JP2007211147A - 感温感光性組成物およびこれを用いた感温性フィルム - Google Patents

感温感光性組成物およびこれを用いた感温性フィルム Download PDF

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浩 須田
Yoshiro Ito
芳郎 伊藤
Yoshitaka Taguchi
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Abstract

【課題】 温度により光の透過性を可逆的に変化させることができ、貯蔵安定性が良好でフィルム状への加工が容易である組成物、およびこの組成物を用いた、感温性能を長期間にわたり維持できる感温性フィルムを提供する。
【解決手段】 温度に対する応答性が鋭敏である水溶性の感温性高分子化合物(1)と、側鎖に重合性二重結合基又は光二量化型の感光性基を有する水溶性高分子化合物(2)が均一に水へ溶解した感温感光性組成物とし、この組成物に活性光線又は放射線を照射することにより得られるゲル層を含む感温性フィルムとする。
【選択図】なし

Description

本発明は感温性を有する高分子化合物と、活性光線又は放射線により架橋又は重合しうる感光性材料からなる組成物、およびこれを用いた感温性フィルムに関する。
ポリ(N−アルキル置換アクリルアミド類)やポリ(ビニルエーテル類)、セルロース類などの水溶性高分子化合物の水溶液が、特定温度で相転移を起こすことは良く知られている。これらの水溶液は、低温では水和したポリマー鎖が広がり透明な水溶液となっているが、相転移温度以上では脱水和してポリマー鎖を畳むため凝集析出し、不透明な懸濁液となる。このような現象を、温度により光の透過性を調節する遮光や調光材料として利用する検討がなされている。
特公昭61−7948号公報 特公平1−38841号公報
ここで、前述感温性を有する水溶性高分子化合物が相転移温度において溶解/析出をするには水が必要である為、遮光や調光材料として利用した場合、長期にわたり水を系内に保てなければならない。また、感温材料の水溶液が長時間にわたって高温にさらされた場合、凝集析出したポリマーが粗大化や不均一化してしまい、相転移温度以下となっても均一で透明な溶液へと戻らなくなるという問題がある。
そこで、本発明は上記課題を解決することを目的とし、貯蔵安定性が良好で取り扱いが容易である組成物、およびこの組成物を用い、感温性能を長期間にわたり維持できる感温性フィルムを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は以下の構成を有する。
《ア》温度により光の透過率を可逆的に変化させることができる水溶性の感温性高分子化合物(1)と、側鎖に重合性二重結合基又は光二量化型の感光性基を有する水溶性高分子化合物(2)が均一に溶解した水溶液であることを特徴とする感温感光性組成物。
《イ》感温性高分子化合物(1)が一般式[A]又は[B]又は[C]で表される構造単位を10モル%以上含有する単一又は共重合物であることを特徴とする請求項1記載の感温感光性組成物。
Figure 2007211147




〔式中Rは水素原子又はメチル基を表し、R及びRは炭素数1〜8のアルキル基を表わす。〕
Figure 2007211147





〔式中Rは水素原子又はメチル基を表し、Rは炭素数3〜6のアルキル基を表わす。〕
Figure 2007211147



〔式中R及びRは水素原子又はメチル基を表し、Rは炭素数1〜8のアルキル基を表し、Xはエーテル結合又はエステル結合を表わす。〕
《ウ》感温性高分子化合物(1)がメチルセルロース又はヒドロキシエチルメチルセルロース又はヒドロキシプロピルメチルセルロースであることを特徴とする請求項1記載の感温感光性組成物。
《エ》水溶性高分子化合物(2)が重合性二重結合基又は光二量化型の感光性基を含む構造単位を1から20モル%含有する変性ポリビニルアルコール樹脂であることを特徴とする請求項1記載の感温感光性組成物。
《オ》請求項1記載の感温感光性組成物に活性光線又は放射線を照射することにより得られる感温性ゲル層を含む感温性フィルム。
すなわち、感温性高分子化合物(1)と側鎖に重合性二重結合基又は光二量化型の感光性基を有する水溶性高分子化合物(2)を含む感温感光性組成物とすることにより、活性光線又は放射線の照射前は液状で安定な組成物とすることができ、また、照射後は流動性を失ったゲル状となる為に柔軟な基板に積層させて多層フィルムとすることが可能となる。さらに、水溶性高分子化合物(2)は保水性が高く、活性光線又は放射線の照射により網目構造となり、感温性高分子化合物(1)をその構造中に固定化する為、長時間あるいは繰り返し高温にさらされても析出粒子の粗大化や不均一化などによる機能の低下を抑えることが出来る。
以下本発明の詳細について具体的に説明する。
本発明において、感温性高分子化合物(1)とは水媒体中、温度の変化により物性が可逆的に変化する水溶性の材料であり、特定温度、或いは温度域を境にゾル/ゲル転移などの相転移現象を示し、その結果、光の透過率が可逆的に変化するものである。
本発明におけるこのような感温性材料としては温度に対する応答性が鋭敏な下記一般式[A]又は[B]又は[C]に示す構造体を含む重合体およびセルロース類が挙げられる。
Figure 2007211147




〔式中Rは水素原子又はメチル基を表し、R及びRは炭素数1〜8のアルキル基を表わす。〕
Figure 2007211147





〔式中Rは水素原子又はメチル基を表し、Rは炭素数3〜6のアルキル基を表わす。〕
Figure 2007211147



〔式中R及びRは水素原子又はメチル基を表し、Rは炭素数1〜8のアルキル基を表し、Xはエーテル結合又はエステル結合を表わす。〕
上記の構造体を含む高分子化合物は公知の方法で重合することにより得ることができ、単一の構造体からなる重合体以外にも、目的とする相転移温度や温度域、応答速度にあわせて一般式[A]又は[B]又は[C]の組み合わせからなる共重合体でも良く、また一般式[A]又は[B]又は[C]以外の公知の単量体を共重合成分として組み合わせてもよい。
一般式[A]又は[B]又は[C]以外の単量体を例示すると、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、無水マレイン酸、または(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類、およびスチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル等のビニル化合物が挙げられるが、これに限定されるものではない。これら単量体を含む共重合体とする場合には、媒体である水への溶解性や感温性を損なわないように、最低でも一般式[A]又は[B]又は[C]の構造体またはこれの組み合わせの合計を10モル%以上含むことが好ましく、50モル%以上含むことがより好ましい。
また、本発明に含まれる感温性を有するセルロース類としては、相転移温度を有するメチルセルロース又はヒドロキシエチルメチルセルロース又はヒドロキシプロピルメチルセルロースが挙げられ、目的の温度により選択できる。
ここで、これら水溶性の感温性高分子化合物(1)は水が存在しないと感温性を発現しない為、水溶液として利用し、単独で用いても良いが目的とする温度或いは温度域に応じて他のセルロース類や前記一般式[A]又は[B]又は[C]の構造体を含む重合体と複数組み合わせて利用することも出来る。
次に、側鎖に重合性二重結合基又は光二量化型の感光性基を有する水溶性高分子化合物(2)について説明する。本発明における水溶性高分子化合物(2)は均一な水溶液或いは水系液にすることができ、分子内に重合性2重結合基又は光二量化型の感光性基を含むため活性光線又は放射線により重合又は架橋することができる高分子化合物である。このような化合物は活性光線又は放射線を受けるまでは安定な状態となっている為に貯蔵安定性に優れ、塗布や充填等の工程を行う場合は増粘などの状態変化を伴わずに作業を行うことが出来る。また、水溶性高分子化合物(2)の水溶液に活性光線又は放射線を照射すると、水を含んだまま架橋又は重合して流動性を失ったゲル状となるため、その後の取扱いや加工性に優れたものとなる。ここで、感温性高分子化合物(1)と水溶性高分子化合物(2)が均一で透明な混合液となっている場合には透明性が高いゲルを得ることが出来、また、親水性が高い水溶性高分子化合物(2)の効果により保水性にも優れる為、感温材料と組み合わせた場合にはその機能を長期にわたって維持することが出来る。さらに、その網目構造中に他の物質、すなわち本発明における感温材料を固定化することが出来る為、長時間あるいは繰り返し高温にさらされた場合でも析出粒子の粗大化や沈降など不均一化することなく、長期にわたり感温性能を維持することが出来る。
本発明における水溶性高分子化合物(2)は、前記感温性高分子化合物(1)の水溶液と均一で透明な混合水溶液とすることができ、またその感温性能を損なわない限り特に限定するものではなく、公知のものを利用することが出来る。例としてはポリビニルアルコールやセルロース類に(メタ)アクリル基やビニル基等の重合性二重結合基又はスチリルピリジウム基、スチリルキノリニウム基等の光二量化型の感光性基を導入した化合物、ポリアルキレンオキサイドのビニルエーテルやビニルエステル、ビニルピロリドン等の単量体を含む水溶性高分子化合物に重合性二重結合基又は光二量化型の感光性基を導入した高分子化合物などが挙げられる。そのなかでも、本発明では、ポリビニルアルコールに重合性二重結合基又は光二量化型の感光性基を導入した変性ポリビニルアルコール樹脂は、ヒドロゲルとした際の保水性や透明性、合成法が比較的簡便である点より特に好ましく利用できる。このような変性ポリビニルアルコール樹脂のうち、重合性二重結合基を導入したものとしては、一般式[D]又は[E]に示す構造体を含む重合体が利用できる。
Figure 2007211147



Figure 2007211147


〔式中、R及びR10は、それぞれ独立して重合性二重結合基を表す。Y及びZは、それぞれ独立して置換基を有していてもよい炭素数1から30までの(m+1)および(n+1)価の炭化水素基を表す。mおよびnは、それぞれ独立して1から5までの整数を表す。〕
一般式[D]又は[E]中、重合性二重結合基R及びR10は、例えば(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリルアミド基、(メタ)アクリロニトリル基、アリル基、スチレン構造、ビニルエーテル構造やアセチレン構造等が挙げられるが、好ましくは(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリルアミド基、アリル基、スチレン構造である。ここで、(メタ)アクリロイル基とは、アクリロイル基またはメタクリロイル基を表す。
一般式[D]又は[E]中、Y及びZとしての置換基を有していてもよい炭素数1から30までの(m+1)および(n+1)価の炭化水素基の具体例としては、置換基を有していてもよい以下の炭化水素を構成する水素原子(置換基上の水素原子を含む)をそれぞれ(m+1)および(n+1)個除し、(m+1)および(n+1)価の炭化水素基としたものを挙げることができる。
このような炭化水素としては、メタン、エタン、プロパン、ブタン、ヘキサン、ノナン、デカン、オクタデカン、シクロペンタン、シクロヘキサン、アダマンタン、ノルボルナン、デカヒドロナフタレン、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−ヘプタデセン、2−ブテン、2−ヘキセン、4−ノネン、7−テトラデセン、ブタジエン、ピペリレン、1,9−デカジエン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロオクテン、1,4−シクロヘキサジエン、1,5−シクロオクタジエン、1,5,9−シクロドデカトリエン、ノルボルニレン、オクタヒドロナフタレン、ピシクロ[2.2.1]ヘプタ−2,5−ジエン、アセチレン、1−プロピン、2−ヘキシン等の炭素数1から30までの脂肪族炭化水素、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、インデン、フルオレン等の芳香族炭化水素が挙げられる。このような炭化水素基を構成する炭素原子は、酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選ばれるヘテロ原子で1個以上置換されてもよい。
置換基としては水素を除く、1価の非金属原子団を挙げることができ、ハロゲン原子(−F、−Br、−Cl、−I)、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アリーロキシ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルジチオ基、アリールジチオ基、アミノ基、N−アルキルアミノ基、N,N−ジアルキルアミノ基、N−アリールアミノ基、N,N−ジアリールアミノ基、N−アルキル−N−アリールアミノ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、N−アルキルカルバモイルオキシ基、N−アリールカルバモイルオキシ基、N,N−ジアルキルカルバモイルオキシ基、N,N−ジアリールカルバモイルオキシ基、N−アルキル−N−アリールカルバモイルオキシ基、アルキルスルホキシ基、アリールスルホキシ基、アシルチオ基、アシルアミノ基、N−アルキルアシルアミノ基、N−アリールアシルアミノ基、ウレイド基、N′−アルキルウレイド基、N′,N′−ジアルキルウレイド基、N′−アリールウレイド基、N′,N′−ジアリールウレイド基、N′−アルキル−N′−アリールウレイド基、N−アルキルウレイド基、N−アリールウレイド基、N′−アルキル−N−アルキルウレイド基、N′−アルキル−N−アリールウレイド基、N′,N′−ジアルキル−N−アルキルウレイド基、N′,N′−ジアルキル−N−アリールウレイド基、N′−アリール−N−アルキルウレイド基、N′−アリール−N−アリールウレイド基、N′,N′−ジアリール−N−アルキルウレイド基、N′,N′−ジアリール−N−アリールウレイド基、N′−アルキル−N′−アリール−N−アルキルウレイド基、N′−アルキル−N′−アリール−N−アリールウレイド基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリーロキシカルボニルアミノ基、N−アルキル−N−アルコキシカルボニルアミノ基、N−アルキル−N−アリーロキシカルボニルアミノ基、N−アリール−N−アルコキシカルボニルアミノ基、N−アリール−N−アリーロキシカルボニルアミノ基、ホルミル基、アシル基、カルボキシル基及びその共役塩基基、アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、カルバモイル基、N−アルキルカルバモイル基、N,N−ジアルキルカルバモイル基、N−アリールカルバモイル基、N,N−ジアリールカルバモイル基、N−アルキル−N−アリールカルバモイル基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、スルホ基(−SOH)及びその共役塩基基、アルコキシスルホニル基、アリーロキシスルホニル基、スルフィナモイル基、N−アルキルスルフィナモイル基、N,N−ジアルキルスルフィナモイル基、N−アリールスルフィナモイル基、N,N−ジアリールスルフィナモイル基、N−アルキル−N−アリールスルフィナモイル基、スルファモイル基、N−アルキルスルファモイル基、N,N−ジアルキルスルファモイル基、N−アリールスルファモイル基、N,N−ジアリールスルファモイル基、N−アルキル−N−アリールスルファモイル基、N−アシルスルファモイル基及びその共役塩基基、N−アルキルスルホニルスルファモイル基(−SONHSO(alkyl))及びその共役塩基基、N−アリールスルホニルスルファモイル基(−SONHSO(aryl))及びその共役塩基基、N−アルキルスルホニルカルバモイル基(−CONHSO(alkyl))及びその共役塩基基、N−アリールスルホニルカルバモイル基(−CONHSO(aryl))及びその共役塩基基、アルコキシシリル基(−Si(Oalkyl))、アリーロキシシリル基(−Si(Oaryl))、ヒドロキシシリル基(−Si(OH))及びその共役塩基基、ホスホノ基(−PO)及びその共役塩基基、ジアルキルホスホノ基(−PO(alkyl))、ジアリールホスホノ基(−PO(aryl))、アルキルアリールホスホノ基(−PO(alkyl)(aryl))、モノアルキルホスホノ基(−POH(alkyl))及びその共役塩基基、モノアリールホスホノ基(−POH(aryl))及びその共役塩基基、ホスホノオキシ基(−OPO)及びその共役塩基基、ジアルキルホスホノオキシ基(−OPO(alkyl))、ジアリールホスホノオキシ基(−OPO(aryl))、アルキルアリールホスホノオキシ基(−OPO(alkyl)(aryl))、モノアルキルホスホノオキシ基(−OPOH(alkyl))及びその共役塩基基、モノアリールホスホノオキシ基(−OPOH(aryl))及びその共役塩基基、シアノ基、ニトロ基、ジアルキルボリル基(−B(alkyl)
)、ジアリールボリル基(−B(aryl) )、アルキルアリールボリル基(−B(alkyl)(aryl))、ジヒドロキシボリル基(−B(OH))およびその共役塩基基、アルキルヒドロキシボリル基(−B(alkyl)(OH))およびその共役塩基基、アリールヒドロキシボリル基(−B(aryl)(OH))およびその共役塩基基、アリール基、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基が挙げられる。これら置換基は可能であるならば置換基同士、または置換している炭化水素基と結合して環を形成してもよく、置換基はさらに置換されていてもよい。好ましい置換基としては、ハロゲン原子、アルコキシ基、アリーロキシ基、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基が挙げられる。
また、光二量化型の感光性基としては、シンナモイル基、シンナミリデン基、カルコン基、イソクマリン基、2,5−ジメトキシスチルベン基、チミン基、α−フェニルマレイミド基、2−ピロン基、スチリルピリジニウム基、スチリルキノリニウム基などが挙げられる。
重合性二重結合基又は光二量化型の感光性基を含有する単位構造は、ヒドロキシル基と反応しうる官能基と重合性二重結合基又は光二量化型の感光性基を同時に有する化合物と、ポリビニルアルコール樹脂とを反応させることによって得ることができる。ヒドロキシル基と反応しうる官能基としては、アルデヒド基によるアセタール化反応、エポキシ基による開環反応、イソシアネート基によるウレタン化反応、カルボン酸、酸ハロゲン化物あるいは酸無水物によるエステル化反応等があげられる。このようなヒドロキシル基と反応しうる官能基と重合性二重結合基又は光二量化型の感光性基を同時に有する化合物としては、特公昭56−5761号公報、特公昭56−5762号公報、特開昭56−11906号公報、特開昭59−17550号公報、特開昭58−71905号公報、特開2000−181062号、特表2000−506282号各公報記載のアルデヒド類、グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アリロイルイソシアネート、(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸無水物、(メタ)アクリル酸クロリド等が挙げられる。
一般式[D]又は[E]で表される重合性二重結合基又は光二量化型の感光性基を含有する単位構造は、変性ポリビニルアルコール樹脂中に1種だけではなく、2種以上複数を含有してもよく、水への溶解性、感温材料との混和性、またはゲルとした際の保水性等によって適宜決められる。ここで、上記単位構造や組成物中の変性ポリビニルアルコール樹脂の濃度にもよるが、重合性二重結合基又は光二量化型の感光性基の含有量が多すぎた場合、活性光線又は放射線によりゲル化させた際に架橋密度が高くなりすぎ、ゲルの収縮による水の排出や感温性高分子化合物(1)の熱応答速度の低下が起こる。一方、少なすぎる場合には感温性高分子化合物(1)や水を保持したゲルとならなくなる為、上記構造単位の総含有量は、1から20、好ましくは1から10モル%である必要がある。
また、特に限定するわけではないが、重合性二重結合基又は光二量化型の感光性基を導入する場合には、重合度が300以上、4000以下、ケン化度が50モル%以上のポリビニルアルコール樹脂を用いることが好ましい。重合度が4000を超える場合には導入時に水溶液とした際の粘度、或いは導入後に組成液とした際の粘度が高くなりすぎて扱いにくくなり、重合度300未満では十分な硬化性が得られない。また、ケン化度が50モル%未満の場合には、水溶性や保水性が著しく低下してしまうという不具合が生じる。
本発明における感温性高分子化合物(1)と水溶性高分子化合物(2)の混合割合は目的とする利用形態により適宜決められるが、感温性高分子化合物(1)が少なすぎる場合には例えば遮光材料として利用する場合に光の透過を十分に遮断することが出来なくなり、一方、水溶性高分子化合物(2)が少なすぎる場合には活性光線又は放射線を照射してもゲルとならなくなってしまう為、好ましくは(1)/(2)の比が2/8から8/2、さらに好ましくは4/6から6/4である。また、本発明における感温感光性組成物は前述の通り、感温性を発現する為に水溶液として利用されるが、長期にわたって性能を維持する為に必要な組成物中の含水量は10重量%以上95重量%以下であり、好ましくは50重量%以上95重量%以下である。組成物にはゲル特性や感温温度、凍結防止、均一な溶液にする等の目的で他の添加成分、例えば界面活性剤や無機塩、溶媒等を加えても良い。
また、性能を損なわない限り、感度を上げるなどの目的で、重合性二重結合基を少なくとも1個有する重合性化合物を加えることも出来る。このような重合性化合物としては、(メタ)アクリロイル基、アリル基、ビニルエーテル基、ビニルアミド基、(メタ)アクリルアミド基等、重合性二重結合基を少なくとも1個有するもので、ビニルモノマーと称される重合性化合物に加えて、分子量が10000以下であるような重合性のプレポリマーないしはオリゴマーも含まれる。このような重合性化合物は、一例として、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、iso−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート、シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘプチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルリル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、2−クロロエチル(メタ)アクリレート、2−フルオロエチル(メタ)アクリレート、2−シアノエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート(エチレン基の数が2〜23のもの)、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート(プロピレン基の数が2〜14のもの)、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAオキシエチレンジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジオキシエチレンジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAトリオキシエチレンジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAポリオキシエチレンジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFオキシエチレンジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFジオキシエチレンジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFトリオキシエチレンジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFポリオキシエチレンジ(メタ)アクリレート、ポリグリセリンポリ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジグリシジルエーテルの(メタ)アクリル酸付加物、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテルの(メタ)アクリル酸付加物(エチレン基の数が2〜14のもの)、プロピレングリコールジグリシジルエーテルの(メタ)アクリル酸付加物、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテルの(メタ)アクリル酸付加物(エチレン基の数が2〜14のもの)、ソルビトールポリグリシジルエーテルの(メタ)アクリル酸付加物、グリセリントリグリシジルエーテルの(メタ)アクリル酸付加物、ビスフェノールAジグリシジルエーテルの(メタ)アクリル酸付加物、ビスフェノールFジグリシジルエーテルの(メタ)アクリル酸付加物、フェノールノボラックポリ(メタ)アクリレート、クレゾールノボラックポリ(メタ)アクリレート、フェノールノボラックエポキシの(メタ)アクリル酸付加物、クレゾールノボラックエポキシの(メタ)アクリル酸付加物、多価カルボン酸(無水フタル酸、無水ピロメリット酸等)と水酸基およびエチレン性不飽和基を有する化合物(2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等)とのエステル化物、多価カルボン酸(無水フタル酸、無水ピロメリット酸等)とグリシジル(メタ)アクリレートとの付加物、メチレンビス(メタ)アクリルアミド、塩化ビニル、酢酸ビニル等のビニル系モノマー、スチレン、α―メチルスチレン、p−t−ブチルスチレン等のスチレン系モノマー、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のニトリル系モノマー、ウレタンアクリレートなどが挙げられ、単独または2種以上を組み合わせて使用することもできるが、特に水への溶解度や分散性の高いものが好ましい。
本発明における感温感光性組成物には、活性光線又は放射線による架橋や重合のための重合開始剤が使用できる。光重合開始剤としては、使用する光源の波長により、特許、文献等で公知である種々の光重合開始剤、または2種以上の光重合開始剤の併用系(光重合開始系)を適宜選択して使用することができる。一例として、ベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、ビス−N,N−ジメチルアミノベンゾフェノン、ビス−N,N−ジエチルアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4’−ジメチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン類、チオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、クロロチオキサントン、イソプロポキシクロロチオキサントン、2−(2−ヒドロキシ−3−N,N,N−トリメチルアミノプロポキシ)−3,4−ジメチルチオキサントン塩酸塩等のチオキサントン類、エチルアントラキノン、ベンズアントラキノン、アミノアントラキノン、クロロアントラキノン、アントラキノン−2−スルホン酸塩、アントラキノン−2,6−ジスルホン酸塩等のアントラキノン類、アセトフェノン類、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル等のベンゾインエーテル類、2,4,6−トリハロメチルトリアジン類、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(m−メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(2,4−ジメトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体類、2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体類、ベンジルジメチルケタール、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−1−プロパノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、フェナントレンキノン、9,10−フェナンスレンキノン、メチルベンゾイン、エチルベンゾイン等のベンゾイン類、9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9,9’−アクリジニル)ヘプタン等のアクリジン誘導体、ビスアシルフォスフィンオキシドおよびこれらの混合物等が挙げられる。これらのうち、水溶性であるものが特に好ましいが、単独では水溶性を示さずとも、組成物中の樹脂や添加物に溶解又は相溶性があり、均一にすることが出来るものが好ましく利用できる。また、その使用量は水溶性高分子化合物(2)や前記重合性化合物に対して0.1から20重量%の範囲であることが好ましい。さらに、これらの光重合開始剤に加えて増感剤、促進剤等を添加することもでき、一例としては、p−ジメチル安息香酸エチル、p−ジメチル安息香酸イソアミル、エタノールアミン、ジエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、トリエタノールアミン等が挙げられる。
感温感光性組成物をゲル化させる際に利用できる露光光源としては、例えば、近紫外線、紫外線、電子線、X線などが挙げられるが、これらの中で紫外線が好ましく、その光源としては、例えば、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ハロゲンランプ、殺菌灯などが使用できる。露光量は、光源の照度や使用する材料、塗布膜厚、露光環境等によって異なるが、50から3000mJ/cmの範囲でゲル化させることができる。
次に感温感光性組成物に活性光線又は放射線を照射することにより得られる感温性ゲルを含む感温性フィルムについて説明する。感温性フィルムは2枚の基板の間に感温性ゲル層を設けた構成からなり、透明で柔軟性があるフィルムである。使用できる基板としては特に限定はしないが、例としてはポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、およびこれらにシリカを蒸着させた、厚さが10μmから2mmものを利用することが出来る。
感温性ゲル層は、基板上に感光感温性組成物を塗布し、露光してゲル化させた後に更にもう一枚の基板で挟み込む方法で製造してもよく、また感光感温性組成物を2枚の基板で挟んでから露光し、ゲル化させても良い。後者の場合には、感光性ゲル層の厚みが変わらないようにシリカやポリマーによるスペーサーを利用すると良い。感温性ゲル層の厚みは目的とする遮光率に合わせ、任意選択することが出来るが、薄すぎる場合には遮光することが出来ず、一方、厚すぎる場合には露光してもゲル化しにくくなってしまう為、10μmから2mm、好ましくは50μmから1mmとすると良い。
また、感温性ゲル層に含まれる水が抜け出て感温性能が低下してしまうのを防ぐ目的で、上記基板にはポリオレフィン系やポリウレタン系、エチレン酢酸ビニル共重合体、スチレン-ゴムブロック共重合体等のヒートシール層を儲けてラミネートしても良い。
以下、本発明の具体的な実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[感温性高分子化合物Aの合成]攪拌機、コンデンサー、窒素導入管を取り付けた500mlの4つ口フラスコにN−イソプロピルアクリルアミド30gと純水300mlを入れ、60℃に加熱した。窒素バブリングしながら、30分間攪拌した後、過硫酸カリウム1.5gを水60mlに溶解した水溶液を30分かけて滴下した。60℃で18時間攪拌したのち室温まで冷却して、感温性を有するポリアクリルアミド水溶液(固形分約8重量%)を得た。
[変性ポリビニルアルコール樹脂Aの合成]攪拌機、コンデンサーを取り付けた1Lのフラスコに純水450g、およびケン化度約88モル%、重合度500のポリビニルアルコール(ゴーセノールGL−05、日本合成化学工業社製)60gを加え、60℃で加熱攪拌して完全に溶解させた。次に1Mの塩酸を加えてpHを2.0に調整した。これにグリシジルメタクリレートとテレフタルアルデヒド酸の縮合物を3.4g添加し、60℃で2日間加熱攪拌した。室温まで戻した後、1Mの水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを7.0に調整し、変性ポリビニルアルコール樹脂Aの水溶液(固形分約13重量%)を得た。
[変性ポリビニルアルコール樹脂Bの合成]攪拌機、コンデンサーを取り付けた1Lのフラスコに純水450g、およびケン化度約99モル%、重合度500のポリビニルアルコール(ゴーセノールNL−05、日本合成化学工業社製)50gを加え、80℃で加熱攪拌して完全に溶解させた。次に1Mの塩酸を加えてpHを2.0に調整した。これにN−メチル−4−(p−ホルミルスチリル)ピリジニウムメチルスルファート(ワコーケミカル社製)を6.5g添加し、60℃で2日間攪拌した。室温まで戻した後、1Mの水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを7.0に調整し、変性ポリビニルアルコール樹脂Bの水溶液(固形分約10重量%)を得た。
[評価方法]得られた感温感光性組成物については、下記評価を行った。
(評価1)50℃で放置し、1時間後および室温に戻した際の均一性を目視で評価。尚、実施例の感光性組成物については高圧水銀灯により、照度200mW/cm、積算光量1000mJ/cmで露光し、ゲルとして評価した。
(評価2)1mmのスペーサーを挟んだPETフィルム間に組成物を入れて室温で放置し、任意放置後に50℃に暖めて感温性の有無を調べた。尚、実施例の感光性組成物については(評価1)と同条件で露光し、ゲルとして評価した。
[実施例1]感温性高分子Aの8重量%水溶液40重量部と変性ポリビニルアルコール樹脂Aの13重量%水溶液60重量部、および光重合開始剤としてイルガキュアー2959を0.6g混合し、感温感光性組成物を得た。この組成物の粘度は約300mPa・s/25℃であり、1ヶ月放置しても粘度変化は見られなかった。
[実施例2]感温性高分子Aの8重量%水溶液40重量部と変性ポリビニルアルコール樹脂Bの10重量%水溶液60重量部を混合し、感温感光性組成物を得た。この組成物の粘度は約500mPa・s/25℃であり、1ヶ月放置しても粘度変化は見られなかった。
[比較例1]感温性水溶液高分子Aの8重量%水溶液40重量部とポリビニルアルコール樹脂の10重量%水溶液60重量部(ゴーセノールNL−05、日本合成社製)を混合し、感温感光性組成物を得た。
[比較例2]感温性水溶性高分子Aのみを用いた。
(表1)
Figure 2007211147






本発明の感温感光性組成物は感温性及び感光性を有する貯蔵安定性に優れた組成物であり、活性光線又は放射線の照射により保水性が高い感温性ゲルを得ることができ、この感温性ゲル層を含むフィルムは長期間にわたって感温性能を維持することが出来る為、温度に対して応答性を有する遮光性フィルムとして有用である。

Claims (5)

  1. 温度により光の透過率を可逆的に変化させることができる水溶性の感温性高分子化合物(1)と、側鎖に重合性二重結合基又は光二量化型の感光性基を有する水溶性高分子化合物(2)が均一に溶解した水溶液であることを特徴とする感温感光性組成物。
  2. 感温性高分子化合物(1)が一般式[A]又は[B]又は[C]で表される構造単位を10モル%以上含有する単一又は共重合物であることを特徴とする請求項1記載の感温感光性組成物。
    Figure 2007211147




    〔式中Rは水素原子又はメチル基を表し、R及びRは炭素数1〜8のアルキル基を表わす。〕
    Figure 2007211147





    〔式中Rは水素原子又はメチル基を表し、Rは炭素数3〜6のアルキル基を表わす。〕
    Figure 2007211147



    〔式中R及びRは水素原子又はメチル基を表し、Rは炭素数1〜8のアルキル基を表し、Xはエーテル結合又はエステル結合を表わす。〕
  3. 感温性高分子化合物(1)がメチルセルロース又はヒドロキシエチルメチルセルロース又はヒドロキシプロピルメチルセルロースであることを特徴とする請求項1記載の感温感光性組成物。
  4. 水溶性高分子化合物(2)が重合性二重結合基又は光二量化型の感光性基を含む構造単位を1から20モル%含有する変性ポリビニルアルコール樹脂であることを特徴とする請求項1記載の感温感光性組成物。
  5. 請求項1記載の感温感光性組成物に活性光線又は放射線を照射することにより得られる感温性ゲル層を含む感温性フィルム。
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