JP2007185370A - バルーン制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】バルーンを精度良く制御することが可能なバルーン制御装置を提供する。
【解決手段】内視鏡の挿入部に装着された第1バルーン又は前記挿入部を挿通案内する挿入補助具に装着された第2バルーンの内部圧力を検出する圧力センサと、前記第1又は第2バルーンへの送気流量又は排気流量を検出する流量センサと、前記検出圧と検出流量とに基づいて前記バルーンを制御する制御手段と、を備えることを特徴とするバルーン制御装置。前記制御手段は、例えば、前記第1又は第2バルーンへの送気又は排気を停止するように制御する。
【選択図】 図4
【解決手段】内視鏡の挿入部に装着された第1バルーン又は前記挿入部を挿通案内する挿入補助具に装着された第2バルーンの内部圧力を検出する圧力センサと、前記第1又は第2バルーンへの送気流量又は排気流量を検出する流量センサと、前記検出圧と検出流量とに基づいて前記バルーンを制御する制御手段と、を備えることを特徴とするバルーン制御装置。前記制御手段は、例えば、前記第1又は第2バルーンへの送気又は排気を停止するように制御する。
【選択図】 図4
Description
本発明は、バルーン制御装置に係り、特にバルーンを精度良く制御することができるバルーン制御装置に関する。
従来、内視鏡の分野においては、体腔内に挿入される内視鏡挿入部を体腔内に固定する等の観点から、送気により膨張し排気により収縮するバルーンを内視鏡挿入部に設けたバルーン付き内視鏡が知られている(特許文献1、特許文献2)。
バルーン付き内視鏡においては、バルーンの内部圧力が検出されこの検出圧に基づいてバルーンが制御される(特許文献1)。あるいはバルーンへの送気流量(又は吸気流量)が検出されこの検出流量に基づいてバルーンが制御されることもある。
特開2002−301019号公報
特開2005−261782号公報
しかしながら、従来のバルーン付き内視鏡においては、圧力又は流量のいずれか一方のみに基づいてバルーンを制御しているので、バルーンを精度良く制御できない場合があるという問題がある。例えば、圧力のみに基づいてバルーンを制御するとすれば、バルーンに破れが存在するにもかかわらず送気し続けることになる。また例えば、流量のみに基づいてバルーンを制御するとすれば、バルーンを適正圧力に維持することが困難となる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、バルーンを精度良く制御することが可能なバルーン制御装置を提供することを目的とする。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、請求項1に記載の発明は、内視鏡の挿入部に装着された第1バルーン及び/又は前記挿入部を挿通案内する挿入補助具に装着された第2バルーンの内部圧力を検出する圧力センサと、前記第1及び/又は第2バルーンへの送気流量又は排気流量を検出する流量センサと、前記圧力センサで検出された圧力と前記流量センサで検出された流量とに基づいて前記第1及び/又は第2バルーンを制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、圧力及び流量の両方に基づいてバルーンを制御するので、圧力又は流量のいずれか一方のみに基づいてバルーンを制御していた従来に比較して、より精度良くバルーンを制御することが可能となる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記制御手段は、前記第1及び/又は第2バルーンへの送気又は排気を停止するように制御することを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、圧力センサで検出された圧力(以下検出圧ともいう)と流量センサで検出された流量(以下検出流量ともいう)とに基づいて送気又は排気を停止することが可能となる。
請求項3に記載の発明は、内視鏡の挿入部に装着された第1バルーン及び/又は前記挿入部を挿通案内する挿入補助具に装着された第2バルーンの内部圧力を検出する圧力センサと、前記第1及び/又は第2バルーンへの送気流量を調節する流量調節手段と、前圧力センサで検出された圧力が予め定められた設定圧に達する前は、第1送気流量となるように前記流量調節手段を制御し、前記圧力センサで検出された圧力が予め定められた設定圧に達した後は、前記第1送気流量よりも小さい第2送気流量となるように前記流量調節手段を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、当初は送気流量を大きくし、途中から(例えば予め定められた設定圧に達したときから)送気流量を小さくすることにより、バルーンの膨張速度を高速化することが可能となる。
請求項4に記載の発明は、内視鏡の挿入部に装着された第1バルーン及び/又は前記挿入部を挿通案内する挿入補助具に装着された第2バルーンの内部圧力を検出する圧力センサと、 前記第1及び/又は第2バルーンからの排気流量を調節する流量調節手段と、前記センサで検出された圧力が予め定められた設定圧に達する前は、第1排気流量となるように前記流量調節手段を制御し、前記圧力センサで検出された圧力が予め定められた設定圧に達した後は、前記第1送気流量よりも小さい第2排気流量となるように前記流量調節手段を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、当初は排気流量を大きくし、途中から(例えば予め定められた設定圧に達したときから)排気流量を小さくすることにより、バルーンの収縮速度を高速化することが可能となる。
請求項5に記載の発明は、内視鏡の挿入部に装着された第1バルーン及び/又は前記挿入部を挿通案内する挿入補助具に装着された第2バルーンの内部圧力を検出する圧力センサと、前記第1及び/又は第2バルーンへの送気流量又は排気流量を検出する流量センサと、前記圧力センサで検出された圧力と前記流量センサで検出された流量とに基づいて前記第1及び/又は第2バルーンの破れ又はチューブのはずれの有無を判定する判定手段と、を備えることを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、圧力及び流量の両方に基づくので、バルーンの破れ又はチューブのはずれの有無を精度良く判定できる。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、前記第1及び/又は第2バルーンの破れ又はチューブのはずれ有りと判定された場合、その旨を報知する報知手段をさらに備えることを特徴とする。
請求項6に記載の発明によれば、バルーンの破れ又はチューブのはずれが発生したことを確認することが容易となる。
本発明によれば、バルーンを精度良く制御することができるバルーン制御装置を提供することが可能となる。
以下添付図面に従って本発明に係る内視鏡装置用のバルーン制御装置の好ましい実施の形態について詳述する。図1は本発明の一実施形態であるバルーン制御装置が適用された内視鏡システムを示すシステム構成図である。図1に示すように内視鏡システムは主として、内視鏡10、挿入補助具70、及びバルーン制御装置100で構成される。
図1に示すように内視鏡10は、手元操作部14と、この手元操作部14に連設され、体腔内に挿入される挿入部12とを備える。手元操作部14には、ユニバーサルケーブル16が接続され、このユニバーサルケーブル16の先端にLGコネクタ18が設けられる。LGコネクタ18は光源装置20に着脱自在に連結され、これによって後述の照明光学系54(図2参照)に照明光が送られる。また、LGコネクタ18には、ケーブル22を介して電気コネクタ24が接続され、この電気コネクタ24がプロセッサ26に着脱自在に連結される。
手元操作部14には、送気・送水ボタン28、吸引ボタン30、シャッターボタン32、及び機能切替ボタン34が併設されるとともに、一対のアングルノブ36、36が設けられる。手元操作部14の基端部には、L状に屈曲した管によってバルーン送気口38が形成されている。このバルーン送気口38にエア等の流体を供給、或いは吸引することによって、後述の第1バルーン60を膨張、或いは収縮させることができる。
挿入部12は、手元操作部14側から順に軟性部40、湾曲部42、及び先端部44で構成され、湾曲部42は、手元操作部14のアングルノブ36、36を回動することによって遠隔的に湾曲操作される。これにより、先端部44を所望の方向に向けることができる。
図2に示すように、先端部44の先端面45には、観察光学系52、照明光学系54、54、送気・送水ノズル56、鉗子口58が設けられる。観察光学系52の後方にはCCD(不図示)が配設され、このCCDを支持する基板には信号ケーブル(不図示)が接続される。信号ケーブルは図1の挿入部12、手元操作部14、ユニバーサルケーブル16等に挿通されて電気コネクタ24まで延設され、プロセッサ26に接続される。よって、観察光学系48で取り込まれた観察像は、CCDの受光面に結像されて電気信号に変換され、そして、この電気信号が信号ケーブルを介してプロセッサ26に出力され、映像信号に変換される。これにより、プロセッサ26に接続されたモニタ50に観察画像が表示される。
図2の照明光学系54、54の後方にはライトガイド(不図示)の出射端が配設されている。このライトガイドは、図1の挿入部12、手元操作部14、ユニバーサルケーブル16に挿通され、LGコネクタ18内に入射端が配設される。したがって、LGコネクタ18を光源装置20に連結することによって、光源装置20から照射された照明光がライトガイドを介して照明光学系54、54に伝送され、照明光学系54、54から前方に照射される。
図2の送気・送水ノズル56は、図1の送気・送水ボタン28によって操作されるバルブ(不図示)に連通されており、さらにこのバルブはLGコネクタ18に設けた送気・送水コネクタ48に連通される。送気・送水コネクタ48には不図示の送気・送水手段が接続され、エア又は水が供給される。したがって、送気・送水ボタン28を操作することによって、送気・送水ノズル56からエア又は水を観察光学系52に向けて噴射することができる。
図2の鉗子口58は、図1の鉗子挿入部46に連通されている。よって、鉗子挿入部46から鉗子等の処置具を挿入することによって、この処置具を鉗子口58から導出することができる。また、鉗子口58は、吸引ボタン30によって操作されるバルブ(不図示)に連通されており、このバルブはさらにLGコネクタ18の吸引コネクタ49に接続される。したがって、吸引コネクタ49に不図示の吸引手段を接続し、吸引ボタン30でバルブを操作することによって、鉗子口58から病変部等を吸引することができる。
挿入部12の外周面には、ゴム等の弾性体から成る第1バルーン60が装着される。第1バルーン60は、両端部が絞られた略筒状に形成されており、挿入部12を挿通させて第1バルーン60を所望の位置に配置した後、図2に示すように第1バルーン60の両端部にゴム製の固定リング62、62を嵌め込むことによって、第1バルーン60が挿入部12に固定される。
第1バルーン60の装着位置となる挿入部12の外周面には、通気孔64が形成されている。通気孔64は、図1の手元操作部14に設けられたバルーン送気口38に連通されており、バルーン送気口38には後述のチューブ110を介してバルーン制御装置100に接続される。したがって、バルーン制御装置100によってエアを供給(以下送気ともいう)、吸引(以下排気ともいう)することによって、第1バルーン60を膨張、収縮させることができる。なお、第1バルーン60はエアを供給することによって略球状に膨張し、エアを吸引することによって挿入部12の外表面に張り付くようになっている。
一方、図1に示す挿入補助具70は筒状に形成されており、挿入部12の外径よりも僅かに大きい内径を有するとともに、十分な可撓性を備えている。挿入補助具70の基端には硬質の把持部72が設けられ、この把持部72から挿入部12を挿入するようになっている。
挿入補助具70の先端近傍には、第2バルーン80が装着される。第2バルーン80は、両端が窄まった略筒状に形成されており、挿入補助具70を貫通させた状態で装着され、不図示の糸を巻回することによって固定される。第2バルーン80には、挿入補助具70の外周面に貼り付けたチューブ74が連通され、このチューブ74の基端部にコネクタ76が設けられる。コネクタ76には、チューブ120が接続され、このチューブ120を介してバルーン制御装置100に接続される。したがって、バルーン制御装置100でエアを供給、吸引することによって、第2バルーン80を膨張、収縮させることができる。第2バルーン80は、送気によって略球状に膨張し、排気によって挿入補助具70の外周面に貼りつくようになっている。
挿入補助具70の基端側には注入口78が設けられている。この注入口78は、挿入補助具70の内周面に形成された開口(不図示)に連通される。したがって、注入口78から注射器等で潤滑剤(例えば水等)を注入することによって、挿入補助具70の内部に潤滑剤を供給することができる。よって、挿入補助具70に挿入部12を挿入した際に、挿入補助具70の内周面と挿入部12の外周面との摩擦を減らすことができ、挿入部12と挿入補助具70の相対的な移動をスムーズに行うことができる。
バルーン制御装置100は、第1バルーン60にエア等の流体を供給・吸引するとともに、第2バルーン80にエア等の流体を供給・吸引する装置である。バルーン制御装置100は主として、装置本体102、及びリモートコントロール用のハンドスイッチ104で構成される。
図3に示すように、装置本体102の前面には、電源スイッチSW1、停止スイッチSW2、第1圧力表示部106、第2圧力表示部108、及び第1機能停止スイッチSW3、第2機能停止スイッチSW4が設けられる。第1圧力表示部106、第2圧力表示部108はそれぞれ、第1バルーン60、第2バルーン80の圧力値を表示するパネルであり、バルーン破れ等の異常発生時にはこの圧力表示部106、108にエラーコードが表示される。
第1機能停止スイッチSW3、第2機能停止スイッチSW4はそれぞれ、後述の内視鏡用制御系統A、挿入補助具用制御系統Bの機能をON/OFFするスイッチであり、第1バルーン60と第2バルーン80の一方のみを使用する場合には、使用しない方の機能停止スイッチSW3、SW4を操作して機能をOFFにする。機能がOFFになった制御系統A又はBでは、エアの供給、吸引が完全に停止し、その系統の圧力表示部106、又は108もOFFになる。機能停止スイッチSW3、SW4は両方をOFFにすることによって、初期状態の設定等を行うことができる。例えば、両方の機能停止スイッチSW3、SW4をOFFにして、ハンドスイッチ104の全スイッチSW5〜SW9を同時に押下操作することによって、大気圧に対するキャリブレーションが行われる。
装置本体102の前面には、第1バルーン60への送気・排気用チューブ110、及び第2バルーン80へ送気・排気用チューブ120が接続される。各チューブ110、120と装置本体102との接続部分にはそれぞれ、第1バルーン60、或いは第2バルーン80が破れた時の体液の逆流を防止するための逆流防止ユニット112、122が設けられる。逆流防止ユニット112、122は、装置本体102に着脱自在に装着された中空円盤状のケース(不図示)の内部に気液分離用のフィルタを組み込むことによって構成されており、装置本体102内に液体が流入することをフィルタによって防止する。
なお、圧力表示部106、108、機能停止スイッチSW3、SW4、及び逆流防止ユニット112、122は、内視鏡10用と挿入補助具70用とが常に一定の配置になっている。すなわち、内視鏡用10用の圧力表示部106、機能停止スイッチSW3、及び逆流防止ユニット112がそれぞれ、挿入補助具70用の圧力表示部108、機能停止スイッチSW4、及び逆流防止ユニット122に対して右側に配置されている。
一方、ハンドスイッチ104には、装置本体102側の停止スイッチSW2と同様の停止スイッチSW5と、第1バルーン60の加圧/減圧を指示するON/OFFスイッチSW6と、第1バルーン60の圧力を保持するためのポーズスイッチSW7と、第2バルーン80の加圧/減圧を支持するON/OFFスイッチSW8と、第2バルーン80の圧力を保持するためのポーズスイッチSW9とが設けられており、このハンドスイッチ104はコード130を介して装置本体102に電気的に接続されている。なお、図1には示してないが、ハンドスイッチ104には、第1バルーン60や第2バルーン80の送気状態、或いは排気状態を示す表示部が設けられている。
次に、バルーン制御装置100(装置本体102)の内部構成について図4を参照しながら詳細に説明する。図4は、バルーン制御装置100の内部構成を説明するための回路図である。
図4に示すように、バルーン制御装置100は主として、その全体の制御を司るCPU等の制御装置(図示せず)、制御系統A、及び、制御系統Bを備えている。
制御系統Aは、内視鏡10に装着されている第1バルーン60を制御するためのものである。制御系統Aは、図示しないCPU等の制御装置によって制御される送気・排気切り替え用の電磁弁VA3を備えている。この電磁弁VA3を送気側に切り替えると、第1バルーン60と送気用(加圧用)ポンプPA1との間に送気用管路が設定される。したがって、送気用ポンプPA1を作動させると、第1バルーン60にはその設定された送気用管路を介して送気されることになる。これにより、第1バルーン60は膨張し始める。
一方、電磁弁VA3を排気側に切り替えると、第1バルーン60と排気用(減圧用)ポンプPA2との間に排気用管路が設定される。したがって、排気用ポンプPA2を作動させると、第1バルーン60からその設定された排気用管路を介して排気されることになる。これにより、第1バルーン60は収縮し始める。
電磁弁VA3と送気用ポンプPA1との間(の配管の途中)には図示しないCPU等の制御装置によって制御される流量コントローラー140が設けられている。コントローラー140としては、例えばニードル型の流量制御弁が考えられる。この流量コントローラー140により送気用管路内の流量(送気流量)を調節することが可能となっている。
また、電磁弁VA3と送気用ポンプPA1との間(の配管の途中)には図示しないCPU等の制御装置によって制御される開閉用の電磁弁VA1が設けられている。この電磁弁VA1を閉じると、第1バルーン60との間の送気用管路が閉管路に設定される。すなわち、電磁弁VA1を閉じることで、送気用管路内(ひいては第1バルーン60の内部圧力)を一定圧力に保つことが可能となっている。
また、電磁弁VA3と排気用ポンプPA2との間(の配管の途中)にも図示しないCPU等の制御装置によって制御される流量コントローラー140が設けられている。
電磁弁VA3と逆流防止ユニット112との間(の管路の途中)にはマニホールド141を介して共通管路内(ひいては第1バルーン60の内部圧力)の圧力を検出するための圧力センサ142が設けられている。なお、圧力センサ142は、図示しないCPU等の制御装置に接続されている。
また、電磁弁VA3と逆流防止ユニット112との間(の管路の途中)には共通管路内の流量(送気流量、排気流量)を検出するための流量計143(流量センサともいう)が設けられている。なお、流量計143は、図示しないCPU等の制御装置に接続されている。
制御系統Bは、内視鏡挿入補助具70に装着されている第2バルーン80を制御するためのものであるが、制御系統Aと同一の構成であるため、同一の符号を付して、その説明を省略する。
次に、上記のように構成されたバルーン制御装置100の動作(加圧処理)について図面を参照しながら説明する。
図5は、加圧処理について説明するためのフローチャートである。
以下の動作(加圧処理)は、バルーン制御装置100において、電源スイッチSW1がオンされ、その内部メモリに所定プログラムが読み込まれ、図示しないCPU等の制御装置がその所定プログラムを実行することで実現されるものとする。以下、制御系統Aにおける処理について説明する。
バルーン制御装置100においては、スイッチSW6が操作され第1バルーン60の加圧指示が入力されると(ステップS10:Yes)、流量R1で加圧動作を開始する(ステップS12)。すなわち、電磁弁VA3が送気側に切り替えられ、かつ、電磁弁VA1が開かれることにより、第1バルーン60と送気用(加圧用)ポンプPA1との間に送気用管路が設定される。これとともに、送気用(加圧用)のポンプPA1を作動させ、さらに送気流量が予め定められた流量R1となるように流量コントローラー140が制御される。
したがって、第1バルーン60にはその設定された送気用管路を介して流量R1で送気されることになる。これにより、第1バルーン60は膨張し始める。
圧力センサ142により検出された第1バルーン60の内部圧力が予め設定された設定圧P1に達すると(ステップS14:Yes)、送気流量が予め定められた流量R2(流量R1よりも小さい)となるように流量コントローラー140が制御される。このように、当初は送気流量を大きくし(流量R1)、途中から送気流量を小さく(流量R2)することにより、第1バルーン60の膨張速度を高速化することが可能となる。
次に、圧力センサ142により検出された第1バルーンの内部圧力が予め設定された設定圧P2(設定圧P1よりも大きい)に達すると(ステップS18:Yes)、加圧動作を停止する(ステップS20)。すなわち、電磁弁VA1を閉じる。あるいは、図6に示すように、流量が経時的に低下するように流量コントローラー140が制御される。
これにより、電磁弁VA1(又は流量コントローラー140)と第1バルーン60との間に閉管路が設定される。すなわち、電磁弁VA1を閉じることで、送気用管路内(ひいては第1バルーン60の内部圧力)を一定圧力(設定圧P2)に保つことが可能となっている。
以上説明したように、加圧処理によれば、当初は送気流量を大きくし(流量R1)、途中から(設定圧P1に達したときから)送気流量を小さく(流量R2)することにより、第1バルーン60の膨張速度を高速化することが可能となる。
なお、制御系統Bにおいても、第2バルーン80の加圧処理が実行されるようになっているが、上記制御系統Aと同様の処理であるため、その説明を省略する。
次に、バルーン制御装置100の動作(減圧処理)について図面を参照しながら説明する。
図7は、減圧処理について説明するためのフローチャートである。
以下の動作(減圧処理)は、バルーン制御装置100において、電源スイッチSW1がオンされ、その内部メモリに所定プログラムが読み込まれ、図示しないCPU等の制御装置がこの所定プログラムを実行することで実現されるものとする。以下、制御系統Aにおける処理について説明する。
バルーン制御装置100においては、スイッチSW6が操作され第1バルーン60の減圧指示が入力されると(ステップS30:Yes)、流量R3で減圧動作を開始する(ステップS32)。すなわち、電磁弁VA3が排気側に切り替えられ、電磁弁VA1が閉じられ、かつ、電磁弁VA2が開けられることにより、第1バルーン60と排気用(減圧用)ポンプPA2との間に排気用管路が設定される。これとともに、排気用(減圧用)のポンプPA2を作動させ、さらに排気流量が予め定められた流量R3となるように流量コントローラー140が制御される。
したがって、第1バルーン60からその設定された排気用管路を介して流量R3で排気されることになる。これにより、第1バルーン60は収縮し始める。
圧力センサ142により検出された第1バルーン60の内部圧力が予め設定された設定圧P3に達すると(ステップS34:Yes)、排気流量が予め定められた流量R4(流量R3よりも小さい)となるように流量コントローラー140が制御される。このように、当初は排気流量を大きくし(流量R3)、途中から排気流量を小さく(流量R4)することにより、第1バルーン60の収縮速度を高速化することが可能となる。
次に、圧力センサ142により検出された第1バルーン60の内部圧力が予め設定された設定圧P4(設定圧P3よりも小さい)に達すると(ステップS38:Yes)、減圧動作を停止する(ステップS40)。すなわち、電磁弁VA2を閉じる。あるいは、図8に示すように、流量が経時的に低下するように流量コントローラー140が制御される。
これにより、電磁弁VA2(又は流量コントローラー140)と第1バルーン60との間に閉管路が設定される。すなわち、電磁弁VA2を閉じることで、排気用管路内(ひいては第1バルーン60の内部圧力)を一定圧力(設定圧P4)に保つことが可能となっている。
以上説明したように、減圧処理によれば、当初は排気流量を大きくし(流量R3)、途中から(設定圧P3に達したときから)排気流量を小さく(流量R4)することにより、第1バルーン60の収縮速度を高速化することが可能となる。
なお、制御系統Bにおいても、第2バルーン80の減圧処理が実行されるようになっているが、上記制御系統Aと同様の処理であるため、その説明を省略する。
次に、バルーン制御装置100の動作(バルーン破れ・チューブはずれ判定処理)について説明する。
図9に示すように、第1バルーン60への流量を増加させていくと、バルーンの内部圧力も増加してやがて設定圧力に達する。
しかしながら、第1バルーン60のチューブ110がはずれていると、図10に示すように、第1バルーン60への流量が増加するにもかかわらず、第1バルーン60の内部圧力が増加しない。また、第1バルーン60に破れが存在すると、図11に示すように、第1バルーン60への流量が増加するにもかかわらず、第1バルーン60の内部圧力が安定しない。
そこで、図12に示すバルーン破れ・チューブはずれ判定処理を行う。このバルーン破れ・チューブはずれ判定処理は、圧力センサ142により検出される第1バルーンの内部圧力(圧力変動)と、流量計143により検出される流量(第1バルーン60への積算流量)とに基づいて、バルーン破れ・チューブはずれを判定しようとするものである。
以下の動作(バルーン破れ・チューブはずれ判定処理)は、バルーン制御装置100において、電源スイッチSW1がオンされ、その内部メモリに所定プログラムが読み込まれ、図示しないCPU等の制御装置がその所定プログラムを実行することで実現されるものとする。以下、制御系統Aにおける処理について説明する。
バルーン制御装置100においては、スイッチSW6が操作され第1バルーン60の加圧指示が入力されると(ステップS50:Yes)、流量R1で加圧動作を開始する。これとともに、圧力センサ142により第1バルーンの内部圧力が検出され(ステップS52)、ある時間幅の圧力変動値が算出される(ステップS54)。また、流量計143により流量が検出され(ステップS52)、この流量に基づいて第1バルーン60への積算流量が算出される(ステップS56)。
次に、チューブはずれ・バルーン破れの有無を判定するべく、その算出された圧力変動値と予め定められた閾値とが比較されるとともに、その算出された積算流量と予め定められた閾値とが比較される(ステップS58)。その結果、例えば、(1)圧力変動値が予め定められた閾値未満である、(2)積算流量が予め定められた閾値を越えている、(3)現検出圧が予め設定された設定圧に達していない、と判定されたのであれば(例えば図10参照)、チューブはずれが発生していると判定し(ステップS60:Yes)、その旨を報知する(ステップS62)。例えば、その旨をモニタ50又は圧力表示部106に表示する、あるいは音声で出力する。この報知とともに加圧動作を中止してもよい。
一方、ステップS58の比較の結果、例えば、(1)圧力変動値が予め定められた閾値未満である、(2)積算流量が予め定められた閾値を越えている、(3)現検出圧が予め設定された設定圧に達していると判定されたのであれば(例えば図11参照)、バルーン破れが発生していると判定し(ステップS60:Yes)、その旨を報知する(ステップS62)。例えば、その旨をモニタ50又は圧力表示部106に表示する、あるいは音声で出力する。この報知とともに加圧動作を中止してもよい。
なお、ステップS58の比較の結果、チューブはずれ・バルーン破れなしと判定され、かつ、加圧動作が継続しているのであれば(ステップS60:No、ステップS64:Yes)、上記ステップS52以下の処理を繰り返す。一方、第1バルーン60の内部圧力が設定圧に達している場合には(ステップS64:No)、このバルーン破れ・チューブはずれ判定処理を終了する。
以上説明したように、バルーン破れ・チューブはずれ判定処理によれば、検出圧及び検出流量の両方に基づいて第1バルーン60を制御するので、検出圧又は検出流量のいずれか一方のみに基づいてバルーンを制御していた従来に比較して、より精度良くバルーンを制御することが可能となる。
また、圧力及び流量の両方に基づいてバルーンの破れ又はチューブのはずれの有無を判定するので精度良く判定できるし、バルーンの破れ又はチューブのはずれが有る場合にはその旨を報知することが可能となる。
なお、制御系統Bにおいても、第2バルーン80に対するバルーン破れ・チューブはずれ判定処理が実行されるようになっているが、上記制御系統Aと同様の処理であるため、その説明を省略する。
上記実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎない。これらの記載によって本発明は限定的に解釈されるものではない。本発明はその精神または主要な特徴から逸脱することなく他の様々な形で実施することができる。
10…内視鏡、12…挿入部、14…手元操作部、20…光源装置、26…プロセッサ、50…モニタ、60…第1バルーン、70…挿入補助具、80…第2バルーン、100…バルーン制御装置、102…装置本体、104…ハンドスイッチ、106…第1圧力表示部、108…第2圧力表示部、140…流量コントローラー、142…圧力センサ、143…流量計(流量センサ)、PA1、PA2…ポンプ、VA1、VA2、VA3…電磁弁
Claims (6)
- 内視鏡の挿入部に装着された第1バルーン及び/又は前記挿入部を挿通案内する挿入補助具に装着された第2バルーンの内部圧力を検出する圧力センサと、
前記第1及び/又は第2バルーンへの送気流量及び/又は排気流量を検出する流量センサと、
前記圧力センサで検出された圧力と前記流量センサで検出された流量とに基づいて前記第1及び/又は第2バルーンを制御する制御手段と、
を備えることを特徴とするバルーン制御装置。 - 前記制御手段は、前記第1及び/又は第2バルーンへの送気又は排気を停止するように制御することを特徴とする請求項1に記載のバルーン制御装置。
- 内視鏡の挿入部に装着された第1バルーン及び/又は前記挿入部を挿通案内する挿入補助具に装着された第2バルーンの内部圧力を検出する圧力センサと、
前記第1及び/又は第2バルーンへの送気流量を調節する流量調節手段と、
前記圧力センサで検出された圧力が予め定められた設定圧に達する前は、第1送気流量となるように前記流量調節手段を制御し、前記圧力センサで検出された圧力が予め定められた設定圧に達した後は、前記第1送気流量よりも小さい第2送気流量となるように前記流量調節手段を制御する制御手段と、
を備えることを特徴とするバルーン制御装置。 - 内視鏡の挿入部に装着された第1バルーン及び/又は前記挿入部を挿通案内する挿入補助具に装着された第2バルーンの内部圧力を検出する圧力センサと、
前記第1及び/又は第2バルーンからの排気流量を調節する流量調節手段と、
前記圧力センサで検出された圧力が予め定められた設定圧に達する前は、第1排気流量となるように前記流量調節手段を制御し、前記圧力センサで検出された圧力が予め定められた設定圧に達した後は、前記第1送気流量よりも小さい第2排気流量となるように前記流量調節手段を制御する制御手段と、
を備えることを特徴とするバルーン制御装置。 - 内視鏡の挿入部に装着された第1バルーン及び/又は前記挿入部を挿通案内する挿入補助具に装着された第2バルーンの内部圧力を検出する圧力センサと、
前記第1及び/又は第2バルーンへの送気流量又は排気流量を検出する流量センサと、
前記圧力センサで検出された圧力と前記流量センサで検出された流量とに基づいて前記第1及び/又は第2バルーンの破れ又はチューブのはずれの有無を判定する判定手段と、
を備えることを特徴とするバルーン制御装置。 - 前記第1及び/又は第2バルーンの破れ又はチューブのはずれ有りと判定された場合、その旨を報知する報知手段をさらに備えることを特徴とする請求項5に記載のバルーン制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006006530A JP2007185370A (ja) | 2006-01-13 | 2006-01-13 | バルーン制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2006006530A JP2007185370A (ja) | 2006-01-13 | 2006-01-13 | バルーン制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2007185370A true JP2007185370A (ja) | 2007-07-26 |
Family
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Family Applications (1)
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JP2006006530A Pending JP2007185370A (ja) | 2006-01-13 | 2006-01-13 | バルーン制御装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2007185370A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009254773A (ja) * | 2008-03-28 | 2009-11-05 | Fujinon Corp | 超音波検査システム及びポンプ装置 |
JP2014188081A (ja) * | 2013-03-26 | 2014-10-06 | Olympus Medical Systems Corp | 挿入装置 |
-
2006
- 2006-01-13 JP JP2006006530A patent/JP2007185370A/ja active Pending
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JP2014188081A (ja) * | 2013-03-26 | 2014-10-06 | Olympus Medical Systems Corp | 挿入装置 |
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