JP2007205161A - 擁壁及びその施工方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】擁壁(1)は、所定の耐力を有する地盤(G)の支持層(S)に達する杭部分(2a)と、低地盤(LG)の地盤面から上方に延びる立柱部分(2b)とを一体化した中空の支柱(2)と、複数の支柱を埋め込んだ鉄筋コンクリート構造の壁体(3)とを備える。支柱は、擁壁の壁芯方向に間隔を隔てて配置される。支柱の内部中空域には、コンクリートが充填される。
【選択図】図4
Description
の省略を可能にするとともに、高い剛性を発揮する湿式工法の擁壁及びその施工方法に関
するものである。
地又は水路等の如く高低差が生じる地盤においては、地盤の崩壊を防止する擁壁を設置す
る必要が生じる。この種の擁壁は、鉄筋コンクリート構造の壁体、或いは、プレキャスト
製品又はコンクリートブロックを組積した壁体からなる。
基礎フーチングが、擁壁底部に形成される。基礎フーチングは、擁壁に作用する荷重(土
圧)及び擁壁の自重を支持地盤に伝達する広範な接地面積を有するとともに、擁壁の転倒
を防止するように機能する。
に掘削し、擁壁施工後に掘削部分を埋戻す必要が生じる。殊に、軟弱地盤に擁壁を構築す
る場合、非現実的に大きな基礎フーチングを設計・施工しなければならない状況が生じる
。しかし、大型の基礎フーチングの施工は、基礎フーチング自体のコンクリート工事に過
大な工事費を要するばかりでなく、広範な高地盤の掘削及び埋戻しの必要を生じさせ、こ
れは、多大な掘削工事の労力、移動土量の増加、埋戻し土の非安定性等の問題につながる
。また、施工現場の環境、地層、地形、地盤性状又は施工条件等によっては、大型の基礎
フーチングを施工し難い状態が生じる。
め非転倒側の曲げモーメントを付与するように構成された乾式工法の擁壁構造が、特許第
2824217号掲載公報に開示されている。この擁壁は、地山側に錘構築用の溝を掘削
して鉄筋コンクリート構造の錘又は梁を溝内に形成するとともに、この錘と擁壁直下の親
杭とを支持梁で連結した構造を有し、親杭の間には、PC版等の土留め壁が形成される。
このような擁壁構造によれば、錘の荷重によって親杭に曲げモーメントが作用するととも
に、地盤に対する支持梁及び錘の粘着力及び摩擦力によって擁壁の耐力を増大し、これに
より、基礎フーチングの施工を省略し得るかもしれない。
上部の間に壁体構成要素(PC版等)を掛け渡す乾式工法の擁壁であるにすぎず、高地盤
の土圧および壁体構成要素の自重は、壁体の変形と、親杭及び壁体構成要素の係止部に生
じる反力とによって、吸収し又は支持し得るにすぎない。
せ、ブラケットの先端部に錘を構築することによって、非転倒側のモーメントを擁壁に与
えているが、ブラケットは、線型部材であり、しかも、ブラケット及び親杭の接合部は、
ピン支持の支点であるにすぎず、このため、地盤の摩擦力を効果的に利用することはでき
ない。
材)と、鋼製ブラケットと、PC版等の面材とを組付けた構造を有するにすぎず、各構成
要素を剛体として一体化したものではない。このため、このような擁壁の構造によっては
、擁壁全体で土圧に耐える効果は、得られない。しかも、軸組部材として鋼材を用いた特
許文献1の擁壁では、鋼材の発錆を回避し難く、擁壁の耐用年数の点においても、これを
改善すべき必要がある。
壁の各構成要素を一体化し、高地盤の土圧に対する耐力を擁壁全体として効果的且つ長期
に発揮するとともに、掘削土、廃土及び埋戻し土の量を削減し、しかも、擁壁の転倒を確
実に防止することができる擁壁及びその施工方法を提供することにある。
壁において、
所定の耐力を有する地盤の支持層に達する杭部分と、低地盤の地盤面から上方に延びる
立柱部分とを一体化した支柱と、
複数の前記立柱部分と一体化した鉄筋コンクリート構造の壁体とを備え、
前記支柱は、擁壁の壁芯方向に間隔を隔てて配置されることを特徴とする擁壁を提供す
る。
、
下部を地中に埋込み、上部を低地盤から上方に突出させた鋼管を壁芯方向に間隔を隔て
て低地盤に施工し、前記鋼管によって複数の中空支柱を形成する支柱施工工程と、
前記支柱が壁体内に埋設されるように壁体の配筋・型枠を施工する配筋・型枠工程と、
前記型枠の上部から型枠内にコンクリートを流し込み、型枠内と、前記支柱の内部中空
域とに同時にコンクリートを充填するコンクリート打設工程とを有することを特徴とする
擁壁の施工方法を提供する。
て、
下部を地中に埋込み、上部を低地盤から上方に突出させた杭体を壁芯方向に間隔を隔て
て低地盤に施工する杭施工工程と、
前記杭体の上部が鉄筋コンクリート構造の柱の下部に埋設されるように柱及び壁体の配
筋・型枠を施工する配筋・型枠工程と、
前記型枠の上部から型枠内にコンクリートを流し込み、型枠内にコンクリートを充填し
、前記柱及び壁体を施工するコンクリート打設工程とを有することを特徴とする擁壁の施
工方法を提供する。
した立柱を構成する。高地盤の土圧は、主として壁体に作用し、壁体に作用する荷重は、
支柱を介して地盤の支持層に伝達する。壁体は、土壌による腐食に耐え、比較的長期に亘
って所望の耐力を維持する。
め込まれ又は柱の下部に埋め込まれる。鋼管の内部中空域には、コンクリートが充填され
る。コンクリートを充填した支柱は、中空鋼材とコンクリートとの相互拘束効果(コンフ
ァインド効果)により、高い軸圧縮耐力、曲げ耐力及び変形性能を発揮する。例えば、中
空鋼材の局部座屈が充填コンクリートによって抑制され、その靱性が向上するとともに、
充填コンクリートの剛性が中空鋼材に付加され、支柱全体の剛性が向上する。更には、充
填コンクリートによって、鋼材内部の防錆効果が得られる。
ス構造によって相互連結される。トラス構造は、水平横架材及び斜材によって形成される
。横架材及び斜材は、鋼管に溶接した鋼材からなる。横架材又はトラス構造は、杭部分を
相互連結し、複数の杭部分からなる杭群全体の剛性を向上させる。横架材又はトラス構造
は、擁壁の施工中に杭部分の位置を設定し又は調整するのに使用することができる。また
、横架材又はトラス構造の施工は、杭部分の位置を施工中に安定させ又は保持する上でも
有効である。斜材は、交差ブレース形態(たすき掛け形態)に配設しても良い。
期に発揮し、コンクリートを充填した支柱は、擁壁の転倒を確実に防止する。
工において、支柱及び壁体を施工可能な範囲のみを掘削すれば良い。従って、本発明によ
れば、地盤掘削の工程及び労力を短縮又は軽減し、掘削土、廃土及び埋戻し土の量を削減
することができる。掘削土量の削減は、移動土量の減少や、埋戻し土の非安定性に伴う課
題を同時に解消するので、実務的に極めて有利である。また、本発明の擁壁は、フーチン
グを施工困難な地形に適用し得るので、擁壁の適用範囲は、大きく拡大する。
に対する耐力を擁壁全体として効果的且つ長期に発揮するとともに、掘削土、廃土及び埋
戻し土の量を削減し、しかも、擁壁の転倒を防止することができる。
布基礎又は地中梁は、壁体に沿って連続し、支柱は、布基礎又は地中梁を垂直に貫通する
。
部は、鋼管の直径と同等の直径を有する円形板によって閉塞される。好ましくは、鋼管の
直径は、コンクリート充填時の施工性を考慮し、150mm以上の寸法に設定される。好
適には、壁体の壁厚は、200mm以上の寸法に設定される。構造計算上、壁体の壁厚に
比べて鋼管の直径が過大な場合には、鋼管を埋設する壁体部分の断面を局所的に拡大して
も良い。
面側の部分立面図である。また、図3は、図1のI−I線、II−II線及びIII−III線にお
ける断面図である。
端部が高地盤HG側に屈曲している。擁壁1は、高地盤HGを囲み、低地盤LG側への高
地盤HGの崩壊又は崩落を阻止する
コンクリート構造の壁体3とから構成される。支柱2の上部は、壁体3内に埋設され、支
柱2の下部は、地中に貫入する。壁体3の下部は、断面が拡大され、断面拡大部分は、擁
壁1の壁芯に沿って壁長方向に延びる鉄筋コンクリート構造の布基礎又は地中梁4(以下
、「布基礎等4」という。)を構成する。布基礎等4は、壁体3の基礎を構成するととも
に、支柱2を相互連結するように機能する。
的な土留め壁を構成する。支柱2の下端部は、支持層Sに達する。擁壁1に作用する土圧
、地震力等の鉛直荷重及び水平荷重と、擁壁1の自重とは、擁壁1と地盤Gとの間に作用
する摩擦力、布基礎等4が接地する地盤Gの地盤耐力、支柱2の地中部分と地盤Gとの摩
擦力、更には、支柱2に対する支持層Sの支持力によって支持される。
5が形成される。図3(C)に示す如く、低地盤LGの地盤面に高低差が生じる場合には
、低地盤LGの地盤面に相応するように布基礎等4のレベルを段階的又は連続的に変化さ
せることが望ましい。支柱2として、円形断面又は角形断面の鋼管、H形鋼等の構造用形
鋼、PC(プレキャストコンクリート)部材等を使用し得る。以下、支柱2として、鋼管
を使用した好適な実施例について説明する。
入される。支柱2の下端部は、好ましくは、N値10以上の支持層Sに達する。支柱2の
下端開口は、円形盲板6によって閉塞され、盲板6は、埋入時に生じ得る土砂の鋼管内進
入を阻止する。好ましくは、円形盲板6は、鋼管内への水の進入を防止可能な水密性を有
し、或いは、水密性シール等の水密手段を備える。支柱2の上部(立柱部分2b)は、概
ね高地盤Gの地盤面のレベルまで低地盤LGから上方に突出する。支柱2の内部中空域に
は、コンクリート8が充填される。支柱2を構成する鋼管の直径は、好ましくは、100
mm〜300mmの範囲に設定される。コンクリート充填の施工性を考慮し、鋼管の直径
を150mm以上に設定することが望ましい。本例では、鋼管の直径は、約170mmに設定
されている。好適には、支柱2は、図3に示すように、トラス構造20によって相互連結
される。トラス構造20の詳細については、後述する。
壁厚は、好ましくは、250mm〜400mmの範囲に設定される。本例では、壁体3の壁
厚は、300mmに設定されている。壁筋3aとして、D10〜D16程度の汎用の異形鉄
筋が使用され、壁筋間隔は、150mm〜300mm程度に設定される。本例では、壁筋3a
として、D13の異形鉄筋が使用され、壁筋3aの間隔は、250mm に設定されている
。壁筋3aを構成する縦筋は、布基礎等4内に延び、布基礎等4のコンクリートに定着す
る。なお、壁体3の裏面には、透水マット7が配置される。
筋した鉄筋コンクリート構造の梁型部材からなり、布基礎等4の下面は、捨てコンクリー
ト及び採石等によって整地した掘削地盤面に接地する。主筋4aとして、D13〜D25
程度の汎用の異形鉄筋を使用し、スタラップ筋4bとして、D10〜D13程度の汎用の
異形鉄筋を使用することができる。本例では、主筋4a及びスタラップ筋4bとして、い
ずれもD13の異形鉄筋が使用されている。布基礎等4の幅Wは、一般には、400〜6
00mm程度に設定され、本例では、500mmに設定されている。布基礎等4の高さDは
、一般には、200〜400mm程度に設定され、本例では、250mmに設定されている
。
礎等4の幅Wは、従来の擁壁におけるフーチングの幅(奥行)と比べ、遥かに小さい寸法
に設定される。
れる。擁壁1の施工において、高地盤Gの掘削範囲は、支柱2、壁体3及び布基礎等4を
施工可能な最小限の範囲に限定される。即ち、擁壁1の施工においては、従来の擁壁施工
方法と異なり、フーチング施工のために高地盤HGを大きく掘削することを要しない。
の先端部が支持層Sに若干喰込む位置まで鋼管杭を埋込み、支柱2を施工する。支柱2と
して施工した鋼管杭の上部は、掘削地盤から上方に突出し、支柱2の上部が、鋼管杭によ
って形成される。
及び布基礎等4の壁筋3a、主筋4a及びスタラップ筋4bが配筋され、コンクリート工
事用の型枠9が建込まれる。型枠9の施工を完了した後、コンクリート8が型枠9の上部
から流し込まれる。図7に示す如く、コンクリート8は、型枠9内に充填されるのみなら
ず、支柱2の上部開口を介して支柱2内に流入し、支柱2の内部中空域に完全に充填され
る。
1が完成する。
持層Sに伝達することから、従来のような大型フーチングの施工を省略することができる
ので、掘削範囲を制限し、掘削土、廃土及び埋戻し土の量を削減することができる。壁体
3及び布基礎等4は、支柱2を相互連結し、擁壁1の剛性を全体的に向上させるとともに
、高地盤HGの土圧に耐える一体的な擁壁として働く。
に支持層Sの支持力を利用するので、地震時に地盤の液状化が生じ得る軟弱地盤に本発明
の擁壁1を構築した場合、従来の擁壁では達成し得なかった高い耐震性が得られる。
す擁壁の縦断面図、V−V線断面図及びVI−VI線断面図である。各図において、前述の実
施例の構成要素又は構成部材と実質的に同一又は同等の構成要素又は構成部材については
、同一の参照符号が付されている。
柱10と、鉄筋コンクリート構造の壁体3とから構成される。支柱10の上部は、鉄筋コ
ンクリート構造の鉛直柱10bからなり、支柱10の下部は、地中に貫入する杭10aか
らなる。壁体3の下部は、断面が拡大され、断面拡大部分は、擁壁1の壁芯に沿って壁長
方向に延びる鉄筋コンクリート構造の布基礎等4を構成する。布基礎等4は、壁体3の基
礎を構成するとともに、鉛直柱10b及び杭10aを相互連結するように機能する。
成する。杭10aの下端部は、支持層Sに達する。擁壁1に作用する土圧、地震力等の鉛
直荷重及び水平荷重と、擁壁1の自重とは、擁壁1と地盤Gとの間に作用する摩擦力、布
基礎等4が接地する地盤Gの地盤耐力、杭10aと地盤Gとの摩擦力、更には、杭10a
に対する支持層Sの支持力によって支持される。
場所打ち杭等からなる。鋼管杭を用いる場合には、前述の実施例と同様、鋼管の中空部に
コンクリートを充填することが望ましい。以下、図9及び図10を参照して、本実施例に
ついて説明する。
の杭頭は、概ね低地盤LGの地盤面レベルに位置決めされる。杭径は、好ましくは、10
0mm〜550mmの範囲に設定される。鉛直柱10bは、杭10aの直上に施工された
方形断面(本例では、正方形断面)の鉄筋コンクリート柱からなり、鉛直柱10bの断面
寸法は、例えば、350mm×350mm〜700mm×700mmの範囲に設定される
。鉛直柱10bには、主筋11及びフープ筋12が配筋される。主筋11として、D19
〜D25程度の汎用の異形鉄筋を使用し、フープ筋12として、D10〜D13程度の汎
用の異形鉄筋を使用することができる。鉛直柱10b及び杭10aの各軸芯は、支柱10
の垂直中心軸線CLと一致し、鉛直柱10b及び杭10aは合芯する。
らなり、壁体3の壁厚は、好ましくは、250mm〜400mmの範囲に設定される。壁筋
3aの縦筋は、布基礎等4内に延び、布基礎等4のコンクリートに定着する。壁体3の他
の構成、布基礎等4の構造、更には、透水マット7は、前述の実施例と実質的に同一であ
る。
布基礎等4の幅Wは、従来の擁壁におけるフーチングの幅(奥行)と比べ、遥かに小さい
寸法に設定される。壁体3の壁芯CWは、垂直中心軸線CLと交差し、杭10aの杭頭部
分は、布基礎等4と支柱10との交差部に配置される。
掘削される。杭打ち機等によって、杭孔を掘削して杭10aを地盤に埋め込んだ後、捨て
コンクリート及び採石等によって掘削地盤を整地した後、鉛直柱10b、壁体3及び布基
礎等4の配筋・型枠を施工し、コンクリート8を打設する。コンクリートの硬化後に型枠
を解体し、掘削土を埋戻し、これにより、擁壁1の施工を完了する。
支持層Sに伝達することから、従来のような大型フーチングの施工を省略することができ
るので、掘削範囲を制限し、掘削土、廃土及び埋戻し土の量を削減することができる。壁
体3及び布基礎等4は、支柱10を相互連結し、擁壁1の剛性を全体的に向上させるとと
もに、高地盤HGの土圧に耐える一体的な擁壁として働く。
の支持に支持層Sの支持力が利用されるので、地震時に地盤の液状化が生じ得る軟弱地盤
に擁壁1を構築した場合、従来の擁壁では達成し得なかった高い耐震性が得られる。
り、図12は、図11に示す擁壁の正面図である。各図において、前述の各実施例の構成
要素又は構成部材と実質的に同一又は同等の構成要素又は構成部材については、同一の参
照符号が付されている。
間隔を隔てた杭10a同士を相互連結する上下一対の水平横架材13が、杭10aの上端
部及び中間高さ部分に連結される。斜材14が、杭10aの間に更に架設される。杭10
aとして鋼管杭を用いる場合には、水平横架材13及び斜材14として鋼材、例えば、F
B−6×50程度のフラットバーを用い、水平横架材13及び斜材14の端部を杭10a
に溶接すれば良い。水平横架材13及び斜材14として、アングル形鋼材等の構造用形鋼
、小寸法断面の鋼管、丸鋼、或いは、鉄筋等を用いることも可能である。
を形成する。トラス構造20は、離間した杭10aを相互連結し、複数の杭10aからな
る杭群全体の剛性を向上させる。トラス構造20は、擁壁1の施工中に杭10aの位置を
設定し又は調整するのに使用することができる。また、トラス構造20の施工は、杭10
aの位置を施工中に安定させ又は保持する上でも有効である。変形例として、斜材14を
杭10aの間に交差ブレース形態(たすき掛け形態)に配設しても良い。
においても好ましく適用し得る。図11に示す擁壁1の他の構成は、前述の第2実施例(
図8〜図10)と実質的に同一であるので、更なる詳細な説明は、省略する。
れるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲内で種々の変形又は変更が
可能である。
して複雑に屈曲する擁壁等の各種形態の擁壁として施工することができる。
を上記支柱又は杭として使用することも可能である。
大型フーチングの施工を要しないので、擁壁の施工性は、大きく改善する。また、本発明
によれば、従来の擁壁では施工困難であった地盤に垂直な擁壁を施工することができる。
加えて、本発明は、既存擁壁の上に更に擁壁を構築する擁壁改修工事等を可能にする。ま
た、地震時に地盤の液状化が生じ得る軟弱地盤に本発明の擁壁を施工した場合、従来の擁
壁では達成し得なかった高い耐震性が得られるので、その有益性は顕著である。
2、10 支柱
3 壁体
4 布基礎等(布基礎又は地中梁)
2a 杭部分
2b 立柱部分
10a 杭
10b 鉛直柱
13 水平横架材
14 斜材
20 トラス構造
HG 高地盤
LG 低地盤
Claims (11)
- 高地盤の土圧を支持し、高地盤の崩壊を阻止する擁壁において、
所定の耐力を有する地盤の支持層に達する杭部分と、低地盤の地盤面から上方に延びる
立柱部分とを一体化した支柱と、
複数の前記立柱部分と一体化した鉄筋コンクリート構造の壁体とを備え、
前記支柱は、擁壁の壁芯方向に間隔を隔てて配置されることを特徴とする擁壁。 - 前記支柱は、下端部を閉塞した中空の鋼管からなり、該鋼管の上部は、前記壁体に埋め
込まれ、該鋼管の内部中空域には、コンクリートが充填されることを特徴とする請求項1
に記載の擁壁。 - 前記立柱部分は、鉄筋コンクリート構造の柱からなり、前記杭部分の頭部は、前記柱の
下部に埋め込まれ、前記柱及び杭部分は、一体的な支柱を構成するように合芯し、前記壁
体は、前記柱と一体化することを特徴とする請求項1に記載の擁壁。 - 前記支柱は、下端部を閉塞した中空の鋼管からなり、該鋼管の上部は、前記柱の下部に
埋め込まれ、該鋼管の内部中空域には、コンクリートが充填されることを特徴とする請求
項3に記載の擁壁。 - 前記壁体の下部は、布基礎又は地中梁を構成し、該布基礎又は地中梁は、前記壁体に沿
って連続し、前記支柱は、前記布基礎又は地中梁を貫通することを特徴とする請求項1乃
至4のいずれか1項に記載の擁壁。 - 前記立柱部分は、横架材又はトラス構造によって相互連結されることを特徴とする請求
項1乃至5のいずれか1項に記載の擁壁。 - 高地盤の土圧を支持し、高地盤の崩壊を阻止する擁壁の施工方法において、
下部を地中に埋込み、上部を低地盤から上方に突出させた鋼管を壁芯方向に間隔を隔て
て低地盤に施工し、前記鋼管によって複数の中空支柱を形成する支柱施工工程と、
前記支柱が壁体内に埋設されるように壁体の配筋・型枠を施工する配筋・型枠工程と、
前記型枠の上部から型枠内にコンクリートを流し込み、型枠内と、前記支柱の内部中空
域とに同時にコンクリートを充填するコンクリート打設工程とを有することを特徴とする
擁壁の施工方法。 - 前記鋼管の下端部を予め閉塞し、地中埋込み時に前記鋼管内に土砂が進入するのを防止
することを特徴とする請求項7に記載された擁壁の施工方法。 - 高地盤の土圧を支持し、高地盤の崩壊を阻止する擁壁の施工方法において、
下部を地中に埋込み、上部を低地盤から上方に突出させた杭体を壁芯方向に間隔を隔て
て低地盤に施工する杭施工工程と、
前記杭体の上部が鉄筋コンクリート構造の柱の下部に埋設されるように柱及び壁体の配
筋・型枠を施工する配筋・型枠工程と、
前記型枠の上部から型枠内にコンクリートを流し込み、型枠内にコンクリートを充填し
、前記柱及び壁体を施工するコンクリート打設工程とを有することを特徴とする擁壁の施
工方法。 - 下端部を予め閉塞した鋼管を前記杭体として使用し、地中埋込み時に前記鋼管内に土砂
が進入するのを防止するようにしたことを特徴とする請求項9に記載された擁壁の施工方
法。 - 前記鋼管又は杭体上部を横架材又はトラス構造によって相互連結することを特徴とする
請求項7乃至10のいずれか1項に記載された擁壁の施工方法。
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