JP2007219439A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】転写部と定着手段との間の距離が短く設定された小型の画像形成装置であっても、個々の装置毎に定着手段の搬送速度等を個別に調整することなく、紙しわや像歪み、像伸び等のディフェクトが発生するのを確実に防止することが可能な画像形成装置を提供することを課題とする。
【解決手段】像担持体又は中間転写体の回転速度であるプロセススピードと、定着手段の定着スピードとの比が、所定の値を維持するように、プロセススピード又は定着スピードの少なくとも一方を制御する速度制御手段を備えるように構成して課題を解決した。
【選択図】図1

Description

この発明は、電子写真方式等を採用した複写機やプリンター等の画像形成装置に関し、特に記録媒体上にトナー像を転写する転写部と、未定着トナー像を記録媒体上に定着する定着手段との距離が、最小サイズの記録媒体の長さよりも短く設定された画像形成装置であって、普通紙や厚紙等の記録媒体に対して、紙しわや像縮み、あるいは像伸び等の欠陥が発生するのを防止することが可能な画像形成装置に関するものである。
特開2005−31371号公報
従来、この種の電子写真方式等を採用した複写機やプリンター等の画像形成装置としては、例えば、単一の感光体ドラムを備え、当該単一の感光体ドラム上にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)等の各色に対応した画像露光を順次施すことによって、当該感光体ドラムの表面にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)等の各色に対応した画像の静電潜像を形成するとともに、上記感光体ドラムの表面に順次形成されるイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)等の各色に対応した画像の静電潜像を、対応する色の現像器によって順次現像することでトナー像を形成し、当該感光体ドラム上に順次形成されるイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)のトナー像を、中間転写ベルト上に多重に一次転写した後、当該中間転写ベルトから記録用紙上に一括して二次転写し、定着器によって定着することにより、フルカラーの画像を形成するように構成した、所謂“4サイクル方式" の画像形成装置が種々提案されており、実際に製品化されている。
かかる画像形成装置においては、装置の小型化を達成するために、中間転写ベルト上からトナー像を記録用紙上に二次転写する転写部と、未定着トナー像を記録用紙上に定着する定着器との距離が短く設定されており、当該転写部と定着器との距離が、最小サイズの記録用紙の長さよりも短く構成されているものがある。
このように構成された画像形成装置では、転写部において、中間転写ベルト上からトナー像が転写された記録用紙の先端部が、定着器に進入すると、転写部と定着器との距離が、最小サイズの記録用紙の長さよりも短く設定されているため、記録用紙が転写部と定着器の双方にまたがった状態となる。
ところで、上記定着器は、加熱ロールの表面に加圧ロールや加圧ベルト等の加圧部材が圧接して構成されているため、記録用紙に対するニップ圧力及び搬送力が転写部に比べて高く、定着器が転写中の記録用紙を引っ張ることがないように、定着器の用紙搬送スピードは、転写部のスピード、つまりプロセススピードよりも用紙の種類に応じて1%〜0.2%程度遅く設定されている。
しかしながら、上記定着器の用紙搬送スピードには、必然的に±0.3%程度の速度公差があるため、当該定着器によって転写中の記録用紙が引っ張られたり、逆に記録用紙の搬送が滞ってしまい、紙しわや像縮み、あるいは像伸び等の欠陥が発生するという問題点を有していた。
そこで、かかる問題点を解決し得る技術としては、特開2005−31371号公報等に開示された技術が既に提案されている。
この特開2005−31371号公報に係る画像形成装置は、各々が異なる色の現像剤をそれぞれ収容した複数の現像装置と、
円筒状に形成され、外周面の任意の位置が一定の速度で移動されるとともに、前記複数の現像装置のそれぞれにより現像される静電像を上記外周面で保持する感光体と、
ベルト状に形成され、ベルト面の任意の位置が前記感光体の上記外周面と略等速度で移動されるとともに、前記感光体の上記外周面に形成された上記静電像が前記複数の現像装置により現像された複数の現像剤像を積層状態で保持する中間転写体と、
前記中間転写体に保持されている上記複数の現像剤像を被転写媒体に転写する転写装置と、
円筒状に形成され、外周面の任意の位置が前記感光体の上記外周面と略等速度で移動されるとともに、前記転写装置により上記被転写媒体に転写された上記積層状態の複数の現像剤像を上記外周面で加熱しながら上記被転写媒体に定着する定着装置と、
前記感光体の上記外周面が移動される速度、前記中間転写体の上記ベルト面が移動される速度および前記定着装置の上記外周面が移動される速度のそれぞれを、前記定着装置により上記被転写媒体に上記積層状態の複数の現像剤像を定着する際に、上記複数の現像剤像の積層条件または上記被転写媒体の厚さもしくは材質に応じて、独立に制御可能な速度制御装置と、
前記中間転写体が前記感光体と接触される位置よりも前記中間転写体の上記ベルト面が移動される方向の下流側に設けられ、上記被転写媒体を前記転写装置に給送するタイミングを検出可能な第1のセンサと、
前記中間転写体が前記感光体と接触される位置よりも前記中間転写体の上記ベルト面が移動される方向の上流側に設けられ、前記感光体に上記静電像を形成するタイミングを検出可能な第2のセンサと、
前記第2のセンサによる検出結果に基づいて前記感光体に形成された上記静電像が現像されて得られる現像剤像が前記中間転写体上で所定回数積層された状態の後端が前記転写位置を通過されてから最初に上記所定回数積層された状態の先端が前記第1のセンサにより検出された時点で、上記被転写媒体を前記転写位置に向けて給送する媒体搬送装置と、
を有するように構成したものである。
しかしながら、上記従来技術の場合には、次のような問題点を有している。すなわち、上記特開2005−31371号公報に係る画像形成装置の場合には、感光体の外周面が移動される速度、中間転写体のベルト面が移動される速度、および定着装置の外周面が移動される速度のそれぞれを、複数の現像剤像の積層条件または被転写媒体の厚さもしくは材質に応じて、独立に制御可能な速度制御装置を備えるように構成したものであるが、これら中間転写体や定着装置の速度を制御する際に、中間転写体に対する定着装置の速度比は、変更しないのが一般的である。
そのため、上記中間転写ベルトの転写部と定着装置との距離が長い装置では、問題がないが、転写部と定着装置間の距離が100mm以下のような小型の画像形成装置の場合には、紙しわや像歪み等のディフェクトが発生しやすいという問題点を有していた。
更に説明すると、具体的には、例えば、定着装置の被転写媒体の搬送速度に、速度公差によってばらつきがあり、転写部と定着装置間の距離が100mm以下のような小型の画像形成装置の場合には、転写部と定着装置との被転写媒体の搬送速度のばらつきによって、普通紙では紙しわが起こり易いという問題点を有していた。
かかる問題点を解決するためには、転写部と定着装置との速度差を、大型の画像形成装置に比較して大きく設定するように構成することが考えられる。
しかし、上記の如く、転写部と定着装置間の距離が100mm以下のような小型の画像形成装置において、転写部と定着装置との速度差を、大型の画像形成装置に比較して大きく設定すると、コート紙等の厚紙に画像を形成する際に、定着装置の被転写媒体の搬送速度が遅くなり、画像の倍率が縮んで悪化したり、“スミア" と呼ばれる局所的な像ひずみが発生するという新たな問題点を有していた。
また、転写部と定着装置との間の被転写媒体の搬送速度は、被転写媒体の厚さもしくは材質や、複数の現像剤像の積層条件以外に、定着装置として加熱ロールと加圧ベルト戸からなる装置を用いた場合など、加圧ベルトの内面に塗布されるオイルの劣化度合いなど、種々の要因によって変動するため、本来は、画像形成装置毎に個々に調整することが望ましいが、現実問題として、個々の画像形成装置毎に調整することができないという問題点を有していた。
そこで、この発明は、上記従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、転写部と定着手段との間の距離が短く設定された小型の画像形成装置であっても、個々の装置毎に定着手段の搬送速度等を個別に調整することなく、紙しわや像歪み、像伸び等のディフェクトが発生するのを確実に防止することが可能な画像形成装置を提供することにある。
すなわち、請求項1に記載された発明は、像担持体又は中間転写体上に形成されたトナー像を、転写位置において記録媒体上に転写した後、未定着トナー像が転写された記録媒体を定着手段によって定着することにより、画像を形成する装置であって、前記転写位置と定着手段との距離が、記録媒体の搬送方向に沿った長さよりも短く設定された画像形成装置において、
前記像担持体又は中間転写体の回転速度であるプロセススピードと、前記定着手段の定着スピードとの比が、所定の値を維持するように、プロセススピード又は定着スピードの少なくとも一方を制御する速度制御手段を備えたことを特徴とする画像形成装置である。
また、請求項2に記載された発明は、前記プロセススピードは、前記記録媒体の種類に応じて、複数の異なった速度に設定されており、前記速度制御手段は、前記プロセススピードが遅く設定された記録媒体ほど、前記像担持体又は中間転写体の回転速度であるプロセススピードと、前記定着手段の定着スピードとの比の値が大きくなるように制御することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置である。
さらに、請求項3に記載された発明は、前記プロセススピードは、前記記録媒体の坪量に応じて、複数の異なった速度に設定されており、前記速度制御手段は、前記坪量が大きい記録媒体ほど、前記像担持体又は中間転写体の回転速度であるプロセススピードと、前記定着手段の定着スピードとの比の値が大きくなるように制御することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置である。
又、請求項4に記載された発明は、前記プロセススピードと前記定着スピードとの比に起因して、前記転写位置と定着手段との間において前記記録媒体が形成するループの量に応じて動作する記録媒体検知手段を備え、当該記録媒体検知手段の出力に応じて、前記速度制御手段によってプロセススピード又は定着スピードの少なくとも一方をリアルタイムで制御することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載の画像形成装置である。
更に、請求項5に記載された発明は、前記速度制御手段は、前記転写位置と定着手段との間において前記記録媒体が形成するループ量に応じて、定着スピードを制御することを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置である。
また、請求項6に記載された発明は、前記記録媒体検知手段は、前記記録媒体のジャム検知手段を兼ねていることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置である。
さらに、請求項7に記載された発明は、前記記録媒体検知手段は、前記記録媒体の先端及び後端を検知する検知手段を兼ねていることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置である。
この発明によれば、転写部と定着手段との間の距離が短く設定された小型の画像形成装置であっても、個々の装置毎に定着手段の搬送速度等を個別に調整することなく、紙しわや像歪み、像伸び等のディフェクトが発生するのを確実に防止することが可能な画像形成装置を提供することができる。
以下に、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
実施の形態1
図2はこの発明の実施の形態1に係る画像形成装置としての“4サイクル" 方式のカラー複合機を示す構成図である。なお、このカラー複合機は、複写機やプリンター、あるいはファクシミリとしての機能を兼ね備えている。
このカラー複合機は、図2に示すように、その複合機本体1の上部に画像読取装置としてのスキャナー2を備えているとともに、図示しないネットワークを介して図示しないパーソナルコンピュータ等と接続されている。また、上記カラー複合機は、その複合機本体1の右側面に、当該カラー複合機で画像が形成された用紙に対して、穿孔処理や綴じ処理等の後処理を行う後処理装置3が装着されている。
そして、上記カラー複合機は、スキャナー2で読み取った文書の画像を複写したり、パーソナルコンピュータから送られてきた画像データに基づいてプリントしたり、電話回線を介して画像データを送受信するファクシミリとして機能するようになっている。
図2において、1はカラー複合機の本体を示すものであり、このカラー複合機本体1の上部には、図示しない原稿を一枚ずつ分離した状態で自動的に搬送する自動原稿搬送装置(ADF)4と、当該自動原稿搬送装置4によって搬送される原稿の画像を読み取るスキャナー2が配設されている。なお、上記自動原稿搬送装置4は、プラテンカバーとしても機能するようになっている。上記スキャナー2は、図示しないプラテンガラス上に載置された原稿を光源5によって照明し、原稿からの反射光像を、フルレートミラー6及びハーフレートミラー7、8及び結像レンズ9からなる縮小光学系11を介してCCD等からなる画像読取素子10上に走査露光して、この画像読取素子10によって原稿の色材反射光像を所定のドット密度(例えば、16ドット/mm)で読み取るようになっている。
上記スキャナー2によって読み取られた原稿の反射光像は、例えば、赤(R)、緑 (G)、青(B)(各8bit)の3色の反射率データとして画像処理装置12(IPS)に送られ、この画像処理装置12では、原稿の画像データに対して、必要に応じて、シェーデイング補正、位置ズレ補正、明度/色空間変換、ガンマ補正、枠消し、色/移動編集等の処理を含め、後述するように所定の画像処理が施される。また、この画像処理装置12は、図示しないパーソナルコンピュータ等から送られてくる画像データに対しても、所定の画像処理を行なうようになっている。
そして、上記画像処理装置12で所定の画像処理が施された画像データは、同じく画像処理装置12によって、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)(各8ビット)の4色の画像データに変換され、画像露光装置としてのROS(Raster Output Scanner)13に送られ、この画像露光装置としてのROS13では、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)(各8ビット)の4色の画像データに応じてレーザービームLBによる画像露光が順次行われる。なお、カラー複合機では、カラー画像に限らず、白黒の画像のみを形成しても勿論良い。
ところで、上記カラー複合機本体1の内部には、中央よりもやや左側の位置に、像担持体としての感光体ドラム14が矢印方向に沿って回転可能に配設されている。この感光体ドラム14としては、例えば、表面にOPC等の感光体層が被覆された導電性円筒体からなるものが用いられ、図示しない駆動手段により、矢印方向に沿って所定のプロセススピードで回転駆動される。
このカラー複合機は、例えば、プロセススピードが約160mm/secと、同様の機種においては、比較的高く設定されており、生産性の高いものとなっている。なお、上記カラー複合機のプロセススピードは、例えば、白黒モードの場合には、160mm/secよりも速く設定しても勿論良い。
上記感光体ドラム14の表面は、当該感光体ドラム14の真下近傍に配置された帯電手段としての帯電ロール15によって所定の電位に帯電された後、感光体ドラム14の斜め下方の離れた位置に配置された画像露光装置としてのROS13(Raster Output Scanner)によって、レーザービームLBによる画像露光が施され、画像情報に応じた静電潜像が形成される。上記ROS13では、例えば、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色に対応した画像データに基づいた画像露光が順次行なわれる。上記感光体ドラム13上に形成された静電潜像は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の現像器16Y、16M、16C、16Kを周方向に沿って配置した回転式の現像装置16によって現像され、対応する色のトナー像となる。
上記回転式の現像装置16には、図2及び図3に示すように、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4つの現像器16Y、16M、16C、16Kが、回転軸を中心にして回転する回転フレームの周方向に沿って所定の角度を成すように装着されている。また、上記イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4つの現像器16Y、16M、16C、16Kは、前記回転フレームの回転位置を、当該回転フレームに設けられたスリット(図示せず)の位置によって検出して制御することにより、各現像器16Y、16M、16C、16Kの開口部に設けられた現像ロール17を、感光体ドラム14と対向する現像位置に停止させ、感光体ドラム14上に形成された静電潜像を対応する色のトナーによって現像するように構成されている。
さらに、上記イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各現像器16Y、16M、16C、16Kには、当該各現像器16Y、16M、16C、16Kに隣接するように、トナーカートリッジ18Y、18M、18C、18Kが装着されており、当該トナーカートリッジ18Y、18M、18C、18Kから対応する色のトナーを各現像器16Y、16M、16C、16Kに所定のタイミングで供給することによって、各現像器16Y、16M、16C、16K内のトナー濃度を調整することが可能となっている。
この実施の形態では、図2及び図3に示すように、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4つのトナーカートリッジ18Y、18M、18C、18Kのうち、トナーの消費量が最も多い黒(K)色のトナーカートリッジ18Kが、他の色のトナーカートリッジ18Y、18M、18Cに比べて大きく形成されており、当該黒(K)色のトナーカートリッジ18Kには、多くの量のトナーを収容することができるように構成されている。
上記感光体ドラム14の表面には、形成する画像の色に応じて、帯電・露光・現像の各工程が、所定回数だけ繰り返される。上記回転式の現像装置16は、対応する色の現像器16Y、16M、16C、16Kの現像ロール17が、感光体ドラム14と対向する現像位置に移動する。例えば、フルカラーの画像を形成する場合、感光体ドラム14の表面には、帯電・露光・現像の各工程が、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色に対応して4回繰り返され、当該感光体ドラム14の表面には、イエロー (Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色に対応したトナー像が順次形成される。
また、モノクロの画像を形成する場合には、感光体ドラム14の表面に、帯電・露光・現像の各工程が、黒(K)色に対応して1回だけ行われ、当該感光体ドラム14の表面には、黒(K)色に対応したトナー像のみが形成される。
上記感光体ドラム14上に順次形成されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン (C)、黒(K)の各色のトナー像は、感光体ドラム14の外周に中間転写体としての中間転写ベルト19が当接した一次転写位置において、当該中間転写ベルト19上に互いに重ね合わされた状態で、一次転写ロール20によって一次転写される。なお、モノクロの画像を形成する場合には、感光体ドラム14の表面に、黒(K)色のトナー像が一次転写ロール20によって1回のみ一次転写される。
上記中間転写ベルト19上に多重に転写されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)のトナー像は、二次転写ロール21によって、所定のタイミングで給紙される記録媒体としての記録用紙22上に二次転写位置において一括して二次転写される。
上記記録用紙22は、カラー複合機本体1の下部に複数段配設された給紙トレイ23、24、25のいずれかから所定サイズ及び所望の材質のものが、ナジャーロール26、フィードロール27及びリタードロール28によって一枚ずつ分離された状態で、搬送ロール29を備えた用紙搬送路30を介して給紙される。そして、上記給紙トレイ23、24、25のいずれかから給紙された記録用紙22は、レジストロール31で一旦停止され、中間転写ベルト19上の画像と同期して、当該レジストロール31によって中間転写ベルト19の二次転写位置へと搬送される。なお、上記中間転写ベルト19から記録用紙22上にトナー像を二次転写する際に、当該中間転写ベルト19上には、現像剤としてのトナーや、トナーの外添剤等が付着して残留する場合がある。
上記中間転写ベルト19は、図2及び図3に示すように、複数のロールによって張架されているとともに、感光体ドラム14の表面に一次転写位置で当接されており、所定のプロセススピード(約160mm/sec)で回転駆動するように構成されている。中間転写ベルト19は、例えば、ポリイミド樹脂等の合成樹脂によって無端ベルト状に形成されている。この中間転写ベルト19は、ドライブロール32と、感光体ドラム14上に形成されたトナー像を中間転写ベルト19上に転写する一次転写ロール20と、センサーロール33と、張力調整ロール34と、二次転写ロール21に中間転写ベルト19を介して当接するバックアップロール35とによって、所定の張力で張架されている。
また、上記中間転写ベルト19は、上記の如く、複数のロール20、32〜35によって張架されているが、この実施の形態では、カラー複合機本体1の小型化を図るため、中間転写ベルト19が張架される断面形状が、偏平な細長い略二等辺三角形状となるように構成されている。
さらに、上記中間転写ベルト19のセンサーロール33と対向する位置には、中間転写ベルト6上に形成された濃度検出用パターンとしてトナーのテストパッチの濃度を検出する反射型フォトセンサからなる濃度検出手段としての自動濃度検出(ADC)センサ36が配設されている。
そして、上記各色のトナー像が転写された記録用紙22は、図2及び図3に示すように、定着手段としての定着器37によって熱及び圧力で定着処理を受けた後、搬送ロール40によって、画像形成面を下にして第1の排出トレイとしてのフェイスダウントレイ41に排出するための第1の用紙搬送路42を介して、当該第1の用紙搬送路42の出口に設けられた排出ロール43によって、複合機本体1の上部に設けられたフェイスダウントレイ41上に排出される。
ところで、上記定着手段としての定着器37は、内部に加熱源を備えた加熱ロール38と、加圧ベルト(又は加圧ロール)39とを圧接させ、これら加熱ロール38と加圧ベルト39との間に形成されるニップ部に、未定着トナー像を担持した記録用紙22を通過させることにより、加熱及び加圧して定着するように構成されている。
上記加熱ロール38は、ステッピングモーター等からなる定着モーター62によって、所定の速度で回転駆動されるように構成されている。また、上記加熱ロール38は、定着モーター62の駆動速度を変更することによって、0.1%単位で定着スピードを制御することが可能となっている。
また、上記の如く画像が形成された記録用紙22を、画像形成面を上にして排出する場合には、図2に示すように、画像形成面を上にして第2の排出トレイとしてのフェイスアップトレイ44に排出するための第2の用紙搬送路45を介して、当該第2の用紙搬送路45の出口に設けられた排出ロール46によって、複合機本体1の側部(図中、左側面)に設けられるフェイスアップトレイ44上に排出される。
なお、上記カラー複合機本体1の右側面には、上述したように後処理装置3が装着されており、カラー複合機によって画像が形成された記録用紙22に対して、穿孔処理や綴じ処理等の後処理を施す場合には、定着器37によってトナー像が定着された記録用紙22を、排出ロール47によって排出するとともに、フェイスダウントレイ41を構成する搬送ユニット48の内部に設けられた用紙搬送路49を介して、後処理装置3へと搬送し、当該後処理装置3によって後処理を施すように構成されている。
また、上記カラー複合機において、フルカラー等の両面コピーをとる場合には、図2に示すように、片面に画像が定着された記録用紙22を、排出ロール43等によってフェイスダウントレイ41上にそのまま排出せずに、切替ゲートによって搬送方向を切り替え、排出ロール47へと導くとともに、排出ロール47によって記録用紙22の後端を挟持している間に、排出ロール47を一旦停止させた後に逆転して、当該排出ロール47によって両面用の用紙搬送路50へと搬送する。そして、この両面用の用紙搬送路50では、当該搬送路50に沿って設けられた搬送ローラ51により、記録用紙22の表裏が反転された状態で、再度レジストロール31へと搬送され、今度は、当該記録用紙22の裏面に画像が転写・定着された後、第1の用紙搬送路42又は第2の用紙搬送路45を介して、フェイスダウントレイ41又はフェイスアップトレイ44のいずれかに排出される。
図2中、52は所望の記録用紙22を給紙する手差しトレイを、53は感光体ドラム14の表面をクリーニングするクリーニング装置を、54は中間転写ベルト19の表面をクリーニングするクリーニング装置を、55はクリーニング装置54で除去されたトナーを回収する回収ボックスをそれぞれ示している。
なお、上記クリーニング装置54は、最終色のトナー像が通過するまで、中間転写ベルト19の表面から離間しており、当該最終色のトナー像が通過した後に、中間転写ベルト19の表面に当接するように構成されている。
ところで、この実施の形態では、像担持体又は中間転写体上に形成されたトナー像を、転写位置において記録媒体上に転写した後、未定着トナー像が転写された記録媒体を定着手段によって定着することにより、画像を形成する装置であって、前記転写位置と定着手段との距離が、記録媒体の搬送方向に沿った長さよりも短く設定された画像形成装置において、前記像担持体又は中間転写体の回転速度であるプロセススピードと、前記定着手段の定着スピードとの比が、所定の値を維持するように、プロセススピード又は定着スピードの少なくとも一方を制御する速度制御手段を備えるように構成されている。
また、この実施の形態では、前記プロセススピードは、前記記録媒体の種類に応じて、複数の異なった速度に設定されており、前記速度制御手段は、前記プロセススピードが遅く設定された記録媒体ほど、前記像担持体又は中間転写体の回転速度であるプロセススピードと、前記定着手段の定着スピードとの比の値が大きくなるように制御するように構成されている。
さらに、この実施の形態では、前記プロセススピードは、前記記録媒体の坪量に応じて、複数の異なった速度に設定されており、前記速度制御手段は、前記坪量が大きい記録媒体ほど、前記像担持体又は中間転写体の回転速度であるプロセススピードと、前記定着手段の定着スピードとの比の値が大きくなるように制御するように構成されている。
又、この実施の形態では、前記プロセススピードと前記定着スピードとの比に起因して、前記転写位置と定着手段との間において前記記録媒体が形成するループの量に応じて動作する記録媒体検知手段を備え、当該記録媒体検知手段の出力に応じて、前記速度制御手段によってプロセススピード又は定着スピードの少なくとも一方をリアルタイムで制御するように構成されている。
すなわち、この実施の形態では、図2及び図3に示すように、中間転写ベルト19上に感光体ドラム14からイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナー像を多重に転写した後、当該中間転写ベルト19上に転写されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナー像を、二次転写ロール21によって記録用紙22上に一括して二次転写し、未定着トナー像が転写された記録用紙22を定着器37へと搬送して、加熱ロール38及び加圧ベルト39によって定着処理を施すことにより、フルカラーの画像を形成するように構成されている。
上記カラー複合機は、図2及び図3に示すように、カラー複合機本体1が小型化されており、中間転写ベルト19の二次転写位置と定着器37との距離が、当該カラー複合機で画像が形成可能な最小サイズの記録用紙22である例えばB5サイズの用紙(LEF)よりも短い100mm以下の、75mm程度に設定されている。
そのため、上記カラー複合機では、図1に示すように、中間転写ベルト19の二次転写位置で、当該中間転写ベルト19上からトナー像が二次転写された記録用紙22が、用紙搬送補助部材としての平板状の用紙搬送ガイド63、64に沿って定着器37へ搬送されるように構成されている。上記用紙搬送ガイドは、中間転写ベルト19の二次転写位置における記録用紙22の搬送方向に沿って配設された第1の用紙搬送ガイド63と、当該第1の用紙搬送ガイド63と所定の角度を成すように配設された第2の用紙搬送ガイド64とから構成されている。
そして、上記二次転写位置において中間転写ベルト19上からトナー像が転写された記録用紙22は、図1に示すように、第1の用紙搬送ガイド63に沿って搬送された後、第2の用紙搬送ガイド64に沿って搬送方向が変更されて、定着器37のニップ部Nへと導入される。
また、この実施の形態では、第1の用紙搬送ガイド63の途中に、記録用紙22を検知する記録媒体検知手段としての接触型の用紙検知センサー65が配設されている。この用紙検知センサー65は、記録用紙22の通過によって作動するアクチュエータ66と、当該アクチュエータ66によってON/OFF動作する光学センサー67とから構成されている。上記アクチュエータ66は、記録用紙22と接触して動作する細長い棒状に形成された接触子68と、当該接触子68の基端部に一体的に設けられた扇形状の検知部69とを備えており、支点70を中心にして回動自在に取り付けられている。上記アクチュエータ66の検知部69には、矩形状の開口部71が設けられており、記録用紙22の移動に伴ってアクチュエータ66が回動することによって、図4(a)(b)に示すように、発光素子72と受光素子73とを備えた透過型の光学センサー67を遮ったり、開口部71を介して、又はアクチュエータ66の検知部69が光学センサー67から外れるように回動することによって、図4(a)(b)に示すように、発光素子72からの光を通過させることによって、当該光学センサー67をON/OFF動作させるようになっている。
上記中間転写ベルト19は、図3に示すように、感光体ドラム14と同じ又は異なる駆動モーター74の駆動力によってドライブロール32を介して回転駆動されており、当該中間転写ベルト19の回転速度、つまりプロセススピードは、感光体ドラム14の回転速度と等しい160mm/secに設定されている。上記プロセススピードは、記録用紙22の種類に応じて異なった複数の値に設定されており、記録用紙22が普通紙(坪量が105gms以下)の場合には、160mm/secに設定されているとともに、記録用紙22が厚紙1、2(坪量が106gms以上)の場合には、160mm/secの1/2の80mm/secに設定されている。これらの速度は、一例であり、他の値に設定しても良いことは勿論である。
また、上記定着器37の定着スピードV2は、基本的に、中間転写ベルト19の回転速度、つまりプロセススピードV1よりも遅い、当該プロセススピードに対して所定の速度比(V2/V1)<1となるように設定されている。この定着器37は、記録用紙22が普通紙(坪量が105gms以下)の場合、プロセススピードとの速度比(V2/V1)が、例えば1.2%だけ遅い速度(V2=V1−V1×0.012=V1×0.988)に設定されており、記録用紙22が厚紙1(坪量が106gms以上、かつ169gms以下)の場合には、プロセススピードとの速度比が、例えば0.7%だけ遅い速度(V2=V1−V1×0.007=V1×0.993)に設定されている。さらに、記録用紙22がもっと厚い厚紙2(坪量が170gms以上)の場合には、プロセススピードとの速度比が、例えば0.2%だけ遅い速度(V2=V1−V1×0.002=V1×0.998)に設定されている。したがって、厚紙2の場合は、プロセススピードとの速度比の値(V2/V1)が、0.998と最も大きく設定されている。
なお、プロセススピードV1は、厚紙1及び厚紙2の場合、80mm/secに設定されており、厚紙2の場合の定着スピードV2(V1−V1×0.002=V1×0.998)は、厚紙1の場合の定着スピードV2(V1−V1×0.007=V1×0.993)よりも速く設定されている。
そのため、上記中間転写ベルト19の二次転写位置において、トナー像が転写された記録用紙22は、図1に示すように、第1及び第2の用紙搬送ガイド63、64に沿って搬送され、定着器37のニップ部Nにニップされた後は、当該定着器37の用紙搬送スピードV2が中間転写ベルト19の速度V1よりも遅く設定されているため、中間転写ベルト19の二次転写部と定着器37との間で、撓んだ状態で下向きに凸となるようなループLを形成するようになっている。
上記中間転写ベルト19の二次転写部と定着器37との間を通過する記録用紙22の姿勢、つまりループLの量は、中間転写ベルト19と定着器37との速度比と、記録用紙22の厚さや材質等に起因した剛性によって種々変化する。
なお、上記用紙検知センサー65は、記録媒体22のジャム検知手段を兼ねているとともに、記録媒体22の先端及び後端を検知する検知手段を兼ねるように構成されている。
通常、上記用紙検知センサー65は、記録媒体22の通過によって後述するように、ONからOFF、そして再度ONといったように、種々変化するが、記録媒体22の通過時間を経過しても、例えば、OFF状態のままとなっていたり、記録媒体22の通過に適合しない状態に変化した場合には、記録媒体22のジャムが発生したことを検知することができる。また、記録媒体22の先端及び後端を検知する場合も同様である。
図5はこの発明の実施の形態1に係るカラー複合機の制御回路を示すブロック図である。
図5において、80はカラー複合機の画像形成動作を制御するCPU等から構成される速度制御手段としての定着スピード決定手段を示しており、この定着スピード決定手段80には、用紙検知センサー65の出力が、センサー出力検知手段81を介して入力されているとともに、ROM等に記憶されたプロセススピードV1及び定着スピードV2の情報82が入力されるようになっている。また、上記定着スピード決定手段80には、図示しない操作パネル等によって指定されるか、又は給紙トレイに設置されたセンサーによって検知された記録用紙22の紙種や坪量の情報83が入力されている。
そして、上記定着スピード決定手段80は、用紙検知センサー65の出力、プロセススピードV1及び定着スピードV2の情報82、及び記録用紙22の紙種や坪量の情報83に基づいて、定着器37における定着スピードV2を決定する定着モーター62の速度を制御するように構成されている。
以上の構成において、この実施の形態に係るカラー複合機では、次のようにして、転写部と定着手段との間の距離が短く設定された小型の画像形成装置であっても、個々の装置毎に定着手段の搬送速度等を個別に調整することなく、紙しわや像歪み、像伸び等のディフェクトが発生するのを確実に防止することが可能となっている。
すなわち、この実施の形態に係るカラー複合機では、図2及び図3に示すように、中間転写ベルト19の二次転写位置において、当該中間転写ベルト19から記録用紙22上にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナー像を一括して二次転写した後、当該トナー像が転写された記録用紙22は、図1に示すように、第1及び第2の用紙ガイド部材63、64を介して、定着器37へと搬送される。
その際、上記定着器37における記録用紙22の定着スピードV2は、基本的に、中間転写ベルト19のプロセススピードV1よりも遅く設定されているため、記録用紙22は、定着器37のニップ部Nにニップされた後は、図1に示すように、定着器37と中間転写ベルト19の二次転写位置との間で、下向きに凸形状となるようにループLを形成して撓んだ状態となっている。
上記記録用紙22が普通紙の場合には、中間転写ベルト19のプロセススピードV1である160mm/secに対して、定着器37の定着スピードV2(V2=V1−V1×0.012)が1.2%遅く設定されている。そのため、上記普通紙からなる記録用紙22は、その先端が用紙検知センサー65に到達すると、図10に示すものと同様の状態となり、それ以前に用紙検知センサー65がアクチュエータ66の検知部69によって遮られている状態が解除され、用紙検知センサー65の出力は、OFF状態からON状態へと変化する。その後、上記普通紙からなる記録用紙22は、その先端が定着器37にニップされると、当該普通紙からなる記録用紙22の撓み量が大きくなり、図10の状態から図7の状態へ移行するが、その間に図6に示す状態を経るため、用紙検知センサー65の出力は、ON状態からOFF状態へと変化した後、図6で一旦ON状態となり、再度OFF状態を経て図7に示すON状態を維持するようになっている。
なお、図6は、用紙検知センサー65の途中の状態を模式的に示したものである。また、初期状態では、検知部68の形状や支点70の位置等を適宜設定することによって、用紙検知センサー65が所定の状態となるように構成されている。例えば、図10の状態が、記録用紙22の先端が用紙検知センサー65に接触を開始する状態を示しており、この図10の状態が初期状態である。
また、この実施の形態では、記録用紙22のループ量によって用紙検知センサー65がON/OFF動作することが重要であり、記録用紙22が到達する前の状態では、用紙検知センサー65がOFF状態となるように設定しても勿論良い。
そして、上記記録用紙22の先端が定着器37のニップ部Nに到達すると、定着スピードV2がプロセススピードV1よりも遅く設定されているため、当該記録用紙22は、図1に示すように、下向きに凸状となるようなループLを形成して撓んだ状態となって、用紙検知センサー65のアクチュエータ66が移動し、図7に示すように、用紙検知センサー65が一旦OFF状態となった後、ON状態を維持するようになる。普通紙の場合には、図7に示す状態が、定着器37の定着スピードがプロセススピードに対して1.2%だけ遅い状態となっている。定着器37の定着スピードがプロセススピードに対して1.2%よりも速い状態となると、普通紙のループ量が小さくなるため、図7に示す状態からアクチュエータ66が時計周り方向に回動し、用紙検知センサー65がOFF状態に変化するので、これを直ちに検知して定着モーター62を減速するようになっている。また、上記定着器37の定着スピードがプロセススピードに対して1.2%よりも遅くなる虞れもあるが、この場合には、図8(b)に示すように、普通紙に対して画質欠陥が現われることはない。
このとき、記録用紙22が普通紙の場合には、定着スピードV2(V1−V1×0.012)がプロセススピードV1に対して最も遅くなるように設定されているため、普通紙からなる記録用紙22は、図7に示すように、最も大きなループLを形成して撓んだ状態となり、用紙検知センサー65は、ON状態を維持するようになっている。
ところで、上記定着器37の定着スピードV2に、±0.3%程度の速度交差があった場合には、図8に示すように、記録用紙22の定着スピードV2が、V2=V1−V1×0.015〜V2=V1−V1×0.009まで変化する虞れがある。
このように、上記定着器37の定着スピードV2に±0.3%程度の速度交差があると、普通紙の定着スピードV2が、V2=V1−V1×0.015まで遅くなるが、普通紙は腰(剛性)が弱く、定着器37と転写部との間で大きなループLを形成するが、紙しわや像縮、あるいは像伸び等のデフェクトは特に発生しない。
しかし、上記定着器37の定着スピードV2が、V2=V1−V1×0.009まで速くなった場合には、普通紙が定着器37と転写部との間でバックリングを生じやすく、当該普通紙の紙送りに少しでも斜行があると、紙しわが若干発生する虞れがある。
そこで、この実施の形態では、記録用紙22が普通紙の場合、用紙検知センサー65が図7に示すようなON状態を維持するように、定着スピード決定手段80によって定着モーター62の駆動速度が制御されるようになっている。
その結果、上記定着器37の定着スピードV2は、所定の値であるV2=V1−V1×0.012を略維持することができ、図8に示すように、紙しわが発生するのを確実に防止することができるようになっている。
なお、図8(a)は速度公差を考慮しない初期状態の場合の速度比と画質の関係を、従来機(転写部と定着器間の距離が長い場合)と、従来機(転写部と定着器間の距離が短い場合)と、本発明の初期の速度設定を行った場合と、本発明の実施の形態の如く初期の速度設定を維持できる機構を組み込んだ場合をそれぞれ示す図表である。
また、図8(b)は定着器が速度公差分(0.3%)だけ遅くなった場合の結果を、図8(c)は定着器が速度公差分(0.3%)だけ速くなった場合の結果を、それぞれ示している。
同様に、この実施の形態では、記録用紙22が厚紙1(坪量が106gms以上、かつ169gms以下)の場合には、定着スピードV2(V1−V1×0.007)がプロセススピードV1に対して次に遅くなるように設定されているため、厚紙1からなる記録用紙22は、図9に示すように、2番目に大きなループLを形成して撓んだ状態となり、用紙検知センサー65は、検知部69の開口部71によって、光が通過することでON状態を維持するようになっている。
ところで、上記定着器37の定着スピードV2に、±0.3%程度の速度交差があった場合には、図8に示すように、記録用紙22の定着スピードV2が、V2=V1−V1×0.010〜V2=V1−V1×0.004まで変化する虞れがある。
このように、上記定着器37の定着スピードV2に±0.3%程度の速度交差があると、厚紙1の定着スピードV2が、V2=V1−V1×0.010まで遅くなるが、厚紙1は腰(剛性)が強いため、定着器37と転写部との間で大きなループLを形成しようとするが、厚紙1の剛性によって中間転写ベルト19の二次転写位置における厚紙1の搬送スピードが遅くなり、像縮が発生する虞れがある。
また、上記定着器37の定着スピードV2が、V2=V1−V1×0.004まで速くなった場合には、厚紙1のループ量が少なくなるものの、中間転写ベルト19の二次転写位置における厚紙1の搬送スピードがそれ程遅くならないので、像縮は発生しない。
そこで、この実施の形態では、記録用紙22が厚紙1の場合、用紙検知センサー65が図9に示すようなON状態を維持するように、定着スピード決定手段80によって定着モーター62の駆動速度が制御されるようになっている。このときの定着器37の定着スピードV2は、プロセススピードに対して、0.7%だけ遅くなるように設定されており、用紙検知センサー65が図9に示すようなON状態から、速い方に又は遅い方に変化しても、当該用紙検知センサー65は直ちにOFF状態となるため、これを検知して図9に示すようなON状態を維持するように制御することが可能となる。
その結果、上記定着器37の定着スピードV2は、所定の値であるV2=V1−V1×0.007を略維持することができ、図8に示すように、像縮が発生するのを確実に防止することができるようになっている。
さらに、この実施の形態では、記録用紙22が厚紙2(坪量が170gms以上)の場合には、定着スピードV2(V1−V1×0.007)がプロセススピードV1に対して最も近い速度となるように設定されているため、厚紙2からなる記録用紙22は、図10に示すように、その先端が用紙検知センサー65を通過する際に、用紙検知センサー65が反時計周り方向に回動して、用紙検知センサー65がOFF状態となった後、厚紙2からなる記録用紙22の先端が定着器37に到達してニップされると、当該厚紙2からなる記録用紙22の定着スピードV2が速いため、ループ量が小さくなって、再度、図10に示すように、用紙検知センサー65がON状態となり、この用紙検知センサー65が図10に示すON状態を維持するように、定着モーター62の速度が制御される。
ところで、上記定着器37の定着スピードV2に、±0.3%程度の速度交差があった場合には、図8に示すように、記録用紙22の定着スピードV2が、V2=V1−V1×0.005〜V2=V1+V1×0.001まで変化する虞れがある。
このように、上記定着器37の定着スピードV2に±0.3%程度の速度交差があると、厚紙2の定着スピードV2が、V2=V1−V1×0.005まで遅くなるが、厚紙2は厚紙1よりも更に腰(剛性)が強いため、定着器37と転写部との間で大きなループLを形成しようとするが、厚紙2の剛性によって中間転写ベルト19の二次転写位置における厚紙2の搬送スピードが遅くなり、像縮が発生する虞れがある。
また、上記定着器37の定着スピードV2が、V2=V1+V1×0.001まで速くなった場合には、厚紙2のループ量がなくなり、逆に中間転写ベルト19の二次転写位置における厚紙2を引っ張る状態となるため、像伸びが発生する虞れがある。
そこで、この実施の形態では、記録用紙22が厚紙2の場合、用紙検知センサー65が図10に示すようなON状態を維持するように、定着スピード決定手段80によって定着モーター62の駆動速度が制御されるようになっている。このときの定着器37の定着スピードV2は、プロセススピードに対して、0.2%だけ遅くなるように設定されており、用紙検知センサー65が図10に示すようなON状態から、速い方に変化した場合には、用紙検知センサー65が直ちにOFF状態となるため、これを検知して図10に示すようなON状態を維持するように制御して、像伸びを防止することが可能となる。
その結果、上記定着器37の定着スピードV2は、所定の値であるV2=V1−V1×0.002を略維持することができ、図8に示すように、像縮や像伸びが発生するのを確実に防止することができるようになっている。
この実施の形態によれば、上述したように、用紙検知センサー65を配置するという簡単な構成で、リアルタイムで定着器37の定着スピードV2が適正な値となるように制御することができ、普通紙の紙しわや、厚紙1及び厚紙2の像縮、更には厚紙2の像伸びが発生するのを確実に防止することができる。
なお、上記実施の形態では、定着器37に±0.3%程度の速度交差がある場合について説明したが、実際の定着器37では、経時的な部材の摩耗等の劣化によって、更に0.2%〜0.3%程度の速度変動が加わり、普通紙の紙しわや、厚紙1及び厚紙2の像縮、更には厚紙2の像伸びが更に悪化する傾向にあるが、本発明を適用することによって、定着器37における経時的な部材の摩耗等の劣化によって発生する速度変動に対しても、十分な効果が得られる。
図1はこの発明の実施の形態1に係る画像形成装置としての“4サイクル" 方式のカラー複合機の要部を示す構成図である。 図2はこの発明の実施の形態1に係る画像形成装置としての“4サイクル" 方式のカラー複合機を示す構成図である。 図3はこの発明の実施の形態1に係る画像形成装置としての“4サイクル" 方式のカラー複合機の画像形成部を示す構成図である。 図4は用紙検知センサーを示す構成図である。 図5はこの発明の実施の形態1に係る画像形成装置としての“4サイクル" 方式のカラー複合機の制御回路を示すブロック図である。 図6はこの発明の実施の形態1に係る画像形成装置としての“4サイクル" 方式のカラー複合機の動作を示す説明図である。 図7はこの発明の実施の形態1に係る画像形成装置としての“4サイクル" 方式のカラー複合機の動作を示す説明図である。 図8はこの発明の実施の形態1に係る画像形成装置としての“4サイクル" 方式のカラー複合機の作用効果を示す図表である。 図9はこの発明の実施の形態1に係る画像形成装置としての“4サイクル" 方式のカラー複合機の動作を示す説明図である。 図10はこの発明の実施の形態1に係る画像形成装置としての“4サイクル" 方式のカラー複合機の動作を示す説明図である。
符号の説明
14:感光体ドラム、19:中間転写ベルト、22:記録用紙、65:用紙検知センサー、80:定着スピード決定手段(速度制御手段)。

Claims (7)

  1. 像担持体又は中間転写体上に形成されたトナー像を、転写位置において記録媒体上に転写した後、未定着トナー像が転写された記録媒体を定着手段によって定着することにより、画像を形成する装置であって、前記転写位置と定着手段との距離が、記録媒体の搬送方向に沿った長さよりも短く設定された画像形成装置において、
    前記像担持体又は中間転写体の回転速度であるプロセススピードと、前記定着手段の定着スピードとの比が、所定の値を維持するように、プロセススピード又は定着スピードの少なくとも一方を制御する速度制御手段を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記プロセススピードは、前記記録媒体の種類に応じて、複数の異なった速度に設定されており、前記速度制御手段は、前記プロセススピードが遅く設定された記録媒体ほど、前記像担持体又は中間転写体の回転速度であるプロセススピードと、前記定着手段の定着スピードとの比の値が大きくなるように制御することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記プロセススピードは、前記記録媒体の坪量に応じて、複数の異なった速度に設定されており、前記速度制御手段は、前記坪量が大きい記録媒体ほど、前記像担持体又は中間転写体の回転速度であるプロセススピードと、前記定着手段の定着スピードとの比の値が大きくなるように制御することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記プロセススピードと前記定着スピードとの比に起因して、前記転写位置と定着手段との間において前記記録媒体が形成するループの量に応じて動作する記録媒体検知手段を備え、当該記録媒体検知手段の出力に応じて、前記速度制御手段によってプロセススピード又は定着スピードの少なくとも一方をリアルタイムで制御することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載の画像形成装置。
  5. 前記速度制御手段は、前記転写位置と定着手段との間において前記記録媒体が形成するループ量に応じて、定着スピードを制御することを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記記録媒体検知手段は、前記記録媒体のジャム検知手段を兼ねていることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  7. 前記記録媒体検知手段は、前記記録媒体の先端及び後端を検知する検知手段を兼ねていることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
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