JP2007167406A - ミシンの糸通し装置 - Google Patents

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亜理 河内
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Abstract

【課題】針棒の停止位置にかかわらず、一連の糸通し動作が可能なミシンの糸通し装置を提供すること
【解決手段】上下動可能な針棒1と、操作レバー14及び糸通し爪15を備え針棒1とほぼ平行に上下動及び回動可能な糸通し部16と、針棒1上端への当接面13を備えるストッパー12と、ストッパー12を上端に、糸通し部16を下端に固着し、糸通し爪15から当接面13までの高さが、針穴9から針棒1上端までの高さと同一となるように形成される糸通し軸10と、糸通し軸10を支承する糸通し軸腕11と、糸通し軸腕11とストッパー12との間にある糸通し軸10の外周側に配設される復帰バネ17とを備える。そして、操作レバー14の下降により当接面13を針棒1の上端に当接させて、糸通し爪15を針穴9に対面する高さ位置に停止し、糸通しする。
【選択図】図1

Description

本発明は、ミシンの糸通し装置に関するものであり、特に操作レバーを下降させると、糸通し爪を保持する糸通し部が下降して、糸通し爪を、針穴に対面する高さ位置に停止させて、一連の糸通し動作が出来るようにするミシンの糸通し装置に関するものである。
ミシンによる縫製作業の中で、ミシン針の針穴に上糸を通す作業は、針穴の大きさが、通常、横0.4×縦1mm程度の極めて小さな長穴状となっているため、細かい注意力を要する作業となって面倒であり、特に視力の弱い作業者や、糸通し作業に慣れていない初心者にとっては、大変煩わしい作業となっていた。
このため、近年では、ミシン針の針穴へ上糸を通す作業を容易にするために、ミシンに糸通し装置を備えたものが、特に家庭用のミシンを中心に多くなってきている。
この糸通し装置は、一般的には、操作レバーと糸通し爪を保持する糸通し部を下端に備えた糸通し軸を、操作レバーの操作によって下降させ、まず、糸通し部を、針棒に固着されるミシン針の針穴まで降下させる。
次に、さらに操作レバーによって、糸通し部を、針棒の運動軌跡の外周回りに回動して針穴に対面させ、上糸を掛けた糸通し爪を、ミシン針の針穴に挿通させることにより、上糸を針穴に引き込むようになっている。
この操作レバーによって糸通し軸を下降させ、糸通し爪の高さ位置を、針棒に固着されるミシン針の針穴の高さ位置にあわせるための糸通し装置として、糸通し爪が糸通し部を介して取り付けられている糸通し軸を、針棒の上下動に連動させるものが提案されている。(特許文献1)
上記公報に係る糸通し装置は、針穴を有するミシン針を下端に保持し、上下動可能な針棒と、針棒の高さ方向途中に連結され、針棒駆動機構からの上下往復運動を伝達する針棒抱きと、針棒の針棒抱き下方に取り付けられるストッパーと、針棒にほぼ平行に上下動および回動可能にミシン機枠に支持される共に、高さ方向の途中にストッパーへ当接自在のピンが挿通される糸通し軸と、ピンとミシン機枠の間にある糸通し軸の外周側にピンを上方に付勢する復帰バネと、糸通し軸の下端に取り付けられ、糸通し軸を下降、回動させるための操作レバーおよび針穴に係合可能な糸通し爪を保持する糸通し部とからなる。
そして、針棒を上死点付近で停止させた状態で、操作レバーを下降させると、糸通し軸のピンが針棒のストッパーに当接して、糸通し軸の下降が停止され、この停止位置で、ミシン針の針穴の高さ位置と糸通し爪の高さ位置が一致するようになっている。
この停止位置で、さらに操作レバーにより、糸通し部を回動させて、ミシン針の針穴に糸通し爪を係合して上糸を案内し、上糸を針穴に引き込むようになっている。
さらに、上記公報に係る糸通し装置では、糸通し軸のピンが係合するカム溝部が形成されたカム板と、ピンを介して糸通し軸を上方に付勢する復帰バネを備え、糸通し爪と針穴との係合状態で針棒が下降すると、針棒により糸通し爪を介して下降させられる糸通し軸が、前記カム溝部により糸通し部を伴って軸部を中心に回動されて、針穴から糸通し爪が抜け出ると共に糸通し装置が、もとの上昇位置に復帰するようになっている。
この従来技術によれば、針棒を上死点付近で停止させた状態で、操作レバーを下降させて、糸通し軸に挿通されるピンを、針棒に取り付けたストッパーに当接させることにより、自動的にミシン針の針穴の高さ位置に、糸通し爪の高さ位置に合わせることができる。
このため、針棒を糸通し度に、針穴の高さ位置に、糸通し爪の高さ位置を手動であわせて、糸通し爪と針穴が同じ高さで対面していることを確認する作業が必要でなくなり、糸通し作業が楽になるという利点を有する。
また、糸通し中に誤ってミシンの駆動装置を操作し場合、糸通し作業は中断するが、糸通し装置は安全な位置に上昇復帰するようになっているので、誤動作などによるミシンの始動によって、糸通し装置が上下往復動する針棒によって破損することがないという利点を有する。
特開平7−284588号公報
しかしながら上記した特開平7−284588号公報の技術によれば、糸通しの度に、針棒を上死点付近に停止させた状態のもとで、操作レバーを操作して、糸通しを行う構成となっている。
このため、糸通し作業をなすための準備段階として、あらかじめ針棒を移動させて、上死点付近に停止させておく必要があった。
したがって、作業者にとっては、糸を通す作業の度に、この針棒を、上死点付近に停止させるための作業が必要となってわずらわしく、面倒で手間のかかる作業となっているという問題があった。
また、針棒を上死点付近に停止させた状態にしておくための部品も必要となりで、その分コストアップにつながるという問題もあった。
また、針棒の高さ方向の途中には、糸通し軸側に挿通されるピンに当接して、針穴の高さ位置と糸通爪の高さ位置とを一致させるためのストッパーが、ネジ止めなどで取りつけられているが、このストッパー等の部品が増加する分、針棒の慣性重量が重くなって、高速に上下動する針棒に対して、慣性上の悪影響を及ぼすといった問題もあった。
また、針穴から、ピンが当接するストッパーまでの高さを、糸通し爪からピンまでの高さと同じ高さにしておく必要があるが、このためには、針棒に取り付けるストッパーは、糸通し爪からピンまでの高さにあわせて、針棒途中の正確な高さ位置に取り付けておく必要がある。
このため、ストッパーやピンなどの各部品には高い加工精度が要求されるし、ストッパーの組み付けにあたっては、測定作業をふくめ高い組み付け精度が要求されて、加工コストのアップは勿論、組み付け工数がも多くなるという問題があった。
本発明は、上記のごとき問題に鑑みてなされたものであり、針棒の停止位置にかかわらず、糸通し爪を、ミシン針の針穴に対面する高さ位置に停止、対面させて、一連の糸通し動作が可能な、ミシンの糸通し装置を提供することを技術課題とする。
また、このあらかじめ針棒を上死点付近に移動、停止させる機能を削減して、その分、コスト的に有利な、ミシンの糸通し装置を提供することを技術課題とする。
また、針棒にとりつけられるストッパーと糸通し軸に挿通されるピンの当接によって、鉢棒と糸通し軸の高さ方向の位置あわせる機構を簡素化して、加工スト及び組付け工数を低減する、ミシンの糸通し装置を提供することを技術課題とする。
また、高速に上下動する針棒の慣性重量を低減して、慣性上の悪影響の少ない、ミシンの糸通し装置を提供することを技術課題とする。
上記課題した課題を解決するために、請求項1において講じた技術的手段は、
針穴を有するミシン針を下端に保持して上下動可能な針棒と、前記針棒に並設されて操作レバー及び針穴に係合可能な糸通し爪を保持する上下動可能及び回動可能な糸通し部とを備えて、操作レバーにより糸通し爪を針穴に近接・係合させて上糸の糸通しを行うミシンの糸通し装置において、
前記針棒の上方にあって該針棒上端への当接面を備え前記糸通し部の上方に延材して板状に形成されるストッパーと、前記ストッパーが上端に、前記糸通し部が下端にそれぞれ固着され、前記糸通し部に保持する前記糸通し爪から前記当接面までの高さが前記針穴の中心から前記針棒の上端までの高さと同一の高さに形成される糸通し軸と、前記糸通し軸の高さ方向の途中に配設され、前記糸通し軸を前記針棒とほぼ平行に上下動可能及び回動可能に支承する糸通し軸腕と、前記糸通し軸腕と前記ストッパーとの間にある前記糸通し軸の外周側に配設され、前記ストッパーを前記糸通し軸腕側から上方へ弾性的に付勢する復帰バネとを備えて、前記操作レバーを前記復帰バネに抗して下降し、前記当接面を前記針棒の上端に当接させることにより、前記糸通し爪を前記針穴に対面する高さ位置に停止して、糸通しするようにしたことである。
上記のように、本発明のミシンの糸通し装置は、ミシン針を下端に有して上下動可能に針棒腕に支承される針棒と、該針棒に対してほぼ平行に上下動及び回動可能に糸通し軸腕に支持される糸通し軸と、糸通し軸の上端に固着され、針棒が上下動する上方に延材して針棒の上端に当接自在な当接面を備えるストッパーと、糸通し軸の下端に固着され、操作レバー及び糸通し爪を保持する糸通し部と、糸通し軸腕とストッパーの間にある糸通し軸の外周側に配設され、ストッパーを糸通し軸腕側から上方へ付勢する復帰バネとからなる。
さらに、糸通し軸側における糸通し爪からストッパーに備える当接面にまでの高さは、針棒側における針穴から上端までの高さと同じ高さになるように形成されている。
このような構成によれば、糸通し軸を、復帰バネに抗して、操作レバーにより下降させていくと、ストッパーに備える当接面が、針棒の上端に当接して、糸通し軸の下降が停止する。
この糸通し軸が停止している状態では、糸通し爪から当接面までの高さは、針穴から針棒の上端までの高さと同一の高さに形成されているので、針棒の停止位置がどの位置にあっても、常に、糸通し爪の高さ位置は、針穴の高さ位置に一致した状態で、糸通し軸を停止させることが出来る。
この糸通し爪と針穴の高さ位置を一致した状態で、さらに操作レバーで糸通し部を回動して、従来技術と同様に、糸通し回動機構によって、上糸を掛けた糸通し爪を回動して、ミシン針の針穴に挿通させることにより、上糸を針穴に引き込んで一連の糸通し作業が終了する。
つまり、従来技術のように、糸通し作業の前に、針棒を上死点付近に停止させておく必要はなく、本針棒の停止位置がどの位置にあっても、操作レバーによって、糸通し爪の高さ位置は、針穴の高さ位置に一致した状態で糸通し軸を停止させることが出来、その停止位置で、糸通し爪を針穴に近接・係合して糸通しができることが本発明の特徴である。
これによれば、糸通し作業の都度、従来技術では必要とした、針棒の高さ位置を、針棒の上死点付近に停止させておくという面倒な作業を省略できるため、糸通し作業が簡単になるという効果がある。
また、従来技術のように、糸通し作業の前に、針棒を上死点付近に停止させておく必要はないので、ミシンの本体側において、この針棒を上死点付近に停止させるための付加機能が必要ではない。
したがって、このための部品が削減できて、この分、ミシンの本体の構成が簡素化され、コスト低減につながるという効果がある。
また、高速に上下往復運動する針棒には、従来技術のように、針棒の高さ方向途中に、針棒と糸通し軸の高さ位置をあわせるためのストッパーを取り付ける必要はなく、直接、糸通し軸の上端に固着するストッパーが、針棒の上端に当接するようになっている。
この結果、高速に上下往復動する針棒の慣性重量が、ストッパーやネジ止め部品の分、軽減されて、針棒を連結される針棒駆動機構などへの慣性上の悪影響が少なくなるとともに、振動・騒音なども低減できるという効果がある。
また、ストッパーは、糸通し軸の上端に取り付けられるが、あらかじめ、高さ方向に所定寸法で加工されている糸通し軸の上端に取り付けて、針棒上端に、直接、当接させる単純な構成になっている。
したがって、従来技術のような、糸通し軸側の高さ方向途中に挿通されるピンに針棒側の高さ途中に固着されるストッパーを当接して、糸通し爪からピンまでの高さと、針穴からストッパーまでの高さを、正確に合わせるために必要とした、ストッパーやピンなどの各部品に対する高い加工精度や、測定作業を含めた高い組み付け精度が緩和され、また、糸通し軸側のピンも削減されて単純な構成になっているので、加工コスト及び組付け工数が低減できるという効果がある。
以下、本発明に係わる、実施形態例を、図面を参照して、より具体的に説明する。
図1(a)は、本発明の実施形態例に係わる、ミシンの糸通し装置の主要部の、糸通し動作中の終期位置となり、糸通し軸が、これの下降端に到達している形態を示す概念図である。図1(b)は、本発明の実施形態例に係わる、ミシンの糸通し装置の主要部の、糸通し動作前の初期位置であり、糸通し軸が、これの上昇端に到達している形態を示す概念図である。
図1に示すように、Aは、ミシン機枠2に取り付けられる針棒機構を示し、Bは、針棒機構Aに並設して配置され、同じようにミシン機枠2に取り付けられる糸通し機構を示めしている。
図1において、針棒機構Aは、針棒1と、針棒1をミシン機枠2に支持する針棒腕3と、針棒1に連結して、針棒駆動機構4からの上下往復運動を伝達する針棒抱き5と、針穴9を備え針棒1の下端に針止め6を介して固着されるミシン針7で構成される。
針棒機構Aでは、針棒1を針棒駆動機構4によって上下往復運動して、針棒に固着するミシン針7を、高速に上下往復動する。
なお、針棒機構Aでは、針棒1は、ミシン針1の針穴9が、図示しない縫製布の上方にあって、上下動する範囲内の適当な高さ位置に停止している。
針棒1は、高さ方向に上、下端を有する縦長に所定の長さ寸法で形成され、下端には、針止め6が固着される。
また、針棒1は、ミシン機枠2に取り付けられる2箇所の針棒腕3によって、上下往復運動可能に案内される。
針止め6は、ミシン針7を、針棒1の下端に脱着可能に固着している
針棒腕3は、針棒抱き5の両側で、ミシン機枠2に取り付けられると共に、従来技術と同様に、針棒1を嵌装する貫通孔を備えて、針棒1を、図示しない、軸受け等を介して、上下往復運動可能に支承している。
なお図1では、針棒腕3は、ミシン機枠2に対して、2個所取り付けられているが、2箇所に限定されるものではなく、1箇所でもまた3箇所以上でもよい。
針棒抱き5は、従来技術と同様に、針棒1を嵌装する貫通孔を備えて、該貫通穴に、図示しない、ネジ止めなどで、針棒1の高さ方向途中に固定される。
また、針棒抱き5は、針棒1を支承する2箇所の針棒腕3の間に配設され、リンク8を介して針棒駆動機構4に連結されて、針棒1に、上下往復運動を伝達する。
針棒駆動機構4は、従来技術と同様に、図示しない、モータで駆動され、リンク8によって回転運動を上下往復運動に変換し、針棒1に、上下往復運動を伝達する
ミシン針7は、従来技術と同様に、針穴9を備える定形のミシン針で、針棒1の下端に備える針止め6に、脱着自在に固着されて、ミシン針7の針穴から針棒1の上端までの高さは、所定の高さ寸法になっている。
次に、糸通し機構Bは、糸通し軸10と、糸通し軸10をミシン機枠2に支持する糸通し軸腕11と、糸通し軸10の上端に取り付けられ、針棒1の上方に延材して針棒1への当接面13を有する板状のストッパー12と、操作レバー14と糸通し爪15を保持し、糸通し軸10の下端に取り付けられる糸通し部16と、糸通し軸腕11とストッパー12との間にある糸通し軸の外周側に配設する復帰バネ17で構成される。
糸通し機構Bでは、操作レバー14を下降させることによって、図1(a)に示すように、ストッパー12の当接面13が、針棒1の上端に当接して、糸押し部16を、針穴9に対面させる高さ位置に停止させるとともに、更に操作レバーにより、糸通し部16を、図示しない、糸通し回動部によって回動して、針穴9に対面、係合させて糸通しを行う。
なお、上記糸通し機構Bにおいて、この糸通し部16を回動させて針穴9に上糸の糸通しを行う、糸通し回動部は、従来技術と同様の構成、作用にあるので、以下では、この糸通し回動部の説明は省略する。
糸通し軸10は、高さ方向に上、下端を有する縦長に形成され、上端には、図示しないネジ止めなどで、ストッパー12が、また下端には、図示しないネジ止めなどで、操作レバー14と糸通し爪15を保持する糸通し部16が固着されている。
また、糸通し軸10は、ミシン機枠の取り付けられる2箇所の糸通し軸腕11によって、針棒1とほぼ平行に並設されて、上下動可能及び回動可能にミシン機枠に案内される。
また、糸通し軸10の上下動方向の高さ寸法は、下端に取り付けられる糸通し部16が保持する糸通し爪15から、上端に取り付けられるストッパー12の当接面13までの高さが、ミシン針7の針穴0から、針棒1の上端までの高さと同じ高さになるような寸法に形成される。
糸通し軸腕11は、糸通し軸10を嵌装する貫通孔を備えて、該貫通穴に嵌装
する糸通し軸10を、図示しない、軸受け等を介して、上下運動可能及び回動可能に、ミシン機枠2に支承している。
ストッパー12は、糸通し軸10と、ほぼ平行に並設されている針棒1の上方に延材されて、針棒1の上端に当接する当接面13を有するような板状に形成される。
このストッパー12では、糸通し作業のために、操作レバー14に指をかけて操作すると、図1(a)に示すように、まず、当接面13が、針棒1の上端に当接して糸通し軸10の下降が停止するが、この糸通し軸10の停止位置においては、糸通し軸10側の糸通し爪15から当接面13までの高さは、針棒1側の針穴9から針棒1の上端までの高さと同じ高さに形成されているので、糸通し爪15の高さ位置と針穴9の高さ位置は同じ高さにある。
糸通し部16は、従来技術と同じように、糸通し軸10の下端に、針棒1の運動軌跡の外側に位置するように取りつけられて、操作レバー14及び針穴9に係合可能な糸通し爪15を保持する状態で、糸通し軸10とともに上下動可能及び回動可能になっている。
この糸通し部16では、当接面13が針棒1の上端に当接して、糸通し爪15の高さ位置と針穴9の高さ位置が同じ高さにある状態で、さらに操作レバー14を操作すると、従来技術と同様に、糸通し部16が、図示しない、糸通し回動部により回動されて、糸通し爪15が、ミシン針7の針穴9に対面、係合して糸通しが行われる。
復帰バネ17は、ストッパー12に対面する糸通し軸腕11とストッパー12との間にある糸通し軸10の外周側に配設され、糸通し軸10が、これの上昇端に到達していない状態では、糸通し軸10を、ストッパー12を介して糸通し軸腕11側から上方、つまり矢印Y1方向に弾性的に付勢している。
このため、操作レバー14が操作されていない糸通し作業前の初期状態では、糸通し軸10は、図1(b)に示すように、復帰バネ17により、上方、つまり矢印Y1方向に持ち上げられて、糸通し部16と共に、糸通し軸10の上昇端に到達している。
また、操作レバー14を下降させて、糸通し作業の進行状態では、糸通し軸10は、図1(a)に示すように、復帰バネ17が圧縮されて、下方、つまり,矢印Y2方向に下降して、糸通し部16とともに、糸通し軸10の下降端に到達している。
そして、この糸通し軸10が下降端に到達して停止する位置では、当接面13が針棒1の上端に当接して、上記したように、糸通し軸10側の糸通し爪15から当接面13までの高さは、針棒1側のミシン針7の針穴9から針棒1の上端までの高さと同じ高さに形成されているので、糸通し爪15の高さ位置と、針穴9の高さ位置が、同じ高さ位置になって、糸通し爪15が、ミシン針7の針穴9に対面、係合する。
つぎに、以上のように構成された糸通し装置による糸通しの作業手順について説明する。
針穴9が、図示しない、縫製布より上部の、適当な位置で、針棒1が停止している状態で、図1(b)に示すように、糸通し機構B側において、糸通し軸10が、復帰バネ17によって、その上昇端に到達している時、操作レバー14に指をかけて、糸通し軸10を、下方つまり、矢印Y2方向に押し下げる。
すると、糸通し軸10は、復帰バネ17のバネ力に抗して、糸通し部16およびストッパー12と共に、矢印Y2方向に下降する。
この場合、糸通し軸10は、糸通し軸腕11によって、針棒1にほぼ平行に上下動可能に支持されているので、針棒1に対して、ほぼ平行に下降する。
この糸通し軸10がある程度下降すると、図1(a)に示すように、糸通し軸10の上端に固着するストッパー12に形成されている当接面13が、針棒1の上端に、上方から当接し、糸通し軸10のそれ以上の下降が妨げられて、糸通し軸10は停止する。
この停止位置では、針棒1の停止位置が、針棒1の上下動する範囲内のどの高さ位置にあっても、糸通し機構B側における、糸通し爪16からストッパー12に形成されている当接面13までの高さは、針棒機構A側における、針穴9から針棒1の上端までの高さと同じ高さに形成されているので、糸通し爪16の高さ位置は、針穴9の高さ位置に一致して、糸通し爪16は、針穴9に対面し、針穴9に係合可能な状態になる。
この停止位置で、さらに操作レバー14を指先で、矢印Y2方向に押すと、ストッパー12の当接面13は、針棒1の上端に当接しているので、糸通し軸10は、これ以上、下降することなく、以下、従来技術と同じ構成にあって、図示しない、糸通し回動部が作動して糸通し部16が回動する。
そしてよく知られているように、この糸通し部16の回動によって、糸通し部16が針棒1に近接、対面し、糸通し爪15が、針穴9に挿通した後、糸通し爪15に上糸を掛け、操作レバー14を戻していくと、糸通し爪15が上糸を引っ掛けた状態で針穴9を通って、糸通しが行われる。
一方、針穴9が縫製布より下方にある状態で、針棒1が停止している時では、操作レバー14を操作して糸通し軸10をある程度下降させると、上記したように、糸通し爪15から当接面13までの高さは、針穴9から針棒1の上端までの高さと同じ高さに形成されているので、糸通し爪15が、針穴9に対面する位置に下降する前に、糸通し爪15を保持する糸通し部16が、縫製布に当接して、糸通し軸10は、それ以上の下降が妨げられる。
この停止位置ではもちろん、糸通し爪15の高さ位置は、針穴9の高さ位置より上にあって糸通し作業は出来ないので、この場合には、針棒1を、針穴9が縫製布より上方になるような、適当な高さ位置に上昇させておけばよい。
この針穴9の高さ位置を、縫製布より上方になるように針棒を上昇させる作業自体は、容易な作業であり、特に問題となるものではないし、針穴に上糸を通す作業をする上では、当然ながら針穴は、つねに縫製布より上方にしておく必要がある。
また、糸通し部16が、縫製布に当接している状態で、さらに操作レバー14を押すと、糸通し部16は、それ以上の下降が妨げられて回動しようとするが、この時、操作レバー14から指を離すことにより、糸通し部16は、無理な力や損傷を与えられることなく安全に、糸通し軸10と共に、復帰バネ17によって糸通し軸腕11からY1方向に付勢されて、上昇端に戻すことができる。
上記したように、糸通し爪15が取り付けられている糸通し軸10を、針棒1の上下動に連動させて、糸通し爪15の高さ位置を、針穴9の高さ位置にあわせるにあたって、従来技術では、あらかじめ判っている針棒の上死点の高さ位置を基準にして、針棒の高さ方向途中に取り付けられているストッパーに、糸通し軸の高さ方向途中に挿通されているピンを当接させるようにしているので、糸通し作業の都度、針棒を上死点付近に停止させておく必要があった。
本実施形態例によれば、針棒1の上端に、糸通し軸10の上端に固着するストッパー12の当接面13を、直接、当接することにより、針穴9と糸通し爪15の高さ方向の位置を、同じ高さ位置になるようにしている。
したがって、針穴9が縫製布の上方にある状態のもとでは、上下動する針棒1の停止位置が、針棒1の上下動する範囲のどの高さ位置にあっても、常に、操作レバー14の操作だけで、針穴9と糸通し爪15の高さ方向の位置を、同じ高さ位置に合わせる事が出来るので、一連の糸通し動作が簡素化され、かつ容易になる。
(a)は、本発明の実施形態例に係わる、ミシンの糸通し装置の主要部の、糸通し動作中の終期位置となり、糸通し軸が下降端に到達している形態を示す概念図。
(b)は、本発明の実施形態例に係わる、ミシンの糸通し装置の主要部の、糸通し動作前の初期位置であり、糸通し軸が上昇端に到達している形態を示す概念図
符号の説明
1・・・針棒
2・・・ミシン機枠
3・・・針棒腕
4・・・針棒駆動機構
5・・・針棒抱き
6・・・針止め
7・・・ミシン針
8・・・リンク
9・・・針穴
10・・糸通し軸
11・・糸通し軸腕
12・・ストッパー
13・・当接面
14・・操作レバー
15・・糸通し爪
16・・糸通し部
17・・復帰バネ
A・・・針棒駆動機構
B・・・糸通し機構

Claims (1)

  1. 針穴を有するミシン針を下端に保持して上下動可能な針棒と、前記針棒に並設されて操作レバー及び針穴に係合可能な糸通し爪を保持する上下動可能及び回動可能な糸通し部とを備えて、操作レバーにより糸通し爪を針穴に近接・係合させて上糸の糸通しを行うミシンの糸通し装置において、
    前記針棒の上方にあって該針棒上端への当接面を備え前記糸通し部の上方に延材して板状に形成されるストッパーと、前記ストッパーが上端に、前記糸通し部が下端にそれぞれ固着され、前記糸通し部に保持する前記糸通し爪から前記当接面までの高さが前記針穴の中心から前記針棒の上端までの高さと同一の高さに形成される糸通し軸と、前記糸通し軸の高さ方向の途中に配設され、前記糸通し軸を前記針棒とほぼ平行に上下動可能及び回動可能に支承する糸通し軸腕と、前記糸通し軸腕と前記ストッパーとの間にある前記糸通し軸の外周側に配設され、前記ストッパーを前記糸通し軸腕側から上方へ弾性的に付勢する復帰バネとを備えて、前記操作レバーを前記復帰バネに抗して下降し、前記当接面を前記針棒の上端に当接させることにより、前記糸通し爪を前記針穴に対面する高さ位置に停止して、糸通しすることを特徴とするミシンの糸通し装置
JP2005370041A 2005-12-22 2005-12-22 ミシンの糸通し装置 Pending JP2007167406A (ja)

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