JP2007197438A - 口腔内速崩壊錠剤 - Google Patents

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恵一 藤原
Kiyomi Sogawa
清己 十川
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Abstract

【課題】 錠剤の製造から服用に至る間における取り扱いに支障をきたさないような十分な硬度(堅牢性)を有し、口腔内での崩壊性、服用感に優れ、大量生産する際にも摩損度が低く欠けが少ない小型錠剤を生産する。
【解決手段】 (1)薬物、(2)水溶性高分子、(3)D−マンニトールを含む球形粒であって、その集合体のかさ密度が約0.6g/ml以上である球形粒および(4)カルボキシメチルセルロースおよびコメデンプンからなる群から選ばれる少なくとも1種の成分を含有する口腔内速崩壊錠を提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は医薬組成物に関するものである。具体的には、口腔内で速やかに崩壊する錠剤(以下、「口腔内速崩壊錠」ということがある)に関する。
高齢者や小児のごとき、錠剤を嚥下するのが容易でないまたは困難な患者にとって、服用しやすい口腔内速崩壊錠の開発が要望されている。また、高齢者や小児でなくとも、水なしで服用できるという利便性からしても、口腔内速崩壊錠の開発は急務である。
しかしながら、口腔内速崩壊錠の製造においては、口腔内での速やかな崩壊とともに、錠剤の製造から服用に至る間における取り扱いに支障をきたさないような十分な硬度(堅牢性)や、大量生産する際にも摩損度が低く欠けが少ないようにすることが求められている。たとえば、PTP(Press Through Pack)包装から押しだして錠剤を取り出す際には十分な硬度が必要であり、特に薬局での分包の際には十分な硬度に加え低い摩損度が求められる。また、口腔内での崩壊性においても、唾液量が不足することなく容易に崩壊し、またざらつき感や粉っぽさ等のない服用感が求められる。しかしながら、これらの条件を同時に十分満足することは容易ではなかった。
一般に、種々の製剤においては、賦形剤として、マンニトールを用いることが知られている。しかしながら、マンニトールは圧縮成形時の結合性が悪く、しかも金属壁面との摩擦が大きいことから、圧縮成形時にダイ・フリクション(die friction)やキャッピング(capping)を引き起こし、また錠剤に充分な硬度を付与できず、さらに錠剤機(打錠機)の臼壁面や杵側面の摩耗の原因ともなり、ときには錠剤機の運転が困難にさえなるという問題があることが知られている。そのため、従来からマンニトールを含む製剤において、種々の工夫がなされている。
例えば、特許文献1には、錠剤、トローチ剤、チュアブル剤、丸剤等について、マンニトール及び/または乳糖を含有する製剤に、嵩比重60g/100ml未満のソルビトール粉粒体を配合したことを特徴とする固形製剤組成物が開示されている。
また、口腔内崩壊錠として、特許文献2は、平均粒子径が30μm以下の糖アルコールまたは糖類、活性成分および崩壊剤を含有する錠剤が開示し、糖アルコールとして、D−マンニトール、ソルビトール等を例示している。特許文献3は、錠剤の賦形成分として用いられる糖または糖アルコールを水に不溶であるが親水性の造粒成分を用いて造粒した造粒物の圧縮成形物よりなる口腔内崩壊錠剤を開示し、賦形成分として、トレハロース、乳糖、マンニトール及びそれらの混合物を、造粒成分としてデンプン、デンプンを含む穀粉、微粒子無水ケイ酸、ヒドロキシプロピルスターチ、クロスポビドンおよびそれらの混合物を開示している。また、特許文献4は、水への溶解度が0.5mg/ml以上の薬理活性成分(ミドドリンまたはその薬理学的に許容される塩を除く)、一次粒子の平均粒子径が30μm以上でかつ比表面積が0.4m/g以下であるD−マンニトールの結晶または微粒子およびクロスポビドンを含有する口腔内速崩壊性錠剤を開示している。
さらに、特許文献5には、マンニトールを含む口腔内崩壊錠であって、該マンニトールの全部又は一部がデルタ型結晶のマンニトールであることを特徴とする口腔内崩壊錠を開示されている。
一方、特許文献6には、飽和水溶液の粘度が10cps以下である水溶性単一物質を95重量%以上含有する粒子を造粒してなるアスペクト比が1.2以下の球形であって、集合体のカサ密度が0.65g/ml以上、安息角35度以下であることを特徴とする球形粒が開示され、単一物質として、糖アルコール、ビタミンC、塩化ナトリウムを例示されている。そして、該粒が造粒コーティング用球形粒の原料として好ましいと開示されている。しかし、該マンニトールが口腔内崩壊錠の賦形剤として使用できることは開示も示唆もされていない。
特開平5−310558号公報 国際公開第97/47287号パンフレット 特開2004−315483号公報 特開2005−112861号公報 特開2006−282551号公報 特開平11−92403号公報
錠剤の製造から服用に至る間における取り扱いに支障をきたさないような十分な硬度(堅牢性)を有し、口腔内での崩壊性、服用感に優れ、大量生産する際にも摩損度が低く(耐摩損性)、欠けが少ない口腔内速崩壊錠を生産することが望まれている。
このような状況において、本発明者らは、かさ密度が高い顆粒の中でも、マンニトールを高濃度で含む球形粒と、水溶性高分子及び特定の成分を組み合わせることによって、口腔内の崩壊性を維持したままで、服用感もよく、硬度にも優れ、摩損度や欠けが少ない口腔内崩壊錠を製造することが実現できることを見出し、上記課題を解決することに成功し、本発明を完成した。
本発明は下記の各種の態様の発明を提供するものである。
項1:下記の成分を含む口腔内速崩壊錠:
(1)薬物、
(2)水溶性高分子、
(3)D−マンニトールを含む球形粒であって、その集合体のかさ密度が約0.6g/ml以上である球形粒および
(4)カルボキシメチルセルロース及びコメデンプンからなる群から選ばれる少なくとも1種の成分。
項2:下記の成分を含む組成物を製剤化することによって得ることのできる口腔内速崩壊錠:
(1)薬物、
(2)水溶性高分子、
(3)D−マンニトールを含む球形粒であって、その集合体のかさ密度が約0.6g/ml以上である球形粒および
(4)カルボキシメチルセルロース及びコメデンプンからなる群から選ばれる少なくとも1種の成分。
項3:球形粒(3)が95重量%以上の割合でD−マンニトールを含む項1または2記載の口腔内速崩壊錠。
項4:球形粒(3)が実質的にD−マンニトールからなる項3記載の口腔内速崩壊錠。
項5:水溶性高分子(2)が、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルスターチ、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、プルラン、ポビドン、ポリビニルアルコール及びカルボキシメチルセルロースナトリウムからなる群から選択される少なくとも1種である項1または2記載の口腔内速崩壊錠。
項6:成分(4)が、カルボキシメチルセルロースである項1または2記載の口腔内速崩壊錠。
項7:薬物(1)を約0.1〜約35重量%の割合で含有する項1または2記載の口腔内速崩壊錠。
項8:水溶性高分子(2)を約1〜約30重量%の割合で含有する項1または2記載の口腔内速崩壊錠。
項9:球形粒(3)を約55〜約90重量%の割合で含有する項1または2記載の口腔内速崩壊錠。
項10:成分(4)を約5〜約43重量%の割合で含有する請求項1または2記載の口腔内速崩壊錠。
項11:下記の成分を含む項1記載の口腔内速崩壊錠:
(1)薬物を約0.5〜約20重量%、
(2)水溶性高分子を約3〜約20重量%、
(3)約95重量%以上の割合でD−マンニトールを含む球形粒であって、その集合体のかさ密度が約0.65g/ml以上である球形粒を約55〜約80重量%および
(4)カルボキシメチルセルロース及びコメデンプンからなる群から選ばれる少なくとも1種の成分を約7〜約30重量%。
項12:口腔内速崩壊錠100重量%あたり、下記成分が下記配合割合になるような組成物を製剤化することによって得ることのできる項2記載の口腔内速崩壊錠:
(1)薬物が約0.5〜約20重量%、
(2)水溶性高分子が約3〜約20重量%、
(3)約95重量%以上の割合でD−マンニトールを含む球形粒であって、その集合体のかさ密度が約0.65g/ml以上である球形粒が約55〜約80重量%および
(4)カルボキシメチルセルロース及びコメデンプンからなる群から選ばれる少なくとも1種の成分が約7〜約30重量%。
項13:更に、
(5)滑沢剤
を含む項1または2記載の口腔内速崩壊錠。
項14:滑沢剤(5)が、ステアリン酸、ステアリン酸金属塩、フマル酸ステアリルナトリウム、タルク、コロイドシリカ、ショ糖脂肪酸エステル、硬化油及びポリエチレングリコールからなる群から選択される少なくとも1種である項13記載の口腔内速崩壊錠。
項15:滑沢剤(5)が、ステアリン酸またはその金属塩である項14記載の口腔内速崩壊錠。
項16:滑沢剤(5)を約0.01〜約1重量%の割合で含有する項13記載の口腔内速崩壊錠。
項17:下記の成分を含む項13記載の口腔内速崩壊錠:
(1)薬物を約0.5〜約20重量%、
(2)水溶性高分子を約3〜約20重量%、
(3)約95重量%以上の割合でD−マンニトールを含む球形粒であって、その集合体のかさ密度が約0.65g/ml以上である球形粒を約55〜約80重量%、
(4)カルボキシメチルセルロース及びコメデンプンからなる群から選ばれる少なくとも1種の成分を約7〜約30重量%および
(5)滑沢剤を約0.05〜約0.7重量%。
項18:口腔内速崩壊錠100重量%あたり、下記成分が下記配合割合になるような組成物を製剤化することによって得ることのできる項13記載の口腔内速崩壊錠:
(1)薬物が約0.5〜約20重量%、
(2)水溶性高分子が約3〜約20重量%、
(3)約95重量%以上の割合でD−マンニトールを含む球形粒であって、その集合体のかさ密度が約0.65g/ml以上である球形粒が約55〜約80重量%、
(4)カルボキシメチルセルロース及びコメデンプンからなる群から選ばれる少なくとも1種の成分が約7〜約30重量%および
(5)滑沢剤が約0.05〜約0.7重量%。
項19:次の特性を備えることを特徴とする項1〜18のいずれかに記載の口腔内速崩壊錠:
(i)本錠を健常成人の舌のうえに置き、閉口のまま噛まない状態において40秒以内に崩壊し、
(ii)硬度が約40N以上であり、
(iii)日本薬局方第14改正に記載の「錠剤の摩損度試験法」において、全錠剤での算出における摩損度が0.5%以下である。
項20:項1に記載の口腔内速崩壊錠を製造するための組成物であって、(1)薬物、(2)水溶性高分子、(3)D−マンニトールを含む球形粒であって、その集合体のかさ密度が約0.6g/ml以上である球形粒および(4)カルボキシメチルセルロース及びコメデンプンからなる群から選ばれる少なくとも1種の成分を含有する組成物。
項21:(1)薬物、(2)水溶性高分子、(3)D−マンニトールを含む球形粒であって、その集合体のかさ密度が約0.6g/ml以上である球形粒および(4)カルボキシメチルセルロース及びコメデンプンからなる群から選ばれる少なくとも1種の成分を含有する混合物を圧縮成型することを特徴とする口腔内速崩壊錠の製造方法。
項22:薬物(1)が、滋養強壮保健薬、解熱鎮痛消炎薬、向精神薬、抗不安薬、抗うつ薬、催眠鎮静薬、鎮痙薬、中枢神経作用薬、脳代謝改善剤、脳循環改善剤、抗てんかん剤、交感神経興奮剤、消化器用薬、胃腸薬、制酸剤、抗潰瘍剤、鎮咳去痰剤、鎮吐剤、呼吸促進剤、気管支拡張剤、アレルギー用薬、歯科口腔用薬、抗ヒスタミン剤、強心剤、不整脈用剤、利尿剤、血圧降下剤、血管収縮薬、冠血管拡張剤、末梢血管拡張剤、高脂血症用剤、利胆剤、抗生物質、化学療法剤、糖尿病用剤、骨粗しょう症用剤、抗リウマチ薬、骨格筋弛緩薬、鎮けい剤、ホルモン剤、アルカロイド系麻薬、サルファ剤、痛風治療薬、血管凝固阻止剤および抗悪性腫瘍剤からなる群から選ばれる少なくとも1種である項1または2記載の口腔内速崩壊錠。
項23:薬物(1)が、4−アミノ−5−クロロ−2−エトキシ−N−[[4−(4−フルオロベンジル)−2−モルホリニル]メチル]ベンズアミドまたはその生理学的に許容される塩である項1または2記載の口腔内速崩壊錠。
項24:下記の成分を含む項23記載の口腔内速崩壊錠:
(1)(±)−4−アミノ−5−クロロ−2−エトキシ−N−[[4−(4−フルオロベンジル)−2−モルホリニル]メチル]ベンズアミドまたはその生理学的に許容される塩を約1〜約10重量%、
(2)メチルセルロースを約3〜約20重量%、
(3)実質的にD−マンニトールからなる球形粒であって、その集合体のかさ密度が約0.65g/ml以上である球形粒を約55〜約80重量%および
(4)カルボキシメチルセルロースを約7〜約30重量%。
項25:下記の成分を項24記載の口腔内速崩壊錠:
(1)(±)−4−アミノ−5−クロロ−2−エトキシ−N−[[4−(4−フルオロベンジル)−2−モルホリニル]メチル]ベンズアミドまたはその生理学的に許容される塩を約1〜約10重量%、
(2)メチルセルロースを約3〜約20重量%、
(3)実質的にD−マンニトールからなる球形粒であって、その集合体のかさ密度が約0.65g/ml以上である球形粒を約55〜約80重量%、
(4)カルボキシメチルセルロースを約7〜約30重量%および
(5)ステアリン酸またはその金属塩を約0.05〜約0.7重量%。
項26:口腔内速崩壊錠100重量%あたり、下記成分が下記配合割合になるような組成物を製剤化することによって得ることのできる項23記載の口腔内速崩壊錠:
(1)(±)−4−アミノ−5−クロロ−2−エトキシ−N−[[4−(4−フルオロベンジル)−2−モルホリニル]メチル]ベンズアミドまたはその生理学的に許容される塩が約1〜約10重量%、
(2)メチルセルロースが約3〜約20重量%、
(3)実質的にD−マンニトールからなる球形粒であって、その集合体のかさ密度が約0.65g/ml以上である球形粒が約55〜約80重量%および
(4)カルボキシメチルセルロースが約7〜約30重量%。
項27:口腔内速崩壊錠100重量%あたり、下記成分が下記配合割合になるような組成物を製剤化することによって得ることのできる項26記載の口腔内速崩壊錠:
(1)(±)−4−アミノ−5−クロロ−2−エトキシ−N−[[4−(4−フルオロベンジル)−2−モルホリニル]メチル]ベンズアミドまたはその生理学的に許容される塩が約1〜約10重量%、
(2)メチルセルロースが約3〜約20重量%、
(3)実質的にD−マンニトールからなる球形粒であって、その集合体のかさ密度が約0.65g/ml以上である球形粒が約55〜約80重量%、
(4)カルボキシメチルセルロースが約7〜約30重量%および
(5)ステアリン酸またはその金属塩が約0.05〜約0.7重量%。
項28:薬物(1)として4−アミノ−5−クロロ−2−エトキシ−N−[[4−(4−フルオロベンジル)−2−モルホリニル]メチル]ベンズアミドまたはその生理学的に許容される塩を含む項1または2記載の口腔内速崩壊錠及び当該口腔内速崩壊錠に関する記載物を含む商業パッケージであって、当該口腔内速崩壊錠を消化管運動機能促進、胃切除後症状の改善又は胃食道逆流症(GERD)の予防若しくは治療に使用することができる又は使用すべきである旨の記載を、該パッケージ上又は該パッケージ内の記載物に含む商業パッケージ。
本発明によれば、口腔内の速崩壊性を維持したままで、服用感もよく、硬度にも優れ、摩損度や欠けが少ない口腔内速崩壊錠を提供することができる。
本発明において、「口腔内速崩壊錠」とは、錠剤を服用するために水を摂取することなく、口腔内で主として唾液により40秒以内に崩壊する錠剤を意味する。
本発明の口腔内速崩壊錠は、下記の成分:
(1)薬物、
(2)水溶性高分子、
(3)D−マンニトールを含む球形粒であって、その集合体のかさ密度が約0.6g/ml以上である球形粒および
(4)カルボキシメチルセルロース及びコメデンプンからなる群から選ばれる少なくとも1種の成分を含有する。
また、本発明の口腔内速崩壊錠は、下記成分:
(1)薬物、
(2)水溶性高分子、
(3)D−マンニトールを含む球形粒であって、その集合体のかさ密度が約0.6g/ml以上である球形粒および
(4)カルボキシメチルセルロース及びコメデンプンからなる群から選ばれる少なくとも1種の成分を含む組成物を製剤化することによって得ることのできる口腔内速崩壊錠である。以下にまず、各成分について説明する。
(1)薬物
本発明に用いられる「薬物」としては、医薬活性成分として疾患の治療や予防に供されるものであり、特に制限されない。かかる薬物としては、滋養強壮保健薬、解熱鎮痛消炎薬、向精神薬、抗不安薬、抗うつ薬、催眠鎮静薬、鎮痙薬、中枢神経作用薬、脳代謝改善剤、脳循環改善剤、抗てんかん剤、交感神経興奮剤、消化管運動促進剤等の消化器用薬、胃腸薬、制酸剤、抗潰瘍剤、鎮咳去痰剤、鎮吐剤、呼吸促進剤、気管支拡張剤、抗アレルギー剤等のアレルギー用薬、歯科口腔用薬、抗ヒスタミン剤、強心剤、不整脈用剤、利尿剤、血圧降下剤、血管収縮薬、冠血管拡張剤、末梢血管拡張剤、高脂血症用剤、利胆剤、抗生物質、化学療法剤、糖尿病用剤、骨粗しょう症用剤、抗リウマチ薬、骨格筋弛緩薬、鎮けい剤、ホルモン剤、アルカロイド系麻薬、サルファ剤、痛風治療薬、血管凝固阻止剤、抗悪性腫瘍剤などから選ばれた1種又は2種以上の成分が用いられるが、これらに限定されない。
例えば、消炎鎮痛剤であるアセトアミノフェン、ケトプロフェン、抗アレルギー剤であるジフェンヒドラミン、エバスチン、抗生物質及び抗菌剤であるエリスロマイシン及びスパルフロキサシン、ACE阻害降圧剤であるアラセプリル、消化管運動促進剤であるクエン酸モサプリド、止寫剤であるロペラミドの塩酸塩又はその他の塩類、抗精神病剤であるハロペリドール、抗不安剤であるニトラゼパム、抗うつ剤であるイミプラミン、モクロベミド、抗てんかん剤であるフェニトイン、ゾニサミド、バルプロ酸ナトリウム、抗潰瘍剤であるファルネソール、気管支拡張剤であるエフェドリンの塩酸塩又はその他の塩類、鎮咳剤であるリン酸コデイン、麻薬性鎮痛剤である塩酸モルヒネ、硫酸モルヒネ等のモルヒネの酸付加塩、催眠剤であるブロチゾラム、狭心症治療剤であるベラパミル、ジルチアゼム、血糖降下剤であるグリクラジド等が挙げられる。
また、薬物の中には、苦味、渋味、辛味のごときいわゆる「不快な味を有する薬物」も含まれる。例えば、クエン酸モサプリド、硫酸キニーネ、カフェイン、エテンザミド、リン酸コデイン、リン酸ジヒドロコデイン、塩化ベルベリン、ゾニサミド、塩酸ロペラミド、ガチフロキサシン、スパルフロキサシン、アラセプリル、クラリスロマイシンなどが例示できる。このような薬物については、例えば、国際公開公報WO2005/055989に記載のように、予め、薬物、下記の水溶性高分子(2)の一種であるメチルセルロース及びD−マンニトールを混合し粒子化して不快な味を低減した薬物含有粒子とし、他の成分(下記球形粒(3)および成分(4)(または必要に応じて(2)の成分))と配合することによって、不快な味の低減も併せて行うことも可能となる。
当該薬物の配合量は、口腔内速崩壊錠100重量%あたり、通常、約0.1〜約35重量%であるが、好ましくは約0.5〜約20重量%程度である。薬物の重量としては、一般的に薬剤として採用されている「医薬活性成分」の形態を基準とするものである。すなわち、塩の形態をとっている薬物の場合には、その塩も薬物の重量に含まれる。ただし、薬物が結晶水を有する場合には、当該結晶水相当量は薬物の重量には含めないものとする。
(2)水溶性高分子
本発明の口腔内速崩壊錠に配合される「水溶性高分子」は、例えば、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルスターチ、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、プルラン、ポビドン、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロースナトリウムなどが例示できる。これら成分を1種、または2種以上用いてもよい。
好ましくは、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、プルラン、ポビドンがよい。
口腔内速崩壊錠100重量%あたりの当該水溶性高分子の配合量としては、約1〜約30重量%、好ましくは約3〜約20重量%程度である。
(3)D−マンニトールを含む球形粒であって、その集合体のかさ密度が約0.6g/ml以上である球形粒
本発明にかかわる「球形粒」は、D−マンニトールを含む球形粒であって、その集合体のかさ密度が大きく、真球度の高い球形粒が好ましい。具体的にはD−マンニトールを約95重量%以上の割合で含む球形粒が好ましく、より好ましくは、実質的にマンニトールからなる球形粒が好ましい。「実質的にマンニトールからなる」とは、マンニトールを99重量%以上含むことを意味する。
また、「集合体のかさ密度」としては、100mlのメスシリンダー(重量W1)に球形粒を軽く山盛りに入れた後、摺り切り秤量した重量(W2)を秤量し、
(W2−W1)/100
より求めた値であって、5回測定の平均値で示されるものである。
本発明にかかわる球形粒の集合体のかさ密度は約0.6g/ml以上が好ましく、約0.65g/ml以上がより好ましい。
「球形粒」とは、ほぼ球状の形態を有する真球度の高い粒子であることを意味する。具体的には、特開平11−092403に記載の方法によって製造できる球形粒が好ましい。
また、本発明にかかわる「球形粒」は、アスペクト比が、1.2以下のものがよい。ここにおいて、アスペクト比とは、球形粒の長軸と短軸との比であり、真球度を示す目安となるものである。そして、長軸、短軸の比は、球形粒をスライドグラス上にランダムに置き、写真撮影し、50個の球形粒について長軸の長さ(長径)と長軸の中点から垂直に引いた短軸の長さ(短径)を各々測定し、各々について短径に対する長径の比を求め、50個の平均値によって算出された値を意味する。
本発明にかかわる「球形粒」としてノンパレル108(フロイント産業株式会社製)が例示できる。平均粒子径は特に限定されない。
本発明にかかわる「D−マンニトールを含む、集合体のかさ密度の大きい球形粒」に代えて「かさ密度の低いD−マンニトール」を用いると、速崩壊性が担保されず、また摩損度も大きい。また本発明にかかわる「D−マンニトールを含む球形粒」に代えて「白糖や結晶セルロースを含む球形粒」を用いると、速崩壊性を担保できなかったり、硬度が十分ではない。
当該球形粒の配合量は、通常、口腔内速崩壊錠100重量%あたり、約55〜約90重量%、好ましくは約55〜約80重量%程度、より好ましくは約60〜約80重量%程度である。
(4)カルボキシメチルセルロースまたはコメデンプン
本発明の口腔内速崩壊錠に配合される「カルボキシメチルセルロース(カルメロース、CMC)」及び「コメデンプン」からなる群から選択される少なくとも一種の成分としては、カルボキシメチルセルロース、コメデンプンまたは両者の混合物であってもよい。本発明においては、デンプンの中でもコメデンプンがよい。コメデンプンに代えてトウモロコシデンプンや部分α化デンプンを用いても、硬度が十分ではない。好ましくは、優れた硬度が得られる点、薬物との反応性が低い点でカルボキシメチルセルロースがよい。
口腔内速崩壊錠100重量%あたりの当該成分の配合量としては、約5〜約43重量%、好ましくは約7〜約30重量%程度である。また、これらに代えて(またはこれに加えて)クロスポビドンを使用してもよい。
本発明の口腔内速崩壊錠
本発明の口腔内速崩壊錠には、特に支障のない限り、固形医薬製剤の製造に用いられる薬学的に許容される製剤化成分を配合してもよい。このような成分としては、配合しても不都合がなく、且つ、配合の必要性があるものならばいずれでもよく、例えば、滑沢剤、賦形剤、結合剤、崩壊剤等が挙げられる。
滑沢剤として、例えば、ステアリン酸やステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウムなどのステアリン酸金属塩、フマル酸ステアリルナトリウム、タルク、コロイドシリカ、ショ糖脂肪酸エステル、硬化油、ポリエチレングリコールなどがあげられる。この中でも、ステアリン酸またはその金属塩が好ましく、ステアリン酸マグネシウムがより好ましい。滑沢剤の配合量は、口腔内速崩壊錠100重量%あたり、通常約0.01〜約1重量%であり、好ましくは約0.05〜約0.7重量%である。
賦形剤の例としては、たとえば、乳糖、ショ糖、D−マンニトール、デンプン、結晶セルロース、エリスリトール、トレハロース、無水リン酸水素カルシウム、硫酸カルシウムなどが例示できる。また、結合剤としては、アラビアゴム、デンプン、ゼラチン、エチルセルロース、カルメロースナトリウム、デキストリン、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、プルラン、ポリビニルアルコールなどが挙げられる。
崩壊剤として、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、クロスカルメロースナトリウム、カルメロースカルシウム、クロスポビドン、カルボキシメチルスターチナトリウム、部分α化デンプンなどが用いられる。
また、必要に応じて、安定化剤(エデト酸ナトリウム、トコフェロール、L−アスコルビン酸、L−システイン、亜硫酸塩など)、流動化剤(軽質無水ケイ酸、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムなど)、界面活性剤(ラウリル硫酸ナトリウム、ポリソルベート、など)、防腐剤、着色剤(食用色素、三二酸化鉄、カルミンなど)、香料(ストロベリーを含む種々の果実香料並びにヨーグルト、ミント、メントールなど)、矯味剤等を加えてもよい。
矯味剤としては、ネオテーム、ソーマチン(タウマチン)、アスパルテーム、ステビア、サッカリンナトリウム、グルタミン酸ナトリウムなどが挙げられ、これらは単品で使用してもよいが、二種または数種の併用であってもよい。
本発明の口腔内速崩壊錠は、製剤分野において慣用の方法を用いて製造することができる。上記(1)〜(4)の各成分(および必要に応じて(5)の成分)、ならびに必要に応じて上記製剤化成分を含む組成物を公知手段で製剤化することによって得ることができる。例えば上述のような諸成分を均一に混合したのち、その混合物を打錠等の圧縮成型することによって錠剤とすることができる。または、上記成分を混合し、造粒を行って顆粒とし、これに滑沢剤を加えて打錠等の圧縮成型することによって錠剤とすることができる。あるいは、各製剤化成分を、混合機を用いて混合し、これを打錠してもよいし、製剤化成分の一部を混合して造粒したのち残りの成分を混合し、これを打錠してもよい。(5)の成分については、打錠前の組成物に含有させてもよいし、外部滑択法で製剤に含有させてもよい。
本発明においては、特に、上記成分を混合したのち、直接打錠しても、硬度、崩壊性に優れた製剤を得ることができる。言い換えれば、製造の際通常行われている打錠前の造粒工程を省略することができ、製造コストの面からも優れた口腔内速崩壊錠といえる。
本発明における「口腔内速崩壊錠」とは、製剤を服用するために水を摂取することなく、口腔内で主として唾液により40秒以内に崩壊する製剤を意味し、通常、40秒以内、好ましくは35秒以内で崩壊する。口腔内速崩壊錠においては、通常滑沢剤を含有するが、錠剤内部に滑沢剤を含有させてもよいし、錠剤表面に滑沢剤を局在させた形態のものであってもよい。
本発明の口腔内速崩壊錠は、速崩壊性とともに、十分な硬度を有し、摩損度も小さく、また該摩損度試験後の錠剤の欠け率も少ないものである。具体的には、好ましくは40N以上、より好ましくは50N以上の硬度を有する。また、摩損度としては、日本薬局方第14改正に記載の「錠剤の摩損度試験法」に従って行ったときに、0.5%以下、また該摩損度試験後の錠剤の欠け率は10%未満、好ましくは5%未満のものである。なお、日本薬局方第14改正においては、摩損度試験の回転終了後、明らかな錠剤のひび、割れおよび欠けを認めないことを確かめた後、全錠剤の質量を精密に測り、摩損度を求めることになっているが、本発明においては、ひび、割れおよび欠けのあった錠剤も含めて全錠剤で算出を行うものとした。
かくして得られた本発明の口腔内速崩壊錠は、口腔内速崩壊錠に関する情報を記載した記載物とともに包装され、流通する。記載物はパッケージ上であってもよいし、パッケージ内に指示書として含めてもよい。ここにおいて、「口腔内速崩壊錠に関する情報」としては、例えば、薬物が、(±)4−アミノ−5−クロロ−2−エトキシ−N−〔〔4−(4−フルオロベンジル)−2−モルホニル〕メチル〕ベンズアミド、その酸付加塩またはこれらの水和物の場合には、胃食道逆流症(GERD)の予防もしくは治療または消化管運動機能促進に使用することができる、又は使用すべきであるといった情報が挙げられる。
以下に、実施例等を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されない。
尚、実施例等中、エバスチンとは、4’−tert−ブチル−4−[4−(ジフェニルメトキシ)ピペリジノ]ブチロフェノンである。また、クエン酸モサプリド・2水和物とは、(±)4−アミノ−5−クロロ−2−エトキシ−N−[[4−(4−フルオロベンジル)−2−モルホリニル]メチル]ベンズアミド クエン酸塩・2水和物である。
メチルセルロースは、信越化学工業のメトローズSM−25を使用する。ステアリン酸マグネシウムは太平化学産業のものを使用する。
実質的にD−マンニトールからなる球形粒(以下、「マンニトール球形粒」ということがある。)は、特開平11−092403に記載の方法に従って製造されたものであって(フロイント産業株式会社製)、D−マンニトールを約99重量%以上含むものであって、その集合体のかさ密度が約0.72g/mlのものを使用する(平均粒子径200〜250μm程度)。
カルボキシメチルセルロースは、五徳薬品興業製のカルボキシメチルセルロースNS-300を用いる。
薬物含有粒子中のD−マンニトールは、ロケット社(ROQUETTE)のパーリトール160Cを用いる。
なお、比較例で用いた直打用マンニトールは、ロケット社(ROQUETTE)のパーリトール200SD(かさ密度0.45g/ml)である。
実施例1
Figure 2007197438
本発明の口腔内速崩壊錠を、上記処方に従って製造する。すなわち、エバスチン、メチルセルロース、マンニトール球形粒、カルボキシメチルセルロース及びステアリン酸マグネシウムの各成分を上記配合量の処方に従って混合し、単発打錠機(菊水製作所製、2B型)で打錠し、1錠重量240mg、直径8.5mmの錠剤を製造する。
実施例2および3
実施例1と同様にして、下記表2の処方に従って、口腔内速崩壊錠(240mg錠)を製造する。
Figure 2007197438
実施例4
カルボキシメチルセルロースに代えてコメデンプンを用いる以外は、実施例1と同様にして、下記表3の処方に従って、口腔内速崩壊錠(240mg錠)を製造する。
Figure 2007197438
実施例5
Figure 2007197438
(1)薬物含有粒子の製造
まず、薬物含有粒子を、上記処方に従って製造する。すなわち、薬物含有粒子を構成する各成分を、攪拌造粒機(パウレック製、FM−VG−05)で精製水750gを噴霧して造粒し、引き続き棚型乾燥機で乾燥する。得られる粒子を32メッシュ(目開き500μm)の篩で篩過し、薬物含有粒子を得る。
(2)口腔内速崩壊錠の製造
(1)で得られた薬物含有粒子50gとマンニトール球形粒、カルボキシメチルセルロース、及びステアリン酸マグネシウムの各成分を上記処方に従って混合し、打錠用組成物を得る。該組成物を用いて、単発打錠機(菊水製作所製、2B型)で打錠し、1錠重量240mg、直径8.5mmの錠剤を製造する。
なお、上記表中の最終製品中の濃度は、配合量から算出し、得られた値の小数点第2位を四捨五入したものである。
実施例6
カルボキシメチルセルロースに代えてコメデンプンを用いる以外は、実施例5と同様にして、下記表5の処方に従って、口腔内速崩壊錠(240mg錠)を製造する。
Figure 2007197438
比較例1
実施例1と同様にして下記表6記載の口腔内速崩壊錠(240mg錠)を製造する。なお、この錠剤は、成分(4)が配合されていない点において、本発明とは区別される。
Figure 2007197438
比較例2および3
実施例1と同様にして下記表7記載の口腔内速崩壊錠(240mg錠)を製造する。なお、この錠剤は、水溶性高分子(2)が配合されていない点において、本発明とは区別される。
Figure 2007197438
比較例4
実施例1と同様にして下記表8記載の口腔内速崩壊錠(240mg錠)を製造する。なお、この錠剤は、直打用マンニトールを用いている点において、本発明とは区別される。
Figure 2007197438
試験例1
各実施例及び各比較例で製造された口腔内速崩壊錠の特性を調べ、表9の結果を得た。なお、試験としては、硬度、口腔内崩壊時間、摩損度および摩損度試験後の錠剤の欠け率並びに服用感でおこなった。また、各実施例及び比較例で行った打錠圧および錠剤の厚みも記載した。
Figure 2007197438
実施例7および8
実施例1と同様にして、下記表10の処方に従って、口腔内速崩壊錠(1錠重量100mg、直径6.5mm)を製造する。
Figure 2007197438
本発明の口腔内速崩壊錠は、口腔内の崩壊性を維持したままで、服用感もよく、錠剤の製造から服用に至る間における取り扱いに支障をきたさないような十分な硬度(堅牢性)を有し、摩損度や欠けが少ない優れた錠剤を大量生産することができる。

Claims (21)

  1. 下記の成分を含む口腔内速崩壊錠:
    (1)薬物、
    (2)水溶性高分子、
    (3)D−マンニトールを含む球形粒であって、その集合体のかさ密度が約0.6g/ml以上である球形粒および
    (4)カルボキシメチルセルロース及びコメデンプンからなる群から選ばれる少なくとも1種の成分。
  2. 下記の成分を含む組成物を製剤化することによって得ることのできる口腔内速崩壊錠:
    (1)薬物、
    (2)水溶性高分子、
    (3)D−マンニトールを含む球形粒であって、その集合体のかさ密度が約0.6g/ml以上である球形粒および
    (4)カルボキシメチルセルロース及びコメデンプンからなる群から選ばれる少なくとも1種の成分。
  3. 球形粒(3)が95重量%以上の割合でD−マンニトールを含む請求項1または2記載の口腔内速崩壊錠。
  4. 球形粒(3)が実質的にD−マンニトールからなる請求項3記載の口腔内速崩壊錠。
  5. 水溶性高分子(2)が、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルスターチ、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、プルラン、ポビドン、ポリビニルアルコール及びカルボキシメチルセルロースナトリウムからなる群から選択される少なくとも1種である請求項1または2記載の口腔内速崩壊錠。
  6. 成分(4)が、カルボキシメチルセルロースである請求項1または2記載の口腔内速崩壊錠。
  7. 薬物(1)を約0.1〜約35重量%の割合で含有する請求項1または2記載の口腔内速崩壊錠。
  8. 水溶性高分子(2)を約1〜約30重量%の割合で含有する請求項1または2記載の口腔内速崩壊錠。
  9. 球形粒(3)を約55〜約90重量%の割合で含有する請求項1または2記載の口腔内速崩壊錠。
  10. 成分(4)を約5〜約43重量%の割合で含有する請求項1または2記載の口腔内速崩壊錠。
  11. 下記の成分を含む請求項1記載の口腔内速崩壊錠:
    (1)薬物を約0.5〜約20重量%、
    (2)水溶性高分子を約3〜約20重量%、
    (3)約95重量%以上の割合でD−マンニトールを含む球形粒であって、その集合体のかさ密度が約0.65g/ml以上である球形粒を約55〜約80重量%および
    (4)カルボキシメチルセルロース及びコメデンプンからなる群から選ばれる少なくとも1種の成分を約7〜約30重量%。
  12. 口腔内速崩壊錠100重量%あたり、下記成分が下記配合割合になるような組成物を製剤化することによって得ることのできる請求項2記載の口腔内速崩壊錠:
    (1)薬物が約0.5〜約20重量%、
    (2)水溶性高分子が約3〜約20重量%、
    (3)約95重量%以上の割合でD−マンニトールを含む球形粒であって、その集合体のかさ密度が約0.65g/ml以上である球形粒が約55〜約80重量%および
    (4)カルボキシメチルセルロース及びコメデンプンからなる群から選ばれる少なくとも1種の成分が約7〜約30重量%。
  13. 更に、
    (5)滑沢剤
    を含む請求項1または2記載の口腔内速崩壊錠。
  14. 滑沢剤(5)が、ステアリン酸、ステアリン酸金属塩、フマル酸ステアリルナトリウム、タルク、コロイドシリカ、ショ糖脂肪酸エステル、硬化油及びポリエチレングリコールからなる群から選択される少なくとも1種である請求項13記載の口腔内速崩壊錠。
  15. 滑沢剤(5)が、ステアリン酸またはその金属塩である請求項14記載の口腔内速崩壊錠。
  16. 滑沢剤(5)を約0.01〜約1重量%の割合で含有する請求項13記載の口腔内速崩壊錠。
  17. 下記の成分を含む請求項13記載の口腔内速崩壊錠:
    (1)薬物を約0.5〜約20重量%、
    (2)水溶性高分子を約3〜約20重量%、
    (3)約95重量%以上の割合でD−マンニトールを含む球形粒であって、その集合体のかさ密度が約0.65g/ml以上である球形粒を約55〜約80重量%、
    (4)カルボキシメチルセルロース及びコメデンプンからなる群から選ばれる少なくとも1種の成分を約7〜約30重量%および
    (5)滑沢剤を約0.05〜約0.7重量%。
  18. 口腔内速崩壊錠100重量%あたり、下記成分が下記配合割合になるような組成物を製剤化することによって得ることのできる請求項13記載の口腔内速崩壊錠:
    (1)薬物が約0.5〜約20重量%、
    (2)水溶性高分子が約3〜約20重量%、
    (3)約95重量%以上の割合でD−マンニトールを含む球形粒であって、その集合体のかさ密度が約0.65g/ml以上である球形粒が約55〜約80重量%、
    (4)カルボキシメチルセルロース及びコメデンプンからなる群から選ばれる少なくとも1種の成分が約7〜約30重量%および
    (5)滑沢剤が約0.05〜約0.7重量%。
  19. 次の特性を備えることを特徴とする請求項1〜18のいずれかに記載の口腔内速崩壊錠:
    (i)本錠を健常成人の舌のうえに置き、閉口のまま噛まない状態において40秒以内に崩壊し、
    (ii)硬度が約40N以上であり、
    (iii)日本薬局方第14改正に記載の「錠剤の摩損度試験法」において、全錠剤を用いての算出における摩損度が0.5%以下である。
  20. 請求項1に記載の口腔内速崩壊錠を製造するための組成物であって、(1)薬物、(2)水溶性高分子、(3)D−マンニトールを含む球形粒であって、その集合体のかさ密度が約0.6g/ml以上である球形粒および(4)カルボキシメチルセルロース及びコメデンプンからなる群から選ばれる少なくとも1種の成分を含有する組成物。
  21. (1)薬物、(2)水溶性高分子、(3)D−マンニトールを含む球形粒であって、その集合体のかさ密度が約0.6g/ml以上である球形粒および(4)カルボキシメチルセルロース及びコメデンプンからなる群から選ばれる少なくとも1種の成分を含有する混合物を圧縮成型することを特徴とする口腔内速崩壊錠の製造方法。
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