JP2007205491A - ファンモータ用軸受装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】この種のファンモータにおいて、製造コストの低減を図りつつも、回転性能を高めて静粛性の改善を図る。
【解決手段】軸受部12の内周面12aの、少なくともラジアル軸受隙間16を形成する領域が電鋳部15の内周面15aで形成されている。電鋳部15の内周面15aの全面あるいは一部領域には、動圧発生部としての複数の円弧面15a1が形成されている。各円弧面15a1は、回転軸心Oからそれぞれ等距離にオフセットした点を中心とする偏心円弧面であり、円周方向に等間隔に形成される。電鋳部15の内周面15aに軸部材13を挿入することにより、電鋳部15の偏心円弧面15a1および分離溝15a2と、軸部材13の真円状外周面13aとの間にラジアル軸受隙間16が形成される。ラジアル軸受隙間16のうち、偏心円弧面15a1と真円状外周面13aとで形成される領域は、隙間幅を円周方向の一方(軸部材13の回転方向)に向けて漸次縮小させたくさび状隙間15a3となる。
【選択図】図3

Description

本発明は、ファンモータ用軸受装置に関する。
従来、パーソナルコンピュータ、携帯情報端末、携帯電話をはじめとする情報機器や、その他の電気機器、例えば複写機やファクシミリ、プリンタ、および電話機等の通信機器をはじめとする事務用電気機器、調理用電気機器、空調用電気機器、清掃用電気機器、照明用電気機器、その他発熱する電気機器に搭載される発熱部品の冷却用装置として、ファンモータが使用されている。
この種のファンモータは、そのファン形状によって、軸流ファンモータ(プロペラファンモータともいう)と遠心ファンモータとに大別される。このうち、遠心ファンモータはさらにシロッコファンモータとクロスフローファンモータとに分類される(例えば、特許文献1又は2を参照)。
これらファンモータのファンは、通常モータのロータ部に装着され、モータの回転駆動に伴いロータ部と共に回転する。この際、ファンと共に回転するロータ部は、例えばボールベアリング等の転がり軸受により回転自在に支持される場合が多く、使用可能な軸受として、例えば上記転がり軸受の他、滑り軸受や流体動圧軸受などが提案されている(何れも例えば、特許文献3を参照)。後者の場合には、例えばロータ部を構成するシャフトの外周面とステータ部を構成する軸受用スリーブの内周面との間に半径方向の微小隙間が形成され、この微小隙間内にオイル又は気体が充填された状態で各軸受が使用される。
特開2005−86967号公報 特開2001−159397号公報 特開2004−332724号公報
ところで、最近では、各種情報機器の小型化、携帯化に伴い、これに組み込まれるファンモータに対する小サイズ化の要求が高まっている。また、上述のように、この種のファンモータがパーソナルコンピュータなど一般の個人ユーザ向けの情報機器に使用される点を考慮すると、回転性能の向上はもちろんのこと、使用時の静音性(静粛性)向上が重要となる。例えば携帯機器に搭載されるファンモータ用の軸受にボールベアリング等の転がり軸受を使用する場合、携帯時の落下等により容易に転動面に圧痕を生じる。これでは、転動体の接触状態が安定せず、振動の増大化、ひいては静粛性の悪化を招く恐れがある。また、部品点数も多いため、今以上の低価格化は困難な状況にある。
例えば上記転がり軸受に代えてすべり軸受を採用することで、部品点数の削減が図れ、コスト低減が可能となる。しかしながら、この種の軸受では、加工精度上の問題から、どうしても支持すべきロータ部(回転側部材)とステータ部(軸受側部材)との対向面間の隙間を比較的大きく取らざるを得ない。モータの小型化に伴い、上記傾向は特に顕著となる。これでは、軸振れが増大し、ファンモータ用軸受に要求される特性、特に静粛性や耐久性などを満足することができない可能性がある。
本発明の課題は、この種のファンモータにおいて、製造コストの低減を図りつつも、回転性能を高めて静粛性の改善を図ることである。
前記課題を解決するため、本発明は、固定部材と、ファンを回転させるための回転部材と、固定部材と回転部材とのラジアル対向面間に形成されるラジアル軸受隙間と、ラジアル軸受隙間を満たす流体とを備えたものにおいて、固定部材と回転部材の何れか一方のラジアル対向面の、少なくともラジアル軸受隙間を形成する領域を電鋳部で形成したことを特徴とするファンモータ用軸受装置を提供する。
上述のように、本発明は、固定部材と回転部材の何れか一方のラジアル対向面の、少なくともラジアル軸受隙間を形成する領域を電鋳部で形成することを特徴とするものである。電鋳加工は、マスター表面に金属イオンを電着(電解析出)させて金属層を形成する技術であり、電鋳加工の特性上、電鋳部のマスター側の表面(析出開始側の表面)にマスターの表面形状が非常に微細なレベルまで高精度に転写される。そのため、マスターの表面精度を高め、かつ電鋳部の析出開始側の表面をラジアル軸受隙間を形成する面として使用すれば、特段の後加工を施すことなく、高い面精度を有するラジアル軸受面を低コストに得ることができる。これにより、ラジアル軸受隙間の幅を比較的小さくとることができるので、支持すべき回転部材との間で高い回転精度を得ると共に、回転部材と固定部材との間の接触状態を改善し、静粛性の向上を図ることができる。なお、本発明における電鋳部は、上記電鋳加工により形成されたものの他、無電解めっき加工により形成されたものも含む。
特に、この種のファンモータにおいて、小サイズ化に伴いファンのサイズも限定されるため、モータの小サイズ化と高い冷却性能とを両立しようとすると、どうしても回転数を高めざるを得ないが、本発明では、電鋳加工により軸受面を形成したので、かかるモータを小型化した場合であっても高速回転時の回転精度を確保することができる。従って、高い静粛性および冷却性能を兼備した小型のファンモータを提供することができる。
上記構成のファンモータ用軸受装置において、電鋳部のラジアル軸受隙間を形成する領域とこれに対向する面の何れか一方に、流体の動圧作用を生じるための動圧発生部を形成することもできる。この種の動圧軸受においては、ラジアル軸受隙間における流体の動圧作用を有効に生じるために、かかる軸受隙間の幅を適切に管理することが重要となる。本発明では、ラジアル軸受隙間の形成領域の少なくとも一方を電鋳部で形成したので、動圧発生部のサイズや形状に合わせてラジアル軸受隙間の幅を広狭自在にかつ高精度に設定することができる。従って、ラジアル方向の軸受剛性をさらに高めて回転部材を固定部材に対して非接触で支持することができる。
特に、電鋳部の側に動圧発生部を設ける場合には、電鋳加工に使用するマスターの外表面形状を動圧溝に対応した形状としておくことで容易かつ高精度に動圧溝を形成することができる。これによれば、マスターのみの高精度加工で済むため、例えば動圧溝を電鋳部以外の箇所に設ける場合、例えば樹脂の射出成形や焼結金属の塑性加工で動圧発生部を形成する場合と比べて、動圧発生部をより高精度に形成することができ、かつ大幅な加工コストの低減を図ることができる。
ところで、ファンモータに対する要求特性、特に軸受の支持形態に関しては、ファンモータに設けられるファンの形状に左右される場合が多い。例えば、ファンの回転遠心方向に送風を行う遠心ファンモータにおいては、ファンの遠心方向(例えば外径方向)への送風と同時に、この送風に準じる抗力(この場合だと半径方向の抗力)を受ける。従って、この種のファンを有するモータにおいては、上述のようにラジアル軸受隙間を形成する領域を電鋳部で形成すればよいが、これとはファン形状の異なるファンモータに対しては、その送風形態に準じた軸受構造およびその軸受性能の向上が要求される。
すなわち、ファンの回転軸方向に送風を行う軸流ファンモータにおいては、回転軸方向への送風と同時に、ファンは送風に準じる抗力(この場合だと回転軸方向の抗力)を受ける。従って、この種のファンモータにおいては、ラジアル方向だけでなくスラスト方向の負荷に対する支持力の向上も重要となる。これに対して、本発明では、固定部材と回転部材とのスラスト対向面間にスラスト軸受隙間を形成すると共に、固定部材と回転部材の何れか一方のスラスト対向面の、少なくともスラスト軸受隙間を形成する領域を電鋳部で形成した。この構成によれば、スラスト方向に大きい負荷が作用する場合であっても、面精度に優れた電鋳部の表面(析出開始側の表面)とこれに対向する面との間のスラスト軸受隙間を高精度に管理した状態で回転部材を支持することができる。そのため、高いスラスト支持力を得ることができると共に、スラスト軸受隙間における両部材間の接触を可及的に避けて、静粛性の向上を図ることができる。
もちろん、ラジアル軸受隙間と同様に、電鋳部のスラスト軸受隙間を形成する領域とこれに対向する面の何れか一方に、流体の動圧作用を生じるための動圧発生部を形成することもできる。この構成によれば、スラスト方向への軸受剛性をさらに高めて、静粛性および耐久性のさらなる向上を図ることができる。
上記構成のファンモータ用軸受装置は、例えばこの軸受装置と、回転部材を回転駆動させる駆動部と、回転部材に設けられ、回転部材と共に回転するファンとを備えたファンモータとして好適に提供可能である。
以上のように、本発明によれば、この種のファンモータにおいて、製造コストの低減を図りつつも、回転性能を高めて静粛性の改善を図ることができる。
以下、本発明の第1実施形態を図1〜図4に基づいて説明する。なお、以下の説明における『上下』方向は単に各図における上下方向を便宜的に示すもので、ファンモータや流体軸受装置の設置方向や使用態様等を特定するものではない。
図1は本発明の第1実施形態に係るファンモータ1の縦断面図を、図2は同ファンモータ1の平面図をそれぞれ示している。このファンモータ1はいわゆるシロッコファンモータと呼ばれるもので、軸部材13を回転自在に支持するファンモータ用軸受装置(流体軸受装置)10と、軸部材13の一端に装着されたハブ2と、例えば半径方向のギャップを介して対向させたステータコイル3aおよびロータマグネット3bとからなる駆動部3と、ファンモータ用軸受装置10のハウジング11を内周に固定し、かつ冷却すべき部品(図1中1点鎖線で示す部品)に取り付けられたベース4とを備える。ハブ2の内径側にはロータマグネット3bが固定されると共に、その外径側には複数枚のファン(羽根)5が円周方向に亘って立設される。この実施形態では、ベース4の外壁部4aの円周方向一部領域に開口部4bが設けられている。この開口部4bは、ファンモータ1の駆動時、外径側に送られる排気流の排気口として作用する。また、外壁部4aの上端には内径側に向けて延びた一部環状の上壁部4cが設けられ、上壁部4cの内周には孔4dが形成されている。
ステータコイル3aに通電すると、ステータコイル3aとロータマグネット3bとの間の励磁力でロータマグネット3bが回転し、それによって、ハブ2およびハブ2に立設された複数枚のファン5が軸部材13と一体に回転する。この回転により、各ファン5は外径方向(図1中矢印Aの方向)への気流を生じ、この気流に引き込まれる形で、孔4dから吸気流が軸方向下側(図1中矢印Bの方向)に向けて生じる。その一方で、外径方向への気流により押し出される形で、排気流が図1中矢印Cの方向に生じ、外壁部4aに設けられた開口部4bを介して外部に排出される。
この実施形態において、ファンモータ用軸受装置10は、ベース4に取り付けられるハウジング11と、ハウジング11の内部に配設される軸受部12と、軸受部12の内周に挿入される軸部材13と、シール部14とを備えている。この場合、軸部材13で回転部材が構成される。また、ハウジング11と軸受部12、およびシール部14とで固定部材が構成される。
軸部材13は、この実施形態では径一定の軸状をなし、例えばSUS等の金属材料から形成される。図4に示すように、軸部材13の外周面13aは断面真円状で、後述するが、ラジアル方向に対向する電鋳部15の内周面15aとの間にラジアル軸受隙間16を形成する。また、図3に示すように、軸部材13の下端面13bは略球面状をなし、軸部材13を軸受部12の内周に挿入した状態では、ハウジング11の底部11aの上端面11a1と当接する。なお、ラジアル軸受隙間16の幅寸法は、軸部材13や軸受部12の幅寸法に比べれば僅かであるが、図4では、理解の容易化のため、実際の寸法よりも拡大して描いている。後述するラジアル軸受隙間36、およびスラスト軸受隙間38、53についても同様である。
軸受部12は、電鋳部15、および電鋳部15をインサート部品としてモールドされた型成形部17とを備える。軸受部12の内周面12aの、少なくともラジアル軸受隙間16を形成する領域が電鋳部15の内周面15aで形成されている。
電鋳部15の内周面15aの全面あるいは一部領域には、図4に示すように、動圧発生部を構成する複数の円弧面15a1(同図では3面)が形成されている。各円弧面15a1は、回転軸心Oからそれぞれ等距離にオフセットした点を中心とする偏心円弧面であり、円周方向に等間隔に形成される。各偏心円弧面15a1は軸方向には一定の断面形状をなす。また、各偏心円弧面15a1の間には軸方向の分離溝15a2がそれぞれ形成される。
電鋳部15の内周面15aに軸部材13を挿入することにより、電鋳部15の偏心円弧面15a1および分離溝15a2と、軸部材13の真円状外周面13aとの間にラジアル軸受隙間16が形成される。ラジアル軸受隙間16のうち、偏心円弧面15a1と真円状外周面13aとで形成される領域は、隙間幅を円周方向の一方(軸部材13の回転方向)に向けて漸次縮小させたくさび状隙間15a3となる。
上記構成の軸受部12は、例えば以下の工程を経て製造される。
軸受部12は、電鋳加工で使用するマスター18の外表面を絶縁性材料でマスキングする工程、マスキングを施したマスター18に電鋳加工を行って電鋳部15を形成する工程、電鋳部15およびマスター18をインサート部品として軸受部12の型成形(インサート成形)を行う工程、電鋳部15とマスター18とを分離する工程とを順に経て製造される。
電鋳部15の成形母体となるマスター18は、例えばステンレス鋼で形成される。マスター18の外表面のうち、電鋳部15の形成領域は、析出形成すべき電鋳部15の内周面15aに倣った形状をなす。この実施形態では、図5に示すように、電鋳部15の内周面15aに複数の偏心円弧面15a1が形成されるよう、かかる偏心円弧面15a1に対応した形状の外周面18aが設けられる。この場合、外周面18aの面精度は、ラジアル軸受面となる電鋳部15の内周面15aの面精度を直接左右するので、なるべく高精度に仕上げておくことが望ましい。後述する電鋳部37の下端面37aや、電鋳部52の上端面52aを形成するためのマスターについても同様のことがいえる。
マスター18の材料としては、ステンレス鋼以外にも、例えばクロム系合金やニッケル系合金など、マスキング性、導電性、耐薬品性を有するものであれば金属、非金属を問わず任意に選択可能である。また、マスター18は、むく軸(中実軸)に限ることなく、中空軸あるいは中空部を他材料で充填した中実軸であってもよい。
マスター18の外表面には、図5に示すように、電鋳部15の形成予定領域を除き、マスキングが施される。マスキング部19形成用の被覆材としては、絶縁性、および電解質溶液に対する耐食性を有する材料が選択使用される。
電鋳加工は、NiやCu等の金属イオンを含んだ電解質溶液にマスター18を浸漬し、電解質溶液に通電して目的の金属をマスター18の外表面のうち、マスキング部19を除く領域に電解析出させることにより行われる。電解質溶液には、PTFEやカーボンなどの摺動材、あるいはサッカリン等の応力緩和材を必要に応じて含有させることも可能である。この実施形態では、PTFE粒子を摺動材として電解質溶液中に含有させたものを使用している。析出金属の種類は、軸受の軸受面に求められる硬度、あるいは潤滑油に対する耐性(耐油性)など、必要とされる特性に応じて適宜選択される。
以上の工程を経ることにより、図6に示すように、マスター18外周のマスキング部19で被覆されていない領域に薄肉円筒状の電鋳部15が形成される。この場合、析出形成された電鋳部15中には上述のPTFE粒子が分散し、その一部がラジアル軸受面となる内周面15a上に存在している。なお、電鋳部15の厚みは、これが薄すぎると軸受面(内周面15a)の耐久性低下等につながり、厚すぎるとマスター18からの剥離性が低下する可能性があるので、求められる軸受性能や軸受サイズ、用途等に応じて最適な厚み、例えば5μm〜200μmの範囲に設定される。
上記工程を経て形成された電鋳部15は、軸受部12をインサート成形する成形型内に例えばマスター18と一体にインサート部品として供給配置される。この場合、使用される成形金型は、図3および図4に示す軸受部12に倣ったキャビティを有し、かかるキャビティを有する成形金型を用いてインサート成形を行うことにより、同図に示す形状の型成形部17と電鋳部15とを一体に有する軸受部12が成形される。
型成形部17の材料、すなわち成形金型のキャビティ内に充填される材料は、電鋳部15の材料よりも低い融点を有する材料であればよく、例えば樹脂や金属等が使用可能である。このうち、樹脂材料としては、例えば液晶ポリマー(LCP)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリアセタール(POM)、ポリアミド(PA)等の結晶性樹脂、あるいは、ポリフェニルサルフォン(PPSU)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリアミドイミド(PAI)等の非晶性樹脂がベース樹脂として使用可能である。また、必要に応じて強化材(繊維状、粉末状等の形態は問わない)や潤滑剤、導電化剤等の各種充填材を加えてもよい。
成形後、マスター18と、軸受部12(電鋳部15および型成形部17)とが一体となった成形品を金型から脱型する。この成形品は、その後の分離工程において軸受部12とマスター18とに分離される。
分離工程では、例えばマスター18あるいは電鋳部15に衝撃を加えることで、電鋳部15の内周面15aをマスター18の外周面18aから剥離させる。これにより、マスター18が軸受部12(電鋳部15)から引抜かれ、完成品としての軸受部12が得られる。
なお、電鋳部15の分離手段としては、上記手段以外に、例えば電鋳部15とマスター18とを加熱(又は冷却)し、両者間に熱膨張量差を生じさせることによる方法、あるいは両手段(衝撃と加熱)を併用する手段等が使用可能である。
上述の如く形成された軸受部12を、図3に示すハウジング11に固定し、固定した軸受部12の内周に、引抜いたマスター18とは別体の軸部材13を挿入する。そして、軸受部12と軸部材13との間のラジアル軸受隙間16の大気解放側(シール部14の側)から潤滑油を注油する。これにより、ラジアル軸受隙間16を含む軸受内部空間を潤滑油で充満したファンモータ用軸受装置10が完成する。また、シール部14の内周面14aとこれに対向する軸部材13の外周面13aとの間にはシール空間Sが形成されるが、上述のように軸受内部空間を潤滑油で満たした状態では、潤滑油の油面が常時シール空間S内に維持されるようになっている。
上記構成のファンモータ用軸受装置10において、軸部材13の回転時、電鋳部15の内周面15aに形成された複数の円弧面15a1はラジアル軸受面として、軸部材13の外周面13aとラジアル軸受隙間16を介して対向し、多円弧軸受を構成する。軸部材13の回転に伴い、ラジアル軸受隙間16中の潤滑油がこの隙間16内に形成されたくさび状隙間15a3の漸次縮小方向に押し込まれて、その圧力が上昇する。このような円弧面15a1(くさび状隙間15a3)の動圧作用によって、軸部材13がラジアル方向に非接触支持される。同時に、軸部材13の下端面13bが、これに対向する底部11aの上端面11a1により接触支持(ピボット支持)され、これにより軸部材13がスラスト方向に回転自在に支持される。
この場合、ラジアル軸受面を構成する電鋳部15は、マスター18の外周面18aに電解質溶液中の金属イオンを電着(電解析出)させることで形成され、また電鋳部15の内周面15aは、電鋳加工の特性上、マスター18の外周面18aの形状がミクロンオーダーで高精度に転写される面となる。そのため、外周面18aの面精度を高めたマスター18を使用すれば、特に面精度を高めるための後加工を施すことなく、高い面精度を有する内周面15aを低コストに得ることができる。
従って、電鋳部15の内周面15aを軸受部12のラジアル軸受面として使用すれば、軸部材13の外周面13aとの間で高い回転精度を得ることができる。また、高い軸受面精度を有する軸受部12であれば、軸部材13との間のラジアル軸受隙間16の幅が極力小さくなるように、内周面15aあるいは外周面13aの径寸法を設定することができる。これにより、使用時の軸振れを低減すると共に、軸受部12と軸部材13との間の接触状態を改善して、静粛性の向上を図ることができる。
また、この実施形態では、電鋳部15をインサート部品として軸受部12を型成形することで、軸受部12の電鋳部15以外の箇所(型成形部17)の成形と、これらの組付けとを一工程で同時に行うことができ、コストダウンにもつながる。また、電鋳部15をマスター18と一体にインサートすることで、電鋳部15の肉厚が薄い場合であっても、型成形部17と容易に一体成形することができる。また、成形時の射出圧によって軸受面となる内周面15aが変形する恐れもない。
以上、本発明の第1実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、他形態に係るファンモータ用軸受装置あるいはこの軸受装置を備えたファンモータに対しても適用可能である。以下、その例を図7〜図9に基づいて説明する。
図7は、本発明の第2実施形態に係るファンモータ21の一部断面図を示している。この実施形態に係るファンモータ21は、いわゆる軸流ファンモータと呼ばれるもので、ファン25の回転に伴いファンモータ21の回転軸方向の空気流を生じる点、言い換えると、回転することでファンモータ21の回転軸方向に空気流を生じる形態のファン25を備える点で、第1実施形態に係るファンモータ1と構成を異にする。
また、ファンモータ21に組み込まれるファンモータ用軸受装置30は、ベース4に取り付けられる軸受部31と、軸受部31の内周に挿入される軸部材32と、軸受部31の一端側を閉口する蓋部材34と、シール部14とを備える。この実施形態において、軸部材32の、ハブ2の取付け部とは反対側の端部には抜止めとしてのフランジ部33が一体又は別体に設けられる。軸部材32の外周面32aとこれに対向する軸受部31の内周面との間(ラジアル対向面間)にはラジアル軸受隙間36が形成され、軸受部31のラジアル対向面(内周面)の、少なくともラジアル軸受隙間36を形成する領域が電鋳部35で形成される。また、フランジ部33の上端面33aとこれに対向する軸受部31の下端面との間(スラスト対向面間)にはスラスト軸受隙間38が形成され、軸受部31のスラスト対向面(下端面)の、少なくともスラスト軸受隙間38を形成する領域が電鋳部37で形成される。この場合、軸部材32とフランジ部33で回転部材が構成される。また、軸受部31と蓋部材34、およびシール部14とで固定部材が構成される。
電鋳部35の内周面35aの全面あるいは一部領域には、図7に示すように、動圧発生部として、複数の傾斜溝35a1(動圧溝ともいう)をへリングボーン形状に配列した領域が形成される。この図示例では、かかる傾斜溝35a1の配列領域が軸方向に離隔して2箇所形成されている。また、電鋳部37の下端面37aの全面あるいは一部領域には、図8に示すように、動圧発生部として、複数の放射状溝37a1をスパイラル形状に配列した領域が形成される。
上述の電鋳部35、37およびこれらをインサート部品としてモールドされた型成形部39とを一体に有する軸受部31は、上記と同様に、マスキングを施したマスター(図示は省略)に電鋳加工を行って電鋳部35、37を形成する工程、電鋳部35、37およびマスターをインサート部品として軸受部31の型成形(インサート成形)を行う工程、電鋳部35、37とマスターとを分離する工程とを順に経て形成される。なお、この実施形態では、電鋳部35、37が一体に形成されているが、電鋳加工時、マスキングを工夫する等して電鋳部35と電鋳部37を離隔して形成することも可能である。これ以外の構成については第1実施形態と同じであるので説明を省略する。
上記構成のファンモータ21において、ステータコイル3aに通電すると、ステータコイル3aとロータマグネット3bとの間の励磁力でロータマグネット3bが回転し、それによって、ハブ2およびハブ2の外周に設けられたファン25が軸部材32と一体に回転する。この回転により、ファン25はモータ回転軸方向の気流(この実施形態では、図7中矢印Dの方向の気流)を生じ、同時に、かかる気流の方向とは反対向きの力(同図中矢印Eで示す向きの力)がファン25およびファン25と一体的に回転する軸部材32に作用する。
この場合、電鋳部35の内周面35aのうち、へリングボーン形状に配列された複数の傾斜溝35a1を除く領域がラジアル軸受面として、軸部材32の外周面32aとラジアル軸受隙間36を介して対向する。そして、軸部材32の回転に伴い、ラジアル軸受隙間36内の潤滑油が各傾斜溝35a1により特定の箇所(この実施形態では、各傾斜溝35a1の屈曲部)に押し込まれて、その圧力が上昇する。このような傾斜溝35a1の動圧作用により、軸部材32がラジアル方向に回転自在に非接触支持される。
また、軸部材32は、図7でいえば、蓋部材34から離隔する方向に向けて力を受けるため、フランジ部33の上端面33aは、これと対向する電鋳部37の下端面37aに押し付けられるが、電鋳部37の下端面37aには、上述の通り、複数の放射状溝37a1をスパイラル形状に配列した領域が形成されている。そのため、軸部材32の回転時、下端面37aの、各放射状溝37a1を除く領域がスラスト軸受面として、フランジ部33の上端面33aとスラスト軸受隙間38を介して対向する。そして、軸部材32の回転に伴い、スラスト軸受隙間38内の潤滑油が各放射状溝37a1の内径側に向けて押し込まれ、その圧力が上昇する。このような放射状溝37a1の動圧作用により、フランジ部33(軸部材32)がスラスト方向に回転自在に非接触支持される。
この実施形態において、ラジアル軸受面が電鋳部35で形成されると共に、スラスト軸受面も電鋳部37で形成される。そのため、各電鋳部35、37を析出形成する面の面精度を高めたマスターを使用することで、特に面精度を高めるための後加工を施すことなく、高い面精度を有するラジアル軸受面(内周面35a)およびスラスト軸受面(下端面37a)を低コストに形成することができる。これにより、軸部材32との間で高い回転精度を得ることができ、また、各軸受隙間36、38の幅寸法を極力小さくできる。従って、ファンモータ21を高速回転で使用する場合であっても、軸受部31と軸部材32との間の接触状態を改善して、騒音の発生を極力抑えることができる。同時に、各軸受面の接触に伴う損傷を低減して、かかるファンモータ用軸受装置30およびこれを組み込んだファンモータ21の長寿命化を図ることができる。
また、この実施形態のように、ファン25の形状(送風方向)によっては、ラジアル方向だけでなくスラスト方向の支持も重要となる場合もあるが、上述のように、スラスト軸受面の少なくとも一方を電鋳部37で構成することにより、スラスト軸受面の面精度やスラスト軸受隙間38の幅寸法を高精度に管理することができる。従って、高いスラスト支持力を安定的に軸部材32に付与することができ、静粛性の向上を図ることができる。特に、この実施形態では、電鋳部37の下端面37aの、スラスト軸受隙間38を形成する領域に動圧発生部としての放射状溝37a1を形成したので、スラスト方向への軸受剛性をさらに高めて、回転精度および静粛性のさらなる向上を図ることができる。
なお、この実施形態では、軸部材32の回転に伴い、軸部材32がファンモータ用軸受装置30から抜ける方向の力(図7中矢印Eで示す向きの力)を受けるような形状のファン25が設けられている場合を例示したが、これとは送風方向が反対となるファンを設けたファンモータに対しても本発明を適用することができる。
図9は本発明の第3実施形態に係るファンモータ41を示している。同図に示すファンモータ41は、ファン45の回転に伴いファンモータ41の回転軸方向の空気流を生じる点では、第2実施形態に係るファンモータ21と同じであるが、その送風方向が異なっている。言い換えると、軸部材32の回転に伴い、ファン45は上方向の気流(図9中矢印Fの方向の気流)を生じ、これによりこの気流の方向とは反対向きの力(図9中矢印Gで示す向きの力)が軸部材32に作用する点で、第2実施形態に係るファンモータ21と構成を異にする。
具体的には、同図に示すファンモータ用軸受装置50において、ハブ42の下端面42aとこれに対向する軸受部51の上端面との間(スラスト対向面間)にスラスト軸受隙間53が形成されると共に、軸受部51のスラスト対向面(上端面)の、少なくともスラスト軸受隙間53を形成する領域が電鋳部52で形成される。電鋳部52の上端面52aの全面あるいは一部領域には、動圧発生部として、図8と同様の配列態様をなす複数の放射状溝が形成される。この実施形態では、ハブ42の下端面42aから下方に向けて突出した突出部42bが設けられ、この突出部42bの内周面42b1とこれに対向する軸受部51の上端外周面51aとの間にシール空間Sが設けられる。このシール空間Sはスラスト軸受隙間53とその外径側で連通している。なお、図9に示すように、上端外周面51aをテーパ状とすることで、シール空間Sの半径方向寸法を下方に向けて漸次縮小させることも可能である。この場合、回転部材は、軸部材32とハブ42とで構成される。固定部材は、軸受部51と蓋部材34とで構成される。その他の構成に関しては上記実施形態と同様であるので、同一の符号を付してその説明を省略する。
このように、ファンの送風方向が異なる場合であっても、上述の構成を採ることにより、軸部材32(回転部材)に高いスラスト支持力を安定的に付与することができ、静粛性の向上を図ることができる。なお、駆動部3を構成するステータコイル3aとロータマグネット3bとの配置態様によっては、両者間の励磁力に軸方向成分が生じ、これによりファンの送風方向とスラスト軸受面の方向が逆転する場合もあるので、これらを考慮して軸受部31、51のスラスト軸受構造(軸受面の向き)を定めるのが好ましい。もちろん、第2、第3実施形態のように、主にスラスト支持力によって回転部材を支持する場合には、スラスト軸受隙間38、53を形成する領域のみを電鋳部37、52で形成しても構わない。
また、この他の例としては、例えば第2実施形態に係るファンモータ21(ファンモータ用軸受装置30)において、図示は省略するが、蓋部材34の、フランジ部33の他端面(下端面33b)とスラスト方向で対向する領域を電鋳部で形成した構成が考えられる。この構成であれば、例えば第3実施形態と同様の送風方向を有するファンモータについても軸部材32を高いスラスト支持力で支持することができる。同様に、第1実施形態に係るファンモータ1(ファンモータ用軸受装置10)において、ハウジング11の底部11aの上端面11a1の、軸部材13の下端面13bとスラスト方向に対向する領域を電鋳部で形成することができる。
以上の実施形態(第1〜第3実施形態)では、主に軸流ファンモータとシロッコファンモータに本発明を適用した場合を説明したが、本発明は、ラジアル軸受隙間あるいはスラスト軸受隙間を有するファンモータ用軸受装置およびこの軸受装置を備えたファンモータである限り、例えばクロスフローファンモータなど他形態のファンモータについても適用可能である。
また、以上の実施形態では、動圧発生部として、複数の傾斜溝35a1をいわゆるへリングボーン形状に配列した領域や、複数の偏心円弧面15a1を円周方向に亘って配列した領域、あるいは複数の放射状溝37a1を全周に亘って配列した領域を例示したが、もちろんこれら以外の動圧発生部を設けることも可能である。例えば第1実施形態におけるファンモータ用軸受装置10において、電鋳部15の内周面15aに複数の軸方向溝を円周方向に亘って設け、これらと対向する軸部材13の外周面13aとの間にいわゆるステップ軸受を形成することも可能である。また、図示は省略するが、電鋳部15の内周面15aに複数の同心円弧面を設け、これら同心円弧面と対向する外周面13aとの間に、円周両方向に向けて半径方向寸法が漸次縮小するくさび状隙間を形成する多円弧軸受を構成することも可能である。これら動圧発生部は、電鋳部の側に設ける他、これら電鋳部と対向する面の側に形成することも可能である。もちろん、動圧発生部を設けずに、例えば電鋳部15の内周面15aと軸部材13の外周面13aとを共に断面真円状とし、かかる両面でいわゆる流体真円軸受を構成することも可能である。
また、以上の実施形態では、電鋳部15をインサート部品として型成形部17を型成形することで軸受部12を形成した場合を例示したが、特にこれに限定される必要はない。電鋳部以外の要素であって、かつ固定部材を構成する要素であれば、軸受部12に限らず、電鋳部15をインサート部品として一体に型成形することも可能である。例えば第1実施形態に係るファンモータ1(ファンモータ用軸受装置10)であれば、ハウジング11やシール部14を、軸受部12の電鋳部15を除く領域(図3で言えば型成形部17)と同一の材料で一体に形成することもできる。また、ファンモータ1のベース4をさらにハウジング11やシール部14と一体に成形することも可能であり、この場合、ベース4はファンモータ用軸受装置10の固定部材の構成要素であると同時に、ファンモータ1の構成要素ともなる。もちろん、電鋳部15と、軸受部12の電鋳部15を除く箇所とを別々に形成し、これらを後で組立てるようにしても構わない。第2および第3実施形態に係る軸受部31、51についても同様の構成を採ることが可能である。
また、以上の実施形態では、電鋳部を固定部材の側に設ける場合を例示したが、回転部材の側に設けることもできる。例えば第1実施形態に係るファンモータ用軸受装置10であれば、図示は省略するが、軸部材13の外周面13aの、少なくともラジアル軸受隙間16を形成する領域を電鋳部で形成することも可能である。第2実施形態に係るファンモータ用軸受装置30であれば、同じく図示は省略するが、フランジ部33の上端面33aの、少なくともスラスト軸受隙間38を形成する領域を電鋳部で形成することも可能である。あるいは、第3実施形態に係るファンモータ用軸受装置50であれば、同じく図示は省略するが、ハブ42の下端面42aの、少なくともスラスト軸受隙間53を形成する領域を電鋳部で形成することも可能である。また、回転部材を構成する要素、第3実施形態に係るファンモータ用軸受装置50であれば軸部材32およびハブ42を、同一の材料で一体に形成することも可能である。もちろん、各構成要素をそれぞれ別体として形成し、後でそれらを組立てるようにしても構わない。あるいは、一又は複数の構成要素をインサート部品として残りの構成要素を一体に成形しても構わない。
また、以上の実施形態では、ファンモータ用軸受装置10、30、50の内部に充満し、各軸受隙間に動圧作用を生じる流体、あるいは潤滑膜を形成する流体として、潤滑油を例示したが、それ以外にも動圧作用を生じ得る流体、例えば空気等の気体や、磁性流体等の流動性を有する潤滑剤、あるいは潤滑グリース等を使用することもできる。
本発明の第1実施形態に係るファンモータの断面図である。 ファンモータの平面図である。 ファンモータ用軸受装置の断面図である。 ファンモータ用軸受装置の横断面図である。 マスキングを施した状態のマスターの斜視図である。 外周に電鋳部を形成したマスターの斜視図である。 本発明の第2実施形態に係るファンモータの断面図である。 ファンモータ用軸受装置の軸受部を矢印Eの方向から見た下端面図である。 本発明の第3実施形態に係るファンモータの断面図である。
符号の説明
1、21、41 ファンモータ
2、42 ハブ
3a ステータコイル
3b ロータマグネット
4 ベース
5、25、45 ファン
10、30、50 ファンモータ用軸受装置
13、32 軸部材
13a、32a 外周面
15、35、37、52 電鋳部
15a1 偏心円弧面
15a3 くさび状隙間
16、36 ラジアル軸受隙間
17、39 型成形部
18 マスター
19 マスキング部
33 フランジ部
35a1 傾斜溝
37a1 放射状溝
38、53 スラスト軸受隙間

Claims (6)

  1. 固定部材と、ファンを回転させるための回転部材と、固定部材と回転部材とのラジアル対向面間に形成されるラジアル軸受隙間と、ラジアル軸受隙間を満たす流体とを備えたファンモータ用軸受装置において、
    固定部材と回転部材の何れか一方のラジアル対向面の、少なくともラジアル軸受隙間を形成する領域を電鋳部で形成したことを特徴とするファンモータ用軸受装置。
  2. 電鋳部のラジアル軸受隙間を形成する領域とこれに対向する面の何れか一方に、流体の動圧作用を生じるための動圧発生部を形成した請求項1記載のファンモータ用軸受装置。
  3. 固定部材と回転部材とのスラスト対向面間にスラスト軸受隙間を形成すると共に、固定部材と回転部材の何れか一方のスラスト対向面の、少なくともスラスト軸受隙間を形成する領域を電鋳部で形成した請求項1記載のファンモータ用軸受装置。
  4. 電鋳部のスラスト軸受隙間を形成する領域とこれに対向する面の何れか一方に、流体の動圧作用を生じるための動圧発生部を形成した請求項3記載のファンモータ用軸受装置。
  5. 固定部材と、ファンを回転させるための回転部材と、固定部材と回転部材とのスラスト対向面間に形成されるスラスト軸受隙間と、スラスト軸受隙間を満たす流体とを有するファンモータ用軸受装置において、
    固定部材と回転部材の何れか一方のスラスト対向面の、少なくともスラスト軸受隙間を形成する領域を電鋳部で形成したことを特徴とするファンモータ用軸受装置。
  6. 請求項1〜5の何れかに記載のファンモータ用軸受装置と、回転部材を回転駆動させる駆動部と、回転部材に設けられ、回転部材と共に回転するファンとを備えたファンモータ。
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