JP2007182261A - 包装体用雰囲気改良性テープ、雰囲気改良性テープ付包装体、および雰囲気改良性テープ付包装容器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】包装体用雰囲気改良性テープ10は、内側の矩形状の雰囲気改良層10Aおよび雰囲気改良層10Aを囲む外側の熱可塑性樹脂層10Bから構成される。雰囲気改良層10Aは、雰囲気改良性を有する物質を含有している。雰囲気改良性物質としては、熱可塑性ポリエチレンオキシドを採用している。熱可塑性樹脂層10Bの熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン(直鎖状低密度ポリエチレン LLDPE)を採用している。
【選択図】図1
Description
ここで、雄部材は、開口部近傍の袋内面部分にヒートシール等で溶着される帯状基部と、この帯状基部に突設され、先端が膨出する断面で、帯状基部の延出方向に沿って延びる雄咬合部と、を含んで構成される。
以上のような咬合具を備えた袋においても上記と同様の問題がある。
吸水材としては、ポリアクリル酸塩、酢酸ビニル・アクリル酸塩共重合体、架橋ポリビニルアルコール変性物、極細吸水性アクリル繊維、熱可塑性ポリエチレンオキシド等が挙げられる。
乾燥剤としては、酸化カルシウム、アルミナ乾燥剤、シリカゲル、マグネシウム塩、ゼオライト等が挙げられる。
揮発性防黴剤としては、有機スズ化合物、有機硫黄化合物、塩素系化合物、フェノール系化合物、チモール等が挙げられる。
揮発性防虫剤としては、クレゾール、o−フェニルフェノール、パラチオン、イミダゾール等が挙げられる。
揮発性防錆剤としては、二環のベンゾアゾール化合物、単環のイミダゾール、トリアゾール、ロジン、亜硝酸ジイソプロピルアンモニウム、安息香酸、カブリル酸、亜硝酸ジシクロヘキシルアンモニウム、炭酸ジシクロアンモニウム、ニトリット等が挙げられる。
熱可塑性樹脂層の形態としては、樹脂状、シート状、不織布状、合成紙等、種々の形態を採用できる。
完成した包装体用雰囲気改良性テープの状態としては、電線のようにドラムに巻かれた状態、ダンボール箱にバラで入れられた状態等が挙げられる。
また、小袋等のように別体ではなく、包装体の製造段階で包装体への固定ができるので、雰囲気改良物質の投入漏れがない。
さらに、包装材料に雰囲気改良物質を添加せず、包装体用雰囲気改良性テープを別にシート等の包装材料に固定して使用することができるから、雰囲気改良物質と包装材料の組合せを考慮する必要がないので、包装袋等の包装体の包装材料を自由に選択できる。
そして、雰囲気改良物質が含まれているのはテープの部分のみのため、包装体製造時のロスを少なくできるので、環境への負荷がない。
また、前記雰囲気改良層が、前記熱可塑性樹脂層に被覆された断面を有することにより、包装体用雰囲気改良性テープから雰囲気改良物質が漏れ出すことがないので、包装体内の製品等を汚染することもない。
これによれば、前記雰囲気改良層が、雰囲気改良物質と熱可塑性樹脂との混練物である場合、吸収速度は粉体の場合より劣るが、耐水性が向上し、お粥等の水物レトルト食品の包装の用途に好適である。
これによれば、各種用途に応じて雰囲気改良性物質を採用すればよいので、様々な用途の包装体用雰囲気改良性テープとすることができる。
形成される包装体の形態としては、縦ピロー袋、横ピロー袋、四方シール袋、三方シール袋、ガゼット袋、自立袋、折箱等種々の形態の包装体を採用できる。
また、包装体用雰囲気改良性テープがシートに熱接着されているため、接着剤、粘着剤等で貼り付けた場合と比較して、臭気の発生がなく、耐熱性もあるためボイル、レトルト等にも対応できる。
また、前記蓋材は、前記包装体用雰囲気改良性テープを介在して、前記成形容器と接着され、前記蓋材を剥離した際に、前記表面層と一緒に剥離されることから、雰囲気改良層を露出させることなく蓋材を成形容器から剥離することができるので、雰囲気改良物質を漏らすことがない。
また、この帯状基部には、同一面状に、咬合部が形成されている。咬合部は、雄部材と雌部材とでは、形状が異なり、雄部材の場合には、例えば、その形状は、断面ハート形であり、雌部材の場合には、例えば、その形状は、断面円弧状である。これら雄部材の咬合部と雌部材の咬合部が、咬合し合うようになっている。
また、別途包装体用雰囲気改良テープを貼ることがなく、咬合具を貼り付けるだけでよいので、製造が容易である。
これによれば、前記雰囲気改良層が、雰囲気改良物質と熱可塑性樹脂との混練物である場合、吸収速度は粉体の場合より劣るが、耐水性が向上し、お粥等の水物レトルト食品の包装の用途に好適である。
これによれば、各種用途に応じて、雰囲気改良性物質を採用すればよいので、様々な用途の咬合具とすることができる。
シーラント層の材質としては、咬合具と同様の材質であれば、熱溶着がしやすいので、ポリオレフィンが好ましく、例えば、LLDPE(直鎖状低密度ポリエチレン)、LDPE(低密度ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)等である。 包装袋となるシートの製造方法としては、基材層となるシートをキャスティング法、溶融押出法、カレンダ法等、公知の方法を採用できる。
このような本発明によれば、前述と同様の作用・効果を得ることができる。
[第1実施形態]
[1]包装体用雰囲気改良性テープ
図1には、本発明の第1実施形態に係る長尺の包装体用雰囲気改良性テープ10の断面形状が示されている。
包装体用雰囲気改良性テープ10は、内側の矩形状の雰囲気改良層10Aおよび雰囲気改良層10Aを囲む外側の熱可塑性樹脂層10Bから構成される。この他に断面の形態としては、雰囲気改良層10Aが一方向のみ露わになっている形態(図2(A)参照)、円形の雰囲気改良層10Aのまわりがドーナツ形の熱可塑性樹脂層10Bに覆われている形態(図2(B))、雰囲気改良層10A上に、熱可塑性樹脂層10Bが積層している形態(図2(C))、雰囲気改良層10Aが2つの熱可塑性樹脂層10Bに挟まれて積層している形態(図2(D))、等、種々の形態を採用できる。
ここで、包装体用雰囲気改良性テープ10の厚さをT1、幅をW1とし、雰囲気改良層10Aの厚さをT2とする。また、熱可塑性樹脂層10Bの厚さをT3とする。
包装体用雰囲気改良性テープ10の製造方法としては、雰囲気改良層10Aおよび熱可塑性樹脂層10Bを構成する材料を単軸押し出し機2台からなる多層異形押し出し装置を用いた多層異形押し出し法により押し出し成形を行い、図1の包装体用雰囲気改良性テープ10を成形している。多層異形押し出し装置の単軸押し出し機のスクリュー径は、それぞれ、30mmφ、40mmφである。
図3、4には、本発明の第1実施形態に係る矩形状の2枚のシート30を含んで構成される雰囲気改良性テープ付き包装体である包装体1が示されている。包装体1は、2枚のシート30、30と、包装体用雰囲気改良性テープ10と、を備えて構成されている。シート30、30が重ね合わさって、短辺側の1辺が開口部20となり、残りの3辺がヒートシール部21となる。包装体用雰囲気改良性テープ10は、開口部20と反対側の短辺側近傍に、開口部20と平行に、包装体1の内面に貼着されている。包装体用雰囲気改良性テープ10は、開口部20と直交するヒートシール部21と交わる部分にある超音波シール部23に接着されている。
図5を参照して、包装体1の製造方法について説明する。
まず、2枚のシート30(厚さ40μm、幅400mm)を連続的に製袋機(図示略)に供給するとともに、包装体用雰囲気改良性テープ10も製袋機に供給する。包装体用雰囲気改良性テープ10を、1枚のシート30に製袋機に内蔵される加熱ロールにより、シート30と同じ長さで、シート30の長手方向(シート30の流れ方向)と平行になるようにインパルスシールで接着する(テープ接着工程、図5(A))。なお、インパルスシールの他、加熱ロール等を用いて加熱して、熱接着してもよい。
コ字形に連続的にヒートシールしたシート30、30を、区画部22の中心線に沿って切断する(シート切断工程、図5(C))。
(1)包装体用雰囲気改良性テープ10は、テープ形状であることにより、容易に包装体1への固定ができるから、包装される製品等との混同を生じないので、雰囲気改良物質の誤使用がない。また、小袋等のように別体ではなく、包装体1の製造段階で、包装体1への固定ができるので、雰囲気改良物質の投入漏れがない。さらに、シート30に雰囲気改良物質を添加せず、包装体用雰囲気改良性テープ10を別にシート等の包装材料に固定して使用することができるから、雰囲気改良物質と包装材料のシート30の組合せを考慮する必要がないので、包装体1の包装材料を自由に選択できる。そして、雰囲気改良物質が含まれているのは、雰囲気改良性テープ10の部分のみのため、包装体1製造時のロスを少なくできるので、環境への負荷がない。また、雰囲気改良層10Aが、熱可塑性樹脂層10Bに被覆された断面を有することにより、包装体用雰囲気改良性テープ10から雰囲気改良物質が漏れ出すことがないので、包装体1内の製品等を汚染することもない。
また、包装体用雰囲気改良性テープ10がシート30に熱接着されているため、接着剤、粘着剤等で貼り付けた場合と比較して、臭気の発生がなく、耐熱性もあるためボイル、レトルト等にも対応できる。
次に本発明の第2実施形態を説明する。なお、以下の説明では既に説明した部分、部材と同一のものは同一符号を付してその説明を簡略する。
第2実施形態に係る包装体用雰囲気改良性テープ10は、雰囲気改良層10Aが2つの熱可塑性樹脂層10Bに挟まれて積層している断面形状の形態(図2(D))を採用している点のみが第1実施形態の包装体用雰囲気改良性テープ10と異なる。
包装容器2は、図6に示されるように、蓋材40と、成形容器50と、を備えて構成される。円形の蓋材40は包装容器2の蓋となり、円形の周縁部分が成形容器50に接着され、基材シート41および基材シート41の裏面中央部に貼着される包装体用雰囲気改良性テープ10から構成される。基材シート41は、外側より、ポリエチレンテレフタレート/ナイロン/エチレン−ビニルアルコール共重合体/直鎖状低密度ポリエチレンで構成されている。包装体用雰囲気改良性テープ10は、基材シート41の円形の裏面に接着されている。
側面部52は、開口部53から底面部51に向かい縮径するテーパー状に形成されている。
図6を参照して、包装容器2の製造方法について説明する。まず基材となる基材シート41の裏面の中央部に包装体用雰囲気改良性テープ10を連続的に加熱ロールにより熱接着する。次に、成形容器50のフランジ部54に包装体用雰囲気改良性テープ10が対応するように蓋材40を位置調整し、ヒートシールにより密閉し、その後、容器円周に沿って円形に打ち抜く。
(3)蓋材40は、内面に包装体用雰囲気改良性テープ10が熱接着されていることにより、雰囲気改良層10Aを有するシートを蓋材として製造するのと比較して、蓋材40と包装体用雰囲気改良性テープ10は別体なので、包装容器2に容易に雰囲気改良性能を付与することができる。
次に本発明の第3実施形態を説明する。
第3実施形態に係る咬合具付包装体3は、図7に示すように、内部に雰囲気改良層を有する咬合具14が開口部20に平行に、包装体3内に貼り付けられている。
また、図8(b)に示すように、雄部材12の雄型咬合部12Bの直下の帯状基部12A内および雌部材13の雌型咬合部13Bの直下の帯状基部13A内に雰囲気改良層12C、13Cが形成されている形態にしてもよい。
また、図7に示すように、包装体3の開口部20側がヒートシール部25として密封されている点も異なる。
まず、この咬合具14は、前述したような形状になるように、金型を用いて、共押し出し成形により、製造される。また、この咬合具14の材質は、ポリプロピレン樹脂である。
その後、使用する際には、咬合具付包装体3内に、包装される内容物を収納し、その後、咬合具14を咬合した後、開口部20がヒートシールされ、ヒートシール部25となり、咬合具付包装体3は完全に密閉される。
(4)帯状基部12A、13Aが、それぞれ雰囲気改良層12C、13Cを有しているので、包装体用雰囲気改良性テープを別に接着することなく脱酸素機能を容易に付加できる。
また、咬合具付包装体3の再開閉ができるので、複数回利用する用途に好適である。
例えば、雰囲気改良物質としては、吸水材、乾燥剤、揮発性防錆剤、脱酸素剤の他に、揮発性抗菌剤、揮発性防黴剤、揮発性防ダニ剤、揮発性防虫剤、脱臭剤、揮発性動物忌避剤、吸着剤等が挙げられ、これらの混合物でもよい。
揮発防黴剤としては、有機スズ化合物、有機硫黄化合物、塩素系化合物、フェノール系化合物、チモール等が挙げられる。
揮発性防虫剤としては、クレゾール、o−フェニルフェノール、パラチオン、イシダゾール等が挙げられる。
揮発性防錆剤としては、二環のベンゾアゾール化合物、単環のイミダゾール、トリアゾール、ロジン、亜硝酸ジイソプロピルアンモニウム、安息香酸、カブリル酸、亜硝酸ジシクロヘキシルアンモニウム、炭酸ジシクロアンモニウム、ニトリット等が挙げられる。
吸着剤としては、酸化カルシウム、アルミナ乾燥剤、シリカゲル、マグネシウム塩、ゼオライト等が挙げられる。
また、咬合具14の材質は、PP(ポリプロピレン)であったが、これに限られず、LDPE(低密度ポリエチレン)やLLDPE(直鎖状低密度ポリエチレン)を採用してもよい。
その他、本発明を実施する際の具体的な構造および形状等は、本発明の目的を達成できる範囲内で他の構造等としてもよい。
以下、実施例および比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。なお、本発明は実施例の内容に限定されるものではない。
第1実施形態において、具体的条件を下記の通りとして包装体用雰囲気改良性テープ10(吸水性)を製造した。
多層異形押し出し装置の単軸押し出し機のスクリュー径は、それぞれ、30mmφ、40mmφであった。
雰囲気改良層10A:熱可塑性ポリエチレンオキシド(住友精化(株)製、アクアコーク)
熱可塑性樹脂層10B: LLDPE(出光ポリエチレン0238CN)
包装体用雰囲気改良性テープ10の厚さT1 :300μm
包装体用雰囲気改良性テープ10の幅W1 :30mm
雰囲気改良層10Aの厚さT2 :200μm
熱可塑性樹脂層10Bの厚さT3 :50μm
シート30の構成:LLDPE(出光ポリエチレン0238CN)
超音波シール23の大きさ:40mm×20mm
超音波シール23のピッチ:300mm
開口部20の反対側のヒートシール部21の幅:10mm幅
開口部20の直交する辺のヒートシール部21の幅:30mm幅
なお、実施例1のみ、包装体用雰囲気改良性テープ10に直径2mmの孔を縦横5mm間隔で空け、その後、包装体1を成形した。
製袋速度は、包装体用雰囲気改良性テープ10を装着しない場合の製袋速度と同じ速度で製袋され、容易に包装体1が製造できた。
第1実施形態において、具体的条件を下記の通りとして包装体用雰囲気改良性テープ10(防ダニ性)を製造した。
雰囲気改良層10A:LLDPEに、局方ハッカ油を1重量%添加した樹脂、
熱可塑性樹脂層10B: LLDPE(出光ポリエチレン0238CN)、
包装体用雰囲気改良性テープ10製造時の異形押し出し後の冷却と引き取りは、水槽を用いた水冷であり、ハッカ油の臭気発生はなく、ハッカ油の臭気は、原料投入ホッパーから発生した。しかし、押し出し装置が小型であるため、装置の原料ホッパー上に排気ダクトを設置するのみで臭気の問題は容易に解決した。
第1実施形態において、具体的条件を下記の通りとして包装体用雰囲気改良性テープ10(抗菌性)を製造した。
雰囲気改良層10A:LLDPEに、ヒノキチオール(高砂香料(株))を微粉化したものを0.2重量%添加した樹脂、
熱可塑性樹脂層10B: LLDPE(出光ポリエチレン0238CN)、
包装体用雰囲気改良性テープ10製造時の異形押し出し後の冷却と引き取りは、水槽を用いた水冷であり、ヒノキチオールの蒸気の発生は少なく、原料投入ホッパーから発生するヒノキチオールの蒸気は、ホッパー上に排気ダクトを設置し、その排気は脱臭装置(呉羽テクノエンジ(株)製 GASTAK HSタイプ)を通して、ヒノキチオールの蒸気が大気中へ流出しないようにした。発生したヒノキチオールの処理は、押し出し装置が小型であるため、容易に実施することができた。
シート30の構成:O−ナイロン/LLDPE(15μm/60μm)
超音波シール23の大きさ:35mm×20mm
超音波シール23のピッチ:300mm
開口部20の反対側のヒートシール部21の幅:10mm幅
開口部20の直交する辺のヒートシール部21の幅:20mm幅。
以上のように、黄色ブドウ球菌を塗布したシャーレを実施例3で製造した包装体1で包装し、開口部20をインパルスシーラーで密封した。35℃、5日間の間に、黄色ブドウ球菌のコロニーは発現しなかった。
雰囲気改良層10AにLLDPEに、オルトフェニルフェノールを0.2重量%添加した樹脂を用いた以外は、実施例3と同様にして、包装体用雰囲気改良性テープ10(防黴性)を製造した。
その他の条件は実施例3と同様にして、包装体1を製造した。
実施例4で得られた包装体を用いて、防虫性能を評価した。
すなわち、1kgの山で集めた腐葉土を実施例4で得られた包装体に充填後、開口部をインパルスシーラーで密封し、室温で暗所に1週間保管した。1週間後に包装体を開封し、腐葉土内の虫の生存状態を目視で調査した結果、生存している虫は見られなかった。
第1実施形態において、具体的条件を下記の通りとして包装体用雰囲気改良性テープ10(乾燥および脱臭性)を製造した。
雰囲気改良層10A:PP(以下のPP)40重量%、生石灰30重量%および活性アルミナ30重量%をホットカット方式でペレットとしたもの
熱可塑性樹脂層10B: PP(出光石油化学(株)製、出光ポリプロピレンE−304GP)
断面形態が、図2(D)の包装体用雰囲気改良性テープ10を製造した。また、実施例3において、シート30に、O−ナイロン/LLDPE(15μm/60μm)の代わりに、OPP/CPP(40μm/50μm)を用いた以外は、実施例3と同様である。
同様にして、実施例6で得られた包装体に一夜干しした鰺の開きを2枚入れ、包装体内に空気を残したまま開口部をヒートシールにより密封した。これを冷蔵庫に2週間放置して内容物の異臭を調べた。ほとんど密封前の状態と変わらなかった。
第1実施形態において、具体的条件を下記の通りとして包装体用雰囲気改良性テープ10(動物忌避性)を製造した。
雰囲気改良層10A:LLDPEに、シンナミックアルデヒドを1重量%添加した樹脂、
熱可塑性樹脂層10B: LLDPE(出光ポリエチレン0238CN)
以上の条件で、実施例2と同様に、図1の断面形状を持つ包装体用雰囲気改良性テープ10を製造した。また、この包装体用雰囲気改良性テープ10を接着した包装体を実施例2と同じ条件で製造した。
第2実施形態において、具体的条件を下記の通りとして包装体用雰囲気改良性テープ10(防錆性)を製造した。
雰囲気改良層10A:LLDPEに、安息香酸を1重量%添加した樹脂、
熱可塑性樹脂層10B: LLDPE(出光ポリエチレン0238CN)
以上の条件で、実施例2と同様に、図1の断面形状を持つ包装体用雰囲気改良性テープ10を製造した。また、この包装体用雰囲気改良性テープ10を接着した包装体を実施例2と同じ条件で製造した。
第3実施形態において、具体的条件を下記の通りとして咬合具14(酸素吸収性)を製造した。
多層異形押し出し装置の単軸押し出し機のスクリュー径は、それぞれ、30mmφ、40mmφであった。
雰囲気改良層12C、13C:ポリプロピレン(出光ポリプロEー170GM)および鉄粉系脱酸素剤(カサ比重2.0以上で比表面積0.5以上の鉄粉と食塩等からなる)が、60:40の重量比のマスターバッチ
帯状基部12A、13Aの熱可塑性樹脂: ポリプロピレン(出光ポリプロEー170GM)
なお、雰囲気改良層12C、13Cの形成される位置は、雄型咬合部12Bおよび雌型咬合部13Bを中心軸として、点対称の位置である。
また、この包装体に水700ccと空気100ccを充填し、密封した後、90℃、30分間のボイル殺菌を実施した。このボイル済みの包装体3を3日間室温で放置した後、酸素濃度を測定したところ、酸素濃度は0%だった。
包装体用雰囲気改良性テープ10(吸水性)を用いない以外は、実施例1と同様にして包装体を得た。
包装体用雰囲気改良性テープ10(防ダニ性)を用いない以外は、実施例2と同様にして包装体を得た。
包装体用雰囲気改良性テープ10(抗菌性)を用いない以外は、実施例3と同様にして包装体を得た。
以上のように、黄色ブドウ球菌を塗布したシャーレを上記包装体で包装し、開口部20をインパルスシーラーで密封した。35℃、5日間の間に、黄色ブドウ球菌のコロニーが無数に発現していた。
比較例3と同様にして、包装体を製造した。
比較例3で得られた包装体を用いて、防虫性能を評価した。
すなわち、1kgの山で集めた腐葉土を比較例3で得られた包装体に充填後、開口部をインパルスシーラーで密封し、室温で暗所に1週間保管した。1週間後に包装体を開封し、腐葉土内の虫の生存状態を目視で調査した結果、生存している虫が12匹見られた。
包装体用雰囲気改良性テープ10(乾燥および脱臭性)を用いない以外は、実施例6と同様にして包装体を得た。
同様にして、上記により得られた包装体に一夜干しした鰺の開きを2枚入れ、包装体内に空気を残したまま開口部をヒートシールにより密封した。これを冷蔵庫に2週間放置して内容物の異臭を調べた。揮発性の窒素臭が確認された。
包装体用雰囲気改良性テープ10(動物忌避性)を用いない以外は、実施例7と同様にして包装体を得た。
包装体用雰囲気改良性テープ10(防錆性)を用いない以外は、実施例8と同様にして包装容器を得た。
咬合具14に雰囲気改良層を用いない以外は、実施例9と同様にして包装体を得た。また、この包装体に水700ccと空気100ccを充填し、密封した後、90℃、30分間のボイル殺菌を実施した。このボイル済みの包装体を3日間室温で放置した後、酸素濃度を測定したところ、酸素濃度は20.1%だった。
スクリュー径がそれぞれ50mmφ、65mmφ、50mmφの押し出し機3台、900mmTダイおよびエアーナイフ引き取り機が設備された共押し出しTダイキャストシート製造設備にて、3層構造のシートを製造した。このシートの構成は、3台の押し出し機に対応するように、LLDPE/LLDPEに局方ハッカ油を1重量%添加した樹脂/LLDPEである。この後、実施例2と同様に包装体を製造した。
実施例8と同様に、蓋材を得た。一方、総厚みが340μmのポリプロピレン単層シートから実施例8と同様の成形容器を成形し、実施例8と同様に歯車を充填した。
蓋材を成形容器にシールしたが、素材が異なるため、接着しなかった。
実施例8と同様に、蓋材を得た。一方、総厚みが340μmのポリエチレン単層シートから実施例8と同様の成形容器を成形し、実施例8と同様に歯車を充填した。
蓋材を成形容器にシールしたが、接着強度が強くなりすぎて蓋材が開封できなかった。
また、実施例2と比較例10とを比較して、実施例2では、包装体用雰囲気改良性テープを用いているので、雰囲気改良物質が少量で済み、臭気等の問題が発生することがなかった。
本発明によれば、雰囲気改良物質の誤使用、投入漏れが起こらず、包装材料を自由に選択でき、環境への負荷がない。
2 包装容器
3 咬合具付包装体
10 包装体用雰囲気改良性テープ
10A、12C、13C、12D、13D 雰囲気改良層
10B 熱可塑性樹脂層
12 雄部材
12A、13A 帯状基部
12B 雄型咬合部
13 雌部材
13B 雌型咬合部
14 咬合具
21、25 ヒートシール部
22 区画部
23 超音波シール部
30 シート
40 蓋材
41 基材シート
50 成形容器
50A 剥離層
Claims (5)
- 雰囲気改良物質を含む雰囲気改良層と、雰囲気改良物質を含まない熱可塑性樹脂層とを備え、
前記雰囲気改良層および前記熱可塑性樹脂層は、前記雰囲気改良層を芯部、前記熱可塑性樹脂層を鞘部とし、前記雰囲気改良層が、前記熱可塑性樹脂層に被覆された断面を有する状態の芯鞘構造に多層異形押し出しによる押し出し成形により形成され、
前記雰囲気改良物質は、吸水材、乾燥剤、揮発性抗菌剤、揮発性防黴剤、揮発性防ダニ剤、揮発性防虫剤、脱臭剤、揮発性防錆剤、揮発性動物忌避剤、吸着剤の少なくともいずれか1つを含む
ことを特徴とする包装体用雰囲気改良性テープ。 - 請求項1に記載の包装体用雰囲気改良性テープにおいて、
前記熱可塑性樹脂層の熱可塑性樹脂は、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロンの少なくともいずれか1つを含むことを特徴とする包装体用雰囲気改良性テープ。 - 請求項1または請求項2に記載の包装体用雰囲気改良性テープにおいて、
前記雰囲気改良層が、雰囲気改良物質と熱可塑性樹脂との混練物であることを特徴とする包装体用雰囲気改良性テープ。 - シートの周縁を接着して構成され、内容物への通気を遮断する雰囲気改良性テープ付包装体であって、
前記シートの内面には、請求項1から請求項3のいずれかに記載の包装体用雰囲気改良性テープが、前記雰囲気改良性テープ付包装体形成時に連続的に熱接着されていることを特徴とする雰囲気改良性テープ付包装体。 - 開口縁に剥離可能な表面層が形成された多層シートを成形してなる成形容器と、前記成形容器開口縁に沿って熱接着される蓋材とを備えた雰囲気改良性テープ付包装容器であって、
前記蓋材は、該内面に請求項1から請求項3のいずれかに記載の包装体用雰囲気改良性テープが熱接着されており、
前記包装体用雰囲気改良性テープを介在して、前記成形容器と接着され、
前記蓋材を剥離した際に、前記表面層と一緒に剥離されることを特徴とする雰囲気改良性テープ付包装容器。
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