JP2007245818A - バッテリ状態管理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジン作動時にバッテリから負荷へ電力を供給する場合においても、バッテリの状態検知を行う装置を提供する。
【解決手段】車両に搭載されたバッテリの状態管理を行うバッテリ状態管理装置であって、
前記バッテリの出力電圧を測定する電圧測定手段と、
エンジン作動時にバッテリから負荷に一定の電流値で電力を供給している場合に、前記出力電圧の時間的な変化量が予め設定した第一の範囲に対して外れているときは、前記バッテリが負荷の必要とする電力を供給できない状態であることを検知するバッテリ状態検知手段とを備えたことを特徴とするバッテリ状態管理装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、バッテリ状態管理システムに関し、詳しくは、走行中にバッテリの残存量低下や劣化の進行に伴う供給電力不足状態を検知してバッテリ状態を管理するものである。
自動車に搭載される鉛電池からなるバッテリは、始動時にはエンジンに取り付けられたスタータを駆動させるために用いられると共に、エンジン作動時においては、負荷への電力供給が発電機の発電量では不足する場合にバッテリから電力を供給している。したがって、バッテリの機能は自動車の始動および走行のいずれにおいても極めて重要である。
とりわけ近年は、自動車に大電流を要求する機器が搭載されるようになっており、自動車の走行中における電力供給を安定させることが重要である。ところが、バッテリが劣化していたり、残容量が少ないと、負荷に電力を十分に供給することができないという事態が生じる。そこで、バッテリの出力電圧および出力電流を測定してバッテリの残存量を測定したり、バッテリの健康度を測定する種々の方法が考えられている。
例えば、特開2005−304173号公報(特許文献1)において、始動時に電池の電圧測定のみで電池状態を検知する電池状態検知方法および検知装置が提案されている。特許文献1の電池状態の検知方法は、予め記憶させたエンジンの始動回路に固有の抵抗Rと、エンジン始動直前に測定された開回路電圧Voと、エンジン始動時の最大電圧降下時における放電電圧Vstとから電池の内部抵抗rを算出し、算出された内部抵抗rを予め記憶された内部抵抗rおよび健康度SOHの関係に当てはめて電池の健康度SOHを検出するものである。
ところが、エンジン作動時であってもバッテリが過剰に放電した状態で使用を継続すると、バッテリの劣化が進み、再び充電を行ってもバッテリは劣化して負荷に電力が供給できなくなる場合がある。従って、始動時だけでなく、走行中においてもバッテリの状態を検知する必要がある。
しかし、特許文献1の装置および方法では、始動時における出力電圧値を用いてバッテリの状態検知を行っているだけであるため、エンジン作動時にバッテリの状態が変化し、バッテリが劣化又は放電状態となっても検知することができないという問題がある。
特開2005−304173号公報
本発明は前記問題に鑑みてなされたものであり、エンジン作動時においてバッテリから負荷へ供給する電力状態を検知してバッテリの残存量や劣化の進行状態を管理するシステムを提供することを課題としている。
前記課題を解決するため、第1の発明として、
車両に搭載されたバッテリの出力電圧を測定する電圧測定手段と、
エンジン作動時に測定された出力電圧の所定時間における変化量が予め設定された変化量の範囲から外れるときに前記バッテリが供給電力不足状態であると検知するバッテリ状態検知手段
を備えていることを特徴とするバッテリ状態管理システムを提供している。
エンジン作動時において、発電機から負荷への電力供給だけでは足りず、バッテリから電力供給を行なう状態は、大電流を要求する負荷が駆動しているときに生じる。この場合、バッテリから負荷へ流れる出力電流は大電流を要求する負荷に流れる電流量に依存して一定であると考えられるが、出力電圧は起電力の低下によりバッテリの時間の経過によってほぼ一定の変化量で減少する。この出力電圧の減少の変化量はバッテリの劣化状態や放電状態を表し、バッテリが劣化又は放電状態が進むに従い変化量は大となる。
本発明では、エンジン作動時における所定時間における出力電圧の変化量(時間に対する出力電圧値の傾き)を測定し、予め設定した変化量の範囲を超えた場合にはバッテリの劣化または放電による出力電圧の低下が生じ、負荷が必要とする電力をバッテリが供給できない状態、即ち、バッテリの残存量が少ないか、あるいは、バッテリの劣化が進んでいるために、供給電力が不足している状態であると検知する。なお、前記大電流を要求する負荷に電力を供給し始める時、バッテリの出力電圧は急激に低下するが、本発明において求めている出力電圧の変化量とは、前記大電流を要求する負荷に電力を継続的に供給している状態における出力電圧の変化量を示している。
このように、エンジン作動時においてバッテリの出力電圧を測定するだけで、エンジン作動時におけるバッテリ状態の管理を行うことができるようにしている。
前記バッテリ状態検知手段は、さらに、前記出力電圧の微分によって求められた値が予め設定された範囲から外れるときにもバッテリが供給電力不足状態であると検知するものであってもよい。
微分によって求められた値として、二階微分値を求める。出力電圧の時間に対する二階微分値はバッテリの劣化の進む速度を示し、この二階微分値からバッテリの状態を検知する。バッテリの劣化状態が一定のままバッテリが電力を供給し続けている場合は、バッテリの出力電圧の時間に対する傾きは一定であるが、バッテリの劣化が進んだり、バッテリの残容量が少なくなってくると、バッテリ内で分極が生じてバッテリの能力が加速度的に低下し、出力電圧の時間に対する傾きが大きくなる。即ち、二階微分値が大きくなる。予め設定した所定値と二階微分値を比較することで、出力電圧の時間に対する傾きが大きくなり始めた時点で、実際にバッテリが負荷に電力を供給できなくなる前に、バッテリが負荷に電力を供給できない状態になることを検知することができる。
第2の発明として、
車両に搭載するバッテリの出力電圧を測定する電圧測定手段と、
前記バッテリから負荷へ供給される出力電流を測定する電流測定手段と、
前記出力電圧と出力電流とから求めた前記バッテリの内部抵抗値が予め設定した所定値を超えるときに前記バッテリが供給電力不足状態であると検知するバッテリ状態検知手段
を備えていることを特徴とするバッテリ状態管理システムを提供している。
エンジン作動時のバッテリの内部抵抗を算出し、当該内部抵抗値が所定値を超えるときにバッテリが供給電力不足状態であると検知する構成としている。このため、始動時だけでなくエンジン作動時においてもバッテリの状態検知を行うことができる。
前記バッテリ状態検知手段は、
エンジン始動時におけるバッテリの開放電圧、最大電圧降下時の電圧および電流値から求められるエンジン始動時の内部抵抗値を、前記所定値とするものであることが好ましい。
エンジン作動時においては、通常はバッテリが充電状態であるのでバッテリの内部抵抗は始動時より小さくなっていると考えられる。従って、エンジン始動時の内部抵抗値を前記所定値としてエンジン作動時の内部抵抗からバッテリの劣化状態を判断することにより、より的確にバッテリの状態検知を行うことができる。
バッテリが供給電力不足状態であると前記バッテリ状態検知手段が検知したときに、重要度の低い負荷に対する電力供給を制限する制御手段を備えてもよい。
バッテリの劣化状態を判断した場合に、重要度が高い負荷にのみ電力供給を行なう制御手段を備える構成としているので、エンジン作動時にバッテリが負荷に十分な電力供給ができない場合でも、重要負荷には電力を供給することができる。
前述したように、本発明では、エンジン作動時における時間に対する出力電圧の変化量(時間に対する出力電圧値の傾き)を測定し、予め設定した正常変化量の範囲を超えた場合にはバッテリの劣化または放電による出力電圧の低下が生じ、負荷が必要とする電力をバッテリが供給できない状態、即ち、バッテリが供給電力不足状態であると検知している。このように、エンジン作動時においてバッテリの出力電圧を測定するだけで、エンジン作動時におけるバッテリ状態の管理を行うことができるようにしている。
また、バッテリの出力電圧の時間に対する二階微分値と予め設定した所定値とを比較することで、出力電圧の減少の傾きが大きくなり始めた時点で、実際にバッテリが負荷に電力を供給できなくなる前に、バッテリが供給電力不足状態であると検知することができる。
また、エンジン作動時のバッテリの内部抵抗を算出し、所定値を超えた場合にバッテリが負荷の必要とする電力を供給できない状態であることを検知する構成としている。このため、始動時だけでなくエンジン作動時においてもバッテリの状態検知を行うことができる。
本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明のバッテリ状態管理装置20が接続された始動システムの構成図である。
バッテリ1はイグニッションスイッチ2に接続され、イグニッションスイッチ2のオン端子2aはスタータ3に接続されている。バッテリ1は12Vの鉛電池を用いることができる。スタータ3はエンジン4に駆動力を伝達しエンジン4を始動させるセルモータ等であり、エンジン4の回転軸(図示せず)に接続されている。エンジン4は発電機5に接続され、発電機5はバッテリ1に接続されている。発電機5はエンジン4が回転すると動作し、発電機5の電力がバッテリ1に供給されてバッテリ1が発電機5により充電される。また、バッテリ1にはECU8が接続されている。
バッテリ1とイグニッションスイッチ2の間には電圧測定手段を構成する電圧センサ7を取り付け、バッテリの電圧値を測定する。電圧センサ7から出力され電圧値を示す信号はバッテリ状態管理装置20に入力される。バッテリ状態管理装置20はバッテリ状態検知手段を構成する演算処理部21と記憶部22と制御手段を構成する制御部23と、警告発生手段を構成する表示部24を備えている。電圧センサ7からの信号は演算処理部21に入力される。演算処理部21は信号の入出力を行うインターフェースやA/Dコンバータ、CPUなど(図示せず)を備えている。
演算処理部21には記憶部22が接続され、演算処理部21は記憶部22に記憶されたデータを読み込み、バッテリの状態を判断する。制御部23は演算処理部21に接続され、自動車の駆動に必要な重要負荷にのみ電力供給を行なう負荷制御の指令を受ける。制御部23は負荷であるECU8に接続されており、ECU8に負荷制御を行う。表示部24は演算処理部21に接続されており、バッテリが負荷に電力を供給できない場合に乗員に警告を与える。
次に、バッテリ状態検知の方法を説明する。
図2は時刻に対するバッテリの出力電圧Voutの変化を表したグラフである。
自動車の走行中、エンジン4に接続された発電機5は電気負荷に電力を供給し、負荷の必要とする電力以上に発電量がある場合はバッテリ1に充電する。一方、負荷が大きくなり発電機5の発電量では不足する場合は、バッテリ1からも電力を供給する。
自動車の走行中に負荷が急激に大きくなり、バッテリ1から負荷へ電力を供給する状態になった場合を考える。図2において、時刻t1までは発電機5からバッテリ1に電力が充電されており、バッテリは満充電となっている。時刻t1の時点で大電流を必要とする負荷がかかると、発電機5の発電量だけでは足りずバッテリ1から負荷に電力が供給される。このとき、バッテリ1の内部抵抗Rbによる電圧降下分Vbだけバッテリの出力電圧Voutが減少する。
バッテリ1から電流値を一定として負荷に電力を供給すると、時刻t1以降、時間の経過と共にバッテリの出力電圧Voutは一定の割合で減少する。このバッテリ1の出力電圧Voutの低下は、主にバッテリ1の起電力の低下により起こる。出力電圧Voutの低下する傾き(Vstの時間に対する微分値ΔVst/Δt)はバッテリの劣化状態や充電状態によって決まる。図2のA1近傍に示すように、図2のaはバッテリが劣化しておらず充電状態が高いので出力電圧Voutの時間に対する減少の傾きは小さく、b、cのように劣化や放電が進むと出力電圧Voutの減少の傾きは大きくなる。
図3に時間に対するバッテリ1の出力電圧Voutの傾きΔVst/Δtの例を示す。a、b、cは図2のa、b、cに対応している。なお、図3は傾きの絶対値を示している。また、大電流を要求する負荷が作動を開始する時点t1では、バッテリ1の出力電圧Voutが急激に低下するので前記傾きΔVst/Δtの大きさは一時的に大きくなるが、A1に示すように、当該負荷に継続的に電力を供給している状態では、バッテリ1から大電流を要求する負荷に流れる電流量に依存して、ほぼ一定の電流がバッテリ1から供給されるので、傾きΔVst/Δtは大きな変動を起こすことがない。
ここで、ある値を閾値として定め、バッテリ1の出力電圧Voutの傾きΔVst/Δtと比較することでバッテリの状態を判断する。
aではバッテリ1の出力電圧Voutの傾きΔVst/Δtはほぼ一定であり、閾値よりも小さいため、バッテリ1は劣化していないと判断する。bでは時刻t1の後しばらくは傾きは閾値よりも小さいが、時刻が経過すると閾値よりも大きくなる。閾値よりも大きくなった場合はバッテリは負荷に電力供給できないと判断する。また、cにおいては時点t1において既に閾値よりも傾きが大きいので、バッテリが放電または劣化しているものと判断する。
さらに、図2のA2近傍のようにΔVst/Δtが急激に変化する場合がある。このΔVst/Δtの急激な変化はバッテリ1の放電が過剰となり劣化が進んでいることに起因する。前記劣化が生じる場合については、ある程度劣化が進んでいたが負荷に電力供給可能であったバッテリ1をさらに使用することでより劣化が進むような場合や、当初劣化していないバッテリ1であっても、バッテリ1から負荷に電力を供給し続けることで低充電状態になったがさらに電力供給を続け、バッテリ1が劣化する場合などが考えられる。
前記バッテリ1の劣化はバッテリ1の濃度分極が原因となる。出力電圧Voutの時間に対する傾き(微分値)は分極の状態を表し、出力電圧Voutの傾きΔVst/Δtの増加量である二階微分値は分極の増加速度を表す。そして、この二階微分値が所定値より大きい点は出力電圧を示すグラフの変曲点となる。分極の増加速度はバッテリ電極表面の形状に起因し、正極活物質の変化による微細化、脱落、PbSO4析出、負極活物質の変化による収縮、PbSO4析出が原因である。時間の経過によりバッテリの出力電圧Voutの傾きΔVst/Δtの増加量はより大きくなっていくので、分極の増加速度は大きくなっていく。
そこで、バッテリの出力電圧Voutの傾きΔVst/Δtの増加量、即ちバッテリの出力電圧Voutの二階微分を算出し、二階微分値からバッテリの劣化を判断する。図4に時刻に対するバッテリ出力電圧Voutの二階微分値の関係を示す。図4は図2、3のa,b,cに対応しており、図3と時間軸は同じである。分極増加速度が予め定めた一定値を超えると、バッテリの劣化が進むので負荷に電力が供給できなくなると判断する。出力電圧の二階微分である分極の増加の加速度を用いることで、バッテリが劣化していない出力電圧Voutが一定に低下する図2のA1近傍は検出せず、出力電圧Voutの減少する傾きが増加し劣化が始まった時点で、実際にバッテリの劣化が大きく進む前により早くバッテリの状態を検知できる。
第一実施形態の動作を説明する。
電圧センサ7はバッテリの出力電圧Voutを測定する。演算処理部21はこの測定された電圧値を受け取り、記憶部22に記憶する。演算処理部21は以前に記憶された電圧値と今回測定した電圧値を用いて時間に対するバッテリ出力電圧Voutの傾きΔVst/Δtを求める。さらに、出力電圧Voutの傾きΔVst/Δtの増加量である二階微分を求める。なお、電圧値は複数回の測定を行って得られた測定結果の平均値を用いてもよい。
記憶部22は予め設定した第一の閾値と第二の閾値も記憶している。演算処理部21は傾きΔVst/Δtが閾値よりも大きくなった場合は、バッテリ1が劣化又は放電状態にあり、何れにしても供給電力不足状態であると判断する。さらに、バッテリ1の出力電圧の二階微分値を第二の閾値と比べ、バッテリ1の状態を判断する。出力電圧の傾きΔVst/Δtと所定値との比較からはバッテリ1が劣化又は放電状態にないと判断されても、時間の経過と共にバッテリ1の分極が進みバッテリ1の出力電圧の減少する割合が大きくなってくる場合がある。このとき、二階微分値を適切な第二の閾値と比べることで、バッテリ1の分極の増加速度が大きくなる時点で、バッテリ1内で過剰放電による劣化が始まっており、近いうちにバッテリ1が負荷に電力を供給できなくなることを検知でき、これを供給電力不足状態であると判断する。
つまり、出力電圧の傾きΔVst/Δtだけでもバッテリ1が供給電力不足状態であることを検知できるが、二階微分値を用いると、さらに、出力電圧の減少する傾きが大きくなり始めた時点で、実際にバッテリ1が負荷に電力を供給できなくなる前であって厳密には供給電力が不足する状態ではなくても、バッテリ1が近い将来において負荷に電力を供給できない状態になることを検知し、これを供給電力不足状態であるとすることができる。
前記演算処理部21が前記供給電力不足状態を判断すれば、制御部23は演算処理部21から負荷制御を行うよう指令を受ける。制御部23はECU8に接続されており、制御部23はECU8への電力供給を制限する。例えば、制御部23は複数のECU8のうち、自動車の駆動に必要であり重要なECUについては動作を継続させ、重要ではないECUについては動作を停止させる。ECU8はバッテリに接続されているので、動作を継続する重要なECUにのみ電力が供給され、負荷制御が行われる。さらに、表示部24にバッテリが幾らかの負荷に電力供給できないことが表示され、乗員にバッテリの状態を知らせる。
本発明の第二実施形態を図5に示す。第一実施形態の構成に加えて、バッテリ1とイグニッションスイッチ2の間に電流測定手段を構成する電流センサ6を接続する構成としている。また演算処理部21においてバッテリの内部抵抗Rbを用いてバッテリの状態検知を行う点において第一実施形態とは異なる。その他の構成は第一実施形態と同様であるため、説明を省略する。
バッテリの劣化により濃度分極が起こると、内部抵抗Rbが増加する。またバッテリが放電状態にあっても、内部抵抗が増加する。そこで、バッテリ出力電圧Voutの傾きΔVst/Δtに代わり、バッテリ1の内部抵抗Rbに基づいてバッテリの劣化または放電を判断する。
バッテリ1の内部抵抗値Rbは各時点において電流センサ6および電圧センサ7を用いて測定される出力電圧Voutと出力電流Ioutを用いて種々の方法で求めることができるが、例えば式(1)に示すように、バッテリ1の開放電圧Voから電圧センサ7を用いて測定した出力電圧Voutを減算してこれを電流センサ6を用いて測定した出力電流Ioutで除算した値が内部抵抗Rbとなる。
内部抵抗Rb=(開放電圧Vo―出力電圧Vout)/電流Iout … 式(1)
算出した内部抵抗値が予め定めた所定値よりも大きい場合は、バッテリ1は劣化または放電状態であり負荷に十分な電力供給ができないものと判断する。当該所定値はたとえばエンジン1の始動時における内部抵抗値を基準として予め定められている。
図6に自動車の始動時におけるバッテリの電圧と電流の測定値を示す。始動直前にバッテリは無負荷であるので、バッテリの電圧は開放電圧V0の値を示す。イグニッションキーをオンとして始動させると、バッテリには始動系システムが接続され、始動系システムに電圧が印加される。このとき、始動系システムにかかる電圧は、バッテリの内部抵抗により電圧降下が生じるため、バッテリの開放電圧よりも少なくなる。始動時において、バッテリの電圧降下が最大である時のバッテリの出力電圧値、すなわち始動系システムにかかる電圧の最小値を下限電圧Vstと呼び、この時の電流値を突入電流Istと呼ぶ。
このとき、始動時の内部抵抗値Rbsは、式(2)で求められる。
始動時の内部抵抗Rbs=(開放電圧V0−下限電圧Vst)/突入電流Ist
… 式(2)
始動時の内部抵抗Rbsを所定値とし、この値よりもエンジン作動時の内部抵抗Rbが大きければ、バッテリ1は劣化または放電状態であり、負荷に電力供給できないと判断する。エンジン作動時にバッテリ1が充電されていれば、エンジン作動時のバッテリの内部抵抗Rbは始動時の内部抵抗Rbsよりも値が同じか小さくなる。バッテリ1の分極により劣化が進んで供給電力不足状態になっていれば、内部抵抗Rbは時間とともに大きくなると考えられるので、エンジン作動時の内部抵抗Rbは始動時の内部抵抗Rbsより大きくなり、バッテリ1が負荷に電力供給できなくなると判断する。なお、前記所定値はエンジン始動時の内部抵抗Rbsを基準として定められるものであり、内部抵抗Rbsに幾らかの適宜の余裕を与えて定められていてもよい。
第二実施形態の動作について説明する。
エンジン始動時において、電流センサ6と電圧センサ7は出力電圧と出力電流を測定し、演算処理部21に測定値を入力する。演算処理部21は開放電圧値V0と下限電圧Vstと突入電流値Istから式(2)を用いて始動時におけるバッテリの内部抵抗値Rbsを算出し、記憶部22に記憶させる。
エンジン作動時において電流センサ6と電圧センサ7は出力電圧と出力電流を測定し、演算処理部21に測定値を入力する。大きい負荷が急激にかかった場合、式(1)により内部抵抗Rbを算出し、式(2)で求めた始動時の内部抵抗値Rbsと比較する。エンジン作動時の内部抵抗値Rbが始動時の内部抵抗値Rbsと比べて大きい場合は、バッテリが劣化又は放電状態であり、負荷に電力供給ができないと判断する。
バッテリが劣化又は放電状態にあると演算処理部21が判断すれば、制御部23は演算処理部21から負荷制御を行うよう指令を受ける。制御部23は自動車の駆動に必要である重要なECUについては動作を継続させ、重要なECUではないECUについては動作を停止させる。ECU8はバッテリに接続されているので、動作を継続する重要なECUにのみ電力が供給され、負荷制御が行われる。さらに、表示部24にバッテリが負荷に電力供給できないことが表示され、乗員にバッテリの状態を知らせる。
本発明である車両用電源制御装置の第一実施形態を示すブロック図である。 エンジン作動時に大きい負荷がかかった場合の時刻に対するバッテリの出力電圧の変化を示すグラフである。 時間に対するバッテリ出力電圧の傾きを示すグラフである。 時間に対するバッテリ出力電圧の二階微分値を示すグラフである。 車両用電源制御装置の第二実施形態を示すブロック図である。 始動時の電圧、電流の変化を示すグラフである。
符号の説明
1 バッテリ
2 イグニッションキー
3 スタータ
4 エンジン
5 発電機
6 電流センサ
7 電圧センサ
8 ECU
20 バッテリ状態管理装置
21 演算処理部
22 記憶部
23 制御部
24 表示部

Claims (5)

  1. 車両に搭載されたバッテリの出力電圧を測定する電圧測定手段と、
    エンジン作動時に測定された出力電圧の所定時間における変化量が予め設定された変化量の範囲から外れるときに前記バッテリが供給電力不足状態であると検知するバッテリ状態検知手段
    を備えていることを特徴とするバッテリ状態管理システム。
  2. 前記バッテリ状態検知手段は、さらに、前記出力電圧の微分によって求められた値が予め設定された範囲から外れるときにもバッテリが供給電力不足状態であると検知する請求項1に記載のバッテリ状態管理システム。
  3. 車両に搭載するバッテリの出力電圧を測定する電圧測定手段と、
    前記バッテリから負荷へ供給される出力電流を測定する電流測定手段と、
    前記出力電圧と出力電流とから求めた前記バッテリの内部抵抗値が予め設定した所定値を超えるときに前記バッテリが供給電力不足状態であると検知するバッテリ状態検知手段
    を備えていることを特徴とするバッテリ状態管理システム。
  4. 前記バッテリ状態検知手段は、
    エンジン始動時におけるバッテリの開放電圧、最大電圧降下時の電圧および電流値から求められるエンジン始動時の内部抵抗値を、前記所定値とするものである請求項3に記載のバッテリ状態管理システム。
  5. バッテリが供給電力不足状態であると前記バッテリ状態検知手段が検知したときに、重要度の低い負荷に対する電力供給を制限する制御手段を備えている請求項1及至請求項4のいずれか1項に記載のバッテリ状態管理システム。
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