JP2007179435A - 情報処理装置、情報処理方法、プログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】管理ファイルのファイルサイズと更新日時を示す情報項目であるバックアップ用情報項目を、管理ファイルの更新ごとに更新して不揮発性メモリ12aに記憶保持させておくようにする。そして、USB接続が切断されたときには、このバックアップ用情報項目と、ファイルシステムが管理ファイルを管理している情報項目のうちで、バックアップ用情報項目と同じ意義の情報項目とを比較する。比較結果が一致していれば管理ファイルは有効であると判定し、一致していなければ、無効であると判定する。
【選択図】図7
Description
このようなファイルシステムが例えばアプリケーションと記憶媒体のドライバなどとの間に介在することで、例えばアプリケーションは、記憶媒体の物理的なデータ記憶構造を意識することなく、ファイルの読み書き等の操作(ファイル操作)を行うことができるようになっている。
ファイルシステムは、本来的には、上記しているように、記憶媒体に記憶されるデータをファイル単位で管理することを目的としていることから、ファイルシステムにおいて規定されるファイルの関連情報項目は、ファイル名(及び拡張子)、ファイルサイズ、作成日時、更新日時程度の基本的なものに限定される。例えば画像をその情報内容とするコンテンツファイルなどでは、上記した基本的な情報以外の多様な情報を、例えばリスト表示などにおいて提示できるようにすることが好ましいが、ファイルシステムのみによるファイル管理では難しいということになる。
また、ファイルシステムは、HDDなどをはじめとする各種の記憶媒体において基本的に採用されていることで、逆に、このような付属情報などについての拡張性にも乏しい。
このために、例えば、ユーザ操作や何らかのファイル処理の影響で、パーソナルコンピュータからの制御により、撮像機器の記憶媒体に記憶されている管理ファイルの変更、削除などのファイル操作が行われる可能性のあることは避けられない。なお、上記のようにしてパーソナルコンピュータからの制御により管理ファイルの操作が行われた場合、ファイルシステム管理情報については、同じくパーソナルコンピュータからの制御によって操作結果に応じた更新が行われる。しかしながら、このときの管理ファイルの内容としては、実際のコンテンツファイルの管理内容とは無関係に変更されていることになる。
そして、上記した管理ファイルの内容のまま、パーソナルコンピュータとのUSB接続が切断されたとすると、管理ファイルが示すコンテンツファイルの管理内容としては、ファイルシステム側におけるコンテンツファイルの管理内容との間に不整合を生じる可能性を持っていることになる。つまり、管理ファイルの内容としては不正になっている可能性があって信頼性が保証できないという点で、有効性の無いものとなってしまう。
つまり、記憶媒体に記憶されるファイルを、同じ記憶媒体に記憶される基本ファイル管理情報を利用して管理する基本ファイル管理手段と、基本ファイル管理手段により管理されるファイルの一つとして記憶媒体に記憶される特定ファイル管理情報を利用して、基本ファイル管理手段により管理されるファイルにおける特定種類のファイルを管理する特定ファイル管理手段と、特定ファイル管理情報に関する情報であり、基本ファイル管理情報がファイルごとに対応して有する所定の情報項目と同じ意義を有する参照用情報を記憶保持させ、特定ファイル管理情報の更新が行われるのに応じて参照用情報の内容を更新するようにして管理する参照用情報管理手段と、記憶保持されている参照用情報の内容と、基本ファイル管理情報における特定ファイル管理情報に関する参照用情報と同じ意義を有する情報項目の内容とを比較することで、特定ファイル管理情報についての有効性を判定する有効性判定手段とを備えることとした。
そして、このようなファイルの管理構成の下で、上記特定ファイル管理情報に関する情報である参照用情報を記憶保持することとしている。この参照用情報は、基本ファイル管理情報がファイルごとに対応して有する所定の情報項目と同じ意義を有し、特定ファイル管理情報の更新に応じてその内容が更新されるようになっている。つまり、参照用情報は、最新の特定ファイル管理情報に応じた内容を有しているべきものとされる。
そのうえで、特定ファイル管理情報の有効性を判断するのにあたっては、そのときに記憶保持させている参照用情報の内容と、基本ファイル管理情報側の特定ファイル管理情報を管理する情報において、参照用情報と同じ意義を有する情報項目の内容とを比較するようにされる。ここで、その比較結果が一致していないということは、ファイル管理情報が管理する特定ファイル管理情報の更新機会と、参照用情報が示し得るとされる特定ファイル管理情報の更新機会とが相違しており、従って、特定ファイル管理情報の有効性が保証されているものではないことが判定できる。一致していれば、上記両者の更新機会は同じであり、特定ファイル管理情報の有効性が保証されるものとして判定できることになる。
この図に示すデジタルビデオカメラ1において、光学系部2は、撮像レンズ、絞りなどを備えて成り、入射された光を撮像光として、光電変換部3に結像させる。また、光学系部2においては、フォーカス(焦点)調整のためのフォーカス調整機構や、絞り値に応じて絞りを可変する絞り可変機構などを備えているものとされ、このような機構部の駆動は、カメラ機能部6から出力される駆動信号によって行われる。カメラ機能部6は、CPU10の制御に応じて、しかるべきフォーカス状態や絞りの状態等が得られるように所要の駆動信号を出力するようにされている。
また、例えば光学ズーム機能を与えることとした場合には、光学系部2においてズームレンズを移動させるズーム機構を設けると共に、上記と同様にして、CPU10の制御に応じて上記ズーム機構を移動させる駆動部を設けるようにすればよい。さらに、カメラ機能部6として、ストロボを設けたうえで、ストロボ発光機能を与えるように構成することもできる。
表示部7として採用される実際のディスプレイデバイスについては特に限定されるべきものではないが、現状においては、広く液晶ディスプレイパネルが採用されている。
また、本実施の形態のデジタルビデオカメラは、スチルカメラ機能も備える。つまり、撮像画像信号について、写真としての所定形式による静止画データファイルを生成することが可能とされているが、このような画像処理も、ビデオ信号処理部4によって行われる。
画像入出力部5は、外部から所定方式のビデオ信号を入力可能ともされており、この入力したビデオ信号をビデオ信号処理部4の処理を経て表示部7に表示させることが可能とされる。また、ビデオ信号処理部4は、画像入出力部5が入力したビデオ信号について、光電変換部3から入力されたアナログビデオ信号と同様にして、記録用データに変換してメディアコントローラ13に転送することもできる。
これに対応して、画像入出力部5は、例えば所定方式に従った映像(画像)信号出力端子/映像信号入力端子を備える。
先ず、音声入力については、音声入出力部9としてマイクロフォンなどを備え、外部音声の収音を行って音声信号に変換して音声を入力するようにされる。そして、このようにして入力した音声信号を音声処理部8に出力する。音声処理部8は、例えば、撮像画像の圧縮符号化に対応する音声圧縮符号化方式により符号化された圧縮オーディオデータに変換するなどの音声信号処理を施す。
上記AVファイルとしてのデータは、記録用データとして、例えばCPU10の制御によってメディアコントローラ13に転送される。また、CPU10は、ビデオ信号処理部4によって生成された写真画像としての所定形式の静止画データファイルについても、記録用データとしてメディアコントローラ13に転送することができる。
また、この場合のHDD14としては、例えばデジタルビデオカメラ1に固定的に内蔵されるものとされている。ただし、デジタルビデオカメラ1(ホスト)に対して装脱可能な、所定の規格に従ったリムーバブル形態とされてもよい。
この場合のビデオ信号処理部4及び音声処理部8は、それぞれ、上記のようにして転送されてきた圧縮ビデオデータ、圧縮オーディオデータについて、復調処理を含む所要の再生信号処理を実行する。これにより、圧縮ビデオデータを再生した画像を表示部7にて表示するとともに、この画像の再生時間に同期して、圧縮オーディオデータを再生して得られる音声信号を、音声入出力部9が有するとされるスピーカにより音声として出力させたり、ヘッドフォン端子から出力させることができる。
また、不揮発性メモリ12aは、例えばフラッシュメモリなどをはじめとした、電源供給が停止しても記憶内容が消去されない性質のメモリ素子により形成され、CPU10の制御によって、データの書き込み/読み出しが実行される。この不揮発性メモリ12aに記憶されるべきデータ(情報)としては、適宜内容の変更が行われる設定情報などが一般的であるが、特に限定されるものではなく、実際のデジタルビデオカメラ1の仕様などに応じて所要の各種の情報を記憶することとされればよい。
このようにしてUSBマスストレージクラスに対応していることで、例えば本実施の形態のデジタルビデオカメラ1と、パーソナルコンピュータなどの外部情報処理機器とをUSBにより接続すると、外部情報処理機器側では、デジタルビデオカメラ1側のメディアであるHDD14を、外部のリムーバブルメディアとしてマウントしてアクセスすることが可能になる。
例えばデジタルビデオカメラやデジタルスチルカメラなどのデジタル撮像機器の記憶媒体に蓄積されたコンテンツファイルを、パーソナルコンピュータのHDDにコピーし、パーソナルコンピュータのアプリケーションソフトウェアにより、コンテンツファイルの管理、編集を行う、ということは広く行われているが、本実施の形態のデジタルビデオカメラ1と同じく、デジタル撮像機器がUSBマスストレージクラスを実装することにより、デジタル撮像機器のコンテンツファイルをパーソナルコンピュータに記憶させるための接続にあたっては、ドライバのインストールなどが不要であり、非常に簡易で汎用性の高いものとなる。
さらに本実施の形態では、上記管理ファイルのバックアップファイルも生成して、HDD14に記憶させることとしている。
HDD14内のディレクトリ構造としては、例えば図示するようにして、ルート(Root)ディレクトリの直下の階層に、管理ファイルディレクトリ、静止画用ディレクトリ、動画用ディレクトリを配置するようにされる。
これらのディレクトリのうちで、静止画用ディレクトリと動画用ディレクトリがコンテンツファイルを格納するディレクトリとなる。つまり、静止画用ディレクトリには、写真などとしての1以上の静止画ファイルが格納される。また、動画用ディレクトリには、前述したAVファイルなどとしての動画ファイルが格納される。
また、管理ファイルディレクトリには、管理ファイルと、この管理ファイルのバックアップファイルが格納される。後述するようにして、本実施の形態の管理ファイルの実際としては、例えば、プロパティファイル、サムネイルファイル、メタデータファイルの集合から成るものとされる。また、管理ファイルのバックアップファイルは、プロパティファイル及びメタデータファイルについてのバックアップファイルからなるものとされる。
また、本実施の形態の実際として、管理ファイルディレクトリは、通常の使用では不可視のディレクトリとして設定されている。従って、この管理ファイルディレクトリに格納される管理ファイル及びバックアップファイルも不可視ファイルとなる。これらの管理ファイル、バックアップファイルは、システム側がコンテンツ管理に使用するファイルであることから、例えばユーザによって不用意に消去、書き換えなどが行われないようにすることが好ましい。そこで、本実施の形態では、上記のようにしてこれらのファイルを不可視ファイルとして管理している。
管理ファイルとしては、上記もしたように、プロパティファイル、サムネイルファイル、及びメタデータファイルにさらに分けられる。本実施の形態では、これらプロパティファイル、サムネイルファイル、及びメタデータファイルの集合を管理ファイルとして扱っている。なお、これらプロパティファイル、サムネイルファイル、及びメタデータファイルのうちで、必須のファイルはプロパティファイルとされ、サムネイルファイルとメタデータファイルはオプションとされる。
サムネイルファイルリストは、サムネイルファイルの作成日時、更新日時を示す情報、サムネイルスロットのサイズを示す情報、サムネイルスロットの格納数を示す情報などを格納する。
メタデータファイルリストは、メタデータファイルの作成日時、修正日時を示す情報、メタデータスロットのサイズを示す情報、メタデータスロットの格納数を示す情報などを格納する。
ファイルポインタは、対応するコンテンツファイルを指し示すポインタの情報となる。このポインタの実際としては、例えばファイルシステム側で管理するパスにより、対応するコンテンツの所在を特定して示すようにされる。
サムネイルポインタは、サムネイルファイルにおいて、現ファイルエントリに対応付けられるサムネイルスロット(つまり、現ファイルエントリのファイルポインタが示すコンテンツファイルに対応するサムネイルスロット)を指し示す。サムネイルファイルは、例えば固定長のサムネイルスロットを論理的に連結するようにして形成される。そこで、サムネイルポインタとしては、例えばサムネイルファイルにおけるサムネイルスロットの配置順を指定することで、1つのサムネイルスロットを特定できることになる。
なお、サムネイルファイル内のサムネイルスロットに格納されるサムネイル画像データは、表示部7にて表示させるファイル一覧画像を表示させるときにファイルを示すアイコン(サムネイル画像)として表示させるようにして使用することができる。
つまり、管理ファイルによっては、メディアに記憶されている1つのコンテンツファイルと、このコンテンツファイルに対応付けられたサムネイル画像データ(サムネイルスロット)、及びこのコンテンツファイルに関連する任意の内容の情報(メタデータスロット)とを、プロパティファイルのポインタを軸として対応付けるようにして管理している。
先ず、この階層モデルとしては、ソフトウェア層と、その下層となるハードウェア層に大別される。
ソフトウェア層は、この場合には、メディアに対してホスト(実施の形態ではデジタルビデオカメラ1)となるデバイスにおいて、CPUが実行するプログラム、及び各種ファームウェア、ミドルウェアなどにより実現されるソフトウェア処理が対応するものとされる。この場合のソフトウェア層は、基本的には、図示するように、上層から下層にかけて、アプリケーションファイルシステム、デバイスドライバの各層が位置したうえで、管理ファイル制御システムが位置するようにされる。
ハードウェア層には、メディア(HDD14)そのものの物理的な記憶領域が位置するものとして考えることができる。
周知のようにしてFATファイルシステムは、記憶ファイルをツリー型のディレクトリ構造により管理し、また、ファイルをクラスタ単位の集合として管理するようにされている。このようなファイル管理、データ管理は、ディレクトリエントリ、及びFAT(File Allocation Table)といわれるテーブル情報から成る管理情報(ファイルシステム管理情報)により実現される。ディレクトリエントリは、メディア上におけるファイル、ディレクトリ(サブディレクトリ)の所在をクラスタレベルで示す情報であり、FATは、ディレクトリ、ファイルを成すクラスタレベルでのチェイン(リンク、連結)を示す情報である。これらファイルシステム管理情報(ディレクトリエントリ、FAT)へのアクセス、また、ファイルの読み出し(再生)、書き込み(追記、更新)、などのファイル操作結果に応じたファイルシステム管理情報の更新などの、ファイルシステム管理情報そのものに対しての操作は、このファイルシステムの階層により行うものとされる。
そして、ファイルシステムでは、アプリケーション(及び後述する管理ファイル制御システム)からのファイルレベルによるアクセス要求を、FATファイルシステムのフォーマットにおけるデータの管理単位となるクラスタのレベルに変換して、デバイスドライバに対してアクセス要求を行う。
デバイスドライバは、メディアからのセクタレベルでのアクセス応答、つまりセクタ単位でのデータの受け取りを行い、この受け取ったデータについて、クラスタ単位によるデータとして扱ってファイルシステムに受け渡す(クラスタレベルでのアクセス応答)。
ファイルシステムは、デバイスドライバから受け取ったデータを、ファイルレベルのデータとしてアプリケーションに受け渡すようにされる。アプリケーションは、ファイルとして受け取ったデータについて、例えばユーザによる操作入力などに応じたアプリケーションレベルでの所要の処理を実行する。
また、アプリケーションのファイル操作として、コンテンツファイルについての記録、削除、更新などのファイル操作を行う場合には、管理ファイル制御システムを経由して、アクセス要求、読み出しデータの受け取りを行うものとされる。この場合には、アプリケーションと管理ファイル制御システムは、例えばファイル名や、相互に取り決めたファイルIDなどを用いて、ファイルレベルでの通信を行うようにされればよい。
また、管理ファイル制御システムは、上記したようなアプリケーションによるファイル操作結果に応じて、この操作結果が反映されるようにして管理ファイルの更新(書き換え)を行うようにされる。このようにして、管理ファイル制御システムは、管理ファイルの操作を行うようにされている。また、本実施の形態では、図2により説明したようにして、管理ファイルのバックアップファイルも存在し、このバックアップファイルも、アプリケーションによるコンテンツファイルの操作結果に応じて更新する必要がある。このようなバックアップファイルのファイル操作も、管理ファイル制御システムが実行する。
管理ファイル制御システムが、例えば管理ファイルのアクセス要求を行うときには、アプリケーションと同様にして、ファイルレベルにより、ファイルシステムに対して要求を行うことになる。ファイルシステムより下層では、先の説明と同様にしてアクセス要求とデータの受け渡しを行って、管理ファイルのデータを管理ファイル制御システムに返すようにされる。
しかしながら、本実施の形態のデジタルビデオカメラ1では、先に図1により説明したように、USBマスストレージクラスに対応している。USBマスストレージクラスに対応しているということは、USBにより接続されたパーソナルコンピュータなどが、デジタルビデオカメラ1のHDD14を、自身にマウントされた外部記憶デバイスとして扱ってファイル操作などを実行できるということになるが、このことが、ファイルシステムと管理ファイルのファイル管理内容との不整合を招く原因になることがある。このことについて、図5を参照して説明する。
そして、例えば図5(a)に示される状態の下で、本実施の形態のデジタルビデオカメラ1とパーソナルコンピュータなどの外部情報処理装置とを、USBにより接続したとする。
すると、本実施の形態のデジタルビデオカメラ1がUSBマスストレージクラスに対応していることで、外部情報処理装置側では、上記もしているように、デジタルビデオカメラ1のHDD14が外部記憶デバイスとして見えるようにされ、外部情報処理装置側からのHDD14に記憶されているファイル操作(ファイルの新規記録、削除、変更など)が可能になる。つまり、例えばユーザが外部情報処理装置に対する操作を行うことで、HDD14に対してファイルを新規記録したり、また、削除したり、さらには、外部情報処理装置によりファイルを読み込んで何らかの変更を行って再書き込み(更新)を行うことができる。
また、図5(c)には、同じ図5(a)の状態下で、外部情報処理装置からの制御により管理ファイルについて変更が行われてしまった結果として、コンテンツファイルA,Bに加えて、ファイルシステム側では存在しないものとされているはずのコンテンツCを、管理ファイルにより管理する状態となった場合が示されている。
また、この図には示していないが、外部情報処理装置からの制御により管理ファイル自体が削除されるようなファイル操作が行われることも考えられる。この場合には、HDD14にコンテンツファイルが記憶されているのにかかわらず、管理ファイルによっては、コンテンツファイルが全く記録されていないことを示し、整合性のとれない状態となる。
この場合、管理ファイル側では、コンテンツファイルBがHDD14に記憶されているものとして管理している。このため、インデックス表示においては、コンテンツファイルBがHDD14に記憶されており、かつ、正常に再生可能な状態であることが示されてしまう。しかしながら、インデックス表示からコンテンツファイルCを指定して再生を指示したとしても、ファイルシステム上ではコンテンツファイルBを既に削除していることから、HDD14のコンテンツファイルBにはアクセスすることができずに、再生エラーとなる。このような再生エラーは、ユーザをとまどわせるものであるし、また、場合によっては、デジタルビデオカメラ1のハングアップなど、機器動作のエラーも招きやすくなる。
先ず、図6のフローチャートは、デジタルビデオカメラ1が単体で動作しているときに、コンテンツファイルを対象とする新規記録、削除、変更(更新)などの何らかのファイル操作に応じた処理を実行したときに応じて実行される処理手順を示している。
なお、この図に示す処理は、例えばCPU10などのプログラム実行機能を持つハードウェアデバイスが、図2に示すソフトウェア層(アプリケーション、管理ファイル制御システム、ファイルシステム、及びデバイスドライバ)としてのプログラムを実行することで実現される。このようなプログラムは、例えば、ROM11、不揮発性メモリ12a、あるいはHDD14などに記憶される。あるいは、プログラムを例えばリムーバブルの記憶媒体に記憶させておいて、後から、この記憶媒体を使用してインストールするようにしてデジタルスチルカメラ1に対して記憶させることもできる。また、ネットワーク上のサーバなどにおける記憶装置に記憶させておき、ネットワーク経由でダウンロードするようにして取得してデジタルスチルカメラ1にインストールするようなことも考えられる。この点については、後述する、図7のフローチャートについても同様である。
ここでのバックアップ用情報項目としては、管理ファイルについてのファイルサイズと、更新日時の2つの情報項目により形成するものとされる。従って、ステップS103の処理としては、ステップS102により更新されたことで得られた管理ファイルのサイズをファイルサイズの情報項目の内容として設定し、その更新が行われたとする日時の情報を、日時の情報項目の内容として設定する。そして、これらの情報項目の集合としてのバックアップ用情報項目を得るようにされる。
このようにしてステップS103により作成されたバックアップ用情報項目は、ステップS104の処理によって不揮発性メモリ12aに書き込まれて記憶保持される。例えばステップS101のコンテンツファイル処理が、HDD14にコンテンツファイルが何も記録されていないブランクの状態からの初めてのコンテンツファイルの記録であるような場合には、ステップS102〜S104の処理によっては、管理ファイルを新規作成してHDD14に新規保存する動作と、バックアップ用情報項目を新規作成して不揮発性メモリ12aに新規保存する動作とが得られることになる。また、ステップS101のコンテンツファイル処理が、例えば以降におけるコンテンツファイルの追加記録、削除、変更などの場合には、ステップS102〜S104の処理により、管理ファイルの更新、バックアップ用情報項目の更新が行われることになる。
本実施の形態のファイルシステムであるFATでは、ディレクトリ(ファイル)ごとのエントリ情報として規定されるディレクトリエントリの構造において、周知のように、ファイル名、ファイルサイズ、作成日時、及び更新日時の情報項目を有しており、これらのうちで、ファイルサイズと更新日時が、上記バックアップ用情報項目と共通であり、同じ意義を有している。つまり、バックアップ用情報項目は、ファイルシステムのファイル管理情報がファイルごとに対応して有するとされる情報項目のうちから、所定の同意義のものを選択していることになる。
そして、バックアップ用情報項目が上記のような性質を持つことに基づいて、ステップS103の処理としては、管理ファイルを管理するためのディレクトリエントリに格納されているファイルサイズ及び更新日時の情報項目を読み出して取得し、この取得した情報を利用してバックアップ用情報項目を作成するように構成することができる。
ステップS102により管理ファイルを更新するときには、そのバックアップファイルの更新も行われる。そして、ステップS103、S104により作成され、不揮発性メモリ12aに記憶されるバックアップ用情報項目としては、上記した管理ファイルとしてのプロパティファイル、サムネイルファイル、及びメタデータファイルの3つのファイルと、これらのファイルに対応する3つのバックアップファイルごとに用意されることになる。
本実施の形態のデジタルビデオカメラ1と外部機器との間で、通信部16を利用したUSB経由でのデータ通信が行われているときには、USBマスストレージにより、外部機器からHDD14を操作可能になる。このために、USBの接続が切断された直後においては、例えば図5などに示したようにして、USB接続されていたときに、管理ファイルについて不用意な変更(及び削除)などの操作が行われて、管理ファイルの有効性が喪失してしまっている可能性がある。このために、管理ファイルの有効性判定は、通信部16経由による外部との通信である、USBによるデータ通信が切断されたときに実行するものとしている。そこで、図7に示す処理としては、ステップS201によりUSBによるデータ通信の切断を検知することとしている。そして、このデータ通信の切断が検知されると、ステップS202以降の処理に進む。
また、図6にて説明したように、ここでの管理ファイルとは、プロパティファイル、サムネイルファイル、及びメタデータファイルのことを指し、さらに、これらプロパティファイル、サムネイルファイル、及びメタデータファイルごとのバックアップファイルも含む。従って、ステップS202においては、例えば、これら6つのファイルごとのディレクトリエントリから比較対象情報項目を読み出すことになる。
前述したように、管理ファイルの有効性が喪失したものとみなされる状況の1つとして、USBマスストレージ接続されているパーソナルコンピュータからの制御により管理ファイルの削除が行われたような場合を考えることができる。この場合には、ステップS202による比較対象情報項目の読み出しを実行しても、ファイルシステム管理情報において管理ファイルを管理する情報が存在していないことから、管理ファイルを管理するディレクトリエントリにアクセスできずに読み出しエラーとなる。このような結果となった場合には、ステップS203において否定の判別結果が得られることになる。なお、この場合には、先に説明した管理ファイルとして扱われる6つのファイルのうちで、少なくとも1つのファイルの読み出しがエラーになれば、ステップS203においては否定の判別結果を出力するようにされる。
一方、ステップS202による比較対象情報項目の読み出しを実行したところ、正常に、管理ファイルを管理するディレクトリエントリにアクセスできたのであれば、ファイルシステムにより管理ファイルが正常に管理されていることとなって、ステップS203においては肯定の判別結果が得られることになる。
ステップS204においては、不揮発性メモリ12aにアクセスして、バックアップ用情報項目の読み出しを実行する。
このときにも、ステップS205では、管理ファイルとして扱われる6つのファイルごとに、比較対象情報項目とバックアップ用情報項目のファイルサイズ、更新日時の内容を比較するようにされる。また、ステップS206では、これら6つのファイルごとの全ての比較結果が一致した場合にのみ肯定の判別結果を出力することとし、1つでも一致の比較結果が得られない場合には、否定の判別結果を出力するようにされる。
そのうえで、さらに不揮発性メモリ12aに記憶保持されるバックアップ用情報項目(ファイルサイズ、更新日時)は、デジタルビデオカメラ1としてのシステムの動作としてコンテンツファイルに関する操作が行われるのに応じて更新される情報であるといことがいえる。これとの対比として、比較対象情報項目を含むファイルシステム管理情報は、USBマスストレージ接続が行われたことなどにより、デジタルビデオカメラ1のシステム動作の関知しないところで行われてしまうファイル操作に応じて変更される情報であるということがいえる。
そこで、この場合には、ステップS207により、HDD14に記憶されている管理ファイルの読み込みを実行するようにされる。以降のコンテンツファイルに関する各種の動作には、このようにして読み込まれた管理ファイルの内容を参照することになるが、この管理ファイルの内容は有効なものであるから、適正な動作が期待される。
そこで、この場合には、ステップS208に進んで、管理ファイルを再作成するようにされる。なお、本実施の形態にあっては、管理ファイルの再作成は、バックアップファイルを利用して行うことができる。
そして、次のステップS209により、上記ステップS208により再作成された管理ファイルの読み込みを実行するようにされる。
上記したバックアップ用情報項目の実際としては、例えば6つのファイル分のファイルサイズと更新日時の情報であることから、全体としても数十バイト程度のサイズのデータについての比較処理を実行すればよい。また、管理されるコンテンツファイル数が膨大になったとしても、これにかかわらず、上記した6つのファイル分のファイルサイズの情報と更新日時の情報を管理ファイルの有効性の判定に使用することに変化はない。
このことから、例えばHDD14に記憶される全コンテンツファイルをチェックする場合と比較すれば、管理ファイルの有効性判定のための処理時間は大幅に短縮され、これに伴って、例えばUSB接続などのデータ通信が切断された後のシステムの立ち上がり(起動)に要する時間も短縮されて高速化される。このとき、バックアップ用情報項目は、不揮発性メモリ12aに保持されていることから、読み込みのためのアクセス時間は、HDD14にアクセスする場合と比較すれば大幅に短縮され、このことも、上記したシステム起動性の向上に寄与する。
さらに、ステップS208による管理ファイルの再作成に関しては、バックアップファイルを利用している。例えばバックアップファイルが無い場合には、HDD14に記憶されている全コンテンツファイルにアクセスして必要な情報を収集することになり、多くの処理時間を必要とする。これに対して、本実施の形態としては、例えばバックアップファイルの内容をコピーするような処理により管理ファイルを再作成できるので、その処理も非常に短時間で済む。この管理ファイル再作成処理も、USB接続の切断に応じた手順に含まれているものであり、従って、このことも、上記システム起動時間の短縮要因となるものである。
例えば、上記実施の形態にあっては、管理ファイルの有効性判定に使用する情報項目を、ファイルサイズと更新日時の組み合わせとしているが、その情報項目の意義内容が、ファイルの更新に応じて変化する可能性のあるものでありさえすれば、これより少数、多数による別の組み合わせを採ってよい。また、管理ファイルについてのファイルシステムによる管理態様、また、管理ファイルのフォーマット、仕様などとしては、図2、図3により説明した以外にも考えられる。また、上記実施の形態では、管理ファイルによっては、画像、音声等を情報内容とするコンテンツファイルを管理するものとしたが、管理ファイルが管理対象とするファイル種別については特に限定しない。例えば文書ファイルなどとされてもよい。また、実際の機器の用途などによっては、管理ファイルの管理対象となる特定種類のファイルが、ファイルシステム(基本ファイル管理手段)により管理される全種類のファイルと一致する可能性も考えられる。また、これに伴い、本願発明が適用される装置としては、デジタルビデオカメラに限定されるものではなく、他の各種機器に適用可能である。
Claims (3)
- 記憶媒体に記憶されるファイルを、同じ記憶媒体に記憶される基本ファイル管理情報を利用して管理する基本ファイル管理手段と、
上記基本ファイル管理手段により管理されるファイルの一つとして上記記憶媒体に記憶される特定ファイル管理情報を利用して、上記基本ファイル管理手段により管理されるファイルにおける特定種類のファイルを管理する特定ファイル管理手段と、
上記特定ファイル管理情報に関する情報であり、上記基本ファイル管理情報がファイルごとに対応して有する所定の情報項目と同じ意義を有する参照用情報を記憶保持させ、特定ファイル管理情報の更新が行われるのに応じて上記参照用情報の内容を更新するようにして管理する参照用情報管理手段と、
記憶保持されている参照用情報の内容と、上記基本ファイル管理情報における上記特定ファイル管理情報に関する上記参照用情報と同じ意義を有する情報項目の内容とを比較することで、上記特定ファイル管理情報についての有効性を判定する有効性判定手段と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。 - 記憶媒体に記憶されるファイルを、同じ記憶媒体に記憶される基本ファイル管理情報を利用して管理する基本ファイル管理手順と、
上記基本ファイル管理手順により管理されるファイルの一つとして上記記憶媒体に記憶される特定ファイル管理情報を利用して、上記基本ファイル管理手順により管理されるファイルにおける特定種類のファイルを管理する特定ファイル管理手順と、
上記特定ファイル管理情報に関する情報であり、上記基本ファイル管理情報がファイルごとに対応して有する所定の情報項目と同じ意義を有する参照用情報を記憶保持させ、特定ファイル管理情報の更新が行われるのに応じて上記参照用情報の内容を更新するようにして管理する参照用情報管理手順と、
記憶保持されている参照用情報の内容と、上記基本ファイル管理情報における上記特定ファイル管理情報に関する上記参照用情報と同じ意義を有する情報項目の内容とを比較することで、上記特定ファイル管理情報についての有効性を判定する有効性判定手順と、
を実行することを特徴とする情報処理方法。 - 記憶媒体に記憶されるファイルを、同じ記憶媒体に記憶される基本ファイル管理情報を利用して管理する基本ファイル管理手順と、
上記基本ファイル管理手順により管理されるファイルの一つとして上記記憶媒体に記憶される特定ファイル管理情報を利用して、上記基本ファイル管理手順により管理されるファイルにおける特定種類のファイルを管理する特定ファイル管理手順と、
上記特定ファイル管理情報に関する情報であり、上記基本ファイル管理情報がファイルごとに対応して有する所定の情報項目と同じ意義を有する参照用情報を記憶保持させ、特定ファイル管理情報の更新が行われるのに応じて上記参照用情報の内容を更新するようにして管理する参照用情報管理手順と、
記憶保持されている参照用情報の内容と、上記基本ファイル管理情報における上記特定ファイル管理情報に関する上記参照用情報と同じ意義を有する情報項目の内容とを比較することで、上記特定ファイル管理情報についての有効性を判定する有効性判定手順と、
を情報処理装置に実行させるプログラム。
Priority Applications (4)
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