JP2007245131A - 濾過タンクの薬品曝気洗浄システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 温浴施設や水族館などの各種水処理において、濾過タンク内の生物膜などのスライムやSSを効果的に除去する為に、殺菌剤による撹拌曝気洗浄と微細なエアーによる殺菌逆洗浄機能を備える全自動式濾過装置を提供する。
【解決手段】 自動五方弁の回転静止位置(リミットポジション)に薬洗モードを設けて殺菌剤の自動注入を容易にするとともに、コンプレッサーの圧力空気と2液混合ノズルを用いてタンク底部から殺菌剤入りのエアーを投入する曝気洗浄を可能としたほか、逆洗用エアー注入ノズルを用いて高濃度塩素やポビドンヨードなどを用いた殺菌と逆洗を同時に行なう殺菌逆洗浄を可能とした。
【選択図】図1

Description

本発明は、各種水処理設備において濾過タンクの薬品洗浄を微細気泡による曝気と同時に行なう方法と曝気逆洗洗浄技術に関する。
従来の濾過装置の一般的な洗浄方法は、濾過ポンプを用いた循環水による逆洗及び洗浄で、濾過が下向流であるのに対して逆洗は上向流とする事によって砂等の濾過材の汚れを上方に排出しようとするものである。
変則的な技術としては、セラミックや高分子濾材の洗浄時にブロアーで全層を浮き上がらせて逆洗しようとするものがあるが、逆洗水排水配管の管水圧に負けて充分に洗浄できない事が多い。
最近の技術としては、濾過タンク洗浄のためにコンプレッサーを用いて圧力空気を送り込み曝気洗浄をなすものが示されているが、強アルカリ性電解水及び二酸化塩素に限定した洗浄剤を使用する場合に限られている。また圧力空気をそのまま注入するシステムであって、タンク内のエアーのみの曝気を前提としており、逆洗時に大きな気泡のままで曝気を併用することは難しい。
特願2004−28663、生物膜・アメーバ除去装置付の濾過装置(出願人、(株)ヤマト、ファーストウォーター(株)2社共同) 特願2004−132498、濾過装の洗浄方法及び洗浄システム(出願人、(株)ヤマト)
従来の濾過ポンプを用いた逆洗方法では、充分に内部をクリーニングする事はできない。流速の遅い濾過タンク内部にスライムや有機物など様々な異物が取り残されてしまうのであり、バイオフィルムやアメーバ、細菌類が大量に繁殖しているのである。特許文献1や特許文献2などの手法でこれらのバイオフィルムなどの有機体を除去することは可能であるが、高価であってシステムが複雑となり、多くの施設に採用することが難しい。
本発明は、身近で安価な次亜塩素酸ソーダやポビドンヨード(うがい薬)と微細気泡によるエアレーションの相互作用を活用して定期的な洗浄を可能としたものである。
まず、一般的な温浴施設の濾過タンク内に、どれほどのバイオフィルムやアメーバが存在するのか調査した。
表1の検鏡試験結果は、築後3年のA健康ランドの濾過タンク内を十分に曝気後採水してアメーバ検鏡試験を行った結果である。検査1年前に過酸化水素によるタンク内洗浄を実施している。表2の検鏡試験結果は、築後7年の有名スポーツクラブのプール濾過タンク内を十分に曝気後採水してアメーバ検鏡試験を行った結果である。いずれも濾過タンクを通過した水にアメーバは殆ど検出されない。
Figure 2007245131
男子露天のタンク内には1,360万個のアメーバと4,014万個のシストが存在している。
女子露天のタンク内には1,458万個のアメーバと2,268万個のシストが存在している。
男子寝湯のタンク内には418万個のアメーバと1,068万個のシストが存在している。
女子寝湯のタンク内には587万個のアメーバと2,581万個のシストが存在している。
このように風呂用の濾過装置内には、多量のアメーバとアメーバシストが生息している事が判る。
Figure 2007245131
風呂用であってもプール用であっても、このように濾過装置内には多量のアメーバとアメーバ・シストが生息している。いずれもタイマーなどで定期的に逆洗は実施されている。調査をした風呂施設は、毎日逆洗し、週に1回高濃度の塩素(10ppm)で循環殺菌していた。プール水や浴槽水にはアメーバは殆ど計測されないのに、曝気しただけで濾過タンク内にこれだけのアメーバが確認できるという事は、現在の高濃度塩素殺菌や逆洗浄方法だけでは不充分であるという事である。
最近では厚生労働省の指導で、「一週間に一回以上、ろ過器内に付着する生物膜等を逆洗浄等で物理的に十分排出すること。併せて、ろ過器及び浴槽水が循環している配管内に付着する生物膜等を適切な消毒方法で除去すること。」となっている。(厚生労働省告示第二百六十四号、健発第0214004号)
これまでは、濾過装置内がこれほど汚染されている事すら衆知の事実ではなく、従来型の逆洗方式でクリーニングが可能であるものと思われていた。
しかしながらこのように、どの温浴施設の濾過タンクであっても、例外なく大量のアメーバとアメーバシストそして生物膜が計測される。従って、これらのアメーバや生物膜などを日常的に除去するための新しく汎用的な逆洗浄機能、そして汎用的で安全な薬品(次亜塩素酸ソーダ等)による化学的殺菌機能を備えた濾過装置が求められている。
本発明において、濾過タンク内に薬品とエアーを注入してタンク内を化学的に殺菌洗浄する一連の工程を全自動で行う事を可能とした。浴槽やプールの水はそのままで、タンクの蓋を開けずに自動でタンク内を洗浄するためには、循環ラインと濾過タンクを切り離し、タンクに注入した薬品が循環ラインに混入してはならないし、タンク内が密閉であると薬品は注入できないため、上部を開放しなくてはならない。自動五方弁を使用した通常の全自動工程の中で、五方弁の中のボールがリミットスイッチを取り付けた角度で停止できる事を利用して、新しいポジション(回転角度)を作って停止させ、薬品注入を行う。浴槽へつながっている循環系統の循環水は、タンクを経由せずに直送で五方弁内を通過する。タンクの下の接続口であるタッピングに接続した方を全閉とし、タンク上部のタッピングのみがタンクから見て逆洗側へ開放となり、排水時と薬品注入時のエアー出口となる。濾過方向が右の五方弁の場合、正面から見て右に45度回転したポジションで停止させるとこの工程が可能となる。左濾過の五方弁にあっては、左に45度回転した状態となる。(以下、薬洗ポジションと表記する。)右濾過で右に90度回転したポジションでも直送となるが、タンクの下部が逆洗側へ開くため、下部から薬品を注入する事はできない。そのままで薬品を注入すると、排水系統へ流れ出てしまうからである。またこれまで使用されていないこのポジションにすることだけで、わざわざタンクの入り口と出口に電動弁を取り付けて自動又は手動で開閉させる必要もなく、タンクへ注入した薬品は循環系統には混入しない。循環水はタンクと絶縁されて、タンク内は上方が排水系統へ開放となる。
自動で薬品を注入する手段は以下の通りである。濾過ポンプを停止し、五方弁を先の薬洗ポジションで停止させる。タンク内の排水を行うことなく、タンク下部より薬品を注入可能となる。薬品の注入後又は注入途中に、コンプレッサーと注入器具を用いて微細な圧力空気を一定時間タンク下部より注入し、曝気と撹拌によって内部の洗浄を行う。
中和が必要な薬品にあっては、十分な接触時間の後に中和剤(塩素の場合は、チオ硫酸ナトリウム)を同様にして注入し、その後に通常の逆洗及び洗浄工程へ移って、すすぎを行うものとする。
五方弁を使用していない場合で、電動2方弁を5回使用しているケースや手動式となっている場合で半自動化する場合も同様の主旨で薬洗工程を行う。
逆洗時に微細な圧力空気を混入する事によっても、曝気効果により、通常では不可能な生物膜や様々なスライムを剥離させる事ができる。表1〜2の実験例は、タンクの蓋を開けて実施したもので、曝気に1.0〜1.5kgf/cm2のコンプレッサーによる圧力空気を用いている。タンクの大小を問わずエアー量を入れすぎると濾過層が崩れてしまうため、手動や自動でコントロールするのは難しい。
逆洗時にはポンプの吸込側に背圧が掛かっているなど、タンクの排水側が開放や低圧の時には只でさえ濾材が流出する事が多い。正常な設置条件にあっても、もともと逆洗時には最上部の濾過材(風呂の場合は0.6mm、プールの場合は0.45mm程度)が流動化するため、エアーを逆洗時に混入させる場合は、特に濾過材の流出に注意しなければならない。コンプレッサーやブロアーでエアーを投入すると、積層された濾材がひっくり返りやすいのである。
本発明ではタンクの洗浄に際し、コンプレッサーのエアーのみで曝気洗浄する場合と、逆洗時にエアーを混入する場合の必要量(風量)を予め計算し、決定された口径の注入ノズルを取り付けることによって、誤操作やアクシデントで濾材が流出することを防いでいる。また、細かい気泡は上昇スピードが遅いことから、ジェットノズルやエゼクターなどの微細気泡発生装置を併用してエアーの粒度が細かい微細気泡を用いると逆洗時の面流速が遅くなるが、この場合も予め計算された口径のノズルを先端に使用することで、適正な流量のエアーと逆洗水量を決定し、濾過層を崩れにくくすることを可能とした。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
まず濾過タンク内のみを殺菌洗浄しようとするときの薬品を濾過タンクに注入する手段については、一般的な自動五方弁に新たなリミットスイッチと制御回路を追装することによって可能となる。通常は360度回転する中で、濾過、逆洗、洗浄の3ポジションの停止位置が回転軸に取り付けられたリミットスイッチによって決められているが、もう1つ追加するだけで理想的な注入状態を作ることができる。これまで使用していないこの静止位置は薬洗ポジションとして先述したが、この状態で薬液を注入すると循環系に混じらないことに加え、タンクの下部から注入するようにしていることと、タンクの上部が開放になっていることから、タンク内に残った循環水を排水することなく、タンクのみに薬品を注入できることが最大のメリットである。タンク内水量に対応した濃度になるように、タンク下部から薬品を原液で注入すると、注入した量だけタンク内に残っていた上澄みが排水される。そして曝気撹拌をスタートさせて全体が適当な濃度になるように撹拌される仕組みである。
濾過タンク内を高濃度塩素で殺菌する方法は、保健所でも推奨している。方法としては、まず浴槽の水位を3分の1程度の、循環できるぎりぎりの水量とし、必要な次亜塩素酸ソーダを浴槽に投入し、混ぜて循環させるのが一般的である。確かに塩素滅菌の効果が上がっていることは、先のアメーバ検鏡試験結果で塩素によって不活化したアメーバ・シストが多量に発見されていることからも明らかであって、実施しないよりもずっと衛生的である。しかしながらこの程度の塩素濃度では瘡蓋(かさぶた)の表面に作用するだけで、検鏡試験の結果どおり、内部に培養されている微生物本体の大群に対処するにはいたらないのである。保健所の推奨する高濃度塩素処理の濃度は、5〜10ppm程度である。この濃度では有機物を溶解するには至らないが、これ以上高濃度にすると、浴槽を含めた循環水に投入される塩素量は膨大になり、塩素臭や中和の対処及び洗浄が大変面倒となるためである。
本特許システムを構築するにあたって、濾過タンク下部から高濃度の次亜塩素酸ソーダと曝気のためのエアーを同時に注入することによって、タンク内部の濾過材に付着したスライムや生物膜を曝気破壊しながら、まさに暴露された瘡蓋内部の微生物を直ちに高濃度の塩素で接触殺菌することを可能とした、エアレーション(曝気)とクロリネーション(塩素消毒)を同時に行なうシステムが最良である。さらにエアーの上昇水流で物理的に撹拌すると、高濃度塩素で処理された生物膜や微生物はエアーで浮上処理されて、表面に浮き上がる。このとき、注入するエアーの気泡が細かいほど、濾過材の隅々まで曝気作用が及び、内部の汚れが表層に多く浮上する。これを通常の逆洗と洗浄工程でタンク外へ自動的に排出するシステムである。
このとき、最初に注入される塩素は、12%溶液(12,000ppm)原液又はそれに近い超高濃度のものを注入し、内部に溜まっている水で曝気とともに希釈させる方式とすると、特にバイオフィルムが多く発生しているタンク底部にこの超高濃度の塩素がまず作用するために、塩素による生物膜の溶解効果、高水準の殺菌効果も期待できることとなる。
本特許システムは、特に濾過タンク内部に殆どの汚れが集中していることに着目し、タンク内を独立して殺菌洗浄するように考えられたものである。したがって、配管など他の循環経路は、これまでどおり手作業で高濃度塩素殺菌循環を継続してもらってよい。このときは、濾過タンクは薬洗ポジションで直送モードとし、濾過タンクの濾過材に他の配管などの汚れを付着させないように配慮することもできる。
次に、逆洗時にエアーを投入して逆洗効率を上げると同時に、殺菌も可能とするシステムについて説明する。
安易に逆洗と平行して曝気を行なうことは、積層された濾過材の崩壊や流出を招き、逆効果となる。どの程度のエアーを注入したらよいかを研究して一定の成果を得た上で、本発明の注入器具は考案されている。したがって当然微調整は必要なものの、このタンク径に応じた専用の注入器具を接続すれば、曝気しながら逆洗を実施しても、濾過材がひっくり返るなどの事故は起こらないように設計されている。
砂濾過装置の逆洗メカニズムについて、著書も殆どないことから、研究した内容を付記する。このメカニズムの解明は、システムの構築上不可欠なものである。
濾過タンクの中には概ね、8〜9層に積層された砂濾過材がつまれている。下部は支持材と称し、10〜20mm程度の砂利が敷設されており、上部に行くにしたがって粒度が細かくなり、最上部の砂の粒度は風呂用では0.6mm、プール用では0.45mm程度のものが採用されている。最上部の砂は300mm程度以上積むのが良いとされている。
濾過ポンプを停止した状態では、タンク内には水がたまったままで、砂は水よりも比重が重いため沈んでいる。砂の嵩比重は1.2〜1.5程度であるが、周囲の空気を含まない砂単体の密度としては2.65〜2.8程度であるから、水よりも十分に重いのである。一般に、小さな砂ほど水に沈降していくスピードは遅い。
新潟大学工学部の伊東先生のプログラムソフトを使用して、水中における球状の砂の沈降速度(終末速度)を検証すると、以下の通りである。
設定条件は以下の通りである。
1)水の密度:1,000kg/m3
2)砂(石灰石)の密度:2,650kg/m3
3)空気の密度:1.2kg/m3
4)水の粘性係数(Pa・S):0.001
5)空気の粘性係数(Pa・S):0.000018(20℃)
Figure 2007245131
表3より、直径0.6mmの砂は秒速9.6cmのスピードで落下し、直径2mmの砂は秒速27.5cmのスピードで落下することが分かる。
また、同様にしてエアーが水中を上昇するスピードを検証した結果が、表4である
Figure 2007245131
気泡が水中で上昇するスピードは、早い。表4より直径2.0mmの気泡は秒速20.5cm、直径3mmの気泡は秒速27.6cmのスピードで上昇することが分かる。
コンプレッサーで、無作為にエアーをタンクに注入したときのエアーの口径は、概ね2〜3mm程度であるから、秒速0.6mm砂の沈降速度9.6cmをはるかに超えている。
したがって、エアーをタンク下部から投入するとき、気泡の粒度は細かいほど流速が遅く、気泡の粒度が大きいほど早い流速となる。
通常の逆洗水の水流による場合を検証すると、タンク内の平均濾過流速(Lv)が35m/hの場合であって、逆洗流速を40m/hとしたときは、砂濾過材同士の間隙が最小の場合には断面で5.16%(密に接した円の隙間計算で算出)、即ち水流が通過するスペースが約19.4分の1となることから、最上部の0.6mmの砂の間隙を通過するスピードが19.4倍となり、40m/h×19.4=776m/hとなる。0.6mmの砂の沈降速度は346.70m/hであったから、隙間の流速と砂の沈降速度がつりあうところまで砂は持ち上げられて流動化するのである。
実際には、砂は球形ではなく、ランダムに砕石して篩ったものであるため、モデル機を用いた検証テストの結果、実際の0.6mmの間隙は約2倍の10%程度あると考えられた。隙間の流速は平均面流速40m/hの10倍で、40m/h×10=400m/hとなって、400÷346.7≒1.15、15%程度膨張するのである。また、最上部がこの水流が完全な層流ではないため、多少の乱流が上層部の砂が時々舞い上がる現象となる。
逆洗流速が45m/hの場合は、砂の隙間が10%のときに約30%の膨張となるのである。
0.6mmの砂を最上部に300mm積んだときは約90mm膨張する計算となり、実測は約100mmであった。
この数値は10mmずれているが、上部と下部の膨張度は一定ではなく、上部は膨張しやすいことから、若干の誤差は考えられることと、加えて第2層の1〜2mmの砂も影響を受けているのである。第2層が受ける影響を検証してみると、隙間の流速は平均面流速45m/hの10倍の450m/hとなるのであるから、1mmの砂の沈降速度411.84m/hを上回っているのであり、1.09倍に膨張しようとするのであるが、上に0.6mmの砂が錘として載っているために、膨張しにくいという状況である。1〜2mmは約200mm積まれており、1mmの量をその半分だとすると、その約9%が上に膨張しようとしているのであるから、結果的に最上部の0.6mmの砂が常に9mm押し上げられる力となる。即ち90mm+9mm=99mmで実測に近い数値となるのである。
第2層目の半分もこの影響を受けていると類推できることは大変重要なポイントであり、このあたりが膨張の限界と思われる。これ以上流速が早いと、常時下の濾過材と混交する可能性があるといえる。
この事から、0.6mmの膨張が30%程度の許容範囲を超えたときは、簡単に下の濾過材と混じってしまうことも想定できるのである。
このように通常の逆洗時に、上部濾過材の流動化が見られるのであるから、これにエアーを注入する際は、これらのメカニズムを知って行なわなければならない事は明白である。
まず逆洗時ではなく、濾過ポンプ停止時に曝気(エアレーション)を行なう風量と圧力について検証する。
表1〜2の曝気テストの際に1.5kgf/cm2のコンプレッサーによる圧力空気を用いたが、この際のスペックは以下の通りである。
1)コンプレッサーの平均風量:30L/min(実際にはレギュレータで圧力調整)
2)コンプレッサーの気泡の大きさ(仮定であるが、3mm)
3)濾過タンクの内径:1,000φ(直径1,000mm)
4)逆洗流速45m/hのときの流量:35.3m3/h(588L/min)
平均2mmの気泡の上昇スピードは、表4より0.2054m/S、739.44m/hである。
45mのときの想定流量に対して、エアーの注入量割合は、30÷588≒0.051、約5.1%であるから、コンプレッサーのエアーだけで曝気した場合の平均流速は、739.44m/h×5.1%≒37.71m/hとなる。逆洗想定流速45m以内であり、実測においても若干の乱流があるものの濾過材の崩れは見られなかった。
従って、濾過タンクの断面積により風量を決定すればどのタンクであってもエアレーションが可能である。参考にFRPの一般的な濾過タンクについて、注入するエアー量を算出した。
Figure 2007245131
Figure 2007245131
これらの検証結果を踏まえて、逆洗時にエアーを注入する最良の方法を検証する。
濾過装置内の支持層は水流を分散する働きをなしており、エアーを下部から混入したときは積層した下部の砂利や砂が散気管の役割をはたす。
通常のコンプレッサーでエアーを注入したときの粒度は1〜3mm程度となるが、最上部0.6mmの砂の層が全く流出しないようにする為には、気泡の粒度は少なくとも同様に0.6mm以下でなければならない。エアーの上昇スピードが砂の落下速度を上回らないからである。そして、エアーの粒度が小さい程、上昇スピードは遅くなり、濾材が崩れる可能性が低くなる。エアーだけのエアレーションの場合は、平均2mmのエアーが発生し、均一の上昇流を生むとして計算したが、逆洗水と一緒にエアーを混入する際は濾過材の膨張と流出が深刻となるため、エアーだけの場合と違って、極力小さなエアーを用いて濾過材の膨張を平均化しなくてはならない。
また、一般的な逆洗の通水線速度(Lv.タンク断面を水が通過するスピード:単位m/h)は45m程度である為、エアーの混入量を考えて、逆洗平均通水線速度を算出しなければならない。
(水流による通水線速度+エアーの上昇平均スピード)が濾過材にかかってくるわけであるから、曝気時のエアー注入量は、タンクの断面積に平均に分散すると考えるが、その粒度によって最大注入量が左右される。
逆洗に直径1mmのエアーを混入したときの注入量は、例えば通常の逆洗水量が40m/hのとき、他をエアーでまかなおうとしたとき、求めるエアーの割合をA%とすると、(411.84×A%/100)+40≦45とならなければならない。表4より、1mmの気泡が水中を上昇する速度は、411.84m/h、毎秒11.4cmである。
計算式を解くと、5÷411.84≒0.012となり、1.2%しかエアーを混入することしかできない。35m3/h処理の1000φ濾過タンクに注入するエアー量の目安は588.75l/min×0.012≒7.06l/minとなる。
同様に逆洗水量を35m/hに抑えるとしたときに、同時に注入できるエアー量は、10÷411.84≒0.0243、2.43%となり、588.75l/min×0.0243≒14.3l/minとなる。エアーの粒度が異なれば条件が変わることになるが、適正に調整された逆洗水量をそのままにした場合は、エアーを注入することができない。
また、プール用の濾過タンクの濾過材は0.45mmであって、標準的な通水線速度も30〜35m/hであるが、考え方は同じである。表3より、0.45mmの砂の沈降速度は252.36m/h、秒速7.01cmであるから、0.6mm(346.70m/h)と比較して、約72.8%となるが、標準的な通水線速度比も30:40で約75%であるから、処理能力に対するエアーの混入率は殆ど変わらない。
ジェットノズルやエゼクターなどを使用して、曝気に使用する気泡の粒度を、0.1mm程度以下とすれば、気泡上昇スピードは表4より17.5m/hとなるため、1mmの場合と比較して4.2%となり、エアーを混入する際に逆洗水量を殆ど減らさずに可能となるのである。
曝気する空気の中に次亜塩素酸ソーダなどの薬品を混入するが、水より粘度の高い溶液なので、エアー混入の計算では無視しても良い。
次に、次亜塩素酸ソーダを殺菌剤として使用できない場合があるので、その代替薬品に配慮する必要がある。
次亜塩素酸ソーダが殺菌剤として使用できない条件としては、以下の場合が考えられる。
1)温泉であって、アルカリ泉の場合
アルカリ泉(pH8.5以上)の範疇に入る場合は、塩素は90%以上が次亜塩素酸イオンに解離し、殺菌効果は1/80程度に下がるため。
2)塩素に耐性を持った病原性微生物を対象とする場合
塩素耐性菌には、クリプトスポリジウム原虫・ジアルジア原虫・耐塩素性緑膿菌・耐塩素性大腸菌・耐塩素性アメーバなどがある。最近ではクリプトスポリジウムが、井戸水だけでなくプール水からも発見されているし、ジアルジアは海水や塩分の多い温泉に多く見られる。
次亜塩素酸ソーダを使用できない場合は、ポビドンヨードをタンクの洗浄剤として採用する。ヨウ素は、グラム陽性菌、グラム陰性菌、結核菌、真菌、ウイルス、クリプトストリジウム属などの殺菌に有効とされ、ポビドンヨードはヨウ素をキャリアであるポリビニルピロリドン(PVP)に結合させた水溶性の複合体である。
これらの殺菌効果のほか、キャリアであるポリビニルピロリドンが非イオン系界面活性剤であり、エアレーションをかけると発泡して、物理的な洗浄効果を促進する働きがあることに着目した。ポビドンヨードはいわゆる「うがい薬」であって、容易に効果が知れるが、曝気と共に殺菌作用と発泡作用が同時に起こって相乗効果を生み出すのである。発泡効果があると、タンク内の生物膜などの異物を剥がして浮上させることができる。
ポビドンヨードは表7のとおり、濃くても薄くても遊離ヨウ素が低下する性質があるため、目的に応じて有効ヨウ素1%のポビドンヨードの希釈倍率を100倍〜1000倍の範囲で決定するものとする。
Figure 2007245131
次に、コンプレッサーのエアー量を調整する仕組みと装置について、詳述する。
濾過タンクの大きさに合わせて注入するエアーの量を決定する仕組みは先述したが、コンプレッサーの圧力空気は、入りすぎると濾過材の混交や崩壊を招く。このために必要な風量を最大とする口径を予め計算し、注入部のノズル最狭部をその口径に加工しておくことによって、誤操作などで起きる事故を防ぐことができる。タンクごとに、標準のエアー注入口径を決定しておくのである。
逆洗時のエアー混入による、通水線速度(Lv.)の増加は、ほぼ無視できる。通常の逆洗のときと同一の配管の中へ高圧でエアーを混入するわけであるから、強制的にエアーが入る分は逆洗水が流れにくくなる。また逆洗時のエアーの注入割合の目安が、先述の通り1.2〜2.4%の範囲であることから、双方相俟って大差がないということである。
コンプレッサーの圧力空気は、特に起動時に瞬間的にエアーが流れすぎることが多い。5〜7kgf/cm2で自動停止する方式のコンプレッサーが多く、圧力タンク内のエアーがカバーしている間は、通常より多く流れてしまう。
したがって出口にレギュレーター(圧力調整機)を使用するか、装置内に出口圧力を調整できるようになっているタイプを選択する。
コンプレッサーの圧力と必要風量のオリフィス径は、以下の計算式で決定できる。
計算式と設定条件は、表8の通りである。
Figure 2007245131
コンプレッサーの圧力を1.5kgf/cmと2.0kgf/cmの2パターンで検証した。
計算結果は、表9の通りである。
Figure 2007245131
前述したエアー注入量と表9によって、注入ノズルを決定する。
様々な使用条件があるが、この15通りの穴径のノズルを用意しておけば400φから2200φまでの濾過タンクにおいては対応可能となる。
図1に、一般的な浴槽の濾過システムフローを示した。浴槽11の濾過装置で、12が濾過タンクである。切り換え弁である電動五方弁13は、濾過タンク12の上部タッピングに組みつけられている。この電動五方弁と濾過タンク12の下部タッピングを結ぶ配管5にバイパスを設け、6のエゼクターに注入するエアーを7のエアー薬品混合装置を介して接続する。7の混合装置には高濃度の次亜塩素酸ソーダ(又はポビドンヨード)の注入装置が接続され、ミスト状になった薬品が9のコンプレッサーで作られたエアーに混入され、エゼクターを介して逆洗水に混入できるようになっている。
図2は、エアー接続部の拡大図である。請求項1のごとく、図2において、2の電動五方弁を薬洗モードとすると、五方弁の下部タッピング側、即ち3は閉となっている。五方弁で上部は閉まっているため、5と6と7で作られた薬液のミストエアーは、4のエゼクターを経由して濾過タンク下部のタッピングから1の濾過タンクへ入る仕組みである。5のエアー薬品混合装置に注入するエアーの接続口のコネクタ9の内部に表9で設定した空気量制御のための穴あきのオリフィスプレート10を内包しており、タイプ別に交換可能となっている。
図3は、この薬洗モードの流れを示した図面である。図3において、循環水経路は黒矢印の経路CからDへと直送となり、タンク側には混入しない。請求項2は、5のエゼクターから注入された薬品ミストエアーが、点線の矢印のように下部からタンク内に入り、タンク内のエアレーションを行う。このときAの逆洗排水側がオープンとなっている。
図4に、逆洗時に薬品を混合したエアーを注入したときの流れを示した。請求項3は、五方弁を回して逆洗ポジションとしたのち、ポンプを稼動し、薬品ミストエアーを混入しながら、逆洗浄を行なうことを可能としたものである。逆洗浄が終了したら、五方弁は自動で濾過運転状態に戻って、通常運転となる。
図5に、濾過運転時の流れを示した。図5においては、循環水はCから黒矢印のごとく、1の自動五方弁を経由してタンク上部に入り、濾過されて下から出てきた水は再び五方弁を経由してDの濾過水出口へいたる。このとき、五方弁内で2方向の経路が開いており、交わっていない。
図6に、請求項1の薬洗ポジションについて、濾過水出口が左方向の五方弁内部ボール図面を示した。5,6,7,8の各ポジションでリミットスイッチが働くとボールは停止する。8が薬洗ポジションで、新しい停止位置である。
図7に、同じく請求項1の薬洗ポジションについて、濾過水出口が左方向の五方弁の流路説明図を示した。Aの濾過工程、Bの逆洗工程、Cの洗浄工程のほか、Dが薬洗(薬品注入洗浄)工程の流路図である。DはAポジションを左回りに45度正回転側に回した位置である。
発明の効果
本発明の効果は、大別して次の5点である。
イ)自動五方弁の新たな停止位置で、濾過タンク内に薬品及びエアーを自動で注入できるようになった。
ロ)濾過タンクの生物膜やスライムを除去するために、次亜塩素酸ソーダなどの薬品と微細なエアーを同時に混入することによって、その殺菌と曝気の相乗効果を生み出した。
ハ)濾過材の流動化現象を解明し、水とエアーの流量をコントロールすることによって、逆洗時に微細なエアーを注入して、濾過タンク内部の完全な逆洗浄が可能となった。
ニ)濾過タンクの殺菌技術において、次亜塩素酸ソーダを使用できないときに、ポビドンヨード溶液を使用することによって、曝気と殺菌の相乗効果に加えて、発泡効果を得てより効果的なクリーニングが可能となった。
イ)通常タンク内に薬品を注入すると、前後の配管に混入してしまう。前後にバルブ等を設けることなく、一般的に使用されている自動五方弁の停止ポジションを替えるだけで、循環経路は直送となり、タンク内に薬品を注入しても循環配管に混入しない。
ロ)高濃度塩素殺菌の際に、エアーによる曝気を同時に実施することによって、物理的剥離効果と、薬品の殺菌能力アップの相乗効果を生み出した。
ハ)濾過タンク内部の逆洗浄の際に、闇雲にエアーを混入すると濾過材が流出し、濾材構成が崩れてしまう。濾過材の積層を崩さずにエアーを混入するメカニズムを解明し、特殊なオリフィスでエアー量を制限する、エアー曝気システムを構築した。
ニ)塩素が利かない水質の殺菌に、人体に無害で効果的なポビドンヨード溶液を使用したことによって、そのキャリアである非イオン型界面活性剤の働きで発泡し、曝気浮上処理を助けるとともに、エアレーションの働きによりヨウ素の遊離を促進し、殺菌効果を上げることにもなった相乗効果を生み出した。
本発明の実施形態で、エアーと薬品を注入する装置と浴槽の濾過システムフローである。
符号の説明
1.ヘアーキャッチ
2.濾過ポンプ
3.逆洗排水管
4.逆洗排水バルブ
5.五方弁−下部タッピング配管
6.エゼクター
7.エアー薬品混合装置
8.エアー注入口
9.コンプレッサー
10.薬品注入装置
11.浴槽
12.濾過タンク
13.電動五方弁
14.薬剤注入口
15.次亜塩素酸ソーダ、又はポビドンヨード注入装置
16.熱交換器
図2
本発明の実施形態で、濾過タンク周辺とエアー接続部の拡大図である。
符号の説明
1.濾過タンク
2.電動五方弁
3.電動五方弁の下部タッピング側接続口
4.エゼクター
5.エアー薬品混合装置
6.次亜塩素酸ソーダ、又はポビドンヨード注入装置
7.コンプレッサー
8.薬液注入口コネクタ
9.エアー接続口コネクタ
10.オリフィスプレート
図3
本発明の実施形態で、薬洗モードの流れを示した濾過タンク周辺の図面である。
符号の説明
1.電動五方弁
2.次亜塩素酸ソーダ、又はポビドンヨード注入装置
3.薬液注入接続口
4.コンプレッサー
5.エゼクター
A.逆洗排水口
B.エアーの流路
C.循環水入口
D.循環水出口
図4
本発明の実施形態で、逆洗時に同時に行なうエアー注入の流れを示した濾過タンク周辺の図面である。
符号の説明
1.電動五方弁
2.次亜塩素酸ソーダ、又はポビドンヨード注入装置
3.薬液注入接続口
4.コンプレッサー
5.エゼクター
A.逆洗排水口
B.エアーの流路
C.逆洗水入口
D.逆洗水出口
図5
本発明の実施形態で、濾過運転時の流れを示した濾過タンク周辺の図面である。
符号の説明
1.電動五方弁
C.濾過水入口
D.濾過水出口
図6
本発明の実施形態で、濾過水出口が左方向の五方弁内部ボール図面を示した。
符号の説明
1.ボール正面図
2.ボール平面図
3.ボール背面図
4.ボール平面断面図
5.逆洗リミットスイッチ
6.濾過リミットスイッチ
7.洗浄リミットスイッチ
8.薬洗リミットスイッチ
図7
本発明の実施形態で、濾過水出口が左方向の五方弁の流路説明図を示した。
符号の説明
A.濾過工程(通常運転)流路図
B.逆洗工程流路図
C.洗浄(すすぎ)工程流路図
D.薬洗工程流路図
1.濾過ポンプ
2.五方弁
3.濾過機
4.ドレイン(排水)
5.プール・風呂水槽

Claims (10)

  1. 温浴施設や水族館などの各種水処理に用いられる濾過装置であって、「濾過」「逆洗」「洗浄」を切り換える一般的な自動五方弁の制御システムにおいて、循環水が濾過タンクを経由しない直送回路にして遮断すると同時に濾過タンク側の下部を閉鎖してタンク上部側の逆洗排水配管経路側を開放とする、特別なバルブ位置(濾過から逆洗方向へ45度正回転したポジション)にリミットスイッチ(作動体の動きによってアクチュエータとマイクロスイッチを介し、電気回路を開閉するもの)を設けて停止させ、他の特別なバルブ操作をすることなく、この自動五方弁1個の停止位置を操作するだけで、殺菌洗浄剤を注入する工程を自動で行う事を容易にしたシステム。
  2. 濾過タンクの生物膜やスライムを除去する手法において、2液混合ノズルを用いてコンプレッサーの圧力空気にミスト(霧)状にした次亜塩素酸ソーダ(塩素殺菌剤)を混合し、濾過タンク下部の集水ノズルから圧入することによって、タンク内部の濾過材に付着したスライムや生物膜を曝気破壊しながら、エアーの上昇水流で物理的に撹拌すると同時に、濾過材を高濃度の塩素で接触殺菌することを可能とした、エアレーション(曝気)とクロリネーション(塩素消毒)の併用と相乗効果を特長とする装置。
  3. 濾過タンクの逆洗時に、請求項2の2液混合ノズルで得られた次亜塩素酸ソーダ(塩素殺菌剤)のミスト入りの圧力空気を、さらに空気&水の2液混合の微細気泡ノズルを介して連結した逆洗水流入配管に接続することによって、予め計算した口径のノズルと調整用のコックを配して、エアー量を調整した逆洗用の3液混合ノズルとなし、塩素殺菌剤入りの微細気泡と超音波を発生させて生物膜を破壊しながら殺菌除去するシステムであって、濾過タンクのエアレーション撹拌逆洗と高濃度塩素殺菌を逆洗時に同時に行なうことを可能とした装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかを組み合わせたシステム。
  5. 次亜塩素酸ソーダ(塩素殺菌剤)の効果が期待できないアルカリ泉の濾過装置や塩素耐性菌などの殺菌などを目的とするときに、上記記述の請求項2及び3に用いる薬品を、ヨウ素殺菌製剤であるポビドンヨードに変えて、エアレーションとヨウ素接触殺菌を同時に行なうことで、ヨードホールのキャリアである非イオン系界面活性剤のポリビニルピロリドン(PVP)が発泡して物理的な洗浄効果を促進する相乗効果を特長とする薬品曝気洗浄システム。
  6. 濾過タンク内の完全殺菌をしようとするときに、上記記述の請求項2及び3に用いる薬品を、安全な濃度に希釈した過酸化水素水に変えて、エアレーションと接触殺菌を同時に行なうことを可能とした自動及び手動の薬品曝気洗浄システム。
  7. 上記記述の薬品消毒方法のうち中和工程が必要なものにあっては、エアレーションによる撹拌洗浄後に請求項2と同様の方法で設けられた別の注入口から中和剤(塩素の場合は、チオ硫酸ナトリウム溶液)を注入し、さらに撹拌しながら中和及び洗浄工程を自動で行うシステム。
  8. 上記記述の逆洗浄工程及び一般的な濾過装置において、微細なエアーを逆洗水に混入させるために、逆洗水注入口にジェットノズルやエゼクターに圧力空気を接続し混入させるシステムであって、積層した濾過材が持ち上げられて混交しないように、予め計算されたエアー量を制御する注入ノズルを取り付けたことを特徴とするエアレーションシステム。
  9. 上記記述の逆洗浄工程及び一般的な濾過装置において、微細気泡発生装置から得られた白色のエアー混入水で濾過タンクの逆洗を行なう事によって、スライムを剥離させることを可能とした自動逆洗システムで、予め計算された流量を制御する定流量弁や調整バルブを備えたことを特徴とする装置。
  10. 上記記述の薬品消毒方法のうち、殺菌剤である次亜塩素酸ソーダ又はポビドンヨードを曝気(エアレーション)と同時に注入することによって、次亜塩素酸ソーダにあっては「次亜塩素酸の解離」と「塩素ガスの遊離」を促進し、ポビドンヨードにあってはキャリアであるポリビニルピロリドンから「ヨウ素の遊離」を促進する、即ち殺菌効果を増大させることを可能としたシステム
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CN114291974A (zh) * 2021-12-31 2022-04-08 北京伟思创科技股份有限公司 洗车用水光催化氧化处理工艺

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