JP2007260983A - 光学シートおよび接着層の製造方法 - Google Patents
光学シートおよび接着層の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2007260983A JP2007260983A JP2006086461A JP2006086461A JP2007260983A JP 2007260983 A JP2007260983 A JP 2007260983A JP 2006086461 A JP2006086461 A JP 2006086461A JP 2006086461 A JP2006086461 A JP 2006086461A JP 2007260983 A JP2007260983 A JP 2007260983A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- adhesive layer
- resin
- adhesive
- sheet
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
- Optical Elements Other Than Lenses (AREA)
Abstract
【課題】優れた接着性を持つ接着層を有する光学シート、およびそのような接着層の製造方法を提供する。
【解決手段】プリズムシート30は、プリズム層32と基体36との間に設けられ、プリズム層32と基体36とを接着する接着層34を備える。接着層34は、スチレン-ブタジエン共重合体およびジクロロ-s-トリアリン誘導体を含有し、130℃以上の温度で乾燥されることによって形成される。
【選択図】図4
【解決手段】プリズムシート30は、プリズム層32と基体36との間に設けられ、プリズム層32と基体36とを接着する接着層34を備える。接着層34は、スチレン-ブタジエン共重合体およびジクロロ-s-トリアリン誘導体を含有し、130℃以上の温度で乾燥されることによって形成される。
【選択図】図4
Description
本発明は、プリズムシートなどの光学シート、および複数の層を接着する接着層の製造方法に関する。
近年、液晶等の電子ディスプレイの表示を鮮明にするために、プリズムシート等の光学的なレンズシートが使用され、表示の明るさ等の調整が行われている。このようなレンズシートの製造方法として、支持体上に光硬化樹脂などの光学部材を塗布することによってレンズシートを製造する方法が知られている。この場合、支持体上における光学部材の塗布精度によってレンズシートの光学特性が変わるため、光学部材が支持体上に適切に塗布されることが大切である。このような事情の下、光学部材を支持体上に適切に塗布するための技術がいくつか提案されている。
例えば特許文献1では、レンチキュラーレンズの製造方法が提案されている。この製造方法では、アクリル系重合体を含むプライマーが基材の少なくとも片面に塗布されるため、密着性に優れたプライマーによって、基材との接着性に優れたレンチキュラーレンズが得られる。
また特許文献2では、微細凹凸形状を有するシ−トの製造方法が提案されている。この製造方法では、第1の硬化型樹脂および第2の硬化型樹脂が積層して放射線硬化型樹脂が形成されており、第1の硬化型樹脂の反応硬化物は第2の硬化型樹脂の反応硬化物よりもロ−ル状成形型に対して高い剥離性を有する。
ところで、ポリエステル樹脂系フィルム、特にポリエチレンテレフタレートの二軸延伸フィルムは、機械的性質、耐燃性、耐薬品性、等に優れているため、磁気テープ、写真フィルム、包装用フィルム、OHPフィルム、近年汎用されているOCR機器用の反射防止フィルム、等の基材として用いられており、その需要の伸びは近年著しい。これらの用途において、フィルムは所望の接着性が要求される。例えば、包装用フィルムは印刷用インクやラミネート材との接着性、写真フィルムは基材フィルム上に形成される感光層との接着性、磁気テープは磁気記録層との接着性、OCR機器用の紫外線防止フィルムは紫外線吸収塗料との接着性、が良好であることが望まれる。しかしながら、ポリエステルフィルムは、その結晶配向性の為、高い表面凝集性を有するとともに、各種材料に対する接着性が乏しい。
ポリエステルフィルムの表面性を改善する方法としてコロナ処理、プラズマ処理、火炎処理、等が知られており、それらの処理が一般に用いられている。しかしながら、これらの処理では、フィルム表面の形状を物理的に変化させることによって接着性の向上が図られるので、ポリエステルフィルムの性能や透明性を経時的に低下させることがある。
このような事情に鑑みて、フィルム上に塗剤を塗布することによって易接着層を設ける方法が提案されている。フィルムと積層部材との間に配置される易接着層としては、有機溶剤系および水系のものが用いられることが多い。特に、易接着層の揮発および飛散が環境に与える影響を考慮すると、安全上、衛生上、および省資源上の観点から、水系の易接着層が好適である。
そこで、易接着層を水系塗剤によって形成することが提案されており、例えば、水溶性あるいは水分散性のポリエステル樹脂が用いられることが提案されている。しかしながら、易接着層の物性によっては、ポリエステルフィルムと易接着層との接着性を良好にすることができるが、塗布剤、接着剤、インクなどの積層部材と易接着層との親和性を低下させてしまうことがある。また、それらの積層部材と易接着層との接着性を改良すると、ポリエステルフィルムと易接着層との接着性が低下することがあり、中間層として十分な接着性を有する易接着層を選択することが難しい。さらに、保管時の温度や湿度の変化によって、フィルム同士がブロッキングしたり、またジアゾ塗料やUVインキ等の表層剤の均一塗布が困難になる場合もある。
このような事情に鑑みて、例えば、特許文献3では、アクリル系樹脂とアクリル変性ポリエステル樹脂とを架橋することで形成される易接着層を有するポリエステルフィルムが提案されている。また、特許文献4では、スチレン−ブタジエン樹脂又はアクリロニトリル−ブタジエン樹脂と特定のポリエステル樹脂とを含有する層を有するポリエステルフィルムが提案されている。
特開2002−365405号公報
特開2004−249655号公報
特開平1−108037号公報
特公平3−22899号公報
上述のような方法で作製した易接着フィルムを支持体としたプリズムシートでは、UV硬化樹脂によって形成されるプリズム層と支持体との接着力が不十分となりやすい。
ここで言う「プリズム層と支持体との接着力」とは、製造時に型からプリズム層を剥離する際に支持体とプリズム層とを分離してUV硬化樹脂が型側に残らないようにする接着力、プリズムシートの切り抜き加工の際にUV硬化樹脂が支持体から粉落ちしないようにする接着力、或いは液晶パネル材料に対して使用される条件下であっても接着性が持続する接着力、等を意味する。
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、優れた接着性を持つ接着層を有する光学シート、およびそのような接着層の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の光学シートは、第1の層と第2の層との間に設けられ、第1の層と第2の層とを接着する接着層を備える光学シートであって、接着層は、スチレン-ブタジエン共重合体およびジクロロ-s-トリアリン誘導体を含有し、130℃以上の温度で乾燥されることによって形成される。
この態様によれば、優れた接着層を備える光学シートが提供される。なお、接着層は130℃〜200℃の温度で乾燥されることが好ましく、150℃〜190℃の温度で乾燥されることがより好ましい。
なお、ここでいう「光学シート」とは、光学的な機能を有するシート全般を含み、例えば、レンチキュラーレンズやプリズムシートなどのように微細凹凸パターンが二次元配列されたシート、フライアイレンズのように微細凹凸パターンが三次元配列されたシート、平板レンズのように円錐、角錐等の微細な錐体がXY方向に敷きつめられたシート、等の各種エンボスシートも本発明の対象となりうる。
本発明の別の態様もまた、光学シートである。この光学シートは、第1の層と第2の層との間に設けられ、第1の層と第2の層とを接着する接着層を備える光学シートであって、接着層は、水系ウレタン樹脂および平均エポキシ官能基数3.5以上のエポキシ架橋剤を含有し、150℃以上の温度で乾燥されることによって形成される。
この態様においても、優れた接着層を備える光学シートが提供される。なお、接着層は150℃以上の温度で乾燥されることが好ましく、搬送性を考慮すると150℃〜190℃の温度で乾燥されることがより好ましい。
本発明のさらに別の態様もまた、光学シートである。この光学シートは、第1の層と第2の層との間に設けられ、第1の層と第2の層とを接着する接着層を備える光学シートであって、接着層は、水系ウレタン樹脂およびカルボジイミド系架橋剤を含有し、120℃以上の温度で乾燥されることによって形成される。
この態様においても、優れた接着層を備える光学シートが提供される。接着層は120℃以上の温度で乾燥されることが好ましく、120℃〜190℃の温度で乾燥されることがより好ましい。カルボジイミド系の架橋剤は、低温乾燥の環境下でも優れた反応性を示すため、エポキシ系の架橋剤と比べて低温条件に適する。
接着層は、単層であってもよい。この場合、接着層をシンプルな構成にすることができる。
第1の層は、ポリエステルフィルムであってもよい。ポリエステルフィルムを第1の層とした場合に、本発明はその効果を有効に発揮することができる。
接着層は、コロナ処理、プラズマ処理、グロ−放電処理、および紫外線処理のうち少なくとも一つの処理が施された第1の層上に設けられてもよい。この場合、第1の層と接着層とがより良好な状態で接着される。
第2の層は、プリズム層であってもよい。プリズム層を含む光学シートに対して、本発明はその効果を有効に発揮することができる。
本発明のさらに別の態様は、接着層の製造方法である。この方法は、第1の層と第2の層との間に設けられ、第1の層と第2の層とを接着する接着層の製造方法であって、スチレン-ブタジエン共重合体およびジクロロ-s-トリアリン誘導体を含有する接着層用溶液を調製する工程と、接着層用溶液を150℃以上の温度で乾燥させる工程と、を備える。
この態様によれば、優れた接着性を有する接着層を製造することができる。接着層用溶液は、150℃以上の温度で乾燥されることが好ましく、150℃〜190℃の温度で乾燥されることがより好ましい。
本発明のさらに別の態様もまた、接着層の製造方法である。この方法は、第1の層と第2の層との間に設けられ、第1の層と第2の層とを接着する接着層の製造方法であって、水系ウレタン樹脂および平均エポキシ官能基数3.5以上のエポキシ架橋剤を含有する接着層用溶液を調製する工程と、接着層用溶液を150℃以上の温度で乾燥させる工程と、を備える。
この態様においても、優れた接着性を有する接着層を製造することができる。なお、エポキシ架橋剤の平均エポキシ官能基数は、3.5以上が好ましく、3.5〜6.5がより好ましい。また、接着層用溶液は、150℃以上の温度で乾燥されることが好ましく、150℃〜190℃で乾燥されることがより好ましい。
本発明のさらに別の態様もまた、接着層の製造方法である。この方法は、第1の層と第2の層との間に設けられ、第1の層と第2の層とを接着する接着層の製造方法であって、水系ウレタン樹脂およびカルボジイミド系架橋剤を含有する接着層用溶液を調製する工程と、接着層用溶液を120℃以上の温度で乾燥させる工程と、を備える。
この態様においても、優れた接着性を有する接着層を製造することができる。接着層用溶液は、120℃以上の温度で乾燥されることが好ましく、120℃〜190℃の温度で乾燥されることがより好ましい。
なお、以下の本発明の実施形態、実施例、等に例示されているように、上述の本発明の作用および効果は実験等により確認されている。
本発明によれば、優れた接着性を持つ接着層、およびそのような接着層を有する光学シートを提供することができる。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態について説明する。なお、以下の実施形態では、プリズムシートに本発明を応用した例について示す。以下の実施形態におけるプリズムシートは、良好な透明性および光透過性を有するとともに、塗布、転写、搬送などの製造時や、輸送、切断、貼り合わせなどの取扱時における各層の剥離が防がれており、高温高湿の環境下においても優れた接着性を維持することができる。
まず、プリズムシートの製造工程について説明する。
図1は、本実施形態に係るプリズムシートの製造装置10の構成を示す概念図である。プリズムシートの製造装置10は、上流から下流に向かって順次配置された、支持体供給部11、塗布部12、乾燥部19、ニップロール14、凹凸ロールであるエンボスロール13、樹脂硬化部15、剥離ロール16、保護フィルム供給部17、およびシート巻き取り部18を備える。
支持体供給部11は、シート状の支持体W(ウェブ)が巻回された送り出しロール等よって構成され、支持体Wを順次送り出すシート状体供給手段として機能する。
本実施形態の支持体Wは、基体上に単層の接着層が積層するシート状の部材である(後述する図4参照)。なお、支持体Wは、必要に応じて、帯電防止層や保護層などの他の層を含んでいてもよい。
塗布部12は、樹脂を支持体Wの表面に塗布し、図2に示すように、支持体W上に樹脂層Fを形成する装置である。樹脂層Fは、最終的な製品として提供される凹凸状のプリズムシートを構成する部分であり、後段に設置されたエンボスロール13によって所定の凹凸パターンが形成される。以下、支持体Wおよび樹脂層Fによって構成されるシート状の積層体を「樹脂塗布シートS」と称する。
図1に示す塗布部12は、樹脂を貯留する放射線硬化樹脂供給源12Aと、放射線硬化樹脂供給源12Aから塗布ヘッド12Cに樹脂を送る樹脂供給ポンプ12Bと、樹脂を吐出する塗布ヘッド12Cと、樹脂の塗布対象の支持体Wを巻き掛けて支持する支持ローラ12Dとを含む。また、放射線硬化樹脂供給源12A、樹脂供給ポンプ12B、および塗布ヘッド12Cの相互間において、樹脂を送る配管やポンプなどが設けられている。
図1に示されている塗布ヘッド12Cは、エクストルージョン型のダイコータであり、液溜め部に貯留されている吐出対象の樹脂液を、スリット状の流路を介してヘッド先端部から吐出させる。なお、塗布ヘッド12Cは、上述のエクストルージョン型のダイコータに限定されるものではなく、任意のタイプの吐出ヘッドを使用することが可能であり、支持体W上に樹脂を適切に塗布することができるものであればよい。
本実施形態の塗布ヘッド12Cから吐出される樹脂は、放射線硬化樹脂であり、後段に設置された樹脂硬化部15から放射される所定の光(放射線)が照射されると硬化するタイプの樹脂である。
乾燥部19は、塗布部12によって支持体Wの表面に塗布された樹脂層Fを乾燥させる。乾燥部19による樹脂層Fの乾燥の程度は調整が可能である。例えば、後段に設置されたエンボスロール13による所定パターンの転写が効果的に行われるように、樹脂塗布シートS中の樹脂層Fの乾燥の程度が調整される。
図3は、エンボスロール13の回転軸(C)の軸方向に沿った断面の概略を示す図である。図1および図3に示されているエンボスロール13は、微細な凹凸状の所定パターンが表面に形成されている。このようなエンボスロール13が樹脂塗布シートSの樹脂層Fに押し当てられることによって、ロール表面の凹凸状の所定パターンが樹脂層Fに転写形成される。そのため、エンボスロール13は、凹凸パターンの精度、機械的強度、真円度、等が適切に調整されていることが求められる。このようなエンボスロール13としては、例えば金属製の剛体のロールが好ましい。
エンボスロール13の外周面の微細凹凸パターンは、製品として提供されるプリズムシートの表面の微細凹凸パターンを反転させた形状パターンであることが求められる。したがって、エンボスロール13の外周面の微細凹凸パターンは、プリズムシートの表面の微細凹凸パターンに対応させる必要がある。
エンボスロール13の外周面の微細凹凸パターンの形成方法としては、例えば、シングルポイントのダイヤモンドバイトによる切削加工、フォトエッチング、電子線描画、レーザー加工、等によって凹凸パターンを外周面に直接形成する方法や、薄い金属製の板状体の表面にフォトエッチング、電子線描画、レーザー加工、光造形法、等で凹凸パターンを形成した後、この板状体をロールの周囲に巻き付けて固定したものをエンボスロール13とする方法が挙げられる。また、その他に、金属より加工しやすい素材の表面にフォトエッチング、電子線描画、レーザー加工、光造形法、等によって凹凸パターンを形成し、この形状の反転型を電鋳等により形成して薄い金属製の板状体を作成し、この板状体をロールの周囲に巻き付けて固定したものをエンボスロール13とする方法も採用することができる。特に反転型を電鋳等によって形成する場合には、1つの原盤(マザー)によって同一形状の板状体が複数得られるという特長がある。
なお、エンボスロール13の表面には、離型処理が施されることが好ましい。エンボスロール13の表面に離型処理が施されることによって、微細凹凸パターンの形状が長期に亘って良好に維持される。離型処理としては、公知の各種方法が採用可能であり、例えばフッ素樹脂によるコーティング処理が採用される。
図1に示されているように、ニップロール14は、エンボスロール13と対になって支持体W上の樹脂層Fを押圧し、エンボスロール13の所定の凹凸パターンを樹脂層Fに転写するロール成形加工を行う。このため、ニップロール14は、機械的強度、真円度、等が適切に調整されていることが求められる。ニップロール14の表面の縦弾性係数(ヤング率)が小さ過ぎると、ロール成形加工が不十分になりやすい。一方、ニップロール14の表面の縦弾性係数(ヤング率)が大き過ぎると、ゴミ等の異物の巻き込みの影響が大きくなる。したがって、ニップロール14の表面の縦弾性係数は、適宜の値に設定されることが好ましい。
なお、エンボスロール13とニップロール14との間の隙間(クリアランス)を正確に制御することができるように、エンボスロール13およびニップロール14のうち少なくとも一方にこの隙間の大きさを調整する任意の微調整装置が設けられることが好ましい。また、エンボスロール13とニップロール14との間で所定の押圧力が付与されるように、エンボスロール13およびニップロール14のうち少なくとも一方に任意の加圧装置が設けられることが好ましい。
樹脂硬化部15は、ニップロール14の下流側においてエンボスロール13に対向するようにして設けられる光照射手段である。この樹脂硬化部15は、樹脂層Fの硬化特性に応じた波長の光(放射線)を、樹脂塗布シートSの搬送速度に応じた光量で放射する。樹脂硬化部15によって放射された光は、支持体Wを透過して、樹脂層Fを硬化をさせる。これにより、樹脂層Fに転写された微細凹凸パターンが固定され、プリズム層32が形成される(後述する図4参照)。
このような樹脂硬化部15として、例えば樹脂塗布シートSの幅と略同一の長さの円柱状ランプを採用することができる。なお、この円柱状ランプは複数本平行に設けられてもよく、またこの円柱状ランプの背面に反射板が設けられてもよい。また、樹脂硬化部15から照射される光を利用して樹脂層Fと接着層34とを接着させる場合には、樹脂層Fの硬化特性だけではなく樹脂層Fと接着層34との接着特性に応じた光が樹脂硬化部15から照射される。
図4は、樹脂層Fによって形成されるプリズム層32を含むプリズムシート30(樹脂塗布シートS)の断面構成を示す図である。本実施形態の製造装置10によって製造されるプリズムシート30では、基体36、接着層34、およびプリズム層32が、下方から上方に向かって、積層する。
図1に示す剥離ロール16は、エンボスロール13と対になってプリズムシート30(樹脂塗布シートS)をエンボスロール13から剥離する。すなわち、エンボスロール13の周面上に巻き掛けられているプリズムシート30が、剥離箇所において、エンボスロール13および剥離ロール16により挟まれ、剥離ロール16に巻き掛けられる。これにより、所定パターンが形成された硬化樹脂層Fを有するプリズムシート30が、エンボスロール13から剥離され、後段へ送られる。
このような剥離ロール16は、機械的強度、真円度、等が適切に調整されていることが求められる。また、硬化により樹脂等の温度が上昇する場合には、剥離ロール16に任意の冷却装置を設けて、剥離時にプリズムシート30を冷却することによってプリズムシート30の剥離性を向上させることが好ましい。
なお、図示は省略したが、ニップロール14による押圧箇所(図1の9時の位置)と剥離ロール16による剥離箇所(図1の3時の位置)との間に、樹脂塗布シートS(プリズムシート30)が巻き掛けられたエンボスロール13と対向するようにして、複数のバックアップロールが設けられてもよい。この場合、複数のバックアップロールおよびエンボスロール13によって樹脂塗布シートSが支持された状態で樹脂層Fの硬化処理が行われるので、エンボスロール13の所定凹凸パターンが精度良く樹脂層Fに転写される。
シート巻き取り部18は、プリズムシート30(樹脂塗布シートS)を巻き取る巻き取りロール等を有し、エンボスロール13から剥離されたプリズムシート30を巻き取って収納する。なお、シート巻き取り部18によってプリズムシート30が収納される際に、保護フィルム供給部17から保護フィルムHがプリズムシート30上に供給され、支持体W、樹脂層F、および保護フィルムHが重なった状態でシート巻き取り部18に巻き取られる。
保護フィルム供給部17は、シート巻き取り部18に隣接して設けられ、シート巻き取り部18によって巻き取られる直前のプリズムシート30上に保護フィルムHを供給する。なお、保護フィルムHは、必要に応じた任意のものが用いられうる。
なお、プリズムシートの製造装置10において、塗布部12とエンボスロール13との間や、剥離ロール16とシート巻き取り部18との間に、樹脂塗布シートS(プリズムシート30)の搬送路を形成するガイドローラ等を設置したり、樹脂塗布シートSの搬送中の弛みを吸収するテンションローラ等を設置してもよい。
上述のような構成を有するプリズムシートの製造装置10において、各ロールには、任意の駆動装置(図示せず)が設けられており、これらの駆動装置によって各ロールは図中の矢印方向へ回転させられる。
次に、プリズムシート30の具体的な構成について説明する。
本実施形態の基体36のフィルムを構成するポリエステル系樹脂(以下、適宜、ポリエステルと称する)としては、例えば、芳香族二塩基酸またはそのエステル形成性誘導体と、ジオールまたはそのエステル形成性誘導体と、から合成される線状飽和ポリエステルが挙げられる。
本実施形態で用いられうるポリエステルの具体例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ(1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート)、ポリエチレン−2,6−フタレンジカルボキシレート、等が挙げられる。入手の容易性、経済性、および効果の観点から、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、等が特に好ましい。
また、基体36の素材として、本発明の効果を損なわない限りにおいて、上述のポリエステルの共重合体、それらの共重合体と小割合の他樹脂とのブレンド物、等も用いられうる。さらに、このポリエステルフィルムは、滑り性を良くするために、少量の無機または有機の微粒子を含有していてもよく、例えば、酸化チタン、炭酸カルシュウム、シリカ、硫酸バリュウム、シリコーン等の無機フィラー、アクリル、ベンゾグアナミン、テフロン、エポキシ等の有機フィラー、ポリエチレングリコール(PEG)、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ、等の接着性向上剤や帯電防止剤を含有することができる。
本実施形態の基体36を構成するポリエステルフィルムは、上述のポリエステル樹脂を溶融押出しによってフィルム状に形成した後に、縦方向および横方向への二軸延伸によって配向結晶化させるとともに熱処理によって結晶化させることにより、形成されうる。これらのフィルムの製造方法および製造条件として、公知の方法および条件が適宜選択されうる。
基体36を構成するポリエステルフィルムの厚さは特に制限されず、フィルムの使用目的に応じて適宜選択されうる。プリズムシート30の製造に使用する場合、一般的には、5μm〜500μmの厚さのポリエステルフィルムを基体36として用いることが好ましい。
本実施形態で用いられうる接着層34は、スチレン−ブタジエン共重合体(以下、適宜「SBR」と略称する)または水系ウレタン樹脂と、架橋剤とを含有する。SBRは、スチレンおよびブタジエンを主体とした共重合体であり、必要に応じて他の成分を共重合したものも意味する。その共重合体を構成するスチレンとブタジエンとの含有比率を調整することによって、様々な物性を持つSBRが得られる。
本実施形態のように基体36とプリズム層32との間に接着層34を形成する場合には、スチレン−ブタジエン共重合体はラテックスであることが好ましい。具体的には、日本ゼオン社からニポール(商品名)、住友ノーガタック社からノーガテックス(商品名)、武田薬品工業社からクロスレン(商品名)、旭ダウ社から旭ダウラテックス(商品名)、その他に大日本インキ化学工業社や海外メーカーから販売されている市販品、等を、スチレン−ブタジエン共重合体として用いることができる。
スチレン−ブタジエン共重合体としてラテックスを使用する場合、分散体粒子の粒径は、5μm以下であることが好ましく、1μm以下であることがより好ましく、0.2μm以下であることが更に好ましい。ラテックスの分散体粒子の粒子径が大きい場合には、接着層34の塗布工程において粒子の凝集が生じたり、フィルムの透明性や光沢などが劣化する場合がある。そのため、ラテックスの分散体粒子は、粒子径が小さいものほど好ましい。また、特に接着層34を薄くする必要がある場合には、接着層34の厚さに応じて分散体粒子の粒径を小さくすることが好ましい。
接着層34を構成するスチレン−ブタジエン共重合体中のスチレン/ブタジエンの含有比率は、50/50〜80/20程度であることが好ましい。ラテックスに含まれるSBRの割合は、固形分重量として30重量%〜50重量%であることが好ましい。
接着層34には、SBRの物性を向上させるために架橋剤が添加されるが、この架橋剤はトリアジン系架橋剤が好ましい。
本実施形態において、接着層34および基体36を含む支持体Wを製造する際には、ポリエステル系樹脂フィルムの基体36上に、スチレン−ブタジエン共重合体と架橋剤とを含有する接着層用塗布液を塗布した後に、その接着層用塗布液を高温で乾燥させることによって易接着性の支持体Wを形成することが好ましい。
接着層34を構成する水系ウレタン樹脂としては、ウレタン樹脂に若干の親水基または親水性セグメントが付与された水溶性または自己分散性の特性を有するものが好ましい。また、側鎖にシラーノール基を含有する自己乳化型の水系ウレタン樹脂も使用可能である。具体的には、第1工業製薬社製のスパーフレックス(商品名)や三井武田ケミカル社製のタケラック(商品名)を用いることができる。接着層34を構成するウレタン樹脂層に対して、ウレタン樹脂の物性を向上させるために架橋剤が添加されることが好ましい。この時に用いられる架橋剤は、多官能のエポキシ架橋剤(平均エポキシ官能基数3.5〜6.5)、またはカルボジイミド架橋剤であることが好ましい。
ポリエステル製の基体36上に接着層用塗布液を塗布する際には、公知の塗布装置を用いることができ、例えば、リバースコータ、グラビアコータ、ロッドコータ、エアドクタコータ、等(原崎勇次著、「コーティング方式」、慎書店1979年10月発行を参照)の装置を使用することが可能である。
ポリエステル製の基体36上に接着層用塗布液を塗布するタイミングは、二軸延伸前、二軸延伸後、または表層材を塗布する直前が好ましい。また、ロール延伸法による一軸延伸によって製造されたポリエステル製の接着層34(例えば、特公昭41−8470号参照)に対して接着層用塗布液を塗布し、その接着層用塗布液を適切に乾燥させた後、あるいはその接着層用塗布液を乾燥させずに、直ちに、接着層用塗布液が塗布された接着層34を上記の一軸延伸の延伸方向に対して直角方向に延伸し、その接着層34を熱処理する方法も用いられうる(以下、「塗布延伸法」と称する)。この塗布延伸法によれば、延伸と同時に接着層34の乾燥を行うことができ、接着層34が十分に延伸される。これにより、接着層34を薄く形成することができるとともに、塗布延伸法以外の方法では困難であった広幅の積層フィルム(接着層34および基体36)を得ることができる。
基体36上の接着層34の厚さは、0.01μmから0.5μmの範囲であることが好ましい。接着層34の厚さが0.01μm未満の場合には、基体36上に接着層34を均一に塗布することが難しいので、塗布むらが生じやすくなって、プリズム層32と接着層34との接着性が不充分になりやすい。一方、接着層34の厚さが0.5μmを超すと、各層同士を固着させやすくなったり、プリズムシート30の光透過性を低下させる虞がある。
接着層34や基体36は、必要に応じて、固着性改良剤、塗布性改良剤、消泡剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤、潤滑剤、無機系微粒子、染料、顔料、等を含んでいてもよい。
このようにして得られる支持体Wの接着性を評価するために、接着層34の表面に紫外線硬化性樹脂層を形成した後、例えばテープ剥離試験を行うことができる。支持体Wは、このテープ剥離試験において、隣接する各層間のいずれの界面においても剥離が生じないような強度を有することが望ましい。
本実施形態の接着層34は、ポリエステルフィルムの基体36の少なくとも片面に形成される。特に、支持体Wの機能上、支持体Wの両面に易接着性を持たせる必要がある場合には、接着層34が基体36の両面に形成される。
本発明は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて各種の設計変更等の変形が加えられることも可能であり、そのような変形が加えられた実施の形態も本発明の範囲に含まれうる。
次に、上述の実施形態に基づく具体的な実施例について説明する。以下に示す実施例は、主に上述の実施形態に基づいて実施されており、上述と同様の内容に関しては説明を省略する。なお、以下の実施例は例示であって、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
(基体の作製)
フェノールおよびテトラクロルエタンの重量比が「フェノール/テトラクロルエタン=6/4」満たし、25℃の環境下で測定された極限粘度数が0.66であるPET(ポリエチレン・テレフタレート)のペレットを準備した。このPETペレットを、130℃で4時間乾燥させた後、300℃で溶融し、T型ダイから押し出した後に急冷することで、熱固定後の膜厚が100μmになる未延伸フィルムを作製した。この未延伸フィルムを、周速の異なるロールによって3.3倍に縦延伸し、次いでテンターにより4.5倍に横延伸した。縦延伸時の環境温度は110℃であり、横延伸時の環境温度は130℃であった。この後、延伸後のフィルムを240℃で20秒間熱固定し、その後、これと同じ温度で延伸後のフィルムを横方向へ4%程度緩和した。そして、テンターのチャック部にスリットを形成し、スリットの両端にナール加工を施して、4kg/cm2 の割合でフィルムを巻き取った。このようにして、幅2.4m、長さ5000m、厚み180μmを有する基体36のロールを得た。
(基体の作製)
フェノールおよびテトラクロルエタンの重量比が「フェノール/テトラクロルエタン=6/4」満たし、25℃の環境下で測定された極限粘度数が0.66であるPET(ポリエチレン・テレフタレート)のペレットを準備した。このPETペレットを、130℃で4時間乾燥させた後、300℃で溶融し、T型ダイから押し出した後に急冷することで、熱固定後の膜厚が100μmになる未延伸フィルムを作製した。この未延伸フィルムを、周速の異なるロールによって3.3倍に縦延伸し、次いでテンターにより4.5倍に横延伸した。縦延伸時の環境温度は110℃であり、横延伸時の環境温度は130℃であった。この後、延伸後のフィルムを240℃で20秒間熱固定し、その後、これと同じ温度で延伸後のフィルムを横方向へ4%程度緩和した。そして、テンターのチャック部にスリットを形成し、スリットの両端にナール加工を施して、4kg/cm2 の割合でフィルムを巻き取った。このようにして、幅2.4m、長さ5000m、厚み180μmを有する基体36のロールを得た。
(接着層の塗布前の処理)
接着層用塗布液の塗布に先立って、以下の表面処理を行った。ピラー社製ソリッドステートコロナ処理機6KVAモデルを使用し、室温下において基体36の両面を長さ方向に関して20m/分の割合で処理した。この時の電流および電圧の読み取り値から、基体36に0.375kV・A・分/m2 の処理が施されたことが分かった。この時の処理周波数は9.6kHzであり、電極と誘電体ロ−ルとのギャップクリアランスは1.6mmであった。このような処理が施された基体36上に、以下に記載された2層から成る接着層34を塗設した。
接着層用塗布液の塗布に先立って、以下の表面処理を行った。ピラー社製ソリッドステートコロナ処理機6KVAモデルを使用し、室温下において基体36の両面を長さ方向に関して20m/分の割合で処理した。この時の電流および電圧の読み取り値から、基体36に0.375kV・A・分/m2 の処理が施されたことが分かった。この時の処理周波数は9.6kHzであり、電極と誘電体ロ−ルとのギャップクリアランスは1.6mmであった。このような処理が施された基体36上に、以下に記載された2層から成る接着層34を塗設した。
以下の成分を有する接着層用塗布液を、基体36の片面に6ml/m2 の割合で塗布して185℃で5分間乾燥させて、0.15μmの厚さを持つ接着層34を基体36上に形成した。なお、本例では、「ブタジエン−スチレン共重合ラテックス」をスチレン-ブタジエン共重合体として活用し、「2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−S−トリアジンナトリウム塩」をジクロロ-s-トリアリン誘導体として活用した。
(接着層用塗布液の組成)
ブタジエン−スチレン共重合ラテックス
(固形分43%、ブタジエン/スチレンの重量比=32/68) 13ml
2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−S−トリアジンナトリウム塩 8%水溶液 7ml
ポリスチレン粒子(平均粒子径:1.8μm)の2%水溶液 0.5ml
蒸留水 9.5ml
(プリズム層の作製)
(樹脂液の調製)
図5に示されている化合物を図5に示す重量比で混合し、50℃に加熱して各化合物を撹拌により溶解および混合し、プリズム層32用の樹脂液を得た。なお、図5において「EB3700」、「BPE200」、「BR31」、「LR8893X」、および「MEK」は、プリズム層32を構成する樹脂液に含まれる化合物を示す。また、「MEK含有率」はプリズム層32を構成する樹脂液中のMEKの含有率を示し、「液粘度」は樹脂液の粘度を示す。各化合物の名称と内容は以下の通りである。
ブタジエン−スチレン共重合ラテックス
(固形分43%、ブタジエン/スチレンの重量比=32/68) 13ml
2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−S−トリアジンナトリウム塩 8%水溶液 7ml
ポリスチレン粒子(平均粒子径:1.8μm)の2%水溶液 0.5ml
蒸留水 9.5ml
(プリズム層の作製)
(樹脂液の調製)
図5に示されている化合物を図5に示す重量比で混合し、50℃に加熱して各化合物を撹拌により溶解および混合し、プリズム層32用の樹脂液を得た。なお、図5において「EB3700」、「BPE200」、「BR31」、「LR8893X」、および「MEK」は、プリズム層32を構成する樹脂液に含まれる化合物を示す。また、「MEK含有率」はプリズム層32を構成する樹脂液中のMEKの含有率を示し、「液粘度」は樹脂液の粘度を示す。各化合物の名称と内容は以下の通りである。
EB3700:エベクリル3700、ダイセルUC(株)製、
ビスフェノ−ルAタイプエポキシアクリレ−ト(粘度2200mPa・s、65℃)
BPE200:NKエステルBPE−200、新中村化学(株)製、
エチレンオキシド付加ビスフェノールAメタクリル酸エステル
(粘度590mPa・s、25℃)
BR−31:ニュ−フロンティアBR−31、第一工業製薬工業(株)製、
トリブロモフェノキシエチルアクリレ−ト(常温で固体、融点50℃以上)
LR8893X:Lucirin LR8893X、
BASF(株)製の光ラジカル発生剤、
エチル−2,4,6−トリメチルベンゾイルエトキシフェニルォスフィンオキシド
MEK:メチルエチルケトン
(プリズム層の形成)
図1に示されるプリズムシートの製造装置10を使用して、支持体W上にプリズム層32(樹脂層F)を形成した。
ビスフェノ−ルAタイプエポキシアクリレ−ト(粘度2200mPa・s、65℃)
BPE200:NKエステルBPE−200、新中村化学(株)製、
エチレンオキシド付加ビスフェノールAメタクリル酸エステル
(粘度590mPa・s、25℃)
BR−31:ニュ−フロンティアBR−31、第一工業製薬工業(株)製、
トリブロモフェノキシエチルアクリレ−ト(常温で固体、融点50℃以上)
LR8893X:Lucirin LR8893X、
BASF(株)製の光ラジカル発生剤、
エチル−2,4,6−トリメチルベンゾイルエトキシフェニルォスフィンオキシド
MEK:メチルエチルケトン
(プリズム層の形成)
図1に示されるプリズムシートの製造装置10を使用して、支持体W上にプリズム層32(樹脂層F)を形成した。
支持体Wの幅を、500mmとした。
エンボスロール13として、シートWの幅方向への長さが700mm、直径が300mm、S45C製で表面の材質がニッケルであるロールを使用した。エンボスロール13の表面の略500mm幅の全周に、ダイヤモンドバイト(シングルポイント)を使用した切削加工により、ロール軸方向のピッチが50μmの溝を形成した。溝の断面形状は、頂角が90度の三角形状で、溝の底部も平坦部分がない90度の三角形状であった。すなわち、溝幅は50μmであり、溝深さは約25μmであった。この溝は、エンボスロール13の周方向に継ぎ目がないエンドレス状に形成されていた。このような溝を有するエンボスロール13によって、樹脂層Fにプリズムレンズ(プリズム層32)を形成した。エンボスロール13の表面には、溝加工後にニッケルメッキを施した。
塗布部12として、エクストルージョンタイプの塗布ヘッド12Cを含むダイコータを使用した。
樹脂層Fを構成する樹脂液として、図5に示されている各液を使用した。なお、後述の図6に示されている樹脂液と走行速度との組み合わせに基づいて、各実施例および各比較例で使用したサンプルを製造した。
有機溶剤乾燥後の樹脂層Fの膜厚が20μmになるように、塗布ヘッド12Cに対する樹脂液の供給量を樹脂供給ポンプ12Bによって制御した。
乾燥部19では、熱風循環式の乾燥装置を用いた。熱風の温度は100℃とした。
ニップロール14として、直径が200mmで、ゴム硬度が90のシリコンゴムの層が表面に形成されたロールを使用した。エンボスロール13とニップロール14とで樹脂塗布シートS(支持体Wおよび樹脂層F)を押圧する際の実効のニップ圧を、0.5Paとした。
樹脂硬化部15として、メタルハライドランプを使用し、1000mJ/cm2のエネルギーの光を樹脂硬化部15から放射した。
上述のようにして、実施例1に係るプリズムシート30を得た。
(実施例2)
以下の成分を有する接着層用塗布液を、基体36の片面に6ml/m2 の割合で塗布して185℃で5分間乾燥させて、0.15μmの厚さを持つ接着層34を基体36上に形成した。他の点は上述の実施例1と同様であり、易接着性を有するフィルムを支持体Wとして、プリズムシート30を得た。
以下の成分を有する接着層用塗布液を、基体36の片面に6ml/m2 の割合で塗布して185℃で5分間乾燥させて、0.15μmの厚さを持つ接着層34を基体36上に形成した。他の点は上述の実施例1と同様であり、易接着性を有するフィルムを支持体Wとして、プリズムシート30を得た。
(接着層用塗布液の組成)
タケラックW6061(三井武田ケミカル社製水系ウレタン樹脂)の30%水分散液 7.9ml
デナコールEX−521(ナガセケムテックス社製)100% 0.5ml
ポリスチレン粒子(平均粒子径:1.8μ)の2%水溶液 0.5ml
エマレックス710(日本エマルジョン社製 ポリオキシエチレンアルキルエーテル) 1% 0.7ml
蒸留水 90.4ml
(実施例3)
以下の成分を有する接着層用塗布液を、基体36の片面に6ml/m2 の割合で塗布して130℃で5分間乾燥させて、0.15μmの厚さを持つ接着層34を基体36上に形成した。他の点は上述の実施例1と同様であり、易接着性を有するフィルムを支持体Wとして、プリズムシート30を得た。なお、本例では「カルボジライトV−02−L2」をカルボジイミド系架橋剤として活用した。
タケラックW6061(三井武田ケミカル社製水系ウレタン樹脂)の30%水分散液 7.9ml
デナコールEX−521(ナガセケムテックス社製)100% 0.5ml
ポリスチレン粒子(平均粒子径:1.8μ)の2%水溶液 0.5ml
エマレックス710(日本エマルジョン社製 ポリオキシエチレンアルキルエーテル) 1% 0.7ml
蒸留水 90.4ml
(実施例3)
以下の成分を有する接着層用塗布液を、基体36の片面に6ml/m2 の割合で塗布して130℃で5分間乾燥させて、0.15μmの厚さを持つ接着層34を基体36上に形成した。他の点は上述の実施例1と同様であり、易接着性を有するフィルムを支持体Wとして、プリズムシート30を得た。なお、本例では「カルボジライトV−02−L2」をカルボジイミド系架橋剤として活用した。
(接着層用塗布液の組成)
スーパーフレックス460(第一工業製薬社製水系ウレタン樹脂)38% 6.2ml
ポリスチレン粒子(平均粒子径:1.8μ)の2%水溶液 0.3ml
カルボジライトV−02−L2(日清紡社製)固形分40% 1.6ml
蒸留水 90.4ml
(比較例1)
接着層34を構成する接着層用塗布液として、架橋剤が除去された以下の組成の塗布液を用いた。他の点は上述の実施例1と同様であり、易接着性を有するフィルムを支持体Wとして、プリズムシート30を得た。
スーパーフレックス460(第一工業製薬社製水系ウレタン樹脂)38% 6.2ml
ポリスチレン粒子(平均粒子径:1.8μ)の2%水溶液 0.3ml
カルボジライトV−02−L2(日清紡社製)固形分40% 1.6ml
蒸留水 90.4ml
(比較例1)
接着層34を構成する接着層用塗布液として、架橋剤が除去された以下の組成の塗布液を用いた。他の点は上述の実施例1と同様であり、易接着性を有するフィルムを支持体Wとして、プリズムシート30を得た。
ブタジエン−スチレン共重合ラテックス
(固形分43%、ブタジエン/スチレン重量比=32/68) 13ml
ポリスチレン粒子(平均粒子径:1.8μ) 2%水溶液 0.5ml
蒸留水 79.5ml
(比較例2)
基体36に塗布された接着層用塗布液(接着層34)の乾燥温度を130℃とした。他の点は上述の実施例1と同様であり、易接着性を有するフィルムを支持体Wとして、プリズムシート30を得た。
(固形分43%、ブタジエン/スチレン重量比=32/68) 13ml
ポリスチレン粒子(平均粒子径:1.8μ) 2%水溶液 0.5ml
蒸留水 79.5ml
(比較例2)
基体36に塗布された接着層用塗布液(接着層34)の乾燥温度を130℃とした。他の点は上述の実施例1と同様であり、易接着性を有するフィルムを支持体Wとして、プリズムシート30を得た。
(比較例3)
接着層34を構成する接着層用塗布液として、ウレタン系樹脂がアクリル系樹脂に変更された以下の組成の塗布液を用いた。他の点は上述の実施例2と同様であり、易接着性を有するフィルムを支持体Wとして、プリズムシート30を得た。
接着層34を構成する接着層用塗布液として、ウレタン系樹脂がアクリル系樹脂に変更された以下の組成の塗布液を用いた。他の点は上述の実施例2と同様であり、易接着性を有するフィルムを支持体Wとして、プリズムシート30を得た。
ジュリマー ET−410(日本純薬製アクリル樹脂) 30%水分散液 7.9ml
デナコール EX−521(ナガセケムテックス社製) 100% 0.5ml
ポリスチレン粒子(平均粒子径:1.8μ) 2%水溶液 0.5ml
エマレックス710(日本エマルジョン社製 ポリオキシエチレンアルキルエーテル) 1% 0.7ml
蒸留水 90.4ml
(比較例4)
接着層34を構成する接着層用塗布液として、カルボジイミドが除去された以下の組成の塗布液を用いた。他の点は上述の実施例3と同様であり、易接着性を有するフィルムを支持体Wとして、プリズムシート30を得た。
デナコール EX−521(ナガセケムテックス社製) 100% 0.5ml
ポリスチレン粒子(平均粒子径:1.8μ) 2%水溶液 0.5ml
エマレックス710(日本エマルジョン社製 ポリオキシエチレンアルキルエーテル) 1% 0.7ml
蒸留水 90.4ml
(比較例4)
接着層34を構成する接着層用塗布液として、カルボジイミドが除去された以下の組成の塗布液を用いた。他の点は上述の実施例3と同様であり、易接着性を有するフィルムを支持体Wとして、プリズムシート30を得た。
スーパーフレックス460(第一工業製薬社製水系ウレタン樹脂)38% 6.2ml
ポリスチレン粒子(平均粒子径:1.8μ) 2%水溶液 0.3ml
蒸留水 90.4ml
(比較例5)
上述の実施例1で使用された支持体Wを第1層とし、下記の構成を有する第2層を第1層上に形成した。他の点は上述の実施例1と同様であり、易接着性を有するフィルムを支持体Wとして、プリズムシート30を得た。
ポリスチレン粒子(平均粒子径:1.8μ) 2%水溶液 0.3ml
蒸留水 90.4ml
(比較例5)
上述の実施例1で使用された支持体Wを第1層とし、下記の構成を有する第2層を第1層上に形成した。他の点は上述の実施例1と同様であり、易接着性を有するフィルムを支持体Wとして、プリズムシート30を得た。
(第2層の構成)
実施例1で使用された易接着性を有する支持体W(第1層)上に、下記の組成を有する下塗り液を塗布した。具体的には、ワイヤーバーを用いて、9ml/m2の割合で、第1層上に下塗り液を塗布した。そして、第1層上に塗布された下塗り液を、175℃の環境下で約5分間乾燥させた。他の点は上述の実施例1と同様であり、易接着性を有するフィルムを支持体Wとして、プリズムシート30を得た。
実施例1で使用された易接着性を有する支持体W(第1層)上に、下記の組成を有する下塗り液を塗布した。具体的には、ワイヤーバーを用いて、9ml/m2の割合で、第1層上に下塗り液を塗布した。そして、第1層上に塗布された下塗り液を、175℃の環境下で約5分間乾燥させた。他の点は上述の実施例1と同様であり、易接着性を有するフィルムを支持体Wとして、プリズムシート30を得た。
ゼラチン 0.9g
酢酸 10% 0.5ml
蒸留水 98.6ml
(比較例6)
接着層用塗布液(接着層34)を基体36上に塗布する前に、コロナ処理を行わなかった。他の点は上述の実施例1と同様であり、易接着性を有するフィルムを支持体Wとして、プリズムシート30を得た。
酢酸 10% 0.5ml
蒸留水 98.6ml
(比較例6)
接着層用塗布液(接着層34)を基体36上に塗布する前に、コロナ処理を行わなかった。他の点は上述の実施例1と同様であり、易接着性を有するフィルムを支持体Wとして、プリズムシート30を得た。
(比較例7)
上述の実施例2のエポキシ架橋剤(デナコールEX−521)等を変えた以下の組成を含む接着剤層用塗布液を使用した。他の点は実施例2と同様であり、易接着性を有するフィルムを支持体Wとしてプリズムシート30を得た。
上述の実施例2のエポキシ架橋剤(デナコールEX−521)等を変えた以下の組成を含む接着剤層用塗布液を使用した。他の点は実施例2と同様であり、易接着性を有するフィルムを支持体Wとしてプリズムシート30を得た。
(接着剤層用塗布液の組成)
タケラックW6061(三井武田ケミカル社製水系ウレタン樹脂)30%水分散液
7.9ml
デナコール EX−313(ナガセケムテックス社製)100% 0.5ml
ポリスチレン粒子(平均粒子系:1.8μm)2%水溶液 0.5ml
エマレックス710(日本エマルジョン社製 ポリオキシエチレンアルキルエーテル)1% 0.7ml
蒸留水 90.4ml
(易接着性フィルムの評価)
図6は、支持体Wの剥離性を示す。図6において、「易接着層主成分」は接着層34の主成分を示し、「乾燥温度」は接着層34の乾燥温度を示す。
タケラックW6061(三井武田ケミカル社製水系ウレタン樹脂)30%水分散液
7.9ml
デナコール EX−313(ナガセケムテックス社製)100% 0.5ml
ポリスチレン粒子(平均粒子系:1.8μm)2%水溶液 0.5ml
エマレックス710(日本エマルジョン社製 ポリオキシエチレンアルキルエーテル)1% 0.7ml
蒸留水 90.4ml
(易接着性フィルムの評価)
図6は、支持体Wの剥離性を示す。図6において、「易接着層主成分」は接着層34の主成分を示し、「乾燥温度」は接着層34の乾燥温度を示す。
(転写時の接着性評価:転写剥離試験)
上述の実施例および比較例において、プリズムシートの製造装置10におけるプリズム層32の形成時に、支持体Wに接着せず、エンボスロール13に付着したUV硬化樹脂の残存量を測定した。図6において、UV硬化樹脂がエンボスロール13に全く残らなかったものを○で示し,UV硬化樹脂がエンボスロール13に部分的に残ったものを△で示し、UV硬化樹脂がエンボスロール13の全面に亘って残ったものを×で示した。
上述の実施例および比較例において、プリズムシートの製造装置10におけるプリズム層32の形成時に、支持体Wに接着せず、エンボスロール13に付着したUV硬化樹脂の残存量を測定した。図6において、UV硬化樹脂がエンボスロール13に全く残らなかったものを○で示し,UV硬化樹脂がエンボスロール13に部分的に残ったものを△で示し、UV硬化樹脂がエンボスロール13の全面に亘って残ったものを×で示した。
(製品の接着性評価:テープ剥離試験)
得られたプリズムシート30の表面に11本の切込みをNTカッターによって形成した。この切込みの各々は、ポリエステルフィルム(基体36)を貫通する深さまで1mm幅にクロスカットされたものである。そして、この被検体の表面の全面にセロハンテープ(セロテープ:ニチバン社製)を貼付し、そのセロハンテープを剥がす剥離試験を行った。この剥離試験を、プリズム稜線方向およびプリズム平行方向にそれぞれ3回繰り返した。そして、セロハンテープに付着して剥離されるプリズム層32の切断片の数を計測した。図6において、プリズム層32の剥離が全く生じなかったものを〇で示し、プリズム層32の剥離が部分的に生じたものを△で示し、プリズム層32の剥離がセロハンテープの全面に亘って生じたものを×で示した。
得られたプリズムシート30の表面に11本の切込みをNTカッターによって形成した。この切込みの各々は、ポリエステルフィルム(基体36)を貫通する深さまで1mm幅にクロスカットされたものである。そして、この被検体の表面の全面にセロハンテープ(セロテープ:ニチバン社製)を貼付し、そのセロハンテープを剥がす剥離試験を行った。この剥離試験を、プリズム稜線方向およびプリズム平行方向にそれぞれ3回繰り返した。そして、セロハンテープに付着して剥離されるプリズム層32の切断片の数を計測した。図6において、プリズム層32の剥離が全く生じなかったものを〇で示し、プリズム層32の剥離が部分的に生じたものを△で示し、プリズム層32の剥離がセロハンテープの全面に亘って生じたものを×で示した。
図6から明らかなように、上述の実施形態に係る実施例1乃至3では、支持体Wは表面に形成されるプリズム層32との接着性に優れており、ポリエステルフィルムの基体36、接着層34、およびプリズム層32の間において剥離現象は認められなかった。なお、実施例1乃至3に係る支持体Wは、いずれも高い光透過性を有していることが目視により確認された。
(環境信頼性)
図7は、プリズムシート30の環境信頼性試験の条件を示す。なお、図7において、「項目」は試験対象の環境要素を示し、「条件」は具体的な試験条件を示す。また、図7において「常湿」とは、試験を行った部屋内の湿度であり、具体的には50%である。図7において、プリズムシート30を構成する各層の剥離が全く生じなかったものを〇で示し、各層の剥離が部分的に生じたものを△で示し、各層の剥離がセロハンテープの全面に亘って生じたものを×で示した。
図7は、プリズムシート30の環境信頼性試験の条件を示す。なお、図7において、「項目」は試験対象の環境要素を示し、「条件」は具体的な試験条件を示す。また、図7において「常湿」とは、試験を行った部屋内の湿度であり、具体的には50%である。図7において、プリズムシート30を構成する各層の剥離が全く生じなかったものを〇で示し、各層の剥離が部分的に生じたものを△で示し、各層の剥離がセロハンテープの全面に亘って生じたものを×で示した。
図7から明らかなように、上述の実施形態に係る実施例1乃至3のいずれのプリズムシート30においても、プリズムシート30を構成する各層の剥離が全く生じなかった。したがって、上述の実施形態に係るプリズムシート30は、環境変化に強い優れた接着性を有することが確認された。
以上説明したように、上述の実施形態に係る易接着性の支持体Wは、例えば高温高湿雰囲気下においても、光硬化樹脂をはじめとする各種塗料、接着剤、あるいは感光層に用いられるバインダー樹脂等に対して優れた接着性を示す。また、上述の実施形態に係る易接着性の支持体Wは、透明性や光透過性が良好であるという優れた効果を奏する。したがって、上述の実施形態によれば、支持体Wとプリズム層32との接着性が良好に保たれた良質のプリズムシートを作製することができる。
10…プリズムシートの製造装置、11…支持体供給部、12…塗布部、12A…放射線硬化樹脂供給源、12B…樹脂供給ポンプ、12C…塗布ヘッド、12D…支持ローラ、13…エンボスロール、14…ニップロール、15…樹脂硬化部、16…剥離ロール、17…保護フィルム供給部、18…シート巻き取り部、19…乾燥部、30…プリズムシート、32…プリズム層、34…接着層、36…基体、W…支持体、F…樹脂層、S…樹脂塗布シート
Claims (10)
- 第1の層と第2の層との間に設けられ、前記第1の層と前記第2の層とを接着する接着層を備える光学シートであって、
前記接着層は、スチレン-ブタジエン共重合体およびジクロロ-s-トリアリン誘導体を含有し、130℃以上の温度で乾燥されることによって形成されることを特徴とする光学シート。 - 第1の層と第2の層との間に設けられ、前記第1の層と前記第2の層とを接着する接着層を備える光学シートであって、
前記接着層は、水系ウレタン樹脂および平均エポキシ官能基数3.5以上のエポキシ架橋剤を含有し、150℃以上の温度で乾燥されることによって形成されることを特徴とする光学シート。 - 第1の層と第2の層との間に設けられ、前記第1の層と前記第2の層とを接着する接着層を備える光学シートであって、
前記接着層は、水系ウレタン樹脂およびカルボジイミド系架橋剤を含有し、120℃以上の温度で乾燥されることによって形成されることを特徴とする光学シート。 - 前記接着層は、単層であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の光学シート。
- 前記第1の層は、ポリエステルフィルムであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の光学シート。
- 前記接着層は、コロナ処理、プラズマ処理、グロ−放電処理、および紫外線処理のうち少なくとも一つの処理が施された前記第1の層上に設けられることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の光学シート。
- 前記第2の層は、プリズム層であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の光学シート。
- 第1の層と第2の層との間に配置されることによって前記第1の層と前記第2の層とを接着する接着層の製造方法であって、
スチレン-ブタジエン共重合体およびジクロロ-s-トリアリン誘導体を含有する接着層用溶液を調製する工程と、
前記接着層用溶液を150℃以上の温度で乾燥させる工程と、
を備えることを特徴とする接着層の製造方法。 - 第1の層と第2の層との間に配置されることによって前記第1の層と前記第2の層とを接着する接着層の製造方法であって、
水系ウレタン樹脂および平均エポキシ官能基数3.5以上のエポキシ架橋剤を含有する接着層用溶液を調製する工程と、
前記接着層用溶液を150℃以上の温度で乾燥させる工程と、
を備えることを特徴とする接着層の製造方法。 - 第1の層と第2の層との間に配置されることによって前記第1の層と前記第2の層とを接着する接着層の製造方法であって、
水系ウレタン樹脂およびカルボジイミド系架橋剤を含有する接着層用溶液を調製する工程と、
前記接着層用溶液を120℃以上の温度で乾燥させる工程と、
を備えることを特徴とする接着層の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006086461A JP2007260983A (ja) | 2006-03-27 | 2006-03-27 | 光学シートおよび接着層の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006086461A JP2007260983A (ja) | 2006-03-27 | 2006-03-27 | 光学シートおよび接着層の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007260983A true JP2007260983A (ja) | 2007-10-11 |
Family
ID=38634465
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006086461A Pending JP2007260983A (ja) | 2006-03-27 | 2006-03-27 | 光学シートおよび接着層の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007260983A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009199001A (ja) * | 2008-02-25 | 2009-09-03 | Fujifilm Corp | プリズムシート用積層フィルム、プリズムシート、及び表示装置 |
WO2009139351A1 (ja) * | 2008-05-16 | 2009-11-19 | 株式会社オプトメイト | 積層光学フィルム、その製造方法及びそれを用いた発光デバイス |
JP2012079438A (ja) * | 2010-09-30 | 2012-04-19 | Nippon Zeon Co Ltd | 光学積層体及び面光源装置 |
CN104943305A (zh) * | 2015-06-15 | 2015-09-30 | 江苏双星彩塑新材料股份有限公司 | 一种高透明光学聚酯薄膜及其制备方法 |
JP2020057011A (ja) * | 2009-10-30 | 2020-04-09 | スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー | 帯電防止特性を有する光学デバイス |
-
2006
- 2006-03-27 JP JP2006086461A patent/JP2007260983A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009199001A (ja) * | 2008-02-25 | 2009-09-03 | Fujifilm Corp | プリズムシート用積層フィルム、プリズムシート、及び表示装置 |
WO2009139351A1 (ja) * | 2008-05-16 | 2009-11-19 | 株式会社オプトメイト | 積層光学フィルム、その製造方法及びそれを用いた発光デバイス |
JP2020057011A (ja) * | 2009-10-30 | 2020-04-09 | スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー | 帯電防止特性を有する光学デバイス |
US11111392B2 (en) | 2009-10-30 | 2021-09-07 | 3M Innovative Properties Company | Optical device with antistatic property |
JP2012079438A (ja) * | 2010-09-30 | 2012-04-19 | Nippon Zeon Co Ltd | 光学積層体及び面光源装置 |
CN104943305A (zh) * | 2015-06-15 | 2015-09-30 | 江苏双星彩塑新材料股份有限公司 | 一种高透明光学聚酯薄膜及其制备方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US11325298B2 (en) | Method for producing relief-pattern formation, apparatus for producing the same, and seal | |
TWI570463B (zh) | Polarizing plate, manufacturing method of polarizing plate, liquid crystal display device, and organic electroluminescent display device | |
JP2007203593A (ja) | 光学シート用易接着性フィルム、及びその製造方法 | |
JP2007260983A (ja) | 光学シートおよび接着層の製造方法 | |
JP2006007550A (ja) | 両面離型フィルム | |
JP2013170013A (ja) | ハードコートフィルムロールおよびその製造方法 | |
JP2008194977A (ja) | 成形体の製造方法及び製造装置 | |
JP6467947B2 (ja) | 二軸配向ポリエステルフィルムおよびその製造方法 | |
JP6318836B2 (ja) | 転写用基材及び転写シート | |
JP5937358B2 (ja) | 離型フィルム | |
JP6277798B2 (ja) | 基材レス両面粘着シート用離型フィルム | |
JP2013136208A (ja) | 離型フィルム | |
JP5525764B2 (ja) | 離型フィルム、該離型フィルムを用いた偏光板用保護フィルム、および該偏光板用保護フィルムを用いた偏光板 | |
TW201940325A (zh) | 熱轉印片、脫膜層用塗佈液、及熱轉印片之製造方法 | |
JP4961667B2 (ja) | 薄層セラミックシート製造用離型フィルムロールの製造方法 | |
JP2006181993A (ja) | 薄層セラミックシート製造用離型フィルムロールの製造方法 | |
JP2007264122A (ja) | 光学シート及び光学シートの製造方法 | |
JP5489971B2 (ja) | 積層ポリエステルフィルム | |
JP5284817B2 (ja) | ロール金型の保護方法及びロール金型を用いた光学シートの製造方法 | |
JP2016132537A (ja) | フィルムロールの製造方法及びフィルムロール | |
WO2012098935A1 (ja) | 積層ポリエステルフィルム | |
JP7147156B2 (ja) | レーザー加工用離型フィルム及びレーザー加工品の製造方法 | |
JP4917333B2 (ja) | 光拡散部材 | |
JP2010201893A (ja) | 離型フィルム | |
JP2013001046A (ja) | 離型フィルム |