JP2007199010A - 蛋白質測定方法 - Google Patents

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薫 寺澤
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厚 高橋
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Abstract

【課題】 例えば、血液や尿中に含有される、疾患マーカーといわれる1ng/ml以下の濃度で含まれるような微量な蛋白質を、その濃度を考慮することなく、希釈、濃縮操作なく、簡易、簡便に測定し得る方法及び/又は装置・器具の開発を提供する。
【解決手段】 被検対象である蛋白質を吸着し得る多孔質膜に対して、濾過により濃度に分布を持たせた状態で被検対象である蛋白質を吸着させ、その後前記蛋白質に対して選択的に結合する抗体と接触することにより、蛋白質の検出及び/又は定量する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、蛋白質測定方法に関する。より詳細には、疾患マーカーなどの生物由来の微量成分である蛋白質などを、いかなる濃度で含まれる試料に対しても、簡易・簡便かつ感度よく検出及び/又は定量し得る蛋白質測定方法に関する。
蛋白質を検出、定量する方法としては従来から、紫外部吸収測定法(例えば、非特許文献1)、ビュレット法(例えば、非特許文献2)またはLowry法(例えば、非特許文献3)等が知られている。しかし、いずれの方法も、多量の試料が必要であり、妨害物質の存在により測定不能となるなど、微量蛋白質を検出、定量する方法としては適していない。
また、ポリアクリルアミドゲル中などの微量蛋白質を検出する方法として、クーマシー・ブリリアント・ブルー等の色素を用いる微量定量法が提案されている(例えば、非特許文献4)。しかし、この方法でも、大量のサンプルが必要となる。他に銀染色による蛋白質の測定方法もあるが、これは再現性に乏しいという課題がある。
一方、上記方法と比較し、高感度で再現性の高い測定方法として、免疫学的手法を用いた蛋白質の検出及び定量方法が提案されている(免疫測定法、例えば特許文献1)。
"Handbook of Biochemistry and Molecular Biology", Vol.2, Fasmann, G.D. ed.,CRC press, Ohio (1976), p383 Gornoll, A.G. et al., (1949) J.Biol.Chem.177,751 Lowry, O.H. et al., (1951): J.Biol.Chem.193, 265 Brambhal, S. et al., (1969): Anal. Biochem. 31,146 特開2002−250727号公報
しかし、免疫測定法では、電気泳動及びウェスタン・ブロッティング法の双方を用いているため、その操作及び測定が煩雑で、測定時間が6時間程度という長時間にわたるという課題もある。
また、血液や尿中に含有される、疾患マーカーといわれる1ng/ml以下の濃度で含まれるような微量な蛋白質を、その濃度を考慮することなく、希釈、濃縮操作なく簡易、簡便に測定し得る方法及び/又は装置・器具の開発が求められている。例えば、検体試料が尿の場合は、個々人の摂取する水分量により、そこに含まれる蛋白質の濃度は大きく影響を受ける。したがって、検体を一旦濃縮処理を行った後、検体中の被検対象である蛋白質の含有濃度を予め考慮した上で、さらに検体試料の希釈、濃縮を行い、その濃度を調整しなくてはならないという課題もある。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、疾患マーカーなどといわれる微量な蛋白質を、いかなる濃度で含まれる試料に対しても、高価な測定装置や設備を用いることなく、簡易、簡便かつ高感度で測定することができる蛋白質測定方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上述した問題点を解決するために鋭意検討を行った結果、被検対象である蛋白質を吸着し得る多孔質膜に対して、濾過により濃度に分布を持たせた状態で被検対象である蛋白質を吸着させ、その後前記蛋白質に対して選択的に結合する抗体と接触することにより、蛋白質の検出及び/又は定量できることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、 蛋白質を多孔質膜に濃度分布を持たせた状態で吸着し、該多孔質膜にその蛋白質に対する抗体を接触させ、抗体の検出及び/又は定量を行う、蛋白質の測定方法である。また濃度に分布を持たせた状態で蛋白質を吸着する好適な方法としては、多孔質膜の端部を蛋白質溶液に含浸し、他端部より該溶液を吸引する方法が挙げられる。
本発明の蛋白質測定方法により、被検対象である蛋白質の試料中の濃度を考慮することなく、簡易、簡便に微量の蛋白質を測定し得る。
以下、本発明を詳細に説明する。本発明は、「蛋白質を多孔質膜に濃度分布を持たせた状態で吸着し、該多孔質膜にその蛋白質に対する抗体を接触させ、抗体の検出及び/又は定量を行う、蛋白質の測定方法」である。
まず、本発明において測定に使用されるタンパク質が吸着された多孔質膜の製造方法に関して図1を援用し説明する。以下の説明では多孔質膜として中空繊維膜を例示しているが、本発明が中空繊維膜に限定されるものではない。
図1は中空繊維膜を使用したタンパク質測定器具を示した模式図である。中空繊維膜1には、例えば、タンパク質がある濃度分布を持って吸着している。中空繊維膜1とは、蛋白質を吸着できるもので、通常、水に不溶な材質からなる。また、蛋白質と検体中の被分析物との複合体をその他の検体中に含まれる物質から分離できるような一定のポアサイズや厚さ、強度を備えていることが好ましい。中空繊維膜1の材質としては、一般に市販されているものであればいずれでもよいが、好適にはニトロセルロース、アセテート混ニトロセルロース、ナイロン、ポリエーテルスルホン、ポリポリフッ化ビニリデン等の材料からなる膜が用いられる。より好ましくはポリフッ化ビニリデン(PVDF)が使用される。中空繊維膜の外径、内径は特に規定されず任意に選択が可能であるが、好ましくは外径30mm以下、内径20mm以下が好適に使用される。また、中空繊維膜1の孔径は測定する被検体、検出試薬(酵素、金コロイド、着色ラテックス等)と目標とする感度に依るため、特に規定されないが、0.1μm〜12μmが好適に使用される。
なお、中空繊維膜1の片端は接着剤等により密閉構造2となっている。上述の中空繊維膜1は試験管等の筐体3内に収納され、筐体3の上部が密栓構造4となっている。筐体3の口径等は収納する中空繊維膜1の大きさ、後述する吸着対象となるタンパク質溶液の液量等により適宜選択される。
次に図1のごとく調整した中空繊維膜に濃度分布を持たせた状態でタンパク質を吸着する。吸着方法としては、ある濃度のタンパク質溶液を中空繊維膜内に導入することにより行う。具体的には、例えば、上記中空繊維膜の端部を蛋白質溶液に含浸し、他端部より該溶液を吸引することにより実施される。導入方法に関しては、図2を参照し、より具体的に説明する。
図2は、中空繊維膜に濃度分布を持たせた状態でタンパク質を吸着する方法を示した模式図である。図1で調整した筐体11内には、ある濃度のタンパク質溶液12が収容される。タンパク質溶液12の液面は、図で示すように中空繊維膜の密閉部分2よりも上になるように収容される。
次に密閉構造4から突出した中空繊維膜部分13を適当なチューブ16につなぎ、トラップ管14を介して、チューブ16の他端を真空ポンプ15につなぎ、吸引する。吸引によりタンパク質溶液12は中空繊維膜内に導入される。このような操作により、中空繊維膜に濃度分布を持たせた状態でタンパク質を吸着することができる。
なお、タンパク質溶液に接する多孔質膜の表面積と溶液量の比率を変えることにより、特別な濃縮、希釈操作なく幅広い濃度範囲の検出が可能となる。
このようにして調整した多孔膜には、膜を透過する検体液量と比例関係がある蛋白質の濃度分布が形成されている。
次に、調整した多孔質膜を使用し、目的とする物質の検出、定量する方法を説明する。ここで目的とする物質とは、多孔質膜に吸着された蛋白質であり、例えば、疾患マーカーと言われる抗原、抗体蛋白質等が挙げられる。検出、定量方法としては、一般的にウエスタンブロット法などに用いられている、高感度で再現性の高い免疫学的手法を用いた蛋白質の検出、定量方法などが挙げられる。
上述のごとく多孔質膜には、タンパク質が濃度分布を形成し吸着している。よって、被験物質中のタンパク質の存在のみならず、その含量も測定することが可能となる。検出に際しては、一般に使用されている色素標識による検出、2次抗体による検出等、一般的な手法を採用することができる。
以下、実施例により本発明をより詳細に説明する。
[実施例1]
三菱レイヨン社製ポリフッ化ビニリデン中空繊維膜(外径:1.2mm、内径:1mm、表層平均孔径:0.2〜0.4μm)130mmの片末端をシリコーン系接着剤(GE東芝シリコーン社製TSE3941)により密封した。ポリフッ化ビニリデン中空繊維膜の製造方法は特開2004−25067等に記載される方法を用いた。試験管(GREINER社製15mlPE遠沈管)のキャップ部に内径1.25mmの穴を開け、上述の中空繊維膜を密封した端を下向きにして、遠沈管内に挿入した。続いて、差し込んだ中空繊維膜の下端が試験管底部に接触するように、前記シリコーン系接着剤にて中空繊維膜をキャップに固定し、蛋白質吸着装置とした。図1は、本蛋白質吸着装置を示した概略図である。
被検対象である蛋白質β−ガラクトシダーゼ(オリエンタル酵母社製大腸菌由来)をPBSbuffer(PH=7.3)10ml中に100ng/mlになるように溶解し、検液として図1に示した試験管内に入れる。その後、検液を試験管キャップ上側に出る10mm程度の中空繊維膜の末端から、真空ポンプにより吸引し、試験管内から除去する(図2)。その時、検液中の被検対象の蛋白質は中空繊維膜の表層部に吸着される。
続いて、中空繊維膜が固定されたキャップを試験管から外した後、被検対象蛋白質に対する抗体、β−ガラクトシダーゼIgG(MORECULAR PROBES社製ウサギ由来)をPBSbuffer(PH=7.3)10ml中に0.02μg/ml濃度になるように溶解し、同型の試験管に入れ、中空繊維膜が固定されたキャップを取り付ける。試験管キャップ上側に出る10mm程度の中空繊維膜の末端部をパラフィルム(AMERICAN NATIONAL CAN社製)で覆った後、60分間ミキサー(アズワン社製ツイストミキサー)にて試験管内の液を十分に振とう撹拌することで、溶液中の抗体と膜に吸着される被検対象蛋白質を接触させた後、前述と同じ吸引する方法により、試験管内の液を除去する。 続いて、中空繊維膜上の被検蛋白質に結合するβ−ガラクトシダーゼIgGの検出を、ウエスタンブロッティング試薬(GEヘルスケア社製キット ECL PLEX)により行った。液調整、その使用方法は試薬に付属するマニュアルに従い、そこに記載される条件、濃度にて実施した。その結果、被検対象蛋白質量に比例し、蛍光標識化された抗体の付着する中空繊維膜を得た。得られた中空繊維膜部をカッターナイフでキャップより切り取り、イメージスキャナー(日本バイオラッド社製PharosFX System)により、中空繊維膜上の蛍光強度を読み取った。その結果を表1に示す。本装置においては、濃縮、希釈等の操作なく、約80倍の濃度範囲において定量が可能であった。
[表1]
Figure 2007199010
符号の説明
1・・・・中空繊維膜
2・・・・密閉構造
3・・・・筐体
4・・・・密栓構造
11・・・筐体
12・・・タンパク質溶液
13・・・突出した中空繊維膜部分
14・・・トラップ管
15・・・真空ポンプ
16・・・チューブ
・・・中空繊維膜を使用したタンパク質測定器具を示した模式図 ・・・中空繊維膜に濃度分布を持たせた状態でタンパク質を吸着する方法を示した模式図

Claims (2)

  1. タンパク質を多孔質膜に濃度分布を持たせた状態で固定し、該多孔質膜にそのタンパク質に対する抗体を接触させ、抗体の検出及び/又は定量を行う、抗体の測定方法。
  2. 濃度分布を持たせた状態で吸着する方法が、多孔質膜の端部をタンパク質溶液に含浸し、他端部より該溶液を吸引する請求項1記載の方法。
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