JP2007197242A - 重ウラン酸アンモニウム粒子の製造装置 - Google Patents

重ウラン酸アンモニウム粒子の製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】真球度の良好な重ウラン酸アンモニウム粒子を製造することができるとともに、省スペース化もできる重ウラン酸アンモニウム粒子の製造装置を提供すること。
【解決手段】回転手段により回転可能に形成され、かつ、内容物を排出する排出手段70を備えた製造槽10Aと、前記製造槽10A内に硝酸ウラニル含有原液を滴下する原液滴下手段40と、前記製造槽10A内にアンモニア水を供給するアンモニア水供給手段50と、前記製造槽10A内に洗浄液を供給する洗浄液供給手段60と、前記製造槽10Aの内容物を乾燥させる乾燥手段17とを備えて成ることを特徴とする重ウラン酸アンモニウム粒子の製造装置1。
【選択図】図1

Description

この発明は、重ウラン酸アンモニウム粒子の製造装置に関し、さらに詳しくは、高温ガス炉用燃料の燃料核の製造に有用な真球度の良好な重ウラン酸アンモニウム粒子を効率よく製造することができると共に、省スペース化もできる重ウラン酸アンモニウム粒子の製造装置に関する。
高温ガス炉は、熱容量が大きく、高温健全性に優れた黒鉛により形成されている。この高温ガス炉においては、冷却ガスとして、高温下でも化学反応を起こすことがなく、安全性の高いヘリウムガス等の気体が用いられているので、出口温度が高い場合でも冷却ガスを安全に取り出すことができる。したがって、炉心の温度が900℃程度まで上昇したとしても、高温に加熱された前記冷却ガスは、発電はもとより、水素製造装置、その他の化学プラント等、広範な分野において、安全な熱利用を可能としている。
また、この高温ガス炉に投入される高温ガス炉用燃料は、一般的に、燃料核とこの燃料核の周囲を被覆する被覆層とを備えて成る。燃料核は、例えば、二酸化ウランをセラミックス状に焼結して成る直径約350〜650μmの微粒子である。
前記被覆層は、主に4層構造をなし、燃料核表面側より、第一層、第二層、第三層及び第四層を有している。第一層は、密度約1g/cmの低密度熱分解炭素により形成され、ガス状の核***生成物(FP)のガス溜めとしての機能を有すると共に、燃料核のスウェリングを吸収するバッファとしての機能をも有している。第二層は、密度約1.8g/cmの高密度熱分解炭素により形成され、ガス状FPの保持機能を有している。第三層は、密度約3.2g/cmの炭化珪素(SiC)等により形成され、固体FPの保持機能を有し、被覆層の主要な強度部材である。また、第四層は、密度約1.8g/cmの高密度熱分解炭素により形成され、ガス状FPの保持機能を有すると共に、第三層の保護層としての機能をも有している。これら被覆層を形成する被覆粒子の直径は、通常は、約500〜1000μmである。
前記4層の被覆層により被覆された燃料核(被覆燃料粒子)は、黒鉛マトリックス中に分散され、一定形状の燃料コンパクトの形態に成型加工され、さらにこの燃料コンパクトは、黒鉛により形成された筒に一定数量収容され、上下に栓をして、燃料棒の形態とされる。最終的には、この燃料棒は、六角柱型黒鉛ブロックが有する複数の挿入口に入れられ、この六角柱型黒鉛ブロックを多数個、ハニカム状に配列し、複数段重ねることによって炉心が形成される。
このような高温ガス炉用燃料は、一般的に、以下のような工程を経ることによって製造することができる。まず、酸化ウラン粉末を硝酸に溶解して硝酸ウラニル溶液を調製する。次いで、この硝酸ウラニル溶液に増粘剤を加えて攪拌混合し、重ウラン酸アンモニウム粒子を製造するための硝酸ウラニル含有原液(以下、単に「原液」という。)を調製する。増粘剤は、後記のアンモニア水溶液中に滴下される原液の粘度を増大させ、原液の液滴が、落下中に自身の表面張力により真球状になるように添加される物質である。前記増粘剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、アルカリ条件下で凝固する性質を有する樹脂、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコール、メトローズ等を挙げることができる。
このようにして調製された原液は、所定の温度に冷却され、粘度が調整された後、原液滴下器が有する細径の原液滴下ノズルから、このノズルを振動させることによって沈殿槽内のアンモニア水溶液中に滴下される。アンモニア水溶液中に滴下される液滴には、アンモニア水溶液表面に達するまでの空間において、アンモニアガスが吹きかけられる。このアンモニアガスによって液滴表面がゲル化して被膜が形成されるので、ゲル被膜が形成された液滴粒子は、アンモニア水溶液表面に落下する際の衝撃による変形が防止される。この沈殿槽内において、原液に含まれた硝酸ウラニルとアンモニアとが反応して重ウラン酸アンモニウム粒子が形成される。形成された重ウラン酸アンモニウム粒子は、後に詳述するように、前記沈殿槽とは別に設けられた精製装置に移送されて、熟成処理、洗浄処理及び乾燥処理がこの順で施される。
乾燥処理された重ウラン酸アンモニウム粒子は、大気中で焙焼され、三酸化ウラン粒子となる。さらに、この三酸化ウラン粒子は、還元及び焼結されることにより、高密度のセラミック状の二酸化ウラン粒子となる。このようにして形成された二酸化ウラン粒子は分級され、所定の粒子径を有する燃料核微粒子として取得される。
このようにして得られた燃料核微粒子は、流動床に装荷され、被覆用ガスを熱分解することによって被覆が施される。例えば、前記第一層は、約1400℃でアセチレンを熱分解することによって形成することができ、前記第二層及び第四層は、約1400℃でプロピレンを熱分解することによって形成することができる。また、例えば、前記第三層は、約1600℃でメチルトリクロロシランを熱分解することによって形成することができる。このようにして形成された被覆燃料粒子は分級され、所定の粒子径を有する燃料核微粒子として取得される。
所定の粒子径を有する被覆燃料粒子は、その表面に、黒鉛粉末及び粘結剤等から成る黒鉛マトリックス材が塗布され、オーバーコート粒子が形成される。このようにして形成されたオーバーコート粒子は分級され、所定の粒子径を有するオーバーコート粒子として取得される。
通常の燃料コンパクトは、所定の粒子径を有するオーバーコート粒子を中空円筒状又は中密円筒状にプレス成型又はモールド成型した後、焼成して製造することができる。(非特許文献1及び2参照)。
「原子炉材料ハンドブック」p221−p247,昭和52年10月31日発行、日刊工業新聞社発行 「原子力ハンドブック」p161−p169,平成7年12月20日発行、株式会社オーム社
従来の重ウラン酸アンモニウム粒子の製造装置によると、まず、溶解槽中で、酸化ウラン粉末を硝酸に溶解して硝酸ウラニル溶液が調製される。調製した硝酸ウラニル溶液をポンプを介して硝酸ウラニル溶液移送配管により原液調製槽に移送し、この硝酸ウラニル溶液を収容している原液調製槽に増粘剤含有溶液を供給し、硝酸ウラニル溶液と増粘剤溶液を十分に混合することにより硝酸ウラニル含有の原液を調製する。
次いで、前記原液を移送する原液移送管により原液を滴下器に移送し、滴下ノズルから前記原液を沈殿槽に装入されたアンモニア水溶液に滴下させ、滴下された液滴状である原液中の硝酸ウラニルとアンモニア水溶液中のアンモニアとを反応させて、アンモニア水溶液中で重ウラン酸アンモニウムの粗粒子を形成させる。このとき、形成された重ウラン酸アンモニウム粒子が沈殿槽の下層に堆積して変形することを防止するため、重ウラン酸アンモニウム粒子がアンモニア水溶液内で上昇流動可能になるように、循環経路等の流動手段によって沈殿槽の下部からアンモニア水溶液を噴出させる。
このようにして形成された重ウラン酸アンモニウム粒子は沈殿槽から熟成槽に移送される。重ウラン酸アンモニウム粒子を移送するには、通常、沈殿槽内のアンモニア水溶液と共に重ウラン酸アンモニウム粒子を自重によって熟成槽に落下させる方法が採られる。
このようにして移送された重ウラン酸アンモニウム粒子は熟成槽で更に熟成される。熟成は、沈殿槽から移送されてきたアンモニア水溶液と重ウラン酸アンモニウム粒子とを熟成槽内で更に攪拌することからなる。これによって熟成槽内で前記粒子の芯まで重ウラン酸アンモニウムが形成される。熟成槽で熟成された重ウラン酸アンモニウム粒子は、熟成槽から洗浄槽に移送される。
重ウラン酸アンモニウム粒子を収容する洗浄槽では、洗浄剤例えば水が洗浄槽内に供給される。洗浄剤中で重ウラン酸アンモニウム粒子が流動状態になり重ウラン酸アンモニウム粒子に含まれる不純物が重ウラン酸アンモニウム粒子から除去される。洗浄槽から重ウラン酸アンモニウム粒子が乾燥槽に移送される。乾燥槽では、内部を加熱することにより、重ウラン酸アンモニウム粒子の乾燥が行われる。
このようにして製造された重ウラン酸アンモニウム粒子は、上述したように、アンモニア水溶液中で重ウラン酸アンモニウム粒子を形成させる際に、形成された重ウラン酸アンモニウム粒子をアンモニア水溶液内で上昇流動させているから、真球度が良好な重ウラン酸アンモニウム粒子を形成させることができる。
ところが、アンモニア水溶液中で形成された真球度が良好な重ウラン酸アンモニウム粒子を熟成処理、洗浄処理及び乾燥処理すると、その真球度が悪化することがあるという問題があった。
さらに、前述したように、従来の重ウラン酸アンモニウム粒子の製造装置では、沈殿槽、熟成槽、洗浄槽及び乾燥槽がそれぞれ別体として配置されているため、スペースの有効利用が困難であるという問題もあった。
この発明は、このような従来の問題を解消し、高温ガス炉用燃料の燃料核の製造に有用な真球度の良好な重ウラン酸アンモニウム粒子を製造することができると共に、省スペース化もできる重ウラン酸アンモニウム粒子の製造装置を提供することを目的とする。この発明はまた、生産性よく重ウラン酸アンモニウム粒子を製造することのできる重ウラン酸アンモニウム粒子の製造装置を提供することを目的とする。
本発明者は、重ウラン酸アンモニウム粒子の真球度が悪化する原因が、真球度が良好な重ウラン酸アンモニウム粒子を、槽から槽へ移送する場合に、特に前記沈殿槽から前記乾燥槽に移送する場合に、自重によって落下させたときに生じる機械的衝撃にあることを見出し、この発明を完成させた。
前記課題を解決するための手段として、
請求項1は、回転手段により回転可能に形成され、かつ、内容物を排出する排出手段を備えた製造槽と、前記製造槽内に硝酸ウラニル含有原液を滴下する原液滴下手段と、前記製造槽内にアンモニア水を供給するアンモニア水供給手段と、前記製造槽内に洗浄液を供給する洗浄液供給手段と、前記製造槽の内容物を乾燥させる乾燥手段とを備えて成ることを特徴とする重ウラン酸アンモニウム粒子の製造装置であり、
請求項2は、前記製造槽は、その内容物を流動させる流動手段を備えて成ることを特徴とする請求項1に記載の重ウラン酸アンモニウム粒子の製造装置であり、
請求項3は、前記回転手段が、前記製造槽を水平軸線を中心にして縦方向面内で回転させる手段であることを特徴とする請求項1又は2に記載の重ウラン酸アンモニウム粒子の製造装置であり、
請求項4は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の重ウラン酸アンモニウム粒子の製造装置が複数基配置され、前記1基の製造装置が重ウラン酸アンモニウム粒子の形成工程、熟成工程、洗浄工程及び乾燥工程のいずれか一つの工程を行っているときに、他の製造装置が残る工程を行っていることを特徴とする重ウラン酸アンモニウム粒子の連続製造装置である。
この発明においては、重ウラン酸アンモニウム粒子を製造するために必要な工程である硝酸ウラニル粒子を重ウラン酸アンモニウム粒子に変化させる重ウラン酸アンモニウム粒子の形成工程、形成された重ウラン酸アンモニウム粒子を更に熟成させる熟成工程、熟成後の重ウラン酸アンモニウム粒子を洗浄する洗浄工程及び洗浄された重ウラン酸アンモニウム粒子を乾燥させる乾燥工程が単一の製造槽で実行される。したがって、従来におけるように、アンモニア水溶液中で形成された真球度の良好な重ウラン酸アンモニウム粒子を、槽から槽へ移送する必要、特に前記沈殿槽から前記熟成槽に移送する必要がないから、移送時に生じる機械的衝撃によって重ウラン酸アンモニウム粒子の真球度が悪化することがなく、真球度の良好な重ウラン酸アンモニウム粒子を製造することのできる重ウラン酸アンモニウム粒子の製造装置を提供することができる。
また、この発明においては、重ウラン酸アンモニウム粒子の形成工程、熟成工程、洗浄工程及び乾燥工程が単一の製造槽で実行されるので、省スペース化を図ることができると共に、生産性の高い重ウラン酸アンモニウム粒子の製造装置を提供することができる。
この発明においては、重ウラン酸アンモニウム粒子の形成、熟成、洗浄及び乾燥を行う単一の製造装置を複数基備えることにより、たとえば、第1の製造装置にて重ウラン酸アンモニウム粒子の形成工程を行い、第1の製造装置で重ウラン酸アンモニウム粒子の形成工程を実行中に、第2の製造装置で熟成工程、第3の製造装置で洗浄工程、及び第4の製造装置で乾燥工程をそれぞれ行い、第1の製造装置での重ウラン酸アンモニウム粒子の形成工程を終了して熟成工程を開始すると、それと同時に又は時期を異ならせて第2の製造装置で洗浄工程、第3の製造装置で乾燥工程及び第4の製造装置で重ウラン酸アンモニウム粒子の形成工程をそれぞれ実行し、第1の製造装置での熟成工程を終了して洗浄工程を開始すると、それと同時に又は時期を異ならせて第2の製造装置で乾燥工程、第3の製造装置で重ウラン酸アンモニウム粒子の形成工程及び第4の製造装置で熟成工程をそれぞれ実行し、第1の製造装置での洗浄工程を終了して乾燥工程を開始すると、それと同時に又は時期を異ならせて第2の製造装置で重ウラン酸アンモニウム粒子の形成工程、第3の製造装置で熟成工程及び第4の製造装置で洗浄工程をそれぞれ実行し、以後同様にしてたとえば4基の単一製造装置でそれぞれの工程を実行することにより、回分操作に適した製造装置でありながら重ウラン酸アンモニウム粒子の実質的な連続生産ができる。つまり、この発明によると、連続生産可能で生産効率の高い重ウラン酸アンモニウム粒子の連続製造装置を提供することができる。
図1に示されるように、この発明の一例としての重ウラン酸アンモニウム粒子の製造装置(以下、単に、「製造装置」と称することがある。)1は、製造槽10Aと、回転手段20と、原液滴下手段40と、アンモニア水供給手段50と、洗浄水供給手段60と、乾燥手段17とを備えている。
製造槽10Aは、図1及び図2に示されるように、内部空間を有し、原液の液滴を前記内部空間に受け入れることのできる開口部11と、重ウラン酸アンモニウム粒子の形成工程において、前記内部空間に装入されたアンモニア水溶液の液量を一定に保つための液面調整手段13とを備えている。
製造槽10Aの形状は特に限定されないが、図1〜図3、特に図2に示されるように、菱形立方八面体(斜方立方八面体)であるのがよい。製造槽10Aが菱形立方八面体であれば、重ウラン酸アンモニウム粒子の形成工程において、滴下された粒子の堆積によって、下積みの粒子が変形することを防止して、真球度の良好な重ウラン酸アンモニウム粒子を形成することができると共に、重ウラン酸アンモニウム粒子の流動によって、各粒子にアンモニア水を十分に接触させて、粒子の内部まで重ウラン酸アンモニウムの形成を進行させることができる。さらに、製造槽10Aをこのような形状にすれば、重ウラン酸アンモニウム粒子の形成工程、熟成工程、洗浄工程及び乾燥工程の何れにも使用することができる。
製造槽10Aを形成する材質は、金属材料を用いて作製することができる。この金属材料としては、機械的強度及び防錆性等に優れたステンレスがよい。
前記開口部11は、図1及び図2に示されるように、前記製造槽10Aの一つの面に設けられている。前記開口部11には、ゲート弁等の弁体12が接続されて、この弁体12の開閉により、製造槽10Aの内部空間に前記原液の液滴を受け入れることができるように構成されている。この場合には、前記内部空間に装入されたアンモニア水溶液の液面と後述する原液滴下手段40との距離を考慮して、前記弁体12の大きさ等が決定される。なお、開口部11は、弁体12が設けられず、開口部11に蓋が直接装着されるように構成されてもよい。
図2において破線で図に示されるように、前記弁体12には、その上部に、前記開口部11の大きさとほぼ同じ大きさを有するフィルタ部を備えたフィルタ47と、前記フィルタ47上に弁装置39とが装着されるように成っている。前記フィルタ部はそのメッシュが重ウラン酸アンモニウム粒子の通過を阻止できるように選択される。前記弁装置39の先端には、後述する液移送手段33の管継手手段36と接続可能な管継手手段(図示しない。)を備えている。この継手手段は、後述する液供給手段32の管継手手段36と同様に構成されている。
液面調整手段13は、図1及び図2に示されるように、製造槽10Aにおける前記側面15の外壁から内部空間まで貫通する例えば管と、前記管の途中に設けられた開閉弁とからなる。液面調整手段13を構成する管の開口部13Aには、図2に示されるように、フィルタ37が設けられている。フィルタ37はそのメッシュが重ウラン酸アンモニウム粒子の通過を阻止できるように選択される。液面調整手段13が設けられる位置は、液面調整手段13によって調整されるアンモニア水溶液の液面と後述する原液滴下手段40との距離を考慮して決定される。
図1に示されるように、前記製造槽10Aには、さらに、流動手段30が設けられている。この流動手段30は、製造槽10Aの内部空間に装入された液を、一度製造槽10Aから取り出し再度製造槽10Aに供給することによって、液を循環させる手段であり、製造槽10Aに形成された二つの開口部34A及び38(図2参照)と、これらの開口部34A及び38の間を連結する液移送手段33とを備えてなる。図1〜図3に示される製造装置1において、前記流動手段30は、具体的には、製造槽10Aに供給された液を取り出す液取り出し手段31と、取り出された前記液を製造槽10Aに再度供給する液供給手段32と、前記液取り出し手段31と前記液供給手段32とを接続する液移送手段33例えば配管とを備えてなる。
液取り出し手段31は、図1及び図2に示されるように、製造槽10Aに形成された開口部34Aに接続され、支持部材21B及び前記支持体22Bを貫通して外部まで引出された取り出し管34と、その途中に設けられた開閉弁34Bと、前記取り出し管34の先端に設けられた管継手手段36とを備えてなる。製造装置1において、前記取り出し管34は、例えばシール構造を持つ摺動軸受け等のように、前記支持部材21A及び21Bが回転しても、それ自体回転しないように形成されてもよく、又は、前記支持部材21A及び21Bの回転と共に回転するように形成されていてもよい。図2に示されるように、前記開口部34Aにはフィルタ37が設けられている。フィルタ37はそのメッシュが重ウラン酸アンモニウム粒子の通過を阻止できるように選択される。
液供給手段32は、図1及び図2に示されるように、製造槽10Aにおいて、前記開口部11が設けられた前記一つの面に対向する底面に設けられた開口部38と、前記開口部38に接続された弁装置39例えば底栓弁と、前記弁装置39の先端に設けられた管継手手段36とを備えてなる。
液移送手段33は、液取り出し手段31と液供給手段32とを接続する移送路例えば管であり、その両端部それぞれには、液取り出し手段31及び液供給手段32の管継手手段36と接続可能な管継手手段36が設けられる。また、液移送手段33の途中にはポンプ33Aが介装され、液移送手段33の液取り出し手段31側及び液供給手段32側にはそれぞれ弁装置35A例えば切替弁及び弁装置35B例えば切替弁が介装されている。このポンプ33Aの始動並びに弁装置35A及び35Bの開閉により製造槽10Aに装入された液が製造槽10A及び流動手段30の間を循環するようになっている。
前記管継手手段36は、前記取り出し管34が例えば前記摺動軸受け等で形成されている場合には、通常の管継手手段であれば特に制限なく使用することができ、一方、前記取り出し管34が回転するように形成されている場合には、前記取り出し管34の回転と共に回転し、かつ、その回転によって前記液移送手段33である移送路がねじれない管継手手段であれば特に制限なく使用することができる。前記製造槽10Aは回転するため、この管継手手段36は、着脱可能な手段であるのがよい。これらの管継手手段としては、例えば、フランジ継手、ネジ継手、クイックコネクタ等が用いられる。前記管継手手段36は、容易に着脱可能である点でクイックコネクタが特によい。
排出手段70は、製造槽10Aの内部空間内の内容物例えば液を製造槽10Aの外部に排出する手段であり、前記製造槽10Aに接続可能に設けられている。排出手段70は、図1に示されるように、前記内容物を製造槽10Aの外部に排出する移送路71と、排出された内容物を貯蔵するタンク72、73及び74とを備えている。この移送路71は流動手段30と一部共通しており、前記フィルタ47に装着された弁装置39と、流動手段30における前記管継手手段36から弁装置35Bまでの液移送手段33と、弁装置35Bからタンク72、73及び74までの移送路71とからなる。前記フィルタ47に装着された弁装置39及び弁装置35Bの開閉動作により、製造槽10A内部空間内に存在する内容物が製造槽10Aの外部に排出されるようになっている。
移送路71の途中には、弁装置75及び76例えば切替弁が介装され、排出される内容物例えば液に応じてそれぞれ分別され、各タンクに内容物の種類ごとに貯蔵されるようになっている。排出される内容物を分別する必要がない場合には、タンク73、74及び弁装置75、76は設けなくてもよい。
なお、移送路71は、図1に示される経路に限定されることはなく、要するに、製造槽10Aの内部空間内の内容物を製造槽10Aの外部に排出することができる移送路であればよい。
このように、開口部11と液面調整手段13と流動手段30と排出手段70とを備えた前記製造槽10Aは、回転手段20により回転可能に形成されている。この回転手段20は、図1に示されるように、製造槽10Aの両側面15及び16(図2参照)それぞれに製造槽10Aを回転可能に支持する支持部材21A及び21Bを備え、これらの支持部材21A及び21Bそれぞれは、それらの中心軸が略水平になるように支持体22A及び22Bに支持されている。また、何れかの支持体22A又は22Bの内部又は外部に、支持部材21A及び21Bの中心軸の周りに製造槽10Aを回転させる駆動力を発生する駆動手段例えばモータ(図示しない。)と、駆動手段によって発生した駆動力を製造槽10Aに伝達する駆動力伝達手段例えばギア、ワイヤ等(図示しない。)とが設けられている。なお、前記駆動手段は図示しない制御手段により制御される。このように構成された回転手段20によって、前記製造槽10Aは、水平軸線を中心にして縦方向面内で回転するようになっている(図1及び図3参照)。
製造槽10Aは、上記したように、支持部材21A及び21B並びにこれらを略水平に支持する支持体22A及び22Bにより回転可能に支持されているが、製造装置1においては、前記開口部38に接続された前記弁装置39が垂下する状態になるように製造槽10Aを配置した場合に、前記開口部11及び弁体12の直上であって、製造槽10Aに装入されたアンモニア水溶液の液面から所定の距離だけ離れた位置に、原液滴下手段40が配置されている。ここで、所定の距離は、通常、50〜300mm程度であるのがよい。その距離が300mmを超える場合には、表面に重ウラン酸アンモニウムの皮膜が形成された液滴がアンモニア水溶液に落下したときに、その衝撃で皮膜が破壊され、液滴が変形することがある。
原液滴下手段40は、図1〜図3に示されるように、液滴滴下装置42とアンモニア雰囲気形成手段43とを備えている。滴下ノズル41は、その下端開口部が開口部11及び弁体12に向かうように、液滴滴下装置42に備え付けられている。アンモニア雰囲気形成手段43は、図2に示されるように、滴下ノズル41から開口部11及び弁体12に向けて原液の液滴を滴下するときに、前記液滴の落下経路を取り巻く雰囲気をアンモニア雰囲気にするように形成されている。図2に示される例にあっては、アンモニア雰囲気形成手段43は、滴下ノズル41から開口部11及び弁体12に向けて前記原液の液滴が落下する経路を囲繞し、原液滴下手段40の滴下ノズル41が存在する下面から製造槽10Aの上面までの一定空間を外部から遮断するように配置され、伸縮自在に形成された隔絶部材44と、滴下ノズル41から液滴を滴下するときには原液滴下手段40の滴下ノズル41が存在する下面から製造槽10Aの上面までこの隔絶部材44を伸張させ、滴下ノズル41から液滴を滴下させずに製造槽10Aを支持部材21A及び21Bを軸にして回転させるときには、図3に示されるように、その製造槽10Aの回転に支障を生じないようにその隔絶部材44を退避させるように前記隔絶部材44を伸張又は縮小させる駆動源(図示せず。)と、滴下ノズル41から液滴を滴下するときに、前記隔絶部材44で形成されるところの、液滴落下経路を囲繞する隔絶空間内にアンモニアガスを導入するアンモニアガス導入手段(図示せず。)と、前記隔絶部材44で囲繞された隔絶空間内に存在する余分のアンモニアガスを排出するアンモニアガス排出手段(図示せず。)とを備えている。
前記アンモニア水溶液供給手段50は、図1に示されるように、所定のアンモニア濃度に調製されたアンモニア水溶液を供給するアンモニア水溶液供給源51と、このアンモニア水溶液供給源51内に貯留されているアンモニア水溶液を製造槽10Aの内部空間内に供給する移送路52とを備えている。この移送路52は、前記流動手段30と一部共通しており、アンモニア水溶液供給源51から移送路52の途中に介装された弁装置53例えば切替弁までの移送路52と、弁装置53から弁装置35Aを介する流動手段30における液取り出し手段31の開口部34Aまでの経路と、弁装置53から弁装置35A及び35Bを介する流動手段30における前記管継手手段36までの液移送手段33とからなる。弁装置53、35A及び35Bの開閉動作により、アンモニア水溶液供給源51内のアンモニア水溶液が流動手段30を介して前記製造槽10Aの内部空間に供給され、又はその供給が停止されるようになっている。なお、移送路52は、図1に示される経路に限定されることはなく、要するに、アンモニア水溶液供給源51内のアンモニア水溶液を製造槽10Aの内部空間に供給することができる移送路であればよい。
アンモニア水溶液供給源51は、所定の濃度を有するアンモニア水溶液を提供することができる限り様々の構成を採用することができ、例えば純水を貯留したタンク内にアンモニアガスをバブリングすることによりアンモニア水溶液を調製することのできるアンモニア水溶液貯留槽等を挙げることができる。
洗浄液供給手段60は、水特に純水を製造槽10Aの内部空間内に供給するための水供給手段と、アルコールを製造槽10Aの内部空間内に供給するためのアルコール供給手段とを備えている。
水供給手段は、水を製造槽10Aの内部空間内に供給する水供給源61と、水供給源61に貯留されている純水を製造槽10Aの内部空間内に供給する移送路62とを備えている。移送路62は前記弁装置53に接続され、その途中には弁装置65例えば切替弁が介装されている。したがって、この移送路62は、前記移送路52と同様に、流動手段30と一部共通しており、水供給源61から弁装置53までの移送路62と、弁装置53から弁装置35Aを介する流動手段30における液取り出し手段31の開口部34Aまでの経路と、弁装置53から弁装置35A及び35Bを介する流動手段30における前記管継手手段36までの液移送手段33とからなる。弁装置65、53、35A及び35Bの開閉動作により、水供給源61内の水が流動手段30を介して製造槽10Aの内部空間に供給され、又はその供給が停止されるようになっている。製造槽10Aの内部空間内に水を供給する場合には、弁装置35A及び35Bの開閉動作により、弁装置53から流動手段30における管継手手段36までの液移送手段33を介して行われるのがよい。なお、移送路62は、図1に示される経路に限定されることはなく、要するに、水供給源61内の水を製造槽10Aの内部空間に供給することができる移送路であればよい。
アルコール供給手段は、アルコールを前記製造槽10Aの内部空間内に供給するアルコール供給源63と、アルコール供給源63に貯留されているアルコールを製造槽10Aの内部空間内に供給する移送路64とを備えている。移送路64は前記弁装置65に接続され、前記移送路62と一部共通している。したがって、この移送路64は、前記移送路62と同様に、流動手段30とも一部共通しており、アルコール供給源63から前記弁装置65までの移送路64と、弁装置65から前記弁装置53までの移送路62と、弁装置53から弁装置35Aを介する流動手段30における液取り出し手段31の開口部34Aまでの経路と、弁装置53から弁装置35A及び35Bを介する流動手段30における前記管継手手段36までの液移送手段33とからなる。これらの弁装置65、53、35A及び35Bの開閉動作により、アルコール供給源63内のアルコールが流動手段30を介して製造槽10Aの内部空間に供給され、又はその供給が停止されるようになっている。製造槽10Aの内部空間内にアルコールを供給する場合には、弁装置35A及び35Bの開閉動作により、弁装置53から流動手段30における管継手手段36までの液移送手段33を介して行われるのがよい。なお、移送路64は、図1に示される経路に限定されることはなく、要するに、アルコール供給源63内のアルコールを製造槽10Aの内部空間に供給することができる移送路であればよい。
前記アルコールとしては、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等を挙げることができる。
図1に示された製造装置1では、前記弁装置65の開閉動作により、洗浄液として、水とアルコールとの混合液を用いることもできる。このときの水とアルコールとの混合割合は特に制限されない。
製造槽10A内における洗浄液の温度は、通常、40℃から洗浄液の沸点までの温度範囲がよい。
乾燥手段17は、製造槽10Aの内部空間内に存在する重ウラン酸アンモニウム粒子を乾燥することができる限り種々の構成を採用することができる。図1及び図2に示される乾燥手段17は、製造槽10Aを外側の槽とその槽内に形成された内側の槽とからなる二重構造とし、内側の槽内に収容された内容物例えば重ウラン酸アンモニウム粒子及びアンモニウム水溶液を、外側の槽と内側の槽との間隙空間に所定温度の熱媒体例えば水蒸気を供給することによって、内側の槽内を所定温度に加熱する加熱手段を有している。このような加熱手段によって乾燥手段17が構成されている場合には、重ウラン酸アンモニウム粒子の熟成工程におけるアンモニア水溶液の加熱にも利用することができる。
このように構成された製造装置1の作用について以下に説明する。なお、初期状態として、前記製造槽10Aの内部空間内は空であり、液面調整手段13の開閉弁は閉鎖状態にされている。
図1及び図2に示されるように、支持部材21A及び21Bを回転させて、前記前記弁装置39が垂下する状態にして、製造槽10Aに接続された弁体12が原液滴下手段40に対向するように、製造槽10Aが位置付けられる。このとき、前記弁体12から前記フィルタ47及び前記弁装置39が取り外されている。次いで、アンモニア水溶液供給手段50により、すなわちアンモニア水溶液供給源51内に貯留されているンモニア水溶液を移送路52及び液移送手段33を介して製造槽10Aに移送することにより、製造槽10Aの内部空間内に所定量のアンモニア水溶液が装填される。なお、この製造槽10Aの内部に収容されたアンモニア水溶液の温度は常温でよい。
図2に示されるように、弁体12の上方に配置されている原液滴下手段40におけるアンモニア雰囲気形成手段43が起動され、弁体12と滴下ノズル41とを含む空間が隔絶部材44により囲繞される。アンモニアガス導入手段から隔絶部材44で囲繞された空間内にアンモニアガスが供給され、アンモニアガス排出手段により隔絶部材44で囲繞された空間内のアンモニアガスが排気されることにより、隔絶部材44で囲繞された空間内がアンモニアガス雰囲気にされる。
一方、流動手段30におけるポンプ33A(図1参照)が起動され、液取り出し手段31の開閉弁34Bが開けられると共に、液移送手段33の弁装置35A及び35Bが切替えられ、さらに、液供給手段32の弁装置39が開けられ、製造槽10Aに装填されたアンモニア水溶液を製造槽10A及び液移送手段33の間を循環させる。
このようにして、弁体12と滴下ノズル41とを含む空間がアンモニアガス雰囲気にされ、製造槽10Aに装填されたアンモニア水溶液が循環している状態を維持しつつ、図2に示されるように、滴下ノズル41から弁体12に向けて原液を滴下し、前記原液の液滴80が弁体12に向けて落下される。落下する液滴80においては、雰囲気ガスであるアンモニアガスと接触して液滴80の表面に存在する硝酸ウラニルとアンモニアとが反応して液滴80の表面に重ウラン酸アンモニウムの皮膜が形成される。
この重ウラン酸アンモニウムの皮膜が形成された液滴80が製造槽10A内のアンモニア水溶液に落下される。アンモニア水溶液中に没した液滴は、製造槽10A及び流動手段30の間を循環するアンモニア水溶液、特に製造槽10Aの底面から再度供給されたアンモニア水溶液によって、図2の矢印で示されるように、製造槽10A内でアンモニア水溶液中を流動しつつ、液滴中の硝酸ウラニルとアンモニア水溶液中のアンモニアとが反応して液滴の表面から内部に向けて重ウラン酸アンモニウムの形成が進行する。
このように、アンモニア雰囲気形成手段43によって、滴下ノズル41から滴下される前記原液の液滴が製造槽10A内のアンモニア水溶液に到達するまでの間に、液滴表面における硝酸ウラニルが重ウラン酸アンモニウムに変化して液滴の表面に重ウラン酸アンモニウムの皮膜が形成されると、この皮膜により液滴がアンモニウム水溶液の液面に衝突しても容易に液滴が変形又は破壊されなくなる。したがって、真球度が良好な重ウラン酸アンモニウム粒子が形成される。
また、アンモニア水溶液中に没した液滴80が製造槽10A内でアンモニア水溶液中を流動していると、アンモニア水溶液中に落下してきた液滴80の上に別の液滴が積み重なることによって液滴が堆積することがなく、アンモニア水溶液中で多数の液滴80が流動した状態で存在することになる。その結果、堆積による液滴80の変形が生じることがないから、真球度が良好な重ウラン酸アンモニウム粒子が形成される。
なお、前記原液の滴下中は、液面調整手段13の開閉弁を開け、液滴80の滴下量に相当するアンモニア水溶液を製造槽10Aの外部に排出する。
所定量の原液が滴下されたら、つまり重ウラン酸アンモニウム粒子の形成工程が終了したら、弁体12及び液面調整手段13が閉鎖状態にされ、原液滴下手段40の隔絶部材44が退避される。さらに、液取り出し手段31の開閉弁34B及び液供給手段32の弁装置39が閉鎖状態にされ、流動手段30におけるポンプ33Aが停止される。前記したように、前記管継手手段36の構成に応じて液移送手段33が製造槽10Aから切り離される。
その後、図3に示されるように、支持部材21A及び21Bの中心軸の周りに縦方向面内で製造槽10Aが回転されると共に、乾燥手段17の加熱手段が起動され、製造槽10Aに装填されたアンモニア水溶液が50〜100℃に加熱される。これによって、50〜100℃に加熱されたアンモニア水溶液中に存在する重ウラン酸アンモニウム粒子がアンモニア水溶液中で流動しつつ、その粒子の芯まで硝酸ウラニルが重ウラン酸アンモニウムに変化する。製造槽10Aの回転は所定時間継続して行われる。加熱時間は通常、短くても30分である。このように、重ウラン酸アンモニウム粒子がアンモニア水溶液中を流動している状態を維持して、アンモニア水溶液を加熱し重ウラン酸アンモニウム粒子を熟成すると、真球度が良好な重ウラン酸アンモニウム粒子が形成される。
さらに、このように、アンモニア水溶液中で形成された重ウラン酸アンモニウム粒子が製造槽10Aから移送されることなく、引き続き熟成工程が行われるから、アンモニア水溶液中で形成された重ウラン酸アンモニウム粒子の良好な真球度を悪化させることがなく、真球度がより良好な重ウラン酸アンモニウム粒子が形成される。
熟成工程が終了すると、製造槽10Aの回転及び乾燥手段17の加熱手段が停止され、製造槽10Aの前記弁体12が下方となるように製造槽10Aが配置される。次いで、前記弁体12に、前記フィルタ47及び前記弁装置39が取り付けられ、さらに、前記弁装置39の先端部に設けられた管継手手段(図示しない。)に、前記液移送手段33の前記管継手手段36が接続されて、流動手段30が製造槽10Aに接続される。液移送手段33及び排出手段70の弁装置35B及び75が切替えられ、前記フィルタ47に接続された弁装置39が開けられて、製造槽10Aに装填されたアンモニア水溶液が排出手段70のタンク72に排出される。このとき、フィルタ部47により重ウラン酸アンモニウム粒子がタンク72に排出されることはない。
アンモニア水溶液の排出が終了すると、液移送手段33の弁装置35A、35B、アンモニア水溶液供給手段50の弁装置53、及び、洗浄液供給手段60の弁装置65がそれぞれ切替えられ、水供給源61から移送路62、液移送手段33及び弁体12を通じて製造槽10Aに純水が供給される。製造槽10Aに所定量の純水が供給されたら、前記フィルタ47に接続された弁装置39が閉鎖状態にされ、前記管継手手段の構成に応じて液移送手段33が製造槽10Aから切り離される。その後、前記熟成工程と同様にして、製造槽10Aが所定時間回転され、必要により、製造槽10Aに装填された純水が所定温度に加熱される。これにより、製造槽10A内の純水中で重ウラン酸アンモニウム粒子が流動しつつ、重ウラン酸アンモニウム粒子の洗浄が行われる。
重ウラン酸アンモニウム粒子の純水洗浄が終了すると、前記アンモニア水溶液の排出と同様にして、製造槽10Aの回転が停止され、液移送手段33が製造槽10Aから切り離された場合には、再度、同様にして、流動手段30が製造槽10Aに接続されて、製造槽10Aに装填された純水が排出手段70のタンク73に排出される。
次いで、前記純水洗浄と同様にして、所定時間、所定温度で、重ウラン酸アンモニウム粒子のアルコール洗浄が行われる。重ウラン酸アンモニウム粒子の洗浄工程が終了すると、前記純水の排出と同様にして、製造槽10Aの回転が停止され、液移送手段33が製造槽10Aから切り離された場合には、再度、同様にして、流動手段30が製造槽10Aに接続されて、製造槽10Aに装填されたアルコールが排出手段70のタンク74に排出される。これによって、重ウラン酸アンモニウム粒子の洗浄工程が終了する。
アルコールの排出が終了すると、前記フィルタ47に接続された弁装置39が閉鎖状態にされ、製造槽10Aが回転されると共に、前記加熱手段によって加熱されて、重ウラン酸アンモニウム粒子の乾燥が行われる。
このようにして、製造槽10A内で重ウラン酸アンモニウム形成工程、熟成工程、洗浄工程及び乾燥工程が行われる。
乾燥工程が終了してから、製造槽10A内の乾燥された重ウラン酸アンモニウム粒子が例えば弁体12から取り出される。製造槽10A内から全ての重ウラン酸アンモニウム粒子が取り出された後に、前記重ウラン酸アンモニウム粒子形成工程に戻る。以上のようにして一つの製造槽10Aを用いて重ウラン酸アンモニウム粒子形成工程、熟成工程、洗浄工程及び乾燥工程のサイクルが行われる。
以上、この発明の製造装置の一例について説明したが、この発明は前記一例に限定されるものではなく、この発明の範囲内にて適宜に設計変更をすることができる。
例えば、乾燥手段17は、製造槽10Aを二重構造とし、外側の槽と内側の槽との間隙空間に所定温度の熱媒体を供給する加熱手段に替え、製造槽10Aの外周面に電気ヒータ、マイクロ波加熱装置等の加熱手段を有していてもよく、また、前記加熱手段と共に、又は前記加熱手段に替えて、製造槽内に熱風を送出する熱風送気手段を有していてもよい。前記熱風送気手段は、例えば、所定温度に加熱された熱風を送風する加熱装置付きのコンプレッサと、そのコンプレッサから送り出される熱風を製造槽10Aの内部空間に移送し、したがって製造槽10Aの内部空間に露出する送風口を供えた送風路とを有するような構造にされてもよい。なお、前記送風路には、移送される気体の温度低下を防止するための温度低下防止手段例えば断熱材が被覆されてもよい。乾燥手段を送風手段によって構成する場合には、前記熟成工程において、アンモニア水溶液を加熱する例えば前記加熱手段を設ける必要がある。
前記製造槽10Aは、菱形立方八面体(斜方立方八面体)に形成されているが、この形状に限らず他の様々の形状とされてもよい。例えば、横断面積が上端及び下端に向かって漸次減少する上部及び下部を備えた円筒形状、つまり、円筒状の中部と、中部に一体とされた円錐状の上部と、中部に一体とされた逆円錐状の下部とを有する形状が挙げられる。
前記流動手段30は、前記製造槽10Aに形成された二つの開口部34Aと38又は開口部34Aと弁体12とを連結するように構成されているが、前記製造槽10Aに三つ以上の開口部が形成され、これらを連結するように構成されてもよい。
前記弁装置53、65、75及び76は、切替弁を採用しているが、開閉弁等を採用してもよい。
製造槽10Aは、前記弁体12上にフィルタ47及び弁装置39が装着されるように成っているが、この構成に代えて、例えば、前記開口部38にフィルタを設けてもよい。
前記製造槽10Aには、図1及び図3に示されるように、支持部材21A及び21Bの中心軸の周りに縦方向面内で回転可能に、回転手段20が設けられているが、図4に示されるように、製造槽10Aは、例えば前記弁体12と前記開口部38に接続された前記弁装置39とを結ぶ軸を中心にして、回転可能に回転手段が設けられてもよい。具体的には、例えば、図4(a)に示されるように、製造槽10Aにおける前記弁体12をその外周面に凹凸の歯が設けられた弁体18とし、図4(b)に示されるように、製造槽10Aを所定の位置に位置付けて支持体22A及び22Bから製造槽10Aを切り離した後、前記弁体18の歯と噛み合う歯が形成された歯車を有する回転軸19Aによって、駆動手段19Cによって発生する駆動力を弁体18に伝達して、製造槽10Aを、前記軸を中心にして回転させてもよい。また、図4(c)に示されるように、前記回転軸19Aの代わりに、前記弁体18の外周面を包囲し、前記弁体18の歯(図4(c)において図示しない。)と噛み合う歯(図4(c)において図示しない。)が形成された回転軸19Bによって、駆動手段19Cによって発生する駆動力を弁体18に伝達して、製造槽10Aを前記軸を中心にして回転させてもよい。さらに、製造槽10Aにおける前記弁体に駆動手段によって発生する駆動力を伝達する手段として、歯車、回転軸等の直接伝動手段を採用するのではなく、ベルト、チェーン等の間接伝動を採用してもよい。なお、前記駆動手段19Cは、前記製造槽10Aを前記弁体12と前記弁装置39とを結ぶ軸を中心にして回転可能な位置に設置されればよく、例えば、前記製造槽10Aの水平方向に隣接して設置することができる。
なお、図4に示した変形例では、駆動手段19Cによって発生する駆動力を弁体18に伝達して製造槽10Aを回転可能に構成しているが、前記弁体18の他に、駆動手段19Cによって発生する駆動力が伝達される例えば歯車、回転軸等が設けられていてもよい。また、図4(b)には、製造槽10Aを前記軸を中心にして回転可能に支持する支持部材及び支持体が図示されていないが、例えば、図4(c)に示されるように、製造槽10Aにおける前記底面に支持部材21Dを設けることができる。この場合には、図4(c)に示されるように、前記流動手段30の液供給手段32はこの支持部材21Dを貫通するようにして設けてもよい。
この製造装置1においては、重ウラン酸アンモニウム粒子の形成工程、熟成工程、洗浄工程及び乾燥工程が単一の製造槽10Aで実行されるから、形成工程においてアンモニア水溶液中で形成された重ウラン酸アンモニウム粒子の良好な真球度を維持したまま、熟成工程、洗浄工程及び乾燥工程を行うことができ、したがって、真球度の良好な重ウラン酸アンモニウム粒子を高い生産性を持って製造することができる。
また、この製造装置1においては、従来におけるように、重ウラン酸アンモニウム粒子を熟成、洗浄及び乾燥するための熟成槽、洗浄槽及び乾燥槽が不要になるから、それだけ省スペース化を図ることができる。したがって、従来の製造装置の設置に要求されるスペースに、前記製造槽10Aを複数設置することができるから、設置面積に対する製造量を容易に増大させることができる。
この発明の別の一例としての重ウラン酸アンモニウム粒子の製造装置(以下、単に、「製造装置」と称することがある。)2を図5及び図6に示す。この製造装置2は、製造槽10Bと、回転手段20と、原液滴下手段40と、アンモニア水供給手段50(図示しない。)と、洗浄水供給手段60(図示しない。)と、乾燥手段17とを備えている。
製造槽10Bは、図5及び図6に示されるように、前記製造槽10Aと同様に、内部空間を備え、原液の液滴を前記内部空間に受け入れることのできる開口部11と、重ウラン酸アンモニウム粒子の形成工程において、前記内部空間に装入されたアンモニア水溶液の液量を一定に保つための液面調整手段13とを備えている。
製造槽10Bの形状は特に限定されないが、図5及び図6に示されるように、円筒状の上部81と逆円錐状の下部82とを結合した形状であるのがよい。このような形状であれば、製造槽10Bを容易に回転させることができることができるうえ、重ウラン酸アンモニウム粒子の形成工程、熟成工程、洗浄工程及び乾燥工程の何れにも使用することができる。また、流動手段30によるアンモニア水溶液の循環によって、アンモニア水溶液中における重ウラン酸アンモニウム粒子の流動状態が良好になり、形成される重ウラン酸アンモニウム粒子の真球度をより高めることができる。
図5及び図6に示されるように、製造槽10Bは、前記下部82の底部から連続する支持部材21Cが形成され、前記底部の内壁には開口部38が形成されている。この支持部材21Cは、前記開口部38の開口径よりも大きな内径を有する管状部材であり、その内部には、図6に示されるように、フィルタ部を備えたフィルタ57が、その内部を上下に移動可能に収納されている。前記フィルタ部はそのメッシュが重ウラン酸アンモニウム粒子の通過を阻止できるように選択される。
製造槽10Bを形成する材質は、前記製造槽10Aと同様に、金属材料を用いて作製されることができる。この金属材料としては、機械的強度及び防錆性等に優れたステンレスがよい。
図5及び図6に示されるように、開口部11は前記製造槽10Aの開口部11と同様に形成されている。
図5に示されるように、前記製造槽10Bには、さらに、流動手段30が設けられている。この流動手段30は、図5に示されるように、製造槽10Bの内部空間に装入された液を、一度製造槽10Bから取り出し再度製造槽10Bに供給することによって、液を循環させる手段である。流動手段30は、後述する液面調整手段13から取り出された液を再度製造槽10Bに供給するように、構成されている。したがって、製造装置2における流動手段30は、製造槽10Bに形成された二つの開口部13A及び38(図6参照)と、これらの開口部13A及び38の間を接続する液移送手段33と、前記開口部13Aから取り出された液を受ける受液槽34Cとを備えてなる。より具体的には、流動手段30は、製造槽10Bに供給された液を取り出すことのできる液取り出し手段31と、取り出された前記液を製造槽10Bに再度供給することのできる液供給手段32と、前記液取り出し手段31と前記液供給手段32とを接続する液移送手段33例えば配管とを備えてなる。
液取り出し手段31は、図5に示されるように、製造槽10Bに設けられ、製造槽10Bと共に回転する液面調整手段13を含み、前記液面調整手段13及び製造槽10Bを包囲するように、製造槽10Bの上部81の近傍に別個に設けられた受液槽34Cと、受液層34Cに接続された取り出し管34と、その途中に設けられた開閉弁34Bとを備えてなる。液面調整手段13は、製造槽10Bの外壁から内部空間まで貫通する例えば管と、前記管の途中に設けられた開閉弁とからなる。
液供給手段32は、図5及び図6に示されるように、前記開口部38と、前記開口部38に接続された弁装置39例えば底栓弁と、前記弁装置39の先端に設けられた管継手手段36とを備えてなる。
液移送手段33は、液取り出し手段31と液供給手段32とを接続する移送路例えば管であり、その一端は液取り出し手段31の開閉弁34Bに接続され、他端は液供給手段32の管継手手段36と接続可能な管継手手段36が設けられて、液供給手段32に接続されている。また、液移送手段33の途中にはポンプ33Aが介装され、液移送手段33の液取り出し手段31側及び液供給手段32側にはそれぞれ弁装置35A例えば切替弁及び35B例えば切替弁が介装されている。前記管継手手段36は、前記製造装置1における前記管継手手段36と同様である。このポンプ33Aの始動並びに弁装置35A及び35Bの開閉により製造槽10Bに挿入された液が製造槽10B及び流動手段30の間を循環するようになっている。管継手手段36は、前記製造装置1と同様の手段を選択することができる。特に管継手手段36を接続した状態でも製造槽10Bを回転させることができるクイックコネクタがよい。
回転手段20は、図5に示されるように、製造槽10Bの下部82の先端部に製造槽10Bを回転可能に支持する支持部材21Cを備え、この支持部材21Cはその中心軸が略垂直になるように支持体22Cに支持されている。また、回転手段20は、図5に示されるように、支持部材21Cの中心軸の周りに製造槽10Bを回転させる駆動力を発生する駆動手段23例えばモータと、駆動手段23によって発生した駆動力を製造槽10Bに伝達する駆動力伝達手段24とを備えている。この駆動力伝達手段24は、具体的には、製造槽10Bを形成する上部81の天井面近傍外周面に、製造槽10Bと同心円上に設けられた歯車25と、駆動手段23の回転軸に設けられ、歯車25と噛み合うピニオン26とを備えている。なお、駆動手段23は図示しない制御手段により制御される。
乾燥手段17は、製造槽10Bの内部空間内に存在する重ウラン酸アンモニウム粒子を乾燥することができる限り種々の構成を採用することができる。図5に示される乾燥手段17は、製造槽10Bの外周面を包囲するように、わずかな間隙(図示しない。)を隔てて、電気ヒータ、熱媒体を充填するためのジャケット、マイクロ波加熱装置等の加熱手段を有している。このような加熱手段によって乾燥手段17が構成されている場合には、重ウラン酸アンモニウム粒子の熟成工程におけるアンモニア水溶液の加熱にも利用することができる。
原液滴下手段40、アンモニア水溶液供給手段50、洗浄液供給手段60及び排出手段70は、前記製造装置1と同様に構成されている。
このように構成された製造装置2の作用について以下に説明する。なお、初期状態として、前記フィルタ57が前記支持部材21C内に収納され、前記製造槽10Bの内部空間内は空であり、液面調整手段13の開閉弁は閉鎖状態にされている。この状態では、前記フィルタ57は、前記弁装置39側に位置している。
先ず、製造装置1と同様にして、アンモニア水溶液供給手段50により製造槽10Bの内部空間内に所定量のアンモニア水溶液が装填される。
図6に示されるように、製造装置1と同様にして、弁体12と滴下ノズル41とを含み、隔絶部材44で囲繞された空間内がアンモニアガス雰囲気にされる。
一方、回転手段20の駆動手段23が起動され、駆動手段23によって発生した駆動力がピニオン26から歯車25に伝達され、支持部材21Cの中心軸の周りに製造槽10Bが液面調整手段13と共に回転される。製造槽10Bが回転されると、流動手段30におけるポンプ33Aが起動され、液取り出し手段31の開閉弁34Bが開けられると共に、液移送手段33の弁装置35A及び35Bが切替えられ、さらに、液供給手段32の弁装置39が開けられる。これによって、液面調整手段13から取り出されたアンモニア水溶液が液取り出し手段31、液移送手段33及び液供給手段32を介して、開口部38から再度製造槽10Bに供給され、製造槽10Bに装填されたアンモニア水溶液が製造槽10B及び液移送手段33の間を循環する。このとき、前記フィルタ57は、循環するアンモニア水溶液によって開口部38側に移動するが、前記フィルタ57は前記開口部を超えて下部82内に侵入することはない。なお、図6は、前記フィルタ57が最上位に位置した状態を示している。
このようにして、弁体12と滴下ノズル41とを含む空間がアンモニアガス雰囲気にされ、図6の矢印で示されるように、製造槽10に装填されたアンモニア水溶液が回転軸と同心円状に回転すると共に、製造槽10Bと液移送手段33との間を循環している状態を維持しつつ、図6に示されるように、滴下ノズル41から弁体12に向けて原液を滴下し、前記原液の液滴80が弁体12に向けて落下される。落下する液滴80においては、雰囲気ガスであるアンモニアガスと接触して液滴80の表面に存在する硝酸ウラニルとアンモニアとが反応して液滴80の表面に重ウラン酸アンモニウムの皮膜が形成される。
この重ウラン酸アンモニウムの皮膜が形成された液滴80が製造槽10B内のアンモニア水溶液に落下する。アンモニア水溶液中に没した液滴は、図6の矢印で示されるように、回転軸と同心円状に回転流動すると共に、製造槽10Bと流動手段30との間を循環するアンモニア水溶液特に製造槽10Bの開口部38から再度供給されたアンモニア水溶液によって、製造槽10B内でアンモニア水溶液中を上下に流動しつつ、液滴中の硝酸ウラニルとアンモニア水溶液中のアンモニアとが反応して液滴の表面から内部に向けて重ウラン酸アンモニウムの形成が進行する。
このように、アンモニア雰囲気形成手段43によって、滴下ノズル41から滴下される前記原液の液滴が製造槽10B内のアンモニア水溶液に到達するまでの間に、液滴表面における硝酸ウラニルが重ウラン酸アンモニウムに変化して液滴の表面に重ウラン酸アンモニウムの皮膜が形成されると、この皮膜により液滴がアンモニウム水溶液の液面に衝突しても容易に液滴が変形又は破壊されなくなる。したがって、真球度が良好な重ウラン酸アンモニウム粒子が形成される。
また、アンモニア水溶液中に没した液滴80が製造槽10B内でアンモニア水溶液中を流動していると、アンモニア水溶液中に落下してきた液滴80の上に別の液滴が積み重なることによって液滴の堆積物が形成されることがなく、アンモニア水溶液中で多数の液滴80が流動した状態で存在することになる。その結果、堆積による液滴80の変形が生じることがないから、真球度が良好な重ウラン酸アンモニウム粒子が形成される。特に、図6の矢印に示されるように、液滴80が、回転軸と同心円状に回転流動すると共に、上下に流動することによって、真球度がより一層良好な重ウラン酸アンモニウム粒子が形成される。
所定量の原液が滴下されたら、つまり重ウラン酸アンモニウム粒子の形成工程が終了したら、弁体12が閉鎖状態にされ、必要により、原液滴下手段40の隔絶部材44が退避される。製造槽10Bの回転、必要により流動手段30を停止することなく、乾燥手段17の加熱手段が起動され、製造装置1と同様にして、製造槽10に装填されたアンモニア水溶液が50〜100℃に加熱される。このように、重ウラン酸アンモニウム粒子がアンモニア水溶液中を回転流動し、上下に流動している状態を維持して、アンモニア水溶液を加熱し重ウラン酸アンモニウム粒子を熟成すると、真球度がより一層良好な重ウラン酸アンモニウム粒子が形成される。
さらに、このように、アンモニア水溶液中で形成された重ウラン酸アンモニウム粒子が製造槽10Bから移送されることなく、引き続き熟成工程が行われるから、アンモニア水溶液中で形成された重ウラン酸アンモニウム粒子の良好な真球度を悪化させることがなく、真球度がより良好な重ウラン酸アンモニウム粒子が形成される。
熟成工程が終了すると、製造装置1と同様にして、重ウラン酸アンモニウム粒子の洗浄工程及び乾燥工程が行われる。
乾燥工程が終了すると、製造槽10内の乾燥された重ウラン酸アンモニウム粒子が、例えば、弁装置39が取り外されて前記フィルタ57ごと取り出され、又は、弁体12から取り出される。製造槽10内から全ての重ウラン酸アンモニウム粒子が取り出された後に、前記重ウラン酸アンモニウム粒子形成工程に戻る。以上のようにして一つの製造槽10を用いて重ウラン酸アンモニウム粒子形成工程、熟成工程、洗浄工程及び乾燥工程のサイクルが行われる。
以上、この発明の連続製造装置の一例について説明したが、この発明は前記一例に限定されるものではなく、この発明の範囲内にて適宜に設計変更をすることができる。
前記回転手段20は、製造槽10Bを形成する上部81の天井面近傍外周面に製造槽10Bと同心円上に設けられた歯車25及び駆動手段23の回転軸に設けられ歯車25と噛み合うピニオン26を備えた駆動力伝達手段24と、駆動手段23例えばモータとを備えているが、支持体22Cの内部又は外部に、駆動手段23例えばモータ(図示しない。)と、駆動手段23によって発生した駆動力を製造槽10Bに伝達する駆動力伝達手段24例えばギア、ワイヤ等(図示しない。)とが設けられてもよい。
乾燥手段17は、製造装置1と同様に、前記加熱手段によって構成されている必要はなく、例えば、所定温度に加熱された気体を製造槽10B内に送風する熱風送気手段とされてもよい。
この製造装置2においては、重ウラン酸アンモニウム粒子の形成工程、熟成工程、洗浄工程及び乾燥工程が単一の製造槽10Bで実行されるから、形成工程においてアンモニア水溶液中で形成された重ウラン酸アンモニウム粒子の良好な真球度を維持したまま、熟成工程、洗浄工程及び乾燥工程を行うことができ、したがって、真球度の良好な重ウラン酸アンモニウム粒子を高い生産性を持って製造することができる。
また、この製造装置2においては、重ウラン酸アンモニウム粒子の形成工程において、製造槽10Bが回転すると共に、アンモニア水溶液が循環されているから、液滴80が、アンモニア水溶液中を、回転軸と同心円状に回転流動すると共に上下に流動し、真球度がより一層良好な重ウラン酸アンモニウム粒子が形成される。
さらに、この製造装置2においては、従来におけるように、重ウラン酸アンモニウム粒子を熟成、洗浄及び乾燥するための乾燥槽が不要になるから、それだけ省スペース化を図ることができる。したがって、従来の製造装置の設置に要求されるスペースに、前記製造槽10Bを複数設置することができるから、設置面積に対する製造量を容易に増大させることができる。
上記のように4工程を一つの製造槽10A又は10Bを用いて実施する処理はバッチ処理になる。以下に説明するように、4基の製造槽を用いて重ウラン酸アンモニウム粒子の実質的な連続製造方法を行うことができる。
重ウラン酸アンモニウム粒子の連続製造装置は、図7に示されるように、4基の製造槽10C、10D、10E及び10F(これら製造槽を第1の製造槽10C、第2の製造槽10D、第3の製造槽10E及び第4の製造槽10Fと称することがある。)と、1基の移動式原液滴下装置45とを備えている。各製造槽10C〜10Fには、既述した製造槽10Aにおけるのと同様の構造及び付帯設備を有する。すなわち、4基の各製造槽10C、10D、10E及び10Fは、支持部材21A及び21Bにより回転可能に形成され、図1に示されるようなアンモニア水溶液供給手段50、洗浄液供給手段60、乾燥手段17、排出手段70及び開口部11を備え、回転手段20及び粒子流動化手段30を装備している。4基の各製造槽10C、10D、10E及び10Fは、所定の間隔を有して配列される。配列の態様は、4基一列であっても、2基1列を2列配置していてもよく、また4基を環状に配置していてもよい。
移動式原液滴下装置45は、案内レール46に沿って自走することができ、各製造槽を前記弁装置39が垂下する状態になるように配置した場合に、各製造槽10C、10D、10E及び10Fにおける開口部11及び弁体12の直上となる位置に移動式原液滴下装置45における滴下ノズル41が位置するように移動式原液滴下装置45が停止するように、移動式原液滴下装置45の動作が制御される。
この重ウラン酸アンモニウム粒子の連続製造装置は、次のように作用する。
先ず、初期状態として4基の製造槽10C、10D、10E及び10Fの内部は空であるとする。
第1の製造槽10Cにて重ウラン酸アンモニウム粒子形成工程を行う。この重ウラン酸アンモニウム粒子形成工程は、前記1基の製造槽10Aにて行われる重ウラン酸アンモニウム粒子形成工程と同様である。
第1の製造槽10Cにおける重ウラン酸アンモニウム粒子形成工程が終了すると、この第1の製造槽10Cにて重ウラン酸アンモニウム粒子の熟成工程が開始される。第1の製造槽10Cにおける熟成工程は、前記1基の製造槽10Aにて行われる熟成工程と同じ内容である。
第1の製造槽10Cにおける重ウラン酸アンモニウム粒子形成工程が終了すると、移動式原液滴下装置45は案内レール46上を移動して第2の製造槽10Dにおける開口部(図7には示されていない。)の上方の位置で停止する。そして、第2の製造槽10Dにおいて、第1の製造槽10Cにおけるのと同様の重ウラン酸アンモニウム粒子形成工程が行われる。
第1の製造槽10Cにおける熟成工程が終了すると、第1の製造槽10Cにおいて洗浄工程が開始される。第1の製造槽10Cにおける洗浄工程は、前記1基の製造槽10Aにて行われる洗浄工程と同じ内容である。
第2の製造槽10Dにおける重ウラン酸アンモニウム粒子形成工程が終了すると、この第2の製造槽10Dで、重ウラン酸アンモニウム粒子の熟成工程が始まる。第2の製造槽10Dにおける熟成工程は、前記1基の製造槽10Aにて行われる熟成工程と同じ内容である。
第2の製造槽10Dにおける重ウラン酸アンモニウム粒子形成工程の終了後に、移動式原液滴下装置45が案内レール46上を移動して第3の製造槽10Eにおける開口部(図7には示されていない。)の上方の位置で停止する。そして、第3の製造槽10Eにおいて、第1の製造槽10Cにおけるのと同様の重ウラン酸アンモニウム粒子形成工程が行われる。第2の製造槽10Dでは、前記第1の製造槽10Aにおけるのと同様の熟成工程が行われる。第1の製造槽10Cでは、前記1基の製造槽10Aにて行われる洗浄工程と同じ内容の洗浄工程が、行われる。
第3の製造槽10Eで重ウラン酸アンモニウム粒子形成工程が終了すると、移動式原液滴下装置45が案内レール46上を移動して第4の製造槽10Fにおける開口部(図7には示されていない。)の上方の位置で停止する。そして、第4の製造槽10Fにおいて、第1の製造槽10Cにおけるのと同様の重ウラン酸アンモニウム粒子形成工程が行われる。第3の製造槽10Eでは、前記第1の製造槽10Aにおけるのと同様の熟成工程が行われる。第2の製造槽10Dでは、前記第1の製造槽10Cにて行われる洗浄工程と同じ内容の洗浄工程が、行われる。第1の製造槽10Cでは、前記1基の製造槽10Aにて行われる乾燥工程と同じ内容の乾燥工程が、行われる。
第4の製造槽10Fにおける重ウラン酸アンモニウム粒子形成工程が終了すると、移動式原液滴下装置45が案内レール46上を移動して第1の製造槽10Cにおける開口部(図7には示されていない。)の上方の位置に戻りそこで停止する。そして、第1の製造槽10Cにおいて、第1の製造槽10Cで行ったのと同様の、第2回目の重ウラン酸アンモニウム粒子形成工程が行われる。第4の製造槽10Fでは、前記第1の製造槽10Cにおけるのと同様の熟成工程が行われる。第3の製造槽10Eでは、前記第1の製造槽10Cにて行われる洗浄工程と同じ内容の洗浄工程が、行われる。第2の製造槽10Dでは、前記1基の製造槽10Aにて行われる乾燥工程と同じ内容の乾燥工程が、行われる。
以上のようにして4基の処理層10C、10D、10E及び10Fを順繰りに稼動させることにより連続的に重ウラン酸アンモニウム粒子形成工程、熟成工程、洗浄工程及び乾燥工程が行われる。この4基の製造槽10C、10D、10E及び10Fを駆動させることにより連続プロセスが実行されることになる。
上記の4基の製造槽10C、10D、10E及び10Fにて連続プロセスを実行するには移動式原液滴下装置45の移動タイミング、各製造槽10C、10D、10E及び10Fにおける各アンモニア水溶液供給手段(図7に示されていない。図1を参照)、洗浄液供給手段(図7に示されていない。図1を参照)、乾燥手段(図7に示されていない。図1を参照)、回転手段(図7に示されていない。図1を参照)及び粒子流動化手段(図7に示されていない。図1を参照)等の駆動タイミングは、それぞれ手動で制御してもよいが、コンピュータで制御するのが全自動方式となって好ましい。
以上、この発明の連続製造装置の一例について説明したが、この発明は前記一例に限定されるものではなく、この発明の範囲内にて適宜に設計変更をすることができる。
例えば、4基の製造槽として、前記製造装置1の製造槽10Aの代わりに、前記製造装置2の製造槽10Bを採用することもできる。
この連続製造装置においては、重ウラン酸アンモニウム粒子の形成工程、熟成工程、洗浄工程及び乾燥工程が単一の製造槽10C、10D、10E及び10Fそれぞれで実行されるから、形成工程においてアンモニア水溶液中で形成された重ウラン酸アンモニウム粒子の良好な真球度を維持したまま、熟成工程、洗浄工程及び乾燥工程を行うことができ、したがって、真球度の良好な重ウラン酸アンモニウム粒子を高い生産性を持って製造することができる。
また、この連続製造装置1においては、従来におけるように、重ウラン酸アンモニウム粒子を熟成、洗浄及び乾燥するための乾燥槽が不要になるから、それだけ省スペース化を図ることができる。
この連続製造装置においては、重ウラン酸アンモニウム粒子の形成、熟成、洗浄及び乾燥を行うことのできる単一の製造装置を複数基備えることにより、回分操作に適した製造装置でありながら重ウラン酸アンモニウム粒子の実質的な連続生産ができる。つまり、この発明によると、連続生産可能で生産効率の高い重ウラン酸アンモニウム粒子の連続製造装置を提供することができる。
なお、重ウラン酸アンモニウム粒子の真球度は、下記式によって表すことができる。
真球度=A/4πB
A:重ウラン酸アンモニウム粒子の投影面積
B:重ウラン酸アンモニウム粒子の投影像の周囲の長さ
重ウラン酸アンモニウム粒子の真球度は、粒子周囲の形状の単純さないし複雑さを表す形状指数であり、粒子周囲の形状が滑らかで円に近いほど、1.00に近づく。したがって、真球度が1に近づくにつれて、その粒子の真球度は良好になることを示す。
以下、実施例を挙げて、この発明をさらに具体的に説明するが、この実施例によって、この発明はなんら限定されることはない。
(実験例1)
図1〜図3に示される製造装置1を使用し、実験は、前記製造装置1の作用に関する前記した内容・方法に基本的に準拠して、行った。
先ず、硝酸、粉末状八酸化三ウラン、ポリビニルアルコール及びテトラヒドロフルフリルアルコールを混合し、さらに、純水を加えて、原液を調整した。この原液を原液滴下手段40に移送した。
アンモニア水溶液をアンモニア水溶液供給源51から製造槽10Aに移送した。続いて、隔絶部材44で囲繞された空間内をアンモニアガス雰囲気にし、さらに、製造槽10Aに装填されたアンモニア水溶液を製造槽10A及び液移送手段33の間を循環させた。
この状態を維持しつつ、前記原液を滴下ノズル41から製造槽10Aに装填されたアンモニア水溶液に滴下した。前記原液の滴下終了後、支持部材21A及び21Bの中心軸の周りに製造槽10Aを回転させつつ、乾燥手段17を起動して、重ウラン酸アンモニウム粒子を熟成処理した。
次いで、アンモニア水溶液を排出し、純水を供給して、製造槽10Aを回転させつつ前記純水を加熱して、純水洗浄した。同様にして、アルコール洗浄した。続いて、製造槽10Aを回転させつつ加熱して、重ウラン酸アンモニウム粒子を乾燥した。
得られた重ウラン酸アンモニウム粒子を弁体12から取り出し、そのうちの10箇所をサンプリングして、各サンプルの投影面積及び投影像の周囲の長さを測定し、前記式により、製造した重ウラン酸アンモニウム粒子の真球度を算出した。その結果、何れのサンプルも真球度が1.2以下であり、良好な真球度を有する重ウラン酸アンモニウム粒子を製造することができた。
(比較例1)
前記した従来の製造装置を使用した。
実施例1と同様にして、原液を調整し、滴下ノズル41からアンモニア水溶液に滴下した。続いて、形成された重ウラン酸アンモニウム粒子をアンモニア水溶液と共に熟成槽に自重落下により移送し、実施例1と同様にして重ウラン酸アンモニウム粒子を熟成した。その後、洗浄槽、乾燥槽へ自重落下により移送し、実施例1と同様にして重ウラン酸アンモニウム粒子を洗浄及び乾燥した。
実施例1と同様にして、得られた重ウラン酸アンモニウム粒子の真球度を算出した。その結果、真球度が1.2を超えた重ウラン酸アンモニウム粒子が多数存在し、良好な真球度を有する重ウラン酸アンモニウム粒子を製造することができなかった。
図1は、この発明の一例としての重ウラン酸アンモニウム粒子の製造装置を示す概略正面図である。 図2は、この発明の一例としての重ウラン酸アンモニウム粒子の製造装置に一要素として組み込まれた製造槽の概略断面図である。 図3は、この発明の一例であり、その上面を縦にした製造槽を水平方向から見た状態を示す概略正面図である。 図4は、この発明の一例の変形例を説明する概略図であり、図4(a)は、この発明の一例の変形例を示す製造槽の概略正面図であり、図4(b)は、歯車によって製造槽が弁体と弁装置とを結ぶ軸を中心にして回転可能な状態を説明する概略正面図であり、図4(c)は、回転軸によって製造槽が弁体と弁装置とを結ぶ軸を中心にして回転可能な状態を説明する概略正面図である。 図5は、この発明の別の一例としての重ウラン酸アンモニウム粒子の製造装置を示す一部断面切欠正面図である。 図6は、この発明の別の一例としての重ウラン酸アンモニウム粒子の製造装に一要素として組み込まれた製造槽の概略断面図である。 図7は、一列に配列された4基の製造槽と、その上部に水平移動可能に配置した移動式原液滴下装置とを有する重ウラン酸アンモニウム粒子の連続製造装置を示す概略正面図である。
符号の説明
1、2 製造装置
10A、10B、10C、10D、10E、10F 製造槽
11、13A、34A、38 開口部
12、18 弁体
13 液面調整手段
15 上部
16 下部
17 乾燥手段
18 弁体
25 歯車
19A、19B 回転軸
19C、23 駆動手段
20 回転手段
21A、21B、21C、21D 支持部材
22A、22B、22C 支持体
24 駆動力伝達手段
25 歯車
26 ピニオン
30 流動手段
31 液取り出し手段
32 液供給手段
33 液移送手段
33A ポンプ
34 取り出し管
34B 開閉弁
34C 受液槽
35A、35B、39、53、65、75、76 弁装置
36 管継手手段
37、47、57 フィルタ
40 原液滴下手段
41 滴下ノズル
42 液滴滴下装置
43 アンモニア雰囲気形成手段
44 隔絶部材
45 移動式原液滴下装置
46 案内レール
50 アンモニア水供給手段
51 アンモニア水溶液供給源
52、62、64、71 移送路
60 洗浄液供給手段
61 水供給源
63 アルコール供給源
70 排出手段
72、73、74 タンク
80 液滴
81 上部
82 下部

Claims (4)

  1. 回転手段により回転可能に形成され、かつ、内容物を排出する排出手段を備えた製造槽と、
    前記製造槽内に硝酸ウラニル含有原液を滴下する原液滴下手段と、
    前記製造槽内にアンモニア水を供給するアンモニア水供給手段と、
    前記製造槽内に洗浄液を供給する洗浄液供給手段と、
    前記製造槽の内容物を乾燥させる乾燥手段と
    を備えて成ることを特徴とする重ウラン酸アンモニウム粒子の製造装置。
  2. 前記製造槽は、その内容物を流動させる流動手段を備えて成ることを特徴とする請求項1に記載の重ウラン酸アンモニウム粒子の製造装置。
  3. 前記回転手段が、前記製造槽を水平軸線を中心にして縦方向面内で回転させる手段であることを特徴とする請求項1又は2に記載の重ウラン酸アンモニウム粒子の製造装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の重ウラン酸アンモニウム粒子の製造装置が複数基配置され、前記1基の製造装置が重ウラン酸アンモニウム粒子の形成工程、熟成工程、洗浄工程及び乾燥工程のいずれか一つの工程を行っているときに、他の製造装置が残る工程を行っていることを特徴とする重ウラン酸アンモニウム粒子の連続製造装置。

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