JP2007169251A - 結合錯体粒子及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】体積が大きく且つ水素ガス吸着能に優れた水素吸着材を得る。
【解決手段】第1金属塩と第1有機化合物とを第1溶媒中で反応させ、第1錯体粒子12を析出させる。次に、この第1錯体粒子12と、第2金属塩及び第2有機化合物とを第2溶媒に添加し、該第2溶媒中で前記第2金属塩と前記第2有機化合物とを反応させる。この反応により、第1錯体粒子12の表面に第2錯体粒子14が析出する。第2錯体粒子14の析出を繰り返すことにより、複数個の第1錯体粒子12同士が第2錯体粒子14を介して結合した結合錯体粒子10が形成されるに至る。
【選択図】図1

Description

本発明は、錯体粒子同士が結合して形成された結合錯体粒子及びその製造方法に関する。
近年における環境保護への関心の高まりから、燃料電池を搭載した燃料電池車が着目されている。燃料電池車は燃料電池を走行駆動源とするので、ガソリンや軽油を燃焼させる必要がなく、従って、炭化水素ガスやNOx、SOx等を排出することがないからである。
燃料電池を運転するに際しては、燃料ガス、例えば、水素ガスを供給する必要がある。このため、燃料電池には水素貯蔵タンクが付設される。この水素貯蔵タンクにおける水素貯蔵量が多いほど燃料電池の運転時間を長期化することができるので、容器内に水素吸着材を収容して水素貯蔵タンクを構成することが種々検討されている。この場合、水素吸着材が水素を吸着保持するので、水素吸着材が収容されていない場合に比して多くの水素を貯留することができるからである。
この種の水素吸着材として、近時、金属−有機骨格構造体が特に着目されている(例えば、特許文献1参照)。金属−有機骨格構造体は、金属原子又は金属イオンを有機分子又は有機イオンが囲繞するように配位結合した錯体の1種であり、ゲスト分子が存在しない場合であっても安定な多孔性骨格構造を維持する。水素ガスは、この多孔性骨格構造内に吸着される。
金属−有機骨格構造体は、特許文献2に記載されるように、その粉末がバインダや増粘剤の存在下に、例えば、ペレットに圧縮成形されて水素吸着材として供される。
米国特許出願公開第2003/0148165号明細書 米国特許出願公開第2003/0222023号明細書
上記したように、金属−有機骨格構造体は多孔性骨格構造を有する。このため、その粉末に対して過度に大きな成形圧を付与して圧縮成形を行うと、該多孔性骨格構造が圧潰されることがある。このような事態が生じると、水素ガスを吸着保持することが困難となる。
しかも、特許文献2記載の従来技術では、水素ガスの吸着作用に何ら寄与しないバインダ等を添加するようにしている。このため、ペレットの体積を大きくしても、水素ガスの吸着可能量を大きくすることは容易ではない。
すなわち、圧縮成形を行う場合、単位体積当たりの水素ガス吸着量が大きな水素吸着材を得ることが困難であるという不具合が顕在化している。
本発明は上記した問題を解決するためになされたもので、大体積であるにも関わらず水素ガス吸着量が大きな結合錯体粒子及びその製造方法を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明に係る結合錯体粒子は、1個の第1錯体粒子に対して別体の第2錯体粒子が1個以上結合していることを特徴とする。
すなわち、この結合錯体粒子は、錯体粒子同士が互いに物理的ないし化学的に結合することによって大粒径化したものである。換言すれば、錯体粒子同士が結合することで、体積が大なる錯体の結合体ないし集合体を、圧縮成形工程を経ることなく作製することができる。従って、水素ガスを吸着するための吸着サイトが圧潰されることがない。しかも、本発明においては、水素ガス吸着能に寄与しないバインダ等を使用する必要は特にない。
以上のような理由から、単位体積当たりの水素ガス吸着能に優れた結合錯体粒子を構成することができる。
この場合、前記第1錯体粒子同士が前記第2錯体粒子を介して結合していることが好ましい。これにより、結合錯体粒子の体積が一層大きくなるので、上記の作用効果が一層顕著となるからである。
なお、前記第1錯体粒子と前記第2錯体粒子とは同一物質であってもよい。
また、本発明は、1個の第1錯体粒子に対して別体の第2錯体粒子が1個以上結合した結合錯体粒子の製造方法であって、
第1金属塩と第1有機化合物とを第1溶媒に溶解する工程と、
前記第1溶媒中で前記第1金属塩と前記第1有機化合物とを反応させて第1錯体粒子とする工程と、
前記第1錯体粒子、第2金属塩及び第2有機化合物を含有する第2溶媒を調製する工程と、
前記第2溶媒中で前記第2金属塩と前記第2有機化合物とを反応させ、前記第1錯体粒子に結合した第2錯体粒子とする工程と、
を有することを特徴とする。
このような過程を経ることにより、大体積の結合錯体粒子を、圧縮成形工程を経ることなく且つバインダ等を添加することなく容易に作製することができる。
さらに、前記第2錯体粒子が結合した前記第1錯体と、前記第2金属塩と、前記第2有機化合物とを含有する溶媒を調製した後、前記溶媒中で前記第2金属塩と前記第2有機化合物とを反応させて前記第1錯体粒子又は前記第2錯体粒子に結合した新たな第2錯体粒子を形成する工程を行うようにしてもよい。これにより第2錯体粒子が成長するので、体積が一層大きな結合錯体粒子を作製することができる。また、第2錯体粒子の中には、該第2錯体粒子同士で結合するものも存在し、この場合、第1錯体粒子が第2錯体粒子を介して結合する。
新たな第2錯体粒子を形成する工程は、複数回繰り返すことが好ましい。この場合、第2錯体粒子を大きく成長させることができるからである。
ここで、前記第2金属塩として前記第1金属塩と同一物質を使用し、且つ前記第2有機化合物として前記第1有機化合物と同一物質を使用すれば、第1錯体粒子と第2錯体粒子とを同一物質で形成し、結合錯体粒子全体を同一物質として作製することができる。
本発明においては、第1錯体粒子に第2錯体粒子を結合させ、さらには第2錯体粒子を介して第1錯体粒子同士を結合することで、大体積の結合錯体粒子を形成するようにしている。この場合、圧縮成形工程を経る必要がないので、結合錯体粒子の吸着サイトが圧潰されることがない。また、バインダ等を添加する必要も特にない。従って、単位体積当たりの水素ガス吸着能が著しく大きくなる。
すなわち、本発明によれば、単位体積当たりの水素ガス吸着能に優れた水素吸着材を構成することができる。このような水素吸着材を使用することにより、水素ガス貯留タンクの水素ガス貯留可能量を増加することが可能となる。従って、例えば、該水素ガス貯留タンクを搭載した燃料電池車の走行可能距離を向上させることができ、また、燃料ガスの充填回数を低減することができる。
しかも、燃料ガス貯蔵タンクを小型化することが可能となるので、燃料電池車における機器配置のレイアウトの自由度が増加する。
以下、本発明に係る結合錯体粒子及びその製造方法につき好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施の形態に係る結合錯体粒子10の構造を模式的に示した概略構造説明図である。この結合錯体粒子10においては、第1錯体粒子12同士が第2錯体粒子14を介して結合している。
第1錯体粒子12は、金属原子又は金属イオンを有機分子又は有機イオンが囲繞して配位結合した金属−有機骨格構造体からなる。この種の金属−有機骨格構造体の好適な例としては、[M2(4,4’−ビピリジン)3(NO34](ただし、MはCo、Ni、Znのいずれか)、[M2(1,4−ベンゼンジカルボキシレートアニオン)2](ただし、MはCu、Znのいずれか)、[Fe2(トランス−4,4’−アゾピリジン)4(NCS)4]等が挙げられる。
又は、その一般式がM4O(芳香族ジカルボキシレートアニオン)3で表されるものであってもよい。Mの好適な例としては、Zn、Mg、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Al、Ru、Rh、Pd、Ag、Ptが挙げられる。また、芳香族ジカルボキシレートアニオンに代え、芳香族ジカルボキシレートアニオンの芳香環中に存在するHの少なくとも1つが官能基に置換された芳香族ジカルボキシレートアニオン誘導体で構成されたものであってもよい。
芳香族ジカルボキシレートアニオン又はその誘導体の好適な例としては、1,4−ベンゼンジカルボキシレートアニオン、2−ブロモ−1,4−ベンゼンジカルボキシレートアニオン、2−アミノ−1,4−ベンゼンジカルボキシレートアニオン、2,5−プロピル−1,4−ベンゼンジカルボキシレートアニオン、2,5−ペンチル−1,4−ベンゼンジカルボキシレートアニオン、シクロブテン−1,4−ベンゼンジカルボキシレートアニオン、1,4−ナフタレンジカルボキシレートアニオン、2,6−ナフタレンジカルボキシレートアニオン、4,4’−ビフェニルジカルボキシレートアニオン、4,5,9,10−テトラヒドロピレン−2,7−ジカルボキシレートアニオン、ピレン−2,7−ジカルボキシレートアニオン、4,4”−テルフェニルジカルボキシレートアニオン等が挙げられる。各々の構造式は、下記の通りである。
Figure 2007169251
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このような第1錯体粒子12同士に橋架された第2錯体粒子14は、上記したような金属−有機骨格構造体からなる。すなわち、第2錯体粒子14は、第1錯体粒子12と同一の物質であってもよいし、別種の物質であってもよい。また、1個の第1錯体粒子12に対して結合した第2錯体粒子14の数は特に限定されるものではなく、1個であってもよいし、それ以上であってもよい。
後述するように、第2錯体粒子14は、第1錯体粒子12の表面に析出し、その部位で成長する。この第2錯体粒子14を介して第1錯体粒子12が結合することにより、大体積の結合錯体粒子10が形成される。
すなわち、本実施の形態によれば、金属−有機骨格構造体同士を結合ないし集合させることで、体積が大なる結合錯体粒子10を、圧縮成形を行うことなく形成することができる。この結合錯体粒子10は、金属−有機骨格構造体の多孔性骨格構造が圧潰されていないため、優れた水素ガス吸着能を示す水素吸着材となる。
しかも、この結合錯体粒子10それ自体を水素吸着材として使用することにより、バインダ等を用いることなく水素吸着材を作製することができる。すなわち、本実施の形態によれば、水素ガス吸着能の発現に寄与しない物質を配合する必要が特にない。このため、単位体積当たりの水素ガス吸着量が大きな水素吸着材とすることができる。
この結合錯体粒子10は、以下のようにして作製することができる。すなわち、先ず、第1錯体(金属−有機骨格構造体)粒子を形成するための金属イオン源及び有機配位子源を第1溶媒に溶解する。
金属イオン源、有機配位子源としては、それぞれ、金属塩、有機化合物を選定すればよい。具体的な金属塩としては、例えば、Zn塩である硝酸亜鉛四水和物:Zn(NO32・4H2Oが挙げられ、一方、有機化合物の具体例としては、2,6−ナフタレンジカルボン酸が挙げられる。
また、第1溶媒としては、金属塩及び有機化合物の双方を溶解可能な液体が選定される。好適な例としては、N,N’−ジエチルフォルムアミド、ジメチルフォルムアミド、N−メチルピロリドンが挙げられる。
その後、金属塩と有機化合物が溶解した第1溶媒を放置する。この放置の間に金属イオンと有機配位子との反応が進行し、図2に示すように、第1溶媒中に第1錯体粒子12が析出する。
ここで、放置時間(反応時間)は、温度によって設定すればよい。すなわち、室温であれば数日〜数週間放置し、85〜105℃であれば20〜72時間とすればよい。勿論、室温で数日間放置した後、85〜105℃で数時間〜数十時間保持するようにしてもよい。いずれの場合においても、加熱する際には密閉ベッセルを使用することが好ましい。
このようにして形成された第1錯体粒子12を、第1溶媒から濾過等によって分離する。この分離操作の際、図3に示すように、第1錯体粒子12が凝集して凝集粒子が形成される。
次いで、この凝集粒子を、第2金属塩及び第2有機化合物とともに第2溶媒に添加する。第2金属塩は、第1金属塩と同一の物質であってもよいし、別種の物質であってもよい。また、第1金属塩が供する金属イオンとは別種の金属イオンを供する物質であってもよい。第2有機化合物も、第1金属塩と同一又は別種の物質のいずれであってもよく、第1有機化合物が供する有機配位子とは別種の有機配位子を供する物質であってもよい。さらに、第2溶媒も、第1溶媒と同一種の液体であってもよいし、別種の液体であってもよい。
次いで、第1錯体粒子12を析出させた場合と同様にして、上記のように調製された溶液から第2錯体粒子14を析出させる。図4に示すように、第2錯体粒子14は、第1錯体粒子12の表面から析出する。これにより、1個の第1錯体粒子12に対して1個以上の第2錯体粒子14が結合した結合錯体粒子が形成される。また、第2錯体粒子14の中には、この時点で複数個の第1錯体粒子12同士の間に橋架されるように析出するものも存在する。
このようにして作製された結合錯体粒子では、圧縮成形工程を経ることがないため、該結合錯体粒子を構成する金属−有機骨格構造体の多孔性骨格構造が圧潰されることがない。しかも、バインダ等を添加する必要が特にないので、金属−有機骨格構造体のみで水素吸着材を構成することもできる。このため、水素ガス吸着能に優れた水素吸着材を得ることができる。
上記の工程をもって第2錯体粒子14の析出を終了するようにしてもよいが、析出を繰り返すことにより、結合錯体粒子の体積を一層大きくすることができる。すなわち、この場合、第2錯体粒子14が結合した第1錯体粒子12(結合錯体粒子)を、前記第2金属塩及び前記第2有機化合物とともに溶媒に添加する。この溶媒としては、第2溶媒と同一種の液体を用いればよいが、別種の液体を使用するようにしてもよい。
そして、第1錯体粒子12を析出させた場合と同様にして第2錯体粒子14を析出させる。この場合、第2錯体粒子14の一部は、先の反応によって第1錯体粒子12の表面に析出した第2錯体粒子14の表面から析出する。これにより第2錯体粒子14同士が結合し、その結果、第1錯体粒子12同士が第2錯体粒子14を介して結合した大体積の結合錯体粒子10が形成される(図1参照)。勿論、第2錯体粒子14の中には、第1錯体粒子12の表面から析出するものも存在する。
この操作を、複数回繰り返すようにしてもよい。この場合、結合錯体粒子の体積をさらに一層大きくすることができる。
1.2gの2,6−ナフタレンジカルボン酸と、11gのZn(NO32・4H2Oとを、1000mlのN,N’−ジエチルフォルムアミド(DEF)に溶解した。この溶液を密閉容器に封入した後、95℃で20時間保持した。これにより、Zn4O(2,6−ナフタレンジカルボキシレートアニオン)3・(DEF)6の粒子をDEF中に析出させた。
その後、密閉容器を室温(25℃)と平衡温度になるまで静置し、濾過操作して前記粒子をDEFから分離した。濾過残留物をDEFで洗浄し、前記粒子の凝集体を得た。
その一方で、1.2gの2,6−ナフタレンジカルボン酸と、11gのZn(NO32・4H2Oとを、1000mlのDEFに溶解した。この溶液に対し、前記凝集体を添加して反応液を調製した。
該反応液に対して真空引きを4時間行って脱泡することで、前記凝集体から空気を離脱させるとともに、該凝集体の間隙にDEFを浸入させた。その後、該反応液を密閉容器に封入した後、95℃で20時間保持し、前記凝集体に含まれるZn4O(2,6−ナフタレンジカルボキシレートアニオン)3・(DEF)6の粒子同士が、該各粒子の表面に析出したZn4O(2,6−ナフタレンジカルボキシレートアニオン)3・(DEF)6の粒子を介して結合した結合錯体粒子をDEF中に析出させた。
そして、密閉容器を室温と平衡温度になるまで静置し、濾過操作して前記結合錯体粒子をDEFから分離した。濾過残留物をDEFで洗浄した後、該濾過残留物(結合錯体粒子の凝集体)を、1.2gの2,6−ナフタレンジカルボン酸と11gのZn(NO32・4H2Oとが1000mlのDEFに溶解された溶液に対して添加し、2次反応液を調製した。この2次反応液に対し、上記の真空引き及び加熱保持操作を行い、体積がさらに大なる結合錯体粒子をDEF中に析出させた。
その後、上記の静置、濾過操作、洗浄、反応溶液の調製、真空引き及び加熱保持操作を9回繰り返し(計10回)、結合錯体粒子を大粒径化した。この結合錯体粒子を濾過操作でDEFと分離し、濾過残留物を室温で12時間放置してDEFを揮発除去して、50gのZn4O(2,6−ナフタレンジカルボキシレートアニオン)3を得た。これを実施例とする。
このZn4O(2,6−ナフタレンジカルボキシレートアニオン)3、すなわち、結合錯体粒子につき、電子顕微鏡及び画像処理法によって平均粒径を求めたところ、1000μmであった。
さらに、77Kにおける窒素吸着量から比表面積を測定したところ、1475m2/gであった。
比較のため、小粒径のZn4O(2,6−ナフタレンジカルボキシレートアニオン)3を合成した。すなわち、1.2gの2,6−ナフタレンジカルボン酸と、11gのZn(NO32・4H2Oとを、1000mlのDEFに溶解した。この溶液を密閉容器に封入した後、95℃で20時間保持した。これにより、Zn4O(2,6−ナフタレンジカルボキシレートアニオン)3・(DEF)6の粒子をDEF中に析出させた。
その後、密閉容器を室温(25℃)と平衡温度になるまで静置し、濾過操作して前記粒子をDEFから分離した。濾過残留物をDEFで洗浄し、前記粒子の凝集体を得た。
この凝集体を室温でクロロホルム(CHCl3)中に24時間浸漬し、Zn4O(2,6−ナフタレンジカルボキシレートアニオン)3・(DEF)6のゲスト分子であるDEFをCHCl3に置換した。さらに、室温で12時間放置してクロロホルムを揮発除去し、Zn4O(2,6−ナフタレンジカルボキシレートアニオン)3とした。
以上の操作を個別に繰り返し行い、合計で50gの粉末状Zn4O(2,6−ナフタレンジカルボキシレートアニオン)3を得た。この粉末状Zn4O(2,6−ナフタレンジカルボキシレートアニオン)3に対し、プレス成形機による圧縮成形を施してペレットとした。加圧力は300kgf/m2とした。これを比較例とする。
比較例のZn4O(2,6−ナフタレンジカルボキシレートアニオン)3につき、実施例と同様にして電子顕微鏡及び画像処理法によって平均粒径を求めた。その結果は20μmであり、実施例の僅か1/50であった。また、77Kにおける窒素吸着量から比表面積を測定したところ、203m2/gであり、実施例の約1/7であった。
以上の結果から、析出操作を繰り返すことによって粒径、すなわち、体積が大なる結合錯体粒子が得られること、また、そのようにして作製された結合錯体粒子が優れた水素ガス吸着能を示すことが明らかである。
本実施の形態に係る結合錯体粒子の構造を模式的に示す概略構造説明図である。 第1溶媒中に第1錯体粒子が析出した状態を模式的に示す概略模式図である。 図2の第1錯体粒子が凝集した状態を模式的に示す概略模式図である。 第1錯体粒子の表面に第2錯体粒子が析出した状態を模式的に示す概略模式図である。
符号の説明
10…結合錯体粒子 12…第1錯体粒子
14…第2錯体粒子

Claims (7)

  1. 1個の第1錯体粒子に対して別体の第2錯体粒子が1個以上結合していることを特徴とする結合錯体粒子。
  2. 請求項1記載の結合錯体粒子において、前記第1錯体粒子同士が前記第2錯体粒子を介して結合していることを特徴とする結合錯体粒子。
  3. 請求項1又は2記載の結合錯体粒子において、前記第1錯体粒子と前記第2錯体粒子とが同一物質であることを特徴とする結合錯体粒子。
  4. 1個の第1錯体粒子に対して別体の第2錯体粒子が1個以上結合した結合錯体粒子の製造方法であって、
    第1金属塩と第1有機化合物とを第1溶媒に溶解する工程と、
    前記第1溶媒中で前記第1金属塩と前記第1有機化合物とを反応させて第1錯体粒子とする工程と、
    前記第1錯体粒子、第2金属塩及び第2有機化合物を含有する第2溶媒を調製する工程と、
    前記第2溶媒中で前記第2金属塩と前記第2有機化合物とを反応させ、前記第1錯体粒子に結合した第2錯体粒子とする工程と、
    を有することを特徴とする結合錯体粒子の製造方法。
  5. 請求項4記載の製造方法において、さらに、前記第2錯体粒子が結合した前記第1錯体と、前記第2金属塩と、前記第2有機化合物とを含有する溶媒を調製した後、前記溶媒中で前記第2金属塩と前記第2有機化合物とを反応させて前記第1錯体粒子又は前記第2錯体粒子に結合した新たな第2錯体粒子を形成する工程を有することを特徴とする結合錯体粒子の製造方法。
  6. 請求項5記載の製造方法において、前記新たな第2錯体粒子を形成する工程を複数回繰り返すことを特徴とする結合錯体粒子の製造方法。
  7. 請求項4〜6のいずれか1項に記載の製造方法において、前記第2金属塩として前記第1金属塩と同一物質を使用し、且つ前記第2有機化合物として前記第1有機化合物と同一物質を使用することを特徴とする結合錯体粒子の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010215429A (ja) * 2009-03-13 2010-09-30 Toyota Motor Corp 金属水素化物の複合体及びその製造方法

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