JP2007161980A - マスターバッチ、光学素子、マスターバッチの製造方法及び光学素子の製造方法 - Google Patents

マスターバッチ、光学素子、マスターバッチの製造方法及び光学素子の製造方法 Download PDF

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慎一 蔵方
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Abstract

【課題】樹脂中に無機微粒子を混合する場合において、従来と比較して組成を均一化するとともに透明性を高める。
【解決手段】 対物レンズ15の製造に用いられるマスターバッチは、環状オレフィン樹脂と、体積平均分散粒径が30nm以下の無機微粒子とが主成分として湿式で混合され、前記無機微粒子の含有量は、前記環状オレフィン樹脂100体積部に対して20体積部以上、300体積部以下である。
【選択図】図1

Description

本発明は光学素子の製造に用いられるマスターバッチと、このマスターバッチを用いた光学素子と、マスターバッチの製造方法と、光学素子の製造方法とに関する。
従来、MOやCD、DVDといった光情報記録媒体を用いて情報の読み取りや記録を行うプレーヤー、レコーダー、ドライブ等の情報機器には、光ピックアップ装置が備えられている。この光ピックアップ装置には、光源から発した所定波長の光を媒体に照射したり、反射した光を受光素子に受光させたりすべく、レンズ等の光学素子からなる光学素子ユニットが具備されている。
このような光学素子の材料には、射出成形等の手段により安価に作製できる等の点で、環状オレフィンとα−オレフィンとの共重合体等のプラスチックが用いられている(例えば、特許文献1参照)。
ここで、光学素子に用いられるプラスチック材料に対しては、ガラス材料と同様な光学的安定性が求められている。そのため、例えば、環状オレフィンのようなプラスチック材料は、従来用いられてきたプラスチック材料であるPMMAに比べて吸水率が極めて低く、吸水による屈折率の変化が大幅に改善されている。但し、未だ光学特性の温度依存性については解決されておらず、無機ガラスより一桁以上大きいのが現状である。
近年、このようなプラスチック材料の短所を改善すべく、樹脂に対して無機微粒子等のフィラーを混合することで、剛性や耐熱性等の物性改良が行われている(例えば、特許文献1〜3参照)。なお、光学材料としてフィラー充填樹脂組成物を用いるには、樹脂の透明性を維持する観点から、フィラー径を十分に小さくするか、フィラーの屈折率を樹脂の屈折率にあわせる必要があるものの、後者の場合には、フィラーと樹脂との屈折率を正確に一致させるために制限が多く、実用に適さないため、前者の適用が検討されている。
特開平8−92424号公報 特開2004−59875号公報 特願平5−218617号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示の製造方法では、1〜4μと粒径の大きいSiO2粒子を樹脂に混合してマスターバッチを作成するため、プラスチック材料の透過率が悪くなってしまい、光学用途に適さない。
また、上記特許文献2に開示の製造方法では、無機微粒子の粉体と樹脂とを溶融混練してマスターバッチを作成するため、無機微粒子の流動性が高い場合には、当該無機微粒子が飛散しやすい。そのため、無機微粒子を樹脂中に安定して供給することできず、マスターバッチや、このマスターバッチを用いた複合材料の組成が不均一となってしまう。
また、上記特許文献3に開示の製造方法では、無機微粒子を熱硬化性樹脂に混合しているため、一旦樹脂中に混合された無機微粒子を改めて樹脂中に分散することができない。そのため、複合材料の組成を均一化できない場合がある。
本発明の課題は、樹脂中に無機微粒子を混合する場合において、従来と比較して組成を均一化するとともに透明性を高めることができるマスターバッチ、光学素子、マスターバッチの製造方法及び光学素子の製造方法を提供することである。
請求項1記載の発明は、マスターバッチにおいて、
環状オレフィン樹脂と、
体積平均分散粒径が30nm以下の無機微粒子とが主成分として湿式で混合され、
前記無機微粒子の含有量は、前記環状オレフィン樹脂100体積部に対して20体積部以上、300体積部以下であることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載のマスターバッチにおいて、
前記無機微粒子は、少なくとも酸化珪素を含むことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載のマスターバッチにおいて、
前記無機微粒子は、少なくとも2種以上の異なる金属原子を含有する金属酸化物微粒子を含むことを特徴とする。
請求項4記載の発明は、光学素子において、
請求項1〜3の何れか一項に記載のマスターバッチと、熱可塑性樹脂との複合材料を成型して形成されたことを特徴とする。
請求項5記載の発明は、マスターバッチの製造方法において、
環状オレフィン樹脂と、
体積平均分散粒径が30nm以下の無機微粒子とを主成分として湿式で混合する混合工程を備え、
この混合工程では、
前記無機微粒子の含有量を、前記環状オレフィン樹脂100体積部に対して20体積部以上、300体積部以下とすることを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項5記載のマスターバッチの製造方法において、
前記無機微粒子として、少なくとも酸化珪素を含むものを用いることを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項5または6記載のマスターバッチの製造方法において、
前記無機微粒子として、少なくとも2種以上の異なる金属原子を含有する金属酸化物微粒子を含むものを用いることを特徴とする。
請求項8記載の発明は、光学素子の製造方法において、
請求項5〜7の何れか一項に記載のマスターバッチの製造方法によって製造されたマスターバッチと、熱可塑性樹脂との複合材料を成型して光学素子を形成する成型工程を含むことを特徴とする。
請求項1〜8の何れか一項に記載の発明によれば、樹脂中に無機微粒子を混合する場合において、従来と比較して組成を均一化するとともに透明性を高めることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。但し、以下の実施形態では、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
まず、本発明に係るマスターバッチについて説明する。
本実施の形態におけるマスターバッチは、熱可塑性樹脂で希釈化されることにより、後述の光学素子用の複合材料を構成するものであり、環状オレフィン樹脂と無機微粒子とを含有している。以下、(1)環状オレフィン樹脂、(2)無機微粒子、(3)マスターバッチの製造方法、(4)熱可塑性樹脂、(5)マスターバッチを用いた複合材料の製造方法、(6)成型体の作成方法及び(7)光学素子としての成型体の適用例について説明する。
(1)環状オレフィン樹脂
本発明における環状オレフィン樹脂としては、光学材料として一般的に用いられるものであれば特に制限はないが、例えばノルボルネン系重合体や、単環の環状オレフィン系重合体、環状共役ジエン系重合体、これらの水素添加物などが挙げられ、具体的には「ZEONEX」(製品名、日本ゼオン社製)、「アートン」(製品名、JSR社製)、「アペル」(製品名、三井化学社製)、「TOPAS」(製品名、ポリプラスチック社製)等が挙げられる。
(2)無機微粒子
本発明における無機微粒子は、一次粒径の体積平均分散粒径が30nm以下であり、1nm以上、30nm以下であることがより好ましく、更に好ましくは1nm以上、10nm以下である。体積平均分散粒径が1nm以上であれば、無機微粒子の分散性を確保することができ、所望の性能を得ることができ、また体積平均分散粒径が30nm以下であれば、得られる熱可塑性材料組成物の良好な透明性を得ることができ、光線透過率として70%以上を達成することができる。
なお、ここでいう体積平均分散粒径とは、分散状態にある無機微粒子を、同体積の球に換算した時の直径を言う。また、一次粒子が凝集したものの粒径が30nm以上であっても、凝集物を解凝集させ分散させることで所望の透明性を確保することが可能であるが、一次粒子自体が30nm以上であると、一次粒子を粉砕して30nm以下の粒径の粒子を得ることは困難であるため、一次粒子の大きさが重要である。
本発明において用いることのできる無機微粒子の形状は、特に限定されるものではないが、好適には球状の微粒子が用いられる。また、粒径の分布に関しても特に制限されるものではないが、本発明の効果をより効率よく発現させるためには、広範な分布を有するものよりも、比較的狭い分布を持つものが好適に用いられる。
無機微粒子としては、例えば、酸化物微粒子が挙げられ、より具体的には、例えば、シリカ、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化ハフニウム、酸化ニオブ、酸化タンタル、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム、酸化イットリウム、酸化ランタン、酸化セリウム、酸化インジウム、酸化錫、酸化鉛、これら酸化物より構成される複酸化物であるニオブ酸リチウム、ニオブ酸カリウム、タンタル酸リチウム等、あるいは、リン酸塩、硫酸塩等、を挙げることができる。
また、無機微粒子として、半導体結晶組成の微粒子も好ましく利用することができる。このような半導体結晶組成には、特に制限はないが、光学素子として使用する波長領域において吸収、発光、蛍光等が生じないものが望ましい。具体的な組成例としては、例えば、炭素、ケイ素、ゲルマニウム、錫等の周期表第14族元素の単体、リン(黒リン)等の周期表第15族元素の単体、セレン、テルル等の周期表第16族元素の単体、炭化ケイ素(SiC)等の複数の周期表第14族元素からなる化合物、酸化錫(IV)(SnO2)、硫化錫(II、IV)(Sn(II)Sn(IV)S3)、硫化錫(IV)(SnS2)、硫化錫(II)(SnS)、セレン化錫(II)(SnSe)、テルル化錫(II)(SnTe)、硫化鉛(II)(PbS)、セレン化鉛(II)(PbSe)、テルル化鉛(II)(PbTe)等の周期表第14族元素と周期表第16族元素との化合物、窒化ホウ素(BN)、リン化ホウ素(BP)、砒化ホウ素(BAs)、窒化アルミニウム(AlN)、リン化アルミニウム(AlP)、砒化アルミニウム(AlAs)、アンチモン化アルミニウム(AlSb)、窒化ガリウム(GaN)、リン化ガリウム(GaP)、砒化ガリウム(GaAs)、アンチモン化ガリウム(GaSb)、窒化インジウム(InN)、リン化インジウム(InP)、砒化インジウム(InAs)、アンチモン化インジウム(InSb)等の周期表第13族元素と周期表第15族元素との化合物(あるいはIII−V族化合物半導体)、硫化アルミニウム(Al23)、セレン化アルミニウム(Al2Se3)、硫化ガリウム(Ga23)、セレン化ガリウム(Ga2Se3)、テルル化ガリウム(Ga2Te3)、酸化インジウム(In23)、硫化インジウム(In23)、セレン化インジウム(In2Se3)、テルル化インジウム(In2Te3)等の周期表第13族元素と周期表第16族元素との化合物、塩化タリウム(I)(TlCl)、臭化タリウム(I)(TlBr)、ヨウ化タリウム(I)(TlI)等の周期表第13族元素と周期表第17族元素との化合物、酸化亜鉛(ZnO)、硫化亜鉛(ZnS)、セレン化亜鉛(ZnSe)、テルル化亜鉛(ZnTe)、酸化カドミウム(CdO)、硫化カドミウム(CdS)、セレン化カドミウム(CdSe)、テルル化カドミウム(CdTe)、硫化水銀(HgS)、セレン化水銀(HgSe)、テルル化水銀(HgTe)等の周期表第12族元素と周期表第16族元素との化合物(あるいはII〜VI族化合物半導体)、硫化砒素(III)(As23)、セレン化砒素(III)(As2Se3)、テルル化砒素(III)(As2Te3)、硫化アンチモン(III)(Sb23)、セレン化アンチモン(III)(Sb2Se3)、テルル化アンチモン(III)(Sb2Te3)、硫化ビスマス(III)(Bi23)、セレン化ビスマス(III)(Bi2Se3)、テルル化ビスマス(III)(Bi2Te3)等の周期表第15族元素と周期表第16族元素との化合物、酸化銅(I)(Cu2O)、セレン化銅(I)(Cu2Se)等の周期表第11族元素と周期表第16族元素との化合物、塩化銅(I)(CuCl)、臭化銅(I)(CuBr)、ヨウ化銅(I)(CuI)、塩化銀(AgCl)、臭化銀(AgBr)等の周期表第11族元素と周期表第17族元素との化合物、酸化ニッケル(II)(NiO)等の周期表第10族元素と周期表第16族元素との化合物、酸化コバルト(II)(CoO)、硫化コバルト(II)(CoS)等の周期表第9族元素と周期表第16族元素との化合物、四酸化三鉄(Fe34)、硫化鉄(II)(FeS)等の周期表第8族元素と周期表第16族元素との化合物、酸化マンガン(II)(MnO)等の周期表第7族元素と周期表第16族元素との化合物、硫化モリブデン(IV)(MoS2)、酸化タングステン(IV)(WO2)等の周期表第6族元素と周期表第16族元素との化合物、酸化バナジウム(II)(VO)、酸化バナジウム(IV)(VO2)、酸化タンタル(V)(Ta25)等の周期表第5族元素と周期表第16族元素との化合物、酸化チタン(TiO2、Ti25、Ti23、Ti59等)等の周期表第4族元素と周期表第16族元素との化合物、硫化マグネシウム(MgS)、セレン化マグネシウム(MgSe)等の周期表第2族元素と周期表第16族元素との化合物、酸化カドミウム(II)クロム(III)(CdCr24)、セレン化カドミウム(II)クロム(III)(CdCr2Se4)、硫化銅(II)クロム(III)(CuCr24)、セレン化水銀(II)クロム(III)(HgCr2Se4)等のカルコゲンスピネル類、バリウムチタネート(BaTiO3)等が挙げられる。なお、G.Schmidら;Adv.Mater.,4巻,494頁(1991)に報告されている(BN)75(BF21515や、D.Fenskeら;Angew.Chem.Int.Ed.Engl.,29巻,1452頁(1990)に報告されているCu146Se73(トリエチルホスフィン)22のように構造の確定されている半導体クラスターも同様に例示される。
これらの無機微粒子は、1種類の無機微粒子を用いてもよく、また複数種類の無機微粒子を併用してもよい。また、複合組成の無機微粒子を用いることも可能である。複数種類の無機微粒子としては、混合型、コアシェル(積層)型、化合物型及び複合型(1つの母材無機微粒子中に他の1つの無機微粒子が存在する形)等の何れも用いることができる。
複合組成の無機微粒子としては、例えば、Li、Na、Mg、Al、Si、K、Ca、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Rb、Sr、Y、Nb、Zr、Mo、Ag、Cd、In、Sn、Sb、Cs、Ba、La、Ta、Hf、W、Ir、Tl、Pb、Bi及び希土類金属からなる群より選ばれる2種以上の金属を含有する金属酸化物等を用いることができる。具体的には、例えば、酸化珪素、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化ハフニウム、酸化ニオブ、酸化タンタル、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム、酸化インジウム、酸化錫、酸化鉛等の酸化物が2種以上混合した構成の酸化物微粒子が挙げられる。この中から、光学素子として使用する波長領域において吸収、発光、蛍光等が生じないものを適宜選択して使用することが好ましい。
本発明の目的である透明性向上のほか、耐熱性等の物性改良などの観点から無機微粒子を選択する場合、酸化珪素と酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ニオブ及び酸化マグネシウム等の複合酸化物が屈折率、各種温度特性、製造コストの観点から好ましく用いられる。複合粒子の組成分布にあたっては、外表部(シェル部)と中心部(コア部)が異なる組成であっても同一組成であってもよく、樹脂との相溶性等の物理特性や(コア/シェル)界面散乱や(シェル/樹脂)界面の散乱等の光学特性を勘案して適宜選択される。ここでいう外表部とは例えば粒子中心より粒子径の90〜100%のことであり、中心部とは例えば粒子中心より粒子径の0〜50%のことであるが、これに限定はされない。上記組成分布を測定する方法としてEDXによる元素分析から算出する方法、ASTMD542に準拠した方法、ベッケ線法及び分散法などがあるが、本発明ではEDXにより直接算出した値を用いた。
以上の無機微粒子のマスターバッチ中における含有量は、上述の環状オレフィン樹脂100体積部に対して25体積部以上、300体積部以下である。
また、マスターバッチが上述の熱可塑性樹脂によって希釈されたときの樹脂組成物中における無機微粒子の体積比率は1〜70vol%、好ましくは10〜50vol%である。無機微粒子含有量が1vol%以下の場合、望まれる物性向上が得られない可能性がある。また、光学素子用無機微粒子含有熱可塑性樹脂組成物の無機微粒子含有量が70vol%以上の場合、経済性や成形性において問題となる。
(2.1)無機微粒子の製造方法
本発明における無機粒子の製造方法は、特に限定されるものではなく、公知のいずれの方法も用いることができる。噴霧乾燥法、火炎噴霧法、プラズマ法、気相反応法、凍結乾燥法、加熱ケロシン法、加熱石油法といった熱分解法、共沈法、塩水溶液法、アルコキシド法、ゾルゲル法といった加水分解法、沈殿法、結晶化法、水熱分解法、水熱酸化法といった水熱法などが挙げられる。このうち、熱分解法や、沈殿法、加水分解法は体積分散粒径30nm以下の無機微粒子を作成する点で好ましい。また、これらの手法を複数組み合わせることも好ましい。
例えば、単独あるいは複数のハロゲン化金属やアルコキシ金属を原料に用い、水を含有する反応系において加水分解することにより、所望の酸化物微粒子を得ることができる。この際、微粒子の安定化のために有機酸や有機アミンなどを併用する方法も用いられる。より具体的には、例えば、二酸化チタン微粒子を形成する場合には、ジャーナル・オブ・ケミカルエンジニアリング・オブ・ジャパン第31巻1号21−28頁(1998年)に記載された方法を用いることができ、硫化亜鉛を形成する場合には、ジャーナル・オブ・フィジカルケミストリー第100巻468−471頁(1996年)に記載された公知の方法を用いることができる。これらの方法に従えば、例えば体積平均分散粒径が5nmの酸化チタンは、チタニウムテトライソプロポキサイドや四塩化チタンを原料として、適当な溶媒中で加水分解させる際に適当な表面修飾剤を添加することにより、容易に製造することができる。また、体積平均分散粒径が40nmの硫化亜鉛は、ジメチル亜鉛や塩化亜鉛を原料とし、硫化水素あるいは硫化ナトリウムなどで硫化する際に表面修飾剤を添加することにより、製造することができる。
また、酸化物微粒子作成に通常よく用いられる方法として、酸素を含む雰囲気内においてバーナにより化学炎を形成し、粉塵雲を形成しうる量の金属粉末をこの化学炎中に投入して燃焼させることで体積平均分散粒径5〜30nmの酸化物微粒子を合成する方法や、特開2005−218937号公報に記載されるように原料気体流と酸素ガスとの反応により気相中で所望の酸化物微粒子を得る方法を用いることもできる。
(2.1.1)表面修飾剤の種類
無機微粒子は表面修飾を行うことで各種樹脂材料との親和性を向上させることができる。表面修飾の方法は、特に限定されるものではなく、公知のいずれの方法も用いることができる。例えば、水が存在する条件下で加水分解により微粒子の表面に修飾する方法が挙げられる。この方法では、酸またはアルカリなどの触媒が好適に用いられ、微粒子表面の水酸基と、表面修飾剤が加水分解して生じる水酸基とが、脱水して結合を形成することが一般に考えられている。
無機微粒子の表面改質の方法としては、カップリング剤等の表面修飾剤による表面処理、ポリマーグラフト、メカノケミカルによる表面処理などが挙げられる。
無機微粒子の表面改質に用いられる表面修飾剤としては、シランカップリング剤を始め、アミノ酸系分散剤、各種シリコーンオイル、チタネート系、アルミネート系及びジルコネート系カップリング剤等が挙げられる。これらは特に限定されず、無機微粒子および無機微粒子を分散する熱可塑性樹脂の種類により適宜選択することが可能である。また、各種の表面処理剤による表面処理を二つ以上同時又は異なる時に行っても良い。
ここで、シランカップリング剤としては、具体的には、ビニルシラザントリメチルクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、メチルトリクロロシラン、トリメチルアルコキシシラン、ジメチルジアルコキシシラン、メチルトリアルコキシシラン、ヘキサメチルジシラザン等、公知のものが使用できるが、無機微粒子の表面を広く覆うためにヘキサメチルジシラザン等が好ましく用いられる。
また、シリコーンオイル系処理剤としては、具体的には、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイルといったストレートシリコーンオイルやアミノ変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、カルボキシル変性シリコーンオイル、カルビノール変性シリコーンオイル、メタクリル変性シリコーンオイル、メルカプト変性シリコーンオイル、フェノール変性シリコーンオイル、片末端反応性変性シリコーンオイル、異種官能基変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、メチルスチリル変性シリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、高級脂肪酸エステル変性シリコーンオイル、親水性特殊変性シリコーンオイル、高級アルコキシ変性シリコーンオイル、高級脂肪酸含有変性シリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイルなどの変性シリコーンオイルを用いることができる。
なお、これらの表面処理剤はヘキサン、トルエン、メタノール、エタノール、アセトン水等で適宜希釈して用いても良い。
(2.1.2)無機微粒子の表面修飾方法
無機微粒子を表面修飾する方法は、特に限定されるものではなく、公知のいずれの方法も用いることができる。例えば、水が存在する条件下で加水分解により微粒子の表面に修飾する方法が挙げられる。この方法では、酸またはアルカリなどの触媒が好適に用いられ、微粒子表面の水酸基と、表面修飾剤が加水分解して生じる水酸基とが、脱水して結合を形成することが一般に考えられている。
(2.1.3)カップリング剤による表面改質方法
以上の表面修飾方法の他、特にカップリング剤による表面改質方法としては、湿式加熱法や湿式濾過法インテグラルブレンド法等があるが、本発明においては特に限定されない。本発明に係るマスターバッチの作成前に予めこれらの方法で無機微粒子に表面処理を行っておいても良い。
ここで、カップリング剤の添加量は、使用される無機微粒子がナノサイズであり比表面積が大きいため、比較的多量となる。具体的な量としては、無機微粒子100重量部に対して5重量部以上が必要である。これにより、期待する表面処理効果を得ることができるとともに、粒子の凝集を防止することができる。また、熱可塑性材料中にボイドが発生するのを防止することができるため、ボイドに起因する線膨張係数の増大や光線透過率の低下を防止することができる。なお、コストの増加や使用する樹脂との可溶化量などの観点からは、カップリング剤の添加量は、無機微粒子100重量部に対して20重量部以下に抑えることが望ましい。
(3)マスターバッチの製造方法
本発明に係るマスターバッチの製造方法においては、溶媒を使用して上記の環状オレフィン樹脂と、体積平均分散粒径30nm以下の無機微粒子とを湿式混合した後(混合工程)、溶媒を乾燥除去している。このように体積平均分散粒径30nm以下の無機微粒子を混合することにより、30nmより大きい従来の場合と比較してマスターバッチや、このマスターバッチを用いた複合材料、この複合材料を用いた光学素子の透明性を高めることができる。また、溶媒を使用して、環状オレフィン樹脂と、体積平均分散粒径が30nm以下の無機微粒子とを湿式混合することにより、混合物の組成を均一化することができる。
ここで、湿式混合とは、混合する無機微粒子の表面に溶媒が接触して固体表面が濡れて消失することで新たに固体と、溶媒との界面が生成しており(以下、条件(i)とする)、かつ、この界面全体を覆うだけの環状オレフィン樹脂が溶媒中に溶解している(以下、条件(ii)とする)状態において、無機微粒子及び環状オレフィン樹脂の混合を行うことである。なお、実際の湿式混合に必要な溶媒の最低量は、上記の各条件(i),(ii)を満たすための必要量のうち、多い方の量である。但し、具体的に用いられる溶媒の量は、無機微粒子及び環状オレフィン樹脂の種類によって適宜選択される。
(3.1)湿式混合装置
環状オレフィン樹脂及び無機微粒子の湿式混合においては、タンブラーミキサー、スーパーミキサー、ヘンシェルミキサー、スクリューブレンダー、リボンブレンダーなど公知の装置が適用できるが、特に、混合トルクが大きく残留物の影響の少ないスーパーミキサー等が好適に用いられる。
ここで、環状オレフィン樹脂100体積部に対する無機微粒子の配合量は、25体積部以上、100体積部以下であることが好ましい。25体積部より小さいと、添加した無機微粒子の効果が十分に発揮されない。また、300体積部より大きいと、結着剤としての樹脂が不足して均一な組成ができず、無機微粒子と環状オレフィン樹脂との間の界面の密着が不十分となって空隙を発生する。このように空隙が含まれるマスターバッチを使用して前記複合材料を製造してしまうと、空隙に含まれる酸素によって樹脂劣化が発生したり、空隙内の空気に含まれる水分が気泡として樹脂組成物中に存在したりすることで光線透過率が低下するため、光学素子が欠陥品となってしまう。
(3.2)溶媒
湿式混合に使用する溶媒としては、上記組成物を溶解させるものが良く、最終的な前記複合材料への悪影響や経済性の観点から、揮発した後の残留分が総体積の2%以下となるものが好ましい。これにより、マスターバッチ作成時に溶媒を乾燥除去しても、残留溶媒による最終製品への影響を抑制することができる。
このような溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ヘプタノン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸−t−ブチル、酢酸−n−ブチル、酢酸−n−ヘキシル等のエステル類、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、1,2−ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン等のエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン、スルホラン等の非プロトン性極性溶媒等を挙げることができる。また、これらの溶媒は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
なお、大気圧条件下での溶媒の沸点は、好ましくは30〜200℃であり、より好ましくは50〜150℃である。沸点が30℃より低いと、取り扱いが危険である。また、沸点が200℃より高いと、溶媒除去が困難であるばかりか、分解物が残留したり、加熱によって最終生成物が悪影響を受けたりしてしまう。
また、溶媒の量は、上記の条件(i),(ii)をともに満たす範囲内であれば特に制限されないが、環状オレフィン樹脂100重量部に対して溶媒500〜2000重量部が好ましい。溶媒が500重量部より少ないと、樹脂がすべて溶解せずマスターバッチ組成が不均一になるおそれがある。また、2000重量部より多いと、生産性が低下するとともに湿式混合時に十分なトルクが得られず、作成したマスターバッチの組成が不均一になるおそれがある。
また、溶媒として、臨界温度(TC)および臨界圧力(PC)を超えた非凝縮性高密度流体超臨界流体を用いることもできる。この場合、分離回収の点で他の溶媒より優れるほか、毛管力を生じさせない乾燥が可能なため、マスターバッチ作成時の微粒子の凝集を抑制することができる。
(4)熱可塑性樹脂
本発明に係るマスターバッチを希釈化するための熱可塑性樹脂としては、光学素子の加工性を考慮すると、アクリル樹脂や環状オレフィン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂などが考えられるが、マスターバッチとの相溶性の観点から、環状オレフィン樹脂が好ましい。また、熱可塑性樹脂としては、これらの樹脂と相溶性のある他の樹脂を併用することも好ましい。ここで、相溶性とは、任意の割合で分子状態に溶け合う完全相溶と、任意の組成や温度等条件下で相溶する部分相溶との一方の状態を取り得る性質をいう。
なお、この熱可塑性樹脂と、上記(1)で説明した環状オレフィン樹脂とは、粒子分散性の観点から酸変性されたものを含んでもよく、このような樹脂としては、例えば、極性基を持つ不飽和単量体をオレフィン系樹脂と共重合させる方法などの公知の技術で作成されたものが好適に用いられる。
また、これらの樹脂は、寸法安定性の観点から吸水率が0.2質量%以下であることが好ましい。ここで、2成分以上の樹脂を相溶化する場合、相溶化後の樹脂は物理的及び化学的性質について、各成分の平均か、或いは両者の最善の特性を有する。よって、例えば、2種以上の樹脂を用いる場合、混合樹脂の吸水率は各樹脂の吸水率の平均値にほぼ等しいと考えられるため、その平均の吸水率が0.2質量%以下になればよい。
(5)マスターバッチを用いた複合材料の製造方法
マスターバッチを用いた複合材料の製造方法としては、無機微粒子を高度に分散させる観点から、マスターバッチとホスト材である熱可塑性樹脂とを混合しながら溶融混練装置で剪断力を与え製造する方法が好ましく用いられる。
具体的な混練機としては、KRCニーダー(栗本鉄工所社製);ポリラボシステム(HAAKE社製);ナノプラストミル(東洋精機製作所社製);ナウターミキサーブス・コ・ニーダー(Buss社製);TEM型押し出し機(東芝機械社製);TEX二軸混練機(日本製鋼所社製);PCM混練機(池貝鉄工所社製);三本ロールミル、ミキシングロールミル、ニーダー(井上製作所社製);ニーデックス(三井鉱山社製);MS式加圧ニーダー、ニダールーダー(森山製作所社製);バンバリーミキサー(神戸製鋼所社製)が挙げられる。
なお、最終的に作成される複合材料に含まれるマスターバッチの割合は、通常5〜50w%程度である。複合材料に含まれるマスターバッチの割合が大幅に少ない場合、無機微粒子を含有させることによる物性改善効果が期待できない。一方、上記割合が大幅に大きい場合、混練装置中で均一な混合に時間がかかって樹脂の劣化を招くほか、混練装置内壁面へのマスターバッチの付着が問題となる。
また、マスターバッチと熱可塑性樹脂との混合は、酸化による機能低下を防ぐため、大気中ではなくArやN2等の雰囲気下で行うのが好ましい。
(5.1)混合の程度
マスターバッチと熱可塑性樹脂との混合の程度が不十分な場合には、特に屈折率やアッベ数、光線透過率などの光学特性、熱可塑性や溶融成形性などの樹脂加工性に影響を及ぼすおそれがあるため、十分な混合を行う方が望ましい。混合の程度は、用いる熱可塑性樹脂及び無機微粒子の特性を十分に勘案して選択することが重要である。
(5.2)樹脂添加剤
本発明に係るマスターバッチと、このマスターバッチを含む前記複合材料とには、一般に常用される酸化防止剤、中和剤、滑剤、帯電防止剤、白化剤、熱安定剤、耐光安定剤、可塑剤、着色剤、耐衝撃性改良剤、増量剤、離型剤、発泡剤、加工助剤などの樹脂添加剤を必要に応じて配合することができる。これらの各種添加剤は一般に用いられており、当業者に公知である。なお、かかる添加剤の具体例は、R.Gachter及びH.Muller,Plastics Additives Handbook,4th edition, 1993に記載されている。
このような樹脂添加剤としては、使用される各材料と相溶化できる限りにおいて、本発明の目的を損なわない範囲で各種の添加剤を適宜使用可能であり、様々な種類の添加剤を単独で又は組合せて使用してもよい。
なお、上記(3)のマスターバッチの製造方法おいては、樹脂添加剤をマスターバッチに添加することで、マスターバッチ作成時の粒子の分散化効果や、バインダ機能を持たせることも可能である。但し、樹脂添加剤はマスターバッチ作成時を含むどのタイミングで添加されても良い。
以下に各樹脂添加剤の中で主なものの具体例を挙げるが、これらに限定はされない。
(5.2.1)可塑剤
可塑剤としては、特に限定はないが、リン酸エステル系可塑剤、フタル酸エステル系可塑剤、トリメリット酸エステル系可塑剤、ピロメリット酸系可塑剤、グリコレート系可塑剤、クエン酸エステル系可塑剤、ポリエステル系可塑剤等を挙げることができる。
リン酸エステル系可塑剤としては、例えば、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、オクチルジフェニルホスフェート、ジフェニルビフェニルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリブチルホスフェート等を挙げることができる。
また、フタル酸エステル系可塑剤としては、例えば、ジエチルフタレート、ジメトキシエチルフタレート、ジメチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジブチルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ジフェニルフタレート、ジシクロヘキシルフタレート等を挙げることができる。
また、トリメリット酸系可塑剤としては、例えば、トリブチルトリメリテート、トリフェニルトリメリテート、トリエチルトリメリテート等を挙げることができる。
また、ピロメリット酸エステル系可塑剤としては、例えば、テトラブチルピロメリテート、テトラフェニルピロメリテート、テトラエチルピロメリテート等を挙げることができる。
グリコレート系可塑剤としては、例えば、トリアセチン、トリブチリン、エチルフタリルエチルグリコレート、メチルフタリルエチルグリコレート、ブチルフタリルブチルグリコレート等を挙げることができる。
また、クエン酸エステル系可塑剤としては、例えば、トリエチルシトレート、トリ−n−ブチルシトレート、アセチルトリエチルシトレート、アセチルトリ−n−ブチルシトレート、アセチルトリ−n−(2−エチルヘキシル)シトレート等を挙げることができる。
(5.2.2)酸化防止剤
酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤などが挙げられ、これらの中でもフェノール系酸化防止剤、特にアルキル置換フェノール系酸化防止剤が好ましい。これらの酸化防止剤を配合することにより、透明性、耐熱性等を低下させることなく、成型時の酸化劣化等によるレンズの着色や強度低下を防止することができる。なお、これらの酸化防止剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができ、その配合量は、本発明の目的を損なわない範囲で適宜選択される。
ここで、フェノール系酸化防止剤としては、従来より公知のものが使用でき、例えば、2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、2,4−ジ−t−アミル−6−(1−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)エチル)フェニルアクリレートなどの特開昭63−179953号公報や特開平1−168643号公報に記載されるアクリレート系化合物;オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2′−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、ペンタエリトリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、チオジエチレンビス[3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオート]、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリエチレングリコールビス(3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート)などのアルキル置換フェノール系化合物;6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−2,4−ビスオクチルチオ−1,3,5−トリアジン、4−ビスオクチルチオ−1,3,5−トリアジン、2−オクチルチオ−4,6−ビス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−オキシアニリノ)−1,3,5−トリアジンなどのトリアジン基含有フェノール系化合物;などが挙げられる。
また、リン系酸化防止剤としては、一般の樹脂工業で通常使用される物であれば格別な限定はなく、例えば、トリフェニルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(ジノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、トリス−(2,6−ジメチルフェニル)ホスファイト、10−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイドなどのモノホスファイト系化合物;4,4′−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニル−ジ−トリデシルホスファイト)、4,4′−イソプロピリデン−ビス(フェニル−ジ−アルキル(C12〜C15)ホスファイト)などのジホスファイト系化合物などが挙げられる。これらの中でも、モノホスファイト系化合物が好ましく、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(ジノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイトなどが特に好ましい。
また、イオウ系酸化防止剤としては、例えば、ジラウリル3,3−チオジプロピオネート、ジミリスチル3,3′−チオジプロピピオネート、ジステアリル3,3−チオジプロピオネート、ラウリルステアリル3,3−チオジプロピオネート、ペンタエリスリトール−テトラキス−(β−ラウリル−チオ−プロピオネート)、3,9−ビス(2−ドデシルチオエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンなどが挙げられる。
(5.2.3)耐光安定剤
耐光安定剤としては、ベンゾフェノン系耐光安定剤、ベンゾトリアゾール系耐光安定剤、ヒンダードアミン系耐光安定剤などが挙げられるが、本発明においては、レンズの透明性、耐着色性等の観点から、ヒンダードアミン系耐光安定剤(以下、HALSとする)を用いるのが好ましい。
特に、HALSの中でも、テトラヒドロフラン(THF)を溶媒として用いたゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)により測定したポリスチレン換算のMnが1,000〜10,000であるものが好ましく、2,000〜5,000であるものがより好ましく、2,800〜3,800であるものが特に好ましい。Mnが小さすぎると、HALSをマスターバッチの製造工程において環状オレフィン樹脂に加熱溶融混練して配合する際や、前記複合材料の製造工程において熱可塑性樹脂に加熱溶融混練して配合する際に、揮発のため所定量を配合できず、射出成型等の加熱溶融成型時に発泡やシルバーストリークが生じるなど加工安定性が低下する。また、複合材料からレンズを成型した場合に、ランプを点灯させた状態で当該レンズを長時間使用すると、レンズから揮発性成分がガスとなって発生する。逆にMnが大き過ぎると、複合材料からレンズを成型した場合に、環状オレフィン樹脂や熱可塑性樹脂への分散性が低下して、当該レンズの透明性が低下し、耐光性改良の効果が低減する。したがって、本発明においては、HALSのMnを上記範囲とすることにより加工安定性、低ガス発生性、透明性に優れたレンズが得られる。
このようなHALSの具体例としては、N,N′,N″,N′″−テトラキス−〔4,6−ビス−{ブチル−(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アミノ}−トリアジン−2−イル〕−4,7−ジアザデカン−1,10−ジアミン、ジブチルアミンと1,3,5−トリアジンとN,N′−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミンとの重縮合物、ポリ〔{(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}〕、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)セバケート、1,6−ヘキサンジアミン−N,N′−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)とモルフォリン−2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジンとの重縮合物、ポリ〔(6−モルフォリノ−s−トリアジン−2,4−ジイル)(2,2,6,6,−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕−ヘキサメチレン〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕などの、ピペリジン環がトリアジン骨格を介して複数結合した高分子量HALS;コハク酸ジメチルと4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールとの重合物、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸と1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノールと3,9−ビス(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンとの混合エステル化物などの、ピペリジン環がエステル結合を介して結合した高分子量HALS等が挙げられる。
これらの中でも、ジブチルアミンと1,3,5−トリアジンとN,N′−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミンとの重縮合物、ポリ〔{(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}〕、コハク酸ジメチルと4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールとの重合物などのMnが2,000〜5,000のものが好ましい。
(6)成形体の作成方法
以上の複合材料を用いた光学素子などの成型物の作成方法としては、格別制限されるものはないが、低複屈折性、機械強度、寸法精度等の特性に優れた成型物を得る観点からは、溶融成型法が好ましい。
溶融成型法としては、例えば、プレス成型法や、押し出し成型法、射出成型法等が挙げられるが、射出成型法が成型性、生産性の観点から好ましい。
また、成型条件は使用目的、または成型方法により適宜選択されるが、例えば、射出成型法における前記複合材料の温度は、成型時に適度な流動性を樹脂に付与して成型品のヒケやひずみを防止し、樹脂の熱分解によるシルバーストリークの発生を防止し、更に、成型物の黄変を効果的に防止する観点から、150℃〜400℃の範囲が好ましく、更に好ましくは200℃〜350℃の範囲であり、特に好ましくは200℃〜330℃の範囲である。
このようにして作成される成型物は、球状、棒状、板状、円柱状、筒状、チューブ状、繊維状、フィルムまたはシート形状など種々の形態で使用することができる。また、この成型物は、低複屈折性、透明性、機械強度、耐熱性、低吸水性に優れるため、本発明に係る光学素子の一つである光学用樹脂レンズとして用いることができるが、その他の光学部品としても好適に用いられる。
(7)光学素子としての成型体の適用例
上記の作製方法により得られる成型体の光学素子への具体的な適用例としては、例えば、光学レンズや光学プリズムとして、顕微鏡、内視鏡、望遠鏡レンズなどのレンズや、レーザビームプリンターのfθレンズ、センサー用レンズなどのレーザ走査系レンズ、カメラの撮像系レンズ、ファインダー系のプリズムレンズ、眼鏡レンズなどの全光線透過型レンズ、光ディスクのピックアップレンズなどが挙げられる。
なお、光ディスクとしては、CD、CD−ROM、WORM(追記型光ディスク)、MO(書き変え可能な光磁気ディスク)、MD(MiniDisc)、DVD(Digital Versatile Disc)、BD(Blu-ray Disc)、AOD(advanced optical disc)などが挙げられる。
また、光学素子としての他の適用例としては、偏光フィルム、位相差フィルム、光拡散フィルムなどの光学フィルム、光拡散板、光カード、液晶表示素子基板、液晶ディスプレイなどの導光板などが挙げられる。
これらの中でも、低複屈折性が要求されるピックアップレンズやレーザ走査系レンズが好適であり、ピックアップレンズが最も好適である。本発明に係るマスターバッチを用いて作成された光学素子は優れた温度特性を有し、青紫色レーザ光源を用いた高密度な光ディスク用のピックアップレンズとして好適に用いられるためである。
(7.1)ピックアップレンズとしての適用例
以下、図1を参照しながら、本実施形態における光学素子が対物レンズとして用いられた光ピックアップ装置1について説明する。
図1に示すように、本実施形態における光ピックアップ装置1には、光源としての3種類の半導体レーザ発振器LD1,LD2,LDが具備されている。このうち、半導体レーザ発振器LD1は、BD(又はAOD)10用として波長350〜450nm中の特定波長、例えば405nm,407nmの波長の光束を出射するようになっている。また、半導体レーザ発振器LD2は、DVD20用として波長620〜680nm中の特定波長の光束を出射するようになっている。さらに、半導体レーザLD3は、CD30用として750〜810nm中の特定波長の光束を出射するようになっている。
半導体レーザ発振器LD1から出射される青色光の光軸方向には、図1中下方から上方に向かって、シェイバSH1、スプリッタBS1、コリメータCL、スプリッタBS4,BS5及び対物レンズ15が順次配設されており、対物レンズ15と対向する位置には、光情報記録媒体であるBD10、DVD20又はCD30が配置されるようになっている。また、スプリッタBS1の図1中右方には、シリンドリカルレンズL11、凹レンズL12及び光検出器PD1が順次配設されている。
半導体レーザ発振器LD2から出射される赤色光の光軸方向には、図1中左方から右方に向けてスプリッタBS2,BS4が順次配設されている。また、スプリッタBS2の図1中下方にはシリンドリカルレンズL21、凹レンズL22及び光検出器PD2が順次配設されている。
半導体レーザ発振器LD3から出射される光の光軸方向には、図1中右方から左方に向けてスプリッタBS3,BS5が順次配設されている。また、スプリッタBS3の図1中下方にはシリンドリカルレンズL31、凹レンズL32及び光検出器PD3が順次配設されている。
本発明に係る光学素子としての対物レンズ15は、光情報記録媒体としてのBD10、DVD20又はCD30に対向配置されるものであり、各半導体レーザ発振器LD1,LD2,LD3から出射された光を、BD10、DVD20又はCD30に集光するようになっている。このような対物レンズ15には、2次元アクチュエータ2が具備されており、この2次元アクチュエータ2の動作により、対物レンズ15は、上下方向に移動自在となっている。
次に、光ピックアップ装置1の作用について説明する。
本実施形態における光ピックアップ装置1は、光情報記録媒体の種類よってそれぞれ異なる動作をするため、以下において、BD10、DVD20及びCD30に対する動作態様の詳細について、それぞれ説明する。
まず始めに、BD10に対する光ピックアップ装置1の動作について説明する。
BD10への情報の記録動作時や、BD10に記録された情報の再生動作時には、半導体レーザ発振器LD1が光を出射する。その光は、図1に示すように、光線L1となって、シェイバSH1を透過して整形され、スプリッタBS1を透過して、コリメータCLで平行光とされる。そして、各スプリッタBS4,BS5及び対物レンズ15を透過し、BD10の記録面10aに集光スポットを形成する。
集光スポットを形成した光は、BD10の記録面10aで情報ピットにより変調され、記録面10aによって反射される。そして、この反射光は、対物レンズ15、スプリッタBS5,BS4及びコリメータCLを透過し、スプリッタBS1で反射した後、シリンドリカルレンズL11を透過して、非点収差が与えられる。その後、この光は凹レンズL12を透過して、光検出器PD1で受光される。以後、このような動作が繰り返し行われ、BD10に対する情報の記録動作や、BD10に記録された情報の再生動作が完了する。
次に、DVD20に対する光ピックアップ装置1の動作について説明する。
DVD20への情報の記録動作時や、DVD20に記録された情報の再生動作時には、半導体レーザ発振器LD2が光を出射する。その光は、図1に示すように、光線L2となって、スプリッタBS2を透過し、スプリッタBS4によって反射される。反射された光線L2は、スプリッタBS5及び対物レンズ15を透過し、DVD20の記録面20aに集光スポットを形成する。
集光スポットを形成した光は、DVD20の記録面20aで情報ピットにより変調されて、記録面20aによって反射される。そして、この反射光は、対物レンズ15及びスプリッタBS5を透過し、各スプリッタBS4,BS2で反射した後、シリンドリカルレンズL21を透過して、非点収差が与えられる。その後、この光は凹レンズL22を透過して、光検出器PD2で受光される。以後、このような動作が繰り返し行われ、DVD20に対する情報の記録動作や、DVD20に記録された情報の再生動作が完了する。
最後に、CD30に対する光ピックアップ装置1の動作について説明する。
CD30への情報の記録時や、CD30に記録された情報の再生時には、半導体レーザ発振器LD3から光が出射される。出射された光は、図1に示すように、光線L3となって、スプリッタBS3を通過し、スプリッタBS5によって反射される。反射された光線L3は、対物レンズ15を透過し、CD30の記録面30aに集光スポットを形成する。
集光スポットを形成した光は、CD30の記録面30aで情報ピットにより変調されて、記録面30aによって反射される。そして、この反射光は、対物レンズ15を透過し、各スプリッタBS5,BS3で反射した後、シリンドリカルレンズL31を透過して、非点収差が与えられる。その後、この光は凹レンズL32を透過して、光検出器PD3で受光される。以後、このような動作が繰り返し行われ、CD30に対する情報の記録動作や、CD30に記録された情報の再生動作が完了する。
なお、この光ピックアップ装置1は、BD10、DVD20又はCD30に対する情報の記録動作時や、BD10、DVD20又はCD30に記録された情報の再生動作時には、各光検出器PD1,PD2,PD3でのスポットの形状変化又は位置変化による光量変化を検出して、合焦検出又はトラック検出を行うようになっている。そして、このような光ピックアップ装置1は、各光検出器PD1,PD2,PD3の検出結果に基づいて、2次元アクチュエータ2が半導体レーザ発振器LD1,LD2,LD3からの光をBD10、DVD20又はCD30の記録面10a,20a,30aに結像するように対物レンズ15を移動させるとともに、半導体レーザ発振器LD1,LD2,LD3からの光を各記録面10a,20a,30aの所定のトラックに結像させるように対物レンズ15を移動させるようになっている。
以上の光ピックアップ装置1における対物レンズ15によれば、樹脂中に無機微粒子が混合されている場合において、無機微粒子の体積平均分散粒径が30nm以下であるので、30nmより大きい従来の場合と比較して、対物レンズの透明性を高めることができる。
また、対物レンズ15に対するマスターバッチの製造工程において、環状オレフィン樹脂と無機微粒子とが湿式で混合されているので、混合の際の無機微粒子の飛散が防止される。従って、無機微粒子を環状オレフィン樹脂中に安定して供給することができるため、マスターバッチを用いた複合材料を成型して得られる対物レンズ15の組成を均一化することができる。
以下、実施例および比較例を挙げることにより、本発明に係る光学素子をさらに具体的に説明する。但し、本発明は実施例に限定されるものではない。
本発明に係る光学素子の実施例,比較例として、以下の表1に示すように、実施例(1)〜(7),比較例(1)〜(6)を作成した。
Figure 2007161980
以下、これら実施例(1)〜(7)及び比較例(1)〜(6)について詳細に説明する。
<実施例(1)>
「T.K.ハイビスディスパーミックス3D−20」(製品名、特殊機化工業製)を用いて、環状オレフィン樹脂「ZEONEX330R」(製品名、日本ゼオン製)95重量部、気相法SiO2「RX300」(製品名、日本アエロジル製、体積平均分散粒径7nm)100重量部及びシクロヘキサン(関東化学製)500重量部を85℃で湿式混合した後、脱揮・乾燥を行って、本発明に係るマスターバッチを得た。なお、このマスターバッチにおいて、環状オレフィン樹脂100体積部に対する無機微粒子の含有量は50体積部である。
次に、ポリラボシステム(英弘精機製)を用いて当該マスターバッチとZEONEX330RとをSiO2粒子が30vol%になるような比率で溶融混練して前記複合材料を得た後、この複合材料を射出成形機で成形し、光学評価用の光学素子として実施例(1)を作成した。
<実施例(2)>
「T.K.ハイビスディスパーミックス3D−20」(製品名、特殊機化工業製)を用いて、環状オレフィン樹脂「ZEONEX330R」(製品名、日本ゼオン製)95重量部、気相法SiO2「RX200」(製品名、日本アエロジル製、体積平均分散粒径12nm)50重量部及びシクロヘキサン(関東化学製)1000重量部を85℃で湿式混合した後、脱揮・乾燥を行って、本発明に係るマスターバッチを得た。なお、このマスターバッチにおいて、環状オレフィン樹脂100体積部に対する無機微粒子の含有量は25体積部である。
次に、ポリラボシステム(英弘精機製)を用いて当該マスターバッチとZEONEX330RとをSiO2粒子が20vol%になるような比率で溶融混練して前記複合材料を得た後、この複合材料を射出成形機で成形し、光学評価用の光学素子として実施例(2)を作成した。
<実施例(3)>
「T.K.ハイビスディスパーミックス3D−20」(製品名、特殊機化工業製)を用いて、環状オレフィン樹脂「ZEONEX330R」(製品名、日本ゼオン製)95重量部、気相法SiO2「RX200」(製品名、日本アエロジル製、体積平均分散粒径12nm)240重量部及びキシレン(関東化学製)500重量部を95℃で湿式混合した後、脱揮・乾燥を行って、本発明に係るマスターバッチを得た。なお、このマスターバッチにおいて、環状オレフィン樹脂100体積部に対する無機微粒子の含有量は120体積部である。
次に、ポリラボシステム(英弘精機製)を用いて当該マスターバッチとZEONEX330RとをSiO2粒子が30vol%になるような比率で溶融混練して前記複合材料を得た後、この複合材料を射出成形機で成形し、光学評価用の光学素子として実施例(3)を作成した。
<実施例(4)>
「T.K.ハイビスディスパーミックス3D−20」(製品名、特殊機化工業製)を用いて、環状オレフィン樹脂「APEL5014」(製品名、三井化学製)104重量部、気相法SiO2「RX300」(製品名、日本アエロジル製、体積平均分散粒径7nm)100重量部、シクロヘキサン(関東化学製、特級)400重量部及びテトラヒドロフラン(関東化学製、特級)100重量部を95℃で湿式混合した後、脱揮・乾燥を行って、本発明に係るマスターバッチを得た。なお、このマスターバッチにおいて、環状オレフィン樹脂100体積部に対する無機微粒子の含有量は50体積部である。
次に、ポリラボシステム(英弘精機製)を用いて当該マスターバッチとZEONEX330RとをSiO2粒子が30vol%になるような比率で溶融混練して前記複合材料を得た後、この複合材料を射出成形機で成形し、光学評価用の光学素子として実施例(4)を作成した。
<実施例(5)>
「T.K.ハイビスディスパーミックス3D−20」(製品名、特殊機化工業製)を用いて、環状オレフィン樹脂「APEL5014」(製品名、三井化学製)104重量部、アルミナ「TM-3000」(製品名、大明化学製、体積平均分散粒径7nm)100重量部、シクロヘキサン(関東化学製、特級)400重量部及びテトラヒドロフラン(関東化学製、特級)100重量部を95℃で湿式混合した後、脱揮・乾燥を行って、本発明に係るマスターバッチを得た。なお、このマスターバッチにおいて、環状オレフィン樹脂100体積部に対する無機微粒子の含有量は50体積部である。
次に、ポリラボシステム(英弘精機製)を用いて当該マスターバッチとZEONEX330RとをSiO2粒子が30vol%になるような比率で溶融混練して前記複合材料を得た後、この複合材料を射出成形機で成形し、光学評価用の光学素子として実施例(5)を作成した。
<実施例(6)>
「ナノクリエータ」(ホソカワミクロン製)を用いて、2種の金属成分Si,Znを調製した原料気体流と、酸素ガスとを高温雰囲気の反応空間に流入して反応させることにより、SiO2/ZrO2複合粒子を得た。TEM/EDX観察の結果、複合粒子は体積平均分散粒径20nmで、均一な組成をもち、SiO2とZrO2との体積比は22.5:8.6であった。
続いて、「T.K.ハイビスディスパーミックス3D−20」(製品名、特殊機化工業製)を用いて、環状オレフィン樹脂「ZEONEX330R」(製品名、日本ゼオン製)95重量部、前記SiO2/ZrO2複合粒子(体積平均分散粒径20nm)224重量部及びシクロヘキサン(関東化学製)500重量部を85℃で湿式混合した後、脱揮・乾燥を行って、本発明に係るマスターバッチを得た。なお、このマスターバッチにおいて、環状オレフィン樹脂100体積部に対する無機微粒子の含有量は50体積部である。
次に、ポリラボシステム(英弘精機製)を用いて当該マスターバッチとZEONEX330Rとを複合粒子が30vol%になるような比率で溶融混練して前記複合材料を得た後、この複合材料を射出成形機で成形し、光学評価用の光学素子として実施例(6)を作成した。
<実施例(7)>
純水463.1g、26%アンモニア水104.8g及びメタノール4255.0gの混合液に、テトラメトキシシラン(TMOS)3192g及びメタノール229.4gの混合液と、純水643.2g及び26%アンモニア水104.8gの混合液とを、液温を25℃に保ちつつ150分かけて滴下した後、チタンテトライソプロポキシド3409g及びイロプロパノール150gの混合液を100分かけて添加し、SiO2/TiO2複合ゾルを得た。このゾルを常圧下で加熱蒸留して容量を一定に保ちつつ純水を滴下し、蒸留塔の塔頂温が100℃に達してpHが8以下になったのを確認した時点で純水の滴下を終了し、無機粒子の分散液を得た。
さらに、メチルトリメトキシシランを15.4g添加し、室温にて1時間攪拌した後、2時間還流を行った。その後、常圧下で加熱蒸留して容量を一定に保ちつつメチルエチルケトンを滴下し、塔頂温が79℃に達して水分が1.0%以下になったのを確認した時点で滴下を終了し、室温まで冷却した後、3μメンブランフィルターを用いて精密濾過を行い、メチルエチルケトン分散SiO2/TiO2複合ゾルを得た。その後、溶媒を減圧下留去して表面処理が施されたSiO2/TiO2複合粒子を得た。TEM/EDX観察の結果、体積分散平均粒径は11nmであった。また、外表部のSiO2/TiO2組成比率(体積分率)は100/0であり、中心部に向かってTiO2の組成比率が大きくなっていくコアシェル型複合粒子であった。
続いて、「T.K.ハイビスディスパーミックス3D−20」(製品名、特殊機化工業製)を用いて、環状オレフィン樹脂「ZEONEX330R」(製品名、日本ゼオン製)95重量部、前記SiO2/TiO2複合粒子(体積平均分散粒径11nm)120重量部及びシクロヘキサン(関東化学製)500重量部を85℃で湿式混合した後、脱揮・乾燥を行って、本発明に係るマスターバッチを得た。なお、このマスターバッチにおいて、環状オレフィン樹脂100体積部に対する無機微粒子の含有量は50体積部である。
次に、ポリラボシステム(英弘精機製)を用いて当該マスターバッチとZEONEX330Rとを複合粒子が30vol%になるような比率で溶融混練して前記複合材料を得た後、この複合材料を射出成形機で成形し、光学評価用の光学素子として実施例(7)を作成した。
<比較例(1)>
20Lのスーパーミキサーを用いて、環状オレフィン樹脂「ZEONEX330R」(製品名、日本ゼオン製)95重量部及び気相法SiO2「RX300」(製品名、日本アエロジル製、体積平均分散粒径7nm)100重量部を乾式混合し、粉体混合物を得た。なお、この粉体混合物において、環状オレフィン樹脂100体積部に対する無機微粒子の含有量は50体積部である。
次に、ポリラボシステム(英弘精機製)を用いて当該粉体混合物とZEONEX330RとをSiO2粒子が30vol%になるような比率で溶融混練して前記複合材料を得た後、この複合材料を射出成形機で成形し、光学評価用の光学素子として比較例(1)を作成した。
<比較例(2)>
二軸押出機「2D25−Sタイプ20mmφ」(製品名、東洋精機製作所社製)を用いて、環状オレフィン樹脂「ZEONEX330R」(製品名、日本ゼオン製)95重量部、及び気相法SiO2「RX200」(製品名、日本アエロジル製)(体積平均分散粒径12nm)100重量部を220℃で溶融押出し、マスターバッチを得た。なお、このマスターバッチにおいて、環状オレフィン樹脂100体積部に対する無機微粒子の含有量は50体積部である。
次に、ポリラボシステム(英弘精機製)を用いて当該マスターバッチとZEONEX330RとをSiO2粒子が30vol%になるような比率で溶融混練して前記複合材料を得た後、この複合材料を射出成形機で成形し、光学評価用の光学素子として比較例(2)を作成した。
<比較例(3)>
「T.K.ハイビスディスパーミックス3D−20」(製品名、特殊機化工業製)を用いて、環状オレフィン樹脂「ZEONEX330R」(製品名、日本ゼオン製)95重量部、気相法SiO2「RX300」(製品名、日本アエロジル製、体積平均分散粒径7nm)660重量部及びシクロヘキサン(関東化学製)500重量部を85℃で湿式混合した後、脱揮・乾燥を行ってマスターバッチを得た。なお、このマスターバッチにおいて、環状オレフィン樹脂100体積部に対する無機微粒子の含有量は330体積部である。
次に、ポリラボシステム(英弘精機製)を用いて当該マスターバッチとZEONEX330RとをSiO2粒子が30vol%になるような比率で溶融混練して前記複合材料を得た後、この複合材料を射出成型機で成型し、光学評価用の光学素子として比較例(3)を作成した。つまり、この比較例(3)は、「RX300」100重量部を660重量部とした以外は、上記実施例(1)と同様の作成工程によって作成されている。
<比較例(4)>
「T.K.ハイビスディスパーミックス3D−20」(製品名、特殊機化工業製)を用いて、環状オレフィン樹脂「ZEONEX330R」(製品名、日本ゼオン製)95重量部、気相法SiO2「A50」(製品名、日本アエロジル製、BET比表面積50m2/g、体積平均分散粒径40nm)100重量部及びシクロヘキサン(関東化学製)500重量部を85℃で湿式混合した後、脱揮・乾燥を行ってマスターバッチを得た。なお、このマスターバッチにおいて、環状オレフィン樹脂100体積部に対する無機微粒子の含有量は50体積部である。
次に、ポリラボシステム(英弘精機製)を用いて当該マスターバッチとZEONEX330RとをSiO2粒子が30vol%になるような比率で溶融混練して前記複合材料を得た後、この複合材料を射出成形機で成形し、光学評価用の光学素子として比較例(4)を作成した。つまり、この比較例(4)は、「RX300」を「A50」とした以外は、上記実施例(1)と同様の作成工程によって作成されている。
<比較例(5)>
「T.K.ハイビスディスパーミックス3D−20」(製品名、特殊機化工業製)を用いて、環状オレフィン樹脂「ZEONEX330R」(製品名、日本ゼオン製)95重量部、気相法SiO2「RX300」(製品名、日本アエロジル製、体積平均分散粒径7nm)40重量部及びシクロヘキサン(関東化学製)500重量部を85℃にて湿式混合した後、脱揮・乾燥を行ってマスターバッチを得た。なお、このマスターバッチにおいて、環状オレフィン樹脂100体積部に対する無機微粒子の含有量は20体積部である。
次に、ポリラボシステム(英弘精機製)を用いて当該マスターバッチとZEONEX330RとをSiO2粒子が10vol%になるような比率で溶融混練して前記複合材料を得た後、この複合材料を射出成形機で成形し、光学評価用の光学素子として比較例(5)を作成した。
<比較例(6)>
「T.K.ハイビスディスパーミックス3D−20」(製品名、特殊機化工業製)を用いて、環状オレフィン樹脂「ZEONEX330R」(製品名、日本ゼオン製)95重量部及びシクロヘキサン(関東化学製)500重量部を85℃で湿式混合した後、脱揮・乾燥を行ってマスターバッチを得た。なお、このマスターバッチにおいて、環状オレフィン樹脂100体積部に対する無機微粒子の含有量は0体積部である。
次に、ポリラボシステム(英弘精機製)を用いて当該マスターバッチとZEONEX330RとをSiO2粒子が30vol%になるような比率で溶融混練して前記複合材料を得た後、この複合材料を射出成形機で成形し、光学評価用の光学素子として比較例(6)を作成した。つまり、この比較例(6)は、「RX300」を用いない以外は、上記実施例(1)と同様の作成工程によって作成されている。
以上の実施例(1)〜(7),比較例(1)〜(6)に対し、以下の通り光線透過率及び線膨張係数の測定を行った。結果を上記の表1に示す。
(光線透過率の測定)
(株)島津製作所製の分光光度計UV−3150を測定装置として用い、実施例(1)〜(7),比較例(1)〜(6)の厚さ方向(1mm厚)に対する波長405nmの光線の透過率をASTM D-1003に従って測定した。
(線膨張係数の測定)
(株)リガク製のCN8098F1を測定装置として用い、実施例(1)〜(7),比較例(1)〜(6)の平均線膨張係数をJIS R3102に従って測定した。
表1に記載の結果より明らかなように、実施例(1)の光学素子は、比較例(1)〜(5)の光学素子に対し、波長405nmの青色光線に対する透明性が高いことがわかる。また、線膨張係数が小さいことから、組成が均一化されていることがわかる。
なお、比較例(6)の光学素子は、熱膨張係数が大き過ぎて実用に適していないため、実施例(1)〜(7)に対する比較対照として不適当となっている。
光ピックアップ装置の概略構成を示す図である。
符号の説明
15 対物レンズ(光学素子)

Claims (8)

  1. 環状オレフィン樹脂と、
    体積平均分散粒径が30nm以下の無機微粒子とが主成分として湿式で混合され、
    前記無機微粒子の含有量は、前記環状オレフィン樹脂100体積部に対して20体積部以上、300体積部以下であることを特徴とするマスターバッチ。
  2. 前記無機微粒子は、少なくとも酸化珪素を含むことを特徴とする請求項1記載のマスターバッチ。
  3. 前記無機微粒子は、少なくとも2種以上の異なる金属原子を含有する金属酸化物微粒子を含むことを特徴とする請求項1または2記載のマスターバッチ。
  4. 請求項1〜3の何れか一項に記載のマスターバッチと、熱可塑性樹脂との複合材料を成型して形成されたことを特徴とする光学素子。
  5. 環状オレフィン樹脂と、体積平均分散粒径が30nm以下の無機微粒子とを主成分として湿式で混合する混合工程を備え、
    この混合工程では、
    前記無機微粒子の含有量を、前記環状オレフィン樹脂100体積部に対して20体積部以上、300体積部以下とすることを特徴とするマスターバッチの製造方法。
  6. 前記無機微粒子として、少なくとも酸化珪素を含むものを用いることを特徴とする請求項5記載のマスターバッチの製造方法。
  7. 前記無機微粒子として、少なくとも2種以上の異なる金属原子を含有する金属酸化物微粒子を含むものを用いることを特徴とする請求項5または6記載のマスターバッチの製造方法。
  8. 請求項5〜7の何れか一項に記載のマスターバッチの製造方法によって製造されたマスターバッチと、熱可塑性樹脂との複合材料を成型して光学素子を形成する成型工程を含むことを特徴とする光学素子の製造方法。
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