な長さである、請求項1に記載の方法。
  16. 前記一定期間が、約1秒から約20秒である、請求項1に記載の方法。
  17. 前記一定期間が、約2秒から約10秒である、請求項1に記載の方法。
  18. 基板上にルテニウム層を堆積する方法であって:
    堆積システム内に基板を供する提供工程;
    前記堆積システムにパージガスを導入するパージガス導入工程;
    前記堆積システム内の前記基板を、堆積温度にまで加熱する基板加熱工程;
    気化システム内のルテニウムカルボニル先駆体を加熱することで、ルテニウムカルボニル先駆体を生成する先駆体加熱工程;
    前記COガスと、前記金属カルボニル先駆体蒸気とを混合してプロセスガスを生成する混合工程;
    金属カルボニル先駆体蒸気及びCOガスを含むプロセスガス流の排気システムへの流れを確立する工程であって、前記プロセスガスの流速が安定するのに十分な一定期間中に、前記プロセスガス流を前記堆積システムに導入することなく確立する確立工程;
    前記堆積システムへの前記パージガスの導入を停止する停止工程;
    前記一定期間後でかつ、前記停止工程と同時又はその後、前記安定した流速の前記プロセスガス流を前記堆積システムに導入するプロセスガス導入工程;及び
    前記堆積温度である前記基板を、前記プロセスガスに曝露することで、気相成長法によって前記基板上にルテニウム層が堆積される曝露工程;
    を有する方法。
  19. 堆積システムに処理を行わせるためのプログラム命令を有するコンピュータ読み取り可能媒体であって、前記堆積システムによって実行されるとき、前記堆積システムは:
    堆積システム内に基板を供する提供工程;
    前記堆積システムにパージガスを導入するパージガス導入工程;
    前記堆積システム内の前記基板を、堆積温度にまで加熱する基板加熱工程;
    気化システム内のルテニウムカルボニル先駆体を加熱することで、ルテニウムカルボニル先駆体を生成する先駆体加熱工程;
    金属カルボニル先駆体蒸気及びCOガスを含むプロセスガスの排気システムへの流れを、前記プロセスガス流を前記堆積システムに導入することなく確立する確立工程;
    前記堆積システムへの前記パージガスの導入を停止する停止工程;
    前記一定期間後でかつ、前記停止工程と同時又はその後、前記安定した流速の前記プロセスガス流を前記堆積システムに導入するプロセスガス導入工程;及び
    前記堆積温度である前記基板を、前記プロセスガスに曝露することで、気相成長法によって前記基板上に金属層が堆積される曝露工程;
    を実行する、コンピュータ読み取り可能媒体。
JP2007087050A 2006-03-30 2007-03-29 金属カルボニル先駆体を利用した堆積プロセスの初期化方法及びシステム Pending JP2007270355A (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US11/278,060 US20070237895A1 (en) 2006-03-30 2006-03-30 Method and system for initiating a deposition process utilizing a metal carbonyl precursor

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007270355A true JP2007270355A (ja) 2007-10-18

Family

ID=38575634

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007087050A Pending JP2007270355A (ja) 2006-03-30 2007-03-29 金属カルボニル先駆体を利用した堆積プロセスの初期化方法及びシステム

Country Status (2)

Country Link
US (1) US20070237895A1 (ja)
JP (1) JP2007270355A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010035647A1 (ja) * 2008-09-26 2010-04-01 東京エレクトロン株式会社 成膜方法及び成膜装置
JP2010159447A (ja) * 2009-01-07 2010-07-22 Jsr Corp コバルト膜の形成方法
WO2011033918A1 (ja) * 2009-09-17 2011-03-24 東京エレクトロン株式会社 成膜装置、成膜方法および記憶媒体
KR101553424B1 (ko) 2008-03-07 2015-09-15 도쿄엘렉트론가부시키가이샤 매끄러운 비응집 구리 시드층을 이용하여 오목부를 공극이 없는 구리로 충전하는 방법
JP2016151025A (ja) * 2015-02-16 2016-08-22 東京エレクトロン株式会社 ルテニウム膜の成膜方法、成膜装置及び半導体装置の製造方法
US10669621B2 (en) 2016-08-24 2020-06-02 Toshiba Memory Corporation Vaporization system
JP2020147772A (ja) * 2019-03-11 2020-09-17 東京エレクトロン株式会社 成膜装置及び成膜方法

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7638002B2 (en) * 2004-11-29 2009-12-29 Tokyo Electron Limited Multi-tray film precursor evaporation system and thin film deposition system incorporating same
US7708835B2 (en) * 2004-11-29 2010-05-04 Tokyo Electron Limited Film precursor tray for use in a film precursor evaporation system and method of using
US7651570B2 (en) * 2005-03-31 2010-01-26 Tokyo Electron Limited Solid precursor vaporization system for use in chemical vapor deposition
US7846256B2 (en) 2007-02-23 2010-12-07 Tokyo Electron Limited Ampule tray for and method of precursor surface area
US20160020011A2 (en) * 2012-09-28 2016-01-21 Seagate Technology Llc Methods of forming magnetic materials and articles formed thereby

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4938999A (en) * 1988-07-11 1990-07-03 Jenkin William C Process for coating a metal substrate by chemical vapor deposition using a metal carbonyl
JP2000150653A (ja) * 1998-09-04 2000-05-30 Seiko Epson Corp 半導体装置の製造方法
US20030101938A1 (en) * 1998-10-27 2003-06-05 Applied Materials, Inc. Apparatus for the deposition of high dielectric constant films
US6444263B1 (en) * 2000-09-15 2002-09-03 Cvc Products, Inc. Method of chemical-vapor deposition of a material
US6953047B2 (en) * 2002-01-14 2005-10-11 Air Products And Chemicals, Inc. Cabinet for chemical delivery with solvent purging
US6905737B2 (en) * 2002-10-11 2005-06-14 Applied Materials, Inc. Method of delivering activated species for rapid cyclical deposition
US6924223B2 (en) * 2003-09-30 2005-08-02 Tokyo Electron Limited Method of forming a metal layer using an intermittent precursor gas flow process
US7211509B1 (en) * 2004-06-14 2007-05-01 Novellus Systems, Inc, Method for enhancing the nucleation and morphology of ruthenium films on dielectric substrates using amine containing compounds

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101553424B1 (ko) 2008-03-07 2015-09-15 도쿄엘렉트론가부시키가이샤 매끄러운 비응집 구리 시드층을 이용하여 오목부를 공극이 없는 구리로 충전하는 방법
WO2010035647A1 (ja) * 2008-09-26 2010-04-01 東京エレクトロン株式会社 成膜方法及び成膜装置
JP2010077504A (ja) * 2008-09-26 2010-04-08 Tokyo Electron Ltd 成膜方法及び成膜装置
JP2010159447A (ja) * 2009-01-07 2010-07-22 Jsr Corp コバルト膜の形成方法
WO2011033918A1 (ja) * 2009-09-17 2011-03-24 東京エレクトロン株式会社 成膜装置、成膜方法および記憶媒体
JP2011063850A (ja) * 2009-09-17 2011-03-31 Tokyo Electron Ltd 成膜装置、成膜方法および記憶媒体
JP2016151025A (ja) * 2015-02-16 2016-08-22 東京エレクトロン株式会社 ルテニウム膜の成膜方法、成膜装置及び半導体装置の製造方法
US10669621B2 (en) 2016-08-24 2020-06-02 Toshiba Memory Corporation Vaporization system
JP2020147772A (ja) * 2019-03-11 2020-09-17 東京エレクトロン株式会社 成膜装置及び成膜方法

Also Published As

Publication number Publication date
US20070237895A1 (en) 2007-10-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2007270355A (ja) 金属カルボニル先駆体を利用した堆積プロセスの初期化方法及びシステム
JP4980234B2 (ja) 金属カルボニル前駆体から金属層を堆積する方法
US7794788B2 (en) Method for pre-conditioning a precursor vaporization system for a vapor deposition process
JP4980235B2 (ja) 金属カルボニル前駆体からの金属層の成膜速度を上げる方法
US7273814B2 (en) Method for forming a ruthenium metal layer on a patterned substrate
JP5248797B2 (ja) 薄膜堆積システム内における基板の周辺端部での一酸化炭素中毒を抑制する方法及び装置
JP4975638B2 (ja) 固体前駆体供給システムにおいて流量を測定する方法およびシステム
US7763311B2 (en) Method for heating a substrate prior to a vapor deposition process
TWI703620B (zh) 鎢膜之成膜方法及成膜裝置
JP4803578B2 (ja) 成膜方法
JP4512159B2 (ja) 低抵抗ルテニウム層の低温化学気相成長
US7892358B2 (en) System for introducing a precursor gas to a vapor deposition system
US20060115590A1 (en) Method and system for performing in-situ cleaning of a deposition system
US7858522B2 (en) Method for reducing carbon monoxide poisoning in a thin film deposition system
US7867560B2 (en) Method for performing a vapor deposition process
US20070231489A1 (en) Method for introducing a precursor gas to a vapor deposition system