JP2007219535A - 露光装置 - Google Patents

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JP2007219535A
JP2007219535A JP2007064222A JP2007064222A JP2007219535A JP 2007219535 A JP2007219535 A JP 2007219535A JP 2007064222 A JP2007064222 A JP 2007064222A JP 2007064222 A JP2007064222 A JP 2007064222A JP 2007219535 A JP2007219535 A JP 2007219535A
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Hiroshi Ito
弘 伊藤
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Abstract

【課題】高いスループットで、均一かつ大粒径の多結晶Si膜を生成する。
【解決手段】第1乃至第4のマスク領域M〜Mの相互間で互いに重なり合わない箇所
で、かつその幅及びピッチがガラス基板1上に形成されたa−Si膜における光照射領域
に熱勾配が生じる値、例えばa−Si膜上に照射される光照射領域のビーム幅がおよそ5
μm以内でそのピッチMpが1μm以上となるように設定されたラインパターン19が形
成されたマスク13を用い、エキシマレーザ10から出力されたパルスレーザ光をマスク
13を通してガラス基板1上のa−Si膜に照射し、かつXYZチルトステージ20の動
作によりガラス基板1を連続して移動させる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、レーザ加工方法及びその装置、a−Si膜を多結晶化するプロセスを有する
半導体デバイス製造方法、さらには上記マスクを用いた露光装置及びディスプレイ装置に
関する。
p−SiTFT液晶ディスプレイの製造工程には、液晶ディスプレイ装置のガラス基板
上に薄膜(a−Si膜)を形成し、この薄膜を多結晶化(多結晶シリコン膜:多結晶Si
膜)するプロセスがある。この多結晶化する方法としては、固相成長法又はエキシマレー
ザアニール法などが用いられる。このうち固相成長法は、ガラス基板上に形成されたa−
Si膜を高温でアニールすることにより多結晶Si膜を得るものであるが、高温プロセス
であることからガラス基板に高価な石英ガラスを用いる必要がある。
一方、エキシマレーザアニール法は、エキシマレーザというパルス幅20ns程度の短
パルスレーザをa−Si膜に照射して多結晶Si膜を得るもので、低温プロセスであるこ
とから、この方法により近年において量産化が実現している。
p−SiTFT液晶ディスプレイにおいては、その高性能化を実現するために、多結晶
Si膜の結晶粒径をさらに大きくしたいという要求が強まっている。具体的には、現状の
方法において結晶粒径は約0.5μm前後であるが、これを数μm以上にしたいという要
求が強まっている。
その理由を説明すると、半導体デバイスの性能を左右するファクタとして移動度という
数値がある。この移動度は、電子の移動速度を表わすもので、結晶粒径が小さく、電子の
通り道に結晶粒界が多い場合には、その移動度が低下し、半導体デバイスの高性能化は望
めなくなる。このような事から多結晶Si膜の結晶粒径の拡大が要求されている。
このような結晶粒径の拡大する方法としては、例えば特開昭56−137546号公報
に記載されているような屋根型のレーザビーム等を用いてワーク上を走査する方法や、特
表2000−505241公報に記載されているようなスーパーラテラル成長と呼ばれる
方法がある。これらの方法は、Si薄膜の移動すなわちガラス基板の移動に同期させて順
次ライン又は屋根型パターンのレーザビームをSi薄膜上に照射するものである。この方
法により多結晶Si膜の結晶粒径が拡大されることを我々も検証したが、Si薄膜上にレ
ーザビームを間隔を持って順次照射するために、レーザビームを照射する毎にガラス基板
を移動することになり、その移動距離が0.1μmから1.0μm程度の間であることが
必要である。このため、大型のガラス基板、例えば300mm×400mmのガラス基板
上のSi薄膜を多結晶Si膜にする場合には、ガラス基板を0.1μmから1.0μm程
度の間隔で移動させなければならず、大型のガラス基板全体に多結晶Si膜を生成するに
はスループットが数時間となり非実現的なものである。
そこで、高速化の方法として例えば特願平9−217213号公報に記載されている技
術がある。この方法は、図33に示すようにレーザ光の照射領域内になるところのマスク
上に複数の繰り返しパターン1を形成し、これらパターン1のピッチ分だけガラス基板を
移動してレーザ光の照射領域に結晶を成長(結晶成長領域2)させてその照射領域全体を
多結晶化すると共に、次に照射領域分だけガラス基板をステップ移動させてガラス基板全
体を処理するものである。
又、上記マスクに形成される繰り返しパターンのピッチを狭くし、ガラス基板の移動な
しにレーザ光の照射領域部分をパターンに沿って結晶成長させる方法もある。例えば、パ
ターン幅2μmでピッチμmの繰り返しパターンが形成されたマスクを用い、長さ2μm
でその幅0.3μmの結晶で埋め尽くされることが記載されている。
特開昭56−137546号公報 特表2000−505241公報
しかしながら、前者の結晶粒径の拡大する方法では、スループットが数時間となり非実
現的なもで生産性の低いものであるばかりでなく、図36に示すようにレーザ光のビーム
幅が例えば5μm以上に設定すると、そのレーザ光の照射領域における中央部の熱勾配が
少なくなり、照射領域の両端部の境界部は大粒径化するものの、中央部が微結晶化してし
まい、例えばこのSi結晶化した上に形成するトランジスタの性能の向上を妨げるSi結
晶膜となってしまう。
又、後者の高速化する方法では、基板搬送系としてのガラス基板をステップ移動させる
ときの停止、再スタート時の減速、加速時間の影響が大きく、実際の量産ラインでのスル
ープットには達せず、さらに高速処理が必要となる。
さらに、マスクに形成される繰り返しパターン1のピッチを狭くする方法では、実際に
は、隣同士のパターンからの熱影響を受け、Si膜の横方向(膜厚方向と垂直)の成長速
度が低下することで、図34に示すようにレーザ光の照射領域の一部、例えば照射領域の
中間部分が微結晶化(微結晶領域3)し、さらに繰り返しパターン1のピッチを狭くする
と、図35に示すようにレーザ光の照射領域の全面が微結晶化して電子の移動度が低下す
るものとなってしまう。
そこで本発明は、高いスループットで、均一かつ大粒径の多結晶Si膜を生成するマス
クを応用した露光装置を提供することを目的とする。
本発明は、被処理体に対してマスクを通してレーザ光を照射してこの照射領域内を露光
処理する露光装置において、 前記レーザ光を出力するレーザ装置と、 一方向に所定距
離毎に移動したときのそれぞれ通過した前記レーザ光の前記被処理体における前記各照射
領域が互いに重ならない領域を有するように複数のパターン開口部が形成され、かつこれ
らパターン開口部の幅及びピッチが前記被処理体への露光処理に応じた値に設定されたマ
スクと、 前記レーザ装置から出力された前記レーザ光を整形及び均一化して前記マスク
を通して前記被処理体に照射するための照明光学系と、前記マスクと前記被処理体とを相
対的に連続して移動させる移動手段と、を具備したことを特徴とする露光装置である。
本発明によれば、高いスループットで、均一かつ大粒径の多結晶Si膜を生成するマス
クを応用し、マスクパターンを精密かつ高分解能で転写できる露光装置の提供を可能とす
る。
(1)以下、本発明の第1の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1はa−Si膜を多結晶化するプロセスを有するp−SiTFT液晶ディスプレイの
製造に適用されるレーザ加工装置の構成図である。パルスレーザ光を出力するレーザ装置
としてエキシマレーザ10が設けられている。このエキシマレーザ10は、例えば繰り返
し周波数200〜500Hzで、かつa−Si膜の膜厚にも影響されるがa−Si膜上で
の照射点(加工点)でのエネルギ密度が200〜500J/cm程度のパルスレーザ光
を出力するものである。
このエキシマレーザ10から出力されるパルスレーザ光の光路上には、バリアブルアッ
テネータ11と、照明光学系12と、マスク13と、ミラー14とが配置され、このミラ
ー14の反射光路上に投影レンズ15が配置されている。このうち照明光学系12は、ホ
モジナイザ及びパルスレーザ光のビーム整形の機能を有するもので、コリメートレンズ1
6と、アレイレンズ群17と、フィールドレンズ18となどからなっている。フィールド
レンズ18は、アレイレンズ群17との組み合わせでマスク13上に均一なビームを形成
するためのもので、このフィールドレンズ18とアレイレンズ群17とでホモジナイザが
形成される。投影レンズ15は、マスク13に形成されているマスクパターンを転写する
ためのものである。
マスク13は、微結晶領域を形成させない手法、すなわちガラス基板1が一方向に所定
距離毎に移動したときの当該マスク13に形成されたパターン開口部をそれぞれ通過した
パルスレーザ光のガラス基板1における各照射領域が互いに重ならず、かつパルスレーザ
光を複数ショット照射したときの照射領域が連続するような各箇所に複数のパターン開口
部が形成され、かつこれらパターン開口部の幅及びピッチがガラス基板1にパルスレーザ
光を照射したときの熱勾配が現われる値に形成されたものである。
具体的にマスク13は、図2に示すように複数の平行な線状(ライン状)に形成された
パターン開口部(以下、ラインパターンと称する)19が、当該マスクを複数の領域、例
えば第1乃至第4のマスク領域M〜Mに分割したときの各マスク領域M〜Mの相
互間で互いに重なり合わない箇所で、かつこれらラインパターン19の幅及びピッチがガ
ラス基板1上に形成されたa−Si膜における光照射領域に熱勾配が生じる値に設定され
ている。
例えば、これらラインパターン19は、各マスク領域M〜Mにそれぞれ原点Z1〜Z
4を設けたとき、これら原点Z1〜Z4からそれぞれ絶対位置が異なる距離のところの各
マスク領域M〜M内に形成されている。そのうえ、各マスク領域M〜M間は、ピ
ッチMpの等間隔に形成されている。
XYZチルトステージ20は、a−Si膜が表面に形成されたガラス基板1を載置し、
このガラス基板1をXYZ方向に移動可能に構成されたもので、例えばガラス基板1をパ
ルスレーザ光の繰り返し周波数に同期した搬送速度でX方向に連続して移動し、次にガラ
ス基板1をY方向にラインビームの長さに相当する距離だけ移動し、次に再びガラス基板
1をパルスレーザ光の繰り返し周波数に同期した搬送速度で−X方向に連続して移動する
ような、レーザビームがガラス基板1上をラスタスキャンするようにガラス基板1を移動
させるものとなっている。
なお、このXYZチルトステージ20は、例えば搬送速度200〜500mm/s程度で
ガラス基板1を移動させるものとなっている。
なお、フォーカス変位計21は、ガラス基板1上のa−Si膜上にマスクパターンが結
像するようにa−Si膜との変位を測定し、それをXYZチルトステージ20側にフィー
ドバックしてガラス基板1をZ方向に上下動させて結像をとるようにしている。
次に、上記の如く構成された装置の作用について説明する。
p−SiTFT液晶ディスプレイの製造工程では、ガラス基板1上にa−Si膜の薄膜
を形成し、この薄膜上にレジストを塗布して露光処理を行ない、この後、現像、エッチン
グ処理、レジストの除去を行なうというフォト・リゾグラフィ・プロセスがあり、このプ
ロセス中におけるガラス基板1上のa−Si膜を多結晶化(多結晶Si膜)するプロセス
がある。
このガラス基板1上のa−Si膜を多結晶化(多結晶Si膜)する方法は、次の通り行
われる。
エキシマレーザ10は、例えば繰り返し周波数200〜500Hzでパルスレーザ光を
断続的に出力する。このパルスレーザ光は、バリアブルアッテネータ11から照明光学系
12を通ってマスク13に照射され、このマスク13に形成されたマスクパターンを通っ
てミラー14に至り、このミラー14で反射し、投影レンズ15によりガラス基板1上の
a−Si膜上に照射される。
一方、XYZチルトステージ20は、a−Si膜が表面に形成されたガラス基板(透光
性基板)1をパルスレーザ光の繰り返し周波数に同期した搬送速度で例えばガラス基板1
をX方向に連続して移動し、次にガラス基板1をY方向にラインビームの長さに相当する
距離だけ移動し、次に再びガラス基板1を−X方向に連続して、例えば搬送速度200〜
500mm/s程度で移動させる。
このようにエキシマレーザ10から出力されたパルスレーザ光をマスク13を通してガ
ラス基板1上のa−Si膜に照射し、かつXYZチルトステージ20の動作によりガラス
基板1を連続して移動させると、ガラス基板1上のa−Si膜は次のように多結晶化され
る。
図3は1ショット目のパルスレーザ光がa−Si膜上に照射されたときの照射領域を示
すもので、マスク13の第1乃至第4のマスク領域M〜Mに形成された各ラインパタ
ーン19を通過したパルスレーザ光がa−Si膜上に照射される。
次に、図4は2ショット目のパルスレーザ光がa−Si膜上に照射された後の照射領域
を示すものである。ガラス基板1が連続してX方向に移動しているので、2ショット目の
パルスレーザ光の光照射領域は、先の1ショット目のパルスレーザ光の光照射領域に隣接
したところとなる(より厳密にいうと、マスクに形成された8つのラインパターンに対応
して8つの領域が1ショットで照射されることになるが、1ショット目で照射された8つ
の照射領域のうち、6つの照射領域が2ショット目で照射された8つの照射領域のうちの
6つの照射領域と隣接する。以降の説明でも隣接とは同様の意味で用いる)。しかも、隣
接する2つの照射領域を照射したパルスレーザ光が透過したラインパターンは相異なって
いる。
例えば、図4において太線で囲まれた部分の領域に着目すると、1ショット目の照射領
域は、図2において第1のマスク領域Mに形成されたラインパターンを透過したパルス
レーザ光により照射された領域である一方、この照射領域に隣接する2ショット目の照射
領域は、第2のマスク領域Mに形成されたラインパターンを透過したパルスレーザ光に
より照射された領域である。
次に、図5は3ショット目のパルスレーザ光がa−Si膜上に照射された後の照射領域
を示すもので、ガラス基板1が連続してX方向に移動しているので、3ショット目のパル
スレーザ光の光照射領域は、先の2ショット目のパルスレーザ光の光照射領域に隣接した
ところとなる。図5において太線で囲まれた部分に着目すると、1ショット目のパルスレ
ーザ光により照射された領域と2ショット目のパルスレーザ光により照射された領域は隣
接し、2ショット目のパルスレーザ光により照射された領域と3ショット目のパルスレー
ザ光により照射された領域とは隣接する。しかも、この3ショット目のパルスレーザ光に
より照射された照射領域は、第3のマスク領域M3に形成されたラインパターンを透過し
たパルスレーザ光により照射された領域である。従って、隣接する2つの照射領域を照射
したパルスレーザ光が透過したラインパターンは相異なったものである。
これ以降、上記同様に、図6は4ショット目のパルスレーザ光がa−Si膜上に照射さ
れた後の照射領域を示し、図7は5ショット目のパルスレーザ光がa−Si膜上に照射さ
れた後の照射領域を示す。
このようにパルスレーザ光をマスク13を通してガラス基板1上のa−Si膜に照射し
、かつXYZチルトステージ20の動作によりガラス基板1を連続して移動させることに
より、4ショット目のパルスレーザ光のa−Si膜への照射により図3乃至図7において
太線で囲まれた領域内のほぼ全面にパルスレーザ光が照射される。この領域内において紙
面右から左へとパルスレーザ光が順次照射されるから、この方向に結晶が成長し、多結晶
化(ポリシリコン化)を促進することが可能となる。
5ショット目のパルスレーザ光のa−Si膜への照射により図7において点線で囲まれ
た部分のほぼ全面にパルスレーザ光が照射される。
以降同様にガラス基板1をマスク13に対して相対移動させながらパルスレーザ光の照
射を行なうことにより、ガラス基板1上のa−Si膜は、未光照射領域が順次埋め尽くさ
れ、最終的にガラス基板1上のa−Si膜のほぼ全面が多結晶化される。
このように上記第1の実施の形態においては、第1乃至第4のマスク領域M〜M
相互間で互いに重なり合わない箇所で、かつその幅及びピッチがガラス基板1上に形成さ
れたa−Si膜における光照射領域に熱勾配が生じる値となるように設定されたラインパ
ターン19が形成されたマスク13を用い、エキシマレーザ10から出力されたパルスレ
ーザ光をマスク13を通してガラス基板1上のa−Si膜に照射し、かつXYZチルトス
テージ20の動作によりガラス基板1を連続して移動させるので、XYZチルトステージ
20の動作を停止することなく、ガラス基板1上のa−Si膜を大結晶粒径の多結晶Si
膜に生成することが可能となる。
従来技術においては、いわゆるステップアンドリピート方式で多結晶化を行なっていた
ため高速化を行なうことが困難であったが、本発明では、隣接する2つの照射領域を照射
したパルスレーザ光が透過した開口部が、相異なる開口部となるように、前記マスクと前
記被加工物とを相対的に移動させながらレーザ光の照射を行なうものであるあから、多結
晶Si膜の生成を高速処理できる。また、大結晶粒径の多結晶Si膜の生成により電子の
移動度を高めることができ、例えばこのSi結晶化した上に形成するトランジスタの性能
を向上させ、p−SiTFT液晶ディスプレイの性能をも向上できる。
又、p−SiTFT液晶ディスプレイの製造工程においてガラス基板1上のa−Si膜
を多結晶化(多結晶Si膜)する生産性を高めることができ、高いスループットを得るこ
とができる。
なお、ガラス基板1全面のa−Si膜を多結晶化するのに、XYZチルトステージ20
によりガラス基板1をX方向に連続して移動し、次にガラス基板1をY方向に移動し、再
び−X方向に連続して移動させるとき、多結晶化の作用が一時停止させることになるが、
方向を変えるときにはステージ20の加減速を余儀なくされるためこの部分の多結晶化は
必ずしも好適に行なうことはできない。
なお、本実施の形態においては照射領域が隣接するようにパルスレーザ光を照射したが、
照射領域の一部が重複するように(すなわち、nを自然数とするとnショット目の照射領
域とn+1ショット目の照射領域の一部が重複するように)パルスレーザ光を照射しても
良い。この場合であっても熱勾配が生じる場合もあるので多結晶化(ポリシリコン化)を
行なうことが可能となる。
また、本実施例においては各マスク領域M乃至Mに開口部が2つ設けられていたが
、各マスク領域に開口部を1つ設けても良い。この場合は、図2の各領域において紙面右
側のラインパターン(開口部)19を残すとともに、ピッチMpを半分にすれば良い。そう
しておいて隣接する2つの照射領域を照射したパルスレーザ光が隣接する開口部を透過し
たものとなるようにすれば、同様に多結晶化を行なうことが可能となる。また、各マスク
領域を3つ以上にすることも可能である。
また、パルスレーザ光の繰り返し周波数が一定であるように制御すると、一定の搬送速
度で被加工物たるガラス基板を移動させることにより好適な多結晶化を行なうことが可能
となる。この場合、方向転換等に伴う加減速時を除き一定速度で被加工物を移動させれば
良いので制御が簡単になるという効果を奏する。
もっとも、被加工物が相対的に等距離移動するごとにパルスレーザを照射する構成とし
ても良い。例えば、ステージの移動距離を測定するためのレーザ干渉計を配設し、ステー
ジが等距離移動するごとにパルスレーザ光を出射させる構成とすることも可能である。
なお、本実施の形態におけるレーザ加工方法を別の観点から表現すると、1ショット目
の照射により、8つの開口部に対応して分割された8つのパルスレーザ光を被加工物に照
射した後、マスクと被加工物とを相対的に移動させて、1ショット目の照射領域の間に2
ショット目、3ショット目、4ショット目のパルスレーザ光を照射するということもでき
る。また、本実施の形態において同じタイミングで照射された照射領域間には、3ショッ
ト分のパルスレーザ光が照射されているが、その他のショット数であってもよい。
また、さらに本実施の形態に係るレーザ加工方法において別の表現をする。本実施の形
態においてラインパターン(開口パターン)は等ピッチMpで形成されているから、照射
領域も等ピッチで形成される。例えば、図4において示されるように照射領域はピッチP
である。そして各照射領域のピッチ方向の幅をWとすると、1ショット目と2ショット目
との同じ開口パターンを透過した照射領域の距離はP-Wとなる(すなわち、Pよりも小さい
)とともに、1ショット目で第1のマスク領域Mに形成された開口パターンを透過した
照射領域と、2ショット目で第2のマスク領域Mに形成された開口パターンを透過した
照射領域とが隣接する。
すなわち、同じ開口パターンを透過したパルスレーザ光により照射される照射領域の間
隔がPよりも小さく、かつ、この照射領域が、前のタイミングで出射され隣接する開口パ
ターンを通過したパルスレーザ光により照射される照射領域と隣接するようにパルスレー
ザ光を照射するものである、ということもできる。
(2)次に、本発明の第2の実施の形態について図面を参照して説明する。本発明の第2
の実施の形態におけるレーザ加工装置は、上記図1に示すマスク13の構成を変更したも
のである。従って、かかるレーザ加工装置は、上記図1に示すレーザ加工装置を援用して
説明する。
図8はかかるレーザ加工装置に用いるマスク30の構成図である。このマスク30は、
微結晶領域を形成させない手法、すなわちガラス基板1が一方向に所定距離毎に移動した
ときの当該マスク30に形成された複数の多角形のパターン開口部(以下、4角形パター
ン)31をそれぞれ通過したパルスレーザ光のガラス基板1における各照射領域が互いに
重ならない縦横方向(XY方向)で、かつパルスレーザ光を複数ショット照射したときの
照射領域が連続するような各箇所に複数形成され、かつこれら4角形パターン31の幅及
びピッチがガラス基板1にパルスレーザ光を照射したときの熱勾配が現われる値に形成さ
れたものである。
具体的にマスク30は、複数の4角形パターン31が、当該マスク30を複数の領域、
例えば第1乃至第4のマスク領域M11〜M14に分割したときの各マスク領域M11
14の相互間で互いに重なり合わないXYの両方向の箇所で、かつこれら4角形パター
ン31の幅及びピッチがガラス基板1上に形成されたa−Si膜における光照射領域に熱
勾配が生じる値となるように設定されている。例えば、これら4角形パターン31は、各
マスク領域M11〜M14にそれぞれ原点Z11〜Z14を設けたとき、これら原点Z1
1〜Z14からそれぞれ絶対位置が異なる距離のところの各マスク領域M11〜M14
に形成されている。そのうえ、各マスク領域M11〜M14間は、ピッチMpの等間隔に
形成されている。
次に、上記の如く構成された装置の作用について説明する。
上記p−SiTFT液晶ディスプレイの製造工程においてガラス基板1上に形成された
a−Si膜を多結晶化する方法は、次の通り行われる。
エキシマレーザ10は、例えば繰り返し周波数200〜500Hzでパルスレーザ光を
断続的に出力する。このパルスレーザ光は、バリアブルアッテネータ11から照明光学系
12を通ってマスク30に照射され、このマスク30に形成された4角形パターン31を
通ってミラー14に至り、このミラー14で反射し、投影レンズ15によりガラス基板1
上のa−Si膜上に照射される。
一方、XYZチルトステージ20は、a−Si膜が表面に形成されたガラス基板1をパ
ルスレーザ光の繰り返し周波数に同期した搬送速度で例えばガラス基板1をX方向に連続
して移動し、次にガラス基板1をY方向にラインビームの長さに相当する距離だけ移動し
、次に再びガラス基板1を−X方向に連続して、例えば搬送速度200〜500mm/s
程度で移動させる。
このようにエキシマレーザ10から出力されたパルスレーザ光をマスク30を通してガ
ラス基板1上のa−Si膜に照射し、かつXYZチルトステージ20の動作によりガラス
基板1を連続して移動させると、ガラス基板1上のa−Si膜は次のように多結晶化され
る。
図9は1ショット目のパルスレーザ光がa−Si膜上に照射されたときの多結晶化され
た領域を示すもので、マスク30の第1乃至第4のマスク領域M11〜M14に形成され
た各4角形パターン31を通過したパルスレーザ光がa−Si膜上に照射される。
次に、図10は2ショット目のパルスレーザ光がa−Si膜上に照射されたときの多結
晶化された領域を示すもので、ガラス基板1が連続してX方向に移動しているので、2シ
ョット目のパルスレーザ光の光照射領域は、先の1ショット目のパルスレーザ光の光照射
領域に隣接したところとなる。
なお、図10における太線内に注目すれば、1ショット目のパルスレーザ光により照射領
域Aに隣接して2ショット目のパルスレーザ光により領域Bが照射される。
次に、図11は3ショット目のパルスレーザ光がa−Si膜上に照射されたときの照射
領域を示すもので、ガラス基板1が連続してX方向に移動しているので、3ショット目の
パルスレーザ光の光照射領域は、先の2ショット目のパルスレーザ光の光照射領域に隣接
したところとなる。ここでも、太線内に着目すれば、2ショット目のパルスレーザ光によ
り照射された領域Bに隣接して3ショット目のパルスレーザ光により領域Cが照射される
これ以降、上記同様に、図12は4ショット目のパルスレーザ光がa−Si膜上に照射
されたときの照射領域を示し、図13は5ショット目のパルスレーザ光がa−Si膜上に
照射されたときの照射領域を示す。
このようにパルスレーザ光をマスク30を通してガラス基板1上のa−Si膜に照射し
、かつXYZチルトステージ20の動作によりガラス基板1を連続して移動させることに
より、4ショット目のパルスレーザ光のa−Si膜への照射により例えば第1のマスク領
域M11内が全面照射され、当該光照射領域全面のa−Si膜が多結晶化される。
5ショット目以降も同様にパルスレーザ光の照射を繰り返すことにより、ガラス基板1
上のa−Si膜は、未光照射領域が順次埋め尽くされ、最終的にガラス基板1上のa−S
i膜のほぼ全面が多結晶化される。
このように上記第2の実施の形態においては、複数の4角形パターン31が各マスク領
域M11〜M14の相互間で互いに重なり合わない縦横方向で、かつこれら4角形パター
ン31の幅及びピッチがガラス基板1上に形成されたa−Si膜における光照射領域に熱
勾配が生じる値、例えばa−Si膜上に照射される光照射領域のビーム幅がおよそ5μm
以内でそのピッチがおよそ5μm以上となるように設定されたマスク30を用い、エキシ
マレーザ10から出力されたパルスレーザ光をマスク30を通してガラス基板1上のa−
Si膜に照射し、かつXYZチルトステージ20の動作によりガラス基板1を連続して移
動させるので、上記第1の実施の形態と同様に、XYZチルトステージ20の動作を停止
することなく、ガラス基板1上のa−Si膜を連続して均一かつ大結晶粒径の多結晶Si
膜に生成できる。これにより、多結晶Si膜の生成を高速処理でき、かつ大結晶粒径の多
結晶Si膜の生成により電子の移動度を高めることができ、例えばこのSi結晶化した上
に形成するトランジスタの性能を向上させ、p−SiTFT液晶ディスプレイの性能をも
向上できる。
又、p−SiTFT液晶ディスプレイの製造工程においてガラス基板1上のa−Si膜
を多結晶化(多結晶Si膜)する生産性を高めることができ、高いスループットを得るこ
とができる。
なお、このマスク30を用いて、4ショットのパルスレーザ光の照射で微結晶領域がど
うしても生じる場合には、4角形パターン31の大きさをそのままで、そのピッチを4角
形パターンサイズの2倍以上に設定してもよい。この場合、少なくとも未照射領域を埋め
るためにパルスレーザ光の照射を6ショット以上必要となり、マスク30上の領域も6分
割する。
なお、本実施の形態は第1の実施の形態と同様に種々変形可能である。例えば、照射領
域が隣接ではなく、一部重複するようにしても良い。
(3)次に、本発明の第3の実施の形態について図面を参照して説明する。本発明の第3
の実施の形態におけるレーザ加工装置は、上記図1に示すマスク13の構成を変更したも
のである。従って、かかるレーザ加工装置は、上記図1に示すレーザ加工装置を援用して
説明する。
図14はかかるレーザ加工装置に用いるマスク40の構成図である。このマスク40は
、微結晶領域を形成させない手法、すなわちガラス基板1が一方向に所定距離毎に移動し
たときの当該マスク40に形成された複数の点状のパターン開口部(以下、点状パターン
と称する)41及び複数のリング状のパターン開口部(以下、4角形リングパターンと称
する)42をそれぞれ通過したパルスレーザ光のガラス基板1における各照射領域が互い
に重ならない縦横方向(XY方向)で、かつパルスレーザ光を複数ショット照射したとき
の照射領域が連続するような各箇所に複数形成され、かつこれら点状パターン41及び4
角形リングパターン42の幅及びピッチがガラス基板1にパルスレーザ光を照射したとき
の熱勾配が現われる値に形成されたものである。
具体的にマスク40は、例えば第1乃至第3のマスク領域M21〜M23に分割したと
きの各マスク領域M21〜M23の相互間で互いに重なり合わないXYの両方向の箇所で
、かつ各点状パターン41及び4角形リングパターン42の幅及びピッチがガラス基板1
上に形成されたa−Si膜における光照射領域に熱勾配が生じる値になるように設定され
ている。例えば、各点状パターン41は、マスク領域M21内にそれぞれ原点Z21から
等ピッチに形成され、かつ4角形リングパターン42は、各マスク領域M22〜M23
各原点Z22〜Z23からそれぞれ各点状パターン41と同ピッチ間隔で形成されている
。ただし、各マスク領域M22〜M23同士の各4角形リングパターン42は、そのリン
グ径が相互に重ならないように形成されている。
次に、上記の如く構成された装置の作用について説明する。
上記p−SiTFT液晶ディスプレイの製造工程においてガラス基板1上に形成された
a−Si膜を多結晶化する方法は、次の通り行われる。
エキシマレーザ10は、例えば繰り返し周波数200〜500Hzでパルスレーザ光を
断続的に出力する。このパルスレーザ光は、バリアブルアッテネータ11から照明光学系
12を通ってマスク領域M21、M22、M23に形成された各パターン41、42を通
ってミラー14に至り、このミラー14で反射し、投影レンズ15によりガラス基板1上
のa−Si膜上に照射される。
一方、XYZチルトステージ20は、a−Si膜が表面に形成されたガラス基板1をパ
ルスレーザ光の繰り返し周波数に同期した搬送速度で例えばガラス基板1をX方向に連続
して移動し、次にガラス基板1をY方向にラインビームの長さに相当する距離だけ移動し
、次に再びガラス基板1を−X方向に連続して、例えば搬送速度200〜500mm/s
程度で移動させる。
このようにエキシマレーザ10から出力されたパルスレーザ光をマスク40の各パター
ン41,42を通してガラス基板1上のa−Si膜に照射し、かつXYZチルトステージ
20の動作によりガラス基板1を連続して移動させると、ガラス基板1上のa−Si膜は
次のように多結晶化される。
図15は1ショット目のパルスレーザ光がa−Si膜上に照射されたときに点状パター
ン41を透過したパルスレーザ光により照射された領域を示す図である。図16,17も
同じ領域に着目して説明を行なう。
次に、図16は2ショット目のパルスレーザ光がa−Si膜上に照射されたときの照射
領域を示すもので、ガラス基板1が連続してX方向に移動しているので、2ショット目の
パルスレーザ光の光照射領域は、先の1ショット目のパルスレーザ光の光照射領域の外周
に隣接したところとなる。このときも各光照射領域では、隣同士のパターン42からの熱
影響を受けることはなく、多結晶化される。
次に、図17は3ショット目のパルスレーザ光がa−Si膜上に照射されたとき照射領
域を示すもので、ガラス基板1が連続してX方向に移動しているので、3ショット目のパ
ルスレーザ光の光照射領域は、先の2ショット目のパルスレーザ光の光照射領域の外周に
隣接したところとなる。
これ以降、上記同様に、図15乃至図17に示すパルスレーザ光のa−Si膜上への照
射が繰り返され、a−Si膜が連続して多結晶化される。なお、ガラス基板1は、XYZ
チルトステージ20の動作により連続してX方向に移動しているので、4ショット目以降
のパルスレーザ光を照射することにより、順次未照射領域に光が照射される点は、第1ま
たは第2の実施の形態と同様である。
このようにパルスレーザ光をマスク40を通してガラス基板1上のa−Si膜に照射し
、かつXYZチルトステージ20の動作によりガラス基板1を連続して移動させることに
より、多結晶化を行なうことが可能となる。
従って、ガラス基板1上のa−Si膜は、未光照射領域が順次埋め尽くされ、最終的に
ガラス基板1上のa−Si膜の全面が多結晶化される。
このように上記第3の実施の形態によれば、複数の点状パターン41及び複数の4角形
リングパターン42を形成したマスク40を用いても、上記第1及び第2の実施の形態と
同様な効果を奏することができる。
(4)次に、本発明の第4の実施の形態について図面を参照して説明する。本発明の第4
の実施の形態におけるレーザ加工装置は、上記図1に示すマスク13の構成を変更したも
のである。従って、かかるレーザ加工装置は、上記図1に示すレーザ加工装置を援用して
説明する。
図18はかかるレーザ加工装置に用いるマスク50の構成図である。このマスク50は
、微結晶領域を形成させない手法、すなわちガラス基板1が一方向に所定距離毎に移動し
たときの当該マスク50に形成された複数の多角形状のパターン開口部(以下、4角形パ
ターンと称する)51をそれぞれ縦横方向(XY方向)形成し、かつこれら4角形パター
ン51の幅及びピッチがガラス基板1にパルスレーザ光を照射したときの熱勾配が現われ
る値に形成されたものである。
具体的にマスク50は、例えば第1乃至第3のマスク領域M31〜M33に分割したと
きの各マスク領域M31〜M33のXYの両方向の箇所で、かつ4角形パターン51の幅
及びピッチがガラス基板1上に形成されたa−Si膜における光照射領域に熱勾配が生じ
る値になるように設定されている。例えば、4角形パターン51は、各マスク領域M31
〜M33の各原点Z31〜Z33から中心が等距離となるようにそれぞれ等ピッチ間隔で
形成されている。
次に、上記の如く構成された装置の作用について説明する。
上記p−SiTFT液晶ディスプレイの製造工程においてガラス基板1上に形成された
a−Si膜を多結晶化する方法は、次の通り行われる。
エキシマレーザ10は、例えば繰り返し周波数200〜500Hzでパルスレーザ光を
断続的に出力する。このパルスレーザ光は、バリアブルアッテネータ11から照明光学系
12を通って、マスク50のマスク領域M31、M32、M33に形成された4角形パタ
ーン51を通って分割した状態でミラー14に至り、このミラー14で反射し、投影レン
ズ15によりガラス基板1上のa−Si膜上に照射される。
一方、XYZチルトステージ20は、a−Si膜が表面に形成されたガラス基板1を一
定の搬送速度で例えばガラス基板1をX方向に連続して移動し、次にガラス基板1をY方
向にラインビームの長さに相当する距離だけ移動し、次に再びガラス基板1を−X方向に
連続して、例えば搬送速度200〜500mm/s程度で移動させる。
すなわち、エキシマレーザ10から出力されたパルスレーザ光をマスク50の第1乃至
第3のマスク領域M31〜M33を通してガラス基板1上のa−Si膜に照射し、かつX
YZチルトステージ20の動作によりガラス基板1を3ショット毎にX方向に移動させる
と、ガラス基板1上のa−Si膜は次のように多結晶化される。
図19は1ショット目のパルスレーザ光がa−Si膜上に照射されたときの、第1のマ
スク領域M31を透過したパルスレーザ光により照射された領域を示すもので、マスク5
0の第1のマスク領域M31に形成された各4角形パターン51を通過したパルスレーザ
光がa−Si膜上に照射される。なお、これら光照射領域の中央部分は、熱勾配が少ない
ために微結晶化Lされる可能性もある。以下、この領域に着目して説明を行なう。
次に、図20は2ショット目のパルスレーザ光が照射されたときの照射領域Kを示す
もので、2ショット目のパルスレーザ光の光照射領域は、先の1ショット目のパルスレー
ザ光の光照射領域の内周側に隣接したところとなる。なお、1ショット目のパルスレーザ
光により照射された領域Kの内周側に隣接して2ショット目のパルスレーザ光により多
結晶化された領域Kが生成される。
次に、図21は3ショット目のパルスレーザ光がa−Si膜上に照射されたときの多結
晶化された領域Kを示すもので、3ショット目のパルスレーザ光の光照射領域は、先の
2ショット目のパルスレーザ光の光照射領域の内周側に隣接したところとなる。ここでも
2ショット目のパルスレーザ光が照射された領域Kの内側に隣接して3ショット目のパ
ルスレーザ光により領域Kが照射される。
これ以降、上記同様に、図19乃至図21に示すパルスレーザ光のa−Si膜上への照
射が繰り返され、a−Si膜が連続して多結晶化される。
なお、ガラス基板1は、XYZチルトステージ20の動作により連続的に移動している
ので、第1乃至第3の実施の形態の場合と同様に順次シリコン膜上の未照射領域が埋めら
れる。
しかも、それを等速で行なうことができるから、ステップアンドリピートタイプの従来
技術の場合と比較して高速処理が可能となる。
このように上記第4実施の形態によれば、複数の4角形パターン51を形成したマスク
50を用いても、上記第1乃至第3の実施の形態と同様な効果を奏することが可能となる
。本実施の形態も他の実施の形態と同様に種々変形可能である。
(5)次に、本発明の第5の実施の形態について図面を参照して説明する。本発明の第5
の実施の形態におけるレーザ加工装置は、上記図1に示すマスク13の構成を変更したも
のである。従って、かかるレーザ加工装置は、上記図1に示すレーザ加工装置を援用して
説明する。
図22はかかるレーザ加工装置に用いるマスク60の構成図である。このマスク60は
、ガラス基板1上のa−Si膜にパルスレーザ光を照射して多結晶化するときの結晶の成
長方向に応じた方向に複数のパターン開口部(以下、ラインパターンと称する)61をX
方向に形成したものである。
具体的にマスク60は、複数のラインパターン61が、当該マスクを複数の領域、例え
ば第1乃至第4のマスク領域M41〜M44に分割したときの各マスク領域M41〜M
の相互間で互いに重なり合わない箇所で、かつこれらラインパターン61の幅及びピッ
チがガラス基板1上に形成されたa−Si膜における光照射領域に熱勾配が生じる値に設
定されている。例えば、これらラインパターン61は、各マスク領域M41〜M44にそ
れぞれ原点Z41〜Z44を設けたとき、これら原点Z41〜Z44からそれぞれ絶対位
置が異なる距離のところの各マスク領域M41〜M44に形成されている。そのうえ、各
マスク領域M41〜M44間は、ピッチMpの等間隔に形成されている。
次に、上記の如く構成された装置の作用について説明する。
エキシマレーザ10は、例えば繰り返し周波数200〜500Hzでパルスレーザ光を
断続的に出力する。このパルスレーザ光は、バリアブルアッテネータ11から照明光学系
12を通って、マスク60に照射され、第1乃至第4のマスク領域M41〜M44に形成
されたラインパターン61を通ってミラー14に至り、このミラー14で反射し、投影レ
ンズ15によりガラス基板1上のa−Si膜上に照射される。
一方、XYZチルトステージ20は、a−Si膜が表面に形成されたガラス基板1をパ
ルスレーザ光の繰り返しに同期した搬送速度で例えばガラス基板1をX方向に連続して移
動し、次にガラス基板1をY方向にラインビームの長さに相当する距離だけ移動し、次に
再びガラス基板1を−X方向に連続して、例えば搬送速度200〜500mm/s程度で
移動させる。
このようにエキシマレーザ10から出力されたパルスレーザ光をマスク60の各ライン
パターン61を通してガラス基板1上のa−Si膜に照射し、かつXYZチルトステージ
20の動作によりガラス基板1を連続して移動させると、ガラス基板1上のa−Si膜は
、上記第1乃至第4の実施の形態の作用と同様に、未光照射領域が順次埋め尽くされ、最
終的にガラス基板1上のa−Si膜の全面が多結晶化される。
このときの多結晶の成長方向は、図23に示すようにガラス基板1(ワーク)の移動方
向に対して垂直方向になる。すなわち、ラインパターン61を通ってa−Si膜上に照射
される光照射領域は、ライン状となるので、当該光照射領域の狭いほうの幅方向の熱勾配
が大きくため、この幅方向(上記ガラス基板1の移動方向に対して垂直方向)に結晶が成
長する。
なお、例えば上記図1に示すマスク13を用いた場合には、このマスク13による光照
射領域の狭いほうの幅方向すなわちガラス基板1の移動方向(X方向)に結晶が成長する

このように上記第5の実施の形態によれば、X方向に複数のラインパターン61が形成
されたマスク60を用い、ガラス基板1を連続してX方向に移動させるので、ガラス基板
1上のa−Si膜は、その全面がX方向(ガラス基板1の移動方向)に多結晶化できる。
従って、当該マスク60又は上記図1に示すマスク13を用いれば、ガラス基板1上に形
成する多結晶化の成長方向を制御できる。
なお、この第5の実施の形態や続く第6の実施の形態も他の実施の形態と種々変形可能で
ある。
(6)次に、本発明の第6の実施の形態について図面を参照して説明する。本発明の第6
の実施の形態におけるレーザ加工装置は、上記図1に示すマスク13の構成を変更したも
のである。従って、かかるレーザ加工装置は、上記図1に示すレーザ加工装置を援用して
説明する。
図24はかかるレーザ加工装置に用いるマスク70の構成図である。このマスク70は
、ガラス基板1上のa−Si膜にパルスレーザ光を照射して多結晶化するときの結晶の成
長方向に応じた方向に複数のパターン開口部(以下、ラインパターンと称する)71を斜
め方向、例えばX方向に対して45°の方向に形成したものである。
具体的にマスク7は、複数のラインパターン7が、当該マスクを複数の領域、例えば第
1乃至第4のマスク領域M51〜M54分割したときの各マスク領域M51〜M54の相
互間で互いに重なり合わない箇所にX方向に対して45°の方向で、かつこれらラインパ
ターン71の幅及びピッチがガラス基板1上に形成されたa−Si膜における光照射領域
に熱勾配が生じる値に設定されている。例えば、これらラインパターン71は、各マスク
領域M51〜M54にそれぞれ原点Z51〜Z54を設けたとき、これら原点Z51〜Z
54からそれぞれ絶対位置が異なる距離のところの各マスク領域M51〜M54に形成さ
れている。そのうえ、各マスク領域M51〜M54間は、ピッチMpの等間隔に形成され
ている。
次に、上記の如く構成された装置の作用について説明する。
エキシマレーザ10は、例えば繰り返し周波数200〜500Hzでパルスレーザ光を
断続的に出力する。このパルスレーザ光は、バリアブルアッテネータ11から照明光学系
12を通って、マスク70に照射され、第1乃至第4のマスク領域M51〜M54に形成
されたラインパターン71を通ってミラー14に至り、このミラー14で反射し、投影レ
ンズ15によりガラス基板1上のa−Si膜上に照射される。
一方、XYZチルトステージ20は、a−Si膜が表面に形成されたガラス基板1をパ
ルスレーザ光の繰り返しに同期した搬送速度で例えばガラス基板1をX方向に連続して移
動し、次にガラス基板1をY方向にラインビームの長さに相当する距離だけ移動し、次に
再びガラス基板1を−X方向に連続して、例えば搬送速度200〜500mm/s程度で
移動させる。
このようにエキシマレーザ10から出力されたパルスレーザ光をマスク70の各ライン
パターン71を通してガラス基板1上のa−Si膜に照射し、かつXYZチルトステージ
20の動作によりガラス基板1を連続して移動させると、ガラス基板1上のa−Si膜は
、上記第1乃至第4の実施の形態の作用と同様に、未光照射領域が順次埋め尽くされ、最
終的にガラス基板1上のa−Si膜の全面が多結晶化される。
このときの多結晶の成長方向は、図25に示すようにX方向に対して45°の方向にな
る。すなわち、ラインパターン71を通ってa−Si膜上に照射される光照射領域は、X
方向に対して45°の方向でライン状となるので、当該光照射領域の狭いほうの幅方向の
熱勾配が大きくため、この幅方向(X方向に対して45°の方向)に結晶が成長する。
このように上記第6の実施の形態によれば、X方向に対して45°の方向に複数のライ
ンパターン71が形成されたマスク70を用い、ガラス基板1を連続してX方向に移動さ
せるので、ガラス基板1上のa−Si膜は、その全面がX方向に対して45°の方向に多
結晶化できる。従って、当該マスク71、上記図22に示すマスク60、又は上記図1に
示すマスク13を用いれば、ガラス基板1上に形成する多結晶化の成長方向を制御できる
。なお、この第6の実施の形態においても上記第5と同様な効果を奏することができるこ
とは言うまでもない。
(7)次に、本発明の第7の実施の形態について図面を参照して説明する。本発明の第7
の実施の形態は、上記第1乃至第6の実施の形態のうちいすれかの実施の形態におけるレ
ーザ加工装置を適用してp−SiTFT液晶ディスプレイを製造する方法を説明するもの
である。
図26は製造過程のTFT液晶ディスプレイの一例を示す構成図である。このTFT液
晶ディスプレイ80は、複数の画素部81と、これら画素部81のそれぞれの周辺に形成
された各画素部81のドライバ82及びケードアレイやD/Aコンバータ等からなる周辺
回路83とからなっている。
このようなTFT液晶ディスプレイ80を製造する場合、当該TFT液晶ディスプレイ
80のガラス基板上にa−Si膜が形成され、このa−Si膜における複数の画素部81
と、ドライバ82及び周辺回路83とに相当する領域に多結晶Si膜が形成される。特に
ドライバ82及び周辺回路83に相当する領域は、例えば直接メモリやCPUを搭載する
ことが予測されるので、その膜質の特質を向上させることが要求されている。
しかるに、複数の画素部81に相当する領域に多結晶Si膜を形成するには、上記第1
乃至第6の実施の形態のうちいすれかの実施の形態におけるレーザ加工装置、例えば第1
の実施の形態を適用し、エキシマレーザ10から繰り返し出力されるパルスレーザ光を図
2に示す複数のラインパターン19が形成されたマスク13に照射し、、このマスク13
のマスクパターンを透過したパルスレーザ光を投影レンズ15などを通して画素部81に
相当するa−Si膜上に照射し、かつXYZチルトステージ20によりガラス基板をパル
スレーザ光の繰り返し周波数に同期した搬送速度で例えばガラス基板1をX方向に連続し
て移動し、次にY方向にラインビームの長さに相当する距離だけ移動し、次に再び−X方
向に連続して移動させる。これにより、画素部81上におけるa−Si膜の未光照射領域
が順次埋め尽くされ、最終的に画素部81上のa−Si膜の全面が多結晶化される。
又、複数のドライバ82及び周辺回路83に相当する領域に多結晶Si膜を形成するに
は、上記第1乃至第6の実施の形態のうちいすれかの実施の形態におけるレーザ加工装置
、例えば第1の実施の形態を適用し、上記同様に、マスク13のマスクパターンを透過し
たパルスレーザ光を投影レンズ15などを通してドライバ82及び周辺回路83に相当す
るa−Si膜上に照射する。なお、パルスレーザ光の光照射領域を投影レンズ15のフィ
ールド83として示している。
これと共に、XYZチルトステージ20によりガラス基板をパルスレーザ光の繰り返し
周波数に同期した搬送速度で、例えばガラス基板1をドライバ82及び周辺回路83の長
手方向に沿った方向、例えばY方向(又はX方向)に連続して移動する。このようにパル
スレーザ光の照射位置を走査することにより最終的にドライバ82及び周辺回路83上の
a−Si膜の全面が多結晶化される。
一方、図27は製造過程の別のTFT液晶ディスプレイの一例を示す構成図である。こ
のTFT液晶ディスプレイ90は、複数の画素部91と、これら画素部91のそれぞれの
周辺に形成された複数のドライバ92及びケードアレイやD/Aコンバータ等からなる周
辺回路93とからなっている。これらドライバ92及び周辺回路93は、そのサイズが投
影レンズ15のフィールド83の領域よりも小さく形成されている。
このようなTFT液晶ディスプレイ90の画素部91に相当する領域に多結晶Si膜を
形成するには、上記第1乃至第6の実施の形態のうちいすれかの実施の形態におけるレー
ザ加工装置、例えば第1の実施の形態を適用し、エキシマレーザ10から繰り返し出力さ
れるパルスレーザ光を図2に示す複数のラインパターン19が形成されたマスク13に照
射し、このマスク13のマスクパターンを透過したパルスレーザ光を投影レンズ15など
を通して画素部91に相当するa−Si膜上に照射し、かつXYZチルトステージ20に
よりガラス基板をパルスレーザ光の繰り返し周波数に同期した搬送速度で例えばガラス基
板1をX方向に連続して移動し、次にY方向にラインビームの長さに相当する距離だけ移
動し、次に再び−X方向に連続して移動させる。これにより、画素部91上におけるa−
Si膜の未光照射領域が順次埋め尽くされ、最終的に画素部91上のa−Si膜の全面が
多結晶化される。
又、複数のドライバ92及び周辺回路93に相当する領域に多結晶Si膜を形成するに
は、上記第1乃至第6の実施の形態のうちいすれかの実施の形態におけるレーザ加工装置
、例えば第1の実施の形態を適用し、上記同様に、マスク13のマスクパターンを透過し
たパルスレーザ光を投影レンズ15などを通してドライバ92及び周辺回路93に相当す
るa−Si膜上に照射する。
これと共に、XYZチルトステージ20によりガラス基板をパルスレーザ光の繰り返し
周波数に同期した搬送速度でドライバ92及び周辺回路93に相当する領域がカバーされ
る距離だけ移動する。これにより、それぞれのドライバ92及び周辺回路93上のa−S
i膜の全面が多結晶化される。
このように上記第7の実施の形態によれば、TFT液晶ディスプレイにおける複数の画
素部81、91と、そのドライバ82、92及び周辺回路83、93に相当する領域を多
結晶化でき、特に例えば直接メモリやCPUを搭載することが予測されるドライバ82、
92及び周辺回路83、93に相当する領域の膜質の特質を向上させることができる。
さらに、図27に示すTFT液晶ディスプレイ90では、ドライバ92及び周辺回路9
3のサイズを投影レンズ15のフィールド83の領域よりも小さく形成したので、パルス
レーザ光を照射するときのオーバラップを小さくでき、多結晶Si膜の性能を向上させる
ことができる。
なお、上記第7の実施の形態では、複数の画素部81、91と、そのドライバ82、9
2及び周辺回路83、93に相当する全領域を多結晶化しているが、これに限らず、例え
ばドライバ82、92及び周辺回路83、93の領域内におけるCPUやメモリなどの半
導体素子を作成する領域のみを多結晶化するようにしてもよい。
(8)次に、本発明の第8の実施の形態について図面を参照して説明する。
図28はステッパ等の露光装置の概略構成図である。レーザ装置100は、被処理体1
01を露光処理するためのレーザ光を出力するものである。このレーザ装置100から出
力されるレーザ光の光路上には、照明光学系102と、ミラー103とが配置され、この
ミラー103の反射光路上にマスク104と、結像レンズ系105とが配置されている。
このうち照明光学系102は、レーザ装置100から出力されたレーザ光を整形及び均一
化するものである。
マスク104は、当該マスク104が一方向に所定距離毎に移動したときのそれぞれ通
過したレーザ光の被処理体101における各照射領域が互いに重ならないように複数のパ
ターン開口部が形成されたもので、これらパターン開口部の幅及びピッチが例えば液晶デ
ィスプレイのガラス基板である被処理体101への露光処理に応じた値に設定されている
。例えば、このマスク104は、上記図2に示すマスク13、上記図8に示すマスク30
、上記図14に示すマスク40、上記図18に示すマスク50、上記図22に示すマスク
60、又は上記図24に示すマスク70が適用できる。
XYZステージ106は、被処理体101を載置し、この被処理体101をXY方向及
びZ方向に移動させるものである。
次に、上記の如く構成された装置の作用をマスク104に上記図2に示すマスク13を
適用した場合について説明する。
例えば、p−SiTFT液晶ディスプレイの製造工程では、ガラス基板上にa−Si膜
の薄膜を形成し、この薄膜上にレジストを塗布して露光処理を行ない、この後、現像、エ
ッチング処理、レジストの除去が行われる。当該第8の実施の形態の露光装置は、かかる
プロセスの露光処理に用いられる。
レーザ装置100から出力された1ショット目のレーザ光は、照明光学系102により
整形及び均一化され、ミラー103で反射し、マスク104に照射される。そして、レー
ザ光は、マスク104のラインパターン19を通過し、投影レンズ系105により液晶デ
ィスプレイのガラス基板である被処理体101上に照射される。
図29は1ショット目のレーザ光によるライン状の露光領域及びそのときの露光強度を
示している。被処理体101には、その表面にレジスト膜が塗布されており、そのレジス
ト露光閾値よりも高い露光強度の露光領域において露光処理が行なわれる。
次に、XYZステージ106は、被処理体101をマスク104のラインパターン19
のピッチの半分に相当する距離だけ移動させる。この移動方向は、マスク104のライン
パターン19の長手方向に対して垂直方向である。
次に、レーザ装置100から2ショット目のレーザ光が出力されると、このレーザ光は
、照明光学系102により整形及び均一化され、ミラー103で反射し、マスク104の
ラインパターン19を通過し、投影レンズ系105により液晶ディスプレイのガラス基板
である被処理体101上に照射される。
図30は2ショット目のレーザ光によるライン状の露光領域及びそのときの露光強度を
示している。被処理体101には、レジスト露光閾値よりも高い露光強度の露光領域にお
いて露光処理が行なわれる。これら露光領域は、1回目の露光処理の各露光領域の間に行
われる。
この結果、被処理体101上のレジストは、2回の露光処理により図31に示すような
ライン状のパターンが転写される。
ところで、マスクに形成された複数のラインパターンによりレジスト露光処理を行なっ
た場合、これらラインパターンの間隔が狭くなると、投影レンズ系105による解像限界
付近によってラインパターンを分解できなくなり、図32に示すように露光強度が連続し
てレジスト露光閾値よりも高くなってしまい、ラインパターンの露光領域を呈しなくなる
。このため、被処理体101上のレジストは、広いパターンで露光されてしまう。
これに対して本発明の第8の実施の形態であれば、ラインパターンの露光領域が狭くな
っても、これら露光領域を分解して露光処理でき、今まで不可能であったライン状のパタ
ーンを精密かつ高分解能で転写できる。例えば、各照射領域が互いに完全に重ならないの
ではなく、一部において重複部分を有するように(すなわち、各照射領域が互いに重なら
ない領域を有するように)マスクを形成し、レーザ加工を施し、露光を行なってもよい。
この場合でも本発明の効果を得ることができる。
なお、本発明は、上記第1乃至第8の実施の形態に限定されるものでなく、実施段階で
はその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。
さらに、上記実施形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示されている複数の
構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出できる。例えば、実施形態に
示されている全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする
課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合
には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出できる。
本発明に係わるレーザ加工装置の第1の実施の形態を示す構成図。 本発明に係わるレーザ加工装置の第1の実施の形態におけるマスクの構成図。 本発明に係わるレーザ加工装置の第1の実施の形態における1ショット目の照射領域を示す図。 本発明に係わるレーザ加工装置の第1の実施の形態における2ショット目の照射領域を示す図。 本発明に係わるレーザ加工装置の第1の実施の形態における3ショット目の照射領域を示す図。 本発明に係わるレーザ加工装置の第1の実施の形態における4ショット目の照射領域を示す図。 本発明に係わるレーザ加工装置の第1の実施の形態における5ショット目の照射領域を示す図。 本発明に係わるレーザ加工装置の第2の実施の形態におけるマスクの構成図。 本発明に係わるレーザ加工装置の第2の実施の形態における1ショット目の照射領域を示す図。 本発明に係わるレーザ加工装置の第2の実施の形態における2ショット目の照射領域を示す図。 本発明に係わるレーザ加工装置の第2の実施の形態における3ショット目の照射領域を示す図。 本発明に係わるレーザ加工装置の第2の実施の形態における4ショット目の照射領域を示す図。 本発明に係わるレーザ加工装置の第2の実施の形態における5ショット目の照射領域を示す図。 本発明に係わるレーザ加工装置の第3の実施の形態におけるマスクの構成図。 本発明に係わるレーザ加工装置の第3の実施の形態における1ショット目の照射領域を示す図。 本発明に係わるレーザ加工装置の第3の実施の形態における2ショット目の照射領域を示す図。 本発明に係わるレーザ加工装置の第3の実施の形態における3ショット目の照射領域を示す図。 本発明に係わるレーザ加工装置の第4の実施の形態におけるマスクの構成図。 本発明に係わるレーザ加工装置の第4の実施の形態における1ショット目の照射領域を示す図。 本発明に係わるレーザ加工装置の第4の実施の形態における2ショット目の照射領域を示す図。 本発明に係わるレーザ加工装置の第4の実施の形態における3ショット目の照射領域を示す図。 本発明に係わるレーザ加工装置の第5の実施の形態におけるマスクの構成図。 本発明に係わるレーザ加工装置の第5の実施の形態におけるマスクを用いたときの多結晶の成長方向を示す図。 本発明に係わるレーザ加工装置の第6の実施の形態におけるマスクの構成図。 本発明に係わるレーザ加工装置の第6の実施の形態におけるマスクを用いたときの多結晶の成長方向を示す図。 本発明に係わるレーザ加工装置を適用したTFT液晶ディスプレイの製造方法である第7の実施の形態を説明するための図。 本発明に係わるレーザ加工装置を適用した別のTFT液晶ディスプレイの製造方法である第7の実施の形態を説明するための図。 本発明に係わる露光装置の第8の実施の形態を示す構成図。 本発明に係わる露光装置の第8の実施の形態における1回目の露光処理を示す摸式図。 本発明に係わる露光装置の第8の実施の形態における2回目の露光処理を示す摸式図。 本発明に係わる露光装置の第8の実施の形態における転写結果を示す模式図。 従来の露光装置による転写作用を示す模式図。 従来のSi薄膜を多結晶Si膜にする方法を示す模式図。 従来の繰り返しパターンのピッチを狭くしてSi薄膜を多結晶Si膜にする方法を示す模式図。 従来の繰り返しパターンのピッチをさらに狭くしてSi薄膜を多結晶Si膜にする方法を示す模式図。 従来のレーザ光のビーム幅と微結晶生成との関係を示す模式図。
符号の説明
1:ガラス基板、
10:エキシマレーザ
11:バリアブルアッテネータ
12:照明光学系
13:マスク
14:ミラー
15:投影レンズ
16:コリメートレンズ
17:アレイレンズ群
18:フィールドレンズ
19:パターン開口部(ラインパターン)
20:XYZチルトステージ
21:フォーカス変位計
30:マスク
31:パターン開口部(4角形パターン)
40:マスク
41:パターン開口部(点状パターン)
42:パターン開口部(4角形リングパターン)
60:マスク
61:パターン開口部(ラインパターン)
70:マスク
71:パターン開口部(ラインパターン)
80,90:TFT液晶ディスプレイ
81,91:画素部
82,92:ドライバ
83,93:周辺回路
100:レーザ装置
101:被処理体
102:照明光学系
103:ミラー
104:マスク
105:結像レンズ系
106:XYZステージ

Claims (1)

  1. 被処理体に対してマスクを通してレーザ光を照射してこの照射領域内を露光処理する露
    光装置において、
    前記レーザ光を出力するレーザ装置と、
    一方向に所定距離毎に移動したときのそれぞれ通過した前記レーザ光の前記被処理体に
    おける前記各照射領域が互いに重ならない領域を有するように複数のパターン開口部が形
    成され、かつこれらパターン開口部の幅及びピッチが前記被処理体への露光処理に応じた
    値に設定されたマスクと、
    前記レーザ装置から出力された前記レーザ光を整形及び均一化して前記マスクを通して
    前記被処理体に照射するための照明光学系と、
    前記マスクと前記被処理体とを相対的に連続して移動させる移動手段と、
    を具備したことを特徴とする露光装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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