JP2007247462A - フューエルデリバリパイプ - Google Patents

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重孝 吉川
Katsutoshi Kato
勝利 加藤
Tomohiro Ezoe
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Abstract

【課題】フューエルデリバリパイプの燃圧脈動を吸収する内管の脈動吸収効果の増大を図りながら、異常発生時にもその脈動吸収性能を喪失することを回避できるようにすること。
【解決手段】複数のインジェクタ11が取り付けられるハウジング20と、ハウジング20の内側に配置される金属筒30とを備え、ハウジング20と金属筒30との間の燃料通路に供給された燃料を各インジェクタ11に分配供給し、金属筒30の弾性変形により燃圧脈動を吸収するように構成されたフューエルデリバリパイプ10には、金属筒30の変形を弾性域内に規制する側面41,41を備える変形規制用棒40が金属筒30の内部に設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の燃料供給装置に用いられるフューエルデリバリパイプに関する。
多気筒内燃機関の燃料供給装置の一つとして、複数の燃料噴射用のインジェクタを設け、各インジェクタから対応する気筒へ燃料を噴射するようにしたものがある。このような燃料供給装置では、燃料ポンプから圧送される燃料を備蓄し、各インジェクタに分配供給するために、フューエルデリバリパイプが用いられる。フューエルデリバリパイプ内の燃料は、コントロールユニットにより各インジェクタ内部の電磁弁を開閉制御することによって、所定の圧力で各気筒に噴射供給されるようになっている。
上述のような内燃機関の燃料供給装置においては、インジェクタ内部の電磁弁の開閉による燃料噴射が断続的に行われるため、フューエルデリバリパイプ内の燃料圧力に脈動(燃圧脈動)が生じうる。その結果、インジェクタに供給される燃料の圧力が不安定となり、噴射時間に応じて調整される1噴射当たりの燃料噴射量が変動し、エミッションやドライバビリティの悪化を招いたり、フューエルデリバリパイプおよび燃料供給配管に振動や異音を生じたりするという不具合がある。
従来では、パルセーションダンパ等を用いて、フューエルデリバリパイプの燃圧脈動を吸収・緩和するようにしていたが、パルセーションダンパを用いずに燃圧脈動を吸収・緩和する技術として、次のような提案がなされている(例えば、特許文献1参照)。すなわち、フューエルデリバリパイプのハウジングの内側に断面矩形の薄肉の金属筒を設け、フューエルデリバリパイプを外管(ハウジング)と内管(金属筒)との二重管構造とすることにより燃圧脈動を吸収・緩和することが開示されている。
特開2005−207308号公報
上述のような燃料供給装置のフューエルデリバリパイプにおいては、フューエルデリバリパイプ内の燃料の圧力変動に応じて、金属筒(具体的には、脈動吸収部分である金属筒の左右の側壁)が弾性変形し、これにより、フューエルデリバリパイプの燃圧脈動が吸収・緩和される。この場合、金属筒の肉厚を薄くするほど、金属筒の変形量を大きくすることができ、脈動吸収効果を増大させることが可能である。ところが、金属筒の肉厚を薄くすると、その分、金属筒の強度が低下するため、燃圧脈動による金属筒の変形が弾性域を超えて塑性変形に至り脈動吸収性能を喪失する可能性が高くなるという問題点がある。したがって、金属筒の肉厚を適宜に設定して、金属筒が塑性変形を起こすことを回避する必要がある。
しかし、異常発生時には、フューエルデリバリパイプ内の燃料圧力が上昇し、通常時よりも高い圧力が金属筒にかかる場合がある。具体例を挙げれば、燃料供給装置において、プレッシャーレギュレータが閉塞した場合等のような異常発生時には、フューエルデリバリパイプ内の燃料圧力が上昇し、通常時には、0.3MPa程度の燃料圧力が、0.8MPa程度にまで上昇する。そのような異常発生時には、通常時に想定されるフューエルデリバリパイプの燃圧脈動よりも高い圧力が金属筒にかかるため、金属筒の肉厚を適宜に調節して、通常時には塑性変形を起こさないようにしていたとしても、金属筒が塑性変形してその脈動吸収性能を喪失してしまい、それ以後、脈動吸収効果を発揮できなくなるという問題点がある。
本発明は、上述した従来技術の問題点を鑑みてなされたものであり、フューエルデリバリパイプの燃圧脈動を吸収する内管の脈動吸収効果の増大を図りながら、異常発生時にもその脈動吸収性能を喪失することを回避できるようにすることを目的とする。
本発明は、上述の課題を解決するための手段を以下のように構成している。すなわち、本発明は、複数のインジェクタが取り付けられる外管と、前記外管の内側に配置される中空の内管とを備え、前記外管と内管との間の燃料通路に供給された燃料を前記各インジェクタに分配供給し、前記内管の弾性変形により燃圧脈動を吸収するように構成されたフューエルデリバリパイプであって、前記内管の変形を弾性域内に規制するための変形規制手段を備えることを特徴としている。
このような構成のフューエルデリバリパイプでは、フューエルデリバリパイプ内の燃料圧力の変動に応じて中空の内管が弾性変形することで、燃圧脈動が吸収・緩和される。ここで、内管の肉厚を薄くすることによって、内管の変形量が大きくなり、脈動吸収効果を増大させることが可能であるものの、その分、内管の強度が低下するため、内管の変形が弾性域を超えて塑性変形に至り脈動吸収性能を喪失する可能性が高くなる。
上記構成によれば、変形規制手段によって内管の変形を弾性域内に規制しているので、内管の肉厚を薄くしても、内管の変形量が変形規制手段によって弾性域に留まるように規制され、内管の塑性変形が防止される。これにより、内管の脈動吸収効果の増大を図りながら、その脈動吸収性能を喪失することを回避できる。
本発明において、内管の変形を弾性域内に規制するための変形規制手段として、具体的には、次の構成が挙げられる。すなわち、変形規制手段は、前記内管の変形を弾性域内に規制する規制面を備え、前記規制面を前記内管の内壁と所定距離を隔てて設ける構成が挙げられる。規制面は、例えば、内管と同じ方向に延びる棒状の部材の壁面である。
こうすると、内管(脈動吸収部分である内管の側壁)は、フューエルデリバリパイプ内の燃料圧力に応じて内側に変形するが、燃料圧力が大きくなるほど内側に大きく変形し、内管の内壁と規制面との距離が小さくなる。そして、内管の内壁が規制面に突き当たると、その時点で内管の変形が規制面によって規制され、それ以上内管は変形しなくなる。
ここで、そのような規制面がなければ、脈動吸収効果を増大させるために、内管の肉厚を薄くした分だけ、内管が塑性変形を起こす可能性が高くなるのに対し、規制面を設けることによって、上述のように、内管の変形量が弾性域内に規制される。これにより、内管の肉厚を薄くして、内管の脈動吸収効果の増大を図りながら、内管の塑性変形を防止して、内管の脈動吸収性能を喪失することを回避することができる。
さらに、燃料供給装置において、プレッシャーレギュレータが閉塞した場合等のような異常発生時には、フューエルデリバリパイプ内の燃料圧力が上昇するが、そのような異常発生時においても、規制面によって、内管の変形量が規制されるため、内管の塑性変形を防止して、内管の脈動吸収性能を喪失してしまうことを防止できる。
また、変形規制手段として、弾性部材を内管の内部に配置する構成が挙げられる。弾性部材は、例えば、スプリング、ゴム、スポンジ、ゲル状物質である。
こうすると、内管(脈動吸収部分である内管の側壁)は、フューエルデリバリパイプ内の燃料圧力に応じて内側に変形するが、燃料圧力が大きくなるほど内側に大きく変形し、内管の対向する内壁同士の距離が小さくなる。これにともない、弾性部材が圧縮される。これにより、内管の内壁には、弾性部材の弾性力(反発力)が外側に向けて作用する。このため、弾性部材が設けられている分、内管が変形しにくくなっている。
ここで、そのような弾性部材がなければ、脈動吸収効果を増大させるために、内管の肉厚を薄くした分だけ、内管が塑性変形を起こす可能性が高くなるのに対し、変形規制手段としての弾性部材を設けることによって、上述のように、内管の変形量が弾性域内に規制される。これにより、内管の肉厚を薄くして、内管の脈動吸収効果の増大を図りながら、内管の塑性変形を防止して、内管の脈動吸収性能を喪失することを回避することができる。
さらに、燃料供給装置において、プレッシャーレギュレータが閉塞した場合等のような異常発生時には、フューエルデリバリパイプ内の燃料圧力が上昇するが、そのような異常発生時においても、変形規制手段としての弾性部材によって、内管の変形量が規制されるため、内管の塑性変形を防止して、内管の脈動吸収性能を喪失してしまうことを防止できる。
本発明によれば、フューエルデリバリパイプの燃圧脈動を吸収する内管の脈動吸収効果の増大を図りながら、異常発生時にもその脈動吸収性能を喪失することを回避できる。
本発明を実施するための最良の形態について添付図面を参照しながら説明する。
本形態のフューエルデリバリパイプは、多気筒エンジンにおける燃料供給装置の一部を構成するものであり、燃料ポンプからの燃料を複数のインジェクタに分配供給するものである。以下では、4気筒エンジンの燃料供給装置に設けられるフューエルデリバリパイプについて説明する。なお、4気筒エンジンだけに限られず、任意の気筒数の多気筒エンジンに対して適用可能である。
まず、フューエルデリバリパイプの概略構成について、図1〜図4を用いて説明する。なお、以下では、フューエルデリバリパイプ10のハウジング20の長手方向を、単に、「長手方向」と称する。
フューエルデリバリパイプ10は、複数(この例では4つ)の燃料噴射用のインジェクタ11が取り付けられる外管としてのハウジング20と、ハウジング20の内側に配置される内管としての金属筒30と、金属筒30の内側に配置される変形規制用棒40とを備える。このように、フューエルデリバリパイプ10は、外管と内管との2重管構造を有している。
ハウジング20は、上部ケース21と下部ケース22とがろう付けによりシール性を確保した状態で一体的に接合されて構成されている。上部ケース21と下部ケース22とは、いずれも断面略U字状の板金加工製の部材であり、互いの開放側の部分が向かい合わせられ、開口側の縁部同士がほぼ全周にわたって接合されている。
ハウジング20と金属筒30との間には、燃料ポンプ(図示略)により燃料供給管12を介して導入される燃料を複数のインジェクタ11に分配供給するための燃料通路が形成されている。なお、燃料通路を形成する上下両ケース21,22および金属筒30には、防錆用のニッケルメッキ等が施されている。
上部ケース21の長手方向一端には、導入口23が形成されている。この導入口23には、燃料ポンプにより圧送される燃料を供給する燃料供給管12がろう付けによりシール性を確保した状態で接続されている。燃料ポンプからの燃料は、燃料供給管12、導入口23を介して、ハウジング20内部、つまり、燃料通路に導入される。
下部ケース22には、各インジェクタ11を連結するための筒部25が長手方向に沿って所定の間隔で形成されている。筒部25は、下部ケース22の底面を上方に(燃料通路の内部側に)窪ませて形成されている。また、筒部25の底部には、インジェクタ11への燃料供給用の孔25aが形成されている。そして、各筒部25には、インジェクタ11がOリング等のシール部材を介してシール性を確保した状態で連結される。
また、下部ケース22の下面には、複数(この例では2つ)の取付用ブラケット13がプロジェクション溶接等により固着されている。なお、取付用ブラケット13の外方への突出量を少なくするために、上下両ケース21,22には、平面視で内側(金属筒30側)に向けてそれぞれ円弧状の窪み26,27が形成されている。
金属筒30は、長尺で中空の軟鋼製の部材であって、フューエルデリバリパイプ10の燃圧脈動を吸収・緩和するための脈動吸収部材として設けられている。金属筒30は、長手方向に沿って延びている。金属筒30は、四隅にアールが設けられた断面矩形の筒状に形成されている。金属筒30の内部には、後述する変形規制用棒40が配設されている。また、金属筒30は、左右の側壁31,31が上下の壁32,32よりも大きく形成された縦長の形状となっている。そして、金属筒30の左右の側壁31,31がフューエルデリバリパイプ10の燃料圧力を吸収する脈動吸収部分となっている。
また、金属筒30の肉厚は、ハウジング20の上下両ケース21,22の肉厚よりも薄くなっている。例えば、上下両ケース21,22が、1.2〜1.6mmの肉厚であるのに対し、金属筒30は、0.3〜0.4mmの肉厚となっている。
金属筒30の長手方向の両端部は、ハウジング20の長手方向の両端部から外部へ突出されている。そして、金属筒30の長手方向の両端部は、上部ケース21の長手方向の両端部に形成された差込口24,24に差し込まれ、さらに、ろう付けによって上部ケース21にシール性を確保した状態で固着されている。このように、金属筒30がハウジング20に固定されている。
ここで、金属筒30は、その長手方向の少なくとも一端が外部(大気)に開放された開放端となっている。この例では、金属筒30の長手方向の両端が開放端となっている。そして、金属筒30の内部空間が燃料通路と遮断されている。このように、フューエルデリバリパイプ10において、金属筒30の内部空間は、ハウジング20の外部には連通されているが、ハウジング20の内部の燃料通路には連通されていない。
上記のように構成されるフューエルデリバリパイプ10は、燃料ポンプにより圧送されてハウジング20内に導入される燃料を備蓄し、燃料通路を介して各インジェクタ11に分配供給する。各インジェクタ11に分配供給された燃料は、コントロールユニット(図示略)により各インジェクタ11内部の電磁弁を開閉制御することによって、所定の圧力で対応する気筒に噴射供給される。
また、ハウジング20の内側に配置された金属筒30が薄肉に形成されているため、金属筒30は長手方向と直交する方向に変形しやすくなっている。フューエルデリバリパイプ10内の燃料圧力が上昇すると金属筒30が内側に凹むように変形する。この例では、金属筒30は、左右の側壁31,31が上下の壁32,32よりも大きい縦長形状であるため、左右の側壁31,31のほうが変形しやすくなっており、具体的には、図5(b)、(c)に示すように、左右の側壁31,31の上下方向中央部分33,33の変形量(凹み量)が最も大きくなるように変形する(凹む)。
そして、金属筒30の左右の側壁31,31は、左右の側壁31,31にかかるフューエルデリバリパイプ10内の燃料圧力に応じて内側に凹み、燃料圧力が大きくなると変形量が大きくなり、逆に、燃料圧力が小さくなると変形量が小さくなる。このように、金属筒30の左右の側壁31,31は、フューエルデリバリパイプ10内の燃料圧力の変動に応じて弾性変形する。そして、金属筒30の左右の側壁31,31の弾性変形により、インジェクタ11内部の電磁弁の開閉等によって生じるフューエルデリバリパイプ10内の燃圧脈動が吸収・緩和される。その結果、燃圧脈動による燃料噴射量の誤差が減少して燃料消費率が向上し、また、フューエルデリバリパイプ10、燃料供給管12等の振動や異音が抑制される。
次に、金属筒30内部に設けられる変形規制用棒40について、図1〜図5を用いて詳しく説明する。
変形規制用棒40は、断面矩形の長尺の部材であって、金属筒30の塑性変形を防止するために、金属筒30の内部に挿入されている。変形規制用棒40は、長手方向に沿って延びており、金属筒30と平行に配置されている。
変形規制用棒40は、その長手方向の長さが金属筒30の長手方向の長さとほぼ同じになっている。そして、変形規制用棒40は、その両端部において金属筒30に固定されており、金属筒30内での移動が規制されている。なお、金属筒30の上下の壁32,32に、位置決め用の溝または突起を形成しておいて、その溝または突起に沿わせて変形規制用棒40を位置決めするようにしてもよい。図6では、金属筒30の上下の壁32,32に、位置決め用の突起34,34を設けた場合を示している。この場合、位置決め用の突起34,34は、金属筒30の一端から両端まで延びたものでもよく、金属筒30の両端部だけに形成されたものでもよい。
変形規制用棒40は、金属筒30の変形を弾性域内に規制する変形規制手段として機能する規制面を備えている。この例では、規制面は、変形規制用棒40の左右の側面41,41となっている。変形規制用棒40の左右の側面41,41は、金属筒30の左右の側壁31,31と所定の距離を隔てて対向して設けられている。そして、変形規制用棒40の左側面41と金属筒30の左側壁31との距離と、変形規制用棒40の右側面41と金属筒30の右側壁31との距離とが等しくなっている。つまり、変形規制用棒40は、金属筒30の内部空間の左右方向中央位置に配置されている。なお、金属筒30の上下の壁32,32に対しては、図3等では変形規制用棒40を接して配置しているが、変形規制用棒40を離して配置してもよい。
変形規制用棒40の金属筒30への組み付けは、次のようにして行う。まず、変形規制用棒40を金属筒30の一方の開放端から挿入する。そして、変形規制用棒40を金属筒30の適宜位置に配置した後、変形規制用棒40の両端部を金属筒30の両端部に固定する。この固定は、金属筒30の両端部のハウジング20から突出した部分にて行う。この場合、変形規制用棒40の両端部を金属筒30の上下の壁32,32の両端部にネジで締め付けて固定してもよく、溶接により固定してもよい。なお、変形規制用棒40の金属筒30に対する位置がずれなければ、他の固定手段により固定してもよい。
このように、金属筒30の内部に変形規制用棒40を設けておくと、簡単な構成であるにもかかわらず、次のような作用効果が得られる。
金属筒30の左右の側壁31,31は、図5(b)に示すように、フューエルデリバリパイプ10内の燃料圧力に応じて内側に凹むが、燃料圧力が大きくなるほど内側に大きく凹み、左右の側壁31,31と変形規制用棒40の左右の側面41,41との距離が小さくなる。そして、図5(c)に示すように、金属筒30の左右の側壁31,31の上下方向中央部分33,33が変形規制用棒40の左右の側面41,41に突き当たると、その時点で左右の側壁31,31の変形が変形規制用棒40の左右の側面41,41によって規制され、それ以上左右の側壁31,31は内側に凹まなくなる。
このように、変形規制用棒40の左右の側面41,41によって金属筒30の左右の側壁31,31の変形量が規制されている。言い換えれば、左右の側壁31,31と変形規制用棒40の左右の側面41,41との距離L(図5(a))によって、金属筒30の左右の側壁31,31の変形許容量が予め定められている。この変形許容量は、金属筒30の左右の側壁31,31の変形が弾性域内に留まる範囲内、つまり、塑性変形に至らない範囲内に設定されている。なお、変形許容量は、金属筒30の形状、肉厚、材質等をパラメータとして、実験・計算等により経験的に求めた値とする。
ところで、そのような変形規制用棒40がなければ、脈動吸収効果を増大させるために、金属筒30の肉厚を薄くした分だけ、金属筒30の左右の側壁31,31が塑性変形を起こす可能性が高くなる。これに対し、この例では、上述のように、金属筒30の左右の側壁31,31の変形量が弾性域内に規制される。これにより、金属筒30の肉厚を薄くして、金属筒30の脈動吸収効果の増大を図りながら、金属筒30の左右の側壁31,31の塑性変形を防止して、金属筒30の脈動吸収性能を喪失することを回避することができる。
さらに、燃料供給装置に設けられるプレッシャーレギュレータが閉塞した場合等のような異常発生時には、フューエルデリバリパイプ10内の燃料圧力が上昇するが、そのような異常発生時においても、変形規制用棒40の左右の側面41,41によって、金属筒30の左右の側壁31,31の変形量が規制されるため、金属筒30の左右の側壁31,31の塑性変形を防止して、金属筒30の脈動吸収性能を喪失してしまうことを防止できる。このように、変形規制用棒40の左右の側面41,41によって、金属筒30の左右の側壁31,31の変形を常に弾性域内に留まらせることが可能となるので、金属筒30による脈動吸収効果を常に発揮することが可能となる。
なお、変形しない剛体の部材であれば、変形規制用棒の材質は特に限定されず、金属製であっても、樹脂製であってもよい。変形規制用棒の形状についても、断面矩形だけに限定されず、断面だ円形、断面小判形等のような曲面を有する形状であってもよい。また、中実の形状であっても、中空の形状であってもよい。また、金属筒30の内部に長尺の棒形状の部材を配置する代わりに、1または複数の板状の部材を配置するようにしてもよい。
次に、フューエルデリバリパイプの金属筒の変形を弾性域内に規制する変形規制手段の他の実施形態について説明する。以下の他の実施形態1,2では、変形規制手段の構成だけが上述した実施形態と異なっており、それ以外のフューエルデリバリパイプの構成は、上述した実施形態と同様となっている(図1〜図4参照)。
他の実施形態1では、フューエルデリバリパイプの金属筒の変形を弾性域内に規制する変形規制手段として、弾性部材が金属筒の内部に設けられている。その弾性部材の具体例としてスプリングが挙げられる。これについて、図7を用いて説明する。図7では、フューエルデリバリパイプの金属筒130および圧縮コイルスプリング140だけを示している。
弾性部材としての圧縮コイルスプリング140は、金属筒130の内部に設けられている。圧縮コイルスプリング140は、金属筒130の左右の側壁131,131間に配設されており、金属筒130の長手方向の中央位置に配置されている。金属筒130の左右の側壁131,131の長手方向の中央位置に、圧縮コイルスプリング140を支持するための穴(凹部)135,135が形成されている。なお、金属筒130の内部に複数の圧縮コイルスプリングを配置することも可能である。
圧縮コイルスプリング140の金属筒130への組み付けは、まず、圧縮コイルスプリング140を圧縮した状態で金属筒130の一方の開放端から挿入する。そして、圧縮コイルスプリング140の所定位置への位置決めを行いながら、圧縮コイルスプリング140の圧縮状態を解除して、圧縮コイルスプリング140の端部を金属筒130の左右の側壁131,131の穴135,135に挿入する。
このように、金属筒130の内部に圧縮コイルスプリング140を設けておくと、次のような次のような作用効果が得られる。
金属筒130の左右の側壁131,131は、フューエルデリバリパイプ内の燃料圧力に応じて内側に凹むが、燃料圧力が大きくなるほど内側に大きく凹み、左右の側壁131,131間の距離が小さくなる。左右の側壁131,131の変形にともない、圧縮コイルスプリング140が圧縮される。これにより、左右の側壁131,131には、圧縮コイルスプリング140の弾性力(反発力)が外側に向けて作用する。このため、圧縮コイルスプリング140が設けられている分、左右の側壁131,131が変形しにくくなっている。
このように、圧縮コイルスプリング140によって金属筒130の左右の側壁131,131の変形量が規制されている。圧縮コイルスプリング140のバネ定数は、後述するような異常発生時においても、金属筒130の左右の側壁131,131の変形が弾性域内に留まる範囲内、つまり、塑性変形に至らない範囲内に設定されている。なお、圧縮コイルスプリング140のバネ定数は、圧縮コイルスプリング140の配置数、配置位置、金属筒130の形状、肉厚、材質等のパラメータとして、実験・計算等により経験的に求めた値とする。
ところで、そのような圧縮コイルスプリング140がなければ、脈動吸収効果を増大させるために、金属筒130の肉厚を薄くした分だけ、金属筒130の左右の側壁131,131が塑性変形を起こす可能性が高くなる。これに対し、この例では、圧縮コイルスプリング140によって、上述のように、金属筒130の左右の側壁131,131の変形量が弾性域内に規制される。これにより、金属筒130の肉厚を薄くして、金属筒130の脈動吸収効果の増大を図りながら、金属筒130の左右の側壁131,131の塑性変形を防止して、金属筒130の脈動吸収性能を喪失することを回避することができる。
さらに、燃料供給装置に設けられるプレッシャーレギュレータが閉塞した場合等のような異常発生時には、フューエルデリバリパイプ内の燃料圧力が上昇するが、そのような異常発生時においても、圧縮コイルスプリング140によって、金属筒130の左右の側壁131,131の変形量が規制されるため、金属筒130の左右の側壁131,131の塑性変形を防止して、金属筒130の脈動吸収性能を喪失してしまうことを防止できる。このように、圧縮コイルスプリング140によって、金属筒130の左右の側壁131,131の変形を常に弾性域内に弾性変形に留まらせることが可能となるので、金属筒130による脈動吸収効果を常に発揮することが可能となる。
以上では、フューエルデリバリパイプの金属筒の変形を弾性域内に規制する弾性部材として圧縮コイルスプリングを設けた例について説明したが、金属筒の内部に配置可能な弾性部材は、圧縮コイルスプリングだけに限られない。圧縮変形可能で、圧縮されると反発力(金属筒の外側に向けた弾性力)が生じるものであればよく、例えば、ゴム、スポンジ、ゲル状物質等を弾性部材として用いることが可能である。
次に、他の実施形態2では、フューエルデリバリパイプの金属筒の変形を弾性域内に規制するために、金属筒の脈動吸収部分以外の部分が脈動吸収部分に比べて肉厚が厚く形成されている。これについて、図8を用いて説明する。図8では、フューエルデリバリパイプの金属筒230だけを示している。
この例の金属筒230は、外形では上述した実施形態の金属筒30と同様である。ところが、上述した実施形態の金属筒30の肉厚が一様であるのに対し、金属筒230の肉厚は一様ではない。具体的には、金属筒230の左右の側壁231,231の肉厚に比べて、上下の壁232,232の肉厚が厚くなっている。
ここで、金属筒230は、左右の側壁231,231が上下の壁232,232よりも大きい縦長形状となっている。このため、左右の側壁231,231のほうが変形しやすくなっており、金属筒230の左右の側壁231,231が脈動吸収部分となっている。そして、フューエルデリバリパイプ内の燃料圧力が上昇すると金属筒230の左右の側壁231,231が内側に凹むように変形するが、これにともない、上下の壁232,232は、外側に若干膨らむように変形する(図5参照)。
しかし、上下の壁232,232の肉厚が厚く形成されている分、上下の壁232,232の変形量は、肉厚を厚く形成しない場合と比べて小さくなる。つまり、上下の壁232,232は、肉厚が厚く形成された分、変形しにくくなっている。そして、上下の壁232,232が変形しにくくなったことにともない、左右の側壁231,231が内側に凹みにくくなる。
このように、金属筒230の脈動吸収部分以外の部分である上下の壁232,232の肉厚が厚く形成されていることによって、脈動吸収部分である左右の側壁231,231の変形量が規制されている。これにより、上記他の実施形態1と同様の効果が得られる。
なお、図8では、金属筒230の上下の壁232,232の全部分の肉厚を厚く形成しているが、上下の壁232,232の一部分だけの肉厚を厚く形成してもよい。例えば、上下の壁232,232の左右両側の一部分だけの肉厚を厚く形成することができる。また、他の実施形態2は、上述した実施形態または上記他の実施形態1と組み合わせて適用することが可能である。
本発明を適用するフューエルデリバリパイプの一実施形態を示す一部破断した平面図である。 同じく一部破断した側面図である。 図1におけるA−A断面図である。 図1におけるB−B断面図である。 変形規制用棒により金属筒の変形を規制する作用説明図である。 変形規制用棒の位置決め用の突起が設けられた金属筒を示す断面図である。 他の実施形態1のフューエルデリバリパイプの金属筒とスプリングとを示す断面図である。 他の実施形態2のフューエルデリバリパイプの金属筒を示す断面図である。
符号の説明
10 フューエルデリバリパイプ
11 インジェクタ
20 ハウジング
21 上部ケース
22 下部ケース
30 金属筒
31,31 左右の側壁
40 変形規制用棒
41,41 左右の側面

Claims (3)

  1. 複数のインジェクタが取り付けられる外管と、前記外管の内側に配置される中空の内管とを備え、前記外管と内管との間の燃料通路に供給された燃料を前記各インジェクタに分配供給し、前記内管の弾性変形により燃圧脈動を吸収するように構成されたフューエルデリバリパイプであって、
    前記内管の変形を弾性域内に規制するための変形規制手段を備えることを特徴とするフューエルデリバリパイプ。
  2. 前記変形規制手段は、前記内管の変形を弾性域内に規制する規制面を備え、前記規制面は、前記内管の内壁と所定距離を隔てて設けられていることを特徴とする請求項1に記載のフューエルデリバリパイプ。
  3. 前記変形規制手段は、前記内管の内部に設けられた弾性部材であることを特徴とする請求項1に記載のフューエルデリバリパイプ。
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