JP2007224144A - 樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract


【課題】本発明の目的は、強靭性に優れた樹脂組成物を提供することにある。
本発明の目的は、強靭性に優れた樹脂組成物を提供することにある。
【解決手段】本発明は、エポキシ基を有する化合物と分子内に一般式(I)
【化10】
Figure 2007224144

(式中、nは、2〜1000の整数を表し、Rは、置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換のシクロアルキル、置換もしくは非置換のアリールまたは置換もしくは非置換のアラルキルを表し、R、R、R及びRは、同一または異なって、水素原子、置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換のシクロアルキル、置換もしくは非置換のアリールまたは置換もしくは非置換のアラルキルを表す。ただし、2以上存在するR、R、R及びRは、それぞれ同一または異なっていてもよい)で表される構造単位を含む重合体とを含有する樹脂組成物を提供する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、電気電子用途や建材用途等に有用であるエポキシ樹脂組成物に関する。
電気電子用途や建材用途等には、従来よりその優れた接着性、耐熱性、電気特性、機械特性等に優れたエポキシ樹脂が一般的に使用されている。しかしながら、エポキシ樹脂硬化物は、脆く、強靭性(耐クラック性)が劣るといった欠点があった。反応性液状ゴム、熱可塑性ポリマーまたは弾性ゲル等のエラストマー変性によるエポキシ樹脂の強靭化(例えば、非特許文献1参照)等が行われているが、接着特性や耐熱変形性等のエポキシ樹脂硬化物の優れた特性を損なわずに、強靭性を向上させる改質剤は、未だ知られていない。
「熱可塑性ポリウレタンによるエポキシ樹脂の改質」 日本接着学会誌、2000年、第36巻、No.9
本発明の目的は、強靭性に優れた樹脂組成物を提供することにある。
本発明は以下の[1]〜[5]を提供する。
[1] エポキシ基を有する化合物と分子内に一般式(I)
Figure 2007224144
(式中、nは、2〜1000の整数を表し、Rは、置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換のシクロアルキル、置換もしくは非置換のアリールまたは置換もしくは非置換のアラルキルを表し、R、R、R及びRは、同一または異なって、水素原子、置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換のシクロアルキル、置換もしくは非置換のアリールまたは置換もしくは非置換のアラルキルを表す。ただし、2以上存在するR、R、R及びRは、それぞれ同一または異なっていてもよい)で表される構造単位を含む重合体とを含有する樹脂組成物。
[2] 分子内に一般式(I)で表される構造単位を含む重合体が末端に2〜4個のヒドロキシル基を有し、かつ該重合体の数平均分子量が、300〜50000である[1]記載の樹脂組成物。
[3] エポキシ基を有する化合物と、分子内に一般式(II)
Figure 2007224144
(式中、n、R、R、R、R及びRは、それぞれ前記と同義である)で表される構造単位を含むポリウレタンとを含有する樹脂組成物。
[4] 分子内に一般式(II)で表される構造単位を含むポリウレタンの重量平均分子量が、1000〜50000000である[3]記載の樹脂組成物。
[5] [1]〜[4]のいずれかに記載の樹脂組成物を硬化して得られる硬化物。
本発明によれば、強靭性に優れた樹脂組成物を提供する。
以下、分子内に一般式(I)で表される構造単位を含む重合体を重合体(I)、分子内に一般式(II)で表される構造単位を含むポリウレタンをポリウレタン(II)と表現する。
(1)一般式(I)について
一般式(I)中の各基の定義において、低級アルキルとしては、例えば、炭素数1〜8の直鎖または分岐状のものがあげられ、その具体例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル等が挙げられる。
シクロアルキルとしては、例えば、炭素数3〜10のものがあげられ、その具体例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル等が挙げられる。
アリール及びアラルキルのアリール部分としては、例えば、炭素数6〜14のアリールがあげられ、その具体例としては、フェニル、ナフチル、アントリル等があげられ、アラルキルのアルキレン部分としては、例えば、前記の低級アルキルから水素原子を1つまたは2つ除いた基等が挙げられる。アラルキルの具体例としては、ベンジル、フェネチル、フェニルプロピル、ナフチルメチル、ナフチルエチル、ジフェニルメチル等が挙げられる。
置換低級アルキル及び置換シクロアルキルの置換基としては、例えば、低級アルコキシ、ハロゲン原子等が挙げられる。
置換アリール及び置換アラルキルの置換基としては、例えば、低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲン原子等が挙げられる。
置換基の定義において、低級アルキル及び低級アルコキシの低級アルキル部分としては、前記低級アルキルの定義で例示したものと同様のものがあげられ、ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素の各原子が挙げられる。
重合体(I)において、Rが低級アルキルであり、R、R、R及びRが同一または異なって、水素原子または低級アルキルである化合物が好ましく、さらには、Rが低級アルキルであり、R、R、R及びRが水素原子である化合物が好ましい。
(2)エポキシ基を有する化合物
エポキシ基を有する化合物としては、
〔1〕分子中に少なくとも2つ以上エポキシ基を有するエポキシ樹脂、
〔2〕エポキシ基を有するビニル系共重合体、
〔3〕エポキシ基を有しない化合物を変性することによってエポキシ基を導入された化合物等が挙げられ、以下、〔1〕〜〔3〕について詳細に説明する。
〔1〕分子中に少なくとも2つ以上エポキシ基を有するエポキシ樹脂としては、レゾルシノール、ハイドロキノン、ピロカテコール、ビスフェノールA、ジヒドロキシジフェニルメタン(ビスフェノールF)、ビスフェノールS、テトラブロモビスフェノールA、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルメタン、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ノボラックフェノール、ノボラッククレゾール、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、1,6−ナフタレンジオール、アミノフェノール類または前記化合物の水素化もしくはハロゲン化物等のフェノール化合物とエピクロロヒドリンとを反応させて得られるグリシジルエーテル、一般式(a)
Figure 2007224144
〔式中、pは0〜40の整数を表し、R、R、R及びR11は、同一または異なって、ハロゲン置換もしくは非置換のフェニレン、またはハロゲン置換もしくは非置換のシクロヘキシレンを表し、R及びR10は、同一または異なって、メチレン、C(CH、酸素原子、CO、硫黄原子またはSOを表す〕で表される化合物、
または一般式(b)
Figure 2007224144
(式中、qは0〜40の整数を表し、R12、R13、R14及びR15は、同一または異なって、ハロゲン置換もしくは非置換のフェニレン、またはハロゲン置換もしくは非置換のシクロヘキシレンを表す)で表される化合物等が挙げられる。
ハロゲン置換フェニレン及びハロゲン置換シクロヘキシレンのハロゲン部分としては、前記と同様のハロゲン原子が挙げられる。
〔2〕エポキシ基を有するビニル系共重合体(以下、単に共重合体と表現することもある)は、例えば、エポキシ基を有するビニル系単量体(以下、ビニル系単量体Aと表現することもある)を、共重合可能な1種以上のその他のビニル系単量体(以下、ビニル系単量体Bと表現することもある)と共重合することによって得ることができる。
ビニル系単量体Aとしては、例えばグリシジル(メタ)アクリレート、β−メチルグリシジル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸のグリシジルエステル類や、アリルグリシジルエーテル、アリル(メチルグリシジル)エーテル等のアリルグリシジルエーテル類、あるいは3,4−エポキシシクロヘキシルアクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメタクリレート等の脂環式エポキシ基含有ビニル系単量体類等が挙げられる。ここで、(メタ)アクリル酸とは、メタクリル酸またはアクリル酸を意味し、他の(メタ)アクリル酸の誘導体についても同様の意味である。
ビニル系単量体Bとしては、前記のビニル系単量体Aと共重合可能なものであれば特に限定されないが、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等の水酸基含有(メタ)アクリレート類、または前記した各種の水酸基含有(メタ)アクリレート類にε−カプロラクトンを付加させた(メタ)アクリレート類、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸等のカルボキシル基含有ビニル系単量体、または前記のカルボキシル基含有ビニル系単量体と炭素数が1〜18のモノアルキルアルコールとのモノもしくはジエステル類、N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等のアミノ基含有アミド系ビニル系単量体、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート類、tert−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、tert−ブチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、アジリジニルエチル(メタ)アクリレート、ピロリジニルエチル(メタ)アクリレート、ピペリジニルエチル(メタ)アクリレート等のアミノ基含有ビニル系単量体、エチレン、プロピレン、1−ブテン等のα−オレフィン類、塩化ビニル、塩化ビニリデン等のハロゲン化オレフィン類、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等の芳香族ビニル化合物、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトレトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン等の加水分解性シリル基含有ビニル系単量体、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ブロモトリフルオロエチレン、ペンタフルオロプロピレン、ヘキサフルオロプロピレン等のフッ素含有α−オレフィン類、トリフルオロメチルトリフルオロビニルエーテル、ペンタフルオロトリフルオロビニルエーテル、ヘプタフルオロプロピルトリフルオロビニルエーテル等のパーフルオロアルキル・パーフルオロビニルエーテル類もしくは(パー)フルオロアルキルビニルエーテル類〔ただし、パーフルオロアルキル・パーフルオロビニルエーテル類もしくは(パー)フルオロアルキルビニルエーテル類において、そのアルキル部分は炭素数1〜18であるのが好ましい〕、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリル酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、炭素数5〜20の分岐脂肪酸カルボン酸ビニル、ステアリン酸ビニル等の脂肪族カルボン酸ビニル、シクロヘキサンカルボン酸ビニル、メチルシクロヘキサンカルボン酸ビニル、安息香酸ビニル、p−tert−ブチル安息香酸ビニル等の環状構造を有する各種のカルボン酸のビニルエステル類等が挙げられる。
ビニル系単量体Aの使用量は、ビニル系単量体の総量の3〜99.5重量%であるのが好ましく、さらには5〜80重量%であるのが好ましく、さらには10〜60重量%であるのが好ましい。ビニル系単量体Aの使用量が3重量%以上であると、得られる硬化物の力学特性が向上するので好ましい。
共重合体の製造において、ビニル系単量体Aとビニル系単量体Bを共重合させる場合、重合開始剤、連鎖移動剤等を使用してもよい。
重合開始剤の具体例としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、1,1’−アゾビス−1−シクロヘキサンカルボニトリル、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート、4,4’−アゾビス−4−シアノ吉草酸、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロペン)2塩基酸、2−tert−ブチルアゾ−2−シアノプロパン、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミド)2水和物、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)等のアゾ化合物、tert−ブチルパーオキシネオデカノエート、tert−ブチルパーオキシピバレート、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、tert−ブチルパーオキシイソブチレート、tert−ブチルパーオキシラウレート、tert−ブチルパーオキシイソフタレート、tert−ブチルパーオキシアセテート、tert−ブチルパーオキシオクトエート、tert−ブチルパーオキシベンゾエート等のパーオキシエステル類、過酸化ベンゾイル等のジアシルパーオキシド類、キュメンハイドロパーオキサイド等のハイドロパーオキシド類、メチルエチルケトンパーオキサイド、カリウムパーサルフェイト、1,1−ビス(tert−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、ジアルキルパーオキシド類またはパーオキシジカーボネート類、過酸化水素等が挙げられる。
連鎖移動剤の具体例としては、ドデシルメルカプタン、ラウリルメルカプタン、チオグリコール酸エステル、メルカプトエタノール、α−メチルスチレンダイマー等が挙げられる。
また、共重合体の製造は、溶液ラジカル重合法で行うのが好ましい。溶液ラジカル重合法においては、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、シクロヘキサン、酢酸エチル、酢酸ブチル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メタノール、エタノール、プロパノール、2−プロパノール、ブタノール、N−メチルピロリドン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、メトキシブタノール、メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブタノール、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、水、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等の溶媒を使用することができ、また溶媒の使用量は、特に限定されないが、通常、全単量体に対して0.2〜100倍量(重量)使用される。重合反応は、通常、10℃〜溶媒の沸点の間の温度で行われる。
共重合体の数平均分子量は、1,000〜20,000であるのが好ましく、1,500〜10,000であるのが好ましい。数平均分子量が1,000以上であると硬化物の機械的物性が向上し、一方、20,000以下であると、流動性がより向上しより好ましい。
〔3〕エポキシ基を有しない化合物を変性することによってエポキシ基を導入された化合物としては、具体的には、まず分子中にイソシアナート基を有するビニル系共重合体を合成し、次いで、その共重合体にグリシドールを反応させる方法や、分子中にグリセリルカーボナート基を有するビニル系単量体を共重合させることによって得られるビニル系共重合体を、脱炭酸反応に付す方法もある。
(3)重合体(I)について
重合体(I)は、末端に2〜4個のヒドロキシル基を有するポリオールであるものが好ましく、より好ましい例としては、一般式(A)
Figure 2007224144
[式中、n、R、R、R、R及びRはそれぞれ前記と同義であり、mは1〜4の整数を表し、Xは、水素原子、置換もしくは非置換の低級アルキレン、−Q−A−Q−(式中、Aは、置換もしくは非置換のシクロアルキレンまたは置換もしくは非置換のアリーレンを表し、Q及びQは、同一または異なって、単結合または置換もしくは非置換の低級アルキレンを表す)で表される化合物、置換もしくは非置換の低級アルカントリイル、一般式(B)
Figure 2007224144
(式中、Aは、置換もしくは非置換のシクロアルカントリイルまたは置換もしくは非置換の芳香環トリイルを表し、Q、Q及びQは、同一または異なって、単結合または置換もしくは非置換の低級アルキレンを表す)で表される基、または一般式(C)
Figure 2007224144
(式中、Aは、炭素原子、置換もしくは非置換の脂環式炭化水素テトライルまたは置換もしくは非置換の芳香族炭化水素テトライルを表し、Q、Q、Q及びQは、同一または異なって、単結合または置換もしくは非置換の低級アルキレンを表す)で表される基を表すが、mが1のとき、Xは水素原子を表し、mが2以上のとき、Xは水素原子以外であり、また、mが2以上のとき、それぞれのnは同一でも異なっていてもよい]で表される化合物等が挙げられる。
一般式(A)、−Q−A−Q−、一般式(B)及び一般式(C)の各基の定義を以下に説明する。
置換もしくは非置換の低級アルキレンとしては、前記の置換もしくは非置換の低級アルキルより水素原子を1つ除いたもの等が挙げられる。
置換もしくは非置換のシクロアルキレンとしては、前記の置換もしくは非置換のシクロアルキルより水素原子を1つ除いたもの等が挙げられる。
置換もしくは非置換のアリーレンとしては、置換もしくは非置換のアリールより水素原子を1つ除いたもの等が挙げられる。
置換もしくは非置換の低級アルカントリイルとしては、前記の置換もしくは非置換の低級アルキルより水素原子を2つ除いたもの等が挙げられる。
置換もしくは非置換のシクロアルカントリイルとしては、前記の置換もしくは非置換のシクロアルキルより水素原子を2つ除いたもの等が挙げられる。
置換もしくは非置換の芳香環トリイルとしては、前記の置換もしくは非置換のアリールより水素原子を2つ除いたもの等が挙げられる。
置換もしくは非置換の脂環式炭化水素テトライルとしては、前記の置換もしくは非置換のシクロアルキルより水素原子を3つ除いたもの等が挙げられる。
置換もしくは非置換の芳香族炭化水素テトライルとしては、前記の置換もしくは非置換のアリールより水素原子を3つ除いたもの等が挙げられる。
以下、一般式(A)で表される化合物を化合物Aと表現する。
化合物Aは、公知の方法(WO2005/040282号等)に記載の方法により製造することができる。
また、化合物Aにおいて、例えば、Xが水素原子、Rがエチル、R〜Rが水素原子、m=1のものは、市販品[例えば、協和発酵ケミカル(株)製 商品名TOE−2000H]として、入手できる。
また、重合体(I)には、以下のポリウレタン(II)も好ましい形態として含まれる。
(4)ポリウレタン(II)
ポリウレタン(II)は、例えば、化合物A、及びポリイソシアネート化合物、必要に応じて、他のポリオール類、鎖伸長剤、重合停止剤等を原料として、公知の方法(USP5952437等)でまたはそれらの方法に準じて、製造することができる。ここで、ポリウレタン(II)は、エポキシ樹脂中で製造しても、製造後エポキシ樹脂に添加してもよいが、エポキシ樹脂中で製造したほうが、強靭性能に優れる硬化物が得られる。また、ワンショット法でもプレポリマー法でもよいが、プレポリマー法でハードソフトセグメントの相分離構造を持たせたポリウレタンの方が強靭性能に優れる硬化物が得られる。
ポリイソシアネート化合物としては、例えば、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、2,4−トリレンジイソシアネート(TDI)、2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、p−フェニレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、2,4−ナフタレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート、MDIプレポリマー、TDIアダクト体、TDIヌレート体等の芳香族ポリイソシアネート、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、4,4’−ジイソシアネートジシクロヘキサン、4,4’−ジイソシアネートジシクロヘキシルメタン、IPDIヌレート体等の脂環式ポリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、HDIヌレート体、HDIビューレット体、テトラメチレンジイソシアネート、リジンエステルジイソシアネート、リジンエステルトリイソシアネート等の脂肪族ポリイソシアネート等が挙げられる。
上記ポリイソシアネート化合物は、単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
ポリオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、ヒドロキノン、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール等を多塩基酸と反応させて得られるポリエステルポリオール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリエーテルポリオール、ポリブタジエンポリオール、水素添加型ポリブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリオール等のポリオレフィンポリオール、ポリ炭酸エステルポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、アクリルポリオール等が挙げられる。ここで多塩基酸としては、例えば、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、アルキル分岐鎖を有するジカルボン酸(2,4−ジエチルアジピン酸、2,4−ジエチルグルタル酸等)等の脂肪族ジカルボン酸またはその酸無水物、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ジ安息香酸、4,4−ジフェニレンジカルボン酸、エチレンビス(p−安息香酸)、1,4−テトラメチレンビス(p−オキシ安息香酸)、エチレンビス(p−オキシ安息香酸)、1,3−トリメチレンビス(p−オキシ安息香酸)等の芳香族ジカルボン酸等が挙げられる。
上記のポリオールは、単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
ポリオール類を使用する場合、全ポリオール中、化合物Aが、5重量%以上含まれているのが好ましく、20重量%以上含まれているのがより好ましい。ただし、他のポリオールの中でアクリルポリオール、イソフタル酸系ポリエステルポリオール等の硬質のものを用いる場合、化合物Aは、全ポリオール中0.5重量%以上含まれているのが好ましく、2重量%以上含まれているのがより好ましい。
鎖伸長剤としては、低分子量のポリオール類、ジアミン類、アルカノールアミン類、ヒドラジン等が用いられる。
低分子量のポリオール類としては、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ヒドロキノン、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール等が挙げられる。
ジアミン類としては、例えばエチレンジアミン、プロピレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、イソホロンジアミン、1,4−シクロヘキサンジアミン等が挙げられる。
アルカノールアミン類としては、例えばジエタノールアミン、トリエタノールアミン等が挙げられる。
上記鎖伸長剤は、単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
重合停止剤としては、例えばジブチルアミン等のジアルキルアミン類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等のヒドロキシル基を有するアミン類、グリシン、アラニン、グルタミン酸、アミノ酪酸等のモノアミン型アミノ酸類、エタノール、2−プロパノール等のアルコール類等、またはそれらの混合物等が挙げられる。
原料中のヒドロキシル基とアミノ基の合計モル数に対するイソシアネート基のモル数の比は、0.1〜10であるのが好ましく、さらには0.5〜3であるのが好ましく、0.8〜2であるのがより好ましい。
反応温度は、0〜300℃であるのが好ましい。
その際に、必要に応じて、溶媒を用いてもよく、該溶媒としては、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、テトラヒドロフラン等のエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類等があげられ、鎖伸長剤としてジアミン類を用いる場合には、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−ブタノール等のアルコール類を使用することもできる。これらは、ポリウレタン(II)の原料1重量部に対して、0.5〜100重量部使用されるのが好ましい。
また、ポリウレタン(II)の製造の際は、必要に応じて、オクチル酸スズ、テトラブトキシチタン、ジラウリル酸ジn−ブチルスズ、ジラウリン酸ジオクチルスズ等の有機金属触媒、トリエチレンジアミン等の第三級アミン類等の触媒を使用してもよく、その使用量は通常、ポリウレタン(II)の原料に対して、0.001〜5重量%であるのが好ましい。
ポリウレタン(II)の重量平均分子量は、特に限定されないが、1000〜50000000であるのが好ましく、10000〜20000000であるのがより好ましく、さらには30000〜3000000であるのが好ましい。
また、必要に応じて、フェノール系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、ベンゾトリアゾール系等の紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定剤、帯電防止剤、コロイダルシリカまたはコロイダルアルミナ等の無機質コロイドゾル、シランカップリング剤、着色剤、ワックス剤、アンチブロッキング剤、防腐剤、消泡剤、可塑剤、滑剤、触媒、粘度調整剤、レベリング剤、ゲル化防止剤、フィラー、溶剤、造膜助剤、分散剤、造粘剤、香料等の慣用の添加剤を含有していてもよい。これらの添加剤はポリウレタン(II)を製造する際に加えてもよい。
酸化防止剤は、ポリウレタン(II)100重量部に対して0.001〜10重量部、より好ましくは0.05〜5重量部用いられる。
紫外線吸収剤またはヒンダートアミン系光安定剤は、ポリウレタン(II)100重量部に対して、好ましくは0.001〜30重量部、より好ましくは0.05〜10重量部用いられる。
(5)本発明の樹脂組成物及びその硬化物
本発明の樹脂組成物には、エポキシ硬化促進剤を含んでいてもよい。硬化促進剤としては、例えば、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール等のイミダゾール類、またそれらのシアノエチル化合物、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等の3級アミン化合物、トリメリット酸塩、アジン化合物、イソシアヌル酸塩、ヒドロキシメチル誘導体、4級アンモニウム塩、ホスホニウム塩等が挙げられる。また、三フッ化ホウ素等が挙げられる。硬化促進剤の使用量は、組成物の全量に対し、好ましくは0.01〜5%、より好ましくは0.05〜3%である。
本発明の樹脂組成物には、無機充填剤を含んでいてもよい。無機充填剤としては、例えば、シリカ粉末、アルミナ、窒化珪素、窒化ホウ素、炭酸カルシウム、水酸化マグネシウム、タルク等があげられ、中でも、シリカ粉末が好ましい。前記の無機充填剤は、単独または2種以上で使用される。無機充填剤の形状としては、球状であり、最大粒径が30μm以下であるものが好ましい。無機充填剤は、本発明の樹脂組成物中で10〜90重量%になる様に使用されるのが好ましい。
本発明の樹脂組成物は、必要に応じて応力緩和剤、カップリング剤、消泡剤、顔料、可塑剤、チクソトロピー性付与剤、老化防止剤、酸化防止剤、帯電防止剤、接着性付与剤、難燃剤、紫外線吸収剤、HALS(ヒンダードアミンライトスタビライザー)等の添加剤を含有していてもよい。前記の添加剤は、単独または2種以上使用してもよい。前記の添加剤の使用量は、特に限定されるものではないが、本発明の組成物中に0.1〜20重量%含有されるのが好ましい。
応力緩和剤としては、例えば、ポリブタジエン系、シリコン系の化合物が挙げられる。
カップリング剤としては、例えば、エポキシシラン、アミノシラン等のシランカップリング剤の他、チタネート系カップリング剤が挙げられる。
消泡剤としては、ポリエーテル系界面活性剤、シリコン系界面活性剤等が挙げられる。
顔料としては、例えば、二酸化チタン、酸化亜鉛、群青、ベンガラ、リトポン、鉛、カドミウム、鉄、コバルト、アルミニウム等の無機顔料、アゾ顔料、銅フタロシアニン顔料等の有機顔料等が挙げられる。
可塑剤としては、例えば、ジオクチルフタレート、ジブチルフタレート、 アジピン酸ジオクチル、コハク酸ジイソデシル、ジエチレングリコールジベンゾエート、ペンタエリスリトールエステル、オレイン酸ブチル、アセチルリシノール酸メチル、リン酸トリクレジル、リン酸トリオクチル、アジピン酸プロピレングリコールポリエステル、アジピン酸ブチレングリコールポリエステル等が挙げられる。
チクソトロピー性付与剤としては、例えば、エアロジル[日本エアロジル(株)製]、ディスパロン[楠本化成(株)製]、炭酸カルシウム、テフロン(登録商標)等が挙げられる。
老化防止剤としては、例えば、ヒンダードフェノール系等の化合物が挙げられる。
酸化防止剤としては、例えば、ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール等が挙げられる。
帯電防止剤としては、例えば、第4級アンモニウム塩、ポリグリコールやエチレンオキサイド誘導体等が挙げられる。
接着性付与剤としては、例えば、テルペン樹脂、フェノール樹脂、テルペン−フェノール樹脂、ロジン樹脂、キシレン樹脂等が挙げられる。
難燃剤としては、リン系、アンチモン系、ハロゲン系、アルミニウム系、マグネシウム系等のものがあげられ、具体的には、水酸化ジルコニウム、メタホウ酸バリウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、トリクレジルホスフェート、ジフェニルクレジルホスフェート、ジフェニルオクチルホスフェート、トリス(クロロエチル)ホスフェート、トリブチルホスフェート、トリス(ジブロモプロピル)ホスフェート、クロロアルキルホスフェート、アンモニウムポリホスフェート、クロロホスホネート、ブロモホスホネート、ジメチル・メチルホスホネート、トリフェニルホスフィン、四臭化エタン、塩素化パラフィン、塩素化ポリフェニル、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、ネオペンチルブロマイド−ポリエーテル、臭素化ポリエーテル等が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、例えばフェニルサリシレート、p−tert−ブチルフェニルサリシレート等のサリチル酸誘導体、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2,2’、4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、4−ドデシロキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾイル酸n−ヘキサデシルエステル、ビス(5−ベンゾイル−4−ヒドロキシ−2−メトキシフェニル)メタン、1,4−ビス(4−ベンゾイル−3−ヒドロキシフェノキシ)ブタン、1,6−ビス(4−ベンゾイル−3−ヒドロキシフェノキシ)ヘキサン等のベンゾフェノン系化合物、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’、5’−tert−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−〔2’−ヒドロキシ−3’−(3”、4”、5”、6”−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5’−メチルフェニル〕ベンゾトリアゾール、2,2’−メチレンビス〔4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール〕、2−〔2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル〕−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−メチル−6−(3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミジルメチル)フェノール等のベンゾトリアゾール系化合物等が挙げられる。
HALS(ヒンダードアミンライトスタビライザー)としては、例えばビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、1−〔2−{3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ}エチル〕−4−{3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ}−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、8−アセチル−3−ドデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ〔4,5〕デカン−2,4−ジオン、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、こはく酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物、ポリ〔〔6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)イミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル〕〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕ヘキサメチレン〔〔2,2,6,6,−テトラメチル−4−ピペリジル〕イミノ〕〕、ポリ〔(6−モルホリノ−s−トリアジン−2,4−ジイル)〔2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル〕イミノ−ヘキサメチレン〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕〕、2−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)、テトラキシ(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、テトラキシ(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート等の化合物が挙げられる。
本発明の樹脂組成物は、常温から加熱(好ましくは60〜200℃、より好ましくは100〜200℃)条件下で硬化し、対応する硬化物が得られる。
本発明の樹脂組成物は、接着特性や耐熱変形性等のエポキシ樹脂硬化物の優れた特性を損なわずに、強靭性に優れ、碍子等の重電関連の絶縁体、モーターやトランスの絶縁、絶縁粉体塗料、半導体素子や発光ダイオード、LED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)の封止材等の電気電子用途、碍子等の貯水槽の内面塗装やコンクリートの保護塗装、ひび割れ充填材、コンクリートジョイント材等の土建用途、自動車部品の接着剤等の接着材用途、スポーツ用品、航空機、自動車、貯槽類向けのコンポジット材料等に有用である。
以下に、実施例及び参考例により、本発明の態様を説明する。
温度計、窒素ガス導入管、還流冷却器及び攪拌機を備えた反応装置に、EP4100(旭電化工業(株)製:ビスフェノールA−ジグリシジルエーテルタイプ、エポキシ当量190)を1000g仕込んだ後、TOE−2000H[協和発酵ケミカル(株)製、水酸基価74.3]を71.9gいれ、80℃で十分に攪拌混合して溶解させた。その後、MDIを23.8gいれて80℃で2時間、加熱攪拌してウレタン化反応させた。さらに、1,4−ブタンジオール(ナカライテスク(株)製)4.3gいれて80℃2時間加熱攪拌した後、ウレタン化触媒としてDBTDL(ジラウリル酸ジn−ブチルスズ)をウレタン樹脂に対して100ppmとなるように、添加し、100℃で1時間、加熱攪拌した。作製したサンプルをFT−IRで測定をしたところ、イソシアネート基による吸収は存在しなかった。
温度計、窒素ガス導入管、還流冷却器及び攪拌機を備えた反応装置に、EP4100(旭電化工業(株)製:ビスフェノールA−ジグリシジルエーテルタイプ、エポキシ当量190)を1000g仕込んだ後、TOE−2000H[協和発酵ケミカル(株)製、水酸基価74.3]を71.9gいれ、80℃で十分に攪拌混合して溶解させた。その後、MDIを6.0gいれて80℃で2時間、加熱攪拌してウレタン化反応させ、さらにその後、MDIを17.9gいれて80℃で2時間、ウレタン化反応させた。1,4−ブタンジオール(ナカライテスク(株)製)を4.3gいれて80℃2時間加熱攪拌した後、ウレタン化触媒としてDBTDL(ジラウリル酸ジn−ブチルスズ)をウレタン樹脂に対して100ppmとなるように、添加し、100℃で1時間、加熱攪拌した。作製したサンプルをFT−IRで測定をしたところ、イソシアネート基による吸収は存在しなかった。
比較例1
EP4100(旭電化工業(株)製:ビスフェノールA−ジグリシジルエーテルタイプ、エポキシ当量190)をそのままサンプルとした。
試験例1
実施例1、2及び比較例1で得たサンプルのそれぞれに、硬化触媒としてDMP−30(2,4,6−トリスジメチルアミノメチルフェノール:ナカライテスク(株)製)を3phr[樹脂100gに対する配合量(g)]添加、十分に攪拌し均一にした後、十分に脱脂したT型剥離試験用スチール鋼板(SPCC、200×25×厚さ0.8mm)に、重ね長さ12.5mm、厚さ0.15mmに塗布した。その後、T型剥離試験用スチール鋼板(SPCC)を80℃1時間、160℃2時間加熱し、塗布した樹脂組成物を硬化させた。樹脂組成物が塗布されたT型剥離試験用スチール鋼板に対して、T型剥離試験を行なった。T型剥離試験は、JIS K6854-3に準じ、オリエンテック(株)製テンシロンRTA-100型で、室温下、引張速度毎分50mmで測定した。
試験例2
実施例1、2及び比較例1で得たサンプルに、硬化触媒としてDMP−30(2,4,6−トリスジメチルアミノメチルフェノール:ナカライテスク(株)製)を3pr添加後、十分に攪拌し均一にした後、ASTM D5045-91に準じ、コンパクトテンション試験片を80℃1時間、160℃2時間で硬化させることで、コンパクトテンション試験片を作製した。その後、コンパクトテンション試験片にプレクラック長3mm(長さ16mm、幅3mm)を剃刀を用いて導入した。コンパクトテンション試験片に対する破壊靭性試験は、オリエンテック(株)製テンシロンRTA-100型を用いて、室温下、引張速度毎分0.5mmで測定し、破壊靭性値を求めた。
試験例3
試験例3で得たサンプルを少量、アルミパンに取り、理学電気社(株)製の示差走査熱量分析計Thermo Plus(DSC8230、Thermo Plusステーション)を用い、30〜300℃、昇温速度30K/分、空気中の条件で測定し、ガラス転移温度を求めた。
試験例1〜3の結果を表1に示した。
Figure 2007224144
表1の結果から明らかなように、実施例1、2の樹脂組成物から得られる硬化物は、接着特性や耐熱変形性等に優れるとともに、強靭性に優れていることがわかる。
本発明により、強靭性に優れた樹脂組成物が提供される。






















Claims (5)

  1. エポキシ基を有する化合物と分子内に一般式(I)
    Figure 2007224144
    (式中、nは、2〜1000の整数を表し、Rは、置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換のシクロアルキル、置換もしくは非置換のアリールまたは置換もしくは非置換のアラルキルを表し、R、R、R及びRは、同一または異なって、水素原子、置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換のシクロアルキル、置換もしくは非置換のアリールまたは置換もしくは非置換のアラルキルを表す。ただし、2以上存在するR、R、R及びRは、それぞれ同一または異なっていてもよい)で表される構造単位を含む重合体とを含有する樹脂組成物。
  2. 分子内に一般式(I)で表される構造単位を含む重合体が末端に2〜4個のヒドロキシル基を有し、かつ該重合体の数平均分子量が、300〜50000である請求項1記載の樹脂組成物。
  3. エポキシ基を有する化合物と、分子内に一般式(II)
    Figure 2007224144
    (式中、n、R、R、R、R及びRは、それぞれ前記と同義である)で表される構造単位を含むポリウレタンとを含有する樹脂組成物。
  4. 分子内に一般式(II)で表される構造単位を含むポリウレタンの重量平均分子量が、1000〜50000000である請求項3記載の樹脂組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の樹脂組成物を硬化して得られる硬化物。
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