JP2007193254A - 映像表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】装着時に外界への視界が遮断される遮蔽タイプのHMDにおいて、コンテンツ画像を鑑賞しながら外界の状況を鮮明に観察することが可能なHMDを提供する。
【解決手段】頭部または顔面に取り付けられ、使用者が外界をシースルー不能な遮蔽タイプの映像表示装置であって、外界光学像を撮影する撮像手段と、映像表示装置の外部からの画像を入力する画像入力手段と、画像を表示する表示手段と、撮像手段で撮影された画像と画像入力手段によって取り込まれた画像を混合して表示手段に出力する画像混合手段と、を有する映像表示装置。
【選択図】図3
【解決手段】頭部または顔面に取り付けられ、使用者が外界をシースルー不能な遮蔽タイプの映像表示装置であって、外界光学像を撮影する撮像手段と、映像表示装置の外部からの画像を入力する画像入力手段と、画像を表示する表示手段と、撮像手段で撮影された画像と画像入力手段によって取り込まれた画像を混合して表示手段に出力する画像混合手段と、を有する映像表示装置。
【選択図】図3
Description
本発明は、映像表示装置に関し、特に頭部装着式映像表示装置に関する。
従来、観察者の頭部や顔面に着脱自在に装着され、小型のCRTや液晶表示素子等の映像表示素子から得られる映像を、接眼光学系によって観察者の眼球に直接投影させることで、恰も該映像が空中に拡大投影されているかの様な虚像の観察を可能にした頭部装着式映像表示装置、すなわちHMD(Head Mount Display)が知られている。
HMDは、例えば、ビデオ、テレビ等の映像を直接的に左右の眼球に投影させて、大画面の迫力ある映像を自由に楽しむことができるものであるが、一方において、このようなな構成によるHMDの場合、これを使用している観察者、つまり、頭部にHMDを装着して映像を観察中の観察者にとっては、左右の眼球部が共に覆われていて、外界の状況が視界から完全に遮蔽されてしまうことになり、周囲環境を考慮するとき、非常に危険ですらあるとも云える。
従って、このような構成のHMDにあっては、外界の状況を容易に観察して把握することができるように、観察者の外界に対する視界に映像を重畳させて表示すること、つまり、所謂シースルー機能を付与することが肝要である。そして、HMDの分野ではシースルーを実現させる技術がこれまでも種々検討されてきた。
例えば、所定間隔毎に透光部と遮光部を有する複数のシャッター板部材を重合させ、一方のシャッター板部材を他方のシャッター板部材に対し差動させることにより、透光状態と遮光状態を切換える。また、所定間隔毎に偏光軸が直交する偏光部を有する複数の偏光板部材を重合させ、一方の偏光板部材を他方の偏光板部材に対し差動させることにより、透光状態と遮光状態を切換えることにより、シースルーを実現することができるようにした技術がある(例えば、特許文献1参照)。
特開平7−36010号公報
この様に、装着時に外界への視界が遮断される遮蔽タイプのHMDにおいて、シースルーを実現させる技術がこれまでも種々検討されてきた。
特許文献1に開示されているHMDは、スリット状のシャッタ板部材2枚を操作して透光状態と遮光状態を切換えることにより、外界の状況を観察できるようにしている。しかしながら、シャッタ部材の透光部がスリット状である為に視界が悪く、外界の状況を容易に観察することが困難なものと考えられる。また偏光板部材を用いる方法においては、偏光板による光量低下が大きく視認性を損なう恐れがある。さらに、シャッタ板部材や偏光板部材を駆動する為の駆動部材が必要となり、部品数の増加により装置の複雑化や高価格化を招く恐れがある。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたもので、装着時に外界への視界が遮断される遮蔽タイプのHMDにおいて、コンテンツ画像を鑑賞しながら外界の状況を鮮明に観察することが可能な簡単な構成の安価なHMDを提供することを目的とする。
上記目的は、下記の1乃至7のいずれか1項に記載の発明によって達成される。
1.頭部または顔面に取り付けられ、使用者が外界をシースルー不能な遮蔽タイプの映像表示装置であって、
外界光学像を撮影する撮像手段と、
前記映像表示装置の外部からの画像を入力する画像入力手段と、
前記撮像手段で撮影された画像と前記画像入力手段によって取り込まれた画像を混合する画像混合手段と、
前記画像混合手段で混合された画像を表示する表示手段と、を有することを特徴とする映像表示装置。
外界光学像を撮影する撮像手段と、
前記映像表示装置の外部からの画像を入力する画像入力手段と、
前記撮像手段で撮影された画像と前記画像入力手段によって取り込まれた画像を混合する画像混合手段と、
前記画像混合手段で混合された画像を表示する表示手段と、を有することを特徴とする映像表示装置。
2.前記画像混合手段は、前記撮像手段で撮影された画像と前記画像入力手段によって取り込まれた画像を、フレーム毎に切換えて混合することを特徴とする前記1に記載の映像表示装置。
3.前記撮像手段で撮影された画像と前記画像入力手段によって取り込まれた画像の混合割合を選択する混合比選択手段を有し、
前記画像混合手段は、前記撮像手段で撮影された画像と前記画像入力手段によって取り込まれた画像を、前記混合比選択手段で選択された混合割合に応じたフレーム枚数毎に切換えて混合することを特徴とする前記1または2に記載の映像表示装置。
前記画像混合手段は、前記撮像手段で撮影された画像と前記画像入力手段によって取り込まれた画像を、前記混合比選択手段で選択された混合割合に応じたフレーム枚数毎に切換えて混合することを特徴とする前記1または2に記載の映像表示装置。
4.前記画像混合手段で行われる動作モードを選択する動作モード選択手段を有し、
前記画像混合手段は、前記動作モード選択手段で選択された動作モードに基づいて作動することを特徴とする前記1乃至3のいずれか1項に記載の映像表示装置。
前記画像混合手段は、前記動作モード選択手段で選択された動作モードに基づいて作動することを特徴とする前記1乃至3のいずれか1項に記載の映像表示装置。
5.前記画像混合手段は、前記撮像手段で撮影された画像と前記画像入力手段によって取り込まれた画像を混合する場合、それぞれの画像のフレームレートよりも早いフレームレートで混合することを特徴とする前記1乃至4のいずれか1項に記載の映像表示装置。
6.前記表示手段の明るさを制御する明るさ制御手段を有し、
前記明るさ制御手段は、前記画像混合手段が前記撮像手段で撮影された画像と前記画像入力手段によって取り込まれた画像を混合する場合、前記表示手段の明るさを明るくすることを特徴とする前記1乃至5のいずれか1項に記載の映像表示装置。
前記明るさ制御手段は、前記画像混合手段が前記撮像手段で撮影された画像と前記画像入力手段によって取り込まれた画像を混合する場合、前記表示手段の明るさを明るくすることを特徴とする前記1乃至5のいずれか1項に記載の映像表示装置。
7.前記撮像手段は、使用者の前方または後方を撮影するように配置され、
前記画像混合手段は、前記撮像手段で撮影されたライブビュー画像と前記画像入力手段によって取り込まれた画像を混合することを特徴とする請求項1に記載の映像表示装置。
前記画像混合手段は、前記撮像手段で撮影されたライブビュー画像と前記画像入力手段によって取り込まれた画像を混合することを特徴とする請求項1に記載の映像表示装置。
本発明によれば、頭部または顔面に取り付けられ、使用者が外界をシースルー不能な遮蔽タイプの映像表示装置において、表示手段は、画像混合手段が撮像手段で撮影された画像と画像入力手段によって取り込まれた画像を混合して生成した画像を表示するようにした。すなわち、装着することにより、外界への視界が遮断される遮蔽タイプの映像表示装置において、表示手段は、画像混合手段が撮像手段で撮影された画像と装置の外部から画像入力手段によって取り込まれた、例えばビデオやテレビ等のコンテンツ画像を混合して生成した画像を表示するようにした。したがって、使用者は、主たる鑑賞対象であるコンテンツ画像を鑑賞しながら外界の状況を観察することができる。
また、画像混合手段は、撮像手段で撮影された画像と画像入力手段によって取り込まれた画像を、フレーム毎に切換えて混合するようにした。すなわち、表示手段は、画像混合手段が2種類の画像をフレーム毎に切換えて混合して生成した画像を表示するようにしたので、人間の目の特性である残像効果により、2種類の画像が重なって同時に視認することができる。
また、画像混合手段は、撮像手段で撮影された画像と画像入力手段によって取り込まれた画像を、混合比選択手段で選択された混合割合に応じたフレーム枚数毎に切換えて混合するようにした。すなわち、表示手段は、画像混合手段が2種類の画像を、混合比選択手段で選択された混合割合に応じたフレーム枚数(駒数)毎に切換えて混合して生成した画像を表示するようにした。したがって、注目したい画像の混合割合を多くすることにより、注目したい画像をより鮮明に視認することができる。
また、画像混合手段は、画像混合手段で行われる動作モードを選択する動作モード選択手段で選択された動作モードに基づいて作動するようにした。画像混合手段の動作モードには、例えば、混合画像出力モード、単一画像出力モード等があり、必要に応じて観察したい画像を選択して観察することができる。
また、画像混合手段は、撮像手段で撮影された画像と画像入力手段によって取り込まれた画像を混合する場合、それぞれの画像のフレームレートよりも早いフレームレートで混合するようにした。2種類の画像を例えば、同じフレーム枚数毎に切換えて混合すると、混合された画像におけるそれぞれの画像のフレームレートは混合前の画像のフレームレートの半分になる。フレームレートが低下すると、駒送りのように動きのぎこちない画像となり視認性が低下する。そこで、本発明においては、画像を混合する場合は、フレームレートを早くすることにより、視認性の低下を軽減するようにしている。
また、明るさ制御手段は、画像混合手段が撮像手段で撮影された画像と画像入力手段によって取り込まれた画像を混合する場合、表示手段の明るさを明るくするようにした。したがって、それぞれの画像をより鮮明に視認することができる。
また、前記撮像手段は、使用者の前方または後方を撮影するように配置され、画像混合手段は、撮像手段で撮影されたライブビュー画像と画像入力手段によって取り込まれた画像を混合するようにした。したがって、使用者は、周囲の状況を略全域に渡りリアルタイムに観察しながら、コンテンツ画像を鑑賞することができる。
以下図面に基づいて、本発明に係る映像表示装置の代表的な実施形態の1つであるHMD(Head Mount Display)について説明する。
最初に、HMD1の外観を図1を用いて説明する。図1(a)は、本発明に係るHMD1の平面図、図1(b)は正面図である。
HMD1は、使用者の眼球の近傍に配置されて使用される頭部装着式映像表示装置である。HMD1の要部は、表示ユニット6、カメラユニット7、及び制御ユニット8等から構成され、カメラユニット7で撮影された画像や、制御ユニット8に設けられた後述の外部I/F824から取り込まれた例えばビデオやテレビ等のコンテンツ画像等を、表示ユニット6に表示する。
HMD1は、図1(a)に示す様に、フレーム2、テンプル3、鼻当て4を備えている。
フレーム2の左右には、テンプル3が一対となって設けられ、可撓性を有する弾性材等により構成された長尺状の部材であり、使用者の耳や側頭部に掛止され、HMD1の装着者に対する頭部への保持及び装着位置の調整を行うためのものである。なお、テンプル3は、回動部3aにおいてフレーム2の方向に回動可能に構成されており、HMD1を使用しない場合には、テンプル3をフレーム2の方向に回動させて後述の遮光基板5に沿わせることにより、コンパクト化することができる。
また、図1(b)に示す様に、フレーム2には、遮光基板5が設けられている。遮光基板5は、左右の眼球にそれぞれ対応した位置にU字型のスペース5sを形成する略平板状の基板であり外界への視界を遮断している。また、遮光基板5に囲まれて形成されるU字型のスペース5sには、後述の接眼光学系65が嵌め込まれている。
また、フレーム2の左右には、後述のLCD表示部61及び接眼光学系65から構成される表示ユニット6が一対となって設けられている。表示ユニット6は、本発明における表示手段に該当し、後述のカメラユニット7で撮影された画像や、制御ユニット8に設けられた後述の外部I/F824から取り込まれた例えばビデオやテレビ等のコンテンツ画像等を表示する。
また、フレーム2の左右には、カメラユニット7が一対となって設けられている。カメラユニット7は、本発明における撮像手段に該当し、後述のレンズ710、CCD(Charge Coupled Device)701、画像処理部706等から構成され、使用者の周囲の被写体を撮影するものであり、レンズ710によって結像された被写体光学像を、CCD701によって光電変換して画像信号を生成し、画像処理部706等により画像信号に所定の画像処理を施し画像を生成する。尚、本実施形態においては、カメラユニット7、及び表示ユニット6をフレーム2の左右にそれぞれ1台ずつ設けて、それぞれのカメラユニット7で撮影した画像をそれぞれ対応する表示ユニット7に表示する様にしたが、カメラユニット7は、フレーム2の左右いずれか一方のみに設け、一対の表示ユニット6に同じ画像を表示する様にしてもよい。
また、図1(a)に示す様に、一方のテンプル3の後端からはケーブル9を介して制御ユニット8が表示ユニット6や、カメラユニット7等と接続されている。制御ユニット8は、マイクロコンピュータからなり、表示ユニット6の表示動作やカメラユニット7の撮影動作、及び画像信号処理動作を統括的に制御するものである。
ここで、表示ユニット6の構成を、図2を用いて説明する。図2は、本発明に係るHMD1における表示ユニット6の左側面からの側断面図であり、主に表示ユニット6の内部構成を示している。
図2に示す様に、表示ユニット6は、筐体611、LED(Light Emitting Diode)612、コリメータレンズ613、LCD(Liquid Crystal Display)614からなるLCD表示部61、及びプリズム651、HOE(Holographic Optical Element)652からなる接眼光学系65から構成される。
LCD表示部61の筐体611の内部には、LED612、コリメータレンズ613、及びLCD614が内蔵された状態で、該筐体611が接眼光学系65のプリズム651の上端部において上斜め前方(図2では右斜め上方向)に突出する態様で取り付けられている。
LED612は、所定波長色を含む白色発光ダイオード(LED)からなる点光源である。
コリメータレンズ613は、LED612の光をほぼ平行光にしてLCD614に投光するものである。
LCD614は、カメラユニット7で生成された画像信号や、制御ユニット8に設けられた後述の外部I/F824から取り込まれた例えばビデオやテレビ等のコンテンツ画像信号等に基づき映像を生成するものであり、例えば透過型の液晶表示パネルである。
プリズム651は、ガラスや透明樹脂等からなる略板状の透明部材であり、LCD614からの光を内部で複数回の反射を行わせるものである。プリズム651の上端部は、LCD614からの光の大部分を内部に採光できるように、上方に向かってより肉厚となるように前面側(接眼面と反対側)が突き出るように楔形状に形成された肉厚部651aが形成されている。
また、プリズム651の下端部には、傾斜面651bが形成されており、プリズム651は、遮光基板5に形成された傾斜面5aに対しHOE652を介して接合(例えば接着)されている。また、プリズム651の表裏面は、遮光基板5の表裏面に対して面一とされている。これにより、プリズム651は、遮光基板5と一枚の板状に一体化されている。
また、プリズム651、及び遮光基板5の前面(接眼面と反対側の面)には、遮光部材653が接合されている。これにより、外界への視界が遮断され、使用者は、表示ユニット6に表示された映像のみを観察することになる。
HOE652は、光学的に軸非対称な所謂自由曲面で構成されて正のパワーを有する体積位相型のホログラム光学素子であり、プリズム651の下端部において所定の傾斜角を有して支持されている。HOE652は、プリズム651により導光された光が照射されることにより、光の干渉現象を用いてホログラム映像を眼球Eに提供する。
以上のような構成を有する表示ユニット6においては、LED612から射出された光は、コリメータレンズ613を通してLCD614を照明し、この照明によりLCD614で生成された被写体光は、プリズム651内で複数回の全反射を行った後、HOE652により回折し虚像として使用者の眼球Eに導かれる。
次に、HMD1の電気回路構成について図3を用いて説明する。図3は、本発明に係わるHMD1の電気回路のブロック図である。尚、図3では、図1、図2に示した部材と同じ部材には同一の番号を付与した。
HMD1の要部電気回路ブロックは、表示ユニット6、カメラユニット7、及び制御ユニット8等から構成される。尚、表示ユニット6、カメラユニット7は、前述の様にそれぞれ2台ずつ設けられているが、どちらも同じ構成であることから、図3では、それぞれ1台ずつのみ図示している。
表示ユニット6は、LCD表示部61、接眼光学系65から構成され、各部位で行われる動作については前述したので詳細な説明は省略する。
LED612の駆動電流は、後述の制御ユニット8中の制御部801で生成され、LED612の発光輝度は、制御部801によって制御される。
LCD614は、制御ユニット8を介して出力されるカメラユニット7で生成された画像信号や、制御ユニット8に設けられた後述の外部I/F824から取り込まれた例えばビデオやテレビ等のコンテンツ画像信号等に基づき映像を生成する。
カメラユニット7は、レンズ710、CCD701、CDS回路702、AGC回路703、A/D変換器704、タイミングジェネレータ705、及び画像処理部706等から構成される。
CCD701は、R(赤)光、G(緑)光、B(青)光の各色透過フィルタをピクセル単位(画素単位)で市松模様状に配置させたカラーエリア撮像センサで、レンズ710により結像された被写体光像を、R(赤)光、G(緑)光、B(青)光の各色成分の画像信号(各画素単位で受光された画素信号の信号列からなる信号)に光電変換するものである。
タイミングジェネレータ705は、後述の制御ユニット8から送信される基準クロックに基づいて、CCD701の駆動制御信号を生成するものである。タイミングジェネレータ705で生成される駆動制御信号には、例えば、CCD701における露出開始、及び終了タイミングを制御する積分開始/終了のタイミング信号、各画素の信号電荷の読出し制御信号(水平同期信号、垂直同期信号、転送信号等)等のクロック信号が挙げられ、これらのクロック信号がCCD701に供給されるとCCD701では各クロック信号に対応した駆動制御が行われる。
CDS(相関二重サンプリング)回路702は、CCD701から読み出された画像信号より読み出し時に発生するノイズの低減や、OBクランプ動作を行って黒レベルの補正を行うものである。
AGC(自動利得制御)回路703は、後述の制御ユニット8の制御により、CDS回路702で処理された画像信号のゲインを、例えば被写体の明るさ等に応じて調整する。
A/D変換器704は、AGC回路703から入力された画像信号を構成する各画素信号をデジタル信号に変換するものである。A/D変換器704は、制御ユニット8から送信されるA/D変換用クロックに基づき、アナログ信号の各画素信号を例えば14ビットのデジタル信号に変換する。
この様に、CCD701で読み出された画像信号は、CDS回路702、AGC回路703、及びA/D変換器704で所定の処理が施されて、デジタル画像信号に変換される。デジタル化された画像信号は、画像処理部706に取り込まれて所定の処理が行われる。以下、画像処理部706で行われるデジタル画像信号への処理について説明する。
最初に、画像処理部706に取り込まれた画像信号は、CCD701から出力される画像信号の読出しに同期して後述の制御ユニット8中の画像メモリ821に書き込まれる。すなわち、画像処理部706で行われる処理に使用されるデジタル画像信号は、画像メモリ821にいったん記録したものを画像メモリ821から取り出し、画像処理部701中の各部位における処理に使用される。
画像処理部706は、図示しない例えば、黒レベル補正部、画素補間部、解像度変換部、ホワイトバランス制御部、ガンマ補正部、マトリックス演算部、シェーディング補正部、及び画像圧縮部等から構成され、画像メモリ821より取り出したデジタル画像信号に周知の画像信号処理を施すものである。そして、これらの部位で所定の処理を施されたデジタル画像信号は、再度、画像メモリ821に格納される。
次に、制御ユニット8は、制御部801、画像メモリ821、VRAM(Video Random Access Memory)822、記録部823、外部I/F824、及び操作部830等から構成される。
制御部801は、各制御プログラム等を記憶するROM(Read Only Memory)、演算処理や制御処理等のデータを一時的に格納するRAM(Random Access Memory)、及び前記制御プログラム等をROMから読み出して実行するCPU(中央演算処理装置)等からなり、後述の操作部830に設けられた各操作スイッチからの信号を受けて、表示ユニット6の表示動作やカメラユニット7の撮影動作、及び画像信号処理動作を統括的に制御するものである。
また、制御部801には、本発明における画像混合手段に該当する、画像混合部802が設けられている。画像混合部802は、カメラユニット7で撮影された画像と後述の外部I/F824によってHMD1の外部から取り込まれた、例えばビデオやテレビ等のコンテンツ画像を混合して生成した画像を表示ユニット6に表示するものである。画像混合部802で行われる動作の詳細は後述する。
また、制御部801は、本発明における明るさ制御手段に該当し、画像混合部802の動作状態に応じてLCD表示部61中のLED612の駆動電流を生成し、LED612の発光輝度を調整する。
画像メモリ821は、カメラユニット7中の画像処理部706や制御ユニット8中の制御部801により画像信号に対する各種処理を行う為の作業領域として用いられる一時メモリである。
VRAM822は、LCD表示部61中のLCD614の画素数に対応した画像信号の記録容量を有し、LCD614に再生表示される画像を構成する画素信号のバッファメモリである。
記録部823は、例えばメモリカードが装填され、カメラユニット7で撮影された画像を記録するメモリである。
外部I/F824は、本発明における画像入力手段に該当し、例えば、ビデオやテレビ、パーソナルコンピュータ等のHMD1の外部機器から画像信号を入力するものである。
操作部830には、HMD1の電源スイッチ830a、カメラユニット7で撮影された画像と外部I/F824によって取り込まれた画像の混合割合を選択し、本発明における混合比選択手段に該当する混合比選択スイッチ830b、及び画像混合部802で行われる動作モードを選択し、本発明における動作モード選択手段に該当するモード選択スイッチ830c等、各種操作スイッチが設けられている。
この様に、装着時に外界への視界が遮断される遮蔽タイプのHMD1において、本発明は、カメラユニット7で撮影された画像と外部I/F824によってHMD1の外部から取り込まれた、例えばビデオやテレビ等のコンテンツ画像を画像混合部802で混合して表示ユニット6に表示することにより、使用者が主たる鑑賞対象であるコンテンツ画像を鑑賞しながら外界の状況を鮮明に観察することができる様に、HMD1で行われる画像混合動作を制御するものである。
ここで、画像混合部802で行われる動作の詳細を、図4を用いて説明する。図4(a)は、カメラユニット7で撮影された画像とコンテンツ画像とを同じ割合で混合した時の表示フレーム列を示した模式図。図4(b)は、カメラユニット7で撮影された画像とコンテンツ画像との混合割合を変化させた時の表示フレーム列を示した模式図である。
画像混合部802は、カメラユニット7から入力されるライブビュー画像と外部I/F824によってHMD1の外部から取り込まれたコンテンツ画像を、フレーム毎に切換えて混合する。例えば、図4(a)に示す様に、奇数フレームにはカメラ画像が、また、偶数フレームにはコンテンツ画像が配列する様に、それぞれの画像をフレーム毎に切換えて混合する。これにより、表示ユニット6には、それぞれの画像が交互に表示され、人間の目の特性である残像効果により、2種類の画像が重なって視認することができる。すなわち、使用者は、主たる鑑賞対象であるコンテンツ画像を鑑賞しながら外界の状況を観察することができる。
また、画像混合部802は、カメラユニット7から入力されるライブビュー画像と外部I/F824によってHMD1の外部から取り込まれたコンテンツ画像を、混合比選択スイッチ830bで選択された混合割合に応じたフレーム枚数(駒数)毎に切換えて混合することもできる。例えば、混合比選択スイッチ830bによって、カメラ画像とコンテンツ画像の混合割合を2対1に設定された場合は、図4(b)に示す様に、カメラ画像が2フレームに対してコンテンツ画像が1フレームの割合で配列する様に、それぞれの画像を選択された混合割合に応じたフレーム枚数毎に切換えて混合する。これにより、注目したい画像の混合割合を多く設定することにより、注目したい画像、例えばカメラ画像をより鮮明に視認することができる。
また、画像混合手段802で行われる動作モードは、モード選択スイッチ830cで選択することもできる。画像混合手段802の動作モードには、例えば、混合画像出力モード、単一画像出力モード等があり、必要に応じて観察したい画像をモード選択スイッチ830cで選択することにより、注目したい画像を観察することができる。例えば、カメラ画像による外界の状況、またはコンテンツ画像のみを観察したい場合は、単一画像出力モードを、また、コンテンツ画像を鑑賞しながら外界の状況を観察したい場合は、混合画像出力モードを選択することにより、注目したい複数の画像を同時に観察することができる。
さらに、画像混合手段802は、カメラユニット7から入力されるライブビュー画像と外部I/F824によってHMD1の外部から取り込まれたコンテンツ画像を、フレーム毎に切換えて混合する場合、それぞれの画像のフレームレートよりも早いフレームレートで画像を混合する。2種類の画像を例えば、同じフレーム枚数毎に切換えて混合すると、混合された画像におけるそれぞれの画像のフレームレートは混合前の画像のフレームレートの半分になる。フレームレートが低下すると、駒送りのように動きのぎこちない画像となり視認性が低下する。そこで、画像を混合する場合は、フレームレートを早くすることにより、視認性の低下を軽減するようにしている。
また、画像混合手段802が画像を混合する場合、制御部801は、LCD表示部61中のLED612の発光輝度が高くなる様に、LED612の駆動電流を調整する。これにより、それぞれの画像をより鮮明に視認することができる。
この様に、装着時に外界への視界が遮断される遮蔽タイプの映像表示装置において、本発明に係るHMD1は、カメラユニット7で撮影された画像と外部I/F824によってHMD1の外部から取り込まれたコンテンツ画像を画像混合部802で混合して表示ユニット6に表示する様にした。したがって、使用者が主たる鑑賞対象であるコンテンツ画像を鑑賞しながら外界の状況を鮮明に観察することができる様になる。
以上、本発明を実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は前述の実施の形態に限定して解釈されるべきでなく、適宜変更、改良が可能であることは勿論である。例えば、前述の実施の形態においては、2台のカメラユニット7をいずれも使用者の前方を撮影するようにフレーム7に配置したが、一方のカメラユニット7を使用者の後方を撮影するような位置に配置してもよい。これにより、使用者は、周囲の状況を、略全域に渡って把握しながらコンテンツ画像を鑑賞することができる様になる。
1 HMD
2 フレーム
3 テンプル
4 鼻当て
5 遮光基板
6 表示ユニット
61 LCD表示部
611 筐体
612 LED
613 コリメータレンズ
614 LCD
65 接眼光学系
651 プリズム
652 HOE
653 遮光部材
7 カメラユニット
701 CCDエリアセンサ
702 CDS回路
703 AGC回路
704 A/D変換器
705 タイミングジェネレータ
706 画像処理部
710 レンズ
8 制御ユニット
801 制御部
802 画像混合部
821 画像メモリ
822 VRAM
823 記録部
824 外部I/F
830 操作部
830a 電源スイッチ
830b 混合比選択スイッチ
830c モード選択スイッチ
851 音声出力部
852 音声入力部
860 電源部
9 ケーブル
E 目
2 フレーム
3 テンプル
4 鼻当て
5 遮光基板
6 表示ユニット
61 LCD表示部
611 筐体
612 LED
613 コリメータレンズ
614 LCD
65 接眼光学系
651 プリズム
652 HOE
653 遮光部材
7 カメラユニット
701 CCDエリアセンサ
702 CDS回路
703 AGC回路
704 A/D変換器
705 タイミングジェネレータ
706 画像処理部
710 レンズ
8 制御ユニット
801 制御部
802 画像混合部
821 画像メモリ
822 VRAM
823 記録部
824 外部I/F
830 操作部
830a 電源スイッチ
830b 混合比選択スイッチ
830c モード選択スイッチ
851 音声出力部
852 音声入力部
860 電源部
9 ケーブル
E 目
Claims (7)
- 頭部または顔面に取り付けられ、使用者が外界をシースルー不能な遮蔽タイプの映像表示装置であって、
外界光学像を撮影する撮像手段と、
前記映像表示装置の外部からの画像を入力する画像入力手段と、
前記撮像手段で撮影された画像と前記画像入力手段によって取り込まれた画像を混合する画像混合手段と、
前記画像混合手段で混合された画像を表示する表示手段と、を有することを特徴とする映像表示装置。 - 前記画像混合手段は、前記撮像手段で撮影された画像と前記画像入力手段によって取り込まれた画像を、フレーム毎に切換えて混合することを特徴とする請求項1に記載の映像表示装置。
- 前記撮像手段で撮影された画像と前記画像入力手段によって取り込まれた画像の混合割合を選択する混合比選択手段を有し、
前記画像混合手段は、前記撮像手段で撮影された画像と前記画像入力手段によって取り込まれた画像を、前記混合比選択手段で選択された混合割合に応じたフレーム枚数毎に切換えて混合することを特徴とする請求項1または2に記載の映像表示装置。 - 前記画像混合手段で行われる動作モードを選択する動作モード選択手段を有し、
前記画像混合手段は、前記動作モード選択手段で選択された動作モードに基づいて作動することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の映像表示装置。 - 前記画像混合手段は、前記撮像手段で撮影された画像と前記画像入力手段によって取り込まれた画像を混合する場合、それぞれの画像のフレームレートよりも早いフレームレートで混合することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の映像表示装置。
- 前記表示手段の明るさを制御する明るさ制御手段を有し、
前記明るさ制御手段は、前記画像混合手段が前記撮像手段で撮影された画像と前記画像入力手段によって取り込まれた画像を混合する場合、前記表示手段の明るさを明るくすることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の映像表示装置。 - 前記撮像手段は、使用者の前方または後方を撮影するように配置され、
前記画像混合手段は、前記撮像手段で撮影されたライブビュー画像と前記画像入力手段によって取り込まれた画像を混合することを特徴とする請求項1に記載の映像表示装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2006013534A JP2007193254A (ja) | 2006-01-23 | 2006-01-23 | 映像表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2006
- 2006-01-23 JP JP2006013534A patent/JP2007193254A/ja active Pending
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