JP2007192125A - ターボチャージャ - Google Patents
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Abstract
【課題】二つの導入通路からの排気流が合流することによる乱流の発生を抑制することのできるターボチャージャを提供する。
【解決手段】このターボチャージャは、タービンホイール32の回転軸に沿って延設されて同タービンホイール32が収容されるタービン室31と、タービン室31の周壁において開口されて内燃機関の排気をタービンホイール32に導く導入通路34,35とを備える。導入通路34,35としては、タービン室31における排気流れ方向上流側で開口される第1の導入通路34と同排気流れ方向下流側で開口される第2の導入通路35とが形成される。第2の導入通路35の開口部39の延設方向が、タービン室31における排気流れ方向下流側に向かう方向成分を含む。
【選択図】図5
【解決手段】このターボチャージャは、タービンホイール32の回転軸に沿って延設されて同タービンホイール32が収容されるタービン室31と、タービン室31の周壁において開口されて内燃機関の排気をタービンホイール32に導く導入通路34,35とを備える。導入通路34,35としては、タービン室31における排気流れ方向上流側で開口される第1の導入通路34と同排気流れ方向下流側で開口される第2の導入通路35とが形成される。第2の導入通路35の開口部39の延設方向が、タービン室31における排気流れ方向下流側に向かう方向成分を含む。
【選択図】図5
Description
本発明は、タービン室における排気流れ方向上流側において開口される第1の導入通路と同排気流れ方向下流側において開口される第2の導入通路とを通じて内燃機関の排気をタービンホイールに導くターボチャージャに関するものである。
通常、ターボチャージャにはそのタービンホイールが収容されるタービン室と同タービン室の周壁において開口される導入通路とが形成されており、この導入通路には内燃機関の排気が送り込まれている。そして、上記導入通路を介してタービンホイールに内燃機関の排気が吹き付けられて、同タービンホイールが回転するようになっている。
従来、特許文献1のように、上記導入通路として、タービン室における排気流れ方向上流側において開口される第1の導入通路と同排気流れ方向下流側において開口される第2の導入通路とを形成するようにしたものが提案されている。
こうしたターボチャージャにあっては、排気量が少ない機関運転状態であるときに、一方の導入通路からのみタービンホイールに排気が吹き付けられる。これにより、導入通路が一つのみ形成されるターボチャージャと比較して、導入通路の通路面積を小さくすることができ、高圧・高速の排気をタービンホイールに吹き付けることが可能になる。
特開昭60−166718号公報
ところで、上述したターボチャージャにあって、第1の導入通路からタービンホイールに吹き付けられた排気の流れは、タービン室における排気流れ方向下流側に偏向されて、第2の導入通路の開口付近に至る。そのため、そのように偏向された排気流と第2の導入通路からタービンホイールに吹き付けられる排気の流れとが合流する部分において乱流が発生して、これがターボチャージャの運転効率の向上を妨げる一因となる。
本発明は、そうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、二つの導入通路からの排気流が合流することによる乱流の発生を抑制することのできるターボチャージャを提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について説明する。
請求項1に記載の発明は、タービンホイールの回転軸に沿って延設されて同タービンホイールが収容されるタービン室と該タービン室の周壁において開口されて内燃機関の排気を前記タービンホイールに導く導入通路とを有し、該導入通路として、前記タービン室における排気流れ方向上流側で開口される第1の導入通路と同排気流れ方向下流側で開口される第2の導入通路とが形成されてなるターボチャージャにおいて、前記第2の導入通路は、その前記タービン室における開口に至る部分の延設方向が同タービン室における排気流れ方向下流側に向かう方向成分を含んでなることをその要旨とする。
請求項1に記載の発明は、タービンホイールの回転軸に沿って延設されて同タービンホイールが収容されるタービン室と該タービン室の周壁において開口されて内燃機関の排気を前記タービンホイールに導く導入通路とを有し、該導入通路として、前記タービン室における排気流れ方向上流側で開口される第1の導入通路と同排気流れ方向下流側で開口される第2の導入通路とが形成されてなるターボチャージャにおいて、前記第2の導入通路は、その前記タービン室における開口に至る部分の延設方向が同タービン室における排気流れ方向下流側に向かう方向成分を含んでなることをその要旨とする。
上記構成によれば、例えば第2の導入通路の前記タービン室における開口に至る部分の延設方向とタービンホイールの回転軸とが直角をなす構成など、同部分の延設方向が上記タービン室における排気流れ方向下流側に向かう方向成分を含まない構成と比較して、各導入通路からの排気流が合流する部分において各排気流の流れ方向のなす角度を小さくすることができる。したがって、第1の導入通路からの排気流と第2の導入通路からの排気流との合流による乱流の発生を抑制することができる。
なお請求項1に記載の構成は、請求項2によるように、第2の導入通路を、その開口に至る部分が同開口に近い部分ほど前記排気流れ方向下流側の位置になるように形成する、といった構成により実現することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のターボチャージャにおいて、前記第1の導入通路および前記第2の導入通路は共に前記周壁の全周にわたる円環形状で開口されてなり、前記第2の導入通路は、その前記開口に至る部分が同開口に近づくほど前記第1の導入通路から離間する方向に延設されてなることをその要旨とする。
上記構成によれば、第1の導入通路および第2の導入通路が共にタービン室周壁の全周にわたる円環形状で開口されたターボチャージャにあって、第2の導入通路からタービンホイールに吹き付けられる排気の流れ方向を、第1の導入通路からタービンホイールに吹き付けられる排気の流れ方向から離間する方向に設定することができる。したがって、第1の導入通路からの排気流が上記タービン室における排気流れ方向下流側に、換言すれば第2の導入通路からの排気流に近づく方向に偏向されるとはいえ、それら排気流の流れ方向のなす角度が小さくなるように、第2の導入通路からタービンホイールに吹き付けられる排気の流れ方向を設定することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載のターボチャージャにおいて、前記第1の導入通路が前記タービンホイールにおける翼間通路の入口において開口されてなり、前記第2の導入通路が前記翼間通路の途中で開口されてなることをその要旨とする。
ここで、タービン室内にあってその周壁とタービンホイールとの間には、同タービンホイールの表面に突設された複数のタービン翼によって仕切られた複数の通路(翼間通路)が形成されている。この翼間通路は、その排気流れ方向上流側の端部が入口とされ、排気流れ方向下流側の端部が出口とされる。そして、そうした翼間通路を内燃機関の排気流が通過するに際してタービン翼によって排気流のエネルギを受けて、タービンホイールは回転する。
上記構成では、排気量が少ないときにおいて第1の導入通路のみを通じて排気をタービンホイールに吹き付けるようにするとともに、そうした状況に適した形状に翼間通路の入口形状を予め設定しておくことにより、ターボチャージャの運転効率を高くすることができる。ただし、第1の導入通路からタービンホイールに吹き付けられた排気流は翼間通路の通過に際してタービン室における排気流れ方向下流側に向けて大きく偏向される。そのため上記構成では、排気量が多いときにおいて第1および第2の導入通路の両方から排気をタービンホイールに吹き付けるに際して、上述した乱流の発生度合い、ひいてはその発生による影響が大きくなり易い。
上記構成によれば、そうした構造のターボチャージャにあって、第1の導入通路からの排気流と第2の導入通路からの排気流との合流による乱流の発生を好適に抑制することができる。
以下、本発明にかかるターボチャージャを具体化した一実施の形態について説明する。
図1に、本実施の形態にかかるターボチャージャが適用される内燃機関の概略構成を示す。
図1に、本実施の形態にかかるターボチャージャが適用される内燃機関の概略構成を示す。
同図1に示すように、本実施の形態にかかるターボチャージャ10は、内燃機関1の吸気通路2に配設されるコンプレッサ20と、同内燃機関1の排気通路3に配設されるタービン30と、これらコンプレッサ20およびタービン30を連結するセンタハウジング40とを備えている。
図2に、ターボチャージャ10の具体構成を示す。
同図2に示すように、コンプレッサ20の内部にはコンプレッサ室21が形成されており、同コンプレッサ室21には、コンプレッサインペラ22が収容されている。一方、タービン30の内部にはタービン室31が形成されており、同タービン室31にはタービンホイール32が収容されている。他方、センタハウジング40には、シャフト41が回転可能に支持されており、同シャフト41の一端にはコンプレッサインペラ22が固定され、他端にはタービンホイール32が固定されている。このターボチャージャ10は、コンプレッサインペラ22とタービンホイール32とが一体回転する構造になっている。
同図2に示すように、コンプレッサ20の内部にはコンプレッサ室21が形成されており、同コンプレッサ室21には、コンプレッサインペラ22が収容されている。一方、タービン30の内部にはタービン室31が形成されており、同タービン室31にはタービンホイール32が収容されている。他方、センタハウジング40には、シャフト41が回転可能に支持されており、同シャフト41の一端にはコンプレッサインペラ22が固定され、他端にはタービンホイール32が固定されている。このターボチャージャ10は、コンプレッサインペラ22とタービンホイール32とが一体回転する構造になっている。
コンプレッサ20のコンプレッサ室21はコンプレッサインペラ22の回転軸L1に沿って延設されている。また、コンプレッサ20は上記コンプレッサインペラ22の外周を渦巻状に延びるスクロール通路23を備えており、このスクロール通路23は上記コンプレッサ室21の周壁の全周にわたって開口されている。
一方、タービン30のタービン室31はタービンホイール32の回転軸L1に沿って延設されている。またタービン30は上記タービンホイール32の外周を渦巻状に延びるスクロール通路33を備えている。このスクロール通路33とタービン室31とは、二つの導入通路34,35を通じて連通されている。これら導入通路34,35はそれぞれ、上記タービン室31の周壁においてその全周にわたる円環形状で開口されている。なお本実施の形態では、上記二つの導入通路34,35のうち、上記タービン室31における排気流れ方向上流側において開口される通路を第1の導入通路34とし、同排気流れ方向下流側において開口される通路を第2の導入通路35とする。
第1の導入通路34および第2の導入通路35にはそれぞれ複数のノズルベーン36,37が設けられている。
図3に、第1の導入通路34に設けられるノズルベーン36の配設態様を示す。
図3に、第1の導入通路34に設けられるノズルベーン36の配設態様を示す。
同図3に示すように、各ノズルベーン36はタービンホイール32の回転軸L1周りに所定間隔をおいて配設されている。そして、それらノズルベーン36により、第1の導入通路34(図2)を通過する排気流の流れ方向が整えられるとともに同排気流の流速が高められる。
また、第2の導入通路35に設けられるノズルベーン37についても上記ノズルベーン36と同様に、タービンホイール32の回転軸L1周りに所定間隔をおいて配設されている。そして、それらノズルベーン37により、第2の導入通路35を通過する排気流の流れ方向が整えられるとともに同排気流の流速が高められる。
図4に、タービンホイール32の側面構造を示す。
同図4に示すように、タービンホイール32には複数のタービン翼32aが設けられている。そして、タービン室31(図2)内にあってその周壁とタービンホイール32との間には上記タービン翼32aによって仕切られた複数の通路(翼間通路)が形成されている。通常、この翼間通路には内燃機関1の排気流が、タービン室31における排気流れ方向上流側の端部(翼間通路の入口Ei)から同排気流れ方向下流側の端部(翼間通路の出口Eo)に向けて通過する。なお上記翼間通路の入口Eiは、導入通路が一つのみ設けられる標準的なターボチャージャにおけるタービンホイールの、いわゆるリーディングエッジの間に相当する部分である。また上記翼間通路の出口Eoは標準的なターボチャージャのタービンホイールの、いわゆるトレーディングエッジの間に相当する部分である。
同図4に示すように、タービンホイール32には複数のタービン翼32aが設けられている。そして、タービン室31(図2)内にあってその周壁とタービンホイール32との間には上記タービン翼32aによって仕切られた複数の通路(翼間通路)が形成されている。通常、この翼間通路には内燃機関1の排気流が、タービン室31における排気流れ方向上流側の端部(翼間通路の入口Ei)から同排気流れ方向下流側の端部(翼間通路の出口Eo)に向けて通過する。なお上記翼間通路の入口Eiは、導入通路が一つのみ設けられる標準的なターボチャージャにおけるタービンホイールの、いわゆるリーディングエッジの間に相当する部分である。また上記翼間通路の出口Eoは標準的なターボチャージャのタービンホイールの、いわゆるトレーディングエッジの間に相当する部分である。
本実施の形態にかかるターボチャージャ10にあっては、第1の導入通路34が上記翼間通路の入口Eiにおいて開口され、第2の導入通路35が上記翼間通路の途中(翼間通路の入口Eiと出口Eoとの間の位置)で開口されている。
上記ターボチャージャ10では、基本的に、以下のようにして内燃機関1への過給が行われる。
ターボチャージャ10では、内燃機関1の排気流が翼間通路を通過するに際してタービン翼32aが排気流のエネルギを受けることによって、タービンホイール32が回転する。そして、このタービンホイール32の回転がシャフト41を通じてコンプレッサ20のコンプレッサインペラ22に伝達されて、同コンプレッサインペラ22が回転する。これによりコンプレッサ20内では、コンプレッサインペラ22の回転による遠心力の作用により、同コンプレッサ20の入口部20aからコンプレッサ室21に流入する吸気がスクロール通路23、ひいては内燃機関1の燃焼室4(図1参照)へと送られる。内燃機関1では、こうした排気の持つエネルギを利用した過給を行うことで、その出力向上を図っている。
ターボチャージャ10では、内燃機関1の排気流が翼間通路を通過するに際してタービン翼32aが排気流のエネルギを受けることによって、タービンホイール32が回転する。そして、このタービンホイール32の回転がシャフト41を通じてコンプレッサ20のコンプレッサインペラ22に伝達されて、同コンプレッサインペラ22が回転する。これによりコンプレッサ20内では、コンプレッサインペラ22の回転による遠心力の作用により、同コンプレッサ20の入口部20aからコンプレッサ室21に流入する吸気がスクロール通路23、ひいては内燃機関1の燃焼室4(図1参照)へと送られる。内燃機関1では、こうした排気の持つエネルギを利用した過給を行うことで、その出力向上を図っている。
さらに、上記ターボチャージャ10の第2の導入通路35には流路制御弁38が設けられており、同ターボチャージャ10は、上記流路制御弁38の作動制御を通じて第2の導入通路35の通路断面積を調節可能な構造になっている。
この流路制御弁38の作動制御は以下のように実行される。
すなわち先ず、例えば内燃機関1の低回転低負荷運転時など、同内燃機関1の排気量が少ないときには流路制御弁38が閉弁される。このとき第1の導入通路34のみを通じて、内燃機関1の排気がタービンホイール32に吹き付けられる。なおターボチャージャ10にあっては、前記翼間通路の入口形状や、第1の導入通路34の通路形状、同通路34に設けられるノズルベーン36の形状および配設態様として、排気量の少ない機関運転状態に適した形状および配設態様が設定されている。このように設定することにより、内燃機関1の排気量が少ない状況、すなわち第1の導入通路34のみから排気流がタービンホイール32に吹き付けられる状況において、ターボチャージャ10の運転効率を高くすることができる。
すなわち先ず、例えば内燃機関1の低回転低負荷運転時など、同内燃機関1の排気量が少ないときには流路制御弁38が閉弁される。このとき第1の導入通路34のみを通じて、内燃機関1の排気がタービンホイール32に吹き付けられる。なおターボチャージャ10にあっては、前記翼間通路の入口形状や、第1の導入通路34の通路形状、同通路34に設けられるノズルベーン36の形状および配設態様として、排気量の少ない機関運転状態に適した形状および配設態様が設定されている。このように設定することにより、内燃機関1の排気量が少ない状況、すなわち第1の導入通路34のみから排気流がタービンホイール32に吹き付けられる状況において、ターボチャージャ10の運転効率を高くすることができる。
一方、例えば内燃機関1の高回転運転時や高負荷運転時など、同内燃機関1の排気量が比較的多いときには、流路制御弁38が開弁されるとともに、排気量の多い機関運転状態であるほど大きい開度になるように同流路制御弁38の開度が調節される。
この場合には、第1の導入通路34の排気流量についての過度の増加や過度の減少を招くことのないように第2の導入通路35の排気流量が調節されつつ、第1の導入通路34および第2の導入通路35の両方から排気がタービンホイール32に吹き付けられる。これにより、第1の導入通路34からの排気流を適量に保ちつつ、第1の導入通路34からの排気流のエネルギに加えて、第2の導入通路35からの排気流のエネルギを受けてタービンホイール32が回転駆動される。
なおターボチャージャ10にあっては、第2の導入通路35の通路形状や同通路35に設けられるノズルベーン37の形状および配設態様として、内燃機関1の高回転高負荷運転時において第2の導入通路35を通過する排気流量に適した形状が設定されている。そのため、第1の導入通路34および第2の導入通路35の両方から排気がタービンホイールに吹き付けられる状況にあっても、ターボチャージャ10の運転効率を高くすることができる。
ところで、第1の導入通路34からタービンホイール32に吹き付けられた排気流は、翼間通路の通過に際して、タービン室31における排気流れ方向下流側に向けて偏向される。そして、そのように偏向された排気流が、第1の導入通路34よりも排気流れ方向下流側において開口される第2の導入通路35からタービンホイール32に吹き付けられる排気の流れと合流するようになる。したがって、それら排気流の合流部分において乱流が発生し、これがターボチャージャの運転効率の向上を妨げる一因となる。
しかも、本実施の形態にかかるターボチャージャ10は第2の導入通路35が翼間通路の途中において開口される構造であるために、第1および第2の導入通路が共に翼間通路の入口において開口されるターボチャージャと比較して、第1の導入通路34からの排気流が大きく偏向された位置において第2の導入通路35から排気流が導入される。したがって、それら排気流の合流部分における乱流の発生度合い、ひいてはその発生による影響が大きくなり易い。
この点をふまえ、本実施の形態にかかるターボチャージャ10にあっては、第2の導入通路35を、その上記タービン室31における開口に至る部分(開口部39)が同開口に近い部分ほど同タービン室31における排気流れ方向下流側の位置になるように形成している。
図5に、ターボチャージャ10の上記開口部39周辺を拡大して示す。
同図5に示すように、開口部39は、上記タービン室31における排気流れ方向下流側に向けて湾曲した形状であって、同タービン室31の周壁における前記翼間通路の入口Ei付近の部分と同程度に湾曲した形状で形成されている。また開口部39は、その開口端に近づくほど第1の導入通路34から離間する方向に延びるように形成されている。言い換えれば、開口部39は、その開口端に近づくほど第1の導入通路34の延設方向と第2の導入通路35の延設方向とのなす角度が大きくなるように延設されている。
同図5に示すように、開口部39は、上記タービン室31における排気流れ方向下流側に向けて湾曲した形状であって、同タービン室31の周壁における前記翼間通路の入口Ei付近の部分と同程度に湾曲した形状で形成されている。また開口部39は、その開口端に近づくほど第1の導入通路34から離間する方向に延びるように形成されている。言い換えれば、開口部39は、その開口端に近づくほど第1の導入通路34の延設方向と第2の導入通路35の延設方向とのなす角度が大きくなるように延設されている。
ここで図5にあって、矢印Aは第1の導入通路34からの排気流の流れ方向を示し、矢印Bは第2の導入通路35からの排気流の流れ方向を示し、矢印Cは第2の導入通路の延設方向とタービンホイールの回転軸とが直角をなす比較例のターボチャージャについてその第2の導入通路からの排気流の流れ方向を示している。
同図5から明らかなように、本実施の形態のターボチャージャ10にあっては、第1の導入通路34からタービンホイール32に吹き付けられた後に偏向されて第2の導入通路35の開口付近に至った排気流の流れ方向(矢印A)と第2の導入通路35からの排気流の流れ方向(矢印B)とのなす角度が、比較例のターボチャージャについての同角度(矢印Aと矢印Cとのなす角度)よりも小さくなる。
そのため、ターボチャージャ10では、第1の導入通路34からの排気流と第2の導入通路35からの排気流との干渉が避けられないとはいえ、それら排気流の合流による乱流の発生を比較例のターボチャージャと比べて抑制することができる。したがって、前記翼間通路に排気流を円滑に通過させることができ、ターボチャージャ10の運転効率を向上させることができる。
なお本実施の形態では、第2の導入通路35を、その開口部39がその開口端に近づくほど第1の導入通路34から離間する方向に延びるように形成した。
そのため、第2の導入通路35からタービンホイール32に吹き付けられる排気の流れ方向を、第1の導入通路34からタービンホイール32に吹き付けられる排気の流れ方向から離間する方向に設定することができる。したがって、第1の導入通路34からの排気流が上記タービン室31における排気流れ方向下流側に、換言すれば第2の導入通路35からの排気流に近づく方向に偏向されるとはいえ、それら排気流の流れ方向のなす角度が小さくなるように、第2の導入通路35からタービンホイール32に吹き付けられる排気の流れ方向を設定することができる。
そのため、第2の導入通路35からタービンホイール32に吹き付けられる排気の流れ方向を、第1の導入通路34からタービンホイール32に吹き付けられる排気の流れ方向から離間する方向に設定することができる。したがって、第1の導入通路34からの排気流が上記タービン室31における排気流れ方向下流側に、換言すれば第2の導入通路35からの排気流に近づく方向に偏向されるとはいえ、それら排気流の流れ方向のなす角度が小さくなるように、第2の導入通路35からタービンホイール32に吹き付けられる排気の流れ方向を設定することができる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、以下に記載する効果が得られるようになる。
(1)第2の導入通路35を、その開口部39が開口端に近い部分ほどタービン室31における排気流れ方向下流側の位置になるように形成した。そのため、第1の導入通路34からの排気流と第2の導入通路35からの排気流との合流による乱流の発生を抑制することができる。
(1)第2の導入通路35を、その開口部39が開口端に近い部分ほどタービン室31における排気流れ方向下流側の位置になるように形成した。そのため、第1の導入通路34からの排気流と第2の導入通路35からの排気流との合流による乱流の発生を抑制することができる。
(2)第2の導入通路35を、その開口部39がその開口端に近づくほど第1の導入通路34から離間する方向に延びるように形成した。そのため、第1の導入通路34からの排気流が第2の導入通路35からの排気流に近づく方向に偏向されるとはいえ、それら排気流の流れ方向のなす角度が小さくなるように、第2の導入通路35からタービンホイール32に吹き付けられる排気の流れ方向を設定することができる。
なお、上記実施の形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・開口部39の形状は、同開口部39の延設方向がタービン室31における排気流れ方向下流側に向かう方向成分を含む形状であれば、適宜変更可能である。同構成によっても、開口部の延設方向が上記タービン室31における排気流れ方向下流側に向かう方向成分を含まないターボチャージャと比較して、各導入通路34,35からの排気流が合流する部分においてそれら排気流の流れ方向のなす角度を小さくすることができる。上記構成を含むターボチャージャとしては、例えば図6に示すターボチャージャ50を挙げることができる。同図6に示すように、ターボチャージャ50は、第2の導入通路55の途中がタービン室31における排気流れ方向下流側に向けて湾曲して延びるように形成されるとともに、同第2の導入通路55の開口部59が直線状に延びるように形成される。またターボチャージャ50では、第2の導入通路55に設けられるノズルベーン57が上記開口部59の延設形状に対応した形状に形成される。
・開口部39の形状は、同開口部39の延設方向がタービン室31における排気流れ方向下流側に向かう方向成分を含む形状であれば、適宜変更可能である。同構成によっても、開口部の延設方向が上記タービン室31における排気流れ方向下流側に向かう方向成分を含まないターボチャージャと比較して、各導入通路34,35からの排気流が合流する部分においてそれら排気流の流れ方向のなす角度を小さくすることができる。上記構成を含むターボチャージャとしては、例えば図6に示すターボチャージャ50を挙げることができる。同図6に示すように、ターボチャージャ50は、第2の導入通路55の途中がタービン室31における排気流れ方向下流側に向けて湾曲して延びるように形成されるとともに、同第2の導入通路55の開口部59が直線状に延びるように形成される。またターボチャージャ50では、第2の導入通路55に設けられるノズルベーン57が上記開口部59の延設形状に対応した形状に形成される。
・本発明は、第1の導入通路や第2の導入通路がタービン室の周壁の全周にわたって円環形状に開口されたターボチャージャに限らず、第1の導入通路や第2の導入通路がタービン室の周壁の一箇所、あるいは複数箇所において部分的に開口されたターボチャージャにも適用することができる。
・本発明は、第1の導入通路および前記第2の導入通路が共にタービンホイールにおける翼間通路の入口において開口されたターボチャージャにも適用することができる。同構成にあっても、第2の導入通路の開口部をタービン室における排気流れ方向下流側に向かう方向成分を含む方向に延設することにより、該開口部の延設方向が上記タービン室における排気流れ方向下流側に向かう方向成分を含まない構成と比較して、各導入通路からの排気流が合流する部分において各排気流の流れ方向のなす角度を小さくすることができる。また、第2の導入通路の開口部をその開口端に向かうほど第1の導入通路から離間する方向に延設することにより、上記(2)に記載の効果に準じた効果を得ることができる。
・本発明は、隣り合うノズルベーンの間隔を可変設定可能な可変ノズル式のターボチャージャにも適用することができる。また第1の導入通路や第2の導入通路にノズルベーンが設けられないターボチャージャにも、本発明は適用可能である。
1…内燃機関、2…吸気通路、3…排気通路、4…燃焼室、10,50…ターボチャージャ、20…コンプレッサ、20a…入口部、21…コンプレッサ室、22…コンプレッサインペラ、23…スクロール通路、30…タービン、31…タービン室、32…タービンホイール、32a…タービン翼、33…スクロール通路、34…第1の導入通路、35,55…第2の導入通路、36,37,57…ノズルベーン、38…流路制御弁、39,59…開口部、40…センタハウジング、41…シャフト。
Claims (4)
- タービンホイールの回転軸に沿って延設されて同タービンホイールが収容されるタービン室と該タービン室の周壁において開口されて内燃機関の排気を前記タービンホイールに導く導入通路とを有し、該導入通路として、前記タービン室における排気流れ方向上流側で開口される第1の導入通路と同排気流れ方向下流側で開口される第2の導入通路とが形成されてなるターボチャージャにおいて、
前記第2の導入通路は、その前記タービン室における開口に至る部分の延設方向が同タービン室における排気流れ方向下流側に向かう方向成分を含んでなる
ことを特徴とするターボチャージャ。 - 請求項1に記載のターボチャージャにおいて、
前記第2の導入通路は、その開口に至る部分が同開口に近い部分ほど前記排気流れ方向下流側の位置に形成されてなる
ことを特徴とするターボチャージャ。 - 請求項1または2に記載のターボチャージャにおいて、
前記第1の導入通路および前記第2の導入通路は共に前記周壁の全周にわたる円環形状で開口されてなり、前記第2の導入通路は、その前記開口に至る部分が同開口に近づくほど前記第1の導入通路から離間する方向に延設されてなる
ことを特徴とするターボチャージャ。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載のターボチャージャにおいて、
前記第1の導入通路が前記タービンホイールにおける翼間通路の入口において開口されてなり、前記第2の導入通路が前記翼間通路の途中で開口されてなる
ことを特徴とするターボチャージャ。
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-
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- 2006-01-19 JP JP2006011166A patent/JP2007192125A/ja not_active Withdrawn
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