JP2007203218A - 膜分離式水浄化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】原水の浄化運転を行ないながら、薬品を用いて膜ユニットの洗浄を行なうことができる膜分離式水浄化装置を提供する。
【解決手段】複数の浄化槽1に接続され、任意の浄化槽1を選択して原水を供給する原水配管2と、活性汚泥で浄化された水を分離する膜ユニット3と、各膜ユニット3に接続され、任意の膜ユニット3を選択して浄水を吸引・排出する吸引排出手段4を備えた膜分離式水浄化装置に関する。各浄化槽1に接続され、任意の浄化槽1を選択して薬品を投入する薬品投入手段6と、複数の浄化槽1のうち任意の一つの浄化槽1内の活性汚泥を含む水を他の浄化槽1に移送する水移送手段4と、各浄化槽1に接続された排水手段と、各浄化槽1内に設けられた水位検知手段を備える。そして水移送手段4で原水と活性汚泥との混合水を他の浄化槽1に送り出して空にした浄化槽1に薬品投入手段6で薬品を投入し、この浄化槽1の膜ユニット3を薬品で洗浄する。
【選択図】図1

Description

本発明は、原水を活性汚泥で浄化し、浄化した水を膜ユニットに通して活性汚泥から分離して排出するようにした膜分離式水浄化装置に関するものである。
図7は膜分離式水浄化装置の従来の一例を示すものである(例えば非特許文献1等参照)。図7において1は浄化槽、2は浄化槽1に原水を供給する原水配管であり、原水配管2には原水開閉弁20が設けてある。浄化槽1内には膜ユニット3が設けてあり、膜ユニット3には吸引配管21が接続してある。この吸引配管21には吸引開閉弁22と吸引ポンプ23が設けてあり、また吸引配管21には薬品タンク24が薬品供給配管25によって接続してある。薬品供給配管25には投薬開閉弁26が設けてある。さらに浄化槽1には送風器28に接続された散気管27が設けてある。
この図7の膜分離式水浄化装置にあって、浄化槽1内には原水開閉弁20を開くことによって原水配管2から原水が供給されており、この原水は浄化槽1内で活性汚泥によって浄化作用を受ける。そして吸引ポンプ23で膜ユニット3内を吸引することによって、浄化された浄水は膜ユニット3を通過して活性汚泥から濾過・分離され、吸引配管21を通して排出されるようになっている。このように活性汚泥の作用で浄化された水を膜ユニット3を通して活性汚泥から分離して排出する膜分離式水浄化装置では、膜ユニット3の表面に活性汚泥が堆積して、膜ユニット3が目詰まりし、膜ユニット3による浄水の濾過の効率が低下する。このため、吸引ポンプ23による吸引圧力が所定値に上昇したときや、あるいは定期的に、膜ユニット3を洗浄する必要がある。
図7の膜分離式水浄化装置において、膜ユニット3を洗浄するにあたっては、まず原水開閉弁20を閉じて原水配管2から浄化槽1への原水の供給を停止し、また吸引ポンプ23を停止すると共に吸引開閉弁22を閉じて、浄化槽1による原水の浄化運転を停止する。そして、投薬開閉弁26を開いて薬品タンク24から薬品供給配管25及び吸引配管21を通して薬品を膜ユニット3内に供給し、膜ユニット3内に薬品を充填させた状態で所定時間保持することによって、膜ユニット3の目詰まりを薬品で分解等して洗浄する。このように膜ユニット3の目詰まりを薬品で洗浄した後、吸引ポンプ23を作動させると共に吸引開閉弁22を開くことによって、膜ユニット3内の薬品を排出し、後は、原水開閉弁20を開いて原水配管2から原水を浄化槽1に供給することによって、上記のような浄化運転を再開することができる。
上記のようにして膜ユニット3を洗浄する洗浄運転を行なうことができるが、図7の膜分離式水浄化装置のように一槽の浄化槽1で形成されているものでは、膜ユニット3を洗浄する洗浄運転をしている間は、同じ浄化槽1内で原水を浄化する浄化運転を行なうことができず、原水を浄化する生産性が低下するという問題があった。また膜ユニット3内に薬品を充填して洗浄を行なう際に、薬品の一部が膜ユニット3を通して浄化槽1内の水中に混入し易く、浄化槽1内の活性汚泥中の微生物がこの薬品で殺されて浄化性能が低下するおそれがあるという問題があり、さらにこのように活性汚泥中の微生物が死滅してしまうと、微生物の再生にまで長時間が必要になるという問題もあった。
一方、上記の図7のような浄化槽が一槽型のものに対して、浄化槽を複数槽に形成し、複数の浄化槽のうち一つの浄化槽内から原水と活性汚泥とを抜き取った後、この浄化槽に洗浄水を徐々に充満していくと共に散気管から気泡流を発生させることによって、水面での気泡の破裂で膜ユニットの表面に付着したものを剥離するようにして、洗浄を行なうようにしたものも提案されている(例えば、特許文献1等参照)。
このように複数の浄化槽を備えることによって、一つの浄化槽で膜ユニットを洗浄する洗浄運転を行なっている間、他の浄化槽では原水を浄化する浄化運転を並行して行なうことができるので、原水を浄化する生産性が低下することがなくなるものである。
しかし、特許文献1のものでは、膜ユニットの洗浄に薬品を用いていないので、膜ユニットの洗浄効果が不十分であり、また膜ユニットを洗浄する浄化槽から原水と活性汚泥を抜き取って排出しているために、活性汚泥が無駄になるという問題を有するものであった。
環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部廃棄物対策課浄化槽対策室監修、「窒素除去型・膜分離型小型合併処理浄化槽維持管理ガイドライン・同解説」、財団法人日本環境整備教育センター、平成13年2月、p.174、p.215−216 特開平6−91288号公報
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、原水の浄化運転を行ないながら膜ユニットの洗浄を行なうことができ、また活性汚泥中の微生物に悪影響を及ぼすことなく、薬品を用いて膜ユニットの洗浄を行なうことができ、しかも活性汚泥を排出する無駄が生じることなく膜ユニットの洗浄を行なうことができる膜分離式水浄化装置を提供することを目的とするものである。
本発明の請求項1に係る膜分離式水浄化装置は、原水を活性汚泥で浄化する複数の浄化槽1と、各浄化槽1に個別に接続され、且つ任意の浄化槽1を選択して原水を供給する原水配管2と、各浄化槽1内に設けられ、活性汚泥で浄化された原水を通過させて浄水として活性汚泥から濾過して分離する膜ユニット3と、各膜ユニット3に接続され、且つ任意の膜ユニット3を選択して浄水を吸引して排出する吸引排出手段4と、各浄化槽1内に散気する散気手段5とを備えて形成される膜分離式水浄化装置であって、各浄化槽1に個別に接続され、且つ任意の浄化槽1を選択して薬品を投入する薬品投入手段6と、複数の浄化槽1のうち任意の一つの浄化槽1内の原水と活性汚泥との混合水を他の浄化槽1に移送する水移送手段7と、各浄化槽1に接続された排水手段と、各浄化槽1内の水位を検知する水位検知手段とを備えると共に、水移送手段7で原水と活性汚泥との混合水を他の浄化槽1に送り出して空にした一つの浄化槽1に薬品投入手段6で薬品を投入し、この浄化槽1の膜ユニット3を薬品で洗浄するようにしたことを特徴とするものである。
この発明によれば、一つの浄化槽1の膜ユニット3を洗浄している間、他の浄化槽1では原水を浄化する運転を並行して行なうことができるものであり、原水を浄化する生産性が低下することがなくなるものである。また、空にした一つの浄化槽1に薬品を投入して膜ユニット3を薬品で洗浄するため、薬品は活性汚泥に混入することがなくなり、活性汚泥中の微生物に悪影響を及ぼすことなく、薬品を用いて効率の高い膜ユニットの洗浄を行なうことができるものである。さらに、膜ユニット3を洗浄する浄化槽1内の原水と活性汚泥との混合水を水移送手段7で他の浄化槽1に移送して、この浄化槽1を空にするようにしているので、活性汚泥を排出するような無駄が生じることなく膜ユニット3の洗浄を行なうことができるものである。
また請求項2の発明は、請求項1において、散気手段5は各浄化槽1に個別に設けられ、且つ任意の浄化槽1を選択して散気するものであることを特徴とするものである。
この発明によれば、膜ユニット3を洗浄するために薬品を投入した浄化槽1では、必要に応じて散気手段5からの散気を停止することができるものである。
また請求項3の発明は、請求項1又は2において、膜ユニット3を複数本の中空糸膜8の両端部をそれぞれ固定部9,10で固定して形成すると共に各固定部9,10内に中空糸膜8を透過した浄水を集めて通過させる通水部11を形成し、少なくとも一方の固定部9,10の中空糸膜8の側の面を凸湾曲面に形成して成ることを特徴とするものである。
この発明によれば、散気手段5による散気で浄化槽1内に生じる水流が固定部9,10の表面で滞留することを防ぐことができ、水流による中空糸膜8の目詰まり防止効果を高く得ることができるものである。
また請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれかにおいて、膜ユニット3に、超音波発振器12を付設して成ることを特徴とするものである。
この発明によれば、膜ユニット3に超音波振動を与えることによって、膜ユニット3に目詰まりが生じることを低減することができるものである。
また請求項5の発明は、請求項4において、超音波発振器12は、浄化槽1内で移動を可能にする移動手段と、発振周波数を可変にする周波数制御手段のうち、少なくとも一方を備えて成ることを特徴とするものである。
この発明によれば、膜ユニット3の各部位を超音波振動させることができ、膜ユニット3の目詰まり防止効果を高く得ることができるものである。
本発明によれば、原水の浄化運転を行ないながら膜ユニット3の洗浄を行なうことができるものであり、また活性汚泥中の微生物に悪影響を及ぼすことなく、薬品を用いて膜ユニット3の洗浄を行なうことができるものであり、しかも活性汚泥を排出する無駄が生じることなく膜ユニット3の洗浄を行なうことができるものである。
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1は本発明の実施の形態の一例を示すものであり、水槽31内を仕切って複数槽の浄化槽1が形成されるようにしてある。浄化槽1はステンレス製やセメント製など任意の材質で形成されるものであり、また図1のように各浄化槽1は一体化されたものであっても、それぞれ独立した別体のものであってもよい。図1の実施の形態では浄化槽1として3つの浄化槽1a,1b,1cを備えているが、浄化槽1の数は任意である。各浄化槽1の大きさは、一つの浄化槽1内の原水と活性汚泥との混合水を、残りの他の浄化槽1に振り分けて移送しても、この他の浄化槽1から水が溢れないように形成されるものである。
また浄化槽1の底部には排水配管32が接続してある。各浄化槽1a,1b,1cにそれぞれ排水配管32a,32b,32cが接続されるものであり、各排水配管32a,32b,32cに排水開閉弁33a,33b,33cが設けてある。この排水配管32a,32b,32cと排水開閉弁33a,33b,33cによって排水手段を形成することができるものである。排水開閉弁33a,33b,33cの種類は特に限定されないが、自動運転をすることができるように、電動弁で形成するのが望ましい。排水手段としてはこの他に、ポンプを用いて浄化槽1から排水を行なうようにしたものであってもよい。
原水配管2は浄化処理する原水を供給するものであり、図1の実施の形態では自然落下で原水を供給するようにしてあるが、ポンプ等の液送手段で原水を供給できるようにしてもよい。原水配管2は浄化槽1の数に応じて分岐させてあり、各分岐原水配管2a,2b,2cをそれぞれ各浄化槽1a,1b,1cの上部に接続してある。また各分岐原水配管2a,2b,2cには原水開閉弁20a,20b,20cが設けてある。原水開閉弁20a,20b,20cの種類は特に限定されないが、自動運転をすることができるように、電動弁で形成するのが望ましい。
複数の各浄化槽1内にはそれぞれ膜ユニット3が配置してある。膜ユニット3は後述のように中空糸膜8からなる膜モジュールで形成する他、任意の種類のものを用いることができる。浄化槽1内の水は、膜ユニット3の外周側から内周側へと通過することによって、浄化槽1内の活性汚泥から濾過して分離されるものである。
吸引排出手段4は吸引配管21を備えて形成されるものであり、浄化槽1の数に応じて分岐させた分岐吸引配管21a,21b,21cが設けてある。この各分岐吸引配管21a,21b,21cをそれぞれ各浄化槽1a,1b,1cの膜ユニット3の上部に接続してある。吸引配管21には吸引ポンプ23が設けてあり、各分岐吸引配管21a,21b,21cには吸引開閉弁22a,22b,22cが設けてある。図1の実施の形態では、吸引ポンプ23を作動させて吸引することによって、膜ユニット3に水を通過させると共に膜ユニット3を通過した水を排出するようにしているが、吸引ポンプ23を用いず、高低差を利用して自然吸引させる構造に形成することも可能である。
散気手段5は散気管27と送風器28を備えて形成されるものであり、散気管27は膜ユニット3より下方の浄化槽1の底部内に、散気管27に接続される送風器28は槽外にそれぞれ配置してある。図1の実施の形態では、一本の散気管27が各浄化槽1a,1b,1cの底部間に跨って配置されるようにしてある。送風器28はブロワー、コンプレッサーなどの空気を送風する機械や、空気入りの圧力ボンベなど、空気などの酸素を含む気体を送風するものであれば何でもよい。送風量は浄化槽1内の活性汚泥が必要とする溶存酸素量が確保できるものであればよい。また散気管27は送風器28から送られてきた気体を微細な泡にして酸素が浄化槽1内に行き渡るようにするものであり、例えばパイプに直径2mm程度の孔を複数設けたものとして形成することができる。
散気管27の散気部の構造は図2(a)のように形成することもできる。このものでは、水平に配置される散気管27の長手方向に沿った複数箇所に、内周の開口がすり鉢状の散気孔35となった弁座36が設けてある。この弁座36を覆うようにストッパー箱37が取り付けてあり、ストッパー箱37の上面に通気孔38が開口させてある。またストッパー箱37内において弁座36には弁蓋39が上下動自在に取り付けてあり、散気孔35を弁蓋39で開閉できるようにしてある。弁蓋39は逆円錐台形状に形成してあり、弁蓋39の上面の直径は通気孔38の径より大きく形成してある。
このものにあって、送風器28から空気などの気体が散気管27に送られると、その送風圧で弁蓋39が押し上げられて散気孔35が開口し、送風された気体が散気孔35から通気孔38を通して浄化槽1内に散気される。また送風器28の作動が停止して気体が送られなくなると、水圧で弁蓋39が押し下げられて散気孔35が塞がれることになり、浄化槽1内の活性汚泥が散気管27内に逆流して浸入して、散気管27内が活性汚泥で詰まることを防ぐことができるものである。
また散気管27の散気部の構造は図2(b)(c)のように形成することもできる。このものでは、散気管27の複数箇所に内周の開口が散気孔35となった弁座36が設けてあり、弁座36の外周を囲んで弁座36の上方へ立ち上がるように、上下端が開口するガイド筒41が取り付けてある。このガイド筒41にはその内外に貫通する横棒42が取り付けてあり、横棒42の両端部はガイド筒41の外方へ突出している。横棒42は2本ずつ十字に交差させて設けてある。この横棒42の下側において弁座36には弁球43が上下動自在に取り付けてあり、散気孔35を弁球43で開閉できるようにしてある。またガイド筒41の上部を下面が開口するトラップ容器44で覆ってある。ガイド筒41の上底面には円錐台形状の弁蓋45が設けてあり、弁蓋45でガイド筒41の上端開口を開閉できるようにしてある。またトラップ容器44の周壁には縦長のスライド孔46が穿設してあり、このスライド孔46に横棒42の端部が差し込んである。従って横棒42に対してスライド孔46が上下できる範囲で、トラップ容器44は上下動されるものである。さらにトラップ容器44の周壁にはその周方向に亘る複数箇所に散気スリット47が穿設してあり、各散気スリット47はトラップ容器44の周壁の下端縁で開放されるようにしてある。
このものにあって、送風器28から空気などの気体が散気管27に送られると、その送風圧で弁球43が押し上げられて散気孔35が開口し、さらに弁蓋45がトラップ容器44と共に押し上げられ、気体は散気孔35からガイド筒41を通してトラップ容器44内に流入して、散気スリット47から浄化槽1内に散気される。散気スリット47はトラップ容器44の周壁の下端縁で開放された形態であるので、散気スリット47が活性汚泥で詰まり難くなっている。また送風器28の作動が停止して気体が送られなくなると、弁球43が自重で落下して散気孔35が塞がれると共に、トラップ容器44が水圧で押し下げられてガイド筒41の上端開口が弁蓋45で塞がれることになり、浄化槽1内の活性汚泥が散気管27内に逆流することを防止することができ、散気管27内に活性汚泥が浸入して詰まることを防ぐことができるものである。ここで、活性汚泥の逆流は、トラップ容器44とガイド筒41との間のトラップ効果と、弁蓋45によるガイド筒41の閉塞と、弁球43による散気孔35の閉塞とで、三重に防止されるようになっているものであり、散気管27内が活性汚泥で詰まることを確実に防ぐことができるものである。
薬品投入手段6は薬品を貯溜する薬品タンク24と、薬品タンク24に接続される薬品供給配管25とから形成されるものである。薬品供給配管25は浄化槽1の数に応じて分岐させてあり、各分岐薬品供給配管25a,25b,25cをそれぞれ各浄化槽1a,1b,1cの上部に接続してある。また各分岐薬品供給配管25a,25b,25cには投薬開閉弁26a,26b,26cが設けてある。投薬開閉弁26a,26b,26cの種類は特に限定されないが、自動運転をすることができるように、電動弁で形成するのが望ましい。図1の実施の形態では、予め所定濃度に調整した薬品を薬品タンク24から自然落下で薬品供給配管25を通して浄化槽1に供給することができるようにしているが、高濃度の薬品と水を別々に浄化槽1に供給するようにしたり、ポンプ等の液送手段で供給するようにしたりすることもできる。そして薬品としては、膜ユニット3の材質、膜ユニット3に付着する汚れの種類等によって異なるが、例えば、次亜塩素酸ナトリウム、苛性ソーダ、クエン酸ナトリウム、塩酸などの水溶液を用いることができる。
水移送手段7は、各浄化槽1の底部に設置される移送ポンプ50と、各移送ポンプ50から導出される移送配管51とから形成されるものであり、この移送配管51の端部は他の浄化槽1に接続するようにしてある。各浄化槽1に設置される移送ポンプ50から導出される移送配管51を他の浄化槽1に接続することによって、各浄化槽1が移送配管51を介して閉ループで接続されるようにするものである。例えば図1の実施の形態では、浄化槽1aの移送ポンプ50に設けた移送配管51は浄化槽1bの上部に、浄化槽1bの移送ポンプ50に設けた移送配管51は浄化槽1cの上部に、浄化槽1cの移送ポンプ50に設けた移送配管51は浄化槽1aの上部に、それぞれ接続することによって、浄化槽1a,1b,1cが移送配管51によって閉ループに接続するようにしてある。
上記の膜分離式水浄化装置にあって、原水開閉弁20a,20b,20c、吸引開閉弁22a,22b,22c、吸引ポンプ23、投薬開閉弁26a,26b,26c、送風器28、排水開閉弁33a,33b,33c、移送ポンプ50などはそれぞれ制御装置(図示省略)で自動的に制御されるようになっている。
しかして、上記のように形成される膜分離式水浄化装置で原水を浄化する浄化運転を行なうにあたっては、投薬開閉弁26a,26b,26cと排水開閉弁33a,33b,33cを閉じた状態で、まず原水開閉弁20a,20b,20cを開くことによって、原水を原水配管21及び分岐原水配管21a,21b,21cを通して各浄化槽1a,1b,1cに供給し、膜ユニット3が浸漬される所定の水位Lにまで到達すると、原水開閉弁20a,20b,20cを閉じて原水の供給を停止する。一方、送風器28を作動させて散気管27から空気などの気体を各浄化槽1a,1b,1c内に供給して散気し、また吸引開閉弁22a,22b,22cを開いた状態で吸引ポンプ23を作動させる。このように各浄化槽1a,1b,1cに供給された原水は、各浄化槽1a,1b,1c内において活性汚泥の作用で浄化される。このとき、散気管27からの散気作用で活性汚泥に酸素を供給することによって、活性汚泥による浄化作用がより活性化されるものであり、またこの散気によって各浄化槽1a,1b,1c内で水が廻流するので、廻流水の作用で膜ユニット3の表面に汚れが付着することを低減し、膜ユニット3が短時間で目詰まりすることを防ぐことができるものである。そして、膜ユニット3内は吸引ポンプ23による吸引で減圧されているので、各浄化槽1a,1b,1c内で浄化された原水は膜ユニット3を通過して、浄水として活性汚泥から濾過して分離される。このように膜ユニット3を通過した浄水は分岐吸引配管21a,21b,21c及び吸引配管21を通して、各浄化槽1a,1b,1cから排出されるものである。
またこのように膜ユニット3を通過した浄水を各浄化槽1a,1b,1cから排出することによって、各浄化槽1a,1b,1cの水位が下がるが、所定の水位Lにまで低下すると、原水開閉弁20a,20b,20cを開いて原水を各浄化槽1a,1b,1cに上記の水位Lまで供給するようになっている。この水位L,Lは水位検知手段(図示省略)で検知されるようにしてあり、水位L,Lの検知に応じて自動的に原水開閉弁20a,20b,20cを開閉制御するようにしてある。水位検知手段としては、フロートスイッチや圧力センサーなどを用いることができる。また水位検知手段としてタイマーを用い、一定の時間が経過すれば原水開閉弁20a,20b,20cを開閉制御するようにすることも可能である。
上記のようにして原水を浄化する浄化運転を行なうことができるが、膜ユニット3に目詰まりが発生すると、膜ユニット3による濾過効率が低下するので、洗浄運転を行なう。例えば吸引配管21や分岐吸引配管21a,21b,21cに吸引圧力検知手段を設けておき、吸引圧力が所定値に達したときや、吸引圧力が洗浄直後の値よりも所定量低下したときに、膜ユニット3に目詰まりが発生したと判断して洗浄運転を行なうようにしたり、上記の浄化運転が所定時間を経過したときに、洗浄運転を行なうようにしたりすることができるものである。
本発明では洗浄運転は、複数の各浄化槽1のうち、一つの浄化槽1において行なうものであり、洗浄運転を行なうにあたっては、まず総ての原水開閉弁20a,20b,20cを閉じて総ての浄化槽1a,1b,1cへの原水の供給を停止し、また総ての吸引開閉弁22a,22b,22cを閉じると共に吸引ポンプ23を停止させる。そして浄化槽1a,1b,1cのうち、例えば浄化槽1aの洗浄を行なう場合、浄化槽1aと浄化槽1bの移送ポンプ50を作動させる。浄化槽1aの移送ポンプ50を作動させることによって、浄化槽1a内の水と活性汚泥の混合液は移送配管51を通して浄化槽1bに移送され、浄化槽1bの移送ポンプ50を作動させることによって、浄化槽1b内の水と活性汚泥の混合液は移送配管51を通して浄化槽1cに移送されるものであり、浄化槽1b内の水と活性汚泥の混合液の半分量が浄化槽1cに、浄化槽1a内の水と活性汚泥の混合液の全量が浄化槽1bに移送されるようにしてある。この際、水位検知手段で浄化槽1a,1b,1cの水位を監視して浄化槽1b,1cから水が溢れないように移送ポンプ50の作動を制御するものであり、そして浄化槽1a内の水位がゼロになったことが検知されると、原水開閉弁20b,20cを開いて浄化槽1b,1cへの原水の供給を再開し、また吸引開閉弁22b,22cを開くと共に吸引ポンプ23を作動させ、浄化槽1b,1cにおいて上記と同様にして原水の浄化運転を再開する。
そして、投薬開閉弁26aを開いて、薬品タンク24から薬品を薬品供給配管25及び分岐薬品供給配管25aを通して浄化槽1aに供給する。浄化槽1aの膜ユニット3の全体が薬品に浸漬される水位まで薬品が供給されたことが水位検知手段で検知されると、投薬開閉弁26aが閉じて薬品の供給は停止される。このように薬品に膜ユニット3を所定時間浸漬することによって、薬品で膜ユニット3を洗浄して目詰まりを除去することがでできるものである。この際、散気管27で浄化槽1a内に散気がされることによって、薬品による洗浄効果を高めることが可能である。所定時間が経過した後、排水開閉弁33aが開き、浄化槽1a内の薬品は排水配管32aを通して排出される。薬品の排出が水位検知手段で検知されると、排水開閉弁33aが閉じる。このようにして浄化槽1aの膜ユニット3の洗浄運転を終了することができるものである。
上記のようにして浄化槽1aの膜ユニット3を洗浄する洗浄運転を終えた後、次に浄化槽1bの膜ユニット3を薬品で洗浄する洗浄運転を行なう。この浄化槽1bで洗浄運転を行なうにあたって、上記と同様にして行なうことができる。すなわち、総ての原水開閉弁20a,20b,20cを閉じて浄化槽1a,1b,1cへの原水の供給を停止し、また総ての吸引開閉弁22a,22b,22cを閉じると共に吸引ポンプ23を停止させる。そして浄化槽1bと浄化槽1cの移送ポンプ50を作動させ、浄化槽1b内の水と活性汚泥の混合液を浄化槽1cに移送すると共に浄化槽1c内の水と活性汚泥の混合液を浄化槽1aに移送し、浄化槽1b内の水と活性汚泥の混合液の全量を浄化槽1a,1cに移行させる。この後、原水開閉弁20a,20cを開いて浄化槽1a,1cへの原水の供給を再開し、また吸引開閉弁22a,22cを開くと共に吸引ポンプ23を作動させ、浄化槽1a,1cにおいて原水の浄化運転を再開する。そして、投薬開閉弁26bを開いて薬品を浄化槽1bに供給し、薬品に膜ユニット3を所定時間浸漬することによって洗浄する。所定時間が経過した後、排水開閉弁33bを開いて浄化槽1b内の薬品を排水配管32bを通して排出し、浄化槽1bの膜ユニット3の洗浄運転を終了する。
またこのように浄化槽1bの膜ユニット3を洗浄する洗浄運転を終えた後、同様にして浄化槽1cの膜ユニット3を薬品で洗浄する洗浄運転を行なうものであり、複数の浄化槽1a,1b,1cの膜ユニット3を順に洗浄することができるものである。最後に浄化槽1cの膜ユニット3を洗浄した後は、浄化槽1a,1bの移送ポンプ50を作動させて、浄化槽1cに水と活性汚泥の混合液を戻し、総ての浄化槽1a,1b,1cで原水の浄化運転を再開することができるものである。尚、上記の実施の形態では、排水配管32a,32b,32cと排水開閉弁33a,33b,33cで形成される排水手段で、浄化槽1からの薬品の排出を行なうようにしたが、吸引排出手段4をこの排水手段として用いることも可能である。このように吸引排出手段4を排水手段として用いる場合、洗浄運転を一旦停止し、薬品を排出する浄化槽1の膜ユニット3に接続した分岐吸引配管21a,21b,21cの吸引開閉弁22a,22b,22cを開くと共に他の吸引開閉弁22a,22b,22cは閉じた状態で、吸引ポンプ23を作動させることによって、薬品の排出を行なうことができる。
上記のようにして、複数の浄化槽1の膜ユニット3を順に洗浄することができるものであり、このとき、一つの浄化槽1の膜ユニット3を洗浄している間、他の浄化槽1では原水を浄化する運転を並行して行なうことができるものである。従って膜ユニット3を洗浄している間、原水の浄化運転を停止する場合のような、原水を浄化する生産性が低下することがなくなるものである。また、膜ユニット3を薬品で洗浄するにあたって、空にした一つの浄化槽1に薬品を投入して膜ユニット3を薬品に浸漬するようにしており、洗浄が終了した後にはこの浄化槽1から薬品を排出するようにしているため、薬品が活性汚泥に混入することがなくなるものであり、活性汚泥中の微生物に悪影響を及ぼすことなく、薬品を用いて効率の高い膜ユニットの洗浄を行なうことができるものである。さらに、膜ユニット3を洗浄する浄化槽1内を空にして薬品を供給するにあたって、この浄化槽1内の原水と活性汚泥との混合水は、他の浄化槽1に移送するようにしているので、空にする浄化槽1の活性汚泥を排出してしまうような必要がなくなり、活性汚泥を排出する無駄が生じることなく膜ユニット3の洗浄を行なうことができるものである。
図3(a)の実施の形態では、複数の浄化槽1を相互に連通して接続する連通配管53を設け、各浄化槽1のうち任意の浄化槽1を選択して、選択した浄化槽1同士を連通させることができるようにしてある。連通配管53は浄化槽1の槽数に応じて分岐させてあり、各分岐連通配管53a,53b,53cをそれぞれ各浄化槽1a,1b,1cの側面に接続してある。また各分岐連通配管53a,53b,53cには連通開閉弁54a,54b,54cが設けてある。分岐連通配管53a,53b,53cは浄化槽1a,1b,1cの側面の中段部に接続してあるが、水位Lより下であれば、接続の部位はどこでもよい。その他の構成は、図1のものと同じである。
総ての浄化槽1a,1b,1cで原水の浄化運転を行なっているときには、総ての連通開閉弁54a,54b,54cは閉じている。そして例えば浄化槽1aで膜ユニット3の洗浄運転を行なうとき、浄化槽1b,1cで原水の浄化運転を行なう際に、連通開閉弁54b,54cを開き、連通配管53と分岐連通配管53b,53cを通して浄化槽1b内と浄化槽1c内を連通させる。浄化槽1aで洗浄運転を行なうときには、浄化槽1aの水と活性汚泥の混合物は浄化槽1b,1cに移送されるので、浄化槽1b,1cの一方の活性汚泥の濃度が高くなるおそれがあり、活性汚泥の濃度が高いと膜ユニット3に目詰まりが発生し易くなる。このため、浄化槽1b内と浄化槽1c内を連通させるようにしているものであり、浄化槽1b内と浄化槽1c内の活性汚泥の濃度を均一化して、膜ユニット3の目詰まりを防止するようにしているものである。また、浄化槽1a,1b,1cで膜ユニット3の洗浄運転を終えた後、浄化槽1a,1b,1cでの原水の浄化運転を再開したときには、総ての連通開閉弁54a,54b,54cを所定時間開いて、各浄化槽1a,1b,1cを所定時間連通させることによって、各浄化槽1a,1b,1c内の活性汚泥の濃度を均一化することができるものである。
図3(b)の実施の形態では、各浄化槽1に設けた排水配管32を連通配管53で連結して、各排水配管32が相互に連通されるようにしてあり、また連通配管53に排水元配管55を接続すると共に排水元配管55に排水元開閉弁56が設けてある。その他の構成は図1のものと同じである。このものでは、排水元開閉弁56を閉じた状態で、任意の排水開閉弁33a,33b,33cを開くことによって、排水配管32a,32b,32c及び連通配管53を通して、任意の浄化槽1a,1b,1c内を連通させることができるものであり、図3(a)のような連通開閉弁54a,54b,54cを設けた連通配管53は不要になる。またこのものでは、浄化槽1a,1b,1cのいずれかから薬品を排出する場合には、対応する排水開閉弁33a,33b,33cと排水元開閉弁56を開くことによって、対応する排水配管32a,32b,32c、連通配管53、排水元配管55を通して、薬品を排出することができるものである。
このように排水配管32を利用して浄化槽1a,1b,1c内を連通させることができるようにすることによって、開閉弁の必要個数を少なくすることができるものである。例えば、図3(a)の場合には、3個の連通開閉弁54a,54b,54c及び3個の排水開閉弁33a,33b,33cの合計6個の開閉弁に対して、図3(b)の場合には、3個の排水開閉弁33a,33b,33c及び1個の排水元開閉弁56の合計4個の開閉弁で済む。また図3(a)の場合には連通配管53内に活性汚泥が残留して腐敗するおそれがあるが、図3(b)の場合には活性汚泥が残留しても薬品を排出する際に同時に排出されるものであり、活性汚泥が腐敗するというような問題はなくなる。
図4は他の実施の形態を示すものであり、散気手段5を構成する散気管27を複数の各浄化槽1に個別に設けるようにしてある。各浄化槽1a,1b,1cに個別に設置される各散気管27a,27b,27cはそれぞれ散気配管58a,58b,58cによって送風器28に接続してあり、各散気配管58a,58b,58cには散気開閉弁59a,59b,59cが設けてある。その他の構成は図1や図3(b)のものと同じである。このものでは、任意の散気開閉弁59a,59b,59cを開閉することによって、浄化槽1a,1b,1cに設けた散気管27a,27b,27cのうち、任意の散気管27a,27b,27cから散気させ、他からは散気させないようにすることが可能になるものである。
既述のようにして浄化槽1に薬品を投入して膜ユニット3を薬品に浸漬させることによって洗浄する場合、洗浄用の薬品のなかには揮発性の高いものがあり、膜ユニット3を薬品に浸漬している間も散気管27から散気していると、この散気で揮発が促進されて薬品の濃度が低下し、薬品による洗浄効果が落ちてしまうおそれがある。また膜ユニット3を洗浄する場合に付着物と薬品との反応で悪臭が生じる場合があるが、散気管27から散気していると、散気によってこの悪臭を周囲に広げてしまうおそれがある。そこでこの場合には、洗浄運転している浄化槽1の散気管27に対応する散気開閉弁59a,59b,59cを閉じることによって、洗浄運転している浄化槽1では散気が行なわれないようにすることができるものであり、薬品の濃度を安定的に保って洗浄効果を維持することができ、また悪臭が周囲に拡大することを防ぐことができるものである。
図5(a)は膜ユニット3の実施の形態の一例を示すものであり、膜ユニット3を複数本の平行に引き揃えた中空糸膜8を具備して形成するようにしてある。この各中空糸膜8の両端部はそれぞれ固定部9,10に固定して、保持するようにしてある。各固定部9,10はそれぞれ中空に形成してあって、内部空間を通水部11として形成してあり、各通水部11は中空糸膜8と反対側の面に設けた接続口62で開口させてある。中空糸膜8は両端の開口部がそれぞれ固定部9,10の通水部11内に開口するようにしてある。図の実施の形態では、固定部9,10にそれぞれ通水部11を形成するようにしたが、固定部9,10の一方のみに通水部11を形成するようにしてもよい。さらに図の実施の形態では固定部9,10の両方に接続口62を設けて吸引配管21に接続するようにしたが、固定部9,10のいずれか一方、例えば固定部9の接続口62にだけ吸引配管21を接続するような構成であってもよい。また中空糸膜8としては、ポリエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアクルロニトリル、ポルスルホンなど任意の材質のものを用いることができ、孔径なども特に限定されるものではない。
そして図5(a)に示すように、各固定部9,10の中空糸膜8の側の面を凸湾曲面63に形成してある。図5(a)の実施の形態では、固定部9,10の中空糸膜8の側の面を、中空糸膜8と平行な面で切断した断面が中空糸膜8の側が凸となる流線形となるような凸湾曲面63に形成してある。固定部9,10の両方にこのような凸湾曲面63が形成されるようにするのが好ましいが、固定部9,10のうち一方のみに凸湾曲面63が形成されるようにしてもよい。
図5(a)のように形成される膜ユニット3は、中空糸膜8が縦になるように浄化槽1内に配置して、水中に浸漬されているものであり、各固定部9,10の接続口62は吸引配管21の分岐吸引配管21a,21b,21cに接続するようにしてある。そして、吸引ポンプ23を作動させると、浄化槽1内の浄化された水は、中空糸膜8を通過して通水部11に集水され、接続口62から吸引配管21を通して排出されるものである。また浄化槽1の底部に設けた散気管27による散気によって、浄化槽1内には図5(a)にイ矢印で示すような廻流が生じており、この廻流で中空糸膜8の表面が洗われると共に中空糸膜8が振動されるものであり、中空糸膜8に汚れが付着して目詰まりすることを低減するようになっている。
ここで、図5(b)のように各固定部9,10の中空糸膜8側の面がフラット面であると、各固定部9,10の中空糸膜8側の面の端部(図5(b)のロの箇所)には水の廻流が作用し難く、廻流を利用して中空糸膜8に汚れが付着することを低減する効果は低い。これに対して、図5(a)のように固定部9,10の中空糸膜8の側の面を凸湾曲面63に形成することによって、廻流が作用し難くなるような部分が生じないものであり、廻流を利用して中空糸膜8に汚れが付着することを低減する効果を高く得ることができるものである。尚、図5の実施の形態では、膜ユニット3は中空糸膜8が縦になるように配置してあるが、中空糸膜8が横になるように配置してもよい。
図6の実施の形態では、浄化槽1内の水中において、膜ユニット3の中空糸膜8に対向する近傍位置に、超音波発振器12を配置して設けてある。超音波発振器12は超音波発振装置65に接続してあり、超音波発振装置65を作動させることによって、超音波発振器12から超音波を発振することができるようにしてある。また図6の実施の形態では、超音波発振器12を浄化槽1内で移動可能にする移動手段を設けるようにしてある。移動手段は例えば歯車66とスライドバー67とから形成してある。スライドバー67は片面に歯車66と噛合する歯を設けたラックとして形成してあり、膜ユニット3の中空糸膜8と平行に配置してある。このスライドバー67の中空糸膜8と対向する側の片面の端部に超音波発振器12が取り付けてある。
そして、浄化槽1で原水の浄化運転を行なっているときに、超音波発振器12から超音波を発振することによって、膜ユニット3の中空糸膜8を振動させ、中空糸膜8に汚れが付着することを低減することができるものである。また浄化槽1で膜ユニット3を洗浄する運転を行なっているときに、超音波発振器12から超音波を発振することによって、膜ユニット3の中空糸膜8を振動させ、中空糸膜8から汚れを剥離させて洗浄効果を高く得ることもできるものである。
また歯車66を回転駆動させると、スライドバー67が中空糸膜8と平行に移動し、このスライドバー67の移動に伴って図6の矢印のように超音波発振器12を中空糸膜8の全長に沿って移動させることができる。従って、中空糸膜8の全長の各部位に超音波発振器12から超音波を発振することができるものであり、中空糸膜8の全長の各部位を万遍なく振動させることができ、中空糸膜8が目詰まりすることを低減する効果や、中空糸膜8から汚れを剥離させる洗浄効果を高く得ることもできるものである。
ここで、上記のような移動手段を用いず、超音波発振器12を浄化槽1内に固定的に配置するようにしてもよい。この場合、超音波発振器12を配置する位置は特に限定されるものではないが、廻流が起こり難く中空糸膜8に目詰まりが発生し易い部位に対向する位置が望ましい。また図7の実施の形態では超音波発振器12は中空糸膜8の束の両側に2台設けるようにしたが、中空糸膜8を万遍なく振動させるためには複数個の超音波発振器12を設けるのが望ましい。
また、上記の超音波発振器12には発振周波数を可変にする周波数制御手段(図示省略)を設けるようにしてもよい。周波数制御手段としては、周波数変調器など任意のものを用いることができるものである。このように超音波発振器12から発振される超音波の周波数を可変にすることによって、例えば、原水を浄化運転しているときには、活性汚泥中の微生物が死滅するなどの悪影響を与えない周波数で超音波を発振するようにし、膜ユニット3の洗浄運転しているときには、洗浄が効率良く行なえる振動を中空糸膜8に与えることができる周波数で超音波を発振するようにすることができるものであり、また、発振周波数を変えることによって中空糸膜8の中央部や端部など振動し易い部位も変化するので、発振周波数を変動させることによって、中空糸膜8を全長の各部位を万遍なく振動させることができるものである。尚、図6の移動可能に形成した超音波発振器12を発振周波数可変に形成することによって、より効率的に目詰まり防止と洗浄を行なうことができるものである。
本発明の実施の形態を示す概略縦断面図である。 (a)は散気管の実施の形態の一例を示す一部の縦断面図、(b)(c)は他の一例を示すものであり、(b)は(c)のB−B線断面図、(c)は(b)のA−A線断面図である。 本発明の実施の形態を示すものであり、(a)はその一例の概略横断面図、(b)は他の一例の概略縦断面図である。 本発明の実施の形態を示す概略縦断面図である。 同上の膜ユニットを示すものであり、(a)はその実施の形態の一例の縦断面図、(b)は比較例の縦断面図である。 同上の膜ユニットの他の実施の形態の縦断面図である。 従来例を示す概略断面図である。
符号の説明
1 浄化槽
2 原水配管
3 膜ユニット
4 吸引排出手段
5 散気手段
6 薬品投入手段
7 水移送手段
8 中空糸膜
9 固定部
10 固定部
11 通水部
12 超音波発振器

Claims (5)

  1. 原水を活性汚泥で浄化する複数の浄化槽と、各浄化槽に個別に接続され、且つ任意の浄化槽を選択して原水を供給する原水配管と、各浄化槽内に設けられ、活性汚泥で浄化された原水を通過させて浄水として活性汚泥から濾過して分離する膜ユニットと、各膜ユニットに接続され、且つ任意の膜ユニットを選択して浄水を吸引して排出する吸引排出手段と、各浄化槽内に散気する散気手段とを備えて形成される膜分離式水浄化装置であって、各浄化槽に個別に接続され、且つ任意の浄化槽を選択して薬品を投入する薬品投入手段と、複数の浄化槽のうち任意の一つの浄化槽内の原水と活性汚泥との混合水を他の浄化槽に移送する水移送手段と、各浄化槽に接続された排水手段と、各浄化槽内の水位を検知する水位検知手段とを備えると共に、水移送手段で原水と活性汚泥との混合水を他の浄化槽に送り出して空にした一つの浄化槽に薬品投入手段で薬品を投入し、この浄化槽の膜ユニットを薬品で洗浄するようにしたことを特徴とする膜分離式水浄化装置。
  2. 散気手段は各浄化槽に個別に設けられ、且つ任意の浄化槽を選択して散気するものであることを特徴とする請求項1に記載の膜分離式水浄化装置。
  3. 膜ユニットを複数本の中空糸膜の両端部をそれぞれ固定部で固定して形成すると共に各固定部内に中空糸膜を透過した浄水を集めて通過させる通水部を形成し、少なくとも一方の固定部の中空糸膜の側の面を凸湾曲面に形成して成ることを特徴とする請求項1又は2に記載の膜分離式水浄化装置。
  4. 膜ユニットに、超音波発振器を付設して成ることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の膜分離式水浄化装置。
  5. 超音波発振器は、浄化槽内で移動を可能にする移動手段と、発振周波数を可変にする周波数制御手段のうち、少なくとも一方を備えて成ることを特徴とする請求項4に記載の膜分離式水浄化装置。
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