JP2007257865A - 燃料電池スタック装置 - Google Patents

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友幸 橋本
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Abstract

【課題】エンドプレートが樹脂を用いて形成されているにもかかわらず、荷重印加要素による荷重が長期にわたりエンドプレートに安定的に受けられる燃料電池スタック装置を提供する。
【解決手段】この装置は、セル積層体11の一端側に設けられた第1エンドプレート13と、積層方向の他端側に設けられた第2エンドプレート12と、セル積層方向に荷重を印加してセル10同士を接近させる荷重印加要素8とをもつ。第1エンドプレート13および第2エンドプレート12のうちの少なくとも一方は、金属部材131,121と、金属部材131,121を保持する樹脂材料部135,125とを備えている。金属部材131,121は荷重印加要素8と接触している。
【選択図】図1

Description

本発明は複数のセルを積層した燃料電池スタック装置に関する。
燃料電池スタック装置は、複数のセルを厚み方向に積層して形成されたセル積層体と、セル積層体の積層方向の一端側に設けられた第1エンドプレートと、セル積層体の積層方向の他端側に設けられた第2エンドプレートと、セル積層体のセル積層方向に荷重を印加してセル同士を接近させる荷重印加要素とを備えている(特許文献1)。荷重印加要素は、セルの積層方向にセルを貫通するボルトと、ボルトを締結するナットとで形成されている。上記したエンドプレートは、導電性を有する金属製の導電板と、集電板を保持する樹脂材料部とで形成されている。導電板は集電機能を果たす。
更に、特許文献2,3には、エンドプレートをもつ燃料電池スタック装置が開示されている。
特開2003−331905号公報の図4 特開2004−311084号公報 特開平10−270066号公報
上記した特許文献1に係る技術によれば、エンドプレートは樹脂を用いて形成されているため、軽量化を図るのに有利である。そしてボルトに対してナットを締結すれば、セルが積層された状態で組み付けられる。しかしながら、エンドプレートは樹脂を基材としているため、荷重が樹脂に直接作用する。故に、使用期間が長期にわたると、樹脂の部分的なへたり、樹脂の部分的なクリープ変形が大きくなるおそれがある。この場合、荷重印加要素により印加される荷重が変動し、セル同士の圧接力が変化するおそれがある。故に、燃料電池スタック装置の耐久性の向上、高品質化には好ましくない。
本発明は上記した実情に鑑みてなされたものであり、エンドプレートが樹脂を用いて形成されているにもかかわらず、荷重印加要素による荷重が長期にわたりエンドプレートに安定的に受けられ、耐久性の向上、高品質化に有利な燃料電池スタック装置を提供することを課題とする。
本発明に係る燃料電池スタック装置は、複数のセルを厚み方向に積層して形成されたセル積層体と、
セル積層体の積層方向の一端側に設けられた第1エンドプレートと、
セル積層体の積層方向の他端側に設けられた第2エンドプレートと、
第1エンドプレートとセル積層体との間、または、第2エンドプレートとセル積層体との間に設けられたプレッシャプレートと、
第1エンドプレートまたは第2エンドプレートとプレッシャプレートとの間に設けられ、セル積層体のセル積層方向に荷重を印加してセル同士を接近させる荷重印加要素とを具備する燃料電池スタック装置において、
第1エンドプレート、第2エンドプレートおよびプレッシャプレートのうちの少なくとも一つは、金属で形成され荷重印加要素と接触している金属部材と、金属部材を保持する樹脂材料部とを備えていることを特徴とする。
樹脂材料部は、金属部材に比較して局部的なクリープ変形、局部的なへたりが発生し易い。この点本発明によれば、第1エンドプレート、第2エンドプレートおよびプレッシャプレートのうちの少なくとも一つは、金属で形成された金属部材と、金属部材を保持する樹脂材料部とを備えている。よってエンドプレートの軽量化が図られている。
そしてエンドプレートまたはプレッシャプレートの構成要素である金属部材は、荷重印加要素と接触する。このため荷重印加要素による荷重が樹脂材料部に直接的に作用することが抑制される。従って、燃料電池スタック装置の使用期間が長期化しても、樹脂材料部の局部的なクリープ変形、局部的なへたり等が抑制される。よって、荷重印加要素により印加される荷重が変動することが抑制され、セル同士の圧接力が変化することが抑制される。従って、エンドプレートは樹脂を用いて形成されているにもかかわらず、荷重印加要素による荷重が長期にわたりエンドプレートに安定的に受けられる。
本発明によれば、エンドプレートおよび/またはプレッシャプレートは、樹脂を用いて形成されているにもかかわらず、荷重印加要素による荷重が、エンドプレートおよび/またはプレッシャプレートの樹脂材料部に直接的に作用することが抑制される。このため、燃料電池スタック装置の使用期間が長期化しても、樹脂材料部の局部的なクリープ変形、局部的なへたり等が抑制される。よって、エンドプレートおよび/またはプレッシャプレートは、荷重印加要素による荷重を長期にわたり安定的に受けることができる。燃料電池スタック装置の耐久性の向上、高品質化に有利となる。
燃料電池スタック装置は、複数のセルを厚み方向に積層して形成されたセル積層体と、セル積層体の積層方向の一端側に設けられた第1エンドプレートと、セル積層体の積層方向の他端側に設けられた第2エンドプレートと、第1エンドプレートに対して所定間隔隔離して設けられたプレッシャプレートと、プレッシャプレートと第1エンドプレートとの間に設けられセル積層体のセル積層方向に荷重を印加してセル同士を接近させる荷重印加要素とを具備する形態が例示される。
セルは、高さ方向に沿って積層されていても良いし、水平方向に沿って積層されていても良い。荷重印加要素は、セル積層体のセル積層方向に荷重を印加してセル同士を接近させるものであれば何でも良い、荷重印加要素としてバネ要素が例示される。バネ要素は皿バネ、コイルバネ、板バネなどが例示される。荷重印加要素としては、セル積層体を積層方向に貫通するボルト、ボルトを締結するナットとの組み合わせが例示される。
第1エンドプレート、第2エンドプレート、プレッシャプレートのうちの少なくとも一つは、金属部材と、金属部材を保持する樹脂材料部とを備えている。金属部材は荷重印加要素と接触している。金属部材は金属を母材として形成されている部材を意味すし、その形状および構造は特に限定されるものではなく、平板状、盤状が例示される。樹脂材料部は樹脂を母材として形成されている部材を意味し、その形状および構造は特に限定されるものではない。
金属部材の材質、樹脂材料部の材質、金属部材の厚み、樹脂材料部の厚みは、燃料電池スタック装置の用途等に応じて適宜選択される。金属部材を構成する金属としては、炭素鋼、合金鋼(ステンレス鋼を含む)、アルミニウム合金、マグネシウム合金、チタン合金等が例示されるが、これらに限定されるものではない。金属部材は焼入処理などの硬化処理を施しても良い。殊に、金属部材のうち荷重印加要素による荷重が印加される領域に、硬化処理を施しても良い。
樹脂材料部を形成する樹脂としては、熱可塑性樹脂でも、熱硬化性樹脂でも良く、補強材による強化樹脂でも良く、補強材としては補強繊維、補強粒子が挙げられ、ガラス繊維、金属繊維、カーボン繊維、セラミックス繊維、ガラス粒子、金属粒子、カーボン粒子、セラミックス粒子等が挙げられる。樹脂としては、公知の樹脂を採用でき、強度が高いもの、硬いものが好ましい。従って強度および耐衝撃性に優れたエンジニアプラスチックでも良い。例えば、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、更には、ポリアミド(PA)、ポリカーボネイト(PC)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリアセタール(POM)、ポリフェニレンエーテル(PPE)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリアリレート(PAR)、ABS樹脂の1種または2種以上が例示されるが、これらに限定されるものではない。
好ましい形態によれば、金属部材は外面に露出するように、エンドプレートおよび/またはプレッシャプレートの樹脂材料部に埋設されている。この場合、樹脂材料部は荷重印加要素に対して反対側に配置されており、荷重印加要素による荷重を受けた金属部材を樹脂材料部は金属部材の背面から支持する。荷重印加要素がバネ要素である場合には、金属部材はバネ要素を着座させるバネ座として機能することができる。
プレッシャプレートとしては、セル積層体と第1エンドプレートとの間に介在していても良いし、あるいは、セル積層体と第2エンドプレートとの間に介在していても良い。荷重印加要素としては、第1エンドプレートとセル積層体との間に介在していても良いし、あるいは、第2エンドプレートとセル積層体との間に介在していても良いし、あるいは、双方の間に介在していても良い。具体的には、荷重印加要素としては、プレッシャプレートと第1エンドプレートとの間に介在していても良いし、あるいは、プレッシャプレートと第2エンドプレートとの間に介在していても良い。
金属部材にバネ座が固定されているか、一体成形されている形態が例示される。バネ座の形状は特に限定されるものではなく、バネの種類に応じて適宜選択できる。金属部材には補強リブが設けられている形態が例示される。補強リブは、金属部材のうち荷重印加要素による荷重を直接受ける面に形成しても良いし、あるいは、反対側に形成しても良い。
好ましい形態によれば、セル積層体の積層方向に延設されたテンション部材と、テンション部材を第1エンドプレートおよび/または第2エンドプレートに取り付ける取付具とを具備している。取付具としては取付ボルトが例示される。金属部材は、取付具が取り付けられる被取付部をもつ。被取付部としては雌螺子部が例示される。
好ましい形態によれば、テンション部材はプレート状でも、浅底の箱状でも良い。テンション部材は、第1エンドプレートおよび/または第2エンドプレートのうち前記積層方向における端面に対面して係合可能な端面鍔部と、セル積層体の側面に対面する側面鍔部とを有する。側面鍔部は端面鍔部を補強することができる。
以下、本発明の実施例1を図1および図2を参照して説明する。燃料電池スタック装置は、平面形状がほぼ矩形形状をなす固体高分子電解質型の複数のセル10を厚み方向に積層して形成されたほぼ直方体形状をなすスタック1が設けられている。各セル10は、水平方向つまり矢印X方向に沿って積層されている。スタック1は、複数のセル10を厚み方向に積層したほぼ直方体形状をなすセル積層体11と、セル積層体11の積層方向(矢印X方向)の一方の端に配置されたほぼ矩形平板形状をなす第1エンドプレート13と、セル積層体11の積層方向(矢印X方向)の他方の端に配置されたほぼ矩形平板形状をなす第2エンドプレート12と、を備えている。
更に図1に示すように、バネ8が設けられている。バネ8は、テンション部材2を介してスタック1の各セル10を密接させる方向(矢印F1方向)に付勢力をもつ荷重印加要素として機能する。バネ8は、スタック1の積層方向(矢印X方向)に付勢力をもつコイルバネとされており、軸芯PAをもつ。バネ8は、プレッシャプレート16と第1エンドプレート13との間に介在している。バネ8の付勢力により、プレッシャプレート16は第2エンドプレート12に向けて付勢されており、積層体11の各セル10が互いに密接する。
図1に示すように、第1エンドプレート13は、平坦なプレート状の第1金属部材131と、第1金属部材131を保持する電気絶縁材料で形成された盤状の第1樹脂材料部135とで形成されている。第1金属部材131は、炭素鋼、合金鋼等の鉄系、またはアルミニウム合金といった金属で形成されており、外面に露出するように第1樹脂材料部135に埋設されている。第1樹脂材料部135は、樹脂を基材として形成されており、第1金属部材131の端部に係合して外れ止めを図る第1係合部137をもつ。第1金属部材131は、第1樹脂材料部135を構成している樹脂材よりもへたり、クリープ変形が少ない。
第1樹脂材料部135はバネ8に対して反対側に配置されており、バネ8による矢印F2方向への荷重を受けた第1金属部材131を第1金属部材131の背面131rから支持する。このためバネ8による荷重(矢印F2方向)が第1エンドプレート13に作用する。このときバネによる荷重は第1金属部材131に直接的に作用し、第1樹脂材料部135に直接的に作用することが抑制される。このため第1樹脂材料部135の部分的なクリープ変形、部分的なへたり等が抑制される。従って第1エンドプレートは樹脂を用いて形成されているにもかかわらず、バネ8による荷重が長期にわたり第1エンドプレートに安定的に受けられる。
図1に示すように、第2エンドプレート12は、プレート状の第2金属部材121と、第2金属部材121を保持する第2樹脂材料部125とで形成されている。第2金属部材121は、炭素鋼、合金鋼等の鉄系、またはアルミニウム合金といった金属で形成されており、外面に露出するように第2樹脂材料部125に埋設されている。第2樹脂材料部125は樹脂を基材として形成されており、電気絶縁機能を有する。第2金属部材121は、第2樹脂材料部125を構成している樹脂材よりもへたり、クリープ変形が少ない。第2樹脂材料部125は、第2金属部材121の端部に係合して外れ止めを図る第2係合部127をもつ。第2エンドプレート12において、第2樹脂材料部125はスタック1に対して反対側に配置されている。
バネ8による荷重を受けたスタック1の付勢力(矢印F1方向)を第2金属部材121を受圧し、更に第2金属部材121の背面121rから第2樹脂材料部125は第2金属部材121を支持する。このためバネ8による荷重がスタック1を介して第2エンドプレート12に作用するものの、バネ8による荷重が第2樹脂材料部125に直接的に作用することが抑制される。よって、第2樹脂材料部125の部分的なクリープ変形、部分的なへたり等が抑制される。従って第2エンドプレート12は樹脂を用いて形成されているにもかかわらず、バネ8による荷重が長期にわたり第2エンドプレート12に安定的に受けられる。
第2エンドプレート12の第2金属部材121は、炭素鋼、合金鋼等の鉄系、またはアルミニウム合金等といった導電性をもつ金属で形成されており、第2樹脂材料部125により電気絶縁されている。このため第2金属部材121は、スタック1で発電した電気エネルギを取り出す電気エネルギ取り出し要素として機能するターミナルとして使用される。このため、第2エンドプレート12の第2金属部材121をターミナルとして使用しつつも、従来から使用されていた電気絶縁インシュレータを設けずとも良く、部品点数の削減を図り得る。即ち、第2エンドプレート12は、スタック1のターミナルとしての機能と、電気絶縁インシュレータとしての機能とを果たしており、ハイブリッド機能をもつ。
図1に示すように、プレッシャプレート16は、プレート状の第3金属部材161と、プレート状の第4金属部材167と、第3金属部材161および第4金属部材167を保持する電気絶縁性をもつ第3樹脂材料部164とで形成されている。第3樹脂材料部164は電気絶縁機能を有している。第3樹脂材料部164は、第3金属部材161の端部に係合して外れ止めを図る第3係合部168と、第4金属部材167の端部に係合して外れ止めを図る第4係合部169とをもつ。
第3金属部材161は炭素鋼、合金鋼等の鉄系、またはアルミニウム合金等といった金属で形成されており、バネ8側の外面に露出するように第3樹脂材料部164に埋設されており、バネ8の他端に対面している。第4金属部材167は、炭素鋼、合金鋼等の鉄系、またはアルミニウム合金等といった金属で形成されており、第3金属部材161と反対側の外面に露出するように第3樹脂材料部164に埋設されており、スタック1に対面している。第3金属部材161および第4金属部材167は、第3樹脂材料部164を構成している樹脂材よりもへたり、クリープ変形が少ない。
図1に示すように、プレッシャプレート16では第3金属部材161と第4金属部材167とは互いに非接触であり、互いに電気的に導通するものではない。その理由としては、第3金属部材161と第4金属部材167との間に、電気絶縁性を有する第3樹脂材料部164が配置されているためである。第4金属部材167は導電性をもつ金属(例えば炭素鋼、合金鋼)で形成されており、スタック1の電気エネルギを取り出す電気エネルギ取り出し要素として機能するターミナルとして使用される。
ここで、前記したようにプレッシャプレート16の第3樹脂材料部164は電気絶縁機能を有しており、電気絶縁インシュレータとして機能する。このため、プレッシャプレート16の第4金属部材167をターミナルとして使用しつつも、従来から使用されていた電気絶縁インシュレータをプレッシャプレート16とスタック1との間に介在させずとも良く、部品点数の削減を図り得る。即ち、プレッシャプレート16は、ターミナルとしての機能と、電気絶縁インシュレータとしての機能とを果たす。
更に、図1に示すように、スタック1の積層方向(矢印X方向)に沿って延設されたテンション部材2が設けられている。テンション部材2は、バネ8による荷重を受け止めるものである。
図2に示すように、ナット状の第1被取付部5が、第1エンドプレート13の第1樹脂材料部135の内部にインサート成形により埋設状態に保持されている。第1被取付部5は、第1雌螺子部51を有する第1螺孔53をもつ。第1被取付部5の第1螺孔53は、第1樹脂材料部135の連通孔139を介して外部に連通している。テンション部材2には厚み方向に貫通する挿入孔23が連通孔139に連通するように形成されている。
そして、図2から理解できるように、ボルト状の取付具60をテンション部材2の挿入孔23に挿入し、更に、取付具60の第1雄螺子部63を連通孔139に第1被取付部5の第1雌螺子部51に螺合させる。これによりテンション部材2の一端部2aは第1エンドプレート13に着脱可能に取り付けられている。なお、ナット状の第1被取付部5は第1エンドプレート13の第1樹脂成形部135に埋設されているものの、第1金属部材131とは接触していない。
同様に、図2に示すように、ナット状の第2被取付部5Bが、第2エンドプレート12の第2樹脂材料部125の内部にインサート成形により埋設状態に保持されている。第2被取付部5Bは、第2雌螺子部51Bを有する第2螺孔53Bをもつ。第2被取付部5Bの第2螺孔53Bは、第2樹脂材料部125の連通孔139Bを介して外部に連通している。テンション部材2には厚み方向に貫通する挿入孔23が連通孔139Bに連通するように形成されている。そして図2に示すように、テンション部材2の他端部2cにおいて、ボルト状の取付具60をテンション部材2の挿入孔23に挿入し、更に、取付具60の第2雄螺子部63を第2被取付部5Bの第2雌螺子部51Bに螺合させる。これによりテンション部材2の他端部2cは第2エンドプレート12に着脱可能に取り付けられている。
以上説明したように本実施例によれば、第1エンドプレート13は、プレート状の第1金属部材131と、第1金属部材131を保持する第1樹脂材料部135とで形成されている。第1樹脂材料部135は、バネ8による荷重を受けた第1金属部材131を第1金属部材131の背面131rから支持する。このためバネ8による荷重が第1エンドプレート13に作用するものの、バネ8による荷重が第1樹脂材料部135に直接的に作用することが抑制される。第1樹脂材料部135の部分的なクリープ変形、部分的なへたり等が抑制される。従って第1エンドプレート13は樹脂を用いて形成されているにもかかわらず、バネ8による荷重が長期にわたり第1エンドプレート13に安定的に受けられる。
プレッシャプレート16についても、第3金属部材161および第4金属部材167は、第3樹脂材料部164を構成している樹脂材よりもへたり、クリープ変形が少ない。従ってプレッシャプレート16は樹脂を用いて形成されているにもかかわらず、バネ8による荷重が長期にわたりプレッシャプレート16に安定的に受けられる。
第2エンドプレート12は、プレート状の第2金属部材121と、第2金属部材121を保持する第2樹脂材料部125とで形成されている。第2樹脂材料部125は、バネ8による荷重を受けたスタック1の付勢力を第2金属部材121を受圧し、更に第2金属部材121の背面121rから第2樹脂材料部125は第2金属部材121を支持する。このためバネ8による荷重がスタック1を介して第2エンドプレート12に作用するものの、バネ8による荷重が第2樹脂材料部125に直接的に作用することが抑制される。第2樹脂材料部125のクリープ変形、へたり等が抑制される。従って第2エンドプレート12は樹脂を用いて形成されているにもかかわらず、バネ8による荷重が長期にわたり第2エンドプレート12に安定的に受けられる。
従って本実施例によれば、使用期間が長期にわたったとしても、バネ8による荷重の変化を抑制することができ、セル積層体11を構成するセル10間のシールが良好に維持される。
本実施例によれば次のように設定されている。即ち、第2エンドプレート12については、第2金属部材121の投影面積は、スタック1の積層方向における端面の投影面積よりも大きく設定されている。よって、第2金属部材121と樹脂材料部125との投影接触面積は、同金属部材121とスタック1との投影接触面積(スタック1の積層方向における端面の投影面積)よりも大きく設定されている。これによりバネ8のバネ荷重が大きいときであっても、樹脂材料部125への面圧が低減される。第2金属部材121の投影面積とは、第2金属部材121のうちスタック1に対面する表面に対して、これと直交する方向から投影するときの投影面積をいう。他の金属部材についても同様である。第2金属部材121と樹脂材料部125との投影接触面積とは、第2金属部材121と樹脂材料部125との接触面に対して、これと直交する方向から投影するときの投影面積をいう。
また、プレッシャプレート16については、第4金属部材167の投影面積は、スタック1の積層方向における端面の投影面積よりも大きく設定されている。よって、第4金属部材167と樹脂材料部164との投影接触面積は、同金属部材167とスタック1との投影接触面積(スタック1の積層方向における端面の投影面積)よりも大きく設定されている。これによりバネ8のバネ荷重が大きいときであっても、樹脂材料部164への面圧が低減される。
更に本実施例によれば、第1エンドプレート13については、第1金属部材131の投影面積は、スタック1の積層方向の端面の投影面積よりも大きいことが望ましい。よって第1金属部材131と樹脂材料部135との投影接触面積は、スタック1の積層方向の端面の投影面積よりも大きいことが望ましい。そのためそのように設定されている。プレッシャプレート16については、第3金属部材161の投影面積は、スタック1の積層方向の端面の投影面積よりも大きいことが望ましい。よって、第3金属部材161と樹脂材料部164との投影接触面積は、スタック1の積層方向の端面の投影面積よりも大きいことが望ましい。このためそのように設定されている。この場合、樹脂材料部135,164への面圧が低減される。
図1から理解できるように、第1エンドプレート13については、第1金属部材131の投影面積、つまり、第1金属部材131と樹脂材料部135との投影接触面積は、同金属部材131と荷重印加要素であるバネ8との接触面積(荷重印加要素の着座面積)よりも大きい。この場合、バネ8のバネ荷重が大きいときであっても、樹脂材料部135への面圧が低減される。また、プレッシャプレート16については、第3金属部材161の投影面積、つまり、第3金属部材161と樹脂材料部164との投影接触面積は、同金属部材161と荷重印加要素であるバネ8との接触面積(荷重印加要素の着座面積)よりも大きい。これによりバネ8のバネ荷重が大きいときであっても、樹脂材料部164への面圧が低減される。
ここで、金属部材131,161は、荷重印加要素であるバネ8が着座するものである。このような金属部材131,161の面方向に沿った断面積に対する荷重印加要素の着座面積の割合としては、20%(5:1)または14.3%(7:1)とすることができる。金属部材131,161の面方向に沿った断面積に対する荷重印加要素の着座面積の割合としては、50%以下が望ましい。殊に30%以下、20%以下が望ましい。
図3〜図6は実施例2を示す。本実施例は実施例1と基本的には同様の構成、作用効果を有する。図3および図4に示すように、第1エンドプレート13の第1金属部材131は、Lの字形状にほぼ90度曲成された第1曲成部138をもち、断面コの字形状とされている。第1曲成部138とテンション部材2との間には樹脂層135cが形成されている。第1曲成部138は第1雌螺子部51X(被取付部)をもつ。
そして図4に示すように、ボルト状の取付具60をテンション部材2の挿入孔23に挿入し、更に、取付具60の第1雄螺子部63を、第1エンドプレート13の第1金属部材131に形成されている第1曲成部138の第1雌螺子部51X(被取付部)に螺合させる。これによりテンション部材2の一端部2aは第1エンドプレート13に着脱可能に取り付けられている。
また図5に示すように、第2エンドプレート12の第2金属部材121は、Lの字形状にほぼ90度曲成された第2曲成部128をもち、断面コの字形状とされている。第2曲成部128とテンション部材2との間には樹脂層125cが形成されている。第2曲成部128は第2雌螺子部51Xをもつ。図5に示すように、ボルト状の取付具60をテンション部材の挿入孔23に挿入し、更に、取付具60の第2雄螺子部63を、第2エンドプレート12の第2金属部材121に形成されている第2曲成部128の第2雌螺子部51Xに螺合させる。これによりテンション部材2の他端部2cは第2エンドプレート12に着脱可能に取り付けられている。
図6は第1エンドプレート13の第1金属部材131をインサート成形する過程を示す。図6に示すように、第1金属部材131を成形型700のキャビティ701内に配置する。この場合、第1金属部材131の第1曲成部138の第1雌螺子部51Xにボルト状の取付具60の第1雄螺子部63を予め螺合させておく。その理由としては、第1雌螺子部51Xに樹脂が流れないようにするためである。そして、流動性をもつ樹脂材料をこれが第1金属部材131を覆うように成形型700のキャビティ701に装填し固化させる。これにより第1金属部材131が第1樹脂材料部135にインサート成形され、第1エンドプレート13が形成される。この場合、第1エンドプレート13の第1金属部材131自体が取付具60を締結する締結機能を有するため、部品点数の削減を図り得る。第2エンドプレート12も同様に成形できる。
図7は実施例3を示す。本実施例は実施例1と基本的には同様の構成、作用効果を有する。図7に示すように、第1エンドプレート13の第1金属部材131は、第1曲成部138をもち、断面コの字形状とされている。第1曲成部138には、第1雌螺子部51Cをもつナット状の被取付部5Cが溶接、半田付けまた接着、圧入等で固定されている。そして、図7に示すように、ボルト状の取付具60をテンション部材2の挿入孔23、第1樹脂材料部135の連通孔139に挿入し、更に、取付具60の第1雄螺子部63を、ナット状の被取付部5Cの第1雌螺子部51C(被取付部)に螺合させる。これによりテンション部材2の一端部2aは第1エンドプレート13に着脱可能に取り付けられる。テンション部材2の他端部2cを第2エンドプレート12に同様な構造で固定できる。
図8は実施例4を示す。図8に示すように、第1エンドプレート13の第1金属部材131のうちバネ8に対面する表面131aには、バネ座として機能する筒体85が溶接、半田付けまたは接着、圧入等で固定されている。プレッシャプレート16の第3金属部材161のうちバネ8に対面する表面161aには、同様に、筒体85Bが溶接、半田付けまたは接着、圧入等で固定されている。筒体85および筒体85Bは、金属製または硬質樹脂製であり、コイル状のバネ8の軸芯PAの回りにバネ8と同軸的にまたは実質的に同軸的に配置されている。
筒体85および筒体85Bはコイル状のバネ8を案内して保持するため、バネ8に対する保持性を高めることができる。なお、筒体85および筒体85Bにより第1金属部材131および第3金属部材161を補強する効果も期待できる。第2エンドプレート12に筒体を設けても良い。
図9は実施例5を示す。図9に示すように、第1エンドプレート13の第1金属部材131のうちバネ8に背向する表面131cには、筒体85Cが溶接、半田付け、接着、圧入等で固定されており、第1樹脂材料部135に埋設されている。プレッシャプレート16の第3金属部材161のうちバネ8に背向する表面161cには、筒体85Dが溶接、半田付け、接着、圧入等で固定されており、第3樹脂材料部164に埋設されている。
筒体85Cおよび筒体85Dは金属製または硬質樹脂製であり、コイル状のバネ8の軸芯PAの回りにバネ8と同軸的にまたは実質的に同軸的に配置されており、バネ8の荷重に基づく負荷を受ける。なお、筒体85Cおよび筒体85Dにより第1金属部材131および第3金属部材161を補強する効果も期待できる。第2エンドプレート12の第2樹脂材料部125に埋設されるように筒体を設けても良い。
図10(A)(B)は実施例6を示す。図10(A)に示すように、第1エンドプレート13の第1金属部材131のうちバネ8に対面する部分の壁131mは、コイル状のバネ8に向けて円筒形状にプレス成形により張り出されている。これにより円筒形状をなす筒体85Eが、バネ8の軸芯PAの回りにバネ8と同軸的にまたは実質的に同軸的に成形されている。張り出し成形部分は加工硬化により強化されているため、バネ8の荷重を良好に受けることができる。
図10(A)に示すように、プレッシャプレート16の第3金属部材161のうちバネ8に対面する部分の壁161mは、バネ8に向けて円筒形状にプレス成形により張り出されている。これにより円筒形状をなす筒体85Fが、バネ8の軸芯PAの回りにバネ8と同軸的にまたは実質的に同軸的に成形されている。張り出し成形部分は加工硬化により強化されているため、バネ8の荷重を良好に受けることができる。筒体85Eにより、第1エンドプレート13を構成する第1金属部材131と第1樹脂材料部135との接合面積が増加するので、一体性が向上する。筒体85Fにより、プレッシャプレート16を構成する第3金属部材161と第3樹脂材料部164との接合面積が増加するので、一体性が向上する。
また図10(B)に示すように、バネ8の軸芯PAの回りにバネ8と同軸的にまたは実質的に同軸的となるように、金属製の第1金属部材131の壁131mをプレス成形により張り出して筒体86Hが形成されている。筒体86Hの内部に、バネ8の長さ方向の一端部を収容し、バネ座として使用している。また、バネ8の軸芯PAの回りにバネ8と同軸的にまたは実質的に同軸的となるように、プレッシャプレート16の金属製の第3金属部材161の壁161mをプレス成形により張り出して筒体86Kが形成されている。筒体86Kの内部に、バネ8の長さ方向の他端部を収容し、バネ座として使用している。第1金属部材131および第3金属部材161の厚みが薄いときであっても、張り出し成形した壁131m,161mは、加工硬化により強化されているため、バネ8の荷重を良好に受けることができる。
図11〜図13は実施例7を示す。図11に示すように、第1エンドプレート13の第1金属部材131のうちバネ8に背向する表面131cには、第1補強リブ87fが溶接、半田付け等で固定されている。第2エンドプレート12の第2金属部材121のうちスタック1に背向する表面121cには、第2補強リブ87sが溶接、半田付け等で固定されている。プレッシャプレート16の第3金属部材161のうちバネ8に背向する表面161cには、第3補強リブ87tが溶接、半田付け等で固定されている。
これによりバネ8の荷重が大きいときであっても、あるいは、第1金属部材131、第2金属部材121および第3金属部材161の厚みを薄くするときであっても、第1金属部材131、第2金属部材121および第3金属部材161の過剰変形が抑制される。
更に、図13はテンション部材2Mの平面図を示す。図14はテンション部材2Mを下から視認した斜視図を示す。図13および図14に示すように、テンシン部材2Mはバネ8による荷重を受けるものであり、スタック1の積層方向(矢印X方向)に沿って延設された平板状をなすテンション部材本体20と、テンション部材本体20の一方の端側に一体的に設けられた鍔状の係合部4と、テンション部材本体20の他方の端側に一体的に設けられた鍔状の係合部3とを有する。
図14に示すように、テンション部材2のうち矢印X方向の一方側には、2つの係合部4が鍔状に形成されている。テンション部材2のうち矢印X方向の他方側には、2つの係合部3が鍔状に形成されている。
図11および図12に示すように、係合部3は、スタック1の端部に相当する第2エンドプレート12の隅角部12mにそれぞれ係合可能とされている。係合部4は、スタック1の端部に相当する第1エンドプレート13の隅角部13mにそれぞれ係合可能とされている。なお、係合部3および係合部4は、テンション部材本体20に対して曲成状態に鍔状に形成されている。
図13および図14に示すように、係合部3は、端面鍔部31と側面鍔部32とを有する。係合部4は、端面鍔部41と側面鍔部42とを有する。側面鍔部32は斜辺部32xをもつ。側面鍔部42は斜辺部42xをもつ。斜辺部32xおよび斜辺部42xは、テンション部材本体20に向かうにつれて互いに接近するように傾斜している。図14において、矢印H方向は、テンション部材2のテンション部材本体20の表面に対して垂直方向を示す。矢印H方向と平行な方向に沿って一つの係合部3を視認するとき、係合部3を構成する端面鍔部31と側面鍔部32とは、Lの字形状をなしている。2つの係合部3の端面鍔部31同士は一体的に接続されており、テンション部材2の短辺2s側に配置されている。従って、矢印H方向と平行な方向に沿って二つの係合部3を視認するとき、二つの第1係合部3を構成する端面鍔部31と側面鍔部32とは、コの字形状をなしている。
また図14に示すように、矢印H方向と平行な方向に沿って一つの係合部4を視認するとき、係合部4を構成する端面鍔部41と側面鍔部42とは、Lの字形状をなしている。2つの係合部4の端面鍔部41同士は一体的に接続されており、テンション部材2の短辺2s側に配置されている。従って、矢印H方向と平行な方向に沿って二つの係合部3を視認するとき、二つの係合部4を構成する端面鍔部41と側面鍔部42とは、コの字形状をなしている。
図13に示すように、テンション部材2の各長辺2p側には、切欠状の開口2rが形成されている。開口2rにより、テンション部材本体20の幅D1は、テンション部材2の短辺2sの幅D2よりも小さくされている。テンション部材2の材質は特に限定されず、金属でも良いし、樹脂でも良い。
組付時には、先ず、図11に示すように、セル積層体11、エンドプレート12,13等を組み付けてスタック1を形成する。その後、スタック1に2つのテンション部材2をスタック1の上方および下方(図11に示す矢印S1方向)から嵌め込んで被着させる。この結果、テンション部材2はスタック1の上面1u側および下面1d側に被着される。
本実施例によれば、図11に示すように、一つのテンション部材2をスタック1に装備すれば、テンション部材2に形成されている2つの係合部3の端面鍔部31により、スタック1の積層方向(矢印X方向)における他方側の第2エンドプレート12の2つの隅角部12mをそれぞれ保持することができる。また、図11に示すように、テンション部材2に形成されている2つの係合部4の端面鍔部41により、スタック1の積層方向(矢印X方向)における一方側の第1エンドプレート13の2つの隅角部13mを保持することができる。
本実施例によれば、図13および図14に示すように、テンション部材2の係合部3において、端面鍔部31と側面鍔部32とが一体的に接合されているため、端面鍔部31は側面鍔部32により補強されている。この結果、端面鍔部31の拡開方向(図11に示す矢印X1方向)への変位を側面鍔部32が抑制できる。またテンション部材2の係合部4において、端面鍔部41と側面鍔部42とが一体的に接合されているため、端面鍔部41は側面鍔部42により補強されている。この結果、端面鍔部41の拡開方向(矢印X2方向)への変位を側面鍔部42が抑制できる。これによりスタック1のセル10に適切な圧接力を与えるのに有利である。
図15は実施例8を示す。図15に示すように、第1エンドプレート13は、プレート状の第1金属部材131と、第1金属部材131を保持する第1樹脂材料部135とで形成されている。第1金属部材131は、バネ8E側の外面に露出するように第1樹脂材料部135に埋設されている。第1樹脂材料部135はバネ8Eに対して反対側に配置されており、バネ8Eによる荷重を受けた第1金属部材131を第1金属部材131の背面131rから支持する。このためバネ8Eによる荷重が第1エンドプレート13に作用するものの、バネ8Eによる荷重が第1樹脂材料部135に直接的に作用することが抑制される。第1樹脂材料部135のクリープ変形、へたり等が抑制される。従って第1エンドプレート13は樹脂を用いて形成されているにもかかわらず、バネ8Eによる荷重が長期にわたり第1エンドプレート13に安定的に受けられる。バネ8Eは、複数の板バネ8を積層させた板バネ構造とされている。
図15に示すように、第1エンドプレート13の第1金属部材131には、雌螺子部51Eをもつ螺孔53Eで形成された第1被取付部5Eが形成されている。螺孔53Eは第1金属部材131を厚み方向に貫通する。第1エンドプレート13の第1樹脂材料部135にも、螺孔53Eに連通する連通孔139Eが形成されている。テンション部材2の端面鍔部41にも挿入孔23Eが形成されている。挿入孔23E、連通孔139E、螺孔53Eは、積層方向(矢印X方向)に貫通している。
図15に示すように、ボルト状の取付具60をテンション部材2Mの挿入孔23Eに挿入し、更に取付具60の第1雄螺子部63を連通孔139Eを介して第1金属部材131の第1被取付部5Eの螺孔53Eに螺合させる。これによりテンション部材2Mの一端部2aは、第1エンドプレート13の第1金属部材131に着脱可能に取り付けられている。テンション部材2Mの他端部についても同様に第2エンドプレート12に取り付けることができる。
図15に示すように、テンション部材2Mに形成されている係合部4の端面鍔部41により、スタック1の積層方向(矢印X方向)における一方側の第1エンドプレート13の2つの隅角部13mを保持することができる。本例においても、実施例1と同様のプレッシャプレート16が設けられている。プレッシャプレート16の第3樹脂材料部164によりアノードとカソードとのショートが防止されている。
図16は実施例9を示す。図16に示すように、第1エンドプレート13は、プレート状の第1金属部材131と、第1金属部材131を保持する第1樹脂材料部135Fとで形成されている。第1樹脂材料部135Fは、ガラス繊維等の補強繊維を配合した樹脂で形成されており、補強されている。
バネ8の荷重が大きいとき、あるいは、第1金属部材131の厚みが薄いとき、バネ8による荷重により、第1金属部材131ひいては第1エンドプレート13は湾曲する方向(矢印R1方向)に反る傾向がある。そこで、第1金属部材131のうちバネ8に対面する表面131aには、補強リブ89が設けられている。この場合、第1エンドプレート13が矢印R1方向に湾曲するとき、補強リブ89の長さが収縮する方向に、補強リブ89に圧縮力が作用する。一般的には部材は引張力よりも圧縮力に対して強い。このため、バネ8の荷重が大きいときであっても、補強リブ89により第1エンドプレート13の反りを抑えるのに有利である。補強リブ89はバネ8と干渉しない位置に設ける。第2エンドプレート12を同様な構造としても良い。
(その他)
本発明は上記しかつ図面に示した実施例のみに限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施できる。上記した実施例では、第1エンドプレート13とセル積層体11との間にプレッシャプレート16およびバネ8(荷重印加要素)が設けられている構造が採用されているが、この構造に限らず、または、この構造と共に、第2エンドプレート12とセル積層体11との間にプレッシャプレート16およびバネ8が設けられている構造としても良い。
上記した記載からの次の技術的思想も把握される。
・複数のセルを厚み方向に積層して形成されたセル積層体と、セル積層体の積層方向の一端側に設けられた第1エンドプレートと、セル積層体の積層方向の他端側に設けられた第2エンドプレートと、第1エンドプレートとセル積層体との間、および/または、第2エンドプレートとセル積層体との間に設けられ、セル積層体のセル積層方向に荷重を印加してセル同士を接近させる荷重印加要素とを具備する燃料電池スタック装置において、第1エンドプレートおよび第2エンドプレートのうちの少なくとも一方は、金属で形成され荷重印加要素と接触している金属部材と、金属部材を保持する樹脂材料部とを備えていることを特徴とする燃料電池スタック装置。セル積層体と第1エンドプレートとの間にプレッシャプレートを設けることができる。
本発明は例えば車両用、定置用、電気機器用、電子機器用等の燃料電池システムに利用できる。
実施例1に係り、燃料電池スタック装置の断面図である。 実施例1に係り、テンション部材をエンドプレートに取り付けている構造を示す部分断面図である。 実施例2に係り、燃料電池スタック装置の断面図である。実施例1に係り、テンション部材の平面図である。 実施例2に係り、テンション部材を第1エンドプレートに取り付けている構造を示す部分断面図である。 実施例2に係り、テンション部材を第2エンドプレートに取り付けている構造を示す部分断面図である。 実施例2に係り、第1エンドプレートをインサート成形する過程を示す部分断面図である。 実施例3に係り、テンション部材を第1エンドプレートに取り付けている構造を示す部分断面図である。 実施例4に係り、第1エンドプレートとプレッシャープレートとの間に配置されているバネ付近を拡大して示す部分断面図である。 実施例5に係り、第1エンドプレートとプレッシャープレートとの間に配置されているバネ付近を拡大して示す部分断面図である。 (A)(B)は実施例6に係り、第1エンドプレートとプレッシャープレートとの間に配置されているバネ付近を拡大して示す部分断面図である。 実施例7に係り、燃料電池スタック装置の断面図である。 実施例7に係り、テンション部材をエンドプレートに取り付けている構造を示す部分断面図である。 実施例7に係り、テンション部材の平面図である。 実施例7に係り、テンション部材の斜視図である。 実施例8に係り、テンション部材をエンドプレートに取り付けている構造を示す部分断面図である。 実施例9に係り、第1エンドプレートを示す断面図である。
符号の説明
1はスタック、10はセル、11は積層体、12は第2エンドプレート、121は第2金属部材、125は第2樹脂材料部、128は曲成部、13は第1エンドプレート、131は第1金属部材、135は第1樹脂材料部、138は曲成部、16はプレッシャープレート、161は第3金属部材、164は第3樹脂材料部、167は第4金属部材、2はテンション部材、5は被取付部、60は取付具、8はバネ(荷重印加要素)、85は筒体(バネ座)を示す。

Claims (5)

  1. 複数のセルを厚み方向に積層して形成されたセル積層体と、
    前記セル積層体の積層方向の一端側に設けられた第1エンドプレートと、
    前記セル積層体の積層方向の他端側に設けられた第2エンドプレートと、
    前記第1エンドプレートと前記セル積層体との間、または、前記第2エンドプレートと前記セル積層体との間に設けられたプレッシャプレートと、
    前記第1エンドプレートまたは前記第2エンドプレートと前記プレッシャプレートとの間に設けられ、前記セル積層体の前記セル積層方向に荷重を印加して前記セル同士を接近させる荷重印加要素とを具備する燃料電池スタック装置において、
    前記第1エンドプレート、前記第2エンドプレートおよび前記プレッシャプレートのうちの少なくとも一つは、
    金属で形成され前記荷重印加要素と接触している金属部材と、前記金属部材を保持する樹脂材料部とを備えていることを特徴とする燃料電池スタック装置。
  2. 請求項1において、前記金属部材は外面に露出するように前記樹脂材料部に埋設されており、前記樹脂材料部は前記荷重印加要素に対して反対側に配置されており、前記荷重印加要素による荷重を受けた前記金属部材を前記金属部材の背面から支持することを特徴とする燃料電池スタック装置。
  3. 請求項1または2において、前記荷重印加要素はバネ要素であり、前記金属部材は前記バネ要素を着座させるバネ座を有することを特徴とする燃料電池スタック装置。
  4. 請求項1〜3のうちのいずれか一項において、前記金属部材には補強リブが設けられていることを特徴とする燃料電池スタック装置。
  5. 請求項1〜4のうちのいずれか一項において、前記セル積層体の積層方向に延設されたテンション部材と、前記テンション部材を前記第1エンドプレートおよび/または前記第2エンドプレートに取り付ける取付具とを具備しており、
    前記金属部材は、前記取付具が取り付けられる被取付部をもつことを特徴とする燃料電池スタック装置。
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