JP2007246468A - フルオレン化合物及びそれを用いた有機電界発光素子 - Google Patents

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睦 木村
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Masashi Nunokawa
正史 布川
Yasunori Yamazaki
保範 山崎
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Abstract

【課題】 優れたオプトエレクトロニクス特性を有するフルオレン化合物、及び該フルオレン化合物を含有し、高効率、高輝度及び高寿命の光出力が可能な有機発光材料及び有機電界発光素子を提供する。
【解決手段】 下記化学式(A)
【化1】
Figure 2007246468

で示されるフルオレン化合物は、有機発光素子材料として有用である。
【選択図】 なし。

Description

本発明は、有機発光素子材料として用いることができる新規フルオレン化合物、及び該フルオレン化合物を使用した発光材料、有機電界発光素子、および発光素子印刷用インクに関するものである。
近年、有機電界発光素子に関する研究が活発に行われている。有機電界発光素子は、低印加電圧で高輝度の発光があり、薄型軽量の発光デバイス化が可能となることから、次世代ディスプレイへの適用が期待される。
高性能フルカラーディスプレイを実現するためには、それを構成する三原色(赤、青、緑)それぞれの発光素子の特性を向上させなければならない。三原色の中でも、青色はディスプレイ全体の消費電力や寿命に大きく影響するので、青色発光材料は優れたオプトエレクトロニクス特性を有している必要がある。
フルオレンは最も期待される青色発光材料のひとつであり、効率的なエレクトロルミネッセンス、高いキャリア移動度といったオプトエレクトロニクス特性、温度安定性、化学的安定性、多用な溶媒への良溶解性、優れたフィルム形成能を示す。特許文献1には、オリゴフルオレン化合物とそれを利用した有機発光素子が示されている。
特開2003−55275号公報
本発明は、優れたオプトエレクトロニクス特性を有するフルオレン化合物、及び該フルオレン化合物を含有し、高効率、高輝度及び高寿命の光出力が可能な有機発光材料及び有機電界発光素子を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するためになされた、特許請求の範囲の請求項1に記載されたフルオレン化合物は、下記化学式(A)
Figure 2007246468
(式(A)中、−R、−Rは同一でも異なっていてもよく、置換基を有していてもよいフェニル基、または置換基を有していてもよいナフチル基、−R〜−Rは同一でも異なっていてもよく、臭素、塩素、フッ素、ヨウ素から選ばれるハロゲン原子;水素原子;置換基を有していてもよいアミン基;置換基を有していてもよいフェニル基から選ばれる)で示されることを特徴とする。
請求項2に記載のフルオレン化合物は、下記化学式(B)
Figure 2007246468
(式(B)中、−R〜−Rは同一でも異なっていてもよく、臭素、塩素、フッ素、ヨウ素から選ばれるハロゲン原子;水素原子;置換基を有していてもよいアミン基;置換基を有していてもよいフェニル基から選ばれる)で示されることを特徴とする。
前記−R、−Rを構成する置換基を有していてもよいフェニル基としては、フェニル基、オルト−メチルフェニル基、メタ−メチルフェニル基、パラ−メチルフェニル基が挙げられ、置換基を有していてもよいナフチル基としては、1−ナフチル基、2−ナフチル基が挙げられる。中でも、−R、−Rはパラ−メチルフェニル基及び/または1−ナフチル基であるとより好ましい。
前記−R〜−Rを構成する置換基を有していてもよいアミン基としては、アミン基、フェニルアミン基、ジフェニルアミン基が挙げられ、置換基を有していてもよいフェニル基としては、フェニル基、3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基が挙げられる。中でも、−R〜−Rは水素原子、臭素原子、ジフェニルアミン基、3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基から選ばれるとより好ましい。
請求項3に記載のフルオレン化合物は、請求項1に記載されたもので、前記式(A)が、下記式(1)または(2)
Figure 2007246468
Figure 2007246468
であることを特徴とする。
請求項4に記載のフルオレン化合物は、請求項2に記載されたもので、前記式(B)が、下記式(3)〜(6)
Figure 2007246468
Figure 2007246468
Figure 2007246468
Figure 2007246468
のうちのいずれかであることを特徴とする。
請求項5に記載の発光素子材料は、請求項1または2のいずれかに記載のフルオレン化合物を含有することを特徴とする。
請求項6に記載の有機電界発光素子は、陽極及び陰極からなる電極対の間に、発光層を有する有機電界発光素子において、前記発光層が、請求項1または2のいずれかに記載のフルオレン化合物を含有することを特徴とする。
請求項7に記載の発光素子印刷用インクは、請求項1または2のいずれかに記載のフルオレン化合物を炭化水素系有機溶媒に溶解したことを特徴とする。
前記式(1)〜(6)で示されるフルオレン化合物は、本発明によって初めて合成された。該フルオレン化合物は温度安定性、化学的安定性に優れ、なおかつ高いオプトエレクトロニクス特性を有するため、発光素子材料として好適に使用できる。
また、前記フルオレン化合物は有機溶媒、特に炭化水素系有機溶媒に対して高い溶解性を示すことから、真空蒸着法のみならず、インクジェット法のようなウェットプロセスによっても簡便に成膜することが可能である。
該発光素子材料を用いた有機電界発光素子は、印加電圧が低い場合でも高効率、高輝度に発光する。そのため、ディスプレイ材料、照明材料、太陽電池、電界効果トランジスタ等に有用である。
以下、本発明の実施例を詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
フルオレン化合物の好ましい一例として、前記化学式(3)で示される化合物は以下の化学反応式のようにして合成される。
Figure 2007246468
出発物質である2,7−ジブロモ−9−フルオレノンに粉末マグネシウムと2−ヨードビフェニルとを加えて、乾燥エーテルを溶媒として反応させ、(i)で示した2,7−ジブロモ−9−(2'−ビフェニル)−9−フルオレノールを合成する。さらに塩酸と酢酸とを加えて脱水反応させると、(ii)で示した2,7−ジブロモ−9−(2,2'−ビフェニル)フルオレンが得られる。
次に、(ii)にフェニルアセチレンを加えて薗頭カップリング(Sonogashira Coupling) 反応を行い、(iii)で示した2,7−ジ(フェニルアセチル)−9−(2,2'−ビフェニル)フルオレンを中間性生成物として合成する。Sonogashira Couplingは、溶媒としてトリエチルアミンやトリフェニルアミン、触媒としてヨウ化銅(Cul)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(Pd(PPh)またはトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウムを使用し、室温で48時間反応させる。
次いでこの中間生成物(iii)に、(iv)で示したテトラフェニルシクロペンタジエノンを導入する。ジフェニルエーテルを溶媒として250℃で48時間撹拌還流させると、化学式(3)で示されるフルオレン化合物(分子量1229.55)を得ることができる。
合成した化合物は、プロトン核磁気共鳴(H NMR)、カーボン核磁気共鳴(13C NMR)、マトリックス支援レーザー脱離イオン化飛行時間型質量分析(MALDI−TOF−Ms)によって生成を確認、同定できる。
前記化学式(1)、(2)、(4)、(5)、(6)で示されるフルオレン化合物も、同様の反応で合成することができる。
本発明の発光素子材料は、前記フルオレン化合物を含有するものである。発光素子材料は、有機電界発光素子の発光層や電子輸送層の構成材料として用いることが好ましいが、有機電界発光素子のホール注入層、ホール輸送層、電子注入層等に含まれていてもよい。
本発明の有機電界発光素子は、基板上に設けられた陽極と陰極との間に、前記フルオレン化合物を含む発光層を有したものである。
前記発光層の形成方法は特に限定されないが、塗布プロセスにより成膜されると好ましく、例えば、オフセット印刷あるいはインクジェット印刷等の印刷法、スピンコート法、スパッタリング法等が挙げられる。中でも、インクジェット法であるとより好ましい。前記フルオレン化合物は炭化水素系有機溶媒に溶解するため、容易にインク化することができる。前記発光層は、真空蒸着法、分子積層法によって形成されてもよい。
前記基板としては、例えばガラス基板、石英基板のような透明性基板、または金属製基板、セラミック製基板のような不透明性基板を用いることができる。
前記陽極の材料としては仕事関数が大きなものが好ましく、例えば金、白金、ニッケル、パラジウム、コバルト、セレン、バナジウムのような金属の単体;これらの金属の合金;酸化錫、酸化亜鉛、酸化錫インジウム(ITO)、酸化亜鉛インジウムのような金属酸化物が挙げられる。これらの陽極材料は、単独で陽極を構成してもよく、複数併用して構成してもよい。
前記陰極の材料としては仕事関数が小さなものが好ましく、例えばリチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、インジウム、銀、鉛、錫、クロムのような金属の単体;これらの金属の合金が挙げられる。これらの陰極材料は、単独で陰極を構成してもよく、複数併用して構成してもよい。
前記有機電界発光素子は、前記発光層に加えて、ホール注入層、ホール輸送層、ホールブロック層、電子注入層、電子輸送層等の層が設けられていてもよい。これらの層は、単層であっても多層であってもよく、また有機化合物層であっても無機層であってもよい。前記有機電界発光素子は、陽極と陰極との間に存在する層の少なくともひとつの層に前記フルオレン化合物を含有していればよい。具体的には、例えばホール注入層として銅フタロシアニンや4,4−ビス(3−メチルフェニルフェニルアミノ)ビフェニル(mTDATA)、ホール輸送層として、4,4,4−トリス(3−メチルフェニルフェニルアミノ)トリフェニルアミン(TPD)やN,N'−ビス(1−ナフチル)−N,N'−ジフェニルベンジジン(NPD)、ホールブロック層として2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(バソクプロイン;BCP)やビス(2−メチル−8−キノリノレート)(p−フェニルフェノレート)アルミニウム(BAlq)やバソフェン、電子輸送層としてアルミニウム トリス 8−ヒドロキシキノリン(Alq)や1,3,5−トリス(1−フェニル−2−ベンズイミダゾリル)ベンゼン(TPBi)を用いることができる。
本発明の発光素子印刷用インクは、前記のフルオレン化合物を炭化水素系有機溶媒に溶解したものである。有機溶媒は前記フルオレン化合物を溶解するものであれば特に限定はないが、特にキシレン、テトラリンが好ましい。これらの有機溶媒は、一種類を単独で使用してもよく、混合溶媒を使用してもよい。また、インク中におけるフルオレン化合物の濃度は1〜5wt%であるとよく、2wt%であると特に好ましい。前記発光素子印刷用インクは、フルオレン化合物以外に界面活性剤、消泡剤、レベリング剤、増粘剤のような添加剤を含んでいてもよい。
本発明の発光素子印刷用インクは、インクジェット法のような塗布プロセスにより有機電界発光素子の層を形成する際に用いられると好ましい。
本発明のフルオレン化合物を合成した例を合成例1〜2に、得られたフルオレン化合物を用いて有機電界発光素子を作製した例を実施例1に、それぞれ示す。
(合成例1) フルオレン化合物A(前記化学式(3)で示される化合物)の合成
(1−1) 2,7−ジブロモ−9−(2'−ビフェニル)−9−フルオレノールの合成
三つ口フラスコに粉末マグネシウム0.11g(2.96×10−3mol)を加え、窒素気流下攪拌した。そこにdryエーテル20mlを加えて更に攪拌を行った後、2−ヨードビフェニル1.0ml(5.92×10−3mol)を発熱を抑えながらゆっくり滴下し、加熱しながら1時間攪拌した。その後、2,7−ジブロモ−9−フルオレノン1.0g(4.44×10−3mol)をゆっくりと加え、一晩還流した。一晩還流後、エーテル/水で分液を行ってエーテル層を分取し、硫酸マグネシウムで脱水した後減圧濃縮した。シリカゲルカラム(石油エーテル:ジクロロメタン=8:2)を用いて精製を行い、減圧濃縮して目的物を得た。得られた生成物は、H NMRにより同定した。尚、NMR測定には、NMR分光器AVANCE400(日本ブルカー社製)を使用した。
収量(収率):1.38mg(95%)
1H NMR(CDCl3):δ=7.66 (d,2H,ArH), 7.36 (m,4H,ArH), 7.28 (m, 6H,ArH), 2.42 (s,1H,-OH)
(1−2) 2,7−ジブロモ−9−(2,2'−ビフェニル)フルオレンの合成
1−1で得られた2,7−ジブロモ−9−(2'−ビフェニル)−9−フルオレノール1.38g(2.80×10−3mol)と、酢酸20mlとをナス型フラスコに入れて還流させた。そこに塩酸0.2mlを加え、さらに20分間還流させた。その後室温に戻し、水を加えて攪拌した。生成物を吸引濾過した後、シリカゲルカラム(石油エーテル:ジクロロメタン=8:2)を用いて精製を行い、減圧濃縮して目的物を得た。得られた生成物は、H NMR及び13C NMRにより同定した。
収量(収率):1.17mg(88%)
1H NMR (CDCl3, 400.13MHz) : δ= 6.63 (d, J=7.6Hz, 2H, ArH), 6.76 (s, 2H, ArH), 7.07 (t, J=7.6Hz, 2H, ArH), 7.33 (t, J=7.6Hz, 2H, ArH), 7.40 (d, J=8.0Hz, 2H, ArH), 7.58 (d, J=8.0Hz, 2H, ArH), 7.77 (d, J=7.6Hz, 2H, ArH)
13C NMR (CDCl3) : δ= 119.3, 120.4, 120.9, 123.0, 126.3, 127.0, 127.3, 130.1, 138.6, 140.7, 146.0
(1−3) 2,7−ジ(フェニルアセチル)−9−(2,2'−ビフェニル)フルオレンの合成
1−2で得られた2,7−ジブロモ−9−(2,2'−ビフェニル)フルオレン0.5g(1.05×10−3mol)に、フェニルアセチレン0.46ml(4.20×10−3mol)と、ヨウ化銅8mg(4.20×10−5mol)と、トリフェニルアミン55mg(2.10×10−4mol)と、トリエチルアミン12mlとを加え、窒素気流下で30分間脱気した。その後、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)の29mgを加えて、48時間反応させた。反応後、エーテル/水で分液を行ってエーテル層を分取し、硫酸マグネシウムで脱水した後減圧濃縮した。シリカゲルカラム(石油エーテル:ジクロロメタン=8:2)を用いて精製を行い、減圧濃縮して目的物を得た。得られた生成物は、H NMR及び13C NMRにより同定した。
収量(収率):1.17mg(88%)
1H NMR (CDCl3, 400.13MHz) : δ= 6.76 (d, J=7.6Hz, 2H, ArH), 6.91 (s, 2H, ArH), 7.14 (t, J=8.0Hz, 2H, ArH), 7.27 (m, 6H, ArH), 7.39 (m, 6H, ArH), 7.55 (d, J=8.0Hz, 2H, ArH), 7.82 (dd, J=8.0Hz, 4H, ArH)
13C NMR (CDCl3) : δ= 120.5, 120.6, 123.2, 123.5, 124.5, 127.7, 128.4, 128.6, 128.7, 131.9, 132.0, 141.5, 142.2, 148.1, 149.6
(1−4) 2,7−ジ(2,3,4,5,6−ペンタフェニルベンゼン)−9−(2,2'−ビフェニル)フルオレン(前記化学式(3)で示される化合物)の合成
1−3で得られた2,7−ジ(フェニルアセチル)−9−(2,2'−ビフェニル)フルオレンの0.26g(2.12×10−3mol)をナス型フラスコに入れ、そこにテトラフェニルシクロペンタジエノンとジフェニルエーテルとを加えて、250℃で48時間還流した。反応後、エーテル/水で分液を行ってエーテル層を分取し、硫酸マグネシウムで脱水した後減圧濃縮した。シリカゲルカラム(石油エーテル:ジクロロメタン=8:2)を用いて精製を行い、減圧濃縮して目的物を得た。得られた生成物は、H NMR、13C NMR及びMALDI−TOF−Msにより同定した。尚、MALDI−TOF−Ms測定には、Voyager DE Pro(PerSpeptive Biosystems社製)を使用した。
収量(収率):30mg(13%)
1H NMR (CDCl3, 400.13MHz) : δ= 6.02 (d, J=7.2Hz, 2H, ArH), 6.15 (s, 2H, ArH), 6.37 (d, J=8.0Hz, 4H, ArH), 6.54 (t, J=7.6Hz, 4H, ArH), 6.60 (m, 6H, ArH), 6.68 (d, J=7.6Hz, 2H, ArH), 6.74 (m, 16H, ArH), 6.79 (m, 20H, ArH), 7.01 (t, J=7.6Hz, 2H, ArH), 7.06 (d, J=8.0Hz, 2H, ArH), 7.27 (t, J=7.6Hz, 2H, ArH), 7.66 (d, J=7.6Hz, 2H, ArH)
13C NMR (CDCl3) : δ= 65.7, 118.7, 119.7, 124.4, 125.4, 125.5, 126.7, 126.8, 126.9, 127.3, 127.8, 127.9, 130.3, 131.1, 131.6, 131.7, 140.3, 140.4, 140.5, 140.6, 140.8, 141.7, 147.5
MALDI-TOF-Ms (Dithranol) : m/z=1229.1, calculated for C97H64; 1229.55
(合成例2) フルオレン化合物B(前記化学式(1)で示される化合物)の合成
(2−1) 8,13−ジブロモ−テトラフェニルシクロペンタジエノンの合成
1,3−ジフェニルプロパン−2−オン0.55g(2.62×10−3mol)に、1,2−ジ(p−ブロモフェニル)エタン−1,2−ジオン1.0g(2.72×10−3mol)と、水酸化カリウム147mgと、エタノール5mlとを加えて窒素気流下攪拌し、80℃で5分間反応させた。反応後、エーテル/水で分液を行ってエーテル層を分取し、硫酸マグネシウムで脱水した後減圧濃縮した。シリカゲルカラム(石油エーテル:ジクロロメタン=3:1)を用いて精製を行い、減圧濃縮して目的物を得た。
収量(収率):0.83g(58%)
(2−2) 2,7−ジ(フェニルアセチル)−9,9−ジ(p−メチルフェニル)フルオレンの合成
2,7−ジブロモ−9,9−ジ(p−メチルフェニル)フルオレン0.2g(3.97×10−4mol)に、フェニルアセチレン0.17ml(1.59×10−3mol)と、ヨウ化銅3mg(1.59×10−5mol)と、トリフェニルホスフィン20mg(7.94×10−5mol)と、トリエチルアミン5mlとを加え、窒素気流下で30分間脱気した。その後、Pd(PPhの3.6mgを加えて、48時間反応させた。反応後、エーテル/水で分液を行ってエーテル層を分取し、硫酸マグネシウムで脱水した後減圧濃縮した。シリカゲルカラム(石油エーテル:ジクロロメタン=8:2)を用いて精製を行い、減圧濃縮して目的物を得た。得られた生成物は、H NMR及び13C NMRにより同定した。
収量(収率):0.11g(51%)
1H NMR (CDCl3, 400.13MHz) : δ= 2.20(s, 6H, ArH), 7.04 (dd, J=8.0Hz, 8H, ArH), 7.30 (m, 6H, ArH), 7.49 (m, 8H, ArH), 7.69 (d, J=7.6Hz, 2H, ArH)
13C NMR (CDCl3) : δ= 21.3, 65.2, 120.7, 123.1, 123.6, 128.4, 128.5, 128.6, 128.7, 128.8, 129.5, 129.7, 131.6, 132.0, 133.0, 136.9, 139.9, 142.2, 142.4, 152.5
(2−3) 2,7−ジ(2,3,4,5,6−ペンタフェニルベンゼン)−9,9−ジ(p−メチルフェニル)フルオレン(前記化学式(1)で示される化合物)の合成
2−2で得られた2,7−ジ(フェニルアセチル)9,9−ジ(p−メチルフェニル)フルオレンの0.11g(2.01×10−4mol)をナス型フラスコに入れ、そこに2−1で得られた8,13−ジブロモ−テトラフェニルシクロペンタジエノンとジフェニルエーテルとを加えて、250℃で48時間還流した。反応後、エーテル/水で分液を行ってエーテル層を分取し、硫酸マグネシウムで脱水した後減圧濃縮した。シリカゲルカラム(石油エーテル:ジクロロメタン=8:2)を用いて精製を行い、減圧濃縮して目的物を得た。得られた生成物は、H NMR、13C NMR及びMALDI−TOF−Msにより同定した。
収量(収率):12mg(3.8%)
1H NMR (CDCl3, 400.13MHz) : δ= 2.29 (s, 6H, -CH3), 7.06 (m, 27H, ArH), 7.30 (m, 9H, ArH), 7.48 (m, 18H, ArH), 7.56 (d, J=8.0Hz, 3H, ArH), 7.66 (d, J=8.0Hz, 3H, ArH)
13C NMR (CDCl3) : δ= 122.0, 125.9, 127.7, 127.9, 128.1, 128.6, 129.3, 129.5, 130.1, 132.1, 136.4, 135.4, 135.9, 136.3, 142.4, 144.7
MALDI-TOF-Ms (Dithranol) : m/z= 1575.53, calculated for C99H66Br4; 1575.20
(実施例1) 発光層にフルオレン化合物Aを用いた有機電界発光素子A(EL素子A)の作製
素子構成は、ITO/NPD/Ir(ppy)+フルオレン化合物A/BCP/Alq/LiF/Alである。
ガラス基板上に、陽極としてITOをスパッタ法にて150nmの膜厚で成膜し、中性洗剤、アルカリ性洗剤、純水、アセトン、イソプロピルアルコール(IPA)で順次超音波洗浄、乾燥した。
次いで前記電極の上に、ホール輸送層としてN,N'−ビス(1−ナフチル)−N,N'−ジフェニルベンジジン(NPD)を真空蒸着法(真空度:1.0×10−4Pa)にて成膜速度0.5オングストローム/秒で40nmの膜厚で成膜した。
次いで前記ホール輸送層の上に、発光層として合成例1で得られたフルオレン化合物の層を形成した。前記フルオレン化合物とトリス(2−フェニルピリジン)イリジウム(Ir(ppy))とを、93:7の比率で真空蒸着法にて同時蒸着し、25nmの膜厚で成膜した。成膜速度は、フルオレン化合物が1.0オングストローム/秒、Ir(ppy)が0.08オングストローム/秒である。
次いで前記発光層の上に、ホールブロック層として2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(バソクプロイン;BCP)を真空蒸着法にて成膜速度0.5オングストローム/秒で10nmの膜厚で成膜した。
次いで前記ホールブロック層の上に、電子輸送層としてアルミニウム トリス 8−ヒドロキシキノリン(Alq)を真空蒸着法にて成膜速度0.5オングストローム/秒で20nmの膜厚で成膜した。
次いで前記電子輸送層の上に、陰極としてフッ化リチウム(LiF)とアルミニウム(Al)とを蒸着した。真空蒸着法にてフッ化リチウムを成膜速度0.1オングストローム/秒で0.5nmの膜厚で成膜し、次いでその上に、真空蒸着法にてアルミニウムを成膜速度1〜5オングストローム/秒で200nmの膜厚で成膜して、EL素子Aを作製した。
得られたEL素子Aに、ITOを陽極、LiF−Alを陰極として10Vで直流電圧を印加すると2500cd/m、16Vで40000cd/mのIr(ppy)の燐光発光由来の緑色発光が観測された。
(実施例2) 発光層にフルオレン化合物Aを用いた有機電界発光素子B(EL素子B)の作製
素子構成は、ITO/PEDOT−PSS/Ir(ppy)+フルオレン化合物A/BCP/Alq/LiF/Alである。
ガラス基板上に、陽極としてITOをスパッタ法にて150nmの膜厚で成膜し、中性洗剤、アルカリ性洗剤、純水、アセトン、イソプロピルアルコール(IPA)で順次超音波洗浄、乾燥した。
次いで前記陽極の上に、ホール輸送層として導電性高分子であるポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)−ポリ(4−スチレンスルホナート)(PEDOT−PSS)層を形成した。PEDOT−PSS(Baytron P AI4083)をスピンコート法(2000rpm)にて50nmの膜厚で成膜し、180℃で乾燥、焼成した。
次いで前記ホール輸送層の上に、発光層として合成例1で得られたフルオレン化合物の層を形成した。前記フルオレン化合物とトリス(2−フェニルピリジン)イリジウム(Ir(ppy))とを、93:7の比率でオルト−ジクロロベンゼンに溶解して2wt%の溶液を調製し、フィルタリングの後スピンコート法(2000rpm)にて40nmの膜厚で成膜し、160℃で乾燥、焼成した。
次いで前記発光層の上に、ホールブロック層としてBCPを真空蒸着法にて成膜速度0.5オングストローム/秒で10nmの膜厚で成膜した。
次いで前記ホールブロック層の上に、電子輸送層としてAlqを真空蒸着法にて成膜速度0.5オングストローム/秒で20nmの膜厚で成膜した。
次いで前記電子輸送層の上に、陰極としてフッ化リチウムとアルミニウムとを蒸着した。真空蒸着法にてフッ化リチウムを成膜速度0.1オングストローム/秒で0.5nmの膜厚で成膜し、次いでその上に、真空蒸着法にてアルミニウムを成膜速度1〜5オングストローム/秒で200nmの膜厚で成膜して、EL素子Bを作製した。
合成例1で得られたフルオレン化合物、および実施例1で作製したEL素子Aについて以下に示す測定を行い、物性を評価した。
(蛍光スペクトル測定)
合成例1で得られたフルオレン化合物をクロロホルムに溶解したものを試料とした。蛍光光度計FP−750ST(日本分光社製)を用い、λex=310, 355, 330, 340nmにおける試料の蛍光スペクトル測定を行った。測定結果を図1に示す。
(電流密度、発光輝度、発光効率、発光強度の測定)
EL1003(プレサイスゲージ社製)を用い、実施例1で作製したEL素子の電流密度、発光輝度、発光効率、発光強度を測定した。各測定結果を図2〜図5に、それぞれ示す。
図1から明らかなように、合成例1のフルオレン化合物は優れた蛍光特性を示した。また、図2〜5から明らかなように、実施例のEL素子は発光輝度、発光効率、発光強度ともによく、優れたエレクトロルミネッセンス特性を有していた。
以上の結果から、本発明のフルオレン化合物はEL素子材料として有用であることが確認できた。
また、本発明のフルオレン化合物はジクロロベンゼンのような有機溶媒によく溶解し、塗布プロセスによる成膜を簡便に行うことができた。
前記化学式(1)、(2)、(4)、(5)、(6)で示されるフルオレン化合物についても、同様の結果が得られた。
合成例1で得られたフルオレン化合物の蛍光スペクトルである。
実施例1で作製したEL素子の電流密度を測定したグラフである。
実施例1で作製したEL素子の発光輝度を測定したグラフである。
実施例1で作製したEL素子の発光効率を測定したグラフである。
実施例1で作製したEL素子の発光強度を測定したグラフである。

Claims (7)

  1. 下記化学式(A)
    Figure 2007246468
    (式(A)中、−R、−Rは同一でも異なっていてもよく、置換基を有していてもよいフェニル基、または置換基を有していてもよいナフチル基、−R〜−Rは同一でも異なっていてもよく、臭素、塩素、フッ素、ヨウ素から選ばれるハロゲン原子;水素原子;置換基を有していてもよいアミン基;置換基を有していてもよいフェニル基から選ばれる)で示されることを特徴とするフルオレン化合物。
  2. 下記化学式(B)
    Figure 2007246468
    (式(B)中、−R〜−Rは同一でも異なっていてもよく、臭素、塩素、フッ素、ヨウ素から選ばれるハロゲン原子;水素原子;置換基を有していてもよいアミン基;置換基を有していてもよいフェニル基から選ばれる)で示されることを特徴とするフルオレン化合物。
  3. 前記式(A)が、下記式(1)または(2)
    Figure 2007246468
    Figure 2007246468
    であることを特徴とする請求項1に記載のフルオレン化合物。
  4. 前記式(B)が、下記式(3)〜(6)
    Figure 2007246468
    Figure 2007246468
    Figure 2007246468
    Figure 2007246468
    のうちのいずれかであることを特徴とする請求項2に記載のフルオレン化合物。
  5. 請求項1または2のいずれかに記載のフルオレン化合物を含有することを特徴とする発光素子材料。
  6. 陽極及び陰極からなる電極対の間に、発光層を有する有機電界発光素子において、前記発光層が、請求項1または2のいずれかに記載のフルオレン化合物を含有することを特徴とする有機電界発光素子。
  7. 請求項1または2のいずれかに記載のフルオレン化合物を炭化水素系有機溶媒に溶解したことを特徴とする発光素子印刷用インク。
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