JP2007253098A - 有害ガスの除害方法および除害装置 - Google Patents

有害ガスの除害方法および除害装置 Download PDF

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Abstract

【課題】除害塔に充填した除害剤を無駄なく使用することができ、除害剤の破過が迅速に検知可能であって、かつ除害処理の連続的な実施が可能であるとともに、安価で装置の小型化を図ることのできる有害ガスの除害方法およびこれを実現する除害装置を提供する。
【解決手段】有害ガスとの接触によって変色する検知剤30が装填される検知剤容器23と、検知剤30の前記変色を観察するための覗窓22とを備える検知窓20が設けられ、前記有害ガスを吸着して除害する除害剤41が充填される少なくとも二式以上の除害塔40a,40bが直列配置され、導入された有害ガスを前記二式以上の除害塔を通過させて除害する除害装置10であって、前記検知窓20が、それぞれの除害塔に対し、前記通過する有害ガスの流れ方向の上流側に設けられていることを特徴とする除害装置10。
【選択図】図1

Description

本発明は、処理ガス中に含まれる有害ガス成分を除害剤に吸着させて除去する除害方法および除害装置に関し、さらに詳しくは、除害剤を無駄なく使用して有害ガスを除去することのできる除害方法および除害装置に関する。
半導体製造工場等では、ヒ素やリンなどの水素化合物である揮発性無機水素化物、これらの水素原子をハロゲン原子やアルキル基等に置換したハロゲン化合物や有機化合物、フッ素や塩素などの酸性ガス、またはアンモニアやヒドラジンなどの塩基性ガスに代表される各種の有害ガスを使用している。これらの有害ガスを含む排ガスを大気中に排出する前には有害ガス成分の除害処理を行って無害化する必要がある。
かかる無害化処理としては、固体除害剤を充填した除害塔に排ガスを流通させ、有害ガス成分を除害剤に吸着させたり、除害剤の作用で分解したりする乾式除害方法が多く採用されている。しかしかかる方式の場合、単位量あたりの除害剤によって除害できる有害ガスの量には固有の限界があり、所定量を超える有害ガスを吸着または分解することはできない。すなわち一定量の除害剤が充填された除害塔によって除害処理することのできる有害ガスの量には限界があり、これを超える有害ガスが導入された場合には、かかる超過分については有害ガスが除害されることなく除害塔を通過してしまう、いわゆる破過現象が生じることになる。
そこで未除害の有害ガスの漏出を防止するため、除害剤の破過の有無を絶えず監視し、除害塔が除害能力を失う前にその運転を停止し、除害剤を交換またはリフレッシュするなどして更新する必要がある。そこで従来は、主として以下の2つの方法のいずれかによって除害剤の破過の有無を検知していた。
1)有害ガスとの接触によって変色する検知剤を、主除害剤層と予備除害剤層との間に層状に充填し、その変色を、覗窓を通じて目視またはカラーマークセンサー等によって観察することで主除害剤層の破過を検知する方法(下記特許文献1参照)。
2)除害剤を充填した除害塔を前段と後段とに直列に配置し、後段の除害塔の重量が増加し始めることを検知するか(下記特許文献2参照)、または除害塔同士の間にガス検知器を設置することにより前段の除害塔の破過を検知する(例えば下記特許文献3参照)方法。
特開平10−2894号公報 特開平7−185256号公報 特開2002−267606号公報
しかし、上記特許文献1に記載の検知方法については、主除害剤層の破過が検知剤によって迅速に検知されてただちに除害装置が停止された場合は、予備除害剤層がまったく使用されることなくこれを更新することとなるため、除害剤の無駄が生じる。一方、予備除害剤層を設けないか、またはその量を減じて充填した場合は、除害塔内の有害ガスの流れに偏流が生じたときに検知剤の変色の検知遅れが生じ、予備除害剤層が既に破過して有害ガスが漏出する虞が生じるという問題が生じる。
かかる問題は、仮に主除害剤層と予備除害剤層が充填された同様の除害塔を直列多段に設けた場合であっても、両者の間に充填される検知剤によって主除害剤層の破過を検知する限り同様に生じうる問題である。
また上記特許文献2に記載の検知方法については、後段の除害塔の重量を測定することでその除害剤が有害ガスを吸着し始めたか否かを知ることにより、前段の除害剤の破過を検知するという原理に基づくものであることから、そもそも検知精度が高くない。なぜならば、後段の除害塔には、これを通過する際に生じる圧力損失に相当する荷重が処理ガスから常に負荷されているところ、特別な調圧装置を介することなく処理ガスが後段の除害塔に導入される該発明の場合は、ロードセル等による後段の除害塔の重量の測定結果には常に相当の揺らぎを伴うことになる。したがって、前段の除害剤の破過によって有害ガスが後段に流れ込んだことをその重量の増加によって検知する場合、除害塔のわずかな重量の変化は上記揺らぎに埋没するため、後段の除害塔の明確な重量の増加が検知された時点では、その遥か以前に前段の除害剤が破過していることとなる。すなわち前段の除害塔の破過の発生から、後段によるその検知までのタイムラグは相当なものとなる。
一方、上記特許文献2に記載の処理装置の如き直列式の除害装置を連続的に運転するためには、前段に次いで後段の除害剤が破過する前に、既に破過した前段の除害剤を更新して後段の除害塔の下流側に設置しなければならないことから、前段の破過の上記検知遅れは、後段の除害可能時間の拡大、すなわち後段の除害塔に充填すべき除害剤の量の増大をもって補う必要があり、装置の大型化を引き起こすという本質的な問題がある。
また上記特許文献3に記載の検知方法は、特殊なガス濃度計測器と警報機とを組み合わせた破過検知器によって除害装置の破過を検知するものであるため、装置の大型化とコストアップを引き起こす。また破過検知器として一般的なガス検知器を用いた場合は検知器のセンサーの劣化が著しく、破過した除害剤を更新するたびに検知器を交換する必要があるため、除害装置の連続運転にも支障を及ぼすという問題がある。これは、ガス検知器とは本来そのガスが無いことを確認するための機器であって高濃度ガスに連続的に曝露することを前提に作られるものではないため、前段の除害剤の破過によって流入する高濃度の有害ガスを一般的なガス検知器で検知した場合、センサーの感度低下は避けられず、その交換なしにはすぐに有害ガスが検知不能となる虞があるためである。また高濃度の有害ガスの連続曝露に耐え得る特別なセンサーを用いることは当然にコストアップが生じる問題がある。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、除害塔に充填した除害剤を無駄なく使用することができ、除害剤の破過が迅速に検知可能であって、かつ除害処理の連続的な実施が可能であるとともに、安価で装置の小型化を図ることのできる有害ガスの除害方法およびこれを実現する除害装置を提供することを目的とする。
本発明にかかる有害ガスの除害方法および除害装置は、除害塔が前段と後段とに直列配置された除害装置において、前段の除害塔に充填された除害剤の破過の発生を、後段の除害塔に設けた検知剤の変色の有無によって検知するというまったく新しい技術思想に基づいてなされたものである。
すなわち本発明にかかる有害ガスの除害方法は、
(1)有害ガスを吸着して除害する除害剤が充填された第一および第二の除害塔が直列に配置され、少なくとも第二の除害塔には前記有害ガスとの接触により変色する検知剤が設けられてなる除害装置によって前記有害ガスを除害する除害方法であって、
前記有害ガスが導入される第一の除害塔に充填された除害剤の破過を、第二の除害塔に設けられた前記検知剤の変色をもって検知することを特徴とする有害ガスの除害方法;
(2)第二の除害塔に設けられた検知剤の少なくとも一部が、第二の除害塔に充填された除害剤に対し、有害ガスの流れ方向の上流側に設けられている上記(1)に記載の除害方法;
(3)第二の除害塔に設けられた検知剤によって第一の除害塔に充填された除害剤の破過が検知された場合には、第二の除害塔に有害ガスが導入されるよう有害ガスの流路を切り換えることを特徴とする上記(1)または(2)に記載の除害方法;
を要旨とする。
また本発明にかかる有害ガスの除害装置は、
(4)有害ガスとの接触によって変色する検知剤が装填される検知剤容器と、検知剤の前記変色を観察するための覗窓とを備える検知窓が設けられるとともに、前記有害ガスを吸着して除害する除害剤が充填される除害塔が少なくとも二式以上直列に配置され、導入された有害ガスを前記二式以上の除害塔を通過させて除害する除害装置であって、
前記検知窓が、それぞれの除害塔に対し、前記通過する有害ガスの流れ方向の上流側に設けられていることを特徴とする除害装置;
(5)有害ガスとの接触によって変色する検知剤が装填される検知剤容器と、検知剤の前記変色を観察するための覗窓とを備える検知窓が設けられるとともに、前記有害ガスを吸着して除害する除害剤が充填された除害塔が少なくとも二式以上直列に配置され、導入された有害ガスを前記二式以上の除害塔を通過させて除害する除害装置であって、
前記除害塔の内部には、前記通過する有害ガスの流れ方向について、前記充填された除害剤よりも上流側に処理ガス貯留空間が形成されており、
前記検知剤容器の少なくとも一部が、処理ガス貯留空間に露出していることを特徴とする除害装置;
(6)直列に配置された第一および第二の除害塔を少なくとも備え、有害ガスを含む処理ガスが導入される上記(4)または(5)に記載の除害装置であって、
第一の除害塔に処理ガスを導入し、該第一の除害塔から排出された処理ガスを第二の除害塔に導き、該第二の除害塔から排出された処理ガスを系外に導出する第一ガスラインと、
第二の除害塔に処理ガスを導入し、該第二の除害塔から排出された処理ガスを第一の除害塔に導き、該第一の除害塔から排出された処理ガスを系外に導出する第二ガスラインと、
処理ガスの流路を前記第一ガスラインまたは第二ガスラインに切り換える切換手段とを備える除害装置;
を要旨とする。
さらに本発明においては、
(7)第二の除害塔に有害ガスの流路を切り換えたのち、第一の除害塔に充填された除害剤を更新することを特徴とする上記(3)に記載の除害方法;
(8)有害ガスとの接触により変色する検知剤を第一の除害塔に設けるとともに、第二の除害塔に充填された除害剤の破過を、前記第一の除害塔に設けられた検知剤の変色をもって検知することを特徴とする上記(7)に記載の除害方法;
(9)第一ガスラインが、第一の除害塔に処理ガスを導入する配管と、第一および第二の除害塔を連通する配管と、第二の除害塔から排出された処理ガスを系外に導出する配管とからなり、
第二ガスラインが、第二の除害塔に処理ガスを導入する配管と、第二および第一の除害塔を連通する配管と、第一の除害塔から排出された処理ガスを系外に導出する配管とからなり、
切換手段が、有害ガスを含む処理ガスが導入される流路を、第一または第二の除害塔に切り換える機能と、第一の除害塔から排出される処理ガスの流路を第二の除害塔または系外に切り換える機能と、第二の除害塔から排出される処理ガスの流路を第一の除害塔または系外に切り換える機能とを少なくとも備える一以上の切換弁である上記(6)に記載の除害装置;
(10)検知窓が、除害塔に着脱可能に装着されている上記(4)から(6)または(9)のいずれかに記載の除害装置;
(11)覗窓の処理ガス接触面が、除害塔の内壁面位置と一致するか、または該位置よりも除害塔の中心側に設けられている上記(4)から(6)、(9)または(10)のいずれかに記載の除害装置;
によっても上記課題を解決し、本発明の目的を達成することができる。
本発明にかかる有害ガスの除害方法および除害装置は、除害塔に充填された除害剤の破過を、当該除害塔ではなく、直列に配設された後段の除害塔に設けられた検知窓等によって観察および検知するものである。これにより、前段・後段とも除害塔に予備除害剤層を充填する必要がなく、前段の除害塔に充填された除害剤が完全に破過してからこれを検知することができるため、未使用のまま残される除害剤の無駄が排除される。
なお、充填された除害剤の破過の検知を、当該除害塔においてその除害剤の下流側にて行う場合は、除害剤の内部を流通する有害ガスに偏流が生じた際に検知剤の反応遅れが生じて検知漏れが発生する虞があるところ、本発明にかかる除害方法および除害装置のように、有害ガスが導入される導入口の近傍に検知剤を設けることにより、検知剤の周囲には有害ガスの偏流が生じることがなく、検知剤が迅速かつ確実に変色反応を呈することが期待される。
また本発明によれば、検知窓に充填された検知剤の変色を目視等で観察することで前段の除害剤の破過をただちに検知することができるため、例えば除害塔の重量を測定して行う従来の検知方法に比べ、ガスの流速や圧力の揺らぎによることなく破過現象の発生を迅速かつ確実に検知することができる。このため各段の除害塔に充填すべき除害剤の量を抑えることができ、除害塔および除害装置全体のスケールダウンが可能であるとともにハンドリング性が向上する。
さらに、後段に設けられた検知剤の変色によって前段の除害剤の破過を検知する本発明によれば、高濃度の有害ガスの曝露によって高価なガス検知器を汚損することがなく、前段の破過の検知に供された後段の検知剤は、後段の除害剤が破過した際にこれとともに更新すればよいことから除害作業を途中で中断する必要がなく、除害処理の連続実施が可能となり、また作業性およびコスト性に優れる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を用いて具体的に説明する。ただし本発明においては、上記手段を具現し、また上記効果を奏するものである限り、直列に配設された除害塔同士を連通する配管の具体的な構成や、ガスの流路を切り換えるための切換弁の具体的な組み合わせまたは配置位置などについては以下の実施の形態に限定されるものではない。
<除害装置の系統図および除害方法について>
図1は本発明の実施の形態にかかる有害ガスの除害装置の系統図である。またかかる除害装置により、本発明にかかる有害ガスの除害方法が実現される。ただし、同図における上下方向は、除害装置の設置空間内の鉛直または水平方向を何ら意味するものではなく、また除害塔を通過する有害ガスの流れ方向が鉛直上方から下方に向かうダウンフローであるか、逆に鉛直下方から上方に向かうアップフローであるかについても限定されない。このほか、ガスの入口と出口を除害塔の一端側にともに形成し、除害塔内に有害ガスの流路をU字状などに形成してもよく、除害塔の設置形態を縦置き型とするか横置き型とするかについても任意である。これらのいずれを選択したとしても、当業者であれば有害ガスの流れ方向および切換弁の一次側/二次側のインタフェースを適宜設定することで、本発明にかかる有害ガスの除害装置および除害方法を実現することができる。
本発明にかかる除害装置は、少なくとも二式以上の直列に配置された除害塔と、これらを連通する配管と、ガスの流路を切り換える切換手段とを有している。本実施の形態においては、除害装置10は第一の除害塔(以下、第一除害塔という。)40aおよび第二の除害塔(以下、第二除害塔という。)40bを有するものとするが、さらに第三や第四の除害塔を直列に配置しても、または直列に配置される各段の除害塔を、それぞれ互いに並列に接続された複数台の除害塔により構成してもよい。
第一,第二除害塔40a,40bには、有害ガスとの接触によって変色する検知剤30a,30bが装填される通気性の検知剤容器と、検知剤の前記変色を観察するための覗窓とを備える検知窓20a,20bがそれぞれ設けられ、また第一,第二除害塔40a,40bの内部には、有害ガスを吸着して除害する除害剤41a,41bがそれぞれ充填されている。
すなわち除害装置10は、導入された有害ガスを二式以上の直列に配置された除害塔を通すことで吸着除去する直列多塔式の除害装置である。
除害装置10は、半導体製造装置などから排出された有害ガスを導入する開閉弁50aと、窒素などの希釈ガスを有害ガスに混合して所定の流量の処理ガスを生成するための流量調整弁50bとを備える。処理ガスの圧力を圧力計51でモニタし、所定の全圧が維持されるよう流量調整弁50bの開閉を制御するとよい。希釈ガスとしては、窒素、水素、アルゴンまたはヘリウムなどが一般的である。なお本発明において希釈ガスの供給は任意であり、「有害ガスを含む処理ガス」とは、一種または二種以上の有害ガスと無害のガスとが混合してなる場合と、一種または二種以上の有害ガスのみからなる場合とを含む。
有害ガスの除害処理が連続的に行われた場合、除害塔に充填された除害剤は有害ガスの入口側から徐々にその除害能力を失い、いずれは除害塔全体に破過現象が生じる。本実施の形態にかかる除害装置10においては、除害剤の破過の発生を検知するための検知窓20a,20bを、第一,第二除害塔40a,40bに対し、通過する有害ガスの流れ方向の上流側にそれぞれ設けてなることを特徴とする。
本実施の形態にかかる除害装置10は、導入された処理ガスの流路として2本のガスラインを備えている。具体的には、第一除害塔40aに処理ガスを導入し、該第一除害塔40aから排出された処理ガスを第二除害塔40bに導き、該第二除害塔40bから排出された処理ガスを系外に導出する第一ガスライン11(図1参照)と、第二除害塔40bに処理ガスを導入し、該第二除害塔40bから排出された処理ガスを第一除害塔40aに導き、該第一除害塔40aから排出された処理ガスを系外に導出する第二ガスライン12(図3参照)である。
処理ガスの流路を切り換える切換手段として、本実施の形態にかかる除害装置10では、一次側と二次側とをそれぞれ二つずつ備える二式の四方弁15および16を組み合わせることでこれを実現している。
また第一ガスライン11は、前段にあたる第一除害塔40aに処理ガスを導入する配管と、第一除害塔40aの排出口と後段にあたる第二除害塔40bの導入口とを連通する配管と、第二除害塔40bから排出された処理ガスを系外に導出する配管とからなる。
一方、第二ガスライン12は、前段にあたる第二除害塔40bに処理ガスを導入する配管と、第二除害塔40bの排出口と後段にあたる第一除害塔40aの導入口とを連通する配管と、第一除害塔40aから排出された処理ガスを系外に導出する配管とからなる。なお、第一および第二ガスラインは切換手段によって切り換えられて選択的に用いられるため、上記配管の一部または全部が本実施の形態のように両ガスラインに共通して用いられるものであってもよく、また当然ガスラインごとに個別の配管を設けてもよい。
図1の矢印は、第一ガスライン11にしたがって処理ガスが除害装置10を流通し、除害処理が施された上で系外に導出される様子を示している。
第一ガスライン11は、除害装置10に導入された処理ガスを、
(1)四方弁15を介して第一除害塔40aの導入口46aに導き、
(2)第一除害塔40aに充填された除害剤41aを通過させることで除害処理を施し、
(3)第一除害塔40aの排出口47aから排出された処理ガスを四方弁16、逆止弁17および四方弁15を介して第二除害塔40bの導入口46bに導き、
(4)第二除害塔40bの排出口47bから排出された処理ガスを、四方弁16を介して系外に導出する流路である。
有害ガスを含む処理ガスが第一除害塔40aに導入されると、充填された除害剤41aのうち、もっとも上流側(表面側)に位置するものから順に有害ガスを吸着除去し、処理ガスを無害化していく。このとき、第一除害塔40aには処理ガスの流れ方向の上流側に処理ガス貯留空間42aとして空隙部が画成され、該空間に検知窓20aの検知剤容器が露出していることから、有害ガスを含む処理ガスが除害装置10に導入された場合、検知剤容器に装填された検知剤30aは速やかに該有害ガスと接触して変色反応を呈し、有害ガスの導入が覗窓22aを通じて外部から視認される。
除害剤41aは、有害ガスの吸着除害反応を行うとその上流側から徐々に除害能力を失い、未だ有害ガスと接触せず除害処理に供されていないフレッシュな除害剤との境目(以下、「破過ライン」という。)45は第一除害塔40aの下流側に進行していく。破過ライン45は、三次元的には除害塔の中心近傍が下流側にやや突出しつつ全体としてほぼフラットな曲面状となることが一般的であり、これを側面または正面から観察すると同図に模式的に示すようにやや下流側に凸の曲線状となる。ただし、破過ライン45の形状は除害剤の局所的な充填密度や、有害ガスと除害塔の内壁面との親和性などによって揺らぎをもつ。
一方、除害塔の内部下方には、処理ガスの通過可能なステンレスメッシュ43a(43b)などの仕切り部材が張架され、充填された除害剤41a(41b)の落下を防止しつつその下方に除害ガス貯留部44a(44b)を画成している。除害ガス貯留部44a(44b)には、除害剤を通過した処理ガスが一時的に貯留され、圧力が安定化された状態で排出口47a(47b)から配管を通じて四方弁16へと送られる。
破過ライン45がステンレスメッシュ43aに到達すると除害剤41aは破過したこととなり、以後、処理ガス中の有害ガス成分は第一除害塔40aでは十分には除害されず四方弁16、逆止弁17および四方弁15を通じて第二除害塔40bに流入する。しかし、第二除害塔40bにはフレッシュな除害剤41bが充填されているため、第二除害塔40bにて有害ガスは除害され、処理ガスは無害化されて四方弁16および開閉弁50dを介して除害装置10の系外に導出される。なお、前段と後段の除害塔に充填された除害剤がともに破過する虞がある場合などは、開閉弁50dを閉止することで除害装置10を安全に停止することができる。
第二除害塔40bには、その上流側に検知剤30bが装填された検知窓20bが設けられているため、有害ガスが第二除害塔40bに流入するとただちに検知剤30bと接触して変色反応を引き起こし、第一除害塔40aの破過が検知される。
このように、第一除害塔40aの破過を第二除害塔40bの上流側に設けた検知剤30bの変色をもって検知するという本発明の除害方法は、前段の除害塔に現に破過が生じたことを後段によって検知する方式であるため、充填された除害剤の一部が未使用のままこれを更新する無駄がない。また該方法によれば、第二除害塔40bの除害剤よりも上流位置で検知剤と有害ガスとが接触し、また検知剤の変色の発生が目視またはカラーマークセンサーなどにより観察されるため、有害ガスを含む処理ガスの偏流の影響を受けることがなく、かつ後段の除害塔の重量増加の発生をモニタする従来の除害方法などに比べて迅速かつ確実に前段の破過を検知することができる。
第一除害塔40aの破過が検知窓20bによって検知された場合には、次に、第二除害塔40bが前段となり、処理ガスがまず第二除害塔40bの導入口46bに導入されるようガスラインの切り換えを行う。これにより、有害ガスを第二除害塔40bによって除害処理している間に、除害装置10を停止することなく、第一除害塔40aの除害剤41aを交換またはリフレッシュするなどして更新することが可能となる。
図2に示す系統図は、第一除害塔40aを除害装置10から取り外し、内部に充填された除害剤41aおよび検知窓20aに装填された検知剤30aをともに交換している状態を示している。
具体的には、四方弁15の流路を切り換えて、除害装置10に導入される有害ガスを第二除害塔40bの導入口46bに導く。一方、四方弁16については図1と同様に、第二除害塔40bの排出口47bから排出される処理ガスを、開閉弁50dを通じて系外に導出する流路としている。なお、第二除害塔40bには所定量の除害剤41bが充填されており、破過ライン45が除害剤41bの下流端に設けられたステンレスメッシュ43bに到達するまでの所定時間は第二除害塔40bのみによって有害ガスを十分に除害することができるため、この間に第一除害塔40aの除害剤41aおよび検知剤30aを更新することによって有害ガスの除害処理を中断することなく継続的に実施することができる。
図3に示す系統図は、除害剤および検知剤が更新された第一除害塔40aが再び除害装置10に取り付けられ、第二除害塔40bの後段として設置された状態を示している。図2の状態と比較すると、第一除害塔40aの交換作業中にも除害処理が継続して行われたため破過ライン45は第二除害塔40bの下流側に進行しているものの、除害剤41bは未だ破過していない状態にある。
処理ガスの流路には第二ガスライン12が選択されている。すなわち四方弁16が切り換えられて、第二除害塔40bの排出口47bから排出される処理ガスが四方弁15へと導かれるよう変更され、除害装置10に導入された有害ガスを含む処理ガスを、
(1)四方弁15を介して第二除害塔40bの導入口46aに導き、
(2)第二除害塔40bに充填された除害剤41bを通過させることで除害処理し、
(3)第二除害塔40bの排出口47bから排出された処理ガスを四方弁16、逆止弁17および四方弁15を介して第一除害塔40aの導入口46aに導き、
(4)リフレッシュされた除害剤41aの間を通過した後、第一除害塔40aの排出口47aから排出された処理ガスを、四方弁16および開閉弁50dを介して系外に導出する流路がとられている。
さらにこの状態から除害処理が進行し、第二除害塔40bに充填された除害剤41bが破過すると、一部の有害ガスは除害されずに第二除害塔40bを通過し、第一除害塔40aに流入する。この場合の前段に相当する第二除害塔40bの破過の発生は、後段に相当する第一除害塔40aの検知窓20aによって迅速に検知可能であるため、次に処理ガスの除害処理を第一除害塔40aのみで行う間に、図4に示すように第二除害塔40bを取り外して除害剤41bおよび検知剤30bを更新することができる。この場合、四方弁15を介して第一除害塔40aに導入された有害ガスを含む処理ガスは、除害剤41aによって除害され、四方弁16および開閉弁50dを介して除害装置10の系外に導出される。
除害剤41bおよび検知剤30bを更新した第二除害塔40bが再び除害装置10に取り付けられた場合は、図1に示す第一ガスライン11にしたがって処理ガスを流通させることで、第一除害塔40aの破過を後段の第二除害塔40bの検知窓20bで検知することができる。
以上のように本発明にかかる除害装置10は、破過した除害塔の除害剤や検知剤を更新する際も運転を中断する必要がなく、連続的に有害ガスを除害することができる。
なお、処理ガスの流路を切り換える切換手段は、導入される処理ガスの流路を第一または第二除害塔に切り換える機能と、第一除害塔から排出される処理ガスの流路を第二除害塔または系外に切り換える機能と、第二除害塔から排出される処理ガスの流路を第一除害塔または系外に切り換える機能とを少なくとも備えるものであれば特に限定されるものではなく、上記実施の形態にて例示したように二式の四方弁15および16を用いる態様のほか、例えば第一から第三の三つの三方弁を組み合わせたものでもよい。
具体的には、
第一の三方弁の一次側を、半導体製造装置などから排出された有害ガスを含む処理ガスの導入口とし、二次側の一方を第一除害塔40aの導入口46a、他方を第二除害塔40bの導入口46bに連通し;
第二の三方弁の一次側を第一除害塔40aの排出口47aと接続し、二次側の一方を第二除害塔40bの導入口46b、他方を開閉弁50dとそれぞれ接続し;
第三の三方弁の一次側を第二除害塔40bの排出口47bと接続し、二次側の一方を開閉弁50d、他方を第一除害塔40aの導入口46aとそれぞれ接続するとよい。
かかる構成の除害装置10において、各三方弁の二次側をいずれも上記一方の側とすることにより、処理ガスの流路として第一ガスライン11が選択される。また各三方弁の二次側をいずれも上記他方の側とすることにより、処理ガスの流路として第二ガスライン12が選択される。
なお除害装置10には、処理ガスに有害ガス成分が混合していない場合のバイパスラインとして、または第一ガスライン11や第二ガスライン12が不通になった場合の迂回ラインとして、開閉弁50cによって開閉される排気ライン13を設けてもよい(図1参照)。
<検知窓について>
図5は、本実施の形態にかかる検知窓の模式図であり、同図(a)は正面図、(b)はそのb−b断面図である。本発明にかかる除害装置は、直列に配置された二式以上の除害塔がそれぞれ検知窓を備えることを特徴とする。検知窓20は、処理ガスを透過する通気性の検知剤容器23と、透明の覗窓22とを組み合わせてなる。また除害塔40への固定用または着脱時のハンドリング用にフランジ25を有している。
検知剤容器23には検知剤30が装填され、有害ガスとの接触によって変色反応が生じた際は、かかる色の変化を覗窓22を通じて除害塔40の外部から観察することができる。また本実施の形態にかかる検知窓20は、検知剤容器23が、除害塔内部のうち、処理ガスの流れ方向(図中白抜き矢印にて示す)の上流側に形成された処理ガス貯留空間42に露出していることを特徴とする。
なお本発明において、検知窓が除害塔に対し通過するガスの流れ方向の上流側に設けられているとは、少なくとも下流端部側を排除する意味であり、好ましくは除害塔に充填される除害剤の上流側の予定表面位置に対し、検知窓の少なくとも一部がさらにその上流側に位置していることを意味するものである。
なお、直列に多段配置される除害塔がそれぞれ備える検知窓は同一構造であっても互いに相違してもよい。本実施の形態にかかる除害装置10については同一構造の検知窓20を備えるものとする。すなわち上記除害塔40は図1乃至図4に示す第一除害塔40aおよび第二除害塔40bに、検知窓20は同じく検知窓20aおよび20bに、検知剤30は同じく検知剤30aおよび30bに、覗窓22は同じく覗窓22aおよび22bに、除害剤41は同じく除害剤41aおよび41bに、処理ガス貯留空間42は同じく処理ガス貯留空間42aおよび42bに、それぞれ相当するものである。
ここで、有害ガスを含む処理ガスの吸着除去処理を除害剤によって効率的に行うためには、除害剤を平均直径0.5乃至2mmの粒子状に成形して用いることが好ましい。かかる粒子径とすることで、処理ガスとの接触面積を十分に確保しつつ、除害塔を通過する際の処理ガスの圧力損失を抑制することができる。
ここで、粒子状の除害剤の間を処理ガスが通過するに際しては、除害剤の充填密度や除害塔の内壁面の材質などによって所定の偏流が生じるため、除害剤の破過ラインは除害剤の内部を必ずしも均一に進行するわけではない。このため、検知剤容器が除害剤の内部に完全に埋設されるように除害塔に装着された場合、例えばその近傍の除害剤の充填密度が高い場合などは、有害ガスの検知窓への到達が遅れ、覗窓から検知剤の変色の発生をもってこれを検知するまでには所定のタイムラグが生じてしまう。
これに対し、本実施の形態にかかる検知剤容器23のように、その少なくとも一部が処理ガス貯留空間42に露出している場合、検知剤30は、配管60を通じて処理ガス貯留空間42に流入した処理ガス中の有害ガスとただちに接触することができるため好適である。これは、粒子状の除害剤の充填層に比べて処理ガス貯留空間42では処理ガスの流動性が高く、均一に拡散しやすいためである。
したがって前段の除害塔の破過によって後段に流入した有害ガスの存在は、図5に示すように後段の検知窓20に装填された検知剤30が変色済みの検知剤31に変化することによって迅速に検知される。
また検知窓20においては、覗窓22から視認可能な最表面に位置する検知剤30の少なくとも一部が、通気性の検知剤容器23を介して処理ガス貯留空間42に直接露出していることが好ましい。これにより、除害塔40に有害ガスが流入して検知剤30の変色反応が生じた際に、ただちにこれを覗窓22より観察することができる。このため、本実施の形態においては、図5(b)に示すように覗窓22の処理ガス接触面(接ガス面)27が除害塔40の内壁面位置と一致するように設けるとともに、除害塔40を流通する有害ガスを検知剤容器23に導入するガス導入口26を、少なくとも覗窓22の接ガス面27に隣接して形成している。
ここで、「覗窓22の接ガス面27が除害塔40の内壁面位置と一致する」とは、仮に検知窓20を装着するための装着孔や取付部材などの構造が除害塔40に設けられていないと仮定した場合に想定される除害塔40の内壁面と、除害塔40に装着された検知窓20の備える覗窓22の内側の面(接ガス面27)とが面一であるかまたは互いに交わることを意味し、除害塔40と覗窓22の曲率半径が相違する場合を含む。
以上のように、覗窓22の接ガス面27を除害塔40の内壁面の面位置と一致させ、さらに覗窓22の接ガス面27に隣接する位置に処理ガスを導入するためのガス導入口26を設けることにより、処理ガス貯留空間42に流入した有害ガスが覗窓22から視認可能な検知剤30をただちに変色させるため、前段の除害塔の破過を精度よく検知することができる。
また、検知窓20においては、覗窓22の接ガス面27が除害塔40の内壁面位置よりも除害塔40の中心側に設けられていてもよい。かかる構成とすることにより、配管60を通じて処理ガス貯留空間42に流入した有害ガスと、覗窓22から観察可能な検知剤30との接触性がさらに良好となる。なお、「覗窓22の接ガス面27が除害塔40の内壁面位置よりも除害塔40の中心側に設けられている」とは、処理ガスの流れ方向から見た場合に覗窓22の接ガス面27の少なくとも一部が、除害塔40の内壁面よりも除害塔40の中心側にあることを意味するものである。
また、検知窓20を除害塔40に着脱可能とすることにより、除害塔40に除害剤41を充填した状態からでも、検知剤30を充填した検知窓20を除害塔40に外部から装着することができ、ハンドリング性に優れる。
さらに、前段の除害塔の破過を検知した変色済みの検知剤30を更新する場合は、次の検知の際にその変色の発生の有無を見誤らぬよう、特に覗窓22の接ガス面27に付着した変色済みの検知剤31をきれいに除去することが必要であるところ、かかる作業性の観点からも、検知窓20を除害塔40に着脱可能とすることが好ましい。
覗窓22は、ガラスまたはアクリル樹脂等の光透過性の材料からなる。覗窓22の形状は図5(a)に示す円形に限らず、矩形等でもよい。また検知窓20を除害塔40の周方向に複数箇所に設けてもよく、また除害塔40の側面全周にわたる帯状の窓形状としてもよい。かかる検知窓20を設けることにより覗窓22からの視認面積が拡大し、前段の除害塔の破過を確実に検知することができる。
また、覗窓22から検知される検知剤30の変色の有無は、目視で確認しても、市販のカラーマークセンサーによって観察してもよい。
<有害ガスについて>
本発明において除害することのできる有害ガスは、これを好適に除害する除害剤との組み合わせが選択可能である限り特に限定されるものではなく、例えばアルシン、ホスフィン、シラン、ジボランもしくはヒ素、リン、セレン等の水素化物などの揮発性無機水素化物、または該揮発性無機水素化物の水素の一部もしくは全部をハロゲン原子に置換した揮発性無機ハロゲン化物、または該水素をアルキル基もしくはアルコキシド基に置換した揮発性有機化合物、あるいはフッ素、塩素、フッ化水素、塩化水素、三フッ化塩素、三フッ化ホウ素、三塩化ホウ素、四フッ化珪素、四塩化ケイ素、四塩化チタン、塩化アルミニウム、四フッ化ゲルマニウムもしくは六フッ化タングステン等の酸性ガス、アンモニア、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミンもしくはヒドラジン等の塩基性ガスを挙げることができる。
<除害剤について>
本発明に用いる除害剤41は、前記有害ガスを含む処理ガスを乾式浄化法により除害できるものであれば特に限定されない。具体的には、例えば二酸化マンガン、酸化銅もしくは水酸化第二銅を主成分とする除害剤は揮発性無機水素化物を浄化可能であり、活性炭に蟻酸のアルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩を添着した除害剤は揮発性無機ハロゲン化物を浄化可能であり、二酸化マンガンや酸化銅に銅塩を添着した除害剤は塩基性ガスを浄化可能である。有害ガスが二種以上の混合ガスである場合、いずれの有害ガス成分をも浄化可能な除害剤を選択して用いても、それぞれの有害ガス成分を浄化可能な除害剤を混合して用いてもよい。
<検知剤について>
検知剤30は、検知すべき有害ガスの種類によって様々なものが用いられているが、一般に、前記有害ガスと接触すると変色する物質、例えば、塩化ビスマスやリトマス、水酸化第二銅などが用いられている。これらの変色物質は、処理ガスと検知剤との接触効率を高めつつ処理ガスの流動性を確保するため、例えば直径1乃至10mm程度の球形や円柱形などの成型体にして用いるか、かかる粒径のシリカゲルやアルミナなどの担体に担持させて用いるとよい。
なお、除害剤および検知剤の平均直径は、全充填量のうちの所定割合をサンプリングし、市販の画像処理装置によって各粒子を球形近似してその直径の平均値を算出することで求めることができる。
また、例えば酸化銅や水酸化第二銅のように、有害ガスを除害するとともに自ら変色反応を呈する物質の場合は、これを除害剤41として用いるとともに検知剤30としても用いることができる。この場合、検知窓20には検知剤容器23を備える必要はなく、除害塔に充填された除害剤(すなわち検知剤)の上流側の表面を観察可能な位置に透明の覗窓22を設けることで、その変色の発生を迅速に検知することができる。
<除害塔について>
除害塔40は、耐食性の金属材料などからなる筒状容器とすることが一般的であるが、その断面形状や中心線形状は特に限定されるものではない。本実施の形態では、円筒状または矩形筒状のステンレス容器を用いることができる。
本発明の実施の形態にかかる有害ガスの除害装置の系統図である。 第一除害塔を取り外した状態の除害装置の系統図である。 除害剤および検知剤を更新した第一除害塔を取り付けた除害装置の系統図である。 第二除害塔を取り外した状態の除害装置の系統図である。 本発明の実施の形態にかかる検知窓の模式図であり、(a)は正面図、(b)はそのb−b断面図である。
符号の説明
10 除害装置
11 第一ガスライン
12 第二ガスライン
13 排気ライン
15,16 四方弁
20 検知窓
22 覗窓
23 検知剤容器
30 検知剤
40 除害塔
41 除害剤
42 処理ガス貯留空間
44 除害ガス貯留部
45 破過ライン

Claims (6)

  1. 有害ガスを吸着して除害する除害剤が充填された第一および第二の除害塔が直列に配置され、少なくとも第二の除害塔には前記有害ガスとの接触により変色する検知剤が設けられてなる除害装置によって前記有害ガスを除害する除害方法であって、
    前記有害ガスが導入される第一の除害塔に充填された除害剤の破過を、第二の除害塔に設けられた前記検知剤の変色をもって検知することを特徴とする有害ガスの除害方法。
  2. 第二の除害塔に設けられた検知剤の少なくとも一部が、第二の除害塔に充填された除害剤に対し、有害ガスの流れ方向の上流側に設けられている請求項1に記載の除害方法。
  3. 第二の除害塔に設けられた検知剤によって第一の除害塔に充填された除害剤の破過が検知された場合には、第二の除害塔に有害ガスが導入されるよう有害ガスの流路を切り換えることを特徴とする請求項1または2に記載の除害方法。
  4. 有害ガスとの接触によって変色する検知剤が装填される検知剤容器と、検知剤の前記変色を観察するための覗窓とを備える検知窓が設けられるとともに、前記有害ガスを吸着して除害する除害剤が充填される除害塔が少なくとも二式以上直列に配置され、導入された有害ガスを前記二式以上の除害塔を通過させて除害する除害装置であって、
    前記検知窓が、それぞれの除害塔に対し、前記通過する有害ガスの流れ方向の上流側に設けられていることを特徴とする除害装置。
  5. 有害ガスとの接触によって変色する検知剤が装填される検知剤容器と、検知剤の前記変色を観察するための覗窓とを備える検知窓が設けられるとともに、前記有害ガスを吸着して除害する除害剤が充填された除害塔が少なくとも二式以上直列に配置され、導入された有害ガスを前記二式以上の除害塔を通過させて除害する除害装置であって、
    前記除害塔の内部には、前記通過する有害ガスの流れ方向について、前記充填された除害剤よりも上流側に処理ガス貯留空間が形成されており、
    前記検知剤容器の少なくとも一部が、処理ガス貯留空間に露出していることを特徴とする除害装置。
  6. 直列に配置された第一および第二の除害塔を少なくとも備え、有害ガスを含む処理ガスが導入される請求項4または5に記載の除害装置であって、
    第一の除害塔に処理ガスを導入し、該第一の除害塔から排出された処理ガスを第二の除害塔に導き、該第二の除害塔から排出された処理ガスを系外に導出する第一ガスラインと、
    第二の除害塔に処理ガスを導入し、該第二の除害塔から排出された処理ガスを第一の除害塔に導き、該第一の除害塔から排出された処理ガスを系外に導出する第二ガスラインと、
    処理ガスの流路を前記第一ガスラインまたは第二ガスラインに切り換える切換手段とを備える除害装置。
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