JP2007205369A - 流体軸受装置およびこれを備えたスピンドルモータ、記録再生装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】潤滑流体の軸受外部への飛散や漏洩等の発生を防止しつつ、装置の小型・薄型化に対応することが可能な流体軸受式回転装置を提供する。
【解決手段】流体軸受式回転装置30では、スリーブ1の中央部分に形成された軸受穴1a内に配置されたシャフト2を回転軸として回転する流体軸受式回転装置30において、スリーブ1の軸方向上端面を覆う円環状のシールキャップ5の一部に換気口5bが設けられているとともに、スリーブ1におけるその換気口5bに対向する位置には有底穴である凹部1dが形成されている。スリーブ1とシールキャップ5との間の隙間Eにおける毛管圧力は、スリーブ1における凹部1dが形成された位置とシールキャップ5における換気口5bが形成された位置との間の隙間Dにおける毛管圧力よりも大きい。
【選択図】図3

Description

本発明は、磁気ディスク、光ディスク等の記録ディスクを回転駆動するスピンドルモータに搭載される流体軸受装置に関するものであって、特に、スピンドルモータの小型化に対応可能な流体軸受装置およびこれを備えたスピンドルモータ、記録再生装置に関する。
近年、磁気ディスク、光ディスク等の記録ディスクを回転駆動するスピンドルモータには、ディスクを高精度に回転させるための高い性能と信頼性とが要求されることから、流体軸受装置が多用されている。
この流体軸受装置に含まれる流体軸受において、軸受内部の潤滑流体に気泡が混入すると、航空機輸送時等の減圧環境や軸受および使用環境の温度上昇によって潤滑流体の内部に含まれる気泡が膨張し、軸受性能が低下したり、オイルが飛散したりするおそれがある。このため、流体軸受装置において、軸受内に充填された潤滑流体を強制的に循環させ、気泡を積極的に外部へ排出する流体軸受装置が開発されている(特許文献1参照)。
特許文献1に開示された流体軸受装置では、フランジが、軸に対して一体的に形成されており、スリーブに挿通されている。スリーブは、スラスト板によって一方の側が閉塞されており、カバー板によって他方の側が覆われて、スリーブとの間に上部溜り部を形成している。そして、連通孔が、フランジ空間と上部溜り部を連通している。さらに、スリーブの内周面には、ラジアル軸受が形成されている。そして、フランジの上面には、スラストサブ軸受が形成されており、フランジの下面にはスラストメイン軸受が形成されている。
この流体軸受装置に含まれる非対称ラジアル軸受部分によって、ラジアル軸受から、スラストサブ軸受、フランジ外周、連通孔、上部溜り空間、ラジアル軸受という順で潤滑流体の循環経路が流体軸受装置内に形成される。このとき、上記潤滑流体の循環によって、潤滑流体に含まれる気泡は上部溜り空間に順次排出される。そして、上部溜り空間は、内周側に向かって軸方向寸法が狭くなっているため、気泡は、毛管現象により潤滑流体と分離されて換気孔から排気される。
WO2004/094848 A1(2004年11月4日国際公開)
しかしながら、上記従来の流体軸受装置では、以下に示すような問題点を有している。
すなわち、近年の情報記録装置(特にハードディスク装置)は、パソコン用途に加えて、HDDレコーダやカーナビゲーション等に対しても搭載されるようになり、さらに携帯機器としてHDDムービーやHDDポータブルオーディオに使用されるようになってきている。また、最近では、携帯電話へも搭載され始めている。以上のように、HDDの携帯用途等への展開が進んでおり、HDDスピンドルモータもそれに伴って、例えば、0.85インチや1.0インチ等のような小型・薄型化への対応を迫られている。
このため、上記の小型・薄型化の要求を満たすために、上記公報に開示された流体軸受装置における従来の気泡排出技術をそのまま適用しても、十分に機能することが困難になるおそれが生じてきた。
具体的には、上記公報に開示された流体軸受装置では、そのトップカバー構造として、以下のように構成を有している。
すなわち、シャフトとフランジとは、一体的に固定されており、回転側部材の一部を構成している。なお、シャフトとフランジとが一体に加工されていてもよい。
スリーブは、一端側がスラスト板によって閉塞されており、他端側にはカバープレートが取り付けられている。
シャフトとスリーブとの間の隙間は、いずれか一方にラジアル動圧溝が形成されており、ラジアル軸受を構成している。
フランジとスリーブとの間の隙間は、いずれか一方にスラスト動圧溝が形成されており、スラストサブ軸受を構成している。
フランジとスラスト板と間の隙間は、いずれか一方にスラスト動圧溝が形成されており、スラストメイン軸受を構成している。
カバープレートとスリーブとは、その間に流体溜り部を形成している。
スリーブには、フランジ外周部またはスラストサブ軸受隙間と上記の流体溜り部を連通する連通路が形成されている。
潤滑流体は、製造初期段階においては、ラジアル軸受隙間、スラストサブ軸受隙間、スラストメイン軸受隙間、フランジ外周部、連通路、流体溜り部に保持されている。
潤滑流体を軸受内において積極的に循環させ、軸受内に存在する気泡を流体溜り部に移動させ、換気路を通して排出する。このとき、潤滑流体の循環力は、ラジアル軸受を軸方向に非対称性を持たせることにより、フランジに向かう方向に発生させている。
換気路と流体溜り部との間には、凹部を設けている。これは、軸受が製造中および使用中に衝撃を受けたり、潤滑流体が温度上昇で膨張したり、気泡が減圧や温度上昇によって膨張したりして、潤滑流体が軸受外に飛散・漏出するのを防止するためである。なお、製造初期段階においては、換気路および凹部には、潤滑流体が存在しないように、軸受注油後に除去しておく。
以上のような構成において、モータが小型化・薄型化してくると、軸方向寸法が制限を受け、換気路の下方に形成された凹部の寸法が小さくなり、凹部が形成された部分と形成されていない部分とにおけるスリーブ上面まで寸法の差が小さくなってしまう(最悪の場合は0となる)。
これは、流体溜り部と凹部との毛管圧力の差がなくなってくるのと同義であることから、結果として潤滑流体の凹部への浸み出し等が発生し易くなるという問題を招来する。
このため、軸受が製造中および使用中に衝撃を受けたり、潤滑流体が温度上昇で膨張したり、気泡が減圧や温度上昇で膨張したりして、潤滑流体が軸受外部へ飛散したり漏出したりし易くなる。
本発明の課題は、潤滑流体の軸受外部への飛散や漏洩等の発生を防止しつつ、装置の小型・薄型化に対応することが可能な流体軸受装置およびこれを備えたスピンドルモータ、記録再生装置を提供することにある。
第1の発明に係る流体軸受装置は、スリーブと、シャフトと、潤滑流体と、円環状のシールキャップと、第1空間と、第2空間と、を備えている。スリーブは、軸受穴を有している。シャフトは、軸受穴内に相対回転可能な状態で配置されており、回転軸となる。潤滑流体は、スリーブとシャフトとの間に形成される隙間に充填される。シールキャップは、スリーブの軸方向一方側に固定されており、潤滑流体に含まれる気泡を排出するための換気口が形成されている。第1空間は、シールキャップにおける換気口が形成された部分の軸方向他方側の面と、スリーブにおける軸方向一方側の面との間に形成されている。第2空間は、シールキャップにおける換気口が形成されていない部分の軸方向他方側の面と、スリーブにおける軸方向一方側の面との間に形成されている。そして、スリーブは、シールキャップの一部に形成された換気口に対向する位置に形成された凹部をさらに有しており、第1空間における毛管圧力は、第2空間における毛管圧力よりも小さい。
ここでは、シャフトとスリーブとの間に形成される隙間に潤滑流体が充填される流体軸受装置において、シャフトの一方の端部側であってスリーブの上面を覆うように取り付けられるシールキャップとスリーブとの間に形成される潤滑流体を溜める空間(第2空間)における毛管圧力と、シールキャップの一部に形成された換気口とスリーブとの間に形成される空間(第1空間)における毛管圧力とを比較して、第1空間における毛管圧力が第2空間における毛管圧力よりも小さくなるように構成されている。
具体的には、スリーブにおけるシールキャップの換気口に対向する部分には凹部が形成されているため、換気口部分に相当する第1空間を形成するスリーブとシールキャップとの間の隙間が、第2空間を形成するスリーブとシールキャップとの間の隙間よりも大きくなるように形成されている。
通常、このように第1空間と第2空間とにおける毛管圧力に差を設ける場合には、換気口が形成されるシールキャップ側に凹部を形成して隙間の大きさに差を設けることで、換気口からの潤滑流体の飛散や漏れ出しを防止していた。しかし、近年のスピンドルモータの薄型化の要求に応えるために、流体軸受装置を構成するシールキャップも薄型化することが求められ、換気口の直下に十分な凹部を形成することが困難になってきている。一方、シールキャップに十分な凹部を形成するためにシールキャップの厚みはそのままにして流体軸受装置の薄型化を図る場合には、スリーブ側の厚みを薄くする必要が生じる。しかし、この場合には、スリーブ側の厚みを薄くすることでラジアル軸受の長さが短くなりすぎて、流体軸受装置の性能や信頼性を低下させるおそれがある。
そこで、本発明の流体軸受装置では、シールキャップに形成された換気口に対向するスリーブ側の部分に凹部を形成し、換気口部分の第1空間を第2空間よりも広げることで、各空間における毛管圧力に差を設けている。
これにより、シールキャップ側に凹部を形成する必要がなくなる、あるいは凹部の深さを浅くすることができ、かつスリーブ側の厚みも維持することができるため、性能や信頼性の低下を防止しつつ、流体軸受装置を薄型化することができる。
第2の発明に係る流体軸受装置は、第1の発明に係る流体軸受装置であって、シャフトの側面とシールキャップの内周側の面との間には、第3空間が形成されている。そして、第3空間における毛管圧力は、第1空間および第2空間における毛管圧力よりも大きい。
ここでは、シャフトとシールキャップとの間の空間(第3空間)が、上記第1・第2空間よりも隙間が小さくなっており、毛管圧力が第3空間側の方が第1・第2空間よりも大きくなっている。
これにより、シャフトとスリーブとの間の隙間の充填された潤滑流体が換気口側へ移動して換気口から潤滑流体が飛散したり、漏れ出したりすることを抑制することができる。
第3の発明に係る流体軸受装置は、第1または第2の発明に係る流体軸受装置であって、スリーブとシールキャップにおける最内周側における部分との間には、第4空間が形成されている。そして、第4空間における毛管圧力は、第1空間および第2空間における毛管圧力よりも大きい。
ここでは、スリーブとシールキャップとの間に形成される空間のうち、円環状のシールキャップの最内周側の部分とスリーブとの間に形成される空間(第4空間)が、上記第1・第2空間よりも隙間が小さくなっており、第4空間の毛管圧力の方が第1・第2空間の毛管圧力よりも大きくなっている。
これにより、シャフトとスリーブとの間の隙間の充填された潤滑流体が、換気口側へ移動して換気口から潤滑流体が飛散したり、漏れ出したりすることを抑制することができる。
さらに、第4空間における毛管圧力を、シャフトとシールキャップとの間の空間(第3空間)における毛管圧力よりも大きくすることで、シャフトとシールキャップとの間からの潤滑流体の飛散や漏れ出しについても抑制することができる。
第4の発明に係る流体軸受装置は、第1から第3の発明のいずれか1つに係る流体軸受装置であって、シャフトとスリーブとの間には、第5空間が形成されており、第5空間における毛管圧力は、第1空間および第2空間における毛管圧力よりも大きい。
ここでは、シャフトとスリーブとの間に形成される空間(第5空間)が、上記第1・第2空間よりも隙間が小さくなっており、第5空間の毛管圧力の方が第1・第2空間の毛管圧力よりも大きくなっている。
これにより、シャフトとスリーブとの間の隙間の充填された潤滑流体が、換気口側へ移動して換気口から潤滑流体が飛散したり、漏れ出したりすることを抑制することができる。
さらに、第5空間における毛管圧力を、シールキャップとシールキャップとの間の空間(第3空間)およびシールキャップの最内周側とスリーブとの間の空間(第4空間)における毛管圧力よりも大きくすることで、シャフトとシールキャップとの間からの潤滑流体の飛散や漏れ出しについても抑制することができる。
第5の発明に係る流体軸受装置は、第1から第4の発明のいずれか1つに係る流体軸受装置であって、シャフトの側面およびスリーブの内周側の少なくとも一方における略中央部付近に略円環状の溝部を有しており、溝部とシャフトまたはスリーブとの間には、第6空間が形成されている。そして、第6空間における毛管圧力は、第1空間および第2空間における毛管圧力よりも大きい。
ここでは、シャフトとスリーブとの間に形成される空間のうち、シャフトの外周およびスリーブ軸受穴の少なくとも一方における略中央部付近に形成された溝部とスリーブとの間に形成される空間(第6空間)が、上記第1・第2空間よりも隙間が小さくなっており、第6空間の毛管圧力の方が第1・第2空間の毛管圧力よりも大きくなっている。
これにより、シャフトとスリーブとの間の隙間に形成された上下それぞれのラジアル軸受が、潤滑流体を介して互いに干渉せず、それらの機能を果たすことができる。
さらに、第6空間における毛管圧力を、シールキャップとシールキャップとの間の空間(第3空間)およびシールキャップの最内周側とスリーブとの間の空間(第4空間)における毛管圧力よりも大きくすることで、シャフトとシールキャップとの間からの潤滑流体の飛散や漏れ出しについても抑制することができる。
第6の発明に係る流体軸受装置は、第1から第5の発明のいずれか1つに係る流体軸受装置であって、スリーブに形成された凹部は、シールキャップ側に向かって大きくなるテーパ形状を有している。
ここでは、第1空間を形成するスリーブ側の面に形成された凹部が、シールキャップ側に向かって開口が大きくなるテーパ状となっている。
これにより、スリーブのシールキャップとの対向面における潤滑流体の表面張力との関係により、換気口の直下に位置する凹部に対して潤滑流体が入り込み難くすることができる。この結果、毛管圧力による潤滑流体の所定方向への引き付けに加えて、上記のような構成を用いることで、凹部上方に形成されたシールキャップの換気口からの潤滑流体の飛散や漏れ出しをさらに効果的に抑制することができる。
第7の発明に係る流体軸受装置は、第1から第6の発明のいずれか1つに係る流体軸受装置であって、スリーブは、平面視においてシャフトの回転軸を中心とする凹部の対称位置に、シャフトの回転軸方向に沿って形成された連通孔をさらに有している。
ここでは、スリーブに形成される凹部を、潤滑流体の循環経路となる連通孔に対して対称となる位置に設けている。
これにより、凹部および換気口が、連通孔に対して最も離れた位置に存在することになるため、潤滑流体の換気口からの飛散や漏れ出し等の発生をさらに効果的に抑制することができる。
第8の発明に係る流体軸受装置は、第1から第7の発明のいずれか1つに係る流体軸受装置であって、スリーブは、インナースリーブとアウタースリーブとを組み合わせて構成されている。そして、凹部は、インナースリーブとアウタースリーブとを組み合わせることによって形成される。
ここでは、インナースリーブとアウタースリーブとを組み合わせて構成されるスリーブにおいて、これらを組み合わせた際に凹部が形成される。
これにより、インナースリーブおよびアウタースリーブの少なくとも一方に対して切り欠き部等を形成することで、これらを組み合わせた際に所望の凹部を容易に形成することができる。この結果、スリーブを形成後に、加工等によって凹部を形成する必要がないため、製造コストを低減することができる。
第9の発明に係る流体軸受装置は、第1から第8の発明のいずれか1つに係る流体軸受装置であって、シールキャップとスリーブとの間に形成される潤滑流体の溜まり空間は、シャフトの回転軸を中心とする周方向において隙間の大きさが変化する。
ここでは、シールキャップとスリーブとの間に形成される潤滑流体の溜まり空間が、周方向において隙間が変換するように構成されている。
これにより、流体軸受装置において回転側を回転させた際において、換気口の直下に存在する潤滑流体に囲まれた空気が移動することを抑制することで、流体軸受装置としての性能低下を招くことを防止することができる。
第10の発明に係る流体軸受装置は、第1から第9の発明のいずれか1つに係る流体軸受装置であって、シールキャップは、スリーブとの対向面において、シャフトの回転軸を中心とする円の径方向内側に向かってスリーブとの間の隙間が小さくなるテーパ面を有している。
ここでは、対向配置されたスリーブとともに、第1・第2空間を含む潤滑流体の溜まり空間を形成するシールキャップ側の面には、回転軸を中心とする円の径方向内側に向かって下方傾斜している。
これにより、連通孔を通って気泡とともに循環する潤滑流体は、この傾斜部による毛管現象によって気泡と潤滑流体とに分離され、また、最内周の最小隙間部分がその隙間を保ったまま連通孔と連絡することにより、潤滑流体が少なくなっても最後まで潤滑流体を循環させることができる。
第11の発明に係る流体軸受装置は、第1から第10の発明のいずれか1つに係る流体軸受装置であって、シャフトの側面およびスリーブの内周面の少なくともいずれか一方に形成されるラジアル動圧発生溝は、シャフトの回転軸方向において非対称になるように形成されている。
ここでは、シャフトとスリーブとの少なくともいずれか一方の面に形成されるラジアル動圧発生溝を、シャフトの軸方向において非対称になるように形成している。
これにより、ラジアル軸受部において、潤滑流体の循環力を発生させることができるため、潤滑流体に含まれる気泡を、連通孔を通じて第2空間まで循環させ、そこで気泡を分離して、換気口から効果的に排出することができる。
第12の発明に係る流体軸受装置は、第1から第11の発明のいずれか1つに係る流体軸受装置であって、シャフトの側面とスリーブの内周面との間には、ラジアル軸受部が1つ形成されている。
ここでは、シャフトおよびスリーブのそれぞれの対向面のうち少なくとも一方の面に形成されたラジアル軸受部を1つ設けている。
これにより、いわゆるシングル軸受等のような薄型の装置を構成しつつ、信頼性の高い流体軸受装置を得ることができる。
第13の発明に係るスピンドルモータは、第1から第12の発明のいずれか1つに係る流体軸受装置を備えている。
第14の発明に係る記録再生装置は、第13の発明に係るスピンドルモータを備えている。
第1の発明に係る流体軸受装置によれば、性能や信頼性の低下を防止しつつ、流体軸受装置を薄型化することができる。
第2の発明に係る流体軸受装置によれば、シャフトとスリーブとの間の隙間の充填された潤滑流体が換気口側へ移動して換気口から潤滑流体が飛散したり、漏れ出したりすることを抑制することができる。
第3の発明に係る流体軸受装置によれば、シャフトとスリーブとの間の隙間の充填された潤滑流体が、換気口側へ移動して換気口から潤滑流体が飛散したり、漏れ出したりすることを抑制することができる。
第4の発明に係る流体軸受装置によれば、シャフトとスリーブとの間の隙間の充填された潤滑流体が、換気口側へ移動して換気口から潤滑流体が飛散したり、漏れ出したりすることを抑制することができる。
第5の発明に係る流体軸受装置によれば、シャフトとスリーブとの間の隙間の充填された潤滑流体が、換気口側へ移動して換気口から潤滑流体が飛散したり、漏れ出したりすることを抑制することができる。
第6の発明に係る流体軸受装置によれば、凹部上方に形成されたシールキャップの換気口からの潤滑流体の飛散や漏れ出しをさらに効果的に抑制することができる。
第7の発明に係る流体軸受装置によれば、潤滑流体の換気口からの飛散や漏れ出し等の発生をさらに効果的に抑制することができる。
第8の発明に係る流体軸受装置によれば、インナースリーブおよびアウタースリーブの少なくとも一方に対して切り欠き部等を形成することで、これらを組み合わせた際に所望の凹部を容易に形成することができる。
第9の発明に係る流体軸受装置によれば、流体軸受装置としての性能低下を招くことを防止することができる。
第10の発明に係る流体軸受装置によれば、換気口の直下に存在する潤滑流体に囲まれた空気が、流体軸受装置内における回転に伴って遠心力等によって径方向外側へ移動してしまうことを抑制することができる。
第11の発明に係る流体軸受装置によれば、潤滑流体に含まれる気泡を、換気口から効果的に排出することができる。
第12の発明に係る流体軸受装置によれば、薄型の装置を構成しつつ、信頼性の高い流体軸受装置を得ることができる。
第13の発明に係るスピンドルモータによれば、性能や信頼性の低下を防止しつつ、スピンドルモータを薄型化することができる。
第14の発明に係る記録再生装置によれば、性能や信頼性の低下を防止しつつ、記録再生装置を薄型化することができる。
本発明の一実施形態に係る流体軸受装置を搭載したスピンドルモータについて、図1〜図6(b)を用いて説明すれば以下の通りである。
なお、以下の説明において、図1における上下方向を「軸方向」、上方向を「軸方向上側」(軸方向一方側)、下方向を「軸方向下側」(軸方向他方側)と表現するが、これらは実際の流体軸受機構(流体軸受装置)40の取付状態を限定するものではない。
[スピンドルモータ30全体の構成]
本実施形態に係るスピンドルモータ30は、図1に示すように、記録ディスク(記録媒体)11を回転駆動するための装置であって、主として、回転部材31と、静止部材32と、流体軸受機構40とを備えている。
回転部材31は、主に、記録ディスク11が装着されるハブ7と、ロータ磁石9とを有している。
ハブ7は、シャフト2に対する圧入接着や両部材の一体成形によって、シャフト2と一体化される。また、ハブ7は、軸方向下側の外周部に、2枚の記録ディスク11を載置するためのディスク載置部7aを一体成形によって設けている。
ロータ磁石9は、ハブ7の内周側の面に固定されており、後述するステータ10とともに磁気回路を構成する。
2枚の記録ディスク11は、ハブ7の外周側において環状のスペーサ12を介して嵌め込まれており、ディスク載置部7aの上に載置される。さらに、記録ディスク11は、シャフト2の軸方向上側にネジ14によって固定されたクランパ13によって軸方向下側に押え付けられており、クランパ13とディスク載置部7aとの間に狭持されている。
静止部材32は、図1に示すように、主に、ベース8と、ベース8に固定されたステータ10とから構成されている。
ベース8は、図示しない記録ディスク駆動装置のハウジングに対して固定されており、スピンドルモータ30の土台部分を構成する。
ステータ10は、後述するスピンドルモータ30を配置するためにベース8のほぼ中央部分に形成された開口部の外周側であって、ハブ7の内周側の面に取り付けられたロータ磁石9に対向する位置に配置されている。
流体軸受機構40は、ベース8のほぼ中央部分に形成された開口部に固定されており、静止部材32に対して回転部材31を回転可能な状態で支持する。なお、この流体軸受機構40については、後段にて詳述する。
[流体軸受機構40の構成]
流体軸受機構40は、図2に示すように、主として、スリーブ1と、シャフト2と、フランジ3と、スラスト板4と、シールキャップ5と、潤滑流体としてのオイル(潤滑流体)6とを含むように構成されている。なお、このうちスリーブ1、スラスト板4およびシールキャップ5が静止側の部材を構成し、シャフト2およびフランジ3が回転側の部材を構成する。
(スリーブ1)
スリーブ1は、例えば、純鉄、ステンレス鋼、銅合金および焼結金属等によって形成される軸方向に延びる略円筒状の部材であって、ベース8に対して接着等によって固定されている。また、スリーブ1には、軸方向下側の端部に略円形の開口部が形成されており、この開口部を塞ぐようにスラスト板4が固定されている。そして、このスリーブ1およびスラスト板4によって、軸受穴1aが形成される。
また、スリーブ1は、軸方向下側の端部に、環状の凹部1cを有しており、後述するフランジ3の外周部が、この凹部1cとスラスト板4との間の空間に収容される。
さらに、スリーブ1は、後述するシールキャップ5に形成された換気口5bに対向する位置に凹部1dを有している。そして、この凹部1dと後述する連通孔Gとは、平面視においてシャフト2の回転軸を中止として対称な位置に配置されている(図5(a)および図5(b)参照)。
なお、このスリーブ1とシールキャップ5との間に形成される隙間における毛管圧力の大きさ等の関係については、後段にて詳述する。
さらに、スリーブ1には、連通孔Gが形成されている。具体的には、連通孔Gは、図1および図2に示すように、軸方向に沿って延びる貫通穴であって、スリーブ1の上面と下面とを連通している。そして、連通孔Gは、フランジ3に形成されたスラスト動圧発生溝3bを含むスラストサブ軸受部に対向する位置に連通するように形成されている。これにより、スピンドルモータ30の径方向における寸法を抑えることで、スピンドルモータの小型・薄型化に対応することができる。
なお、連通孔Gは、円周方向において複数設けられていてもよい。
(シャフト2)
シャフト2は、軸方向に延びる円柱状の部材であって、ハブ7を静止部材32に対して回転可能な状態で支持している。具体的には、シャフト2は、スリーブ1とスラスト板4とによって形成された軸受穴1aの内周側に対して隙間を介して相対回転可能な状態で配置されている。そして、シャフト2には、軸方向上側の端部にハブ7が固定されている。
また、シャフト2は、その外周面に複数のラジアル動圧発生溝2bを有している。このため、スリーブ1およびシャフト2の間には、このラジアル動圧発生溝2bを含むラジアル軸受部21が形成される。ラジアル動圧発生溝2bは、例えば、軸方向において上下に非対称なヘリングボーン形状を有している。そして、回転部材31を含むシャフト2は、ラジアル軸受部21において発生する支持圧によって、軸方向に略垂直な方向において支持される。
なお、シャフト2は、例えば、ステンレス鋼などにより構成されている。また、シャフト2の外周面に形成されたラジアル動圧発生溝2bは、スリーブ1の内周面側に形成されていてもよい。
(フランジ3)
フランジ3は、円板状の部材であって、シャフト2の軸方向下側の端部に固定されている。そして、フランジ3は、軸方向上側および軸方向下側の面に、複数のスラスト動圧発生溝3a,3bを有している。このため、フランジ3、スリーブ1およびスラスト板4の間には、スラスト動圧発生溝3a,3bを含むスラスト軸受部22が形成される。
なお、スラスト動圧発生溝3a,3bは、例えば、スパイラル形状を有している。
そして、シャフト2および回転部材31は、スラスト軸受部22において発生する支持圧によって軸方向において支持される。
なお、シャフト2とフランジ3とは一体成形されていてもよいし、スラスト動圧発生溝3a,3bは、ヘリングボーン形状であってもよい。
(スラスト板4)
スラスト板4は、上述したように、スリーブ1の軸方向下側に形成された環状の凹部1cの内周側に取り付けられている。そして、スラスト板4は、シャフト2の軸方向下側に取り付けられたフランジ3の軸方向下側の面との間においてスラスト軸受部22を形成する。
(シールキャップ5)
シールキャップ5は、スリーブ1の軸方向上側の端部に固定される環状の部材であって、固定部5aと、換気口5bと、を有している。
固定部5aは、スリーブ1に固定される円筒状の部材であって、スリーブ1の軸方向上側における外周側の端部に形成された円環状の段差部分に嵌め込まれるようにして取り付けられる。
換気口5bは、シールキャップ5の軸方向に交差する面を上下方向に貫通する穴であって、シールキャップ5におけるスリーブ1の軸方向上端面に形成された凹部1dに対向する位置に形成されている。
また、シールキャップ5とスリーブ1との間には、環状のオイル溜まり部Hが形成されており、オイル溜まり部Hの内周部は、ラジアル軸受部21と連通している。
(オイル6)
オイル6は、ラジアル軸受部21およびスラスト軸受部22を含むスリーブ1、シャフト2、フランジ3およびスラスト板4の間に形成される隙間や、スリーブ1に形成された連通孔G、スリーブ1の軸方向上端面とシールキャップ5との間に形成されるオイル溜まり部H等に充填されている。
また、オイル6は、ラジアル軸受部21に形成されたラジアル動圧発生溝2bが軸方向において非対称性を有していることから、軸方向下側方向に向かう循環力によって軸受内を循環する。
なお、オイル6としては、例えば、低粘度なエステルオイル等を用いることができる。
また、オイル6には、図1および図2に示すように、気泡(空気)15が含まれているが、この気泡15はオイル6を循環させている間にオイル溜まり部Hへ移動し、上述したシールキャップ5に形成された換気口5bから外部へと排出される。
[スピンドルモータ30の動作]
ここで、スピンドルモータ30の動作について説明する。
スピンドルモータ30では、ステータ10に通電されると回転磁界が発生し、ロータ磁石9に回転力が付与される。これにより、回転部材31を、シャフト2を回転中心としてシャフト2とともに回転させることができる。
シャフト2が回転すると、各動圧発生溝2b,3a,3b部分において半径方向および軸方向の支持圧が発生する。これにより、シャフト2がスリーブ1に対して非接触状態で支持される。すなわち、静止部材32に対して回転部材31が非接触状態で回転可能となり、これにより記録ディスク11の高精度な高速回転が実現される。
<換気口5b周辺の構成>
換気口5bは、図3に示すように、シールキャップ5におけるスリーブ1の上端面に形成された凹部1dの直上に配置されている。
凹部1dは、換気口5bに対向するスリーブ1の上端面に形成された深さが約0.4〜0.5mmの有底穴である。また、凹部1dは、図4等に示すように、軸方向上側に向かって開口面積が大きくなるようにテーパ状になっている。これにより、オイル6が凹部1dの近傍まで移動してきた場合でも、オイル6が凹部1d内に入り込みにくくすることができる。
なお、スピンドルモータ30の製造工程における初期段階では、換気口5b、凹部1dを含むオイル溜まり部Hの近傍にオイル6が存在しないように、図5(a)に示すようにオイル6を軸受部分に注油した後で除去されることが好ましい。
オイル6の除去は、通常、シャフト1とシールキャップ5との間の円環状の隙間から拭き取りや吸引等によって行われる。しかしながら、この方法では有底穴である凹部1dの底にオイル6が残ってしまうおそれがあるため、完全に除去するためには換気口5bからオイル6の吸引を行って、図5(b)に示すように、凹部1d近傍からオイル6を除去することがより好ましい。
<スピンドルモータ30内における毛管圧力の大小関係>
本実施形態では、以上のような構成を有するスピンドルモータ30における、各部材間に形成される隙間A〜E(図3参照)における毛管圧力の大きさについてシミュレーションを行った結果、図6(b)に示すような結果となった。
なお、図3に示すように、隙間A(第5空間)は、シャフト2の外周面とスリーブ1の内周面との間の隙間、隙間B(第4空間)は、シールキャップ5の最内周側の部分とスリーブ1の上端面との間の隙間、隙間C(第3空間)は、シャフト2の外周面とこれに対向するシールキャップ5の最内周側の面との間の隙間、隙間D(第1空間)は、シールキャップ5における換気口5bが形成された面とスリーブ1の上端面に形成された凹部1dの底面との間の隙間、隙間E(第2空間)は、シールキャップ5の略水平面における換気口5bが形成されていない面とスリーブ1の上端面との間の隙間、をそれぞれ意味している。
オイル6は、スピンドルモータ30内において、図2の矢印で示す方向に循環するとともに、オイル6は毛管圧力の大きい方に移動しようとすることから、オイル6の軸受外部への飛散や漏れ出しを防止するためには、各隙間部分における毛管圧力が以下のような関係を満たす必要がある。
すなわち、ラジアル軸受部21を構成する隙間Aにおける毛管圧力が最大であって、外気と接している隙間Cにおける毛管圧力は、オイル溜まり部Hからの出口に相当する隙間Bの毛管圧力よりも小さい、あるいは同等にしておく必要がある。また、隙間E、つまりオイル溜まり部Hにおける毛管圧力は、隙間Bにおける毛管圧力よりも小さくする必要がある。そして、スリーブ1の上端面に形成された凹部1dとシールキャップ5の換気口5b部分との間の隙間Dにおける毛管圧力は、換気口5bからのオイル6の漏れ出し等を防止するために、最小としておくのがよい。
以上の関係を、式として示すと以下のようになる。
A>(BおよびC)>E>D ・・・・・ 式1
E>D ・・・・・ 式2
なお、上記各隙間A〜Eにおける毛管圧力は、以下の関係式によって算出(定義)することができる。
(1)隙間Eにおけるオイル6の表面張力による毛管圧力
気液境界面の表面張力による毛管圧力Fe:Fe=2×π×De×γ×cosθ
気液境界面の毛管圧力による圧力Pe:Pe=Fe/Ae
面積Ae:Ae=π×De×he
De:オイル溜りの中で隙間Deを有する部分の外径
γ :表面張力
θ :潤滑流体の接触角
Ae:気液境界面の開口部面積
(2)隙間Dにおけるオイル6の表面張力による毛管圧力
気液境界面の表面張力による毛管圧力Fd:Fd=2×π×Dd×γ×cosθ
気液境界面の毛管圧力による圧力Pd:Pd=Fd/Ad
面積Ad:Ad=π×Dd×D
Dd:凹部内径
γ :表面張力
θ :潤滑流体の接触角
Ad:気液境界面の面積
(3)計算例
通常使用されるオイル(潤滑流体)において、
表面張力γ=30.6dyne/cm、接触角θ=13degとすると、スリーブ凹部内径=φ0.7mm、スリーブ凹部深さ=0.4mmのとき、
Pe=561Pa
Pd=140Pa
となり、換気口5dにつながる隙間Dにおける毛管圧力は、隙間E(オイル溜まり部H)における毛管圧力と比較して、十分に小さいことが分かる。
本実施形態のスピンドルモータ30では、以上のことから、各隙間A〜Eにおける毛管圧力の大きさが、図6(b)に示すような大小関係を満たすように構成されていることで、シャフト2の外周面とシールキャップ5の内周面との間の隙間Cや、シールキャップ5の換気口5b等からオイル6が飛散したりすることを効果的に抑制することができる。
特に、シールキャップ5に形成された換気口5bについては、オイル6の飛散や漏れ出し等が発生し易い構成となっていることから、隙間Dと隙間Eとにおける毛管圧力の大小関係が、上記式(2)の関係を満たしているがより好ましい、
[参考例]
流体軸受装置において、上述した各隙間における毛管圧力の大小関係を確保しつつ小型・薄型化を実現するためには、従来のように、シールキャップ5側に十分な大きさの隙間(凹部)を構成することは困難である。
ここで、シールキャップ側およびスリーブ上端面側の双方について、凹部が形成されていない構成を有する流体軸受装置の毛管圧力シミュレーション結果を、図6(a)に示す。
ここでは、隙間Dにおける毛管圧力が、隙間E(オイル溜まり部)における毛管圧力と同等になっている。
これにより、シールキャップにおける換気口が形成されている部分における隙間Dから換気口が形成されていない隙間の方へオイルを移動させる力が弱くなるため、オイル溜まり部にあるオイルは容易に換気口から軸受外部へと漏れ出し易くなってしまう。
図6(b)は、スリーブ1側に凹部1dを追加した構成、つまり本発明の一実施形態に係る構成における毛管圧力のシミュレーションである。
これによれば、隙間Fにおける毛管圧力は最小になっており、隙間E(オイル溜まり部H)に存在するオイル6は、換気口5bから外部へ漏れ出し難くなっていることが分かる。
[流体軸受装置40の特徴]
(1)
本実施形態の流体軸受装置40では、図3等に示すように、スリーブ1の中央部分に形成された軸受穴1a内に配置されたシャフト2を回転軸として回転する流体軸受装置40において、スリーブ1の軸方向上端面を覆う円環状のシールキャップ5の一部に換気口5bが設けられているとともに、スリーブ1におけるその換気口5bに対向する位置には有底穴である凹部1dが形成されている。そして、スリーブ1とシールキャップ5との間の隙間Eにおける毛管圧力は、スリーブ1における凹部1dが形成された位置とシールキャップ5における換気口5bが形成された位置との間の隙間Dにおける毛管圧力よりも大きい。
これにより、シールキャップ5に通じる換気口5bの直下の隙間Dの大きさを、それ以外の部分におけるシールキャップ5とスリーブ1との間の隙間Eの大きさよりも大きく確保することができる。つまり、換気口5bに通じる部分について、毛管圧力が小さい空間を形成することができる。このため、換気口5bに通じる隙間Dにおける毛管圧力を従来よりも小さくして、換気口5bからのオイル6の飛散や漏れ出しの発生を抑制することができる。
この結果、例えば、流体軸受装置40が搭載されるHDDモータ等のディスク再生装置が小型・薄型化した場合でも、毛管圧力を小さくするために必要な凹部1dをスリーブ1側に形成することで、流体軸受装置40としての性能を低下させることなく、換気口5bからのオイル6の飛散や漏れ出し等の発生を効果的に抑制することができる。
さらに、換気口5bに略対向するスリーブ1の面に凹部1dを設けているため、高温環境下に置かれた際の熱膨張によって、オイル6が換気口5bの直下まで移動した場合でも、そのオイル6は凹部1dに吸収される。このため、換気口5bからのオイル6の漏れ出しの発生を抑制することができる。
(2)
本実施形態の流体軸受装置40では、図3に示すシャフト2の外周面とシールキャップ5の内周面との間の隙間Cにおける毛管圧力は、図6(b)に示すように、上記隙間Dおよび隙間Eにおける毛管圧力よりも大きい。
すなわち、隙間C,D,Eにおける毛管圧力については、隙間C>隙間E>隙間Dという大小関係になるように構成されている。
これにより、毛管圧力によって、シャフト2とシールキャップ5との間の隙間C側にオイル6を引き付けることができるため、シールキャップ5に形成された換気口5bからオイル6が飛散したり漏れ出したりすることを抑制することができる。
(3)
本実施形態の流体軸受装置40では、図3に示すスリーブ1の軸方向上端面とシールキャップ5の内周側の部分との間の隙間Bにおける毛管圧力は、図6(b)に示すように、上記隙間Dおよび隙間Eにおける毛管圧力よりも大きい。
すなわち、隙間B,C,D,Eにおける毛管圧力については、(隙間Cおよび隙間B)>隙間E>隙間Dという大小関係になるように構成されている。
これにより、毛管圧力によって、スリーブ1とシールキャップ5との間の隙間B側にオイル6を引き付けることができるため、シールキャップ5に形成された換気口5bからオイル6が飛散したり漏れ出したりすることを防止することができる。
さらに、隙間Bにおける毛管圧力が、隙間Cにおける毛管圧力よりも大きくなるように構成することで、シャフト2とシールキャップ5の内周側の面との間の隙間Cからのオイル6の飛散や漏れ出し等の発生を効果的に抑制することができる。
(4)
本実施形態の流体軸受装置40では、図3に示すシャフト1の外周面とスリーブ1の内周面との間の隙間Aにおける毛管圧力は、図6(b)に示すように、上記隙間Dおよび隙間Eにおける毛管圧力よりも大きい。
すなわち、隙間A,B,C,D,Eにおける毛管圧力については、隙間A>(隙間Bおよび隙間C)>隙間E>隙間Dという大小関係になるように構成されている。
これにより、毛管圧力によって、ラジアル軸受部21を構成する隙間A側にオイル6を引き付けることができるため、シールキャップ5に形成された換気口5bからオイル6が飛散したり漏れ出したりすることを防止することができる。
さらに、隙間Aにおける毛管圧力が、隙間Bや隙間Cにおける毛管圧力よりも大きくなるように構成することで、シャフト2とシールキャップ5の内周側の面との間の隙間Cからのオイル6の飛散や漏れ出し等の発生を効果的に抑制することができる。
(5)
本実施形態の流体軸受装置40では、図3等に示すように、スリーブ1側に形成された凹部1dは、その外周部分が底部分からシールキャップ5側に向かって開口の面積が大きくなるようにテーパ状となっている。
これにより、流体軸受装置40に対する衝撃や熱膨張等によってスリーブ1の上面の凹部1d付近に移動してきたオイル6が、スリーブ1の上面とテーパ面との境界部分における角度とそこでのオイル6の表面張力との関係によって凹部1d内へ移動することを抑制することができる。この結果、凹部1dの直上に形成された換気口5bからのオイル6の飛散や漏れ出し等の発生を効果的に抑制することができる。
(6)
本実施形態の流体軸受装置40では、図5(a)等に示すように、上記シールキャップ5に形成された換気口5bとそれに対向するスリーブ1の面に形成された凹部1dとが、オイル6の循環経路としてスリーブ1に形成された連通孔Gに対して平面視において対向する位置に形成されている。
これにより、スリーブ1の軸方向上下面においてオイル6を循環させるための連通孔Gからみて最も遠い位置に凹部1dが形成されることになるため、凹部1dの直上にある換気口5bからのオイル6の飛散や漏れ出し等の発生を効果的に抑制することができる。
(7)
本実施形態の流体軸受装置40では、図2等に示すように、シャフト1の外周面に形成されたラジアル動圧発生溝2bが、軸方向(上下方向)において非対称になるように形成されている。
これにより、ラジアル軸受部21において、軸方向におけるオイル6の循環力を発生させることができる。この結果、薄型の流体軸受装置40であっても、オイル6を効率よく循環させて、オイルの劣化や漏れ出し等に起因する性能低下を防止することができる。
(8)
本実施形態の流体軸受装置40では、図2等に示すように、シャフト2の外周面に1つのラジアル軸受部21を設けている。換言すれば、ラジアル軸受部21を、いわゆるシングル軸受としている。
これにより、シャフト2の外周面に形成されるラジアル軸受部21の長さが短くて済むため、流体軸受装置40を薄型化することができる。
[他の実施形態]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
(A)
上記実施形態では、換気口5bに通じる部分に毛管圧力が小さい空間を形成するために、換気口5bに対向するスリーブ1側における面にのみ凹部1dを形成した例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、図7に示すように、スリーブ1側の凹部1dに加えて、シールキャップ55側における換気口55bのスリーブ1と対向する面側にも、凹部55dを形成した流体軸受装置90であってもよい。
この場合でも、換気口5bに通じる隙間の大きさを他の隙間(図3に示す隙間B〜隙間E)よりも大きく確保することができるため、上記と同様に、オイル6の飛散や漏れ出し等の発生を抑制することができる。
また、スリーブ1側に凹部1dを形成した分、シールキャップ55側の凹部55dの大きさを小さくすることができるため、流体軸受装置90を薄型化することができる。
(B)
上記実施形態では、スリーブ1との間にオイル溜まり部Hを形成するシールキャップ5の裏面側の形状が、互いに略直角な面によって形成されている例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、図8に示すように、シールキャップ65におけるシャフト2に近い側の部分が、径方向外側に向かってオイル溜まり部Hを形成する隙間が大きくなるようにテーパ部65eが形成された流体軸受装置91であってもよい。
この場合には、換気口65bにつながる空間における毛管圧力を、他の空間よりも小さくすることができるため、上記と同様に、オイル6の飛散や漏れ出し等の発生を抑制することができる。さらに、シールキャップ65のスリーブ61a,61b側の面をテーパ状とすることで、換気口65bの直下に存在する空気の固まりが回転によって移動することを防止することができる。
(C)
上記実施形態では、スリーブ1を単体のブロックによって構成した例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、図8に示すように、インナースリーブ61bとアウタースリーブ61aとを組み合わせて、1つのスリーブを構成するようにした流体軸受装置91であってもよい。
この場合には、インナースリーブ61bとアウタースリーブ61aとを組み合わせた際に、シールキャップ65の換気口65bに対向する上端面側に凹部61dが形成されるようにすることがより好ましい。これにより、スリーブ61a,61bを形成後に、加工等によって凹部61dを形成する必要がなくなるため、スリーブ61a,61bの製造コストを削減しつつ、上記毛管圧力の大小関係を確保するために必要な凹部61dを容易に形成することができる。また、インナースリーブ61bとアウタースリーブ61aとが互いに隣接する側(図8に示す例では、インナースリーブ61b側)に切り欠きを形成することで、両部材を合わせた際に凹部を形成することができるため、穴を形成する場合と比較して加工する際の作業性が向上する。
(D)
上記実施形態では、スリーブ1の軸方向上端面における径方向中央付近に凹部1dを形成した例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、図9(a)および図9(b)に示すように、スリーブ71における径方向外端部分に切り欠き72aを形成し、これを凹部として用いてもよい。
(E)
上記実施形態では、フラットなシャフト2の外周面に1つのラジアル軸受部21を設けた例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、図10に示すように、スリーブ81の外周面における軸方向略中央部分に、溝(溝部)81aを形成し、この溝81aの軸方向上下部分にそれぞれラジアル軸受部が形成された流体軸受装置92であってもよい。この場合には、図10に示すように、溝81aに相当する隙間A1における毛管圧力が隙間Aよりも小さくなるが、他の隙間よりも毛管圧力が大きくなるように設計することで、溝81aが上下のラジアル動圧発生溝にとって分離溝として機能し、シャフトとスリーブとの間の隙間に形成された上下それぞれのラジアル軸受が、潤滑流体を介して互いに干渉せず、それらの機能を果たすことができるという、上記と同様の効果を得ることができる。
(F)
上記実施形態においては、スリーブ1とシールキャップ5との間に形成されるオイル溜まり部Hの形状が、円環状である例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、図10および図11に示すように、凹部83dを形成する円環状部分の深さhが、周方向において変化するようなスリーブ83であってもよい。
(G)
上記実施形態では、スリーブ1側に形成された凹部1dの形状が、平面視において略円形である例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、平面視における凹部の形状が、略四角形等の多角形の形状であってもよい。
(H)
上記実施形態においては、フランジ3付きのシャフト2を用いた例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、フランジレスシャフトを用いた流体軸受装置に対しても本発明を同様に適用することができる。
(I)
上記実施形態においては、潤滑流体として、オイル6を用いた例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、オイルの替わりに、高流動性グリスやイオン性液体を用いることもできる。
(J)
上記実施形態においては、スリーブ1に対して連通孔Gが一つだけ形成された構成を例として挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、スリーブに対して複数の連通路が形成された流体軸受装置であってもよい。
(K)
上記実施形態においては、循環力を発生させるために、ラジアル軸受部21を構成するラジアル動圧発生溝2bを軸方向において非対称に形成した例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、ラジアル軸受の下軸受または両方を非対称に形成してもよいし、ラジアル軸受を上下どちらか一つのシングル軸受にしてもよい。
また、循環力はラジアル軸受において発生させるのではなく、スラスト軸受において発生させてもよい。
(L)
上記実施形態では、スリーブ1の上端面に形成された凹部1dがシールキャップ5に形成された換気口5bと対向する例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、換気口の一部と凹部の一部とが平面視において重複するような構成であってもよい。
(M)
上記実施形態では、シールキャップ5に形成された換気口5bの形状が平面視において略円形である例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、四角形等のような多角形の形状であってもよい。
ただし、換気口の加工性の観点からは、上記実施形態のように略円形なることが多い。
(N)
上記実施形態では、本発明をスピンドルモータ30およびこれを備えたスピンドルモータ1に対して適用した例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、図12に示すように、上記構成を有する流体軸受機構40、スピンドルモータ30を搭載しており、記録ヘッド95aによって記録ディスク11に記録された情報を再生したり、記録ディスク11に対して情報を記録したりする記録再生装置95に対して本発明を適用することもできる。
これにより、性能や品質を低下させることなく、小型・薄型化に対応可能な記録再生装置を得ることができる。
(O)
上記実施形態においては、オイル6を循環させる方式を採用した例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、隙間Dにおける毛管圧力と隙間Eにおける毛管圧力との関係においては、オイルを循環させない方式であってもよい。
本発明の流体軸受装置は、信頼性の低下を防止しつつ薄型化を図ることができるという効果を奏することから、記録媒体として光記録媒体や光磁気記録媒体、磁気記録媒体等を用いた信頼性の高い車載用や携帯用途に好適なスピンドルモータに搭載される流体軸受装置に対して広く適用可能である。
本発明の一実施形態に係る流体軸受装置を搭載したスピンドルモータの構成を示す断面図。 図1の流体軸受装置に含まれる流体軸受機構40周辺の縦断面概略図。 図2の流体軸受機構の概略的な構成を示す断面概略図。 図3に含まれるX部分の拡大図。 (a),(b)は、図2の流体軸受機構を上から見たときの連通孔と換気口、凹部および空気との位置関係を示す平面図。 (a)は、スリーブ上端面に凹部が形成されていない従来の流体軸受装置における各隙間の毛管圧力の大小関係を示すグラフ。(b)は、図1の流体軸受装置における各隙間の毛管圧力の大小関係を示すグラフ。 本発明の他の実施形態に係る流体軸受装置の概略的な構成を示す断面図。 本発明のさらに他の実施形態に係る流体軸受装置の概略的な構成を示す断面図。 本発明のさらに他の実施形態に係る流体軸受装置に搭載されるスリーブの概略的な形状を示す平面図と側面図。 本発明のさらに他の実施形態に係る流体軸受装置の概略的な構成を示す断面図。 本発明のさらに他の実施形態に係る流体軸受装置に含まれるスリーブの形状を示す斜視断面図。 本発明のさらに他の実施形態に係る記録再生装置の構成を示す内部断面図。
符号の説明
1 スリーブ
1a 軸受穴
1d 凹部
2 シャフト
2b ラジアル動圧発生溝
3 フランジ
3a,3b スラスト動圧発生溝
4 スラスト板
5 シールキャップ
5a 固定部
5b 換気口
6 オイル(潤滑流体)
7 ハブ
8 ベース
9 ロータ磁石
10 ステータ
11 記録ディスク
15 気泡(空気)
21 ラジアル軸受部
22 スラスト軸受部
30 流体軸受装置
31 回転部材
32 静止部材
40 流体軸受機構
55 シールキャップ
55b 換気口
55d 凹部
61a アウタースリーブ
61b インナースリーブ
61d 凹部
65 シールキャップ
65b 換気口
65e テーパ部
71 スリーブ
71a 溝
72a 切り欠き(凹部)
81 スリーブ
81a 溝(溝部)
81d 凹部
83 スリーブ
83d 凹部
90 流体軸受装置
91 流体軸受装置
92 流体軸受装置
95 記録再生装置
95a 記録ヘッド
A 隙間(第5空間)
B 隙間(第4空間)
C 隙間(第3空間)
D 隙間(第1空間)
E 隙間(第2空間)
G 連通孔
H オイル溜まり部
h 深さ

Claims (14)

  1. 軸受穴を有するスリーブと、
    前記軸受穴内に相対回転可能な状態で配置されたシャフトと、
    前記スリーブとシャフトとの間に形成される隙間に充填される潤滑流体と、
    前記スリーブの軸方向一方側に固定されており、換気口が形成されたシールキャップと、
    前記シールキャップにおける前記換気口が形成された部分の前記軸方向他方側の面と、前記スリーブにおける前記軸方向一方側の面との間に形成される第1空間と、
    前記シールキャップにおける前記換気口が形成されていない部分の前記軸方向他方側の面と、前記スリーブにおける前記軸方向一方側の面との間に形成される第2空間と、
    を備え、
    前記スリーブは、前記シールキャップの一部に形成された前記換気口に対向する位置に形成された凹部をさらに有しており、
    前記第1空間における毛管圧力は、前記第2空間における毛管圧力よりも小さい、
    流体軸受装置。
  2. 前記シャフトの側面と前記シールキャップの内周側の面との間には、第3空間が形成されており、
    前記第3空間における毛管圧力は、前記第1空間および前記第2空間における毛管圧力よりも大きい、
    請求項1に記載の流体軸受装置。
  3. 前記スリーブと前記シールキャップにおける最内周側における部分との間には、第4空間が形成されており、
    前記第4空間における毛管圧力は、前記第1空間および前記第2空間における毛管圧力よりも大きい、
    請求項1または2に記載の流体軸受装置。
  4. 前記シャフトと前記スリーブとの間には、第5空間が形成されており、
    前記第5空間における毛管圧力は、前記第1空間および前記第2空間における毛管圧力よりも大きい、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の流体軸受装置。
  5. 前記シャフトの側面および前記スリーブの内周側の少なくとも一方における略中央部付近に略円環状の溝部を有しており、
    前記溝部と前記シャフトまたは前記スリーブとの間には、第6空間が形成されており、
    前記第6空間における毛管圧力は、前記第1空間および前記第2空間における毛管圧力よりも大きい、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の流体軸受装置。
  6. 前記スリーブに形成された前記凹部は、前記シールキャップ側に向かって大きくなるテーパ形状を有している、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の流体軸受装置。
  7. 前記スリーブは、平面視において前記シャフトの回転軸を中心とする前記凹部の対称位置に、前記シャフトの回転軸方向に沿って形成された連通孔をさらに有している、
    請求項1から6のいずれか1項に記載の流体軸受装置。
  8. 前記スリーブは、インナースリーブとアウタースリーブとを組み合わせて構成されており、
    前記凹部は、前記インナースリーブと前記アウタースリーブとを組み合わせることによって形成される、
    請求項1から7のいずれか1項に記載の流体軸受装置。
  9. 前記シールキャップと前記スリーブとの間に形成される前記潤滑流体の溜まり空間は、前記シャフトの回転軸を中心とする周方向において隙間の大きさが変化する、
    請求項1から8のいずれか1項に記載の流体軸受装置。
  10. 前記シールキャップは、前記スリーブとの対向面において、前記シャフトの回転軸を中心とする円の径方向内側に向かって前記スリーブとの間の隙間が小さくなるテーパ面を有している、
    請求項1から9のいずれか1項に記載の流体軸受装置。
  11. 前記シャフトの側面および前記スリーブの内周面の少なくともいずれか一方に形成されるラジアル動圧発生溝は、前記シャフトの回転軸方向において非対称になるように形成されている、
    請求項1から10のいずれか1項に記載の流体軸受装置。
  12. 前記シャフトの側面と前記スリーブの内周面との間には、ラジアル軸受部が1つ形成されている、
    請求項1から11のいずれか1項に記載の流体軸受装置。
  13. 請求項1から12のいずれか1項に記載の流体軸受装置を備えた、
    スピンドルモータ。
  14. 請求項13に記載のスピンドルモータを備えた、
    記録再生装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102223006A (zh) * 2010-03-29 2011-10-19 日本电产株式会社 包含连通路径的主轴电机和盘片驱动装置
US8353630B2 (en) * 2007-10-09 2013-01-15 Hgst, Netherlands B.V. Fluid dynamic bearing with a labyrinth seal

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