JP2007240392A - 接地荷重推定装置 - Google Patents

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隆二 浅田
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実 樋口
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Abstract

【課題】あらゆる運動状態において、車両運動制御に利用するのに十分な精度をもって車輪の接地荷重を推定することができる接地荷重推定装置を提供する。
【解決手段】キャンバ角算出部42と、ロール角算出部43と、接地荷重算出部44とからECU9を構成し、ECU9と、レーザ距離センサ11と、ダンパストロークセンサ12と、タイヤ空気圧センサ13と、操舵角センサ14と、車速センサ15とから接地荷重推定装置40を構成する。接地荷重算出部44においてレーザ距離検出結果からタイヤ変位量を算出して接地荷重Wを推定するに際し、キャンバ角算出部42およびロール角算出部43において、ダンパストローク量検出結果からキャンバ角およびロール角を算出し、タイヤ変位量の補正に用いる。同様にタイヤ空気圧検出結果、操舵角検出結果および車速検出結果を用いてタイヤ変位量を補正する。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両の接地荷重を推定する接地荷重推定装置に係り、詳しくは接地荷重の算出にあたり各種検出手段による検出結果に基づく補正を行う技術に関する。
自動車の各車輪の接地荷重は走行状況によって変化する。例えば、旋回時には外側輪の接地荷重が増大し、加速時には後輪の接地荷重が増大し、減速時には前輪の接地荷重が増大する。一方、タイヤのグリップ力は接地荷重が高いほど大きくなり、例えば、左旋回加速時は右側後輪のグリップ力が大きくなり、右側後輪に大きな駆動力を与えることで優れた旋回能力を発揮することができる。また、車両の加速時や制動時においても接地荷重を把握することで優れた駆動性能や制動性能を得ることができる。そのため、車両運動制御を行う場合等には、各車輪の接地荷重を正確に把握することが重要な課題となる。
車輪の接地荷重を推定する装置としては、車輪とともに上下動する車軸等の部材に路面までの距離を検出する距離検出手段を固定し、検出した距離からタイヤの撓みを算出するタイヤ荷重推定装置がある。このようなタイヤ荷重推定装置において、信頼性の向上を図るべく、縦加速度センサおよび横加速度センサの検出結果のいずれかが所定範囲外となったときには、距離測定結果を利用せず、両方の検出結果が所定範囲内にあるときに、距離測定結果からタイヤの撓みを求めるタイヤ監視装置が提案されている(特許文献1参照)。このタイヤ監視装置は、タイヤの撓みら算出する荷重が、車速と荷重に基づいて規定した目標範囲内にあるかどうかを判定する。
特開平10−115578号公報
しかしながら、従来のタイヤ監視装置では、車両の横加速度および前後加速度が所定の狭い範囲にある場合にだけタイヤの撓みを求めて、撓み量が所定範囲にあるか否かを判定するだけであった。そのため、撓みが求められるのは加減速の少ない直進走行時等に限定されてしまい、あらゆる運動状態において制御を行う車両運動制御にこの検出結果を用いることはできなかった。また、タイヤの撓みから接地荷重を算出する際に、車軸等の部材から路面までの距離を検出した距離検出結果をそのまま用いると、接地荷重の推定精度に対する信頼性が低くなるという問題もあった。
本発明は、このような背景に鑑みなされたもので、あらゆる運動状態において、車両運動制御に利用するのに十分な精度をもって車輪の接地荷重を推定することができる接地荷重推定装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、車輪とともに上下動する車輪側部材に設置され、路面までの距離を検出する距離検出手段と、前記距離検出手段の検出結果に基づき、前記車輪の接地荷重を接地荷重推定値として算出する接地荷重算出手段とを備えた接地荷重推定装置において、前記車輪側部材と車体側部材との間に介装されたダンパのストローク量を検出するダンパストローク量検出手段と、前記ダンパストローク量検出手段の検出結果に基づき、キャンバ角を算出するキャンバ角算出手段とを更に備え、前記接地荷重算出手段は、前記キャンバ角算出手段の算出結果に基づいて前記距離を補正することを特徴とする接地荷重推定装置を提供する。
また、請求項2に係る発明は、車輪とともに上下動する車輪側部材に設置され、路面までの距離を検出する距離検出手段と、前記距離検出手段の検出結果に基づき、前記車輪の接地荷重を接地荷重推定値として算出する接地荷重算出手段とを備えた接地荷重推定装置において、前記車輪側部材と車体側部材との間に介装されたダンパのストローク量を検出するダンパストローク量検出手段と、前記ダンパストローク量検出手段の検出結果に基づき、車体のロール角を算出するロール角算出手段とを更に備え、前記接地荷重算出手段は、前記ロール角算出手段の算出結果に基づいて前記距離を補正することを特徴とする接地荷重推定装置を提供する。
また、請求項3に係る発明は、車輪とともに上下動する車輪側部材に設置され、路面までの距離を検出する距離検出手段と、前記距離検出手段の検出結果に基づき、前記車輪の接地荷重を接地荷重推定値として算出する接地荷重算出手段とを備えた接地荷重推定装置において、ステアリングの操舵角を検出する操舵角検出手段を更に備え、前記接地荷重算出手段は、前記操舵角検出手段の検出結果に基づいて前記距離を補正することを特徴とする接地荷重推定装置を提供する。
また、請求項4に係る発明は、車輪とともに上下動する車輪側部材に設置され、路面までの距離を検出する距離検出手段と、前記距離検出手段の検出結果に基づき、前記車輪の接地荷重を接地荷重推定値として算出する接地荷重算出手段とを備えた接地荷重推定装置において、タイヤの空気圧を検出するタイヤ空気圧検出手段を更に備え、前記接地荷重算出手段は、前記タイヤ空気圧検出手段の検出結果に基づいて前記距離を補正することを特徴とする接地荷重推定装置を提供する。
また、請求項5に係る発明は、車輪とともに上下動する車輪側部材に設置され、路面までの距離を検出する距離検出手段と、前記距離検出手段の検出結果に基づき、前記車輪の接地荷重を接地荷重推定値として算出する接地荷重算出手段とを備えた接地荷重推定装置において、車速を検出する車速検出手段を更に備え、前記接地荷重算出手段は、前記車速検出手段の検出結果に基づいて前記距離を補正することを特徴とする接地荷重推定装置を提供する。
本発明によれば、前後加速度や横加速度が高い車両運動状態や、不整路面走行時においても、車両運動制御に利用するのに十分な精度をもって車輪の接地荷重をタイヤの撓みから推定することができ、推定した接地荷重をタイヤの横力および前後力を推定するような車両運動制御に利用できる。具体的には、算出した接地荷重とタイヤ横すべり角から算出できる横力を、ヨーモーメント制御やすべり角制御等に適用することで、従来よりも精度の高い運動制御を行うことが可能になる。
また、接地荷重を高精度で算出できるため、算出した接地荷重からダンパの最適な減衰力や変位等を算出できる。さらに、この結果をアクティブダンパやアクチュエータ等の制御に用いることで、乗り心地を向上させることもできる。また、高精度の接地荷重結果を用いることにより、ロール運動やピッチ運動の制御性能をより高めることもできる。同様に、高精度の接地荷重算出結果から、各タイヤの最適な駆動力および制動力を算出することが可能となり、駆動力および制動力の各タイヤへの最適な分配が可能となる。これにより、加速性能を高めたり、制動距離を短縮する等、車両の駆動力および制動力を最大限に活かした運動制御を行うことが可能となる。さらに、本発明により得られた結果を利用してタイヤの摩耗度を判別することもできる。
以下、本発明を自動車に適用した実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。図1は実施形態に係る自動車の概略構成図であり、図2は実施形態に係る自動車のサスペンションの側面図であり、図3は実施形態に係る接地荷重推定装置の概略構成を示すブロック図であり、図4は実施形態に係る接地荷重推定のフローチャートである。また、図5はキャンバ角の変化によるタイヤ変位量を示すグラフであり、図6は転舵によるタイヤ変位量を示すグラフであり、図7は転舵による荷重変化を示すグラフであり、図8はタイヤ空気圧の変化によるタイヤ径変位量を示すグラフであり、図9は車速の変化によるタイヤ径変位量を示すグラフであり、図10は車速の変化による荷重変化を示すグラフである。また、図11はタイヤ空気圧の変化によるばね定数を示すグラフであり、図12は車速の変化によるばね定数を示すグラフである。なお、図5〜図7及び図10では、fはフロント、rはリア、frはフロント右、flはフロント左の各車輪を示している。
≪実施形態の構成≫
<自動車の装置構成>
先ず、図1を参照して、実施形態に係る自動車の装置構成について説明する。説明にあたり、4本の車輪やそれらに対して配置された部材、すなわち、車輪や姿勢調整用のアクチュエータ等については、それぞれ数字の符号に前述した前後左右を示す添字(fr,fl,rr,rl)を付して記す。
図1に示すように、自動車1(車両)はタイヤ2とホイール3とからなる4つの車輪4を備えており、これら各車輪4がナックル5(車輪側部材)に回転自在に支持されている。車輪4およびナックル5は、サスペンション8によって懸架されている。自動車1は、アクティブサスペンションシステムの制御主体であるECU(Electronic Control Unit)9、EPS(Electric Power Steering:電動パワーステアリング)10を備えている。また、自動車1には、ナックル5に取付けられて路面までの距離を測定するレーザ距離センサ11(距離検出手段)と、ダンパ7のストローク量を検出するダンパストロークセンサ12(ダンパストローク量検出手段)と、ホイール3に設置されてタイヤ2の空気圧を検出するタイヤ空気圧センサ13(タイヤ空気圧検出手段)とが各車輪4ごとに設置されている他、ステアリングの操舵角を検出する操舵角センサ14(操舵角検出手段)と、車速を検出する車速センサ15(車速検出手段)とが設置されている。
ECU9は、マイクロコンピュータやROM、RAM、周辺回路、入出力インタフェース、各種ドライバ等から構成されており、通信回線(本実施形態では、CAN(Controller Area Network))を介して各センサ11〜15と接続されている。各センサ11〜15はそれぞれ検出結果をECU9に出力する。なお、タイヤ空気圧センサ13は、図1では便宜上ECU9に接続されているように示したが、実際には内蔵するアンテナコイル部から検出結果を発信するもので、自動車1本体側に設置された圧力測定装置(図示せず)がその検出結果を受信してECU9に信号を出力する。
EPS10は、図示しないラックやピニオンからなるステアリングギヤ21と、ステアリングホイール22が後端に取付けられたステアリングシャフト23と、ステアリングシャフト23に操舵アシスト力を与えるEPSモータ24とを主要構成要素としている。ステアリングホイール22の操舵角を検出する操舵角センサ14はステアリングシャフト23に取付けられている。
<サスペンションの構成>
次に図2を参照して、サスペンション8について説明する。サスペンション8は、サスペンションアーム6とダンパ7とスプリング16とを主要構成要素としている。タイヤ2が装着されたホイール3は、ハブベアリング(図示せず)を介してナックル5に回転自在に支持されている。サスペンションアーム6は、その一端が支軸31を介してのナックル5の下方に接続され、他端は支軸32を介して車体側部材33に接続されている。また、ダンパ7は、その下端がナックル5の上部に固着・一体化され、上端はブッシュ34を介して車体側部材33に連結されている。このように、ナックル5は、車輪4とともにサスペンション8によって車体側部材33から懸架されて、車輪4とともに上下動する構造となっている。ナックル5には、ホイール3よりも内側の下面に、路面Rまでの距離dを検出するレーザ距離センサ11が設置されている。
<接地荷重推定装置の構成>
図3に示すように、接地荷重推定装置40は、レーザ距離センサ11と、ダンパストロークセンサ12と、タイヤ空気圧センサ13と、操舵角センサ14と、車速センサ15と、ECU9の一部とを主要構成要素としている。ECU9の一部とは、入力インタフェース41と、キャンバ角算出部42と、ロール角算出部43と、接地荷重算出部44と、接地荷重信号出力部とである。ECU9は、これらの他、ROM、RAM、周辺回路、入出力インタフェース、各種ドライバ等を含んでいる。なお、本実施形態の場合、レーザ距離センサ11、ダンパストロークセンサ12およびタイヤ空気圧センサ13は、各車輪4ごとに設置されており、ECU9は各車輪4ごとに接地荷重の推定を行う。
レーザ距離センサ11の検出結果は、ECU9の入力インタフェース41に入力され、接地荷重算出部44における接地荷重の推定に用いられる。ダンパストロークセンサ12の検出結果は、入力インタフェース41に入力された後、キャンバ角算出部42およびロール角算出部43において、それぞれキャンバ角および車体のロール角の算出に供される。なお、ロール角を算出する際には左右のダンパストローク量の差を利用する。接地荷重算出部44において、キャンバ角算出結果は、キャンバ角の変化によるタイヤ変位量として補正に用いられ、同様にロール角算出結果は、ロール角の変化によるタイヤ変位量として補正に用いられる。タイヤ空気圧センサ13の検出結果は、入力インタフェース41に入力されて、接地荷重算出部44において、タイヤ空気圧の変化によるタイヤ変位量として補正に用いられる。操舵角センサ14および車速センサ15による両検出結果も、それぞれ転舵によるタイヤ変位量および車速の変化によるタイヤ変位量として補正に用いられる。接地荷重算出部44で推定され、接地荷重信号出力部45から出力された推定接地荷重信号Wfl,Wfr,Wrl,Wrrは、車両の運動制御や姿勢制御等を行うECU9内の他の部分(図示せず)において利用される。
≪実施形態の作用≫
<車輪接地荷重の推定>
本発明は、車輪4の接地荷重Wが、タイヤの縦ばね定数kとタイヤの撓みεとを用いて、下式より求められることを利用する。
接地荷重W=(タイヤの縦ばね定数k)×(タイヤの撓みε)
図2に示すように、ナックル5は車輪4とともに上下動するため、接地荷重Wによるタイヤ2の変位は、レーザ距離センサ11から出力された路面Rまでの距離dの変位量として検出できる。しかし、レーザ距離センサ11が検出する距離dの変位量は、車輪4にかかる接地荷重Wによるもの以外に、様々な要素によるものを含んでいるため、後述する各種補正を行う。そして補正後のタイヤ2の変位量をタイヤの撓みεとして車輪4にかかる接地荷重Wの推定に用いる。レーザ距離センサ11が所定の処理インターバル(例えば、10ms)で測定することによって、タイヤ2の変位量を継続的に検出することができる。
<車輪接地荷重の推定手順>
自動車1が走行を開始すると、接地荷重推定装置40は、図4に示す車輪接地荷重の推定(算出)を実行する。本実施形態の場合、ECU9は各車輪4ごとに接地荷重Wの推定を行うが、その手順が同一であるため、説明が煩雑になることを防ぐべく1つの車輪に対する手順についてのみ説明する。但し、各種補正については各車輪4ごとに各種挙動が異なるため、それぞれについて説明する。
図4に示すように、ステップS1では、各種センサ11〜15の検出結果を読み込む。ここで、レーザ距離センサ11による検出結果(距離d)からタイヤ変位量が算出される。次に、ステップS2では、ステップS1で算出されたタイヤ変位量について、ダンパストローク量検出結果に基づくキャンバ補正を行う。次に、ステップS3では、ステップS2でキャンバ補正したタイヤ変位量について、ダンパストローク量検出結果に基づくロール補正を行う。次に、ステップS4では、ステップS3でロール補正したタイヤ変位量について、舵角検出結果に基づいて舵角補正を行う。次に、ステップS5では、ステップS4で舵角補正したタイヤ変位量について、タイヤ空気圧検出結果に基づいてタイヤ空気圧補正を行う。次に、ステップS6では、ステップS5でタイヤ空気圧補正したタイヤ変位量について、車速検出結果に基づいて車速補正を行う。そしてステップS7では、車輪4にかかる荷重によるタイヤ変位量(タイヤの撓みε)が算出される。次に、ステップS8では、タイヤ空気圧検出結果および車速検出結果から、タイヤの縦ばね定数kを算出する。次に、ステップS9では、ステップS8で算出したタイヤの縦ばね定数kにステップS7で算出したタイヤの撓みεを乗じて車輪4の接地荷重Wを推定する。そしてこの手順は所定のインターバルで繰り返される。以下に、各種補正について説明する。
(キャンバ変化補正)
ステップS2のキャンバ補正は、ステップS1で検出したダンパストローク量検出結果を利用して行われる。具体的には、予めCATIA(登録商標)を用いた解析により、ダンパストローク量とタイヤ変位量(レーザ距離センサ11によって検出されるべき距離d)との関係を求めておき、この関係を表す近似式を求める。本実施形態ではCATIAによる解析結果は図5に示す通りであった。ダンパストローク量が大きくなったときに両者のタイヤ変位量が大きく異なるのはサスペンションの形式の違いによる。本実施形態では、これら曲線を表す近似式は、
キャンバによるタイヤ変位補正量yc(mm)=a+b×xc+c×xc+d×xc
ここで、xc:ダンパストローク量
で表される。なお、a,b,c,dの各係数については、フロントおよびリアについてそれぞれ決定する。続いて、上記式からダンパストローク量検出結果を用いて、キャンバによるタイヤ変位補正量ycを算出する。
(ロール補正)
ステップS3のロール補正は、キャンバ補正と同様に、ステップS1で検出したダンパストローク量検出結果を利用して行われる。これはロールによるタイヤ変位量を左右のダンパストローク量の差を用いて補正するものである。具体的には、先ず、実走によって求めた左右のダンパストローク量の差とタイヤ変位量との関係を近似式化しておく。なお、フロントとリアのそれぞれについて近似式を作成する。本実施形態では、これら曲線を表す近似式は、
ロールによるタイヤ変位補正量yr(mm)=e×(xrr−xrl)
ここで、xrr:右ダンパストローク量
xrl:左ダンパストローク量
で表される。係数eは、フロントおよびリアについてそれぞれ決定する。次に、上記近似式から検出したダンパストローク量検出結果を用いて、ロールによるタイヤ変位補正量yrを算出する。
(舵角補正)
ステップS4の舵角補正では、ステップS1で検出した舵角検出結果から転舵によるタイヤ変位量が求められる。具体的には、先ず、舵角の変化とタイヤ変位量との関係を予め測定・算出しておき、この関係の近似式を求める。本実施形態では舵角の変化とタイヤ変位量との関係は図6に示す通りであった。本実施形態では、これら曲線を表す近似式は、
転舵によるタイヤ変位補正量ys(mm)=f+g×xs+h×xs+m×xs
ここで、xs:舵角
で表される。なお、f,g,h,mの各係数については、フロント右およびフロント左についてそれぞれ決定する。次に、上記近似式から舵角検出結果を用いて、転舵によるタイヤ変位補正量ysを算出する。
なお、舵角の変化とタイヤ変位量との関係を予め測定・算出するに際しては、転舵以外の要素(すなわち、転舵によって生じる荷重の変化)によるタイヤ変位量を排除するために、次のような処理を行う。先ず、舵角を変化させたときの車輪4にかかる荷重を測定する。次に、舵角0度の荷重と転舵によって変化した荷重との差をタイヤの縦ばね定数で除して転舵以外の要素によるタイヤ変位量を算出し、レーザ距離センサ11が検出したタイヤ変位量から減算して、転舵によるタイヤ変位量を求める。なお、本実施形態においては、舵角と車輪4にかかる荷重との関係は図7に示す通りであった。
(タイヤ空気圧の変化によるタイヤ径変位量補正)
ステップS5のタイヤ空気圧によるタイヤ径変位量補正は、ステップS1で検出したタイヤ空気圧検出結果からタイヤ空気圧によるタイヤ径変位量を求める。具体的には、先ず、タイヤ空気圧とタイヤ径変位量との関係を予め測定しておき、この近似式を求める。本実施形態ではタイヤ空気圧とタイヤ径変位量との関係は図8に示す通りであった。なお、タイヤの規定空気圧をNとし、そのときのタイヤ径からの変位量をタイヤ変位量として示している。本実施形態では、この曲線を表す近似式は、
タイヤ空気圧によるタイヤ径変位補正量yp(mm)=n×(xp−N)+q×(xp−N)
ここで、xp:タイヤ空気圧
N:タイヤの規定空気圧
で表される。なお、n,qの各係数については、フロントおよびリア(タイヤの種類・型)ごとにそれぞれ決定する。次に、上記近似式からタイヤ空気圧検出結果を用いて、タイヤ空気圧によるタイヤ径変位補正量ypを算出する。
(車速の変化によるタイヤ径変位量補正)
ステップS6の車速の変化によるタイヤ径変位量補正は、ステップS1で検出したタイヤ空気圧検出結果から車速の変化によるタイヤ径変位量を求める。具体的には、先ず、車速とタイヤ径変位量との関係を予め測定・算出しておき、この近似式を求める。本実施形態では車速の変化とタイヤ径変位量との関係は図9に示す通りであった。本実施形態のこれら曲線を表す近似式は、
車速の変化によるタイヤ変位補正量yv(mm)=r+s×xv+t×xv
ここで、xv:車速
で表される。なお、r,s,tの各係数については、各車輪4についてそれぞれ決定する。次に、上記近似式から車速検出結果を用いて、車速の変化によるタイヤ変位補正量yvを算出する。
なお、車速の変化とタイヤ径変位量との関係を予め測定・算出するに際しては、車速以外の要素(すなわち、車輪4にかかる荷重の変化)によるタイヤ変位量を排除するために、次のような処理を行う。先ず、車速を変化させたときの車輪4にかかる荷重を測定する。次に、車速0km/hの荷重と車速が増して変化した荷重との差をタイヤの縦ばね定数で除して車速以外の要素によるタイヤ変位量を算出し、レーザ距離センサ11が検出したタイヤ変位量から減算して、車速の変化によるタイヤ変位量を求める。なお、本実施形態においては、車速と車輪4にかかる荷重との関係は図10に示す通りであった。
(タイヤの縦ばね定数の算出)
ステップS8では、ステップS1で検出したタイヤ空気圧検出結果および車速検出結果から、タイヤの縦ばね定数kを算出する。タイヤ空気圧検出結果については、先ず、タイヤ空気圧とばね定数の関係を測定しておき、これの近似式を求める。本実施形態ではタイヤ空気圧とタイヤの縦ばね定数との関係は図11に示す通りであった。なお、タイヤの規定空気圧をNとしている。タイヤ空気圧の増大に伴いばね定数も増大している。本実施形態では、これら曲線を表す近似式は、
タイヤ空気圧による縦ばね定数k(N/mm)=u+v×xp+w×xp
ここで、xp:タイヤ空気圧
で表される。なお、u,v,wの各係数については、フロントおよびリアについてそれぞれ決定する。次に、上記近似式からタイヤ空気圧検出結果を用いて、タイヤ空気圧による縦ばね定数kを算出する。
同様に車速検出結果については、先ず、単体試験により車速とばね定数の関係を測定しておき、これの近似式を求める。本実施形態では車速とタイヤの縦ばね定数との関係は図12に示す通りであった。車速の増大に伴いばね定数も増大している。本実施形態では、これら曲線を表す近似式は、
車速による縦ばね定数k(N/mm)=x+y×xv+z×xv
ここで、xv:車速
で表される。なお、x,y,zの各係数については、フロントおよびリアについてそれぞれ決定する。次に、上記近似式から車速検出結果を用いて、車速による縦ばね定数kを算出する。なお、タイヤの縦ばね定数kの算出に際しては、タイヤ空気圧検出結果および車速検出結果の両要素と縦ばね定数kとの関係を表すマップを用いることが望ましい。
以上で具体的実施形態についての説明を終えるが、本発明はここに示した実施形態に限定されるものではない。例えば、本実施形態では車輪4の接地荷重Wを、タイヤの縦ばね定数kとタイヤの撓みεとを用いた近似式より求めているが、算出式はこれに限定されるものではなく、タイヤの特性等を取り入れた算出式やマップ等を用いて接地荷重Wを求めてもよい。同様に、各種補正を行うに際しても、本実施形態では近似式を求めておいて補正するタイヤ変位量を算出しているが、算出方法はこれに限定されるものではなく、マップ等を用いてタイヤ変位量を求めてもよい。
実施形態に係る自動車の概略構成図である。 実施形態に係る自動車のサスペンションの側面図である。 実施形態に係る接地荷重推定装置の概略構成を示すブロック図である。 実施形態に係る接地荷重推定のフローチャートである。 キャンバ角の変化によるタイヤ変位量を示すグラフである。 転舵によるタイヤ変位量を示すグラフである。 転舵による荷重変化を示すグラフである。 タイヤ空気圧の変化によるタイヤ径変位量を示すグラフである。 車速の変化によるタイヤ径変位量を示すグラフである。 車速の変化による荷重変化を示すグラフである。 タイヤ空気圧の変化によるばね定数を示すグラフである。 車速の変化によるばね定数を示すグラフである。
符号の説明
1 自動車
2 タイヤ
3 ホイール
4 車輪
5 ナックル
6 サスペンションアーム
7 ダンパ
8 サスペンション
9 ECU
10 EPS
11 レーザ距離センサ
12 ダンパストロークセンサ
13 タイヤ空気圧センサ
14 操舵角センサ
15 車速センサ
33 車体側部材
40 接地荷重推定装置
42 キャンバ各算出部
43 ロール角算出部
44 接地荷重算出部

Claims (5)

  1. 車輪とともに上下動する車輪側部材に設置され、路面までの距離を検出する距離検出手段と、
    前記距離検出手段の検出結果に基づき、前記車輪の接地荷重を接地荷重推定値として算出する接地荷重算出手段と
    を備えた接地荷重推定装置において、
    前記車輪側部材と車体側部材との間に介装されたダンパのストローク量を検出するダンパストローク量検出手段と、
    前記ダンパストローク量検出手段の検出結果に基づき、キャンバ角を算出するキャンバ角算出手段とを更に備え、
    前記接地荷重算出手段は、前記キャンバ角算出手段の算出結果に基づいて前記距離を補正することを特徴とする接地荷重推定装置。
  2. 車輪とともに上下動する車輪側部材に設置され、路面までの距離を検出する距離検出手段と、
    前記距離検出手段の検出結果に基づき、前記車輪の接地荷重を接地荷重推定値として算出する接地荷重算出手段と
    を備えた接地荷重推定装置において、
    前記車輪側部材と車体側部材との間に介装されたダンパのストローク量を検出するダンパストローク量検出手段と、
    前記ダンパストローク量検出手段の検出結果に基づき、車体のロール角を算出するロール角算出手段とを更に備え、
    前記接地荷重算出手段は、前記ロール角算出手段の算出結果に基づいて前記距離を補正することを特徴とする接地荷重推定装置。
  3. 車輪とともに上下動する車輪側部材に設置され、路面までの距離を検出する距離検出手段と、
    前記距離検出手段の検出結果に基づき、前記車輪の接地荷重を接地荷重推定値として算出する接地荷重算出手段と
    を備えた接地荷重推定装置において、
    ステアリングの操舵角を検出する操舵角検出手段を更に備え、
    前記接地荷重算出手段は、前記操舵角検出手段の検出結果に基づいて前記距離を補正することを特徴とする接地荷重推定装置。
  4. 車輪とともに上下動する車輪側部材に設置され、路面までの距離を検出する距離検出手段と、
    前記距離検出手段の検出結果に基づき、前記車輪の接地荷重を接地荷重推定値として算出する接地荷重算出手段と
    を備えた接地荷重推定装置において、
    タイヤの空気圧を検出するタイヤ空気圧検出手段を更に備え、
    前記接地荷重算出手段は、前記タイヤ空気圧検出手段の検出結果に基づいて前記距離を補正することを特徴とする接地荷重推定装置。
  5. 車輪とともに上下動する車輪側部材に設置され、路面までの距離を検出する距離検出手段と、
    前記距離検出手段の検出結果に基づき、前記車輪の接地荷重を接地荷重推定値として算出する接地荷重算出手段と
    を備えた接地荷重推定装置において、
    車速を検出する車速検出手段を更に備え、
    前記接地荷重算出手段は、前記車速検出手段の検出結果に基づいて前記距離を補正することを特徴とする接地荷重推定装置。
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