JP2007177060A - 溶着用成形材料 - Google Patents

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Abstract

【課題】 樹脂部品どうしを接合するために、振動溶着、熱板溶着等を適用する場合、(糸)バリ発生や、溶着部の熱板等の熱型とハウジングの構成材料との間に糸曳き等の発生を抑制して、外観不良を改善することができる溶着用成形材料を提供する。
【解決手段】 本発明の成形材料は、ゲル含量が70%未満のアクリル系ゴム質重合体の存在下に、芳香族ビニル化合物及びシアン化ビニル化合物を含むビニル系単量体を重合して得られたゴム強化樹脂、又は、該ゴム強化樹脂とビニル系単量体の(共)重合体とからなる混合物を含有し、アクリル系ゴム質重合体の含有量が、成形材料全量に対して5〜40質量%、且つ、成形材料からなる試験片を、特定の条件下で、加熱された熱板に接触させ、その後、熱板から離した際に観察される糸曳き数が3本以下である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、溶着用成形材料に関し、更に詳しくは、該成形材料からなる部材どうしの溶着、並びに、該成形材料からなる部材及び他の成形材料からなる部材の溶着に好適な溶着用成形材料に関する。
従来、日用雑貨、車輌用部品、電気・電子部品、機械部品等の広い分野で用いられるハウジング及び容器(燃料タンク等、中空製品を含む)は、予め、二分割形成した成形品どうしを、振動溶着、熱板溶着、レーザー溶着等の方法によって、各周縁部において溶着、一体化させることにより製造されている。また、車輌用及び計測機器用のメーター(測定器)は、内部に計測装置を備えたメーターケースと、透明樹脂製の蓋体とを、上記の溶着方法等によって、一体化させることにより製造されている。更に、各種車輌用のホースコネクター、カットオフバルブ、燃料ポンプケーシング、インレットパイプ等も、漏れの抑制等の目的に応じて、熱可塑性の成形材料からなる樹脂部材を形成し、振動溶着、熱板溶着、レーザー溶着等することによって一体化している(例えば、特許文献1、特許文献2等)。
また、車輌用ランプとするためのランプハウジングも、ランプハウジングの周縁部と、樹脂製レンズの周縁部とを上記の方法によって接合することが知られている(例えば、特許文献3、特許文献4等)。
成形材料の種類によっては、例えば、振動溶着法の場合、溶着部周辺において、樹脂粉体、(糸)バリ、倒れたバリ等が発生することがある。また、熱板溶着法の場合、熱型から、成形材料が溶融した接合予定部が離れる際に、糸曳き等が発生することがある。これらの不良現象は、最終製品としての外観を低下させることとなる。
上記不良現象が、樹脂成分に大きく依存すると考えられることから、樹脂成分の分子設計、製造方法等を工夫する試みがなされている。例えば、特許文献4には、ゲル含量が70%以上のゴム質重合体を用いてなるゴム強化樹脂と、マレイミド系共重合体等とを含有する熱可塑性樹脂組成物が開示されている。
特開2004−67841号公報 特開2005−219219号公報 特開平11−199727号公報 特開2004−182835号公報
本発明は、前述の技術的背景のもとになされたものであり、本成形材料からなる部材どうしの接合、該成形材料からなる部材及び他の成形材料からなる部材の接合を行う際に、振動溶着法による場合に、溶着部周辺における樹脂粉体、(糸)バリ等の発生を抑制することができ、熱板溶着法による場合に、熱板等の熱型と本成形材料との間に糸曳き等の発生を抑制することができ、外観不良を改善することができる溶着用成形材料を提供することを目的とする。
本発明は、以下のとおりである。
1.トルエンゲル含量が70%未満のアクリル系ゴム質重合体〔a1〕の存在下に、芳香族ビニル化合物及びシアン化ビニル化合物を含むビニル系単量体〔b1〕を重合して得られたアクリル系ゴム強化ビニル系樹脂〔A1〕、又は、該アクリル系ゴム強化ビニル系樹脂〔A1〕とビニル系単量体〔b2〕の(共)重合体〔A2〕とからなる混合物を含有する溶着用成形材料であって、上記アクリル系ゴム質重合体〔a1〕の含有量が、該溶着用成形材料全量に対して5〜40質量%であり、且つ、上記溶着用成形材料からなる、長さ100mm、幅30mm及び厚さ3mmの試験片を、温度23℃及び相対湿度50%で3時間状態調節し、その後、下記試験条件下で、加熱された熱板に接触させ、該熱板から離した際に観察される糸曳き数が3本以下であることを特徴とする溶着用成形材料。
〔試験条件〕
熱板の温度;280℃
移動速度;200mm/秒
試験片及び熱板の接触時間;15秒
試験片の溶け量;0.5mm
2.上記アクリル系ゴム質重合体〔a1〕が、炭素数1〜12のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステル(m1)と、該アクリル酸アルキルエステル(m1)と共重合可能な化合物(m2)と、多官能性ビニル化合物(m3)とを共重合させてなり、体積平均粒子径40〜190nmであり、且つ、トルエン膨潤度が6〜20である共重合体であり、上記アクリル酸アルキルエステル(m1)及び上記化合物(m2)の使用割合が、これらの合計を100質量%とした場合、それぞれ、60〜100質量%及び0〜40質量%であり、且つ、多官能性ビニル化合物(m3)の使用量が、上記アクリル酸アルキルエステル(m1)及び上記化合物(m2)の合計量100質量部に対し、0.1〜10質量部である上記1に記載の溶着用成形材料。
3.上記アクリル系ゴム質重合体〔a1〕が、炭素数1〜12のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステル(m11)、該アクリル酸アルキルエステル(m11)と共重合可能な化合物(m21)、及び、多官能性ビニル化合物(m31)を、重合転化率85%以上で共重合する第1工程と、該第1工程で得られた共重合体の存在下、炭素数1〜12のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステル(m12)、該アクリル酸アルキルエステル(m12)と共重合可能な化合物(m22)、及び、多官能性ビニル化合物(m32)を、重合転化率85%以上で共重合する第2工程と、を備える方法から得られた重合体であり、上記第1工程における上記アクリル酸アルキルエステル(m11)及び上記化合物(m21)の使用量の合計は、上記アクリル酸アルキルエステル(m11)及び(m12)並びに上記化合物(m21)及び(m22)の合計量を100質量%とした場合、50〜90質量%であり、上記多官能性ビニル化合物(m31)の使用量は、上記アクリル酸アルキルエステル(m11)及び上記化合物(m21)の合計量を100質量部とした場合、0.01〜0.3質量部であり、且つ、上記第2工程における上記アクリル酸アルキルエステル(m12)及び上記化合物(m22)の使用量の合計は、上記アクリル酸アルキルエステル(m11)及び(m12)並びに上記化合物(m21)及び(m22)の合計量を100質量%とした場合、10〜50質量%であり、上記多官能性ビニル化合物(m32)の使用量は、上記アクリル酸アルキルエステル(m12)及び上記化合物(m22)の合計量を100質量部とした場合、0.5〜10質量部である上記1又は2に記載の溶着用成形材料。
4.ISO75に準ずる荷重たわみ温度(Under Load)が80℃以上である上記1乃至3のいずれかに記載の溶着用成形材料。
尚、本発明において、化合物(m2)、化合物(m21)及び化合物(m22)は、いずれも、アクリル酸アルキルエステルと共重合可能であって、且つ、多官能性ビニル化合物を含まない化合物である。
本発明の溶着用成形材料は、トルエンゲル含量が70%未満のアクリル系ゴム質重合体〔a1〕の存在下に、芳香族ビニル化合物及びシアン化ビニル化合物を含むビニル系単量体〔b1〕を重合して得られたアクリル系ゴム強化ビニル系樹脂〔A1〕、又は、該アクリル系ゴム強化ビニル系樹脂〔A1〕とビニル系単量体〔b2〕の(共)重合体〔A2〕とからなる混合物を含有することから、本成形材料からなる部材どうしの接合、該成形材料からなる部材及び他の成形材料からなる部材の接合を行う際に、振動溶着法による場合に、振動溶着法による場合に、溶着部周辺における樹脂粉体、(糸)バリ等の発生を抑制することができ、熱板溶着法による場合に、熱板等の熱型と本成形材料との間に糸曳き等の発生を抑制することができ、外観不良を改善することができる。また、成形品の表面に、アルミニウム、クロム等の金属層の形成のため、スパッタリング法や真空蒸着法等の二次加工を施す場合にも、アンダーコート処理を施す必要がなく、上記金属層により優れた光沢面及び光の反射面を得ることができる。
本発明の溶着用成形材料は、振動溶着、熱板溶着及びレーザー溶着のいずれの方法にも適した成形材料として有用であり、各種成形品の製造工程に用いる装置、材料の切り替え等の簡略化を図ることが可能となり、このことは、極めて工業的価値が大きい。
以下、本発明を詳しく説明する。
本発明の溶着用成形材料は、トルエンゲル含量(以下、単に「ゲル含量」という。)が70%未満のアクリル系ゴム質重合体〔a1〕の存在下に、芳香族ビニル化合物及びシアン化ビニル化合物を含むビニル系単量体〔b1〕を重合して得られたアクリル系ゴム強化ビニル系樹脂〔A1〕、又は、該アクリル系ゴム強化ビニル系樹脂〔A1〕とビニル系単量体〔b2〕の(共)重合体〔A2〕とからなる混合物を含有する溶着用成形材料であって、上記アクリル系ゴム質重合体〔a1〕の含有量が、該溶着用成形材料全量に対して5〜40質量%であり、且つ、該溶着用成形材料からなる試験片を、特定の条件下で、加熱された熱板に接触させ、その後、この熱板から離した際に観察される糸曳き数が3本以下であることを特徴とする。尚、本明細書において、「(共)重合」とは、単独重合及び共重合を意味し、「(メタ)アクリル」とは、アクリル及びメタクリルを意味する。
1.アクリル系ゴム強化ビニル系樹脂〔A1〕
このアクリル系ゴム強化ビニル系樹脂〔A1〕の形成に用いられるアクリル系ゴム質重合体〔a1〕は、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを含む単量体からなる(共)重合体であれば、特に限定されない。
上記単量体は、アルキル基の炭素数が1〜12のアクリル酸アルキルエステル(以下、「アクリル酸アルキルエステル(m1)」という。)を含むことが好ましい。
アクリル酸アルキルエステル(m1)としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸i−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸i−ブチル、アクリル酸tert−ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸n−ヘキシル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ベンジル等が挙げられる。これらの化合物のうち、アクリル酸n−ブチル及びアクリル酸2−エチルヘキシルが好ましい。また、これらのアクリル酸アルキルエステル(m1)は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記アクリル系ゴム質重合体〔a1〕は、上記アクリル酸アルキルエステル(m1)の1種を用いてなる単独重合体であってよいし、2種以上を用いてなる共重合体であってもよい。また、アクリル酸アルキルエステル(m1)の1種以上と、このアクリル酸アルキルエステル(m1)と共重合可能な化合物(m2)の1種以上とを用いてなる共重合体であってもよく、更には、アクリル酸アルキルエステル(m1)の1種以上と、化合物(m2)の1種以上と、多官能性ビニル化合物(m3)の1種以上とを用いてなる共重合体であってもよい。
化合物(m2)としては、上記アクリル酸アルキルエステル(m1)と共重合可能であって、且つ、多官能性ビニル化合物(m3)を含まない化合物であれば、特に限定されず、単官能性芳香族ビニル化合物、単官能性シアン化ビニル化合物、ジエン化合物等が挙げられる。これらは、単独であるいは組み合わせて用いてもよい。
単官能性芳香族ビニル化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルトルエン、β−メチルスチレン、エチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、ビニルキシレン、ビニルナフタレン等が挙げられる。これらのうち、スチレンが好ましい。また、これらの化合物は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記シアン化ビニル化合物としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、エタクリロニトリル等が挙げられる。これらのうち、アクリロニトリルが好ましい。また、これらの化合物は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記ジエン化合物としては、ブタジエン、イソプレン等が挙げられる。これらの化合物は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、多官能性ビニル化合物(m3)としては、一分子中に2個以上のビニル基を有する化合物であれば、特に限定されず、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルトルエン等の2官能性芳香族ビニル化合物;(メタ)アクリル酸アリル、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、3−メチルペンタンジオールジ(メタ)アクリレート等の2官能性(メタ)アクリル酸エステル;トリメチルロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等の3官能性(メタ)アクリル酸エステル;ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート等の多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル;ジアリルマレート、ジアリルフマレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、ジアリルフタレート、ビスフェノールAのビス(アクリロイロキシエチル)エーテル等が挙げられる。これらの化合物のうち、メタクリル酸アリル、トリアリルシアヌレートが好ましい。また、これら多官能性ビニル化合物(m3)は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記アクリル系ゴム質重合体〔a1〕は、上記の化合物(m1)、(m2)及び(m3)を下記使用量で用いて共重合させたものであることが好ましい。
アクリル酸アルキルエステル(m1)及び化合物(m2)の使用量は、これらの合計を100質量%とした場合、それぞれ、好ましくは60〜100質量%及び0〜40質量%、より好ましくは70〜100質量%及び0〜30質量%、更に好ましくは80〜100質量%及び0〜20質量%である。
また、多官能性ビニル化合物(m3)の使用量は、アクリル酸アルキルエステル(m1)及び化合物(m2)の合計を100質量部とした場合、好ましくは0.1〜10質量部、より好ましくは0.1〜8質量部及び、更に好ましくは0.15〜7質量部である。各化合物の使用量を上記範囲とすることで、振動溶着、熱板溶着及びレーザー溶着のいずれの方法にも適した溶着用成形材料に好適なアクリル系ゴム強化ビニル系樹脂〔A1〕形成用重合体成分とすることができる。
尚、上記アクリル系ゴム質重合体〔a1〕は、上記の化合物(m1)、(m2)及び(m3)の全量の存在下に一括重合させてなるものであってよいし、上記好ましい使用量の範囲内で分割して用い、多段重合させてなるものであってもよい。後者の場合、例えば、2段重合によりアクリル系ゴム質重合体とすることができ、以下に説明する。
2段重合によるアクリル系ゴム質重合体としては、炭素数1〜12のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステル(m11)、該アクリル酸アルキルエステル(m11)と共重合可能な化合物(m21)、及び、多官能性ビニル化合物(m31)を、重合転化率85%以上で共重合する第1工程と、この第1工程で得られた共重合体の存在下、炭素数1〜12のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステル(m12)、該アクリル酸アルキルエステル(m12)と共重合可能な化合物(m22)、及び、多官能性ビニル化合物(m32)を、重合転化率85%以上で共重合する第2工程と、を備える方法により得られたものとすることができる。上記化合物(m21)及び(m22)は、それぞれ、アクリル酸アルキルエステル(m11)又は(m12)と共重合可能であって、且つ、多官能性ビニル化合物(m31)又は(m32)を含まない化合物である。
尚、上記のアクリル酸アルキルエステル(m11)及び(m12)、化合物(m21)及び(m22)、並びに、多官能性ビニル化合物(m31)及び(m32)は、それぞれ、上記のアクリル酸アルキルエステル(m1)、化合物(m2)、及び、多官能性ビニル化合物(m3)として例示した化合物を用いることができる。また、これらの各原料について、第1工程における使用化合物と、第2工程における使用化合物とが同一であってよいし、異なってもよい。
第1工程におけるアクリル酸アルキルエステル(m11)、化合物(m21)及び多官能性ビニル化合物(m31)、並びに、第2工程におけるアクリル酸アルキルエステル(m12)、化合物(m22)及び多官能性ビニル化合物(m32)の各使用量は、下記の通りである。
上記第1工程におけるアクリル酸アルキルエステル(m11)及び上記化合物(m21)の使用量の合計は、上記アクリル酸アルキルエステル(m11)及び(m12)並びに上記化合物(m21)及び(m22)の合計量を100質量%とした場合、好ましくは50〜90質量%、より好ましくは60〜90質量%、更に好ましくは65〜85質量%であり、上記多官能性ビニル化合物(m31)の使用量は、上記アクリル酸アルキルエステル(m11)及び上記化合物(m21)の合計量を100質量部とした場合、好ましくは0.01〜0.3質量部、より好ましくは0.05〜0.25質量部、更に好ましくは0.08〜0.20質量部であり、且つ、上記第2工程における上記アクリル酸アルキルエステル(m12)及び上記化合物(m22)の使用量の合計は、上記アクリル酸アルキルエステル(m11)及び(m12)並びに上記化合物(m21)及び(m22)の合計量を100質量%とした場合、好ましくは10〜50質量%、より好ましくは10〜40質量%、更に好ましくは15〜35質量%であり、上記多官能性ビニル化合物(m32)の使用量は、上記アクリル酸アルキルエステル(m12)及び上記化合物(m22)の合計量を100質量部とした場合、好ましくは0.5〜10質量部、より好ましくは1〜8質量部、更に好ましくは2〜7質量部である。
このように、第1及び第2工程を備える方法により得られる重合体は、いわゆるコア−シェル構造のような多層構造を有するものと思われる。即ち、第1工程によりコア部が形成され、その後、第2工程によりシェル部が形成される。第1及び第2工程において用いられる各多官能性ビニル化合物の使用量を比較すると、第2工程において用いられる使用割合が高いため、第2工程により形成されたシェル部は、第1工程により形成されたコア部よりも硬い構造を有するアクリル系ゴム質重合体が形成されていると思われる。
上記アクリル系ゴム質重合体〔a1〕は、一括重合して製造する場合、及び、多段重合により製造する場合のいずれにおいても、乳化重合を適用することが好ましい。
乳化重合は、通常、単量体と、乳化剤と、重合開始剤と、水とを含む混合物を攪拌及び加熱しながら行う。尚、反応系には、分子量調節剤、連鎖移動剤、電解質等を添加してもよい。
乳化剤としては、アルカンスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩等のアルキルスルホン酸塩;アルキル硫酸エステル塩;ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩;ポリオキシエチレンアルキルエーテル;アルキルスルホコハク酸塩;ポリオキシエチレン脂肪酸エステル;ソルビタン脂肪酸エステル;グリセリン脂肪酸エステル;アルキルリン酸エステル塩;ロジン酸塩等が挙げられる。これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
尚、上記ロジン酸塩は、ガムロジン、ウッドロジン、トール油ロジン、これらを不均化反応させた不均化ロジン、精製したロジン等のロジン酸(通常、アビエチン酸を主成分とする。)のアルカリ金属塩であり、通常、ナトリウム塩又はカリウム塩である。
上記乳化剤の使用量は、用いる単量体の全量を100質量部とした場合、通常、0.1〜20質量部、好ましくは0.5〜5質量部である。
重合開始剤としては、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、パラメンタンハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシラウレート、tert−ブチルパーオキシモノカーボネート等の有機過酸化物;アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物;過硫酸カリウム等の過硫酸塩等が挙げられる。これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。上記重合開始剤は、反応系に一括して又は連続的に又は分割して添加することができる。また、上記重合開始剤の使用量は、用いる単量体の全量を100質量部とした場合、通常、0.001〜5質量部、好ましくは0.01〜3質量部である。
分子量調節剤としては、n−ヘキシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、tert−ドデシルメルカプタン、2−メルカプトエタノール、ペンタエリスリトールテトラキス(β−メルカプトプロピオネート)、リモネンジメルカプタン等のメルカプタン類や、n−ドデシルチオールアセテート、2−エチルヘキシルチオグリコレート等が挙げられる。これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記分子量調節剤の使用量は、用いる単量体の全量を100質量部とした場合、通常、0〜5質量部、好ましくは0〜2質量部である。
尚、上記分子量調節剤のうち、メルカプタン類は、連鎖移動剤として用いることもできる。
連鎖移動剤としては、上記メルカプタン類のほか、テトラエチルチウラムスルフィド、アクロレイン、メタクロレイン、アリルアルコール、2−エチルヘキシルチオグリコール等が挙げられる。これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記連鎖移動剤の使用量は、用いる単量体の全量を100質量部とした場合、通常、0〜5質量部、好ましくは0〜3質量部である。
乳化重合の際の重合温度は、通常、10〜95℃、好ましくは30〜90℃、より好ましくは35〜85℃である。
上記アクリル系ゴム質重合体〔a1〕のゲル含量は、70%未満であり、好ましくは30〜69.5%、より好ましくは45〜69%である。この範囲にあれば、振動溶着、熱板溶着及びレーザー溶着のいずれの方法にも適した溶着用成形材料に好適なアクリル系ゴム強化ビニル系樹脂〔A1〕形成用重合体成分とすることができる。このゲル含量は、アクリル系ゴム質重合体〔a1〕を製造する際に、用いる多官能ビニル化合物の種類及び量、分子量調節剤の種類及び量、重合時間、重合温度、重合転化率等を、適宜、選択することにより調整される。
尚、上記ゲル含量の測定方法は、下記の通りである。
まず、アクリル系ゴム質重合体〔a1〕の1グラムをトルエン20mlに投入し、攪拌機を用い、1,000rpmで2時間攪拌する。その後、遠心分離機(回転数;22,000rpm)で1時間遠心分離し、不溶分と可溶分とを分離して得られる不溶分を秤量(質量をW1グラムとする。)し、更に不溶分を乾燥させた後に秤量(質量をW2グラムとする。)し、下記式により算出する。
ゲル含量(%)=〔W2(g)/1(g)〕×100
上記アクリル系ゴム質重合体〔a1〕の体積平均粒子径は、好ましくは40〜190nm、より好ましくは50〜170nm、更に好ましくは60〜150nmである。体積平均粒子径が上記範囲にあると、成形品とした場合、その表面の平滑性が良好であり、輝度にも優れる。
また、アクリル系ゴム質重合体〔a1〕のトルエン膨潤度は、好ましくは6〜20であり、より好ましくは7〜20、更に好ましくは9〜18である。このトルエン膨潤度が上記範囲にあると、振動溶着、熱板溶着及びレーザー溶着のいずれの方法にも適した溶着用成形材料に好適なアクリル系ゴム強化ビニル系樹脂〔A1〕形成用重合体成分とすることができる。尚、このトルエン膨潤度は、上記ゲル含量を算出する際において得られた、不溶分の乾燥前質量(W1グラム)及び乾燥後質量(W2グラム)を用いて、下記式により算出することができる。
トルエン膨潤度=〔W1(g)/W2(g)〕
上記アクリル系ゴム質重合体〔a1〕は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明のアクリル系ゴム強化ビニル系樹脂〔A1〕は、上記アクリル系ゴム質重合体〔a1〕の存在下に、芳香族ビニル化合物及びシアン化ビニル化合物を含むビニル系単量体〔b1〕を重合して得られたものである。
芳香族ビニル化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルキシレン、エチルスチレン、ジメチルスチレン、メチル−α−メチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、ビニルナフタレン、モノブロムスチレン、ジブロムスチレン、トリブロムスチレン、フルオロスチレン等が挙げられる。これらのうち、スチレン及びα−メチルスチレンが好ましい。また、これらの化合物は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、シアン化ビニル化合物としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、エタクリロニトリル、フマロニトリル等が挙げられる。これらのうち、アクリロニトリルが好ましい。また、これらの化合物は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
尚、上記ビニル系単量体〔b1〕は、上記の芳香族ビニル化合物及びシアン化ビニル化合物のほか、これらと共重合可能な他の化合物を用いてもよい。他の化合物としては、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、マレイミド化合物、官能基含有不飽和化合物(例えば、不飽和酸、エポキシ基含有不飽和化合物、ヒドロキシル基含有不飽和化合物、オキサゾリン基含有不飽和化合物、酸無水物基含有不飽和化合物等)等が挙げられる。これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸アミル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ベンジル等が挙げられる。これらの化合物は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
不飽和酸としては、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸等が挙げられる。これらの化合物は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
マレイミド化合物としては、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−ブチルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等が挙げられる。これらの化合物は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。また、重合体にマレイミド系単量体単位を導入するために、無水マレイン酸を(共)重合させ、後イミド化してもよい。
エポキシ基含有不飽和化合物としては、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸β−メチルグリシジル、(メタ)アクリル酸β−エチルグリシジル、(メタ)アクリル酸3−メチル−3,4−エポキシブチル、(メタ)アクリル酸3−エチル−3,4−エポキシブチル、(メタ)アクリル酸4−メチル−4,5−エポキシペンチル、(メタ)アクリル酸2,3−エポキシシクロヘキシルメチル、(メタ)アクリル酸3,4−エポキシシクロヘキシルメチル、o−ビニルベンジルグリシジルエーテル、m−ビニルベンジルグリシジルエーテル、p−ビニルベンジルグリシジルエーテル、2−ビニルシクロヘキセンオキサイド、3−ビニルシクロヘキセンオキサイド、4−ビニルシクロヘキセンオキサイド、アリルグリシジルエーテル等が挙げられる。これらの化合物は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
ヒドロキシル基含有不飽和化合物としては、3−ヒドロキシ−1−プロペン、4−ヒドロキシ−1−ブテン、シス−4−ヒドロキシ−2−ブテン、トランス−4−ヒドロキシ−2−ブテン、3−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロペン、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸1−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシシクロへキシル、N−(4−ヒドロキシフェニル)マレイミド等が挙げられる。これらの化合物は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
オキサゾリン基含有不飽和化合物としては、ビニルオキサゾリン等が挙げられる。これらの化合物は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
酸無水物基含有不飽和化合物としては、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸等が挙げられる。これらの化合物は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記ビニル系単量体〔b1〕としては、芳香族ビニル化合物及びシアン化ビニル化合物を主として用いることが好ましく、これらの化合物の合計量は、ビニル系単量体〔b1〕全量に対して、好ましくは75質量%以上、より好ましくは80質量%以上、更に好ましくは90質量%以上である。また、芳香族ビニル化合物及びシアン化ビニル化合物の各使用量は、これらの合計を100質量%とした場合、それぞれ、好ましくは5〜95質量%及び5〜95質量%、より好ましくは50〜90質量%及び10〜50質量%である。
上記アクリル系ゴム強化ビニル系樹脂〔A1〕の製造方法は、特に限定されず、乳化重合、塊状重合、溶液重合、懸濁重合等、公知の方法により得ることができる。これらのうち、乳化重合が好ましい。尚、アクリル系ゴム質重合体〔a1〕及びビニル系単量体〔b1〕の各使用量は、これらの合計を100質量%とした場合、それぞれ、好ましくは5〜95質量%及び5〜95質量%であり、より好ましくは30〜80質量%及び20〜70質量%である。
上記アクリル系ゴム強化ビニル系樹脂〔A1〕を乳化重合により製造する場合、上記アクリル系ゴム質重合体〔a1〕を乳化重合により製造する場合と同様、乳化剤、重合開始剤、分子量調節剤、連鎖移動剤、電解質、水等を用いることができ、これらの種類についても、上記例示を適用することができる。
尚、重合開始剤については、上記のほか、上記有機過酸化物と、含糖ピロリン酸処方、スルホキシレート処方等による還元剤との組み合わせによるレドックス系開始剤を用いることもできる。
乳化剤の使用量は、上記ビニル系単量体〔b1〕の全量を100質量部とした場合、好ましく0.1〜5質量部、より好ましくは0.5〜3質量部である。
重合開始剤の使用量は、上記ビニル系単量体〔b1〕の全量を100質量部とした場合、好ましくは0.01〜5質量部、より好ましくは0.1〜3質量部である。この重合開始剤は、反応系に一括して又は連続的に添加することができる。
分子量調節剤の使用量は、上記ビニル系単量体〔b1〕の全量を100質量部とした場合、好ましくは0〜3質量部、より好ましくは0〜1質量部である。
連鎖移動剤の使用量は、上記ビニル系単量体〔b1〕の全量を100質量部とした場合、好ましくは0〜5質量部、より好ましくは0.01〜2質量部である。
尚、乳化重合によりアクリル系ゴム強化ビニル系樹脂〔A1〕を製造する場合、アクリル系ゴム質重合体〔a1〕及びビニル系単量体〔b1〕の使用方法は、アクリル系ゴム質重合体〔a1〕全量の存在下に、ビニル系単量体〔b1〕を一括添加して重合してもよく、分割もしくは連続添加してもよい。また、アクリル系ゴム質重合体〔a1〕の一部の存在下に、ビニル系単量体〔b1〕を一括添加し、重合途中でアクリル系ゴム質重合体〔a1〕の残部を添加してもよいし、ビニル系単量体〔b1〕を分割もしくは連続添加し、重合途中でアクリル系ゴム質重合体〔a1〕の残部を添加してもよい。
乳化重合の際の重合温度は、通常、10〜95℃、好ましくは30〜90℃、より好ましくは35〜85℃である。
アクリル系ゴム質重合体〔a1〕の存在下に、ビニル系単量体〔b1〕を乳化重合することにより得られたラテックスから、アクリル系ゴム強化ビニル系樹脂〔A1〕を取り出すには、通常、凝固剤が添加される。その後、凝固したアクリル系ゴム強化ビニル系樹脂〔A1〕は、濾別の後、適宜、水洗し、更に乾燥することによって、均一な粉体として得られる。尚、上記凝固剤としては、塩化カルシウム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム等の無機塩、硫酸、塩酸、酢酸等の酸等が挙げられる。
上記アクリル系ゴム強化ビニル系樹脂〔A1〕を溶液重合により製造する場合には、通常、溶媒、重合開始剤、連鎖移動剤等が用いられる。重合開始剤を用いずに製造することもできる。
溶媒としては、公知のラジカル重合で使用される不活性重合溶媒、例えば、エチルベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素;メチルエチルケトン、アセトン等のケトン類;ジクロルメチレン、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素;アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等を用いることができる。
重合開始剤としては、ケトンパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド、パーオキシエステル、ハイドロパーオキサイド等の有機過酸化物が挙げられる。
連鎖移動剤としては、メルカプタン類、α−メチルスチレンダイマー、ターピノーレン類等が挙げられる。
溶液重合によりアクリル系ゴム強化ビニル系樹脂〔A1〕を製造する場合、その製造条件は、用いるビニル系単量体〔b1〕、重合開始剤等の種類に応じて、適宜、選択される。アクリル系ゴム質重合体〔a1〕及びビニル系単量体〔b1〕の使用方法は、アクリル系ゴム質重合体〔a1〕全量の存在下に、ビニル系単量体〔b1〕を一括添加して重合してもよく、分割もしくは連続添加してもよい。また、アクリル系ゴム質重合体〔a1〕の一部の存在下に、ビニル系単量体〔b1〕を一括添加し、重合途中でアクリル系ゴム質重合体〔a1〕の残部を添加してもよいし、ビニル系単量体〔b1〕を分割もしくは連続添加し、重合途中でアクリル系ゴム質重合体〔a1〕の残部を添加してもよい。
溶液重合の際の重合温度は、好ましくは、0〜150℃の範囲である。
塊状重合及び懸濁重合による場合も、公知の方法を適用することができる。これらの方法において用いる重合開始剤、連鎖移動剤等は、溶液重合の説明において例示した化合物を用いることができる。
乳化重合、溶液重合等の方法により製造されたアクリル系ゴム強化ビニル系樹脂〔A1〕には、通常、ビニル系単量体〔b1〕の(共)重合体がアクリル系ゴム質重合体〔a1〕にグラフトした共重合体と、ビニル系単量体〔b1〕の重合体がアクリル系ゴム質重合体〔a1〕にグラフトしていない未グラフト成分(ビニル系単量体〔b1〕の(共)重合体)が含まれる。
上記アクリル系ゴム強化ビニル系樹脂〔A1〕のグラフト率は、好ましくは30〜200%、より好ましくは40〜150%、更に好ましくは50〜110%である。このグラフト率が、上記範囲にあれば、振動溶着、熱板溶着及びレーザー溶着のいずれの方法にも適した溶着用成形材料に好適なアクリル系ゴム強化ビニル系樹脂とすることができる。尚、グラフト率(%)は、次式により求められる。
グラフト率(%)={(S−T)/T}×100
上記式中、Sは、アクリル系ゴム強化ビニル系樹脂〔A1〕1グラムをアセトニトリル20mlに投入し、振とう機により2時間振とうした後、遠心分離機(回転数;23,000rpm)で60分遠心分離し、不溶分と可溶分とを分離して得られる不溶分の質量(g)であり、Tは、アクリル系ゴム強化ビニル系樹脂〔A1〕1グラムに含まれるアクリル系ゴム質重合体〔a1〕の質量(g)である。
また、アクリル系ゴム強化ビニル系樹脂〔A1〕のアセトニトリル可溶分の極限粘度[η](溶媒としてメチルエチルケトンを使用し、25℃で測定)は、好ましくは0.1〜1.0dl/g、より好ましくは0.1〜0.8dl/g、更に好ましくは0.15〜0.70dl/gである。
2.(共)重合体〔A2〕
この(共)重合体〔A2〕の形成に用いられるビニル系単量体〔b2〕は、好ましくは、芳香族ビニル化合物、シアン化ビニル化合物、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、マレイミド化合物及び官能基含有不飽和化合物(例えば、不飽和酸、エポキシ基含有不飽和化合物、ヒドロキシル基含有不飽和化合物、オキサゾリン基含有不飽和化合物、酸無水物基含有不飽和化合物等)の1種以上である。特に好ましくは、芳香族ビニル化合物、シアン化ビニル化合物、(メタ)アクリル酸エステル及びマレイミド化合物の1種以上である。尚、上記各化合物は、上記アクリル系ゴム強化ビニル系樹脂〔A1〕の製造に用いられるビニル系単量体〔b1〕において例示したものを用いることができる。
上記(共)重合体〔A2〕としては、下記に例示される。これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
(1)スチレン・アクリロニトリル共重合体
(2)スチレン・アクリロニトリル・メタクリル酸メチル共重合体
(3)α−メチルスチレン・アクリロニトリル共重合体
(4)α−メチルスチレン・アクリロニトリル・メタクリル酸メチル共重合体
(5)スチレン・α−メチルスチレン・アクリロニトリル共重合体
(6)スチレン・N−フェニルマレイミド共重合体
(7)スチレン・アクリロニトリル・N−フェニルマレイミド共重合体
(8)メタクリル酸メチル・スチレン共重合体
(9)メタクリル酸メチル・α−メチルスチレン共重合体
(10)ポリスチレン
(11)ポリα−メチルスチレン
(12)ポリメタクリル酸メチル
3.溶着用成形材料
本発明の溶着用成形材料(以下、「本発明の成形材料」ともいう。)は、アクリル系ゴム強化ビニル系樹脂〔A1〕、又は、このアクリル系ゴム強化ビニル系樹脂〔A1〕と、(共)重合体〔A2〕とからなる混合物を含有する。
従って、本発明の成形材料は、上記アクリル系ゴム強化ビニル系樹脂〔A1〕のみであってよいし、上記混合物のみであってよいし、これらと、他の成分(重合体、添加剤等)との混合物であってもよい。
上記のいずれの場合においても、本発明の成形材料におけるアクリル系ゴム質重合体〔a1〕の含有量は、5〜40質量%であり、好ましくは5〜35質量%、より好ましくは10〜30質量%である。この範囲であれば、振動溶着、熱板溶着及びレーザー溶着のいずれの方法にも適した溶着用成形材料とすることができる。
本発明の成形材料には、本発明の目的とする性能を向上させるために、更に、重合体(樹脂)、添加剤等を配合することができる。
重合体(樹脂)としては、ABS樹脂、HIPS樹脂、AES樹脂、シリコーンゴム強化樹脂、水添ゴム強化樹脂、ASA樹脂(本発明に係るアクリル系ゴム強化ビニル系樹脂〔A1〕を除く。)等のゴム強化樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、アイオノマー、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・ビニルアルコール共重合体、環状オレフィン共重合体、塩素化ポリエチレン等のオレフィン系樹脂;ポリアミド6、ポリアミド6,6、ポリアミド6,12等のポリアミド系樹脂;ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂;ポリカーボネート樹脂;ポリアセタール系樹脂;液晶ポリマー等が挙げられる。これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。尚、これらのうち、ゴム強化樹脂が好ましい。
上記重合体(樹脂)の配合量は、上記のアクリル系ゴム強化ビニル系樹脂〔A1〕及び(共)重合体〔A2〕等を含む重合体成分の全量を100質量部とした場合、好ましくは1〜30質量部である。
添加剤としては、充填剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、難燃剤、相容化剤、熱安定剤、光安定剤、帯電防止剤、滑剤、離型剤、抗菌剤、着色剤等が挙げられる。
充填剤としては、金属(合金を含む)、無機化合物、高分子化合物等からなるものを用いることができる。また、これらの2種以上を含む複合材料からなるものを用いることもできる。
金属としては、ステンレス、アルミニウム、チタン、銅、真鍮等が挙げられる。無機化合物としては、酸化物(アルミナ、ジルコニア等)、窒化物(窒化硅素、窒化硼素等)、炭化物(炭化珪素等)、炭酸塩(炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等)、硫酸塩(硫酸カルシウム等)、珪酸塩(シリカ、石英、ガラス、硅酸カルシウム、硅酸アルミニウム、カオリン、クレ−、硅藻土等)、硝酸塩、リン酸塩等が挙げられる。
充填剤の形状も特に限定されず、粒子状、繊維状、板状、塊状等が挙げられる。繊維状の充填剤としては、ガラス繊維、炭素繊維、シリカ繊維、シリカ・アルミナ繊維、ジルコニア繊維、窒化硼素繊維、窒化硅素繊維、硼素繊維、チタン酸カリウムウィスカ−等が挙げられる。また、板状の充填剤としては、タルク、マイカ、ガラスフレ−ク、金属箔等が挙げられる。
これらの充填剤は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。尚、上記充填剤は、補強材として用いることもできる。
上記充填剤の配合量は、上記のアクリル系ゴム強化ビニル系樹脂〔A1〕及び(共)重合体〔A2〕等を含む重合体成分の全量を100質量部とした場合、好ましくは0〜300質量部、より好ましくは0〜100質量部である。
紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン類、ベンゾトリアゾール類、サリチル酸エステル類、金属錯塩類等が挙げられる。これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記紫外線吸収剤の配合量は、上記のアクリル系ゴム強化ビニル系樹脂〔A1〕及び(共)重合体〔A2〕等を含む重合体成分の全量を100質量部とした場合、好ましくは0〜5質量部、より好ましくは0.01〜3質量部である。
酸化防止剤としては、ヒンダードアミン類、ハイドロキノン類、ヒンダードフェノール類、硫黄含有化合物等が挙げられる。これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記酸化防止剤の配合量は、上記のアクリル系ゴム強化ビニル系樹脂〔A1〕及び(共)重合体〔A2〕等を含む重合体成分の全量を100質量部とした場合、好ましくは0〜5質量部、より好ましくは0.01〜3質量部である。
難燃剤としては、有機系難燃剤、無機系難燃剤、反応系難燃剤等が挙げられる。これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
尚、本発明の成形材料に難燃剤を配合する場合には、難燃助剤を併用することが好ましい。この難燃助剤としては、三酸化二アンチモン、四酸化二アンチモン、五酸化二アンチモン、アンチモン酸ナトリウム、酒石酸アンチモン等のアンチモン化合物や、ホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、水和アルミナ、酸化ジルコニウム、ポリリン酸アンモニウム、酸化スズ、酸化鉄等が挙げられる。これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の成形材料は、押出機、ヘンシェルミキサー、バンバリーミキサー、ニーダー、ロール、フィーダールーダー等により、各成分を溶融混練することにより製造することができる。好ましい製造法は、押出機、ヘンシェルミキサー、バンバリーミキサーを用いる方法である。尚、混練に際しては、各成分を一括して投入後、混練してよいし、分割投入しながら混練してもよい。後者の場合は、押出機、ヘンシェルミキサー、バンバリーミキサー等が好適である。
また、ヘンシェルミキサー、バンバリーミキサー、ニーダー等で混練した後、押出機によりペレット等の所定形状とすることもできる。
本発明の成形材料は、長さ100mm、幅30mm及び厚さ3mmの試験片を、温度23℃及び相対湿度50%で3時間状態調節し、その後、下記試験条件下で、加熱された熱板に接触させ、該熱板から離した際に観察される糸曳き数3本以下であり、好ましくは2本以下、より好ましくは1本以下、特に好ましくは0本である。
〔試験条件〕
熱板の温度;280℃
移動速度;200mm/秒
試験片及び熱板の接触時間;15秒
試験片の溶け量;0.5mm。
また、本発明の成形材料は、ISO75に準じて測定される荷重たわみ温度(Under Load)は、好ましくは80℃以上、より好ましくは81℃以上である。
本発明の成形材料は、溶融時の流動性に優れるため、射出成形法、シート押出成形法、真空成形法、異形押出成形法、圧縮成形法、中空成形法、差圧成形法、ブロー成形法、発泡成形法、ガス注入成形法等によって、容易に溶着用成形品を製造することができる。この溶着用成形品と、本発明の成形材料又は他の成形材料からなる部材とを、振動溶着、熱板溶着、レーザー溶着等の接合方法により、容易に一体化させることができる。
例えば、日用雑貨、車輌用部品、電気・電子部品、機械部品等の広い分野で用いられるハウジング及び容器(燃料タンク等)とする場合には、予め、二分割の形状に成形した溶着用成形品どうしの各周縁部において溶着する。また、車輌用及び計測機器用のメーター(測定器)は、その内部に計測装置を備えたメーターケース(本発明の成形材料からなる)と、通常、透明樹脂(アクリル系樹脂、ポリカーボネート樹脂等)製の蓋体とを用い、各周縁部において溶着することにより製造することができる。上記以外では、各種産業用のホースコネクター、カットオフバルブ、燃料ポンプケーシング、インレットパイプ等の溶着用成形品としても好適である。
尚、振動溶着とは、摩擦熱を利用した溶着方法であり、本発明の成形材料からなる溶着用成形品と、本発明の成形材料又は他の成形材料からなる部材とを、所定の圧力で加圧しながら、振幅0.3〜2.0mm程度、振動数50〜110MHz程度の振動を与え、生じた摩擦熱が樹脂を溶融して、各部材が一体化する。この方法による接合は、通常、振動溶着機等により行われる。
熱板溶着法とは、本発明の成形材料からなる溶着用成形品と、本発明の成形材料又は他の成形材料からなる部材との間に、温度220〜300℃の熱板を当てて、各接合面(又は接合部)の樹脂を溶融し、その後、熱板を取り去り、直ちに両者を押圧することにより接合する方法である。
また、レーザー溶着法とは、本発明の成形材料からなる溶着用成形品と、本発明の成形材料又は他の成形材料からなる部材とを重ねた後、よりレーザー光透過性の高い部材(通常、本発明の成形材料からなる溶着用成形品)の外側に対してレーザー光を照射することにより、透過性材料を通過したレーザー光が他方の部材の接触面を加熱して該材料を溶融させると同時に、熱伝達によりレーザー光を透過した側の材料も溶融させ、双方を接合する方法である。
本発明の成形材料を用いて製造された溶着用成形品は、表面に凹凸が存在しにくく、平滑性に優れる。従って、金属光沢面、光の反射面等とするために、アンダーコート処理なしでスパッタリング法や真空蒸着法等により(アルミニウム、クロム等の)金属層を設けた場合であっても、表面曇りがなく、優れた光沢面及び反射面を得ることができる。例えば、本発明の成形材料を用いて製造された板状成形品に、下記実施例に記載された条件でアルミニウム蒸着膜(厚さ0.1nm)、HMDS(1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン)のプラズマ重合膜を順次形成し、全反射率を測定した場合には、好ましくは80%以上、より好ましくは85%以上とすることができる。
本発明の成形材料を用いて製造された溶着用成形品を用いる接合方法としては、振動溶着法及び熱板溶着法が好適である。振動溶着法によると、接合部周辺における樹脂粉体、(糸)バリ等の発生を抑制することができ、また、熱板溶着法によると、熱板等の熱型と上記溶着用成形品との間に糸曳き等の発生を抑制することができる。
以下、例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例に何ら制約されるものではない。尚、実施例中、部及び%は、特に断らない限り質量基準である。
1.評価方法
本実施例において用いられる各種評価方法は、以下の通りである。
(1)メルトフローレート
ASTM−D1238(240℃、10kg)に準じて測定した。単位はg/10分である。
(2)シャルピー衝撃強さ
ISO179(常温)に準じて測定した。単位はkJ/mである。
(3)荷重たわみ温度
ISO75(Under Load)に準じて測定した。単位は℃である。
(4)熱板溶着性
成形材料からなるペレットを、成形機(型名「IS−25EP」、東芝機械社製)に投入して、温度220〜250℃で溶融し、長さ10cm、幅3cm、厚さ3mmの熱板溶着用試験片を成形した。この試験片を、温度23℃及び相対湿度50%で3時間状態調節し、その後、熱板溶着機(テクノポリマー社製)により、下記条件で熱板に当接させ、熱板から試験片が離れる際の、糸を曳いた本数を数えた。この糸曳きの本数により、「熱板溶着性」を評価した。
判定基準は、下記の通りである。
○;糸曳き数が3本以下であった。
×;糸曳き数が3本を超えた。
<熱板溶着条件>
熱板の温度 280℃
サーボモータの移動速度 200mm/秒
試験片が熱板に接触する時間 15秒
試験片の溶け量 0.5mm
(5)振動溶着性
成形材料からなるペレットを、成形機(型名「IS−170FA」、東芝機械社製)に投入して、温度220〜260℃で溶融し、所定形状のハウジングを得た。一方、メタクリル樹脂(商品名「アクリペットVH−4」、三菱レイヨン社製)を用い、220〜270℃で溶融し、透明板部材を成形した。上記ハウジングと、上記透明板部材とを、振動溶着機(型名「BURANSON 2407」、日本エマソン社製)により、下記条件で振動溶着し、樹脂粉体の個数(ハウジング内に発生し、且つ、目視で確認できる数十ミクロン〜2mm程度の樹脂粉体の個数)及び糸バリの本数(ハウジング内に発生した2mm以上の糸状のバリの本数)を数えた。これら、樹脂粉体の個数及び糸バリの本数により、「振動溶着性」を評価した。
判定基準は、下記の通りである。
○;糸バリ数が5本以下であった。
×;糸バリ数が6本以上であった。
<振動溶着条件>
粉量の評価時は下記条件で実施した。
片振幅 0.5mm
初期圧力 2.0bar
初期振動時間 4.0秒
二段目圧力 4.0bar
二段目振動時間 2.0秒。
また、糸バリ量の評価時は下記条件で実施した。
片振幅 0.5mm
初期圧力 5.0bar
初期振動時間 0.5秒
二段目圧力 5.0bar
二段目振動時間 2.0秒。
(6)輝度
上記の振動溶着評価の際に得たハウジングの表面に、真空成膜装置(型名「VRSP350MD」、新明和工業社製)により、下記条件でスパッタリングを行い、アルミニウムの蒸着膜を形成させた。その後、この蒸着膜の表面に、下記条件でHMDS(1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン)のプラズマ重合膜を形成させた。
輝度の評価は、上記の積層膜を有するハウジングの膜表面に対して、デジタル反射率計(型名「TR−1100AD」、東京電色社製)により光を照射して測定された、拡散反射率をもって評価した。単位はいずれも%である。
<スパッタリング条件>
粗引き終了後の圧力 5.0Pa
本引き終了後の圧力 5.0×10−3Pa
導入ガス アルゴンガスを100SCCM
成膜時の真空度 0.7Pa
アルミニウム膜厚 120nm
<プラズマ重合条件>
導入ガス HMDSを30SCCM
重合時の真空度 1.5Pa
2.アクリル系ゴム強化ビニル系樹脂〔A1〕の製造
アクリル系ゴム強化ビニル系樹脂〔A1〕は、先ず、アクリル系ゴム質重合体を含むラテックスを調製した後、そのラテックスを用い、乳化重合により製造した。
製造例1(アクリル系ゴム強化ビニル系樹脂〔A1−1〕の製造)
ラテックスは、2段階の重合により調製した。
第1工程は、還流冷却器、撹拌翼、温度計及び温度調節装置を備えた反応器に、アクリル酸n−ブチル10.0部、メタクリル酸アリル0.02部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1.0部、クメンハイドロパーオキサイド0.003部、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム0.004部、硫酸第1鉄0.003部、ホルムアルデヒドナトリウムスルホキシレート0.05部及びイオン交換水180部を仕込み、攪拌しながら、混合物を昇温した。その後、反応系の温度を60℃とし、80分間重合を行った。次いで、反応系の温度を60℃に維持したまま、アクリル酸n−ブチル25.0部、メタクリル酸アリル0.05部及びクメンハイドロパーオキサイド0.006部からなる混合物を90分間に渡って、連続的に添加し重合した。重合転化率は92%であった。
引き続き、第2工程は、第1工程による反応液をそのまま用い、反応系の温度を60℃に維持したまま、アクリル酸n−ブチル15.0部、メタクリル酸アリル0.62部及びクメンハイドロパーオキサイド0.004部からなる混合物を90分間に渡って、連続的に添加し重合させ、アクリル系ゴム質重合体を含むラテックス(L1)を得た。重合転化率は95%であった。
尚、アクリル系ゴム質重合体のゲル含量は63%、体積平均粒子径は110nm、トルエン膨潤度は13であった。
その後、還流冷却器、撹拌翼、温度計及び温度調節装置を備えた反応器に、上記ラテックス(L1)50部(固形分)、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.2部及びホルムアルデヒドナトリウムスルホキシレート0.15部を仕込み、混合物の温度を60℃とした。次いで、反応系の温度を60℃に維持しながら、スチレン37.8部、アクリロニトリル12.2部及びtert−ドデシルメルカプタン0.25部からなる混合物(i)、並びに、tert−ブチルハイドロパーオキサイド0.2部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.6部及びイオン交換水12部からなる混合物(ii)を5時間に渡って、連続的に添加し重合した。添加終了後、1時間放置し、アクリル系ゴム強化ビニル系樹脂〔A1−1〕を含有するラテックスを得た。重合転化率は95%であった。
アクリル系ゴム強化ビニル系樹脂〔A1−1〕の単離は、上記ラテックスに塩化カルシウムを添加して凝固及び濾別により行い、その後、水洗及び乾燥して粉末を得た。グラフト率は66%であった。
製造例2(アクリル系ゴム強化ビニル系樹脂〔A1−2〕の製造)
ラテックスは、2段階の重合により調製した。
第1工程は、還流冷却器、撹拌翼、温度計及び温度調節装置を備えた反応器に、アクリル酸n−ブチル10.0部、メタクリル酸アリル0.005部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1.0部、クメンハイドロパーオキサイド0.003部、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム0.004部、硫酸第1鉄0.003部、ホルムアルデヒドナトリウムスルホキシレート0.05部及びイオン交換水180部を仕込み、攪拌しながら、混合物を昇温した。その後、反応系の温度を60℃とし、80分間重合を行った。次いで、反応系の温度を60℃に維持したまま、アクリル酸n−ブチル25.0部、メタクリル酸アリル0.013部及びクメンハイドロパーオキサイド0.006部からなる混合物を90分間に渡って、連続的に添加し重合した。重合転化率は91%であった。
引き続き、第2工程は、第1工程による反応液をそのまま用い、反応系の温度を60℃に維持したまま、アクリル酸n−ブチル15.0部、メタクリル酸アリル0.62部及びクメンハイドロパーオキサイド0.004部からなる混合物を90分間に渡って、連続的に添加し重合させ、アクリル系ゴム質重合体を含むラテックス(L2)を得た。重合転化率は95%であった。
尚、アクリル系ゴム質重合体のゲル含量は58%、体積平均粒子径は105nm、トルエン膨潤度は12であった。
その後、還流冷却器、撹拌翼、温度計及び温度調節装置を備えた反応器に、上記ラテックス(L2)50部(固形分)、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.2部及びホルムアルデヒドナトリウムスルホキシレート0.15部を仕込み、混合物の温度を60℃とした。次いで、反応系の温度を60℃に維持しながら、スチレン37.8部、アクリロニトリル12.2部及びtert−ドデシルメルカプタン0.25部からなる混合物(i)、並びに、tert−ブチルハイドロパーオキサイド0.2部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.6部及びイオン交換水12部からなる混合物(ii)を5時間に渡って、連続的に添加し重合した。添加終了後、1時間放置し、アクリル系ゴム強化ビニル系樹脂〔A1−2〕を含有するラテックスを得た。重合転化率は95%であった。
アクリル系ゴム強化ビニル系樹脂〔A1−2〕は、上記製造例1と同様にして回収し、粉末として得た。グラフト率は62%であった。
製造例3(アクリル系ゴム強化ビニル系樹脂〔A1−3〕の製造)
ラテックスは、2段階の重合により調製した。
第1工程は、還流冷却器、撹拌翼、温度計及び温度調節装置を備えた反応器に、アクリル酸n−ブチル10.0部、メタクリル酸アリル0.5部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1.0部、クメンハイドロパーオキサイド0.003部、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム0.004部、硫酸第1鉄0.003部、ホルムアルデヒドナトリウムスルホキシレート0.05部及びイオン交換水180部を仕込み、攪拌しながら、混合物を昇温した。その後、反応系の温度を60℃とし、80分間重合を行った。次いで、反応系の温度を60℃に維持したまま、アクリル酸n−ブチル25.0部、メタクリル酸アリル0.013部及びクメンハイドロパーオキサイド0.006部からなる混合物を90分間に渡って、連続的に添加し重合した。重合転化率は91%であった。
引き続き、第2工程は、第1工程による反応液をそのまま用い、反応系の温度を60℃に維持したまま、アクリル酸n−ブチル15.0部、メタクリル酸アリル0.62部及びクメンハイドロパーオキサイド0.004部からなる混合物を90分間に渡って、連続的に添加し重合させ、アクリル系ゴム質重合体を含むラテックス(L3)を得た。重合転化率は95%であった。
尚、アクリル系ゴム質重合体のゲル含量は80%、体積平均粒子径は100nm、トルエン膨潤度は5であった。
その後、還流冷却器、撹拌翼、温度計及び温度調節装置を備えた反応器に、上記ラテックス(L3)40部(固形分)、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1部、イオン交換水150部を仕込み、窒素置換した後、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム0.02部、硫酸第一鉄0.005部及びホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウム0.3部を加えた後、攪拌しながら60℃まで昇温した。一方で、アクリロニトリル及びスチレンの混合物(質量比25/75)60部にクメンハイドロパーオキサイド0.2部を溶解し、窒素置換した。反応系の温度を60℃に維持しながら、この単量体混合物を、定量ポンプを用いて一定流量で3時間かけて反応系に添加し、重合を行い、アクリル系ゴム強化ビニル系樹脂〔A1−3〕を含有するラテックスを得た。重合転化率は97%であった。
アクリル系ゴム強化ビニル系樹脂〔A1−3〕は、上記製造例1と同様にして回収し、粉末として得た。グラフト率は85%であった。
3.(共)重合体〔A2〕
(共)重合体〔A2〕として、下記の2種を用いた。
3−1.共重合体(A2−1)
スチレン単位75%及びアクリロニトリル単位25%からなる共重合体であり、固有粘度[η](メチルエチルケトン中、30℃で測定)は、0.6dl/gである。
3−2.共重合体(A2−2)
α−メチルスチレン単位70%及びアクリロニトリル単位30%からなる共重合体であり、固有粘度[η](メチルエチルケトン中、30℃で測定)は、0.4dl/gである。
4.溶着用成形材料の製造及び評価
実施例1〜2及び比較例1
上記に記載の成分を、各々、表1に記載の配合割合でヘンシェルミキサーに投入し、3分間混合した。その後、スクリュー型40mm径の一軸押出機(シリンダー設定温度220℃)を用いて溶融混練し、ペレット(溶着用成形材料)を得た。このペレットを用いて、上記項目について評価し、その結果を表1に併記した。
Figure 2007177060
5.実施例の効果
比較例1は、アクリル系ゴム強化ビニル系樹脂の形成に用いたアクリル系ゴム質重合体のゲル含量が70%以上の例であり、熱板溶着性に劣っていた。
一方、実施例1及び2は、熱板溶着性、振動溶着性及び輝度のすべてにおいて優れていた。
本発明の溶着用成形材料は、溶融時の流動性に優れるため、射出成形法、シート押出成形法、真空成形法、異形押出成形法、圧縮成形法、中空成形法、差圧成形法、ブロー成形法、発泡成形法、ガス注入成形法等、公知の各種成形法によって、容易に所定形状の溶着用成形品とすることができる。この溶着用成形品としては、日用雑貨、車輌用部品、電気・電子部品、機械部品等の広い分野で用いられるハウジング、容器(燃料タンク等)等の部材;車輌用及び計測機器用メーターケース;各種産業用のホースコネクター、カットオフバルブ、燃料ポンプケーシング、インレットパイプ等が挙げられる。

Claims (4)

  1. トルエンゲル含量が70%未満のアクリル系ゴム質重合体〔a1〕の存在下に、芳香族ビニル化合物及びシアン化ビニル化合物を含むビニル系単量体〔b1〕を重合して得られたアクリル系ゴム強化ビニル系樹脂〔A1〕、又は、該アクリル系ゴム強化ビニル系樹脂〔A1〕とビニル系単量体〔b2〕の(共)重合体〔A2〕とからなる混合物を含有する溶着用成形材料であって、
    上記アクリル系ゴム質重合体〔a1〕の含有量が、該溶着用成形材料全量に対して5〜40質量%であり、且つ、
    上記溶着用成形材料からなる、長さ100mm、幅30mm及び厚さ3mmの試験片を、温度23℃及び相対湿度50%で3時間状態調節し、その後、下記試験条件下で、加熱された熱板に接触させ、該熱板から離した際に観察される糸曳き数が3本以下であることを特徴とする溶着用成形材料。
    〔試験条件〕
    熱板の温度;280℃
    移動速度;200mm/秒
    試験片及び熱板の接触時間;15秒
    試験片の溶け量;0.5mm
  2. 上記アクリル系ゴム質重合体〔a1〕が、炭素数1〜12のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステル(m1)と、該アクリル酸アルキルエステル(m1)と共重合可能な化合物(m2)と、多官能性ビニル化合物(m3)とを共重合させてなり、体積平均粒子径40〜190nmであり、且つ、トルエン膨潤度が6〜20である共重合体であり、
    上記アクリル酸アルキルエステル(m1)及び上記化合物(m2)の使用割合が、これらの合計を100質量%とした場合、それぞれ、60〜100質量%及び0〜40質量%であり、且つ、多官能性ビニル化合物(m3)の使用量が、上記アクリル酸アルキルエステル(m1)及び上記化合物(m2)の合計量100質量部に対し、0.1〜10質量部である請求項1に記載の溶着用成形材料。
  3. 上記アクリル系ゴム質重合体〔a1〕が、炭素数1〜12のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステル(m11)、該アクリル酸アルキルエステル(m11)と共重合可能な化合物(m21)、及び、多官能性ビニル化合物(m31)を、重合転化率85%以上で共重合する第1工程と、
    該第1工程で得られた共重合体の存在下、炭素数1〜12のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステル(m12)、該アクリル酸アルキルエステル(m12)と共重合可能な化合物(m22)、及び、多官能性ビニル化合物(m32)を、重合転化率85%以上で共重合する第2工程と、を備える方法から得られた重合体であり、
    上記第1工程における上記アクリル酸アルキルエステル(m11)及び上記化合物(m21)の使用量の合計は、上記アクリル酸アルキルエステル(m11)及び(m12)並びに上記化合物(m21)及び(m22)の合計量を100質量%とした場合、50〜90質量%であり、上記多官能性ビニル化合物(m31)の使用量は、上記アクリル酸アルキルエステル(m11)及び上記化合物(m21)の合計量を100質量部とした場合、0.01〜0.3質量部であり、且つ、
    上記第2工程における上記アクリル酸アルキルエステル(m12)及び上記化合物(m22)の使用量の合計は、上記アクリル酸アルキルエステル(m11)及び(m12)並びに上記化合物(m21)及び(m22)の合計量を100質量%とした場合、10〜50質量%であり、上記多官能性ビニル化合物(m32)の使用量は、上記アクリル酸アルキルエステル(m12)及び上記化合物(m22)の合計量を100質量部とした場合、0.5〜10質量部である請求項1又は2に記載の溶着用成形材料。
  4. ISO75に準ずる荷重たわみ温度(Under Load)が80℃以上である請求項1乃至3のいずれかに記載の溶着用成形材料。
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