JP2007196242A - シリンダブロック製造方法及びシリンダブロック - Google Patents

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Abstract

【課題】シリンダブロックに歪みが発生した場合にもシリンダライナが変形しないようなシリンダブロック製造方法及びシリンダブロックの提供。
【解決手段】ピストン26摺動面を内面に有するシリンダライナ12を、上型20、下型21内に保持して鋳造することで、冷却水を流通させるウォータジャケット15と、シリンダライナ12と一体となったシリンダブロック10を形成する、シリンダブロック製造方法において、シリンダライナ12のクランクケース側開口12bを、上型20、及び下型21により拡径した状態で鋳造する、鋳造工程と、シリンダライナ12のクランクケース側開口12bから、ウォータジャケット15の底部15aを越える位置まで、シリンダライナ12の復元力によって、又は強制的に、シリンダボア外筒部11から剥離させ、空隙を設ける剥離工程と、を含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、エンジンのシリンダブロックの鋳造時にシリンダライナに応力をかけ変形させてシリンダブロックを鋳造することにより、仕上げ加工時にダミーヘッドを用いた場合と同等の加工を実現する技術に関するものである。
近年において、環境に配慮した自動車造りの要求が高まり、世界各国で排気ガス等の規制も厳しくなり、よりクリーンでエネルギー消費の少ない自動車が求められている。
一方で、自動車の運動性能は高いものが求められており、エンジンの出力を犠牲にして燃費の向上を図っても、ユーザーのニーズに応えることはできない。
ところで、エンジンは、シリンダヘッドやシリンダブロック、クランクシャフトやクランクケース、オイルパンなどの複数の部品が組み付けられて構成されており、シリンダブロックのシリンダ内部を摺動するピストンの往復運動をクランクシャフトによって回転運動に変えることによって、動力を取り出している。
そして、エンジンのメカロスの大部分は、ピストン周りの摺動抵抗によるものだと言われており、この摺動抵抗の低減が、エンジンの出力を犠牲にしない燃費の向上へ繋がることになる。
ピストン周りの摺動抵抗は、主にピストンの有するピストンリングとシリンダブロックの有するシリンダ内壁面との真円度等の形状精度に寄るところが大きい。
ところが、シリンダブロックの有するシリンダ内壁面の形状精度は、仕上げ加工時に高精度の仕上げを行っても、シリンダブロックにシリンダヘッドを組み付ける際に発生する歪みによって悪化するため問題となる。
この歪みは、シリンダヘッドをシリンダブロックに組み付ける際に、ヘッドボルトで数十kNもの高トルクで締め付けることによって発生するものである。
この歪み発生の問題を解決する方法としては、従来からダミーヘッドを組み付けて仕上げ加工することで、対処する方法が知られている。
ダミーヘッドを用いた加工は、その名の通りシリンダヘッドの代わりとなるダミーヘッドを組み付けた上で、シリンダブロックを加工する。
このように加工することで、実際にエンジンとして組み上げた際のボア真円度を高めることが可能となる。
このようなダミーヘッドを用いたエンジンブロックの加工は、比較的高い真円度が実現できるため、レース用エンジンのチューニングでは良く行われている手法である。
しかし、ダミーヘッドをシリンダブロックに組み付ける手間や、加工後に取り外す手間等があり、工程を増やす必要があるためコストがかかり、市販車のエンジンにこの方法を採用することは難しい。
なお、ダミーヘッドを用いたシリンダブロックの加工方法に関しては、特許文献3乃至特許文献5に記載されている。
一方、ダミーヘッドを用いずに、このような歪みの問題を解決するシリンダブロックの加工方法に関しては、特許文献1及び特許文献2に記載されている。
図8は、特許文献1の、荷重付加機構を有した荷重負荷シリンダがシリンダブロックを押圧する様子を示した断面説明図である。
このように、特許文献1に紹介される技術によれば、シリンダブロック10をホーニング加工する際に、ホーニング装置101に備える加重付加用シリンダ110によって、シリンダボア外筒部11を4方向から押圧することで、シリンダブロック10に図示されないシリンダヘッドを組み付けた際の歪みを考慮した加工が実現できる。
これは、ホーニング加工時に圧力を付加した部分の取り代が多くなる原理を利用したものである。
シリンダブロック10にシリンダヘッドを組み付けた際に歪みの発生するシリンダボア外筒部11を、加重付加用シリンダ110によって押圧しながらホーニング加工することで、押圧した部分の内側にあたるシリンダボア内径の一部が深く加工される。
このような加工を行ったシリンダブロック10にシリンダヘッドを組み付けると、深く加工された部分に歪みが発生し、組み付け後には結果的にシリンダボア内径の真円度が高くなるという技術である。
図9は、特許文献2の、シリンダボアの加工方法の工程を説明するブロック図である。
特許文献2に紹介される技術によれば、F1でボーリング加工及びのホーニング加工を行い、シリンダブロックの有するシリンダボア内径を加工する。その後、B3でシリンダブロックにシリンダヘッドを固定し、B4でその状態の真円度を測定する。この真円度測定により、ボルトが存在する方向の半径が減少し、ボルトの中間方向の半径が増大するようにシリンダが歪むことが確認される。
その後、B5でシリンダブロックを取り外して、B6(F2)で測定データを基にシリンダボア内径を非円形形状に加工する。測定データに関しては、前述のようにボルトが存在する方向の半径が減少し、ボルトの中間方向の半径が増大するようにシリンダが歪むデータが得られているので、ボルトが存在する方向の部分の肉を多く加工してやることで、組み付け時に真円となるように加工が可能となる。
このように、真円度測定のデータをフィードバックして加工することで、エンジンブロックがエンジンに組み込まれた際に、エンジンのシリンダボア内径の真円度を保つことが可能となる。
なお、同じ製法で造られる同じ型のシリンダブロックには、同様の歪みが発生するために、B3〜B5までの工程は1度行えば、省略が可能となる。したがって、F1及びF2の工程で同様の効果が得られる。
特開2000―271853号公報 特開2000―291487号公報 特許第2636460号公報 特開2002―307291号公報 特開2005―199378号公報
しかしながら、従来技術では以下のような問題点があった。
(1)ダミーヘッドを用いた加工では、コスト削減が難しい。
特許文献3乃至特許文献5に示すような、ダミーヘッドを用いた加工は、シリンダヘッドに発生する歪みが、実際にシリンダヘッドを組み付けた状態に近くなるので、精度良い加工が実現できるが、その一方でダミーヘッドの組み付け、取り外しという工程を必要とするので、加工工程を削減することは難しい。
ダミーヘッドは、シリンダヘッドと同じトルクでヘッドボルトによって取り付けられる必要がある。したがって、自動化を進め、ヘッドボルトの代替品でダミーヘッドをシリンダブロックに自動機で締結するにしても、ダミーヘッドをシリンダブロックにセットする工程と、ヘッドボルトを締結、取り外しする工程は無くすことはできないのである。
また、ダミーヘッドとヘッドボルトが消耗するため、定期的にメンテナンスが必要となる。その結果、メンテナンスの人件費や設備維持費も余分に必要となる。
したがって、これらにかかるコストを削減できないため、ダミーヘッドを用いる場合はどうしてもコストが高くなってしまうという問題がある。
(2)必要な部分を押圧することが困難である。
特許文献1に示すような、シリンダブロックを押圧する方法では、適切な場所を押圧することができるかどうかが問題となる。
図6に、出願人が調査したシリンダボアの歪みの分布を示した立体斜視図を示す。
横軸は、中央線CLを中心に立体的に描かれたシリンダボア内径10cの歪みの大きさを表し、縦軸はシリンダヘッド側からの高さを示している。
このように歪みは、歪みピーク位置h1で最も大きくなり、ボルト締結部に対応する位置に発生することが分かっている。
したがって、内側に変形する点は、ボルトが存在する方向の半径が減少するという特許文献2の結果と同じ傾向を示しているが、そのピークが発生する位置は、歪みピーク位置h1部分であり、つまり、シリンダボア外筒部11のクランクシャフト側に近い位置にある。
図7に、出願人が立てたシリンダブロックにシリンダヘッドを組み付ける時に発生する力の断面モデル図を示すが、この歪みピーク位置h1は、ウォータジャケット15の底部15aが形成され、ヘッドボルト16が締結される外壁部13と、シリンダボア外筒部11との接続部17に一致する。
これは、シリンダヘッド19がガスケット18を挟んでシリンダブロック10に組み付けられる際に、ヘッドボルト16がヘッドボルト締結部13aに締結されることで上向きの力Fを発生し、シリンダヘッド19が下向きの力Fを発生するため、接続部17では、外側に引っ張られる力Fが発生する。このため接続部17付近で大きな歪みを発生するのである。ヘッドボルト16は1気筒辺り4本設けられている場合、図6に示すような歪みは4カ所に発生する。
このように歪みピーク位置h1は接続部17付近に発生するため、特許文献1のようにシリンダブロック10を、シリンダヘッド19組み付け側から押圧したのでは、最も加工したい図6に示す歪みピーク位置h1である接続部17の付近を加工することは困難である。
(3)非円形形状加工に時間がかかる。
特許文献2に示すような、非円形形状に加工する方法では、非円形形状の加工精度と加工時間が問題となる。
一般的な加工において、円形形状の加工は比較的精度の出しやすい加工である。これは加工工具を回転させて加工すれば、精度の出た円形形状が加工できるからである。
しかし、非円形形状加工となると、複雑な制御を行う必要があり、必要な形状となるまでにかなりの時間を要する可能性がある。
実際に図6に示したような立体形状に基づいて、図6のボア内側に向かって凸となる部分を削り、凹となる部分を残すような形で加工していくとなると、細かい制御のできる装置が必要であると考えられ、シリンダライナ12に耐摺動性の高い堅い金属を使っているので、加工に時間がかかり、精度も出しづらい。
したがって、シリンダブロック10の生産コストは増大してしまう。
このように、従来の特許文献1乃至特許文献5の方法では、(1)ダミーヘッドを用いた加工では、コスト削減が難しい、(2)必要な部分を押圧することが困難である、(3)非円形形状加工に時間がかかる、等の問題があった。
これらの問題は、言い換えれば、特許文献1乃至特許文献5の方法では、加工精度を高めることが難しく、実現するにはコストがかかってしまうということを意味する。
シリンダボア内径の変形は、シリンダブロックにシリンダヘッドを組み付ける際に、ヘッドボルトを高い締結力で締め付けることで、シリンダブロックに鋳込まれたシリンダライナも変形してしまうことで起こる。
しかし、ヘッドボルトの締結力を弱めることはできないので、シリンダブロックにシリンダヘッドを組み付けた際に、シリンダライナが変形する構造を解消すれば、前述したようなピストン周りの摺動抵抗を低減でき、エンジン出力を維持したまま燃費向上を実現することが可能となる。
そこで、本発明ではこのような問題を解決するためになされたものであり、シリンダブロックに歪みが発生した場合にもシリンダライナの変形を抑制できるシリンダブロック製造方法及びシリンダブロックを提供することを課題とする。
前記目的を達成するために、本発明によるシリンダブロック製造方法及びシリンダブロックは以下のような特徴を有する。
(1)ピストン摺動面を内面に有するシリンダライナを、鋳型内に保持して鋳造することで、冷却水を流通させるウォータジャケットと、前記シリンダライナと一体となったシリンダブロックを形成する、シリンダブロック製造方法において、前記シリンダライナのクランクケース側を、前記鋳型により拡径した状態で鋳造する、鋳造工程と、前記シリンダライナのクランクケース側から、前記ウォータジャケットのクランクケース側端部を越える位置まで、前記シリンダライナの復元力によって、又は外力を加えることによって強制的に、前記シリンダブロック本体から剥離させ、空隙を設ける剥離工程と、を含むことを特徴とする。
ここでいう「ウォータジャケットのクランクケース側端部」とは、シリンダブロックにシリンダヘッド側に開口を設けて形成されるウォータジャケットのクランクケース側の端部、すなわちウォータジャケットの底部分のことを指す。
またここでいう「越える位置まで」とは、「空隙」が「ウォータジャケットのクランクケース側端部」よりも、シリンダブロック側に越えて達していることを意味するが、ウォータジャケットのクランクケース側端部」と同じ位置にある場合も含むものとする。
(2)(1)に記載されるシリンダブロック製造方法において、前記鋳型が、先端がシリンダライナの燃焼室側開口より小径であり、基部が同径である第1凸部を備える第1鋳型と、先端がシリンダライナのクランクケース側開口より小径であり、基部が大径である第2凸部を備える第2鋳型と、を備え、前記第1鋳型の前記第1凸部を、前記第1凸部の基部まで前記シリンダライナの燃焼室側開口に挿入し、前記第2鋳型の前記第2凸部を、前記第2凸部の基部まで前記シリンダライナのクランクケース側開口に挿入した状態で、鋳造することを特徴とする。
(3)ピストン摺動面を内面に有するシリンダライナと、前記シリンダライナを保持するシリンダブロック本体と、を有するシリンダブロックにおいて、前記シリンダライナと、前記シリンダブロック本体との間に、前記シリンダライナのクランクケース側から、ウォータジャケットのクランクケース側端部を越える位置まで、空隙が形成されていることを特徴とする。
このような特徴を有する本発明によるシリンダブロック製造方法及びシリンダブロックにより、以下のような作用、効果が得られる。
(1)シリンダブロック製造方法が、シリンダライナのクランクケース側を、鋳型により拡径した状態で鋳造する、鋳造工程と、シリンダライナのクランクケース側から、ウォータジャケットのクランクケース側端部を越える位置まで、シリンダライナの復元力によって、シリンダブロック本体から剥離し、又は強制的にシリンダブロック本体から剥離させ、空隙を設ける剥離工程とを含むことを特徴としている。
よって、シリンダブロックにシリンダヘッドを組み付ける前には、シリンダブロック本体とシリンダライナの間には、シリンダライナのクランクケース側から、ウォータジャケットのクランクケース側端部を越える位置まで空隙が形成されているので、シリンダブロックにシリンダヘッドを組み付ける際に発生する歪みが、シリンダライナに伝わらず、シリンダライナは変形しない状態を維持することができる。
これは、以下に説明するような作用によるものである。
シリンダブロックにシリンダヘッドを組み付ける際に発生する歪みは、前述したように図7に示す、シリンダブロック10の外壁部13に備えられたヘッドボルト締結部13aが上向きの力Fで引っ張られ、シリンダボア外筒部11がシリンダヘッド19によって下向きの力Fを受けて、ウォータジャケットのクランクケース側端部、すなわち接続部17に外側に引っ張られる力Fが生じることで発生する。
そして外側に引っ張られる力Fが作用する接続部17の付近に最も大きな歪みが発生する。これによりシリンダボア外筒部11の接続部17付近では内側に膨らむような変形を起こす。
しかし、接続部17においてシリンダボア外筒部11とシリンダライナ12の間に空隙があれば、シリンダボア外筒部11に発生した歪みの影響を、シリンダライナ12が直接受けることがなくなり、その結果シリンダライナ12の変形はほとんどなくなる。
したがって、シリンダブロックがエンジンに組み付けられた際にシリンダブロックに発生した歪みは、最も大きな歪みが発生する部分であるウォータジャケットのクランケース側端部付近に空隙があることで、シリンダライナに歪みが伝わらないため、シリンダブロックの仕上げ加工において高精度にシリンダボアの加工が行われれば、組み付け後もシリンダボアの真円度は高いままに維持することができる。
シリンダライナの真円度が向上すれば、ピストンの摺動抵抗を減少させることが可能となり、エンジン出力を低下させることなく燃費向上を図ることが可能となる。
(2)鋳型が、先端がシリンダライナの燃焼室側開口より小径であり、基部が同径である第1凸部を備える第1鋳型と、先端がシリンダライナのクランクケース側開口より小径であり、基部が大径である第2凸部を備える第2鋳型と、を備え、第1鋳型の第1凸部を、第1凸部の基部までシリンダライナの燃焼室側開口に挿入し、第2鋳型の第2凸部を、第2凸部の基部まで前記シリンダライナのクランクケース側開口に挿入した状態で、鋳造することで、シリンダライナのクランクケース側を拡径させた状態でシリンダブロックを形成することが可能となる。
このように鋳型によって拡径することで、シリンダライナが拡径する量を製品ごとに同じに保つことができるため、シリンダライナに与える応力の量も所定の範囲内に設定することができ、その結果、剥離する量も所定の範囲内に収まるため、空隙も安定して所定の範囲内での形成が可能となる。
必要な空隙を安定して形成できれば、製品の不良率を減らし、生産コストを下げることに貢献することが可能である。
(3)シリンダライナと、シリンダブロック本体との間に、シリンダライナのクランクケース側から、ウォータジャケットのクランクケース側端部を越える位置まで、空隙が形成されている。
よって、シリンダブロックとシリンダヘッドがヘッドボルトによって締結された際に、最も歪みが大きく出る場所である、ウォータジャケットのクランクケース側端部に対応する位置で、シリンダブロック本体とシリンダライナの間に空隙があることになる。
この空隙の存在により、シリンダブロックとシリンダヘッドをヘッドボルトで締結した際に、シリンダブロック本体側に発生する歪みを、シリンダライナに伝えることがなく、すなわち、シリンダライナに歪みの影響が出なくなる。
したがって、シリンダブロックがエンジンに組み付けられた際のシリンダライナの真円度を高めることができる。シリンダライナの真円度が向上すれば、ピストンの摺動抵抗を減少させることが可能となり、エンジン出力を低下させることなく燃費向上を図ることが可能となる。
(第1実施例)
以下、本発明の第1実施例についての構成を、図面を用いて説明する。
第1実施例のワークは、シリンダブロック10である。
図1にその断面図を示す。
第1実施例のシリンダブロック10は一般的なエンジンのシリンダブロックと構成はほぼ同じである。
一般的なものと同様、シリンダブロック10は、軽量化と熱効率の向上を狙ってアルミニウム合金で鋳造されている。
また、シリンダブロック10には、シリンダライナ12がシリンダボア外筒部11に一体化するように鋳込まれ、エンジンにシリンダブロック10が組み付けられた際に、このシリンダライナ12内部を図示しないピストンが摺動する。
シリンダライナ12はシリンダライナ12の肉厚は数mm程度の円筒であり、ねずみ鋳鉄等の自己潤滑製の高い金属で造られている。シリンダライナ12は主に円心鋳造法等で製造されるため、比較的均一性は高い。
このシリンダライナ12をアルミニウム合金製のシリンダブロック10に鋳ぐるむことで、図示しないピストンの摺動抵抗を抑え、ピストン摺動面の消耗を抑えている。
また、シリンダブロック10には外壁部13が設けられ、シリンダボア外筒部11と外壁部13の間にウォータジャケット15が設けられる。
ウォータジャケット15には、エンジン運転時に冷却水を流し、シリンダライナ12を冷却する役目がある。
また、シリンダブロック10にはクランクケース10aが一体化して設けられている。
一般的なエンジンのシリンダブロックと構成が異なるのは、以下の部分である。
第1実施例の、シリンダブロック10に備えられるシリンダライナ12のクランクケース10a側には、シリンダボア外筒部11との間に空隙14が設けられている。
この空隙14は、シリンダライナ12のクランクケース10a側から、ウォータジャケット15の底部15aを越える空隙高さaまで設けられている。
空隙14の幅は、ウォータジャケット15の底部15aと同じ高さで、数十μm程度の幅があることが望ましい。
次に、シリンダブロック10が、エンジンにどのように組み付けられるかについて説明を行う。
図2に、シリンダブロック10をエンジンに組み付けた際の模式断面図を示す。
シリンダブロック10の上面にはシリンダヘッド19が図示しないヘッドボルト16によって組み付けられ、対向する面には、クランクキャップ24が組み付けられる。
シリンダブロック10の備えるシリンダライナ12には、ピストン26が摺動可能に設けられる。
エンジン稼働時には、燃焼室25で燃料が爆発することで、高温高圧のガスが発生し、そのガスの圧力が、ピストン26によって、シリンダライナ12内で摺動するエネルギーに変換され、ピストン26は往復運動をする。
そして、ピストン26はコンロッド27によって、クランクシャフト28接続されるので、ピストン26の往復運度はクランクシャフト28によって回転運動に変えられ、クランクシャフト28から回転動力を取り出すことが可能となる。
このピストン26にはピストンリング29が備えられており、シリンダライナ12とピストン26の間の油膜を管理すると共に、燃焼室25で発生する高温高圧のガスがクランクシャフト28側に漏れることを防いでいる。
次に、第1実施例のシリンダブロック10の鋳造工程について説明する。
図3に、鋳造時のシリンダブロックと金型の断面図を示している。
シリンダブロック10の鋳造には、ダイカスト鋳造法を用いる。もちろん、シリンダブロック10の形状によっては低圧鋳造法を用いることを妨げないが、ダイカスト鋳造法を用いた方が、大量生産する場合にはコスト的に有利になり、鋳造精度も高い。
鋳造にあたっては、図3に示すように、シリンダブロック10の上部を形成する上型20と、下部を形成する下型21、及び側面を形成する側部分割型22、23、等の鋳型を用いる。これらの鋳型は金属製であり、鋳造時にはワークの剥離性を高めるために離型剤が十分に塗布される。
シリンダブロック10を鋳造する際には、予め造られたシリンダライナ12を、上型20と下型21で保持し、上型20、下型21、側部分割型22、23等で形成される空間に溶湯を流し込む。
この上型20には、上型凸部20aが設けられ、上型凸部20aの先端である上型凸部先端20aaは、シリンダライナ12の内径よりも小径で、上型凸部20aの基部である上型凸部基部20abは、シリンダライナ12の内径と同径である。
また、下型21には、下型凸部21aが設けられ、下型凸部21aの先端である下型凸部先端21aaは、シリンダライナ12の内径よりも小径で、下型凸部21aの基部である下型凸部基部21abは、シリンダライナ12の内径よりも大径である。
また、上型凸部20aの上型凸部長さ20acと下型凸部21aの下型凸部長さ21acの和が、シリンダライナ12の高さと同じとなっている。
したがって、上型20の上型凸部20aをシリンダライナ12の燃焼室側開口12aに挿入し、下型21の下型凸部21aをシリンダライナ12のクランクケース側開口12bに挿入し、上型凸部先端20aaと、下型凸部先端21aaが接することで、シリンダライナ12のクランクケース側開口12bは、下型凸部21aによって拡径される。
シリンダライナ12はクランクケース側開口12bが拡径された状態で、上型20及び下型21に保持されたまま、溶湯が上型20、下型21、側部分割型22、23等で形成される空間に流し込まれ、シリンダブロック10が形成される。
したがって、シリンダライナ12を有するシリンダブロック10が形成され、そのシリンダライナ12のクランクケース側開口12bは拡径されている。
ただし、シリンダブロック10から下型凸部21aが抜かれた状態では、シリンダライナ12に残留応力が付与された状態となっており、元の大きさに縮径しようとする力が働く。
次に、第1実施例のシリンダブロック10の剥離工程について説明する。
前述したように、シリンダブロック10の鋳造工程において、シリンダライナ12を拡径した状態で鋳造しているため、上型20及び下型21からシリンダブロック10を抜いた後では、シリンダライナ12には残留応力がかかった状態になっている。
さらに、シリンダボア外筒部11はアルミニウム合金で作られているのに対し、シリンダライナ12はねずみ鋳鉄で作られており、シリンダボア外筒部11とシリンダライナ12では融点は倍以上も違う。
したがって、鋳造時にシリンダライナ12とシリンダボア外筒部11と溶け合うようなことはなく、シリンダボア外筒部11とシリンダライナ12の密着性は高くない。
これらの理由により、剥離工程では、特に外力を与えなくてもシリンダライナ12に復元力が働き、拡径した部分が縮径することによって、シリンダボア外筒部11とシリンダライナ12は剥離する。
そして、シリンダボア外筒部11とシリンダライナ12が剥離することによって、空隙14が形成される。
よって、図3の状態で鋳造され、型抜きした後、外力をかけなくても図1のように空隙14が形成されたシリンダブロック10が得られることになる。
近年は、シリンダライナ12とシリンダボア外筒部11の密着力を高め、冷却効果を高めるために、シリンダライナ12の外側に細かい凹凸を設けるなどの工夫が成されているものも多い。しかし、空隙14を設ける部分には、逆に剥離しやすいように凹凸を無くす処理を施しておくことも有効であろう。
さらに、自然剥離だけでは不十分だと考える場合でも、例えば、外力として部分的に加熱してやることでも、シリンダライナ12とシリンダボア外筒部11の材質の違いから生まれる熱膨張率の差を利用して、必要な空隙14を得るなど、様々な方法によりシリンダボア外筒部11とシリンダライナ12を剥離することが可能であると考えられる。
次に、第1実施例の作用効果を説明する。
まず、シリンダブロック10のシリンダボア外筒部11とシリンダライナ12の間に空隙14が設けられることで、シリンダボア外筒部11に発生する歪みがシリンダライナ12に伝わらなくなる。
このため、シリンダヘッド19を組み付けた際にシリンダボア外筒部11に発生する歪みの影響は、シリンダライナ12に及ばなくなる。
したがって、シリンダライナ12を精度良く加工しておけば、図2に示すシリンダヘッド19を組み付けた状態になっても、その形状精度は保たれることになる。
この様子を示したのが図5である。
図5は、第1実施例のシリンダブロックの部分断面図であり、(a)に、シリンダヘッドを組み付ける前の模式断面図を、(b)に、シリンダヘッドを組み付けた際の模式断面図を示している。
シリンダブロック10にシリンダヘッド19を組み付ける前は、図5(a)に示すように、シリンダボア外筒部11とシリンダライナ12の間には空隙14が設けられている。接続部17の部分を見ても、シリンダボア外筒部11及びシリンダライナ12のいずれにも歪みは生じていない。
しかし、シリンダブロック10にシリンダヘッド19を組み付けた後は、図5(b)に示すように、シリンダボア外筒部11には歪みが生じている。しかし、空隙14を挟んでいるのでシリンダライナ12にはシリンダボア外筒部11の歪みの影響は直接伝わらず、シリンダライナ12は変形していない様子が示されている。
シリンダボア外筒部11の歪みは、前述した通りシリンダブロック10にシリンダヘッド19が組み付けられる際に発生する。
図7に示した通り、シリンダブロック10とシリンダヘッド19が組み付けられると、シリンダボア外筒部11が下向きの力Fによって押されると共に、外壁部13が上向きの力Fによって引っ張り上げられる。このため、シリンダボア外筒部11と外壁部13の接続部17は外側に引っ張られる力Fが発生し、その結果、接続部17付近で、シリンダボア外筒部11は、シリンダライナ12側に座屈し、この部分で最も大きな歪みを発生することになる。
ここで空隙14が設けられていない場合には、シリンダボア外筒部11に密着しているシリンダライナ12も共に歪むことになり、その結果としてシリンダライナ12も変形を生ずる。
しかし、空隙14がシリンダライナ12のクランクケース側開口12bからウォータジャケット15の底部15aを越えて、シリンダボア外筒部11とシリンダライナ12の間に設けられているため、シリンダボア外筒部11に歪みが発生しても、その歪みはほとんど伝わらずに、シリンダライナ12は変形せずにすむことになる。
歪みが最も大きくなる位置である歪みピーク位置h1は、接続部17付近であり、底部15aの位置にほぼ対応する。
ただし、空隙14の空隙高さaは、歪みピーク位置h1での最大歪み量よりも広く空隙14が設けられるように設定されることが望ましい。
空隙14の幅が接続部17でのシリンダボア外筒部11の歪み量よりも大きく設けられていれば、空隙14にシリンダボア外筒部11の歪みは吸収され、シリンダライナ12には歪みが伝わらず変形しなくなるためである。
なお、図5(a)、図5(b)に示した空隙14は、模式的に大きく示してあるが、実際にはこのようにシリンダライナ12の厚みほどもある広い空隙14は必要ない。
図6に示したようなシリンダボア内径10cの歪みは、実際には数十μm程度である。よって、空隙14の幅が、歪みピーク位置h1にて数十μm程度であれば足りる。
この空隙14が接続部17付近まで存在することによって、ピストン26周りの摺動抵抗を減らすことが可能であり、すなわちエンジンに発生する摺動抵抗を低減し、燃費の向上を実現すると共に、エンジンの出力を向上させることにも繋がる。
次に、摺動抵抗の低減と燃費の向上の関係について言及しておく。
このピストン26周りの摺動抵抗は、ピストン26の外側に設けられるピストンリング29の張力による部分が大部分を占めている。
ピストンリング29の働きは、エンジン稼働中に燃焼室25に発生する高温高圧の燃焼ガスを、クランクシャフト28側に漏らさないことと、クランクシャフト28側から供給される潤滑油を、必要以上に燃焼室に入れないようにしながら、シリンダボア内径10c表面に適正な膜厚を保持して供給する役割を持っている。
したがって、ピストン26に設けられた溝に嵌め込まれるピストンリング29は、エンジンに組み付けた際には、シリンダライナ12の内面にピストンリング29自身の張力で突っ張るような形で保持され、燃焼ガスを遮断し潤滑油の油膜管理を行うのである。
ピストンリング29にこのような機能を持たせているため、シリンダボア内径10cの真円度と、ピストン26の外径の真円度が悪い場合には、燃焼ガスのシールと潤滑油の油膜管理を適正に行うために、ピストンリング29の張力を強くする必要がある。
シリンダブロック10にシリンダヘッド19を組み付けた際には、図6に示したような歪みが発生し、その歪みは数十μm程度になる。したがって、この歪みのことを考慮してシリンダボア内径10cが加工されていない場合は、この歪み分を吸収して、燃焼ガスのシールをすると共に、シリンダボア内径10c表面に適正な油膜を保持するために、相当のピストンリング29の張力が必要となるわけである。
この結果、ピストン26とシリンダボア内径10c表面の摺動抵抗は高くなる。
逆に、シリンダライナ12の内径の真円度が高く、ピストン26の外径の真円度が高く保たれれば、ピストンリング29の張力は低く設定しても、燃焼ガスのシールと潤滑油の油膜管理は可能となるため、摺動抵抗は低くすることができる。
実際に、シリンダブロック10にシリンダヘッド19を組み付けた際の、シリンダライナ12の内面であるシリンダボア内径10cの歪みが、数μm程度に抑えられれば、高い燃費向上効果が得られ、エンジンの出力向上が見込まれる。
このような理由により、シリンダライナ12に歪みが伝わらず、変形を生じないことが、エンジンの出力を犠牲にしない燃費向上に繋がるのである。
また、鋳造工程で、上型20の上型凸部20aと下型21の下型凸部21aによって、シリンダライナ12のクランクケース側開口12bを拡径させて保持し、溶湯を流し込んでシリンダブロック10を鋳造することで、安定した空隙14の形成を図る効果がある。
ダイカスト鋳造法を用いる場合には、鋳型には金型を用いる。
金型は、砂型などに比べて寸法管理がしやすく、形状転写性が良いなどのメリットがある。したがって、シリンダライナ12の拡径の量も所定の拡径量にコントロールすることが可能となる。
空隙14は、必要な空隙高さaだけ形成されることが望ましい。
本来、シリンダボア外筒部11とシリンダライナ12は、前述したように材質が異なるために密着性が悪い。これは、鉄とアルミニウムの融点が倍以上も違い、鋳造時にお互いが溶け合わないためである。また、熱膨張率や熱伝達率などが異なることも密着性が悪いことの原因となっている。
しかし、シリンダブロック10は、シリンダボア外筒部11の外側に形成されたウォータジャケット15によって、シリンダライナ12の内側で発生する燃焼ガス等による影響を最小限に抑えるために、冷却を必要とする。
そこで、シリンダライナ12の外側に意図的に凹凸等を設けて密着性を高め、冷却効率を確保している経緯がある。
したがって、不必要に空隙14を大きく設けると、空隙14が空気の層となって断熱効果を果たし、この冷却効率を落としてしまうことになる。
ただし、この冷却が必要な部分は燃焼室25となるシリンダライナ12の燃焼室側開口12a側であり、クランクケース側開口12b側は冷却を必要としない。これは、シリンダライナ12のクランクケース側開口12bは発生する熱源が遠いことと、クランクシャフト28側から供給される潤滑油がクーラントの役割を果たし、冷却を助けているためである。
したがって、空隙14がシリンダライナ12のクランクケース側開口12b側に設けられる分には、冷却効率にはあまり影響がない。
問題となるのは、空隙14の空隙高さaが必要以上に長く、燃焼室側開口12a付近まで達してしまう場合である。
このような理由があるため、空隙14の空隙高さaは適正に管理される必要がある。
第1実施例のように、上型20の上型凸部20aと下型21の下型凸部21aによって、シリンダライナ12のクランクケース側開口12bを所定の大きさに拡径させて保持し、溶湯を流し込んでシリンダブロック10を鋳造することで、鋳造時にシリンダライナ12に所定の範囲の応力が与えられ、型抜き後もその部分に所定量の残留応力が残ることになる。
すなわち、鋳造工程で下型凸部基部21abによって、シリンダライナ12は同様に拡径されるため、鋳造後には所定の範囲内の残留応力をシリンダライナ12に付与しておくことが可能となるのである。
このため、後の剥離工程でシリンダボア外筒部11からシリンダライナ12を剥離する際には、剥離する量は所定の範囲内で収まることになり、空隙14の幅、空隙高さa共に、必要以上剥離せず、所定の範囲で剥離することが可能となる。
場合によっては、シリンダライナ12の表面を剥離が必要な部分だけ、剥離しやすいように例えば凹凸を無くす等の処理をし、密着が必要な部分には凹凸処理をするなどの工夫をすることで、さらに、空隙14の形成を助ける効果が得られる。
また、第1実施例によれば、特許文献1や特許文献2に示されるような複雑なホーニング加工をする必要がないため、設備コストを下げることが可能であり、不良率の低減にも寄与する。
これは、シリンダブロック10とシリンダヘッド19を組み付ける際に、シリンダボア外筒部11に歪みが発生しても、シリンダライナ12には歪みが伝わらず、変形することがないためである。これにより、ホーニング加工は、特許文献1や特許文献2に示されるような、非円形加工を施す必要もなく、シリンダボア内径10cの真円度を高めるように加工を行えば、エンジンとして組み付けた際にも、シリンダボア内径10cはそのままの真円度が得られる。
また、特許文献3乃至特許文献5に示されるようなダミーヘッドを用いる必要がなく、鋳造工程でシリンダライナ12を拡径し、強制的にシリンダボア外筒部11から剥離する場合でも剥離工程は加工工程と同時に行うことが可能であるため、加工工程が減り、生産コストの低減を図ることが可能となる。
これによって、製品コストの低減に繋がり、安価で質の高いエンジンの供給が可能となる。
したがって、第1実施例に示した発明により、以下のような効果が得られる。
(1)ピストン26摺動面を内面に有するシリンダライナ12を、上型20、下型21内に保持して鋳造することで、冷却水を流通させるウォータジャケット15と、シリンダライナ12と一体となったシリンダブロック10を形成する、シリンダブロック製造方法において、シリンダライナ12のクランクケース側開口12bを、上型20、及び下型21により拡径した状態で鋳造する、鋳造工程と、シリンダライナ12のクランクケース側開口12bから、ウォータジャケット15の底部15aを越える位置まで、シリンダライナ12の復元力によって、シリンダボア外筒部11から剥離させ、空隙を設ける剥離工程と、を含むことを特徴とする。
よって、シリンダボア外筒部11とシリンダライナ12の間には、シリンダライナ12のクランクケース側開口12bから、ウォータジャケット15の底部15aを越える位置まで空隙14が形成されているので、シリンダブロック10にシリンダヘッド19を組み付ける際に発生する歪みが、シリンダライナ12に伝わらず、シリンダライナ12は変形しない状態を維持することができる。
これは、シリンダブロック10にシリンダヘッド19を組み付ける際に発生する歪みは、図6に示したように、ウォータジャケット15の底部15a、すなわちヘッドボルト締結部を有するシリンダブロック10の外壁部13と、シリンダボア外筒部11の接続部17で最も大きな歪みが発生するが、シリンダボア外筒部11側とシリンダライナ12の間に空隙があれば、シリンダボア外筒部11に発生した歪みの影響を、シリンダライナ12が直接受けることがなくなるからである。
したがって、シリンダブロック10の仕上げ加工において高精度にシリンダボア内径10cの加工を行っておけば、シリンダブロック10がエンジンに組み付けられた際には、シリンダライナ12に歪みが伝わらないので、シリンダボア内径10cの真円度は高いままに維持することができる。シリンダライナ12の真円度が向上すれば、ピストン26の摺動抵抗を減少させることが可能となり、エンジン出力を低下させることなく燃費向上を図ることが可能となる。
(2)(1)に記載されるシリンダブロック製造方法において、鋳型が、上型凸部先端20aaがシリンダライナ12の燃焼室側開口12aより小径であり、上型凸部基部20abが同径である上型凸部20aを備える上型20と、下型凸部先端21aaがシリンダライナ12のクランクケース側開口12bより小径であり、下型凸部基部21abが大径である下型凸部21aを備える下型21と、を備え、上型20の上型凸部20aを、上型凸部基部20abまでシリンダライナ12の燃焼室側開口12aに挿入し、下型21の下型凸部21aを、下型凸部基部21abまでシリンダライナ12のクランクケース側開口12bに挿入した状態で、鋳造することを特徴とするので、シリンダライナ12のクランクケース側開口12bを拡径させた状態でシリンダブロック10を形成することが可能となる。
このように上型20、及び下型21によって拡径することで、シリンダライナ12が拡径する量は下型凸部基部21abによって定められ、製品ごとに同じに保つことができる。
このため、シリンダライナ12に与える応力の量も所定の範囲内に設定することができ、その結果、シリンダボア外筒部11からシリンダライナ12を剥離する量も所定の範囲内に収まるため、空隙14も安定して所定の範囲内での形成が可能となる。
必要な空隙14を安定して形成できれば、製品の不良率を減らし、生産コストを下げることに貢献することが可能である。
(3)ピストン26摺動面を内面に有するシリンダライナ12と、シリンダライナ12を保持するシリンダボア外筒部11と、を有するシリンダブロック10において、シリンダライナ12と、シリンダボア外筒部11との間に、シリンダライナ12のクランクケース側開口12bから、ウォータジャケット15の底部15aを越える位置まで、空隙14が形成されたことを特徴とする。
よって、シリンダブロック10とシリンダヘッド19がヘッドボルト16によって締結された際に、最も歪みが大きく出る場所である、ウォータジャケット15のウォータジャケット15に対応する位置で、シリンダボア外筒部11とシリンダライナ12の間に空隙14があることになる。
この空隙14の存在により、シリンダブロック10とシリンダヘッド19をヘッドボルト16で締結した際に、シリンダボア外筒部11側に発生する歪みを、シリンダライナ12に伝えることがなく、すなわち、シリンダライナ12に歪みの影響が出なくなる。
したがって、シリンダブロック10がエンジンに組み付けられた際のシリンダライナ12の真円度を高めることができる。シリンダライナ12の真円度が向上すれば、ピストン26の摺動抵抗を減少させることが可能となり、エンジン出力を低下させることなく燃費向上を図ることが可能となる。
(第2実施例)
以下、本発明の第2実施例についての構成を、図面を用いて説明する。
第2実施例のシリンダブロック10の構成は、第1実施例とほぼ同じである。ただし、シリンダブロック10に設けられるシリンダライナ12は、第1実施例よりも若干長く、シリンダボア外筒部11よりもシリンダライナ12が突出していても良い。
これは、剥離工程において、シリンダライナ12がシリンダボア外筒部11から突出していた方が、剥離し易いためである。
鋳造工程に関しては、第1実施例と同様である。
ただし、剥離工程において、第1実施例とは異なり、強制的にシリンダボア外筒部11からシリンダライナ12を剥離して空隙14を形成する。
図4は、シリンダブロック10のシリンダボア外筒部11とシリンダライナ12を剥離して空隙14を設ける剥離工程を示した断面図である。
第1実施例で説明した鋳造工程で鋳造されたシリンダブロック10は、鋳型から抜き取られた後に、剥離工程において空隙14を作るためにシリンダボア外筒部11から、シリンダライナ12のクランクケース側開口12bが剥離される。
剥離装置30は、シリンダブロック10が固定台32に固定された後に、油圧シリンダ31で昇降し、シリンダライナ12のクランクケース側開口12bに斜面30aを当て、押圧するような構造になっている。
ただし、この構造に限定されるわけではなく、例えば、剥離装置30が左右からシリンダライナ12のクランクケース側開口12b端部を斜面30aでクランプするような構造でも良い。
また、斜面30aが薄く、スクレーパのような形状であり、挿入することによって剥離しても良い。
すなわち、シリンダライナ12に外力を加えてシリンダボア外筒部11から剥離するような機構を有していればよいのである。
この際に、前述したようにシリンダボア外筒部11からシリンダライナ12が突出していれば、斜面30aとクランクケース側開口12bが当たりやすく、シリンダボア外筒部11に邪魔されることなく剥離が可能となる。
もちろん、シリンダライナ12がシリンダボア外筒部11よりも突出していなかったとしても、鋳造工程の後で、シリンダライナ12はシリンダボア外筒部11から若干であったとしても剥離している可能性が高い。したがって、剥離装置30の斜面30aをクランクケース側開口12bに接触させ、縮径方向に力をかけることは可能である。
よって、シリンダライナ12とシリンダボア外筒部11の剥離のし易さや、剥離する量、剥離する方法などの設計的な要素によって、これらのことは決定されるべきである。
なお、この剥離工程は、シリンダブロック10をホーニング加工する仕上げ加工工程で行っても良い。
これは、ホーニング加工が、シリンダライナ12の内部の摺動抵抗を減らす為に行われる仕上げ加工工程であり、シリンダブロック10の上側からシリンダライナ12の内部に砥石を備える加工工具を挿入して加工する加工方法であるので、シリンダブロック10の下側に剥離装置30があっても加工の妨げとはならない場合が多いからである。
ただし、シリンダボア外筒部11からシリンダライナ12が剥離した後にホーニング加工を行う必要があるため、剥離装置30によって剥離し、空隙14を形成した後に、ホーニング加工を行う必要がある。
これは、シリンダボア外筒部11からシリンダライナ12が剥離し必要な空隙14が形成される前にホーニング加工を行い、真円度を出しても、その後シリンダボア外筒部11からシリンダライナ12が剥離することでシリンダライナ12が縮径するので、真円度が狂ってしまう可能性があるからである。
次に、第2実施例の作用効果を説明する。
シリンダブロック10の剥離工程では、剥離装置30によってシリンダボア外筒部11からシリンダライナ12を強制的に剥離させる。
まず、シリンダブロック10を固定台32に固定して、次に、剥離装置30を油圧シリンダ31によって上昇させる。
その結果、シリンダライナ12のクランクケース側開口12bが、斜面30aに当たってシリンダライナ12の中心方向に縮径され、結果的にシリンダボア外筒部11とシリンダライナ12の間には空隙14ができる。
シリンダライナ12は鋳造時において、下型21の下型凸部基部21abにより、所定の量だけ拡径されることにより、所定の範囲での残留応力を付与されている。
そのままでも剥離する可能性は高いが、より確実性を期すために剥離装置30によって、所定量の応力を縮径する方向に加えてやることで、より安定的に図1に示す空隙14の幅及び空隙高さaを形成することが可能となる。
前述したように、シリンダライナ12には所定の範囲での残留応力が与えられている。また、剥離装置30の有する油圧シリンダ31の昇降量は一定であるため、空隙14は所定の幅で形成される。
シリンダライナ12とシリンダボア外筒部11の密着力は、ねずみ鋳鉄とアルミニウム合金が鋳造によって密着しているほか、内側に働く残留応力がシリンダライナ12に働いているため、比較的簡単に剥離が可能である。
場合によってはシリンダライナ12のクランクケース側開口12bには、鋳造時に加えられた応力が、上型20及び下型21から抜いた後にも、残留応力として残り、常に内側に働く力がかかっているため、自然に剥離することも考えられる。
しかし、剥離工程において、このような剥離装置30を用いて強制的に剥離することで、より確実にシリンダボア外筒部11からシリンダライナ12を剥離することが可能となる。
また近年は、シリンダライナ12とシリンダボア外筒部11の密着力を高め、冷却効果を高めるために、シリンダライナ12の外側に細かい凹凸を設けるなどの工夫が成されているものもあるが、空隙14を設ける部分にはこのような凹凸を無くし、剥離しやすいように表面を処理しておくことも有効であろう。
したがって、第2実施例に示した発明により、以下のような効果が得られる。
(1)ピストン26摺動面を内面に有するシリンダライナ12を、上型20、下型21内に保持して鋳造することで、冷却水を流通させるウォータジャケット15と、シリンダライナ12と一体となったシリンダブロック10を形成する、シリンダブロック製造方法において、シリンダライナ12のクランクケース側開口12bを、上型20、及び下型21により拡径した状態で鋳造する、鋳造工程と、シリンダライナ12のクランクケース側開口12bから、ウォータジャケット15の底部15aを越える位置まで、シリンダライナ12の復元力によって、又は剥離装置30等による外力を加えることによって強制的に、シリンダボア外筒部11から剥離させ、空隙を設ける剥離工程と、を含むことを特徴とする。
よって、鋳造工程で、シリンダライナ12に残留応力が付与された状態でシリンダブロック10が鋳造され、剥離工程で、シリンダボア外筒部11とシリンダライナ12が剥離されるので、シリンダボア外筒部11とシリンダライナ12の間には、シリンダライナ12のクランクケース側開口12bから、ウォータジャケット15の底部15aを越える位置まで空隙14が形成されている。
このことにより、シリンダブロック10にシリンダヘッド19を組み付ける際に発生する歪みが、シリンダライナ12に伝わらず、シリンダライナ12は変形しない状態を維持することができる。
鋳造工程において、シリンダライナ12のクランクケース側開口12bが、下型凸部基部21abにより所定量拡径されて、シリンダブロック10は鋳造される。
シリンダライナ12は所定量拡径されることで、鋳造後、所定範囲の残留応力を有することになるため、剥離工程において、剥離装置30によって、所定量の外力をシリンダライナ12に加えてやることによって、空隙14の剥離量は所定範囲に収まることになり、必要な幅、及び空隙高さaを得ることが可能となる。
したがって、シリンダブロック10の仕上げ加工において高精度にシリンダボア内径10cの加工を行っておけば、シリンダブロック10がエンジンに組み付けられた際には、シリンダライナ12に歪みが伝わらないので、シリンダボア内径10cの真円度は高いままに維持することができる。シリンダライナ12の真円度が向上すれば、ピストン26の摺動抵抗を減少させることが可能となり、エンジン出力を低下させることなく燃費向上を図ることが可能となる。
(2)(1)に記載されるシリンダブロック製造方法において、鋳型が、上型凸部先端20aaがシリンダライナ12の燃焼室側開口12aより小径であり、上型凸部基部20abが同径である上型凸部20aを備える上型20と、下型凸部先端21aaがシリンダライナ12のクランクケース側開口12bより小径であり、下型凸部基部21abが大径である下型凸部21aを備える下型21と、を備え、上型20の上型凸部20aを、上型凸部基部20abまでシリンダライナ12の燃焼室側開口12aに挿入し、下型21の下型凸部21aを、下型凸部基部21abまでシリンダライナ12のクランクケース側開口12bに挿入した状態で、鋳造することを特徴とするので、シリンダライナ12のクランクケース側開口12bを拡径させた状態でシリンダブロック10を形成することが可能となる。
このように上型20、及び下型21によって拡径することで、シリンダライナ12が拡径する量は下型凸部基部21abによって定められ、製品ごとに同じに保つことができる。
このため、シリンダライナ12に与える応力の量も所定の範囲内に設定することができ、その結果、シリンダボア外筒部11からシリンダライナ12を剥離する量も所定の範囲内に収まるため、空隙14も安定して所定の範囲内での形成が可能となる。
さらに、剥離工程において剥離装置30によりシリンダライナ12に所定の外力を加えてやることで、確実に、空隙14の幅や空隙高さaが所定の大きさに形成することができる。
必要な空隙14を安定して形成できれば、製品の不良率を減らし、生産コストを下げることに貢献することが可能である。
(3)ピストン26摺動面を内面に有するシリンダライナ12と、シリンダライナ12を保持するシリンダボア外筒部11と、を有するシリンダブロック10において、シリンダライナ12と、シリンダボア外筒部11との間に、シリンダライナ12のクランクケース側開口12bから、ウォータジャケット15の底部15aを越える位置まで、空隙14が形成されたことを特徴とする。
よって、シリンダブロック10とシリンダヘッド19がヘッドボルト16によって締結された際に、最も歪みが大きく出る場所である、ウォータジャケット15のウォータジャケット15に対応する位置で、シリンダボア外筒部11とシリンダライナ12の間に空隙14があることになる。
この空隙14の存在により、シリンダブロック10とシリンダヘッド19をヘッドボルト16で締結した際に、シリンダボア外筒部11側に発生する歪みを、シリンダライナ12に伝えることがなく、すなわち、シリンダライナ12に歪みの影響が出なくなる。
したがって、シリンダブロック10がエンジンに組み付けられた際のシリンダライナ12の真円度を高めることができる。シリンダライナ12の真円度が向上すれば、ピストン26の摺動抵抗を減少させることが可能となり、エンジン出力を低下させることなく燃費向上を図ることが可能となる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、空隙14の幅について、シリンダボア外筒部11の歪み量以上の幅を設けることとしているが、実際には、シリンダライナ12の歪みが数μmに抑えられればいいので、シリンダライナ12に多少影響する程度に空隙14の幅を狭くすることを妨げない。
第1実施例の、シリンダブロックの断面図を示している。 第1実施例の、シリンダブロックをエンジンに組み付けた際の模式断面図を示す。 耐1実施例の、鋳造時のシリンダブロックと金型の断面図を示している 第2実施例の、シリンダブロックのシリンダボア外壁とシリンダライナを剥離して空隙を設ける剥離工程の断面図を示している。 (a)第1実施例の、シリンダヘッドを組み付ける前のシリンダブロックを模式的に示した部分断面図を示している。(b)第1実施例の、シリンダヘッドを組み付けた際のシリンダブロックを模式的に示した部分断面図を示している。 出願人が調査した、シリンダボアの歪みの分布を示した立体斜視図を示している。 出願人が説明のため用意した、シリンダブロックとシリンダヘッドを組み付ける際に発生する力の断面モデル図を示している。 特許文献1の、荷重付加機構を有した荷重付加シリンダがシリンダブロックを押圧する様子を示した断面説明図を示している。 特許文献2の、シリンダボアの加工方法の工程を説明するブロック図を示している。
符号の説明
10 シリンダブロック
10a クランクケース
10c シリンダボア内径
11 シリンダボア外筒部
12 シリンダライナ
12a 燃焼室側開口
12b クランクケース側開口
13 外壁部
13a ヘッドボルト締結部
14 空隙
15 ウォータジャケット
15a 底部
16 ヘッドボルト
17 接続部
31 油圧シリンダ
32 固定台
F1 上向きの力
F2 下向きの力
F3 外側に引っ張られる力
a 空隙高さ
h1 歪みピーク位置

Claims (3)

  1. ピストン摺動面を内面に有するシリンダライナを、鋳型内に保持して鋳造することで、冷却水を流通させるウォータジャケットと、前記シリンダライナと一体となったシリンダブロックを形成する、シリンダブロック製造方法において、
    前記シリンダライナのクランクケース側を、前記鋳型により拡径した状態で鋳造する、鋳造工程と、
    前記シリンダライナのクランクケース側から、前記ウォータジャケットのクランクケース側端部を越える位置まで、前記シリンダライナの復元力によって、又は外力を加えることによって強制的に、前記シリンダブロック本体から剥離させ、空隙を設ける剥離工程と、を含むことを特徴とするシリンダブロック製造方法。
  2. 請求項1に記載されるシリンダブロック製造方法において、
    前記鋳型が、
    先端がシリンダライナの燃焼室側開口より小径であり、基部が同径である第1凸部を備える第1鋳型と、
    先端がシリンダライナのクランクケース側開口より小径であり、基部が大径である第2凸部を備える第2鋳型と、を備え、
    前記第1鋳型の前記第1凸部を、前記第1凸部の基部まで前記シリンダライナの燃焼室側開口に挿入し、
    前記第2鋳型の前記第2凸部を、前記第2凸部の基部まで前記シリンダライナのクランクケース側開口に挿入した状態で、鋳造することを特徴とするシリンダブロック製造方法。
  3. ピストン摺動面を内面に有するシリンダライナと、前記シリンダライナを保持するシリンダブロック本体と、を有するシリンダブロックにおいて、
    前記シリンダライナと、前記シリンダブロック本体との間に、前記シリンダライナのクランクケース側から、ウォータジャケットのクランクケース側端部を越える位置まで、空隙が形成されていることを特徴とするシリンダブロック。
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