JP2007158566A - 圧電振動片および圧電デバイス - Google Patents

圧電振動片および圧電デバイス Download PDF

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Abstract

【課題】CI値特性を損なうことなく、パッケージと干渉しにくい圧電振動片と、これを
利用した圧電デバイスを提供すること。
【解決手段】圧電材料により矩形もしくは正方形の外形を備えるように形成したきわめて
小型の圧電振動片31であって、前記外形の角部をエッチングにより面取りした面取り部
48を設けるようにして、収容体であるパッケージとの干渉を避ける構成とした圧電振動
片である。
【選択図】図1

Description

本発明は、箱状のパッケージ内に収容される圧電振動片と、該圧電振動片を収容した圧
電デバイスの改良に関する。
HDD(ハード・ディスク・ドライブ)、モバイルコンピュータ、あるいはICカード
等の小型の情報機器や、携帯電話、自動車電話、またはページングシステム等の移動体通
信機器において、圧電振動子や圧電発振器等の圧電デバイスが広く使用されている。
従来の圧電デバイスは、パッケージ内に、例えば、圧電材料で形成した圧電振動片を収
容している。
圧電振動片は、例えば水晶ウエハを矩形にエッチングして駆動用の電極を設けることに
より形成されている。
このような構成の圧電デバイスは、一般的に図10に示すような構成である。
すなわち、図10は圧電デバイス1の蓋体を省略した概略平面図である。
図において、圧電デバイス1は、パッケージ2内に圧電振動片4を収容して接合した構
成である。
具体的には、パッケージ2は浅い箱状の収容体であり、パッケージ2の上側底面には、
接続用の電極部7,7が形成されている。この接続用電極部7,7は図示しないパッケー
ジ2の底面の実装端子と接続されている。
圧電振動片4は、例えば、矩形のATカット振動片で、その表裏の主面には、駆動用の
電極である励振電極5と、この励振電極5に接続された引出し電極6,6が形成されてい
る。この引出し電極6,6は裏面にも回り込んで形成されており、パッケージ2内の電極
部7,7の上に導電性接着剤8,8を塗布し、その上に圧電振動片4の引出し電極6,6
を載置して、導電性接着剤を硬化させることにより、接合されている。
ところで、最近は、特にこのような圧電デバイス1について、小型化が極端に進展して
おり、圧電振動片4のX方向の寸法が1.5mm、Z方向の寸法が1.0mm、Y方向の
寸法(厚さt)が60μm程度のきわめて小型の圧電振動片も作られようとしている。
そして、圧電振動片だけでなく、圧電デバイス全体の小型化をはかるため、パッケージ
2も極端に小型化されている。
その結果、特に、パッケージ2のキャビティ2aの大きさに余裕がなくなり、上記した
圧電振動片4の接合作業においては、その角部4aなどがパッケージ2の内面などに干渉
し、きわめて作業がしにくかったり、圧電振動片4の一部端部がパッケージ2内面と干渉
したままきわめて不適切な傾斜姿勢で接合されてしまうという不都合がある。
また、最悪の場合、圧電振動片を接合する際に、パッケージ2のコーナ部に圧電振動片
が当たり、破損して結果的に圧電振動片の発振停止に至るおそれがある。
そこで、圧電振動片4の角部とパッケージ2の内側との干渉を防止するためには、該角
部を除去することが考えられる。
このような目的で、圧電振動片を加工することは、必ずしも知られていないが、他の目
的で圧電振動片を形成するための製造工程において、面取りを行う技術については、図1
1に示すものが知られている(特許文献1参照)。
先ず圧電振動片を形成するための素片を形成する。この素片は、水晶ウエハを縦横に切
断し、その表面をラッピングして、短冊状のブランクした後、個々のブランクを重合状態
で接着剤などで固定し、ブランクの加工用ブロック4−1を形成する。
そして、図11の円筒パイプ9内に加工用ブロック4−1を入れ、矢印方向に円筒パイ
プ9を回転させると、加工用ブロック4−1を構成する各素片の稜線が研磨されて、面取
りされるものである。
しかしながら、この特許文献1の技術により扱われる圧電振動片は、サイズが大きく、
そのため、円筒パイプ9などによる研磨技術が用いられるのであるが、上述したような圧
電振動片4は極めて小型で、それ自体、特許文献1のブランクのようにウエハのダイシン
グにより形成できる大きさではなく、例えば、水晶ウエハをエッチングすることにより外
形を抜いて、多数個同時に形成できるものである。
したがって、非常に小さいので、機械加工や研磨をすることは不可能である。
また、特許文献2には、圧電振動片について、その角部を機械加工や研磨ではなく、エ
ッチングにより加工することが記載されている。
本発明が対象とするような小型の圧電振動片においては、小型なために研磨などの加工
が不可能であれば、このようなエッチングにより加工する方法も考えられる。
特開平10−209786 特開2003−318697
しかしながら、上記した特許文献2では、圧電振動片のX軸方向端面をエッチングによ
りC面取りすることが記載されている。
この文献では、小型の振動片に関しても、このようなエッチングを行うことで、従来の
コンベックス加工と同様にCI(クリスタルインピーダンス)値を改善することができる
というものである。
しかしながら、この手法は、圧電振動片のX軸方向端面をエッチングによりC面取りす
れば、できあがる形態から理解されるようにコンベックス加工と同様の効果が得られると
するもので、パッケージとの干渉箇所を面取りするものではない。
特に、特許文献2では、図1、図4に示す振動片1のコーナ部は、大きくR面取りされ
ているが、このような極端な量で大きくエッチングを行うと、エッチング異方性の影響が
強く出て、かえってCI値特性を損なうことが本発明者により確認されている。
本発明は、以上の課題を解決するためになされたもので、CI値特性を損なうことなく
、パッケージと干渉しにくい圧電振動片と、これを利用した圧電デバイスを提供すること
を目的とする。
上述の目的は、第1の発明にあっては、圧電材料により矩形もしくは正方形の外形を備
えるように形成したきわめて小型の圧電振動片であって、前記外形の角部をエッチングに
より面取りした面取り部を設けるようにして、収容体であるパッケージとの干渉を避ける
構成とした圧電振動片により、達成される。
第1の発明の構成によれば、研磨などの機械加工がほとんど不可能であるきわめて小型
な圧電振動片について、その外形の角部をエッチングにより面取り加工している。これに
より、収容体であるパッケージなどのきわめて僅かなクリアランスしかない空間に、該圧
電振動片を収容する際に、該パッケージ内側と圧電振動片の角部が干渉することなく、精
密に接合される。
特に、所定の大きさの水晶ウエハなどの圧電基板をエッチングすることにより、多数個
の圧電振動片の素片を形成する工程を利用する場合には、当該エッチングによる外形加工
工程で使用するフォトマスクなどの前記角部に対応する箇所を、面取り形状に対応させれ
ば、外形加工と同時に面取り加工が行われるので、圧電振動片の外形加工後に、別の研磨
工程などで面取りしようとする従来の手法と比べても、利点が大きい。
さらに、圧電振動片の角部に限って、面取りを行うことで、X方向端面の全体をC面取
りするような従来の手法と比べて、極端なエッチング異方性の影響が出ることを有効に防
止でき、CI値特性の悪化を防ぐことができる。
第2の発明は、第1の発明の構成において、前記面取り部が、エッチング異方性により
CI値特性を悪化させない程度に面取りされていることを特徴とする。
第2の発明の構成によれば、圧電振動片の角部を面取りする上で、そのCI値特性を考
慮した加工を行うことで、接合の容易さを図ると同時に、性能の悪化を防止することがで
きる。
第3の発明は、第1または2のいずれかの発明の構成において、前記圧電振動片は、パ
ッケージ側に接合される基部と、該基部より先端側で、主として振動に関与する部分とを
有しており、前記先端側の端部における両角部のみに前記面取り部が形成されていること
を特徴とする。
第3の発明の構成によれば、パッケージ側に対して前記先端部を接合・固定しない場合
には、該先端部の角部に面取り部を設けることで、パッケージの内側などに該先端部が当
たり、水平な接合姿勢が乱れることなどを有効に防止することができる。
第4の発明は、第1または2のいずれかの発明の構成において、前記圧電振動片の四隅
の角部に前記面取り部が形成されていることを特徴とする。
第4の発明の構成によれば、圧電振動片の全ての角部について、前記面取り部を設ける
ことにより、パッケージなどへの接合作業の際に、該パッケージ内側に当接する角部は一
切ないので、最も効果的である。
第5の発明は、第4の発明の構成において、前記四隅の角部のうち、パッケージ側に接
合される基部側の両角部に形成される面取り部が、先端の両角部に形成される面取り部よ
りも大きな面取り部であることを特徴とする。
第5の発明の構成によれば、圧電振動片が接合される領域は、ほとんど振動に関与しな
いので、この部分の面取り部を大きくしても性能に悪影響を与えることがほとんど無い反
面、大きな面取り部を有することはその分だけ、パッケージ内面への干渉を有効に防止す
ることができる。
第6の発明は、第1または2のいずれかの発明の構成において、前記圧電振動片のパッ
ケージ側に接合される基部側の両角部にのみ前記面取り部が形成されていることを特徴と
する。
第6の発明の構成によれば、圧電振動片が接合される領域は、ほとんど振動に関与しな
いので、この部分にだけ面取り部を形成することにより、振動性能に悪影響を与えずに、
パッケージ内面への干渉を有効に防止する構造を得ることができる。
また、上述の目的は、第7の発明にあっては、パッケージまたはケース内にきわめて小
型の圧電振動片を収容した圧電デバイスであって、前記圧電振動片が、圧電材料により矩
形もしくは正方形の外形を備えるように形成され、かつ前記外形の角部をエッチングによ
り面取りした面取り部を設けるようにして、収容体であるパッケージとの干渉を避ける構
成とした圧電デバイスにより、達成される。
図1および図2は、本発明の圧電デバイスの第1の実施形態を示しており、図1は蓋体
を除いて内部構造を露出した圧電デバイスの概略平面図、図2は図1のA−A線概略端面
図であり、蓋体を配置して示すものである。
これらの図において、圧電デバイス30は、圧電振動子を構成した例を示しており、圧
電デバイス30は、パッケージ36内に圧電振動片を収容している。
具体的には、圧電デバイス30は、図2示すように、第1の基板34と、この第1の基
板34に積層された第2の基板35を含むパッケージ36内に圧電振動片31を収容して
いる。
パッケージ36を構成する第1の基板34は絶縁基体であり、その上に電極部32が形
成されている。図1において、電極部は符号32,32に示されているように、パッケー
ジ36の端部において、第1の基板34の幅方向の両端部に一対設けられている。
第1の基板34と第2の基板35は絶縁材料で形成され、セラミックが適している。特
に、好ましい材料としては圧電振動片31や後述する蓋体の熱膨張係数と一致もしくは、
きわめて近い熱膨張係数を備えたものが選択され、この実施形態では、例えば、セラミッ
クのグリーンシートが利用されている。グリーンシートは、例えば、所定の溶液中にセラ
ミックパウダを分散させ、バインダを添加して生成される混練物をシート状の長いテープ
形状に成形し、これを所定の長さにカットして得られるものである。
第1の基板34と第2の基板35は、図示する形状に成形したグリーンシートを積層し
、焼結して形成することができる。この場合、第1の基板34は、パッケージ36の底部
を構成する基板で、これに重ねられる第2の基板35は、上述したグリーンシートを板状
として、内部の材料を除去して、枠状として、図2の内部空間Sを形成したもので、この
内部空間S(図3参照)を利用して、圧電振動片31を収容するようにしている。このパ
ッケージ36には、セラミックやガラスあるいはコバールなどの金属で形成された蓋体3
7がコバールリングなどの接合材もしくは封止材47などを介して接合されている。これ
により、パッケージ36は気密に封止されている。
第1の基板34上には、例えば、銀・パラジウムなどの導電ペーストもしくはタングス
テンメタライズなどの導電ペーストなどを用いて、必要とされる導電パターンを形成後に
、第1及び第2の基板の焼結をした後で、ニッケルおよび金もしくは銀などを順次メッキ
して、上述した電極部32,32が形成されている。図2に示すように、電極部32は、
パッケージ36の底面に露出した実装端子41,41と図示しない導電パターンにより接
続されている。この電極部32と実装端子41とを接続するための導電パターンは、パッ
ケージ36の形成時に利用されるキャスタレーション(図示せず)の表面に形成して、パ
ッケージ36の外面を引き回してもよいし、あるいは第1の基板34を貫通する図示しな
い導電スルーホールなどにより接続してもよい。
圧電振動片31は、後述するように、例えば圧電材料により形成されたウエハを厚みの
薄い矩形もしくは正方形に加工したものである。この圧電振動片31は、きわめて小型で
、例えば、図1において、X(電機軸)方向の寸法が1.5mm、Z(光軸)方向の寸法
が1.0mm、Y(機械軸)方向の寸法(厚さt)が60μm程度である。
この圧電振動片31を形成する圧電材料は、具体的には、圧電基板として、水晶から作
る水晶ウエハが用いられ、この水晶ウエハは、該水晶のX軸(電機軸)に対して平行で、
しかもZ軸(光軸)に対してカット面をもつ水晶基板が使用される。
この場合、水晶ウエハは水晶の結晶軸に関して、X軸が電気軸、Y軸が機械軸及びZ軸
が光軸となるように、水晶の単結晶から切り出されることになる。また、水晶の単結晶か
ら切り出す際、上述のX軸、Y軸及びZ軸からなる直交座標系において、Z軸から所定角
度、例えば、35.15度傾けた面で切り出したATカット水晶板を得るようにしたもの
で、それに後述する駆動電極を形成している。なお、これ以外の圧電材料として、例えば
、水晶以外にもタンタル酸リチウム,ニオブ酸リチウム等の圧電材料を利用することがで
きる。また、圧電チップの形状もフラットタイプに限らず、コンベックスタイプや、逆メ
サ型の振動片を用いることができる。
図1において、振動片の個片である圧電チップの表面には、駆動用の主電極として、励
振電極51が形成されている。励振電極51は、圧電チップの積極的に振動させようとす
る領域に形成され、圧電材料に駆動電圧を印加することで、材料内に効率よく電界を生じ
させ、励振するためのものである。励振電極51は、図示しない圧電チップの裏面にも同
様の形態で形成され、それぞれ圧電振動片31の長さ方向の端部において、その幅方向の
両端にそれぞれ形成された接続電極である引出し電極51a,51aに対して、各別に接
続されている。各引出し電極51a,51aは圧電チップの側面を回り込んで、裏面にも
形成されている。
このような圧電振動片31は、図1に示されているように、パッケージ36側の各電極
部32,32の上に導電性接着剤43,43を塗布し、その上に圧電振動片31の図1で
説明した各引出し電極51a,51aが形成されている基部もしくは一端部31aを載置
して、これら導電性接着剤43,43を硬化させることにより片持ち式に接合されている

これにより、パッケージ36の外部から実装端子41,41を介して供給された駆動電
圧は、パッケージ36側の電極部32,32から導電性接着剤43,43および圧電振動
片31の引出し電極51a,51aを介して、励振電極51に印加される。したがって、
圧電振動片31の先端側31bは圧電作用により振動することで、駆動されるようになっ
ている。
ここで、導電性接着剤43,43としては、所定の合成樹脂でなるバインダー成分に、
銀粒子などの導電粒子を添加したものを使用することができる。また、圧電振動片31は
必ずしも片持ち式でなく、先端側31bの一部をパッケージ36側に設けた図示しない「
枕」と称する台に載置した構成としてもよい。
さらに、図1に示すように、圧電振動片31の先端側の角部を後述するようにエッチン
グにより面取りした面取り部48,48を設けている。すなわち、この実施形態では、研
磨などの機械加工がほとんど不可能であるきわめて小型な圧電振動片について、その外形
の角部をエッチングにより面取り加工している。
このため、収容体であるパッケージ36のきわめて僅かなクリアランスしかない空間S
に、圧電振動片31を収容する際に、パッケージ36の凹状のコーナ部36a,36aと
圧電振動片31の角部が干渉することなく、精密に接合される。
さらに、圧電振動片31の角部に限って、面取りを行うことで、X方向端面の全体をC
面取りするような従来の手法と比べて、極端なエッチング異方性の影響が出ることを有効
に防止でき、CI値特性の悪化を防ぐことができる。
次に、このような小型の圧電振動片31を作る方法について、簡単に説明する。
図3は、圧電振動片31の製造方法の一例を示すフローチャート、図4および図5は圧
電振動片31の製造工程の一例を順次に示す工程図、図6は水晶ウエハから多数の圧電振
動片を製造する様子を示す図である。
図3(a)の水晶ウエハ56は、上述したように、水晶の結晶軸に関して、X軸が電気
軸、Y軸が機械軸及びZ軸が光軸となるように、水晶の単結晶から切り出されたものであ
る。
この水晶ウエハ56を先ず純水で洗浄し(ST11)、図4(b)に示すように、水晶
ウエハ56の表面にスパッタリングや真空蒸着などにより、下地層のクロム層52を成膜
し、その表面にさらに金層53を成膜する(ST12)。
続いて、金層の表面にレジスト54を塗布する(ST13)。レジスト54としては、
例えば、東京応化工業株式会社製のOFPR−800が使用される。
このレジスト54は、露光・現像され(ST14,ST15)、図5(c)に示すよう
に、開口54aが形成される。この開口54aの一部には、図1の面取り部48に対応し
た面取り形成用開口54bが形成される。
次に、例えば、よう素及びよう化アルカリ溶液を用いて、金層53をウエットエッチン
グし、次いで、硝酸2セリウムアンモニウム溶液により、クロム層52をエッチングする
(ST16)。
このようにして、図5(d)に示すように露出した水晶部分を、フッ酸溶液などを用い
て、ウエットエッチングする(ST17)。これにより、図5(e)に示す状態となり、
外形55が分離される。続いて、レジスト54を剥離し、金層53とクロム層52とを順
次剥離する(ST18,ST19)。これにより図6に示すように、1枚の水晶ウエハ5
6について多数個の振動片の個片である圧電チップ31−1が同時に形成されるので、S
T19の剥離工程で適切なフォトリソグラフィの工程を実行することで、励振電極と引出
し電極などの電極を形成でき、圧電振動片31を形成することができる。
かくして、圧電振動片31をエッチングにより多数個同時形成する際に、面取り部48
も同時に形成できるものである。
図7は、圧電デバイスの第2の実施形態を示す概略平面図であり、図1と同じ符号を付
した箇所は共通する構成であるから、重複する説明は省略し、以下、相違点を中心に説明
する。
図7の圧電デバイス30−1では、圧電振動片31の四隅の角部に面取り部48,48
,49,49が形成されている。すなわち、図1の場合と比較すると、パッケージ36の
凹状のコーナ部36b,36bに対応する箇所にも面取り部49,49を追加している。
これにより、圧電振動片31の全ての角部について、パッケージ36の内側と干渉しない
ので、接合作業の際に、該パッケージ内側に当接する角部は一切ないものである。
図8は、圧電振動片が上述した寸法とされた場合に、面取り量(図1の符号Kの寸法で
示す)と、CI値の関係を示す図である。
エッチングにより面取りを行う場合において、従来のように角部を大きく面取りし、X
方向端面をC面取りすると、その分、水晶のエッチング異方性の影響が大きくなり、バリ
として異形部が形成される。エッチング量が多いと、すなわちR(曲面)形状が大きいと
、その曲面の各位置で結晶方位のエッチング面が連続して表れるから、バリが大きくなり
、図示のようにCI値が大きくなる。
また、図示されているように、面取り量は300μm以下とした時、CI値の上昇が比
較的少なく、100<K<300(μm)の場合がよりCI値の上昇を抑えることができ
るものであり、さらに、Kは100μmより小さい場合が、最もCI値の上昇が少ない。
このように、面取り部を形成する場合には、できるだけR形状としないで、直線的に切
り落とした形態であることが好ましく、さらに圧電振動片を有限要素法で解析する上でも
矩形の圧電振動片として、直線的に切り落とした面取り部とすることで、解析が容易にな
る。
図9は、圧電デバイスの第3の実施形態を示す概略平面図であり、図1と同じ符号を付
した箇所は共通する構成であるから、重複する説明は省略し、以下、相違点を中心に説明
する。
図9の圧電デバイス30−2では、圧電振動片31の四隅の角部に面取り部が形成され
ているだけでなく、四隅の角部のうち、パッケージ36側に接合される基部31a側の両
角部に形成される面取り部49−1,49−1が、先端側31bの両角部に形成される面
取り部48,48よりも大きな面取り部とされている。
すなわち、圧電振動片31の基部31aは接合されるため、ほとんど振動に関与しない
ので、この部分の面取り部49−1,49−1を大きくしても性能に悪影響を与えること
がほとんど無い反面、大きな面取り部を有することはその分だけ、パッケージ36内面へ
の干渉を有効に防止することができる。
また、特に本実施形態の面取り部49−1は段部を有するように交差面を有する形態い
るため、当該面取り部の面積が大きくなっており、導電性接着剤43との接合強度を向上
させることができる。
また、図示しないが、上述の原理と同様の理由により、圧電振動片31の基部31a側
の両角部にだけ面取り部を設ければ、全ての角部に面取り部を形成した第2の実施形態と
比較すると、パッケージ36への干渉の点では劣るものの、CI値の上昇など振動特性へ
の悪影響な殆どないので、好ましい。
本発明は上述の実施形態に限定されない。各実施形態の各構成はこれらを適宜組み合わ
せたり、省略し、図示しない他の構成と組み合わせることができる。
本発明は、ATカット圧電振動片だけでなく、所謂コンベックスタイプの圧電振動片や
、逆メサ形状の圧電振動片などにも利用することができる。
また、この発明は、箱状の収容容器としてのパッケージを利用し、内部に圧電振動片を
収容するものであれば、圧電振動子、圧電発振器等の名称にかかわらず、全ての圧電デバ
イスに適用することができる。
本発明の第1の実施形態に係る圧電デバイスの概略平面図。 図1のA−A線切断端面図。 図1の圧電デバイスの製造工程の一例を示すフローチャート。 図1の圧電デバイスの圧電振動片の製造工程を順次示す工程図。 図1の圧電デバイスの圧電振動片の製造工程を順次示す工程図。 図1の圧電デバイスの圧電振動片の製造工程により、水晶ウエハに多数個の圧電振動片を形成する様子を示す図。 本発明の第2の実施形態に係る圧電デバイスの概略平面図。 面取り量とCI値との関係を示すグラフ。 本発明の第3の実施形態に係る圧電デバイスの概略平面図。 圧電デバイスの構成例を示す概略平面図。 従来の圧電振動片の加工に一例を示す説明図。
符号の説明
30・・・圧電デバイス、31・・・圧電振動片、36・・・パッケージ、48、49
・・・面取り部、51・・・励振電極

Claims (7)

  1. 圧電材料により矩形もしくは正方形の外形を備えるように形成したきわめて小型の圧電
    振動片であって、
    前記外形の角部をエッチングにより面取りした面取り部を設けるようにして、収容体で
    あるパッケージとの干渉を避ける構成とした
    ことを特徴とする圧電振動片。
  2. 前記面取り部が、エッチング異方性によりCI値特性を悪化させない程度に面取りされ
    ていることを特徴とする請求項1に記載の圧電振動片。
  3. 前記圧電振動片は、パッケージ側に接合される基部と、該基部より先端側で、主として
    振動に関与する部分とを有しており、前記先端側の端部における両角部のみに前記面取り
    部が形成されていることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の圧電振動片。
  4. 前記圧電振動片の四隅の角部に前記面取り部が形成されていることを特徴とする請求項
    1または2のいずれかに記載の圧電振動片。
  5. 前記四隅の角部のうち、パッケージ側に接合される基部側の両角部に形成される面取り
    部が、先端の両角部に形成される面取り部よりも大きな面取り部であることを特徴とする
    請求項4に記載の圧電振動片。
  6. 前記圧電振動片のパッケージ側に接合される基部側の両角部にのみ前記面取り部が形成
    されていることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の圧電振動片。
  7. パッケージまたはケース内にきわめて小型の圧電振動片を収容した圧電デバイスであっ
    て、
    前記圧電振動片が、
    圧電材料により矩形もしくは正方形の外形を備えるように形成され、
    かつ前記外形の角部をエッチングにより面取りした面取り部を設けるようにして、収容
    体であるパッケージとの干渉を避ける構成とした
    ことを特徴とする圧電デバイス。
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