JP2007159727A - 歯ブラシの毛にシリコン酸化物によりコーティングされたナノメータサイズの抗菌性金属粒子が均一に含浸された抗菌性歯ブラシ及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、0.01〜0.05mm直径の先端部を有するポリブチレンテレフタレート基材の毛にナノメータサイズの抗菌活性の良好な金属粒子、例えば金、銀などの粒子が凝集現象を起こさずに均一に含浸された抗菌性及び抗真菌性の歯ブラシを提供する。
【解決手段】 0.01〜0.05mm直径の先端部を有するポリブチレンテレフタレート基材の毛を有する抗菌性及び/又は抗真菌性歯ブラシであって、上記歯ブラシの毛は、ナノメータサイズの抗菌性金属粒子のそれぞれがシリコン化合物又はシリコン化合物誘導体を前駆体にして得られた数Åサイズのシリコン酸化物によりコーティングされたコーティング物がポリブチレンテレフタレート基材の樹脂に均一に含浸されている。
【選択図】 図8b
【解決手段】 0.01〜0.05mm直径の先端部を有するポリブチレンテレフタレート基材の毛を有する抗菌性及び/又は抗真菌性歯ブラシであって、上記歯ブラシの毛は、ナノメータサイズの抗菌性金属粒子のそれぞれがシリコン化合物又はシリコン化合物誘導体を前駆体にして得られた数Åサイズのシリコン酸化物によりコーティングされたコーティング物がポリブチレンテレフタレート基材の樹脂に均一に含浸されている。
【選択図】 図8b
Description
本発明は、歯ブラシ分野に関するものであり、より具体的には歯ブラシの毛、特に0.01〜0.05mm直径の先端部を有するポリブチレンテレフタレート材質の毛にナノメータサイズの抗菌性金属粒子、特に金及び銀の粒子が凝集現象を起こさずに均一に含浸された抗菌及び/又は抗真菌特性を持たせた歯ブラシ及びその製造方法に関する。
一般人は、普通一日に3〜4回程歯ブラシを使用し、1回使用当たり普通3〜4分程の時間を使う。したがって歯ブラシはほとんどの時間湿った状態で置かれていることになる。このような湿った条件により、歯ブラシ、特に歯ブラシの毛は細菌類及びカビに汚染されることとなる。そしてこうした細菌類及びカビによる歯ブラシの毛への汚染により、歯ブラシの使用者が汚染源に直接さらされることとなる。
従来、上述したような細菌類及びカビによる汚染から歯ブラシ使用者を保護するために、歯ブラシの毛を所定の温度に加熱して殺菌したり、紫外線を利用して殺菌する方法が採られてきた。しかしこのような方法は、歯ブラシの毛を所定の温度に加熱できるような別途の加熱装置及び上記加熱装置の駆動のための電源、又は歯ブラシの毛に紫外線を照射するための別途の紫外線発生装置及び紫外線発生装置の駆動のための電源を必要とするため、経済的でないだけでなく、使用する際に不便を伴う。
このような欠点のために、最近は歯ブラシの毛に抗菌活性の良好なナノメータサイズの抗菌性金属粒子、例えば金及び銀の粒子を直接含浸させる方法が試みられた。しかし、このように抗菌性金属を歯ブラシの毛へ直接含浸させる方法では、ナノメータサイズの抗菌性金属粒子の凝集が問題視される。このような金属粒子の凝集は、抗菌性金属粒子の抗菌性を損なう。また、歯ブラシの毛の端部分に0.01〜0.05mm直径のスリムな毛の形態が採用されている場合は、歯ブラシの使用中にそのスリムな毛が切断されやすい。また、ナノメータサイズの銀粒子の場合は、酸化による黄変現象も問題となる。0.01〜0.05mmの歯ブラシの毛を使用する理由は、歯牙と歯茎の隙間(gingival sulcus)が約0.05〜0.10mmだからである(図3参照)。
一方、歯ブラシの毛の材質としてはナイロン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)が使用されており、この中でもナイロンが最も多く使用されている。ナイロンは適当な弾力と柔軟性を有している点では歯ブラシの毛の材質として有利であるが、吸収性が高く使用により歯ブラシの毛の形態が早く変形する点で不利である。また、ナイロンは一定の弾力を維持させるために太さをある程度保たなければならないため、太さの調節により柔らかさを確保するには適さない。ポリエチレンテレフタレート及びポリブチレンテレフタレートのようなポリエステル系化合物は、ナイロンと比べて価格が相対的に安く、耐久性が良好なだけでなく、吸収性が低いという点では、一般的な歯ブラシの材質として有利であるが、弾力性が強くて柔軟性が不足しており、歯茎を傷つける可能性があるという点で不利である。ポリエチレンテレフタレート(PET)及びポリブチレンテレフタレート(PBT)材質の歯ブラシの毛は、上記のような欠点にも関わらず、上述したような0.01〜0.05mmのテーパ加工部分を有する歯ブラシの毛においては有利に使用されている。ポリエチレンテレフタレート及びポリブチレンテレフタレート材質の歯ブラシの毛における上記数値範囲へのテーパ加工方法としては、テーパ加工対象部位を硫酸に浸漬させたり、水酸化ナトリウム(NaOH)に浸漬させる加工方法が普遍的に利用されている。これらの方法の中の一つは、韓国特許421454号に記載されており、この特許の全体内容は本願に含まれる。
最近、ポリブチレンテレフタレート基材の歯ブラシの毛にナノメータサイズの抗菌活性の良好な金属粒子、例えば金及び銀の粒子を均一に分布させる方法が研究されつつある。
本発明の目的は、約0.01〜0.05mm直径の先端部を有するポリブチレンテレフタレート基材の歯ブラシの毛にナノメータサイズの抗菌活性の良好な金属粒子、例えば金や銀などの粒子が、凝集現象を起こさずに均一に含浸された抗菌性及び抗真菌性歯ブラシを提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明は、0.01〜0.05mm直径の先端部を有するポリブチレンテレフタレート基材の毛を有する抗菌性及び/又は抗真菌性歯ブラシであって、
上記歯ブラシの毛は、ナノメータサイズの抗菌性金属粒子のそれぞれがシリコン化合物又はシリコン化合物誘導体を前駆体にして得られた数Åサイズのシリコン酸化物によりコーティングされたコーティング物がポリブチレンテレフタレート基材の樹脂に均一に含浸されていることを特徴とする歯ブラシを提供する。
上記歯ブラシの毛は、ナノメータサイズの抗菌性金属粒子のそれぞれがシリコン化合物又はシリコン化合物誘導体を前駆体にして得られた数Åサイズのシリコン酸化物によりコーティングされたコーティング物がポリブチレンテレフタレート基材の樹脂に均一に含浸されていることを特徴とする歯ブラシを提供する。
また、本発明は、(a)抗菌性金属粒子をシリコン化合物又はシリコン化合物誘導体によりコーティングし、金属粒子の表面が安定した金属粒子コーティング物を得る段階で、a−1)抗菌性金属イオンに溶媒及び金属錯イオンの形成に必要な添加剤を混合する段階、a−2)シリコン化合物又はシリコン化合物誘導体を添加して得られた金属の表面をコーティングする段階、a−3)還元剤を添加して金属化合物を還元する段階、及びa−4)上記段階a−3)を経て製造されたコーティング物を凍結乾燥させる段階を含む段階;(b)上記段階(a)を経て得られたコーティング物を溶液又は粉末の形態でPBTチップに混合して、PBTチップマスタバッチを製造する段階;(c)上記段階(b)で製造されたPBTチップマスタバッチを混合成形して、所定の長さのPBTフィラメント原糸を押出延伸する段階;及び、(d)上記段階(c)から製造された原糸を所定の長さに切断後、切断された端部が約0.01〜0.05mm直径にテーパされるまで所定の温度及び時間で強いアルカリ性溶液に浸漬させることによって、テーパ加工された形状の歯ブラシの毛を形成する段階を含んで、抗菌性及び/又は抗真菌性の歯ブラシを製造する方法を提供する。
本発明によると、0.01〜0.05mm直径の先端部を有するポリブチレンテレフタート基材の毛を有する抗菌性及び/又は抗真菌性歯ブラシであって、上記歯ブラシの毛は、ナノメータサイズの抗菌性金属粒子のそれぞれがシリコン化合物又はシリコン化合物誘導体を前駆体にして得られた数Åサイズのシリコン酸化物によりコーティングされたコーティング物がポリブチレンテレフタレート基材の樹脂に均一に含浸されている歯ブラシ、及びその製造方法が提供される。
本発明では、人体への有害程度を考慮し、抗菌性金属として金と銀が使用される。
上述した段階(a)で抗菌性金属粒子をコーティングするのに使用可能なシリコン化合物又はシリコン化合物誘導体としては、下記構造式で示す化合物が挙げられる。
(構造式1)
(構造式1)
又は
上記の式において、
Rは水素、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜24のアリル基、炭素数1〜20のアルキル化ヒドロキシ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜20のアルケン基、ビニル基、アクリル基又はアリル基であり;nは1〜1000の整数である。望ましくは、Rは炭素数1〜5のアルキル基又はアルコキシ基であり、nは1〜100の整数である。
これらシリコン化合物又はその誘導体は、加水分解時の温度、pH、溶媒及び添加剤の条件により、その形態及びサイズの調節が可能である。また、これらシリコン化合物又はシリコン化合物誘導体は、金属化合物の金属への還元時に、溶媒、pH、温度などによってその還元速度を制御する。このような特性により、コーティングしようとするナノメータサイズの抗菌性金属粒子のサイズと分布が調節される。
上記段階a−1)の出発物質である抗菌性金属イオンは、抗菌性金属を酸に溶解させることにより得られる。上記酸の例として、王水(塩酸と硝酸を3:1の体積比で混合した液体)、硝酸、塩酸及び硫酸が挙げられる。特に、金の場合には王水、銀の場合には硝酸、塩酸、硫酸などに溶解させることが望ましい。
上記段階a−1)は、抗菌性金属イオンに溶媒及び添加剤を混合する段階である。前述したように、得られた抗菌性金属イオンに所定の溶媒及び添加剤を混合することにより、金属イオンの直径を数ナノメータサイズに制御することができる。上記溶媒としては、例えばアルコール、グリコール系溶媒及び水が挙げられる。上記添加剤としては、例えばアンモニア水、β−アラニン及びトリエタノールアミンが挙げられる。これら添加剤は金属錯イオンを形成することで、金属イオンの急速な還元による粒子の瞬時の成長を抑制する。
上記段階a−2)は、上記構造式1に示されたシリコン化合物又はその誘導体を添加して得られたシリコン酸化物により、それぞれの抗菌性金属粒子の表面をコーティングする段階である。上記段階a−1)での結果物に上記構造式1のシリコン化合物又はその誘導体を添加すると、シリコン化合物又はその誘導体は加水分解され、加水分解時の温度、pH、上記段階a−1)で添加される溶媒及び添加剤の条件により、球状の数Åサイズのシリコン酸化物が形成される。この加水分解時のpHは4〜14に、温度は−70〜100℃に調節する。
上記段階a−3)は、還元剤を添加して金属化合物を還元する段階である。上記還元剤としては、ヒドラジン一水和物(H2NNH2・H2O);ヒドラジン一水和物(H2NNH2・H2O)を含む化合物;及びRが炭素数1〜20のアルキル基又はアルコキシ基であり、nが0〜3の整数であるR−NHnの構造を有する有機アルカリ性物質が挙げられる。望ましい還元剤としては、ヒドラジン一水和物(H2NNH2・H2O)、及びアルキルアミンとアルコキシアミンの混合物が挙げられる。抗菌性金属化合物の金属への還元時に、金属の直径や形状は、溶媒の選択、pH、温度などによる還元速度の制御に依存する。温度は−70〜100℃の範囲、望ましくは、−50〜0℃の範囲で調節される。これは、−50℃未満であると還元があまり進まず、0℃を超過すると還元速度が急激に速くなるため、所望のナノメータサイズの抗菌性金属粒子を得ることが難しくなるためである。pHは4〜14の範囲、望ましくは、4〜7の範囲で調節される。これはpH4未満であると還元があまり進まず、pH7を超過すると還元速度が速くなるためである。
一方、本発明で、上記構造式1のシリコン化合物又はその誘導体の量を調節して添加すると、抗菌性金属粒子のサイズと分布、及びこれらの凝集現象を調節することができる。上記シリコン化合物イオン又はその誘導体イオンの量が金属イオンに対して化学量論的当量比が0.5:1〜5:1であることが望ましい。その理由は、シリコン酸化物の量が上述した比率よりも多いと、金属の表面に吸着したシリコン酸化物の膜が厚くなって、金属本来の特性である電磁気的性質が低下し、逆にシリコン酸化物の量が上述した比率よりも少ないと、還元時に一次的に発生する金属粒子の凝集現象によって粒子の成長現象が生じ、望ましいナノメータサイズの抗菌性金属粒子を得ることができないからである。
上記段階a−4)は、上記段階a−3)から得られたナノメータサイズの抗菌性金属粒子を凍結乾燥させる段階である。上記段階a−3)から得られたナノメータサイズの抗菌性金属粒子は湿潤状態で存在しており、−70〜50℃の温度範囲で凍結乾燥すると、純粋なナノメータサイズの単分散金属超微粒粉体が得られる。このような単分散金属超微粒粉体は、均一な粒度分布及び高い電磁気的特性を有し、2次分散も容易である。
上記段階(b)は上記段階(a)を経て得られたコーティング物を溶液又は粉末の形態でPBTチップに混合し、PBTチップマスタバッチを製造する段階である。本発明では、5〜30ppmのコーティングされた抗菌性金属粒子が使用される。PBTチップの製造方法は、当該技術分野に多様に公知されている。
その後、PBTチップは混合成形され、所定の長さのPBTフィラメント原糸に押出成形される。その次に、上述した通り製造された原糸を所定の長さ、例えば28〜32m/mで切断し、切断された端部が約0.01〜0.05mm直径にテーパされるまで、所定の温度(例、100から180℃)及び時間で、強いアルカリ性溶液(例、5mのNaOHなど)に浸漬させて、所望のテーパ加工された形状の歯ブラシの毛を得る。
本発明による歯ブラシは、通常的であり本発明の一部に属する二重層構造、つまり端部が丸く成形されたグループの下部層(歯ブラシのヘッド表面を基準にして短い距離にある層)と、端部が鋭く尖って成形されたグループの上部層(歯ブラシのヘッド表面を基準にして上記の下部層より遠い距離にある層)から成る歯ブラシの毛が植毛される(図3参照)。上部層は、歯牙と歯茎の隙間と、歯牙と歯牙の隙間にある、飲食物の沈殿物を除去するためのものであり、下部層はその他の部分の飲食物の沈殿物を除去、及び特定の部位をマッサージするためのものである。
以上説明したように、本発明の歯ブラシによれば、ナノメータサイズの抗菌性金属粒子が凝集現象を起こさずに均一に含浸された歯ブラシの毛を有するため、抗菌活性が卓越しているだけでなく、歯ブラシの毛が切断されるという問題がない。
本発明について、下記に実施例を記述する。これら実施例は、本発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を制限するものとして解釈されるものではない。
(第1実施例)
シリコン酸化物によりコーティングされたナノメータサイズの銀粒子の製造
1m濃度に固定された銀溶液100ml(0.1m)と蒸留水100ml、β−アラニン20g(1.22m)を投入して溶解させる。ここにメタノール400ml、エトキシエタノール200ml、ジエチリングリコール200mlを入れて攪拌する。溶液を完全に透明になるまで攪拌してから、上記に列挙したシリコン化合物又はシリコン化合物誘導体を入れて、また透明になるまで攪拌する。シリコン化合物又はシリコン化合物誘導体の加水分解が完了したら、トリエタノールアミン10gを入れてからアンモニア水100gを入れ、錯化合物を作る。この溶液にヒドラジン一水和物100ml(2.0m)を入れ、銀粒子を還元させる。還元された銀粒子を濾過した後、蒸留水300mlで6回洗滌してから、エタノールと蒸留水を1:1で混合した溶液300mlで3回洗滌し、更にエタノール300mlで洗滌して不純物を完全に除去する。このようにして得られた湿潤状態の銀ケーキを−70〜50℃で凍結乾燥して純粋なナノメータサイズの単分散銀粒子超微粒粉体を得る。この結果は、図8a及び図8bの写真に提示されている。
シリコン酸化物によりコーティングされたナノメータサイズの銀粒子の製造
1m濃度に固定された銀溶液100ml(0.1m)と蒸留水100ml、β−アラニン20g(1.22m)を投入して溶解させる。ここにメタノール400ml、エトキシエタノール200ml、ジエチリングリコール200mlを入れて攪拌する。溶液を完全に透明になるまで攪拌してから、上記に列挙したシリコン化合物又はシリコン化合物誘導体を入れて、また透明になるまで攪拌する。シリコン化合物又はシリコン化合物誘導体の加水分解が完了したら、トリエタノールアミン10gを入れてからアンモニア水100gを入れ、錯化合物を作る。この溶液にヒドラジン一水和物100ml(2.0m)を入れ、銀粒子を還元させる。還元された銀粒子を濾過した後、蒸留水300mlで6回洗滌してから、エタノールと蒸留水を1:1で混合した溶液300mlで3回洗滌し、更にエタノール300mlで洗滌して不純物を完全に除去する。このようにして得られた湿潤状態の銀ケーキを−70〜50℃で凍結乾燥して純粋なナノメータサイズの単分散銀粒子超微粒粉体を得る。この結果は、図8a及び図8bの写真に提示されている。
(第2実施例)
シリコン酸化物によりコーティングされたナノメータサイズの金粒子の製造
1m濃度に固定された金溶液100ml(0.1m)と蒸留水100ml、β−アラニン20g(1.22m)を投入して溶解させる。ここにメタノール400ml、エトキシエタノール200ml、ジエチリングリコール200mlを入れて攪拌する。溶液を完全に透明になるまで攪拌してから、上記に列挙したシリコン化合物又はシリコン化合物誘導体を入れて、また透明になるまで攪拌する。シリコン化合物又はシリコン化合物誘導体の加水分解が完了したら、トリエタノールアミン10gを入れてからアンモニア水100gを入れ、錯化合物を作る。この溶液にヒドラジン一水和物100ml(2.0m)を入れ、金粒子を還元させる。還元された金粒子を濾過した後、蒸留水300mlで6回洗滌してから、エタノールと蒸留水を1:1で混合した溶液300mlで3回洗滌し、更にエタノール300mlで洗滌して不純物を完全に除去する。このようにして得られた湿潤状態の金ケーキを−70〜50℃で凍結乾燥して純粋なナノメータサイズの単分散金粒子超微粒粉体を得る。この結果は上記第1実施例の結果と同様である。
シリコン酸化物によりコーティングされたナノメータサイズの金粒子の製造
1m濃度に固定された金溶液100ml(0.1m)と蒸留水100ml、β−アラニン20g(1.22m)を投入して溶解させる。ここにメタノール400ml、エトキシエタノール200ml、ジエチリングリコール200mlを入れて攪拌する。溶液を完全に透明になるまで攪拌してから、上記に列挙したシリコン化合物又はシリコン化合物誘導体を入れて、また透明になるまで攪拌する。シリコン化合物又はシリコン化合物誘導体の加水分解が完了したら、トリエタノールアミン10gを入れてからアンモニア水100gを入れ、錯化合物を作る。この溶液にヒドラジン一水和物100ml(2.0m)を入れ、金粒子を還元させる。還元された金粒子を濾過した後、蒸留水300mlで6回洗滌してから、エタノールと蒸留水を1:1で混合した溶液300mlで3回洗滌し、更にエタノール300mlで洗滌して不純物を完全に除去する。このようにして得られた湿潤状態の金ケーキを−70〜50℃で凍結乾燥して純粋なナノメータサイズの単分散金粒子超微粒粉体を得る。この結果は上記第1実施例の結果と同様である。
(第3実施例)
シリコン酸化物によりコーティングされたナノメータサイズの金及び銀の抗菌活性評価
1)シリコン酸化物によりコーティングされたナノメータサイズの銀粒子の抗菌活性
下記の表1は、上記第1実施例で製造したナノメータサイズの銀粒子の抗菌活性について韓国原糸織物試験研究院に依頼して得た結果である。試料#1、#2、#3の濃度は、それぞれ5ppm、10ppm、50ppmである。
シリコン酸化物によりコーティングされたナノメータサイズの金及び銀の抗菌活性評価
1)シリコン酸化物によりコーティングされたナノメータサイズの銀粒子の抗菌活性
下記の表1は、上記第1実施例で製造したナノメータサイズの銀粒子の抗菌活性について韓国原糸織物試験研究院に依頼して得た結果である。試料#1、#2、#3の濃度は、それぞれ5ppm、10ppm、50ppmである。
2)シリコン酸化物によりコーティングされたナノメータサイズの金粒子の抗菌活性
下記の表2は上記第2実施例で製造したナノメータサイズの金粒子の抗菌活性について韓国原糸織物試験研究院に依頼して得た結果である(SHAKE FLSK METHOD、KS M 0146−2003)。試料の濃度は5ppmである。
(第4実施例)
PBT材質の歯ブラシの毛についての物理的特性評価
第1実施例で製造したシリコン酸化物によりコーティングされたナノメータサイズの銀粒子5ppmをPBTに混合して物理的特性を比較評価し、下記の表3に提示した。
N.Bは、“non breakable”の縮約語である。
上記表からわかるように、純粋PBTの物理的特性と、本発明によって製造された抗菌性金属粒子含有のPBT樹脂の物理的特性は、ほぼ同じであった。これはナノメータサイズの金属粒子が相互に凝集現象を起こさず、PBT樹脂の切断を誘発させないことを示す。
Claims (6)
- 0.01〜0.05mm直径の先端部を有するポリブチレンテレフタレート基材の毛を有する抗菌性及び/又は抗真菌性歯ブラシであって、
上記歯ブラシの毛は、ナノメータサイズの抗菌性金属粒子のそれぞれがシリコン化合物又はシリコン化合物誘導体を前駆体にして得られた数Åサイズのシリコン酸化物によりコーティングされたコーティング物がポリブチレンテレフタレート基材の樹脂に均一に含浸されている歯ブラシ。 - 上記シリコン化合物又はシリコン化合物誘導体が、下記構造式の化合物であることを特徴とする請求項1に記載の歯ブラシ:
又は
上記の式において、
Rは水素、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜24のアリル基、炭素数1〜20のアルキル化ヒドロキシ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜20のアルケン基、ビニル基、アクリル基又はアリル基であり;nは1〜1000の整数である。 - 上記ナノメータサイズの抗菌性金属粒子が金又は銀の粒子であることを特徴とする請求項1又は2に記載の歯ブラシ。
- (a)抗菌性金属粒子をシリコン化合物又はシリコン化合物誘導体によりコーティングし、金属粒子の表面が安定した金属粒子コーティング物を得る段階で、a−1)抗菌性金属イオンに溶媒及び金属錯イオンの形成に必要な添加剤を混合する段階、a−2)シリコン化合物又はシリコン化合物誘導体を添加して得られた金属の表面をコーティングする段階、a−3)還元剤を添加して金属化合物を還元する段階、及びa−4)上記段階a−3)を経て製造されたコーティング物を凍結乾燥させる段階を含む段階;(b)上記段階(a)を経て得られたコーティング物を溶液又は粉末の形態でPBTチップに混合して、PBTチップマスタバッチを製造する段階;(c)上記段階(b)で製造されたPBTチップマスタバッチを混合成形して、所定の長さのPBTフィラメント原糸を押出延伸する段階;及び、(d)上記段階(c)から製造された原糸を所定の長さに切断後、切断された端部が約0.01〜0.05mm直径にテーパされるまで所定の温度及び時間で強いアルカリ性溶液に浸漬させることによって、テーパ加工された形状の歯ブラシの毛を形成する段階を含んで、抗菌性及び/又は抗真菌性の歯ブラシを製造する方法。
- 上記シリコン化合物又はシリコン化合物誘導体が下記構造式の化合物であることを特徴とする請求項4に記載の方法:
又は、
上記の式において、
Rは水素、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜24のアリル基、炭素数1〜20のアルキル化ヒドロキシ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜20のアルケン基、ビニル基、アクリル基又はアリル基であり;nは1〜1000の整数である。 - 上記段階(a)で使用されるナノメータサイズの抗菌性金属粒子が金又は銀の粒子であることを特徴とする請求項4又は5に記載の方法。
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