JP2007173323A - 光学特性測定装置、露光装置、光学特性測定方法及びデバイスの製造方法 - Google Patents

光学特性測定装置、露光装置、光学特性測定方法及びデバイスの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】光学特性の測定精度を向上を図ることのできる光学特性測定装置及び光学特性測定方法、極めて微細なパターンを有する基板を精度よく、歩留まりよく製造可能な露光装置及びデバイスの製造方法を提供する。
【解決手段】波面収差測定装置の較正を行う際に、測定用開口46の複数の異なる領域に較正用ピンホールパターン像PHI’を結像させ、各較正用ピンホールパターン像PHI’を波面センサのCCDで受光する。各較正用ピンホールパターン像PHI’の受光結果から波面センサの測定用光学系における波面の分布を算出し、測定用開口46の全面を照明した状態でのCCDの受光結果から求めた波面収差を補正して、波面収差測定装置を較正する。
【選択図】図5

Description

本発明は、光学特性測定装置、露光装置、光学特性算出方法及びデバイスの製造方法に関し、特に、被検光学系の光学特性を算出する光学特性測定装置及び光学特性測定方法、投影光学系を介してパターンを基板上に形成する露光装置、及びこの露光装置を用いるデバイスの製造方法に関するものである。
半導体素子、液晶表示素子等のデバイスは、マスク上に形成されたパターンを感光性の基板上に転写する、いわゆるフォトリソグラフィの手法により製造される。このフォトリソグラフィ工程で使用される露光装置は、マスクを載置するマスクステージと基板を載置する基板ステージとを有し、マスクステージ及び基板ステージを逐次または同期移動させながらマスクのパターンを基板に転写させるものである。
このような露光装置では、マスクに形成されたパターンを基板に、高い解像力で忠実に投影する必要がある。このため、投影光学系は諸収差が十分に低減された良好な光学特性を有するように設計されている。しかし、投影光学系を完全に設計どおりに製造することは困難であり、実際に製造された投影光学系には様々な要因で諸収差が残存することがあり、その製造された投影光学系の光学特性は、設計上の光学特性とは異なるものとなることがある。
そこで、実際に製造された投影光学系等を被検光学系として、その被検光学系の収差等の光学特性を測定するための様々な技術が提案されている。こうした技術の一つとして、被検光学系を通過した光を測定用開口に入射させ、測定用光学系を介した光を検出機構で検出し、その検出機構での検出結果に基づいて、被検光学系の光学特性を算出する光学特性測定装置が知られている(特許文献1参照)。
この光学特性測定装置では、被検光学系の光学特性を精度よく測定するため、その光学特性測定装置に内蔵される測定用光学系の収差を、例えば次のような方法で算出し、装置の較正を行っている。まず、測定用開口の全面を被検光学系を通じた光で照射して、測定用光学系の収差を測定し、その測定結果を光学特性測定装置の較正値として記憶する。次に、光学特性測定装置を用いて、被検光学系の光学特性を測定し、被検光学系における光学特性の測定結果を較正値を用いて補正している。
特開2004−79671号公報
一般的に、被検光学系の光学特性を測定する際に、光学特性測定装置の測定用開口に入射される光は、被検光学系を通過した光の全てが測定用開口内に入射されるように、その断面形状が測定用開口より小さく調整されている。これにより、測定用開口には光が照射されている部分と照射されていない部分とが生じることになる。しかしながら、較正値は測定用開口の全面を照射して求めたものであるため、実際に被検光学系の光学特性を測定する時と、較正値を求めるときとでは、測定用開口を照射する領域が異なる。このため、光が照射されていない部分の測定用光学系の収差が、被検光学系の光学特性の測定結果に影響を及ぼしている可能性がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、光学特性の測定精度の向上を図ることのできる光学特性測定装置及び光学特性測定方法、極めて微細なパターンを有する基板を精度よく、歩留まりよく製造可能な露光装置及びデバイスの製造方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明は実施の形態に示す図1〜8に対応付けした以下の構成を採用している。
本発明の光学特性測定装置(21)では、被検光学系(PO)を通過した光(EL)が入射する測定用開口(46)を有する測定用光学系(44)と、前記測定用光学系を介した光を検出する光検出機構(45)と、該光検出機構の検出結果に基づいて、前記被検光学系の光学特性を算出する光学特性算出機構(42)とを有する光学特性計測装置において、前記測定用開口における複数の異なる領域を通過した較正用の光(EL)の各検出結果に基づいて、前記測定用光学系の光学特性を算出する較正機構(42)を有することを特徴とする。
本発明の光学特性測定方法では、被検光学系を通過した光を測定用開口を有する測定用光学系に入射させ、前記測定用開口を介した光を検出し、該検出結果に基づいて、前記被検光学系の光学特性を算出する光学特性測定方法において、前記測定用開口における複数の異なる領域を較正用の光で照明し、前記複数の領域を通過した較正用の光を検出し、各検出結果に基づいて、前記測定用光学系の光学特性を算出することを特徴とする。
本発明によれば、光学特性測定装置を較正するために、測定用開口における複数の異なる領域を通過した較正用の光の各検出結果を用いて、測定用光学系の光学特性をより詳細に把握することができる。そして、光学特性測定装置を較正する際に、光が照射されていない部分の測定用光学系の収差の影響を排除することができて、被検光学系の光学特性測定をより精度よく行うことができる。
次に、本発明の各請求項に記載の発明にさらに含まれる技術的思想について、以下に記載する。
(1)前記較正用の光は、光軸と直交する断面の長さまたは直径が、前記測定用開口の開口長または開口径の2/3以下である光を含むことを特徴とする請求項1に記載の光学特性測定装置。
(2)前記較正用の光は、光軸と直交する断面の長さまたは直径が、前記測定用開口の開口長または開口径の1/2以下である光を含むことを特徴とする(1)に記載の光学特性測定装置。
なお、本発明をわかりやすく説明するために、一実施例を表す図面の符号に対応つけて説明したが、本発明が実施例に限定されるものでないことは、言うまでもないことである。
本発明によれば、測定用光学系の光学特性を精度よく求めることができるので、被検光学系の光学特性測定をより精度よく行うことができる。また、極めて微細なパターンを有する基板及びデバイスを、精度よく、かつ歩留まりよく製造することができる。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について図1〜図5を参照しながら説明する。図1は、本実施形態の波面収差測定装置21を有する露光装置EXを示す概略構成図である。
図1において、この露光装置EXは、ステップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置であり、照明光学系IO、マスクMが載置されるマスクステージMST、投影光学系PO、基板Pが搭載される基板ステージPSTを備えている。露光装置EXは、これらの他に、アライメント検出系22、マスクステージMST及び基板ステージPSTの位置及び姿勢を制御するステージ制御系23、並びに装置全体を統括制御する主制御系24等を備えている。
照明光学系IOは、光源、オプティカルインテグレータ等を含む照度均一化光学系、リレーレンズ系、可変NDフィルタ、マスクブラインド、及びダイクロイックミラー等(いずれも図示略)を含んで構成されている。オプティカルインテグレータとしては、フライアイレンズ、ロッドインテグレータ(内面反射型インテグレータ)、あるいは回折光学素子などを用いることができる。照明光学系IOは、露光光ELをマスクブラインドでスリット状に規定して、回路パターン等が描かれたマスクMをほぼ均一な照度で照明する。ここで、露光光ELとしては、KrFエキシマレーザ光(波長248nm)、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)等の遠紫外光、Fレーザ光(波長157nm)等の真空紫外光、あるいはg線、i線等の紫外線領域の輝線等が用いられる。
マスクステージMST上には、マスクMが、例えば真空吸着により固定されている。マスクステージMSTは、リニアモーターなどからなるマスクステージ駆動部(図示略)によって照明光学系IOの光軸(後述する投影光学系POの光軸AXに一致)に垂直なXY平面内で微小移動可能かつ所定の走査方向に指定された走査速度で駆動可能となっている。ここでは、所定の走査方向は、図1の紙面左右方向であるY軸方向となっている。
マスクステージMSTのステージ移動面内の位置は、マスクレーザ干渉計25によって移動鏡26を介して、例えば0.5〜1nm程度の分解能で常時検出される。マスクレーザ干渉計25からのマスクステージMSTの位置及び速度情報は、ステージ制御系23を介して主制御系24に送られ、主制御系24はこの位置及び速度情報に基づきステージ制御系23及びマスクステージ駆動部(図示略)を介してマスクステージMSTを駆動する。
投影光学系POは、マスクステージMSTの下方に配置され、その光軸AXの方向がZ軸方向とされている。投影光学系POは、例えば投影倍率が1/4であるような両側テレセントリックな縮小系であり、共通のZ軸方向の光軸を有する複数のレンズエレメントから構成されている。これにより、マスクMが露光光ELにより照明されると、マスクM上のパターンが投影光学系POにより投影倍率で縮小された部分倒立像が、感光性材料の塗布された基板P上に投影転写される。
なお、本実施形態では、投影光学系POの複数のレンズエレメントのうち、特定のレンズエレメントをそれぞれ独立に移動可能とするため、各特定のレンズエレメントを保持するレンズ保持部材毎に、レンズ保持部材を支持するとともに鏡筒部と連結するピエゾ素子等の駆動素子が設けられている。ここで、特定のレンズエレメントは、1つでもよく、複数あってもよい。そして、主制御系24からの指令に基づいて結像特性補正制御系27により各駆動素子の駆動量が制御され、各特定のレンズエレメントが、それぞれ独立に、光軸AXに沿った平行移動と光軸AXと垂直な平面に対して傾けることが可能なようになっている。
このように構成された投影光学系POでは、主制御系24による結像特性補正制御系27を介したレンズエレメントの移動制御により、ディストーション、像面湾曲、非点収差、コマ収差、球面収差等の光学特性が調整可能となっている。なお、主制御系24により、不図示の光源の発振波長をシフトさせることによって、光学特性を調整することもできる。
基板ステージPSTは、投影光学系POの下方において、ベース(図示略)上に配置されている。この基板ステージPSTは、XYステージ(図示略)と基板テーブル(図示略)とを有している。XYステージは、リニアモータ等の駆動装置(図示略)によってベースの上面に沿ってXY2次元方向に駆動される。基板テーブルは、不図示の駆動装置により、投影光学系POの光軸AXとの直交面に対し任意の方向に傾斜可能で、その光軸AX方向(Z軸方向)に微動可能で、さらにZ軸方向回り微小回転な状態で、XYステージ上に載置されている。基板テーブル上には、基板Pを、例えば真空吸着等により基板Pを保持する基板ホルダ28が載置されている。
基板ステージPSTの+X方向かつ+Y方向端部近傍には、後述する波面収差測定装置21を着脱可能とする着脱機構の一部が設けられている。この着脱機構としては、ねじ止め、マグネット等を利用した着脱機構、または波面収差測定装置21と基板ステージPSTとに嵌合可能な形成された溝と突条等の凹凸構造等が用いられる。
基板ステージPSTのXY平面内での位置は、基板レーザ干渉計29によって移動鏡30を介して、例えば0.5〜1nm程度の分解能で常時検出される。基板ステージPSTの位置及び速度情報は、ステージ制御系23を介して主制御系24に送られ、主制御系24はこの位置及び速度情報に基づき、ステージ制御系23及び基板ステージ駆動部31を介して基板ステージPSTの駆動制御を行う。
アライメント検出系22は、投影光学系POの側面に配置され、例えば基板P上に形成された位置検出用マーク(アライメントマーク)を撮像する結像式アライメントセンサから成るオフ・アクシス方式の顕微鏡で構成されている。このアライメント検出系22による撮像結果は主制御系24に供給され、その撮像結果に基づいて投影光学系POの投影視野に対する基板Pの露光領域の位置合わせが行われる。
基板ステージPSTの近傍には、照射光学系33と受光光学系34とから構成されるフォーカス検出系32が設けられている。このフォーカス検出系32は、基板P表面の露光領域内部及びその近傍の領域のZ軸方向(光軸AX方向)の位置を検出するための斜入射方式の焦点検出系である。フォーカス検出系32による検出結果はステージ制御系23及びこれを介して主制御系24に供給され、その検出結果に基づいて基板Pの表面が投影光学系POのベストフォーカス位置に配置されるように基板ステージPSTが駆動制御される。
波面収差測定装置21は、波面センサ41と、波面データ処理装置42とから構成されている。図2は、波面センサ41の概略構成を示す断面図である。図2に示すように、波面センサ41は、YZ断面が略U字状の内部空間を有する筐体43と、筐体43の内部に所定の位置関係で配置された複数の光学素子から成る測定用光学系44と、筐体43の内部の+Y側端部に配置されたCCD45とを備えている。この波面センサ41としては、ここでは、シャック−ハルトマン(Shack−Hartmann)方式の波面収差計測器が用いられている。
波面センサ41の−Y側端部の最上部(+Z方向端部)には、筐体43の内部に上方から光が入射するように測定用開口46が形成された標示板47が設けられている。測定用光学系44は、この標示板47及びCCD45の他、その標示板47の下方に順次配置された、コリメータレンズ48、折り曲げミラー49a、リレーレンズ50a,50b、折り曲げミラー49b、マイクロレンズアレイ51及び折り曲げミラー49cから構成されている。
折り曲げミラー49aは、45°で斜設されており、その折り曲げミラー49aによって、上方から鉛直下向きにコリメータレンズ48に対して入射した光の光路がリレーレンズ50a,50bに向けて折り曲げられる。折り曲げミラー49bも、45°で斜設されており、その折り曲げミラー49bによって、リレーレンズ50bから射出された光の光路がマイクロレンズアレイ51に向けて折り曲げられるようになっている。さらに、折り曲げミラー49cも45°で斜設されており、その折り曲げミラー49cによって、下方から鉛直上向きにマイクロレンズアレイ51から射出された光の光路がCCD45に向けて折り曲げられる。なお、コリメータレンズ48、リレーレンズ50a,50b、マイクロレンズアレイ51、CCD45は、筐体43の壁の内側に不図示の保持部材を介してそれぞれ固定され、折り曲げミラー49a〜49cは、筐体43の内壁に埋め込まれた状態でそれぞれ固定されている。
標示板47は、例えばガラス基板を基材とし、基板ホルダ28に固定された基板Pの表面と同じ高さ位置(Z軸方向位置)に、投影光学系の光軸AXと平行な光軸AX1と直交するように配置されている。標示板47の表面は、測定用開口46の部分を除いて、例えばクロム蒸着等による反射面加工がなされている。
コリメータレンズ48は、測定用開口46が投影光学系POの光軸AX上に配置された状態で、その測定用開口46を通って、波面センサ41に入射した光を平行光に変換する。
マイクロレンズアレイ51は、例えばマトリクス状に正の屈折力を有する正方形状の多数のマイクロレンズが稠密に配列されたものである。ここで、各マイクロレンズの光軸は互いにほぼ平行となっている。マイクロレンズは、正方形状に限らず長方形状または多角形状であってもよく、また全てが同一形状でなくてもよい。また、マイクロレンズアレイ51におけるマイクロレンズの配列は、不等ピッチ配列でも良いし、また、斜め並び配列であってもよい。
このようなマイクロレンズアレイ51は、例えば平行平面ガラス板にエッチング処理を施すことにより作成される。マイクロレンズアレイ51は、リレーレンズ50a,50bを介した光を入射したマイクロレンズごとに、測定用開口46に形成されるパターン像をそれぞれ異なる位置に結像する。
CCD45は、マイクロレンズアレイ51に対して、所定距離離れた位置に配置されている。具体的には、マイクロレンズアレイ51の各マイクロレンズによって測定用開口46に形成されたパターン像が結像される結像面に配置される。すなわち、CCD45は、測定用光学系44における測定用開口46の形成面の共役面に受光面を有し、その受光面に結像された多数のパターン像を撮像する。このパターン像の撮像結果は、撮像データとして波面データ処理装置42に供給される。
ここで、図3は、投影光学系POの波面収差の計測に用いられ、波面センサ41の標示板47上にピンホールパターン像及び較正用ピンホールパターン像を形成する計測用マスクMTの平面図である。
図3に示されるように、この計測用マスクMTの中央部には、複数個(図3では、9個)のピンホールパターンPH1〜PH9がX軸方向及びY軸方向に沿ってマトリクス状に形成されている。これらのピンホールパターンPH1〜PH9は、照明光学系IOにより照明されると、ほぼ理想的な点光源となって球面波を発生する。なお、球面波とは、波面収差計測時において、球面波と見なせる光を含むものである。ピンホールパターンPH1〜PH9は、図3において点線で示されるスリット状の照明領域の大きさを有する区画AR内に形成されている。
計測用マスクMTにおける一方の端部側には、1個の較正用ピンホールパターンPHIが形成されている。これらの較正用ピンホールパターンPHIは、ピンホールパターンPH1〜PH9と同様に、照明光学系IOにより照明されると、ほぼ理想的な点光源となって球面波を発生する。
ここで、較正用ピンホールパターンPHIは、その開口径がピンホールパターンPH1〜PH9の開口径より小さく形成されている。図5(c)に示すように、そして、較正用ピンホールパターンPHIの開口径は、標示板47の測定用開口46上に較正用ピンホールパターン像PHI’を結像させた際に、その較正用ピンホールパターン像PHI’の直径γが測定用開口46の開口径αの2/3以下、好ましくは1/2以下となるように設定されている。
計測用マスクMTにおけるもう一方の端部側には、平面視(上から見て)矩形の較正用開口パターン54が形成されている。この較正用開口パターン54は、後述する較正(キャリブレーション)に用いられる。また、この計測用マスクMTには、その中心に位置する中央のピンホールパターンPH1から同一距離だけ、+X方向、−X方向にそれぞれ離れた位置で区画ARの外側の位置にマスクアライメント用の一対の基準マーク(図示略)が形成されている。
なお、ここで用いられる計測用マスクMTには、マスク自身、あるいはマスク上面から所定距離離した位置に拡散板を設けるなどして、投影光学系POの全てのN.A.を通過する光線の波面を求めることができるように、すなわち、投影光学系POの全N.A.にわたる波面収差が計測できるようになっているものとする。
次に、本実施形態の露光装置EXにおける投影光学系POの波面収差の計測方法について説明する。
まず、波面センサ41を基板ステージPSTに装着し、波面データ処理装置42と主制御系24とを信号線又は無線などの通信路を介して接続する。また、基板ステージPSTに装着された波面センサ41の標示板47の測定用開口46を、投影光学系POの投影視野に対応させる。この状態で、基板レーザ干渉計29から出力される位置情報に基づいて、測定用開口46のXY位置を検出する。
次いで、不図示のマスクローダにより、マスクステージMSTへの計測用マスクMTをロードし、マスクステージMSTに対する計測用マスクMTのアライメントを行った後、較正用開口パターン54の中心が投影光学系POの光軸AX上に位置するように、ステージ制御系23を介してマスクステージMSTを移動する。
次いで、照明光学系IO内の光源からのレーザビームの発光を開始する。照明光学系IO内の可動マスクブラインド(不図示)を駆動し、較正用開口パターン54のみを含む領域部分に露光光ELが照射されるように照明領域を制限する。そして、図5(b)に示すように、このレーザビームの発光開始により、照明光学系IOから露光光ELにより、投影光学系POを介して、較正用開口パターンの像54Iが標示板47上に投影される。そして、測定用開口46の全面を含む領域が、露光光ELで照明される。なお、図5(b)〜(g)では、網掛けされている部分は、測定用開口46において露光光ELが照射されている領域を示している。較正用開口パターンの像54Iは、測定用開口46に対して充分に大きい開口面積を有しているので、投影光学系POは、単なるリレー光学系としての機能を果たすに過ぎず、測定用開口46は投影光学系POの波面収差等の影響を受けないものとみなせる条件で露光光ELによってその全面が照明される。この状態で、測定用光学系44を介した露光光ELをCCD45で検出することで、その検出結果に基づいて測定用光学系44の波面収差情報が求められる。この波面収差情報は、第1の光学特性として波面データ処理装置42内のメモリ(不図示)に格納される。
図4は、投影光学系POの波面収差測定時における光学配置に関する説明図である。
図4に示すように、露光光ELの照射により、測定用開口46から球面波が発生する。そして、この球面波がコリメータレンズ48、リレーレンズ50a,50bを介して平行光束となって、マイクロレンズアレイ51を照射する。そして、このマイクロレンズアレイ51の各マイクロレンズによってそれぞれ光がCCD45の受光面に集光され、受光面に測定用開口46の像がそれぞれ結像される。すなわち、マイクロレンズアレイ51により、波面センサ41内に入射した光の波面が分割されることになる。
このとき、波面センサ41内に配置された測定用光学系44が、波面収差の無い理想的な光学系であるならば、マイクロレンズアレイ51に入射する平行光束は平面波であり、その波面は理想的な波面となる筈である。この場合、マイクロレンズアレイ51を構成する各マイクロレンズの光軸上の位置にスポット像(以下、「スポット」とも呼ぶ)が結像する。
しかし、実際、測定用光学系44には波面収差が存在するため、マイクロレンズアレイ51に入射する平行光束の波面は理想的な波面(ここでは平面)からずれ、理想波面に対する波面の傾きが生じる。この波面の傾きに応じて、各スポットの結像位置がマイクロレンズアレイ51の各マイクロレンズの光軸上の位置からずれることとなる。この場合、各スポットの基準点(各マイクロレンズの光軸上の位置)からの位置のずれは、波面の傾きに対応している。
CCD45上の各集光点に入射した光(スポット像の光束)がCCD45でそれぞれ光電変換され、光電変換信号が波面データ処理装置42に送られる。波面データ処理装置42では、その光電変換信号に基づいて各スポットの結像位置を算出し、さらに、その算出結果と既知の基準点の位置データとを用いて、各スポットの位置ずれ(Δx,Δy)を算出して、第1の光学特性として内部のメモリに格納する。
次に、計測用マスクMTの較正用ピンホールパターンPHIが投影光学系POの光軸AX上にほぼ一致するように、マスクステージMSTを移動させる。
次いで、照明光学系IO内の不図示の可動マスクブラインドを駆動し、着目する較正用ピンホールパターンPHIのみを含む微小領域部分にのみ露光光ELが照射されるように、照明領域を制限するとともに、測定用開口46の中心が投影光学系POの光軸に一致する状態で、光源からのレーザビームの発光を開始する。このレーザビームの発光開始により、較正用ピンホールパターンPHIからの光のみが投影光学系POを介して像面上に集光される。
この場合、図5(c)に示すように、露光光ELにより較正用ピンホールパターンPHIの像が、投影光学系POを介して標示板47上の測定用開口46における中心付近に投影される。そして、較正用ピンホールパターン像PHI’が、波面センサ41のマイクロレンズアレイ51を介して波面分割され、各マイクロレンズの光軸上の位置にスポット像(以下、「スポット」とも呼ぶ)が結像する。
この状態では、露光光ELは、測定用開口46の中心部分を通過したことになり、CCD45において撮像されるスポット像には主に測定用光学系44の光軸の近傍における波面収差情報が含まれることになる。CCD45上の各集光点に入射した光(スポット像の光束)がCCD45でそれぞれ光電変換され、光電変換信号が波面データ処理装置42に送られる。波面データ処理装置42では、その光電変換信号に基づいて各スポットの結像位置を算出し、さらに、その算出結果と既知の基準点の位置データとを用いて、各スポットの位置ずれ(Δx,Δy)を算出して、第2の光学特性として内部のメモリに格納する。
次に、基板ステージPSTを−X方向に僅かに移動させ、図5(d)に示すように較正用ピンホールパターン像PHI’が、測定用開口46の中心から+X方向に変位した位置に結像させる。この場合、露光光ELは、測定用開口46の中心付近とは異なる+X方向に変位した部分を通過することになり、CCD45で撮像されるスポット像には、測定用光学系44の光軸からX軸方向に変位した光路における波面収差情報が含まれることになる。このCCD45での撮像結果に基づいて、波面データ処理装置42において各スポットの位置ずれ(Δx,Δy)を算出して、さらに第2の光学特性として内部のメモリに格納する。
さらに、基板ステージPSTを+X方向、−Y方向、+Y方向に僅かにそれぞれ移動させ、較正用ピンホールパターン像PHI’が、測定用開口46の中心から−X方向(図5(e)参照)、+Y方向(図5(g)参照)、−Y方向(図5(f)参照)に、それぞれ変位した位置に結像させる。そして、CCD45において、それぞれの位置でスポット像の撮像を行い、波面データ処理装置42において各スポットの位置ずれ(Δx,Δy)を算出して、第2の光学特性として内部のメモリに格納する。
次いで、波面データ処理装置42において、図5(c)〜(g)に対応して、測定用開口46の異なる5つの領域を通過した露光光ELに関する各スポットの位置ずれ(Δx,Δy)の情報を外挿することにより、測定用光学系44の全体に対応する波面の分布を算出する。
ここで、投影光学系POの波面収差の測定に際して、標示板47の測定用開口46に照射される露光光ELの照射領域が、図5(a)に示すように、その測定用開口46の開口径をαとすると、その開口径αの中心を含んで開口径βで規定されるような領域である場合を考えてみる。
この場合には、開口径αの領域に対して、開口径βの領域の外側の外側領域については、その外側領域を露光光ELが通過しない。そのため、較正用開口パターン54を用いた測定用光学系44の波面収差情報(第1の光学特性)には、外側領域を通過した露光光ELによって求められた測定用光学系44の波面収差情報がオフセットとして含まれている。
従って、較正用開口パターン54を用いて測定用光学系44を較正、すなわち、測定用光学系44自身の波面収差情報を補正するための補正値を求めると、オフセットにより過剰補正されることになる。
これに対して、測定用開口46の異なる領域を通過した露光光ELに基づく5つの第2の光学特性を用いて、開口径αに対応する波面の分布を算出することで、測定用光学系44自身の波面収差情報の補正値を求める際に、較正用開口パターン54を用いた第1の光学特性から開口径βの外側領域の波面収差情報を排除することができる。このように、第1の光学特性を第2の光学特性を用いて補正することで、測定用光学系44自身の波面収差情報の補正値に対する、開口径βの外側領域の波面収差情報に基づくオフセットの影響を排除することができる。
そして、測定用光学系44自身の波面収差情報に関する補正値を、投影光学系POの波面収差測定条件(測定用開口46における露光光ELの照射領域)に応じて精度よく求めることができ、波面収差測定装置21の較正をより厳密に行うことが可能となる。
これにより、波面収差測定装置21の較正が終了し、測定用光学系44の補正された波面収差情報が波面データ処理装置42から主制御系24に通知される。
前述の較正が終了すると、計測用マスクMTの中心に位置するピンホールパターンPH1が投影光学系POの光軸AX上にほぼ一致する基準位置に、マスクステージMSTを移動する。そして、照明光学系IOの光源から露光光ELが発振されると、ピンホールパターンPH1を介して、投影光学系POに露光光ELが照射され、さらにピンホールパターンPH1の像が波面センサ41の測定用開口46に結像される。結像されたピンホールパターンPH1の像に由来する各スポット像の結像位置を、波面センサ41及び波面データ処理装置42を用いて検出する。続いて、この各スポット像の結像位置の検出を、他のピンホールパターンPH2〜PH9について、それぞれ行う。
全ピンホールパターンPH1〜PH9について、スポット像の検出が完了すると、前述の較正により求められた測定用光学系44の波面収差情報を考慮しながら、投影光学系POの波面収差の算出が行われる。主制御系24は、算出された波面収差に基づいて、結像特性補正制御系27を介して、投影光学系PO内の特定のレンズエレメントを移動制御することによって投影光学系POの結像特性を補正する。
従って、本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(ア)この波面収差測定装置21では、波面センサ41の測定用開口46における複数の異なる領域を通過した露光光ELの検出結果に基づいて、波面センサ41の測定用光学系44の波面の分布を算出している。このため、投影光学系POの波面収差測定時に、露光光ELが照射されていない領域に対応する測定用光学系44の波面収差情報を排除して、波面収差測定装置21の較正時における過剰補正が回避され、投影光学系POの波面収差測定をより精度よく行うことができる。
(イ)この波面収差測定装置21では、計測用マスクMTに形成された較正用ピンホールパターン像PHI’と測定用開口46との相対位置を変更することにより、その測定用開口46の複数の異なる領域を照明するようになっている。このため、投影光学系POの波面収差を測定する構成をそのまま利用して、測定用光学系44における測定用開口46のピンホールパターンPH1〜PH9からの露光光ELの通過する領域に応じた波面の分布を求めることができる。しかも、較正用ピンホールパターン像PHI’に対して、基板ステージPSTを僅かに移動させて、それぞれ露光光ELを検出し、例えばその検出結果を外挿するといった簡単な処理で、容易に波面の分布を求めることができる。
(ウ)この波面収差測定装置21では、計測用マスクMTの較正用開口パターン54を介した測定用開口46の全面を照明する露光光ELにより測定用光学系44の第1の光学特性が計測される。そして、較正用ピンホールパターンPHIを介して、測定用開口46の複数の領域をそれぞれ別個に照明する露光光ELにより測定用光学系44の第2の光学特性が計測される。このため、従来の波面収差測定での較正操作に、較正用ピンホールパターンPHIを用いた波面の計測を数回追加するのみで、測定用光学系44の第1の光学特性を第2の光学特性で補正することができ、投影光学系POの波面収差の測定精度を向上させることができる。
(エ)この波面収差測定装置21では、較正用ピンホールパターンPHIを介して、測定用開口46の中心部を照明する露光光ELと、測定用開口46の周辺部を照明する露光光ELとにより測定用光学系44の第2の光学特性が計測される。このため、投影光学系POの波面収差の測定において、必要となる測定用開口46の中心部に対応する測定用光学系44の光学特性と、ほとんど必要のない測定用開口46の外側領域に対応する測定用光学系44の光学特性とを、容易に切り分けることができる。
(オ)この波面収差測定装置21では、測定用光学系44と較正用ピンホールパターン像PHI’を検出するCCD45とが、互いに所定の位置関係をもって筐体43内に保持され、この筐体43を較正用ピンホールパターン像PHI’に対して移動させる。これにより、較正用ピンホールパターンPHIを介した露光光ELが、測定用開口46の複数の異なる領域を通過するようになっている。このため、較正用ピンホールパターンPHIを介した露光光ELを、測定用開口46の複数の異なる領域を通過させる際に、露光光ELは投影光学系PO内の一定の光路を通過することになり、投影光学系POの波面収差の影響が一定となる。これにより、測定用光学系44をより精度よく光学特性の分布を求めることができる。
(カ)この波面収差測定装置21では、光軸AXとの直交断面の径が、測定用開口46の開口径の2/3以下、好ましくは1/2以下である較正用ピンホールパターン像PHI’を用いて、測定用光学系44の波面の分布を測定している。このため、測定用開口46において、繰り返し露光光ELが照射される領域を減らすことができて、効率よく測定用光学系44の波面の分布を測定することができる。
(キ)この露光装置EXでは、前記(ア)〜(カ)に記載の優れた効果を有する波面収差測定装置21を有している。このため、投影光学系POの波面収差を一層精度よく測定し、投影光学系POの結像特性をより厳密に補正することができて、露光精度をさらに向上させることができる。そして、極めて微細なパターンを有する基板P及びデバイスを、精度よく、かつ歩留まりよく製造することができる。
(第2実施形態)
つぎに、本発明の第2実施形態について、前記第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。この第2実施形態においては、図6に示すように、測定用光学系44の波面の分布を測定する際に、測定用開口46に照射される露光光ELの形状と、それに続く波面収差測定装置21のオフセット情報の求め方が異なっている。
この場合、まず前記第1実施形態と同様に、測定用開口46の全面を照明することにより、CCD45にてスポット像の結像位置を測定し、第1の光学特性を算出する。次いで、計測用マスクMTに形成された輪帯状の開口を有する輪帯パターンを、その中心が投影光学系POの光軸AXに一致するように配置して、照明光学系IOの光源から露光光ELを照射する。この輪帯パターンの輪帯パターン像RPIを、投影光学系POを介して測定用開口46上に結像させる。この輪帯パターン像RPIは、測定用開口46の周辺部が照明され、中心部が遮光されたような像となる。そして、輪帯パターンを介した露光光ELを、CCD45にてスポット像の結像位置を測定し、第3の光学特性を算出する。
続いて、波面データ処理装置42において、前述の第1の光学特性である測定用開口46全体に対応する測定用光学系44の波面の傾きから第3の光学特性である周辺部の波面収差情報を差し引くことにより、測定用開口46の中心部の波面収差を算出する。そして、算出された中心部の波面収差を平均化することにより、波面収差測定装置21を較正する。
従って、本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(ク)この波面収差測定装置21では、波面収差測定装置21を較正する際に、測定用開口46全体を照明した状態での第1の光学特性を、測定用開口46の中心部を遮光した状態での第3の光学特性で補正することで、測定用光学系44における波面の分布をより詳細に把握することができる。そして、投影光学系POの波面収差測定時に、露光光ELが照射されていない測定用開口46の周辺部に対応する測定用光学系44の収差情報を排除して、投影光学系POの波面収差をより精度よく行うことができる。
(変形例)
なお、本発明の各実施形態は、以下のように変形してもよい。
・較正用ピンホールパターン像PHI’の複数が、同時に測定用開口46内に照射されるように、較正用ピンホールパターンPHIを形成してもよい。
・較正用ピンホールパターンPHI、較正用開口パターン54及びピンホールパターンPH1〜PH9は、マスクステージMSTに予め取り付けられていてもよい。
・波面センサ41を、基板ステージPSTとは異なるステージに設けてもよい。
・図7(a)及び(b)に示すように、測定用光学系44の波面の分布を測定する際に使用する計測用マスクMT上のパターンの形状を、例えば測定用開口46に略十字状をなす十字パターン像CPI1,CPI2を結像するような十字パターンに変更してもよい。この十字パターンは、計測用マスクMT上に、互いに所定角度、例えば45度回転した状態にあるものを、複数、例えば2つ形成し、複数の十字パターン像CPI1,CPI2を順に測定用開口46に投影することによって、測定用開口46の異なる複数の領域を露光光ELが通過するようにする。そして、十字パターン像CPI1,CPI2により得られた収差情報を補間することにより、測定用光学系44の波面の分布を求めるようにしてもよい。
・第1実施形態において、測定用光学系44の第2の光学特性を測定する際に、測定する測定用開口46の領域の数を、2〜4、6以上としてもよい。
・第1実施形態において、測定用開口46の全体を照明して測定用光学系44の第1の光学特性を測定することを省略して、第2の光学特性のみから、投影光学系POの波面収差の測定に必要な領域に対応する波面の分布を算出し、その算出結果に基づいて波面収差測定装置21のオフセット情報を求めてもよい。
・第1実施形態において、マスクステージMSTを移動させることによって、較正用ピンホールパターン像PHI’の測定用開口46における結像位置を変位させてもよい。
・第2実施形態において、測定用開口46の一部を遮光する部材を測定用開口46上に載置して、測定用光学系44の第3の光学特性を求めるようにしてもよい。
以上のように、本実施形態の露光装置EXは、本願特許請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これらの各種精度を確保するために、この組立の前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置EXへの組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置EXへの組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることは言うまでもない。各種サブシステムから露光装置EXへの組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置EXの製造は温度及びクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
半導体素子等のデバイスは、図8に示すように、デバイスの機能・性能設計を行うステップS101、この設計ステップに基づいた、マスクMを製作するステップS102、デバイスの基材である基板Pを製造するステップS103、前述した露光装置EXによりマスクMのパターンを基板Pに露光する基板処理ステップS104を経て製造される。さらに、デバイス組立ステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)S105、検査ステップS106等を経て製造される。
なお、本発明をわかりやすく説明するために、各実施形態及び変形例においては、光学特性測定装置の一例として波面収差測定装置を、被検光学系の一例として投影光学系を、光の一例として露光光を、光検出機構の一例としてCCDを、光学特性算出機構および較正機構の一例として波面データ処理装置を示した。また、保持装置の一例として筐体を、波面分割光学系の一例としてマイクロレンズアレイを示した。本発明が、各実施形態及び変形例に限定されるものでないことは、言うまでもないことである。
第1実施形態の露光装置を示す概略構成図。 図1の波面センサを示す概略構成図。 図1の計測用マスクを示す平面図。 波面収差測定時における光学配置に関する説明図。 測定用開口における、(a)は波面収差測定時の使用部分、(b)は全面を照明した状態、(c)は中心部を照明した状態、(d)は+X側部分を照明した状態、(e)は−X側部分を照明した状態、(f)は−Y側部分を照明した状態、(g)は+Y側部分を照明した状態をそれぞれ示す説明図。 第2実施形態の測定用開口を輪帯パターンで照明した状態の説明図。 (a)及び(b)は、変形例の測定用開口を十字パターンで照明した状態の説明図。 半導体素子の製造工程の一例を示すフローチャート。
符号の説明
21…波面収差測定装置、42…波面データ処理装置、43…筐体、44…測定用光学系、45…CCD、46…測定用開口、51…マイクロレンズアレイ、EL…露光光、EX…露光装置、M…マスク、P…基板、PHI’…較正用ピンホールパターン像、PO…投影光学系。

Claims (11)

  1. 被検光学系を通過した光が入射する測定用開口を有する測定用光学系と、前記測定用光学系を介した前記光を検出する光検出機構と、該光検出機構の検出結果に基づいて、前記被検光学系の光学特性を算出する光学特性算出機構とを有する光学特性計測装置において、
    前記測定用開口における複数の異なる領域を通過した較正用の光の各検出結果に基づいて、前記測定用光学系の光学特性を算出する較正機構を有することを特徴とする光学特性測定装置。
  2. 前記較正用の光は、前記測定用開口より小さい所定の断面形状を有し、前記較正用の光と前記測定用開口との相対位置を変更することにより、前記複数の異なる領域を照明することを特徴とする請求項1に記載の光学特性測定装置。
  3. 前記較正用の光は、前記測定用開口における前記複数の異なる領域を照明する複数の光を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の光学特性測定装置。
  4. 前記較正用の光は、前記測定用開口の中心部を照明する光と、前記測定用開口の周辺部を照明する光とを含むことを特徴とする請求項3に記載の光学特性測定装置。
  5. 前記測定用光学系と、前記光検出機構とは、互いに所定の位置関係をもって保持装置に保持され、前記較正機構は、該保持装置を前記較正用の光に対して移動させて、前記較正用の光が複数の異なる領域を通過するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の光学特性測定装置。
  6. 前記測定用光学系は、入射した光を波面分割して複数のスポット像を形成する波面分割光学系を含む請求項1〜5のうちいずれか一項に記載の光学特性測定装置。
  7. 被検光学系を通過した光を測定用開口を有する測定用光学系に入射させ、前記測定用光学系を介した前記光を検出し、該検出結果に基づいて、前記被検光学系の光学特性を算出する光学特性測定方法において、
    前記測定用開口における複数の異なる領域を較正用の光で照明し、
    前記複数の異なる領域を通過した較正用の光を検出し、各検出結果に基づいて、前記測定用光学系の光学特性を算出することを特徴とする光学特性測定方法。
  8. 前記測定用開口の全面を照明した状態での前記較正用の光の検出結果に基づいて前記測定用光学系の第1の光学特性を算出し、前記測定用開口における複数の異なる領域を通過した前記較正用の光の各検出結果に基づいて前記測定用光学系の第2の光学特性を算出し、前記第1の光学特性を、前記第2の光学特性を用いて補正することを特徴とする請求項7に記載の光学特性測定方法。
  9. 前記測定用開口における前記複数の領域は、前記測定用開口の所定部分を遮光することによって形成されることを特徴とする請求項7または8に記載の光学特性測定方法。
  10. 投影光学系を介して所定のパターンを基板上に形成する露光装置において、
    請求項1〜6のうちいずれか一項に記載の光学特性測定装置を有することを特徴とする露光装置。
  11. リソグラフィ工程を含むデバイスの製造方法において、
    前記リソグラフィ工程は、請求項10に記載の露光装置を用いることを特徴とするデバイスの製造方法。
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