JP2007219356A - 電気光学装置及び電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】電気光学装置内における電荷の偏りを効果的に解消することができる電気光学装置を提供する。
【解決手段】液晶装置1は、基板10と、基板20と、基板10上に設けられた無機配向膜16と、基板20上に設けられ、無機配向膜16の膜厚よりも厚い膜厚を有する無機配向膜22と、無機配向膜16と無機配向膜22の間に挟持された傾斜垂直配向モードの液晶50と、無機配向膜16側を第1の電位に、無機配向膜22側を第1の電位より低い第2の電位にする所定の電圧Edを所定のタイミングで印加する。
【選択図】図3

Description

本発明は、電気光学装置及び電子機器に関し、特に、無機配向膜の間に挟持された傾斜垂直配向モードの液晶を有する電気光学装置及び電子機器に関する。
従来より、液晶装置などの電気光学装置が、表示装置等に広く利用されている。液晶表示装置では、長い時間、同じ画像、文字などを表示したままにしておくと、その部分が劣化し、いわゆる焼き付きと言われる現象が発生することが知られている。その原因の1つは、直流電圧の印加であり、もう1つは、液晶表示装置の内部の配向膜表面に現れるイオンである。
そのため、直流電荷の印加の問題を解決するために、液晶表示装置の画素電極に、直流電圧を印加せず、ある基準電位を中心にして交流電圧を印加する反転駆動を利用することが、一般的に行われている。
一方、イオンの問題を解決するために、画像表示を行わないスタンバイモード時に画素電極の電位又は対向電極の電位をグランドレベルにすることによって、配向膜表面に付着したイオンによる液晶表示装置内の電荷の偏りを解消する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005-55562号公報
しかし、その提案にかかる技術の場合、電荷が配向膜表面から解離するまで時間がかかるため、画素電極又は対向電極の電位をグランドレベルにしている時間が短いと、液晶セルの表面に付着したイオンを完全に解離することはできない。そのため、交流駆動により、基準電位の対向電極に対して、プラスとマイナスのそれぞれの方向の電圧を画素電極に与えたときに、表示画像にフリッカ現象が生じてしまう。また逆に、画素電極又は対向電極の電位をグランドレベルにしている時間を長くすると、画像表示を直ぐに行えないという問題もある。すなわち、上述した提案に係る技術では、効果的に液晶表示装置内の電荷の偏りを解消することはできないという問題があった。
そこで、本発明は、以上の問題に鑑みてなされたものであり、電気光学装置内における電荷の偏りを効果的に解消することができる電気光学装置を提供することを目的とする。
本発明の電気光学装置は、第1の基板と、第2の基板と、前記第1の基板上に設けられた第1の無機配向膜と、前記第2の基板上に設けられ、前記第1の無機配向膜の膜厚よりも厚い膜厚を有する第2の無機配向膜と、前記第1の無機配向膜と前記第2の無機配向膜の間に挟持された傾斜垂直配向モードの液晶と、前記第1の無機配向膜側を第1の電位に、前記第2の無機配向膜側を前記第1の電位よりも低い第2の電位にするような所定の電圧を、所定のタイミングで印加するための電圧印加手段とを有する。
このような構成によれば、電気光学装置内における電荷の偏りを効果的に解消することができる電気光学装置を提供することができる。
また、本発明の電気光学装置において、前記所定の電位は、前記第1の無機配向膜側の第1の電極及び前記第2の無機配向膜側の第2の電極のうち、共通電位側に印加されることが望ましい。
このような構成によれば、簡単な構成で電荷の偏りを効果的に解消することができる電気光学装置を提供することができる。
また、本発明の電気光学装置において、前記所定の電圧は、前記第1の無機配向膜に付着するプラスイオンと前記第2の無機配向膜に付着するマイナスイオンにより生じる、電位差を相殺する電圧値を有することが望ましい。
このような構成によれば、電気光学装置内における電荷の偏りを完全に解消することができる電気光学装置を提供することができる。
また、本発明の電気光学装置において、前記電圧印加手段は、前記所定の電圧を供給する電圧供給源に切替手段であることが望ましい。
このような構成によれば、液晶装置内に電圧発生回路を設けることなく、外部からの電源を利用することができる。
また、本発明の電気光学装置において、前記所定のタイミングは、前記液晶による画像表示に寄与しない期間内のタイミングであることが望ましい。
このような構成によれば、画像表示に寄与しない期間に電荷の偏りを効果的に解消することができる。
また、本発明の電気光学装置において、前記所定のタイミングは、前記寄与しない期間内の前半のタイミングであり、前記電圧印加手段は、前記前半のタイミング後から前記画像表示に寄与する期間前は、前記画像表示のための駆動回路からの電位を、前記第1の無機配向膜側と前記第2の無機配向膜側に印加することが望ましい。
このような構成によれば、前半のタイミングでは前記所定の電圧が印加され、後半のタイミングでは駆動回路からの電位が印加されるようにして電位の変化の緩和時間を設けることにより、電位差の逆転を防止することができる。
本発明の電子機器は、本発明の電気光学装置を搭載した電子機器である。
このような構成によれば、電気光学装置内における電荷の偏りを効果的に解消することができる電気光学装置を有する電子機器を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
まず図1に基づき、本実施の形態に係わるシステムの構成を説明する。以下の実施の形態は、本発明の電気光学装置を液晶装置に適用したものである。なお、以下の説明に用いた各図においては、各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各部材毎に縮尺を異ならせてある。
本実施の形態の電気光学装置の全体構成について、図1及び図2を参照して説明する。ここで、図1はTFT(Thin Film Transistor;薄膜トランジスタ)アレイ基板を、その上に構成された各構成要素と共に対向基板の側から見た液晶装置の平面図である。図2は、図1のH−H’断面図である。ここでは、電気光学装置の一例として、駆動回路内蔵型のTFTアクティブマトリクス駆動方式の液晶装置を使用した電気光学装置を例にとる。
図1及び図2において、本実施の形態に係る液晶装置1では、それぞれ略矩形の基板であるTFTアレイ基板10と対向基板20とが対向配置されている。TFTアレイ基板10及び対向基板20は、ガラス、石英、樹脂等からなり、透光性を有する。TFTアレイ基板10と対向基板20とは、画像表示領域10aの周囲に位置するシール領域に設けられたシール材31により接着されており、TFTアレイ基板10と対向基板20との間には、傾斜垂直配向モードの液晶層50が封入されている。シール材31が配置されたシール領域の内側に並行して、画像表示領域10aの額縁領域を規定する遮光性の額縁遮光膜32が、対向基板20側に設けられている。
シール材31が配置されたシール領域の外側に位置する領域には、データ線駆動回路41が、TFTアレイ基板10の一辺である外部接続辺10bに沿って設けられている。また、TFTアレイ基板10には、外部接続辺10bに沿って配列された端子である複数の外部回路接続端子42が形成されている。また、走査線駆動回路43は、データ線駆動回路41及び外部回路接続端子42が設けられたTFTアレイ基板10の一辺に隣接する2辺に沿い、かつ額縁遮光膜31に覆われるように設けられている。また、TFTアレイ基板10の残る一辺、すなわちデータ線駆動回路41及び外部回路接続端子42が設けられたTFTアレイ基板10の一辺に対向する辺に沿って設けられ、額縁遮光膜32に覆われるように設けられた複数の配線44によって、二つの走査線駆動回路43は互いに接続されている。
また、対向基板20の4つのコーナー部には、TFTアレイ基板10との電気的接続を行う上下導通端子として機能する上下導通材45が配置されている。他方、TFTアレイ基板10にはこれらの上下導通材45に対応する領域において上下導通端子が設けられている。上下導通材45と上下導通端子を介して、TFTアレイ基板10と対向基板20との間で電気的な接続が行われる。
図2において、TFTアレイ基板10上には、画素スイッチング用のTFTや走査線、データ線等の配線が形成された後の画素電極9a上に、配向膜16が形成されている。他方、対向基板20上には、対向電極21の他、格子状又はストライプ状の遮光膜23、更には最上層部分に配向膜22が形成されている。配向膜16、22は、本実施の形態では、それぞれ無機材料からなる無機配向膜である。また、液晶層50は、例えば一種又は数種類のネマティック液晶を混合した液晶からなり、負の誘電率異方性を持つ液晶である。よって、液晶装置1は、傾斜垂直配向モード(VAモード)で駆動される。以下、図1に示すように、TFTアレイ基板10の外部回路接続端子42が形成された表面を含む平面上において、外部接続辺10bと平行な軸をX軸、X軸に直交する軸をY軸と称する。
上述した液晶装置1には、図示しないフレキシブル配線基板(以下、FPC(Flexible Printed Circuit)と称する。)が外部回路接続端子42を介して接続される。外部回路接続端子42を介して供給される画像信号に基づいて、液晶装置1は、画像表示領域10aに画像を表示する。
ここで、図3を用いて、液晶装置1内におけるイオンの発生について説明する。図3は、素子基板であるTFTアレイ基板10上の配向膜16の膜厚が、対向電極21上の配向膜22の膜厚よりも大きい場合において、配向膜間に生じる電位分布を説明するための図である。
図3に示すように、配向膜16は、画素電極9aを介してTFTアレイ基板10上に設けられている。配向膜22は、対向電極21を介して対向基板20上に設けられている。配向膜16は膜厚d1を有し、配向膜22は膜厚d2である。膜厚d1は、膜厚d2よりも厚い。
従来は、膜厚d1と膜厚d2は同じであった。しかし、両者の膜厚を同じにすると、配向膜16と22のいずれか一方側の表面上にマイナスのイオンは付着し、他方側の表面上にプラスのイオンが付着する。イオンの付着によって、各配向膜表面上には電気2重層が形成される。そして、プラスとマイナスのイオンが、それぞれ配向膜16と22のいずれ側の表面に付着するかは確定的ではない。すなわち、TFTアレイ基板10上の配向膜16と対向電極21上の配向膜22のいずれに、プラスイオンあるいはマイナスイオンが付着するのか不確定であった。
しかし、本件出願の発明者は、配向膜の材料として無機材料を用い、液晶層50が配向膜面に対して垂直に並べる垂直配向の配向状態をとり、かつ、TFTアレイ基板10上の配向膜16と対向電極21上の配向膜22の膜厚とを異ならせた場合、膜厚の厚い方の配向膜上にマイナスイオンが付着し、膜厚の薄い方の配向膜上にプラスイオンが付着することを発見した。
図3の場合、TFTアレイ基板10上の配向膜16は、対向電極21上の配向膜22の膜厚d2より厚い膜厚d1を有するので、配向膜16の表面上にはマイナスイオンが付着し、配向膜22の表面上にはプラスイオンが付着する。
その場合に、対向電極21を基準電位として、画素電極9aに電圧+Vhと−Vhを印加するように反転駆動が行われると、画素電極9aに電圧+Vhが印加されたときは、配向膜16上のマイナスイオンにより電圧+Vhは、電圧+Ve1まで低下する。対向電極21には電圧Vcomhが印加されるが、配向膜22上のプラスイオンにより電圧+Vcomhは、電圧+Vcome1まで上昇する。そして、画素電極9aに電圧−Vhが印加されたときは、配向膜16上のマイナスイオンにより電圧−Vhは、電圧−Veまで低下する。すなわち、反転駆動時、画素電極9aに印加される電圧+Vhと−Vhは、実効電圧としての電圧+Veと電圧−Veとなり、かつ基準電位は、電圧Vcomhから電圧+Vcome1と変更される。なお、この場合の最適基準電位は、電圧+Ve1と電圧−Ve1の中間の電位Vcomec1である。しかし、反転駆動時のプラス電圧とマイナス電圧のそれぞれの基準電位に対する電位差が異なることになるため、表示される画像にフリッカが生じてしまう。
本実施の形態では、上述したように、膜厚の厚い配向膜16上にマイナスイオンが付着することがわかっているので、配向膜16上に付着したマイナスイオンを打ち消し、配向膜22上に付着したプラスイオンを打ち消すように、画素電極9a側がプラスで、対向電極21側がマイナスの所定の電圧Ed1を与える。すなわち、配向膜16側を第1の電位に、配向膜22側を第1の電位より低い第2の電位にするような所定の電圧Ed1が印加される。電圧Ed1を与える所定のタイミングは、画像表示のためのいわゆる帰線期間(具体的には水平帰線期間と垂直帰線期間)、及び液晶装置1が画像表示を行わない時である。これらの期間及び時は、画像表示に寄与しない期間内のタイミングである。ここでは、その画像表示を行わない時とは、液晶装置1のスタンバイ時である。帰線期間及びスタンバイ時は、画像表示に影響しない時である。スタンバイ時は、例えば、画像表示を行わない時であって、液晶装置1が搭載された電子機器が電源オンしてから最初の画像表示がされるまでの期間などである。なお、これらの期間の全てにおいて、電圧Ed1を、画素電極9aと対向電極21間に与えるのではなく、これらの期間のいずれか1つ、あるいは2つの期間に電圧Ed1を画素電極9aと対向電極21間に与えるようにしてもよい。
また、ここでは、画像表示を行わない時の例としてスタンバイ時を挙げているが、画像表示を行わない時は、液晶装置1の画像表示領域10aに画像を表示しない他の時、すなわち液晶装置1の通常の画像表示動作が行われていない時であればよい。
電圧Ed1の値は、各配向膜の膜厚に応じて、例えば、実験的に求めた電圧値である。すなわち、電圧Ed1は、各配向膜の膜厚に応じて、それぞれの配向膜上に付着するマイナスイオンとプラスイオンのそれぞれの電位を相殺するような電圧である。各イオンにより生じた電位の偏りは、電圧Ed1によって相殺され、基準電位Vcomhに対して電圧+Vhと−Vhの間で交流駆動される。
次に、配向膜16と配向膜22のそれぞれの膜厚の関係が逆の場合、すなわち、素子基板であるTFTアレイ基板10上の配向膜16の膜厚が、対向電極21上の配向膜22の膜厚よりも薄い場合において、配向膜間に生じる電位分布を説明する。
図4に示すように、配向膜16は膜厚d3を有し、配向膜22は膜厚d4である。膜厚d3は膜厚d4よりも薄いので、配向膜16の表面上にはプラスイオンが付着し、配向膜22の表面上にはマイナスイオンが付着する。
その場合に、対向電極21を基準電位として、画素電極9aに電圧+Vhと−Vhを印加するように反転駆動が行われると、画素電極9aに電圧+Vhが印加されたときは、配向膜16上のプラスイオンにより電圧+Vhは、電圧+Ve2まで上昇する。対向電極21には電圧Vcomhが印加されるが、配向膜22上のマイナスイオンにより電圧+Vcomhは、電圧+Vcome2まで低下する。そして、画素電極9aに電圧−Vhが印加されたときは、配向膜16上のプラスイオンにより電圧−Vhは、電圧−Ve2まで上昇する。すなわち、反転駆動時、画素電極9aに印加される電圧+Vhと−Vhは、実効電圧としての電圧+Ve2と電圧−Ve2となり、かつ基準電位は、電圧Vcomhから電圧+Vcome2と変更される。なお、この場合の最適基準電位は、電圧+Ve2と電圧−Ve2の中間の電位Vcomec2である。しかし、反転駆動時のその結果、プラス電圧とマイナス電圧のそれぞれの基準電位に対する電位差が異なることになるため、表示される画像にフリッカが生じてしまう。
従って、図4の場合は、上述したように、膜厚の薄い配向膜16上にプラスイオンが付着することがわかっているので、配向膜16上に付着したプラスイオンを打ち消し、配向膜22上に付着したマイナスイオンを打ち消すように、画素電極9a側がマイナスで、対向電極21側がプラスの所定の電圧Ed2を与える。電圧Ed2を与える所定のタイミングは、図3の場合と同様に、画像表示のためのいわゆる帰線期間及び液晶装置1のスタンバイ時である。なお、ここでも、これらの期間の全てにおいて、電圧Ed2を、画素電極9aと対向電極21間に与えるのではなく、これらの期間のいずれか1つ、あるいは2つの期間に電圧Ed2を画素電極9aと対向電極21間に与えるようにしてもよい。
電圧Ed2の値も、各配向膜の膜厚に応じて、例えば、実験的に求めた電圧値である。すなわち、電圧Ed2は、各配向膜の膜厚に応じて、それぞれの配向膜上に付着するプラスイオンとマイナスイオンのそれぞれの電位を相殺するような電圧である。従って、例えば、帰線期間等の所定のタイミングで、各イオンにより生じた電位の偏りは、電圧Ed2によって相殺され、基準電位Vcomhに対して電圧+Vhと−Vhの間で交流駆動される。
なお、電圧Ed1、Ed2は、それぞれ、各配向膜の膜厚に応じて、実験的に求めた電圧値と同一であれば、上述した電位の偏りを完全に解消できるが、その実験的に求めた電圧値に略一致するような電圧値でも、視覚的にフリッカが認識できなければよい。
次に、上述した所定の電圧Ed1あるいはEd2を、画素電極9a及び対向電極21に供給するための回路について説明する。
図5は、本発明の実施の形態に係る液晶装置1の回路構成を示す概略構成図である。図5において、ガラス基板であるTFTアレイ基板10上には、画素12が行列状に2次元配置されてなる画素アレイ部13が形成されている。画素12の各々は、画素トランジスタであるTFT101と、このTFT101のドレイン電極に画素電極が接続された液晶セル102と、TFT101のドレイン電極に一方の電極が接続された保持容量103とを有する構成となっている。ここで、液晶セル102は、画素電極9aとこれに対向して形成される対向電極21との間で発生する液晶容量を意味する。
この画素構造において、TFT101はゲート電極がゲート線(走査線)14に接続され、ソース電極がデータ線15に接続されている。各液晶セル102の対向電極は、VCOM線16Aに対して各画素共通に接続されている。そして、各液晶セル102の対向電極には、VCOM線16Aを介してコモン電圧Vcomh(Vcomh電位)が各画素共通に与えられる。保持容量103は他方の電極(対向電極側の端子)が容量線17に対して各画素共通に接続されている。
ここで、1H(Hは水平期間)反転駆動または1F(Fはフィールド期間)反転駆動を行う場合は、各画素に書き込まれる表示信号は、Vcomh電位を基準として極性反転を行うことになる。
上述したように、画素アレイ部13と同じガラス基板11上には、例えば、画素アレイ部13の左右に走査線駆動回路43が、画素アレイ部13の一端にデータ線駆動回路41がそれぞれ搭載されている。2つの走査線駆動回路43は各々、シフトレジスタにより構成される。これら走査線駆動回路43において、シフトレジスタは、タイミングジェネレータ(図示せず)から供給される垂直スタートパルスに応答してシフト動作を開始し、同じくタイミングジェネレータから供給される垂直クロックパルスに同期して1垂直期間に順次転送していく走査パルスを生成する。
走査線駆動回路43で生成される走査パルスは、それぞれバッファ46を通して画素アレイ部13の左右両側からゲート線14に順次与えられる。
複数のデータ線15は、スイッチSW1を介して所定の電位Edを発生する電源回路47に接続されている。スイッチSW1は、各信号線15に対応した複数のスイッチSを含む。すなわち、スイッチSW1が各データ線15を、所定の電圧Edを供給する電圧供給源に接続するように切り替えることによって、データ線15に所定の電位Edが印加される。
また、VCOM線16Aは、一端は対向電極21に接続され、他端は、スイッチSW2を介して、基準電位Vcomh又は所定の電位Edに接続される。すなわち、スイッチSW2がVCOM線16Aを所定の電圧Edを供給する電圧供給源に切り替えることによって、対向電極21に基準電位Vcomh又は所定の電位Edが与えられる。所定の電位Edは、上述した例であれば、電位Ed1又はEd2である。スイッチSW1では、各信号線15の端部にはスイッチSW1が設けられており、スイッチSW1は、通常時はオフ状態であり、上述した所定のタイミングTでオンとなるように構成されている。よって、スイッチSW1、SW2が、所定の電圧Edを、所定のタイミングで印加するための電圧印加手段を構成する。
より具体的には、帰線期間及びスタンバイモード時(あるいは垂直、水平の帰線期間及びスタンバイモード時の少なくとも1つの時)に、スイッチSW1、SW2が、各データ線15に所定の電圧Edを供給するように電圧供給源側に切り替わる。さらに、その時に、各データ線15に供給された所定の電圧Edを各画素電極9aに印加するために、全走査線14nに走査パルス信号が同時に供給される。
図3のように、TFTアレイ基板10の画素電極9a上の配向膜16の膜厚が対向基板20の対向電極22上の配向膜22よりも厚い場合、各データ線15には、所定の電圧Edのプラスの電位が、そして、VCOM線16Aには、所定の電圧Edのマイナスの電位が与えられるように、所定の電圧Edの印加が行われる。
逆に、図4のように、TFTアレイ基板10の画素電極9a上の配向膜16の膜厚が対向基板20の対向電極22上の配向膜22よりも薄い場合、各データ線15には、所定の電圧Edのマイナスの電位が、そして、VCOM線16Aには、所定の電圧Edのプラスの電位が与えられるように、所定の電圧Edの印加が行われる。
なお、画像表示時は、データ線駆動回路41は、走査線駆動回路43による垂直走査により、画素アレイ部13の各画素12が行(ライン)単位で順に選択されると、この選択された1ライン分の画素12に対して、各データ線15を介して1ライン分の映像信号を書き込む。このライン単位の映像信号の書き込み動作が繰り返して実行されることにより、1画面分の画表示が行われる。
従って、スイッチSW1とSW2は、それぞれ帰線期間及びスタンバイモード時に、データ線15とVCOM線16Aに所定の電位Edを印加するように制御される。帰線期間及びスタンバイモード時のタイミング信号は、それぞれ図示しないタイミングジェネレータにより生成される。画像表示時、スイッチSW1とSW2にタイミング信号が入力されず、データ線15はデータ線駆動回路41にのみ接続され、VCOM線16Aは、基準電位Vcomhに接続される。
なお、上述した電圧供給源は、液晶装置1に内蔵された電圧発生回路でもよいし、あるいは外部の電圧源でもよい。外部の電圧源の場合は、所定の電圧Edが、外部回路接続端子42を介して、それぞれが切替手段である各スイッチSW1,SW2の一端に供給される。外部の電圧源を利用できるのであれば、TFTアレイ基板10上に電圧発生回路を設けなくてもよいというメリットがある。
また、所定の電位Edになる所定のタイミングを、画像表示に寄与しない期間内の前半のタイミングとするようにしてもよい。スイッチSW1、SW2が制御されて、前半のタイミングでは所定の電位Edを両配向膜に対して印加され、寄与しない期間内の後半のタイミングでは、駆動回路からの電位、例えば通常の電位を両配向膜に対して印加する。
このような構成にすることによって、画像表示に寄与しない期間内に電荷の偏りを効果的に解消できることに加えて、電位の変化の緩和時間を設けて電位差の逆転を防止することができる。
以上のように、画像表示を行っていないときに、配向膜16と22に所定の電位を印加するようにしたので、厚い配向膜の方に付着したマイナスイオンと薄い配向膜の方に付着したプラスイオンによる電位の偏りを、解消することができる。
なお、以上の実施の形態では、TFTアレイ基板10の配向膜16と対向基板20の配向膜22の両方に同時に所定の電圧を印加しているが、対向基板20の配向膜22にのみ、グランドに対して所定の電位Eddを印加するようにしてもよい。すなわち、所定の電位は、共通電位側の対向電極21にのみ印加される。画素電極9aには、通常はある電位となっているため、その電位とグランドに対して、厚い配向膜の方に付着したマイナスイオンと薄い配向膜の方に付着したプラスイオンによる電位の偏りを解消するような電位Eddを印加することによっても、簡単な構成で、同様の効果を生じさせることができる。
次に、以上詳細に説明した液晶装置1をライトバルブとして用いた電子機器の一例たる投射型カラー表示装置の例について、その全体構成、特に光学的な構成について説明する。ここに、図6は、投射型カラー表示装置の説明図である。
図6において、本実施の形態における投射型カラー表示装置の一例たる液晶プロジェクタ1100は、駆動回路がTFTアレイ基板10上に搭載された液晶装置1を含む液晶モジュールを3個用意し、それぞれRGB用のライトパルブ100R、100G及び100Bとして用いたプロジェクタとして構成されている。液晶プロジェクタ1100では、メタルハライドランプ等の白色光源のランプユニット1102から投射光が発せられると、3枚のミラー1106及び2枚のダイクロックミラー1108によって、RGBの三原色に対応する光成分R、G及びBに分けられ、各色に対応するライトバルブ100R、100G及び100Bにそれぞれ導かれる。この際、特に、B光は、長い光路による光損失を防ぐために、入射レンズ1122、リレーレンズ1123及び出射レンズ1124からなるリレーレンズ系1121を介して導かれる。そして、ライトバルブ100R、100G及び100Bによりそれぞれ変調された三原色に対応する光成分は、ダイクロックプリズム1112により再度合成された後、投射レンズ1114を介してスクリーン1120にカラー画像として投射される。そして、投射されたカラー画像は、配向不良の少ない液晶装置によって形成されるので、画質のよいカラー画像となる。
なお、本実施の形態に係る電気光学装置が適用できる電子機器としては、投射型カラー表示装置(プロジェクタ)の他に、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistants(携帯情報端末)、携帯型パーソナルコンピュータ、デジタルカメラ、車載用モニタ、デジタルビデオカメラ、液晶テレビ、ビューファインダ型もしくは直視型ビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話機、POS端末機等がある。
また、本発明の電気光学装置は、TFTを利用したアクティブマトリクス型の液晶表示装置だけでなく、TFD(薄膜ダイオード)をスイッチング素子として備えた液晶表示パネル、さらに、パッシブマトリクス型の液晶表示装置等の各種の電気光学装置においても本発明を同様に適用することが可能である。
以上のように、本発明の実施の形態によれば、2つの配向膜の膜厚を互いに異ならせることによって、それぞれの配向膜表面に付着するイオンの極性を決定し、一定時間ごとに、その付着したイオンに応じた極性の所定の直流電圧を印加するという簡単な構成で、付着したイオンによって生じた電位の偏りを解消することができる。
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変えない範囲において、種々の変更、改変等が可能である。
本発明の実施の形態に係わる液晶装置の平面図。 図1のH−H’断面図。 配向膜間に生じる電位分布を説明するための図。 配向膜間に生じる電位分布を説明するための図。 本発明の実施の形態に係る液晶装置の回路構成を示す概略構成図。 投射型カラー表示装置の説明図。
符号の説明
1 液晶装置、9a 画素電極、10 TFTアレイ基板、10a 画像表示領域、16、22 配向膜、21 対向電極、23 遮光膜、31 シール材、41 データ線駆動回路、42 外部回路接続端子、43 走査線駆動回路

Claims (7)

  1. 第1の基板と、
    第2の基板と、
    前記第1の基板上に設けられた第1の無機配向膜と、
    前記第2の基板上に設けられ、前記第1の無機配向膜の膜厚よりも厚い膜厚を有する第2の無機配向膜と、
    前記第1の無機配向膜と前記第2の無機配向膜の間に挟持された傾斜垂直配向モードの液晶と、
    前記第1の無機配向膜側を第1の電位に、前記第2の無機配向膜側を前記第1の電位より低い第2の電位にするような所定の電圧を、所定のタイミングで印加するための電圧印加手段とを有することを特徴とする電気光学装置。
  2. 前記所定の電位は、前記第1の無機配向膜側の第1の電極及び前記第2の無機配向膜側の第2の電極のうち、共通電位側に印加されることを特徴とする電気光学装置。
  3. 前記所定の電圧は、前記第1の無機配向膜に付着するプラスイオンと前記第2の無機配向膜に付着するマイナスイオンにより生じる、電位差を相殺する電圧値を有することを特徴とする請求項1又は2記載の電気光学装置。
  4. 前記電圧印加手段は、前記所定の電圧を供給する電圧供給源に切替手段であることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の電気光学装置。
  5. 前記所定のタイミングは、前記液晶による画像表示に寄与しない期間内のタイミングであることを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載の電気光学装置。
  6. 前記所定のタイミングは、前記寄与しない期間内の前半のタイミングであり、
    前記電圧印加手段は、前記前半のタイミング後から前記画像表示に寄与する期間前は、前記画像表示のための駆動回路からの電位を、前記第1の無機配向膜側と前記第2の無機配向膜側に印加することを特徴とする請求項5に記載の電気光学装置。
  7. 請求項1から7のいずれか1項記載の電気光学装置を搭載した電子機器。

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