JP2007216655A - ノズルプレートの製造方法及び液滴吐出ヘッドの製造方法並びにノズルプレート、液滴吐出ヘッド及び画像形成装置 - Google Patents

ノズルプレートの製造方法及び液滴吐出ヘッドの製造方法並びにノズルプレート、液滴吐出ヘッド及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 ノズルプレートの吐出面に均一な撥水膜を形成し、飛翔曲がりなどの吐出不良が発生しない良好な吐出を実現するとともに従来と比較して製造工程の工数を削減することが可能なノズルプレートの製造方法及びノズルプレート並びに液滴吐出ヘッドの製造方法を提供することである。
【解決手段】 液滴を吐出するノズル孔が形成された遮光プレートの吐出面側にポジ型の感光性撥液剤を付着させる撥液剤付着工程と、前記感光性撥液剤を付着させた前記遮光プレートの吐出面の反対側から露光する露光工程と、前記露光工程により露光された前記感光性撥液剤を現像処理する現像工程と、を有することを特徴とするノズルプレートの製造方法を提供することにより、前記課題を解決する。
【選択図】 図1

Description

本発明はノズルプレートの製造方法及び液滴吐出ヘッドの製造方法並びにノズルプレート、液滴吐出ヘッド及び画像形成装置に係り、特に、インクジェット方式の画像形成装置の印字ヘッドの吐出面などに用いられるノズルプレートの製造方法に関する。
インクジェット方式の画像形成装置の印字ヘッドは、記録媒体と対向する吐出面を構成するノズルプレートに複数のノズルが形成されている。記録媒体に対してインク滴を吐出する各ノズルの形状は、インク滴の大きさや吐出速度等に影響を与えやすいため、ノズルは高精度に加工されることが要求される。
このようなノズルプレートの製造方法が、特許文献1に開示されている(以下、従来の製造方法という)。図8は、従来の製造方法の工程を示す図である。図8(a)に示すような撥水膜173が形成される前のノズルプレート160において、ノズル151をマスキングするためにネガレジスト170を用いる。詳細には、図8(b)に示すように、ディップコートでノズルプレート160の全面にネガレジスト170を塗布後、図8(c)に示すように、インク吐出面160Aの裏側から露光を行った後に現像を行う。
さらに、図8(d)に示すように、インク吐出面にネガレジスト170を塗布し、プリベークして、再度裏側から露光を行った後に現像を行う。すると、図8(e)に示すように、ネガレジストの柱170Aが形成される。その後、図8(f)に示すように撥水剤171を塗布し、ネガレジスト170を除去することにより、図8(g)に示すように撥水膜173を形成する。以上のように、ノズル151部分にネガレジストの柱170Aが形成されるため、撥水剤171を塗布する際にノズル151内部に撥水剤171が入り込むことなく、インク吐出面160Aに撥水膜173が形成されるとする。
特開平9−300627号公報
しかしながら、従来の製造方法には、次のような問題がある。
すなわち、従来の製造方法では、ノズル151の内部をネガレジスト170で埋める工程と除去する工程が必要になり余分な工数が必要になるという問題がある。
また、図8(e)に示す工程において、ノズル151の内部をネガレジスト170で完全に埋めることができない場合には、図8(f)に示す工程において、ノズル151と充填したネガレジスト170の間に生じた僅かな隙間に撥水剤171が入り込み、均一な撥水膜173が形成されないおそれがある。そのため、インク吐出時にインクの飛翔曲がりが生じてしまいノズル151の吐出不良が生じる問題がある。
さらに、図8(f)に示す工程において、ノズル151の内部をネガレジスト170で埋めた工程の後に、液体の撥水剤171により撥水膜173を形成する場合には、充填したネガレジスト上にも撥水剤171が付着するおそれがある。そのため、図8(g)に示すようなノズル151の内部からネガレジスト170を除去する工程において、ネガレジスト170上に付着している撥水剤171がバリとなってノズル151内部に残留してしまったり、ノズル151周辺の撥水膜173がネガレジスト170とともに除去されてしまい撥水膜173に欠けが生じてしまうおそれがある。従って、撥水膜173が均一に形成されず、インク吐出時にインクの飛翔曲がりが生じてしまいノズルの吐出不良が生じる問題がある。
さらに、ノズルプレート160は一般に数十μm程度の薄いものであるため、製造対象物のハンドリングが容易ではない。そのため、ノズルプレート160を用いた液滴吐出ヘッドの製造においては作業性が悪くなってしまうという問題もある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、ノズルプレートの吐出面に均一な撥液膜を形成し、飛翔曲がりなどの吐出不良が発生しない良好な吐出を実現するとともに従来と比較して製造工程の工数を削減することが可能なノズルプレートの製造方法及びノズルプレート並びに液滴吐出ヘッドの製造方法を提供することを目的とする。また、長尺化を図るべく剛性を高めたノズルプレートを提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、液滴を吐出するノズル孔が形成された遮光プレートの吐出面側にポジ型の感光性撥液剤を付着させる撥液剤付着工程と、前記感光性撥液剤を付着させた前記遮光プレートの吐出面の反対側から露光する露光工程と、前記露光工程により露光された前記感光性撥液剤を現像処理する現像工程と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、撥液剤付着工程にて遮光プレートの吐出面側にポジ型の感光性撥液剤を付着させ、露光工程では遮光プレートの吐出面の反対側から露光を行う。このとき、遮光プレートの遮光性により吐出面側への光の透過が遮られ、プレートの裏面(吐出面と反対側)とノズル孔の内側に光が照射される。そして、現像工程では現像処理により光があたった部分に付着するポジ型の感光性撥液剤のみが除去され、光があたらない吐出面側の感光性撥液剤は除去されずに残る。これにより、ノズル孔の内側の感光性撥液剤は除去され、吐出面側ノズル孔の開口部の径と同一の径からなる貫通部を有する撥液膜が形成される。
そのため、従来技術と比較して、撥液剤付着工程を行うにあたって予めノズル内に感光性撥液剤が付着しないようにノズル内を孔埋めする工程は不要であることから、ノズルプレートの製造における工数が削減される効果が得られる。
また、本発明による製造方法によれば、吐出面側ノズルの開口部の径と同一の径からなる貫通部が撥液膜に形成されることから、吐出時の液滴の飛翔方向が安定してノズルにおける吐出状況が良好となるノズルプレートを製造することができる効果が得られる。
「遮光プレート」は、そのプレート自体が遮光性を有するものや、そのプレート自体が遮光性を有していなくても遮光膜などを覆うことにより遮光性を持たせたものなどであってもよく、少なくとも片面側が光を透過させないものであればよい。
「感光性撥液剤」は、感光性樹脂中に水性または油性の撥液材料を混ぜたものを使用する。そして、感光性撥液剤を「付着」するにあたっては、シート状のものを付着してもよく、液状のものを塗布してもよい。
「露光」としては、紫外光を照射することが考えられるが、紫外光に限定されるものではなく感光性撥液剤が感度を持つことが出来る波長の光であればよい。
「ノズル孔」は、テーパ形状であっても、ストレート形状であってもよい。なお、テーパ形状にすることにより、インクがノズルの内面に沿って送り出されインクの吐出効率が良くなる効果が得られる。
請求項2に記載の発明は、前記遮光プレートは、前記ノズル孔が形成されたプレート部材の吐出面側に金属膜を皮膜させるものであって、前記撥液剤付着工程の前に、前記プレート部材の吐出面側に金属膜を皮膜させる金属膜皮膜工程を有し、前記金属膜の上に前記撥液剤付着工程によって前記ポジ型の感光性撥液剤を付着させること、を特徴とする。
本発明によれば、遮光プレートとしてプレート部材の吐出面側に金属膜を付着させており、プレート部材の吐出面の反対側から露光しても金属膜がマスク機能を発揮し遮光する。そのため、プレート部材が遮光性を有しない場合であっても、金属膜を介して付着させている感光性撥液剤には露光されないことから、遮光プレートの吐出面側には撥液膜を形成することができる。
また、金属膜によってノズルプレートの剛性を高める効果が得られる。そのため、プレート部材自体が遮光性を有する場合であっても、金属膜を皮膜させる意義がある。
「金属膜」は、例えばニッケルをスパッタや蒸着により成膜する。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のノズルプレートの製造方法において、前記撥液剤付着工程では、前記ノズル孔が形成された領域の全域にわたり前記感光性撥液剤によって前記ノズル孔の吐出面側の開口部を覆うように前記感光性撥液剤を付着させること、を特徴とする。
本発明によれば、撥液剤付着工程においては、単純にノズル孔が形成される領域の全域にわたって感光性撥液剤を付着させるだけでよく作業の手間がかからないので、ノズルプレートの製造における工数が削減される効果が得られる。
また、ノズルプレートによっては、吐出面の全面にわたりノズル孔が形成するとは限らない。そのため、ノズル孔が形成される領域に絞って感光性撥液剤を付着させることにより、無駄な工数を省いてノズルプレートの製造にあたっての作業性が向上するとともに、感光性撥液剤の使用量を必要最小限に抑えて製造コストを抑えることもできる。
請求項4に記載の発明は、液滴吐出ヘッドの製造方法において、液滴を吐出するノズル孔の形成された遮光プレートと、液滴を前記ノズル孔に供給する流路が形成される基板とを接合する基板接合工程と、前記遮光プレートの吐出面側にポジ型の感光性撥液膜を付着させる撥液膜付着工程と、前記感光性撥液剤を付着させた前記遮光プレートの吐出面の反対側から露光する露光工程と、前記露光工程により露光された前記感光性撥液剤を現像処理する現像工程と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、予め基板を遮光プレートに接合した後にノズルプレートを製造し、製造されたノズルプレートを用いて液滴吐出ヘッドを製造する。そのため、ノズルプレートの板厚が非常に薄いものであっても、ノズルプレートのハンドリングが容易であり、液滴吐出ヘッドの製造にあたって作業性が向上する。
請求項5に記載の発明は、ノズルプレートにおいて、液滴を吐出するノズル孔が形成されたプレート部材と、前記プレート部材上に皮膜される金属膜と、前記金属膜上に皮膜される撥液膜と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、プレート部材に金属膜を皮膜することからノズルプレートの剛性が高まる。そのため、例えばノズルプレートの耐久性を高めることや、ノズルプレートを長尺にすることなどが可能となる。
請求項6に記載の発明は、液滴吐出ヘッドにおいて、請求項5に記載のノズルプレートを備えたこと、を特徴とする。
請求項7に記載の発明は、画像形成装置において、請求項6に記載の液滴吐出ヘッドを備えたこと、を特徴とする。
本発明によれば、飛翔曲がりなどの吐出不良が発生しない良好な吐出を実現するとともに、従来と比較して製造工程の工数を削減することが可能となる。
以下、添付図面に従って本発明の好ましい実施の形態について詳説する。
〔ノズルプレートの製造方法〕
まず、本発明の特徴であるノズルプレートの製造方法を説明する。
図1(a)〜(d)は、第1の実施形態におけるノズルプレートの製造工程を示した説明図である。まず、図1(a)に示すように、インク吐出面60A方向に狭まるテーパ形状の貫通孔であるノズル51が形成されるプレート部材60を準備する。本実施形態では、プレート部材60自体が遮光性を有する材質からなる場合に、プレート部材60単体を遮光プレートとして使用する。プレート部材60の材質としては、ニッケルやステンレスなどの金属であっても、ポリイミドや感光性樹脂などの樹脂であってもよい。なお、本実施形態では、インクがノズルの内面に沿って送り出されインクの吐出効率が良くなる効果が得られるとの観点からノズル51がテーパ形状に形成されているが、ストレート形状であってもよい。
そして、まず撥液剤付着工程として、図1(b)に示すように、準備したプレート部材60のインク吐出面60Aのうちノズル51が形成される領域の全域にわたり、ノズル51を覆うように感光性撥液剤71を付着させる。このように、単純にノズル51が形成される領域の全域にわたって感光性撥液剤71を付着させるだけでよく作業の手間がかからないので、ノズルプレート61の製造における工数が削減される効果が得られる。
また、ノズルプレート61によっては、インク吐出面60Aの全面にわたりノズル51が形成するとは限らない。そのため、ノズル51が形成される領域に絞って感光性撥液剤71を付着させることにより、無駄な工数を省いてノズルプレート61の製造にあたっての作業性が向上するとともに、感光性撥液剤71の使用量を必要最小限に抑えて製造コストを抑えることもできる。
ここで、感光性撥液剤71としては、ポジ型の感光性樹脂中に撥液材料を混ぜたものを使用し、液状であってもシート状であってもよい。なお、感光性樹脂としては、エポキシ感光樹脂(旭電化社のアデカオプトマーKS−820)を使用する。
感光性撥液剤71を付着させた後、プリベークを行い、感光性撥液剤71から溶剤を蒸発させてプレート部材60との密着性を向上させる。なお、シート状の感光性撥液剤71を使用する場合にはプリベークを行う必要がなくなる。
次に、露光工程として、図1(c)に示すように、感光性撥液剤71が付着するインク吐出面60Aの反対側から、紫外光72を照射する。すると、インク吐出面60Aに付着する感光性撥液剤71はプレート部材60により遮光される一方で、ノズル51の開口部51Aより内側に塗布された感光性撥液剤71とノズル51の内面に塗布された感光性撥液剤71のみに紫外光72が照射され、感光性撥液剤71が光化学反応を起こす。なお、本実施形態では、照射する光として紫外光72を使用したが、その他、感光性撥液剤71が感度を持つことが出来る波長の光であればよい。
次に、現像工程において、図1(d)に示すように、前記の露光工程において光化学反応を起こした感光性撥液剤71を、現像処理することにより除去する。これにより、プレート部材60上にはインク吐出面60Aに撥液膜73が形成され、この撥液膜73においてノズル51の位置に相当する部分にはノズル51の径と同一の径からなる貫通部73Aが形成されることになる。その後、ポストベークを行い、感光性撥液剤71から溶剤を蒸発させてプレート部材60との密着性を向上させる。なお、撥液膜73の耐久性を考慮すれば、撥液膜73の厚みは0.5〜5.0μmとすることが望ましい。
以上の工程を経た結果、インク吐出面60Aに撥液膜73を形成したノズルプレート61を得ることができる。
このような本発明の第1の実施形態によれば、液滴を吐出するノズル51が形成されたプレート部材60のインク吐出面60A側にポジ型の感光性撥液剤71を付着させる撥液剤付着工程と、感光性撥液剤71を付着させたプレート部材60のインク吐出面60Aの反対側から露光する露光工程と、露光工程により露光された感光性撥液剤71を現像処理する現像工程と、を有する。
そのため、プレート部材60の遮光性によりインク吐出面60A側への光の透過が遮られ、プレート部材60の裏面(吐出面と反対側)とノズル51の内側に光が照射される。そして、現像工程では現像処理により光があたった部分に付着するポジ型の感光性撥液剤71のみが除去され、光があたらないインク吐出面60A側の感光性撥液剤71は除去されずに残る。これにより、ノズル51の内側の感光性撥液剤71は除去され、インク吐出面60A側ノズル51の開口部51Aの径と同一の径からなる貫通部73Aを有する撥液膜73が形成される。
したがって、従来技術と比較して、撥液剤付着工程を行うにあたって予めノズル51内に感光性撥液剤71が付着しないようにノズル51内を孔埋めする工程は不要であることから、ノズルプレート61の製造における工数が削減される効果が得られる。
また、本発明による製造方法によれば、インク吐出面60A側のノズル51の開口部51Aの径と同一の径からなる貫通部73Aが撥液膜73に形成されることから、インク吐出時のインクの飛翔方向が安定してノズル51における吐出状況が良好となるノズルプレート61を製造することができる効果が得られる。
図2(a)〜(e)は、本発明の第2の実施形態におけるノズルプレートの製造工程を示した説明図である。本実施形態では、前記の第1の実施形態と異なる点として、遮光プレートとして、遮光性を有しない材質からなるプレート部材60に金属膜74を皮膜させたものを使用する。そこで、プレート部材60に金属膜74を皮膜させる工程として、図2(b)に示すように金属膜皮膜工程を有している。金属膜74の皮膜方法としては、例えばニッケルをスパッタや蒸着により成膜する。
そこで、金属膜74を皮膜する領域について説明する。図2(b)に示すように、金属膜74はプレート部材60のインク吐出面60Aのうちノズル51が形成される領域の全域にわたり、ノズル51を覆うように皮膜させる。そして詳細には、ノズル51の内面にも皮膜させてもよい。なお、金属膜74を皮膜する領域は前記の内容に限定されるものではなく、インク吐出面60Aの反対側の面も含めプレート部材60の全面に皮膜させてもよい。
ここで、前記のように金属膜74はノズル51の内面にも皮膜させた場合、ノズル51内部を通るインクの吐出に影響を与えるおそれがある。そこで、露光に対してマスク機能が発揮できる範囲内において金属膜74の厚みは出来るだけ薄く(0.1μm程度)する。または、露光工程および現像工程を経た後に、ノズル51の内面に皮膜させている金属膜74を、酸などでウエットエッチングして除去してもよい。
以上が金属膜皮膜工程に関しての説明である。
次に、撥液剤付着工程として、図2(c)に示すように、金属膜74の上にポジ型の感光性撥液剤71を付着させる。このとき前記の第1実施形態と同様に、インク吐出面60Aのうちノズル51が形成される領域の全域にわたり、ノズル51を覆うように感光性撥液剤71を付着させることになる。なお、金属膜74の表面粗さを大きくしておけば感光性撥液剤71との密着性が向上する。
次に、露光工程として、図2(d)に示すように、感光性撥液剤71が付着するインク吐出面60Aの反対側から、紫外光72を照射する。すると、プレート部材60が遮光性を有しない場合であっても、金属膜74がマスクとしての機能を果たし紫外光72を遮光するため、プレート部材60のインク吐出面60Aに付着する感光性撥液剤71には紫外光72が照射されない。その一方で、ノズル51の内面に付着する感光性撥液剤71のみに紫外光72が照射される。
そのため、その後の現像工程における現像処理を経た後も、プレート部材60のインク吐出面60Aにおける感光性撥液剤71は必要な撥液膜73として確保される。特に、本実施形態では、インク吐出面60Aからノズル51の内面に架けて金属膜74を皮膜し、ノズル51のインク吐出側の開口部付近も皮膜している。したがって、ノズル51がテーパ形状であって、ノズル51のインク吐出側の開口部51A付近のプレート部材60の板厚が薄く透光し易い場合であっても、金属膜74が紫外光72に対してマスクとしての機能を果たし、ノズル51のインク吐出側の開口部51A付近の必要な撥液膜73も確保される。
また、プレート部材60上に皮膜された金属膜74によりプレート部材60の剛性を高めることができる。そのため、本実施形態ではプレート部材60が遮光性を有しない場合について説明したが、本実施形態のように金属膜皮膜工程を設けて金属膜74を皮膜することによって、プレート部材60が遮光性を有する場合であっても、プレート部材60の剛性を高めることができるという効果を得ることが出来る。
このような本発明の第2の実施形態によれば、液滴を吐出するノズル51が形成されたプレート部材60のインク吐出面60A側にポジ型の感光性撥液剤71を付着させる撥液剤付着工程と、感光性撥液剤71を付着させたプレート部材60のインク吐出面60Aの反対側から露光する露光工程と、露光工程により露光された感光性撥液剤71を現像処理する現像工程とを有し、遮光プレートは、ノズル51が形成されたプレート部材60のインク吐出面60A側に金属膜74を皮膜させるものであって、撥液剤付着工程の前に、プレート部材60のインク吐出面60A側に金属膜74を皮膜させる金属膜皮膜工程を有し、金属膜74の上に撥液剤付着工程によってポジ型の感光性撥液剤71を付着させる。
そのため、遮光プレートとしてプレート部材60のインク吐出面60A側に金属膜74を付着させており、プレート部材60のインク吐出面60Aの反対側から露光しても金属膜74がマスク機能を発揮し遮光する。
したがって、プレート部材60が遮光性を有しない場合であっても、金属膜74を介して付着させている感光性撥液剤71には露光されないことから、遮光プレートの吐出面側には撥液膜73を形成することができる。
また、プレート部材60が遮光性を有するか有しないかに関わらず、金属膜74によってノズルプレート61の剛性を高める効果が得られる。
その他の発明の詳細な構成や効果は、前記の第1の実施形態と共通するので以下の説明は省略する。
図3(a)〜(f)は、本発明の第3の実施形態として、液滴吐出ヘッドの一実施形態である印字ヘッドの製造工程を示した説明図である。本実施形態では、前記の第1の実施形態または第2の実施形態のノズルプレートの製造工程を有している。しかし、前記の第1の実施形態または第2の実施形態と異なる点として、図3(b)に示すように基板接合工程を有している。ここで、本実施形態における基板接合工程とは、流路基板76をプレート部材60に接合する工程である。本実施形態では、図5に示すように、印字ヘッド50を構成する部品の一つとして流路基板76を有している。そして、この流路基板76は、インクをノズル51に供給するため圧力室52とノズル51とをつなげる連通孔を有する板である。
流路基板76とノズルプレート部材60の接合は、接着剤を用いるが、流路基板76やプレート部材60の材質によっては、熱と圧力をかけることにより接合する(拡散接合)。なお、本実施形態では、予めノズル51が形成されるノズルプレート部材60に流路基板76を接合しているが、ノズル51がまだ形成されていないプレートに流路基板76を接合し、その後、ノズル51を形成してもよい。
以上のような基板接合工程の後、ノズルプレート製造工程に移る。このノズルプレート製造工程は、前記の第1前記の第1の実施形態および第2の実施形態と共通する。
ノズルプレート製造工程の後、流路基板76におけるノズルプレート61の接合面と反対側の面に、圧力室基板80、加圧板56、アクチュエータ58、カバー84を接合することにより印字ヘッド50が完成する。なお、流路基板76、圧力室基板80、加圧板56は一体品の基板であってもよい。
このような本発明の第3の実施形態によれば、液滴を吐出するノズル51の形成された遮光プレートと、液滴をノズル51に供給する流路が形成された流路基板76とを接合する基板接合工程と、遮光プレートのインク吐出面60A側にポジ型の感光性撥液膜71を付着させる撥液膜付着工程と、感光性撥液剤71を付着させた遮光プレートのインク吐出面60Aの反対側から露光する露光工程と、露光工程により露光された感光性撥液剤71を現像処理する現像工程と、を有する。
厚さが約20μm程度の薄いプレート部材60であっても、ノズルプレートを製造する工程の前に、予めノズルプレート部材60に流路基板76を接合しているので、流路基板76の部分を掴んで作業ができる。そのため、プレート部材60のハンドリングが容易となり、ノズルプレート61の製造にあたって作業性が向上し、印字ヘッド50の製造にあたっての作業性も向上する。
〔印字ヘッドの構造〕
次に、前記の製造方法により製造されたノズルプレート61を利用した印字ヘッドの構造について説明する。インク色ごとに設けられている各印字ヘッド12K、12M、12C、12Yの構造は共通しているので、以下、これらを代表して符号50によって印字ヘッドを示すものとする。
図4は印字ヘッド50の構造例を示す平面透視図である。また図5は1つの液滴吐出素子(1つのノズル51に対応したインク室ユニット)の立体的構成を示す断面図(図4中5−5線に沿う断面図)である。
印字ヘッド50は、おもにノズルプレート61、流路基板76、圧力室基板80、加圧板56、アクチュエータ58、カバー84を備えている。
記録紙面上に印字されるドットピッチを高密度化するためには、印字ヘッド50におけるノズルピッチを高密度化する必要がある。本例の印字ヘッド50は、図4に示したように、インク滴の吐出口であるノズル51と、各ノズル51に対応する圧力室52等からなる複数のインク室ユニット(液滴吐出素子)53を千鳥でマトリクス状(2次元的)に配置させた構造を有し、これにより、印字ヘッド長手方向(紙送り方向と直交する方向)に沿って並ぶように投影される実質的なノズル間隔(投影ノズルピッチ)の高密度化を達成している。
各ノズル51に対応して設けられている圧力室52は、その平面形状が概略正方形となっており(図4参照)、対角線上の両隅部にノズル51と供給インクの流入口(供給口)54が設けられている。
印字ヘッド50のノズル面(インク吐出面)50Aには、図5に示すように、本発明の特徴であるノズルプレート61が設けられている。ノズルプレート61は、撥液膜73とノズルプレート部材60を有している。なお、実施形態によっては、撥液膜73とノズルプレート部材60の間に金属膜74を有することになる。ノズルプレート部材60には、ノズル51が設けられている。
また、圧力室基板80により形成される圧力室52は、供給口54を介して共通流路55と連通されている。共通流路55はインク供給源たるインクタンク(不図示)と連通しており、インクタンクから供給されるインクは共通流路55を介して各圧力室52に分配供給される。
ノズルプレート部材60の撥液膜73が形成される面と反対側の面には、圧力室52とノズル51とをつなげる連通孔を有する流路基板76が接合されている。圧力室52の天面を構成している加圧板(共通電極)56には個別電極57を備えたアクチュエータ58が接合されており、個別電極57と共通電極56に駆動電圧を印加することによってアクチュエータ58が変形して圧力室52の容積が変化し、これに伴う圧力変化によりノズル51からインクが吐出される。なおアクチュエータ58には、ピエゾ素子などの圧電体が好適に用いられる。インク吐出後、共通流路55から供給口54を通って新しいインクが圧力室52に供給される。また、アクチュエータ58は、加圧板(共通電極)56に接合するカバー84により覆われている。
かかる構造を有する多数のインク室ユニット53は、図6に示す如く、主走査方向に沿う行方向及び主走査方向に対して直交しない一定の角度θを有する斜めの列方向とに沿って一定の配列パターンで格子状に配列させた構造になっている。主走査方向に対してある角度θの方向に沿ってインク室ユニット53を一定のピッチdで複数配列する構造により、主走査方向に並ぶように投影されたノズルのピッチPはd× cosθとなる。
すなわち、主走査方向については、各ノズル51が一定のピッチPで直線状に配列されたものと等価的に取り扱うことができる。このような構成により、主走査方向に並ぶように投影されるノズル列が1インチ当たり2400個(2400ノズル/インチ)におよぶ高密度のノズル構成を実現することが可能になる。
なお、印字可能幅の全幅に対応した長さのノズル列を有するフルラインヘッドで、ノズルを駆動する時には、(1)全ノズルを同時に駆動する、(2)ノズルを片方から他方に向かって順次駆動する、(3)ノズルをブロックに分割して、ブロックごとに片方から他方に向かって順次駆動する等が行われ、用紙の幅方向(用紙の搬送方向と直交する方向)に1ライン又は1個の帯状を印字するようなノズルの駆動を主走査と定義する。
特に、図6に示すようなマトリクス状に配置されたノズル51を駆動する場合は、上記(3)のような主走査が好ましい。すなわち、ノズル51-11 、51-12 、51-13 、51-14 、51-15 、51-16 を1つのブロックとし(他にはノズル51-21 、…、51-26 を1つのブロック、ノズル51-31 、…、51-36 を1つのブロック、…として)、記録紙16の搬送速度に応じてノズル51-11 、51-12 、…、51-16 を順次駆動することで記録紙20の幅方向に1ラインを印字する。
一方、上述したフルラインヘッドと用紙とを相対移動することによって、上述した主走査で形成された1ライン(1列のドットによるライン又は複数列のドットからなるライン)の印字を繰り返し行うことを副走査と定義する。
本発明の実施に際してノズルの配置構造は図示の例に限定されない。また、本実施形態では、ピエゾ素子(圧電素子)に代表されるアクチュエータ58の変形によってインク液滴を飛ばす方法が採用されているが、本発明の実施に際して、インクを吐出させる方式には限定されず、ピエゾ方式に代えて、ヒータ等の発熱体によってインクを加熱して気泡を発生させ、その圧力でインク滴を飛ばすサーマルジェット方式等でもよい。
〔インクジェット記録装置の全体構成〕
次に、前記の印字ヘッド50を利用したインクジェット記録装置の構造について説明する。
図7は、インクジェット記録装置の概略を示す全体構成図である。図7に示すように、このインクジェット記録装置10は、インクの色毎に設けられた複数の印字ヘッド12K、12C、12M、12Yを有する印字部12と、各印字ヘッド12K、12C、12M、12Yに供給するインクを貯蔵しておくインク貯蔵/装填部14と、記録紙16を供給する給紙部18と、記録紙16のカールを除去するデカール処理部20と、前記印字部12のノズル面(インク吐出面)に対向して配置され、記録紙16の平面性を保持しながら記録紙16を搬送する吸着ベルト搬送部22と、印字部12による印字結果を読み取る印字検出部24と、印画済みの記録紙(プリント物)を外部に排紙する排紙部26と、を備えている。
図7では、給紙部18の一例としてロール紙(連続用紙)のマガジンが示されているが、紙幅や紙質等が異なる複数のマガジンを併設してもよい。また、ロール紙のマガジンに代えて、又はこれと併用して、カット紙が積層装填されたカセットによって用紙を供給してもよい。
ロール紙を使用する装置構成の場合、図7のように、裁断用のカッター28が設けられており、該カッター28によってロール紙は所望のサイズにカットされる。カッター28は、記録紙16の搬送路幅以上の長さを有する固定刃28Aと、該固定刃28Aに沿って移動する丸刃28Bとから構成されており、印字裏面側に固定刃28Aが設けられ、搬送路を挟んで印字面側に丸刃28Bが配置されている。なお、カット紙を使用する場合には、カッター28は不要である。
複数種類の記録紙を利用可能な構成にした場合、紙の種類情報を記録したバーコードあるいは無線タグ等の情報記録体をマガジンに取り付け、その情報記録体の情報を所定の読取装置によって読み取ることで、使用される用紙の種類を自動的に判別し、用紙の種類に応じて適切なインク吐出を実現するようにインク吐出制御を行うことが好ましい。
給紙部18から送り出される記録紙16はマガジンに装填されていたことによる巻き癖が残り、カールする。このカールを除去するために、デカール処理部20においてマガジンの巻き癖方向と逆方向に加熱ドラム30で記録紙16に熱を与える。このとき、多少印字面が外側に弱いカールとなるように加熱温度を制御するとより好ましい。
デカール処理後、カットされた記録紙16は、吸着ベルト搬送部22へと送られる。吸着ベルト搬送部22は、ローラー31、32間に無端状のベルト33が巻き掛けられた構造を有し、少なくとも印字部12のノズル面及び印字検出部24のセンサ面に対向する部分が平面をなすように構成されている。
ベルト33は、記録紙16の幅よりも広い幅寸法を有しており、ベルト面には多数の吸引孔(不図示)が形成されている。図7に示したとおり、ローラー31、32間に掛け渡されたベルト33の内側において印字部12のノズル面及び印字検出部24のセンサ面に対向する位置には吸着チャンバー34が設けられており、この吸着チャンバー34をファン35で吸引して負圧にすることによってベルト33上の記録紙16が吸着保持される。
ベルト33が巻かれているローラー31、32の少なくとも一方にモータ(不図示)の動力が伝達されることにより、ベルト33は図7において、時計回り方向に駆動され、ベルト33上に保持された記録紙16は、図7の左から右へと搬送される。
縁無しプリント等を印字するとベルト33上にもインクが付着するので、ベルト33の外側の所定位置(印字領域以外の適当な位置)にベルト清掃部36が設けられている。ベルト清掃部36の構成について詳細は図示しないが、例えば、ブラシ・ロール、吸水ロール等をニップする方式、清浄エアーを吹き掛けるエアーブロー方式、あるいはこれらの組み合わせなどがある。清掃用ロールをニップする方式の場合、ベルト線速度とローラー線速度を変えると清掃効果が大きい。
なお、吸着ベルト搬送部22に代えて、ローラー・ニップ搬送機構を用いる態様も考え
られるが、印字領域をローラー・ニップ搬送すると、印字直後に用紙の印字面にローラーが接触するので、画像が滲み易いという問題がある。従って、本例のように、印字領域では画像面と接触させない吸着ベルト搬送が好ましい。
吸着ベルト搬送部22により形成される用紙搬送路上において印字部12の上流側には、加熱ファン40が設けられている。加熱ファン40は、印字前の記録紙16に加熱空気を吹きつけ、記録紙16を加熱する。印字直前に記録紙16を加熱しておくことにより、インクが着弾後乾き易くなる。
印字部12は、最大紙幅に対応する長さを有するライン型ヘッドを紙搬送方向(副走査方向)と直交する方向(主走査方向)に配置した、いわゆるフルライン型のヘッドとなっている(図4参照)。
図4に示すように、印字部12を構成する各印字ヘッド12K、12C、12M、12Yは、本インクジェット記録装置10が対象とする最大サイズの記録紙16の少なくとも一辺を超える長さにわたってインク吐出口(ノズル)が複数配列されたライン型ヘッドで構成されている。
記録紙16の搬送方向(紙搬送方向)に沿って上流側(図7の左側)から黒(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の順に各色インクに対応した印字ヘッド12K、12C、12M、12Yが配置されている。記録紙16を搬送しつつ各印字ヘッド12K、12C、12M、12Yからそれぞれ色インクを吐出することにより記録紙16上にカラー画像を形成し得る。
このように、紙幅の全域をカバーするフルラインヘッドがインク色毎に設けられてなる印字部12によれば、紙搬送方向(副走査方向)について記録紙16と印字部12を相対的に移動させる動作を一回行うだけで(すなわち、一回の副走査で)記録紙16の全面に画像を記録することができる。これにより、印字ヘッドが紙搬送方向と直交する方向(主走査方向)に往復動作するシャトル型ヘッドに比べて高速印字が可能であり、生産性を向上させることができる。
なお本例では、KCMYの標準色(4色)の構成を例示したが、インク色や色数の組み合わせについては本実施形態には限定されず、必要に応じて淡インク、濃インクを追加してもよい。例えば、ライトシアン、ライトマゼンタ等のライト系インクを吐出する印字ヘッドを追加する構成も可能である。
図7に示したように、インク貯蔵/装填部14は、各印字ヘッド12K、12C、12M、12Yに対応する色のインクを貯蔵するタンクを有し、各タンクは図示を省略した管路を介して各印字ヘッド12K、12C、12M、12Yと連通されている。また、インク貯蔵/装填部14は、インク残量が少なくなるとその旨を報知する報知手段(表示手段、警告音発生手段等)を備えるとともに、色間の誤装填を防止するための機構を有している。
印字検出部24は、印字部12の打滴結果を撮像するためのイメージセンサ(ラインセンサ等)を含み、該イメージセンサによって読み取った打滴画像からノズルの目詰まりその他の吐出不良をチェックする手段として機能する。
本例の印字検出部24は、少なくとも各印字ヘッド12K、12C、12M、12Yによるインク吐出幅(画像記録幅)よりも幅の広い受光素子列を有するラインセンサで構成される。このラインセンサは、赤(R)の色フィルタが設けられた光電変換素子(画素)
がライン状に配列されたRセンサ列と、緑(G)の色フィルタが設けられたGセンサ列と、青(B)の色フィルタが設けられたBセンサ列とからなる色分解ラインCCDセンサで構成されている。なお、ラインセンサに代えて、受光素子が二次元配列されて成るエリアセンサを用いることも可能である。
印字検出部24は、各色の印字ヘッド12K、12C、12M、12Yにより印字されたテストパターンを読み取り、各ヘッドの吐出検出を行う。吐出判定は、吐出の有無、ドットサイズの測定、ドット着弾位置の測定等で構成される。
印字検出部24の後段には、後乾燥部42が設けられている。後乾燥部42は、印字された画像面を乾燥させる手段であり、例えば、加熱ファンが用いられる。印字後のインクが乾燥するまでは印字面と接触することは避けたほうが好ましいので、熱風を吹きつける方式が好ましい。
多孔質のペーパに染料系インクで印字した場合などでは、加圧によりペーパの孔を塞ぐことでオゾンなど、染料分子を壊す原因となるものと接触することを防ぐことで画像の耐候性がアップする効果がある。
後乾燥部42の後段には、加熱・加圧部44が設けられている。加熱・加圧部44は、画像表面の光沢度を制御するための手段であり、画像面を加熱しながら所定の表面凹凸形状を有する加圧ローラー45で加圧し、画像面に凹凸形状を転写する。
このようにして生成されたプリント物は、排紙部26から排出される。本来プリントすべき本画像(目的の画像を印刷したもの)とテスト印字とは分けて排出することが好ましい。このインクジェット記録装置10では、本画像のプリント物と、テスト印字のプリント物とを選別してそれぞれの排出部26A、26Bへと送るために排紙経路を切り換える選別手段(不図示)が設けられている。なお、大きめの用紙に本画像とテスト印字とを同時に並列に形成する場合は、カッター(第2のカッター)48によってテスト印字の部分を切り離す。カッター48は、排紙部26の直前に設けられており、画像余白部にテスト印字を行った場合に、本画像とテスト印字部を切断するためのものである。カッター48の構造は前述した第1のカッター28と同様であり、固定刃48Aと丸刃48Bとから構成されている。
また、図示を省略したが、本画像の排出部26Aには、オーダー別に画像を集積するソーターが設けられている。
以上、本発明のノズルプレートの製造方法、液滴吐出ヘッド及び画像形成装置について詳細に説明したが、本発明は、以上の例には限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行ってもよいのはもちろんである。
(a)〜(d)は、第1の実施形態に係るノズルプレートの製造工程を表した説明図である。 (a)〜(e)は、第2の実施形態に係るノズルプレートの製造工程を表した説明図である。 (a)〜(g)は、第3の実施形態に係るノズルプレートの製造工程を表した説明図である。 印字ヘッドの構造例を示す平面透視図である。 図4中5−5線に沿う断面図である。 図4に示した印字ヘッドの一部を拡大した詳細図である。 本発明に係る画像形成装置としてのインクジェット記録装置の一実施形態の概略を示す全体構成図である。 従来の製造方法の工程を示す図である。
符号の説明
10…インクジェット記録装置、50…印字ヘッド、51…ノズル、52…圧力室、60…プレート部材、60A…インク吐出面、61…ノズルプレート、71…感光性撥液剤、72…紫外光、73…撥液膜、73A…貫通部、74…金属膜、76…流路基板

Claims (7)

  1. 液滴を吐出するノズル孔が形成された遮光プレートの吐出面側にポジ型の感光性撥液剤を付着させる撥液剤付着工程と、
    前記感光性撥液剤を付着させた前記遮光プレートの吐出面の反対側から露光する露光工程と、
    前記露光工程により露光された前記感光性撥液剤を現像処理する現像工程と、
    を有することを特徴とするノズルプレートの製造方法。
  2. 前記遮光プレートは、前記ノズル孔が形成されたプレート部材の吐出面側に金属膜を皮膜させるものであって、
    前記撥液剤付着工程の前に、前記プレート部材の吐出面側に金属膜を皮膜させる金属膜皮膜工程を有し、
    前記金属膜の上に前記撥液剤付着工程によって前記ポジ型の感光性撥液剤を付着させること、
    を特徴とする請求項1に記載のノズルプレートの製造方法。
  3. 前記撥液剤付着工程では、前記ノズル孔が形成された領域の全域にわたり前記感光性撥液剤によって前記ノズル孔の吐出面側の開口部を覆うように前記感光性撥液剤を付着させること、
    を特徴とする請求項1または2に記載のノズルプレートの製造方法。
  4. 液滴を吐出するノズル孔の形成された遮光プレートと、液滴を前記ノズル孔に供給する流路が形成された基板とを接合する基板接合工程と、
    前記遮光プレートの吐出面側にポジ型の感光性撥液膜を付着させる撥液膜付着工程と、
    前記感光性撥液剤を付着させた前記遮光プレートの吐出面の反対側から露光する露光工程と、
    前記露光工程により露光された前記感光性撥液剤を現像処理する現像工程と、
    を有することを特徴とする液滴吐出ヘッドの製造方法。
  5. 液滴を吐出するノズル孔が形成されたプレート部材と、
    前記プレート部材上に皮膜される金属膜と、
    前記金属膜上に皮膜される撥液膜と、
    を有することを特徴とするノズルプレート。
  6. 請求項5に記載のノズルプレートを備えたこと、を特徴とする液滴吐出ヘッド。
  7. 請求項6に記載の液滴吐出ヘッドを備えたこと、を特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014201066A (ja) * 2013-04-03 2014-10-27 パロ・アルト・リサーチ・センター・インコーポレーテッドPalo Alto Research Center Incorporated 撥油性膜を包含するインクジェット印字ヘッド

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