JP2007247548A - 送風装置および該送風装置を備えた空気調和装置並びに加湿ユニット - Google Patents

送風装置および該送風装置を備えた空気調和装置並びに加湿ユニット Download PDF

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Abstract

【課題】 運転音の低減と所要軸動力の低減とを図り得るようにする。
【解決手段】 軸心部にモータ4の回転軸4aが連結される主板2と該主板2の外周部に円周方向所定間隔に多数立設された後退翼形状の羽根3,3・・とからなるシュラウドレスタイプの遠心羽根車1と、該遠心羽根車1を囲み且つ空気吸込口6および空気吹出口7を有するケーシング8とを備え、前記空気吸込口6に、ベルマウス5を配設してなる送風装置において、前記遠心羽根車1の外周側に、吹出流れを前記ベルマウス5側に向かうように偏向させる偏向手段Aを設けて、羽根3,3・・の出口流れ(換言すれば、吹出流れ)がベルマウス5側に向かうように軸方向に偏向せしめられ、遠心羽根車1の出口側においてベルマウス5と遠心羽根車1との間を通って循環する強い安定した循環流f2が形成されるようにしている。
【選択図】 図1

Description

本願発明は、送風装置および該送風装置を備えた空気調和装置並びに加湿ユニットに関するものである。
斜流遠心ディフューザの軸方向高さを限定した送風装置(特許文献1参照)、又はスクロールと遠心送風機を内蔵した斜流ディフューザとで構成された本体の外側にUターン流路を付設した送風装置(特許文献2参照)が既に提案されている。
特願2005−307369。
特願2006−6356。
ところが、上記特許文献1に開示されている送風装置の場合、空気吹出口が遠心羽根車の遠心吹出方向に対向するようになっている場合には良好な性能を示すが、遠心羽根車のベルマウス側(軸方向前方又は径方向)に大きく偏向して吹き出す場合には性能が必ずしも良くないという不具合があり、上記特許文献2に開示されている送風装置の場合、スクロール出口およびスクロールの軸方向高さ部からUターン流路を介して出口から吹き出すようにしているが、該Uターン流路については軸対称流れでないことや遠心羽根車のベルマウス側(軸方向前方又は径方向)に大きく偏向して吹き出す場合には性能が必ずしも良くなく、このため、スクロール出口からの吹出しを含んでも性能が向上せず、特殊な用途に限られていたという不具合がある。
本願発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、運転音の低減と所要軸動力の低減とを図り得るようにすることを目的とするものである。
本願発明では、上記課題を解決するための第1の手段として、軸心部にモータ4の回転軸4aが連結される主板2と該主板2の外周部に円周方向所定間隔に多数立設された後退翼形状の羽根3,3・・とからなるシュラウドレスタイプの遠心羽根車1と、該遠心羽根車1を囲み且つ空気吸込口6および空気吹出口7を有するケーシング8とを備え、前記空気吸込口6に、ベルマウス5を配設してなる送風装置において、前記遠心羽根車1の外周側に、吹出流れを前記ベルマウス5側に向かうように偏向させる偏向手段Aを設けている。
上記のように構成したことにより、羽根3,3・・の出口流れ(換言すれば、吹出流れ)がベルマウス5側に向かうように軸方向に偏向せしめられて、遠心羽根車1の出口翼端側においてベルマウス5と遠心羽根車1との間を通って循環する強い安定した循環流f2が形成される(渦流加速効果を有効に利用したことによる)。その結果、遠心羽根車1の吹出流れの速度分布が大幅に改善されることとなり、送風装置としての性能が良好となる(例えば、最低比騒音レベルの低減、所要軸動力の低減が得られる)。この循環流f2が消滅すると、羽根3,3・・の出口流れが主板2側に大きく偏流し、性能が極端に劣化する。なお、羽根3,3・・の枚数が少なく(例えば、10枚程度)、ベルマウス5の内径が小さいと、上記循環流が消滅し易いが、羽根3,3・・の枚数が多く(例えば、20枚〜40枚)、ベルマウス5の内径を大きくすると、良好な性能(例えば、最低比騒音レベルの低減、所要軸動力の低減)が得られる。
本願発明では、さらに、上記課題を解決するための第2の手段として、上記第1の手段を備えた送風装置において、前記偏向手段Aを、前記遠心羽根車1の吹出側を囲むケーシング側板8cで構成することもでき、そのように構成した場合、偏向手段Aとケーシング側板8cとを兼用することができ、部品点数の低減およびコストダウンを図ることができる。
本願発明では、さらに、上記課題を解決するための第3の手段として、上記第1又は第2の手段を備えた送風装置において、前記遠心羽根車1における羽根3,3・・の軸方向先端部に、遠心方向に所定の幅を有するリング体9を付設することもでき、そのように構成した場合、遠心羽根車1の吹出側からベルマウス5における空気吸込口6の背面側を通って再度遠心羽根車1に吸い込まれる循環流f2が効果的に形成されることとなり、羽根3,3・・を通る空気主流f1が循環流f2によって羽根3,3・・先端側に引き寄せられて、羽根3,3・・の出口部分における風速分布が改善され、空力性能の向上と運転音の低騒音化を図ることができる。
本願発明では、さらに、上記課題を解決するための第4の手段として、上記第3の手段を備えた送風装置において、前記偏向手段Aの軸方向先端の位置を、前記リング体9の前方あるいはその付近とすることもでき、そのように構成した場合、偏向手段Aによる羽根3,3・・の出口流れ(換言すれば、吹出流れ)をベルマウス5側に向かうように軸方向に偏向させる作用(換言すれば、Uターン流れの生成)がより一層効果的に発揮できる。
本願発明では、さらに、上記課題を解決するための第5の手段として、上記第1、第2、第3又は第4の手段を備えた送風装置において、前記空気吹出口7を、前記ケーシング側板8cにおける前より位置あるいはケーシング前板8aにおける外周部に形成することもでき、そのように構成した場合、性能改善効果が増大する。
本願発明では、さらに、上記課題を解決するための第6の手段として、上記第1、第2、第3、第4又は第5の手段を備えた送風装置において、前記ベルマウス5の前方側に袖付吸込流路13を付設することもでき、そのように構成した場合、遠心羽根車1への吸込流れの吸込方向を自由に選択できることとなり、設計自由度が拡大する。
本願発明では、さらに、上記課題を解決するための第7の手段として、上記第1、第2、第3、第4、第5又は第6の手段を備えた送風装置において、前記リング体9と前記偏向手段Aとの距離をL、前記リング体9の外径をD2としたとき、L=(0.2〜0.4)D2となるように設定することもでき、そのように構成した場合、最低比騒音レベルを低減できる。なお、L<0.2D2とした場合、最低比騒音レベルが大幅に増大し、L>0.4D2とした場合、装置の外径寸法が大きくなり過ぎる。
本願発明では、上記課題を解決するための第8の手段として、軸心部にモータ4の回転軸4aが連結される主板2と該主板2の外周部に円周方向所定間隔に多数立設された後退翼形状の羽根3,3・・と、該羽根3,3・・の軸方向端部を覆うシュラウド20とからなるシュラウド付きタイプの遠心羽根車1と、該遠心羽根車1を囲み且つ空気吸込口6および空気吹出口7を有するケーシング8とを備え、前記空気吸込口6に、ベルマウス5を配設してなる送風装置において、前記遠心羽根車1の外周側に、吹出流れを前記ベルマウス5側に向かうように偏向させる偏向手段Aを設けている。
上記のように構成したことにより、羽根3,3・・の出口流れ(換言すれば、吹出流れ)がベルマウス5側に向かうように軸方向に偏向せしめられて、遠心羽根車1のシュラウド側における吹出流れの剥離を抑制することができる。
本願発明では、さらに、上記課題を解決するための第9の手段として、上記第8の手段を備えた送風装置において、前記偏向手段Aを、前記遠心羽根車1の吹出側を囲むケーシング側板8cで構成することもでき、そのように構成した場合、偏向手段Aとケーシング側板8cとを兼用することができ、部品点数の低減およびコストダウンを図ることができる。
本願発明では、さらに、上記課題を解決するための第10の手段として、上記第8又は第9の手段を備えた送風装置において、前記ベルマウス5の前方側に袖付吸込流路13を付設することもでき、そのように構成した場合、遠心羽根車1への吸込流れの吸込方向を自由に選択できることとなり、設計自由度が拡大する。
本願発明では、さらに、上記課題を解決するための第11の手段として、上記第8、第9又は第10の手段を備えた送風装置において、前記遠心羽根車1の外径と前記偏向手段Aとの距離をL′、前記遠心羽根車1の外径をD2′としたとき、L′=(0.2〜0.45)D2′となるように設定することもでき、そのように構成した場合、最低比騒音レベルを低減できる。なお、L′<0.2D2′とした場合、最低比騒音レベルが大幅に増大し、L′>0.45D2′とした場合、装置の外径寸法が大きくなり過ぎる。
本願発明では、さらに、上記課題を解決するための第12の手段として、ケーシング8内に形成された通風路14に、熱交換器15と送風機Xとを配設してなる空気調和装置において、前記送風機Xとして、上記第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9、第10又は第11の手段を備えた遠心送風機をを採用することもでき、そのように構成した場合、遠心送風機の保有する有効な作用効果が発揮できるところから、空気調和装置としての性能向上およびコスト低減に大いに寄与する。
本願発明では、さらに、上記課題を解決するための第13の手段として、ケーシング8内に形成された通風路14に、吸着エレメント16と送風装置Xとを配設してなる加湿ユニットにおいて、前記送風装置Xとして、上記第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9、第10又は第11の手段を備えた遠心送風機をを採用することもでき、そのように構成した場合、遠心送風機の保有する有効な作用効果が発揮できるところから、加湿ユニットとしての性能向上およびコスト低減に大いに寄与する。
本願発明の第1の手段によれば、軸心部にモータ4の回転軸4aが連結される主板2と該主板2の外周部に円周方向所定間隔に多数立設された後退翼形状の羽根3,3・・とからなるシュラウドレスタイプの遠心羽根車1と、該遠心羽根車1を囲み且つ空気吸込口6および空気吹出口を有するケーシングとを備え、前記空気吸込口6に、ベルマウス5を配設してなる送風装置において、前記遠心羽根車1の外周側に、吹出流れを前記ベルマウス5側に向かうように偏向させる偏向手段Aを設けて、羽根3,3・・の出口流れ(換言すれば、吹出流れ)がベルマウス5側に向かうように軸方向に偏向せしめられて、遠心羽根車1の出口翼端側においてベルマウス5と遠心羽根車1との間を通って循環する強い安定した循環流が形成される(渦流加速効果を有効に利用したことによる)ようにしたので、遠心羽根車1の吹出流れの速度分布が大幅に改善されることとなり、送風装置としての性能が良好となるという効果がある。
本願発明の第2の手段におけるように、上記第1の手段を備えた送風装置において、前記偏向手段Aを、前記遠心羽根車1の吹出側を囲むケーシング側板で構成することもでき、そのように構成した場合、偏向手段Aとケーシング側板とを兼用することができ、部品点数の低減およびコストダウンを図ることができる。
本願発明の第3の手段におけるように、上記第1又は第2の手段を備えた送風装置において、前記遠心羽根車1における羽根3,3・・の軸方向先端部に、遠心方向に所定の幅を有するリング体20を付設することもでき、そのように構成した場合、遠心羽根車1の吹出側からベルマウス5における空気吸込口6の背面側を通って再度遠心羽根車1に吸い込まれる循環流f2が効果的に形成されることとなり、羽根3,3・・を通る空気主流f1が循環流f2によって羽根3,3・・先端側に引き寄せられて、羽根3,3・・の出口部分における風速分布が改善され、空力性能の向上と運転音の低騒音化を図ることができる。
本願発明の第4の手段におけるように、上記第3の手段を備えた送風装置において、前記偏向手段Aの軸方向先端の位置を、前記リング体20の前方あるいはその付近とすることもでき、そのように構成した場合、偏向手段Aによる羽根3,3・・の出口流れ(換言すれば、吹出流れ)をベルマウス5側において軸方向に偏向させる作用(換言すれば、Uターン流れの生成)がより一層効果的に発揮できる。
本願発明の第5の手段におけるように、上記第1、第2、第3又は第4の手段を備えた送風装置において、前記空気吹出口を、前記ケーシングの側板における前より位置あるいはケーシングの前板における外周部に形成することもでき、そのように構成した場合、Uターン流れの生成が容易となり、性能改善効果が増大する。
本願発明の第6の手段におけるように、上記第1、第2、第3、第4又は第5の手段を備えた送風装置において、前記ベルマウス5の前方側に袖付吸込流路を付設することもでき、そのように構成した場合、遠心羽根車1への吸込流れの吸込方向を自由に選択できることとなり、設計自由度が拡大する。
本願発明の第7の手段におけるように、上記第1、第2、第3、第4、第5又は第6の手段を備えた送風装置において、前記リング体9と前記偏向手段Aとの距離をL、前記リング体20の外径をD2としたとき、L=(0.2〜0.4)D2となるように設定することもでき、そのように構成した場合、最低比騒音レベルを低減できる。
本願発明の第8の手段によれば、軸心部にモータ4の回転軸4aが連結される主板2と該主板2の外周部に円周方向所定間隔に多数立設された後退翼形状の羽根3,3・・と、該羽根3,3・・の軸方向端部を覆うシュラウドとからなるシュラウド付きタイプの遠心羽根車1と、該遠心羽根車1を囲み且つ空気吸込口6および空気吹出口を有するケーシングとを備え、前記空気吸込口6に、ベルマウス5を配設してなる送風装置において、前記遠心羽根車1の外周側に、吹出流れを前記ベルマウス5側に向かうように偏向させる偏向手段Aを設けて、羽根3,3・・の出口流れ(換言すれば、吹出流れ)がベルマウス5側に向かうように軸方向に偏向せしめられるようにしたので、遠心羽根車1のシュラウド側における吹出流れの剥離を抑制することができることとなり、送風装置としての性能が良好となるという効果がある。
本願発明の第9の手段におけるように、上記第8の手段を備えた送風装置において、前記偏向手段Aを、前記遠心羽根車1の吹出側を囲むケーシング側板で構成することもでき、そのように構成した場合、偏向手段Aとケーシング側板とを兼用することができ、部品点数の低減およびコストダウンを図ることができる。
本願発明の第10の手段におけるように、上記第8又は第9の手段を備えた送風装置において、前記ベルマウス5の前方側に袖付吸込流路を付設することもでき、そのように構成した場合、遠心羽根車1への吸込流れの吸込方向を自由に選択できることとなり、設計自由度が拡大する。
本願発明の第11の手段におけるように、上記第8、第9又は第10の手段を備えた送風装置において、前記遠心羽根車1の外径と前記偏向手段Aとの距離をL′、前記遠心羽根車1の外径をD2′としたとき、L′=(0.2〜0.45)D2′となるように設定することもでき、そのように構成した場合、最低比騒音レベルを低減できる。
本願発明の第12の手段におけるように、ケーシング8内に形成された通風路14に、熱交換器15と送風機Xとを配設してなる空気調和装置において、前記送風機Xとして、上記第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9、第10又は第11の手段を備えた遠心送風機をを採用することもでき、そのように構成した場合、遠心送風機の保有する有効な作用効果が発揮できるところから、空気調和装置としての性能向上およびコスト低減に大いに寄与する。
本願発明の第13の手段におけるように、ケーシング8内に形成された通風路14に、吸着エレメント16と送風装置Xとを配設してなる加湿ユニットにおいて、前記送風装置Xとして、上記第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9、第10又は第11の手段を備えた遠心送風機をを採用することもでき、そのように構成した場合、遠心送風機の保有する有効な作用効果が発揮できるところから、加湿ユニットとしての性能向上およびコスト低減に大いに寄与する。
以下、添付の図面を参照して、本願発明を幾つかの好適な実施の形態について説明する。 第1の実施の形態
図1および図2には、本願発明の第1の実施の形態にかかる送風装置X1が示されている。
この送風装置X1は、図1および図2に示すように、軸心部にモータ4の回転軸4aが連結される円板形状の主板2と、該主板2の外周部に円周方向所定間隔に多数立設された羽根3,3・・とからなるシュラウドレスタイプの遠心羽根車1と、該遠心羽根車1を囲み且つ空気吸込口6および空気吹出口7を有するケーシング8とを備えており、前記遠心羽根車1の空気吸込側(換言すれば、ケーシング前板8a)には、前記空気吸込口6を有するベルマウス5が配設されている。
この遠心羽根車1は、図2に示すように、各羽根3の外径側端部3bが内径側端部3aより羽根車1の回転方向Mの後側に位置する後退翼タイプ(即ち、ターボファンタイプ)とされている。また、本実施の形態においては、前記各羽根3の内径側高さH2が外径側高さH1より大きくされている(つまり、各羽根3の軸方向端部は吹出側に向かって主板2側に傾斜した形状とされている)。このように後退翼タイプとすると、羽根車1の全圧上昇に占める静圧上昇の割合が大きいので、渦巻きスクロールが不要となる。
前記遠心羽根車1における羽根3,3・・の軸方向先端部には、遠心方向に所定の幅を有するリング体9が付設されている。本実施の形態においては、前記リング体9は、前記各羽根3の軸方向端部を延長した線上に位置することとなっている。
また、前記モータ4は、前記ケーシング8における背面板8bに取り付けられている。符号21はモータ4の回転軸4aを枢支する軸受ボスである。
そして、前記ベルマウス5における空気吸込口6の内径D0は、前記羽根車1における羽根3,3・・の内径D1より大きく設定されている。また、前記ベルマウス5の背面側(換言すれば、外周側)には、流通空間Sが形成されており、前記羽根車1の吹出側から前記リング体9の先端部を経て前記ベルマウス5における空気吸込口6の背面側を通って再度前記羽根車1に吸い込まれる循環流f2を容易且つ確実に形成し得るように構成されている。その結果、羽根3,3・・を通る空気主流f1が循環流f2によって羽根3,3・・先端側に引き寄せられて、羽根3,3・・の出口部分における風速分布が改善され、空力性能の向上と運転音の低騒音化を図ることができる。
さらに、この送風装置X1においては、前記遠心羽根車1の外周側には、吹出流れを前記ベルマウス5側に向かうように偏向させる偏向手段Aが設けられている。本実施の形態においては、この偏向手段Aは、前記遠心羽根車1の吹出側を囲むケーシング側板8cで構成されている。つまり、空気吹出口7は、前記ケーシング側板8cにおける前より位置に形成されている。従って、前記偏向手段Aの軸方向先端の位置(換言すれば、空気吹出口7は、前記リング体9の前方あるいはその付近とされているのである。
上記のように構成した送風装置においては、次のような作用効果が得られる。
即ち、羽根3,3・・の出口流れ(換言すれば、吹出流れ)がベルマウス5側に向かうように軸方向に偏向せしめられて、遠心羽根車1の出口側においてベルマウス5と遠心羽根車1との間を通って循環する強い安定した循環流f2(図3参照)が形成される(渦流加速効果を有効に利用したことによる)。その結果、遠心羽根車1の吹出流れの速度分布が大幅に改善されることとなり、送風装置としての性能が良好となる(例えば、最低比騒音レベルの低減、所要軸動力の低減が得られる)。この循環流f2が消滅すると、羽根3,3・・の出口流れが主板2側に大きく偏流し、性能が極端に劣化する。なお、羽根3,3・・の枚数が少なく(例えば、10枚程度)、ベルマウス5の内径が小さいと、上記循環流f2が消滅し易いが、羽根3,3・・の枚数が多く(例えば、20枚〜40枚)、ベルマウス5の内径を大きくすると、良好な性能(例えば、最低比騒音レベルの低減、所要軸動力の低減)が得られる。
しかも、本実施の形態においては、前記偏向手段Aを、前記遠心羽根車1の吹出側を囲むケーシング側板8cで構成しているので、偏向手段Aとケーシング側板8cとを兼用することができ、部品点数の低減およびコストダウンを図ることができる。
また、前記遠心羽根車1における羽根3,3・・の軸方向先端部に、遠心方向に所定の幅を有するリング体9を付設しているので、遠心羽根車1の吹出翼端側からベルマウス5に向かうように空気吸込口6の背面側を通って再度遠心羽根車1に吸い込まれる循環流f2が効果的に形成されることとなり、羽根3,3・・を通る空気主流f1が循環流f2によって羽根3,3・・先端側に引き寄せられて、羽根3,3・・の出口部分における風速分布が改善され、空力性能の向上と運転音の低騒音化を図ることができる。
さらに、偏向手段Aの軸方向先端の位置を、リング体9の前方あるいはその付近としているので、偏向手段Aによる羽根3,3・・の出口流れ(換言すれば、吹出流れ)をベルマウス5側において軸方向に偏向させる作用(換言すれば、Uターン流れの生成)がより一層効果的に発揮できる。
さらにまた、空気吹出口7を、ケーシングの側板8cにおける前より位置に形成しているので、性能改善効果が増大する。
ちなみに、前記リング体9と前記偏向手段Aであるケーシング側板8cとの距離をLに対する最低比騒音レベル(dBA)の変化を調べたところ、図4の結果が得られた。ここで、リング体9の外径をD2としている。
これによれば、L=(0.2〜0.4)D2の範囲において、最低比騒音レベルが低減されていることが分かる。これは、Uターン流れの生成が容易となった結果と判断できる。なお、L<0.2D2とした場合、最低比騒音レベルが大幅に増大し、L>0.4D2とした場合、装置の外径寸法が大きくなり過ぎる。
第2の実施の形態
図5には、本願発明の第2の実施の形態にかかる送風装置X2が示されている。
この場合、空気吹出口7は、ケーシング8における前板8aの外周部に形成されている。このようにすると、吹出空気流が前向きとされた送風装置が得られる。
その他の構成および作用効果は、第1の実施の形態におけると同様なので説明を省略する。
第3の実施の形態
図6には、本願発明の第3の実施の形態にかかる送風装置X3が示されている。
この場合、ケーシング8の前板8aには、ベルマウス5の空気吸込口6に連通する凹部6aが形成されている。また、ケーシング8の側板8cには、空気吹出口7に連通する吹出通路10が形成されている。このようにすると、吸込空気流がケーシング前板8aに形成された凹部6aにガイドされて吸い込まれることとなり、吸込空気流の流量を容易に確保できるし、吹出空気流が吹出通路10にガイドされて、遠心方向に吹き出されることとなり、送風装置の設置形態の自由度が拡大する。
その他の構成および作用効果は、第1の実施の形態におけると同様なので説明を省略する。
ところで、図7には、本願発明の第3の実施の形態にかかる送風装置X3を用いた空気調和装置Z1が示されている。
この場合、ケーシング8内に形成された空気流Wの通風路14(換言すれば、凹部6a内)に、熱交換器15と送風装置X3とが配設されることとなっており、モータ4は、ケーシング8の背面板8b内面に取り付けられている。また、遠心羽根車1における主板2には、前記モータ4を収納するための凹所2aが形成されている。符号11は吸込グリル、12はエアフィルタである。このようにすると、送風装置X3の保有する有効な作用効果が発揮できるところから、空気調和装置Z1としての性能向上およびコスト低減に大いに寄与する。
第4の実施の形態
図8には、本願発明の第4の実施の形態にかかる送風装置X4が示されている。
この場合、ベルマウス5の前方側には、袖付吸込流路13が付設されている。このようにすると、遠心羽根車1への吸込流れの吸込方向を自由に選択できることとなり、設計自由度が拡大する。
その他の構成および作用効果は、第1の実施の形態におけると同様なので説明を省略する。
図9には、本願発明の第4の実施の形態にかかる送風装置X4を使用した加湿ユニットZ2が示されている。
この場合、送風装置X4における通風路である袖付吸込流路13の入口13aに、回転式吸着エレメント16が配設されている。符号17は吸着エレメント16を再生するための電気ヒータである。この空気調和装置Z2においては、室外空気取り入れ口18から取り入れられた室外空気が吸着エレメント16を通過する過程で除湿された後、袖付吸込流路13を介して送風装置X4の空気吸込口6から吸い込まれ、空気吹出口7を経て室外側に排気される。一方、室外空気取り入れ口19から取り入れられた室外空気が吸着エレメント16を通過する過程で加湿され、加湿空気として室内へ吹き出される。つまり、この加湿ユニットZ2は、加湿装置として作用するのである。
その他の構成および作用効果は、第1の実施の形態におけると同様なので説明を省略する。
第5の実施の形態
図10には、本願発明の第5の実施の形態にかかる送風装置X5が示されている。
この場合、送風装置X5は、軸心部にモータ4の回転軸4aが連結される主板2と該主板2の外周部に円周方向所定間隔に多数立設された後退翼形状の羽根3,3・・と、該羽根3,3・・の軸方向端部を覆うシュラウド20とからなるシュラウド付きタイプの遠心羽根車1と、該遠心羽根車1を囲み且つ空気吸込口6および空気吹出口を有するケーシングとを備えて構成されている。また、空気吹出口7は、ケーシング8における前板8aの外周部に形成されている。さらに、ベルマウス5の先端は、羽根3,3・・の内方に挿入されている。このようにすると、吹出空気流が前向きとされた送風装置が得られる。
上記のように構成したことにより、羽根3,3・・の出口流れ(換言すれば、吹出流れ)がベルマウス5側に向かうように軸方向に偏向せしめられて、遠心羽根車1のシュラウド側における吹出流れの剥離を抑制することができる。
ちなみに、遠心羽根車1の外径と偏向手段Aであるケーシング側板8cとの距離L′に対する最低比騒音レベル(dBA)の変化を調べたところ、図11の結果が得られた。ここで、遠心羽根車1の外径をD2′としている。
これによれば、L′=(0.2〜0.45)D2′の範囲において、最低比騒音レベルが低減されていることが分かる。これは、Uターン流れの生成が容易となった結果と判断できる。なお、L<0.2D2′とした場合、最低比騒音レベルが大幅に増大し、L>0.45D2′とした場合、装置の外径寸法が大きくなり過ぎる。
その他の構成および作用効果は、第1の実施の形態におけると同様なので説明を省略する。
なお、本実施の形態にかかる遠心送風機X5も、空気調和装置に組み込むことができることは勿論である。また、渦巻きケーシングの場合も同様な効果が得られることは勿論である。
本願発明の第1の実施の形態にかかる送風装置X1の縦断面図である。 本願発明の第1の実施の形態にかかる送風装置X1の正面図である。 図1のIII−III拡大断面図である。 本願発明の第1の実施の形態にかかる送風装置X1におけるリング体と偏向手段A(ケーシング側板)との距離Lに対する最低比騒音レベルの変化を示す特性図である。 本願発明の第2の実施の形態にかかる送風装置X2の縦断面図である。 本願発明の第3の実施の形態にかかる送風装置X3の縦断面図である。 本願発明の第3の実施の形態にかかる送風装置X3を使用した空気調和装置Z1の縦断面図である。 本願発明の第4の実施の形態にかかる送風装置X4の縦断面図である。 本願発明の第4の実施の形態にかかる送風装置X4を使用した加湿ユニットZ2の縦断面図である。 本願発明の第5の実施の形態にかかる送風装置X5の縦断面図である。 本願発明の第5の実施の形態にかかる送風装置X5におけるリング体と偏向手段A(ケーシング側板)との距離L′に対する最低比騒音レベルの変化を示す特性図である。
符号の説明
1は遠心羽根車
2は主板
3は羽根
4はモータ
4aは回転軸
5はベルマウス
6は空気吸込口
7は空気吹出口
8はケーシング
8aはケーシング前板
8cはケーシング側板
9はリング体
13は袖付吸込流路
14は通風路
15は熱交換器
20はシュラウド
Aは偏向手段
Xは送風装置

Claims (13)

  1. 軸心部にモータ(4)の回転軸(4a)が連結される主板(2)と該主板(2)の外周部に円周方向所定間隔に多数立設された後退翼形状の羽根(3),(3)・・とからなるシュラウドレスタイプの遠心羽根車(1)と、該遠心羽根車(1)を囲み且つ空気吸込口(6)および空気吹出口(7)を有するケーシング(8)とを備え、前記空気吸込口(6)には、ベルマウス(5)を配設してなる送風装置であって、前記遠心羽根車(1)の外周側には、吹出流れを前記ベルマウス(5)側に向かうように偏向させる偏向手段(A)を設けたことを特徴とする送風装置。
  2. 前記偏向手段(A)を、前記遠心羽根車(1)の吹出側を囲むケーシング側板(8c)で構成したことを特徴とする請求項1記載の送風装置。
  3. 前記遠心羽根車(1)における羽根(3),(3)・・の軸方向先端部には、遠心方向に所定の幅を有するリング体(9)を付設したことを特徴とする請求項1および2のいずれか一項記載の送風装置。
  4. 前記偏向手段(A)の軸方向先端の位置を、前記リング体(9)の前方あるいはその付近としたことを特徴とする請求項3記載の送風装置。
  5. 前記空気吹出口(7)を、前記ケーシング側板(8a)における前より位置あるいはケーシング前板(8a)における外周部に形成したことを特徴とする請求項1、2、3および4のいずれか一項記載の送風装置。
  6. 前記ベルマウス(5)の前方側には袖付吸込流路(13)を付設したことを特徴とする請求項1、2、3、4および5のいずれか一項記載の送風装置。
  7. 前記リング体(9)と前記偏向手段(A)との距離をL、前記リング体(20)の外径をD2としたとき、L=(0.2〜0.4)D2となるように設定したことを特徴とする請求項3、4、5および6のいずれか一項記載の送風装置。
  8. 軸心部にモータ(4)の回転軸(4a)が連結される主板(2)と該主板(2)の外周部に円周方向所定間隔に多数立設された後退翼形状の羽根(3),(3)・・と、該羽根(3),(3)・・の軸方向端部を覆うシュラウド(20)とからなるシュラウド付きタイプの遠心羽根車(1)と、該遠心羽根車(1)を囲み且つ空気吸込口(6)および空気吹出口(7)を有するケーシング(8)とを備え、前記空気吸込口(6)には、ベルマウス(5)を配設してなる送風装置であって、前記遠心羽根車(1)の外周側には、吹出流れを前記ベルマウス(5)側に向かうように偏向させる偏向手段(A)を設けたことを特徴とする送風装置。
  9. 前記偏向手段(A)を、前記遠心羽根車(1)の吹出側を囲むケーシング側板(8c)で構成したことを特徴とする請求項8記載の送風装置。
  10. 前記ベルマウス(5)の前方側には袖付吸込流路(13)を付設したことを特徴とする請求項8および9のいずれか一項記載の送風装置。
  11. 前記遠心羽根車(1)の外径と前記偏向手段(A)との距離をL′、前記遠心羽根車(1)の外径をD2′としたとき、L′=(0.2〜0.45)D2′となるように設定したことを特徴とする請求項8、9および10のいずれか一項記載の送風装置。
  12. ケーシング(8)内に形成された通風路(14)に、熱交換器(15)と送風装置(X)とを配設してなる空気調和装置であって、前記送風装置(X)として、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10および11のいずれか一項記載の送風装置をを採用したことを特徴とする空気調和装置。
  13. ケーシング(8)内に形成された通風路(14)に、吸着エレメント(16)と送風装置(X)とを配設してなる加湿ユニットであって、前記送風装置(X)として、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10および11のいずれか一項記載の送風装置をを採用したことを特徴とする加湿ユニット。
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CN102374584A (zh) * 2010-08-20 2012-03-14 乐金电子(天津)电器有限公司 改进气流循环的室内机以及采用该室内机的挂式空调

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