JP2007187790A - ベルト装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ベルトが位置ズレを起こしても、作用部材とベルト外周面との位置関係を常に一定に維持することができるベルト装置を提供する。
【解決手段】駆動ローラ1によりベルト40を所定方向に回転駆動する。ベルト40の伸縮により湾曲部材5が変位したり、駆動開始時にベルト40がゆるんだりすると、作用部材30とベルト外周面との位置関係にズレが生じることがある。そこで、ベルト40を挟んで作用部材30と対向する部位に、ベルト40のベルト内周面に当接する対向部材50を設ける。対向部材50は、樹脂や軽合金などを湾曲形成したもので構成してあり、その湾曲面がベルト40のベルト内周面に当接するように配置し、ベルト40が位置ズレを起こしても、作用部材30とベルト40の外周面との位置関係を常に一定に維持する。
【選択図】図2

Description

本発明は、無端状のベルトを複数のローラで張架したベルト装置に関し、詳しくは画像形成装置で用いられる感光体ベルト、中間転写ベルト、転写搬送ベルトなどを備えたベルト装置に関する。また、本発明は、前記ベルト装置を用いて画像形成を行う複写機、プリンタ、ファクシミリなどの画像形成装置に関する。
この種の画像形成装置のベルト装置として、駆動ローラ及び支持ローラで張架した中間転写ベルトのベルト外周面の一部を、湾曲部材でベルト内周面側に湾曲させたものが知られている(特許文献1、2参照)。
図14は、特許文献2に記載された従来の画像形成装置の一例を示す概略構成図である。図中、符号1が駆動ローラ、符号2、3が指示ローラ、符号4が中間転写へベルト、符号5が湾曲部材をそれぞれ示す。
この装置構成のように、ベルト外周面の一部を湾曲部材5により湾曲させることにより、ベルト装置の占有スペースが小さくなって、ベルト装置の周辺に配置される機器のレイアウトの自由度が拡大される。例えば、図10に示すように、ベルト装置の湾曲部材5により湾曲させた部分に、定着装置6を配設すれば、画像形成装置本体を小型化できる。
なお、図14に示す画像形成装置には、中間転写ベルト4のベルト外周面に沿って4個の画像形成ユニット10が配設してある。各画像形成ユニット10は、像担持体としての感光体11と、感光体11上にトナー像を形成する作像手段とで構成してある。作像手段は、帯電ローラ12、露光装置13、現像装置14、感光体クリーニング装置15などで構成してある。図14において、各画像形成ユニット10の感光体11上には、例えば、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各色のトナー像を個別に形成する。各感光体11上に形成した各色のトナー像は、各感光体11に対向配置した1次転写ローラ16により、中間転写ベルト4上に順次重ね合わせて1次転写する。これにより、中間転写ベルト4上にフルカラーの合成トナー像を形成する。
この中間転写ベルト4上に形成した合成トナー像は、支持ローラ2により張架したベルト外周面に対向配置した2次転写ローラ17により、記録媒体としての転写紙18に2次転写する。この転写紙18上に2次転写された合成トナー像は、転写紙18を中間転写ベルト4から分離させて定着装置6に送り込むことより、転写紙18上に定着させる。
一方、前記2次転写部にて転写紙18に転写されずに中間転写ベルト4上に残留した残トナーは、この2次転写部のベルト回転方向下流側に配設したベルトクリーニング装置19により、中間転写ベルト4から除去する。このベルトクリーニング装置19は、ベルト外周面に当接するクリーニングブレード20により、中間転写ベルト4上の残トナーを除去するように構成してある。また、このクリーニング装置19は、前記湾曲ローラ5のベルト回転方向上流側に配設してある。これにより、中間転写ベルト4上の残トナーの湾曲ローラ5への付着が防止できる。
ところで、前記ベルト装置においては、中間転写ベルト4へのトナー像の1次転写を安定させるために、その1次転写部のベルト回転方向下流側に駆動ローラ1が配置することが多い。つまり、1次転写部のベルト回転方向下流側に駆動ローラ1を配置することで、1次転写部に対応するベルト部分がベルト張り側になって、トナー像の中間転写ベルト4への1次転写が安定するようになる。しかし、このような構成のベルト装置においては、前記2次転写部に対応するベルト部分が、ベルトゆるみ側になる。このため、転写紙18への合成トナー像の2次転写が不安定になる虞がある。
このような不具合を解消する方法の1つとして、前記湾曲部材5にベルトテンション部材としての機能を持たせて、前記ベルト装置の2次転写部のベルト回転方向下流側のベルト外周面にテンションを付与することが考えられる。
特開平8−146706号公報 特開2000−137386号公報
ところが、この種のベルト装置においては、使用初期と使用後とで、ベルトの周長にかなりのバラツキが生じる。つまり、初期のベルト周長が、例えば950mm(23℃)のベルトの場合、ベルト周長自体が、±2mm程度の公差を有している。また、使用環境(温度10〜32℃)により±2mm程度のベルト周長の伸縮が見込まれており、更に経時変化に伴うベルト周長の伸びも2〜3mm程度見込まれている。従って、このようなベルト装置においては、最大で10mm程度のベルト周長のバラツキを見込む必要がある。
このため、前述したように、前記湾曲部材5にベルトテンション部材としての機能を持たせるようにしたベルト装置においては、そのベルト周長のバラツキにより、湾曲部材5の位置もバラツクことになる。例えば、初期のベルト周長が950mm(23℃)のベルト装置では、そのベルト周長が10mm変化した場合に、湾曲部材5が7mmも変位することがある。
このように、湾曲部材5がベルト周長の変化によって変位すると、例えば図14に示したベルト装置においては、クリーニングブレード20とベルト外周面との位置関係にズレが生じ、このクリーニングブレード20とベルト外周面との位置関係のズレが、クリーニングブレード20のクリーニング性や、ベルト装置の寿命を低下させる原因となる。
すなわち、湾曲部材5の変位により中間転写ベルト4がクリーニングブレード20から離間する方向に位置ズレした場合には、クリーニングブレード20のベルト外周面への当接角及び食い込み量が減少する。このため、この場合には、クリーニングブレード20による中間転写ベルト4上の残トナーのクリーニング性が低下してしまう。一方、湾曲部材5の変位により中間転写ベルト4がクリーニングブレード20に接近する方向に位置ズレした場合には、クリーニングブレード20とベルト外周面との接触圧力が増大する。このため、この場合には、ベルト外周面の磨耗が早まったり、ベルト回転時の負荷が大きくなったりして、ベルト装置の寿命が低下するおそれがある。
なお、ここでは、ベルトの位置ズレが、クリーニングブレード20に及ぼす問題について述べたが、このような問題はクリーニングブレード20に限ったことではない。
つまり、ベルトに上述のような位置ズレが起こると、湾曲部材5の上流側のベルト外周面に対し所定の位置関係が維持された状態でベルト外周面に所定の作用を及ぼす作用部材が何らかの悪影響を受ける。例えば、この作用部材がベルト外周面にステアリン酸亜鉛などの滑剤を塗布する塗布部材である場合には、ベルトの位置ズレによって塗布部材とベルト外周面との接触状態が変化し、ベルト外周面への滑剤の均一な塗布が阻害する。このようなベルトの位置ズレによって悪影響を受ける他の作用部材としては、ベルト外周面を帯電する帯電部材、ベルト外周面を除電する除電部材、ベルト外周面を露光する露光部材などを挙げることができる。
また、ここでは、湾曲部材5の変位によってベルトが位置ズレを起こす場合について述べたが、このようなベルトの位置ズレは、駆動ローラ1により回転駆動する際のベルトのゆるみによっても起きる。このため、ベルトのゆるみ側の位置に前記作用部材を配設した構成のベルト装置では、湾曲部材5が変位しない場合であっても、このベルトのゆるみが原因となって作用部材が悪影響を受けることがある。
さらに、ここでは、中間転写ベルト4の位置ズレが前記作用部材に与える問題について述べたが、このような問題は、中間転写ベルト4の位置ズレに限らず、他のベルトの場合でもいえる。例えば、感光体ベルトの場合には、その作用部材としての露光部材と感光体ベルトとの位置関係にズレが起きると、良好な潜像形成が損なわれる。また、転写紙を搬送する紙搬送ベルトの場合には、その作用部材としての帯電部材と紙搬送ベルトとの位置関係にズレが起きると、紙搬送ベルトへの転写紙の静電吸着が不安定になる。また、転写紙にトナー像を定着させる定着ベルトの場合には、その作用部材としての離型性オイル塗布部材と定着ベルトとの位置関係にズレが起きると、定着ベルトへのオイル塗布にムラが発生する。
本発明は以上の問題点を考慮してなしたものであり、ベルトが位置ズレを起こしても、作用部材とベルト外周面との位置関係を常に一定に維持することができるベルト装置を提供することを目的とする。
また本発明は、前記ベルト装置を用いて画像形成を行う画像形成装置を提供することをも目的とする。
本発明の請求項1に係るベルト装置は、無端状のベルトと、該ベルトを所定方向に回転駆動する駆動ローラと、該駆動ローラにより回転駆動されるベルトのゆるみ側の位置で該ベルトを支持する支持ローラと、該支持ローラのベルト回転方向下流側の位置でベルト外周面をベルト内周面側に湾曲させる湾曲部材と、該支持ローラと該湾曲部材との間に配置され且つ該ベルト外周面に対し所定の位置関係が維持された状態で該ベルト外周面に所定の作用を及ぼす作用部材とを有するベルト装置において、前記ベルトを挟んで前記作用部材と対向する部位に、前記ベルト内周面に当接する対向部材を設けたことを特徴とする。
本発明の請求項2に係るものは、請求項1のベルト装置において、前記対向部材は、前記支持ローラへのベルトの巻き付け角が、該支持ローラのベルト回転方向上流側のベルト外周面に沿って搬送されるシートを、該ベルト外周面から分離できる角度になるように、前記ベルト内周面に当接してなることを特徴とする。
本発明の請求項3に係るものは、請求項1または2のベルト装置において、前記ベルトに所定のテンションを付与するベルトテンション付与部材を有し、該ベルトテンション付与部材を、その変位により前記支持ローラに対する前記ベルトの巻き付き角を変化させない部位に配設してなることを特徴とする。
本発明の請求項4に係るものは、請求項1から3のいずれかのベルト装置において、前記湾曲部材が前記ベルトテンション部材を兼ねていることを特徴とする。
本発明の請求項5に係るものは、請求項1から4のいずれかのベルト装置において、前記作用部材は、前記ベルト外周面を清掃するクリーニング部材であることを特徴とする。
本発明の請求項6に係るものは、請求項5のベルト装置において、前記クリーニング部材は、前記ベルト外周面に対して当接するブレードであることを特徴とする。
本発明の請求項7に係るものは、請求項5のベルト装置において、前記クリーニング部材は、前記ベルト外周面に対して接触回転するファーブラシであることを特徴とする。
本発明の請求項8に係るものは、請求項4のベルト装置において、前記対向部材を、前記ベルトが最大に収縮して前記湾曲部材がベルト外周面側に変位した状態でも前記ベルト内周面を押圧する位置に配設してなることを特徴とする。
本発明の請求項9に係るものは、請求項8のベルト装置において、前記作用部材を、前記ベルトが最大に収縮して前記湾曲部材がベルト外周面側に変位して対向部材に対するベルトの巻き付き角が小さくなった場合でも、ベルトの背面には前記対向部材が接触する位置に配設してなることを特徴とする。
本発明の請求項10に係るものは、請求項1から9のいずれかのベルト装置において、前記湾曲部材は、ローラであることを特徴とする。
本発明の請求項11に係るものは、請求項1から10のいずれかのベルト装置において、前記対向部材は、ローラであることを特徴とする。
本発明の請求項12に係るものは、請求項1から11のいずれかのベルト装置において、前記テンション部材は、ローラであることを特徴とする。
本発明の請求項13に係るものは、請求項1から12のいずれかのベルト装置において、前記ベルトは、画像が記録される記録媒体を搬送し、ベルト外周面に沿って配置された像担持体上の画像を該記録媒体に転写する転写搬送ベルトであることを特徴とする。
本発明の請求項14に係るものは、請求項1から13のいずれかのベルト装置において、前記ベルトは、ベルト外周面に沿って配置された像担持体上の画像が一次転写され、一次転写された画像を該ベルト外周面に向けて給紙された記録媒体に二次転写する中間転写ベルトであることを特徴とする。
本発明の請求項15に係るものは、請求項1から14のいずれかのベルト装置において、前記ベルト、駆動ローラ、支持ローラ、湾曲部材、ベルトテンション付与部材、及び作用部材は、フレームに一体的に収納され、該フレームは、記録媒体に画像を形成する画像形成装置の所定位置に、着脱自在に装着される構成を有していることを特徴とする。
本発明の請求項16に係るものは、請求項15のベルト装置において、前記フレームを前記画像形成装置の所定の位置に装着した状態で、前記画像形成装置の装置本体に設けた駆動源の駆動力を前記駆動ローラに伝達する駆動伝達手段を有していることを特徴とする。
本発明の請求項17に係る画像形成装置は、画像を担持する像担持体と、該像担持体上に画像を形成する画像形成手段と、複数のローラに張架されて駆動回転される無端状のベルトを備えたベルト装置を用いて該像担持体上に形成した画像を記録媒体に転写する転写手段とを有する画像形成装置において、前記ベルト装置として、請求項1から16のいずれかのベルト装置を用いてなることを特徴とする。
本発明の請求項18に係る画像形成装置は、請求項17の画像形成装置において、前記画像形成手段は、前記像担持体上に異なる色のトナー像を順次重ね合わせて形成することが可能な複数の現像器を備えた現像装置を有することを特徴とする。
本発明の請求項19に係る画像形成装置は、請求項17の画像形成装置において、前記像担持体と前記画像形成手段とで1個の画像形成ユニットを構成し、該画像形成ユニットを前記ベルト装置のベルトに沿って複数個配置してなることを特徴とする。
本発明は、対向部材がベルト内周面に当接することにより、作用部材とベルト外周面との位置関係が、所定の位置関係に維持されるようになり、ベルトの伸縮により湾曲部材が変位したり、駆動開始時にベルトがゆるんだりしても、作用部材とベルト外周面との位置関係にズレが生じることがなくなる。
以下本発明を実施するための最良の形態を、図に示す実施例を参照して説明する。
図1に、後述する各実施形態に共通した構成を有するベルト装置の一例を示す。なお、以下の各実施形態に係るベルト装置の各構成要素のうち、図14に示した各構成要素と同等の構成及び機能を有するものには、これらの各構成要素に付した符号と同符号を付してその説明を省略する。
本発明を適用するベルト装置は、図1に示すように、無端状のベルト40、駆動ローラ1、支持ローラ2、3、湾曲部材5を有している。図1において、ベルト40は、駆動ローラ1により所定方向(図中の矢印方向)に回転駆動される。支持ローラ2は、駆動ローラ1により回転駆動するベルト40のゆるみ側の位置でベルト40を支持するように配置してある。湾曲部材5は、支持ローラ2のベルト回転方向下流側の位置で、ベルト外周面をベルト内周面側に湾曲させるように配置してある。また、このベルト装置は、支持ローラ2と湾曲部材5との間に、作用部材30が配置してある。
この作用部材は、ベルト40のベルト外周面に対し所定の位置関係が維持された状態で、ベルト外周面に所定の作用を及ぼす部材であり、例えば、前述したクリーニングブレード20、あるいはベルト外周面にステアリン酸亜鉛などの滑剤を塗布する塗布部材である。また、この作用部材は、ベルト外周面を帯電する帯電部材、ベルト外周面を除電する除電部材、またはベルト外周面を露光する露光部材であってもよい。
また、ベルト装置のベルト40は、前述した中間転写ベルト4、感光体ベルト、紙搬送ベルト、定着ベルトなど、どのようなベルトであってもよい。
ところで、このようなベルト装置においては、ベルト40の伸縮により湾曲部材5が変位したり、駆動開始時にベルト40がゆるんだりすると、作用部材30とベルト外周面との位置関係にズレが生じることがある。この作用部材30とベルト外周面との位置関係にズレが生じると、作用部材30がベルト外周面に所定の作用を及ぼすことができなくなる。このような問題は、以下に説明する各実施形態に係るベルト装置を用いることにより解決することができる。なお、以下の実施例に係るベルト装置の各構成要素のうち、図1に示したベルト装置の各構成要素と同等の構成及び機能を有するものには、このベルト装置の各構成要素に付した符号と同符号を付してその説明を省略する。
第1の実施例に係るベルト装置は、図1に示したベルト装置の構成に加えて、以下の特徴を有する。すなわち、図2に示すように、ベルト40を挟んで作用部材30と対向する部位に、ベルト40のベルト内周面に当接する対向部材50が設けてある。図2に示す対向部材50は、樹脂や軽合金などを湾曲形成したもので構成してあり、その湾曲面がベルト40のベルト内周面に当接するように配置してある。
第2の実施例に係るベルト装置は、第1の実施例に係るベルト装置の構成に加えて、以下の特徴を有する。すなわち、図3に示すように、支持ローラ2へのベルトの巻き付け角θがシートSをベルト外周面から分離できる角度になるように、その対向部材50がベルト内周面に当接している。つまり、支持ローラ2が、ベルト40のベルト外周面に沿って搬送されたシートSを、ベルト外周面から分離させる分離手段としての機能を持つように構成してある。
具体的には、図3において、シートSは、支持ローラ2の上流側のベルト外周面に沿って、ベルト回転方向と同方向に搬送する。このようなベルト装置においては、例えばベルト40が電荷を帯びていると、そのベルト外周面に沿って搬送されたシートSが、ベルト外周面に静電的に密着して巻き付いてしまうことがある。この第2の実施例に係るベルト装置では、その支持ローラ2へのベルト40の巻き付け角θによって、シートSがベルト40のベルト外周面から分離する。ここで、支持ローラ2へのベルト40の巻き付け角θは、ベルト40のベルト外周面に沿って搬送されたシートSをベルト外周面から円滑に分離することができる、予め実験等により求めた角度である。
第3の実施例に係るベルト装置は、第1、第2の実施例に係るベルト装置の構成に加えて、以下の特徴を有する。すなわち、第3の実施形態に係るベルト装置は、図4に示すように、ベルト40に所定のテンションを付与するベルトテンション付与部材60を有している。このベルトテンション付与部材60は、その変位により支持ローラ2に対するベルト40の巻き付き角θを変化させない部位に配設してある。図4に示すベルト装置では、湾曲部材5のベルト回転方向下流側の部位に、このベルトテンション付与部材60を設けるようにしている。
また、このベルトテンション付与部材60は、例えば、図5に示すように、湾曲部材5のベルト回転方向下流側の部位でベルト40を支持する支持部材3を兼ねたものであってもよい。この図5に示すベルト装置は、支持部材3がベルトテンション付与部材60を兼ねた構成となるので、簡素且つ安価となる利点がある。
第4の実施例に係るベルト装置は、第1、第2または第3の実施例に係るベルト装置の構成に加えて、以下の特徴を有する。すなわち、図6に示すように、湾曲部材5がベルトテンション付与部材60を兼ねた構成を有している。つまり、このベルト装置では、コイルバネによって湾曲部材5をベルト40のベルト外周面に対して弾力的に当接させるようにしている。
第5の実施例に係るベルト装置は、第1、第2、第3または第4の実施形態に係るベルト装置の構成に加えて、以下の特徴を有する。すなわち、図7に示すように、その作用部材30としてのクリーニング装置19のクリーニング部材を有している。このクリーニング部材としては、例えば、クリーニングブレード20や、ファーブラシ21を用いることができ、このクリーニング部材により、ベルト40のベルト外周面に付着しているベルト汚染物を除去してベルト外周面を浄化する。つまり、ベルト40が感光体ベルトや転写ベルトのようなトナー担持体である場合には、クリーニング部材によりベルト外周面上の残トナーを除去する。また、ベルト40が紙搬送ベルトや定着ベルトのような紙搬送体である場合には、クリーニング部材によりベルト外周面上の紙粉等を除去する。
第6の実施例に係るベルト装置は、第4の実施例に係るベルト装置の構成に加えて、以下の特徴を有する。すなわち第6の実施例に係るベルト装置は、対向部材5の配設位置を規定するものであり、図6に示したように、湾曲部材5がベルトテンション付与部材60を兼ねた構成のベルト装置においては、図8に示すように、ベルト40の伸縮によってベルト周長が変化すると湾曲部材5が変位する。ベルト40が最大に収縮した場合にはベルト周長が最小になる。また、ベルト40が最大に伸張した場合にはベルト周長が最大になる。湾曲部材5は、このようなベルト周長の変化によるベルト40のゆるみを吸収すべく、ベルト周長の変化に応じて変位することになる。
ここで、ベルト40が伸張してベルト周長が最大になった場合には、湾曲部材5が、図8に破線で示す位置に変位したとしても、対向部材50とベルト内周面との位置関係にズレが生じることはない。しかし、ベルト40が収縮してベルト周長が最小になった場合には、湾曲部材5が、図8に実線で示す位置に変位して、対向部材50とベルト内周面との位置関係にズレが生じてしまうことがある。この対向部材50とベルト内周面との位置関係のズレは、前述したように、作用部材30に悪影響を与える。
そこで、このベルト装置においては、図9に示すように、ベルト40が最大に収縮して、湾曲部材5がベルト外周面側に変位した状態でも、対向部材50がベルト内周面を押圧するように、対向部材50の位置を規定する。これにより、対向部材50とベルト内周面との位置関係が、ベルト40の伸縮の影響を受けることなく、常に一定した位置関係となる。
第7の実施例に係るベルト装置は、第6の実施例に係るベルト装置の構成に加えて、以下の特徴を有する。すなわち第7の実施例に係るベルト装置は、作用部材の配設位置を規定するものであり、図15に示したように、湾曲部材5がベルトテンション付与部材60を兼ねた構成のベルト装置においては、ベルト40の伸縮によってベルト周長が変化すると、湾曲部材5が変位し、その際、ベルト40の対向部材50に対する巻きつけ角も変化する。図15の様に、周長が最大となった時には巻き付け角は最大となり、図16の様に周長が最小となった時に巻きつけ角は最小となる。ここで、周長が最小となり、巻き付け角が最小となった場合に、作用部材の位置によっては、作用部材と対向するベルトの背面に対向部材が存在しない状態となり、作用部材が機能を発揮できない状態となることがある。図16では作用部材30としてクリーニングブレード20の例を挙げているが、この状態ではブレードの背面には対向部材(ここではローラ)がなく、ブレードの圧がベルトに十分に加わらず、クリーニング不良となる恐れがある。
そこで図17に示すように、巻き付け角が最小となった場合でも、作用部材の背面に対向部材が存在するような位置に作用部材を配設することによって、クリーニング性の悪化を防止している。
第8の実施例に係るベルト装置は、第1から第7の実施例に係るベルト装置の構成に加えて、以下の特徴を有する。すなわち第8の実施形態に係るベルト装置は、図10に示すように、湾曲部材5、前記対向部材50、及び前記ベルトテンション付与部材60が、それぞれローラで構成してある。なお、ここで、湾曲部材5、対向部材50、及びベルトテンション付与部材60のうちの、いずれか1つもしくは2つを、ローラで構成するようにしてもよい。このように、これらの各部材をローラで構成することで、ベルト40の回転時におけるベルト内周面と各部材との接触摩擦を小さくすることができる。
次に、前記ベルト装置を用いた画像形成装置について説明する。なお、以下に説明する各画像形成装置の各構成要素のうち、図14に示した画像形成装置の各構成要素と同等の構成及び機能を有するものには、図14に示した画像形成装置の各構成要素に付した符号と同符号を付してその説明を省略する。
図11に、ベルト40としての中間転写ベルトを備えたベルト装置を用いて画像形成を行う画像形成装置の一例を示す。この画像形成装置は、装置本体100、この装置本体を載せる給紙テーブル200、装置本体上に取り付けるスキャナ300、さらにその上に取り付ける原稿自動搬送装置(ADF)400から主に構成してある。
装置本体100には、無端状のベルトからなる中間転写ベルト40を備えたベルト装置が設けてある。図11において、中間転写ベルト40は、駆動ローラ1、支持ローラ2、3、湾曲部材5に張架してあり、図中時計回りに回転駆動する。この画像形成装置では、前述した作用部材30として、2次転写後に中間転写ベルト40上に残留した残トナーを除去するベルトクリーニング装置19が設けてある。このベルトクリーニング装置19の対向部には、前述した対向部材50が中堅転写ベルト40の内周面に常時当接するように配置してある。また、装置本体100には、中間転写ベルト40のベルト外周面に沿って、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの各色のトナー像を形成する4つの画像形成ユニット10が並べて配置してある。これらの各画像形成ユニット10の上には、露光装置13が設けてある。また、ベルト装置の下方には、定着装置6が配設してある。さらに、この定着装置6の下方には、転写紙18の両面に画像を記録するために転写紙18を反転させるシート反転装置22が設けてある。
この画像形成装置を用いて画像形成を行うには、原稿自動搬送装置400の原稿台上に原稿をセットする。または、原稿自動搬送装置400を開いてスキャナ300のコンタクトガラス上に原稿をセットし、原稿自動搬送装置400を閉じて押さえる。次いで、図示していないスタートスイッチを押す。これにより、原稿自動搬送装置400に原稿をセットしたときは、原稿がコンタクトガラス上へ搬送する。また、コンタクトガラス上に原稿をセットしたときは、直ちにスキャナ300が駆動されて、原稿画像が読み取られる。
一方、スタートスイッチを押すと、図示していない駆動モータにより、駆動ローラ1が回転する。これにより、中間転写ベルト40が所定方向に回転駆動される。これと同時に、個々の画像形成ユニット10の各感光体上に、それぞれ、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの単色トナー像が形成される。そして、中間転写ベルト40の回転とともに、これらの単色トナー像を中間転写ベルト40上に順次1次転写する。これにより、中間転写ベルト40上にフルカラーの合成トナー像が形成される。
またスタートスイッチを押すことにより、給紙テーブル200の給紙ローラ23の1つが選択されて回転する。これにより、該当する1つの給紙カセット24から転写紙18が繰り出される。この転写紙18は、1枚ずつ分離搬送されて、レジストローラ25に突き当たった状態で待機する。そして、この転写紙18は、中間転写ベルト40上の合成カラー画像にタイミングを合わせて、レジストローラ25が回転することにより、中間転写ベルト40と2次転写ローラ17との間に送り込まれ、転写紙18上にはカラー画像が記録される。
2次転写後の転写紙18は、定着装置6に送り込む。そして、定着装置6により、加熱、加圧することにより、2次転写トナー像を転写紙18上に定着させる。2次転写トナー像を定着させた転写紙18は、装置本体外に排出して排紙トレイ26上にスタックする。
なお、転写紙18の両面に画像を形成する場合には、上述のようにして表面あるいは一面側に画像を形成した後、切換爪27を切り換え、シート反転装置22に転写紙18を導く。このシート反転装置22で転写紙18の画像形成面が反転させ、再び2次転写部へ転写紙18を導く。そして、転写紙18の裏面にも画像を記録、定着させた後、この転写紙18を装置本体外に排出して排紙トレイ26上にスタックする。2次転写後の中間転写ベルト40は、ベルトクリーニング装置19により、そのベル外周面上に残留した残トナーが除去する。
上述のような構成のタンデム型の画像形成装置は、次のような点で優れている。すなわち、近年、オフィスでも大量のカラー文書が取り扱われるようになり、以前にも増して小型で高速なフルカラープリンタ、フルカラー複写機などの画像形成装置の提供が望まれている。このような市場からの要求にともない、今日、カラー複写機やカラープリンタなどのカラー画像形成装置が多く提供するようになってきている。
カラー画像形成装置には、いわゆる1ドラム型や、タンデム型のものがある。1ドラム型のカラー画像形成装置は、像担持体である1つの感光体の周囲に異なる色のトナー像を形成する複数の現像器を備えている。そして、これらの現像器で感光体上に合成トナー像を形成し、この感光体上の合成トナー像を紙やOHPシートなどの記録媒体に転写してカラー画像を形成している。一方、タンデム型のカラー画像形成装置は、感光体と画像形成手段とで構成した画像形成ユニットを複数個備えている。そして、各画像形成ユニットの各感光体上に各色の単色トナー像を形成し、これらの単色トナー像を、転写搬送ベルトにより搬送する記録媒体、あるいは中間転写ベルトに重ね合わせながら転写して合成カラー画像を形成している。
1ドラム型の画像形成装置は、感光体が1つであるので、比較的小型化でき、コストも低減できる利点を有している。しかし、1つの感光体を用いて複数回(通常4回)の画像形成を繰り返してフルカラー画像を形成するため、画像形成の高速化が困難となる欠点がある。これに対し、タンデム型の画像形成装置は、大型化してコスト高となる欠点を有しているが、画像形成の高速化が容易であるという利点がある。
最近は、モノクロ並みのスピードでフルカラーを形成する装置の要求が望まれることから、前記のようなタンデム型の画像形成装置が注目されてきている。
またタンデム型の画像形成装置には、直接転写方式のものと、間接転写方式のものとがある。直接転写方式のタンデム型の画像形成装置は、各画像形成ユニットの感光体上の画像を、転写搬送ベルトによって搬送する記録媒体に順次転写するように構成してある。一方、間接転写方式のタンデム型の画像形成装置は、まず、各画像形成ニットの感光体上の画像を中間転写ベルトに順次重ね合わせて1次転写する。次いで、この中間転写ベルト上の1次転写画像を、記録媒体に一括して2次転写するように構成してある。
ところで、直接転写方式のタンデム型の画像形成装置は、一般的に、各画像形成ユニットが転写搬送ベルトに沿って水平方向に並置された構成となっている。これにより、記録媒体を給紙する給紙装置は転写搬送ベルトの最上流側に配置され、記録媒体に転写した画像を定着する定着装置は最下流側に配置された構成となる。このため、転写搬送ベルトの記録媒体を搬送する水平部分の周長が長くなって装置本体が水平方向に大型化する欠点がある。
このような装置本体の水平方向の大型化を回避するためには、合成トナー像が転写された記録媒体が転写搬送ベルトから分離する分離部に、定着装置を接近させて配置する必要がある。しかし、このような構成では、分離部と定着装置との間に、転写搬送ベルトから分離された記録媒体が余裕をもって撓むことができる十分な間隔を確保することが困難となる。このため、分離部と定着装置とが接近した構成では、記録媒体の先端が定着装置に進入するときの衝撃(厚い記録媒体ほど大)や、定着装置の搬送速度と転写搬送ベルトの搬送速度との速度差などで、転写画像が悪影響を受け易くなる。
これに対し、前記中間接転写方式のタンデム型の画像形成装置は、2次転写部の位置を比較的自由に設置することができる。従って、この間接転写方式のタンデム型の画像形成装置では、その給紙装置や定着装置を中間転写ベルトの下方に配置することができ、装置本体の水平方向の小型化が可能となる利点がある。また、このように、給紙装置や定着装置を中間転写ベルトの下方に配置することで、中間転写ベルトの分離部と定着装置との間に、中間転写ベルトから分離された記録媒体が撓むことができる十分な間隔を確保できるようになる。
このように、中間転写方式のタンデム型の画像形成装置では、余裕をもって定着装置を配置できるので、定着装置の画像形成に及ぼす影響をほとんど無くすことができる。以上のようなことから、最近は、中間転写方式のタンデム型画像形成装置が注目されてきている。
ところで、このような画像形成装置においては、2次転写部において中間転写ベルト40上の合成トナー像を転写紙18に一括して2次転写した後、分離部で転写紙18を中間転写ベルト40から確実に分離させる必要がある。この分離部での転写紙18の分離性は、中間転写ベルト40の材質、記録媒体の進入角度等にも影響するが、分離部における中間転写ベルト40の支持ローラ2への巻き付け角θに大きく左右する。この分離部を形成する支持ローラ2に対する中間転写ベルト40の巻き付き角θたが小さいと、分離部での転写紙18の分離性が悪くなる。最悪の場合には、転写紙18が分離部で分離されずに中間転写ベルト40に巻き付くようにして搬送されてしまうことがある。このため、このような中間転写ベルト40を用いた画像形成装置においては、従来、分離部における転写紙18の円滑な分離を補助するための分離チャージャや分離爪を必要としていた。
図11に示す画像形成装置においては、湾曲部材5によって中間転写ベルト40のベルト外周面がベルト内周面側に湾曲された構成となる。従って、この画像形成装置では、支持ローラ2に対する中間転写ベルト40の巻き付き角θを十分に得られるようになる。これにより、この画像形成装置においては、中間転写ベルト40の分離部における転写紙18の円滑な分離が可能になり、この分離を補助するための分離チャージャや分離爪が不要となる。また、このように、湾曲部材5によって中間転写ベルト40のベルト外周面がベルト内周面側に湾曲することにより、中間転写ベルト40のはい回しの自由度が増し、ベルト装置の省スペース化を実現することができる。
ここで、前記ベルト装置の各ローラ1、2、3、5は、図示しない一対のフレームによって回転自在に軸支してある。また、一対のフレームは、少なくとも中間転写ベルト40の幅よりも大きな空間を形成するように対向配置してある。さらに、このフレームは、図11に示す装置本体100の所定の装着位置に対して、着脱できるように構成してある。また、前記ベルト装置は、前記フレームを装置本体100の所定の位置に装着した状態で、装置本体100に設けた駆動源(図示せず)の駆動力を、その駆動ローラ1に伝達する駆動伝達手段を有している。この駆動伝達手段としては、カップリング、ベベルギヤ、電磁クラッチなどを用いることができる。
図12に、前記ベルト装置のベルト40を、紙搬送ベルトとした構成の画像形成装置の一例を示す。なお、この画像形成装置の各構成要素のうち、図11に示した画像形成装置の各構成要素と同等の構成及び機能を有するものには、図11に示した画像形成装置の各構成要素に付した符号と同符号を付してその説明を省略する。
図12において、駆動ローラ1が回転すると、紙搬送ベルト40が矢印方向に回転駆動される。これにより、各画像形成ユニット10の感光体11上に各色のトナー像が形成する。この各色のトナー像の形成動作と同期して、給紙カセット24から転写紙18が繰り出する。この転写紙18は、1枚ずつ分離搬送されて、レジストローラ25に突き当たった状態で待機する。この転写紙18は、各感光体11への各色のトナー像形成にタイミングを合わせて、紙搬送ベルト40のベルト外周面に沿って搬送する。そして、この紙搬送ベルト40のベルト外周面に沿って搬送する転写紙18上に、感光体11上に形成された各色のトナー像が、順次重ね合わされて転写する。これにより、転写紙18上にカラー画像が記録される。
図12に示すように、前記ベルト装置を用いることにより、直接転写方式の画像形成装置でも、給紙カセット24をベルト装置の下方に食い込ませるようにして配置でき、比較的小型に形成することが可能になる。また、この直接転写方式の画像形成装置では、ベルト40にトナー像が転写されないので、ベルト外周面に2次転写部を設ける必要がない。従って、この画像形成装置においては、図13に示すように、ベルトクリーニング装置19を、支持ローラ2に対向する部位に配置することができる。これにより、支持ローラ2に、前記ベルトテンション部材60としての機能をもたせることができ、装置の簡素化及び低コスト化を図ることができる。
なお前記各実施例に係るベルト装置においては、対向部材50がベルト40のベルト内周面に当接することにより、ベルト外周面と作用部材30とが、一定した位置関係を維持するようになる。これにより、ベルト40の伸縮により湾曲部材5が変位したり、駆動開始時にベルト40がゆるんだりしても、作用部材30とベルト外周面との位置関係にズレが生じることがなくなる。特に、実施例2に係るベルト装置においては、対向部材50がベルト40のベルト内周面に当接した状態で、支持ローラ2へのベルト40の巻き付け角θが、シートSをベルト外周面から分離できる角度になる。従って、この支持ローラ2へのベルト40の巻き付け角θによって、ベルト40のベルト外周面に沿って搬送されたシートSが、ベルト外周面から円滑に分離するようになる。また、実施例3に係るベルト装置においては、ベルトテンション付与部材60が変位しても、支持ローラ2に対するベルト40の巻き付き角θが変化することがなくなる。また、実施例4に係るベルト装置においては、ベルトテンション付与部材60を兼ねた湾曲部材5によって、ベルト40にテンションが付与する。これにより、ベルトテンション部材60を独立して設ける必要がなく、ベルト装置の低コスト化を図ることができるようになる。また、実施例5に係るベルト装置においては、対向部材50により、作用部材30としてのベルトクリーニング装置19のクリーニングブレード20やファーブラシ21と、ベルト外周面とが、所定の位置関係を保つようになる。これにより、ベルト40のベルト外周面が安定してクリーニングするようになる。また、実施例6に係るベルト装置においては、対向部材50とベルト内周面とが、ベルト40の伸縮の影響を受けることなく、常に一定した位置関係を保つようになる。これにより、ベルト40が収縮してベルト周長が最小になっても、対向部材50とベルト内周面との位置関係にズレが生じてしまうことがなくなる。また、実施例7に係るベルト装置においては、ベルト40のベルト内周面に対して、湾曲部材5、対向部材50、及びベルトテンション付与部材60の、いずれか1つもしくは2つ、あるいは全てが回転しながら接触するようになる。これにより、ベルト40の回転時におけるベルト内周面と各部材との接触摩擦が小さくなり、ベルト40が安定回転するようになる。また、ベルト40のベルト内周面の摩擦による磨耗も少なくなり、ベルト寿命を延ばすことができるようになる。
すなわち本発明では、無端状のベルトと、該ベルトを所定方向に駆動回転する駆動ローラと、該駆動ローラにより駆動回転されるベルトのゆるみ側の位置で該ベルトを支持する支持ローラと、該支持ローラのベルト回転方向下流側の位置でベルト外周面をベルト内周面側に湾曲させる湾曲部材と、該支持ローラと該湾曲部材との間に配置され且つ該ベルト外周面に対し所定の位置関係が維持された状態で該ベルト外周面に所定の作用を及ぼす作用部材とを有するベルト装置において、前記ベルトを挟んで前記作用部材と対向する部位に、前記ベルト内周面に当接する対向部材を設けたことを特徴とすることにより、このベルト装置においては、前記対向部材が前記ベルト内周面に当接することにより、前記作用部材と前記ベルト外周面との位置関係が、所定の位置関係に維持されるようになる。これにより、前記ベルトの伸縮により前記湾曲部材が変位したり、駆動開始時にベルトがゆるんだりしても、作用部材とベルト外周面との位置関係にズレが生じることがなくなる。
また前記のベルト装置において、前記対向部材は、前記支持ローラへのベルトの巻き付け角が、該支持ローラのベルト回転方向上流側のベルト外周面に沿って搬送されるシートを、該ベルト外周面から分離できる角度になるように設定することによって、確実な分離が達成できる。そして、前記ベルトに所定のテンションを付与するベルトテンション付与部材を有し、該ベルトテンション付与部材は、その変位により前記支持ローラに対する前記ベルトの巻き付き角を変化させない部位に配設することによって、分離性を損なうことがなくなる。また前記湾曲部材が前記ベルトテンション部材を兼ねることにより、部品点数を減らし、コストも低減することが出来る。また前記作用部材を、前記ベルト外周面を清掃するクリーニング部材とすることができる。なお前記クリーニング部材を前記ベルト外周面に対して当接するブレードや、接触回転するファーブラシとすることができる。
また本発明は、前記対向部材は、前記ベルトが最大に収縮して、前記湾曲部材がベルト外周面側に変位した状態でも、前記ベルト内周面を押圧する位置に配設することによって、ベルト周長が変化した場合でも、対向部材とベルト内周面との位置関係を一定とすることができる。また、そのようなベルト装置において、前記ベルトが最大に収縮して前記湾曲部材がベルト外周面側に変位して対向部材に対するベルトの巻き付き角が小さくなった場合でも、ベルトの背面には前記対向部材が接触するような位置に前記作用部材を配設することによって、ベルト周長が変化し巻き付け角が最小となった場合でも、作用部材効果の悪化を防止することができる。また、前記湾曲部材をローラとすることによって、ベルトと湾曲部材、ベルトと対向部材、ベルトとテンション部材の接触摩擦を小さくすることができる。さらに、前記ベルトを、画像が記録される記録媒体を搬送し、ベルト外周面に沿って配置された像担持体上の画像を該記録媒体に転写する転写搬送ベルトに対応することができる。また前記ベルトは、ベルト外周面に沿って配置された像担持体上の画像が一次転写され、一次転写された画像を該ベルト外周面に向けて給紙された記録媒体に二次転写する中間転写ベルトに対応することができる。
そして、前記ベルト、駆動ローラ、支持ローラ、湾曲部材、ベルトテンション付与部材、及び作用部材は、フレームに一体的に収納され、該フレームは、記録媒体に画像を形成する画像形成装置の所定の位置に装着される構成とすることができる。このようなベルト装置において、前記フレームを前記画像形成装置の所定の位置に装着した状態で、画像形成装置本体に設けた駆動源の駆動力を前記駆動ローラに伝達する駆動伝達手段を有する装置に対応できる。
さらに本発明は、画像を担持する像担持体と、該像担持体上に画像を形成する画像形成手段と、複数のローラに張架されて駆動回転される無端状のベルトを備えたベルト装置を用いて該像担持体上に形成した画像を記録媒体に転写する転写手段とを有する画像形成装置において、前記の各ベルト装置を採用できる。そのような画像形成装置において、前記画像形成手段を、前記像担持体上に異なる色のトナー像を順次重ね合わせて形成することが可能な複数の現像器を備えた現像装置を有する装置に適応できる。また、前記像担持体と前記画像形成手段とで1個の画像形成ユニットを構成し、該画像形成ユニットが前記ベルト装置のベルトに沿って複数個配置してある装置に適応できる。
本発明の各実施形態に共通したベルト装置の構成を示す概略構成図 本発明の第1の実施例に係るベルト装置の構成を示す概略構成図 本発明の第2の実施例に係るベルト装置の構成を示す概略構成図 本発明の第3の実施例に係るベルト装置の構成を示す概略構成図 本発明の第3の実施例に係るベルト装置の他の構成を示す概略構成図 本発明の第4の実施例に係るベルト装置の構成を示す概略構成図 本発明の第5の実施例に係るベルト装置の構成を示す概略構成図 本発明の各実施例に係るベルト装置におけるベルトの挙動を示す概略構成図 本発明の第6の実施例に係るベルト装置の構成を示す概略構成図 本発明の第8の実施例に係るベルト装置の構成を示す概略構成図 本発明の画像形成装置の一例を示す概略構成図 本発明の画像形成装置の他の一例を示す概略構成図 図12に示した画像形成装置の他の構成例を示す要部概略図 従来の画像形成装置の一例を示す概略構成図 本発明の第7の実施形態に係るベルト装置の構成例の一つを示す概略構成図 本発明の第7の実施形態に係るベルト装置の他の構成例を示す概略構成図 本発明の第7の実施形態に係るベルト装置のさらに他の構成を示す概略構成図
符号の説明
1:駆動ローラ
2:支持ローラ(分離ローラ)
3:支持ローラ
4、40:ベルト(中間転写ベルト、紙搬送ベルト)
5:湾曲部材
6:定着装置
10:画像形成ユニット
11:感光体
12:帯電ローラ
13:露光装置
14:現像装置
15:感光体クリーニング装置
16:1次転写ローラ
17:2次転写ローラ
18:転写紙
19:ベルトクリーニング装置
20:クリーニングブレード
21:ファーブラシ
24:給紙カセット
30:作用部材
50:対向部材
60:ベルトテンション部材
100:装置本体
200:給紙テーブル
300:スキャナ
400:原稿自動搬送装置
S:シート
θ:ローラへのベルトの巻き付き角

Claims (19)

  1. 無端状のベルトと、該ベルトを所定方向に回転駆動する駆動ローラと、該駆動ローラにより回転駆動されるベルトのゆるみ側の位置で該ベルトを支持する支持ローラと、該支持ローラのベルト回転方向下流側の位置でベルト外周面をベルト内周面側に湾曲させる湾曲部材と、該支持ローラと該湾曲部材との間に配置され且つ該ベルト外周面に対し所定の位置関係が維持された状態で該ベルト外周面に所定の作用を及ぼす作用部材とを有するベルト装置において、前記ベルトを挟んで前記作用部材と対向する部位に、前記ベルト内周面に当接する対向部材を設けたことを特徴とするベルト装置。
  2. 請求項1のベルト装置において、前記対向部材は、前記支持ローラへのベルトの巻き付け角が、該支持ローラのベルト回転方向上流側のベルト外周面に沿って搬送されるシートを、該ベルト外周面から分離できる角度になるように、前記ベルト内周面に当接してなることを特徴とするベルト装置。
  3. 請求項1または2のベルト装置において、前記ベルトに所定のテンションを付与するベルトテンション付与部材を有し、該ベルトテンション付与部材を、その変位により前記支持ローラに対する前記ベルトの巻き付き角を変化させない部位に配設してなることを特徴とするベルト装置。
  4. 請求項1から3のいずれかのベルト装置において、前記湾曲部材が前記ベルトテンション部材を兼ねていることを特徴とするベルト装置。
  5. 請求項1から4のいずれかのベルト装置において、前記作用部材は、前記ベルト外周面を清掃するクリーニング部材であることを特徴とするベルト装置。
  6. 請求項5のベルト装置において、前記クリーニング部材は、前記ベルト外周面に対して当接するブレードであることを特徴とするベルト装置。
  7. 請求項5のベルト装置において、前記クリーニング部材は、前記ベルト外周面に対して接触回転するファーブラシであることを特徴とするベルト装置。
  8. 請求項4のベルト装置において、前記対向部材を、前記ベルトが最大に収縮して前記湾曲部材がベルト外周面側に変位した状態でも前記ベルト内周面を押圧する位置に配設してなることを特徴とするベルト装置。
  9. 請求項8のベルト装置において、前記作用部材を、前記ベルトが最大に収縮して前記湾曲部材がベルト外周面側に変位して対向部材に対するベルトの巻き付き角が小さくなった場合でも、ベルトの背面には前記対向部材が接触する位置に配設してなることを特徴とするベルト装置。
  10. 請求項1から9のいずれかのベルト装置において、前記湾曲部材は、ローラであることを特徴とするベルト装置。
  11. 請求項1から10のいずれかのベルト装置において、前記対向部材は、ローラであることを特徴とするベルト装置。
  12. 請求項1から11のいずれかのベルト装置において、前記テンション部材は、ローラであることを特徴とするベルト装置。
  13. 請求項1から12のいずれかのベルト装置において、前記ベルトは、画像が記録される記録媒体を搬送し、ベルト外周面に沿って配置された像担持体上の画像を該記録媒体に転写する転写搬送ベルトであることを特徴とするベルト装置。
  14. 請求項1から13のいずれかのベルト装置において、前記ベルトは、ベルト外周面に沿って配置された像担持体上の画像が一次転写され、一次転写された画像を該ベルト外周面に向けて給紙された記録媒体に二次転写する中間転写ベルトであることを特徴とするベルト装置。
  15. 請求項1から14のいずれかのベルト装置において、前記ベルト、駆動ローラ、支持ローラ、湾曲部材、ベルトテンション付与部材、及び作用部材は、フレームに一体的に収納され、該フレームは、記録媒体に画像を形成する画像形成装置の所定位置に、着脱自在に装着される構成を有していることを特徴とするベルト装置。
  16. 請求項15のベルト装置において、前記フレームを前記画像形成装置の所定の位置に装着した状態で、前記画像形成装置の装置本体に設けた駆動源の駆動力を前記駆動ローラに伝達する駆動伝達手段を有していることを特徴とするベルト装置。
  17. 画像を担持する像担持体と、該像担持体上に画像を形成する画像形成手段と、複数のローラに張架されて駆動回転される無端状のベルトを備えたベルト装置を用いて該像担持体上に形成した画像を記録媒体に転写する転写手段とを有する画像形成装置において、前記ベルト装置として、請求項1から16のいずれかのベルト装置を用いてなることを特徴とする画像形成装置。
  18. 請求項17の画像形成装置において、前記画像形成手段は、前記像担持体上に異なる色のトナー像を順次重ね合わせて形成することが可能な複数の現像器を備えた現像装置を有することを特徴とする画像形成装置。
  19. 請求項17の画像形成装置において、前記像担持体と前記画像形成手段とで1個の画像形成ユニットを構成し、該画像形成ユニットを前記ベルト装置のベルトに沿って複数個配置してなることを特徴とする画像形成装置。
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