JP2007186759A - 高炉操業方法 - Google Patents

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健 佐藤
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佑介 柏原
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伸二 長谷川
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【課題】水素含有率の高い還元材を使用する高炉操業を行なう際に最適な管理指標を設定し、これを用いて安定操業を継続できる高炉操業方法を提供すること。
【解決手段】羽口から、Hを20質量%以上含有する還元材を吹き込む高炉操業において、高炉のシャフト部上部において炉の半径方向における水素濃度(体積%)の分布を測定し、各半径位置での水素濃度を炉頂部のガス中の平均水素濃度(体積%)で除した指標である「各半径位置H2/炉頂H2」を用いて操業管理を行なうことを特徴とする高炉操業方法を用いる。無次元半径0.95〜1の位置での「各半径位置H2/炉頂H2」の値が1.2を超えないように操業管理を行なうことを特徴とすることが好ましい。
【選択図】図2

Description

本発明は、羽口から水素含有率の高い還元材を吹き込む高炉の操業方法に関する。
近年、炭酸ガス排出量の増加による地球温暖化が問題となっており、製鉄業においても排出CO2の抑制は重要な課題である。高炉は主にコークスおよび微粉炭を還元材として使用しており、炭酸ガス排出抑制を達成するためにはコークス等を水素含有率の高い還元材で置換する方策が有効である。水素含有率の高い還元材を高炉で用いる技術として、高炉にLNG(Liquefied Natural Gas:液化天然ガス)を羽口より吹き込み製銑工程で排出される炭酸ガスを低減させる低炭酸ガス排出製鉄法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
一方、水素による酸化鉄の還元反応は比較的大きな吸熱反応であることが知られている。COガスおよびH2ガスによる酸化鉄還元時の反応および反応熱を以下の(a)〜(f)に示す(例えば、非特許文献1参照。)。
3Fe23+CO→2Fe34+CO2(反応熱:+38kcal/kgFe)・・・(a)
Fe34+CO→3FeO+CO2(反応熱:−38kcal/kgFe)・・・(b)
FeO+CO→Fe+CO2(反応熱:+60 kcal/kgFe)・・・(c)
3Fe23+H2→2Fe34+H2O(反応熱:+5kcal/kgFe)・・・(d)
Fe34+H2→3FeO+H2O(反応熱:−96kcal/kgFe)・・・(e)
FeO+H2→Fe+H2O(反応熱:−116kcal/kgFe)・・・(f)
上記の反応式は、羽口からの投入水素量が増え、酸化鉄の還元のうち、水素還元の比率が大きくなっていくとシャフト部の温度が低下し、低温領域が拡大する可能性があることを示唆している。シャフト部の低温領域の拡大は焼結鉱の還元粉化領域の拡大を介して、通気性および装入物降下挙動を悪化させることが指摘されている。
低温領域が形成されたことを検知できれば、これに対処することも可能である。低温領域(低温熱保存帯)が拡大すると下記(g)に示す水性ガスシフト反応
2O+CO→H2+CO2・・・(g)
が進行し、水素利用率が低下することから、炉頂部あるいはシャフト上部において炉半径方向のガス成分(CO、CO2、H2、H2O、N2)を測定し、水素利用率を求めることにより各半径位置における炉高方向の温度分布を検知し、低温熱保存帯の生成状況を推定する技術が知られている(例えば、特許文献2参照。)。
しかし、通常のガス分析でH2Oは測定しておらず、水素利用率は直接算出できない。特許文献2においては、H2Oを測定できない場合には、計算で求めたボッシュガス成分と炉上部ガス成分測定結果からH2O濃度を計算するとされているが、その過程で幾つかの仮定が存在すると考えられ、低温領域の形成を確実に検知することは困難である。
そもそも、従来の通常の高炉操業では、低温領域はほとんど形成されることはなかった。高微粉炭比操業によって高炉へのインプット水素量が増加するケースはあるが、一般的に微粉炭のコークス置換率は通常で0.9程度であり、吹き込み原単位150kg/tを超えるような高微粉炭比の場合、置換率はさらに低下する。ゆえに、微粉炭比を増やす操業の場合はインプット水素量の増加とともに還元材比が増加し、炉上部温度はむしろ上昇するのが一般的であり、低温領域はほとんど形成されないためである。一方で、特許文献1に記載の方法のように、LNGを羽口より吹き込む方法では、天然ガスのコークス置換率は1.1〜1.2程度であり(例えば、非特許文献2参照。)、天然ガス吹き込み量増加に従って還元材比は低下するため、低温領域の形成が実際に問題となる。
特開平3−240906号公報 特開昭59−226109号公報 「製銑ハンドブック」地人書館 1979年、p.78 「材料とプロセス18」日本鉄鋼協会 2005年、p.984
上記のように、高炉にインプットされる水素増により炉上部温度低下が懸念されるのは、天然ガス等の、水素含有率の高い還元材を使用して、かつ還元材比低下を指向する操業を行なう場合であり、これまで多数報告され、実施されている微粉炭吹き込み操業における操業管理では対応できないという問題がある。
従って、水素含有率の高い還元材を使用して、かつ還元材比低下を指向する操業を行なう場合には従来とは異なる視点で操業管理を行う必要がある。本発明の目的は、このような従来技術の課題を解決し、水素含有率の高い還元材を使用する高炉操業を行なう際に最適な管理指標を設定し、これを用いて安定操業を継続できる高炉操業方法を提供することにある。
このような課題を解決するための本発明の特徴は以下の通りである。
(1)羽口から、Hを20質量%以上含有する還元材を吹き込む高炉操業において、高炉のシャフト部上部において炉の半径方向における水素濃度(体積%)の分布を測定し、各半径位置での水素濃度を炉頂部のガス中の平均水素濃度(体積%)で除した指標である「各半径位置H2/炉頂H2」を用いて操業管理を行なうことを特徴とする高炉操業方法。
(2)無次元半径0.95〜1の位置での「各半径位置H2/炉頂H2」の値が1.2を超えないように操業管理を行なうことを特徴とする(1)に記載の高炉操業方法。
本発明によれば、水素含有率の高い還元材を吹き込む高炉操業においても、適切な操業管理を行なうことができ、安定操業が可能となる。
本発明では、水素含有率の高い還元材を吹き込んだ際に懸念される炉上部の低温領域の拡大を簡便に推定し、安定操業を達成する技術を提供する。本発明は、水素含有率の高い還元材を高炉の羽口より吹き込む操業を行い、その実績から検討を重ねて以下に説明するように導かれたものである。本発明において水素含有率の高い還元材とは、Hを質量割合として20%以上含有する、高炉内において鉄の還元材として作用する物質であり、具体的にはLNG(H含有率約23質量%)、COG(コークスを製造する際に発生するコークス炉ガス:H含有率約25質量%)等を用いることができる。なお、本発明においては、水素含有率の高い還元材を吹き込んだ場合にその効果が発揮されるものであるが、該還元材を10kg/t−pig以上高炉に吹き込む場合に特に有効である。
水素含有率の高い還元材を高炉の羽口より吹き込み、ある半径方向位置で低温領域が拡大して上記(g)式の反応が進行すると、H2、CO2の発生により、その部位のH2濃度が増大する。本発明はこの現象を利用し、炉の半径方向における水素濃度の分布をシャフト部上部の半径方向のガス分析により測定して、低温領域の拡大を検出する。その際に、水素濃度の過多の度合いを、各半径位置での水素濃度(体積%)を炉頂部のガス中の平均水素濃度(体積%)で除した指標を用いて判定し、操業アクションを講ずることにより、半径方向特定個所での低温領域の拡大を防止するものである。
安定操業のためには、高炉のシャフト部上部における各半径方向位置での水素濃度を測定し、「シャフト部上部における水素濃度/炉頂部のガス中の平均水素濃度」の値が局所的に高くならないように操業を行なうことが重要である。尚、シャフト部上部とは、高炉の炉体の上側に位置し、上部から下方にかけて下広がりになった部分のうちの半分より上の部分を指すものとする。シャフト部上部における各半径位置での水素濃度の分析は、炉内に水平ゾンデを固定または挿入して行なうことができる。また、炉頂部のガスとは、高炉の炉頂から排出される高炉ガス(BFG)である。以下、上記「各半径方向位置でのシャフト部上部における水素濃度/炉頂部のガス中の平均水素濃度」を「各半径位置H2/炉頂H2」と記載する。
下記に示す操業試験の検討結果より、上記「各半径位置H2/炉頂H2」指標の値は、炉中心部以外の各半径方向位置において1.2を超えないことが好ましいことが分かった。特に、高炉の無次元半径位置0.95〜1において、上記「各半径位置H2/炉頂H2」指標が1.2以下となるように操業管理を行なうことが安定操業を行なう上で重要であることが見出された。上記指標の値を1.2以下とするためには、炉内装入物の分布を制御したり、送風条件を変更して調整することができる。
以下、本発明のために行なった操業試験について詳しく説明する。炉容積が5000m3のベルレス式装入装置を有する高炉において、操業試験を行なった。基準としての操業条件(ベース)は微粉炭吹き込みを実施するものであり、試験操業として微粉炭に加えてLNGの羽口吹込みを行なう試験操業1、試験操業2を実施した。操業試験条件を表1に示す。
Figure 2007186759
図1に示すように高炉1のシャフト部上部における半径方向のガス組成を水平ゾンデ2を用いて分析し、半径方向のガス分析結果と炉頂ガス分析値から、半径方向位置における水素濃度の過多を判定した。図2にベースおよび試験操業1、2の際の各半径位置(無次元半径:r/R)における、「各半径位置H2/炉頂H2」を示す。ベースに対し、LNGを吹き込んだ「試験操業1」の時期は、シャフト部で通気変動が顕著で、操業が安定しなかった。これに対し、高炉に焼結鉱や鉄鉱石等の主原料を装入する際のベルレスシュートの傾動パターンを、炉周辺部により多くの前記主原料が堆積するように調整するような装入物分布制御を実施して「試験操業2」に示すガス分布へ変更したところ、通気性が安定した。「試験操業2」では、「中心部(無次元半径0)の水素濃度/炉頂H2」は「試験操業1」とほぼ同等であるが、「周辺部(無次元半径1.0の近傍)における水素濃度/炉頂H2」が「試験操業1」よりも低位となっている。これは、通気変動に影響を及ぼす領域は断面積の大きい周辺部であるためと考えられる。このような操業実績を重ね、特に炉周辺部の「各半径位置H2/炉頂H2」の制御を行なった結果、「各半径位置H2/炉頂H2」は炉周辺部のみの制御で十分であり、LNGのように水素含有率の高い還元材を吹き込む際の半径方向水素濃度の管理基準は、無次元半径位置0.95〜1において、「各半径位置H2/炉頂H2」の値を1.2以下とすることが、安定操業のために望ましいことが判明した。
本発明を内容積5000m3の高炉における各種水素含有還元材吹き込み操業に適用した。水素含有還元材としてLNGとCOGを用い、操業条件を変更して、操業a〜cを行なった。各操業の操業条件を表2に示す。
Figure 2007186759
各操業条件において、シャフト部上部において水平ゾンデを用いて水素濃度を測定し、「各半径位置H2/炉頂H2」指標をモニターしながら操業を行なった。無次元半径位置(r/R)0.95〜1の領域で「各半径位置H2/炉頂H2」が1.2を超える場合があり、通気変動が認められたが、高炉に装入する主原料である焼結鉱や鉄鉱石が炉周辺部により多く堆積するようにベルレスシュートの傾動パターンを調整して、図3に示すように上記の指標が無次元半径位置(r/R)0.95〜1の領域で1.2以下になるように調整したところ、いずれの操業においても、通気性が安定した。
高炉半径方向のガス採取方法を示す概略図。 操業試験における「各半径位置H2/炉頂H2」の炉半径方向分布を示すグラフ。 安定操業時の「各半径位置H2/炉頂H2」の炉半径方向分布を示すグラフ。
符号の説明
1 高炉
2 水平ゾンデ

Claims (2)

  1. 羽口から、Hを20質量%以上含有する還元材を吹き込む高炉操業において、高炉のシャフト部上部において炉の半径方向における水素濃度(体積%)の分布を測定し、各半径位置での水素濃度を炉頂部のガス中の平均水素濃度(体積%)で除した指標である「各半径位置H2/炉頂H2」を用いて操業管理を行なうことを特徴とする高炉操業方法。
  2. 無次元半径0.95〜1の位置での「各半径位置H2/炉頂H2」の値が1.2を超えないように操業管理を行なうことを特徴とする請求項1に記載の高炉操業方法。
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