JP2007249083A - 現像剤、画像形成方法、画像形成装置及びプロセスカートリッジ - Google Patents

現像剤、画像形成方法、画像形成装置及びプロセスカートリッジ Download PDF

Info

Publication number
JP2007249083A
JP2007249083A JP2006075658A JP2006075658A JP2007249083A JP 2007249083 A JP2007249083 A JP 2007249083A JP 2006075658 A JP2006075658 A JP 2006075658A JP 2006075658 A JP2006075658 A JP 2006075658A JP 2007249083 A JP2007249083 A JP 2007249083A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toner
carrier
developer
image
parts
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006075658A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4980635B2 (ja
Inventor
Yasuo Asahina
安雄 朝比奈
Masaru Mochizuki
賢 望月
Fumihiro Sasaki
文浩 佐々木
Akihiro Koban
昭宏 小番
Hiroshi Yamada
博 山田
Hisashi Nakajima
久志 中島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2006075658A priority Critical patent/JP4980635B2/ja
Publication of JP2007249083A publication Critical patent/JP2007249083A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4980635B2 publication Critical patent/JP4980635B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Dry Development In Electrophotography (AREA)
  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)

Abstract

【課題】本発明は、長期に亘って、地汚れ、トナー飛散の発生を抑制することが可能な現像剤を提供することを目的とする。さらに、該現像剤を用いる画像形成方法、画像形成装置及びプロセスカートリッジを提供することを目的とする。
【解決手段】現像剤は、少なくとも着色剤、結着樹脂、荷電制御剤及び外添剤を含有するトナーとキャリアからなり、トナーがキャリアの表面を被覆する被覆率が46%となる状態でトナー及びキャリアを混合した後のキャリアの帯電量(CT)は、20μC/g以上47μC/g以下であり、地汚れΔIDが0.01になる状態における、トナーがキャリアの表面を被覆する被覆率(C)は、40%以上91%以下であり、式
1.45CT−10.37≦C≦2.174CT+24.45
を満たす。
【選択図】なし

Description

本発明は、現像剤、画像形成方法、画像形成装置及びプロセスカートリッジに関する。
電子写真方式の画像形成方法には、潜像担持体上に静電潜像を形成し、これを現像剤により顕像化し、転写紙に転写する電子写真法がある。ここでの現像剤は、トナーとキャリアから構成される二成分現像剤が多く用いられている。このような二成分現像剤がセットされた複写機等では、コピーが行われる毎に、トナーが消費されるので、この消費されたトナーを補給するために、コピー枚数に対応して、トナー補給を行って、常に安定した画像になるようにしている。すなわち、コピー画像濃度が大幅に変化しないように現像部の中でトナー濃度がコントロールされている。このとき、トナーの表面に存在する外添剤が現像部の撹拌によって、トナー中に埋没したり、剥がれたりするという問題がある。また、キャリアの表面がトナーで汚染されること等で、トナーとキャリア間で摩擦帯電が弱くなって、地汚れ、マシン内にトナー飛散が発生するという問題がある。
このような地汚れを解消する方法としては、像担持体上の地汚れトナー量の変化を検知して、所定値以上になったら現像部の撹拌を実施して発生した地汚れを抑制する方法(特許文献1参照)、マシンの電源をON時、二成分現像剤の帯電状態を検知して現像部の撹拌を制御する方法(特許文献2参照)等の発生した地汚れを撹拌手段で解消する方法が知られている。
特開平11−237772号公報 特開2001−265077号公報
本発明は、上記の従来技術が有する問題に鑑み、長期に亘って、地汚れ、トナー飛散の発生を抑制することが可能な現像剤を提供することを目的とする。さらに、該現像剤を用いる画像形成方法、画像形成装置及びプロセスカートリッジを提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、少なくとも着色剤、結着樹脂、荷電制御剤及び外添剤を含有するトナーとキャリアからなる現像剤において、該トナーが該キャリアの表面を被覆する被覆率が46%となる状態で該トナー及び該キャリアを混合した後の該キャリアの帯電量(CT)は、20μC/g以上47μC/g以下であり、地汚れΔIDが0.01になる状態における、該トナーが該キャリアの表面を被覆する被覆率(C)は、40%以上91%以下であり、式
1.45CT−10.37≦C≦2.174CT+24.45
を満たすことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の現像剤において、地汚れΔIDが0.01になる状態における該トナーの含有量は、0.227CT+0.77以上0.245CT+2.69以下であることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の現像剤において、式
2.165CT−30.99≦C≦1.955CT+19.21
を満たすことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の現像剤において、前記キャリアは、導電剤及び又はシランカップリング剤を含有する被覆層を有することを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の現像剤において、前記トナーは、重合法を用いて得られることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、画像形成方法において、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の現像剤を用いて画像を形成することを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の画像形成方法において、複数の潜像担持体のそれぞれを帯電する工程と、該帯電された潜像担持体のそれぞれを露光して静電潜像を形成する工程と、該静電潜像が形成されたそれぞれの潜像担持体を前記現像剤で現像してトナー像を形成する工程と、該それぞれの潜像担持体に形成されたトナー像を被転写体に転写する工程及び該被転写体に転写されたトナー像を定着する工程を有することを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、画像形成装置において、請求項6又は7に記載の画像形成方法を用いて画像を形成することを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、プロセスカートリッジにおいて、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の現像剤を用いて現像する現像手段及び潜像担持体を少なくとも一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在であることを特徴とする。
本発明によれば、長期に亘って、地汚れ、トナー飛散の発生を抑制することが可能な現像剤を提供することができる。さらに、該現像剤を用いる画像形成方法、画像形成装置及びプロセスカートリッジを提供することができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
本発明の現像剤は、少なくとも着色剤、結着樹脂、荷電制御剤及び外添剤を含有するトナーとキャリアからなり、トナーがキャリアの表面を被覆する被覆率が46%となる状態でトナー及びキャリアを混合した後のキャリアの帯電量(CT)は、20μC/g以上47μC/g以下であり、地汚れΔIDが0.01になる状態における、トナーがキャリアの表面を被覆する被覆率(C)は、40%以上91%以下であり、式
1.45CT−10.37≦C≦2.174CT+24.45
を満たす。
キャリアの帯電量(CT)を変動させる方法としては、キャリアの被覆層にシランカップリング剤を添加する方法が挙げられ、中でも、キャリアが正帯電性となるアミノシランカップリング剤を用いることが好ましい。このとき、トナーは、負帯電性となる。また、キャリアの抵抗を調整することにより、帯電量(CT)を変動させることができる。具体的には、被覆層の膜厚を厚くすると、抵抗が大きくなって帯電量(CT)が大きくなる。また、キャリアの被覆層にアミノ基を有する樹脂を使用することにより、帯電量(CT)を変動させることができる。例えば、メラミン樹脂等を添加することにより、キャリアの正帯電性は大きくなる。また、被覆層の種類を選択することにより、帯電量(CT)を変動させることができる。例えば、フッ素樹脂とスチレン・アクリル樹脂をブレンドする方法が挙げられる。このとき、スチレン・アクリル樹脂の比率を大きくすると、正の帯電量(CT)は大きくなる。また、キャリアの粒径を小さくすると、比表面積が大きくなって、帯電量(CT)は大きくなる。
次に、地汚れΔIDの評価方法について説明する。
帯電量(CT)が異なるキャリアを用意し、同一のトナーを用いて、10℃、15%RHの低温低湿の環境で帯電電圧620V、現像バイアス500Vに設定して、画像面積率5%の原稿で5000枚の連続通紙テストを行う。その後、画像面積率0.5%のA3の原稿で画像出しを実施して、その際、画像形成途中でマシンの電源をOFFにする。そして、潜像担持体を取り出して、潜像担持体の軸方向に300mm、幅10mmのプリンタックテープ(日東社製)を貼る。そのテープの上からガーゼを介して指で擦って、潜像担持体上のトナーをテープに移行させてからテープを潜像担持体上から剥がす。次に、そのテープを、A3用紙タイプ6000(リコー社製)に貼る(以下、用紙Aという)。比較用のテープとして、潜像担持体に貼りつけていないテープをA3用紙タイプ6000(リコー社製)に貼る(以下、用紙Bという)。なお、用紙Aは、潜像担持体上の地肌部に相当する部分のテープの上から3点の濃度を測り平均値を求める。また、用紙Bは、テープの上から3点の濃度を測り平均値を求める。なお、濃度は、X−Rite938(アムテック社製)を用いて測定する。地汚れΔIDは、このようにして求められる用紙Aの濃度と用紙Bの濃度の差である。
地汚れΔIDは、任意のトナー濃度(現像剤中のトナーの含有量)で求めることができるが、トナー濃度は、5〜14%であることが好ましい。地汚れΔIDが大きいと、潜像担持体上の汚れが著しく、コピー紙上への地汚れにつながると共に、トナー飛散も著しくなる。なお、トナー濃度を変化させて地汚れΔIDを測定し、プロットすることにより、地汚れΔIDが0.01になるトナー濃度(X)を求めることができる。このとき、トナー濃度(X)は、式
0.227CT+0.77≦X≦0.245CT+2.69
を満たすことが好ましい。なお、キャリアの帯電量(CT)とトナー濃度(X)の関係は、CTが小さければXは低くなる。CTが20μC/gより小さいと、トナー飛散の発生が顕著となることがある。また、CTが47μC/gより大きいと、トナー飛散の発生は少ないが、画像濃度が低くなることがある。
地汚れが良好なのは、CTが20〜47μC/gであり、トナー濃度(X)におけるキャリアに対するトナーの被覆率(C)が40〜91%にあり、CTとCの関係が式
1.45CT−10.37≦C≦2.174CT+24.45
である場合である。より好ましくは、CTが23〜45μC/gであり、Cが42〜86%であり、CTとCの関係が式
2.165CT−30.99≦C≦1.955CT+19.21
である場合である。
被覆率(C)は下記の式から求めることができる。
C[%]=TC/(100−TC)・(Rc/rt)・(ρc/ρt)・25
TC:トナー濃度[重量%]
Rc:キャリアの重量平均粒径[μm]
rt:トナーの重量平均粒径[μm]
ρc:キャリアの真比重[g/cm
ρt:トナーの真比重[g/cm
以下、本発明で用いられるトナーについて、説明する。
本発明において、着色剤としては、公知の染料及び顔料を使用することができ、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミウムレッド、カドミウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、p−クロロ−o−ニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ポグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロムバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合物が使用できる。着色剤の含有量は、トナーに対して、通常、1〜15重量%であり、好ましくは、3〜10重量%である。
本発明において、着色剤は、樹脂と複合化されたマスターバッチとして用いることもできる。マスターバッチの製造又はマスターバッチと共に混練される樹脂としては、ポリスチレン、ポリ(p−クロロスチレン)、ポリビニルトルエン等のスチレン及びその置換体の重合体;スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタレン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロロメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体等のスチレン系共重合体;ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸ブチル、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックス等が挙げられ、単独又は混合して使用できる。
マスターバッチは、樹脂と着色剤を、高せん断力をかけて混合、混練して得ることができる。この際、着色剤と樹脂の相互作用を高めるために、有機溶剤を用いることができる。また、いわゆるフラッシング法と呼ばれる着色剤の水性ペーストを樹脂と有機溶剤と共に混合混練し、着色剤を樹脂側に移行させ、水分と有機溶剤成分を除去する方法も着色剤のウェットケーキをそのまま用いることができ、乾燥する必要がないため、好ましく用いられる。なお、混合混練する際には、3本ロールミル等の高せん断分散装置を用いることができる。
本発明においては、トナーに帯電特性を付与するための帯電制御剤としては、公知のものが使用でき、例えば、ニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、リンの単体又は化合物、タングステンの単体又は化合物、フッ素系界面活性剤、サリチル酸金属塩、サリチル酸誘導体の金属塩等が挙げられる。具体的には、ニグロシン系染料のボントロン03、4級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、4級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415、ジルコニウム化合物のTN−105(以上、保土谷化学工業社製)、4級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、4級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他、スルホン酸基、カルボキシル基、4級アンモニウム塩等を有する高分子系の化合物が挙げられる。中でも、結晶性化合物で、応力等により1μmの微細な粒子に解砕されやすいものが好ましい。これら帯電制御剤は、帯電性の補強のために着色剤が含まれるトナーの母体粒子の内部に予め添加しておくこともできる。なお、着色剤が含まれるトナーの母体粒子と共に攪拌処理する帯電制御剤の添加量は、トナーの母体粒子100重量部に対して、好ましくは0.01〜2重量部、さらに好ましくは、0.05〜1重量部、特に好ましくは、0.1〜0.5重量部である。
本発明において、トナーに流動性や現像性、帯電性を補助するための外添剤としては、無機微粒子を用いることが好ましい。特に、疎水性シリカ及び/又は疎水性酸化チタンが好ましい。無機微粒子の平均一次粒子径は、5nm〜2μmであることが好ましく、特に5〜500nmがさらに好ましい。また、BET法による比表面積は、20〜500m/gであることが好ましい。無機微粒子の使用割合は、トナーの0.01〜5重量%であることが好ましく、0.01〜2.0重量%がさらに好ましい。
その他の無機微粒子の具体例としては、例えば、アルミナ、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ペンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素等が挙げられる。
この他、高分子系微粒子、例えば、ソープフリー乳化重合や懸濁重合、分散重合によって得られるポリスチレン、メタクリル酸エステルやアクリル酸エステル共重合体やシリコーン、ベンゾグアナミン、ナイロン等の重縮合系樹脂、熱硬化性樹脂による重合体粒子が挙げられる。
このような外添剤は、表面処理を行って、疎水性を上げることにより、高湿度下においても流動特性や帯電特性の悪化を防止することができる。表面処理剤としては、例えば、シランカップリング剤、シリル化剤、フッ化アルキル基を有するシランカップリング剤、有機チタネート系のカップリング剤、アルミニウム系のカップリング剤、シリコーンオイル、変性シリコーンオイル等が挙げられる。
潜像担持体や中間転写体に残存する転写後の現像剤を除去しやすくするために、外添剤として、クリーニング性向上剤を用いることができる。クリーニング性向上剤としては、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸等の脂肪酸金属塩;ポリメタクリル酸メチル微粒子、ポリスチレン微粒子等のソープフリー乳化重合等によって製造されたポリマー微粒子等が挙げられる。ポリマー微粒子は、粒度分布が狭く、平均粒径が0.01〜1μmであることが好ましい。
本発明において、トナーの結着樹脂としては、ポリエステル樹脂を用いることが好ましい。ポリエステル樹脂としては、ジオール成分として、一般式(1)
Figure 2007249083
(式中、Rは、炭素数2〜4のアルキレン基であり、x及びyは、正の整数であり、その和の平均値は、2〜16である。)
で示される化合物と、2価以上の多価カルボン酸、その無水物及びその低級アルキルエステルからなる群から選択される酸成分として、一般式(2)又は(3)
Figure 2007249083
(式中、R及びRは、それぞれ独立に、炭素数4〜20の飽和又は不飽和の炭化水素基である。)
で示される化合物若しくはその無水物を含有する酸成分又はトリメリット酸若しくはその無水物を含有する酸成分を縮合重合して得られるものが好ましい。また、この他に、酸成分としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、マレイン酸、フマル酸、それらの無水物、それらの低級アルキルエステル等が使用できる。また、一般式(2)又は(3)で示される化合物としては、n−ドデセニルコハク酸、n−ドデシルコハク酸、n−ブチルコハク酸、イソドデセニルコハク酸、イソオクチルコハク酸等のコハク酸の誘導体が挙げられる。これにより、低温時の画像定着性が十分で、発色性及び光沢も良好なトナーが得られる。また、一般式(1)で示されるジオールとしては、ポリオキシプロピレン(2,2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエステル(2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシルフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(6)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(6)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等が挙げられる。
また、トナーの結着樹脂としては、ポリオール樹脂を用いることができる。ポリオール樹脂は、各種のタイプのものが使用でき、エポキシ基を有する化合物と、2価フェノールのアルキレンオキサイド付加物又はそのグリシジルエーテルと、エポキシ基と反応する活性水素を分子中に1個を有する化合物と、エポキシ基と反応する活性水素を分子中に2個以上を有する化合物を反応してなるポリオールが好ましい。さらに、エポキシ基を有する化合物は、数平均分子量の相違する少なくとも2種以上のビスフェノールA型エポキシ樹脂であることが好ましい。このようなポリオール樹脂は、良好な画像光沢、透明性を付与し、ローラ定着であれば耐オフセット性を向上させる効果がある。
エポキシ樹脂は、好ましくは、ビスフェノールA、ビスフェノールF等のビスフェノールとエピクロロヒドリンを反応して得られるものである。エポキシ樹脂は、安定した定着特性を得るために、数平均分子量が相違する少なくとも2種類以上のビスフェノールA型エポキシ樹脂で、低分子量成分の数平均分子量が360〜2000であり、高分子量成分の数平均分子量が3000〜10000であることが好ましい。さらに、低分子量成分が20〜50重量%、高分子量成分が5〜40重量%であることが好ましい。低分子量成分が50重量%より多い場合及び低分子量成分の数平均分子量が360より小さい場合は、光沢が出すぎたり、保存性が低下したりすることがある。また、高子量成分が40重量%より多い場合及び高分子量成分の数平均分子量が10000より大きい場合は、画像光沢が不足したり、定着性が低下したりすることがある。
2価のフェノールのアルキレンオキサイド付加物としては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド及びこれらの混合物と、ビスフェノールA、ビスフェノールF等のビスフェノールの反応生成物が挙げられる。なお、得られた付加物をエピクロルヒドリンやβ−メチルエピクロルヒドリンでグリシジル化して用いてもよい。中でも、一般式(4)
Figure 2007249083
(式中、Rは、炭素数2〜4のアルキレン基であり、n及びmは、1以上であり、その和は、2〜6である。)
で表わされる化合物が好ましい。
また、2価フェノールのアルキレンオキサイド付加物若しくはそのグリシジルエーテルのポリオール樹脂中の含有量は、10〜40重量%含まれていることが好ましい。この含有量が10重量%より少ないと、カールが増す等の不具合が生じ、また、この含有量が40重量%を超える場合並びにn及びmの和が6を超える場合は、光沢が出すぎたり、保存性が低下したりすることがある。
エポキシ基と反応する活性水素を分子中に1個を有する化合物としては、フェノール類、2級アミン類、カルボン酸類等が挙げられる。フェノール類としては、フェノール、クレゾール、イソプロピルフェノール、アミノフェノール、ノニルフェノール、ドデシルフェノール、キシレン、p−クミルフェノール等が挙げられる。2級アミン類としては、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン,N−メチル(エチル)ピペラジン等が挙げられる。また、カルボン酸類としては、プロピオン酸等が挙げられる。
本発明において、主鎖にエポキシ樹脂部とアルキレンオキサイド部を有するポリオール樹脂を得るためには、種々の原材料の組み合わせが可能である。例えば、両末端グリシジル基のエポキシ樹脂と、両末端グリシジル基の2価フェノールのアルキレンオキサイド付加物を、ジハイライドやジイソシアネート、ジアミン、ジチオール、多価フェノール、ジカルボン酸と反応させることにより得ることができる。このうち、2価フェノールを反応させるのが反応安定性の点から最も好ましい。また、ゲル化しない範囲で多価フェノール類や多価カルボン酸類を2価フェノールと併用するのも好ましい。ここで、多価フェノール類、多価カルボン酸類の添加量は、反応物の全量に対して、通常、15重量%以下であり、好ましくは10重量%以下である。多価フェノール類としては、トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1−[α−メチル−α−(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼンが例示される。多価カルボン酸類としてはマロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、テレフタル酸、トリメリット酸、無水トリメリット酸が例示される。
なお、これらのポリエステル樹脂やポリオール樹脂は、架橋密度を大きくすると、透明性や光沢度が得られにくくなるため、非架橋又は弱い架橋(THF不溶分5重量%以下)とすることが好ましい。
本発明において、流動性、潜像担持体へのフィルミング、粉砕性、保存安定性、帯電性等の改善のために、結着樹脂として、他の樹脂を併用してもよい。例えば、ポリスチレン、ポリ(p−クロロスチレン)、ポリビニルトルエン等のスチレン及びその置換体の単重合体;スチレン/p−クロロスチレン共重合体、スチレン/プロピレン共重合体、スチレン/ビニルトルエン共重合体、スチレン/ビニルナフタレン共重合体、スチレン/アクリル酸メチル共重合体、スチレン/アクリル酸エチル共重合体、スチレン/アクリル酸ブチル共重合体、スチレン/アクリル酸オクチル共重合体、スチレン/メタクリル酸メチル共重合体、スチレン/メタクリル酸エチル共重合体、スチレン/メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン/α−クロロメタクリル酸メチル共重合体、スチレン/アクリロニトリル共重合体、スチレン/ビニルメチルケトン共重合体、スチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/イソプレン共重合体、スチレン/マレイン酸共重合体等のスチレン系共重合体;ポリアクリル酸メチル、ポリアクリル酸ブチル、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸ブチル等のアクリル酸エステル系単独重合体及びその共重合体;ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル等のポリビニル誘導体;ポリウレタン系重合体、ポリアミド系重合体、ポリイミド系重合体、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂等が挙げられ、単独又は混合して使用できるが、特にこれらに限定するものではない。
本発明のトナーを製造する方法としては、トナーの構成材料を溶融混練後、粉砕、分級して球形化処理する方法、水系媒体中で着色剤及び連鎖移動剤を含有するラジカル重合性単量体組成物を懸濁重合する方法、連鎖移動剤を含有するラジカル重合性単量体組成物を水系媒体中で水溶性重合開始剤を使用し乳化重合又はエマルジョン重合し、得られた樹脂粒子を水系媒体中で融着させる方法等が挙げられるが、特に、樹脂微粒子を含む水系媒体中に少なくとも有機溶媒と結着樹脂と着色剤とを含む微小液滴粒子が分散している分散液から有機溶媒を除去することによって得られたトナーであることが好ましい。更に、有機溶媒中にイソシアネート基を有するポリエステル系樹脂から成るプレポリマー、プレポリマーと伸長又は架橋する化合物及びトナー組成分を溶解又は分散させ、得られた溶液又は分散液を水系媒体中で架橋反応及び/又は伸長反応させ、得られた分散液から溶媒を除去することによりトナーを得る方法がある。イソシアネート基を含有するポリエステル系プレポリマーは、ポリオール(PO)とポリカルボン酸(PC)の重縮合物でかつ活性水素基を有するポリエステルをさらにポリイソシアネート(PIC)と反応させることによって得ることができる。この場合、ポリエステルの有する活性水素基としては、水酸基(アルコール性水酸基およびフェノール性水酸基)、アミノ基、カルボキシル基、メルカプト基等が挙げられ、これらのうち、好ましいものは、アルコール性水酸基である。
トナーの粒度分布及び平均粒径の測定は、次のようにして行うことができる。
測定機:コールターマルチサイザーII(ベックマンコールター社製)
アパチャー径:100μm
電解液:アイソトンII(ベックマンコールター社製)
分散液:HLB13.6のポリオキシエチレンラウリルエーテルのエマルゲン109P(花王社製)の5%電解液
分散条件:100mlビーカーに分散液5mlを入れてから、その中へ測定試料10mgを添加する。そして、超音波分散機で1分間分散させた後、電解液25mlを添加して超音波分散機で、さらに1分間分散させる。
測定条件:100mlのビーカーに電解液70mlを入れる。そして、試料を分散した液を添加する。分散液を添加する濃度条件としては、3万個の粒子を20秒間で測定し終える量の分散液を添加する。粒子の粒径は、20秒間測定してその粒度分布を求める。得られた分布から、トナーの重量平均粒径(D4)、個数平均粒径を求めることができる。
チャンネルとしては、2.00μm以上2.52μm未満;2.52μm以上3.17μm未満;3.17μm以上4.00μm未満;4.00μm以上5.04μm未満;5.04μm以上6.35μm未満;6.35μm以上8.00μm未満;8.00μm以上10.08μm未満;10.08μm以上12.70μm未満;12.70μm以上16.00μm未満;16.00μm以上20.20μm未満;20.20μm以上25.40μm未満;25.40μm以上32.00μm未満;32.00μm以上40.30μm未満の13チャンネルを使用し、粒径が2.00μm以上40.30μm未満の粒子を対象とする。
本発明において、帯電量(Q/M)は、ブローオフ法を用いて測定することができる。その概要は、円筒の両側に金網を張った金属製円筒からなるケージにトナーとキャリアからなる2成分現像剤を入れ、ファラデーケージ内に金属製円筒ケージを水平にセットする。金属製円筒ケージの他端又は両端から圧縮ガスを吹きつけて、トナーとキャリアを分離する。金網の目開きは、トナーが通過し、キャリアが通過できない目開きの大きさを選択する。帯電したトナーは、金網の目を通過してケージの外へ吹き飛ばされるが、キャリアは、ケージの中に残る。ケージ内のキャリアには、帯電したトナーが持ち去ったものと等量で逆極性の電荷Qが残り、ケージに接続した静電容量Cのコンデンサーを充電する。コンデンサー両端の電圧Vを測定して、電荷(Q)を下記式から求める。
電荷(Q)=静電容量(C)×電圧(V)
さらに、現像剤量(M)を用いて、帯電量(Q/M)を求める。なお、2成分現像剤が入った金属製円筒からなるケージは、接地した別の金属製円筒で完全に絶縁した構成になっている。測定装置としては、TB−200モデル(東芝ケミカル社製)を使用することができる。
キャリアの帯電量(CT)の測定方法について、説明する。測定環境は、24℃、55%RHとする。まず、トナーがキャリアを被覆する被覆率が46%のトナー濃度でトナーとキャリアの合計量が1000gになるように計量して2Lのステンレス容器に入れる。次に、トナーとキャリアは、24℃、55%RHの環境になじませるために2時間放置する。2時間放置した後、ターブラー・シェイカー・ミキサーT2F型(シンマルエンタープライゼス社製)を用いて、96rpmで10分間混合をする。混合した現像剤は、ブローオフ法により、帯電量(CT)を測定する。測定装置としては、TB−200モデル(東芝ケミカル社製)を使用し、500メッシュの金網(キャリア粒子が通過しない大きさに適宜変更することができる)を使用する。なお、詳細な測定条件を以下に示す。
ブローガス:窒素
ブロー圧力:1kg/cm
ブロー時間:40秒
測定現像剤量:0.3g
次に、本発明で用いられるキャリアについて、説明する。キャリアの機能は、以下の2つであり、1つは、現像装置内での撹拌により、トナーを現像領域まで搬送する機能と、撹拌によりトナーを帯電させる機能である。
本発明において、キャリアは、還元鉄粉、Ni−Znフェライト、Cu−Znフェライト、Baフェライト、Srフェライト、Zn−Feフェライト、Mn−Zn−Feフェライト、Mn−Mg−Feフェライト、Ca−Mn−Feフェライト、Ca−Mg−Feフェライト、Li−Feフェライト、マグネタイト等からなる平均粒径20〜65μmの概略球形の芯材粒子を有することが好ましい。平均粒径が20μmより小さい場合には、キャリアが凝集したり飛散する場合があり、65μmより大きい場合には、トナーの搬送性が不均一となったり、現像時のキャリアの穂立ちが粗くなって、ベタやハーフトーンの均一性が劣る場合がある。
また、芯材粒子の表面は、樹脂で被覆されていることが好ましい。被覆樹脂としては、特に限定されるものではないが、アクリル樹脂、シリコーン樹脂及び/又はフッ素樹脂が好ましい。これらの樹脂は、上記の芯材粒子を用いた場合に、トナーを均一に搬送させると共に、トナーを均一に帯電させる効果を強く発揮させることができる。アクリル樹脂は、接着性が強く脆性が低いので、耐磨耗性に非常に優れた性質を持つが、その反面、表面エネルギーが高いため、スペント(キャリアの表面にトナーが熱的に溶けて、融着してしまう現象)しやすいトナーとの組み合わせでは、トナーのスペントが蓄積することによる帯電量の低下等の不具合が生じる場合がある。その場合、表面エネルギーが低いため、トナーのスペントが発生しにくく、膜削れが生じるためのスペント成分の蓄積が進みにくい効果が得られるシリコーン樹脂及び/又はフッ素樹脂を併用することで、この問題を解消することができる。しかし、シリコーン樹脂及びフッ素樹脂は、接着性が弱く、脆性が高いので、耐磨耗性が悪いという弱点も有するため、この2種の樹脂の性質をバランス良く得ることが重要であり、これにより、スペントがしにくく、耐摩耗性も有する被覆膜を得ることが可能となる。具体的には、アクリル樹脂、シリコーン樹脂及び/又はフッ素樹脂からなる被覆膜中のアクリル樹脂の含有量が10〜90重量%であることで、その効果は顕著に得られる。アクリル樹脂の含有量が10重量%未満の場合、被覆層の殆どがシリコーン樹脂及び/又はフッ素樹脂で占められるため、シリコーン樹脂及び/又はフッ素樹脂の脆性の高さにより、耐磨耗が悪化することがある。一方、アクリル樹脂の比率が90重量%を超える場合、被覆層の殆どがアクリル樹脂成分で占められるため、アクリル樹脂の表面エネルギーの高さ、膜削れの生じにくさにより、トナー成分スペントの蓄積が生じることがある。
なお、アクリル樹脂は、アクリル成分を有する樹脂全てを指し、特に限定するものではない。また、アクリル樹脂単体で用いることも可能であるが、架橋反応する成分を少なくとも1つ以上同時に用いることも可能である。架橋反応する他成分としては、例えば、アミノ樹脂、酸性触媒等が挙げられるが、これに限るものではない。アミノ樹脂としては、グアナミン、メラミン樹脂等が挙げられるが、これらに限るものではない。また、酸性触媒としては、触媒作用を持つもの全てを用いることができる。例えば、完全アルキル化型、メチロール基型、イミノ基型、メチロール/イミノ基型等の反応性基を有するものが挙げられるが、これらに限るものではない。
また、シリコーン樹脂は、一般的に知られているシリコーン樹脂全てを指し、オルガノシロキサン結合のみからなるストレートシリコンや、アルキド樹脂、ポリエステル、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン等で変性したシリコーン樹脂等が挙げられるが、これに限るものではない。例えば、市販品のストレートシリコン樹脂としては、KR271、KR255、KR152(以上、信越化学工業社製)、SR2400、SR2406、SR2410(以上、東レ・ダウコーニング社製)等が挙げられる。この場合、シリコーン樹脂単体で用いることも可能であるが、架橋反応する成分、帯電量を調整する成分等を同時に用いることも可能である。更に、変性シリコーン樹脂としては、KR206(アルキド変性)、KR5208(アクリル変性)、ES1001N(エポキシ変性)、KR305(ウレタン変性)(以上、信越化学工業社製)、SR2115(エポキシ変性)、SR2110(アルキド変性)(以上、東レ・ダウコーニング社製)等が挙げられる。
フッ素樹脂の例として、ビニリデンフルオライド−テトラフルオロエチレン共重合体、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、パーフルオロアルキルビニルエーテル−ビニリデンフルオライド−テトラフルオロエチレン共重合体、ビニリデンフルオライド重合体、テトラフルオロエチレン共重合体、フッ素原子を置換してなるビニルエーテルを含有する重合体、フッ素原子を置換してなるビニルケトンを含有する重合体、フッ素化アルキルアクリレート重合体又はフッ素化アルキルメタアクリレート重合体等が挙げられる。
本発明において、被覆樹脂は、微粒子が分散されていてもよい。微粒子は、負帯電性トナーの帯電の面で、アルミナ又はアルミナに表面処理を施したものが好ましい。
微粒子をキャリアの被覆樹脂中に分散させる理由としては、キャリア表面へ加わる外力から被覆層を守る効果が挙げられる。そして、この外力により粒子が容易に砕けたり、摩耗したりすると、被覆層を保護する効果は、初期的には得られるが、長期に亘り維持することができず、安定した品質を得ることができず好ましくない。ここで挙げた微粒子は、強靭な性質を有しているため、外力に対し強く、割れ摩耗が生じにくく、長期に亘り被覆層を保護する効果を維持することができる。また、微粒子の平均粒径は5μm以下が好ましく、被覆層中における微粒子は、アクリル樹脂中に存在させることが好ましい。理由は、アクリル樹脂の強い接着性により、微粒子を長期に亘り保持することが可能であるためであるが、必ずしもアクリル樹脂中に存在させる必要はない。
また、必要に応じて被覆樹脂中にカーボンブラックを含有させることも有効である。その効果は顕著で、被覆樹脂のみ又は被覆樹脂と微粒子から構成される被覆層の場合で、抵抗が高い場合に、抵抗を下げる調節剤として用いることができる。一般的に抵抗が高いキャリアを現像剤の成分として用いた場合、大面積を有するコピー画像の画像面では、エッジ効果(いわゆる、中央部の画像濃度が非常に薄く、端部のみが濃く表現されるという効果)が著しい画像となる。また、画像が文字や細線の場合は、エッジ効果のため、鮮明な画像となるが、画像が中間調の場合には、再現性の非常に悪い画像となるという欠点を有する。従って、カーボンブラックを適度に用いることで、優れた画像を得ることが可能となる。更に、カラー用キャリアに用いることも可能である。
カラー現像剤用キャリアの場合、削れた被覆層が画像中に混入し、被覆層がカーボンブラックを含むこと等の理由で濃い色を有すると、画像中ではっきりと目立つので欠陥画像となるが、本発明では被覆樹脂にアクリル樹脂を有しており、このアクリル樹脂は前記の通り、接着性が強く削れにくい性質を有しているため、被覆樹脂中でカーボンブラックを強固に保持できると共に、樹脂自体が削れにくいので、キャリアからのカーボンブラックの脱離が極めて少なくなる。特に、カーボンブラックをアクリル樹脂中に分散させることで、欠陥画像を回避するという効果が顕著となる。そして、被覆層においては、下層にカーボンブラックを分散したアクリル樹脂層、上層にカーボンブラックを含有しないシリコーン樹脂層を形成させることで、欠陥画像を回避するという効果が顕著となる。
カーボンブラックとしては、キャリア又はトナー用として一般的に使われているものを用いることができる。なお、シリコーン樹脂のような脆性の高い削れやすい樹脂の場合、被覆樹脂中にカーボンブラックを含有させると、削れた黒色の被覆層が画像中に出ることとなり、欠陥画像となることがあるので、好ましくない。
本発明において、被覆層には、カップリング剤を添加してもよい。カップリング剤の添加により、芯材粒子と被覆層の接着性が良くなり、被覆層が現像部の撹拌によっても剥がれにくくなる。また、帯電量の調整ができる。例えば、高温高湿の条件下では、水分の影響で帯電しにくいが、カップリング剤の添加により良好な帯電量が確保できる。
カップリング剤としては、SH6020(γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン)、SZ6023(γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン)、SH6026(アミノシラン)、SZ6030(γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン)、SZ6032(N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシランの塩酸塩)、SZ6050(アミノシラン)、SZ6040(γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)、SH6062(γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン)、SZ6070(メチルトリメトキシシラン)、SZ6072(メチルトリエトキシシラン)、SZ6075(ビニルトリアセトキシシラン)、SZ6076(γ−クロロプロピルトリメトキシシラン)、SZ6079(ヘキサメチルジシラザン)、SZ6083(γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン)(以上、東レ・ダウコーニング社製)、KA1003(ビニルクロロシラン)、KBC1003(ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン)、KBM1003(ビニルトリメトキシシラン)、KBE1003(ビニルトリエトキシシラン)、KBM503(γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン)、KBM303(β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン)、KBM403(γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)、KBM402(γ−グリシドキシプロピルメチルエトキシシラン)、KBM603(N−β−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン)、KBM602(N−β−アミノエチル−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン)、KBM903(γ−アミノプロピルトリエトキシシラン)、KBM803(γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン)、KBM573(N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン)、KBM703(γ−クロロプロピルトリメトキシシラン)(以上、信越化学工業社製)等のシランカップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、チタン系カップリング剤等を用いることができる。
キャリアの粒径の測定方法を説明する。個数基準で測定された粒子の個数頻度と粒径の関係の粒度分布に基づいた重量平均粒径(Dw)を算出する。重量平均粒径(Dw)は、式
重量平均粒径(Dw)=(ΣnD/ΣnD
Dは各チャンネルに存在する粒子の代表粒径(μm)
nは各チャンネルに存在する粒子の総数
から求められる。チャンネルは、粒径分布図における粒径範囲を等分に分割するための長さを表している。粒径分布を測定する粒度分析計としては、マイクロトラック粒度分析計モデルHRA 9320−X100(Honewell社製)を用いることができる。具体的には、粒径の範囲は、8〜100μm、チャンネル長さ(幅)は、2μm、屈折率は、2.42で測定する。
キャリアの体積固有抵抗の測定方法を説明する。20℃、60%RHの環境で、面積10cm(長さ4.0cm、幅2.5cm)の電極板を2枚備え、電極板が2mmの間隔で対向させて収納した絶縁性の容器からなるセルを用意する。このセルの2mmの間隔内に測定するサンプルを溢れる程度に投入する。そして、この状態のセルを、高さが15mmの位置から平板上にセルを落下させて、サンプルをセルにタッピングする操作を30回繰り返して、測定するサンプルをセル内に充填する。次に、セル上の余分なサンプルを刷毛で除去する。そして、2枚の電極間に500V/cmの直流電界に相当する電圧を印加して、ハイレジスタンスメーター4329A(横河ヒュ−レットパッカード社製)で直流抵抗を測定する。体積固有抵抗は下式より求める。
体積固有抵抗[Ω・cm]=直流抵抗[Ω]×10[cm]/0.2[cm]
本発明の画像形成方法は、本発明の現像剤を用いて画像を形成する。このとき、複数の潜像担持体のそれぞれを帯電する工程と、帯電された潜像担持体のそれぞれを露光して静電潜像を形成する工程と、静電潜像が形成されたそれぞれの潜像担持体を前記現像剤で現像してトナー像を形成する工程と、それぞれの潜像担持体に形成されたトナー像を被転写体に転写する工程及び被転写体に転写されたトナー像を定着する工程を有することが好ましい。
本発明の画像形成装置は、本発明の画像形成方法を用いて画像を形成する。図1に、本発明の画像形成装置の一例として、トナー像を紙に直接転写するタンデム方式のカラーレーザプリンタの概略構成を示す。
このレーザプリンタは、装置本体の下部に給紙部(給紙カセット3,4)が設けられ、その上方に作像部を配置し、装置上面に排紙部(排紙トレイ8)を配置した構成となっている。図に破線で記録紙の搬送経路を示すように、給紙部から用紙を給送し、作像部にて形成した画像を用紙上に転写し、定着ユニット7で定着して排紙トレイ8に排紙する。
作像部には、給紙側を下に、排紙側を上となるように傾斜して配置された転写ユニット6が配設されている。この転写ユニットの転写搬送ベルト50の上部走行辺に沿って、下から順にマゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、黒(K)用の4つの作像ユニット1M,1C,1Y,1Kが並んで配置されている。この作像ユニット1M,1C,1Y,1Kはそれぞれ、像担持体としての感光体ドラム11M、11C、11Y、11Kと、現像ユニットとを備えている。また、各作像ユニットの配置は、各感光体ドラムの回転軸が平行になるように且つ転写紙移動方向に所定のピッチで配列するように、設定されている。
そのほか、本レーザプリンタは光書込ユニット2、レジストローラ対5、手差しトレイMF、トナー補給容器TCなどを備えている。上記光書込ユニット2は、光源、ポリゴンミラー、f−θレンズ及び反射ミラー等を備え、画像データに基づいて各感光体ドラム11M、11C、11Y、11Kの表面にレーザ光を走査しながら照射する。
この転写ユニット6で使用した転写搬送ベルト50は、体積抵抗率が109〜1011Ωcmである高抵抗の無端状単層ベルトであり、その材質はPVDF(ポリフッ化ビニリデン)である。ベルトの材質としては、他の材料、例えば伸びに強いPI(ポリイミド)などを用いることも可能である。上記転写搬送ベルト50は、各作像ユニットの感光体ドラム11M、11C、11Y、11Kに接触対向する各転写位置を通過するように、支持ローラ61〜68に掛け回されている。
これらの支持ローラのうち、転写紙移動方向上流側の入口ローラ61には、電源80aから所定電圧が印加された静電吸着ローラ80が対向するように転写搬送ベルト50の外周面に配置されている。この2つのローラ61,80の間を通過した転写紙は転写搬送ベルト50上に静電吸着される。ローラ63は転写搬送ベルト50を摩擦駆動する駆動ローラであり、図示しない駆動源に接続されていて矢印方向に回転する。
各転写位置において転写電界を形成する転写電界形成手段として、感光体ドラムに対向する位置には、転写搬送ベルト50の裏面に接触するように、転写バイアス印加部材67M,67C,67Y,67Kを設けている。これらはスポンジ等を外周に設けたバイアスローラであり、各転写バイアス電源9M,9C,9Y,9Kからローラ心金に転写バイアスが印加される。この印加された転写バイアスの作用により、転写搬送ベルト50に転写電荷が付与され、各転写位置において該転写搬送ベルト50と感光体ドラム表面との間に所定強度の転写電界が形成される。また上記転写が行なわれる領域での転写紙と感光体の接触を適切に保ち、最良の転写ニップを得るために、バックアップローラ68を備えている。
上記転写バイアス印加部材67M,67C,67Yとその近傍に配置されるバックアップローラ68は、回転可能に矢印の方向に回動することで反時計方向に回動する。
入り口ローラ61と吸着ローラ80は一体的に連動して回動する。
バイアス印加部材67M,67C,67Yとその近傍に配置されるバックアップローラ68は感光体11M,11C,11Yから離され、入り口ローラ61と吸着ローラ80も下方に移動する。ブラックのみの画像の形成時に、感光体11M,11C,11Yと転写搬送ベルト50の接触を避けることが可能となっている。すなわち、本例において、カラープリントの場合は転写搬送ベルト50が4色の作像ユニット1M,1C,1Y,1K(の感光体ドラム)に接触する状態に保持され、黒単色プリントの場合は作像ユニット1K(の感光体ドラム)のみに転写搬送ベルト50が接触する状態を保持するようになっている。
駆動ローラ63に巻きつけられた転写搬送ベルト50の外周面には、ブラシローラとクリーニングブレードから構成されたクリーニング装置85が接触するように配置されている。このクリーニング装置85により転写搬送ベルト50上に付着したトナー等の異物が除去される。
転写搬送ベルト50の走行方向で駆動ローラ63より下流に、転写搬送ベルトの外周面を押し込む方向にローラ64を設け、駆動ローラ63への巻きつけ角を確保している。ローラ64より更に下流の転写搬送ベルト60のループ内に、押圧部材であるばね69でベルトにテンションを与えるテンションローラ65を備えている。
図1には、転写紙100の搬送経路を一点鎖線にて示してある。給紙カセット3、4あるいは手差しトレイMFから給送された転写紙100は、図示しない搬送ガイドにガイドされながら搬送ローラで搬送され、レジストローラ対5が設けられている一時停止位置に送られる。このレジストローラ対5により所定のタイミングで送出された転写紙100は、転写搬送ベルト50に担持され、各作像ユニット1M,1C,1Y,1Kに向けて搬送され、各転写ニップを通過する。
各作像ユニット1M,1C,1Y,1Kの感光体ドラム11M,11C,11Y,11K上で現像された各トナー像は、それぞれ各転写ニップで転写紙100に重ね合わされ、上記転写電界やニップ圧の作用を受けて転写紙100上に転写される。この重ね合わせの転写により、転写紙100上にはフルカラートナー像が形成される。トナー像転写後の感光体ドラム11M,11C、11Y、11Kの表面はクリーニング装置によりクリーニングされ、更に除電されて次の静電潜像の形成に備えられる。
一方、フルカラートナー像が形成された転写紙100は、定着ユニット7でこのフルカラートナー像が用紙上に定着された後、切換ガイドGの回動姿勢に対応して、第1の排紙方向Bまたは第2の排紙方向Cに向かう。第1の排紙方向Bから排紙トレイ8上に排出される場合、画像面が下となった、いわゆるフェースダウンの状態でスタックされる。一方第2の排紙方向Cに排出される場合には、図示していない別のソータ及び綴じ装置等の後処理装置に向け搬送させるとか、図示しないスイッチバック部を経て両面プリントのために再度レジストローラ対5に搬送される。
本発明のプロセスカートリッジは、本発明の現像剤を用いて現像する現像手段及び潜像担持体を少なくとも一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在である。なお、プロセスカートリッジは、帯電手段、クリーニング手段等の手段をさらに一体に支持してもよい。
以下に、製造例、実施例を掲げて、本発明をさらに詳しく説明するが、本発明は、これら実施例に限定されるものではない。なお、実施例中における部は、特に断らない限り、重量部を意味する。
(1)マスターバッチ顔料の製造
1、イエロートナーマスターバッチの製造
結着樹脂50部
ポリエステル樹脂(ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物テレフタル酸、コハク酸誘導体から合成されたポリエステル)
着色剤50部
イミダゾロン系イエロー顔料(C.I. Pigment yellow 180)
水30部
上記原材料をヘンシェルミキサーにて混合した後、ロール表面温度を130℃に設定した2本ロールにより45分間混練を行い、イエローのマスターバッチ顔料を得た。
2、マゼンタトナーマスターバッチの製造
結着樹脂50部
ポリエステル樹脂(ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物テレフタル酸、コハク酸誘導体から合成されたポリエステル)
着色剤50部
キナクリドン系マゼンタ顔料(C.I.Pigment Red122)
水30部
上記原材料をヘンシェルミキサーにて混合した後、ロール表面温度を130℃に設定した2本ロールにより45分間混練を行い、マゼンタのマスターバッチ顔料を得た。
3、シアントナーマスターバッチの製造
結着樹脂50部
ポリエステル樹脂(ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物テレフタル酸、コハク酸誘導体から合成されたポリエステル)
着色剤50部
銅フタロシアニン系シアン顔料(C.I.Pigment Blue 15:3)
水30部
上記原材料をヘンシェルミキサーにて混合した後、ロール表面温度を130℃に設定した2本ロールにより45分間混練を行い、シアンのマスターバッチ顔料を得た。
4、ブラックトナーマスターバッチの製造
結着樹脂50部
ポリエステル樹脂(ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物テレフタル酸、コハク酸誘導体から合成されたポリエステル)
着色剤50部
カーボン系ブラック顔料#44(三菱化学社製)
水30部
上記原材料をヘンシェルミキサーにて混合した後、ロール表面温度を130℃に設定した2本ロールにより45分間混練を行い、ブラックのマスターバッチ顔料を得た。
(2)トナーの製造
各マスターバッチ顔料(イエロー、マゼンタ、シアン及びブラック)のそれぞれで下記処方によりイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックのトナーを作製した。
結着樹脂100部
ポリエステル樹脂(ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物テレフタル酸、コハク酸誘導体から合成されたポリエステル)
マスターバッチ顔料12部
離型剤(カルナウバワックス)5部
帯電制御剤(サリチル酸誘導体亜鉛塩)2.5部
上記原材料を、ヘンシェルミキサーで混合した後、110℃に設定した2軸混練機で溶融混練した。混練物を水冷した後、カッターミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕した。次に、風力分級装置を用いて分級することにより、重量平均粒径(D4)が6.0μmのイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックのトナーの母体粒子を作製した。
各色のトナーの母体粒子100重量部に対して、表面をヘキサメチルジシラザンで処理した平均粒径が12nmのシリカ微粉体1.3部と、表面をイソブチルトリメトキシシランで処理した平均粒径が15nmのチタン微粉体0.7部と、表面をヘキサメチルジシラザンで処理した平均粒径が120nmのシリカ微粉体0.6部の割合で、ヘンシェルミキサーを用いて周速20m/秒で混合した後、篩をかけて負帯電性のイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックのトナーを作製した。
(3)キャリアの製造
キャリアは、下記処方の中で、シランカップリング剤量を変化させて、キャリア1〜5のコーティング液を調製した。
固形分が20重量%のシリコーン樹脂SR2411(東レ・ダウコーニング社製)400部
γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン(添加量は表1に記載)
トルエン1200部
上記の各コーティング液は、回転円盤型流動層コーティング装置を用いて、平均粒径35μmのフェライトの芯材粒子5kgへ被覆した。その後、この被覆物を装置から取り出して、250℃で2時間加熱し、被覆層を熟成した。
キャリア帯電量(CT)の測定は、各キャリア1〜5に対して、基準トナーとして、上記(2)トナーの製造のブラックトナーを用いて、24℃、55%RHの環境室で測定した。トナーは、キャリアを覆う被覆率が46%のトナー濃度(7重量%)でトナーとキャリアの合計量が1000gになるように計量して2Lのステンルス容器に入れた。そのトナーとキャリアは、24℃、55%RHの環境になじませるために、2時間放置した。2時間放置した後、ターブラーシェイカー・ミキサーで10分間混合した。混合した現像剤は、ブローオフ法により、帯電量(CT)を測定した。その結果を表1に示す。
Figure 2007249083
次に、上記(2)トナーの製造のイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックのトナーと、キャリア1(表1参照)を用いて、トナー濃度が5重量%になるようにトナーとキャリアの合計量が1000gに計量して2Lのステンレス容器に入れて、ターブラーシェイカー・ミキサーで10分間混合して現像剤を作製した。そして、10℃、15%RHの環境でカラー複写機Imagio Neo C455(リコー社製)に、所定量の現像剤を各色の現像部にセットした。地汚れΔIDの測定は、ブラック現像部にセットした現像剤のみで行った。イエロー、マゼンタ及びシアンの現像剤は、セットして複写はするが、地汚れΔIDの評価は実施しない。帯電電圧を620V、現像バイアスを500Vに設定して、画像面積率が5%のA4原稿で5000枚の連続通紙テストを行った。そして、画像面積率が0.5%のA3原稿で画像出しを実施して、その際、画像形成途中でマシンの電源をOFFにした。そして、潜像担持体を取り出して、潜像担持体の軸方向に300mm、幅10mmのプリンタックテープ(日東社製)を貼った。次に、テープの上からガーゼを介して指で擦って、潜像担持体上のトナーをテープに移行させた。テープを潜像担持体上から剥がし、そのテープをA3用紙タイプ6000(リコー社製)に貼った。この地肌部に相当する濃度は0.110であった。比較用のテープとして、潜像担持体に貼りつけていないテープをA3用紙タイプ6000(リコー社製)に貼った。この濃度は0.104である。したがって、地汚れΔIDは、0.006である。
次に、地汚れΔIDを評価したブラック現像部にセットした現像剤のみ現像部にトナーを補給して、トナー濃度が6.1重量%の現像剤にした。上記と同様にして、地汚れΔIDを求めると0.016であった。さらに、ブラック現像部にセットした現像剤のみ現像部にトナーを補給して、トナー濃度が7.4重量%の現像剤にした。同様にして、地汚れΔIDを求めると0.026であった。この結果をまとめると、図2のようになる。図2から、地汚れΔIDが0.01になるトナー濃度(X)は、5.4重量%と求められる。トナー濃度が5.4重量%における被覆率(C)は、キャリアの重量平均粒径35μm、トナーの重量平均粒径6.0μmから、35%であった。
キャリア1と同様にして、キャリア2〜5のトナー濃度(X)及び被覆率(C)を求めた。図3及び図4に、それぞれ帯電量(CT)とトナー濃度(X)の関係及び帯電量(CT)と被覆率(C)の関係を示す。
(実施例1〜3、比較例1)
実施例の(1)〜(3)と同様にして、表2に示すトナーとキャリアを作製して、そのトナーとキャリアで現像剤を作製した。表2の中で、キャリア6〜16のキャリア帯電量(CT)の測定は、各キャリア6〜16に対して、基準トナーとして、上記(2)トナーの製造のブラックトナーを用いて、24℃、55%RHの環境室で測定した。トナーは、キャリアを覆う被覆率が46%のトナー濃度でトナーとキャリアの合計量が1000gになるように計量して2Lのステンレス容器に入れた。そのトナーとキャリアは、24℃、55%RHの環境になじませるために、2時間放置した。2時間放置した後、ターブラーシェイカー・ミキサーで10分間混合した。混合した現像剤は、ブローオフ法により、キャリア帯電量(CT)を測定した。その結果は、表2に示す。次に、各実施例及び比較例に対応するイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックトナーとキャリアでトナー濃度が5重量%になるように、トナーとキャリアの合計量が1000gに計量して2Lのステンレス容器に入れて、ターブラーシェイカー・ミキサーで10分間混合して現像剤を作製した。そして、10℃、15%RHの環境でカラー複写機Imagio Neo C455(リコー社製)に、所定量の現像剤を各色の現像部にセットした。次に、地汚れΔIDは、イエロー現像剤、マゼンタ現像剤、シアン現像剤及びブラック現像剤のそれぞれの現像剤について、各色の現像剤のトナー濃度は、徐々に高くしていき、図2のようなグラフを作成して、地汚れΔIDが0.01になる状態のトナー濃度(X)を求めた。求めたトナー濃度(X)[重量%]及び被覆率(C)[%]の結果は、表2に示す。
各実施例及び比較例の現像剤を評価するために、トナー濃度(X)に相当する各色の現像剤を作製した。実施例1のイエロー現像剤では、トナー濃度(X)が6.2重量%であるので、イエロートナー62gとキャリア938gで、合計量で1000gを計量して2Lのステンレス容器に入れたターブラーシェイカー・ミキサーで10分間混合して現像剤を作製した。以下、同様にしてマゼンタ、シアン及びブラックの現像剤を作製した。各色の現像剤については、所定量をカラー複写機Imagio Neo C455(リコー社製)にセットした。帯電電圧を620V、現像バイアスを500Vに設定して、画像面積率が5%のA4原稿で5万枚の連続通紙テストを行った。その結果、比較例1においては、イエロー現像剤は、初期から画像濃度が低かった。また、マゼンタ現像剤、シアン現像剤及びブラック現像剤は、地汚れ、トナー飛散が多く、1000枚でテストは中止した。しかし、実施例1〜3は、画像濃度が高く、地汚れ、トナー飛散の発生が見られなかった。
Figure 2007249083
(実施例4)
〜微粒子分散液の合成〜
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、水683部、メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩エレミノールRS−30(三洋化成工業社製)11部、スチレン83部、メタクリル酸83部、アクリル酸ブチル110部、過硫酸アンモニウム1部を仕込み、400回転/分で15分間撹拌したところ、白色の乳濁液が得られた。加熱して、系内温度75℃まで昇温し、5時間反応させた。さらに、1%過硫酸アンモニウム水溶液30部加え、75℃で5時間熟成してビニル系樹脂(スチレン−メタクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の水性分散液[微粒子分散液1]を得た。[微粒子分散液1]をLA−920で測定した平均粒径は、105nmであった。[微粒子分散液1]の一部を乾燥して樹脂分を単離した。該樹脂分のTgは59℃であり、重量平均分子量は15万であった。
〜水相の調製〜
水990部、[微粒子分散液1]99部、ドデシルジフェニルェーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5重量%水溶液エレミノールMON−7(三洋化成工業社製)35部、酢酸エチル70部を混合撹拌し、乳白色の液体を得た。これを[水相1]とする。
〜フッ素系活性剤水溶液の調整〜
N,N,N,−トリメチル−[3−(4−ペルフルオロノネニルオキシベンズアミド)プロピル]アンモニウムヨージド(製品名:フタージェント310;ネオス社製)10部、メタノール297部を容器に入れ、50℃に加熱し透明になるまで攪拌する。得られたフッ素系活性剤メタノール溶液を、攪拌しているイオン交換水693部に滴下し、滴下終了後50℃で30分攪拌して、[フッ素系活性剤水溶液1]を得た。
〜低分子ポリエステルの合成〜
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物229部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド3モル付加物529部、テレフタル酸208部、アジピン酸46部およびジブチルスズオキサイド2部を入れ、常圧、230℃で8時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で5時聞反応した後、反応容器に無水トリメリット酸44部を入れ、180℃、常圧で1.8時間反応し、[低分子ポリエステル1]を得た。[低分子ポリエステル1]は、数平均分子量2500、重量平均分子量6700、ピーク分子量5000、Tg43℃、酸価25mgKOH/gであった。
〜中間体ポリエステルの合成〜
冷却管、撹拌機および窒索導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物682部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物81部、テレフタル酸283部、無水トリメリット酸22部およびジブチルスズオキサイド2部を入れ、常圧、230℃で8時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で5時間反応した[中間体ポリエステル1]を得た。[中間体ポリエステル1]は、数平均分子量2100、重量平均分子量9500、Tg55℃、酸価0.5mgKOH/g、水酸基価51mgKOH/gであった。
次に、冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、[中間体ポリエステル1]410部、イソホロンジイソシアネート89部、酢酸エチル500部を入れ100℃で5時間反応し、[プレポリマー1]を得た。[プレポリマー1]の遊離イソシアネート重量%は、1.53%であった。
〜ケチミンの合成〜
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、イソホロンジアミン170部とメチルエチルケトン75部を仕込み、50℃で5時間反応を行い、[ケチミン化合物1]を得た。[ケチミン化合物1]のアミン価は418mgKOH/gであった。
〜MBの合成〜
水1200部、カーボンブラックPrintex35(デクサ社製)540部(DBP吸油量=42ml/100mg、pH=9.5)、[低分子ポリエステル1]1200部を加え、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)で混合し、混合物を、2本ロールを用いて150℃で30分混練後、圧延冷却しパルペライザーで粉砕し、[マスターバッチ1(BK)]を得た。
〜油相の作製〜
撹拌棒および温度計をセットした容器に、[低分子ポリエステル1]378部、カルナバワックス110部、酢酸エチル947部を仕込み、撹拌下80℃に昇温し、80℃のまま5時間保持した後、1時問で30℃に冷却した。次いで容器に[マスターバッチ1(BK)]500部、酢酸エチル500部を仕込み、1時間混合し[原料溶解液1]を得た。
[原料溶解液1]1324部を容器に移し、ビーズミル(ウルトラビスコミル、アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/時、ディスク周速度6m/秒、粒径が0.5mmのジルコニアビーズを80体積%充填し、3パスの条件で、カーボンブラック、ワックスの分散を行った。次いで、[低分子ポリエステル1]の65重量%酢酸エチル溶液1324部加え、上記条件のビーズミルで1パスし、[顔料・ワックス分散液1]を得た。[顔料・ワックス分散液1]の固形分濃度(測定条件:130℃、30分)は50重量%であった。
〜乳化⇒脱溶剤〜
[顔料・ワックス分散液1]749部、[プレポリマー1]を115部、[ケチミン化合物1]2.9部を容器に入れ、TKホモミキサー(特殊機化社製)で、5000rpmで1分間混合した後、容器に[水相1]1200部を加え、TKホモミキサーで、12500rpmで30分間混合し[乳化スラリー1]を得た。
撹拌機および温度計をセットした容器に、[乳化スラリー1]を投入し、35℃で7時間脱溶剤した後、45℃で4時間熟成を行い、[分散スラリー1]を得た。また、脱溶剤の途中の段階で、TKホモミキサーにサンプルを移し、12500rpmで40分間攪拌しトナーを異形化した。
〜洗浄⇒乾燥〜
[分散スラリー1]100部を減圧濾過した後、
(1)濾過ケーキにイオン交換水100部を加え、TKホモミキサーで混合(12000rpmで10分間)した後、濾過した。
(2)(1)の濾過ケーキに10%水酸化ナトリウム水溶液100部を加え、TKホモミキサーで混合(12000rpmで30分間)した後、減圧濾過した。
(3)(2)の濾過ケーキに10%塩酸100部を加え、TKホモミキサーで混合(12000rpmで10分間)した後、濾過した。
(4)(3)の濾過ケーキにイオン交換水300部を加え、TKホモミキサーで混合(12000rpmで10分間)した後、濾過する操作を2回行い[濾過ケーキ1]を得た。
〜フッ素系活性剤処理〜
[濾過ケーキ1]630部、イオン交換水2928部を容器に入れ、スリーワンモータ(新東科学社製)で攪拌(400rpmで5分)して30℃に加熱した。回転数、温度を保ちながら[フッ素系活性剤水溶液1]11部を滴下した。滴下終了後、60分間攪拌し、濾過を行い[フッ素系活性剤処理後濾過ケーキ1]を得た。
(乾燥・風篩)
[フッ素系活性剤処理後濾過ケーキ1]を循風乾燥機で、45℃で48時間乾燥し、目開き75μmメッシュで篩い、[母体トナー1]を得た。[母体トナー1]の重量平均粒径は6.0μmであった。
〜外添剤添加〜
[母体トナー1]100部と、メチルトリメトキシシランで表面処理した15mμの疎水性酸化チタン0.7部と、ジメチルシロキサンで表面処理した12mμの疎水性シリカ1.3部と、ジメチルシロキサンで表面処理した120mμの疎水性シリカ0.6部をヘンシェルミキサーで混合して、ブラックトナーを作製した。
また、同様に、ブラックトナーに用いたカーボンブラックの代わりに、以下の着色剤を用い、同様にイエロートナー、マゼンタトナー、シアントナーを得た。つまり、カーボンブラックPrintex35(デクサ社製)540部の代わりに、イエロー顔料(ジスアゾ系イエロー顔料C.I.Pigment Yellow 180)1000部、マゼンタ顔料(ナフトール系顔料C.I.Pigment Red 184)540部、シアン顔料(銅フタロシアニン顔料C.I Pigment BLUE 15:3)400部を用いた。
一方、キャリアは、以下のようにして、作製した。固形分50重量%のアクリル樹脂溶液21.0部、固形分70重量%グアナミン樹脂溶液6.4部、平均粒径0.3μm、固有抵抗1014Ω・cmのアルミナ粒子7.6部、固形分23重量%のシリコーン樹脂溶液SR2410(東レ・ダウコーニング社製)65.0部、アミノシランSH6020(東レ・ダウコーニング社製)0.3部、トルエン60部及びブチルセロソルブ60部をホモミキサーで10分間分散し、アルミナ粒子を含むアクリル樹脂及びシリコーン樹脂のブレンド被覆膜形成溶液を得た。芯材粒子として、平均粒径が35μmの焼成フェライト粉を用い、被覆膜形成溶液を芯材粒子の表面に膜厚が0.15μmになるようにスピラコーター(岡田精工社製)を用いて塗布し、乾燥した。得られたキャリアを電気炉中、150℃で1時間放置して焼成した。冷却した後、フェライト粉バルクを目開き106μmの篩を用いて解砕し、キャリア17を得た。被覆層の膜厚は、透過型電子顕微鏡でキャリア17の断面を観察することにより測定し、その平均値をもって膜厚とした。
キャリアの帯電量(CT)の測定は、キャリアに対して、基準トナーとして、上記(2)トナーの製造のブラックトナーを用いて、24℃、55%RHの環境室で測定した。トナーは、キャリアを覆う被覆率が46%のトナー濃度でトナーとキャリアの合計量が1000gになるように計量して2Lのステンルス容器に入れた。そのトナーとキャリアは、24℃、55%RHの環境になじませるために、2時間放置した。2時間放置した後、ターブラーシェイカー・ミキサーで10分間混合した。混合した現像剤は、ブローオフ法により、キャリアの帯電量(CT)を測定した。その結果は、35μC/gであった。次に、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックトナーとキャリアを用いて、トナー濃度が5重量%になるように、トナーとキャリアの合計量が1000gに計量して2Lのステンレス容器に入れて、ターブラーシェイカー・ミキサーで10分間混合して現像剤を作製した。そして、10℃、15%RHの環境でカラー複写機Imagio Neo C455(リコー社製)に、所定量の現像剤を各色の現像部にセットした。次に、地汚れΔIDは、イエロー現像剤、マゼンタ現像剤、シアン現像剤及びブラック現像剤のそれぞれの現像剤について、各色の現像剤のトナー濃度は、徐々に高くしていき、地汚れΔIDが0.01になる状態のトナー濃度(X)を求めた。キャリア帯電量(CT)[μC/g]、トナー濃度(X)[重量%]及び被覆率(C)[%]の結果は、表2に示す。
(実施例5)
次のようにして重合トナーを作製した。
[ブラックトナー]
スチレン90部
メタクリル酸n−ブチル55部
帯電制御剤(サリチル酸亜鉛塩)ボントロンE84(オリエント化学社製)3.5部
着色剤(カーボンブラック)#44(三菱化学社製)7.5部
上記を配合し、重合開始剤(2,2−アゾビスイソブチロニトリル)と共に、反応容器に入れて重合を行い、平均粒径6.8μmのところで重合を停止して、この造粒した粒子を水洗した後、乾燥して重合トナー粒子を得た。このトナー粒子を電子顕微鏡で観察すると、球形であった。
[イエロートナー]
スチレン90部
メタクリル酸n−ブチル55部
帯電制御剤(サリチル酸亜鉛塩)ボントロンE84(オリエント化学社製)3、5部
着色剤PV Fast Yellow HG(クラリアント社製)5部
上記を配合し、重合開始剤(2,2−アゾビスイソブチロニトリル)と共に反応容器に入れて重合を行い、平均粒径6.8μmのところで重合を停止して、この造粒した粒子を水洗した後、乾燥して重合トナー粒子を得た。このトナー粒子を電子顕微鏡で観察すると、球形であった。
[マゼンタトナー]
スチレン90部
メタクリル酸n−ブチル55部
帯電制御剤(サリチル酸亜鉛塩)ボントロンE84(オリエント化学社製)3、5部
着色剤Hostaperm Pink E(ヘキスト社製)4部
上記を配合し、重合開始剤(2,2−アゾビスイソブチロニトリル)と共に反応容器に入れて重合を行い、平均粒径6.8μmのところで重合を停止して、この造粒した粒子を水洗した後、乾燥して重合トナー粒子を得た。このトナー粒子を電子顕微鏡で観察すると、球形であった。
[シアントナー]
スチレン90部
メタクリル酸n−ブチル55部
帯電制御剤(サリチル酸亜鉛塩)ボントロンE84(オリエント化学社製)3、5部
着色剤Lionol Blue FG−7351(東洋インキ社製)2.5部
上記を配合し、重合開始剤(2,2−アゾビスイソブチロニトリル)と共に反応容器に入れて重合を行い、平均粒径6.8μmのところで重合を停止して、この造粒した粒子を水洗した後、乾燥して重合トナー粒子を得た。このトナー粒子を電子顕微鏡で観察すると、球形であった。一方、キャリアは、キャリア9を使用して、トナー濃度が5重量%になるように計量して現像剤1000gを作製した。各色のトナーの母体粒子100部に対して、表面をヘキサメチルジシラザンで処理した平均粒径が12nmのシリカ微粉体1.3部と、表面をイソブチルトリメトキシシランで処理した平均粒径が15nmのチタン微粉体0.7部と、表面をヘキサメチルジシラザンで処理した平均粒径が120nmのシリカ微粉体0.5部の割合で、ヘンシェルミキサーを用いて周速20m/秒で混合した後、篩をかけて負帯電性のイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックのトナーを作製した。次に、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックトナーとキャリアでトナー濃度が5重量%になるように、トナーとキャリアの合計量が1000gに計量して2Lのステンレス容器に入れて、ターブラーシェイカー・ミキサーで10分間混合して現像剤を作製した。そして、10℃、15%RHの環境でカラー複写機Imagio Neo C455(リコー社製)に、所定量の現像剤を各色の現像部にセットした。次に、地汚れΔIDは、イエロー現像剤、マゼンタ現像剤、シアン現像剤及びブラック現像剤のそれぞれの現像剤について、各色の現像剤のトナー濃度は、徐々に高くしていき、地汚れΔIDが0.01になる状態のトナー濃度(X)を求めた。トナー濃度(X)[重量%]及び被覆率(C)[%]の結果は、表2に示す。
現像剤を評価するために、トナー濃度(X)に相当する各色の現像剤を作製した。イエロー現像剤では、トナー濃度(X)が7.8重量%であるので、イエロートナーを78gとキャリアを922gで、合計量で1000gを計量して2Lのステンレス容器に入れて、ターブラーシェイカー・ミキサーで10分間混合して現像剤を作製した。以下、同様にして、マゼンタ、シアン及びブラックの現像剤を作製した。各色の現像剤は、所定量をカラー複写機Imagio Neo C455(リコー社製)にセットした。帯電電圧を620V、現像バイアスを500Vに設定して、画像面積率が5%のA4原稿で5万枚の連続通紙テストを行った。その結果、実施例1と同じ結果を得た。
本発明の画像形成装置の一例を示す図である。 トナー濃度と地汚れΔIDの関係を示す図である。 帯電量(CT)とトナー濃度(X)の関係を示す図である。 帯電量(CT)と被覆率(C)の関係を示す図である。

Claims (9)

  1. 少なくとも着色剤、結着樹脂、荷電制御剤及び外添剤を含有するトナーとキャリアからなる現像剤において、
    該トナーが該キャリアの表面を被覆する被覆率が46%となる状態で該トナー及び該キャリアを混合した後の該キャリアの帯電量(CT)は、20μC/g以上47μC/g以下であり、
    地汚れΔIDが0.01になる状態における、該トナーが該キャリアの表面を被覆する被覆率(C)は、40%以上91%以下であり、

    1.45CT−10.37≦C≦2.174CT+24.45
    を満たすことを特徴とする現像剤。
  2. 地汚れΔIDが0.01になる状態における該トナーの含有量は、0.227CT+0.77以上0.245CT+2.69以下であることを特徴とする請求項1に記載の現像剤。

  3. 2.165CT−30.99≦C≦1.955CT+19.21
    を満たすことを特徴とする請求項1又は2に記載の現像剤。
  4. 前記キャリアは、導電剤及び又はシランカップリング剤を含有する被覆層を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の現像剤。
  5. 前記トナーは、重合法を用いて得られることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の現像剤。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の現像剤を用いて画像を形成することを特徴とする画像形成方法。
  7. 複数の潜像担持体のそれぞれを帯電する工程と、該帯電された潜像担持体のそれぞれを露光して静電潜像を形成する工程と、該静電潜像が形成されたそれぞれの潜像担持体を前記現像剤で現像してトナー像を形成する工程と、該それぞれの潜像担持体に形成されたトナー像を被転写体に転写する工程及び該被転写体に転写されたトナー像を定着する工程を有することを特徴とする請求項6に記載の画像形成方法。
  8. 請求項6又は7に記載の画像形成方法を用いて画像を形成することを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の現像剤を用いて現像する現像手段及び潜像担持体を少なくとも一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
JP2006075658A 2006-03-17 2006-03-17 画像形成方法 Expired - Fee Related JP4980635B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006075658A JP4980635B2 (ja) 2006-03-17 2006-03-17 画像形成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006075658A JP4980635B2 (ja) 2006-03-17 2006-03-17 画像形成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007249083A true JP2007249083A (ja) 2007-09-27
JP4980635B2 JP4980635B2 (ja) 2012-07-18

Family

ID=38593407

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006075658A Expired - Fee Related JP4980635B2 (ja) 2006-03-17 2006-03-17 画像形成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4980635B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019113717A (ja) * 2017-12-25 2019-07-11 株式会社リコー キャリアセット、二成分現像剤セット、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法。

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002341633A (ja) * 2001-03-15 2002-11-29 Ricoh Co Ltd 画像形成装置及び画像形成プロセスユニット
JP2006039445A (ja) * 2004-07-30 2006-02-09 Ricoh Co Ltd 電子写真現像剤用キャリアおよび現像方法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002341633A (ja) * 2001-03-15 2002-11-29 Ricoh Co Ltd 画像形成装置及び画像形成プロセスユニット
JP2006039445A (ja) * 2004-07-30 2006-02-09 Ricoh Co Ltd 電子写真現像剤用キャリアおよび現像方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019113717A (ja) * 2017-12-25 2019-07-11 株式会社リコー キャリアセット、二成分現像剤セット、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法。

Also Published As

Publication number Publication date
JP4980635B2 (ja) 2012-07-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7749671B2 (en) Toner for developing a latent electrostatic image, image-forming method, image-forming apparatus and process cartridge using the same
JP4966058B2 (ja) 非磁性トナー、画像形成装置及びプロセスカートリッジ
JP4796481B2 (ja) キャリア及びその製造方法、並びに現像剤及び画像形成方法
US7759040B2 (en) Image forming method
JP5187091B2 (ja) キャリア、現像剤及び画像形成方法
JP7338396B2 (ja) トナー、トナーの製造方法、現像剤、トナー収容ユニット、画像形成装置並びに画像形成方法
JP2008225186A (ja) キャリア、二成分現像剤、及び画像形成方法
JP5817467B2 (ja) 画像形成方法
JP2007178551A (ja) トナーキット、並びに現像剤、プロセスカートリッジ、画像形成方法、及び画像形成装置
JP4980635B2 (ja) 画像形成方法
JP5106988B2 (ja) 電子写真用トナーのキャリアとその製造方法、電子写真用現像剤、及び画像形成方法
JP4956338B2 (ja) キャリア、並びに現像剤、画像形成方法及び画像形成装置
JP4602880B2 (ja) トナー、並びに、現像剤、トナー入り容器、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法
JP5360475B2 (ja) 電子写真用キャリア、電子写真用二成分現像剤、及び画像形成方法
JP5084487B2 (ja) 電子写真用キャリア、電子写真用現像剤及び画像形成方法
JP2009198789A (ja) 電子写真現像剤用キャリア、電子写真用二成分現像剤、および画像形成方法
JP4648275B2 (ja) キャリア及びその製造方法、並びに現像剤、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法
JP2015176038A (ja) トナー
JP5311288B2 (ja) キャリア、並びにこれを用いた現像剤、画像形成方法
JP5504822B2 (ja) 電子写真用キャリア、並びに電子写真用現像剤、画像形成方法、画像形成装置、プロセスカートリッジ、及び電子写真用現像剤入り容器
JP7447525B2 (ja) トナー、トナー収容ユニット、現像剤、画像形成装置並びに画像形成方法
JP5821494B2 (ja) 静電荷像現像用トナーの製造方法
JP4964069B2 (ja) キャリアの製造方法、その方法で製造したキャリア及び現像剤並びにその現像剤を用いた画像形成方法、プロセスカートリッジ及び画像形成装置
JP5090077B2 (ja) キャリア、並びにこれを用いた現像剤、及び画像形成方法
JP5108564B2 (ja) 静電荷像現像用トナー、現像剤、画像形成方法、プロセスカートリッジ及び画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20081120

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110405

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110603

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111004

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111202

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120214

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120229

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120321

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120419

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150427

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4980635

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees