JP2007213241A - 割り込み加工可能な数値制御工作機械 - Google Patents
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Abstract
【課題】加工中断指示を行うだけで、通常の加工の中断から割り込み加工、さらには割り込み加工後の通常の加工の再開までを自動で行うことができる数値制御工作機械を提供する。
【解決手段】数値制御装置10は、第1の加工プログラム12又は第2の加工プログラム14を実行して工作機械1に動作指示を送る処理装置(CPU)16を有する。CPU16は、作業者からスイッチ操作等により割り込み加工を行うべき指令を受けられるように構成される。また数値制御装置10は、第1のワークの加工再開に必要なデータを一時的に格納する補助メモリ18を有する。
【選択図】図1
【解決手段】数値制御装置10は、第1の加工プログラム12又は第2の加工プログラム14を実行して工作機械1に動作指示を送る処理装置(CPU)16を有する。CPU16は、作業者からスイッチ操作等により割り込み加工を行うべき指令を受けられるように構成される。また数値制御装置10は、第1のワークの加工再開に必要なデータを一時的に格納する補助メモリ18を有する。
【選択図】図1
Description
本発明は、加工を中断して他の割り込み加工を行うことができる数値制御工作機械に関する。
加工時間が比較的長い工作機械の運転においては、ある加工の途中で他の緊急の加工、すなわち割り込み加工を行う必要が生じる場合がある。しかし従来は、一旦加工を中断してしまうとその加工の再開には複雑な操作を要し、また誤操作の可能性もあった。従って割り込み加工には細心の注意が必要であり、その段取りには時間もかかっていた。
そこで、例えば特許文献1には、加工再開に必要な復元処理を行う復元プログラムを生成し、さらに復元プログラムを作業者が修正可能な数値制御工作機械が開示されている。
また特許文献2には、加工中断時のNC状態をコンピュータに読み込み、かつセットメモリ用スイッチを押すことにより中断時点の座標値を読み込んで自動的に復帰する構成を備えた運転制御装置が開示されている。
上記数値制御工作機械及び運転制御装置においては、割り込み加工終了後の通常加工の再開には、作業者のスタートスイッチ操作等の何らかの操作が必要である。従って割り込み加工が終了するまで又は割り込み加工終了時には作業者はその機械の傍にいなければならず、他の作業を行うことができなかった。
そこで本発明は、加工中断指示を行うだけで、通常の加工の中断から割り込み加工、さらには割り込み加工後の通常の加工の再開までを自動で行うことができる数値制御工作機械を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、第1のワーク及び第2のワークを加工するための加工プログラムを有する数値制御装置、並びに前記第1のワークと前記第2のワークとを交換可能な自動ワーク供給装置を備えた数値制御工作機械であって、前記数値制御装置が、前記第1のワークの加工中に、作業者の中断操作があったときに前記第1のワークの加工を中断する指令を発する加工中断指令部と、第1のワークの加工再開に必要な前記数値制御装置内のデータを一時的に格納する補助メモリと、前記自動ワーク供給装置に、加工すべきワークを前記第1のワークから前記第2のワークに交換させる指令を発する交換指令部と、前記第2のワークの加工を割り込み加工として行う指令を発する割り込み加工指令部と、前記割り込み加工終了後に、前記補助メモリに格納されたデータに基づいて、前記数値制御装置のデータを前記第1のワークの加工中断時の状態に復元するデータ復元部と、前記第1のワークの加工を再開する指令を発する加工再開指令部と、を有し、前記作業者の中断操作のみによって前記第1のワークの加工の再開までを自動で行うことができるように構成されることを特徴とする、数値制御工作機械を提供する。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の数値制御工作機械において、前記加工中断指令部は、前記加工プログラムにおいて前記第1のワークの加工が中断可能な位置で前記第1のワークの加工を中断する指令を発することを特徴とする、数値制御工作機械を提供する。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の数値制御工作機械において、前記加工中断部の指令は、前記数値制御装置が識別可能な指令であることを特徴とする、数値制御工作機械を提供する。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の数値制御工作機械において、前記加工中断部の指令は、シーケンス番号、Gコード及びMコードの少なくとも1つを含む、数値制御工作機械を提供する。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の数値制御工作機械において、前記第1のワークの加工再開に必要な内部データは、前記加工プログラムを用いて書き換え可能なデータを含むことを特徴とする、数値制御工作機械を提供する。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の数値制御工作機械において、前記第1のワークの加工再開に必要な内部データは、工具補正データ及びマクロ変数の少なくとも一方を含む、数値制御工作機械を提供する。
本発明に係る数値制御工作機械によれば、加工中断指示を行うだけで、通常の加工の中断から割り込み加工、さらには割り込み加工後の通常の加工の再開までを全て自動で行うことができる。従って作業者は加工中断指示を行った後はその工作機械の状況を監視する必要はなく、他の作業を行うことができ、全体的な作業効率化が図られる。
以下、図面を参照しながら本発明を詳細に説明する。図1は、本発明に係る数値制御工作機械1及びその数値制御装置10の構成を示す図である。数値制御装置10は、第1のワークを加工するための第1の加工プログラム12及び第2のワークを加工するための第2の加工プログラム14を有する。またここでは、第1のワークの加工が通常の加工であり、第2のワークの加工が緊急を要する割り込み加工であるとする。
数値制御装置10は、第1の加工プログラム12又は第2の加工プログラム14を実行して工作機械1に動作指示を送る処理装置(CPU)16を有する。CPU16は、作業者からスイッチ操作等により割り込み加工を行うべき指令を受けられるように構成される。また数値制御装置10は、第1のワークの加工再開に必要なデータ(後述)を一時的に格納する補助メモリ18を有する。
次に数値制御装置10の作用を、図2のフローチャートを併せて参照しながら説明する。先ず第1のワークの加工中(ステップS1)に、作業者の操作により割り込み加工を行うべき指令が入力されたとき(ステップS2)は、CPU16の加工中断指令部16aが直ちに第1のワークの加工を中断する(ステップS3)。ここで中断指令部16aは、第1の加工プログラム12において第1のワークW1の加工が中断可能な位置で第1のワークW1の加工を中断する指令を発することができる。このようにすれば、作業者が割り込み加工が可能な位置まで中断操作を待つ必要がない。また中断指令部16aの指令は、シーケンス番号、Gコード又はMコード等の、数値制御装置10が識別可能な指令であることが好ましい。
次にCPU16は、加工中断時のデータ、すなわち第1のワークの加工再開に必要な内部データを数値制御装置10のRAM(図示せず)等から抽出して、補助メモリ18に退避させる(ステップS4)。ここでワークの加工再開に必要なデータには、加工中断時のワーク及びツールの位置及び姿勢、プログラムポインタ、座標等のデータが含まれる。さらに内部データは、工具補正データ及びマクロ変数等の、加工プログラムを用いて書き換え可能なデータを含むことが好ましい。
次にCPU16の交換指令部16bが、工作機械1の自動ワーク供給装置2に対し、加工すべきワークを第1のワークW1から第2のワークW2に交換させる指令を発する(ステップS5)。そしてCPU16の割り込み加工指令部16cが、第2のワークW2の加工を割り込み加工として行う指令を発する(ステップS6)。
上記割り込み加工が終了したら(ステップS7)、交換指令部16bが、工作機械1の自動ワーク供給装置2に対し、加工すべきワークを第2のワークW2から第1のワークW1に戻す指令を発する(ステップS8)。次に補助メモリ18に格納されたデータに基づいて、CPU16のデータ復元部16dが、補助メモリ18内のデータを用い、数値制御装置10の内部データを第1のワークW1の加工中断時の状態に復元する(ステップS9)。数値制御装置10は、復元された内部データを基に、工作機械1の各駆動部(各軸)を中断した位置まで移動させる。
最後に、CPU16の加工再開指令部16eが、第1のワークW1の加工を再開する指令を発し、(ステップS10)中断したブロックから加工プログラムが再開される。
上述のように、第1のワークの加工の中断から第2のワークの割り込み加工を経て第1のワークの加工が再開されるまでは、作業者の最初の中断操作のみによって全て自動で行うことができる。
1 数値制御工作機械
2 自動ワーク供給装置
10 数値制御装置
12 第1の加工プログラム
14 第2の加工プログラム
16 CPU
16a 加工中断指令部
16b 交換指令部
16c 割り込み加工指令部
16d データ復元部
16e 加工再開指令部
18 補助メモリ
W1 第1のワーク
W2 第2のワーク
2 自動ワーク供給装置
10 数値制御装置
12 第1の加工プログラム
14 第2の加工プログラム
16 CPU
16a 加工中断指令部
16b 交換指令部
16c 割り込み加工指令部
16d データ復元部
16e 加工再開指令部
18 補助メモリ
W1 第1のワーク
W2 第2のワーク
Claims (6)
- 第1のワーク及び第2のワークを加工するための加工プログラムを有する数値制御装置、並びに前記第1のワークと前記第2のワークとを交換可能な自動ワーク供給装置を備えた数値制御工作機械であって、
前記数値制御装置が、
前記第1のワークの加工中に、作業者の中断操作があったときに前記第1のワークの加工を中断する指令を発する加工中断指令部と、
第1のワークの加工再開に必要な前記数値制御装置内のデータを一時的に格納する補助メモリと、
前記自動ワーク供給装置に、加工すべきワークを前記第1のワークから前記第2のワークに交換させる指令を発する交換指令部と、
前記第2のワークの加工を割り込み加工として行う指令を発する割り込み加工指令部と、
前記割り込み加工終了後に、前記補助メモリに格納されたデータに基づいて、前記数値制御装置のデータを前記第1のワークの加工中断時の状態に復元する復元部と、
前記第1のワークの加工を再開する指令を発する加工再開指令部と、
を有し、
前記作業者の中断操作のみによって前記第1のワークの加工の再開までを自動で行うことができるように構成されることを特徴とする、数値制御工作機械。 - 前記加工中断指令部は、前記加工プログラムにおいて前記第1のワークの加工が中断可能な位置で前記第1のワークの加工を中断する指令を発することを特徴とする、請求項1に記載の数値制御工作機械。
- 前記加工中断部の指令は、前記数値制御装置が識別可能な指令であることを特徴とする、請求項2に記載の数値制御工作機械。
- 前記加工中断部の指令は、シーケンス番号、Gコード及びMコードの少なくとも1つを含む、請求項3に記載の数値制御工作機械。
- 前記第1のワークの加工再開に必要な内部データは、前記加工プログラムを用いて書き換え可能なデータを含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の数値制御工作機械。
- 前記第1のワークの加工再開に必要な内部データは、工具補正データ及びマクロ変数の少なくとも一方を含む、請求項5に記載の数値制御工作機械。
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---|---|---|---|
JP2006031396A JP2007213241A (ja) | 2006-02-08 | 2006-02-08 | 割り込み加工可能な数値制御工作機械 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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-
2006
- 2006-02-08 JP JP2006031396A patent/JP2007213241A/ja active Pending
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