JP2007239722A - 可変容量型往復動圧縮機 - Google Patents

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圭一 清水
Takaaki Suga
隆明 須賀
Atsuo Tejima
淳夫 手島
Nobuhira Sekiguchi
展平 関口
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Abstract

【課題】吐出圧の不所望の上昇が抑制され、且つ、耐焼付き性やシール性に優れた可変容量型往復動圧縮機を提供する。
【解決手段】可変容量型往復動圧縮機としての斜板式圧縮機は、回転軸36と斜板46とを連結し、且つ、斜板46がスライドしながら傾動するのを許容するヒンジ48と、斜板46の回転運動を斜板46の傾斜角度θに対応したストロークにてピストンの往復運動に変換するシューと、吸入室とクランク室との間を連通する連通路と、斜板46に対してシリンダブロックから離間する方向の押圧力Faを大きさ可変にて作用させるアクチュエータとを備える。ヒンジ48は、ピストンの圧縮反力の合力ΣFcnが斜板46に作用する位置よりも径方向内側に位置する仮想軸Aの回りにて斜板46の傾動を許容する。
【選択図】図2

Description

本発明は可変容量型往復動圧縮機に関する。
可変容量型の往復動圧縮機としての斜板圧縮機は、回転軸と斜板とを連結する連結手段を有し、連結手段は、斜板が回転軸に対してスライドしながら傾動するのを許容する(例えば、特許文献1参照)。そして、斜板の回転運動は、シューを介して、斜板の傾斜角度に対応したストロークにて、ピストンの往復運動に変換される。
具体的には、連結手段は、回転軸に固定されたロータを有し、ロータと斜板との間にはヒンジが設けられる。ヒンジは、ロータ側に設けられた長孔を有し、長孔には斜板側に設けられたピンが挿通される。ヒンジは仮想軸を規定し、仮想軸を中心として斜板は傾動する。仮想軸は、ヒンジのピンと平行であり、且つ、長孔の側縁に垂直な線と斜板とが交わる点を通る。
斜板の傾斜角度は、仮想軸を中心として斜板に作用するモーメントが0になるように決定される。例えば、特許文献1の圧縮機では、圧縮された作動流体をクランク室内に断続的に導入し、これによりクランク室の圧力(背圧)を調整することで、斜板の傾斜角度が制御される。
特開昭60-175783号公報
特許文献1の斜板圧縮機では、何らかの異常によって吐出圧が上昇し、圧縮反力が増大すると、斜板は、その傾斜角度が大きくなるように傾動する。このような傾動は、斜板に対して圧縮反力の合力が作用する位置が、仮想軸よりも径方向内側にあることに起因しており、この傾動によって、吐出容量が大きくなり、吐出圧が更に上昇してしまう。
また、特許文献1の斜板圧縮機で作動流体としてのCOを圧縮する場合、圧縮されたCOが吐出室からクランク室に導入され、従来のフロンを圧縮する場合よりも、クランク室内の温度及び圧力が高くなる。このため、軸受及び斜板等の摺動部やシャフトシール等のシール部に加わる熱負荷や圧力が大きくなり、摺動部の焼付きやシール部からの漏れが発生する虞がある。
本発明は上述の事情に基づいてなされたもので、その目的とするところは、吐出圧の不所望の上昇が抑制され、且つ、耐焼付き性やシール性に優れた可変容量型往復動圧縮機を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明によれば、クランク室に開口した複数のシリンダボアを有するシリンダブロックと、前記シリンダボアに挿入された片頭のピストンと、前記シリンダブロックに接合され、吸入室及び吐出室を有するシリンダヘッドと、前記クランク室内を延びる回転軸と、前記回転軸を囲む中央孔を有する回転体と、前記回転軸と前記回転体とを連結し、且つ、前記回転軸に対して前記回転体がスライドしながら傾動するのを許容する連結手段と、前記回転体の回転運動を前記斜板の傾斜角度に対応したストロークにて前記ピストンの往復運動に変換する変換手段と、前記吸入室と前記クランク室との間を連通する連通路と、前記回転体に対して前記シリンダブロックから離間する方向の押圧力を大きさ可変にて作用させる駆動手段とを備え、前記連結手段は、前記ピストンの圧縮反力の合力が前記回転体に作用する位置よりも径方向内側に位置する仮想軸の回りにて前記回転体の傾動を許容することを特徴とする可変容量型往復動圧縮機が提供される(請求項1)。
好適な態様として、圧縮機は作動流体としてのCOを圧縮する(請求項2)。
本発明の請求項1の可変容量型往復動圧縮機では、仮想軸が、圧縮反力の合力が作用する位置よりも径方向内側に位置しており、仮想軸を中心として回転体に作用する圧縮反力の合力のモーメント及びピストンの背面に加わるクランク室の圧力(背圧)の合力のモーメントが、アクチュエータの押圧力のモーメントによって相殺されることで、回転体に作用するモーメントがゼロになって釣り合う。この結果として、この圧縮機では、アクチュエータによって回転体の傾斜角度が高精度にて制御される。
そして、この圧縮機では、圧縮反力が増大したとき、回転体は、仮想軸を中心として傾斜角度が小さくなるように傾動する。このため、この圧縮機では、吐出圧が増大すると、吐出容量が小さくなり、吐出圧の増大が抑制される。この結果として、この圧縮機では安全性が確保される。
また、この圧縮機では、圧縮された作動流体が、吐出室からクランク室に導入されないため、クランク室の温度及び圧力が低く保たれる。この結果として、軸受や回転体等の摺動部及びシャフトシール等のシール部に加わる熱負荷や圧力が小さくなり、摺動部の潤滑性及びシール部のシール性が確保される。
その上、この圧縮機では、吸入室とクランク室との間が連通しているため、クランク室の圧力が安定する。このため、ピストンの背圧が常に略一定になり、回転体の傾斜角度の制御が安定し、容量制御が高精度にて実施される。
更に、この圧縮機では、仮想軸が圧縮反力の合力の作用位置よりも径方向内側にあるため、連結手段を構成する部材の質量分布が従来よりも回転軸に近くなる。この結果として、この圧縮機は、静バランスに優れ、作動時の振動が少ない。
請求項2の往復動圧縮機では、作動流体としてCOが圧縮されるけれども、圧縮されたCOが吐出室からクランク室に導入されないので、クランク室の温度及び圧力が低く保たれる。この結果として、軸受や回転体等の摺動部やシャフトシール等のシール部に加わる熱負荷や圧力が小さくなり、摺動部の潤滑性及びシール部のシール性が確保される。
図1は、一実施形態の可変容量型往復動圧縮機としての斜板圧縮機を示し、図1は、吐出容量が最大時の状態を示している。
圧縮機は、ハウジングの一部を構成するケーシング(フロントハウジング)10を備える。ケーシング10は大径筒部12を含み、大径筒部12の端壁14の中央には小径筒部16が一体に連なっている。端壁14には、小径筒部16の内部と連通するシャフト孔が形成されている。
端壁14と反対側の大径筒部12の端部には、シリンダブロック18が固定され、シリンダブロック18の一端面と端壁14との間には、クランク室20が区画されている。シリンダブロック18には、例えば9つのシリンダボア22が形成され、これらシリンダボア22は、シリンダブロック18の軸線を中心とした同心円上に等間隔で配置されている。各シリンダボア22は、シリンダブロック18を軸線方向に貫通し、シリンダブロック18の両端面にて開口している。
シリンダブロック18の他端面には、バルブプレート24を介してシリンダヘッド26が固定され、シリンダヘッド26の周壁には、吸入ポート及び吐出ポート(図示せず)が形成されている。シリンダヘッド26の内部には、これら吸入及び吐出ポートがそれぞれ開口する吸入室28及び吐出室30が区画されている。
吸入室28及び吐出室30は、バルブプレート24に設けられた吸入孔及び吐出孔を通じてシリンダブロック18の各シリンダボア22にそれぞれ連通可能であるが、吸入孔及び吐出孔は、吸入リード弁(図示せず)及び吐出リード弁(図示せず)によって開閉される。
なお、吸入室28とクランク室20との間は、バルブプレート24及びシリンダブロック18を貫通して形成された圧力安定経路32を通じて常時連通している。
シリンダブロック18の各シリンダボア22内には、クランク室20側から片頭のピストン34が往復動自在に挿入され、ピストン34のテール部は、クランク室20内に突出している。
ピストン34のテール部には、往復運動のための動力が伝達される。そのために、圧縮機は、エンジン等の動力源から動力を受け取る回転軸36を有する。
回転軸36は、小径筒部16の先端から、バルブプレート24の手前まで延び、回転軸36の端壁14近傍の部分にはロータ38が固定されている。ロータ38は、回転軸36に嵌合して固定されたボス部を有し、ボス部とシャフト孔の内周面との間にはラジアルベアリング40が配置されている。ロータ38のボス部には円盤部が一体に形成され、円盤部はスラストベアリング42を介して端壁14と対向している。従って、端壁14近傍の回転軸36の部分は、ロータ38を介して、ラジアルベアリング40及びスラストベアリング42によって回転自在に支持されている。
なお、小径筒部16内には、シャフトシール44が配置され、シャフトシール44はクランク室20を気密に区画している。
ロータ38とシリンダブロック18との間を延びる回転軸36の部分は円環状の斜板46の中央を貫通している。より詳しくは、斜板46は中央部にボス部(斜板ボス部)を有し、回転軸36は、斜板ボス部を貫通している。斜板ボス部とロータ38の円盤部との間はヒンジ48によって連結され、斜板46と回転軸36との間は、ヒンジ48及びロータ38を介して、一体に回転可能に連結されている。また、斜板46は、ヒンジ48を介して、回転軸36に対してスライドしながら傾動可能である。
より詳しくは、ヒンジ48は、斜板ボス部及びロータ38から相互に2つずつ突出するアーム50a,50bを有し、ロータ38のアーム50b間にはヒンジピン52が架け渡されている。ヒンジピン52は、斜板46の各アーム50aに形成された長孔54を貫通している。
ピストン34のテール部は、回転軸36に向けて開口したコの字状をなし、斜板46の外周部は、ピストン34のテール部内に位置付けられる。ピストン34の各テール部には、ピストン34の軸線方向に離間した一対の球面座が形成され、各球面座に配置された半球状のシュー56が、斜板46の外周部に対し両側から挟むように摺接する。
従って、斜板46が回転軸36に対して傾斜した状態で回転運動すると、回転運動はシュー56によってピストン34の往復運動に変換される。ここで、回転軸36に対する斜板46の傾斜角度θは可変であり、傾斜角度θに対応してピストン34のストロークは変化する。すなわち、傾斜角度θが大きいほど、ストロークは長くなり、傾斜角度θが小さくなるほど、ストロークは短くなる。なお、傾斜角度θは、回転軸36と斜板46とがなす角度であり、回転軸36に対して斜板46が直交しているとき、傾斜角度θは0°である。
斜板46の傾斜角度θは、斜板46に作用するモーメントが釣り合うように決定される。これを利用して傾斜角度θを可変制御すべく、この圧縮機は、斜板46に対して押圧力を作用させるアクチュエータを備える。
より詳しくは、アクチュエータは、シリンダブロック18の中央を軸線方向に貫通する駆動用シリンダ58を有し、シリンダヘッド26には、駆動用シリンダ58と同軸にて円筒状の有底穴60が形成されている。駆動用シリンダ58と有底穴60との間は、これら駆動用シリンダ58及び有底穴60よりも小径なバルブプレート24の接続孔62を通じて連通している。
シリンダヘッド26の有底穴60と吸入孔との間は、シリンダヘッド26に形成された流体排出経路64を通じて連通し、流体排出経路64には、電磁制御弁66が介挿されている。電磁制御弁66は、例えば外部の制御装置によって開閉駆動され、流体排出経路64を断続的に開閉可能である。
駆動用シリンダ58と吐出室30との間は、バルブプレート24及びシリンダヘッド26に形成された一連の流体供給経路を通じて連通し、流体供給経路の一端はバルブプレート24近傍にて駆動用シリンダ58に開口している。なお、流体供給経路には、一端部がフィルタ材68で覆われたオリフィスチューブ70が介挿され、吐出室30の作動流体の一部は、オリフィスチューブ70を通じてバルブプレート24近傍の駆動用シリンダ58の領域に供給される。
駆動用シリンダ58には、駆動用ピストン72が挿入されている。駆動用ピストン72は、駆動用シリンダ58に嵌合した大径部とバルブプレート24側の大径部の端面から突出した小径部とを有し、バルブプレート24側の駆動用シリンダ58の領域を圧力室73として区画している。なお、小径部は、バルブプレート24の接続孔62及び有底穴60よりも小径であり、接続孔62を通して有底穴60内に進入可能である。
そして、駆動用ピストン72は、小径部側の大径部の端面にて開口した環状溝を有し、環状溝の内周面は、小径部の外周面に連なっている。ここで、駆動用ピストン72とバルブプレート24の間には圧縮コイルばね74が配置され、圧縮コイルばね74の一端は、環状溝の端壁に当接し、その他端は、接続孔62を囲むバルブプレート24の環状部に当接している。圧縮コイルばね74は、駆動用ピストン72を斜板46に向けて付勢している。
そして、駆動用ピストン72には有底の軸方向穴76が形成され、軸方向穴76は、クランク室20側の大径部の端面にて開口している。軸方向穴76には、回転軸36の内端部が相対的に回転可能且つ摺動可能に挿入され、シリンダブロック18は、大径部を介して回転軸36の内端部を回転自在に支持している。なお、軸方向穴76内に潤滑油を供給するため、大径部には潤滑油供給路78が形成されている。
駆動用ピストン72と同軸に、回転軸36にはスライド可能にスリーブ80が嵌合し、スリーブ80は斜板ボス部と一体に回転可能である。スリーブ80は、駆動用ピストン72側の一端にフランジ部82を有し、フランジ部82の端面と駆動用ピストン72の端面との間には、スラストベアリング84が配置されている。斜板46側のフランジ部82の面は、テーパ面86として形成され、テーパ面86には、斜板ボス部に一体に形成された突起88の先端面が当接している。突起88の先端面は斜板46が傾動してもテーパ面86に当接するよう、所定形状の曲面に形成されている。
スリーブ80は、斜板ボス部を貫通し、スリーブ80の他端とロータ38との間には、リターンスプリング90が配置されている。リターンスプリング90は、スリーブ80をシリンダブロック18に向けて付勢している。
以下、上述した可変容量型圧縮機の動作について説明する。
外部からの動力によって回転軸36が回転するのに伴い斜板46が回転すると、斜板46の回転運動は、シュー56を介してピストン34の往復運動に変換される。各ピストン34の往復運動に基づき、圧縮機内では、吸入室28内の冷媒等の作動流体が吸入孔を通じてシリンダボア22に吸入される吸入工程と、シリンダボア22内で作動流体が圧縮される圧縮工程と、圧縮された作動流体が吐出リード弁を通じて吐出室30に吐出される吐出工程とからなる一連のプロセスが実施される。
このプロセスによって圧縮機から吐出される作動流体の吐出量(吐出容量)は、電磁制御弁66によって流体排出経路64を開閉することによって調整される。すなわち、圧力室73の圧力(駆動圧)が昇降するのに伴い、斜板46の傾斜角度θが変化して各ピストン34のストロークも増減する。具体的には、駆動圧が低いほどストロークは短くなり、逆に、駆動圧が高いほどストロークは長くなる。
より詳しくは、斜板46の傾斜角度θは、斜板46に作用する力のモーメントが釣り合うように決定され、斜板46に作用する力としては、ピストン34の圧縮反力の合力ΣFcnと、ピストン34の背面に加わるクランク室20の圧力(背圧)の合力ΣFpnと、アクチュエータによる押圧力Faとがある。なお、各合力の添え字nは、シリンダボア22の数を表す。
ここで、ヒンジ48は、斜板46が回転軸36に対してスライドしながら傾動するのを許容する。すなわち、ヒンジピン46は、長孔54内にて回転しながら長孔54の側縁に沿ってその長手方向に移動する。この回転及び移動によって、ヒンジ48は、図2に×印で示した位置に仮想軸Aを規定し、仮想軸Aを中心として斜板46は傾動する。仮想軸Aは、ヒンジ48のヒンジピン52と平行であり、且つ、ヒンジピン52が内接した長孔54の側縁54aの部分に対して垂直な線と斜板46とが交わる点を通る。そして、仮想軸Aは圧縮反力の合力ΣFcnが作用する位置よりも斜板46の径方向内側に位置している。
この仮想軸Aを中心としたモーメントMは次式(1)及び(2)で表され、このモーメントMが0になるように、傾斜角度θは決定される。
M=Lc×ΣFpn+Lp×ΣFpn-La×Fa ・・・(1)
=Lc×ΣFpn+Lp×Pc×Sc×n-La×{(Pa-Pc)×Sa-(K1+K2)×Lp×tanθ}・・・(2)
なお、式(1)及び(2)中、Lcは、圧縮反力の合力ΣFcnが作用する位置と仮想軸Aとの間の距離であり、Lpは、回転軸36の中心位置と仮想軸Aとの間の距離であり、Laは、押圧力が作用する位置と仮想軸Aとの間の距離である。Scは各ピストン34の受圧面積であり、Saは駆動用ピストン72の受圧面積である。K1は、圧縮コイルばね74のばね定数であり、K2はリターンスプリング90のばね定数である。
上述した可変容量型斜板圧縮機では、仮想軸Aが、圧縮反力の合力ΣFcnが作用する位置よりも径方向内側に位置しており、斜板46に作用する圧縮反力の合力ΣFcnのモーメント及びピストン34に作用する背圧の合力ΣFpnが、アクチュエータの押圧力Faのモーメントによって相殺されることで、斜板46に作用するモーメントMがゼロになって釣り合う。この結果として、この圧縮機では、アクチュエータによって斜板46の傾斜角度θが高精度にて制御される。
そして、この圧縮機では、何らかの異常によって圧縮反力が増大したとき、斜板46は、仮想軸Aを中心として傾斜角度θが小さくなるように傾動する。このため、この圧縮機では、吐出圧が増大すると、吐出容量が小さくなり、吐出圧の増大が抑制される。この結果として、この圧縮機では安全性が確保される。
また、この圧縮機では、圧縮された作動流体が、吐出室30からクランク室20に導入されないため、クランク室20の温度及び圧力が低く保たれる。この結果として、軸受や斜板46等の摺動部やシャフトシール44等のシール部に加わる熱負荷や圧力が小さくなり、摺動部の潤滑性及びシール部のシール性が確保される。
その上、この圧縮機では、吸入室28とクランク室20との間が連通しているため、ブローバイによって作動流体がクランク室20内に流入しても、クランク室20の圧力が安定する。このため、ピストン34の背圧の合力ΣFpnが常に略一定になり、斜板46の傾斜角度θの制御が安定し、容量制御が高精度にて実施される。
更に、この圧縮機では、仮想軸Aが圧縮反力の合力ΣFcnの作用位置よりも径方向内側にあるため、ヒンジ48を構成する部材の質量分布が従来よりも回転軸36に近くなる。この結果として、この圧縮機は、静バランスに優れ、作動時の振動が少ない。
本発明は上述した一実施形態に制約されるものではなく、種々の変形が可能である。
例えば、圧縮機が圧縮する作動流体は特に限定されないけれども、この圧縮機はCOの圧縮に好適である。この圧縮機では、圧縮されたCOが吐出室30からクランク室20に導入されないので、クランク室20の温度及び圧力が低く保たれる。この結果として、ベアリング40,42,84や斜板46等の摺動部及びシャフトシール44等のシール部に加わる熱負荷や圧力が小さくなり、摺動部の潤滑性及びシール部のシール性が確保される。
一実施形態の圧縮機では、シリンダボア22と回転軸36とが平行であったけれども、シリンダボア22は、回転軸36に対して略平行であれば若干傾斜していてもよい。
一実施形態の圧縮機では、アクチュエータは斜板ボス部と一体の突起88を押圧したけれども、アクチュエータの構成は特に限定されず、図2に破線で示したように、アクチュエータの押圧力Fa’が、斜板46の中央に作用するようにしてもよい。換言すれば、仮想軸Aが、圧縮反力の合力が作用する位置と、アクチュエータの押圧力が作用する位置との中間に位置していればよい。
更に、一実施形態の圧縮機では、ヒンジ48は、アーム50bに形成された長孔54とヒンジピン52とを有していたけれども、ヒンジの構成は特に限定されず、斜板46側のアーム50aに長孔を形成し、ヒンジピンをロータ38側のアーム50b間に架け渡してもよい。更には、一端に球状の頭部を有するロッドと、この頭部を収容する筒とによってヒンジを構成してもよい。
最後に、本発明の可変容量型往復動圧縮機は、揺動板圧縮機にも適用可能である。
一実施形態に係る可変容量型の斜板圧縮機の縦断面を示す図である。 斜板に作用するモーメントを説明するための図である。
符号の説明
36 回転軸
46 斜板(回転体)
48 ヒンジ
A 仮想軸
θ 傾斜角度
ΣFcn 圧縮反力の合力
Fa アクチュエータの押圧力

Claims (2)

  1. クランク室に開口した複数のシリンダボアを有するシリンダブロックと、
    前記シリンダボアに挿入された片頭のピストンと、
    前記シリンダブロックに接合され、吸入室及び吐出室を有するシリンダヘッドと、
    前記クランク室内を延びる回転軸と、
    前記回転軸を囲む中央孔を有する回転体と、
    前記回転軸と前記回転体とを連結し、且つ、前記回転軸に対して前記回転体がスライドしながら傾動するのを許容する連結手段と、
    前記回転体の回転運動を前記斜板の傾斜角度に対応したストロークにて前記ピストンの往復運動に変換する変換手段と、
    前記吸入室と前記クランク室との間を連通する連通路と、
    前記回転体に対して前記シリンダブロックから離間する方向の押圧力を大きさ可変にて作用させる駆動手段と
    を備え、
    前記連結手段は、前記ピストンの圧縮反力の合力が前記回転体に作用する位置よりも径方向内側に位置する仮想軸の回りにて前記回転体の傾動を許容する
    ことを特徴とする可変容量型往復動圧縮機。
  2. 作動流体としてのCOを圧縮することを特徴とする請求項1記載の可変容量型往復動圧縮機。
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