JP2007250620A - 基板の割断方法、および電気光学装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】割断切断線上に導電パターンが形成されている場合でも基板を好適に割断することのできる基板の割断方法、および電気光学装置の製造方法を提供すること。
【解決手段】基板10の割断予定線L1、L2に沿ってレーザビームLBを照射した後、レーザビームLBの照射領域を冷却剤LCで冷却して基板10を割断するにあたって、基板10の表面10a側に保護フィルム5を貼った後、裏面10b側を上向きにして基板10をステージ4上に載置し、この状態で、レーザビームLBを上方から基板10の裏面10bに向けて照射する。このため、基板10の表面10aにおいて、割断予定線L1、L2上に導電パター11、12が形成されている場合でも、レーザビームLBで基板10を確実に加熱でき、好適に割断できる。
【選択図】図3
【解決手段】基板10の割断予定線L1、L2に沿ってレーザビームLBを照射した後、レーザビームLBの照射領域を冷却剤LCで冷却して基板10を割断するにあたって、基板10の表面10a側に保護フィルム5を貼った後、裏面10b側を上向きにして基板10をステージ4上に載置し、この状態で、レーザビームLBを上方から基板10の裏面10bに向けて照射する。このため、基板10の表面10aにおいて、割断予定線L1、L2上に導電パター11、12が形成されている場合でも、レーザビームLBで基板10を確実に加熱でき、好適に割断できる。
【選択図】図3
Description
本発明は、基板に対して局部的なレーザ照射および冷却を施して当該基板を割断する基板の割断方法、およびこの方法を用いた電気光学装置の製造方法に関するものである。
ガラスなどといった脆性材料からなる基板を割断するのに適した方法として、基板の割断予定線に沿ってレーザビームを局所的に照射した後、このレーザビームの照射領域を局所的に冷却して割断予定線に沿って基板を割断する方法が提案されている。このような割断方法は、局部的なレーザ照射および冷却により、基板に亀裂を発生させるとともに、レーザ照射位置および冷却位置を移動させることにより、基板を割断する方法である(特許文献1参照)。
米国特許第5609284号明細書
しかしながら、液晶装置、エレクトロルミネッセンス装置、プラズマディスプレイ装置などの電気光学装置に用いられる基板(電気光学装置用基板)は、通常、大型基板の表面に信号線や電極を形成した後、所定サイズに割断されるため、割断切断線上には、信号線や電極などと同時形成された導電パターンが形成されていることが多い。このため、基板の表面に対して、割断予定線に沿ってレーザ照射を行った際、照射されたレーザ光の一部が導電パターンにより反射されてしまい、基板の表面に与えられた熱が基板の内部や裏面まで十分に伝わらないことがある。このような事態が発生すると、基板の表面に比べて内部および裏面での熱応力が弱くなってしまい、基板を表面から裏面まで完全に割断することができない。その結果、基板の表面のみが割断され、基板にマイクロクラックが発生するという問題点がある。このようなマイクロクラックは、それが起点となって基板が割れる原因となるため好ましくない。
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、割断切断線上に導電パターンが形成されている場合でも基板を好適に割断することのできる基板の割断方法、および電気光学装置の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明では、基板の割断予定線に沿ってレーザビームを照射した後、当該レーザビームの照射領域を冷却して当該割断予定線に沿って前記基板を割断する方法において、前記基板の表面および裏面のうち、表面には前記割断予定線上の少なくとも一部に導電パターンが形成されており、前記基板に前記レーザビームを照射する際には、当該レーザビームを前記基板の裏面から照射することを特徴とする。
本発明では、基板の割断予定線に沿ってレーザビームを照射した後、当該レーザビームの照射領域を冷却して当該割断予定線に沿って亀裂を発生させ、基板を割断する。ここで、基板の表面には割断予定線上に導電パターンが形成されているが、レーザビームを基板の裏面から照射するため、照射されたレーザビームが基板を加熱する前に導電パターンにより反射されしまう、という事態が発生しない。従って、基板の裏面側から表面側まで均等に加熱でき、熱応力を発生させることができるので、基板を裏面から表面まで完全に割断することができる。それ故、基板にマイクロクラックが発生することを防止できるので、マイクロクラックが起点となって基板が割れる事態を回避できる。
本発明においては、前記基板に前記レーザビームを照射するにあたって、前記基板の表面側に保護フィルムを貼った後、裏面側を上向きにして前記基板をステージ上に載置した状態で、前記レーザビームを上方から前記基板の裏面に向けて照射する方法を採用することが好ましい。このように構成すると、表面側を下向きにして基板をステージ上に載置した場合でも、基板の表面には保護フィルムが貼られているので、ステージが基板の表面と接触しない。それ故、基板上に形成した信号線や電極がステージとの接触により損傷することを防止することができる。また、基板をステージに載置する構成を採用すると、基板の厚さが例えば、0.5mm程度の薄いものであっても、撓むことがないという利点がある。
本発明において、前記基板の表面のうち、前記割断予定線と重なる位置の少なくとも一部、および前記基板の周辺部の少なくとも一部に前記保護フィルムを貼る場合がある。この場合、前記保護フィルムのフィルム基材には、前記割断予定線に沿って切れ目を付した状態で前記レーザビームの照射および冷却を行うことが好ましい。このように構成すると、保護フィルムが基板を割断する際の妨げにならない。
本発明において、前記基板の表面のうち、前記割断予定線を避けた位置に前記保護フィルムを貼ることが好ましい。保護フィルムが割断予定線に重なって貼られ、かつ、保護フィルムと基板との間に気泡が存在していると、レーザビームを照射して基板を加熱した際に気泡が膨らんでしまうことがある。このような状態で、保護フィルムを剥がすと、粘着剤が基板の側に張り付いてしまい、残ってしまうなどの弊害が発生するが、割断予定線を避けた位置に保護フィルムを貼れば、このような事態の発生を回避することができる。
本発明において、前記保護フィルムをUV硬化性を備えた粘着剤により前記基板に貼ることが好ましい。このように構成すると、保護フィルムを剥がす際、UV照射により粘着剤の粘着力が低下するので、粘着剤が基板に残らない。
本発明において、前記保護フィルムは透明あるいは半透明であることが好ましい。このように構成すると、基板の表面でアライメントマークが形成されている位置に保護フィルムを貼った場合に、アライメントマークが遮光性あるいは透光性のいずれの材料から構成されている場合でも、基板を裏面側からみたときにアライメントマークを視認することができる。従って、基板をステージ上に載置する際、このアライメントマークを基準に基板とステージとの位置合わせを行うことができる。
本発明においては、前記基板に前記レーザビームを照射するにあたって、前記割断予定線の下方側を開放状態とする基板支持具上に裏面側を下向きにして前記基板を支持させ、この状態で前記レーザビームを下方から前記基板の裏面に向けて照射する方法を採用してもよい。
本発明に係る基板の割断方法は、電気光学装置の製造方法に適用することができる。この場合、前記基板としての大型の電気光学装置用基板の表面側に少なくとも信号線および電極を形成した後、当該大型の電気光学装置用基板を所定サイズに割断する際に、本発明に係る基板の割断方法を行う。
図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
[割断対象]
図1(a)、(b)は、本発明の割断対象となる基板が使用される電気光学装置の説明図である。図2(a)、(b)は、本発明の割断対象となる基板の表面の構成を示す平面
図、および裏面の構成を示す底面図である。
図1(a)、(b)は、本発明の割断対象となる基板が使用される電気光学装置の説明図である。図2(a)、(b)は、本発明の割断対象となる基板の表面の構成を示す平面
図、および裏面の構成を示す底面図である。
本発明を適用した割断方法は、例えば、図1(a)(b)に示す電気光学装置の製造方法に用いることができる。まず、図1(a)に示す電気光学装置100pは有機エレクトロルミネセンス装置であり、この電気光学装置100pに用いられる素子基板10p上には、複数の走査線103pと、走査線103pの延設方向に対して交差する方向に延設された複数のデータ線106pと、これらのデータ線106pに並列する複数の共通給電線23pと、データ線106pと走査線103pとの交点に対応する画素領域15pとが構成されている。データ線106pに対しては、シフトレジスタ、レベルシフタ、ビデオライン、アナログスイッチを備えるデータ側駆動回路101pが構成され、走査線103pに対しては、シフトレジスタおよびレベルシフタを備える走査側駆動回路104pが構成されている。また、画素領域15pの各々には、走査線103pを介して走査信号がゲート電極に供給される第1のTFT31pと、この第1のTFT31pを介してデータ線106pから供給される画像信号を保持する保持容量33pと、この保持容量33pによって保持された画像信号がゲート電極に供給される第2のTFT32pと、第2のTFT32pを介して共通給電線23pに電気的に接続したときに共通給電線23pから駆動電流が流れ込むエレクトロルミネッセンス素子40pとが構成されている。このように構成した電気光学装置1pでは、第1のTFT31pを介してデータ線106pから供給される画像信号が保持容量33pに保持されるので、第1のTFT31pがオフになっても、第2のTFT32pのゲート電極31pは画像信号に相当する電位に保持される。それ故、発光素子40pには共通給電線23pから駆動電流が流れ続けるので、発光素子40pは発光し続け、画像を表示することができる。
図1(b)に示す電気光学装置100rは液晶装置であり、この電気光学装置100rに用いられる素子基板10r上には、マトリクス状に形成された複数の画素100aの各々に、画素電極9a、および画素電極9aを制御するための画素スイッチング用のTFT30が形成されており、画素信号を供給するデータ線106aが当該TFT30のソースに電気的に接続されている。データ線106aに書き込む画素信号S1、S2・・・Snは、この順に線順次に供給する。また、TFT30のゲートには走査線103aが電気的に接続されており、所定のタイミングで、走査線103aにパルス的に走査信号G1、G2・・・Gmを、この順に線順次で印加するように構成されている。画素電極9aは、TFT30のドレインに電気的に接続されており、TFT30を一定期間だけそのオン状態とすることにより、データ線106aから供給される画素信号S1、S2・・・Snを各画素に所定のタイミングで書き込む。このようにして画素電極9aを介して液晶に書き込まれた所定レベルの画素信号S1、S2、・・・Snは、対向基板(図示せず)に形成された対向電極との間で一定期間保持される。ここで、保持された画素信号がリークするのを防ぐことを目的に、画素電極9aと対向電極との間に形成される液晶容量と並列に保持容量70を付加することがある。
このように電気光学装置100p、100rに用いられる素子基板10p、10rには、多数の信号線や電極が形成されている。このような信号線や電極は、例えば、図2(a)、に示すように、素子基板10p、10rを多数取りできる大型の基板10の状態で、その表面10に半導体プロセスなどを利用して形成される。また、大型の基板10は、割断予定線L1、L2に沿って割断されて、素子基板10p、10rに分割される。
ここで、基板10は、ガラスなどといった脆性材料からなり、後述するように、基板10の割断予定線L1、L2に沿ってレーザビームを照射した後、当該レーザビームの照射領域を冷却して割断予定線L1、L2に沿って亀裂を発生させることにより割断される。ここで、基板10の表面10aには、上記の素子、信号線、電極などが形成されているとともに、割断予定線L1、L2に重なるように、アライメントマーク、検査用配線、テス
トパターンなどの導電パターン11、12がアルミニウムなどの金属膜やITO膜などにより形成されている。これに対して、図2(b)に示すように、基板10の裏面10bには、上記の素子、信号線、電極などは勿論のこと、アライメントマーク、検査用配線、テストパターンなどの導電パターンが一切形成されていない。そこで、本形態では、以下の方法で基板10を割断する。
トパターンなどの導電パターン11、12がアルミニウムなどの金属膜やITO膜などにより形成されている。これに対して、図2(b)に示すように、基板10の裏面10bには、上記の素子、信号線、電極などは勿論のこと、アライメントマーク、検査用配線、テストパターンなどの導電パターンが一切形成されていない。そこで、本形態では、以下の方法で基板10を割断する。
[実施の形態1]
図3(a)、(b)は、本発明の実施の形態1に係る割断方法に用いる割断装置の要部の構成を示す説明図、および基板をステージ上に載置した状態の断面図である。図4は、本発明の実施の形態1に係る割断方法を行う際、基板の表面に保護フィルムを貼った状態を示す説明図である。
図3(a)、(b)は、本発明の実施の形態1に係る割断方法に用いる割断装置の要部の構成を示す説明図、および基板をステージ上に載置した状態の断面図である。図4は、本発明の実施の形態1に係る割断方法を行う際、基板の表面に保護フィルムを貼った状態を示す説明図である。
図3(a)、(b)において、本形態で用いた割断装置1は、基板10の割断予定線L1、L2に沿ってレーザビームLBを照射して基板10を局部的に加熱するためのレーザ照射装置2と、レーザ照射装置2により基板10上で局部的に加熱が行われた領域に向けて冷却剤LCを噴射して、この領域を局部的に冷却する冷却装置3と、基板10を吸着して保持するステージ4とを備えている。ここで、ステージ4には、レーザ照射装置2および冷却装置3に対して基板10を矢印Yおよび矢印Zで示すように相対移動させる駆動装置(図示せず)が構成されている。冷却剤LCは、液体あるいは気体のいずれでもよく、水、アルコール、冷却した窒素ガスなどが用いられる。また、冷却剤LCとしてドライアイスが用いてもよい。レーザ照射装置2としてはCO2レーザなどが用いられる。
このように構成した割断装置1を用いて基板10を割断するにあたって、本形態では、まず、図2(a)に示す基板10の表面10aの略全体に対して、図4に右下がりの斜線領域で示すように、粘着剤を介して保護フィルム5を貼り、この状態で、裏面10bを上向きにして基板10をステージ4上に載置する。かかる保護フィルム5を貼る際、気泡が入らないようにする。割断予定線L1、L2と重なる領域に気泡が存在していると、次の工程でレーザビームLBを照射して基板10を加熱した際に気泡が膨らんでしまい、保護フィルム5を剥がす際、粘着剤が基板10の側に張り付いて残ってしまうからである。また、保護フィルム5としては、透明あるいは半透明のものを用いる。
次に、レーザビームLBを上方から基板10の裏面10bに向けて照射するとともに、ステージ4を移動させて、レーザ照射装置2と基板10とを相対移動させて、レーザビームLBを基板10の割断予定線L1、L2に沿って移動させる。その際、冷却装置3もレーザ照射装置2に追従するように基板10に対して相対移動する。
その結果、基板10では、割断予定線L1、L2に沿って亀裂が発生するので、基板10を割断することができる。
しかる後には、保護フィルム5を剥がす。ここで、保護フィルム5として、いわゆるUV硬化型フィルムと称せられるものを用いれば、ポリエステル、ポリオレフィン、塩化ビニルなどからなるフィルム基材に形成されている粘着材がUV硬化性を有しているため、保護フィルム5を剥がす際、UVを照射すれば粘着材の粘着力が低下するので、基板10に粘着材が残らない。
以上説明したように、本形態の割断方法によれば、基板10の表面10aには割断予定線L1、L2上に導電パターン11、12が形成されているが、レーザビームLBを基板10の裏面10bから照射するため、照射されたレーザビームLBが基板10を加熱する前に導電パターン11、12により反射されてしまう、という事態が発生しない。従って、基板10の裏面10b側から表面10a側まで均等に加熱でき、熱応力を確実に発生さ
せることができるので、基板10を裏面10bから表面10aまで完全に割断することができる。それ故、基板10にマイクロクラックが発生することを防止できるので、マイクロクラックが起点となって基板10が割れる事態を回避できる。
せることができるので、基板10を裏面10bから表面10aまで完全に割断することができる。それ故、基板10にマイクロクラックが発生することを防止できるので、マイクロクラックが起点となって基板10が割れる事態を回避できる。
また、本形態では、表面10a側を下向きにして基板10をステージ4上に載置するが、基板10の表面には保護フィルム5が貼られているので、ステージ4が基板10の表面10aと接触しない。それ故、基板10上に形成した信号線や電極がステージ4との接触により損傷することを防止することができる。
また、本形態において、保護フィルム5が透明あるいは半透明であるため、基板10の表面10aにアライメントマークが形成されている位置に保護フィルム5を貼った場合に、アライメントマークが遮光性あるいは透光性のいずれの材料から構成されている場合でも、基板10を裏面10b側からみたときにアライメントマークを視認することができる。従って、基板10をステージ4上に載置する際、このアライメントマークを基準に基板10とステージ4との位置合わせを行うことができる。
さらに、本形態では、基板10をステージ4で支持したため、基板10の厚さが例えば、0.5mm程度の薄いものであっても、撓むことがないという利点がある。
なお、本形態では、基板10の表面10a全体に保護フィルム5を貼ったため、割断予定線L1、L2と保護フィルム5とが重なっている。このような場合、保護フィルム5のフィルム基材には割断予定線L1、L2に沿って切れ目を付しておくことが好ましい。このように構成すると、保護フィルム5が基板10を割断する際の妨げにならない。
[実施の形態1の変形例]
図5(a)、(b)、(c)は、本発明の実施の形態1の変形例に係る割断方法で基板を割断する際に基板の表面に保護フィルムを貼った状態を示す説明図である。
図5(a)、(b)、(c)は、本発明の実施の形態1の変形例に係る割断方法で基板を割断する際に基板の表面に保護フィルムを貼った状態を示す説明図である。
図4を参照して説明した形態では、基板10の表面10a全体に保護フィルム5を貼ったが、図5(a)に右上がりの斜線領域で示すように、基板10の表面10aのうち、割断予定線L1、L2に沿った領域と基板周辺部のみに保護フィルム5(UV硬化フィルム)を貼ってもよい。このように保護フィルム5を貼ることにより、少ない量の保護フィルムで基板表面を保護できるので、コストダウンを図ることができる。また、図5(b)に右上がりの斜線領域で示すように、割断後の基板の四隅に保護フィルム5が位置するように保護フィルム5を貼ってもよい。このような場合も、保護フィルム5のフィルム基材には割断予定線L1、L2に沿って切れ目を付しておけば、保護フィルム5が基板10を割断する際の妨げにならない。
また、図4および図5(a)に示す形態では、保護フィルム5を割断予定線L1、L2と重なる位置に貼ったが、図5(c)に右上がりの斜線領域で示すように、基板10の表面10aのうち、割断予定線L1、L2を避けた領域のみに保護フィルム5(UV硬化フィルム)を貼ってもよい。図4および図5(a)、(b)に示すように、保護フィルム5が割断予定線L1、L2に重なって貼った場合において、保護フィルム5と基板10との間に気泡が存在していると、レーザビームLBを照射して基板10を加熱した際に気泡が膨らんでしまうことがある。このような状態で、保護フィルム5を剥がすと、粘着剤が基板10の側に張り付いてしまい、残ってしまうなどの弊害が発生するが、図5(c)に示すように、割断予定線L1、L2を避けた位置に保護フィルム5を貼れば、このような事態の発生を回避することができる。
[実施の形態2]
図6(a)、(b)は、本発明の実施の形態2に係る割断方法に用いる割断装置の要部の構成を示す説明図、および基板をステージ上に載置した状態の断面図である。なお、本形態の基本的な構成は、実施の形態1と同様であるため、共通する部分には同一の符号を付して説明する。
図6(a)、(b)は、本発明の実施の形態2に係る割断方法に用いる割断装置の要部の構成を示す説明図、および基板をステージ上に載置した状態の断面図である。なお、本形態の基本的な構成は、実施の形態1と同様であるため、共通する部分には同一の符号を付して説明する。
図6(a)、(b)において、本形態で用いた割断装置1は、基本的な構成は実施の形態1と同様、基板10の割断予定線L1、L2に沿ってレーザビームLBを照射して基板10を局部的に加熱するためのレーザ照射装置2と、レーザ照射装置2により基板10上で局部的に加熱が行われた領域に向けて冷却剤LCを噴射して、この領域を局部的に冷却する冷却装置3と、基板10を吸着して保持するステージ4とを備えている。ここで、ステージ4には、レーザ照射装置2および冷却装置3に対して基板10を矢印Yおよび矢印Zで示すように相対移動させる駆動装置(図示せず)が構成されている。なお、冷却剤LCは、液体あるいは気体のいずれでもよく、水、アルコール、冷却した窒素ガスなどが用いられる。また、冷却剤LCとしてドライアイスが用いてもよい。レーザ照射装置2としてはCO2レーザなどが用いられる。
本形態において、レーザ照射装置2および冷却装置3は、実施の形態1と違って、ステージ4の下方位置に配置されている。このため、レーザ照射装置2は上方に向けてレーザビームLBを出射し、冷却装置3は上方に向けて冷却剤LCを噴射する。
また、本形態において、ステージ4には、その上面に基板10を載置した状態で、割断予定線L1、L2と重なる位置には、ステージ4を上下方向に貫通する溝40が形成されている。
このように構成した割断装置1を用いて基板10を割断するにあたって、本形態では、ステージ4上に裏面10bを下向きにして基板10を載置する。その際、割断予定線L1、L2の下方側が開放状態となるように、割断予定線L1、L2と溝40とが重なるように、基板10をステージ4上の所定位置に配置する。
次に、レーザ照射装置2からレーザビームLBを下方から基板10の裏面10bに向けて照射するとともに、ステージ4を移動させて、レーザ照射装置2と基板10とを相対移動させ、レーザビームLBを基板10の割断予定線L1、L2に沿って移動させる。その際、冷却装置3もレーザ照射装置2に追従するように、基板10に対して相対移動する。
その結果、基板10では、割断予定線L1、L2に沿って亀裂が発生するので、基板10を割断することができる。ここで、基板10の表面10aには割断予定線L1、L2上に導電パターン11、12が形成されているが、レーザビームLBを基板10の裏面10bから照射するため、照射されたレーザビームLBが基板10を加熱する前に導電パターン11、12により反射されてしまう、という事態が発生しない。従って、基板10の裏面10b側から表面10a側まで均等に加熱でき、熱応力を確実に発生させることができるので、基板10を裏面10bから表面10aまで完全に割断することができる。それ故、基板10にマイクロクラックが発生することを防止できるので、マイクロクラックが起点となって基板10が割れる事態を回避できる。
また、本形態では、基板10をステージ4で支持したため、基板10の厚さが例えば、0.5mm程度の薄いものであっても、撓むことがないという利点がある。
さらに、、表面10a側を上向きにして基板10をステージ4上に載置したため、基板10上に形成した信号線や電極がステージ4との接触により損傷することを防止することができる。
[実施の形態2の変形例]
上記実施の形態2では、基板10を保持するにあたって、ステージ4を用いたが、割断予定線L1、L2の下方側を開放状態とすることが可能であれば、ステージ4に限らず、ローラなどを利用した基板支持具を用いてもよい。
上記実施の形態2では、基板10を保持するにあたって、ステージ4を用いたが、割断予定線L1、L2の下方側を開放状態とすることが可能であれば、ステージ4に限らず、ローラなどを利用した基板支持具を用いてもよい。
1・・割断装置、2・・レーザ照射装置、3・・冷却装置、4・・ステージ、5・・保護フィルム、10・・大型の基板、10a・・基板の表面、10b・・基板の裏面、11、12・・導電パターン、L1、L2・・割断予定線、LB・・レーザビーム、LC・・冷却剤
Claims (9)
- 基板の割断予定線に沿ってレーザビームを照射した後、当該レーザビームの照射領域を冷却して当該割断予定線に沿って前記基板を割断する方法において、
前記基板の表面および裏面のうち、表面には前記割断予定線上の少なくとも一部に導電パターンが形成されており、
前記基板に前記レーザビームを照射する際には、当該レーザビームを前記基板の裏面から照射することを特徴とする基板の割断方法。 - 前記基板の表面側に保護フィルムを貼った後、裏面側を上向きにして前記基板をステージ上に載置した状態で、前記レーザビームを上方から前記基板の裏面に向けて照射することを特徴とする請求項1に記載の基板の割断方法。
- 前記基板の表面のうち、前記割断予定線と重なる位置の少なくとも一部、および前記基板の周辺部の少なくとも一部に前記保護フィルムを貼ることを特徴とする請求項2に記載の基板の割断方法。
- 前記保護フィルムのフィルム基材には、前記割断予定線に沿って切れ目を付した状態で前記レーザビームの照射および冷却を行うことを特徴とする請求項3に記載の基板の割断方法。
- 前記基板の表面のうち、前記割断予定線を避けた位置に前記保護フィルムを貼ることを特徴とする請求項2に記載の基板の割断方法。
- 前記保護フィルムをUV硬化性を備えた粘着剤により前記基板に貼ることを特徴とする請求項2乃至5の何れか一項に記載の基板の割断方法。
- 前記保護フィルムは透明あるいは半透明であることを特徴とする請求項2乃至6の何れか一項に記載の基板の割断方法。
- 前記割断予定線の下方側を開放状態とする基板支持具上に裏面側を下向きにして前記基板を支持させ、この状態で前記レーザビームを下方から前記基板の裏面に向けて照射することを特徴とする請求項1に記載の基板の割断方法。
- 請求項1乃至8の何れか一項に記載の基板の割断方法を用いた電気光学装置の製造方法であって、前記基板としての大型の電気光学装置用基板の表面側に少なくとも信号線および電極を形成した後、当該大型の電気光学装置用基板を所定サイズに割断することを特徴とする電気光学装置の製造方法。
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