JP2007177974A - 防振装置 - Google Patents

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隆 川嶋
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正一 熊川
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Abstract

【課題】流通制御板が収納室の内壁面の一部を構成する第1の仕切部材へ衝突して生じる衝撃力により第1の仕切部材と拘束部との間にガタが生じて打音が発生することを防止する。
【解決手段】防振装置10では、仕切部材48に設けられたオリフィス形成部114が軸方向に沿って弾性変形可能とされ、段差部18及び支持筒52が仕切部材48におけるオリフィス形成部114を軸方向外側から挟持し、オリフィス形成部114のばね部118を軸方向に沿って圧縮変形(撓み変形)させつつ、外筒金具14の内周側で仕切部材48を含む隔壁体100の軸方向に沿った移動を拘束している。これにより、外筒金具14又は内筒金具12への振動入力時に、流通制御板94が蓋金具50及び仕切部材48へ衝突しても、その衝撃力により隔壁体100と段差部18及び支持筒52との間にガタが生じることを防止できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、自動車、一般産業用機械等に適用され、エンジン等の振動発生部から車体等の振動受部へ伝達される振動を減衰及び吸収する防振装置に関する。
自動車には、エンジンと車体(フレーム)との間に防振装置としてエンジンマウントが配置されている。このようなエンジンマウントとして適用される防振装置の一例としては、特許文献1に示されている液体封入式のものが知られている。この特許文献1に示された防振装置には、外筒、ゴム弾性体及びダイヤフラムにより外部から密閉された液室空間が形成されており、この液室空間は、外筒内に嵌挿された内部隔壁によりゴム弾性体を隔壁の一部とする主液室と、ダイヤフラムを隔壁の一部とする副液室とにそれぞれ区画され、これらの主液室と副液室とが制限通路であるオリフィスにより繋ぎ合わされている。
ここで、主液室、副液室及びオリフィス内には、水、ポリアルキレングリコール等の液体が充填されている。内部隔壁には、外周側に主液室と副液室とを連通させる制限通路であるオリフィスが設けられている。また内部隔壁の内部には、オリフィスの内周側に円柱状の空間である収納室が設けられ、この収納室は仕切壁に形成された第1及び第2の開口部を通して主液室及び副液室にそれぞれ連通している。この防振装置では、収納室内にゴム等により円板状に形成された可動プレートが流通制御板として収納されており、この可動プレートは、収納室内で入力振動の振幅方向に沿って振動可能とされている。
上記のように構成された防振装置では、入力振動の周波数が所定の値よりも高い場合には、オリフィスが目詰まり状態となるが、可動プレートが収納室内で入力振動に同期して振動し、第1及び第2の開口部を交互に開閉することにより、収納室を通って主液室と副液室との間で液体の流通が生じるので、主液室内の液圧上昇に伴うゴム弾性体の動ばね定数の上昇を抑えることができ、このような高周波振動の入力時もゴム弾性体の動ばね定数を低く維持し、このゴム弾性体の弾性変形等により高周波振動を効果的に吸収できるようになる。
上記のような防振装置で用いられる内部隔壁としては、例えば、アルミ合金等により肉厚円板状に形成され、その上面中央部に円形の凹部が形成された仕切部材と、鋼板等により薄肉円板状に形成された蓋部材とを備えたものがある。この内部隔壁を組み立てる際には、凹部内に可動プレートを挿入し、仕切部材の外周部(フランジ部)と蓋部材の外周部(フランジ部)とを突き合わせた後、これらの仕切部材及び蓋部材を防振装置の外筒の内周側へ嵌挿し、仕切部材及び蓋部材の外周縁部が挟持されるように外筒の一部をかしめて、仕切部材と蓋部材とを互いに固定すると共に、外筒内における所定の位置へ固定する。
また肉厚円板状の仕切部材には、その外周面に周方向へ延在するオリフィス溝が形成されているものがあり、このオリフィス溝は、その外周側が外筒の内周面により閉塞されることにより、主液室と副液室とを繋ぐオリフィスの一部を構成する。
特開平1−193425号公報
しかしながら、上記のような防振装置では、振動入力時に可動プレートが入力振動の振幅方向に沿って振動し、収納室の内壁面に入力振動の周波数に対応する周期で繰り返し衝突し、可動プレートが収納室内壁へ衝突する際の衝撃力が外筒内に固定された仕切部材に繰り返し作用する。
ここで、仕切部材は、そのフランジ部が外筒に設けられたかしめ部(拘束部)により挟持されて軸方向への移動が拘束されており、また仕切部材のフランジ部は、その外周面にオリフィス溝が形成されることにより、軸方向に沿った肉厚が薄くなっている。このため、仕切部材に可動プレートからの衝撃力が長期的に亘って繰り返し作用すると、この衝撃力により仕切部材のフランジ部の外周縁付近に撓み方向へのクリープ変形が生じることがある。このようなクリープ変形が仕切部材のフランジ部に生じると、仕切部材と外筒の拘束部との間に微小な隙間(ガタ)が生じ、仕切部材が可動プレートからの衝撃力を受けた際に、蓋部材又は外筒へ衝突して打音が生じる。このようにして防振装置から発生する打音は、車体を通して車内へ不快な異音として伝達されることがある。
なお、上記のような防振装置では、外筒の内周面にゴム弾性体と一体成形された薄膜状の被覆部が加硫接着等により固着されており、この被覆部を介して拘束部が仕切部材のフランジ部を挟持して軸方向への移動を拘束するが、ゴム弾性体が比較的低減衰及び高剛性のゴム材料により形成されていることから、このゴム弾性体と同一のゴム材料により形成された被覆部だけでは可動プレートからの衝撃力を効果的に緩衝できない。
本発明の目的は、上記事実を考慮して、流通制御板が収納室の内壁面の一部を構成する第1の仕切部材へ衝突して生じる衝撃力により第1の仕切部材と拘束部との間にガタが生じて打音が発生することを防止できる防振装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の請求項1に係る防振装置は、筒状に形成され、振動発生部及び振動受部の一方に連結される第1の取付部材と、前記第1の取付部材の内周側に配置され、振動発生部及び振動受部の他方に連結される第2の取付部材と、前記第1の取付部材と前記第2の取付部材との間に配置されたゴム弾性体と、液体が封入され、前記ゴム弾性体を隔壁の一部として該ゴム弾性体の変形に伴い内容積が変化する主液室と、液体が封入され、液圧変化に応じて内容積が拡縮可能とされた副液室と、前記第1の取付部材の内周側に嵌挿されて、前記主液室と前記副液室との間を区画した第1の仕切部材と、前記第1の取付部材の内周側に嵌挿されて、前記第1の仕切部材との間に前記主液室及び前記副液室から区画された収納室を形成する第2の仕切部材と、前記第1の仕切部材に設けられ、外周面に周方向へ延在するオリフィス溝が形成されると共に、前記軸方向に沿って弾性変形可能とされたオリフィス形成部と、前記オリフィス溝により少なくとも一部が構成され、前記主液室と前記副液室とを連通する制限通路と、前記第1の仕切部材及び前記第2の仕切部材にそれぞれ形成され、前記収納室を前記主液室及び前記副液室に連通させる第1及び第2の開口部と、前記収納室内に配置され、振動入力時に、該入力振動に同期して振動し、前記第1の開口部及び前記第2の開口部を交互に開閉する流通制御板と、前記第1の取付部材の内周側に設けられ、前記オリフィス形成部を前記軸方向外側から挟持して、該オリフィス形成部を前記軸方向に沿って圧縮変形させつつ、前記第1の仕切部材の前記軸方向に沿った移動を拘束する拘束部と、を有することを特徴とする。
上記請求項1に係る防振装置では、第1の仕切部材に設けられたオリフィス形成部が軸方向に沿って弾性変形可能とされ、拘束部が第1の仕切部材におけるオリフィス形成部を軸方向外側から挟持し、オリフィス形成部を軸方向に沿って圧縮変形させつつ、第1の仕切部材の軸方向に沿った移動を拘束することにより、第1の取付部材又は第2の取付部材への振動入力時に、主液室内の液体に生じる圧力波を受けた流通制御板が入力振動の振幅方向(軸方向)に沿って振動し、流通制御板が収納室の内壁面の一部を構成する第1の仕切部材へ衝突し、軸方向に沿った荷重(衝撃荷重)を作用させると、第1の仕切部材におけるオリフィス形成部にも流通制御板からの衝撃荷重が伝達され、この衝撃荷重によりオリフィス形成部が軸方向に沿って弾性変形するが、予め軸方向へ圧縮状態(予圧縮状態)とされたオリフィス形成部が伸張方向への復元力を発生し、この復元力により仕切部材が拘束部に圧接する状態を維持できるので、流通制御板が収納室の内壁面の一部を構成する第1の仕切部材へ衝突しても、その衝撃力により第1の仕切部材と拘束部との間にガタが生じることを防止でき、第1の仕切部材と拘束部との間で打音が発生することを防止できる。
また本発明の請求項2に係る防振装置は、請求項1記載の防振装置において、前記第1の仕切部材を、可撓性を有する金属板により一体的に形成したことを特徴とする。
また本発明の請求項3に係る防振装置は、請求項2記載の防振装置において、前記オリフィス形成部を、可撓性を有する金属板を外周側へ向って開口する略U字状又は略V字状に湾曲して形成し、前記軸方向に沿って撓み変形可能とすると共に、U字状に湾曲された金属板の外周側を前記オリフィス溝としたことを特徴とする。
以上説明したように本発明の防振装置によれば、流通制御板が収納室の内壁面の一部を構成する第1の仕切部材へ衝突して生じる衝撃力により第1の仕切部材と拘束部との間にガタが生じて打音が発生することを防止できる。
以下、本発明の実施形態に係る防振装置について図面を参照して説明する。
(実施形態の構成)
図1には本発明の実施形態に係る防振装置が示されている。この防振装置10は、自動車等の車両における振動発生部であるエンジンを振動受部である車体へ支持するエンジンマウントとして適用されるものである。なお、図1にて符合Sが付された一点鎖線は装置の軸心を示しており、この軸心Sに沿った方向を装置の軸方向として以下の説明を行う。
図1に示されるように、防振装置10は、エンジン側に連結される略肉厚円筒状に形成された内筒金具12と、この内筒金具12の外周側に略同軸的に配置され、車体側へ連結される略薄肉円筒状の外筒金具14と、内筒金具12と外筒金具14との間に配置され、吸振主体となるゴム製のゴム弾性体16とを備えている。内筒金具12は、その上端側が外筒金具14の内周側へ挿入されると共に、下端側が外筒金具14の下端側の開口部を通って外筒金具14の下方まで突出している。外筒金具14には、その軸方向中間部に設けられた段差部18に対して上端側の部分に下端側の部分よりも直径が拡大された拡径部20が形成されている。また外筒金具14には、その下端部に下方へ向って直径がテーパ状に縮小するテーパ部22が屈曲形成されると共に、拡径部20の上端部に装置の組立時に内周側へ屈曲されるかしめ部24が形成されている。
防振装置10には、外筒金具14の下端側が嵌挿固定される略カップ状の連結筒26及び、この連結筒26の下端側が嵌挿固定される略有底円筒状のホルダ金具28が設けられている。外筒金具14は、その下端部が連結筒26の底板部に当接するまで連結筒26内へ挿入されている。またホルダ金具28には、その外周面に複数の脚部30,32が溶接等により固定されており、脚部30,32の先端側に形成された連結穴33を挿通するボルト(図示省略)により、ホルダ金具28は車体側へ締結固定される。これにより、外筒金具14が、連結筒26及びホルダ金具28を介して車体側へ連結固定される。
内筒金具12の下端側は、連結筒26の底板部に形成された開口部27を通って連結筒26の下方まで突出しており、この内筒金具12の下端部には、ボルト34によりエンジン連結用のブラケット36の基端部が締結固定されている。このブラケット36は、ホルダ金具28の側面部に形成された開口部(図示省略)を通って外周側へ延出しており、ブラケット36の先端側はボルト等によりエンジン(図示省略)側に締結固定される。またブラケット36の基端部には、チューブ状に形成されたストッパゴム38が被せられており、このストッパゴム38の上面部は連結筒26の底板部に圧接している。これにより、ブラケット36の軸方向に沿った過大な変位が防止されると共に、大荷重の入力によりブラケット36が連結筒26又はホルダ金具28へ衝突した際にも衝突音の発生が防止される。
内筒金具12の上端面には、上方へ向って開口する略カップ状に形成された延長金具40の底板部が溶接等により固着されている。延長金具40は、その側板部が底板側から上端側へ向って直径が拡大するテーパ状とされており、この側板部の上端部分には、リング状のフランジ部材42が溶接等により固着され、延長金具40の上端部分から内周側へ延出している。また延長金具40の側板部には、ゴム弾性体16の成形素材となる加硫ゴムを延長金具40内へ充填するための湯道穴44が複数穿設されている。
ゴム弾性体16は、外筒金具14内へ挿入された内筒金具12の上端側及び延長金具40にそれぞれ加硫接着されると共に、外筒金具14の下端側に加硫接着されており、内筒金具12と外筒金具14とを弾性的に連結している。ここで、ゴム弾性体16は、内筒金具12の外周面及び延長金具40の外周面にそれぞれ加硫接着されると共に、湯道穴44を通って延長金具40の内周側に充填され、延長金具40の内周面及び底面部とフランジ部材42の下面側にもそれぞれ加硫接着されている。またゴム弾性体16には、外周側の上端部から上方へ延出する薄肉状の被覆部46が一体的に形成されており、この被覆部46は、外筒金具14の内周面に加硫接着され、外筒金具14の内周面におけるゴム弾性体16の外周側の上端部からかしめ部24の上端部までを被覆している。
図1に示されるように、外筒金具14の内周側には、その段差部18の上側に全体として略肉厚の円板状に形成された隔壁体100(図3参照)が嵌挿されており、この隔壁体100下面の外周縁部は、被覆部46を介して段差部18に当接している。また外筒金具14内には、隔壁体100の上側に円筒状の支持筒52が嵌挿されており、この支持筒52の下端部は隔壁体100の上面外周縁部に当接している。これらの隔壁体100及び支持筒52が挿入された外筒金具14は、内外径一定であったかしめ部24が内周側へテーパ状に屈曲される。これにより、隔壁体100、及び支持筒52が外筒金具14内における段差部18とかしめ部24との間に固定される。
ここで、支持筒52には、その内周面に上方へ向って凸の椀状に形成されたゴム製のダイヤフラム54の外周部が全周に亘って加硫接着されている。また隔壁体100は、図2に示されるように、上面側が閉止された略有底円筒状の仕切部材48及び、この仕切部材48の上面部に密着する略ハット状の蓋金具50を備えている。仕切部材48は、例えば、可撓性を有するばね鋼板、ステンレス鋼板等の金属板を素材としてプレス等の方法で成形され、また蓋金具50もステンレス鋼板、鋼板等を素材としてプレス等の方法により成形されている。
防振装置10では、段差部18とかしめ部24及び支持筒52とがそれぞれ隔壁体100に対する拘束部として構成され、これらが隔壁体100の外周縁部を軸方向外側から挟持して隔壁体100の軸方向への移動を拘束している。また隔壁体100の径方向への移動は外筒金具14の内周面により拘束されている。
防振装置10内には、外筒金具14、ゴム弾性体16及びダイヤフラム54により外部から密閉された液室空間が形成されており、この液室空間は、隔壁体100によりゴム弾性体16を隔壁の一部とする主液室56と、ダイヤフラム54を隔壁の一部とする副液室58とに区画されている。防振装置10では、副液室58の隔壁の一部を形成するダイヤフラム54の外側が大気空間とされており、これにより、ダイヤフラム54は、副液室58内の液圧変化に応じて副液室58の内容積を拡縮するように変形可能とされている。また主液室56は、その内容積がゴム弾性体16の弾性変形に伴って拡縮する。
図2に示されるように、仕切部材48には、上端側に薄肉円板状の本体プレート112が設けられると共に、この本体プレート112の外周端から下方へ延出するオリフィス形成部114が一体的に形成されている。オリフィス形成部114は、仕切部材48を形成する金属板における外周側の部分が下方へ屈曲されて円筒状とされると共に、この円筒部分の断面形状が外周側へ向って開口する略U字状又はV字状となるように湾曲(本実施形態では、プレス加工)されて形成されている。これにより、オリフィス形成部114の外周側には、略U字状乃至V字状の断面形状を有するオリフィス溝60が全周に亘って形成される。
オリフィス形成部114には、図2(A)に示されるように、その上端側に本体プレート112の下面側へ密着する平板状の圧着部116が形成されると共に、この圧着部116の内周端部から外周側へ向って延出すると共に、凹状に緩やかに湾曲したばね部118が形成されている。ばね部118は、軸方向に沿った圧縮荷重を受けると圧縮方向へ撓み変形して、軸方向外側への復元力を反力として発生させつつ、オリフィス形成部114の軸方向に沿った厚さを入力荷重の大きさに応じて縮小させる。
防振装置10では、外筒金具14内へ嵌挿された隔壁体100が段差部18と支持筒52との間に挟持固定されると、段差部18及び支持筒52により仕切部材48におけるばね部118を軸方向に沿って所定の圧縮量だけ圧縮方向へ撓み変形(圧縮変形)させる、これにより、ばね部118の伸張方向への復元力により隔壁体100上面の外周縁部が支持筒52へ圧接し、かつ隔壁体100下面の外周縁部が段差部18へ圧接した状態に維持される。
仕切部材48のオリフィス溝60内には、図2(B)に示されるように、ゴム材料により形成された閉塞ブロック120が嵌挿され、接着等により固着されている。この閉塞ブロック120は環状のオリフィス溝60の周方向中間部を閉塞し、オリフィス溝60内に周方向へ延在する有端状(C字状)の空間(オリフィス空間)を形成する。また仕切部材48には、オリフィス溝60内におけるオリフィス空間の周方向一端部に面するように、本体プレート112及び圧着部116がそれぞれ外周端から内周側へ向って矩形状に切り欠かれて連通口64が形成されると共に、オリフィス溝60内におけるオリフィス空間の周方向他端部に面するように、板ばね部118が下端から上端側へ向って矩形状に切り欠かれて連通口62が形成されている。
ここで、オリフィス溝60は、図1に示されるように、その外周側が外筒金具14の内周面により閉止されることにより、主液室56と副液室58とを連通させる細長い制限通路であるオリフィス66を形成している。
主液室56、副液室58及びオリフィス66内には、水、エチレングリコール等の液体が充填されており、この液体はオリフィス66を通して主液室56と副液室58との間で流通可能とされている。ここで、オリフィス66は、その路長及び断面積がシェイク振動の振幅及び周波数に適合するように設定(チューニング)されている。
仕切部材48は、図2(A)に示されるように、本体プレート112の中央側の円形部分が底板部90とされると共に、この底板部90の外周側の環状の部分がフランジ部110とされている。底板部90には、図2(B)に示されるように、中央部から外周側へ向って周方向に沿った寸法が広がる扇状の開口部92が複数個(本実施形態では、4個)穿設されている。これらの開口部92は、後述する収納室80を主液室56へ連通する。また仕切部材48には、その下面側におけるオリフィス形成部114の内周側に円形凹状の逃げ部72が形成されており、この逃げ部72内には、図1に示されるように、軸方向に沿って底板部90との間に隙間を空けつつ、延長金具40及びゴム弾性体16の上端部が挿入されている。
ここで、底板部90と延長金具40及びゴム弾性体16との間の隙間は、ブラケット36にエンジンが連結され、このエンジンの重量に起因する荷重がブラケット36に入力した状態では、図1に示した状態よりも拡大されて十分な幅となるので、振動が入力しても延長金具40及びゴム弾性体16が底板部90に接することは無い。
蓋金具50には、その中央部に仕切部材48の底板部90に対応する円形凸状の隔室部74が形成されると共に、この隔室部74の下端部から外周側へ延出する環状のフランジ部76が一体的に形成されている。隔壁体100は、図2に示されるように、仕切部材48のフランジ部110と蓋金具50のフランジ部76との間に介装されるリング状のパッキン部材84を備えている。パッキン部材84は、NR、NBR、シリコーンゴム等のゴム組成物により厚さが一定とされた薄肉のプレート状に成形されており、その径方向に沿った幅がフランジ部76の幅と略等しくなっている。また隔壁体100では、蓋金具50のフランジ部110及びパッキン部材84にそれぞれ仕切部材48の連通口64に面するように、矩形状の切欠部82及び切欠部86が形成されている。
仕切部材48、蓋金具50及びパッキン部材84からなる隔壁体100を組み立てる際には、仕切部材48の底板部90上に、後述する流通制御板94を載置すると共に、フランジ部110上にパッキン部材84を載置した後、蓋金具50を仕切部材48上に載置して蓋金具50のフランジ部76を仕切部材48のフランジ部110へ密着させる。これにより、装置における構成部品としての隔壁体100の組立が完了し、この隔壁体100及びダイヤフラム54が加硫接着された支持筒52が外筒金具14の内周側へ嵌挿され、外筒金具14のかしめ部24が内周側へかしめられる。
図3(A)に示されるように、隔壁体100では、仕切部材48の底板部90の上側に隔室部74が被せられ、パッキン部材84を介してフランジ部76、110が互いに突き合わされることにより、底板部90と隔室部74との間に主液室56及び副液室58から区画された収納室80が形成される。収納室80内には、軸方向に沿った肉厚が略一定とされた円板状の空間が形成される。図2(B)に示されるように、蓋金具50には、その頂板部78に内周部から外周側へ向って周方向に沿った寸法が広がる扇状の開口部88が複数個(本実施形態では、4個)穿設されている。これにより、収納室80は、蓋金具50の開口部88を通して副液室58と連通し、底板部90の開口部92を通して主液室56と連通する。また隔壁体100のオリフィス66は、その一端部が連通口64、切欠部86及び切欠部86を通して副液室58と連通し、他端部が連通口62を通して主液室56と連通する。
図3(A)に示されるように、収納室80内にはゴム、樹脂等を素材として円板状に形成された流通制御板94が配置されている。この流通制御板94は、全体として厚さが略一定の薄肉円板状に形成されており、その外径が収納室80の内径よりも若干小さくなっている。
流通制御板94は、その厚さPT(図3(A)参照)が収納室80の軸方向に沿った寸法ST(図3(A)参照)よりも所定寸法短くなっている。具体的には、例えば、流通制御板94の厚さPTと収納室80の厚さSTとの差は、入力振動のうち相対的に低周波数の振動であるシェイク振動の振幅よりも短く、かつ相対的に高周波数の振動であるアイドル振動の振幅よりも長くなるように設定されている。これにより、収納室80内では、流通制御板94の底板部90及び頂板部78との間に軸方向に沿って低周波振動と高周波振動との振幅差に対応する幅の隙間が形成される。これにより、収納室80内に収納された流通制御板94は、低周波振動と高周波振動との振幅差に対応する振幅で軸方向に沿って往復移動(振動)することが可能になる。
(実施形態の作用)
次に、上記のように構成された本発明の実施形態に係る防振装置10の動作及び作用について説明する。防振装置10では、エンジン又は車体側からの振動入力時に、この振動により吸振主体であるゴム弾性体16が弾性変形する。これにより、ゴム弾性体16の内部摩擦等によって入力振動が減衰吸収される。
また防振装置10では、エンジン又は車体側からの振動入力時に、この振動入力に同期してゴム弾性体16が弾性変形すると、主液室56の内容積が拡縮すると共に液圧が変化する。この液圧変化に伴って、オリフィス66を通して主液室56と副液室58との間に液体が相互に流通すると共に、主液室56に連通した収納室80内に収納された流通制御板94には、入力振動に同期して周期的に変化する液圧(圧力波)が作用し、この圧力波を受けた流通制御板94は、収納室80内で軸方向に沿って振動し、その上面部及び下面部を蓋金具50の頂板部78及び仕切部材48の底板部90に対して当接及び離間する動作を繰り返す。
防振装置10では、流通制御板94が下方へ移動して底板部90に当接すると、流通制御板94の下面部により底板部90に開口する開口部92が閉塞され、流通制御板94が底板部90から上方へ離間すると、開口部92が開放される。また流通制御板94が上方へ移動して頂板部78に当接すると、流通制御板94の上面部により頂板部78に開口する開口部88が閉塞される。
防振装置10では、入力振動の周波数が低く、その振幅が所定値以上の場合に、主液室56内の液圧が副液室58内に液圧に対して実質的に変化(上昇及び低下)している期間には、流通制御板94が底板部90及び頂板部78の一方に交互に密着した状態となって開口部88,92の一方が閉塞され、収納室80内を通って液体が主液室56と副液室58との間を実質的に流通することがなくなり、オリフィス66のみを通して主液室56と副液室58との間で液体が相互に流通する。
具体的には、防振装置10では、入力振動の周波数がシェイク振動の周波数(例えば、8〜12Hz)以下である場合、主液室56内の液圧が副液室58内に液圧に対して変化(上昇及び低下)している期間には、流通制御板94により開口部88,92の一方が閉塞される。これにより、シェイク振動の入力時には、収納室80内を通って液体が主液室56と副液室58との間を実質的に流通することがなくなり、オリフィス66のみを通して主液室56と副液室58との間で液体が相互に流通する。
この結果、防振装置10によれば、入力振動が特にシェイク振動である場合には、オリフィス66を流通する液体に共振現象(液柱共振)が生じ、この液柱共振の作用によって入力振動を特に効果的に減衰できる。
また防振装置10では、入力振動の周波数がシェイク振動の周波数よりも高く、その振幅が小さい場合、例えば、入力振動がアイドル振動(例えば、20〜30Hz)である場合には、シェイク振動に適合するようにチューニングされたオリフィス66が目詰まり状態となり、オリフィス66には液体が流れ難くなるが、流通制御板94が収納室80内で入力振動に同期して振動することにより、主液室56内の液圧が副液室58内に液圧に対して実質的に変化している期間に、流通制御板94と底板部90及び頂板部78の一方との間に隙間が形成され、開口部88,92が交互に開放された状態となるので、収納室80を通って主液室56と副液室58との間で液体の流通が生じる。
この結果、防振装置10によれば、シェイク振動よりも高い周波数を有する高周波振動の入力時には、オリフィス66が目詰まり状態となり、オリフィス66には液体が流れ難くなるが、主液室56内の液圧上昇が抑制されるように、収納室80を通って主液室56内の液体が副液室58へ流出することから、主液室56内の液圧上昇に起因する装置(ゴム弾性体16及び主液室56内の液体)の動ばね定数の上昇を抑えることができ、このような高周波振動(アイドル振動やこもり音)の入力時もゴム弾性体16の動ばね定数を低く維持し、ゴム弾性体16の弾性変形により高周波振動も効果的に吸収できる。
また防振装置10では、仕切部材48に設けられたオリフィス形成部114が軸方向に沿って弾性変形可能とされ、段差部18及び支持筒52が仕切部材48におけるオリフィス形成部114を軸方向外側から挟持し、オリフィス形成部114のばね部118を軸方向に沿って圧縮変形(撓み変形)させつつ、外筒金具14の内周側で仕切部材48を含む隔壁体100の軸方向に沿った移動を拘束することにより、外筒金具14又は内筒金具12への振動入力時に、主液室56内の液体に生じる圧力波を受けた流通制御板94が入力振動の振幅方向(軸方向)に沿って収納室80で振動し、流通制御板94が収納室80の内壁面の一部を構成する蓋金具50の頂板部78及び仕切部材48の底板部90へ衝突し、頂板部78又は底板部90へ軸方向に沿った荷重(衝撃荷重)を作用させると、仕切部材48におけるオリフィス形成部114にも流通制御板94からの衝撃荷重が伝達され、この衝撃荷重によりオリフィス形成部114の板ばね部118が軸方向に沿って弾性変形(撓み変形)するが、予め軸方向に沿って圧縮状態(予圧縮状態)とされたばね部118が伸張方向への復元力を発生し、この復元力により隔壁体100が段差部18及び支持筒52に圧接する状態を維持できるので、流通制御板94が収納室80の内壁面の一部を構成する頂板部78及び底板部90へ衝突しても、その衝撃力により隔壁体100と段差部18及び支持筒52との間にガタが生じることを防止でき、これらの部材間で打音が発生することを防止でき、かつ仕切部材48と蓋金具50との間にパッキン部材84を介してガタが生じることも防止できるので、仕切部材48と蓋金具50との間で打音が発生することも防止できる。
なお、本実施形態に係る防振装置10では、外筒金具14内へ嵌挿された隔壁体100の外周縁部を段差部18及び支持筒52により挟持することより、隔壁体100における仕切部材48と蓋金具50とを互いに固定していたが、外筒金具14内へ嵌挿された隔壁体100における仕切部材48の外周縁部のみを段差部18及び支持筒52により挟持することより、仕切部材48を外筒金具14内で固定し、蓋金具50については、かしめ等の方法により仕切部材48の上面側に固定するようにしても良い。
上記の場合には、例えば、仕切部材48のフランジ部110に複数本のかしめ突起を固着すると共に、蓋金具50のフランジ部76における複数本のかしめ突起にそれぞれ対応する部位に貫通穴を穿設し、かしめ突起を貫通穴内を挿通させると共に、その先端部を拡径するようにかしめることにより、蓋金具50を仕切部材48の上面側に密着するように固定する。
本発明の実施形態に係る防振装置の構成を示す側面断面図である。 図1に示される防振装置における隔壁体を分解した状態を示す側面断面図及び斜視図である。 図1に示される防振装置における隔壁体の構成を示す側面断面図及び斜視図である。
符号の説明
10 防振装置
12 内筒金具(第2の取付部材)
14 外筒金具(第1の取付部材)
16 ゴム弾性体
18 段差部(拘束部)
24 かしめ部(拘束部)
48 仕切部材(第1の仕切部材)
50 蓋金具(第2の仕切部材)
52 支持筒(拘束部)
56 主液室
58 副液室
60 オリフィス溝
66 オリフィス(制限通路)
80 収納室
94 流通制御板
100 隔壁体
114 オリフィス形成部
116 圧着部
118 ばね部

Claims (3)

  1. 筒状に形成され、振動発生部及び振動受部の一方に連結される第1の取付部材と、
    前記第1の取付部材の内周側に配置され、振動発生部及び振動受部の他方に連結される第2の取付部材と、
    前記第1の取付部材と前記第2の取付部材との間に配置されたゴム弾性体と、
    液体が封入され、前記ゴム弾性体を隔壁の一部として該ゴム弾性体の変形に伴い内容積が変化する主液室と、
    液体が封入され、液圧変化に応じて内容積が拡縮可能とされた副液室と、
    前記第1の取付部材の内周側に嵌挿されて、前記主液室と前記副液室との間を区画した第1の仕切部材と、
    前記第1の取付部材の内周側に嵌挿されて、前記第1の仕切部材との間に前記主液室及び前記副液室から区画された収納室を形成する第2の仕切部材と、
    前記第1の仕切部材に設けられ、外周面に周方向へ延在するオリフィス溝が形成されると共に、前記軸方向に沿って弾性変形可能とされたオリフィス形成部と、
    前記オリフィス溝により少なくとも一部が構成され、前記主液室と前記副液室とを連通する制限通路と、
    前記第1の仕切部材及び前記第2の仕切部材にそれぞれ形成され、前記収納室を前記主液室及び前記副液室に連通させる第1及び第2の開口部と、
    前記収納室内に配置され、振動入力時に、該入力振動に同期して振動し、前記第1の開口部及び前記第2の開口部を交互に開閉する流通制御板と、
    前記第1の取付部材の内周側に設けられ、前記オリフィス形成部を前記軸方向外側から挟持し、該オリフィス形成部を前記軸方向に沿って圧縮変形させつつ、前記第1の仕切部材の前記軸方向に沿った移動を拘束する拘束部と、
    を有することを特徴とする防振装置。
  2. 前記第1の仕切部材を、可撓性を有する金属板により一体的に形成したことを特徴とする請求項1記載の防振装置。
  3. 前記オリフィス形成部を、可撓性を有する金属板を外周側へ向って開口する略U字状に湾曲して形成し、前記軸方向に沿って撓み変形可能とすると共に、U字状又は略V字状に湾曲された金属板の外周側を前記オリフィス溝としたことを特徴とする請求項2記載の防振装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013032834A (ja) * 2011-08-01 2013-02-14 Hyundai Motor Co Ltd Mr流体が封入されたエンジンマウント用オリフィスプレート

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