JP2007261506A - パワーステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】操舵補助用のパワーシリンダへの作動油の給排を、簡素な構成にて精度良く制御することができる油圧制御弁を備え、補助力特性の変更制御に高精度に対応可能なハイブリッド式のパワーステアリング装置を提供する。
【解決手段】操舵補助用のパワーシリンダへの作動油の給排を制御する油圧制御弁4を、操舵部材の回転を舵取機構に伝えるピニオン軸2の中途に一体形成したバルブスプール41と、このバルブスプール41の外側を囲繞し、同軸上での角変位を可能としてピニオン軸2に連結されたバルブボディー40とを備えて構成し、この油圧制御弁4に並設されたバルブアクチュエータ6の動作によりバルブボディー40に角変位を生じさせる構成とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、操舵部材に加えられる操舵トルクを検出し、この検出結果に基づいて動作する油圧制御弁により操舵補助用のパワーシリンダへの作動油の給排を制御する構成としたパワーステアリング装置に関する。
近年の自動車には、ステアリングホイール等の操舵部材の操作に応じて舵取機構に操舵補助力を加え、操舵に要する労力負担を軽減して快適な操舵感を得ることを目的としてパワーステアリング装置が広く装備されている。このパワーステアリング装置は、操舵補助力の発生源として復動式の油圧シリンダ(パワーシリンダ)を用いる油圧式と、同じく電動モータを用いる電動式とに大別される。
油圧式のパワーステアリング装置は、操舵補助用のパワーシリンダの発生力が大きく、コンパクトな構成にて十分な操舵補助力が得られるという利点を有する一方、操舵部材の操作に応じてパワーシリンダへの作動油を給排制御するために、操舵部材と舵取機構とを連結するステアリング軸の捩れを利用した機械的な動作をなす油圧制御弁が用いられていることから、操舵部材に加えられる操舵トルクとパワーシリンダが発生する操舵補助力との対応関係(以下、補助力特性という)を、車速、操舵角度等の走行状態に応じて変更することが難しいという問題がある。
一方電動式のパワーステアリング装置は、操舵部材に加えられる操舵トルクをトルクセンサにより検出し、この検出トルクに基づいて操舵補助用の電動モータを駆動する構成となっており、電動モータが発生する操舵補助力と検出トルクとの対応関係を自在に変更することができ、走行状態に応じた補助力特性の変更制御が容易であるという利点を有する一方、操舵補助用の電動モータの発生力が小さいことから、所望の操舵補助力を得るために、前記電動モータ及び該電動モータから舵取機構への伝動系の大型化が避けられないという問題がある。
このような事情により、油圧式と電動式とを組み合わせ、両者の利点を活かすべく構成されたハイブリッド式のパワーステアリング装置が従来から提案されている(例えば、特許文献1参照)。このパワーステアリング装置は、操舵補助力の発生源としてパワーシリンダを用いると共に、操舵部材に加えられる操舵トルクを検出し、この検出トルクに基づいてステアリング軸と別体に設けた油圧制御弁を動作させてパワーシリンダへの作動油の給排を制御する構成となっている。この構成によれば、パワーシリンダの発生力により十分な操舵補助力を得ることができる上、トルクセンサによる検出トルクと油圧制御弁の動作量との対応関係を適宜に変更することができ、走行状態に応じた補助力特性の変更制御を容易に実施することができる。
特開平11−180332号公報
しかしながら、特許文献1に開示されたパワーステアリング装置においては、前記油圧制御弁として、筒形のバルブボディーと、該バルブボディーの内部に軸長方向への移動自在に嵌合保持されたバルブスプールと、該バルブスプールの両端に面して配されたソレノイドとを備えるソレノイド弁が用いられており、この種の油圧制御弁は、両側のソレノイドにより押圧されて移動するバルブスプールの位置決め精度が低く、補助力特性の変更制御を高精度に実施することは難しい。
この問題は、パワーシリンダへの作動油の給排制御のために、高精度の圧力制御が可能な圧力制御弁を用いることにより緩和されるが、この圧力制御弁自体の構成が複雑である上、操舵の方向に応じて作動油の方向を切り換えるための方向切換弁を並設する必要があって、2つの弁を制御するための制御系を含めて構成の複雑化を招来するという問題がある。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、操舵補助用のパワーシリンダへの作動油の給排を、簡素な構成にて精度良く制御することができる油圧制御弁を備え、補助力特性の変更制御に高精度に対応可能なハイブリッド式のパワーステアリング装置を提供することを目的とする。
本発明の第1発明に係るパワーステアリング装置は、車両の舵取機構に操舵補助力を加えるパワーシリンダと、前記車両の操舵部材に加えられる操舵トルクを検出するトルクセンサと、該トルクセンサの検出トルクに基づいて動作し、前記パワーシリンダへの作動油の給排を制御する油圧制御弁とを備えるパワーステアリング装置において、前記油圧制御弁は、前記操舵部材の回転を前記舵取機構に伝える軸と一体回転するバルブスプールと、該バルブスプールの外側を囲繞し、前記軸と同軸上での角変位可能に連結された円筒形のバルブボディーとを有しており、該油圧制御弁に並設してあり、前記バルブボディーを角変位させるバルブアクチュエータと、該バルブアクチュエータを前記トルクセンサの検出トルクに基づいて制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
また本発明の第2発明に係るパワーステアリング装置は、車両の舵取機構に操舵補助力を加えるパワーシリンダと、前記車両の操舵部材に加えられる操舵トルクを検出するトルクセンサと、該トルクセンサの検出トルクに基づいて動作し、前記パワーシリンダへの作動油の給排を制御する油圧制御弁とを備えるパワーステアリング装置において、前記油圧制御弁は、前記操舵部材の回転を前記舵取機構に伝える軸に外嵌され、該軸に同軸上での角変位可能に連結された円筒形のバルブスプールと、該バルブスプールの外側を囲繞し、前記軸と一体回転する円筒形のバルブボディーとを有しており、該油圧制御弁に並設してあり、前記バルブスプールを角変位させるバルブアクチュエータと、該バルブアクチュエータを前記トルクセンサの検出トルクに基づいて制御する制御手段と備えることを特徴とする。
本発明に係るパワーステアリング装置においては、操舵部材の操作を舵取機構に伝える軸、例えば、ラックピニオン式舵取機構のピニオン軸の中途に、この軸と一体回転するバルブスプール又はバルブボディーと、前記軸に角変位可能に連結されたバルブボディー又はバルブスプールとを備える油圧制御弁を構成し、この油圧制御弁に並設されたバルブアクチュエータの動作により、前記バルブボディー又はバルブスプールを操舵トルクの検出結果に基づいて角変位させて、舵取機構に操舵補助力を加えるパワーシリンダへの作動油を給排制御するから、操舵トルクと油圧制御弁の動作量との対応関係を適宜に変更し、補助力特性の変更制御を容易に対応することが可能となる。
以上のようなバルブスプール及びバルブボディーは、油圧パワーステアリング装置において広く用いられているロータリ弁として公知の弁であり、この弁にバルブアクチュエータを並設するだけの簡易な構成により目的を達成することができ、補助力特性の変更制御に高精度に対応させることが可能となる等、本発明は優れた効果を奏する。
以下本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。図1は、本発明に係るパワーステアリング装置の全体構成を示す模式図である。本図には、車体の左右方向に延設された円筒形をなすラックハウジング10の内部に軸長方向への移動自在に支持されたラック軸1と、ラックハウジング10の一側端部近傍に交叉するピニオンハウジング20の内部に回転自在に支持されたピニオン軸2とを有するラックピニオン式の舵取機構を備える車両への適用例が示されている。
ラックハウジング10の両側から外部に突出するラック軸1の両端は、各別のタイロッド11,11を介して操舵輪としての左右の前輪12,12に連結されている。またピニオンハウジング20の上部に突出するピニオン軸2の上端は、両端に自在継手を備える中間軸13を介してステアリング軸14の一端に連結されており、上方に延長されたステアリング軸14の他端には、操舵部材としてのステアリングホイール15が固着されている。ピニオンハウジング20の内部に延びるピニオン軸2の下部には、ピニオン21(図2参照)が形成されており、該ピニオン21は、ラックハウジング10との交叉部において、ラック軸1の外面に適長に亘って形成されたラック歯16(図2参照)に噛合させてある。
以上の構成により、操舵のためにステアリングホイール15が回転操作された場合、この回転が、ステアリング軸14及び中間軸13を介してピニオン軸2に伝達され、更に、ピニオン21とラック歯16との噛合部においてラック軸1の軸長方向の移動に変換されることとなり、このラック軸1の移動により、左右の前輪12,12が各別のタイロッド11,11を介して押し引きされて操舵が実行される。
本発明に係るパワーステアリング装置は、このように実行される操舵を補助すべく、ラック軸1を支持するラックハウジング10の他側半部に所定の長さ範囲に亘って設けられたパワーシリンダ3と、作動油圧の発生源としての油圧ポンプP及び排油先としての油タンクTと、これらの間に介装され、ピニオン軸2を支持するピニオンハウジング20の内部に後述の如く構成された油圧制御弁4とを備えている。更にステアリングホイール15の操作に応じてステアリング軸14に加わる操舵トルクを検出するトルクセンサ5を、ステアリング軸14の中途に備えている。
油圧制御弁4には、モータ60を駆動源とするバルブアクチュエータ6が、ピニオンハウジング20の外側に沿うように付設されている。このバルブアクチュエータ6は、マイクロプロセッサを用いてなるアシスト制御部7から、図示しない駆動回路を介してモータ60に与えられる制御指令に応じて後述の如く動作し、この動作に応じて油圧制御弁4は、油圧ポンプPから送給される作動油をパワーシリンダ3に送給し、またパワーシリンダ3から戻される作動油を油タンクTに排出する作動油の給排動作をなす。アシスト制御部7には、トルクセンサ5から操舵トルクの検出値が与えられており、また車両の各部に配した走行状態センサ70から、車速、操舵角度等、操舵に影響を与える各種の走行状態の検出結果が与えられている。
図2は、図1のII−II線によるピニオンハウジング20の縦断面図であり、内側に設けられた油圧制御弁4及び外側に付設されたバルブアクチュエータ6の構成が示されている。ピニオンハウジング20の内部には、同軸上での回転自在にピニオン軸2が支持されている。ピニオン軸2の下部にはピニオン21が一体形成されており、このピニオン21が、前述の如く、ラックハウジング10との交叉部においてラック軸1の外面に形成されたラック歯16に噛合させてある。またピニオン軸2の上端は、ピニオンハウジング20の上部に突設され、前述の如く、中間軸13を介してステアリング軸14に連結されており、操舵のためにステアリングホイール15が回転操作された場合、この回転が、ステアリング軸14及び中間軸13を介してピニオン軸2に伝達される構成となっている。
油圧制御弁4は、ピニオンハウジング20の内部に同軸回動自在に内嵌された円筒形のバルブボディー40と、これの内側に嵌合されたバルブスプール41とを備えている。バルブボディー40の下端面は、下位置に対向するピニオン軸2の大径部22に中立ばね42を介して連結されており、またバルブスプール41は、バルブボディー40の内側に嵌合するピニオン軸2の中途部外周に一体に構成されている。以上の構成によりバルブボディー40とバルブスプール41とは、ピニオン軸2の回転に応じて中立ばね42により維持される中立位置を保って一体回転し、後述するバルブアクチュエータ6の動作によりバルブボディー40に加わる周方向力の作用に応じて相対角変位することができる。
バルブボディー40の上部には、ピニオン軸2に同軸上での回転自在に外嵌支持された円筒形をなす連結筒43が圧入固定されている。またピニオンハウジング20の内部には、油圧制御弁4の上位置に、軸長方向への摺動自在にスライダ44が支持されており、このスライダ44の下部には、円筒形をなす作用筒45が同軸上での回転可能に連結してある。
連結筒43の上部と作用筒45の下部とは、内外に適宜の間隔を隔ててオーバラップさせてある。作用筒45のオーバラップ部内面には、周方向に等配をなして複数(図2中には2つのみ図示)の係合ボール46,46…が、夫々の位置での転動を可能として保持されており、これらの係合ボール46,46…は、連結筒43のオーバラップ部外面に後述の如く形成された各別の係合溝47,47…に係合させてある。
バルブアクチュエータ6は、ピニオンハウジング20の外側にこれと平行をなして並設され、スライダ44の摺動域を臨むようにピニオンハウジング20と連通された円筒形のハウジング61を備えており、このハウジング61の上部に駆動源としてのモータ60が固定されている。モータ60の出力端は、ハウジング61の軸心上に延びるねじ軸62に連結されており、このねじ軸62は、ハウジング61の内部に軸長方向への摺動自在に支持されたスライドナット63に螺合されている。
以上の構成により、モータ60が回転駆動された場合、出力端に連結されたねじ軸62が回転し、このねじ軸62に螺合するスライドナット63がハウジング61の軸長方向に移動せしめられる。なおスライドナット63は、滑らかな摺動を可能とすべく、複数のボール64,64…を備える公知のボールスプラインによりハウジング61の内部に支持してあり、また、ねじ軸62との螺合隙間を排除して正確な位置決めを可能とすべく、ハウジング61の下部底面との間に介装された付勢ばね65により付勢してある。
このように摺動するスライドナット63は、軸長方向の略中央に打設され、径方向外向きに突出する出力ピン66を備えている。この出力ピン66は、ハウジング61との連通部を経てピニオンハウジング20の内部に延出させてあり、この延出端は、スライダ44の外面に周設された係合溝に係合させてある。この構成により、バルブアクチュエータ6の動作、即ち、モータ60からの伝動によるスライドナット63の摺動が出力ピン66を介してピニオンハウジング20の内部のスライダ44に伝えられ、該スライダ44は、ピニオンハウジング20の内部において、作用筒45と共に上下方向に移動することとなる。
図3は、連結筒43と作用筒45との連結構造の説明図であり、両者のオーバラップ域を拡大して示してある。図示の如く、連結筒43の外面の複数の係合溝47(1つのみ図示)は、連結筒43及び作用筒45の軸長方向に対して所定の傾斜角度を有して形成されており、作用筒45の内面に保持された係合ボール46は、図3(b)に示す組立て状態において、係合溝47の長さ方向の略中央に係合させてある。この組立て状態から作用筒45は、前述したバルブアクチュエータ6の動作に応じて、図3(a)及び図3(c)中に白抜矢符により示すように上下両方向に移動し、このとき係合ボール46が係合溝47の長さ方向に係合位置を変えるから、係合溝47を備える連結筒43は、図3(a)及び図3(c)中に矢符により示すように周方向の両向きに回転力が加わる。
ここで連結筒43は、油圧制御弁4のバルブボディー40に圧入固定されているから、バルブアクチュエータ6が動作した場合、バルブボディー40に周方向の力が加えられ、バルブスプール41との間に周方向の相対角変位が生じる。この角変位の方向は、バルブアクチュエータ6に備えられたスライドナット63の摺動方向に対応し、角変位の大きさは、同じくスライドナット63の摺動長さに対応するから、バルブボディー40とバルブスプール41との間の相対角変位は、バルブアクチュエータ6の動作に応じて自在に制御することができる。
油圧制御弁4には、図1に示すように、油圧ポンプPにより昇圧された作動油が、ピニオンハウジング20の該当位置に接続された給油管24を経て導入されている。また油圧制御弁4は、ピニオンハウジング20の該当位置に接続された一対の送油管25,26を介して操舵補助用のパワーシリンダ3の左右のシリンダ室3L,3Rに接続されている。更にピニオンハウジング20の内部には.スライダ44の上位置に還流室27が設けてあり、この還流室27は、ピニオンハウジング20の該当位置に接続された排油管28を介して低圧の油タンクTに接続され、またピニオン軸2の軸心部に設けた連通孔29を介して油圧制御弁4に連通されている。
油圧制御弁4のバルブボディー40とバルブスプール41との嵌合周上には、油圧パワーステアリング装置に広く使用されているロータリ弁におけると同様に、両者の相対角変位に応じて絞り面積を変える複数の絞り部が並設されている。油圧制御弁4は、給油管24を経て導入される高圧の作動油を、前述した絞り部の絞り面積の変化によって振り分け、送油管25,26を介してパワーシリンダ3の左右のシリンダ室3L,3Rのいずれか一方に送給すると共に、この送給により他方のシリンダ室3R,3Lから還流する作動油を、連通孔29、還流室27及び排油管28を経て油タンクTに戻す給排動作をなす。
バルブアクチュエータ6が動作していない場合、油圧制御弁4のバルブボディー40とバルブスプール41とはピニオン軸2と一体回転し、両者間に相対角変位は生じず、バルブボディー40とバルブスプール41との嵌合周上の絞り部は等しい面積を保つ。このとき、油圧ポンプPから給油管24を経て油圧制御弁4に供給される作動油は、パワーシリンダ3の左右のシリンダ室3L,3Rのいずれにも送給されることなく還流室27及び排油管28を経て油タンクTに排油されるから、左右のシリンダ室3L,3R間に圧力差は生じず、パワーシリンダ2は何らの力も発生しない。
これに対し、バルブアクチュエータ6が動作し、バルブボディー40とバルブスプール41との間に相対角変位が生じた場合、両者の嵌合周上に並ぶ絞り部の絞り面積が変化するから、油圧ポンプPから給油管24を経て供給される作動油は、前述の如く、パワーシリンダ3の左右のシリンダ室3L,3Rの一方に送給される結果、作動油が送給されるシリンダ室3L(又は3R)と、他方のシリンダ室3R(又は3L)との間に圧力差が生じ、パワーシリンダ3は、この圧力差に応じた油圧力を発生し、この油圧力が操舵補助力として舵取機構中のラック軸1に加えられる。
このようにしてパワーシリンダ3が発生する操舵補助力の方向は、バルブアクチュエータ6の動作方向、具体的には、バルブアクチュエータ6の駆動用モータ60の回転方向に対応し、また操舵補助力の大きさは、バルブアクチュエータ6の動作量、具体的には、前記モータ60の回転量に対応する。従って、バルブアクチュエータ6の動作制御により、パワーシリンダ3が発生する操舵補助力を自在に変更することができる。
バルブアクチュエータ6は、前述の如く、アシスト制御部7からの制御指令に従って動作し、このアシスト制御部7には、トルクセンサ5による操舵トルクの検出結果と、走行状態センサ70による走行状態の検出結果が与えられている。
アシスト制御部7には、操舵補助力と操舵トルクとの対応関係、更に、操舵補助力とバルブアクチュエータ6との対応関係が、例えば、制御マップの形態を有して記憶させてあり、アシスト制御部7は、トルクセンサ5による操舵トルクの検出値を制御マップに適用し、必要な操舵補助力を求め、更に、この操舵補助力の発生に必要なバルブアクチュエータ6の動作量を方向を含めて決定して、この動作量を得るべくバルブアクチュエータ6の駆動用モータ60に制御指令を発し、該モータ60を回転駆動せしめる制御動作をなす。なおこのとき、走行状態センサ70から与えられる走行状態の検出結果は、前述の如く求められる操舵補助力の補正に使用される。この補正は、例えば、車速の検出結果に応じて、低速走行時には操舵補助力を増し、軽快な操舵を実現する一方、高速走行時には操舵補助力を減じ、中立剛性を高めるべく行われる。
以上のように本発明に係るパワーステアリング装置においては、油圧制御弁4のバルブボディー40とバルブスプール41との間の相対角変位が、これに付設されたバルブアクチュエータ6の動作によって生じるから、バルブアクチュエータ6の動作制御によりパワーシリンダ3への作動油の給排を、方向を含めて自在に制御することができる。油圧制御弁4のバルブボディー40及びバルブスプール41は、油圧パワーステアリング装置において広く用いられているロータリ弁と同一の構成を有しており、この種の油圧制御弁4を内部に備えるピニオンハウジング20にバルブアクチュエータ6を付設するだけの簡素な構成により、補助力特性の変更制御を高精度に実施することが可能となる。また、操舵補助力の発生源は、ラック軸1の中途に構成されたパワーシリンダ3であるから、コンパクトな構成により十分な操舵補助力が得られる。
なお以上の実施の形態においては、バルブアクチュエータ6の動作により油圧制御弁4のバルブボディー40を角変位させる構成としてあるが、バルブスプール41を角変位させる構成とすることも可能である。図4は、本発明の他の実施の形態を示すピニオンハウジング20の縦断面図であり、ピニオンハウジング20の内側に設けられた油圧制御弁4のバルブスプール41をバルブアクチュエータ6の動作により角変位させる構成となっている。
本図に示す油圧制御弁4は、図2に示す実施の形態と同様に、ピニオンハウジング20の内部に同軸回動自在に内嵌された円筒形のバルブボディー40と、これの内側に嵌合されたバルブスプール41とを備えている。一方、図2に示す実施の形態とは異なり、バルブボディー40は、下端部に係合するダウエルピン48によりピニオン軸2と一体回転可能に連結されている。またバルブスプール41は、ピニオン軸2と別体に構成された円筒形の部材であり、バルブボディー40の内側に位置するようにピニオン軸2に同軸回動自在に外嵌され、中立ばね42を介してバルブボディー40の上端面にピニオン軸2に連結されている。
図2に示す実施の形態と同様ピニオンハウジング20の内部には、油圧制御弁4の上位置に、軸長方向への摺動自在に支持されたスライダ44と、このスライダ44の下位置に回転自在に連結された作用筒45とが設けてある。油圧制御弁4のバルブスプール41は、上方に向けて延設された大径の連結筒43を備えており、スライダ44から下方に延びる作用筒45の外側に適宜の間隔を隔ててオーバラップさせてあり、連結筒43のオーバラップ部内面に保持された周方向に複数の係合ボール46,46を、作用筒45のオーバラップ部外面に形成された各別の係合溝47,47…に係合させて連結されている。
係合溝47,47…は、前述したように、軸長方向に対して所定の傾斜角度を有しており、バルブスプール41は、スライダ44と共に生じる作用筒45の上下動に応じて、係合溝47,47…の傾斜に沿って角変位し、バルブボディー40との間に相対角変位が生じる。図4に示す実施の形態において、油圧制御弁4の他の部分の構成及び動作は、バルブアクチュエータ6の構成及び動作を含めて図2に示す実施の形態と同様であり、対応する構成部材に図2と同一の参照符号を付して説明を省略する。
この実施の形態においても、油圧制御弁4のバルブボディー40とバルブスプール41との間には、バルブアクチュエータ6の動作方向及び動作量に対応する相対角変位が生じるから、この相対角変位に応じてなされる作動油の給排によりパワーシリンダ3が発生する操舵補助力を、バルブアクチュエータ6の動作制御により高精度に制御することができる。
なおバルブアクチュエータ6は、以上の実施の形態に示す構成に限らず、バルブボディー40及びバルブスプール41の一方を、他方に対して角変位させ得る適宜の構成により実現することができる。また以上の実施の形態においては、ラックピニオン式の舵取機構を備える車両において、操舵部材としてのステアリングホイール15の回転を舵取機構に伝える軸としてのピニオン軸2の中途に油圧制御弁4及びバルブアクチュエータ6を設ける構成について述べたが、本発明は、他の形式の舵取機構を備える車両への適用も可能であることは言うまでもない。
本発明に係るパワーステアリング装置の全体構成を示す模式図である。 図1のII−II線によるピニオンハウジングの縦断面図である。 連結筒と作用筒との連結構造の説明図である。 本発明の他の実施の形態を示すピニオンハウジングの縦断面図である。
符号の説明
2 ピニオン軸(軸)、3 パワーシリンダ、4 油圧制御弁、5 トルクセンサ、
6 バルブアクチュエータ、7 アシスト制御部(制御手段)、15 ステアリングホイール(操舵部材)、40 バルブボディー、41 バルブスプール

Claims (2)

  1. 車両の舵取機構に操舵補助力を加えるパワーシリンダと、前記車両の操舵部材に加えられる操舵トルクを検出するトルクセンサと、該トルクセンサの検出トルクに基づいて動作し、前記パワーシリンダへの作動油の給排を制御する油圧制御弁とを備えるパワーステアリング装置において、
    前記油圧制御弁は、前記操舵部材の回転を前記舵取機構に伝える軸と一体回転するバルブスプールと、該バルブスプールの外側を囲繞し、前記軸と同軸上での角変位可能に連結された円筒形のバルブボディーとを有しており、
    該油圧制御弁に並設してあり、前記バルブボディーを角変位させるバルブアクチュエータと、
    該バルブアクチュエータを前記トルクセンサの検出トルクに基づいて制御する制御手段とを備えることを特徴とするパワーステアリング装置。
  2. 車両の舵取機構に操舵補助力を加えるパワーシリンダと、前記車両の操舵部材に加えられる操舵トルクを検出するトルクセンサと、該トルクセンサの検出トルクに基づいて動作し、前記パワーシリンダへの作動油の給排を制御する油圧制御弁とを備えるパワーステアリング装置において、
    前記油圧制御弁は、前記操舵部材の回転を前記舵取機構に伝える軸に外嵌され、該軸に同軸上での角変位可能に連結された円筒形のバルブスプールと、該バルブスプールの外側を囲繞し、前記軸と一体回転する円筒形のバルブボディーとを有しており、
    該油圧制御弁に並設してあり、前記バルブスプールを角変位させるバルブアクチュエータと、
    該バルブアクチュエータを前記トルクセンサの検出トルクに基づいて制御する制御手段と備えることを特徴とするパワーステアリング装置。
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