JP2007191916A - 化粧床材および床構造 - Google Patents

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彰一 占部
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Abstract

【課題】隣合う床材間の突き上げを防止しつつ、構造の簡素化およびコストの削減を図り得る化粧床材を提供する。
【解決手段】本発明は、床下地1上に複数並べて敷設されるとともに、縁部に隣合う他の化粧床材との接合用に接合部が設けられた化粧床材を対象とする。軟質合成樹脂製の軟質層11と、軟質層11上に積層される木質製の表層12と、表層12上に積層される化粧層14と、を備える。接合部に、隣合う他の化粧床材の接合部に当接する当接部25,35が設けられる。軟質層11が接合部において側方に突出されて軟質層突出部11a,11bが設けられる。当接部25,35が軟質層突出部11a,11bにより構成される。
【選択図】図1

Description

この発明は、一般住宅、集合住宅などにおける屋内の床仕上げ用として好適に採用される化粧床材および床構造に関する。
一般住宅や集合住宅における木質の床は、木質系化粧床材を用いて床仕上げを行うのが通例である。たとえば多数の化粧床材を、その縁部の接合部を隣合う他の床材の接合部に突き合わせつつ、床下地上に隙間なく並べて敷設するようにしている。
このような床構造においては、吸湿により各床材に伸びが発生すると、床材間において接合部同士が互いに強く突き合わされて、場合によってはその床材接合部が突き上げられてしまう。こうして突き上げ部が形成されると、仕上げ床の全域において平滑性が損なわれて、美観が著しく低下してしまう。
そこで下記特許文献1〜3に示す床構造においては、隣合う床材の接合部間に弾性部材を介在させて、床材に伸びが発生した場合には、弾性部材を圧縮変形させることによって床材の伸びを吸収し、床材間の接合部に突き上げ部が形成されないようにしている。
実開昭59−185346号 特開平8−86078号 特開平9−144282号
しかしながら、特許文献1〜3に示す従来の床構造においては、各床材間に弾性部材を介在させるものであるため、弾性部材を施工する分、作業工程数が増加して、作業効率が低下するとともに、部品点数も増加して、構造の複雑化を来たし、コストも増大するという問題があった。
この発明は、上記従来技術の問題を解消し、隣合う床材間の接合部における突き上げを防止しつつ、作業効率の向上、構造の簡素化およびコストの削減を図ることができる化粧床材および床構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、以下の構成を要旨としている。
[1] 床下地上に複数並べて敷設されるとともに、縁部に隣合う他の化粧床材との接合用に接合部が設けられた化粧床材であって、
軟質合成樹脂製の軟質層と、前記軟質層上に積層される木質製の表層と、前記表層上に積層される化粧層と、を備え、
前記接合部に、隣合う他の化粧床材の接合部に当接する当接部が設けられるとともに、
前記軟質層が接合部において側方に突出されて軟質層突出部が設けられ、
前記当接部が前記軟質層突出部によって構成されたことを特徴とする化粧床材。
[1a] 軟質層は、弾力性ないし柔軟性を有する前項1に記載の化粧床材。
[1b] 当接部の全域が軟質層突出部により構成される前項1に記載の化粧床材。
[2] 前記接合部が、下じゃくり部と、上じゃくり部とを有する相じゃくり接合部によって構成され、
前記下じゃくり部における凸部の先端に、前記軟質層突出部が設けられる前項1に記載の化粧床材。
[3] 前記接合部が、下じゃくり部と、上じゃくり部とを有する相じゃくり接合部によって構成され、
前記上じゃくり部における凹段部の側壁に、前記軟質層突出部が設けられる前項1または2に記載の化粧床材。
[4] 床材縁部における床材表面から前記軟質層突出部の先端にかけて面取り部が設けられる前項1〜3のいずれか1項に記載の化粧床材。
[4a] 面取り部が傾斜面によって構成される前項4に記載の化粧床材。
[4b] 面取り部が床材の周囲四辺に形成される前項4に記載の化粧床材。
[5] 床材縁部における床材表面から前記軟質層突出部にかけて面取り部が設けられるとともに、その面取り部の下端が前記軟質層突出部の突出方向途中位置に配置される前項1〜3のいずれか1項に記載の化粧床材。
[6] 前記軟質層突出部の突出長さが0.3mm以上に設定される前項1〜5のいずれか1項に記載の化粧床材。
[7] 前記表層は、比重が0.7以上、厚さが2.0mm以下の木質繊維板により構成される前項1〜6のいずれか1項に記載の化粧床材。
[8] 前記軟質層下に、木質製の裏層が積層される前項1〜7のいずれか1項に記載の化粧床材。
[9] 前記裏層は、比重が0.7以上、厚さが2.0mm以下の木質繊維板をもって構成される前項8に記載の化粧床材。
[10] 前記軟質層は、比重が1.5〜3.0の高比重シートにより構成される前項1〜9のいずれか1項に記載の化粧床材。
[11] 前記軟質層は、ポリエチレン樹脂と、エチレン・プロピレン・ラバーと、炭酸カルシウムと、が配合された組成物により構成される前項1〜10のいずれか1項に記載の化粧床材。
[12] 前項1〜11のいずれか1項に記載の化粧床材が、床下地上に複数並べて敷設された床構造であって、
隣合う化粧床材のうち一方の化粧床材における軟質層突出部が、他方の化粧床材の接合部に当接されたことを特徴とする床構造。
[13] 前記化粧床材が、両面テープによって床下地に接着される前項12に記載の床構造。
[14] 前記化粧床材が、粘着剤によって床下地に接着される前項12に記載の床構造。
上記発明[1]における化粧床材によれば、軟質層を側方に突出させて軟質層突出部を設け、その軟質層突出部を、隣合う他の床材の接合部に当接させるものであるため、吸湿により化粧床材に伸びが発生したとしても、軟質層突出部が圧縮変形することによって、床材の伸びが吸収される。このため床材間において接合部同士が強く突き付けられるのを防止できて、突き上げ部が形成されるのを防止することができる。
さらに本発明においては、突き上げ防止用に床材以外の部品を用いるものではなく、たとえば床材間に弾性部材を配置するものではないため、部品点数を削減できて、施工時の作業効率を向上させることができるとともに、構造の簡素化およびコストの削減を図ることができる。
上記発明[2][3]における化粧床材によれば、床材間において接合部同士を確実に接合することができる。
上記発明[4]における化粧床材によれば、床材敷設状態では、隣合う床材間において対応する面取り部によって形成される溝を、断面V字状に形成できて、良好な美観を得ることができる。
上記発明[5]における化粧床材によれば、隣合う床材間において当接部同士の当接面積を大きく確保できるため、床材施工時における当接部の当接作業、ひいては床材同士の接合作業を容易に行えて、床材施工作業をより一層簡単に行うことができる。
上記発明[6]における化粧床材によれば、吸湿による床材の伸びをより確実に吸収できて、突き上げ部が形成されるのをより確実に防止することができる。
上記発明[7]における化粧床材によれば、表面硬さを十分に確保できて、耐落下傷性を向上させることができる。このため床材表面に、誤って物品を落下させてしまったとしても、表面に凹み傷などの傷が発生するのを有効に防止することができる。
上記発明[8][9]における化粧床材によれば、表層に対応する裏層を設けるものであるため、床材の厚さ方向における構成上のバランスを十分に確保することができ、反りの発生などの不具合を確実に防止することができる。
上記発明[10]における化粧床材によれば、化粧床材の敷設施工時の安定性を向上させることができる。
上記発明[11]における化粧床材によれば、上記の効果をより一層確実に得ることができる。
上記発明[12]によれば、上記と同様の作用効果を有する床構造を提供することができる。
上記発明[13][14]における床構造によれば、敷設施工作業を容易に行うことができる。
図1〜6はこの発明の第1実施形態である化粧床材(10)を示す図である。これらの図に示すようにこの化粧床材(10)は、中間に設けられた軟質層(11)と、軟質層(11)の上下(表裏)に積層された表層(12)および裏層(13)と、表層(12)の上に積層された化粧層(14)と、を備えている。
表裏層(12)(13)は、木質繊維板により構成されている。木質繊維板としては、接着剤をバインダーとして木質繊維を成形したものや、木質繊維にポリエチレンテレフタレート樹脂などの合成樹脂の繊維やガラス繊維などの無機繊維を適宜混入分散させたものを好適に用いることができる。
本第1実施形態において、木質繊維板としては、比重(密度)が0.35(g/cm3 )以上のもの、好ましくは0.7(g/cm3 )以上のもの、より好ましくは0.8(g/cm3 )以上のもの、より一層好ましくは0.9(g/cm3 )以上のものを用いるのが良い。すなわちこの比重が小さ過ぎる場合には、硬さを十分に確保することができず、耐落下傷性の低下を来たし、床面上に物品を落下させてしまった際に、凹み傷が生じるおそれがある。
更に木質繊維板としては、厚さが、2.0mm以下のものを用いるのが良く、好ましくは0.3〜1.5mmのもの、より好ましくは下限値が0.4mm以上のものを用いるのが良い。
すなわち厚過ぎる場合には、床材全体が硬くなり、適度な柔軟性を得ることができず、木質繊維板が放湿により収縮して、化粧床材(10)として谷反り方向の応力が発生した際に、谷反りを戻す方向に対する弾性反発力が大きくなり、谷反りを矯正できず、床材端部が浮き上がったり、床材間に隙間が形成されるおそれがある。更に床施工後に、木質繊維板の吸放湿による伸縮が大きく、吸湿にて床材間に突き上げや盛り上がりが生じるおそれがあり、放熱や加熱によって床材間に大きな隙間や床材自体に端部が持ち上がるなどの不具合が生じるおそれがある。
逆に薄過ぎる場合には、化粧床材(10)としての剛性が低下し、床下地面に段差があると、その段差に沿って床材(10)が変形し、段差による線模様が床材表面に表出するおそれがある。
本第1実施形態においては、表層(12)および裏層(13)は、厚さが同等に形成されている。このため、厚さ方向の材料配置のバランスが良く、化粧床材(10)としてのフラット性を十分に確保でき、反りが生じ難くなっている。
本実施形態において、軟質層(11)は、軟質性ないしは弾性を有する高比重シートにより構成されている。この高比重シートは、表裏層(12)(13)により挟持されることにより、床材(10)として、床下地面の凹凸に馴染む適度な柔軟性を得ることができる。
高比重シートとしては、例えば軟質性の合成樹脂、合成ゴム系樹脂、合成樹脂系ゴムなどの合成樹脂(高分子材料)に炭酸カルシウム、硫酸バリウムなどの高比重の無機物粉体や、鉄、鉛などの金属製粉体からなる充填材(増量材)が混入された組成物により得られるものを好適に用いることができる。
言うまでもなく高比重シートの主成分としての合成樹脂は、複数のものが混合された混合物であっても良く、更に硬質の合成樹脂が含まれていても良い。
更にこの高比重シートを構成する合成樹脂としては、廃棄後の焼却処理を考慮した場合、塩素などの有害ガスを発生する物質を含まないものを用いるのが良い。
また高比重シート用の合成樹脂としては、ポリ塩化ビニル樹脂に配合されるような可塑剤が含まれていないもの、例えば合成ゴム系樹脂、合成樹脂系ゴムなどのゴム成分が含まれるものなどを用いるの良い。すなわち、可塑剤が含まれている場合、床材として長期間使用している間に、可塑剤が徐々に蒸発して収縮し変形するおそれがある。更に高比重シート全体に分散している可塑剤が木質繊維板との接着面に移行し、層間剥離を生じさせるおそれがある。
高比重シート用の具体的な組成物としては、ポリエチレン系樹脂と、エチレン・プロピレン・ラバー(ゴム)と、炭酸カルシウムとが配合されたものを好適例として挙げることができる。
また、高比重シートとしては、比重(密度)が1.5〜3.0(g/cm3 )のものを用いるのが良く、好ましくは上限値が2.5(g/cm3 )以下のものを用いるのが良い。すなわちこの比重が小さ過ぎる場合には、敷設施工時の安定性が低下するおそれがある。逆に比重が大き過ぎる場合には、床材自体の高重量化を来たし、施工作業性など、取扱性の低下を来すおそれがある。
本発明において、高比重シートとしては、厚さが、上下いずれかの木質繊維板(木質層)の厚さに対し、同等から10倍の範囲(1〜10倍)のものを用いるのが良く、好ましくは2〜7倍、より好ましくは3〜6倍のものを用いるのが良い。すなわち厚過ぎる場合には、床材(10)における高比重シートの熱膨張による影響が大きくなり、施工した床面の床材接合部に隙間が生じるおそれがある。逆に薄過ぎる場合には、温湿度変化に伴う挙動が、高比重シートよりも木質繊維板の方が大きくなるため、施工後、木質繊維板の吸放湿によって、床材接合部に突き上げや隙間が生じるおそれがある。
また別の観点から見て、本実施形態においては、上下いずれか一方の木質繊維板(表層12または裏層13)の比重を「df」、厚さを「Tf」とし、高比重シート(高比重層)の比重を「dr」、厚さを「Tr」としたとき、dr・Tr≧6×df・Tfの関係、好ましくはdr・Tr≧10×df・Tfの関係の関係を成立させるのが良い。換言すれば、高比重シートにおける比重と厚さの積(単位面積当たりの質量)が、木質繊維板の比重と厚さの積に対し、4倍、好ましくは6倍、より好ましくは10倍以上に設定するのが良い。
すなわちこれらの厚さ関係や単位面積当たりの質量関係が、上記の特定値に満たない場合には、高比重シートが、木質繊維板の伸縮挙動による影響を受け易くなり、化粧床材(10)の谷反りを十分に抑制できなくなるおそれがある。このように谷反りを抑制できないと、化粧床材(10)を両面テープや粘着剤により接着施工した際に、床材(10)に谷反りが生じて、床材端部が浮かび上がったり、隣り合う床材間に隙間が形成されるなどの不具合が生じるおそれがある。
また比重と厚さの積の上限値は、特に限定されるものではないが、高温環境下での使用時などにおいて、床下地面に段差がある場合、高比重シートの軟化に伴って床材全体が変形しないことを考慮して設定すれば良く、通常は、17倍程度に設定される。なおこの際、当然のことながら、表裏層(12)(13)の厚さや剛性も考慮される。
また本発明においては、軟質層(11)の高比重シートとして、JISK6253「加硫ゴム硬さ試験方法」記載のデュロメーター硬さ試験タイプAに準拠した硬度が、80°以上のものを用いるのが良く、より好ましくは硬度が85°〜95°のものを用いるのが良い。
この硬度が80°未満の場合には、床材表面に物品が落下した際に、その荷重を高比重シートによって十分に受け止めることができず、凹み傷が発生するおそれがある。更に硬度が85°〜95°の場合には、床下地面に0.5mm程度の段差があろうとも、その段差による影響が床材表面に及ぶことがなく、床材表面に段差による線模様などが表出されず、良好な仕上がり具合を得ることができる。
なお、この硬度が95°を超える場合には、熱による伸びが大きくなり、谷反り発生の要因となるおそれがあり、好ましくない。
本実施形態においては、化粧層(14)としては、天然木や人工杢からなる木質単板、模様印刷樹脂シート、模様印刷紙、表面塗装、天然木や人工杢に木目印刷を施したもの、さらには木質繊維板(表層12)に隠蔽処理を施してその上に木目印刷したもの等、あるいはそれらの組合せにて形成されたものを好適に用いることができる。
木質単板は、湿潤単板でも乾燥単板でも良いが、乾燥単板は木質繊維板への積層接着部の水分量変化が少ないので望ましい。また化粧層(14)の厚さは任意であるが、0.2〜0.6mm程度が通常採用され、好ましくは0.2〜0.4mm程度が良い。
本実施形態においては、上記高比重シートからなる軟質層(11)の上下両面に接着剤を介して、上記の木質繊維板からなる表裏層(12)(13)が積層接着されるとともに、表層(12)の上に接着剤を介して化粧層(14)が積層接着されるものである。
ここで、本発明において、接着剤としては、ホットメルト系(反応性ホットメルト系)、エポキシ樹脂系、ウレタン樹脂系などの溶剤や水などの溶媒を含まない接着剤を用いるのが好ましい。
すなわち、接着剤として通常用いられるメラミン系、フェノール系、水性ビニルウレタン系などのものは水分などの溶媒を含むため、その溶媒が木質繊維板に浸透し、接着剤硬化後も溶媒が残留し、有害な反りなどの変形を生じる要因となるおそれがあるからである。なお、表層(12)と裏層(13)とにおいて接着剤の残留量の相違や、放散の不均等が生じると、反りが生じるおそれは否定できない。
高比重シートに木質繊維板を接着する場合、高比重シートの各面に1枚ずつ木質繊維板を積層接着しても良いし、高比重シートの両面に2枚の木質繊維板を同時に積層接着するようにしても良い。
木質繊維板や化粧層の積層接着工程は、熱圧下でおよび冷圧下のいずれで行っても良いが、熱圧では、高比重シートが熱にて膨張するため、その膨張を防止できるよう、冷圧で行うのが良い。
更に化粧層(14)の表層(12)への積層接着工程では、接着剤が塗布された表層(12)に化粧層(14)を圧着する際、ホット・コールド方式で行っても良い。また表層(12)に接着剤を塗布する前に、加熱すれば、接着剤の塗布作業性、接着剤の付着性、接着の安定性等の面で望ましい。
本実施形態において、冬季などの低温の作業環境で軟質層(11)および表裏層(12)(13)を積層する場合には、高比重シート製の軟質層(11)を予備加熱した状態で、木質繊維板製の表裏層(12)(13)を接着剤を介して接着積層して積層体を形成し、その養生前の積層体を、接着剤が硬化するまでの期間、加熱下で養生するのが良い。
すなわちこの製法においては、高比重シートを木質繊維板に接着する前に予備加熱することにより、高比重シートの内部応力を取り除いて熱膨張させておき、その状態で木質繊維板に接着して、加熱下で養生するものであるため、床材施工後に、ホットカーペットなどにより加熱されたとしても、高比重シートの熱膨張が小さくなり、化粧床材(10)に有害な反りが発生するのを、より確実に防止でき、床材端部が浮き上がったり、床材間に隙間が形成されるのを、より確実に防止することができる。
なお、上記予備加熱時の温度や、養生時の温度は、ホットカーペットにより加熱されたときの床材温度に合わせて、40℃程度以上に設定するのが良い。
また養生時間は、接着剤の硬化が終了するまでの時間に設定すれば良いが、余裕を見て、その時間よりも長く設定しても良い。
参考までに、接着剤としてエポキシ樹脂系のものを用いる場合、養生時間は15時間以上に設定するのが適当である。
本実施形態において、化粧床材(10)は、全体厚さが、2〜9mmに設定されてなる構成を採用するのが良く、より好ましくは2.5〜6.0mmに設定される構成を採用するのが良い。
すなわち全体厚みが薄過ぎるものは、製造が困難になる。逆に厚過ぎるものは、高重量化を来たし、取扱が困難になるばかりか、剛性が高くなり、柔軟性の低下により、床下地面への馴染み性が低下するとともに、切断作業も困難になるおそれがある。
本実施形態において、化粧床材(10)の形状は、平面視で長方形などの矩形状に形成されるものであるが、その形状は特に限定されるものではなく、例えば平面視で正方形に形成するようにしても良い。
また化粧床材(10)の周囲四辺には、隣合う床材同士を接合するための接合部が設けられている。この接合部は、相じゃくり接合部によって構成されるものであり、周囲四辺のうち隣合う二辺に設けられた下じゃくり部(20)と、残り二辺に設けられ、かつ下じゃくり部(20)と接合可能な上じゃくり部(30)とを有している。
下じゃくり部(20)は、上側が下側に比べて側方に突出するように形成されて、上側に凸部(21)が設けられている。上じゃくり部(30)は、下側が上側に比べて側方に突出するように形成されて、上側に凹段部(31)が設けられている。そして後述するように床材(10)を敷設施工時には、隣合う床材間において対応する下じゃくり部(20)および上じゃくり部(30)が互いに係合された状態に接合される。この接合状態では、後に詳述するように下じゃくり部(20)における凸部(21)の先端面が、対応する上じゃくり部(30)における凹段部(31)の側壁面に当接係止されるよう構成されている。なお接合状態において、上じゃくり部(30)における下側の凸部先端は、下じゃくり部(20)における下側の凹段部の側壁面に対し離間されて、隙間が形成されるよう構成されている。
また本実施形態では、化粧床材(10)における表面と周側端面(周囲接合部)との間のコーナ部に面取り部(40)が形成されている。この面取り部(40)は、床材表面から軟質層(11)の先端面にかけて傾斜状に設けられ、換言すれば面取り部(40)の一部(下端)が、軟質層(11)の端面に配置されている。これにより下じゃくり部(20)の上側凸部(21)において、軟質層(11)の側端面に、他の層(12)(13)(14)の端面よりも側方に突出した軟質層突出部(11a)が形成される。さらに上じゃくり部(30)の上側凹段部(31)において、軟質層(11)の側端面に、他の層(12)(13)(14)の端面よりも側方に突出した軟質層突出部(11b)が形成される。
この構成により、床材施工状態では隣合う床材間において、下じゃくり部(20)の軟質層突出部(11a)の先端面が、上じゃくり部(30)の軟質層突出部(11b)の先端面に当接係止するよう構成されている。
ここで本実施形態においては、下じゃくり部(20)における軟質層突出部(11a)の先端面、換言すれば下じゃくり部(20)における上側凸部(21)の先端面が、下じゃくり部(20)の当接部(25)として構成される。さらに上じゃくり部(30)における軟質層突出部(11b)の先端面、換言すれば上じゃくり部(30)における凹段部(31)の側壁面が、上じゃくり部(30)の当接部(35)として構成されている。
なお軟質層突出部(11a)(11b)の突出長さなどの細部構成については、後に詳述するものとする。
以上の構成の化粧床材(10)を、床下地(1)に敷設施工するには、隣合う床材間において対応する下じゃくり部(20)および上じゃくり部(30)を互いに係合させるように接合しつつ、床下地(1)に両面テープ(50)を介して接着施工することにより床構造を形成するものである。この床構造では、隣合う床材間において下じゃくり部(20)の軟質層突出部(11a)が、上じゃくり部(30)の軟質層突出部(11b)にそれぞれ当接した状態に、各化粧床材(10)が多数並べて敷き詰められる。
このように構成された床構造によれば、軟質層(11)を側方に突出させて軟質層突出部(11a)(11b)を設け、隣合う床材間において軟質層突出部(11a)(11b)同士を当接させるものであるため、吸湿により床材(10)に伸びが発生したとしても、軟質層突出部(11a)(11b)が圧縮変形することによって、各床材(10)の伸びが吸収される。このため床材間の接合部同士が強く突き付けられるのを防止でき、接合部が上方に盛り上がって突き上げ部が形成されるのを確実に防止することができる。従って仕上げ床の床面全域において平滑性が確保されて、良好な美観を得ることができる。
また実施形態においては、突き上げ防止用に床材以外の部品を用いるものではなく、たとえば床材間に弾性部材を別途配置するものではないため、部品点数を削減できて、施工時の作業効率を向上させることができるとともに、構造の簡素化およびコストの削減を図ることができる。
さらに本実施形態においては、下じゃくり部(20)と、それに接合される上じゃくり部(30)との双方に、軟質層突出部(11a)(11b)を形成するものであるため、下じゃくり部(20)側の軟質層突出部(11a)と、上じゃくり部(30)側の軟質層突出部(11b)との双方によって、床材(10)の伸びを吸収することができる。このため、下じゃくり部(20)側および上じゃくり部(30)側のいずれか一方のみで、床材(10)の伸びを吸収する場合と比較して、2倍の伸びを吸収することができる。従って床材(10)の伸び量が多少大きい場合でも、その伸びを確実に吸収することができる。
ここで本実施形態において、軟質層突出部(11a)(11b)の突出長さ(L)は、0.1〜3.0mm、好ましくは0.3〜2.0mm、より好ましくは0.5〜1.0mmに設定するのが良い。すなわちこの突出長さ(L)が短過ぎる場合には、床材(10)の伸びを十分に吸収できないおそれがある。逆に突出長さ(L)が長過ぎる場合には、軟質層突出部(11a)(11b)が目立ち過ぎて、美観の低下を来すおそれがある。
なお本発明において、軟質層突出部(11a)(11b)の突出長さ(L)は、板面方向(水平方向)の長さによって規定される。
また本実施形態においては、突出長さ(L)に対し2倍の量の床材伸びを吸収することができる。たとえば突出長さ(L)を0.3mmに設定した場合には、床材(10)の伸びを0.6mmまで吸収することができ、突出長さ(L)を0.5mmに設定した場合には、床材(10)の伸びを0.9〜1.0mmまで吸収することができる。
すなわち本実施形態においては、軟質層突出部(11a)(11b)は、床材(10)の周囲四辺に設けられるものであるため、たとえば一側辺の軟質層突出部(11a)における突出長さ(L)が0.3mmの場合、その辺に対応する他側辺には、突出長さ(L)が0.3mmの軟質層突出部(11b)が設けられている。従って両側辺の軟質層突出部(11a)(11b)の突出長さ(L)を合わせた量、つまり片側の軟質層突出部の突出長さ(L)に対し2倍の量の床材伸びを吸収することができる。
なお本発明においては、軟質層突出部を床材の周囲四辺の全てに設ける必要はなく、少なくとも一辺に設けられていれば良い。
また本実施形態においては、床材周縁部における床材表面から軟質層突出部(11a)(11b)の先端にかけて傾斜面状の面取り部(40)を形成しているため、隣合う床材間において対応する面取り部(40)(40)によって形成される溝を、断面V字状に形成できて、良好な美観を得ることができる。
また本実施形態の化粧床材(10)は、鋸を用いずにカッターナイフやハサミによって切断することが可能である。このため、切断作業、ひいては敷設施工作業を容易に行えるとともに、切断時に切り粉の発生を防止できて、現場の環境汚染を確実に防止することができる。
しかも、現場での鋸による裁断が不要であるため、経験や熟練度が必要な鋸操作、いわゆる大工作業を省略することができる。従って施工者などの人材を容易に選定することができ、施工作業を効率良くスムーズに行えるとともに、コストも削減することができる。
また本実施形態の木質床構造において、床材(10)は柔軟性(可撓性)を有するものであるため、たとえば複数の化粧床材(10)のうち一枚だけを貼り替えるような部分貼り替え作業を行う場合、貼り替え対象の化粧床材(10)の縁部にスクレーパーなどを差し込んで、その床材(10)をめくり上げるように引っ張るだけで簡単に、床材(10)を床下地(1)から剥ぎ取ることができる。
一方、部分的に床材(10)を剥ぎ取った箇所に、新たな床材(10)を貼り付ける場合においても、床材(10)をその柔軟性によって自在に屈曲させることができるため、床材(10)を簡単かつ確実に貼り付けることができる。
なお本実施形態において、床下地(1)は、平面下地であり、新設施工の場合には、合板、パーティクルボードなどによって構成され、リフォームの場合には、上記のもの以外に、既設の床材や、既設の畳上に敷設された床下地材などによって構成される。
両面テープ(50)としては、テープ基材の両面に感圧性接着剤(粘着剤)が塗布されたもの、感圧性接着剤の層にガラス繊維等の繊維が分散混入されたもの等を好適に用いることができ、温湿度変化しても剥離しないものは、より好適に用いることができる。
また図6に示すように、両面テープ(50)は、床材裏面における少なくとも両側部の位置に配置するのが良く、さらにその中間部の位置にも配置するのが、より好ましい。すなわち両側部に両面テープ(50)を配置する場合には、放湿収縮による床材(10)の谷反りをより確実に防止できるとともに、中間部に配置する場合には、吸湿伸張による山反りをより確実に防止することができる。
もっとも本発明において、両面テープ(50)の貼付位置や貼付数は、特に限定されるものではない。
両面テープ(40)は、床材施工前に、剥離テープを付けたままの状態で床材(10)の裏面にあらかじめ貼り付けておいても良く、床材施工時に、床材裏面や床下地面に貼り付けるようにしても良い。
また本実施形態においては、化粧床材(10)を床下地(1)に接着するに際して、両面テープ(50)に代えて、粘着剤を用いることも可能である。
粘着剤としては、ゴム系(水性、溶剤タイプ)のもの、アクリル系(水性、溶剤タイプ)のもの、シリコーン系のものなどを用いることができる。中でも特に、環境や耐候性を考慮すると、アクリル系水性エマルジョンタイプのものを用いるのが好ましい。
粘着剤を用いる場合、粘着剤の床下地(1)への塗布方法としては、クシ目が四角形(コ字型)のクシ目ゴテで筋状に塗布するのが良い。すなわち仮にクシ目が三角形(V字型)のコテを用いて粘着剤を塗布した場合、塗布された粘着剤の断面が三角形の山型となり、頂部が狭くて、床材との接触面積が小さくなり、十分な接着強度を得ることができないおそれがある。そこで、クシ目が四角形のコテを用いることにより、塗布された粘着剤の断面が四角形となり、頂部(上端面)が広くなる。これにより粘着剤の床材(10)に対する接触面積を大きく確保できて、十分な接着強度を得ることができる。
本実施形態において、粘着剤を用いて化粧床材(10)を床下地(1)に接着施工する場合には、両面テープ(40)を用いる場合と比べて、化粧床材(10)を床下地(1)から剥がし易いため、床材(10)の貼り替え作業を容易に行うことができる。
さらに両面テープ(40)は、ほこりの影響を受けやすく、床下地面上にほこりがあると、接着強度の低下を来すおそれがあるが、粘着剤は、ほこりの影響を受けにくく、床下地面上に多少のほこりがあろうとも、所定の接着強度を維持することができる。従って粘着剤を用いて床材(10)を接着施工する場合には、ほこりの除去作業に多くの労力が取られることがなく、その分、施工作業を効率良く簡単に行うことができる。
また粘着剤は、接着剤より接着強度が弱く、吸湿伸張による床材接合部の突き上げも生じ易くなるが、本実施形態のように軟質層突出部(11a)(11b)の圧縮変形によって、床材接合部の突き上げを確実に防止することができる。つまり粘着剤を用いて床材施工する場合にはとくに、上記本発明特有の構成を採用することによって有益性が増し、より一層優れた効果を得ることができる。
なお酢酸ビニルなどの接着剤を用いて床材施工する場合は、硬化前の柔らかい状態で床材(10)を上から押さえることにより、粘着剤が床裏面で広がって、十分な接着強度を得ることができる。
また粘着剤の塗布量は、乾燥後の塗膜厚が0.1〜0.2mmに調整するのが好ましい。すなわち塗布厚みが厚過ぎる場合には、粘着剤層が割裂しやすく、さらに粘着剤の垂れにより、糊山の角部が丸くなり接着面積が小さくなるおそれがある。
また本実施形態においては、粘着剤を塗布してから、10〜30分経過後に床材(10)を貼り付けるのが良い。
図7〜10はこの発明の第2実施形態である化粧床材(10)を示す図である。これらの図に示すように、この第2実施形態の化粧床材(10)は、第1実施形態のように裏層(13)が設けられておらず、軟質層(11)、表層(12)および化粧層(14)からなる積層体をもって構成されている。
さらにこの第2実施形態の化粧床材(10)は、傾斜面状の面取り部(40)が、軟質層突出部(11a)(11b)の先端面まで形成されずに、軟質層突出部(11a)(11b)の突出方向途中位置までしか形成されていない。換言すれば、面取り部(40)の下端が、軟質層突出部(11a)(11b)の突出方向途中位置に配置するように形成されている。これにより軟質層突出部(11a)の先端面(当接部25,35)を大きく確保できて、隣合う床材間において当接部(25)(35)同士の当接面積を大きく確保することができる。
その他の構成は、上記第1実施形態の構成と実質的に同様であるため、同一または相当部分に同一符号を付して重複説明は省略する。
この第2実施形態の化粧床材(10)は、上記第1実施形態と同様に、同様の作用効果を有する上さらに、隣合う床材間において当接部(25)(35)同士の当接面積を大きく確保できるため、床材施工時における当接部(25)(35)の当接作業、ひいては床材同士の嵌合接合作業を容易に行えて、床材施工作業をより一層簡単に行うことができる。
さらに本実施形態の化粧床材(10)においては、裏層(13)が設けられていないため、その分、構成部材を少なくできて、構造の簡素化を図ることができて、床材製作を簡単かつ効率良く行えるとともに、コストを削減することができる。
なお本発明においては、接合部の構成は、上記のものに限られることはなく、例えば隣合う2辺に雄ざね部、残りの2辺に雌ざね部を形成するようにしても良く、このさね加工と、上記相じゃくり加工のほか、相じゃくり実矧ぎ加工などを併用するようにしても良い。
また言うまでもなく、本発明においては、第1実施形態のように木質製の裏層(13)を有する化粧床材(10)において、第2実施形態のように面取り部(40)の下端が、軟質層突出部(11a)(11b)の突出方向途中位置に配置されるような構成を採用することも可能である。さらに第2実施形態のように木質製の裏層が設けられない化粧床材(10)において、第1実施形態のように面取り部(40)の下端が、軟質層突出部(11a)(11b)の先端面に配置されるような構成を採用することも可能である。
Figure 2007191916
<実施例1>
上記図1〜6に示す第1実施形態の化粧床材(10)と同様な化粧床材を準備した。この床材(10)は、長さが909mm、幅が151.5mm、厚さが2.8mmに設定されている。またこの床材(10)における軟質層(11)の厚みは1.56mm、表層(12)の厚みは0.47mm、裏層(13)の厚みは0.47mm、化粧層(14)の厚みは0.3mmに設定されている。
さらにこの床材(10)においては、軟質層突出部(11a)(11b)の突出長さ(L)が、それぞれ0.3mmずつに設定されている。
この化粧床材(10)をその長さ方向を垂直方向に向けて作業台上に配置して、上端から荷重を加えて長さ方向(圧縮方向)に収縮変形させた。そのときの変位量(mm)に対する荷重(N)を測定した。その測定結果を表1に示す
<実施例2>
軟質層突出部(11a)(11b)の突出長さ(L)を、それぞれ0.5mmずつに設定した以外は、上記実施例1と同様の化粧床材を準備した。そしてこの床材に対し上記と同様に、変位量に対する荷重を測定した。その測定結果を表1に示す。
<比較例>
図11に示す化粧床材(110)を準備した。この床材(110)は、下じゃくり部(20)における凸部(21)の先端面(当接部25)に、表層(12)の端面が配置されるとともに、上じゃくり部(30)における凹段部(31)の側壁面(当接部35)に、表層(12)の端面が配置されて、隣合う床材間において、軟質層(11)および表層(12)の端面同士が当接されるものである。つまりこの化粧床材(110)は、上記実施形態(実施例)における軟質層突出部(11a)(11b)に相当する部分がなく、当然のことながら、突出長さは「0」である。
なおこの比較例の化粧床材(110)において、他の構成は、上記実施形態(実施例)と同様であるため、同一または相当部分に、同一または相当符号を付して、重複説明は省略する。
この構成の化粧床材(110)に対し上記と同様に、長さ方向の変位量に対する圧縮荷重を測定した。その測定結果を表1に併せて示す。
<評価>
表1から明らかなように、実施例1の床材は、変位量が0.5mmまでの荷重が小さく、さらに実施例2の床材は、変位量が0.9mmまでの荷重が小さくなっている。このように変位量に対して荷重が小さいため、適度に圧縮変形するものである。このため床材敷設状態で、吸湿により各床材が伸びたとしても、その伸びを圧縮変形によって吸収することができる。従って床材間の接合部同士が強く突き付けられるのを防止でき、その接合部が上方に盛り上がるような突き上げ部が形成されるのを有効に防止することができる。
これに対し、比較例の床材は、変位量に対して荷重が大きく、圧縮変形しにくいものであった。つまり床材が伸びた際に、その伸びを吸収できず、床材間の接合部同士が強く突き付けられて、突き上げ部が形成される可能性が、実施例のものよりも高いと考えられる。
また軟質層突出部(11a)(11b)の突出長さ(L)が0.3mmの実施例1の床材は、変位量が0.5mmまでの荷重が小さく、さらに軟質層突出部(11a)(11b)の突出長さ(L)が0.5mmの実施例2の床材は、変位量が0.9mmまでの荷重が小さくなっている。つまり突出長さ(L)のほぼ2倍までは、床材(10)の伸びを確実に吸収できるものである。
この発明の化粧床材は、一般住宅、集合住宅などにおける屋内の床仕上げ用として採用可能である。
この発明の第1実施形態である化粧床材が適用された木質床構造を示す断面図である。 第1実施形態における化粧床材間の接合部を分離した状態で示す断面図である。 第1実施形態の化粧床材における下じゃくり部を拡大して示す断面図である。 第1実施形態の化粧床材における上じゃくり部を拡大して示す断面図である。 第1実施形態の化粧床材を示す平面図である。 第1実施形態の化粧床材を示す裏面図である。 この発明の第2実施形態である化粧床材が適用された木質床構造を示す断面図である。 第2実施形態である化粧床材間の接合部を分離した状態で示す断面図である。 第2実施形態の化粧床材における下じゃくり部を拡大して示す断面図である。 第2実施形態の化粧床材における上じゃくり部を拡大して示す断面図である。 比較例としての化粧床材を示す断面図である。
符号の説明
1…床下地
10…化粧床材
11…軟質層
11a,11b…軟質層突出部
12…表層
13…裏層
14…化粧層
20…下じゃくり部(接合部)
21…凸部
25…当接部
30…上じゃくり部(接合部)
31…凹段部
35…当接部
40…面取り部
50…両面テープ
L…突出長さ

Claims (14)

  1. 床下地上に複数並べて敷設されるとともに、縁部に隣合う他の化粧床材との接合用に接合部が設けられた化粧床材であって、
    軟質合成樹脂製の軟質層と、前記軟質層上に積層される木質製の表層と、前記表層上に積層される化粧層と、を備え、
    前記接合部に、隣合う他の化粧床材の接合部に当接する当接部が設けられるとともに、
    前記軟質層が接合部において側方に突出されて軟質層突出部が設けられ、
    前記当接部が前記軟質層突出部によって構成されたことを特徴とする化粧床材。
  2. 前記接合部が、下じゃくり部と、上じゃくり部とを有する相じゃくり接合部によって構成され、
    前記下じゃくり部における凸部の先端に、前記軟質層突出部が設けられる請求項1に記載の化粧床材。
  3. 前記接合部が、下じゃくり部と、上じゃくり部とを有する相じゃくり接合部によって構成され、
    前記上じゃくり部における凹段部の側壁に、前記軟質層突出部が設けられる請求項1または2に記載の化粧床材。
  4. 床材縁部における床材表面から前記軟質層突出部の先端にかけて面取り部が設けられる請求項1〜3のいずれか1項に記載の化粧床材。
  5. 床材縁部における床材表面から前記軟質層突出部にかけて面取り部が設けられるとともに、その面取り部の下端が前記軟質層突出部の突出方向途中位置に配置される請求項1〜3のいずれか1項に記載の化粧床材。
  6. 前記軟質層突出部の突出長さが0.3mm以上に設定される請求項1〜5のいずれか1項に記載の化粧床材。
  7. 前記表層は、比重が0.7以上、厚さが2.0mm以下の木質繊維板により構成される請求項1〜6のいずれか1項に記載の化粧床材。
  8. 前記軟質層下に、木質製の裏層が積層される請求項1〜7のいずれか1項に記載の化粧床材。
  9. 前記裏層は、比重が0.7以上、厚さが2.0mm以下の木質繊維板をもって構成される請求項8に記載の化粧床材。
  10. 前記軟質層は、比重が1.5〜3.0の高比重シートにより構成される請求項1〜9のいずれか1項に記載の化粧床材。
  11. 前記軟質層は、ポリエチレン樹脂と、エチレン・プロピレン・ラバーと、炭酸カルシウムと、が配合された組成物により構成される請求項1〜10のいずれか1項に記載の化粧床材。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の化粧床材が、床下地上に複数並べて敷設された床構造であって、
    隣合う化粧床材のうち一方の化粧床材における軟質層突出部が、他方の化粧床材の接合部に当接されたことを特徴とする床構造。
  13. 前記化粧床材が、両面テープによって床下地に接着される請求項12に記載の床構造。
  14. 前記化粧床材が、粘着剤によって床下地に接着される請求項12に記載の床構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009024408A (ja) * 2007-07-20 2009-02-05 Daiken Trade & Ind Co Ltd 床材の施工構造、床材の除去方法及び床材の更新方法
JP2012092548A (ja) * 2010-10-27 2012-05-17 Asahi Woodtec Corp リフォーム用の木質床材構造
JP2012207466A (ja) * 2011-03-30 2012-10-25 Eidai Co Ltd 床材

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