JP2007184694A - 画像読取装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】手動走査型の画像読取装置においてその画像読取精度を向上させる。
【解決手段】エリアセンサ2、ミラー3、また演算処理装置20等を光学ユニット10に搭載し、この光学ユニット10を筐体1内に収納し、光学ユニット10を回動自在に支持すると共に光学ユニット10をユニットアクチュエータ11により回動可能に構成し、さらに、ミラー3のエリアセンサ2に対する傾きを、ミラーアクチュエータ4により調整可能に構成する。光学ユニット10に設けた加速度センサ5及び角速度センサ6Xから6Yによって光学ユニット10の回動方向の姿勢及び光学ユニット10の走査面に対する傾きを検出し、光学ユニット10の基準点Aの位置が上にくるようにユニットアクチュエータ11を制御すると共に、エリアセンサ2に対して光像が垂直に入射されるようにミラーアクチュエータ4によりミラー3の傾きを制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、被スキャン物上で、筐体を手動で走査させて、被スキャン物の画像の読み取りを行うようにした画像読取装置に関する。
従来、この種の画像読取装置として、筐体を、原稿等、被スキャン物上に載置した状態で、被スキャン物上で走査させて画像を読み取るようにしたもの、また、ペン型の筐体を、ペンを持つように把持した状態で走査させるようにしたもの、等が提案されている。
このように、人が筐体を移動させて走査するようにした画像読取装置においては、被スキャン物を部分的に撮像し、これによって得た部分画像を張り合わせることで全体画像を獲得するようにしている。このため、例えば、文字列を読み取る場合には、文字列に沿って走査する必要があるが、人が手動で走査していることから、場合によっては、文字列の列方向からずれたり蛇行したりする可能性がある。
また、このような画像読取装置においては、エリアセンサ等の撮像手段に対して、被スキャン物の反射光が垂直に入射されるようにするため、被スキャン物の走査面に対して撮像手段を平行に保つ必要がある。被スキャン物に筐体を載置した状態で走査する場合のように、走査中、撮像手段と走査面との位置関係が平行に維持される場合には問題ないが、ペン型の筐体である場合には、その持ち方によっては撮像手段と走査面とが平行に保たれず、結果的に歪んだ画像が撮像されてしまう可能性がある。
これらを回避するために、ジャイロセンサを設け、筐体の回転量に応じて受光素子をステッピングモータで回転させ、筐体が回転することに伴い、得られる撮像画像が回転することを回避し、筐体の回転に関わらず、回転していない画像を得ることで画像貼り合わせ時の画像の回転処理に伴う処理負荷を軽減するようにしたもの(特許文献1)や、ペン型の筐体の傾きを検出し、これに基づき撮像画像の歪みを補正するようにした方法(特許文献2)等が提案されている。
特開平8−139868号公報 特開平12−184148号公報
上述のように、受光素子を回転させることで、撮像画像の回転を抑制することができ、このため、撮像画像のデータに対して補正を行う際の処理負荷を軽減することができる。しかしながら、この方法は、受光素子をある面内でのみ回転させることが可能であるため、平置きタイプのハンディスキャナには対応することができるが、例えば、ペン型のスキャナ等のように、その持ち方によって光学系と被スキャン物とが平行にならない場合には、撮像画像が歪むため、この歪みを補正する必要がある。
また、上記ペン型の筐体の傾きを検出し、これに基づき撮像画像のデータに対して歪み補正処理を施すことによって、撮像画像の補正を行うことができるが、歪み補正処理による処理負荷がかかることになる。また、得られた撮像画像の画像データに対して歪み補正処理を行っているため、歪みの度合によっては十分な補正を行うことができない場合があり、歪み補正処理に限度がある。
そこで、この発明は、上記従来の未解決の問題に着目してなされたものであり、筐体の持ち方や走査方向からのずれ等の影響を受けることなく、より高精度に、画像読取を行うことの可能な画像読取装置を提供することを目的としている。
上記した課題を解決するために、本発明の画像読取装置は、読取対象物上で、当該読取対象物を撮像するイメージセンサを備えた筐体を走査させて前記読取対象物の画像を得るようにした画像読取装置において、前記イメージセンサの重力方向を検出する重力方向検出手段と、当該重力方向検出手段の検出結果に基づいて走査が開始されるときの前記イメージセンサの前記読取対象物に対する姿勢を検出する初期姿勢検出手段と、前記イメージセンサの角速度を検出する角速度検出手段と、当該角速度検出手段の検出結果に基づいて、走査中の前記イメージセンサの姿勢を検出する走査姿勢検出手段と、前記初期姿勢検出手段及び前記走査姿勢検出手段の検出結果に基づいて前記読取対象物の光像が前記イメージセンサに入射されるまでの光学経路を調整する光学経路調整手段と、を備えることを特徴としている。
上記構成によれば、重力方向検出手段で検出される重力方向に基づいて走査開始時におけるイメージセンサの読取対象物に対する姿勢が検出されると共に、角速度検出手段で検出されたイメージセンサの角速度に基づいて、走査中の、イメージセンサの姿勢が検出され、これらに基づいて光学経路が調整される。走査開始時におけるイメージセンサの姿勢によっては、このイメージセンサで撮像された撮像画像が歪んだり、また、走査中に、イメージセンサの姿勢が変化したとき、つまり、例えば、筐体が傾いたり、走査方向がずれた場合等にも、イメージセンサにより得られる撮像画像が歪んだり連続する撮像画像間でずれが生じたりするが、読取対象物に対するイメージセンサの、走査開始時の姿勢やこの走査開始時からの姿勢の変化状況に基づいて光学経路を補正することで、走査開始時や走査中の姿勢に関わらず、高精度な撮像画像を得ることができ、このようにして得た撮像画像を部分画像として全体画像を生成することにより、高精度な全体画像を得ることが可能となる。
また、上記した画像読取装置において、前記筐体は、前記イメージセンサが搭載された光学ユニットと、当該光学ユニットを、この光学ユニットの上下方向の軸回りに回動自在に支持すると共に、前記光学ユニットを前記軸回りに回動させるユニットアクチュエータを備えた支持部材とを有し、前記重力方向検出手段は、前記光学ユニットの重力方向を検出すると共に、前記初期姿勢検出手段は、前記重力方向検出手段の検出結果に基づいて、前記光学ユニットの回動方向の姿勢を検出し、前記光学経路調整手段は、少なくとも前記初期姿勢検出手段で検出される前記光学ユニットの回動方向の姿勢に基づいて前記光学ユニットが予め設定した基準姿勢となるように前記ユニットアクチュエータを制御するアクチュエータ制御手段を備えることを特徴としている。
上記構成によれば、支持部材により回動自在に支持されている光学ユニットの回動方向の姿勢、すなわち、予め設定した基準姿勢に対し、どの程度回動しているかを重力方向検出手段によって検出し、これに基づき、光学ユニットの回動方向の姿勢が予め設定した基準姿勢となるように、ユニットアクチュエータにより光学ユニットが回動される。
したがって、筐体がどの方向に向いていようと、光学ユニットは、常に基準姿勢となるように制御され、イメージセンサは読取対象物に対して所定の位置関係となる。よって、利用者は筐体の向きを気にすることなく任意の方向に筐体を走査することが可能となり、また、イメージセンサは読取対象物に対して所定の位置関係となるから、イメージセンサによる撮像画像が回転した画像や倒立画像となることはない。
また、上記した画像読取装置において、前記光学経路調整手段は、前記イメージセンサに入射される前記光像の光路の向きを変更可能な光路変更手段と、前記初期姿勢検出手段及び前記走査姿勢検出手段の検出結果に基づいて前記光路変更手段を制御し、前記光像の光路の向きを調整する光路制御手段と、を備えることを特徴としている。
上記構成によれば、初期姿勢検出手段や走査姿勢検出手段で検出したイメージセンサの読取対象物に対する姿勢に応じて、イメージセンサに入射される読取対象物の光像の光路の向きを変更し、イメージセンサに対して垂直に入射されるように調整することで、光像がイメージセンサに垂直に入射されないことに起因する、イメージセンサでの撮像画像の歪みの発生を防止することができる。
また、上記した画像読取装置において、前記重力方向検出手段は、前記光学ユニットが前記基準姿勢にあるときのピッチ運動の接線方向の加速度を検出する加速度センサであって、前記初期姿勢検出手段は、前記光学ユニットが前記基準姿勢となった後の前記加速度センサの検出結果に基づいて、前記光学ユニットと読取対象物とがなす前記ピッチ運動方向の角度であるピッチ角度を検出し、前記光路制御手段は、前記ピッチ角度に基づいて、前記光学ユニットの前記ピッチ角度相当の傾きに起因する、前記イメージセンサによる撮像画像の歪みを抑制するように前記光路変更手段を制御することを特徴としている。
上記構成によれば、ユニットアクチュエータにより光学ユニットが基準姿勢に制御されることで、光学ユニットが基準姿勢から回動した状態にあることに起因して、イメージセンサにより回転した撮像画像が得られることを回避し、光路変更手段によって光学ユニットがピッチ運動方向に傾いていることに起因して、撮像画像が歪むことを回避しているから、筐体の向きや、筐体の傾きに関わらず歪みのない正立画像の撮像画像を得ることができる。
また、上記した画像読取装置において、前記角速度検出手段は、前記イメージセンサが予め設定した基準姿勢にあるときのピッチ運動の角速度を検出する角速度センサを有し、前記走査姿勢検出手段は、前記角速度センサで検出したピッチ運動の角速度に基づいて前記イメージセンサのピッチ方向の姿勢変化量を検出し、前記光路変更手段は、前記姿勢変化量検出手段で検出された前記姿勢変化量相当の前記イメージセンサの傾きの変化に起因する、前記イメージセンサによる撮像画像の歪みを抑制するように前記光路変更手段を制御することを特徴としている。
上記構成によれば、イメージセンサのピッチ方向の姿勢変化量、つまり傾きの変化量が検出され、この傾きの変化量に応じて、この変化に起因する撮像画像の歪みを抑制する方向に光路変更手段が制御されるから、走査中の、イメージセンサのピッチ方向の傾きの変化に起因する歪みのない撮像画像を得ることができる。
また、上記した画像読取装置において、前記角速度検出手段は、前記イメージセンサのヨー運動の角速度を検出する角速度センサを有し、前記走査姿勢検出手段は、前記角速度センサで検出したヨー運動の角速度に基づいて前記筐体の真の走査方向からのずれ量を検出し、前記走査姿勢検出手段で検出した前記ずれ量に基づいて、前記イメージセンサで撮像した撮像画像を補正する撮像画像補正手段、を備えることを特徴としている。
上記構成によれば、筐体の真の走査方向からのずれ量が検出され、このずれ量に基づいて、イメージセンサによる撮像画像が補正されるから、走査方向が、真の走査方向からずれることに起因して、撮像画像内の特定の画像が、撮像画像間でずれることを回避することができ、より高精度な撮像画像を得ることができる。
また、上記した画像読取装置において、前記イメージセンサは、エリアセンサであることを特徴としている。
上記構成によれば、エリアセンサにより得た撮像画像つまり部分画像は、重複されて撮像される領域が比較的広く、部分画像間の連続性を確保しやすいから、エリアセンサにより得られた部分画像を用いて全体画像を生成することによって、より高精度な全体画像を得ることができる。
さらに、上記した画像読取装置において、前記イメージセンサで部分的に撮像した前記読取対象物の部分画像を、画像マッチング処理を用いて貼り合わせて前記全体画像を生成する全体画像生成手段を備えることを特徴としている。
上記構成によれば、画像マッチング処理を用いてイメージセンサで得られた部分画像を貼り合わせているから、部分画像間で同一の像がずれることを回避し、部分画像の貼り合わせをより高精度に行うことができる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
図1及び図2は、本発明の一実施形態を示す概略構成図である。
図1に示すように、ペン型の画像読取装置100は、上下方向を向いた手持ち可能な、角柱状の筐体1を有しており、この筐体1内には、円筒状の光学ユニット10が設けられている。この光学ユニット10はその長手方向の軸を中心として回動自在に前記筐体1に支持され、例えば、その上端に配設されたモータ等のユニットアクチュエータ11により回動される。
また、筐体1の下端周縁部近傍には、被スキャン物(読取対象物)と接し筐体1の走査と共に回転するローラ12が設けられている。このローラ12は、筐体1に図示しない連結部を介して設けられ、この連結部は、筐体1の長手方向に伸びるこの連結部の軸を中心に回動自在に筐体1に取り付けられ、筐体1を走査することにより連結部が回動してローラ12の回転方向が筐体1の走査方向と一致し、筐体1の走査方向に関わらず、ローラ12が被スキャン物の走査面を滑ることなく回転する。
また、筐体1の外周面の、利用者が操作しやすい位置には、利用者が画像読み取り動作の開始及び終了を指示するための読取ボタン13が設けられている。
前記光学ユニット10の内部には、撮像手段としてのエリアセンサ2、このエリアセンサ2への光像の入射角度を調整するためのミラー3及びこのミラー3の前後方向の傾きを調整するミラーアクチュエータ4、光学ユニット10の姿勢を検出するための加速度センサ5、直交する異なる3軸方向の角速度を検出する角速度センサ6X、6Y、6Z、さらに、ローラ12の回転に応じてパルス信号を出力するエンコーダ7が設けられている。
ここで、図3(a)に示すように、光学ユニット10の周縁部のある位置を基準点A、筐体1のある面を基準面としその幅方向中央部を基準点Bとし、光学ユニット10の基準点Aと筐体1の基準点Bとが対向する状態を画像読取装置100の初期状態とする。また、図3(a)に示すように、光学ユニット10の基準点Aと光学ユニット10の回動中心Pとを通る軸をX軸とし、このX軸と直交する軸をY軸、そして、X軸及びY軸と直交する軸をZ軸とする。また、基準点Aが上にくるときの光学ユニット10の姿勢を基準姿勢とする。
前記エリアセンサ2及びミラー3は、図1(a)に示すように、画像読取装置100が初期状態にあり筐体1の基準面が上にくる状態で、筐体1を光学ユニット10のY軸回りに傾けた状態で筐体1を走査させたときに、被スキャン物の光像がエリアセンサ2に対して垂直に入射されるように配置され、且つ、図1(b)に示すように、筐体1を垂直に保持しこの状態で基準点Aとは反対側に向かうX軸方向に筐体1を走査したとき、被スキャン物の光像がミラー3を介さずに直接エリアセンサ2に対してできるだけ垂直に入射されるように配置されている。
つまり、図1に示すように、ミラー3は、光学ユニット10の被スキャン物側の端部近傍であり、且つ、基準点A位置の外周寄りに設けられ、エリアセンサ2は、光学ユニット10の回動中心軸を中心とし且つミラー3側に傾斜して配置されている。そして、ミラー3は、図1(a)に一点鎖線で示すように、エリアセンサ2と対向する方向への傾きを可変に支持され、筐体1、つまり光学ユニット10の傾きに応じて、ミラー3の傾きを調整することによって、エリアセンサ2に対して光像が垂直に入射されるように構成されている。
前記エリアセンサ2は、例えば、2次元CCD等で構成されている。そして、実際には、公知の画像読取装置と同様に、図示しない、光源や、ミラー、レンズ等を備え、被スキャン物の走査面の文字や画像等で反射された光源からの反射光が、図示しないミラーやレンズ、さらに、ミラー3を介してエリアセンサ2に結像するように構成される。
また、前記加速度センサ5は、図4に示すように、光学ユニット10の被スキャン物側とは反対側の端部近傍に設けられ、光学ユニット10のY軸回りの回動運動の接線方向の加速度Ayを検出する。なお、光学ユニット10がY軸回りの回動運動をするときの光学ユニット10と被スキャン物の走査面とのなす角度を筐体1の傾きとする。なお、この加速度センサ5は静止状態での加速度、すなわち重力加速度を検出可能な加速度センサで構成されている。また、光学ユニット10の基準点Aが上に位置するときの加速度センサ5の加速度検出値を正値、光学ユニット10の基準点Aが下に位置するときの加速度検出値を負値とする。
前記角速度センサ6X〜6Zは、光学ユニット10の上端部近傍に設けられ、光学ユニット10のX軸、Y軸及びZ軸回りの角速度を検出する。つまり、角速度センサ6Xは、光学ユニット10の基準点Aが上に位置する状態で、光学ユニット10のX軸方向に筐体1が走査されたときの光学ユニット10のロール運動の角速度を検出し、角速度センサ6Yはピッチ運動の角速度を検出し、角速度センサ6Zはヨー運動の角速度を算出する。
これら角速度センサ6X〜6Zのそれぞれは、例えば、図5に示すように、圧電式ジャイロセンサ6a、この圧電式ジャイロセンサ6aから出力される角速度信号が入力されてノイズを除去するローパスフィルタ6bと、このローパスフィルタ6bのフィルタ出力を増幅する増幅器6cと、この増幅器6cから出力される増幅信号をデジタル信号に変換するA/D変換器6dとを備えている。
そして、これらエリアセンサ2、加速度センサ5、角速度センサ6X〜6Z、エンコーダ7、読取ボタン13の検出信号及び操作信号は、演算処理装置20に入力され、演算処理装置20では、メモリ20aに格納された演算処理プログラムにしたがって、これら各種センサからの検出信号に基づいて、ミラーアクチュエータ4及びユニットアクチュエータ11を駆動制御する。
具体的には、図3(b)に示すように、筐体1の基準点Bの位置がどこにあるかに関わらず、光学ユニット10の基準点Aが上にくるように前記ユニットアクチュエータ11を制御し、筐体1の基準点Bがどこにあるかに関わらず、光学ユニット10のエリアセンサ2と被スキャン物の走査面との位置関係が一定となるように制御する。また、筐体1の傾きに関わらず、被スキャン物の光像がエリアセンサ2に垂直に入射されるようにミラー3を制御する。これによって、筐体1の基準点Bの位置や筐体1の傾きに関わらず、被スキャン物の光像がエリアセンサ2に垂直に入射されるように調整される。
また、演算処理装置20は、所定のタイミングで、前記エリアセンサ2で読み取った部分画像を読み込み、これら部分画像から全体画像を生成する。
図6は、演算処理装置20で実行される、画像読取処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
演算処理装置20では、読取ボタン13において、読み取り開始操作が行われたときこの画像読取処理を実行開始する。
まず、ステップS1で、例えば、各圧電式ジャイロセンサ6aのリセットや加速度センサ5、エリアセンサ2等の初期化、演算過程で用いる各種変数を記憶する領域や、部分画像や全体画像を格納するための画像記憶領域のデータの消去等といった初期化処理を行った後、ステップS2に移行する。
このステップS2では、後述の図9に示す光学ユニット制御処理を起動した後、ステップS3に移行し、筐体1の移動量の演算を開始する。具体的には、エンコンーダ7からのパルス信号のカウントを開始する。そして、この移動量が、部分画像の読み込みタイミングとなったとき、すなわち、エンコーダ7からのパルス信号のカウント数が、予め設定した部分画像読み込みタイミング相当のカウント数となったとき、ステップS4からステップS5に移行し、被スキャン物の走査面の読み取り処理を行う。つまり、エリアセンサ2で撮像した撮像画像を部分画像として読み込み、これをメモリ20aに書き込む。
次いで、ステップS5aに移行し、後述の、筐体1が垂直に保持されているかどうかを判断するための垂直フラグFがF=1に設定されているかどうかを判断し、垂直フラグFがF=0のときには筐体1は傾いており、ミラーサーボ制御による歪み補正が可能としてステップS6に移行する。
一方、垂直フラグFがF=1のときには筐体1は垂直に保持されており、ミラーサーボ制御による歪み補正は不可としてステップS6aに移行する。
前記ステップS6では、角速度センサ6Zからの角速度検出値を読み込み、これをメモリ20aに記憶した後、ステップS7に移行し、圧電式ジャイロ6aをリセットしたときに予め計測しておいたリセット時刻と現在の時刻との差であるリセット間隔と圧電式ジャイロ6aの性能とからドリフト分を推測し、これに基づいて読み込んだ角速度検出値を補正する。そして、補正した角速度センサ6Zの角速度検出値を積分し、初期状態からの累積値をもとに、図7に示すように、手ぶれによる斜行や蛇行等、真の走査方向に対する実際の走査方向のぶれ角θz相当のずれ量である、走査方向ずれ量ΔYを算出する。
次いで、ステップS8に移行し、ステップS7で算出した走査方向ずれ量ΔYに基づいてメモリ20aに格納された部分画像に対する、画像補正処理を行う。この補正は、前記ステップS7で算出したずれ量ΔYに基づき、真の走査方向に対してY軸方向にずれが生じていると判断されるときに、この走査方向ずれ量ΔY相当の補正を行う。
この補正は、公知の、テレビカメラやビデオカメラの手ぶれの補正方法を適用することができる。例えば、特開平7−050772号公報に記載されているように、図8(a)において、被スキャン物の走査面を50としたとき、エリアセンサ2では、52で示す範囲を撮像する。そして、範囲52の大きさの撮像画像の中から、この範囲52よりも範囲の狭い範囲53の画像を抽出し、これを貼り合わせ用の部分画像として用いる。そして、図8(b)に示すように、範囲53の部分画像を抽出する際に、部分画像を貼り合わせて全体画像を生成したときに画像のぶれが生じないように、その抽出領域を、走査方向ずれ量ΔYに応じて調整することで、結果的に画像ぶれのない全体画像を得るように補正する。
次いで、ステップS9に移行し、読取ボタン13で読み取り終了の指示が行われたかどうかを判断し、読み取り処理の終了が指示されなければステップS4に戻って、引き続き所定のタイミングで撮像画像を読み込み、読み取り処理の終了が指示されたときにはステップS10に移行し、公知の手順で部分画像の張り合わせを行って全体画像の生成処理を行う。
すなわち、各読み取りタイミングで読み取り、さらに補正が行われた部分画像に対し、時系列的に連続する部分画像について、公知の手順で部分画像内の同一の像どうしが重なるようにマッチング処理を行った後、時系列的に連続する部分画像どうしを貼り合わせる。そして、貼り合わせた画像を全体画像としてメモリ20aの所定の記憶領域に格納する。そして、処理を終了する。
一方、前記ステップS5aで垂直フラグFがF=1であるときにはステップS6aに移行し、角速度センサ6Y、6Zからの角速度検出値を読み込み、これをメモリ20aに記憶する。
次いで、ステップS7aに移行し、圧電式ジャイロ6aをリセットしたときに予め計測しておいたリセット時刻と現在の時刻との差であるリセット間隔と圧電式ジャイロ6aの性能とからドリフト分を推測し、これに基づいて読み込んだ角速度検出値を補正する。そして、角速度センサ6Y、6Zの角速度検出値のそれぞれについて、補正した角速度検出値を積分し、角速度センサ6Yの角速度検出値については、初期状態からの累積値をもとに、Y軸周りの角度の変化量である、傾き方向角度変化量Δθyを算出する。このとき、図1(b)に示すように、エリアセンサ2は、ミラー3側に傾斜して設けられているから、光像はエリアセンサ2に対して垂直には入射されない。このため、撮像画像は、このエリアセンサ2の傾きθe相当だけ歪んだ画像となる。このエリアセンサ2の傾きθe相当の歪みも補正する必要があるため、角速度センサ6Yの角速度検出値から算出されるY軸回りの角度の変化量に、エリアセンサ2の傾きθeを加算した値を傾き方向角度変化量Δθyとする。また、角速度センサ6Zの角速度検出値については、前記ステップS7の処理と同様の手順で、初期状態からの累積値をもとに、真の走査方向に対する実際の走査方向のぶれ角θz相当のずれ量である、走査方向ずれ量ΔYを算出する。
次いで、ステップS8aに移行し、ステップS7aで算出した傾き方向角度変化量Δθyと、走査方向ずれ量ΔYとに基づいてメモリ20aに格納された部分画像に対する画像補正処理を行った後、ステップS9に移行する。
この画像補正処理では、前記ステップS8での画像補正処理と同様の手順で走査方向ずれ量ΔYに対する補正を行うと共に、傾き方向角度変化量Δθy相当の傾き変化が生じたときに発生する撮像画像の歪みを補正するための歪み補正を行う。この歪み補正は、公知の手順で行えばよい。例えば、特開平12−184148号公報に記載されているように、筐体1を垂直に立てて走査した場合に得られると予測される撮像画像となるように補正する。例えば、傾き方向角度変化量Δθyが45度である場合には、補正前の画素f〔x、y〕と補正後の画素f′〔x′,y′〕との関係が次式(2)に示す関係となるように画像変換すればよい。
f〔x、y〕=f′〔x′,y′/(21/2)〕 ……(2)
これにより、筐体1すなわち光学ユニット10が傾き方向角度変化量Δθy相当だけ垂直状態から傾いたことに起因する、撮像画像の歪みが除去されることになり、筐体1を手動で走査することに伴う光学ユニット10の垂直状態からのY軸周りの傾きの変化に伴う歪み補正を行うことで、実際の文字列に近い部分画像に補正されることになる。
図9及び図10は、前記光学ユニット制御処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
この光学ユニット制御処理は、予め設定した所定周期で実行され、図9に示すように、ステップS11で加速度センサ5の検出信号に基づき、筐体1が被スキャン物の走査面に対して垂直となる位置関係にあるかどうかを判断する。加速度センサ5は、光学ユニット10の基準点Aが上に位置するときのY軸回りの回動運動、つまり、ピッチ運動の接線方向の加速度を検出するから、垂直状態では加速度センサ5の検出信号の絶対値は、略零又は零近傍の値となる。したがって、これら加速度センサ5の検出信号の絶対値が、略零又は零近傍の値となるとき、筐体1は垂直状態にあると判断する。
また、光学ユニット10の基準点Aが、筐体1が傾いている方向に対して直交する方向に位置するときにも、加速度センサ5の加速度検出値は略零又は零近傍の値となる。したがって、加速度検出値が略零又は零近傍の値の場合にはユニットアクチュエータ11を駆動して光学ユニット10を回動させ、光学ユニット10を回動させても加速度検出値が略零又は零近傍の値であるときに筐体1は垂直であると判断すればよい。また、例えば、加速度センサ5と直交する方向の加速度を検出するための加速度センサを設け、これら直交する2つの加速度センサの加速度検出値が共に略零又は零近傍の値であるときに筐体1は垂直であると判断するようにしてもよい。
そして、図1(a)に示すように筐体1が傾いており、加速度センサ5の検出信号の絶対値が略零又は零近傍の値でないときには、筐体1が被スキャン物に対して垂直となる位置関係にないとしてステップS12に移行し、加速度センサ5の検出信号が正の最大値をとるようにユニットアクチュエータ11を制御する。加速度センサ5は、光学ユニット10の基準点Aが上に位置するときに、その加速度検出信号が正の最大値となるから、加速度検出信号が正値の最大値となるようにユニットアクチュエータ11を制御することにより、光学ユニット10の基準点Aが上に位置するように制御されることになる。
次いで、ステップS13に移行し、ミラー3の傾きを制御するための後述のミラーサーボ処理を起動した後、ステップS14に移行し、以後、角速度センサ6Xで検出される光学ユニット10のX軸回りの角速度に基づき、被スキャン物の走査面に対する光学ユニット10のX軸回りの回動を抑制する方向にユニットアクチュエータ11を制御する。つまり、筐体1がX軸回りに回動することに伴って光学ユニット10の基準点Aもずれることから、光学ユニット10の基準点Aのずれ分相当だけ光学ユニット10を回動させ、その基準点Aが上にくるように制御する。
次いで、ステップS15に移行し、読取ボタン13により読み取り終了操作が行われたかどうかを判断し、読み取り終了操作が行われないときには、ステップS14に戻って引き続き光学ユニット10の基準点Aが上にくるようにユニットアクチュエータ11を制御する。そして、読取ボタン13により読取終了操作が行われたとき、処理を終了する。
一方、ステップS11で、筐体1が被スキャン物に対して垂直な相対位置関係にある場合には、ステップS21に移行し、筐体1が垂直であることを表す垂直フラグFをF=1に設定した後ステップS22に移行する。なお、この垂直フラグFが起動時には、F=0に設定されている。
次いで、ステップS22に移行し、エンコーダ7の出力パルスをもとに、ローラ12が回転し筐体1の走査が開始されたかどうかを判断する。そして、筐体1が走査されたとき、ステップS23に移行し、角速度センサ6X〜6Zの検出信号に基づいて、筐体1の走査方向を判断し、この走査方向とは反対側に光学ユニット10の基準点Aがくるように、ユニットアクチュエータ11を制御する。つまり、光学ユニット10のX軸方向と筐体1の走査方向とが一致するようにユニットアクチュエータ11を制御する。
次いで、ステップS24に移行し、以後、角速度センサ6Zで検出される光学ユニット10のZ軸回りの角速度に基づき光学ユニット10のZ軸回りの回動を抑制する方向にユニットアクチュエータ11を制御する。つまり、Z軸回りの回動に伴ってずれた光学ユニット10の基準点Aのずれ分相当だけ光学ユニット10を回動させ、光学ユニット10のX軸方向と筐体1の走査方向とが一致するように制御する。
次いで、ステップS25に移行し、読取ボタン13において読み取り終了操作が行われない場合にはステップS24に戻って、引き続き光学ユニット10のX軸方向と筐体1の走査方向とが一致するようにユニットアクチュエータ11を制御し、読取ボタン13において読み取り終了走査が行われたときに、処理を終了する。
一方、前記ミラーサーボ処理は、図10のフローチャートに示すように、ステップS31で、加速度センサ5の検出信号に基づき、筐体1の初期傾きθy0を算出する。ここで、図9のステップS12での、光学ユニット10の初期姿勢制御処理において、光学ユニット10は基準点Aが上つまり走査方向の軸線上に基準点Aが位置する状態に制御され、加速度センサ5は、図4に示すように、光学ユニット10のY軸回りの回動運動の接線方向の加速度を検出しているから、この加速度検出値をAyとすると、この加速度検出値Ayと重力加速度gと、初期傾きθy0との間には、次式(1)が成り立つ。
Ay=g・cosθy0 ……(1)
したがって、初期傾きθy0は、次式(2)から算出することができる。
cosθy0=Ay/g ……(2)
次いで、ステップS32に移行して、この初期傾きθy0による、エリアセンサ2への光像の入射角度の変化を抑制するようにミラーアクチュエータ4を駆動制御し、ミラー3の傾きを調整する。例えば、初期傾きθy0とこの傾きのときにエリアセンサ2に対し、光像を垂直に入射し得るミラー3の傾きを予め検出しておき、ミラー3の実際の傾きが、この傾きとなるようミラー3の傾きを制御する。
次いで、ステップS33に移行し、以後、角速度センサ6Yで検出される光学ユニット10のY軸回りの傾きの変化、すなわち、光学ユニット10のピッチ運動の角速度に応じて、ピッチ運動に伴うエリアセンサ2への光像の入射角度の変化を抑制する方向に、ミラー3の傾きが変化するように、ミラーアクチュエータ4を駆動制御する。
次いで、ステップS34に移行し、読取ボタン13において、読み取り終了操作が行われたかどうかを判断し、読み取り終了操作が行われていなければ、ステップS33に戻って引き続きY軸回りの傾きの変化に基づいてミラー3の傾きを制御し、読み取り終了操作が行われたとき、処理を終了する。
次に、上記実施の形態の動作を説明する。
今、利用者が、図1(a)に示すように筐体1を、ペンを把持するように斜めに持った状態で、例えば原稿等の被スキャン物の走査面上に筐体1のローラ12をあて、この状態で読取ボタン13を操作し読取開始を指示すると、演算処理装置20では図6の画像読取処理を開始し、圧電式ジャイロセンサ6aをリセットする等所定の初期設定処理を行った後(ステップS1)、ステップS1からステップS2に移行し、図9の光学ユニット制御処理を起動する(ステップS2)。
これによって、光学ユニット制御処理では、加速度センサ5の加速度検出値に基づき、光学ユニット10の姿勢を判断する。
図1(a)の場合、光学ユニット10は走査面に対して傾斜しているから、加速度センサ5の加速度検出値は、略零又は零近傍の値とならない。
したがって、光学ユニット10は垂直ではないと判断してステップS11からステップS12に移行し、ユニットアクチュエータ11を駆動して光学ユニット10を回動させ、加速度センサ5の加速度検出値が正の最大値をとる位置に光学ユニット10の姿勢制御を行う。加速度センサ5は、図3(a)に示すように、基準点A及び光学ユニット10の回動中心Pとを通るX軸方向の加速度を検出しているから、加速度センサ5の加速度検出値が最大となるときの光学ユニット10の姿勢は、すなわち図1(a)に示すように、その基準点Aが上に位置する状態であり、且つ、ミラー3が、走査面に対してその光像がミラー3に入射可能な位置関係となる。
続いて、ステップS13に移行して、図10のミラーサーボ処理を起動し、ミラーアクチュエータ4を駆動制御してミラー3の傾きを制御する。つまり、筐体1の傾きとミラー3の傾きとの関係によっては、ミラー3からの光像が、エリアセンサ2に対して垂直に入力されない場合があることから、加速度センサ5の加速度検出値に基づき、初期傾きθy0を算出し(ステップS31)、光像が、エリアセンサ2に対して垂直に入射されるようにミラー3の傾きを制御する(ステップS32)。
これによって、光学ユニット10及びミラー3は、光像がエリアセンサ2に対して垂直に入射される位置に制御されることになって、利用者が筐体1をどのような傾きで持っているか、或いは筐体1の基準面がどの方向に向いた状態で持っているかに関わらず、光像がエリアセンサ2に対して常に垂直に入射されることになる。したがって、利用者は、筐体1のどこが正面なのか等、その向きを考慮せずに利用者が手に取った位置、或いは持ち易い位置等、筐体1の姿勢を考慮することなく、筐体1を、好きな姿勢に持った状態で走査させることができる。
そして、これ以後、図9の光学ユニット制御処理では、角速度センサ5Xの角速度検出値、すなわち光学ユニット10のロール運動に基づいて、このロール運動に伴う光学ユニット10の基準点Aのロール運動方向へのずれを抑制する方向にユニットアクチュエータ11を駆動させ、走査中の筐体1の姿勢変化に関わらず、基準点Aが上にくるように光学ユニット10を姿勢制御する(ステップS14)。
したがって、走査中、利用者の手ぶれ等により筐体1の姿勢がロール方向に変化した場合であっても、光学ユニット10はその基準点Aが上にくる姿勢に維持されることになるから、筐体1のロール方向の姿勢変化によってエリアセンサ2による撮像画像が回転することが回避される。
また、図10のミラーサーボ処理では、角速度センサ6Yの角速度検出値、すなわちピッチ運動に基づいて、このピッチ運動に伴うエリアセンサ2への光像の入射角度の変化を抑制する方向にミラー3の傾きを制御する(ステップS33)。
したがって、走査中、利用者の手ぶれ等により筐体1の姿勢がピッチ方向に変化した場合であっても、エリアセンサ2への光像の入射角度は垂直となるように制御されることになる。したがって、手ぶれによってエリアセンサ2の撮像画像に歪みが生じることが回避される。
そして、走査開始に伴いローラ12が回転し、これに応じたパルス信号がエンコーダ7から出力されると、このパルス信号のカウントが開始され、画像読取タイミングとなったとき、図6のステップS5に移行し、エリアセンサ2で撮像した画像がメモリ20aの所定の記憶領域に格納されると共に、角速度センサ6Zの角速度検出値が読み込まれ、これが記憶される(ステップS6)。この場合、筐体1は傾斜しているから、角速度センサ6Zの角速度検出値が記憶される。そして、この角速度センサ6Zの角速度検出値に基づいて、筐体1の真の走査方向に対するずれ量を表す走査方向ずれ量ΔYが算出され(ステップS7)、これに基づいて画像補正処理が行われる。
例えば、図8(a)に示す原稿面の画像を読み取るものとし、このとき、真の走査方向に対して筐体1の走査位置が図8(a)において上方にずれた場合には、これによって得られる、範囲52の撮像画像は、図8(b)に示すように、真に読み取りたい「ABCDEFG……」という文字列がその撮像画像の下寄りに位置することになる。しかしながら、範囲52の撮像画像から範囲53の領域を部分画像として抽出する際に、その抽出する部分画像の位置を、真の走査方向とのずれ量ΔY相当だけ下寄りにずらし、このずらした位置の範囲53相当の画像を部分画像として抽出するから、抽出された部分画像は結果的にずれのない部分画像となる。
したがって、筐体1が真の走査方向からずれた場合や図7に示すように蛇行した場合等、真の走査方向と実際の走査方向とがずれた場合であっても的確な部分画像を獲得することができる。
そして、走査中に筐体1の傾きや基準面の向く方向が変化した場合であっても、上述のように筐体1つまり光学ユニット10の姿勢変化に応じて、光学ユニット10の姿勢やミラー3の傾きを制御しているから、エリアセンサ2への光像の入射角度は略垂直に維持されることになって、歪みのない撮像画像が得られることになる。
そして、このようにして、補正された部分画像は順に所定の記憶領域に格納され、読取ボタン13で読み取りの終了操作が行われると、図6のステップS9からステップS10に移行して部分画像に対してマッチング処理が行われると共に張り合わせ処理が行われ、全体画像が得られることになる。また、光学ユニット制御処理やモータサーボ処理においても、ユニットアクチュエータ11やミラーアクチュエータ4の制御処理が終了する。
一方、利用者が筐体1を、垂直に持った状態で操作ボタン13を操作して読み取り操作の開始を指示した場合には、図9の光学ユニット制御処理において、加速度センサ5は重力方向に対して垂直となる方向の加速度を検出することになり加速度センサ5の加速度検出値は略零又は零近傍の値となるため、筐体1は垂直に保持されていると判断され、ステップS11からステップS21に移行し、垂直フラグFがF=1に設定された後、ステップS22に移行する。
筐体1が垂直な状態では、加速度センサ5の加速度検出値から光学ユニット10の基準点Aの位置を検出することはできないから、エンコーダ7の検出信号に基づきローラ12が回転し、筐体1の走査が開始された時点で、ステップS22からステップS23に移行し、角速度センサ6X、6Y、6Zの角速度検出値に基づいて、筐体1の移動方向が検出され、その移動方向と反対側に光学ユニット10の基準点Aが位置する姿勢となるようにユニットアクチュエータ11が駆動制御される。これによって、筐体1を垂直に保持した状態でどの方向に走査させた場合であっても光学ユニット10の基準点Aは光学ユニット10のX軸上に位置し、且つ走査方向とは反対側に位置することになる。
次いで、ステップS24に移行し、以後、角速度センサ6Zで検出される光学ユニット10のZ軸回りの運動に応じて、このZ軸回りの運動に伴う、光学ユニット10の基準点Aの、走査方向とのずれを抑制する方向に光学ユニット10の姿勢制御を行う。これによって、走査中に手ぶれや蛇行等によってヨー方向に姿勢変化が生じた場合であっても、光学ユニット10の基準点Aは、走査方向と一致するように制御されることになり、エリアセンサ2と走査面との相対位置関係がZ軸方向にずれ、これによって、エリアセンサ2で、Z軸回りにずれた撮像画像が得られることを回避することができる。
そして、筐体1が垂直の場合には、図6において、垂直フラグFがF=1に設定されていることからステップS5aからステップS6aに移行し、角速度センサ6Y、6Zからの角速度検出値を読み込み、これを補正し積分し、角速度センサ6Yの角速度検出値については、初期状態からの累積値をもとに、初期傾きθy0からの、Y軸周りの角度の変化量である、傾き方向角度変化量Δθyを算出する。また、角速度センサ6Zの角速度検出値については、初期状態からの累積値をもとに、真の走査方向に対する実際の走査方向のぶれ角θz相当のずれ量である、走査方向ずれ量ΔYを算出する。
そして、撮像した部分画像に対し、走査方向ずれ量ΔYに対する補正を行うと共に、傾き方向角度変化量Δθy相当の歪み補正を行い、走査方向のずれや蛇行等に対する撮像画像の補正を行うと共に、手ぶれ等による筐体1のピッチ方向のぶれを補する。これによって、蛇行や手ぶれ等の影響が除去された撮像画像が得られる。
そして、このようにして獲得した撮像画像、すなわち部分画像に対してマッチング処理等を行った後、全体画像が生成される。
ここで、上述のように、光学ユニット10のピッチ方向及びロール方向、或いは、ヨー方向の姿勢変化を抑制し、且つ、得られた撮像画像に対して、真の走査方向からのずれ量ΔYに基づいて画像補正を行うと共に、筐体1が垂直に保持されている場合には傾き方向角度の変化量Δθyに応じた画像補正を行っているから、手ぶれや蛇行等による、画像の回転や歪み、またずれ等の少ない高精度な部分画像を得ることができ、このように高精度な部分画像に基づいて全体画像を生成することによって、高精度な全体画像を得ることができる。
特に、光学ユニット10やミラー3により光学経路自体を補正することで、補正された撮像画像を得た後、さらにこの撮像画像に対して補正処理を施すことができるから、結果的に2段階での補正を行うことができ、単に、撮像画像に対して補正処理を施す場合に比較してより高精度な部分画像を得ることができると共に、より広い範囲のずれに対する補正を行うことができる。したがって、読取可能な筐体の姿勢範囲をより拡大することができ、使い勝手をより向上させることができる。
また、撮像画像に対して補正処理を行うことで手ぶれや蛇行等による画像補正全てを行う場合には、演算処理装置20の処理負荷が増加することになるが、光学経路を補正することで撮像画像に対する補正処理の処理負荷を低減することができるから、その分、演算処理装置20の処理負荷を軽減することができる。
また、筐体1が垂直に保持されており、ミラー3により光学経路の補正を行うことができない場合には、撮像画像に対して補正処理を行って、手ぶれや蛇行等の影響を除去しているから、光学経路の補正を行うことができない場合であっても高精度な部分画像を得ることができる。
また、図1(b)に示すようにエリアセンサ2は、ミラー3側に傾いて配置されているため、筐体1が垂直の場合には、光像が、エリアセンサ2に対して傾いて入射されることになる。しかしながら、このエリアセンサ2の傾きθe相当の歪みを考慮して、撮像画像に対する補正処理を行っているから、このエリアセンサ2の傾きθeの影響を受けない撮像画像を得ることができる。
また、上述のように、撮像手段としてエリアセンサ2を用いているが、図11に示すように、ラインセンサを用いた場合(図11(a))とエリアセンサを用いた場合(図11(b))とでは、得られる撮像画像(部分画像)の範囲は、ラインセンサの方が狭い。このため、筐体1の移動に伴ってローラ12が正常に回転せず、的確なタイミングで撮像画像を得ることができずに部分画像が抜けた場合等、部分画像間の連続性が失われた場合には、連続性のない部分画像から全体画像を復元するのは困難である。
これに対しエリアセンサを用いた場合には、複数の撮像画像で重複して読み取られている部分があるため、部分画像の欠落が生じたとしても、連続性が失われにくく、また画像マッチング等の処理も実施しやすい。このため、部分画像の欠落が生じたとしても、全体画像を的確に得ることができる。
したがって、ローラ12やエンコーダ7の異常等によって、所定のタイミングで部分画像を得ることができなかった場合であっても容易に全体画像を復元することができると共に、さらに、単に貼り合わせるだけでなく、画像マッチング処理も行うことでより高精度に全体画像を復元することができる。
つまり、例えば画像マッチング処理のみを行うようにした場合、空白域が連続したり、空白率が高い文字が連続したりしたときには、画像マッチング処理を行ったとしても撮像画像のぶれを補正しきれない可能性がある。しかしながら、上述のように、確実に軌跡を得ることのできる、角速度センサ6Z及びエンコーダ7の検出信号に基づき検出される走査方向のずれ量ΔYに基づく補正と、画像マッチング処理とを共に行い、まず、走査方向のずれ量ΔYに基づく補正で補正しれない部分画像の劣化及び画像マッチング処理により補正しきれない部分画像の劣化を互いに補うことで、より的確に画像補正を行うことでき、より高精度な全体画像を得ることができる。
また、上記実施の形態では、光学経路の補正を行うことができない場合にも、走査方向に応じて光学ユニット10の姿勢制御を行い、筐体1が傾いている場合の、走査方向とエリアセンサ2で撮像される撮像画像との関係と同様になるようにしている。
ここで、走査方向と光学ユニット10のX軸方向とが異なる場合には、図12に示すように、エリアセンサ2で撮像される撮像画像が回転した画像となる可能性があることから、走査方向と光学ユニット10のX軸方向との角度に応じて撮像画像を回転補正して部分画像を得る必要がある。しかしながら、上述のように、光学ユニット10のX軸と走査方向とが一致するように制御し、走査方向を基準とした正立画像を得るようにしているから、演算処理装置20において、撮像画像を回転させる処理を行う必要がない。したがって、光学ユニット10の姿勢制御を行うことで、撮像画像の補正を行う必要のない高精度な部分画像を得ることができると共に、演算処理装置20の負荷を軽減することができる。
なお、上記実施の形態において、ミラー3の傾きによって光学ユニット10のピッチ角度の変動に伴う歪み補正を行うにしても、その補正可能な範囲には制限があることから、場合によっては、光学経路の補正では、手ぶれや蛇行等による影響を除去しきれない場合がある。したがって、筐体1の傾きが、ミラー3の傾き制御により補正可能な許容範囲を越える場合には、撮像画像に対する補正処理も組み合わせて行うようにしてもよい。これによって、光学経路の補正だけでは補正しきれない部分についても補正することができ、より高精度な撮像画像を得ることができる。
また、エリアセンサ2にもその傾きを調整可能なアクチュエータを設け、ミラー3の傾きだけでなく、エリアセンサ2の傾きも合わせて制御し、光像が、エリアセンサ2に対して垂直に入射されるように調整するようにしてもよい。
また、上記実施の形態においては、ユニットアクチュエータ11やミラーアクチュエータ4によって光学ユニット10やミラー3の姿勢制御を行っているため、アクチュエータを駆動させる際のタイムラグや、可動式ミラー3の機械的誤差等の影響を受ける可能性があるため、正立画像を得ることができない可能性がある。したがって、上述のように、撮像画像に対して図6のステップS8やステップS8aの処理で画像補正処理を行った後、この画像補正処理後の撮像画像について、さらに正立画像であるかどうかを検出し、これに応じて画像の傾きを補正するようにしてもよい。
例えば、読み取り対象が文字列の場合には、そのベースラインを画像的に検出し、傾きを補正すればよい。この補正は、公知の手順で行えば良く、例えば、文字画像の横方向の画素数ヒストグラムで傾きを検出し、これに応じて傾きを補正すればよい。
また、上記実施の形態においては、ミラー3の傾きをミラーアクチュエータ4によって制御する場合について説明したが、これに限るものではない。ミラー3を、このミラー3を、その傾き調整方向に揺動自在に支持するミラー支持部材を介して光学ユニット10に配置し、さらに、ミラー3に、このミラー3の基準位置が常に重力方向、つまり下に向くよう、ミラー3を姿勢制御するための重りを設ける。筐体1の傾きが変化した場合であっても、ミラー3は重りによってその基準位置が常に重力方向、つまり下に向くようになっているから、ミラー3と被スキャン物の走査面との位置関係は常に一定となる。したがって、筐体1の傾きの変化に関わらず、光像がミラー3を介して常に垂直に入射されるように、ミラー3及び重りの配置位置、また、重りの重量を調整することで、ミラーアクチュエータ4を用いることなく、ミラー3の傾き制御を行うことができる。
同様に、光学ユニット10についても、基準点Aが上にくるように姿勢制御するための重りを設け、これによって光学ユニット10の姿勢制御を行うようにしてもよい。この場合、重りによって光学ユニット10を回動させることの可能な光学ユニット10の傾きに制限があることから、重りによって光学ユニット10を制御することの可能な範囲外の傾きである場合、すなわち垂直に近い状態では、前述の手順で、撮像画像内の撮像対象である像の傾きを検出し、これを補正する等の対処を行うようにすればよい。
また、上記実施の形態においては、筐体1が垂直に保持された状態で走査されたとき、その走査方向に応じて光学ユニット10の姿勢制御を行う場合について説明したが、これに限るものではない。前述のように、走査方向と光学ユニット10のX軸との関係によっては、得られる撮像画像が倒立していたり回転したりした画像となるが、走査方向と光学ユニット10のX軸とがなす角度に応じて、得られた撮像画像を補正することにより正立画像を得ることができるから、垂直に保持された場合には、光学経路の補正は行わず、撮像画像に対する補正処理のみを行うようにすることも可能である。
また、上記実施の形態においては、筐体1が垂直なときには、光像がミラー3を介さずにエリアセンサ2の入射されるように、ミラー3やエリアセンサ2を配置した場合について説明したが、これに限るものではない。
例えば、ミラー3を移動可能に構成し、光像を、ミラー3を介してエリアセンサ2に入射するモードと、ミラー3を介さずにエリアセンサ2に入射するモードとを選択可能に構成し、例えば、筐体1が垂直な場合や垂直からの傾きが小さい場合等には、ミラー3を外周部寄りに移動させ、ミラー3を介さずにエリアセンサ2に対して光像を入射させ、筐体1の傾きが大きい場合には、ミラー3を回動中心軸寄りに移動させ、ミラー3を介してエリアセンサ2に対して光像を入射させるように構成してもよい。このように構成することによって、エリアセンサ2に対してより垂直に入射させるように光路を補正することができるから、より高精度な撮像画像を得ることができる。
また、上記実施の形態においては、ミラー3によってエリアセンサ2への入射角度を調整する場合について説明したが、これに限るものではなく、複数のミラー3を組み合わせたり、プリズムも組み合わせたりすることも可能であって、要は、エリアセンサ2への入射角度を調整することが可能な光学経路調整手段であればどのような構成であっても適用することができる。
また、上記実施の形態においては、光学ユニット制御処理では、光学ユニット10の初期姿勢制御を行った後も、光学ユニット10の回動方向への姿勢変化に応じて光学ユニット10を姿勢制御しているが、走査中の、光学ユニット10の回動方向への姿勢変化は小さいと予測されることから、光学ユニット10の姿勢制御は、初期時点でのみ行い、走査中は行わないようにしてもよく、このようにしたとしても、撮像画像に与える影響は小さい。
また、上記実施の形態においては筐体1を角柱状に形成した場合について説明したがこれに限るものではなく、円柱等、任意の形状に構成することができる。
また、筐体1内に光学ユニット10を収納した場合について説明したが、例えば、光学ユニット10の外周の、利用者が持つ部分にのみ、円筒状の把持部材を設け、この把持部材を、光学ユニット10に対して回動自在に設けると共に、把持部材に対して光学ユニット10を回動させるアクチュエータを設け、利用者が把持部材を持っている状態で、アクチュエータを作動させることにより、把持部材に対して光学ユニット10が回動する構造とすることも可能である。この場合には、光学ユニット10にローラ12を設ければよい。
また、ペン型の筐体に限らず、人が手動で走査を行うようにした画像読取装置であれば原稿面上に載置した状態で走査するタイプのもの等であっても適用することができる。このように、原稿面状に筐体を載置した状態で走査するタイプの画像読取装置の場合には、傾き方向角度による撮像画像の歪み補正を行う必要はないから、加速度センサ5やY軸周りの回転を検出する角速度センサ6Yを設けなくてもよい。
また、上記実施の形態においては、撮像画像を読み込む毎に画像補正を行う場合について説明したが、画像の読み取りの終了指示が行われたときに、これまで読み取った部分画像のそれぞれについて補正を行った後、全体画像の生成を行うようにしてもよい。この場合には、各撮像画像を読み込む毎に、撮像画像データと、この時点における角速度センサ6Y、6Zの値とを対応付けて記憶しておけばよい。
ここで、上記実施の形態において、加速度センサ5が重力方向検出手段に対応し、図9のステップS12及び図10のステップS31が初期姿勢検出手段に対応し、角速度センサ6X〜6Zが角速度検出手段に対応し、図9のステップS14の処理、図10のステップS33の処理がそれぞれ走査姿勢検出手段及び光学経路調整手段に対応している。
また、筐体1が支持部材に対応し、図9のステップS12及びステップS14でユニットアクチュエータ11を制御する処理がアクチュエータ制御手段に対応している。
また、ミラー3が光路変更手段に対応し、ミラーアクチュエータ4が光路制御手段に対応している。
また、図6のステップS8の処理が撮像画像補正手段に対応し、ステップS10の処理が全体画像生成手段に対応している。
本発明の実施形態を示す外観図である。 本発明の構成を示すブロック図である。 本発明の動作説明に供する説明図である。 本発明の動作説明に供する説明図である。 角速度センサの一例を示すブロック図である。 画像読取処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。 本発明の動作説明に供する説明図である。 本発明の動作説明に供する説明図である。 光学ユニット制御処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。 ミラーサーボ処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。 ラインセンサとエリアセンサによる画像読取の概念図である。 撮像画像の補正方法を説明するための説明図である。
符号の説明
1 筐体、2 エリアセンサ、3 ミラー、4 ミラーアクチュエータ、5 加速度センサ、6X、6Y、6Z 角速度センサ、7 エンコーダ、10、光学ユニット、11 ユニットアクチュエータ、12 ローラ、13 読取ボタン、20 演算処理装置、20a メモリ

Claims (8)

  1. 読取対象物上で、当該読取対象物を撮像するイメージセンサを備えた筐体を走査させて前記読取対象物の画像を得るようにした画像読取装置において、
    前記イメージセンサの重力方向を検出する重力方向検出手段と、
    当該重力方向検出手段の検出結果に基づいて走査が開始されるときの前記イメージセンサの前記読取対象物に対する姿勢を検出する初期姿勢検出手段と、
    前記イメージセンサの角速度を検出する角速度検出手段と、
    当該角速度検出手段の検出結果に基づいて、走査中の前記イメージセンサの姿勢を検出する走査姿勢検出手段と、
    前記初期姿勢検出手段及び前記走査姿勢検出手段の検出結果に基づいて前記読取対象物の光像が前記イメージセンサに入射されるまでの光学経路を調整する光学経路調整手段と、を備えることを特徴とする画像読取装置。
  2. 前記筐体は、前記イメージセンサが搭載された光学ユニットと、
    当該光学ユニットを、この光学ユニットの上下方向の軸回りに回動自在に支持すると共に、前記光学ユニットを前記軸回りに回動させるユニットアクチュエータを備えた支持部材とを有し、
    前記重力方向検出手段は、前記光学ユニットの重力方向を検出すると共に、前記初期姿勢検出手段は、前記重力方向検出手段の検出結果に基づいて、前記光学ユニットの回動方向の姿勢を検出し、
    前記光学経路調整手段は、少なくとも前記初期姿勢検出手段で検出される前記光学ユニットの回動方向の姿勢に基づいて前記光学ユニットが予め設定した基準姿勢となるように前記ユニットアクチュエータを制御するアクチュエータ制御手段を備えることを特徴とする請求項1記載の画像読取装置。
  3. 前記光学経路調整手段は、前記イメージセンサに入射される前記光像の光路の向きを変更可能な光路変更手段と、
    前記初期姿勢検出手段及び前記走査姿勢検出手段の検出結果に基づいて前記光路変更手段を制御し、前記光像の光路の向きを調整する光路制御手段と、を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の画像読取装置。
  4. 前記重力方向検出手段は、前記光学ユニットが前記基準姿勢にあるときのピッチ運動の接線方向の加速度を検出する加速度センサであって、
    前記初期姿勢検出手段は、前記光学ユニットが前記基準姿勢となった後の前記加速度センサの検出結果に基づいて、前記光学ユニットと読取対象物とがなす前記ピッチ運動方向の角度であるピッチ角度を検出し、
    前記光路制御手段は、前記ピッチ角度に基づいて、前記光学ユニットの前記ピッチ角度相当の傾きに起因する、前記イメージセンサによる撮像画像の歪みを抑制するように前記光路変更手段を制御することを特徴とする請求項3記載の画像読取装置。
  5. 前記角速度検出手段は、前記イメージセンサのピッチ運動の角速度を検出する角速度センサを有し、
    前記走査姿勢検出手段は、前記角速度センサで検出したピッチ運動の角速度に基づいて前記イメージセンサのピッチ方向の姿勢変化量を検出し、
    前記光路変更手段は、前記姿勢変化量検出手段で検出された前記姿勢変化量相当の前記イメージセンサの傾きの変化に起因する、前記イメージセンサによる撮像画像の歪みを抑制するように前記光路変更手段を制御することを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載の画像読取装置。
  6. 前記角速度検出手段は、前記イメージセンサのヨー運動の角速度を検出する角速度センサを有し、
    前記走査姿勢検出手段は、前記角速度センサで検出したヨー運動の角速度に基づいて前記筐体の真の走査方向からのずれ量を検出し、
    前記走査姿勢検出手段で検出した前記ずれ量に基づいて、前記イメージセンサで撮像した撮像画像を補正する撮像画像補正手段、を備えることを特徴とする請求項1から請求項5の何れか1項に記載の画像読取装置。
  7. 前記イメージセンサは、エリアセンサであることを特徴とする請求項1から請求項6の何れか1項に記載の画像読取装置。
  8. 前記イメージセンサで部分的に撮像した前記読取対象物の部分画像を、画像マッチング処理を用いて貼り合わせて前記全体画像を生成する全体画像生成手段を備えることを特徴とする請求項1から請求項7の何れか1項に記載の画像読取装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN107251538A (zh) * 2015-02-02 2017-10-13 Ocr***株式会社 光学终端装置及扫描程序

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